特許第6261569号(P6261569)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6261569マイクロ流体インタロゲーション装置及びその使用する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6261569
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】マイクロ流体インタロゲーション装置及びその使用する方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/64 20060101AFI20180104BHJP
【FI】
   G01N21/64 Z
【請求項の数】21
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2015-515997(P2015-515997)
(86)(22)【出願日】2013年6月5日
(65)【公表番号】特表2015-518973(P2015-518973A)
(43)【公表日】2015年7月6日
(86)【国際出願番号】US2013000145
(87)【国際公開番号】WO2013184168
(87)【国際公開日】20131212
【審査請求日】2016年5月16日
(31)【優先権主張番号】13/492,805
(32)【優先日】2012年6月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514313421
【氏名又は名称】イーアイ・スペクトラ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100093089
【弁理士】
【氏名又は名称】佐久間 滋
(72)【発明者】
【氏名】アイリフ,ハロルド・イー
【審査官】 吉田 将志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−256278(JP,A)
【文献】 特開2000−304679(JP,A)
【文献】 特開2001−194305(JP,A)
【文献】 特開平09−166541(JP,A)
【文献】 特開2002−185731(JP,A)
【文献】 特表2009−522556(JP,A)
【文献】 特開2000−028514(JP,A)
【文献】 特表2011−505009(JP,A)
【文献】 特開2006−170687(JP,A)
【文献】 特開2005−202338(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0236264(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/62−74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ流体インタロゲーション装置であって、
マイクロ流体デバイスのインタロゲーション開口部が所望の位置の近くに付勢されるように、前記マイクロ流体デバイスを取付け位置に保持するための割出し構造であって、前記マイクロ流体デバイスが、不透明層の一方の側に配置された第1のチャネル部分を備え、前記インタロゲーション開口部は、前記第1のチャネル部分から前記不透明層の他方の側に配置された第2のチャネル部分へ流体連通するように構成されて配置され、前記第1のチャネル部分内及び前記第2のチャネル部分内の流体流れは、前記不透明層と概して平行であり、前記マイクロ流体デバイスは対象となる粒子を実質的に1列で前記インタロゲーション開口部に通すように構成されて配置されるタイプのものである、割出し構造と、
特定の方向への放射線の伝播のために配向されたビームとして放射線を放出するように構成された、刺激放射線源と、
前記インタロゲーション開口部の中心線と一致する方向に前記開口部を通るビームの伝播を最大限に高めるために、前記インタロゲーション開口部を初期取付け位置から、また前記ビームに対して、精密に位置合わせするための調整手段と、
前記調整手段に操向フィードバックを提供するように配置されたセンサ手段と、
前記インタロゲーション開口部内に配置された粒子からのストークスシフト放出放射線を検出するように配置された第1の光検出器と
を含む、装置。
【請求項2】
前記調整手段が、前記ビームの伝播経路の配置を変更するように構成された操向手段を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記操向手段が、操向台に固定されたミラーを含む、
請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記調整手段が、前記ビームを前記マイクロ流体デバイスと位置合わせするように移動させるように構成されたX−Y変位手段を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記調整手段が、前記マイクロ流体デバイスを前記ビームと位置合わせするように移動させるように構成されたX−Y変位手段を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記センサ手段が、前記刺激放射線に対する前記インタロゲーション開口部の出口側に配置された光ダイオードを含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記センサ手段が、前記刺激放射線に対する前記インタロゲーション開口部の入口側に配置された光検出器を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記調整手段が自動化された、
請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記調整手段が、前記開口部の使用者による手動操作を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記刺激放射線源が、コヒーレントビームを形成するための集束レンズを通過するように向けられたレーザを含み、前コヒーレントビームが、前記インタロゲーション開口部の協働する断面の特性サイズよりも小さい特性断面サイズを有する、
請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記開口部の上流の前記ビームの経路内に配置された制限穴をさらに含み、前記穴が、前記穴の下流での前記ビームの干渉性を高めるために周縁放射線の通過を妨げるように構成されている、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記割出し構造が、前記マイクロ流体デバイスの第1の受口に受け入れられるように構成された第1のピンを含み、前記第1のピンおよび前記第1の受口が、取り付けられたマイクロ流体デバイスの前記第1の受口を前記開口部に対する既知のX−Y座標に配置させるように協働する、
請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記マイクロ流体デバイスの第2の受口に受け入れられるように構成された第2のピンをさらに含み、前記第2のピンおよび前記第2の受口が、前記取り付けられたマイクロ流体デバイスを前記第1のピンに対する既知の角度配向に配置させるように協働する、
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記刺激放射線源が、コヒーレントビームを形成するための集束レンズを通るように向けられたレーザを含み、
可動型の第1のミラーが、前記ビームを二色性ミラーである第2のミラーから反射させて取り付けられたマイクロ流体デバイスのインタロゲーション開口部に入れるように向け直すために、前記レンズの下流に配置され、
前記装置が、前記インタロゲーション開口部内に配置された粒子からのストークスシフト放出放射線が第1の光検出器による検出のために前記第2のミラーを通る放出放射線経路に沿って伝播し得るように、構成および配置される、
請求項1に記載の装置。
【請求項15】
複数の光検出器をさらに含み、前記光検出器のそれぞれが、前記放出放射線経路内に配置されかつ前記放出放射線経路からの放出放射線を光検出器に向けるように構成されたミラーに関連付けられている、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記装置のコンパクトな組立を可能にするために、前記光検出器の上流に配置されかつ前記放出放射線経路の伝播方向を変更するように構成されたミラー要素をさらに含む、
請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記刺激放射線源が、コヒーレントビームを形成するための集束レンズを通るように向けられたレーザを含み、前記ビームが、第1の二色性ミラーを通って前記インタロゲーション開口部内に伝播するように向けられ、前記第1の二色性ミラーが、前記インタロゲーション開口部内に配置された粒子からのストークスシフト放出放射線が放出放射線経路に沿って伝播して、前記第1の二色性ミラーから反射され次いで第1の光検出器によって検出され得るように、構成および配置される、
請求項1に記載の装置。
【請求項18】
複数の光検出器をさらに含み、前記光検出器のそれぞれが、前記放出放射線経路内で前記第1の二色性ミラーの下流に配置されかつ前記放出放射線経路からの放出放射線を光検出器に向けるように構成されたミラーに関連付けられている、
請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記装置が、約15.24cm(約6インチ)掛ける約22.86cm(約9インチ)掛ける約7.62cm(約3インチ)未満の容積サイズを有する外被内に収まるように構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項20】
請求項1に記載の前記装置を使用する方法であって、
マイクロ流体デバイスを前記装置に対して初期位置合わせするように取り付けるステップと、
前記デバイスの一部分に前記ビームが衝突することによって生じる自己蛍光を最小限に抑えるために、前記ビームに対する前記デバイスの相対位置を調整するステップと、
粒子運搬流体の試料を処理して、前記試料中の1つまたは複数の対象となる粒子からのストークスシフト放射線を検出するステップと、
前記装置から前記マイクロ流体デバイスを取り外すステップと
を含む、方法。
【請求項21】
前記装置が、前記インタロゲーション開口部を1つまたは複数の対象となる粒子が通過することに起因するコールター効果現象の検出を可能とするために前記マイクロ流体デバイスと協働するように構成された電気回路をさらに含み、
前記装置を使用して、前記試料を処理している間にコールター効果現象とストークスシフト放出とを同時に検出するステップをさらに含む、
請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]優先権の主張:本出願は、2012年6月9日に出願された、「FLUORESCENCE FLOW CYTOMETRY」に対する米国特許出願第13/492,805号の出願日の利益を主張するものである。
【0002】
[0002]本発明は、ストークスシフト放射線放出を起こす粒子にフローサイトメトリーを行うための装置および方法に関する。好ましい実施形態は、そのような放出放射線の信号対雑音比を最適化するように構成される。
【背景技術】
【0003】
[0003]導電性流体の2つの容器間の小さな開口部を通って流れる粒子によって生じるインピーダンス偏差を測定することによる粒子検出における先駆的な研究が、W.H,コールターへの米国特許第2,656,508号に開示されている。コールターの名は、現在では、粒子が開口部の一部分を閉塞するときに電気インピーダンスに変化をもたらすという原理に関連付けられている。1953年のコールターの特許の公開以来、コールター原理の下で動作する検知デバイスの発展および改良のために、多くの努力が費やされてきた。関連する米国特許には、フィッシャーへの第5,376,878号、ガスコインらへの第6,703,819号、Krulevitchらへの第6,437,551号、メータへの第6,426,615号、フレージャーらへの第6,169,394号、Weiglらへの第6,454,945号および第6,488,896号、ホールらへの第6,656,431号、ならびにBlombergらへの第6,794,877号が含まれる。アンガーらへの特許出願第2002/117,517号もまた、関連性がある。上記文献のそれぞれは、様々なセンサ構成に用いられる関連する技術および構成に関するそれらの開示については、あたかもその全体が本明細書で説明されるように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
[0004]フローサイトメトリーは、微細な粒子の特定の光学的特性を検知することによりその粒子の特定の物理的および化学的な特性を判定するために使用される、十分に確立された技法である。この有益な検査ツールの態様を詳述するために、多くの書籍および論文が利用可能である。例えば、最新のサイトメータに関する操作原理および使用手順が、ハワード M.シャピロによる「Practical Flow Cytometry」で説明されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。フローサイトメトリーは、血液学、免疫学、遺伝学、食品科学、薬理学、微生物学、寄生虫学、および腫瘍学を含む、様々な用途で現在使用されている。
【0005】
[0005]フローサイトメトリーでは、担体流体に同伴された微細粒子が、典型的には、流体力学的絞り込みを使用して中心の流れの中に1列で配置される。次いで粒子は、光学的検出システムによって個々にインタロゲートされる。インタロゲーションは、典型的には、絞り込まれた1列の粒子の流れを横切るようにレーザなどの放射線源からの光線を向けることを含む。光線は、各粒子によって散乱されて、散乱プロファイルを生み出す。散乱プロファイルは、大小両方の散乱角における光度を測定することによって分析され得る。すると、散乱プロファイルから、各粒子の特定の物理的および/または化学的な特性を判定することができる。
【0006】
[0006]選択された対象となる粒子をサイトメータで処理する前に、そのような粒子に1つまたは複数の蛍光タグなどの生体標識を適用することも知られている。例えば、血球などの粒子は、共役単クローン抗体を使用することにより、蛍光分子または小さなビーズで「標識」することができる。放射線源(典型的にはレーザ)の波長は、蛍光タグの励起波長に整合される。標識された粒子は、レーザビームによって励起されると、ストークスシフトとして広く知られた現象に従って、サイトメータ内で蛍光を発する。励起された標識によって生じる蛍光は、適切に構成された検出器によって検出することができ、この検出器は、サイトメータのインタロゲーション部分における粒子の経路を横切って従来通りに設置される。したがって、蛍光標識で標識された細胞は、計数または他のデータ操作のために容易に検出することができる。
【0007】
[0007]残念なことに、フローサイトメータは、望ましくなく複雑で高価な機器である。機械が正確に、厳密に較正されてセットアップされることが確実になるように注意を払わなければならず、また、光学系およびレーザなどの放射線源を位置合わせするのに注意が払われる。1列の粒子が光学的なインタロゲーションゾーンを通過するのを促進して複数の様々な粒子支持流体試料の迅速な処理を促進するために使用することができる頑丈で安価な装置を提供することが、進歩となるはずである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0008]本発明は、フローサイトメータと見なされ得るマイクロ流体インタロゲーション装置またはシステムを提供するように具現化することができる。好ましい一実施形態は、割出し構造、刺激放射線源、調整手段、センサ手段、および少なくとも1つの光検出器を含む。インタロゲーション装置が、流体の試料に担持される対象となる粒子の検出、分類、数量化、および/または認定のために使用され得る。各実施形態は一般に、着脱式のカセットなどのマイクロ流体デバイスと一緒に使用される。好ましい実施形態は、約15.24cm(約6インチ)掛ける約22.86cm(約9インチ)掛ける約7.62cm(約3インチ)未満の容積サイズを有する外被内に収まるように構成される。
【0009】
[0009]好ましいマイクロ流体カセットは、対象となる粒子を実質的に1列でインタロゲーション開口部に通すように配置されるタイプのものである。刺激放射線源は一般に、カセットのインタロゲーション開口部などの特定の方向への刺激放射線の伝播のために配向されたビームとして放射線を放出するように構成される。少なくとも1つの第1の光検出器が、インタロゲーション開口部を通過する粒子からのストークスシフト放出放射線を検出するために、動作可能な位置に配置される。
【0010】
[0010]使用可能な割出し構造は、カセットなどのマイクロ流体デバイスを、カセットのインタロゲーション開口部が所望の位置の近くに付勢されるように、取付け位置に保持するのに有効である。例示的な割出し構造は、カセットの第1の受口に受け入れられるように構成された第1のピンを含む。そのような場合、第1のピンおよび第1の受口は、取り付けられたマイクロ流体デバイスの第1の受口をインタロゲーション装置に対する既知のX−Y座標に位置決めするように協働する。例示的な割出し構造は、マイクロ流体デバイスの第2の受口に受け入れられるように構成された第2のピンをさらに含むことができる。第2のピンおよび第2の受口は、取り付けられたカセットを第1のピンに対する既知の角度配向に位置決めするように協働し得る。
【0011】
[0011]実際的な調整手段は、インタロゲーション開口部と刺激放射線ビームとの間の相対的な位置合わせを精密化するように動作可能な任意の構造または機構として、広範に定義される。調整手段は、インタロゲーション開口部を通るビームの伝播を最大限に高めるために、1つまたは複数の要素の配置を初期取付け位置から変更する。調整手段は、自動化されることが望ましい。しかし、調整手段がインタロゲーション装置の使用者による手動操作を含むことも、意図に含まれる。
【0012】
[0012]使用可能な調整手段の1つには、刺激放射線ビームの伝播経路の配置を変更するように構成された操向手段が含まれる。操向手段に関しては、ビームの配向角度を変更するのに有効な任意の構造を含むことが意図されている。使用可能な操向手段は、操向台に固定されたミラーを含む。別の使用可能な調整手段は、刺激ビームをマイクロ流体デバイスのインタロゲーション開口部と位置合わせするように移動させるように構成された、X−Y変位手段を含む。あるいは、調整手段は、マイクロ流体カセットを刺激放射線ビームと位置合わせするように移動させるように構成された、X−Y変位手段を含み得る。
【0013】
[0013]調整手段に操向フィードバックを提供するために、何らかの操向センサ手段が配置されることが望ましい。概して、操向センサ手段は、刺激放射線ビームとインタロゲーション開口部との間の相対的な位置合わせを促進するためのフィードバック情報を提供することが可能な任意の構造またはシステムを含むことが意図される。実際的な操向センサ手段は、刺激放射線ビームに対するインタロゲーション開口部の出口側に配置された光ダイオードを含み得る。代替的な操向センサ手段は、刺激放射線ビームに対するインタロゲーション開口部の入口側に配置された光検出器を含み得る。
【0014】
[0014]使用可能な刺激放射線源は、フィルタ要素とコヒーレントビームを形成するための集束レンズとを通るように向けられたレーザを含む。コヒーレントビームは、インタロゲーション開口部の協働する断面の特性サイズよりも小さい特性断面サイズを有することが好ましい。ある場合には、開口部の上流のビームの経路に制限穴が配置され得る。そのような穴は、穴の下流でのビームの干渉性を高めるために、周縁放射線の通過を妨げるように構成され得る。
【0015】
[0015]1つの実施形態は、フィルタ要素とコヒーレントビームを形成するための集束レンズとを通るように向けられたレーザを含む。可動型の第1のミラーが、ビームを第2のミラーから反射させて取り付けられたマイクロ流体カセットのインタロゲーション開口部に入れるように向け直すために、レンズの下流に配置される。そのような場合、第2のミラーは、二色性ミラーである。この実施形態は、インタロゲーション開口部内に配置された粒子からのストークスシフト放出放射線が、第1の光検出器による検出のために、放出放射線経路に沿って第2のミラーを通って伝播することができるように、構成される。実施形態は、放出放射線経路内に配置されかつ放出放射線経路からの放出放射線を光検出器に向けるように構成されたミラー(または二色性ミラー)とそれぞれが関連付けられている、複数の光検出器を含み得る。場合により、装置のコンパクトな組立を可能にするために、ミラー要素が光検出器の上流に配置され、かつ、放出放射線経路の伝播方向を変更するように構成され得る。ミラーは、配向に応じて、特定の状況では省略され得る。
【0016】
[0016]別の実施形態では、レーザが、フィルタ要素とコヒーレントビームを形成するための集束レンズとを通るように向けられる。次いでビームは、第1の二色性ミラーを通ってインタロゲーション開口部内に伝播するように向けられる。この実施形態では、第1の二色性ミラーは、インタロゲーション開口部内に配置された粒子からのストークスシフト放出放射線が放出放射線経路に沿って伝播して、第1の二色性ミラーから反射され次いで第1の光検出器によって検出され得るように、構成および配置される。
【0017】
[0017]本発明の特定の原理に従って構成された例示的なインタロゲーション装置を使用する方法が、マイクロ流体デバイス(例えば、複数の薄膜層の中に形成された流体チャネルを含むカセット)を取り付けて装置に対して新規登録するステップと、デバイスの一部分にビームが衝突することによって生じる自己蛍光を最小限に抑えるために、刺激放射線ビームに対するデバイスの相対位置を調整するステップと、粒子運搬流体の試料を処理して、試料中の1つまたは複数の対象となる粒子からのストークスシフト放射線を検出するステップと、開口部からマイクロ流体デバイスを取り外すステップと、を含む。装置が、前述のインタロゲーション開口部を1つまたは複数の対象となる粒子が通過することに起因するコールター効果現象の検出を可能とするためにマイクロ流体デバイスと協働するように構成された電気回路をさらに含む場合には、方法は、試料の処理中にコールター効果現象とストークスシフト放射とを同時に検出するステップも含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】[0018]本発明の特定の原理に従って構成された第1の例示的な実施形態の概略図である。
図2】[0019]本発明の特定の原理に従って構成された第2の例示的な実施形態の概略図である。
図3】[0020]部分的に組み立てられた、現在好ましい実施形態の側面図である。
図4】[0021]部分的に組み立てられた、現在好ましい実施形態の斜視図である。
図5】[0022]好ましい一実施形態の斜視図である。
図6】[0023]本発明の特定の実施形態において使用するための現在好ましいカセットの分解組立斜視図である。
図7】[0024]図6におけるカセットのインタロゲーション層の上面図である。
図8】[0025]図7におけるインタロゲーション層の底面図である。
図9】[0026]図6におけるカセットの部分的に組み立てられた部分の上面図である。
図10】[0027]図6におけるカセットの部分的に組み立てられた部分の底面図である。
図11】[0028]インタロゲーション装置を表す結線図と接続している、図6図10に示したものに類似したカセットの、インタロゲーション部分の蝶形平面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0029]本発明は、フローサイトメトリーを行うための装置および方法を提供する。好ましい装置が、最適化された信号対雑音比の下で対象となる粒子からのストークスシフト放出放射線を検出するように構成される。対象となる粒子はまた、コールター効果現象の検出により、識別および/または定量化され得る。そのような検出器の使用方法が、本明細書において開示される。
【0020】
[0030]図1は、本発明の特定の原理に従って構成された、全体として100で示された使用可能なインタロゲーションデバイスのための構成の一般的原理を示す。インタロゲーションデバイス100は、フローサイトメータと見なすことができ、また、全体として104で示されたマイクロ流体デバイス(またはカセット)のインタロゲーション開口部106が所望の位置の近くに付勢されるように、そのカセット104を取付け位置に保持するのに有効な、全体として102で示された割出し構造を含む。示された割出し構造102は、インタロゲーションデバイス100と係合した初期取付け位置に対するカセット104の既知の構造の初期X−Y位置を確立するためにカセット104の協働部分と相互作用するサイズとされた、位置合わせピン108を含む。実際的な割出し構造は、カセット104の代替的な位置決め構造と、所望の精度の範囲内でのカセットの取付け位置を確立するのに有効なインタロゲーションデバイス100との間の境界面を形成するのに有効な、当業者には明らかとなるであろう様々な方法で配置することができる。割出し構造102の一部分と係合したカセット104を保持するために、クランプ機構(図示せず)が従来通りに設けられる。
【0021】
[0031]使用可能でかつ協働的なマイクロ流体カセット104は、一般に、以下でもう少し詳細に説明するように、対象となる粒子109を実質的に1列でインタロゲーション開口部106を通過させるように配置されるタイプのものである。手短に言えば、例示的なカセット104は、上部押え層110、上部チャネル層112、インタロゲーション層114、下部チャネル層116、および下部押え層118を含む。上部チャネル120が、上部チャネル層112から材料を取り除くことによって都合良く形成される。同様に、下部チャネル122が、チャネル層116から材料を取り除くことによって都合良く形成される。上部チャネル120は、インタロゲーション開口部106を通じて下部チャネル122と流体連通するように配置される。一般に、1つまたは複数の表面電極124、126が、チャネル120、122内を流れる流体と1つまたは複数の所望の位置で接触するように、カセット104などのマイクロ流体デバイスの様々な層の間に存在するかまたは担持され得る。
【0022】
[0032]インタロゲーションデバイスまたは装置100が、全体が130で示された刺激放射線源を含み、この刺激放射線源は、望ましくは、特定の方向に刺激放射線を伝播させるように配向されたビーム132として放射線を放出するように構成される。現在好ましい放射線源130が、刺激放射線ビーム132をフィルタ136および集束レンズ138の中に照射して所望の小さな特性サイズ(例えば直径)を有するコヒーレントビーム132’を形成するように構成された、レーザ134を含む。ある場合には、任意選択の制限穴140が含まれて、制限穴140下流の周縁光の伝播を制限し、それによりビーム132’の干渉性を高め得る。
【0023】
[0033]ビーム132’の特性サイズは、有意な量のカセット104の構造の自己蛍光を生成することなしに(好ましくは、全く生成することなしに)ビーム132’が開口部106をすっかり通過することが可能となるように、インタロゲーション開口部106の特性サイズよりもわずかに小さいことが現在好ましい。場合により、こうしたことは、開口部106を通るビームの伝播を最大限に高めることとして特徴付けられ得る。自己蛍光の生成に加えて、カセット104などのマイクロ流体デバイスの構造へのビーム端の衝突もまた、表面粗さによる光散乱、構成層の表面境界からの反射、および他の不規則性を不必要にもたらす場合がある。したがって、ビーム132’は、開口部106の軸に十分に位置合わせされて、開口部106をすっかり通過することが望ましい。しかし、対象となる粒子109は関連する検出可能なストークスシフト放射線放出を起こすことが必要とされるので、ビーム132’は、少なくとも対象となる粒子109が刺激放射線132’を十分に浴びずに開口部106を通過するのを防ぐのに十分な範囲まで、インタロゲーション開口部106の断面を十分に満たすことが望ましい。
【0024】
[0034]インタロゲーションデバイス100は、マイクロ流体デバイス104の開口部106に対するビーム132’の位置合わせおよび/または配置をそのデバイス104の初期取付け位置から微調整するために配置されたある種の構造または機構を含むことが、望ましい。したがって、インタロゲーション開口部106と刺激放射線ビーム132’との間の相対位置を精密化して、開口部106を通るビーム伝播を最大限に高めるために、全体が144で示される様々な調整構造または調整機構が設けられ得る。図1をさらに参照すると、そのような調整構造の1つには、操向台148上に担持された誘導鏡146が含まれる。実際的な操向台148には、市販の圧電駆動台が含まれる。そのような台の1つが、Edmundsからオンラインで入手可能である。
【0025】
[0035]図1に全体的に示されている使用可能な調整構造144は、操向手段と呼ばれることもある。使用可能な操向手段は、刺激放射線ビーム132’をミラー150から反射させて開口部106を(当然ながら、粒子109が無い状態において)すっかり通過させるように操作され得る。示されたミラー150は、刺激放射線を反射しかつ放出放射線152を伝達するようにその能力が選択された、二色性ミラーである。
【0026】
[0036]刺激放射線132’が対象となる粒子109と衝突すると、粒子109は、実質的にあらゆる方向に伝播するストークスシフト放出放射線152を生成する。便宜上、図1では、そうした放出放射線152の一部分が、平行な矢印間で境界されたビームとして示されている。光検出器154などの光検出器が、放出放射線ビーム152を捕捉するために直接配置され得る。実際的な光検出器には、光電子増倍管(PMT)またはアバランシェフォトダイオード(APD)が含まれ得る。
【0027】
[0037]図1に示されるように、ビーム152のための伝播経路は、経路屈曲ミラー156からの反射によって変更することができる。そのような配置により、例えば、よりコンパクトなインタロゲーション装置100を作り出すことができる。いかなる場合でも、放出ビーム152の複数の部分をインタロゲートするために、複数の連続的な光検出器を配置することができる。図に示すように、二色性ミラー158は、特定のスペクトルの波長を含むビーム152aを反射する。残りの部分152bが、ミラー158を通過し、また、矢印160によって大まかに示されるように、追加的な二色性ミラーおよび関連する光検出器によってさらに解析され得る。図に示すように、ミラー162が、光検出器154’に関連付けられて、放出放射線152bの一部分を検出器154’による検出に向かわせる。ミラー162は、図に示すように従来の反射鏡とするか、または所望に応じて二色性ミラーとすることができる。場合により、フィルタ164、164’などのフィルタが、関連する光検出器が受け取る信号を限定するために、放出放射線の経路に配置され得る。例えば、フィルタ164は、不要な波長を除去して、放射線ビーム152cによって示されている得られる波長のサブセットのみを光検出器154に衝突させることを可能にする。
【0028】
[0038]受信されかつ検出された放射線に関するデータは、166で大まかに示されているが、168で大まかに示されているある種の解析プラットフォームに伝えられる。解析プラットフォーム168は、典型的には、数ある機能の中でも、1つまたは複数の光検出器から受信したデータを操作するために使用される。光検出器からの通信166は、無線伝送または従来の有線伝送を含む任意の所望の機構によるものとすることができる。
【0029】
[0039]例示的な実際的な解析プラットフォーム168は、iPOD(登録商標)、Palm Pilot(登録商標)、スマートフォン、コンピュータタブレット、iPAD(登録商標)、およびLinux(登録商標)等のようなオペレーティングシステムを実行するカラータッチ表示画面と完全に統合された設計などのコンピュータ制御の可搬形デバイス170か、または、パーソナルコンピュータや汎用コンピュータ等のようなより大きなプラットフォームを含む。解析プラットフォーム168が、処理デバイス、プログラムされた命令(ソフトウェア)を内部に保持する記憶装置、および、CRTまたはある種の表示画面などの表示デバイスを含むことが望ましい。
【0030】
[0040]現在好ましい一実施形態では、解析デバイス168は、デバイス100を画定する外被172に組み込まれる。現在好ましい外被172は、約15.24cm(約6インチ)掛ける約22.86cm(約9インチ)掛ける約7.62cm(約3インチ)未満の容積サイズを画定する。場合により、インタロゲーションデバイス100は、電池式とされ得る。他の場合では、デバイス100は、従来の壁付きコンセントなどの用役設備から電力を得るために、コードを含み得る。後者の場合、電源コードは一般に、外被172によって画定される容積に関する考慮事項には含まれない。
【0031】
[0041]解析デバイス100はまた、180で大まかに示された、種々雑多の機上用役設備を含み得る。用役設備180に含まれ得る動作構造または動作システムには、数ある動作構造または動作システムの中でも特に、チャネル120または122と連通するように配置され得る、取り付けられたマイクロ流体デバイス104に流体を通すための真空源182などの構造、および、電極124または126などの1つまたは複数の電極と(例えば、エッジコネクタによって)通信184するように配置され得る電気的検出回路のうちの、1つまたは複数が含まれる。当然ながら、コールター効果現象の痕跡をサイトメトリデータ解析に組み込むために、電気的インタロゲーション回路も解析プラットフォーム168と通信するように配置されることが望ましい。
【0032】
[0042]前述のように、刺激ビーム132’は、不要な自己蛍光を回避するかまたは少なくとも減少させ望ましくは最小限に抑えて、それによりインタロゲーションデバイス100によって得られる信号対雑音比を向上させるように、開口部106に対して配向することが望ましい。そうした配向を遂行するのに有効な調整構造144の1つは、前述の操向ミラー146を含む。操向ミラー146は、ビーム132’を開口部106に対して調整するための第1の例示的な方法のみを示す。
【0033】
[0043]位置合わせが十分に達成されたときに使用者または自動システムにそのことを知らせるために、何らかのフィードバックが提供されることが望ましい。図1を参照すると、190で大まかに示されたフィードバックセンサが、操向ミラー146によるビーム132’の照準合わせを最適化するのに用いるフィードバック信号192を提供するように構成され得る。使用可能なフィードバックセンサには、光ダイオード194が含まれる。光ダイオード194が光シンク(light sink)としても動作するか、または異なる要素によってそうした光シンクが提供されることが望ましい。いかなる場合でも、デバイス100内部の迷光(例えば、反射光)を制御することが、一般に有益な行為である。
【0034】
[0044]光ダイオード194は、開口部106下流の放射線の強度を検出するために使用可能なセンサである。センサ194によって検出された信号は、所望の開口部106を通過するビーム132’のはっきりとした伝播を示すために、最大限に高められ得る。あるいは、場合により、光検出器、例えば154からの信号が、同様な結果を得るために使用され得る。後者の場合、検出器154によって検出された自己蛍光信号は、ビーム132’と開口部106との間の所望の相対的な配置を示すために、最小限に抑えられるであろう。後者の場合、次いで、代替的なフィードバック信号196が、ビーム132’と開口部106との間の相対位置に影響を与える調整構造または調整機構を駆動するために、フィードバックループ変数として供給される。ビーム132’と開口部106との相対位置を制御するために、刺激放射線および自己蛍光放出放射線の両方がフィードバックループに組み込まれ得ることが、意図に含まれる。
【0035】
[0045]ビーム132’に対する開口部106の位置を調整することも、意図に含まれる。使用可能な代替的な調整構造144には、200で大まかに示されたX−Y調整システムが含まれる。調整システム200は、カセット104を移動させて初期取付け位置を微調整するのに有効である。カセット104を移動させることは、開口部106をビーム132’に対して移動させることでもある。フィードバック信号202および204のうちの1つまたは複数が、変位調整制御フィードバックループに組み込まれ得る。実際的なX−Y調整システムには、手動で駆動されるかあるいは1つまたは複数のモータもしくは圧電作動装置で駆動され得る、X−Y運動台が含まれる。信号を最大化または最小化する手順を使用して相対位置を調整および最適化することは、自動化されることが好ましいが、適切なフィードバック信号を使用して手動で相対的な位置合わせの微調整を行うことが使用者には実行可能であることに、留意すべきである。
【0036】
[0046]例示的な自動システムが、取り付けられたカセットを受け入れた後でインタロゲーション開口部を通るビームの伝播を自動的に最適化するのに有効である。そのようなシステムは、非排他的な例として、自動試験手順の一部分として(例えば、フィードバック信号の最大化またはフィードバック信号の最小化の、どちらかまたは両方によって)最適化し得る。最適化ルーチンは、予めプログラムされたソフトウェアのステップまたはプロセスとして含まれ得る。そのような場合、使用者は、カセットを取り付け、次いで、恐らくはボタンまたは同等物を押して自動化設備が最適化プロセスを実行できるようにすることにより、試験手順を開始することができる。次いで、自動試験手順は、試料流体の流れを付勢する前に、ビームと開口部との間の相対位置を自動的に調整することになる。
【0037】
[0047]代替的なマイクロ流体インタロゲーションデバイスが、図2に全体として100’で示されている。図2で重視することは、刺激放射線132のための別の経路が示されていることであり、また、図1では存在していた特定のサブシステムおよび構造が図2では省略されていることが、認識されるべきである。図2に示されるように、供給源130からの刺激放射線132は、実質的に直線的にインタロゲーション開口部106に向けられ得る。刺激放射線ビーム132’は、二色性ミラー156’を通過する。実施形態100での場合のように、放出放射線は、ビーム152として示されている。デバイス100’の重複した下流の要素または他の要素は、実施形態100に関して前述した同様の要素に従って標識されている。
【0038】
[0048]重要なことには、図2の実施形態100’は、刺激放射線源130を開口部106に対して移動させるように構成されたX−Y調整システム200’を示している。調整システム200’が同様に、または代替的に、不要な自己蛍光を回避するかまたは少なくとも減少させ望ましくは最小限に抑えて、それによりインタロゲーションデバイス100’によって得られる信号対雑音比を向上させるようにビーム132の伝播角度を変更できることもまた、意図に含まれる。例えば、圧電作動装置もしくは電動リンクなどの1つまたは複数の作動装置が、レーザ134のための取付け構造を回転させ、それによりレーザ134の放出角度を調整するために、配置され得る。
【0039】
[0049]実施形態100と同様に、インタロゲーションデバイス100’は、代わりとして、またはさらに、200で大まかに示されているようなX−Y調整構造を含む。調整システム200は、微調整操作でカセット104を初期取付け位置から移動させ、したがって開口部106をビーム132’に対して移動させるのに有効である。
【0040】
[0050]図3は、全体として210で示されたインタロゲーションデバイスのための実際的でかつコンパクトな実装配置の、選択された要素を示す。実施形態210は、望ましくは、好ましい外被172の中に収まる。真っ直ぐな矢印は、放射線の伝播方向を示す。
【0041】
[0051]先に開示した実施形態と共通した実施形態210の各要素は一般に、同様の番号で識別される。カセット104などのカセットを初期取付け位置に保持するための保持構造は、全体として211で示される。重複する要素は、下付き文字によって示される。示された実施形態では、下付き文字a=1であり、下付き文字n=4である。nはより大きな数である可能性もあり、一般に、利用可能な技術および所望の識別能力を有する対応する要素によって制御されることが、理解されなければならない。
【0042】
[0052]操向ミラー146’が二色性ミラーであり、この二色性ミラーが、刺激放射線ビーム132’を取り付けられたマイクロ流体デバイス(例えば、カセット104)のインタロゲーション開口部に向かって(図示のように下方に)反射し、かつ、放出放射線152が光検出器154a−nによる検出のために真っ直ぐに通過するのを可能にすることに、注目すべきである。図に示すように、任意選択のフィルタ212および/または集束レンズ214が含まれ得る。フィルタリングの後、放出放射線ビーム152は、ビーム152’として識別される。複数の任意選択の集束レンズが、全体として216で示されている。
【0043】
[0053]次に図4を参照すると、インタロゲーション開口部に刺激放射線を当てるように構成された別の代替的な実施形態が示されており、全体として220で示されている。この場合も同じく、先に開示した実施形態と共通した実施形態220の各要素は一般に、同様の番号で識別される。重要なことには、刺激放射線が、レーザ組立体222から二色性ミラー組立体226を通じて可動ミラー組立体228へと向けられ、可動ミラー組立体228が、刺激放射線をカセット104などのマイクロ流体デバイスのインタロゲーション開口部内へと下方に向かわせることである。インタロゲーション開口部から上に伝播する放出放射線は、光検出器154a−dによる検出のために、組立体228のミラー要素から組立体226の二色性要素を通じて経路屈曲ミラー156に向けて反射される。割出し構造と係合したマイクロ流体デバイス104を挟持するために、モータ・カム組立体230が設けられ得る。
【0044】
[0054]次に、図4とほぼ同じ目視基準で示されている図5を参照すると、装置220のハウジング232が、好ましい外被172内に収まるように望ましく構成されている。視覚表示装置234が、全体として238で示された、関連データを示す表面236を提供する。データ238は、指定された粒子の総数、単位体積当たりの粒子数、粒子の型および/またはサイズ、各粒子の型および/またはサイズの数、等のうちの1つまたは複数を、非排他的に含み得る。マイクロ流体デバイス104を初期取付け位置に受け入れるために、カセット取付け口240が構成される。
【0045】
[0055]本発明の特定の原理に従って使用することができる、全体として370で示された現在好ましいマイクロ流体デバイスまたはカセットの各要素を、図6図10を参照しながら説明する。例示的なそのようなカセット370は、互いに積み重ねられかつ接着されて多層カセットを形成する複数の薄膜層から組み立てられ得る。図6を参照すると、カセット370は、上部押え層372、上部チャネル層374、インタロゲーション層376、下部チャネル層378、および下部押え層380を含む。
【0046】
[0056]現在好ましい上部押え層372および下部押え層380は、厚さ0.0127cm(0.005インチ)の透明なポリエステル膜から作られ得る。押え層372、380、およびインタロゲーション層376の少なくとも一部分は、カセット370を通して放射線(例えば、光156)を伝播することができるように、協働するように構成されることが望ましい。押え層に固有の自己蛍光は、バックグラウンドノイズをもたらし、また、インタロゲーションシステム100の信号対雑音比を低下させるので、そうした自己蛍光の量を最小限に抑えることが、一般に好ましい。
【0047】
[0057]実際的なチャネル層374および378は、厚さ0.0254cm(0.010インチ)の両面アクリルベース接着剤膜ストックから作ることができる。そのような場合、中心担体層は、厚さ0.0038cm(0.0015インチ)の接着剤で各側を被覆した、厚さ0.0178cm(0.007インチ)のポリエステル膜とすることができる。現在好ましいインタロゲーション層376は、構成される個々のセンサのための意図された使用法に応じて、複数の材料の組合せから作ることができる。厚さ0.0127cm(0.005インチ)の透明なポリエステル膜が、単独でまたは光学を基礎としたインタロゲーションと相まってインピーダンスをインタロゲートするように構成されたセンサのために、使用され得る。インピーダンスおよび蛍光を(または蛍光だけを)インタロゲートするように構成されたセンサのために、不透明ポリアミド膜を使用することが(必須ではないが)好ましい。ある場合では、不透明膜層が、ストークスシフト検出センサに向けて不要な放射線が送られることを本質的に防止する。しかし、図1に示された実施形態のような構成では、本質的に自己蛍光が少ないインタロゲーション層376を設けるか、またはその層への刺激放射線の衝突を避けることが好ましい。
【0048】
[0058]示されたカセット370は、同一の着脱式でかつ反転可能なカセット370上に第1および第2のセンサを形成する重複構造を提供するように構成された、二端型配置のものである。明瞭にするために、示された第2のセンサに含まれかつ番号によって指名される重複した構造は、プライム符号付きで示されている。示された配置によれば、第1の向きでカセット370をインタロゲーション装置と関連させ、第1の試験を行い、次いでカセット370を取り外して反転させ、第2の向きでインタロゲーションデバイスと接続させて、第2の試験を行うことができる。第1および第2の試験は、異なる流体試料に対して行われる、同一のタイプの試験であってもよく、異なる試験であってもよい。第1および第2の試験は、同一のものでなくてもよく、また、同一の流体試料のうちの少なくとも一部分に対して行われてもよいことが、意図に含まれる。例えば、流体は、選択的に構成された単一のカセット上で、1つのセンサ配置から共通の貯蔵チャンバを通過してから、第2のまたは次のセンサ配置を通過してもよい。同一のカセットまたはカートリッジ上にさらに多くのセンサ(例えば、3つ、4つ、またはそれ以上)を設ける複数端型配置を提供することが、意図に含まれる。単一端型カセットもまた、意図に含まれる。
【0049】
[0059]引き続き図6を参照すると、上部押え層372は、試料装填口384、抜け口386、および真空適用口388を提供する。大きめの複数の位置合わせ穴389も示されている。位置合わせ穴389は、カートリッジ370の組立て中に他の精密な位置合わせ構造に間隙を提供するために、大きめにされる。372、374、378、および380などの特定の層に代替的な精密位置合わせ構造を設けて、インタロゲーション装置に対するカセットの一貫した配向を実施することができる。例えば、1つまたは複数のカセット縁部をインタロゲーション開口部に対して正確に形成することができ、また、縁部は、インタロゲーション装置の停止構造と位置合わせされてもよい。組立のために主として使用される特定の位置合わせ構造は、製造ステップ中に、完成したカセットから編集されてもよい。また、特定の実施形態では、抜け口386は含まれない。
【0050】
[0060]次に図7を参照すると、インタロゲーション層376は、全体として390で示された複数の表面接触電気パッドを担持する。代替的な導電性材料の付着も実施可能であるが、導電性インク、および大量生産に役立つウェブベースのスクリーン印刷法を使用して、導体パッド390ならびに他の導電性の線および構造を印刷することが、現在好ましい。
【0051】
[0061]図7に示されるように、インタロゲーション層376は、第1の駆動電極396、および第1の検出電極398を担持する。複数の開口部およびチャネルが、インタロゲーション層376を形成する膜から取り除かれる。図に示すように、インタロゲーションのための流体試料を受け取るために、部分的な長さのチャネル400が配置される。試料は、典型的には近位端402において装填され、異物フィルタ406に向かって、矢印404で示された方向に流れる。例示的な異物フィルタは、不要な粒子状物体がインタロゲーション開口部408の方へ通過するのを防止する。組み合わさった複数の小さな開口部をレーザで開けて、一種のスクリーン様の異物フィルタ406を形成することが、現在好ましい。追加的な開口部構造には、流体出口410が含まれる。出口410は、流体にカセット370内の通路を通過させるために真空の印加を可能にし、かつ、流体が出口410を越えて流れるのを防止するために出口410自体に毛管引力を印加するように、構成されることが望ましい。
【0052】
[0062]図8を詳細に参照すると、インタロゲーション層376の裏側は、全体として390で示されたさらなる電気接触パッドを含む。示された実施形態では、一方の側に配置された電気接触パッド390は、もう一方の側の電気接触パッド390と電気的に通信せずに配置されているが、こうした配置は、特定の場合に都合が良いことがある。接触パッドから延びる導電性の線は、第2のインタロゲーション電極412および第2の駆動電極414を提供するように構成されている。
【0053】
[0063]図8をさらに参照すると、第1のトリガ電極416および第2のトリガ電極418が、第2の検出電極412および第2の駆動電極414の下流に配置され、したがって、流体流れ到達境界を検出し得る。そうした配置により、トリガ電極416およびトリガ電極418は、既知のチャネル位置に配置される流体流れ境界により本質的に作動されかつ流体試料の試験中にデータ収集を開始するのに使用され得る電気的トリガとして、動作することが可能とされる。
【0054】
[0064]第3のトリガ電極420および第4のトリガ電極422もまた、第2の検出電極412および第2の駆動電極414の下流に配置され、したがって第2のチャネル位置における流体流れ到達境界を検出するために協働し得るものとして、図8に示されている。このトリガは、抜け口410の近くに配置される。そうした配置により、電極420および422は、例えばチャネル442内の容積に対して「既知の容積」方法を使用し、また、2つのトリガまたは境界検出位置の間に配置されたときに、流体試料に対する「試験の終わり」を検出するために使用することができる電気的トリガとして動作することが可能とされる。特定の状況では、「試験の終わり」を検出するために、単一のトリガ電極を使用することもできる。
【0055】
[0065]便宜上、電極表面接触パッド424は、電極418および420の両方と電気的に通信しており、したがって、接地などの共通の基準信号を印加するために使用され得る。層376の反対側では、426および428を含む電気接触パッドが、多分岐配置を通じて電気的に通信している。分岐は、カセットの製造中に分割することができ、得られるパッド間の導通状態は、いくつかの目的のために使用することができる。限定的ではない例として、導通チェックには、センサが適切に取り付けられて好ましいインタロゲーションデバイスと係合しているかを検証すること、および、カセットを特定のタイプのものであると確認することが含まれる。特定の試験が、メッシュおよび2つ以上の接触電極の間を通じた導通状態に基づいて、インタロゲーション装置によって自動的に選択および適用され得る。特定のセンサが、様々な数の駆動電極、検出電極、検証電極、および/またはトリガ電極を有して構成されるか、または1つも有さずに構成されることすらあり得ることに、留意すべきである。
【0056】
[0066]示された層376はまた、複数の位置合わせ開口部を含む。位置合わせ開口部430が、カートリッジ370の両端に使用される位置合わせ構造に共通し、かつ、現在好ましいインタロゲーション装置に対して、既知の基準点におけるX−Y位置をカートリッジ370に課す。位置合わせスロット432が、実質的には、取り付けられたカートリッジ370のそのX−Y位置に対する回転配向のみを課す。開口部430、432のうちの一方が溝付きとされ、他方はそうでないことが望ましい。そのような配置は、平面に制限された完全な剛体を提供するのに有効であり、また、インタロゲーションデバイスへのカセットの取り付け、またはインタロゲーションデバイスからのカセットの取り外しの際に、カセットが固着するのを避けるのに役立つ。示した円形の位置合わせ開口部430の直径は、0.127cm(0.050インチ)である。位置合わせスロット432の半径間の距離は、0.0635cm(0.025インチ)であり、各半径は、0.127cm(0.050インチ)である。好ましいインタロゲーションデバイスにおいて協働する位置合わせピンは、0.254cm(0.1000インチ)の直径を有し、また、好ましいインタロゲーションデバイスの位置合わせピンは、±0.0003cm(0.0001インチ)の許容差まで精密研磨される。カートリッジの平面配向は、典型的には、好ましいインタロゲーションデバイスに付随する他の挟持構造によって強制される。
【0057】
[0067]次に図9を参照すると、上部チャネル層374が、複数のチャネル構造を含む。部分的な長さの流体受入チャネル400aが、導入された試料流体が矢印404で示された方向に流れるようにするために、層376にあるチャネル400と協働する。ブリッジチャネル436が、流体を異物フィルタ406からインタロゲーション開口部408の方へ送る。任意選択のくの字形チャネル部分438が、カートリッジ370の上部にある任意選択の抜け口386(図6参照)と連通して、カートリッジ370への流体試料の装填を促進し得る。緩衝チャネル440が、出口410からカートリッジ370の上部にある真空口388(図6参照)の方へ連通する。特大の開口部389に加えて、位置合わせ開口部430aおよび432aもまた、インタロゲーション層を貫通して配置された位置合わせ開口部430および432に対して構造上の干渉が生じる可能性を避けるために、製造ステップ中に引き戻されることが望ましい。
【0058】
[0068]次に図10を参照すると、下部チャネル層378が、完全長さの試料受入チャネル400bを有する。チャネル400bは、層376の下に導入された流体を異物フィルタ406の底部へ送る。チャネル442が、インタロゲーション開口部408の下流で流体を受け入れる。特定の実施形態では、全体として444で示された第1の電気的トリガが、チャネル442によって形成されたチャンバの一端近くに配置される。実際的なトリガは、2つの専用電極の間に形成されるか、場合により1つの専用電極と共有電極との間に形成され得る。場合により、対の協働トリガ電極(試験電極と呼ばれる場合もある)が、狭くかつ可能な限り互いに接近して配置されることが望ましい。電極面積は極めて小さく(例えば、0.0635cm(0.025インチ)x0.1651cm(0.065インチ))することができ、また、現在の印刷法は、印刷した電極の間隔を0.0381cm(0.015インチ)に容易に維持することができる。
【0059】
[0069]図10に示されたトリガ444は、電極414と418(図8参照)との間に形成される。トリガ444のような位置にあるトリガは、流体試料のインタロゲーション中にデータ収集を始めるための「開始」トリガとして動作可能である。電源または駆動電極414と協働する418のような単一のインピーダンス検出電極は、414のような駆動電極と非常に接近した関係で配置された協働する専用の電極418、416の対よりも信頼性のあることが確定された。
【0060】
[0070]全体として446で示された第2の電気的トリガが、チャネル442によって提供された既知の容積だけトリガ444から離間されて配置され得る。示されたトリガ446は、電極420および422(図8参照)によって形成されている。ある場合では、トリガ444と、電極292と294(図7参照)との間に形成され得るような上流のトリガとの間に配置されたチャネルおよび開口部構造により、第2の既知の容積が画定され得る。
【0061】
[0071]トリガの既知の容積間隔、および、共通の時間成分または時間基準を含むデータ信号を収集することにより、数ある能力の中でも、試験データ収集の開始および停止、真空の適用に対する制御、所望の試料容量の処理の確認、および容量処理率の計算が可能になる。
【0062】
[0072]次に、図6を再度参照しながら、カセット370を通り抜ける流体流路について説明する。1つの試験の型では、試料が、典型的には、所望の試験容量または場合により過剰の容量を正確に分注するためのピペット器具を使用して、試料装填口384に導入される。流体流れの進入は、矢印450a、450b、および450cで表されている。次いで試料流体は、チャネル部分400、400a、および400bによって形成されたチャネルに沿って、矢印404で示された方向に流れる。矢印452aおよび452bで示されるように、流体は、異物フィルタ406を通ってチャネル436へ流れる。矢印454で示されるように、開口部386から空気を抜くことができる。試験中、流体は、チャネル436に沿って、矢印456で示された方向に流れる。次いで流体は、部分的に隠れた矢印458aおよび458bで示されるように、インタロゲーション開口部408を通って流れる。チャネル442での流体流れが、矢印460で示されている。次いで流体は、矢印462aおよび462bで示されるように、抜け口410を通って流れる。次いで流体は、層374内のチャネル440に沿って、矢印464で示された方向に流れ、その後で場合によっては矢印466で示されるように真空口388から出て行く。ある場合には、チャネル440は、流体がカートリッジ370から漏出するのを防止するための緩衝容積を提供する。
【0063】
[0073]典型的には、インタロゲーション開口部408ならびに位置合わせ開口部430および432を形成するために、エキシマーレーザが使用される。他の全てのチャネルおよび開口部構造(フィルタ、抜け口、チャネル、等)を形成するために、DPSSレーザが一般に使用される。エキシマーレーザは、現在好ましい直径44μmのインタロゲーション開口部408を±2ミクロンの範囲内で切開することができる。DPSSレーザの繰り返し精度は、プラス/マイナス5ミクロンに近い。大きな位置合わせ穴430、432は、レーザで開けられるインタロゲーション開口部108に比べて極めて正確に製造(レーザカット)される。より精密なレーザを使用することにより、インタロゲーション開口部408を、カセットごとに、約20μmから50μmの精度で好ましいインタロゲーションデバイスの励起放射線ビームと機械的に位置合わせすることが可能になる。ここで、「精度」とは、開口部の中心が、協働するように構成されたインタロゲーションデバイスによって提供されるインタロゲーション位置の理論中心線の再現可能な「精度」半径内に配置されることを意味する。
【0064】
[0074]図11は、装置100などのインタロゲーション装置の電気的インタロゲーション構造と接続している、電気的流体位置検出および光学的粒子インタロゲーションのために構成されたカセットのインタロゲーション層を示す。図11に示された電気的インタロゲーション構造532は、例示的なカセットとインタロゲーション装置100との間に望まれる選択された動作を示すための部分的な結線図にすぎない。カセット370に類似した単一のカセットのインタロゲーション層376’のみが示されているが、両面を同時に見せるために蝶形図で示されていることに留意されたい。破線の囲み532で示されているような電気的インタロゲーション構造は、装置100によって提供される構造に含まれることが望ましい。従来の電気的エッジコネクタにより、カセットを装置100のインタロゲーション電子装置と通信するように好都合に接続することができる。カセット内の試料流体に刺激信号を与えるために、1つまたは複数の接触パッドに、1つまたは複数の電気信号が印加され得る。実際的な信号には、例えば信号発生器534によって印加され得るような、50kHz、方形波、30mVp−pの振動電気信号が含まれる。
【0065】
[0075]カセット内での流体の挙動を判定するために、ある電極における接地に関して電気信号を監視することができる。監視している回路がもはや開いていない場合、流体の境界は、少なくとも監視している電極には到達している。流体が流れ続けているときに印加された信号に途切れなく整合することは、試料流体中に気泡が無いことを示す。流体境界の前縁は、電極の下流で電解流体が接触することによって形成される連続的な閉回路によって判定される。信号は、A/D変換器538によって変換されて、コンピュータ処理ユニット540へ送られ得る。例えば1つまたは複数の監視された信号によってトリガされ得る選択された段階で、または周期的に、または連続的に、光学に基づいたデータを(図1図4に示されかつ前述されたような構造を使用して)得ることができる。
【0066】
[0076]詳細には、電極414と通信する接触パッドに信号発生器544からの時変信号が印加されることにより、開始トリガ信号電位が生成され得る。トリガ電極416と通信する接触パッドにおいて、信号が監視される。信号(例えば、開回路ではない)が最初に電極416で検出された場合、流体試料は駆動電極414を濡らしており、また、流体の前方境界は電極416の位置にあるので、その信号の検出に応答して、試験データの収集が開始され得る。中央処理装置540は、試験の開始および/または停止、データの収集、カセットへの減少した圧力プロファイルの印加、所望の真空状態の維持、データの表示、さらには特定のカセットのタイプに対応する試験を行うために取り付けられたカセットを区別すること等のような、様々な入力に対する複数の応答をもたらすように様々にプログラムすることができる。
【0067】
[0077]電極420と通信する接触パッドに信号発生器534からの信号が印加されることにより、停止トリガ信号電位が生成され得る。トリガ電極422と通信する接触パッドにおいて、信号か監視される。信号(例えば、開回路ではない)が最初に電極422で検出された場合、流体試料は、被駆動電極420を濡らしており、また、流体の前方境界は、電極422の位置にある。信号はCPU540に伝えられ、また、インタロゲーション装置100のプログラムされた動作に従って、データ収集および減圧が停止され得る。一般に、試料流体が停止トリガを著しく越えて引き込まれてカセット370から漏出する前に、少なくとも真空の印加が終了することが望ましい。
【0068】
[0078]図12に示された構造におけるコールター効果の好ましい変動に応じてインタロゲーションゾーンにおける粒子を検出するためには、駆動電極414と通信する接触パッドと、駆動電極396と通信する接触パッドとの間に、信号発生器544により直流の定電流源信号が印加される。実際的な配置は、一方の接触パッドに+15ボルトを印加し、他方の接触パッドに−15ボルトを印加することを含む。穴を通って移動する粒子に応答する電圧変化が、検出電極412と398との間で監視される。監視された差分信号は、演算増幅器546によって送信され、A/D変換器538によりデジタル形式に変換され、次いで、さらなる処理のためにCPU540に送られる。
【0069】
[0079]装置100などのインタロゲーション装置の使用中、着脱式のマイクロ流体カセット104が、装置100の割出し構造によって制御される初期位置に取り付けられる。平行にされたレーザ光(例えば、488nm光)がレーザから出射して、ショートパス光学フィルタ(これは、例えば>490nmの波長といった、不要な長い波長をすべて除去する)を通過する。この平行にされた光は、インタロゲーション層にある細胞検出開口部よりもわずかに小さい直径(例えば約40μm)まで光を集束するためのレンズを通過する。任意選択の制限穴により、集束レンズの通過に先立って、不要な周縁光をすべて除去することができる。集束レンズを通過すると、光は、圧電操向台(またはその均等物)に接続されたミラーに反射し得る。そのようなミラーは、信号を最大化もしくは最小化するための、センサの下にある光ダイオードか、または一次光検出器(PMTまたはAPD)からの内蔵CPUフィードバックを使用して、能動的に操向される(センサの下のダイオードを使用する場合は信号を最大化し、PMTを使用する場合は信号を最小化する)。刺激放射線ビームと検出/インタロゲーション開口部との間の相対調整を行うことは、典型的には、新しいカセットがシステムに挿入されるたびに行われ、また、試験中にすら行われる場合がある。一次レーザ光は、望ましくは検出開口部106を完全に通過する。次いで一次レーザ光は、典型的には、この光が少しでもシステムに返されないようにするための光トラップに流れ込む。
【0070】
[0080]流体試料は、従来のやり方で準備してカセットに装填することができる。典型的な希釈血液試料のサイズは、約75μlであり、これは約15秒で処理される。1つの型の流体試料を試験する間に、希釈流体で運ばれる細胞が、検出開口部106を通って流れ始める。そうすると、蛍光標識された細胞(またはビーズなどの任意の粒子)が、より高い(ストークスシフトされた)波長で二次光を放射する。このより長い波長の放射光は、細胞/粒子から、上方を含めてあらゆる方向に放射される。放射光は、その波長が長いので、二色性ミラーをそのまま通過して一次光学検出器(PMTまたはAPD)に向かう。複数の光検出器を使用することができる。2つから4つの検出器をシステムに設けることが、現在好ましい。再度複数の二色性ミラーが使用されて、後続の検出器になるにつれて反射される波長が大きくなるようにして、より近くにある検出器により短い波長の光を反射させる。例えば、二色性ミラーは、4つの光検出器のシステムにおいて、550nm、650nm、および730nmのカットオフを有し得る。当業者には理解されるように、示された「波長」の「数値」は、実際には、その数値周辺の帯域を包含する。
【0071】
[0081]この後者のシステムは、4色検出とコールターインピーダンス粒度測定とを同時に行うことを可能にするはずである。このシステムはまた、適切に構成されたカセットを使用した容積計数を行うことができるはずである。小さくかつ使い勝手が良いシステムサイズ、低い試験コスト、可搬性が利点に含まれ、また、カセットは、ゼロ維持管理を提供する。システムは、世界初のタブレット式フローサイトメータと考えられるシステムを提供するように具現化され得る。
【0072】
[0082]好ましい一実施形態の使用に際して、1つまたは複数の蛍光標識を使用して、細胞試料が準備され得る。注目すべきは、このシステムがマルチプレックスビーズベースアッセイの分析に使用できることである。試料は、典型的には、ピペットまたは類似のツールを使用して、マイクロ流体カセットに挿入される。カセットがシステムに挿入され、扉が閉じられる。レーザがオンにされて、自動的に(例えば、ビーム操向、および、下面のフォトダイオードかまたは複数の測定PMTのうちの1つのどちらかからの、またはその両方からのフィードバックを介して)位置合わせされる。位置合わせされると、カセット内の流体チャネルを通る試料の移動を開始するために、真空システムが一定の吸引力をカセットに印加する。流体は最初に、各細胞を分割し(各細胞の関係を絶つ)かつ大きな粒子が検出ゾーンに詰まるのを防止するように働く異物フィルタを通過する。次いで流体は、最初の2つの電極(1つは刺激電極で、1つは測定電極)を越えて流れ、インタロゲーション開口部を通過し、次の2つの電極(第2の刺激電極および第2の測定電極)を越えて流れる。次いで流体は、開始電極に達し、試験が正式に「開始」する。試料流体が最終停止電極に接触して「停止」信号が生成されるまで、蛍光測定と同時にコールター測定が行われる。データは一般に、多重ヒストグラム形式かまたは散布図(ドットプロット)で表示される。
【0073】
[0083]示された特定の実施形態を参照しながら本発明を具体的に説明してきたが、そうした説明は、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。本発明は、その精神または本質的特性から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化することができる。説明された実施形態は、単なる実例であって限定的なものではないと見なされるべきである。したがって、本発明の範囲は、上記の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の均等範囲に含まれる変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
(項目1)
マイクロ流体インタロゲーション装置であって、
マイクロ流体デバイスのインタロゲーション開口部が所望の位置の近くに付勢されるように、前記マイクロ流体デバイスを取付け位置に保持するための割出し構造であって、前記マイクロ流体デバイスが、対象となる粒子を実質的に1列で前記インタロゲーション開口部に通すように配置されるタイプのものである、割出し構造と、
特定の方向への放射線の伝播のために配向されたビームとして放射線を放出するように構成された、刺激放射線源と、
前記開口部を通るビームの伝播を最大限に高めるために、前記インタロゲーション開口部を初期取付け位置から、また前記ビームに対して、精密に位置合わせするための調整手段と、
前記調整手段に操向フィードバックを提供するように配置されたセンサ手段と、
前記インタロゲーション開口部内に配置された粒子からのストークスシフト放出放射線を検出するように配置された第1の光検出器と
を含む、装置。
(項目2)
前記調整手段が、前記ビームの伝播経路の配置を変更するように構成された操向手段を含む、
項目1に記載の装置。
(項目3)
前記操向手段が、操向台に固定されたミラーを含む、
項目2に記載の装置。
(項目4)
前記調整手段が、前記ビームを前記マイクロ流体デバイスと位置合わせするように移動させるように構成されたX−Y変位手段を含む、
項目1に記載の装置。
(項目5)
前記調整手段が、前記マイクロ流体デバイスを前記ビームと位置合わせするように移動させるように構成されたX−Y変位手段を含む、
項目1に記載の装置。
(項目6)
前記センサ手段が、前記刺激放射線に対する前記インタロゲーション開口部の出口側に配置された光ダイオードを含む、
項目1に記載の装置。
(項目7)
前記センサ手段が、前記刺激放射線に対する前記インタロゲーション開口部の入口側に配置された光検出器を含む、
項目1に記載の装置。
(項目8)
前記調整手段が自動化された、
項目1に記載の装置。
(項目9)
前記調整手段が、前記開口部の使用者による手動操作を含む、
項目1に記載の装置。
(項目10)
前記刺激放射線源が、コヒーレントビームを形成するための集束レンズを通過するように向けられたレーザを含み、前コヒーレントビームが、前記インタロゲーション開口部の協働する断面の特性サイズよりも小さい特性断面サイズを有する、
項目1に記載の装置。
(項目11)
前記開口部の上流の前記ビームの経路内に配置された制限穴をさらに含み、前記穴が、前記穴の下流での前記ビームの干渉性を高めるために周縁放射線の通過を妨げるように構成されている、
項目10に記載の装置。
(項目12)
前記割出し構造が、前記マイクロ流体デバイスの第1の受口に受け入れられるように構成された第1のピンを含み、前記第1のピンおよび前記第1の受口が、取り付けられたマイクロ流体デバイスの前記第1の受口を前記開口部に対する既知のX−Y座標に配置させるように協働する、
項目1に記載の装置。
(項目13)
前記マイクロ流体デバイスの第2の受口に受け入れられるように構成された第2のピンをさらに含み、前記第2のピンおよび前記第2の受口が、前記取り付けられたマイクロ流体デバイスを前記第1のピンに対する既知の角度配向に配置させるように協働する、
項目12に記載の装置。
(項目14)
前記刺激放射線源が、コヒーレントビームを形成するための集束レンズを通るように向けられたレーザを含み、
可動型の第1のミラーが、前記ビームを二色性ミラーである第2のミラーから反射させて取り付けられたマイクロ流体デバイスのインタロゲーション開口部に入れるように向け直すために、前記レンズの下流に配置され、
前記装置が、前記インタロゲーション開口部内に配置された粒子からのストークスシフト放出放射線が第1の光検出器による検出のために前記第2のミラーを通る放出放射線経路に沿って伝播し得るように、構成および配置される、
項目1に記載の装置。
(項目15)
複数の光検出器をさらに含み、前記光検出器のそれぞれが、前記放出放射線経路内に配置されかつ前記放出放射線経路からの放出放射線を光検出器に向けるように構成されたミラーに関連付けられている、
項目14に記載の装置。
(項目16)
前記装置のコンパクトな組立を可能にするために、前記光検出器の上流に配置されかつ前記放出放射線経路の伝播方向を変更するように構成されたミラー要素をさらに含む、
項目15に記載の装置。
(項目17)
前記刺激放射線源が、コヒーレントビームを形成するための集束レンズを通るように向けられたレーザを含み、前記ビームが、第1の二色性ミラーを通って前記インタロゲーション開口部内に伝播するように向けられ、前記第1の二色性ミラーが、前記インタロゲーション開口部内に配置された粒子からのストークスシフト放出放射線が放出放射線経路に沿って伝播して、前記第1の二色性ミラーから反射され次いで第1の光検出器によって検出され得るように、構成および配置される、
項目1に記載の装置。
(項目18)
複数の光検出器をさらに含み、前記光検出器のそれぞれが、前記放出放射線経路内で前記第1の二色性ミラーの下流に配置されかつ前記放出放射線経路からの放出放射線を光検出器に向けるように構成されたミラーに関連付けられている、
項目17に記載の装置。
(項目19)
前記装置が、約15.24cm(約6インチ)掛ける約22.86cm(約9インチ)掛ける約7.62cm(約3インチ)未満の容積サイズを有する外被内に収まるように構成される、
項目1に記載の装置。
(項目20)
項目1に記載の前記装置を使用する方法であって、
マイクロ流体デバイスを前記装置に対して初期位置合わせするように取り付けるステップと、
前記デバイスの一部分に前記ビームが衝突することによって生じる自己蛍光を最小限に抑えるために、前記ビームに対する前記デバイスの相対位置を調整するステップと、
粒子運搬流体の試料を処理して、前記試料中の1つまたは複数の対象となる粒子からのストークスシフト放射線を検出するステップと、
前記装置から前記マイクロ流体デバイスを取り外すステップと
を含む、方法。
(項目21)
前記装置が、前記インタロゲーション開口部を1つまたは複数の対象となる粒子が通過することに起因するコールター効果現象の検出を可能とするために前記マイクロ流体デバイスと協働するように構成された電気回路をさらに含み、
前記装置を使用して、前記試料を処理している間にコールター効果現象とストークスシフト放出とを同時に検出するステップをさらに含む、
項目20に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11