(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6261772
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】送達完了信号遅延を有する薬剤送達装置
(51)【国際特許分類】
A61M 5/20 20060101AFI20180104BHJP
A61M 5/31 20060101ALI20180104BHJP
A61M 5/315 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
A61M5/20 510
A61M5/31 520
A61M5/315 500
【請求項の数】18
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-569006(P2016-569006)
(86)(22)【出願日】2015年1月30日
(65)【公表番号】特表2017-505700(P2017-505700A)
(43)【公表日】2017年2月23日
(86)【国際出願番号】EP2015051892
(87)【国際公開番号】WO2015121081
(87)【国際公開日】20150820
【審査請求日】2016年10月12日
(31)【優先権主張番号】1450183-7
(32)【優先日】2014年2月17日
(33)【優先権主張国】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】513186729
【氏名又は名称】ケアベイ・ヨーロッパ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CAREBAY EUROPE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サール,ダニエル
【審査官】
杉▲崎▼ 覚
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2013/178512(WO,A1)
【文献】
国際公開第2012/025639(WO,A1)
【文献】
国際公開第2011/109205(WO,A2)
【文献】
国際公開第2011/043714(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 3/00− 9/00
A61M 31/00
A61M 39/00−39/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤送達装置(10)であって、遠位および近位端部を有するハウジング(12、14)を備え、前記ハウジングは、医薬品の送達ための送達部材を有するまたは接続可能な送達部材(23)を有する薬剤容器(20)を受けるように適合され、薬剤送達装置(10)はさらに、予め張力をかけられた状態から解放された状態へ作動されるよう構成される駆動機構(40)と、少なくとも部分的におよび軸方向に前記ハウジング(12、14)内で移動可能に位置付けられる付勢される送達部材カバー(26)とを備え、前記付勢される送達部材カバー(26)が送達部位に対して押されるときに、前記駆動機構(40)が、作動されるように、前記付勢される送達部材カバー(26)は、前記駆動機構(40)に相互作用的に接続され、前記駆動機構は、前記医薬品の自動的な送達を提供するために前記薬剤容器(20)に作用し、前記薬剤送達装置(10)はさらに、前記薬剤が完全に送達されたことを示す可聴のおよび/または触知できるおよび/または可視の信号を生成するために、前記駆動機構(40)に動作可能に接続される信号遅延機構(84)を備え、前記信号遅延機構(84)は、前記駆動機構に相互作用的に配置されるアクティベータ(74)と、前記アクティベータ(74)と前記駆動機構のアクチュエータ(42)とに相互作用的に接続される信号生成要素(86)と、可聴のおよび/または触知できるおよび/または可視の信号の前記生成を遅延するために前記ハウジングと前記信号生成要素(86)とに動作可能かつ回転可能に接続される遅延要素(100)とを備えることを特徴とする、薬剤送達装置(10)。
【請求項2】
前記信号生成要素(86)は、前記アクチュエータ(42)に対して長手方向に移動可能に配置される、請求項1に記載の薬剤送達装置。
【請求項3】
前記遅延要素(100)は、前記信号生成要素が前記遅延要素に作用するときに前記遅延要素(100)の回転速度を調整することができる、粘性媒体と接して配置される、請求項2に記載の薬剤送達装置。
【請求項4】
前記信号生成要素(86)および前記遅延要素(100)は、その間の長手方向の移動を認めながら、互いに回転的にロックされる、請求項3に記載の薬剤送達装置。
【請求項5】
前記アクティベータ(74)が起動されたときに前記信号生成要素(86)および前記遅延要素(100)が回転するように、前記信号生成要素(86)は、対応する固定されたねじ切り部(90)と協働するよう構成されるねじ切り部(88)を有して前記アクチュエータ上に配置される、請求項4に記載の薬剤送達装置。
【請求項6】
前記信号生成要素(86)上の前記ねじ切り部(88)は前記信号生成要素(86)のある解放点で終端し、前記信号生成要素(86)が、内側の横断表面(15)に接して自由に移動され、前記可聴のおよび/または触知できるおよび/または可視の信号を生成するように、前記信号生成要素(86)は、前記アクチュエータから解放され、前記信号生成要素(86)の遠位横断表面および前記解放点の前記ハウジング上の前記内側の横断表面(15)の間のある距離(D)を設けられる、請求項5に記載の薬剤送達装置。
【請求項7】
前記信号生成要素(86)は、遠位方向に延びる突出部(108)を備え、前記ハウジング上の前記内側の横断表面(15)は、流路(110)を備え、前記突出部(108)は、触知できかつ可視の信号を生成するために、前記流路(110)を通って延びるように配置される、請求項6に記載の薬剤送達装置。
【請求項8】
前記遅延要素(100)は、概ね管状の本体(102)と概ね円筒状のハブ(98)とを備え、環状コンパートメント(104)は、前記ハブ(98)と前記概ね管状の本体(102)との間に作成され、前記ハウジングは前記コンパートメント(104)内に配置される概ね管状の突出部(106)を備え、前記粘性媒体は、前記コンパートメント内に配置される、請求項3〜請求項7のいずれか1項に記載の薬剤送達。
【請求項9】
前記粘性媒体は、ダンピンググリスを備える、請求項8に記載の薬剤送達装置。
【請求項10】
前記アクティベータ(74)は、ベース(76)および2つのアーム(78)を有するU形状のブラケットであり、前記アーム(78)の前記自由端部は、概ね径方向外側に向けられた棚状部(80)を有して配置され、前記ベースは、前記信号生成要素(86)と接触する、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の薬剤送達装置。
【請求項11】
前記棚状部(80)が、前記アクチュエータ(42)の前記中央流路(50)を取り囲む近位に向けられた表面(82)に接して配置されるように、前記駆動機構は前記アクチュエータ(42)の中央流路(50)内に部分的に配置され、前記U形状のブラケットの前記アーム(78)と接する概ね管状のプランジャロッド(52)と、その近位端が前記プランジャロッドの端部壁部(72)に接し、その遠位端が前記U形状のブラケットの前記ベース(76)と接する、前記プランジャロッド(52)のキャビティ内部に配置される圧縮ばね(70)とを備える、請求項10に記載の薬剤送達装置。
【請求項12】
前記アクチュエータ(42)は、その上で前記付勢される送達部材カバー(26)の細長いアーム(30)の遠位に向けられた端部表面(32)が摺動可能な、縦方向に延びる溝(44)と、径方向内向きに向けられた突出部(48)および外側に向けられた突出部(56)を前記自由端部に有する径方向に可撓性の遠位に向けられたアーム(46)とを備え、前記径方向内向きに向けられた突出部(48)は、前記プランジャロッドの切欠き部(54)に嵌まるよう構成される、請求項11に記載の薬剤送達装置。
【請求項13】
前記駆動機構は、前記アクチュエータ(42)上に同軸方向にかつ摺動可能に配置される概ね管状の形状のアクチュエータロックスリーブ(58)をさらに備え、前記アクチュエータロックスリーブは、切欠き部または窓部(62)を有してさらに配置される、請求項12に記載の薬剤送達装置。
【請求項14】
前記プランジャロッド(52)の前記端部壁部(72)と前記アクティベータ(74)の前記ベース(76)との間で前記圧縮ばね(70)が張力をかけられて保持されるように、前記プランジャロッド(52)が、前記プランジャロッド(52)の前記切欠き部(54)内に配置される前記アーム(46)の前記突出部(48)によって前記アクチュエータ(42)に対する位置に保持されたときに、前記駆動機構は、予め張力をかけられた状態にあり、前記アームの前記外側に向けられた突出部(56)が前記アクチュエータロックスリーブ(58)の内面と接触するように、前記アーム(46)は、前記アームの径方向外側に位置付けられる前記アクチュエータロックスリーブ(58)によって径方向に外側に移動されることを防がれ、前記アクティベータ(74)が、前記ばね(70)の前記力によって遠位方向に移動されることを防がれるように、前記アクティベータ(74)の前記棚状部(80)は、前記アクチュエータ(42)の前記表面(82)上に静置する、請求項13に記載の薬剤送達装置。
【請求項15】
前記アクチュエータロック(58)の前記窓部(62)が前記アクチュエータ(42)の前記アーム(46)の前記外側に向けられた突出部(56)の径方向外側に配置され、アーム(46)が径方向外側に曲がり、これにより前記プランジャロッド(52)の前記切欠き部(54)から外れることを認めるように、前記付勢される送達部材カバー(26)、およびこれにより前記アクチュエータロックスリーブ(58)が、縦方向に前記遠位端向かって移動されるときに、前記駆動機構は、解放された状態にある、請求項14に記載の薬剤送達装置。
【請求項16】
前記プランジャロッド(52)が近位にある距離を移動され、前記アーム(78)と接触しないように移動されたときに、前記棚状部(80)が前記アクチュエータ(42)の前記表面(82)と接触しないように移動されるように、前記アクティベータ(74)の前記アーム(78)は、径方向内向きに曲がるよう構成される、請求項15に記載の薬剤送達装置。
【請求項17】
前記アクティベータ(74)が遠位に向けられた力Fで前記信号生成要素(86)上を押すように、前記プランジャロッド(52)が近位にある距離を移動され、前記アーム(78)と接触しないように移動されたときに、前記アクティベータ(74)は、前記圧縮ばね(70)によって遠位に移動するよう構成される、請求項15に記載の薬剤送達装置。
【請求項18】
前記信号生成要素(86)および前記遅延要素(100)は、前記アクティベータ(74)が前記遠位に向けられた力Fで前記信号生成要素(86)を上を押すときに、回転するよう構成される、請求項15に記載の薬剤送達装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
提示される発明は、薬剤送達装置に関し、特に装置薬剤送達シーケンスが完了されたときにユーザに示すことができ、これにより装置を用量送達部位から安全に除去することができる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
多くの薬剤送達装置は、自己管理のために開発されており、すなわちユーザは薬剤送達を彼女、または彼自身で実行する。これは、信頼性が高く、正確で、安全で、簡単に使用できる薬剤送達装置を要する。これらの要件を満たすために、ヒューマンエラーのリスクは最少化されなければならず、用量を受けるために実行されるべき動作の数は削減されることを要し、装置は、使用のために直観的でなければならない。このため、ヒューマンエラーを最小化するために、ユーザが彼/彼女が医薬品の完全な用量を受けたことの確認を正確に提供する装置を有することが望ましい。
【0003】
自動的なまたは手動の送達部材の挿入、医薬品の自動的な注射、自動的な送達部材の引込または自動的な送達部材の覆いを提供する注射装置といった薬剤送達装置は、当該技術分野で既知である。これらの既知の技術の注射装置は多くの利点を有するものの、常に向上の余地がある。たとえば、薬剤の完全な送達、および信頼性のある可聴のおよび/または触知できるおよび/または見える確認を送達が完了されたユーザに生成する部材の解放の両方を提供する装置は、ここでは極めて厳密な公差で製造されることを必要とされる。
【0004】
たとえば、信頼性のある可聴のおよび/または触知できるおよび/または送達が完了したことの可視の確認をユーザに生成する部材の解放は、国際公開第2011043714A1号に開示される。信頼性のある可聴のおよび/または触知できるおよび/または送達が完了したことの可視の確認をユーザに生成する部材の解放は、一旦プランジャロッドが医薬品送達ためのその変位が終了されると、プランジャロッドを第2のアクティベータ部材から外すことにより達成される。薬剤の完全な送達ならびに信頼性のある可聴のおよび/または触知できるおよび/または送達が完了したことの可視の確認をユーザに生成する第2のアクティベータ部材の解放の両方が達成されるべき場合に、プランジャロッドの変位の終了とプランジャロッドを第2のアクティベータ部材から外すこととは、同時に起こらなければならない。
【0005】
このため、国際公開第2011043714A1号では、第2の起動部材の解放を起動するために使用される1つの機械的位置のみがあり、その点では、プランジャ変位が終了するだろうことが予期される。プランジャ変位の終了およびプランジャを第2の起動部材から外すことのタイミングの精度は、装置の部分の製造およびアセンブリ寸法に依存し、このため公差は、装置を正確に機能させるために重要な役割を担う。
【0006】
このため、部品公差を補償うために、信号生成部材はプランジャ変位が終了される前に解放されることを要する。ユーザは、そして装置を送達部位から除去し、薬剤が完全に患者に送達されない傾向にあり得る。完全なおよび精密な薬剤すべての部分の送達保障するためには、装置の部品は非常に厳密な公差に製造されなければならず、高い製造および組み立てるコストにつながる。薬剤容器でさえもそのように厳密な公差を考慮して製造されなければならないが、このようなことは稀である。
【0007】
このため、送達が完了したことのユーザへの可聴のおよび/または触知できるおよび/または見える確認でフォローされた薬剤の完全な送達などの信頼性のある効果を有して製造され組み立てられることができる薬剤送達装置を提供することは、技術の向上であろう。
【0008】
発明の簡単な説明
本願では、「遠位部分/端部」という用語が使用されるときには、これは、装置の部分/端部、またはその部材の部分(複数可)/端部(複数可)ということを意味し、装置使用の下では、患者の医薬品送達部位から最も遠く位置する。対応して、「近位部分/端部」という用語が使用されるときに、これは装置の部分/端部、またはその部材の部分(複数可)/端部(複数可)ということを意味し、装置使用の下では、患者の医薬品送達部位から最も近く位置する。さらに、「遠位に」という用語が使用されるときに、これは患者の医薬品送達部位から最も遠く位置する端部に向かって装置の部分/部材/要素が移動される/移動されるべきことを意味する。対応して、「近位に」という用語が使用されるときに、これは患者の医薬品送達部位から最も近く位置する端部に向かって装置の部分/部材/要素が移動される/移動されるべきことを意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
提示される発明の目的は、従来技術の欠点を治癒することである。この目的は、独立特許請求項の特徴を備える医薬品送達装置で得られる。発明の好ましい実施形態は、従属特許請求項の主題を形成する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ここに説明される薬剤送達装置によれば、それは遠位および近位端を有するハウジングを備える。実際の構成および設計に応じて、ハウジングは1つのまたはいくつかのハウジング部分を有してもよく、ハウジング部分は、複数である場合、恒久的な取り付けまたは取り外し可能な接続のいずれかの、適している締結機構で互いに相互接続可能である。
【0011】
ハウジングは、好ましくは送達部材を有する薬剤容器を受けるように適合されてもよい。送達部材は、薬剤容器の一体化された部分であってもまたは医薬品の送達ための適している送達部材を接続するための適している接続機構を用いて配置されてもよい。薬剤送達部材が接続可能であれば、たとえばねじ切り部、バヨネット接続、ルアー接続等といったいくつかの適している接続要素が、使用されてもよい。
【0012】
薬剤送達装置はさらに好ましくは、医薬品の自動的な送達を提供するための薬剤容器に作用するために配置される駆動機構を有して配置されてもよい。駆動機構は、ばねといった適している力要素を提供されてもよい。そして用量送達シーケンスを実行することができる異なる種類のばねが、使用されてもよい。いくつか例を挙げると圧縮ばね、時計ばね、ねじりばね、渦巻きばね、ガスばねといった使用されることができる多くの種類のばねがある。駆動機構は、予め張力をかけられた状態から解放された状態に作動されるように構成されてもよい。
【0013】
装置は、少なくとも部分的におよび軸方向に移動可能にハウジング内に位置付けられる付勢される送達部材カバーをさらに備えてもよく、送達部位に対して上記付勢される送達部材カバーが押されるときに上記駆動機構が作動されるように、上記付勢される送達部材カバーは駆動機構に相互作用的に接続され、駆動機構は医薬品の自動的な送達を提供するための薬剤容器に作用する。
【0014】
装置は、薬剤が完全に送達されたことを示す可聴のおよび/または触知できるおよび/または可視の信号を生成するために、上記駆動機構に動作可能に接続される信号遅延機構をさらに備えてもよい。
【0015】
好ましい解決策によれば、信号遅延機構は、上記駆動機構に相互作用的に配置されるアクティベータと、アクティベータおよび駆動機構のアクチュエータに相互作用的に接続される信号生成要素と、ハウジングおよび信号生成要素に動作可能に接続される、可聴のおよび/または触知できるおよび/または可視の信号の上記生成を遅延するための遅延要素とを備える。信号生成要素はそして、ユーザに装置が用量送達部位から安全に除去されるということを確実に示すことができる。信号遅延機構は、ユーザが装置が用量送達部位から安全に除去されるという表示を受ける前に、薬剤容器が完全に空にされたことを保障する。遅延する機構は、このため信号をある期間の間遅延し、これにより装置が時期尚早に除去されるというリスクを最小化する。
【0016】
可能な解決策によれば、信号生成要素は、アクチュエータに対して長手方向に移動可能に配置される。好ましくは、遅延要素は、ハウジングに回転可能に接続され、信号生成要素が遅延要素に作用するときに、上記遅延要素の回転速度を調整することができる粘性媒体に接して配置される。さらに、信号生成要素および遅延要素は、その間の長手方向移動を認めながら、互いに回転的にロックされる。この解決策によれば、遅延要素の回転速度は、粘性媒体の特性によって制御される。解決策は、少ない部品を用いて制御された遅延移動を提供し、これにより信頼性のあり安定した遅延機構を提供する。好ましい解決策によれば、粘性媒体はダンピンググリスであってもよい。たとえば部品間の遊びを低下させるために、またはユーザに品質および精度の間隔を提供する旋回可能な部品にある抵抗を与えるために、ダンピンググリスが多くの技術分野で使用されている。このためダンピンググリスは移動可能かつ旋回可能な要素の移動を制御するということにおいていくつかの利点を有する。
【0017】
実施可能な解決策によれば、上記アクティベータが起動されたときに、信号生成要素および上記遅延要素が回転するように、上記信号生成要素は、上記アクチュエータ上の対応する固定されたねじ切り部と協働するよう構成されるねじ切り部を有して配置される。そしてねじ切り部が信号生成要素並びに遅延要素の回転移動を提供され、同時に信号生成要素は、それが装置が安全に除去されるという信号を提供するようにそれを位置付けるために、長手方向にねじ切り部によって移動される。
【0018】
この局面では、上記信号生成要素上のねじ切り部は、上記信号生成要素のある解放点で終端し、上記信号生成要素は、アクチュエータから解放され、上記信号生成要素が、上記内側の横断表面に接して自由に移動され、これにより上記可聴のおよび/または触知できるおよび/または可視の信号を生成するように、上記解放点で信号生成要素の遠位横断表面とハウジング上の内側の横断表面との間にある距離が設けられる。信号生成要素の解放はこのため、それがハウジング上の内側の横断表面に当たるようにされることを引き起こし、そこでは衝突は音並びに触知できる表示を引き起こすだろう。
【0019】
別の発展として、信号生成要素は、遠位方向に延びる突出部を備え、上記ハウジング上の内側の横断表面は、流路を備え、上記突出部は、触知できるおよび可視の信号を生成するために上記流路を通って延びるように配置される。この解決策では、可聴であり触知でき、並びに可視である表示の両方が得られる。たとえば突出部は、装置が除去されてもよいことをユーザに明確に示す、明るいおよび/または特定の色であってもよい。
【0020】
好ましい解決策によれば、遅延は、概ね円筒状のハブを備える概ね管状の本体であり、環状コンパートメントは、上記ハブと上記概ね管状の本体との間に作成され、ハウジングは、上記コンパートメント内に配置される概ね管状の突出部を備え、粘性媒体は、上記コンパートメント内に配置される。好ましくは、粘性媒体は、ダンピンググリスを備える。コンパートメント内の粘性媒体はこのため、その特性によって、遅延要素の回転速度を制御するだろう。
【0021】
さらなる発展として、アクティベータは、ベースおよび2つのアームを有するU形状のブラケットであり、アームの自由端部は、概ね径方向外側に向けられた棚状部を有して配置され、ベースは、上記信号生成要素と接触する。
【0022】
さらに、駆動機構は、U形状のブラケットのアームに接する棚状部が、アクチュエータの中央流路を取り囲む近位に向けられた表面に接して配置されるように、アクチュエータの中央流路内に部分的に配置される、概ね管状のプランジャロッドと、その近位端がプランジャロッドの端部壁部と接し、その遠位端が、U形状のブラケットのベースと接する、プランジャロッドのキャビティ内部に配置される圧縮ばねとを備える。アクチュエータは、縦方向に延びる溝を備え、その上では、付勢される送達部材カバーの細長いアームの遠位に向けられた端部表面が摺動してもよく、アクチュエータはさらに、径方向内向きに向けられた突出部および自由端部において外側に向けられた突出部とを有する、径方向の可撓性のかつ遠位に向けられたアームを備え、径方向内向きに向けられた突出部は、プランジャロッドの切欠き部に嵌まるよう構成される。
【0023】
駆動機構は、アクチュエータ上に同軸方向にかつ摺動可能に配置される、概ね管状形状のアクチュエータロックスリーブをさらに備え、アクチュエータロックスリーブは、さらに切欠き部または窓部を有して配置される。圧縮ばねが、プランジャロッドの端部壁部とアクティベータのベースとの間で張力をかけられて保持されるように、プランジャロッドの切欠き部内に配置されるアームの突出部によって、プランジャロッドがアクチュエータに対する位置に保持されたときに、駆動機構は、予め張力をかけられた状態にあり、アクチュエータロックスリーブの内面がアームの外側に向けられた突出部と接触するように、アームは、アームの径方向外側に位置付けられるアクチュエータロックスリーブによって、径方向に外側に移動されることを防がれ、アクティベータが、ばねの力によって遠位方向に移動されることを防がれるように、アクティベータの棚状部は、アクチュエータの表面上に静置される。アクチュエータロックの窓部が、アクチュエータのアームの外側に向けられた突出部径方向外側に配置されるように、付勢される送達部材カバーおよびこれによりアクチュエータロックスリーブが遠位端に向かって縦方向に移動されるときに、駆動機構は、解放された状態にあり、アームが径方向外側に曲がることによりプランジャロッドの切欠き部から外れることを認める。
【0024】
さらなる発展として、プランジャロッドが近位にある距離移動され、アームと接触しないように移動されたときに、棚状部がアクチュエータの表面と接触しないように移動されるように、アクティベータのアームは、径方向内向きに曲がるよう構成される。
【0025】
1つの可能な解決策によれば、プランジャロッドが近位にある距離移動され、アームと接触しないように移動され、これによりアクティベータが遠位に向けられた力Fで信号生成要素上を押すときに、アクティベータは、圧縮ばねによって遠位に移動されるよう構成される。さらに、アクティベータが遠位に向けられた力Fで信号生成要素上を押すときに、信号生成要素および遅延要素は、回転するよう構成される。
【0026】
提示される発明のこれらの並びに他の局面、および利点は発明の以下の詳細な説明から、および添付図面から、明らかになるだろう。
【0027】
図面の簡単な説明
以下の発明の詳細な説明では、添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明に係る薬剤送達装置の実施形態の斜視図である。
【
図3】
図1の実施形態で備えられる部品の詳細な図である。
【
図4】
図1の実施形態で備えられる部品の詳細な図である。
【
図5】
図1の実施形態の異なる機能位置を示す断面図である。
【
図6】
図1の実施形態の異なる機能位置を示す断面図である。
【
図7】
図1の実施形態の異なる機能位置を示す断面図である。
【
図8】
図1の実施形態の異なる機能位置を示す断面図である。
【
図9】
図1の実施形態の異なる機能位置を示す断面図である。
【
図10】
図1の実施形態の異なる機能位置を示す断面図である。
【
図11a】提示される発明に備えられる信号生成要素の変形例を示す断面図である。
【
図11b】提示される発明に備えられる信号生成要素の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
発明の詳細な説明
図面に示される薬剤送達装置10の実施形態は、
図1の概ね管状の近位ハウジング部分12および概ね管状の遠位ハウジング部分14を有するハウジングを備える。適している取り付け要素は、ハウジング部分上に相互接続のために配置される。取り付け要素は、ねじ切り部、スナップイン舌部、またはハウジング部分のグルーもしくは溶接を備えてもよい取り付け要素といった機械的締結具を備えてもよい。遠位ハウジング部分
14はさらに、遠位端壁部15を有して配置される。装置10はまた、
図1の保護キャップ16を有して配置される。近位ハウジング部分12はさらに、
図1の開口部または窓部18を有して配置され、それを通して
図2の薬剤容器20が見える。薬剤容器20は、好ましくは、薬剤が見えるように、適しているプラスチックまたはガラスといった透過性の材料で作られる。ストッパ22は薬剤容器20の内部に、長手方向L内で移動可能に配置される。
【0030】
薬剤送達部材23はさらに薬剤容器へと配置される。示される実施形態では、送達部材23は、注射針であるが、ノズル、マウスピース、ネブライザ等といった、送達部材の他の種類が使用されてもよいことを理解されるべきである。また、実施形態に示される薬剤送達部材23は、薬剤容器と1つのピースとして一体化される。しかしながら薬剤送達部材23は、ねじ切り部、バヨネット結合、ルアー接続等といった適した締結要素によって、薬剤容器20に取り付け可能な、固定された、または取り外し可能である個別の要素として配置されてもよいことが理解されるべきである。
【0031】
薬剤容器20は、ハウジング内に、より具体的には、近位ハウジング部分12内に、近位ハウジング部分12の内側の直径よりも小さい直径を有し、2つの間に環状ギャップを作成する概ね管状の本体として配置される薬剤容器ホルダー24によって、収容されるように配置される。薬剤容器ホルダー24は、近位ハウジング部分12と相互接続する、適している取り付け要素を有して配置される。さらに、実施形態では針シールドの形態で示される付勢される送達部材カバー26は、近位ハウジング部分12内部に、上記ハウジングに対して長手方向に移動可能に配置される。
【0032】
付勢される送達部材カバー26は、概ね管状の近位部28を有して配置される。2つの細長いアーム30は、近位部分に取り付けられ、遠位方向に近位ハウジング部分12と薬剤容器ホルダー24との間のギャップ内を延びる。細長いアーム30は、
図2の遠位に向けられた端部表面32内で終端する。付勢される送達部材カバーばね34は、
図5aの付勢される送達部材カバー26上の遠位に向けられた環状棚状部36と近位ハウジング部分12の内面上の近位に向けられた環状棚状部38との間に配置される。
【0033】
薬剤送達装置は、予め張力をかけられた状態から解放された状態に作動されるよう構成される、
図2および
図3の駆動機構40をさらに備える。上記付勢される送達部材カバー26が送達部位に対して押されるときに駆動機構40が作動され、駆動機構が医薬品の自動的な送達を提供するために薬剤容器20に作用するように、付勢される送達部材カバー26は、駆動機構40に相互作用的に接続される。
【0034】
駆動機構40は一般に細長い本体を有するアクチュエータ42を備える。縦方向に延びる溝44は、アクチュエータ42の外面上に配置され、その溝44では付勢される送達部材カバー26の細長いアーム30は、後述するように長手方向Lに摺動してもよい。アクチュエータ42の本体は遠位に向けられたアーム46をさらに備え、このアーム46は、長手方向Lに一般に垂直な方向に可撓に配置される。アーム46の自由端部は、
図4aおよび
図5aの径方向内向きに向けられた突出部48を有して配置される。
【0035】
装置はまた、薬剤が完全に送達されたことを示す可聴のおよび/または触知できるおよび/または可視の信号を生成するために、上記駆動機構40に信号動作可能に接続される信号遅延機構84を備える。信号遅延機構84は、上記駆動機構に相互作用的に配置されるアクティベータ74と、アクティベータ74および駆動機構のアクチュエータ42に相互作用的に接続される信号生成要素86と、可聴のおよび/または触知できるおよび/または可視の信号の上記生成を遅延するための遅延要素100とを備えるハウジングおよび信号生成要素86に動作可能に接続される。信号生成要素86は、アクチュエータ42に対して長手方向に移動可能に配置される。
【0036】
駆動機構は、一般に管状のプランジャロッド52をさらに備える。アクチュエータ42は、さらに、
図3の一般に細長いプランジャロッド52がそこに延びていてもよい、中央流路50を有して配置される。プランジャロッド52は切欠き部54を有して配置され、その切欠き部54に、
図5aに示されるようにアクチュエータの突出部48が嵌まってもよい。アクチュエータ42のアーム46の自由端部は、さらに
図4bおよび
図5aの外側に向けられた突出部56を有して配置される。
【0037】
駆動機構はまた、アクチュエータ42上に同軸方向かつ摺動可能に配置される一般に管状形状のアクチュエータロックスリーブ58を備える。突出部56は、
図3および
図5aの一般に管状形状のアクチュエータロックスリーブ58と相互作用するように配置される。アクチュエータロックスリーブ58は、その近位端表面60が、付勢される送達部材カバー26の細長いアーム30の遠位に向けられた端部表面32と接触し位置付けられるように、長手方向Lに沿って摺動可能に配置される。アクチュエータロックスリーブ58はさらに、
図3の切欠き部または窓部62を有して配置される。
【0038】
遅延要素100は、ハウジングに回転可能に接続され、信号生成要素が遅延要素作用にするときに、上記遅延要素100の回転速度を調整することができる粘性媒体に接して配置される。さらに、信号生成要素86および遅延要素100は、後述するように、それらの間の長手方向移動を認めながら、互いに回転的にロックされる。遅延要素100は、好ましくは一般に円筒状のハブ98を備える一般に管状の本体102であり、環状コンパートメント104は、
図4bに示されるように上記ハブ98と上記一般に管状の本体102との間に作成される。遠位ハウジング部分14の端部壁部15の内側の近位に向けられた表面は
図5aの管状の突出部106を有して配置される。環状ギャップが、遅延要素100の環状コンパートメント104の壁と管状の突出部106の壁との間に作成され、管状の突出部106が環状コンパートメント104内に配置されるように、遅延要素100および管状の突出部106は、位置付けられる。後述されるように、遅延要素100が、コンパートメント104に対して移動されるときに、ギャップは、ダンピングせん断力を生むことができる粘性液体で充填される。
【0039】
信号生成要素86は、さらにその外面の少なくとも遠位部分に沿ってねじ切り部88を有して配置される。ねじ切り部88は、上記アクチュエータ上の、より具体的にはナット92上の対応するねじ切り部90と相互作用するように配置され、このナット92は、縦方向に延びるアーム94によってアクチュエータ42と一体的にまたは取り付けられまたは接続される。信号生成要素86のねじ切り部88は、
図4に示されるように、さらに6つの側表面を有する6角頭といった種として設計される。6角頭ねじ切り部は、信号遅延機構84に備えられる、遅延要素100のハブ98内の6角形状の流路96に嵌まるように配置され、信号生成要素86および遅延要素100は、それらの間の長手方向移動を認めながら、互いに回転的にロックされる。上記信号生成要素86上のねじ切り部88は、上記信号生成要素のある解放点で終端し、上記信号生成要素は、アクチュエータから解放され、信号生成要素86が内側の横断表面15に接して自由に移動され、これにより上記可聴のおよび/または触知できるおよび/または可視の信号が生成されるように、上記解放点で信号生成要素86の遠位横断表面と遠位ハウジング部分14の内側の横断表面15との間にある距離Dを設けられる。
【0040】
アクティベータ74は、ベース76および2つのアーム78を有する好ましくはU形状のブラケットである、アーム78の自由端部は、一般に径方向外側に向けられた棚状部80を有して配置され、ベースは、
図4および
図5aの上記信号生成要素86と接触する。アクティベータ74のアーム78は、プランジャロッド52の外面に沿いかつ接して近位方向に向けられ、棚状部80は、
図4aのアクチュエータ42の中央流路50を取り囲む近位に向けられた表面82に接するように配置される。
【0041】
駆動機構は、
図5aのその近位端がプランジャロッドの端部壁部72に接し、その遠位端がU形状のブラケットのベース76に接する、プランジャロッド52のキャビティ内部に配置される圧縮ばね70をさらに備える。
【0042】
このため、圧縮ばね70が、プランジャロッド52の端部壁部72とアクティベータ74のベース76との間で張力をかけられて保持されるように、プランジャロッド52の切欠き部54内に配置されるアーム46の突出部48によって、プランジャロッド52が、アクチュエータ42に対する位置に保持されるときに、駆動機構は、予め張力をかけられた状態であり、アームの外側に向けられた突出部56がアクチュエータロックスリーブ58の内面と接触するように、アーム46は、アームの径方向外側に位置付けられるアクチュエータロックスリーブ58によって径方向外側に移動されることを防がれ、アクティベータ74がばね70の力によって遠位方向に移動されることを防がれるように、アクティベータ74の棚状部80は、アクチュエータ42の表面82上に静置される。
【0043】
さらに、付勢される送達部材カバー26および、これによりアクチュエータロックスリーブ58が、遠位端に向かって縦方向に移動されるときに、アクチュエータロック58の窓部62が、アクチュエータ42のアーム46の外側に向けられた突出部56の径方向外側に配置されるように、駆動機構は、解放された状態にあり、アーム46が径方向外側曲がり、プランジャロッド52の切欠き部54から外れることを認める。
【0044】
棚状部80が、アクチュエータ42の表面82と接触しないように移動されるように、プランジャロッド52が近位にある距離移動され、アーム78と接触しないように移動されたときに、アクティベータ74のアーム78は、径方向内向きに曲がるよう構成される。プランジャロッド52が近位にある距離移動され、アーム78と接触しないように移動され、これによりアクティベータ74が遠位に向けられた力Fで信号生成要素86上を押すときに、アクティベータ74は、圧縮ばね70によって遠位に移動されるよう構成される。アクティベータ74が遠位に向けられた力Fで信号生成要素86上を押すときに、信号生成要素86および遅延要素100は、回転されるよう構成される。
【0045】
装置は、以下のように機能することを意図される。装置は、一般に、予め張力をかけられた状態の駆動機構40を有して、すなわち上述のように圧縮された圧縮ばね70を有して、
図5aに示されるようにアクチュエータ42によって保持されたプランジャロッド52を有して、装置内部に配置される薬剤容器20を有してユーザに送達される。装置が使用されるべき時、保護キャップ16は、除去される。装置がそのような薬剤送達部材を有して配置されるときに保護キャップは、好ましくは注射針23を取り囲む保護シース/シールド(図示しない)を除去することができる要素を有して配置される。
【0046】
付勢される送達部材カバー26は、付勢される送達部材カバーばね34の力によって
図5bに示されるように近位ハウジング部分12外側に伸長された近位位置にあり、これにより針23を視界から隠す。ユーザは、今や付勢される送達部材カバー26の近位端を用量送達部位に対して配置し、装置を近位方向に押す。これは、付勢される送達部材カバー26が装置のハウジング部分内部に遠位方向に摺動させ、このため
図6に示されるように患者の皮膚への針23の穿通を引き起こすだろう。
【0047】
付勢される送達部材カバー26の遠位方向への移動は、細長いアーム30の端部表面32とアクチュエータロックスリーブ58の近位端表面60との間の接触のために、アクチュエータロックスリーブ58の窓部62が、
図6bのアクチュエータ42のアーム46の外側に向けられた突出部56径方向外側に配置されるまで、付勢される送達部材カバー26の細長いアーム30がアクチュエータロックスリーブ58を遠位方向に押すことを引き起こすだろう。アクチュエータアーム46は、そして自由に外側に曲がり、アクチュエータアーム46の内向きに向けられた突出部48は、プランジャロッド52の切欠き部54と接触しないように移動される。
【0048】
プランジャロッド52は、圧縮ばね70の力が原因で、今や近位方向に自由に移動し、プランジャロッド52の近位端は、薬剤容器20の内部のストッパ22に作用して近位方向に動かし、これにより薬剤の用量は、
図7に示されるように薬剤送達部材23を通して、排出される。
【0049】
ストッパ23がプランジャロッド52によって薬剤容器20内部のほぼ近位端に移動されたときに、プランジャロッド52は、
図7aに示されるようにアクティベータ74と接触しないように移動される。棚状部80が、アクチュエータ42の表面82と接触しないように移動されるように、アクティベータ74のアーム78はこのため、内向きに自由に曲がり、圧縮ばね70のために、アクティベータ74は、
図7aの信号遅延機構の信号生成要素86上を遠位に向けられた力Fで、押すだろう。信号生成要素86のねじ切り部88とナット92のねじ切り部90との間の相互作用のために、遠位力Fは次いで、信号生成要素86が回転/回ることを引き起こすだろう。信号生成要素86の回転は次いで、6角接続を介する2つの間の回転ロックのために、遅延要素100が回転することを引き起こすだろう。しかしながら、遅延要素100が、遅延グリスと接触するので、グリス内のせん断力のために回転の速度は、遅い。用量送達シーケンスは、今や完了される。
【0050】
信号生成要素86が予め定められた回転距離を回転されたとき、信号生成要素86のねじ切り部88は終端し、ナット92のねじ切り部90との相互作用は、壊される。このような設計により、
図8bに示されるようにねじ切り部が終端するときに、信号生成要素86の遠位端表面と端部壁部15の近位に向けられた表面との間に距離Dがある。信号生成要素86は今や、圧縮ばね70から残存力Frのために、今や自由に移動でき、そのようにするだろう。このため、信号生成要素86は、遠位方向に促され、それが遠位ハウジング部分の遠位端壁部15打ち当たるまで、距離Dをある速度を受けて移動するだろう。速度および信号生成要素86の力がこのようであるため、可聴のおよびまた触知できる信号は、装置から生成され、これはユーザに注射シーケンスが、完了されたことを示す。
【0051】
ユーザは今や装置を送達部位から安全に除去することができる。除去は、付勢される送達部材カバーばね34からの力のために付勢される送達部材カバー26が近位方向に移動することを引き起こし、これにより
図11に示されるように、針23を覆うだろう。付勢される送達部材カバー26の細長いアーム30は今や遠位ハウジング部分14の内面上のリブ68を通過し、これによりその細長いアーム30を遠位方向に有する付勢される送達部材カバー26のいずれの次の移動をブロックするだろう。付勢される送達部材カバー26は、このためロックされ、いずれの不慮の針刺しを防ぐ。装置は今や廃棄されてもよい。
【0052】
信号生成要素86は、薬剤送達シーケンスが、完了され、装置を除去することが安全であるということをユーザに伝えるための、他のまたは追加的な特徴を有してもよい。たとえば、信号生成要素86の遠位端は
図11aおよび
図11bの遠位方向に延びる、突出部108を有して配置されてもよい。さらに、信号生成要素86が、解放されるときに、上述のように、それが端部壁部15打ち当たるように、遠位ハウジング部分の遠位端壁部15は、流路110を有して配置され、突出部108は流路110を通って延びるだろう。それが端部壁部15の遠位に向けられた表面からの距離を延びるだろうように、突出部108は、好ましくは長さを有する。これは、注射シーケンスが完了されたという可視のおよび触知できる表示の両方を可能とするだろう。
【0053】
これは、上述しかつ図面に示した実施例が単に本発明の非限定的な例であり、それは特許請求の範囲内で多くの方法で変形することができるとみなされるべきであることを理解すべきである。