【実施例】
【0021】
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、分析に当たっては下記機器を使用した。
1H−NMR,
19F−NMR,
13C−NMR:ブルカー社(BRUKER)製AVANCE II 400。
GC-MS:嶋津製作所製GCMS−QP2010Plus。
元素分析:ヤナコ社製CHNコーダー MT−6。
【0022】
参考例1 2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの調製
窒素気流下、撹拌子を備えた200mLのナス型フラスコに、2,2,2−トリフルオロエタノール(5.99g,59.9mmol)及びテトラヒドロフラン(85mL)を仕込み、−20℃に冷却の後、n−ブチルリチウム(1.6M−ヘキサン溶液,34.5mL,55.2mmol)を添加し、同温度で30分撹拌した。次いでこれに、2,4−ジクロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(5.00g,23.0mmol)を添加し、同温度で30分撹拌の後、昇温し、40℃で24時間反応を行った。
【0023】
反応終了後、反応液に飽和の塩化アンモニウム水溶液(30mL)を添加、減圧下濃縮、ジクロロメタン(30ml×3回)抽出、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮することにより粗製物を得た。
得られた粗製物は、シリカゲル床(10g、溶離液ジクロロメタン)で精製、濃縮することにより目的物の2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(7.22g,21.0mmol,収率91%)を無色透明液体として得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.60(d,J=0.8Hz,1H),4.91(q,J=4.9Hz,2H),4.85(q,J=4.8Hz,2H)。
19F−NMR(CDCl
3,376MHz)δ−63.80,−74.82(t,J=7.5Hz),−74.89(t,J=7.5Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ167.07,165.00,158.38(q,J=4.7Hz),122.99(q,J=275.8Hz),122.74(q,J=275.6Hz),122.28(q,J=269.4Hz),108.05(q,J=34.7Hz),64.39(q,J=36.7Hz),63.39(q,J=37.2Hz)。
GC−MS(m/z):344(M
+,45),325(58),275(100),246(93),163(90),83(95)。
元素分析
計算値:炭素(31.41%)、水素(1.46%)、窒素(8.14%)。
測定値:炭素(31.32%)、水素(1.46%)、窒素(8.16%)。
【0024】
実施例1 2−ベンジロキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(4)の調製
【0025】
【化3】
【0026】
撹拌子を備え、窒素置換した50mLのナス型フラスコに、ベンジルアルコール(0.310g,2.91mmol)及びテトラヒドロフラン(20mL)を仕込み、−20℃に冷却の後、n−ブチルリチウム(1.6M−ヘキサン溶液,1.82mL,2.91mmol)を添加し、同温度で30分撹拌した。次いで、参考例1で調製した2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(1.00g,2.91mmol)を添加し、同温度で30分撹拌の後、室温に戻し、12時間反応を行った。反応終了後、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を添加、減圧濃縮によりテトラヒロロフランを留去、ジクロロメタン(10mL×3回)抽出、有機層を合わせて、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、次いで濃縮することにより、粗製物の2−ベンジロキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンを微淡黄色固体として得た(1.21g)。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率95%、収率92%で、副生物の2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−4−ベンジロキシ−5−(トリフルロメチル)ピリミジンが収率換算で1.2%含有されていた。
【0027】
さらに得られた粗製物を、エチルベンゼン−ヘキサンを用いた再結晶を行うことにより、精製2−ベンジロキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンを白色固体として得た(0.77g,収率75%、純度99%)。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.58(d,J=0.8Hz,1H),7.47−7.35(m,5H),5.47(s,2H),4.85(q,J=8.0Hz,2H)。
19F−NMR(CDCl
3,376MHz)δ−63.71,−75.03(t,J=7.5Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ166.58,166.28,158.45(q,J=4.7Hz),135.52,128.84,128.73,128.40,122.82(q,J=275.2Hz),122.58(q,J=269.2Hz),106.49(q,J=34.5Hz),70.60,63.01(q,J=37.0Hz)。
GC−MS(m/z)352(10,M
+),351(8),269(7),246(35),107(6),91(100),65(21)。
元素分析
計算値:炭素(47.74%)、水素(2.86%)、窒素(7.95%)。
測定値:炭素(47.62%)、水素(2.87%)、窒素(7.93%)。
【0028】
実施例2 2−ベンジロキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの調製
実施例1と同じ反応装置に、水素化ナトリウム(60%油性、0.163g,4.07mmol)及びテトラヒドロフラン(40mL)を仕込み、0℃に冷却の後、ベンジルアルコール(0.450g,4.22mmol)を添加し、同温度で30分撹拌した。次いで、参考例1で調製した2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(1.00g,2.91mmol)を添加し、同温度で24時間反応を行った。反応収率後、実施例1と同じ後処理操作を行い、粗製物の2−ベンジロキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンを微淡黄色固体として得た(1.27g)。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率100%、収率96%、副生物の2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−4−ベンジロキシ−5−(トリフルロメチル)ピリミジンが収率換算で1.5%含有されていた。
【0029】
実施例3 2−ベンジロキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの調製
実施例1と同じ反応装置に、ベンジルアルコール(0.403g,3.78mmol)及びテトラヒドロフラン(10mL)を仕込み、−10℃に冷却の後、カリウム ヘキサメチルジシラジド(1.0M−テトラヒドロフラン溶液、3.06mL,3.06mmol)を添加し、同温度で30分撹拌した。次いで、参考例1で調製した2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(1.00g,2.91mmol)を添加し、同温度で24時間反応を行った。反応収率後、実施例1と同じ後処理操作を行い、粗製物の2−ベンジロキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンを微淡黄色固体として得た(1.19g)。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率99%、収率95%、副生物の2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−4−ベンジロキシ−5−(トリフルロメチル)ピリミジンが収率換算で1.8%含有されていた。
【0030】
実施例4 2−メトキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(5)の調製
【0031】
【化4】
【0032】
実施例1のベンジルアルコール(0.310g,2.91mmol)に替えてメタノール(0.092g,2.91mmol)を用いた以外、実施例1と同じ操作を行い、2−メトキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの粗製物(0.82g)を無色透明液体として得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率92%、収率89%で、副生物の2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−4−メトキシ−5−(トリフルロメチル)ピリミジンが収率換算で2.3%含有されていた。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.58(d,J=0.8Hz,1H),4.90(q,J=8.1Hz,2H),4.08(s,3H)。
19F−NMR(CDCl
3,376MHz)δ−63.60,−74.94(t,J=8.1Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ166.93,166.54,158.49(q,J=4.7Hz),122.86(q,J=275.6Hz),122.63(q,J=268.9Hz),106.25(q,J=34.5Hz),62.88(q,J=37.1Hz),55.86。
GC−MS m/z276(49,M
+),275(27),257(24),246(100),163(37),143(32),91(27),83(23),69(21)。
元素分析
計算値:炭素(34.80%)、水素(2.19%)、窒素(10.14%)。
測定値:炭素(34.71%)、水素(2.19%)、窒素(10.13%)。
【0033】
実施例5 2−iso−プロポキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(6)の調製
【0034】
【化5】
【0035】
実施例1のベンジルアルコール(0.310g,2.91mmol)に替えてiso−プロパノール(0.175g,2.91mmol)を用いた以外、実施例1と同じ操作を行い、2−iso−プロポキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの粗製物(0.98g)を無色透明液体として得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率96%、収率94%、副生物の2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−4−iso−プロポキシ−5−(トリフルロメチル)ピリミジンが収率換算で1.3%含有されていた。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.55(d,J=0.8Hz,1H),5.35(dq,J=6.4,6.3Hz,1H),4.90(q,J=8.1Hz,2H),1.42(d,J=6.4Hz,6H)。
19F−NMR(CDCl
3,376MHz)δ−63.30,−74.82(t,J=9.4Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ166.52,166.11,158.43(q,J=4.7Hz),122.89(q,J=275.7Hz),122.69(q,J=268.7Hz),105.83(q,J=34.0Hz),72.58,62.89(q,J=37.0Hz),21.75。
GC−MS(m/z)304(2,M
+),289(12),263(94),246(100),243(27),223(16),193(35),164(28),136(33),83(23)。
元素分析
計算値:炭素(39.48%)、水素(3.31%)、窒素(9.21%)。
測定値:炭素(39.42%)、水素(3.31%)、窒素(9.19%)。
【0036】
実施例6 2−tert−ブトキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(7)の調製
【0037】
【化6】
【0038】
実施例1のベンジルアルコール(0.310g,2.91mmol)に替えてtert−ブタノール(0.216g,2.91mmol)を用いた以外、実施例1と同じ操作を行い、2−tert−ブトキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの粗製物(0.94g)を無色透明液体として得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率93%、収率93%、副生物の2−(トリフルオロエトキシ)−4−tert−ブトキシ−5−(トリフルロメチル)ピリミジンは観測されなかった。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.54(d,J=0.8Hz,1H),4.85(q,J=8.1Hz,2H),1.66(s,9H)。
19F−NMR(CDCl
3,376MHz)δ−63.70,−74.87(t,J=9.4Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ166.12(d,J=1.3Hz),165.96,158.06(q,J=4.7Hz),122.91(q,J=275.5Hz),122.79(q,J=268.7Hz),105.51(q,J=34.5Hz),69.03,62.98(q,J=36.9Hz),28.30。
GC−MS(m/z)303(4),263(91),243(15),223(8),83(9),57(100)。
【0039】
実施例7 2−cyclo−ヘキシルオキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(8)の調製
【0040】
【化7】
【0041】
実施例1のベンジルアルコール(0.310g,2.91mmol)に替えてcyclo−ヘキサノール(0.291g,2.91mmol)を用いた以外、実施例1と同じ操作を行い、2−cyclo−ヘキシルオキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの粗製物(1.25g)を無色透明液体として得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率97%、収率96%、副生物の2−(トリフルオロエトキシ)−4−cyclo−ヘキシルオキシ−5−(トリフルロメチル)ピリミジンが収率換算で0.7%含有されていた。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.54(d,J=0.8Hz,1H),5.12−5.02(m,1H),4.87(q,J=8.1Hz,2H),2.07−1.27(m,10H)。
19F−NMR(CDCl
3,376MHz)δ−63.55,−74.99(t,J=8.1Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ166.53,166.12,158.38(q,J=4.7Hz),122.89(q,J=275.7Hz),122.69(q,J=268.9Hz),105.79(q,J=34.4Hz),77.55,62.90(q,J=37.0Hz),31.62,25.49,23.98。
GC−MS(m/z)263(100),247(21),246(20),243(16),223(7),83(22%)。
元素分析
計算値:炭素(45.36%)、水素(4.10%)、窒素(8.14%)。
測定値:炭素(45.31%)、水素(4.11%)、窒素(8.12%)。
【0042】
実施例8 2−フェノキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(9)の調製
【0043】
【化8】
【0044】
実施例1のベンジルアルコール(0.310g,2.91mmol)に替えてフェノール(0.274g,2.91mmol)を用い、60℃で36時間反応を行った以外、実施例1と同じ操作を行い、2−フェノキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの粗製物(1.18g)を無色透明液体として得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率65%、収率58%、副生物の2−(トリフルオロエトキシ)−4−フェノキシ−5−(トリフルロメチル)ピリミジンが収率換算で0.5%含有されていた。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.56(d,J=0.4Hz,1H),7.47−6.46(m,5H),4.92(q,J=8.1Hz,2H)。
19F−NMR(CDCl
3,376MHz)δ−63.27,−74.75(t,J=7.5Hz)。
GC−MS(m/z)338(60,M
+),319(16),269(11),246(38),192(15),104(20),93(100),77(87%)。
【0045】
比較例1 2,4−ジクロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンとリチウム ベンジロキシドの反応
実施例1と同じ反応装置を用い、2,4−ビス(2,2,2−トリクロロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(1.00g,2.91mmol)に替えて2,4−ジクロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(0.63g,2.91mmol)を用い、0℃で6時間反応を行った以外は実施例1と同じ操作を行い、粗製物(0.86g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率95%で2−ベンジロキシ−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが収率換算で57%、2−クロロ−5−ベンジロキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが収率換算で35%含有される混合物であった。