(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6261719
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】円筒状の案内接触面及び半径方向外向きに向けられた内側フランジを備える球面ころ軸受ケージ及び軸受
(51)【国際特許分類】
F16C 33/46 20060101AFI20180104BHJP
F16C 33/54 20060101ALI20180104BHJP
F16C 19/38 20060101ALI20180104BHJP
F16C 33/66 20060101ALI20180104BHJP
F16C 23/08 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
F16C33/46
F16C33/54 Z
F16C19/38
F16C33/66 Z
F16C23/08
【請求項の数】17
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-512972(P2016-512972)
(86)(22)【出願日】2014年5月2日
(65)【公表番号】特表2016-521339(P2016-521339A)
(43)【公表日】2016年7月21日
(86)【国際出願番号】US2014036611
(87)【国際公開番号】WO2014182569
(87)【国際公開日】20141113
【審査請求日】2016年1月6日
(31)【優先権主張番号】61/820,239
(32)【優先日】2013年5月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/036,350
(32)【優先日】2013年9月25日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/262,100
(32)【優先日】2014年4月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511045523
【氏名又は名称】バルドー・エレクトリツク・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム グレゴリー ヒューイット
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー イー. ホズマー
【審査官】
日下部 由泰
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭60−077816(JP,U)
【文献】
特開2005−344742(JP,A)
【文献】
特開2010−025230(JP,A)
【文献】
特開2007−187308(JP,A)
【文献】
米国特許第01668112(US,A)
【文献】
仏国特許出願公開第02925943(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 19/00−19/56,33/30−33/66
F16C 23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケージを備えるころ軸受において、
外輪と、
内輪と、
前記外輪と前記内輪との間に配置された複数のころであって、該ころは、概して円筒状であり、回転軸線は軸受の回転中心軸線に対して鋭角に角度づけられている、複数のころと、
前記ころを保持するケージであって、該ケージは、それぞれが前記ころの回転軸線方向に実質的に延びる複数のブリッジからなり、隣接するブリッジの間にポケットが形成され、該ポケット内で前記ころを前記外輪と前記内輪との間で回転させるように構成された主部と、各ブリッジの一端から当該ころ軸受の半径方向外側に向けて延びる外側フランジ部分と、各ブリッジの他端から当該ころ軸受の半径方向外側に向けて延びる内側フランジ部分と、を有し、前記複数のブリッジは、前記外側フランジ部分及び前記内側フランジ部分で連結されており、前記主部が前記ケージの最も内側の内径面を規定している、ケージと、
を備え、
前記主部は、前記ころのころピッチよりも小さな直径で前記ケージに形成されていることを特徴とする、ケージを備えるころ軸受。
【請求項2】
前記ポケットはそれぞれ、前記ころと係合するころ保持体を有する、請求項1記載の軸受。
【請求項3】
前記ころ保持体は、前記内側フランジ部分に形成されている、請求項2記載の軸受。
【請求項4】
前記内側フランジ部分と、前記外側フランジ部分と、前記主部とは、一体に形成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の軸受。
【請求項5】
前記ケージは、打抜き加工されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の軸受。
【請求項6】
前記ケージに隣接する第2のケージを有し、該第2のケージは、前記ケージと同様に形成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の軸受。
【請求項7】
ころ軸受ケージであって、
ケージエレメントであって、ほぼ円筒状のころを保持しかつ該ころを前記ケージエレメント内で該ケージエレメントの中心軸線に対して鋭角に角度づけられた軸線上で回転可能にするケージエレメントを備え、該ケージエレメントは、それぞれが前記ころの回転軸線方向に実質的に延びる複数のブリッジからなり、隣接するブリッジの間にポケットが形成され、該ポケット内で前記ころを外輪と内輪との間で回転させるように構成された主部と、各ブリッジの一端から当該ころ軸受ケージの半径方向外側に向けて延びる外側フランジ部分と、各ブリッジの他端から当該ころ軸受ケージの半径方向外側に向けて延びる内側フランジ部分と、を有し、前記複数のブリッジは、前記外側フランジ部分及び前記内側フランジ部分で連結されており、前記主部が前記ころ軸受ケージの最も内側の内径面を規定しており、
前記主部は、前記ころのころピッチよりも小さな直径で前記ケージエレメントに形成されていることを特徴とする、ころ軸受ケージ。
【請求項8】
前記ポケットはそれぞれ、前記ころと係合するころ保持体を有する、請求項7記載のケージ。
【請求項9】
前記ころ保持体は、前記内側フランジ部分に形成されている、請求項8記載のケージ。
【請求項10】
前記内側フランジ部分と、前記外側フランジ部分と、前記主部とは、一体に形成されている、請求項7から9までのいずれか1項記載のケージ。
【請求項11】
前記ケージは、打抜き加工されている、請求項7から10までのいずれか1項記載のケージ。
【請求項12】
ケージを備えるころ軸受において、
外輪を備える外側リングと、
内輪直径を規定する内輪を備える内側リングであって、該内側リングは、前記内輪直径よりも大きな寸法の外径面を有する、内側リングと、
前記外輪と前記内輪との間に配置された複数のころであって、該ころは、概して円筒状であり、回転軸線は軸受の回転中心軸線に対して鋭角に角度づけられている、複数のころと、
前記ころを保持するケージであって、該ケージは、それぞれが前記ころの回転軸線方向に実質的に延びる複数のブリッジからなり、隣接するブリッジの間にポケットが形成され、該ポケット内で前記ころを前記外輪と前記内輪との間で回転させるように構成された主部と、各ブリッジの一端から当該ころ軸受の半径方向外側に向けて延びる外側フランジ部分と、各ブリッジの他端から当該ころ軸受の半径方向外側に向けて延びる内側フランジ部分と、を有し、前記複数のブリッジは、前記外側フランジ部分及び前記内側フランジ部分で連結されており、前記主部が前記ケージの最も内側の内径面を規定している、ケージと、
を備え、
前記主部は、前記ころのころピッチよりも小さな直径で前記ケージに形成されていることを特徴とする、ケージを備えるころ軸受。
【請求項13】
前記ポケットはそれぞれ、前記ころと係合するころ保持体を有する、請求項12記載の軸受。
【請求項14】
前記ころ保持体は、前記内側フランジ部分に形成されている、請求項13記載の軸受。
【請求項15】
前記内側フランジ部分と、前記外側フランジ部分と、前記主部とは、一体に形成されている、請求項12から14までのいずれか1項記載の軸受。
【請求項16】
前記ケージは、打抜き加工されている、請求項12から15までのいずれか1項記載の軸受。
【請求項17】
前記ケージに隣接する第2のケージを有し、該第2のケージは、前記ケージと同様に形成されている、請求項12から16までのいずれか1項記載の軸受。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願データ
本願は、現在係属中の2014年4月25日に出願された出願番号第14/262100号の利益、現在係属中の2013年9月25日に出願された非仮出願番号第14/036350号の利益、及び2013年5月7日に出願された仮出願番号第61/820239の利益を請求し、これらの開示は引用したことにより本明細書に組み込まれる。
【0002】
背景
本開示は、外輪と、内輪と、複数のころと、一対のケージとを備えるころ軸受に関する。ケージは、半径方向外向きに向けられた内側フランジを有してもよい。ケージは、ころを案内するためにケージの外側フランジ部分に形成された案内面を有してもよい。案内面は、ころの軸方向端部と接触する円筒状の接触面を有し、これにより、ころは、外側フランジ部分が設計位置にあるか、又は荷重又は製造の不正確さにより傾斜させられているかにかかわらず、ころ面を横切る接触線全体で案内することができる。
【0003】
図面の説明
明細書に組み込まれかつ明細書の一部を形成する添付図面は、実施の形態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図4】軸受の拡大した部分的な断面図を示しており、この軸受と、
図1の軸受ケージが組み立てられている。
【
図5】仮想線で示されたころを備える、
図1の軸受ケージの代替的な実施の形態の部分的な拡大透視図を示している。
【
図6】
図5の軸受ケージの部分的な拡大透視図を示している。
【
図7A】
図5の軸受ケージの部分的な拡大断面図を示している。
【
図8】
図1の軸受ケージの代替的な実施の形態の部分的な拡大正面図を示している。
【
図9】断面図で示されたロータを備える
図8の軸受ケージの部分的な拡大透視図を示している。
【
図10】
図8の軸受ケージの部分的な拡大透視図を示している。
【
図11】軸受ケージの内側フランジを形成するためにロケータに取り付けられた半径方向延長部材を備える2部構成のアセンブリを有する、
図1の軸受ケージの代替的な実施の形態の部分的な拡大透視図を示している。
【
図12】軸受ケージの代替的な実施の形態の正面図を示している。
【
図14】
図12のケージを示しており、ころ/ケージ/内側リングのアセンブリを断片的な形式で示している。
【
図15】
図12のケージの外側フランジ部分の拡大詳細図である。
【
図16】仮想線で示されたころを備える、
図12のケージの外側フランジ部分の拡大詳細図である。
【
図17】半径方向外側を見た内径の透視図からの、ケージの外側フランジ部分の拡大詳細図であり、外側フランジに形成された案内面によって生ぜしめられた線接触を示すために断面図で示されたころを備えている。
【
図18】ころの軸方向の面と接触した円筒状の案内面の別の拡大詳細図を備える、ころ/ケージアセンブリの拡大した詳細な側面図である。
【
図19】ころの軸方向の面と接触した円筒状の案内面の別の拡大詳細図を備える、ころ/ケージアセンブリの拡大した詳細な側面図である。
【
図20】仮想線で示されたころを備える、ポケットの長さを横切って断続的に間隔を置かれた2つ以上の突出部を案内面が有するケージの代替的な実施の形態である。
【0005】
詳細な説明
図1は、ころ軸受、例えば、自動調心球面ころ軸受、のために使用されてもよい典型的なケージ20を示している。ケージ20は、金属板をプレス成形又は打抜き加工することによって、又は合成樹脂を射出成形することによって形成されてもよい。ケージは、主部22と、主部の側部から半径方向外向きに延びる外側フランジ部分24と、主部の反対側から半径方向外向きに延びる内側フランジ部分26と、を有する。主部22には複数のポケット28が形成されている。各ポケット28は、1つのほぼ円筒状のころ30を保持している。ころ30は、ポケット28において回転可能である。
図1において、ポケット28の間に配置された主部22は、ケージの内径面D3を形成しており、内側フランジ26はこの内径面から外向きに延びている。
図4は、D3によって示されたケージの最も内側の内径の付加的な詳細を示している。すなわち、ポケット28の間に配置された主部22は、ブリッジを形成しており、内側フランジ26は、このブリッジから半径方向外向きに延びている。内側フランジ26は、主部22から半径方向外向きに曲げられていてよく、これにより、主部22、例えば、ポケットによって規定されたブリッジは、ケージの最も内側の面を規定してもよい。
図3に示したように、主部22は円錐形に形成されていてもよく、これにより、外側フランジ部分は、主部のより大きな直径の側から半径方向外向きに延びており、内側フランジ部分は、主部の小さな直径の側から半径方向外向きに延びており、より小さな直径の部分はD3で示されている。主部は、円錐形ではなく、円筒形であってもよい。内側フランジを主部から半径方向外向きに曲げることにより、ケージの全体的な剛性が維持されてよく、以下で説明するように、延長した内側リング軸受形式を備えるケージを使用するための所要の間隙を提供してもよい(例えば
図4参照)。好適には、内側フランジは、ブリッジに対して90°の角度で曲げられている。
【0006】
ほぼ円筒状のころがポケットから半径方向に引き出されるのを防止するために、舌片又はころ保持体がポケットに隣接して設けられてもよい。
図5〜
図7A、
図7Bは、外側フランジ24に形成されたころ保持体32’を備えたケージの実施の形態を示している。
図8〜11は、内側フランジ26に形成されたころ保持体32を備えたケージの実施の形態を示している。ころ保持体32,32’は、好適には、各ポケット28の中央に配置されており、ころ30の軸方向面における凹部34に係合する。ころ凹部34は、円形であってもよく、樽形のころ30の端部の中央に配置されていてもよい。樽形ころの端部に形成された凹部は、樽形ころと同心状の環状であってもよい。内側フランジに形成されたころ保持特徴部若しくは保持体は、機械加工、打抜き加工又は圧印加工されてもよい。
【0007】
図4は、上述の軸受ケージに関連して使用されてもよい典型的な延長した内側リング軸受を示している。延長した内側リング軸受50は、延長部52を備えた内側リング51と、内側リングを取り囲んだ外側リング54とを有し、内側リング51と外側リング54との間にころ30が配置されている。内側フランジ26は半径方向外向きに延びているので、軸受ケージ20は、内側リング延長部51を有する軸受50に関連する使用を許容するための半径方向間隙を有する。通常、延長した内側リング軸受内側リング延長部52は、内側リングレースの外径面の直径D2よりも大きな寸法である直径D1を備える外径面を有する。半径方向外向きに延びるようにころ軸受ケージ内側フランジ26を形成することによって、軸受ケージ20の最も内側の内径D3は、内側リング延長部52の外径面D1上に方向付けられるように寸法決めされていてよい。内側フランジ26を外向きに曲げることによって、全体的な剛性及び強度を備える軸受ケージを提供するために、十分に材料が内側フランジ(比較的大きな外径)に加えられてもよい。主部22のブリッジは、ころピッチD4よりも小さな直径、例えば、直径D3においてケージに形成されていてもよい。これは、ころピッチよりも大きな直径においてころを分離させる案内リング又はその他のブリッジなどのその他の構成部材を使用する必要性を排除する。さらに、外向きに曲げられた内側フランジは、ころ保持体32のための内側フランジにおける位置を提供する。軸受50に組み立てられると、一対のケージ20の外側フランジ部分24は、互いに当接するように配置される。
【0008】
図5〜
図11に最も詳細に示したように、軸受ケージには、ころ30を案内するために外側フランジ24に形成された案内面60が設けられてもよい。案内面は、ころ30の軸方向端部と接触する円筒状の接触面を有してもよく、これにより、ころは、外側フランジ部分が設計された位置にあるか、又は荷重又は製造の不正確さにより傾斜させられているかにかかわらず、ころ面を横切る接触線全体62(
図8)で案内することができる。
【0009】
円筒状の案内面60は、外側フランジ部分の内側面においてポケット28に隣接して外側フランジ部分24に形成されていてもよい。案内面は、円筒状(
図5、
図6)に圧印されるか、さもなければ突出部(
図7A、
図7B)として形成されてもよい。案内面60は、ポケット28に沿って連続的(
図8)又は断続的(
図5、
図6)であってもよい。
図8に最も詳細に示したように、案内面60は、ポケットを横切って直線62で配置されてもよく、これにより、外側フランジにおいて案内面の多角形の形状を規定する。多角形の辺の数は、軸受のポケット及びころの数に相当してもよい。
図2に示したように、18辺の多角形を規定する18個のポケットが設けられている。案内面は、多角形の各辺70に対応するように配置されている。
【0010】
案内面60は、円筒状であってもよく、ころの軸方向端面を横切る線接触62によって実質的に均一にころの軸方向端面に対して当接する。線接触は、ころ面と案内面との間に存在すべき潤滑膜を改良する。加えて、ころ面を横切って完全な線接触を提供することにより、ほぼ円筒状のころは、ケージのフランジ付き部分が設計されたように所定の位置において打ち抜かれるか、又は内方又は外方へ傾いているかにかかわらず、最小限の傾斜で案内面によって案内される。さらに、線接触は、より大きな製造公差内でのころの案内を可能にする。例えば、打抜き加工において、より大きな変動が許容されてもよく、ころは、ころにおける異なる高さにおいて、ただし完全な線接触によって、円筒状案内面と接触する。円筒状設計は、回転方向、又は打抜き加工に関連する製造変化にかかわらず、ころとケージ案内面との間の潤滑を高める。半径方向外向きに延びるように内側フランジを形成することによって、内側フランジは、ころ保持体を備えて形成されてもよく、外側フランジは、より頑丈な案内面特徴部が設けられてもよい。
【0011】
図11は、2部構成のアセンブリを含む内側フランジ26’を備える軸受ケージの代替的な実施の形態を示している。特に、内側フランジ26’は、ブリッジ22の最も内側の部分におけるロケータ82に取り付けられた、環状の、半径方向に延びる部材80を有する。例えば、製造懸念により、内側フランジにころ保持特徴部を形成することは望ましくないであろう。したがって、製造可能性のために、2部構成のアセンブリを含む内側フランジにより、ころ保持体32は、別個の環状の半径方向に延びる部材80に形成されることができ、この部材80は、次いで、ブリッジの最も内側の部分におけるロケータ82に固定されてもよい。
【0012】
図12は、ころ軸受、例えば、自動調心球面ころ軸受、のために使用されてもよい、ケージ120の代替的な実施の形態を示している。ケージ120もまた、金属板をプレス成形又は打抜き加工することによって、又は合成樹脂を射出成形することによって形成されてもよい。ケージは、主部122と、主部の側部から半径方向外向きに延びる外側フランジ部分124と、主部の反対側から半径方向内向きに延びる内側フランジ部分126と、を有する。
図13に示したように、主部は円錐形に形成されていてもよく、これにより、外側フランジ部分は、主部のより大きな直径の側から半径方向外向きに延びており、内側フランジ部分は、主部の小さな直径の側から半径方向内向きに延びている。主部は、円錐形ではなく、円筒形であってもよい。
【0013】
主部122には複数のポケット128(分かりやすくするために
図2には示されていない)が形成されている。各ポケット128は、1つの樽形のころ130を保持している。ころ130は、ポケット128において回転可能である。樽形のころがポケットから半径方向に引き出されるのを防止するために、ポケット内へ延びるように、外側フランジ部分124の内周縁に舌片又はころ保持体132が形成されている。ころ保持体132は、好適には、各ポケット128の中央に配置されており、ころ130の軸方向面における凹部134に係合する(
図14)。ころ凹部134は、円形であってもよく、樽形のころの端部の中央に配置されていてよい。樽形ころの端部に形成された凹部は、樽形ころと同心状の環状であってもよい。軸受50に組み立てられると、一対のケージ20の外側フランジ部分は、
図14及び
図18に示したように、外側フランジ部分が互いに当接するように組み立てられる。
【0014】
前述のように、円筒状の案内面140は、外側フランジ部分の内側面においてポケット128に隣接して外側フランジ部分124に形成されていてもよい。案内面は、円筒状に圧印されるか、さもなければ突出部として形成されてもよい。案内面140は、ポケット128に沿って連続的又は断続的(
図20)であってもよい。案内面140は、ポケットを横切って直線150で配置されてもよく、これにより、外側フランジにおける案内面の多角形の形状を規定する。多角形の辺の数は、軸受のポケット及びころの数に相当してもよい。
図12に示したように、18辺の多角形を規定する18個のポケットが設けられている。案内面は、多角形の各辺150に対応するように配置されている。
【0015】
案内面は、円筒状であってもよく、ころの軸方向端面を横切る線接触142(
図17)によって実質的に均一にころの軸方向端面に対して当接する。前述のように、線接触は、ころ面と案内面との間に存在すべき潤滑膜を改良し、ころ面を横切って完全な線接触を提供することにより、樽形のころは、ケージのフランジ付き部分が設計されたように所定の位置において打ち抜かれるか、又は内方又は外方へ傾いているかにかかわらず、最小限の傾斜で案内面によって案内される。加えて、前述のように、接触線は、より大きな製造公差内でのころの案内を可能にし、円筒状設計は、回転方向、又は打抜き加工に関連する製造変化にかかわらず、ころとケージ案内面との間の潤滑を高める。
【0016】
前記のことを考慮すると、発明の複数の利点が達成されることが分かるであろう。実施の形態は、発明の原理及びその実用的な用途を最もよく説明し、これにより当業者が、様々な実施の形態において、意図した特定の使用に適した様々な変更を備えて発明を最もよく利用することを可能にするために、選択及び説明されている。発明の範囲から逸脱することなく、ここで説明及び例示された構成及び方法において様々な変更をなし得るので、前記説明に含まれた又は添付の図面に示された全ての事項は、限定するものではなく例示的であると解されることが意図されている。つまり、本発明の広さ及び範囲は、上述の典型的な実施の形態によって限定されるべきではなく、ここに添付された以下の請求項及びそれらの均等物に従ってのみ規定されるべきである。