(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方近年、特許文献6に記載されているように、電動ベッドが実用化されている。しかしながら従来は、既存のベッドに容易に使用可能な荷重測定用センサが存在しなかった。
【0006】
本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされたもので、既存のベッドにも容易に使用可能な
、回転しない荷重測定用ピンセンサを提供することを第1の課題とする。
【0007】
又、本発明は、前記荷重測定用ピンセンサを備えた見守り用ベッドを提供することを第2の課題とする。
【0008】
又、本発明は、前記見守り用ベッドを用いた見守りシステムを提供することを第3の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ベッドの複数のフレームの連結部に連結ピンとして挿入される荷重測定用ピンセンサであって、
前記連結ピンを構成する軸部と、該軸部に設けられた、一方のフレームの荷重が作用する力点部と、
同じく前記軸部の前記力点部と異なる位置に設けられた、他方のフレームの応力が作用する支点部と、
前記軸部の前記力点部と支点部を連結する
部分に設けられた受感部と、該受感部に発生する歪を検出する歪ゲージと、を備え、前記力点部及び支点部の
一方の横断面が、
前記軸部より大きい円形以外の形とされ、対応するフレーム側のピンセンサ受入部も、前記円形以外の形に対応する形状とされて、回転しないようにされると共に、
前記力点部及び支点部の
他方のフレーム側と接触する部分が球形状とされていることを特徴とする荷重測定用ピンセンサにより、前記第1の課題を解決したものである。
【0010】
ここで、
前記一方の横断面を、前記軸部の長手方向中央にある支点部の横断
面とすることができる。
【0011】
又、前記円形以外の形を四角とすることができる。
又、前記受感部を
、横断面が長方形である角柱形状とすることができる。
【0012】
又、前記歪ゲージを、前記
受感部に対して斜めに貼ることができる。
【0013】
本発明は、又、前記荷重測定用ピンセンサを備えたことを特徴とする見守り用ベッドにより、前記第2の課題を解決したものである。
【0014】
ここで、前記荷重測定用ピンセンサをベッドのフレーム連結部4点に設けることができる。
【0015】
本発明は、又、荷重測定用ピンセンサを備えた見守り用ベッドと、前記荷重測定用ピンセンサの出力を処理して生体信号を得る信号処理ユニットと、該信号処理ユニットの処理結果を表示する表示手段と、を備えたことを特徴とする見守りシステムにより、前記第3の課題を解決したものである。
【0016】
ここで、前記生体信号は、呼吸及び心拍の少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0017】
又、前記信号処理ユニットは、生体信号を増幅する生体アンブと、測定対象の生体信号振幅に合わせて、該生体アンブのゲインを動的に制御するゲイン制御回路とを含むことができる。
【0018】
又、前記信号処理ユニットは、ベッドの頭側に配設された荷重測定用ピンセンサの出力に、ベッドの足側に配設された荷重測定用ピンセンサの出力の逆相を加えてノイズをキャンセルするようにできる。
【0019】
又、ベッド上の測定対象を監視するモニタカメラを更に含むことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ベッドの複数のフレーム、例えば上下フレーム間の連結部に連結ピンとして挿入される
、回転しないようにされたピンセンサにより荷重を測定できるようにしたので、既存のベッドに対してもピンセンサを容易に使用可能であり、該ピンセンサにより検出される荷重の変化に基いて、患者の動きや呼吸、心拍に関する生体情報を容易に取得できる。
【0021】
又、該ピンセンサをベッドに装着することにより、荷重測定機能を有する見守り用ベッドを容易に実現できる。
【0022】
更に、該見守り用ベッドを用いることにより、見守りシステムを容易に実現できる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態及び実施例に記載した内容により限定されるものではない。又、以下に記載した実施形態及び実施例における構成要件には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。更に、以下に記載した実施形態及び実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせてもよいし、適宜選択して用いてもよい。
【0025】
本発明の実施形態が取り付けられる電動ベッド10は、
図1乃至
図3に示す如く、主に、上下動可能な上フレーム20と、移動用車輪52を含有する下フレーム50を備えている。
【0026】
前記上フレーム20上には、患者頭側から足側に向けて順に、背ボトム22、腰ボトム24、膝ボトム26、足ボトム28が設けられている。
【0027】
前記上フレーム20及び下フレーム50の患者頭側及び足側には、それぞれ横方向に円筒状のパイプ(横パイプと称する)30、36、54、60が設けられている。
【0028】
前記電動ベッド10は、前記背ボトム22などを支持する上フレーム20が、アクチュエータのロッドを構成するパイプ(外パイプと称する)92(
図2参照)の動きにより上下動するようになっており、これにより、上フレーム20の高さを調節することができるようになっている。
【0029】
前記背ボトム22、腰ボトム24、膝ボトム26、及び足ボトム28の下方には、背ボトム22を上げるための背上げ装置(図示省略)と、膝ボトム26を上げるための膝上げ装置(図示省略)が設置されている。
【0030】
前記上フレーム20と下フレーム50は、それぞれ上フレーム頭側横パイプ30の両側に固定された右側ステー32及び左側ステー34、上フレーム足側横パイプ36の両側に固定された右側ステー38及び左側ステー40、下フレーム頭側横パイプ54の両側に固定された右側ステー56及び左側ステー58、下フレーム足側横パイプ60の両側に固定された右側ステー62及び左側ステー64を有し、対応するステー32と56、34と58、38と62、40と64が、
図4にステー34と58の場合を例示する如く、それぞれ連結ピン71、72、73、74で連結されている。
【0031】
参考形態では、これらの連結ピン71〜74として
図5に示すようなピンセンサ70を用いる。
【0032】
図5に連結ピン71の場合を例示するピンセンサ70の
参考形態は、上フレーム20の荷重が例えばステー32を介して作用する2つの力点部80、82と、下フレーム50の応力が例えばステー56を介して作用する支点部84と、前記力点部80、82と支点部84を連結する受感部81、83と、軸部86及び頭部88と、前記力点部80と支点部84の間の受感部81、及び、支点部84と力点部82の間の受感部83に発生する歪を電気信号に変換する歪ゲージ90とを備えている。
【0033】
前記力点部80、82及び支点部84は円柱形状とされている。
【0034】
前記受感部81、83は水平方向に長く、上下方向に必要な厚みを持たせた横長の角柱形状とされ、連結ピンとしての強度を確保するようにされている。
【0035】
本
参考形態は、既存ベッドのピン形状を維持し交換可能とする形状となっている。
【0036】
又、荷重がかかる部分と歪ませる部分を明確に分けるためこのような形状となっている。
【0037】
前記歪ゲージ90は、例えばベンディング方式で、受感部81、83の上下の表面に貼られており、支点部84を挟んで上下に計4枚設けた歪ゲージ90の出力をブリッジ状に接続することにより、歪を高感度で検出することができるようにされている。ここで、歪ゲージは1枚、2枚、および4枚とすることができる。枚数が多い方が精度は上がる。本
参考形態では4枚としており、4枚の歪ゲージでブリッジ回路を構成している。
【0038】
本発明に係るピンセンサ70の第
1実施形態を
図6(A)に示す。本実施形態は、
参考形態の力点部80、82及び支点部84のフレーム側(ここではステー32、56)と接触する部分を球形状とし、力を点で捉える構造としている。これにより、
図6(B)に例示するように、ステー(32)が軸方向にずれても、力点部(80,82)と接する位置は、ほぼ変わらない。又、ステー(56)が軸方向にずれても支点部(84)と接する位置はほぼ変わらない。そのため、ピンセンサ70やフレーム(32、56)のずれが支点・力点に影響を与えることがなく、軸方向ずれによる荷重値のばらつきが小さくなる。
【0039】
更に、この第
1実施形態では、
図6(C)(
図6(B)の矢視C方向から見た横断面図)に示す如く、ピンセンサ70の例えば中央の支点部84の横断面を四角形状とし、対応するフレーム側(ステー56)のピンセンサ受入部の横断面も対応する四角形状とすることで、ピンセンサ70が回転しないようにしている。
【0040】
この第
1実施形態の受感部81、83は上下方向に長く、水平方向に必要な厚みを持たせた縦長の角柱形状とされ、連結ピンとしての強度を確保するようにされている。
【0041】
本実施形態の歪ゲージ90はせん断方式とされ、受感部81、83の前後両側面に斜め45°で対称的に貼り付けられた計4枚の歪ゲージ90の出力をブリッジ状に接続することにより、支点部84と力点部80、82に加わる荷重から発生するせん断歪を高感度で検出することができる。ここで、歪ゲージは1枚、2枚、および4枚とすることができる。枚数が多い方が精度は上がる。本実施形態では4枚としており、4枚の歪ゲージでブリッジ回路を構成している。
【0042】
第
1実施形態の支点部84と同様の構成を
参考形態の支点部84や力点部80、82に追加して、
参考形態のピンセンサ70の回転を防ぐことも可能である。
【0043】
なお、
参考形態をせん断方式、第
1実施形態をベンディング方式とすることも可能である。
【0044】
このようにして、ベッド筐体の上下フレームの連結部に加わる荷重を検出することができ、これから、該部分に加わる荷重や、その変化により、電動ベッド10の筐体に伝わってくる、振動(波)を検出し、呼吸と心拍を含む生体情報を検出することができる。従って、電動ベッド10の上に人が寝るだけで、非接触で、寝ている人の呼吸と心拍を検出することができる。
【0045】
なお、ピンセンサ70を用いる位置は、連結ピン71〜74の位置に限定されず、ベッドの全荷重がかかる他の4点であっても良い。ベッドの構造によっては、点数も4点に限定されない。
【0046】
図7にピンセンサの第
1実施形態を採用した見守りシステムの第1実施例の全体構成を示す。
【0047】
この第1実施例において、各ピンセンサ71〜74は、
図8に示す如く、電動ベッド10の頭側及び足側の左右にそれぞれ配設されている。
【0048】
ここで、呼吸や心拍などの生体情報を得るには、例えばピンセンサ71と74又は72と73のような少なくとも対角の2つのセンサを使用することで、ベッド全体での生体信号の検出が可能となる。
【0049】
又、荷重/重心情報を得るためには、全ピンセンサ71〜74を使用することで、高い精度で荷重及び重心を検出できる。
【0050】
前記ピンセンサ71〜74の出力は、
図7に示した如く、信号処理ユニット100の荷重用信号増幅部102に入力される。該荷重用信号増幅部102で増幅されたピンセンサ出力のうち、例えばピンセンサ71と74の出力は生体オフセット追従部104に入力される。該生体オフセット追従部104の出力は生体用信号増幅部106に入力される。該生体用信号増幅部106の出力は、生体用A/D変換部108A、108Bでデジタル信号に変換された後、呼吸検出部110A、心拍検出部110B、生体オフセット追従処理部110Cを含む生体信号検出部110に入力される。
【0051】
ピンセンサ出力信号の荷重値全体の変化範囲に対する生体信号の変化範囲は、
図9(A)に例示する如く非常に小さい。そこで、生体オフセット追従処理部110Cにおいて、
図9(B)及び
図10に示すような追従処理を行って、生体信号を見つける。
【0052】
具体的には、まず
図10のステップ1100で、ピンセンサ71と74の出力信号を荷重用信号増幅部102及び生体用信号増幅部106により増幅する。
【0053】
次いでステップ1110で、生体用A/D変換部108A、108Bに入力して、生体AD値を取得する。ここで取得した信号を時系列に並べた波形が生体信号となる。
【0054】
この生体信号に対して、まず生体オフセットレンジ設定処理を行う。
【0055】
具体的には、ステップ1120に進み、生体信号が生体ADフルスケールに入っているか否かを判定する。
【0056】
判定結果がNoであるときには、ステップ1130に進み、生体オフセットを大きく変化させ、生体AD値が生体ADフルスケール範囲の中心に最も近い状態となるように調整する。
【0057】
ステップ1120の判定結果がYesとなったときには、ステップ1140に進み、生体オフセット粗調整処理を行う。
【0058】
具体的には、ステップ1140で生体オフセットレンジ処理よりも細かく生体オフセットを中程度に変化させ、生体AD値が生体ADフルスケール範囲の中心に近い値となるように調整する。
【0059】
ステップ1150の結果がYesとなったときには、生体オフセット微調整処理を行う。
【0060】
具体的には、ステップ1160で生体信号用のゲインを微調整用に設定し、信号を増幅する。そしてステップ1170で生体信号のオフセットを細かく調整し、生体信号の振幅全体が微調上限から微調下限の微調範囲内に入るように調整する。
【0061】
ステップ1180で、生体信号の振幅全体が微調上限から微調下限の微調範囲内に入ったと判定されば、生体信号を見つける処理は終了する。
【0062】
一方、前記4つのピンセンサ71〜74の出力信号は、荷重用信号増幅部102により増幅した後、荷重用A/D変換部112A、112B、112C、112Dにそれぞれ入力してA/D変換し、荷重用AD値を取得する。
【0063】
ベッド上荷重値の検出は以下の流れで行う。
まず、1.電源投入直後及びリセット直後の荷重用AD値を0オフセット値とする。
次いで、2.ベッド上に荷重を加えた際の荷重用AD値から0オフセット値を減算した値に、ピンセンサごとの感度の違いを補正するための感度補正係数を乗じる。これがピンセンサごとの荷重値となる。
次いで、3.ピンセンサごとの荷重値を合計することで、ベッド上荷重値を検出することができる。
【0064】
このようにしてベッド上のリアルタイムで得られる荷重値が、荷重/重心テーブル114A、荷重検出部114B及び重心検出部114Cを備えた荷重/重心検出部114に入力される。
【0065】
この際、頭側のピンセンサ71、72の出力信号に足側のピンセンサ73、74の出力信号の逆相を加えて、電気信号に重畳する床や、空気の振動による外来ノイズをキャンセルし、生体検出精度を向上することができる。足側のピンセンサ73、74にも生体の振動が存在するため、生体信号も減衰するが、床や、空気の振動による外来ノイズの減衰効果が高いため、S/N比は向上する。実施例では、
図11に例示する如く、振動ノイズが約50%減少するが生体信号は約30%の減少で済み、S/N比は1.4倍以上向上することが確認できた。
【0066】
前記荷重検出部114Bにおけるベッド上重心位置検出は、例えば次のようにして行うことができる。
【0067】
ここでは、先に求めたピンセンサごとのベッド上荷重値を用いて、4点のピンセンサごとの荷重値の割合により重心位置の検出を行う。
【0068】
まず、1)ピンセンサごとのベッド上荷重値、および表1のような荷重テーブルより、4点のピンセンサ71〜74の中の以下の2点の組合せに対して、それぞれ2点間の重心位置を検出する。
・右頭センサ71上と左頭センサ72上の2点
・右頭センサ71上と右足センサ73上の2点
・左頭センサ72上と左足センサ74上の2点
・右足センサ73上と左足センサ74上の2点
【0069】
例えば、右頭センサ71上と左頭センサ72上の2点から重心位置を算出する場合は、次のようにする。
【0070】
まず、4点の荷重の合計に対する右頭荷重、左頭荷重の割合をそれぞれ算出する。荷重割合を算出するために表1のような荷重テーブルを用いる。
【0072】
表1は
図12の各サンプル点において荷重を加えた際に4つのピンセンサに加わる荷重の割合を表す。
【0073】
1A)ベッド上で4点の合計に対して右頭荷重割合となる可能性のある重心位置を、
図13に例示する如く、荷重テーブルから線形補間により算出する。
図13では右頭荷重割合が10%となる位置の線形補間の例を示している。
1B)ベッド上で4点の合計に対して左頭荷重割合となる可能性のある重心位置を、荷重テーブルから線形補間により算出する。
図13では左頭荷重割合が10%となる位置の線形補間の例を示している。
1C)右頭荷重割合10%の線形補間ラインと左頭荷重割合10%の線形補間ラインの交点を算出する。これが右頭センサ71上と左頭センサ72の2点間の重心位置となる(
図13参照)。
【0074】
2)次いで、4点のピンセンサ71〜74中の「2点に対する重心位置」からベッド上重心位置を検出する。即ち、1)の処理で以下の4つの「2点に対する重心位置」が検出される。
・右頭センサ71上と左頭センサ72上の2点
・右頭センサ71上と右足センサ73上の2点
・左頭センサ72上と左足センサ74上の2点
・右足センサ73上と左足センサ74上の2点
【0075】
そこで、
図14に例示する如く、これら4つの「2点に対する重心位置」の交点からベッド上重心位置を検出する。
【0076】
前記荷重/重心検出部114及び前記生体信号検出部110の出力は、在床検出部116A、起床検出部116B及び離床検出部116Cを含む離在床検出部116に入力され、離在床が検出される。
【0077】
該離在床検出部116の出力は、通信部118に入力され、荷重表示部120A、重心表示部120B、呼吸数表示部120C及び心拍数表示部120Dを備えた表示部120に入力され表示される。
【0078】
次に、
図15を参照して、更にモニタカメラを加えた見守りシステムの第2実施例について説明する。
【0079】
この第2実施例は、
図15に示す如く、
図7と同様の見守りシステムの第1実施例に加えて、更に、例えば電動ベッド10のフットボードに設けた、足側から頭側に視野を向けたモニタカメラ200と、患者8の人体パーツ(頭部8A、胴体8B、手8C、足8D等)をオブジェクトやパーツとして認識する画像認識ユニット210を加えたものである。
【0080】
なお、モニタカメラ200の配設位置はフットボードに限定されず、ベッドの全景を撮影可能な他の位置であっても良い。
【0081】
この第2実施例によれば、第1実施例による重心検出結果に加えて、モニタカメラ200の画像により患者8のオブジェクトやパーツを認識し、その認識結果に応じて、更に的確な見守りを行うことができる。即ち、モニタカメラ200によって得られる2次元画像とベッド情報を組み合わせることで信頼性の高い判断ができる。
【0082】
例えば、
図16に示す如く、ピンセンサ71〜74により重心が電動ベッド10の端部にあると検出され、更にカメラ画像認識結果により患者8が端座位にあると検出された場合には、そのまま見守りを続ける。
【0083】
一方、
図17に示す如く、患者8が寝ていると判定されたときには、転落などの危険性があると判断して警報を発生する等、必要な行動がとれるようにする。
【0084】
このようにしてモニタカメラ200によって得られる、2次元画像とベッド情報を組み合わせることで信頼性の高い判断ができる。
【0085】
又、例えば、離床や転倒・転落などのイベント発生時のみ映像データを記録することもできる。
【0086】
更に、生体、荷重、重心、人間の行動の情報をリアルタイムにデータ化し、機械学習を行うことで危険行動を予知することもできる。
【0087】
なお、モニタカメラ200の配設位置や方向は、
図15の例に限定されない。
【0088】
前記実施形態においては、本発明が電動ベッドに適用されていたが、本発明の適用対象はこれに限定されず、電動化されていない介護用ベッド、医療用ベッド、介護リフト、更には健常者用ベッドにも適用可能である。
【0089】
ピンセンサの取付対象も既存のベッドに限定されず、新品のベッドに最初から取り付けて使用することもできる。
【0090】
フレームの関係も上下に限定されない。
【解決手段】ベッドの複数のフレームの連結部に連結ピンとして挿入される荷重測定用ピンセンサ70であって、前記連結ピンを構成する軸部86と、該軸部86に設けられた、一方のフレームの荷重が作用する力点部80、82と、同じく前記軸部86の前記力点部80、82と異なる位置に設けられた、他方のフレームの応力が作用する支点部84と、前記軸部86の前記力点部80、82と支点部84を連結する部分に設けられた受感部81、83と、該受感部81、83に発生する歪を検出する歪ゲージ90と、を備え、前記力点部80、82及び支点部84の一方の横断面が、前記軸部86より大きい円形以外の形とされ、対応するフレーム側のピンセンサ受入部も、前記円形以外の形に対応する形状とされて、回転しないようにされると共に、前記力点部80、82及び支点部84の他方のフレーム側と接触する部分が球形状とされている。