特許第6262207号(P6262207)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6262207組織との直接的な接触及び圧力検知に適合されたカテーテル
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6262207
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】組織との直接的な接触及び圧力検知に適合されたカテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/0408 20060101AFI20180104BHJP
   A61B 5/0478 20060101ALI20180104BHJP
   A61B 5/0492 20060101ALI20180104BHJP
   A61B 18/12 20060101ALI20180104BHJP
   A61B 5/05 20060101ALI20180104BHJP
   A61B 5/01 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
   A61B5/04 300J
   A61B18/12
   A61B5/05 B
   A61B5/00 101D
【請求項の数】25
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2015-510482(P2015-510482)
(86)(22)【出願日】2013年5月3日
(65)【公表番号】特表2015-523106(P2015-523106A)
(43)【公表日】2015年8月13日
(86)【国際出願番号】US2013039477
(87)【国際公開番号】WO2013166391
(87)【国際公開日】20131107
【審査請求日】2016年4月6日
(31)【優先権主張番号】13/463,330
(32)【優先日】2012年5月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ハイスミス・デビー
(72)【発明者】
【氏名】バル−タル・メイル
【審査官】 湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】 特表平11−506947(JP,A)
【文献】 特開2011−115581(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0287998(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0331658(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0224573(US,A1)
【文献】 特開2012−239915(JP,A)
【文献】 特表2012−531967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/0408
A61B 5/01
A61B 5/0478
A61B 5/0492
A61B 5/05
A61B 18/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い本体と、
前記細長い本体上に取り付けられた遠位電極アセンブリであって、
内側チャンバと共に構成された外殻を有する電極であって、前記外殻は、近位部分及び遠位部分を画定する壁部を有し、前記遠位部分の前記壁部は、複数の開口を有する、電極と、
前記近位部分と前記遠位部分との間で前記内側チャンバを通って延在する複数の微小要素であって、前記複数の微小要素の各々は、前記複数の開口の各々内で受け止められる遠位端を有し、前記遠位端は、少なくとも前記壁部の外面と同一の広がりを有する、複数の微小要素と、を含む、遠位電極アセンブリと、
圧力検知アセンブリであって、
前記遠位電極アセンブリを前記細長い本体の遠位端に連結する連結部材と、
前記細長い本体の前記遠位端に対する遠位先端部の位置を検知するよう構成された位置センサーであって、前記位置は前記連結部材の変形に対応して変わる、位置センサーと、
前記連結部材の遠位端内の磁場発生器と、を含む、圧力検知アセンブリと、を備え、
前記位置センサーが磁場に対応して信号を生成するよう構成され、前記信号が前記遠位先端部の位置を示し、
前記複数の微小要素は、インピーダンス検知のために構成された第1の複数の第1の微小要素、及び、温度検知のために構成された第2の複数の第2の微小要素を含む、カテーテル。
【請求項2】
前記連結部材が、弾性材料の管状部品を含み、前記管状部品が、前記部品の長さの一部分に沿って該部品の中を通過する複数の絡み合った螺旋状の切り込みを有する、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記螺旋状の切り込みのうちの少なくとも1つが、拡張した終点部を含む、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記拡張した終点部が部分的長円を含む、請求項3に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記複数の絡み合った螺旋状の切り込みがn本の切り込みを含み、nは1より大きい整数であり、前記管状部品が前記部品の軸に対してn倍の回転対称性を有するように前記切り込みが構成されている、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項6】
前記螺旋状の切り込みのうちの少なくとも1つが、前記管状部品の軸に対して360°〜720°の間の角度範囲を定める、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項7】
前記連結部材が、前記遠位先端部が組織に係合したときに、前記遠位先端部にかかる圧力に対応して屈曲するよう構成され、前記螺旋状の切り込みのうち少なくとも1つの幅が、前記連結部材の初期屈曲に対する所定の角度制限をもたらすよう選択されている、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項8】
前記チャンバが流体を受容するように適合され、更に前記チャンバが、前記チャンバの内部から前記チャンバの外部へと流体を流すように構成された複数の灌注孔を有する、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項9】
前記複数の微小要素の各々の前記遠位端が、前記外殻の前記壁部の外側に露出した部分を含む、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項10】
前記複数の微小要素の前記遠位端が、前記電極の長手方向軸を中心として、前記電極の前記遠位部分に放射状のパターンで配置される、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項11】
前記複数の微小要素が、6個の微小要素である、請求項に記載のカテーテル。
【請求項12】
前記第1の微小要素のそれぞれが、微小電極及びリード線を収納する管を有し、
前記第2の微小要素のそれぞれが、温度検知のために構成された1対のワイヤを収納する管を有する、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項13】
前記第1の微小要素の遠位端が、前記電極の長手方向軸を中心として、前記外殻の前記遠位部分の円周に沿った放射状のパターンで配置される、請求項12に記載のカテーテル。
【請求項14】
前記第2の微小要素の遠位端もまた、前記第1の微小要素の間に散在して、前記円周に沿った放射状のパターンで配置される、請求項12に記載のカテーテル。
【請求項15】
前記第2の微小要素の前記遠位端が、前記電極の前記長手方向軸を中心として、前記外殻の前記遠位部分の異なる円周に沿った放射状のパターンで配置される、請求項12に記載のカテーテル。
【請求項16】
前記露出した部分が、前記電極の前記長手方向軸に対して遠位方向の成分と径方向の成分とを有するある角度で延びる、請求項9に記載のカテーテル。
【請求項17】
前記露出した部分が、約0.2mm〜1.0mmの範囲の長さを有する、請求項9に記載のカテーテル。
【請求項18】
前記露出した部分が、組織を断裂することなく前記組織に微小陥凹部を形成するように適合された非外傷性の形態を有する、請求項9に記載のカテーテル。
【請求項19】
細長い本体と、
遠位電極アセンブリであって、
内側チャンバと共に構成された外殻を有する電極であって、前記外殻は、近位部分及び遠位部分を画定する壁部を有し、前記遠位部分の前記壁部は、複数の開口を有する、電極と、
前記近位部分と前記遠位部分との間で前記内側チャンバを通って延在する複数の微小要素であって、各微小要素が、それぞれの開口において受け取られる遠位端を有し、前記遠位端は、前記外殻の外側の露出した部分を有する、複数の微小要素と、を含む、遠位電極アセンブリと、を備え、
前記電極が、更にプラグの上にスエージ加工された肉薄外殻で構成され、前記プラグは、前記内側チャンバ内への前記微小要素の通過用の穴を有し、
前記複数の微小要素は、インピーダンス検知のために構成された第1の複数の第1の微小要素、及び、温度検知のために構成された第2の複数の第2の微小要素を含む、カテーテル。
【請求項20】
細長い本体と、
遠位電極アセンブリであって、
内側チャンバと共に構成された外殻を有する電極であって、前記外殻は、近位部分及び遠位部分を画定する壁部を有し、前記遠位部分の前記壁部は、複数の開口を有する、電極と、
前記近位部分と前記遠位部分との間で前記内側チャンバを通って延在する複数の微小要素であって、各微小要素が、それぞれの開口において受け取られる遠位端を有し、前記遠位端は、前記外殻の外側の露出した部分を有する、複数の微小要素と、を含む、遠位電極アセンブリと、を備え、
前記電極が、複数の微小要素を所定の半径方向の間隔にて保持し、かつ、該複数の微小要素を前記電極の前記外殻の前記壁部の前記開口を通して案内するプラスチック製挿入物を含み、
前記プラスチック製挿入物が、前記プラスチック製挿入物及び前記電極の前記外殻の前記壁部の前記開口を整合させる複数の案内ピンを有する、カテーテル。
【請求項21】
患者の組織のアブレーションのためのシステムであって、
カテーテルであって、
細長い本体と、
前記細長い本体上に取り付けられた遠位電極アセンブリであって、
内側チャンバと共に構成された外殻を有する電極であって、前記外殻は、近位部分及び遠位部分を画定する壁部を有し、前記遠位部分の前記壁部は、複数の開口を有する、電極と、
前記近位部分と前記遠位部分との間で前記内側チャンバを通って延在する複数の微小要素であって、前記複数の微小要素の各々は、前記複数の開口の各々内で受け止められる遠位端を有し、前記遠位端は、少なくとも前記壁部の外面と同一の広がりを有する、複数の微小要素と、を含む、遠位電極アセンブリと、
圧力検知アセンブリであって、
前記遠位電極アセンブリを前記細長い本体の遠位端に連結する連結部材と、
前記細長い本体の前記遠位端に対する遠位先端部の位置を検知するよう構成された位置センサーであって、前記位置は前記連結部材の変形に対応して変わる、位置センサーと、
前記連結部材の遠位端内の磁場発生器と、を含む、圧力検知アセンブリと、を備え、
前記位置センサーは、磁場に応答して信号を生成するように構成され、前記信号は、前記遠位先端部の位置を示す、カテーテルと、
前記位置センサー及び前記微小要素から信号を受信し、かつ、以下のパラメータ、即ち、インピーダンス、温度、ECG読取り値、及び、前記組織に対する前記遠位電極の圧力のうちの1つ又は2つ以上に基づいて創出されるアブレーション病変のサイズ及び深さを制御するために前記遠位電極への電力を制御することができる、システムコントローラと、を備え
前記複数の微小要素は、インピーダンス検知のために構成された第1の複数の第1の微小要素、及び、温度検知のために構成された第2の複数の第2の微小要素を含む、システム。
【請求項22】
前記チャンバが流体を受容するように適合され、前記チャンバが、前記チャンバの内部から前記チャンバの外部へと流体を流すように構成された複数の灌注孔を有する、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記複数の微小要素の各々の前記遠位端が、前記外殻の前記壁部の外側に露出した部分を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記複数の微小要素の各々がその遠位端に微小電極要素を有し、少なくとも1本のワイヤが前記微小電極要素に取り付けられる、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記複数の微小要素の前記遠位端が、前記電極の長手方向軸を中心として、前記電極の前記遠位部分に放射状のパターンで配置される、請求項21に記載のカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2011年9月1日出願の、米国特許出願第13/224,291号の一部継続出願であり、この特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、侵襲性の医学的処置のための方法及びデバイスに関し、具体的には、カテーテル、特に、灌注焼灼カテーテルに関する。更に詳しくは、本発明は、病変評価のためにアブレーションシステム内で使用することができる、温度及びインピーダンス測定のための熱特性及び電気特性を含む、組織の正確な検知を提供する微小要素、並びに圧力検知素子、を有する灌注アブレーションカテーテルに関する。
【背景技術】
【0003】
心筋組織の焼灼は、心不整脈の治療として周知である。無線周波数(RF)アブレーションでは、例えば、カテーテルを心臓に挿入し、標的位置にて組織と接触させる。次いで、組織内の催不整脈性の電流経路を破壊する目的で病変を生成するために、RFエネルギーを、電極を介してカテーテルに印加する。
【0004】
灌注カテーテルは、アブレーション手術において現在では一般的に用いられている。灌注は、冷却が行われなければ炭化物及び凝塊の形成、更には蒸気破裂を引き起こしかねない組織の過熱を防止する電極及び組織の冷却など、多くの利点を与える。しかしながら、このような有害事象を防止するためにアブレーション手術中に組織温度が評価されるので、検知された温度は、組織の温度を正確に反映したものであり、かつカテーテルからの冷却灌注液によって偏っている可能性がある組織の表面温度のみを反映したものでないことが重要である。更に、一般的に、より深部の組織との接触により、損傷部のサイズ、深さ、及び貫壁性(transmurality)を決定することなどを目的とした改善されたインピーダンスの測定値など、より正確な熱的及び電気的な指示値が与えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
微小電極部材はサーミスターワイヤとは別個の構造とするかより正確な測定を行うため、組織を著しく損傷又は断裂することなくより効果的に組織を探測することが可能な遠位端を備えた灌注アブレーションカテーテルが望まれている。
【0006】
加えて、また一方では、灌注アブレーションの先端での過剰な圧力は、組織、特に心臓組織の望ましくない損傷を引き起こす恐れがあり、心臓壁を穿孔する恐れさえある。
【0007】
例えば、高周波(RF)心内焼灼では、その遠位端に電極を有するカテーテルが、患者の血管系を通じて心腔内に挿入される。この電極は心内膜上の部位(又は複数の部位)と接触し、これら部位の心臓組織の焼灼のために、高周波エネルギーがカテーテルを通して電極に加えられる。焼灼中に電極と心内膜とが適切に接触することが、組織に過剰な損傷を与えることなく、所望の治療効果を達成するために必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、温度、インピーダンス、及びECG測定のための熱的及び電気的性質などの組織のより正確な検知を提供する微小要素(又は微小感知部材)によって組織との直接的な接触に適合された灌注アブレーションカテーテルに関するものである。
【0009】
本発明はまた、アブレーション要素においてカテーテルにより組織に加えられる圧力の表示を提供する圧力検知素子と組織との直接的な接触に適合された灌注アブレーションカテーテルに関する。
【0010】
一実施形態では、本カテーテルは、細長い本体と、内側流体チャンバ備えて構成された外殻を有する電極を有する遠位電極アセンブリと、を有する。外殻は、内側チャンバを通じて延びる微小要素の遠位端を受容する、外殻の遠位部分に形成された少なくとも1個の孔を有する壁部を有する。微小要素の遠位端は、壁部の外面の外側までではないにしても、少なくとも孔を通じて延びることにより、焼灼される組織を探測するように適合された露出した部分となっている。
【0011】
より詳細な実施形態では、微小要素は、微小温度センサーとして、若しくは微小電極として、又は両方の性能及び機能を兼ね備えた微小要素として構成することができる。微小要素は、その中央管腔内の構成要素を流体への曝露及び外傷から保護するように適合されたガイドチューブを有するが、灌注液を受容し、灌注孔を通じて電極の外側に灌注液を通過させるように適合された中空の電極内部の複雑で狭い閉鎖空間に適合するだけの充分な可撓性を有する。温度検知機能に関し、微小要素は、適当な封止材中に封入された1対の温度検知ワイヤ(例えば、サーミスターワイヤ)を含む。インピーダンス検知を含む電気的検知機能に関し、微小要素は、組織と直接接触するように構成された微小電極部材、及びリードワイヤを備える。温度検知及び電気的検知機能の両方に関し、二重機能型微小要素は、1対のサーミスターワイヤ、微小電極部材、及びリードワイヤを備える。微小電極部材はサーミスターワイヤとは別個の構造としてもよく、あるいはワイヤに塗布された導電性コーティングであってもよい。
【0012】
より詳細な実施形態では、遠位電極アセンブリは複数の微小要素を含み、該微小要素の遠位端は、外殻電極の遠位部分の円周に沿って放射状パターンに配置される。微小要素の露出した遠位端は、外殻電極の長手方向軸に対してある角度で延びる。カテーテルの遠位端は、多くの場合、直接的な「軸上」の接近経路で組織に接近して接触するわけではないことから、この角度は、径方向の成分も同様にとまではいかなくとも、少なくとも遠位方向の成分を有し得る。
【0013】
更に、複数の微小電極は、一方の群の微小サーミスター、及び他方の群の微小電極を含んでよく、各群は、外殻電極の遠位端の同じ円周上に互いに散在して配置されるか、又はより大きな円周及びより小さい円周上にそれぞれ配置される。
【0014】
更に、微小要素の露出した部分は約0.2mm〜1.0mm、好ましくは約0.3mm〜0.6mm、より好ましくは約0.5mmの範囲であってよい。各微小要素は、約0.025cm〜0.076cm(約0.01インチ〜0.03インチ)の範囲、好ましくは約0.0343cm(約0.0135インチ)の直径を有し得る。
【0015】
本発明の更なる実施形態では、細長いカテーテル本体は、患者の体腔に挿入するための遠位端と、細長いカテーテル本体の遠位端に配置され、かつ、体腔内の組織と接触させられるように構成された遠位先端部と、を有する。このカテーテルは連結部材を更に含み、該連結部材は、遠位先端部を細長いカテーテル本体の遠位端に連結し、かつ弾性材の管状部品を含み、該管状部品は、部品の長さの一部分に沿って部品の中を通過する複数の絡み合った螺旋状の切り込みを有する。位置センサーが管状部品内に位置決めされる。位置センサーは、細長いカテーテル本体の遠位端に対する遠位先端部の位置を検知するよう構成され、この位置は連結部材の変形に対応して変わる。位置センサーは磁場に対応して信号を生成するよう構成され、この信号は遠位先端部の位置を示す。プローブは、磁場を発生するための磁場発生器を管状部分内に含んでもよい。
【0016】
典型的に、細長いカテーテル本体、遠位先端部、及び連結部材は、患者の血管を通って心臓内に挿入されるよう構成される。
【0017】
更に、医学的手順を実施するための方法及びシステムが提供され、該方法及びシステムは、カテーテルを患者の体腔内に挿入することであって、該カテーテルは、細長いカテーテル本体、及び細長いカテーテル本体の遠位端に配置される遠位先端部、組織との直接的な接触のための微小要素、並びに、連結部材であって、遠位先端部を細長いカテーテル本体の遠位端に連結し、かつ弾性材の管状部品からなる連結部材、を含み、管状部品は、部品の長さの一部分に沿って部品の中を通過する複数の螺旋状の切り込みを有する、ことと、遠位端を体腔内の組織に接触させることと、を含む。典型的には、この方法は、微小要素を使用して先端部の温度、インピーダンス、及び電位図(ECG)活性を、また、圧力検知素子を使用して先端部の圧力を測定しながら、遠位先端部が接触している組織をアブレーションすることを含む。これらの測定は、病変サイズ、深さ、及び貫壁性、並びに、病変が組織内の不整脈惹起性電流路を遮断するのに成功するかどうかを判断するために、システム及び電気生理学者により使用される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明のこれらの特徴及び利点並びに他の特徴及び利点は、添付図面と合わせて考慮し、以下の詳細な説明を参照することによってより充分な理解がなされるであろう。選択した構造及び特徴は、残りの構造及び特徴を見やすくするために、図面によっては示されていない点を理解されたい。
図1】本発明の一実施形態によるカテーテルの斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による電極アセンブリの斜視図である。
図2A】本発明の別の実施形態による電極アセンブリの斜視図である。
図3】組織と直接接触している図2の電極アセンブリの側立面図である。
図4A図1のカテーテルの、カテーテル本体と中間の偏向可能な部分との接合部を含む部分の、1つの直径に沿った側断面図である。
図4B図1のカテーテルの、カテーテル本体と中間の偏向可能な部分との接合部を含む部分の、別の直径に沿った側断面図である。
図4C図4Bのカテーテルの、線C−Cに沿った部分の端部断面図である。
図5図2の電極アセンブリの側断面図である。
図5A図5の電極アセンブリの、線A−Aに沿った端部断面図である。
図6図2の電極アセンブリの端面図である。
図7A図1のカテーテルの、連結部分を含む部分の、1つの直径に沿った側断面図である。
図7B図7Aのカテーテルの部分の別の直径に沿った側断面図である。
図7C図7Bの部分の線C−Cに沿った遠位端断面図である。
図8】本発明の別の実施形態による電極アセンブリの斜視図である。
図9図8の電極アセンブリの側断面図である。
図9A図9の電極アセンブリの線A−Aに沿った端部断面図である。
図10】本発明の別の代替的な実施形態による電極アセンブリの端面図である。
図11図8の電極アセンブリの端面図である。
図12A図8の電極アセンブリに適した連結部分及び中間の偏向可能な部分の一実施形態の、1つの直径に沿った側断面図である。
図12B図8の電極アセンブリに適した連結部分及び中間の偏向可能な部分の一実施形態の、別の直径に沿った側断面図である。
図12C図12Bの連結部分の線C−Cに沿った端部断面図である。
図13図8の電極アセンブリに適した中間の偏向可能な部分(その近位端付近)の端部断面図である。
図14】本発明の更なる別の実施形態による電極アセンブリの部分分解斜視図である。
図15図14の電極アセンブリの側断面図である。
図15A図15の微小要素の遠位端の拡大図である。
図15B図15の電極アセンブリの線B−Bに沿った端部断面図である。
図15C図15の電極アセンブリの線C−Cに沿った端部断面図である。
図15D図15の電極アセンブリの線D−Dに沿った端部断面図である。
図16A図15の電極アセンブリに適した連結部分及び中間の偏向可能な部分の一実施形態の、1つの直径に沿った側断面図である。
図16B図15の電極アセンブリに適した連結部分及び中間の偏向可能な部分の一実施形態の、別の直径に沿った側断面図である。
図17A図15の電極アセンブリに適した中間の偏向可能な部分とカテーテル本体との接合部の一実施形態の、1つの直径に沿った側断面図である。
図17B図15の電極アセンブリに適した中間の偏向可能な部分とカテーテル本体との接合部の一実施形態の、別の直径に沿った側断面図である。
図18】本発明の一実施形態による微小要素の側断面図である。
図18A図18の微小要素の線A−Aに沿った端部断面図である。
図18B】本発明の別の実施形態による微小要素の側断面図である。
図19】本発明の別の実施形態による微小サーミスターの側断面図である。
図20A】それぞれプラグ上のスエージ加工されていない肉薄外殻、プラグ、及び、スエージ加工された肉薄外殻を表す本発明の別の実施形態の斜視図である。
図20B】それぞれプラグ上のスエージ加工されていない肉薄外殻、プラグ、及び、スエージ加工された肉薄外殻を表す本発明の別の実施形態の斜視図である。
図20C】それぞれプラグ上のスエージ加工されていない肉薄外殻、プラグ、及び、スエージ加工された肉薄外殻を表す本発明の別の実施形態の斜視図である。
図20D】それぞれプラグ上のスエージ加工されていない肉薄外殻、プラグ、及び、スエージ加工された肉薄外殻を表す本発明の別の実施形態の斜視図である。
図21図20C及び20Dに示すプラグ上のスエージ加工された肉薄外殻の、近位端から切り取った端面図である。
図22図21のプラグ上のスエージ加工された肉薄外殻の、線A−Aで切り取った横断面図である。
図23】肉薄外殻内のプラスチック製挿入物を有する本発明の別の実施形態の横断面図である。
図24図23に示す実施形態のプラスチック製挿入物の斜視図である。
図25図23に示す実施形態のプラスチック製挿入物の遠位端の端面図である。
図26】本発明の圧力センサーの実施形態の概略断面図である。
図27】本発明の一実施形態による連結部材の一部分の概略側面図である。
図28】本発明の一実施形態による連結部材の概略透視図である。
図29】本発明の一実施形態による連結部材の概略断面図である。
図30】本発明のカテーテルを組み込むアブレーションシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1、2及び3に示されるように、本発明は、電極アセンブリ19と、標的組織22との直接的な接触に適合された非外傷性遠位端を有する少なくとも1個の微小要素20と、を有する遠位先端部分17を備えた方向転換式カテーテル10を含むものである。図2及び3に示されるように、遠位端は、組織を変形させて微小陥凹部24を形成するために、電極アセンブリ19の遠位側に露出及び突出している外側部分を有してもよく、微小陥凹部24において、該外側部分は微小陥凹部を押し込み、かつ/又は微小陥凹部内に沈み込んで、組織を貫通、穿孔、あるいは別様に断裂することなく組織によって囲まれ、かつ組織中に埋め込まれる。あるいは、微小要素20の遠位端は、図2Aに示されるように電極アセンブリ19の外面と面一であってもよい。いずれの実施形態においても、各微小要素は、例えば、サーミスター、熱電対、蛍光光学的プローブなどの温度センサー、又は検知及び/又はアブレーション用の電極として構成することができる。各微小要素は、必要に応じて上記に述べた機能のすべてを提供するように構成することもできる。
【0020】
図1を参照すると、開示される実施形態によるカテーテル10は、長手方向軸を有する挿入シャフト又はカテーテル本体12と、カテーテル本体から軸線を外れて1方向又は2方向に偏向可能な、カテーテル本体の遠位側の中間部分14と、を有し得る、細長い本体を備えている。中間部分14の遠位側には、少なくとも1個の微小要素を有する電極アセンブリ19がある。カテーテル本体の近位側には、中間部分14の偏向を含む、操作者によるカテーテルの操作を可能とする制御ハンドル16がある。
【0021】
図4A及び4Bに示される実施形態では、カテーテル本体12は、単一の軸方向又は中央管腔18を有する細長い管状構造を含む。カテーテル本体12は、可撓性、即ち、折り曲げ可能であるが、その長さに沿っては実質的に非圧縮性である。カテーテル本体12は、任意の適当な構造のものでよく、任意の適当な材料で形成することができる。本発明において好ましい構造の1つは、ポリウレタン又はPEBAXで形成された外壁部30を含む。外壁部30は、カテーテル本体12の捩り剛性を増大させるために、当該技術分野において一般的に既知であるステンレス鋼等の埋め込み式編組みメッシュを含むことにより、制御ハンドル16を回転させると、中間部分14及び遠位区域17が、対応する方式で回転することになる。
【0022】
カテーテル本体12の外径は重要ではないが、好ましくは約8フレンチ以下、より好ましくは7フレンチである。同様に、外壁部30の厚さも重要ではないが、中央管腔18が任意の所望のワイヤ、ケーブル、及び/又は管を収容できるように充分に薄いものである。外壁部30の内側表面は、改善された捩り安定性を提供するために、補強管31で裏打ちされる。補強管31の外径は、外壁部30の内径とほぼ同一であるか、又は若干それよりも小さい。補強管31は、非常に高い剛性を与えると共に体温で軟化することがない、ポリイミドなどの任意の適当な材料で形成することができる。
【0023】
図4A、4B及び4Cに示されるように、偏向可能な中間部分14は、複数の管腔を有する管材15の短い部分を含み、該複数の管腔のそれぞれは、中間部分を通じて延びる異なる構成要素によって占有されている。図の実施形態では、図4Cに最も分かりやすく示されるように4つの管腔30、31、32及び33がある。第1の管腔30には、電極アセンブリ19用のリードワイヤ40、サーミスターとして構成された各微小要素用の熱電対41/42、及び電磁位置センサー34用のケーブル36が通されている。第2の管腔31には、電極アセンブリ19に流体を供給するための流体灌注管材38が通されている。少なくとも1方向への偏向を行うために、第1の引張りワイヤ44aが第3の軸外管腔32に通されている。2方向への偏向を行うために、第2の引張りワイヤ44bが第4の軸外管腔33に通されている。
【0024】
中間部分14の多管腔管材15は、好ましくはカテーテル本体12よりも可撓性の高い適当な無毒性材料で形成される。適当な材料は、編組ポリウレタン又はPEBAX、即ち、編組ステンレス鋼などのメッシュが埋め込まれたポリウレタン又はPEBAXである。各管腔を通じて延びる構成要素を収容するだけの充分な空間があれば、管腔の数及びサイズは重要ではない。引張りワイヤ44a、44bの管腔32、33の位置を除けば、各管腔の位置も重要ではない。管腔32、33は軸外にあり、かつある平面に沿って2方向に偏向させるために互いに対して正反対でなければならない。
【0025】
カテーテルの有用な長さ、即ち、身体に挿入することができる部分は、所望通りに変化させることができる。好ましくは、この有用な長さは、約110cm〜約120cmである。中間部分14の長さは、この有用な長さの比較的小さい部分であり、好ましくは約3.5cm〜約10cm、より好ましくは約5cm〜約6.5cmの範囲である。
【0026】
カテーテル本体12を中間部分14に取り付ける好ましい手段が、図4A及び4Bに示されている。中間部分14の近位端は、カテーテル本体12の補強管31の遠位端の外面を受容する内周ノッチを備える。中間部分14及びカテーテル本体12は、接着剤など(例えば、ポリウレタン)によって取り付けられる。必要な場合、カテーテル本体12内の、補強管31の遠位端と中間部分14の近位端との間にスペーサー(図示せず)を設けることによって、カテーテル本体12と中間部分との接合部に可撓性が移行する部分を与えることにより、接合部が折れたり又は捻れたりすることなく、滑らかに屈曲することが可能となる。このようなスペーサーの例については、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,964,757号により詳細に述べられている。
【0027】
図5及び5Aを参照すると、中間部分14の遠位側には遠位電極アセンブリ19が配置されており、遠位電極アセンブリ19は、薄い外殻57及びプラグ58を有する細長い略円筒状のドーム形電極50を有している。外殻57は、非外傷性のドーム形状の遠位端52を備えた大径の遠位部分51を有している。遠位部分は、近位端55において開口部54と連通している空洞又は流体チャンバ53を画定している。遠位部分52及び近位部分55はいずれも円形の断面を有しているが、近位部分の直径は遠位部分の直径よりもわずかに小さくともよく、したがって両者の間には「ネック」を形成する移行部分56が存在し得る。外殻57には灌注孔60が設けられ、チャンバ53に流入しかつチャンバ53を満たした流体は、この灌注孔60を通ってドーム形電極50の外部に流出することができる。一実施形態では、全部で56個の灌注孔が設けられており、孔の大部分は径方向壁部62に形成され、かつ互いにオフセットした列に配置されており、孔のわずかな部分は遠位壁部64に形成されている。
【0028】
プラグ58は、外殻57の開口部54に嵌合して、開口部54の液密シールを提供するような形状及びサイズとなっている。図の実施形態では、プラグはディスク形状である。プラグの近位面には、ドーム形電極50用のリードワイヤ40Dを受容する盲孔72が形成されている。プラグは更に、構成要素などを流体チャンバ53へと通すことが可能な複数の通孔を有している。図の実施形態では、プラグは4つの通孔74、75、76、77を有している。通孔74、75、76のそれぞれには、1対のサーミスターワイヤ41/42が通されている。通孔77には灌注管材38の遠位端が受容されており、管材38を通じて供給される液体がチャンバ53に流入できるようになっている。プラグ及び外殻は、パラジウム、白金、イリジウム、並びに、Pd/Pt(例えば、パラジウム80%/白金20%)及びPt/Ir(例えば、白金90%/イリジウム10%)を含むこれらの組み合わせ及び合金などの任意の適当な導電性材料で形成することができる。
【0029】
有利な点として、ワイヤ41/42は、プラグ58の近位面59から、ドーム形電極50の遠位壁部64の外面から短い距離だけ遠位方向に延びる、又はドーム形電極50の遠位壁部64の外面を超えて延びるルーティングガイドチューブ80によって、シール、絶縁、及び保護されている。ガイドチューブは、通された部材を周囲のドーム形電極からを絶縁するためにも使用される。ガイドチューブは、薄壁管材を形成するように、液密、非導電性、断熱性、及び充分な可撓性を有する、例えばポリイミドなどの任意の適当な材料で形成することができる。したがって、ワイヤはチャンバ53に流入する流体に曝露されることによる腐食から保護され、外殻57から電気的に絶縁される。ガイドチューブは、(i)複雑な湾曲を有する中空のドーム形電極を通る構成要素の経路を定める、(ii)中空のドーム形電極を通る構成要素を保護する、(iii)チャンバを通じて流れる流体の冷却効果を最小にする構成要素を絶縁する、などの多くの利点を有する。
【0030】
ワイヤ41/42の、ガイドチューブ80を通じて延びる部分は、非外傷性の遠位端86を形成するように成形された、例えば、ポリウレタン又はエポキシなどの適当な材料84によって、ガイドチューブの全長に沿って埋め込まれている。この材料は腐食性の流体に耐性を有する必要があり、構造的支持を与え、仮に防止されなければチャンバ53内の灌注流体への曝露によって生じ得るガイドチューブ内の大きな熱勾配を防止することが可能なものでなければならない。ガイドチューブ内には空気は存在しない。既存のサーミスターを利用して、適当なマイクロサーミスターを構成することもできる点は理解されよう。図19に示されるように、既存のサーミスター(包埋材料85中に予め包埋されたワイヤ41/42を含む)をガイドチューブ80に挿入し、近位部分において材料84でシールする。ガイドチューブは、通された部材を周囲のドーム形電極から絶縁する。
【0031】
図3に示されるように、微小要素20の遠位端86、及び露出した遠位部分の全体ではないにしても大部分は、微小要素20の露出部分も同様にとまではいかなくとも、少なくともその遠位端が組織に埋没、封入、被包、及び/又は包囲されるように組織に微小陥凹部24を形成して、その中に位置することによって組織22と直接接触する。このような組織との直接的接触及び探測によって、より正確な検知が可能となる。
【0032】
各ガイドチューブ80の遠位部分は、ドーム形電極50の外殻57に形成された孔88を通じて延びる。図の実施形態では、孔88はプラグ58の各通孔と概ね位置合わせされており、各孔88は、ガイドチューブ80がドーム形電極の長手方向軸92に対して約45°の角度αで延びるように、ドーム形電極50の周縁隅部90に沿って、概ね径方向壁部62と遠位壁部64との間に形成される。ガイドチューブは、接着剤によって定位置に保持されるか、又は孔88と軽度に締まり嵌めされるような設計となっている場合には、自然に着座し得る。このように、微小要素20の露出した遠位部分の突起部の向きには、遠位方向の成分と径方向の成分とがあり得る。しかしながら、その位置及び/又は角度αは必要に応じて変化し得ることが理解されよう。一般的な用途では、組織との接触性を高め、直接的な接触とするために、遠位方向の成分は径方向の成分よりも大きい。
【0033】
一実施形態では、微小要素の、外殻の外部に延びる露出した部分は、約0.2mm〜1.0mm、好ましくは約0.3mm〜0.6mmの範囲、より好ましくは約0.5mmの長さDを有する。各微小要素は、約0.025cm〜0.076cm(約0.01インチ〜0.03インチ)の範囲、好ましくは約0.0343cm(約0.0135インチ)の直径を有し得る。図の実施形態は、それぞれの遠位端が、ドーム形電極の長手方向軸を中心として約0°、120°、及び240°の位置に放射状のパターンで互いから等距離に配置された3個の微小要素を有しているが(図6)、微小要素の数は、約2個〜6個の範囲で異なり得るものであり、また、微小要素の角度位置も同様に異なり得ることが理解されよう。
【0034】
図7A、7B及び7Cを参照すると、中間部分14の遠位端と、ドーム形電極50との間には、管材26を含む連結部分29が延びている。この管材は1本の管腔からなるものでよく、PEEKなどの任意の生体適合性プラスチックで形成することができる。管材は、中間部分14とドーム形電極50との間に延びる構成要素を必要に応じて方向転換させるための空間を提供する。更に、位置センサー34が管材26内に収容されている。
【0035】
ワイヤは全て、ワイヤに対して包囲関係をなす共通の非導電性保護シース45(図4A)を通り、この保護シース45は、例えば、ポリイミドなどの任意の適当な材料で形成することができる。シース45は、制御ハンドル16からカテーテル本体12を通り、中間部分14まで延びる。
【0036】
偏向引張りワイヤ44a、44bの対は、中間シャフト14の偏向のために提供される。引張りワイヤ44a、44bは、カテーテル本体12の中央管腔18を通じて延び、それぞれが中間部分14の管腔32及び33の対応する一方を通じて延びる。引張りワイヤ44a、44bは、それぞれの近位端において制御ハンドル16内に固定され、それらの遠位端において、例えばポリウレタンなどの適当な材料65によって管材15の側壁部に取り付けられたTバー63(図7B)によって、中間部分14の遠位端又はその付近の位置に固定され、Tバー63については、その開示内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,371,955号に一般的に述べられている。引張りワイヤは、ステンレス鋼又はニチノールといった任意の好適な金属で作製され、好ましくは、Teflon(登録商標)等でコーティングされる。このようなコーティングによって引張りワイヤに潤滑性が付与される。例えば、各引張りワイヤは、約0.015cm〜約0.025cm(約0.006インチ〜0.010インチ)に及ぶ直径を有している。
【0037】
図4Bに示されるように、各引張りワイヤは、ワイヤに対して包囲関係をなす圧縮コイル64を有する。各圧縮コイル67は、偏向できるようにするために、カテーテル本体12の近位端から、中間部分14の近位端又はその付近にまで延びる。圧縮コイルは、任意の好適な金属、好ましくはステンレス鋼で作製されており、可撓性、即ち、屈曲性を提供するが、圧縮に抵抗するように、それぞれがそれ自体にきつく巻かれる。圧縮コイルの内径は、好ましくは、引張りワイヤの直径よりも若干大きい。引張りワイヤ上のTeflon(登録商標)コーティングは、引張りワイヤが圧縮コイル内で自由に摺動することを可能にする。カテーテル本体12の内部では、圧縮コイルの外面は、例えば、ポリイミド管材で形成された可撓性の非導電性シース66によって被覆されている。圧縮コイルは、それらの近位端で、近位接着接合部によってカテーテル本体12の外壁部30に、及び遠位接着接合部によって中間部分14に固定される。
【0038】
中間部分14の管腔32及び33内において、引張りワイヤ44a、44bは、プラスチック、好ましくはTeflon(登録商標)製の引張りワイヤシース69(図4B)を通って延び、引張りワイヤシース69は、中間部分14が偏向される際に引張りワイヤが中間部分14の管材15の壁部に食い込むのを防止する。
【0039】
双方向偏向のためのカテーテル本体12に対する引張りワイヤ44a、44bの長手方向移動は、制御ハンドル16の適切な操作によって達成される。ハンドルには、同じ方向への偏向を行うために時計回り又は反時計回り方向に旋回させることが可能な偏向ノブ94(図1)が設けられている。2つ以上のワイヤを操作するための好適な制御ハンドルは、例えば、米国特許第6,468,260号、同第6,500,167号、及び同第6,522,933号、並びに2010年12月3日出願の米国特許出願第12/960,286号に記載されており、これらの開示全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0040】
位置センサー48は、3コイル型電磁センサーであってもよく、又は一軸型センサー(「SAS」)のアセンブリであってよい。位置センサーは、バイオセンス・ウェブスター社(Biosense Webster,Inc.)が製造販売するCARTO、CARTO XP及びNOGAマッピングシステムなどのマッピングシステムによって、電極アセンブリ19(センサーを収容する連結部分29を含む)を視認可能とするものである。適当なSASについては、2010年12月30日出願の米国特許出願第12/982,765号に述べられており、その開示内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
図8〜13を参照すると、遠位電極アセンブリ19’を備えたカテーテルの代替的な一実施形態が示されている。本明細書において開示する各実施形態には構造的な類似性が存在する。したがって、同様の構造は同様の参照符合によって示すものとする。
【0042】
図8及び9の実施形態では、遠位電極アセンブリ19’は、サーミスターとして構成された第1の複数の微小要素20A、及び微小電極として構成された第2の複数の微小要素20Bを有し、各複数の要素の数は、約2個〜6個の範囲であってもよく、第1の複数の要素の数と第2の複数の要素の数とは等しくても、又は等しくなくてもよい。図の実施形態では、第1の複数の要素の数と第2の複数の要素の数は等しく(即ち、それぞれ3個ずつである)、微小サーミスター及び微小電極の遠位端は、遠位壁部の共通の円周に沿って散在していてもよく(図10)、あるいは微小電極が内側の円周を占有し、微小サーミスターが外側の円周を占有するように、それぞれが遠位壁部上でそれぞれの円周を占有してもよい(図11)。いずれの場合も、一方の群の微小サーミスターの遠位端は、ドーム形電極の長手方向軸を中心として約0°、120°、及び240°の位置に、放射状パターンで相互に散在して、互いから等距離に配置され、他方の群の微小電極の遠位端は、約60°、180°、及び300°の位置に放射状のパターンで互いから等距離に配置される。
【0043】
各微小電極は、それに対応したガイドチューブ80及びリードワイヤ40Mを有している。図の実施形態では、微小電極の微小電極部材83(図9)は、ドーム形電極50と軸方向に整列された中実で細長い円筒状部材である。リードワイヤ40Mはその遠位端において円筒状部材にはんだ付けされ、ガイドチューブ80の管腔を通じて延びる。円筒状部材は、組織と直接接触するようにガイドチューブ80の遠位端102において露出している。一実施形態では、リードワイヤ40Mは銅線である。一実施形態では、微小電極20Bの直径は約0.028cm(0.011インチ)である。
【0044】
微小電極20Bの遠位端102及び微小サーミスター20Aの遠位端86は、遠位端が組織に埋没、封入、被包、及び/又は包囲されるように組織に微小陥凹部を形成して、その中に位置することによって、組織と直接接触する。このような直接的かつプローブ探測を行う接触により、微小電極及び微小サーミスターの両方によるより正確な検知が可能となる。しかしながら、図2Aの代替的な実施形態に示されるように、遠位端102及び86をドーム形電極の外殻の外面と面一とすることにより、微小電極20A及び20Bが、外殻の壁部の外面を越える露出部又は突起部を有さないようにすることもできる点は理解されよう。管材80の近位端は、必要に応じてプラグ58の近位面よりも近位方向に延びてもよい。
【0045】
ドーム形電極50のプラグ58’は、ガイドチューブ80を有する微小電極リードワイヤ40M用の通孔106を有する構成となっている。外殻57’には、これらのガイドチューブ80用の孔88が設けられている。この場合もやはり、プラグ58’の通孔の位置は重要ではない。図の実施形態では、通孔106は、外殻57’のそれぞれの孔88とほぼ軸方向に整列されている。
【0046】
図12A、12B、12C、及び13を参照すると、ドーム形電極50’及び連結部分29’の近位側において、リードワイヤ40M(並びにサーミスターワイヤ41/42、位置センサーケーブル46、及びドーム形電極用のリードワイヤ40D)は、中間部分14の管材15の第1の管腔30を通じ、更にカテーテル本体の中央管腔18を通じて延び、そこで制御ハンドル16に入る。
【0047】
図14〜18を参照すると、遠位電極アセンブリ19’’を備えたカテーテルの別の代替的な実施形態が示されている。本明細書において開示する異なる実施形態間には、構造的な類似性が存在する。したがって、同様の構造は同様の参照符合によって示すものとする。
【0048】
図14〜16の実施形態では、遠位電極アセンブリ19’’は複数の微小要素20Cを有しており、複数の微小要素20Cのそれぞれは、1本の共通のガイドチューブ内で微小サーミスター及び微小電極の両方として機能するように構成されている。図の実施形態では、サーミスターワイヤ41/42は、上記に述べた要領でガイドチューブ80を通じて延びている。微小要素の電極部材は、サーミスターワイヤ41/42の遠位端に取り付けられた外殻キャップ110の形態を有している。図15Aに最も分かりやすく示されるように、外殻キャップ110は、開口部を画定する近位側の円筒状部分112と、ほぼU字状の断面を有する遠位部分とを有するカップ形状をなしている。外殻キャップは、例えば、パラジウム、白金、イリジウム、並びに、Pd/Pt(例えば、パラジウム80%/白金20%)及びPt/Ir(例えば、白金90%/イリジウム10%)を含むこれらの組み合わせ及び合金などの任意の適当な導電性材料で形成することができる。外殻キャップは、約0.013cm〜0.003cm(約0.005インチ〜0.001インチ)の範囲、好ましくは約0.005cm(約0.002インチ)の厚さを有し得る。近位部分の長さは様々であってもよい。この長さが大きいほど、微小要素により大きな構造的支持が与えられる。この長さは、外殻の長さの約1/2であり得る。外殻キャップの開口部がガイドチューブの遠位端の内部に位置することにより、キャップの開口部112の外周面は、ガイドチューブ80の遠位端の内周面と接するようになっている。キャップ110の外周又は内周面上のある位置に、サーミスターワイヤ41/42と共にガイドチューブ80の管腔を通じて近位方向に延びる、リードワイヤ40Mの遠位端がはんだ付けされている。リードワイヤ40Mとサーミスターワイヤ41/42とは、ガイドチューブ80の管腔を満たす、例えば、ポリウレタン又はエポキシなどの適当な非導電性かつ非断熱性材料84によって、互いに隔離されている。図の実施形態では、3個の二重機能型微小電極20Cが設けられており、それらの遠位端は、ドーム形電極の長手方向軸を中心として約0°、120°、及び240°の位置に放射状のパターンで互いから等距離に配置されている。その数及び角度位置は必要に応じて異なり得る点は理解されよう。その数は、約2個〜6個の範囲、好ましくは約3個であってよい。
【0049】
各微小要素の遠位端は、組織に埋没、封入、被包、及び/又は包囲されるように組織に微小陥凹部を形成して、その中に位置することによって組織と直接接触する。このような直接的かつプローブ探測を行う接触により、より正確な電気的及び検知が可能となる。
【0050】
プラグ58’’は、ガイドチューブ80を有する微小要素20C用の通孔74〜76、灌注管材38用の通孔77、及びドーム形電極のリードワイヤ40D用の盲孔72を有する構成となっている。外殻57’’の壁部には微小要素20C用の孔88が設けられている。この場合もやはり、通孔の位置は重要ではない。図の実施形態では、プラグ内の通孔74〜76は、外殻のそれぞれの孔88とほぼ軸方向に整列されている。
【0051】
図16A、16B、17A、及び17Bを参照すると、ドーム形電極50’’及び連結部分29’’の近位側において、リードワイヤ40M(並びにサーミスターワイヤ41/42、位置センサーケーブル46、及びドーム形電極用のリードワイヤ40D)は、中間部分14の管材15の第1の管腔30を通じ、更にカテーテル本体の中央管腔18を通じて延び、そこで制御ハンドル16に入る。
【0052】
図18及び図18Aは、二重機能微小要素20Dの代替的な一実施形態を示す。サーミスターワイヤ41/42は、例えば、ポリウレタン又はエポキシなどの適当な封止材84中に封入される。次に封止されたワイヤを、微小電極部材として機能する、例えば、金含浸エポキシなどの導電性材料のコーティング120でコーティングする。リードワイヤ40Mをコーティング120と接続する。封止及びコーティングされたワイヤをガイドチューブ80内に更に封入することによって、ワイヤ及びコーティングをドーム形電極から電気的に絶縁する。微小要素の遠位端を外殻の壁部の外面を越えて突出させる場合には、封止及びコーティングされたワイヤの遠位端を径方向かつ遠位方向に露出させる(図18)。微小要素の遠位端を外殻の壁部の外面と面一とする場合には、ガイドチューブ80の遠位端は、封止及びコーティングされたワイヤの遠位端と同一の広がりを有し、遠位面のみが露出する(図18B)。
【0053】
各実施形態におけるプラグの通孔はすべて、例えば、ポリウレタンなどの任意の適当な封止材又は接着剤によってガイドチューブの周囲で封止され、流体の漏れを防止する。プラグを外殻内に押し込む前に、最初に接着剤をプラグの遠位面に塗布する。電極アセンブリを組み立てた後、接着剤をプラグの近位面に塗布して、更に流体の漏れを確実に防止する。ガイドチューブに通される、リードワイヤ及びサーミスターワイヤなどの構成要素は、カテーテルの近位側、例えば、中間部分14内において固定することによって応力を緩和することができる。
【0054】
微小要素の遠位端を、外殻の径方向かつ遠位側の壁部と面一とすることができる点もやはり理解されよう。即ち、上記に述べた実施形態は、外殻から突出する遠位端を有する微小要素を提供するものであるが、本発明には、微小要素の遠位端が外殻の外面と同一の広がりを有し、外殻の外面を越えて突出しない遠位電極アセンブリも含まれる。電極アセンブリが組み立てられた後、微小要素のすべての突出する遠位端を、遠位端が外殻の外面と同じ高さになるまで削り落とすことができる。
【0055】
上記の実施形態では、ワイヤ対の内のワイヤ41は銅線、例えば「40番」の銅線であり、ワイヤ42はコンスタンタン線である。各ワイヤ対は、それらがともに撚り合わされるそれらの遠位端を除き、互いに電気的に絶縁される。更に、リードワイヤ40D及び40M、サーミスターワイヤ41/42、引張りワイヤ44a、44b、ケーブルセンサー36、及び灌注管材38は、カテーテル本体12の中央管腔18を通って近位方向に延びた後、制御ハンドルに入り、そこで制御ハンドル内部又は制御ハンドルの近位側の適当なコネクター又はカップラーに固定されるか又はこれに通される。
【0056】
図20A、20B、20C及び20Dは、肉薄外殻57’’及びプラグ58’’の異なる構成を有する別の本発明の実施形態の斜視図である。図20Aは、図20Bのプラグ58’’の上に形成される前の、スエージ加工されていない形態の肉薄外殻57’’を示す。図20Bは、プラグ58’’のみを示す。図20C及び20Dは、肉薄外殻57’’の近位端部分がプラグ58’’の上にスエージ加工された後の肉薄外殻57’’及びプラグ58’’の組み合わせの、近位端及び遠位端からの斜視図を示す。図21は、プラグ58’’の上にスエージ加工された肉薄外殻57’’の近位端の端面図を示す。図22は、図21の線A−Aにより切断した、プラグ58’’の上にスエージ加工された肉薄外殻57’’の横断面図を示す。
【0057】
図20A〜D、21及び22を参照すると、肉薄外殻57’’は、非外傷性ドーム状遠位端52’’を有する拡大遠位部分51’’を有する。遠位部分51’’及びドーム状遠位端は、近位端55’’において開口部54’’と連通する空洞又は流体チャンバ53’’を画定する。遠位部分51’’及び近位部分55’’はいずれも円形の断面を有しているが、この実施形態における近位部分の直径は遠位部分の直径よりもわずかに小さく、したがって両者の間には「ネック」を形成する移行部分56’’が存在し得る。外殻57’’には灌注孔60’’が設けられ、チャンバ53’’に流入しかつチャンバ53’’を満たした流体は、この灌注孔60’’を通ってドーム形電極の外部に流出することができる。一実施形態では、全部で56個の灌注孔が設けられており、孔の大部分は肉薄外殻57’’の壁部に形成され、かつ互いにオフセットした列に配置されており、孔のわずかな部分は非外傷性ドーム状遠位端52’’内に形成されている。
【0058】
プラグ58’’の近位面には、ドーム形電極50用のリードワイヤ40Dを受容する孔72’’が形成されている。プラグは更に、構成要素などを流体チャンバ53’’へと通すことが可能な複数の通孔を有している。図の実施形態では、プラグは、4つの通孔54’’、75’’、76’’、77’’を有している。通孔74’’、75’’、76’’のそれぞれには、1対のサーミスターワイヤ41/42(先の実施形態に図示)が通されている。通孔54’’には、灌注管材38の遠位端が受容されており、管材38を通じて供給される液体がチャンバ53’’に流入できるようになっている。プラグ及び外殻は、パラジウム、白金、イリジウム、並びに、Pd/Pt(例えば、パラジウム80%/白金20%)及びPt/Ir(例えば、白金90%/イリジウム10%)を含むこれらの組み合わせ及び合金などの任意の適当な導電性材料で形成される。外殻は、この実施形態では、約0.0089cm(0.0035インチ)であることが好ましい。プラグ58’’は、最近位端で若干大きい直径を、また、外殻57’’がスエージ加工されるところでは若干小さい直径を有し、滑らかな移行部が形成される。
【0059】
製造時、プラグ58’’は、肉薄外殻57’’の近位端の内部に設置され、その後、肉薄外殻57’’は、プラグ58’’の遠位端のまわりに嵌合するように圧着又はスエージ加工される。プラグ58’’の近位端は、スエージ加工後に、肉薄外殻57’’の厚さにほぼ等しい若干大きい外径を有する。このアセンブリは、一体型プラグ及び外殻、並びに、外殻の移行区分56’’における支持を提供する。スエージ加工後、アセンブリをこの時点で使用して、本発明による装置の他の微小要素構成部品を保持することができる。
【0060】
図23は、肉薄外殻57内の微小電極アセンブリを整列させるために使用されるプラスチック製挿入物を有する、本発明の別の実施形態の横断面図である。プラスチック製挿入物98は、肉薄外殻57の遠位端内部に存在する遠位端を有する。図24は斜視図であり、図25は、図23に示す実施形態のプラスチック製挿入物98の遠位端から見た端面図である。プラスチック製挿入物98は、生体親和性材料、好ましくは、ポリカーボネート又はポリウレタンなどの熱可塑性又は熱硬化性樹脂材料で構成される。材料は、周囲の潅注流体(即ち、生理食塩水)の流れからの断熱をもたらすように選択されることが好ましい。プラグ挿入物98は3つの截頭円錐切り抜き区分99a、99b及び99cを有し、截頭円錐切り抜き区分99a、99b及び99cはそれぞれ、互いに約120°だけ分離される。これらの切り抜き区分は、それぞれ、3つの微小要素(即ち、微小電極及び/又はマイクロサーミスターアセンブリ)の1つを受け取るように設計され、第4のアセンブリが、軸方向に整列した穴99dを通過する。カテーテルの製造を容易にするために、プラスチック製挿入物98及び微小要素は、1つのアセンブリを形成するように射出成形され得る。ドーム形電極へのプラスチック製挿入物の設置を助けるために、120°ずつ離れて設置される3つの案内ピン101a、101b及び101cがある。案内ピンは、截頭円錐切り抜き区分99a、99b及び99cをドーム形電極の開口部と整列させるために、ドーム形電極50の3つの孔と嵌合するように設計される。案内ピンの配置、並びに、截頭円錐切り抜き部の構成は、本発明の趣旨から逸脱することなく変わり得る。
【0061】
図26〜29は、本明細書で先に説明した微小要素を有するカテーテルに圧力又は力検知能力を追加する、本発明のカテーテルの追加物を示す。この圧力の表示は、遠位先端部が心内膜を、所望の治療的又は診断的結果を得るのに十分なほど強いが、望ましくない組織損傷を引き起こすほどは強くなく押圧していることを確実にするために、カテーテル10’の操作者が利用することができる。米国特許出願第20090093806号(Govariら、2007年10月8日出願)には、この方法による圧力検知カテーテルを使用したシステムについて記述されており、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。カテーテル10’は、かかるシステムにおいて使用されてもよい。
【0062】
図26は、本発明の実施形態による、カテーテルの遠位先端部の詳細を示す、カテーテル10’の概略断面図である。連結部材140は、遠位先端部124と細長いカテーテル本体12’の遠位端との間で継手部を形成し、かつ、ドーム形電極50と細長いカテーテル本体12’の遠位端との間に配置される。例として、連結部材140は、第1の部分142及び第2の部分144の2つの部分で形成され、これら2つの部分が固定的に互いに接合されていると仮定される。連結部材140の2つの部分は一般に管状であり、連結部材も管状形態になるように接合される。連結部材140を2つの部分で形成する必要はないが、2つの部分を利用することにより、以下でより詳しく述べるように、磁場発生器及び磁気位置センサーをこの部材内に組み込むことが簡単になる。この2つの部分の利用は、これも以下でより詳しく述べるように、典型的には、2つの部分の一方に接合ステムを組み込むことによっても促進される。
【0063】
連結部材140は、連結部材140の第1の部分142の長さの一部に沿って、絡み合った複数の螺旋状の切り込み146を有している。複数の螺旋146は、1より大きい整数本の単一の螺旋を含んでよく、例えば2本、3本又は4本の螺旋であり得るが、これらに限定されない。簡略化のため、別に特記しない限り、以下の説明では、複数の螺旋とは、絡み合った2本の単一の切り込み螺旋(第1の切り込み螺旋148及び第2の切り込み螺旋150)を含むと仮定され、更に、本明細書では二重螺旋とも呼ばれる。当業者は、過度の実験を行うことなく、この複数の螺旋が2本を超える単一螺旋である絡み合った複数螺旋を包含するように、本明細書の説明を適応することができるであろう。
【0064】
連結部材140(一般にカテーテル10の遠位端と共に)は通常、可撓性のプラスチック製シース152で覆われている。例えば、灌注電極ドーム部50(本明細書で開示する他の構成のいずれかとすることもできる)を介してRF(高周波)電気エネルギーを送給することにより心内膜組織をアブレーションする際にカテーテル10’を使用する場合、遠位先端部の領域においてかなりの熱が生成される。この理由から、外装152は、例えば、ポリウレタンなどの耐熱性プラスチック材料を含み、外装152の形状及び弾性は、熱に対する曝露から大きな影響を受けないことが望ましい。
【0065】
カテーテル10’は、第1の部分142の遠位部分内に位置センサー154を含む。位置センサーは、導電体156を介して、細長いカテーテル本体12’の近位端にある処理装置232(図30に図示され、以下で説明される)に接続される。導電体156は一般に、2本一組の撚線ケーブルを含み得る。位置センサー154は、細長いカテーテル本体12’の遠位端に対する、電極ドーム部50を有する遠位先端部の位置を検知するように構成される。上で説明したように、位置は連結部材の変形に対応して変化し、したがって、遠位先端部にかかる圧力及び遠位先端部によって加えられる圧力の表示をもたらすために、処理装置は位置測定値を利用し得る。
【0066】
位置センサー154は1つ以上のコイルを含んでよく、これらは磁場に対応して信号を発生するよう構成される。これらの信号は、遠位先端部124の位置及び向きを示す。磁場は、連結部材の第2の部分144内に配置された小型磁場発生器158によって生成され得る。発生器158は典型的に、導電体160を介して、近位端の処理装置232によって作動される。よって、連結部材140が屈曲すると、位置センサーによって生成される信号が変化し、処理装置がこの信号を分析することで遠位先端部にかかる圧力を測定することができる。追加の磁場を、患者の身体の外の固定位置にある磁場発生器(図示せず)によって生成することができる。これらの磁場によって、位置センサー154が追加の信号を生成し、これは、外部磁場発生器を参照とした固定フレームにおける遠位先端ドーム電極50の位置及び向きを示す。これらの位置センサー154の操作の態様は、上述の米国特許出願第11/868,733号に詳細が記載されている。これらは本発明の範囲外である。
【0067】
カテーテル10’は、典型的に、操作者がカテーテルの操作を行うのに使用するための、1対のプルワイヤ162、164を含むことができる。プルワイヤは、細長いカテーテル本体12’を通過し、細長いカテーテル本体の遠位端内の、典型的には管の両側上のそれぞれのアンカーポイント166、168に固定される。操作者は、カテーテルの遠位端を「上に」又は「下に」屈曲させるために、プルワイヤを(典型的には、カテーテルの近位端にてノブ(図示せず)を回すことにより)引っ張る。(「上に」及び「下に」の言及は、単に図2に関するものであり、カテーテルの動きをいかなる特定の方向にも制限すると解釈されるものではない。)操作者がプルワイヤを解放すると、細長いカテーテル本体の弾性によりカテーテルがまっすぐになる。
【0068】
図27は、本発明の実施形態による連結部材140の第1の部分142の概略側面図である。図28は、本発明の実施形態による、2つの部分が接合されて連結部材を形成した状態の概略透視図であり、図29は、その連結部材の概略断面図である。
【0069】
連結部材140の両方の部分は共に、一般に弾性材(典型的には金属材料)の管状部品を含む。この弾性材は典型的に両方の部分について同じであり、例えば、ニッケルチタン(ニチノール)などの超弾性合金である。心臓内用途については、部材140の全体の長さは約8.5mm、外径は約2.0mmであり得る。第2の部分144は長さ約5.2mm、壁部の厚さ約0.08mmの円筒形状である。第1の部分142は、壁部の厚さが約0.27mmである。あるいは、他の用途において、連結部材40の部分及びその全体の寸法はこれより大きくとも小さくともよい。
【0070】
図27に示し、上述したように、連結部材140の第1の部分142には、部分内に2本の絡み合った単一の螺旋状の切り込み(第1の螺旋148及び第2の螺旋150)がある。これら2本の螺旋は、第1の部分にレーザー加工により切り込むことができる。上記の寸法に対して、各螺旋は典型的に、約0.1mmの幅でレーザーにより開口される。各螺旋状の切り込みの幅は典型的に同じであるが、このことは必須ではなく、その場合は、いくつかの実施形態では異なる幅の螺旋状の切り込みを有し得る。更に、いくつかの実施形態において、典型的には部材140を補強するために、切り込みの一方又は両方の幅が、切り込みに沿って異なっていてもよい。
【0071】
心臓内用途について、可撓性と剛性の間の適切なバランスをとるために、各螺旋は典型的に、部材140の中央軸170(図28)に対して約360°〜約720°の間の角度範囲を定める。上記に記載された心臓内用途について、及び図27に示すように、各螺旋は約450°の角度を定めており、これにより、各螺旋は約1.25回転の角度範囲を有する。あるいは、各螺旋についてこれより大きい又は小さい角度範囲を使用することができ、これらの角度範囲は、適用用途の要件によっては等しくなくともよい。
【0072】
部分142の各螺旋の終点部は、ひずみ緩和のために拡張することができ、これにより、この部分は使用中に破損しない。この拡張部分は一般に、部分的長円の形状である。よって、螺旋148は第1の部分的長円172及び第2の部分的長円174の終点部を有し、螺旋150は第1の部分的長円176及び第2の部分的長円178の終点部を有する。いくつかの実施形態において、この拡張部は、螺旋の幅よりも大きい直径を有する部分的円として実施することができる。この拡張部は、それぞれの螺旋に対して、部分142の長さを最小にし、それゆえに、位置センサー154と発生器158との間の距離が最短になり得るような向きにすることができる。
【0073】
複数の螺旋146は、その複数の螺旋の数に従った、軸170に対する回転対称性を有する。よって、本明細書に記述されている二重螺旋は、2倍の回転対称性を有する。一般に、複数の螺旋146がn本の螺旋を含む場合(nは正の整数)、この螺旋は軸170に対してn倍の回転対称性を有するよう構成される。
【0074】
複数の螺旋146の構成は、多条ねじ(multiply-threaded screw)(多条ねじ(multiple-start screw)ともいう)のねじ切りの構成に匹敵する。(同様に、単一螺旋は一条ねじ(single-threaded screw、single-start screw)に匹敵する。)この類似性を用いて、上記に例示された実施形態(部材40の全長が約8.5mmのもの)について、複数の螺旋146は、ピッチが約0.5mm、リードがこの値の2倍である、即ち約1.0mmの二条ねじに対応する。
【0075】
第1の部分142は典型的に、略長方形のステム180を含み、これを用いて部分142が第2の部分144に接続される。ステムは、部分142を製造するのに使用した管から材料を切断することによって形成することができ、これによりステムは、部分142の残部の壁部厚と同じ壁部厚を有する。
【0076】
図28に図示されているように、部材140は第1の部分142を第2の部分144の中に滑り入れることによって形成され、これにより、ステム180は部分144内に閉じ込められ、部分的長円172及び176は部分144の縁部に隣接して接触する。これら2つの部分は、図示のように共通する円周を有するよう配置されたら、次に固定的に互いに接続され、これは典型的には、部分144の内表面にステム180の縁部をキーホール溶接することによって行われる。加えて、更に剛性を高めるため、図29に示すように、これら2つの部分は、部分144の縁部が部分142に接触する場所、即ち、共通する円周に沿って、互いに溶接接合される。円周溶接は部分的であり、これにより、部分的長円176及び172を含む螺旋状の切り込みの終点部を包含する領域182は溶接されない。この部分的溶接では、単一螺旋の場合よりも、連結部材の2つの部分間に対して応力がより対称的に分配され、また2つの部分のおかげで、1箇所にかかる応力が低減される。
【0077】
連結部材140に複数の螺旋状の切り込みがあることにより、この部材はばねとしての働きをし、この部材が屈曲するのを可能にする。1本を超える数の螺旋状の切り込みを有することにより、その屈曲は、単一の螺旋状の切り込みで、複数の螺旋状の切り込みと同じ回転数を有する管の屈曲よりも、(同じ外力範囲に対して)より均一なものになる。複数の螺旋状の切り込みはまた、単一の螺旋状の切り込みを有する管に比べ、より大きな側方剛性をもたらす。この屈曲は、屈曲の内側で螺旋状の切り込みの側面が接触する角度(例えば30°)までの範囲となる。この点において、接触する場所は本質的に「活性を失う」ことになるが、接触していない部分は屈曲のために利用できる状態のままである。螺旋状の切り込みの幅は、したがって、連結部材の初期屈曲に関して望ましい既定の角度制限をもたらすよう選択することができ、これは、過剰な屈曲によって起こり得るカテーテル10’の構成要素の破損を防ぐ上で有用である。
【0078】
更に、複数の螺旋状の切り込みを有することによって、単一の螺旋状の切り込みの連結部材で起こる単一点破壊が排除される。複数の螺旋状の切り込み146では、連結部材140の第1の部分142が破損するには、対応する複数の破壊が必要になる。
【0079】
カテーテル10’の操作及び構造が、カテーテルによる心臓内手順の文脈において上記に記述されているが、本発明の原理は、心臓及び他の身体臓器の両方に対する、侵襲的プローブを使用する他の治療及び診断用途にも同様に適用することができる。
【0080】
ここで、本明細書で先に説明したカテーテルと共に使用されるシステムを説明する図30を参照する。アブレーションシステム220は、患者の組織のアブレーションを達成するためにカテーテル10又は10’として説明したものなどのアブレーションカテーテルを使用する。システム220では、カテーテル10又は10’は、対象者226の内腔223(心臓224の小室など)に挿入される。カテーテルは、体内組織225のアブレーションを実施することを含む処置中に、システム220のオペレータ228によって使用される。
【0081】
システム220の機能はシステムコントローラ230によって管理され、このシステムコントローラには、システム220の動作のためのソフトウェアが格納されているメモリ234と通信を行う処理装置232が含まれている。コントローラ230は典型的に、汎用コンピュータ処理装置を含む業界標準のパーソナルコンピュータである。しかしながら、いくつかの実施形態では、コントローラの機能の少なくとも一部は、カスタム設計の特定用途向け集積回路(ASIC)又は現場でプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)を使用して実施される。コントローラ230は典型的に、ポインティングデバイス236及びグラフィカルユーザインタフェース(GUI)238(これらによってシステム220のパラメータをオペレータが設定することが可能になる)を使用して、オペレータ228によって操作される。更に、GUI 238は、典型的には、処置の結果を操作者に対して表示する。
【0082】
メモリ234中のソフトウェアは、例えばネットワークを介して、電子的形態でコントローラにダウンロードすることができる。あるいは又はこれに加えて、このソフトウェアは、光学的、磁気的、又は電子的記憶媒体など、非一過性の有形媒体上に提供され得る。
【0083】
システム220は、ケーブル222を介してカテーテル10又は10’に接続される。位置センサー154からの信号は、ドーム形電極50上で圧力の表示を行うためにその後処理される位置センサーの位置を示す信号を提供するために、ケーブル22及びシステム220に作動可能に接続される導電体156を介して送られる。更に、微小電極からのリード40M、マイクロサーミスターからの41/42、及びドーム形電極からの40Dも、システム220に接続される。微小電極に至るリード40Mで到来する信号は、微小電極が触れる組織の場所でのインピーダンス及びECG読取り値を提供するために、システム220によって使用される。マイクロサーミスターからのリード41/42で到来する信号は、マイクロサーミスターの場所での温度読取り値を提供するために使用される。リード40Dを使用してシステム220からのRFエネルギーを送り、オペレータ228が目標とする場所でドーム形電極が組織のアブレーションをもたらすようにする。
【0084】
典型的には、アブレーションの際には、患者の組織においてRFエネルギーにより熱が生成されてアブレーションが引き起こされ、この熱の一部は、ドーム形電極50に反射されて、電極及びその周囲に凝固が生じる。システム220は、灌注孔60を介してこの領域を灌注し、潅注の流れの速度は潅注モジュール258により制御され、ドーム形電極50に送られる電力(RFエネルギー)は、アブレーションモジュール250により制御される。生理食塩水温度センサー(図示せず)は流体潅注管材内に位置し、潅注流体の温度を測定する信号を、システムコントローラ230への入力の1つとして提供する。
【0085】
システムコントローラは、生理食塩水の温度入力、微小電極からのインピーダンス測定値、検知された圧力読取り値、及びマイクロサーミスターの温度入力を使用して、病変サイズ及び深さを判断する。この一部は、「Monitoring Tissue Temperature Using an Irrigated Catheter」と題する米国特許出願第13/113,159号に従って達成することができ、この特許の教示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0086】
微小電極は、システムコントローラ230に心内心電図を提供することもできる。ECG情報は、アブレーション中の組織部位が不整脈惹起性電流をもはや伝達していないときを判断するために、システムコントローラにより使用され得る。
【0087】
実際の操作においては、心臓専門医などの操作者228が、患者の心臓の室(例えば、左心房)内にガイドシースの遠位端が入るように患者の血管系を通じてガイドシースを挿入する。次いで操作者は、ガイドシースを通じてカテーテルを進める。少なくとも電極アセンブリがガイドシースの遠位端を越えるまで、ガイドシースを通じてカテーテルを送り込む。
【0088】
操作者は、左心房内でカテーテルを前進及び後退させ、中間部分14を適宜偏向させて、電極アセンブリを標的組織に向けることができる。ドーム形電極の遠位端が組織と接触するまでカテーテルを進める。ここで、RFエネルギーをドーム形電極に印加して組織を焼灼し、損傷部を形成することができる。灌注管材を介して灌注液をドーム形電極に供給し、そこで灌注液はチャンバに流入し、ドーム形電極の冷却、及び表面を炭化物及び凝塊のない状態に維持するといった様々な目的を行うために、灌注液は灌注孔から流出する。更なる垂直力を加えることによって微小要素が組織を押し込み、直接的に接触するように微小要素が組織内に位置することで、より正確なインピーダンス測定及びより正確な温度検知などのより正確な検知を行うことができる。後者の場合では、微小要素によるより深部の温度検知によってより正確な組織の温度指示値が与えられることから、灌注液の冷却温度によって偏っている可能性がある組織の表面温度のみが与えられる場合と異なり、炭化及び蒸気破裂といった組織の過熱による悪影響が防止される。より深部のインピーダンスの測定により、損傷部のサイズの判定などの様々な目的としたより正確な測定値が与えられる。更に、複数の微小電極からのインピーダンス読取り値、マイクロサーミスターからの温度読取り値、及び、カテーテルの先端からの圧力(力)読取り値(大きさ及び方向)により、システムは、カテーテルにより取り囲まれた組織の量を推定することができ、病変深さ及びサイズのより良好な推定が可能となる。
【0089】
上記の説明文は、現時点における本発明の好ましい実施形態を参照して示されたものである。本発明が属する分野及び技術の当業者であれば、本発明の原理、趣旨及び範囲を大きく逸脱することなく、本願に述べた構造の改変及び変更を実施することが可能であることは認識されるところであろう。一実施形態に開示されるすべての特徴又は構造は、必要に応じて、又は適宜、他の任意の実施形態の他の特徴の代わりに又はそれに加えて援用することが可能である。当業者であれば分かるように、図面は必ずしも一定の縮尺ではない。したがって、上記の説明文は、本願に述べられ、以下の添付図面に示される厳密な構造のみに関係したものとして読み取るべきではなく、むしろ、以下の最も完全で公正な範囲を有するとされる「特許請求の範囲」と符合し、かつそれらを補助するものとして読み取るべきである。
【0090】
〔実施の態様〕
(1) 細長い本体と、
前記細長い本体上に取り付けられた遠位電極アセンブリであって、
内側チャンバと共に構成された外殻を有する電極であって、前記外殻は、近位部分及び遠位部分を画定する壁部を有し、前記遠位部分の前記壁部は、少なくとも1つの開口を有する、電極と、
前記近位部分と前記遠位部分との間で前記内側チャンバを通って延在する微小要素であって、前記微小要素は、前記少なくとも1つの開口内で受け止められる遠位端を有し、前記遠位端は、少なくとも前記壁部の外面と同一の広がりを有する、微小要素と、を含む、遠位電極アセンブリと、
圧力検知アセンブリであって、
前記遠位電極アセンブリを前記細長い本体の遠位端に連結する連結部材と、
前記細長い本体の前記遠位端に対する遠位先端部の位置を検知するよう構成された位置センサーであって、前記位置は前記連結部材の変形に対応して変わる、位置センサーと、
前記連結部材の遠位端内の磁場発生器と、を含む、圧力検知アセンブリと、を備え、
前記位置センサーが磁場に対応して信号を生成するよう構成され、前記信号が前記遠位先端部の位置を示す、カテーテル。
(2) 前記連結部材が、弾性材料の管状部品を含み、前記管状部品が、前記部品の長さの一部分に沿って該部品の中を通過する複数の絡み合った螺旋状の切り込みを有する、実施態様1に記載のカテーテル。
(3) 前記螺旋状の切り込みのうちの少なくとも1つが、拡張した終点部を含む、実施態様2に記載のカテーテル。
(4) 前記拡張した終点部が部分的長円を含む、実施態様3に記載のカテーテル。
(5) 前記複数の絡み合った螺旋状の切り込みがn本の切り込みを含み、nは1より大きい整数であり、前記管状部品が前記部品の軸に対してn倍の回転対称性を有するように前記切り込みが構成されている、実施態様2に記載のカテーテル。
【0091】
(6) 前記螺旋状の切り込みのうちの少なくとも1つが、前記管状部品の軸に対して360°〜720°の間の角度範囲を定める、実施態様2に記載のカテーテル。
(7) 前記連結部材が、前記遠位先端部が組織に係合したときに、前記遠位先端部にかかる圧力に対応して屈曲するよう構成され、前記螺旋状の切り込みのうち少なくとも1つの幅が、前記連結部材の初期屈曲に対する所定の角度制限をもたらすよう選択されている、実施態様2に記載のカテーテル。
(8) 前記チャンバが流体を受容するように適合され、更に前記チャンバが、前記チャンバの内部から前記チャンバの外部へと流体を流すように構成された複数の灌注孔を有する、実施態様1に記載のカテーテル。
(9) 前記微小要素の前記遠位端が、前記外殻の前記壁部の外側に露出した部分を含む、実施態様1に記載のカテーテル。
(10) 前記微小要素がその遠位端に微小電極要素を有し、少なくとも1本のワイヤが前記微小電極要素に取り付けられる、実施態様1に記載のカテーテル。
【0092】
(11) 前記微小要素が、温度検知に適合された少なくとも2本のワイヤを有する、実施態様1に記載のカテーテル。
(12) それぞれが遠位端を有する複数の微小要素を更に含み、前記微小要素の前記遠位端が、前記電極の長手方向軸を中心として、前記電極の前記遠位部分に放射状のパターンで配置される、実施態様1に記載のカテーテル。
(13) 前記複数が、約2個〜6個の範囲である、実施態様12に記載のカテーテル。
(14) 前記複数が、3個である、実施態様12に記載のカテーテル。
(15) 前記複数が、6個である、実施態様12に記載のカテーテル。
【0093】
(16) インピーダンス検知のために構成された第1の複数の第1の微小要素、及び、温度検知のために構成された第2の複数の第2の微小要素、を更に含み、
前記第1の微小要素のそれぞれが、微小電極及びリード線を収納する管を有し、
前記第2の微小要素のそれぞれが、温度検知のために構成された1対のワイヤを収納する管を有する、実施態様1に記載のカテーテル。
(17) 前記第1の微小要素の遠位端が、前記電極の長手方向軸を中心として、前記外殻の前記遠位部分の円周に沿った放射状のパターンで配置される、実施態様16に記載のカテーテル。
(18) 前記第2の微小要素の遠位端もまた、前記第1の微小要素の間に散在して、前記円周に沿った放射状のパターンで配置される、実施態様16に記載のカテーテル。
(19) 前記第2の微小要素の前記遠位端が、前記電極の前記長手方向軸を中心として、前記外殻の前記遠位部分の異なる円周に沿った放射状のパターンで配置される、実施態様16に記載のカテーテル。
(20) 前記露出した部分が、前記電極の前記長手方向軸に対して遠位方向の成分と径方向の成分とを有するある角度で延びる、実施態様9に記載のカテーテル。
【0094】
(21) 前記露出した部分が、約0.2mm〜1.0mmの範囲の長さを有する、実施態様9に記載のカテーテル。
(22) 前記露出した部分が、組織を断裂することなく前記組織に微小陥凹部を形成するように適合された非外傷性の形態を有する、実施態様9に記載のカテーテル。
(23) 前記微小要素が、
管腔を有するガイドチューブと、
1対の温度検知ワイヤであって、前記温度検知ワイヤの遠位部分に適用された導電性コーティングを有する、1対の温度検知ワイヤと、
前記コーティングに取り付けられたリード線と、を含み、
前記温度検知ワイヤ及びリード線が、前記管腔を通って延在する、実施態様1に記載のカテーテル。
(24) 細長い本体と、
遠位電極アセンブリであって、
内側チャンバと共に構成された外殻を有する電極であって、前記外殻は、近位部分及び遠位部分を画定する壁部を有し、前記遠位部分の前記壁部は、複数の開口を有する、電極と、
前記近位部分と前記遠位部分との間で前記内側チャンバを通って延在する共通の複数の微小要素であって、各微小要素が、それぞれの開口において受け取られる遠位端を有し、前記遠位端は、前記外殻の外側の露出した部分を有する、共通の複数の微小要素と、を含む、遠位電極アセンブリと、を備え、
前記電極が、更にプラグの上にスエージ加工された肉薄外殻で構成され、前記プラグは、前記内側チャンバ内への前記微小要素の通過用の穴を有する、カテーテル。
(25) 細長い本体と、
遠位電極アセンブリであって、
内側チャンバと共に構成された外殻を有する電極であって、前記外殻は、近位部分及び遠位部分を画定する壁部を有し、前記遠位部分の前記壁部は、複数の開口を有する、電極と、
前記近位部分と前記遠位部分との間で前記内側チャンバを通って延在する共通の複数の微小要素であって、各微小要素が、それぞれの開口において受け取られる遠位端を有し、前記遠位端は、前記外殻の外側の露出した部分を有する、共通の複数の微小要素と、を含む、遠位電極アセンブリと、を備え、
前記電極が、複数の微小要素を所定の半径方向の間隔にて保持し、かつ、該複数の微小要素を前記電極の前記外殻の前記壁部の前記開口を通して案内するプラスチック製挿入物を含む、カテーテル。
【0095】
(26) 前記プラスチック製挿入物が、前記プラスチック製挿入物及び前記電極の前記外殻の前記壁部の前記開口を整合させる複数の案内ピンを有する、実施態様25に記載のカテーテル。
(27) 患者の組織のアブレーションのためのシステムであって、
カテーテルであって、
細長い本体と、
前記細長い本体上に取り付けられた遠位電極アセンブリであって、
内側チャンバと共に構成された外殻を有する電極であって、前記外殻は、近位部分及び遠位部分を画定する壁部を有し、前記遠位部分の前記壁部は、少なくとも1つの開口を有する、電極と、
前記近位部分と前記遠位部分との間で前記内側チャンバを通って延在する微小要素であって、前記微小要素は、前記少なくとも1つの開口内で受け止められる遠位端を有し、前記遠位端は、少なくとも前記壁部の外面と同一の広がりを有する、微小要素と、を含む、遠位電極アセンブリと、
圧力検知アセンブリであって、
前記遠位電極アセンブリを前記細長い本体の遠位端に連結する連結部材と、
前記細長い本体の前記遠位端に対する遠位先端部の位置を検知するよう構成された位置センサーであって、前記位置は前記連結部材の変形に対応して変わる、位置センサーと、
前記連結部材の遠位端内の磁場発生器と、を含む、圧力検知アセンブリと、を備え、
前記位置センサーは、磁場に応答して信号を生成するように構成され、前記信号は、前記遠位先端部の位置を示す、カテーテルと、
前記位置センサー(position senor)及び前記微小要素から信号を受信し、かつ、以下のパラメータ、即ち、インピーダンス、温度、ECG読取り値、及び、前記組織に対する前記遠位電極の圧力のうちの1つ又は2つ以上に基づいて創出されるアブレーション病変のサイズ及び深さを制御するために前記遠位電極への電力を制御することができる、システムコントローラと、を備える、システム。
(28) 前記チャンバが流体を受容するように適合され、前記チャンバが、前記チャンバの内部から前記チャンバの外部へと流体を流すように構成された複数の灌注孔を有する、実施態様27に記載のシステム。
(29) 前記微小要素の前記遠位端が、前記外殻の前記壁部の外側に露出した部分を含む、実施態様27に記載のシステム。
(30) 前記微小要素がその遠位端に微小電極要素を有し、少なくとも1本のワイヤが前記微小電極要素に取り付けられる、実施態様27に記載のシステム。
【0096】
(31) 前記微小要素が、温度検知に適合された少なくとも2本のワイヤを有する、実施態様27に記載のシステム。
(32) それぞれが遠位端を有する複数の微小要素を更に含み、前記微小要素の前記遠位端が、前記電極の長手方向軸を中心として、前記電極の前記遠位部分に放射状のパターンで配置される、実施態様27に記載のカテーテル。
(33) オペレータによる患者の組織の一部のアブレーションのための方法であって、
カテーテルを前記患者に挿入することであって、前記カテーテルは、
細長い本体と、
前記細長い本体上に取り付けられた遠位電極アセンブリであって、
内側チャンバと共に構成された外殻を有する電極であって、前記外殻は、近位部分及び遠位部分を画定する壁部を有し、前記遠位部分の前記壁部は、少なくとも1つの開口を有する、電極と、
前記近位部分と前記遠位部分との間で前記内側チャンバを通って延在する微小要素であって、前記微小要素は、前記少なくとも1つの開口内で受け止められる遠位端を有し、前記遠位端は、少なくとも前記壁部の外面と同一の広がりを有する、微小要素と、を含む、遠位電極アセンブリと、
圧力検知アセンブリであって、
前記遠位電極アセンブリを前記細長い本体の遠位端に連結する連結部材と、
前記細長い本体の前記遠位端に対する遠位先端部の位置を検知するよう構成された位置センサーであって、前記位置は前記連結部材の変形に対応して変わる、位置センサーと、
前記連結部材の遠位端内の磁場発生器と、を含む、圧力検知アセンブリと、を備え、
前記位置センサーが、磁場に応答して信号を生成するように構成され、前記信号が、前記遠位先端部の位置を示す、ことと、
前記カテーテルを、前記位置センサー及び前記微小要素から信号を受信し、かつ、以下のパラメータ、即ち、インピーダンス、温度、ECG読取り値、及び、前記組織に対する前記遠位電極の圧力のうちの1つ又は2つ以上に基づいて創出されるアブレーション病変のサイズ及び深さを制御するために前記遠位電極への電力を制御することができるシステムコントローラに接続することと、を含む、方法。
(34) 前記チャンバが流体を受容するように適合され、更に前記チャンバが、前記チャンバの内部から前記チャンバの外部へと流体を流すように構成された複数の灌注孔を有する、実施態様33に記載の方法。
(35) 前記微小要素の前記遠位端が、前記外殻の前記壁部の外側に露出した部分を含む、実施態様33に記載の方法。
【0097】
(36) 前記微小要素がその遠位端に微小電極要素を有し、少なくとも1本のワイヤが前記微小電極要素に取り付けられる、実施態様33に記載の方法。
(37) 前記微小要素が、温度検知に適合された少なくとも2本のワイヤを有する、実施態様33に記載の方法。
(38) それぞれが遠位端を有する複数の微小要素を更に備え、前記微小要素の前記遠位端が、前記電極の長手方向軸を中心として、前記電極の前記遠位部分に放射状のパターンで配置される、実施態様33に記載の方法。
図1
図2
図2A
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図5A
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図9A
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15-15A】
図15B
図15C
図15D
図16A
図16B
図17A
図17B
図18
図18A
図18B
図19
図20A
図20B
図20C
図20D
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30