特許第6262671号(P6262671)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6262671レンチキュラーレンズ、液晶回折格子及びディスプレー装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6262671
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】レンチキュラーレンズ、液晶回折格子及びディスプレー装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/22 20060101AFI20180104BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20180104BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20180104BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20180104BHJP
   G02B 3/14 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
   G02B27/22
   G02F1/13 505
   G02F1/1335
   G02B3/00 A
   G02B3/14
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-561262(P2014-561262)
(86)(22)【出願日】2012年11月7日
(65)【公表番号】特表2015-511730(P2015-511730A)
(43)【公表日】2015年4月20日
(86)【国際出願番号】CN2012084238
(87)【国際公開番号】WO2013135063
(87)【国際公開日】20130919
【審査請求日】2015年11月6日
(31)【優先権主張番号】201210069353.8
(32)【優先日】2012年3月15日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201210156961.2
(32)【優先日】2012年5月18日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】魏 ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】武 延兵
【審査官】 山本 貴一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−231010(JP,A)
【文献】 特開平08−062533(JP,A)
【文献】 特開2008−225334(JP,A)
【文献】 特開2009−157302(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0157499(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0015739(US,A1)
【文献】 特開2008−009370(JP,A)
【文献】 特開2012−018245(JP,A)
【文献】 特開2005−157332(JP,A)
【文献】 特開平09−133892(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/22
G02F 1/13,1/1335
G03B 35/00−35/26
H04N 13/00−13/04
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行に配列された複数の柱状レンズを含むレンチキュラーレンズにおいて、
少なくとも二つの隣接する柱状レンズの間に一つの間隔部を備え、前記間隔部が、前記柱状レンズの中心軸に垂直する第1平面であり、且つ前記第1平面の幅Nが、対応するカラーフィルターのカラーサブピクセルユニットの間のブラックマトリクスの幅Wと等しいか、または
少なくとも一つの柱状レンズの上面の中心部が、前記柱状レンズの中心軸に垂直するとともに、前記柱状レンズの中心軸を対称軸として対称する第2平面であり、且つ前記第2平面の幅が、N=S/(S+h)*Wであり、ただし、hはレンチキュラーレンズからカラーフィルターまでの距離であり、Sは3D表示時の最良観察距離であることを特徴とするレンチキュラーレンズ。
【請求項2】
前記柱状レンズが凸レンズ或は凹レンズであることを特徴とする請求項1に記載されたレンチキュラーレンズ。
【請求項3】
前記柱状レンズの上面が滑らかな曲面或は表面が非規則的な曲面であることを特徴とする請求項1または2に記載されたレンチキュラーレンズ。
【請求項4】
ディスプレーパネルと、請求項1から3のいずれか1項に記載されたレンチキュラーレンズとを含み、
前記レンチキュラーレンズが前記ディスプレーパネルのカラーフィルター基板の外面上に設けられることを特徴とするディスプレー装置。
【請求項5】
前記レンチキュラーレンズが、上面が前記ディスプレー装置のディスプレーパネルに向かう搭載方式、或いは、上面が前記ディスプレー装置のディスプレーパネルと背向する搭載方式を取り入れることを特徴とする請求項4に記載されたディスプレー装置。
【請求項6】
前記レンチキュラーレンズのピッチPが、
【数1】
であり、ただし、Sはカラーフィルターのサブピクセルユニットの幅であり、Lはユーザーの瞳孔距離の半分であることを特徴とする請求項4または5に記載されたディスプレー装置。
【請求項7】
さらに偏光フィルターを含み、前記レンチキュラーレンズが前記偏光フィルターの上に設けられ、且つ、前記偏光フィルターが前記ディスプレーパネルのカラーフィルター基板の外面上に設けられることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載されたディスプレー装置。
【請求項8】
ディスプレーパネルと、液晶回折格子と、を備えるディスプレー装置であって、前記液晶回折格子が、
上、下基板と、
前記上、下基板の間に設けられた液晶層と、
前記上基板の内面に設けられた第1電極層と前記下基板の内面に設けられた第2電極層とを含み、
前記第1電極層が面状電極であり、前記第2電極層が複数の電極ユニットを含み、前記電極ユニットが二つ或は二つ以上の同じ平面内で平行且つ間隔を空ける条状電極構造によって構成され、或は、
前記第2電極層が面状電極であり、前記第1電極層が複数の電極ユニットを含み、前記電極ユニットが二つ或は二つ以上の同じ平面内で平行且つ間隔を空ける条状電極構造によって構成されることを特徴とする液晶回折格子であり、
前記液晶回折格子が前記ディスプレーパネルのカラーフィルター基板の外面上に設けられており、
前記液晶回折格子のピッチPが、
【数2】
であり、ただし、Sはカラーフィルターのサブピクセルユニットの幅であり、Lはユーザーの瞳孔距離の半分であることを特徴とするディスプレー装置。
【請求項9】
前記電極ユニットが二つの平行して同じ間隔を空ける同じ幅の単層条状電極によって構成され、或は、
前記電極ユニットが二つ以上の平行して同じ間隔を空ける単層条状電極によって構成され、且つ、任意の隣接した二つの電極ユニットが共用するその条状電極の幅が各電極ユニット中の他の条状電極の幅より大きいことを特徴とする請求項8に記載されたディスプレー装置。
【請求項10】
前記電極ユニットが透明絶縁層で分離された上下二層電極構造によって構成され、且つ、上層電極の幅が下層電極の幅より小さいことを特徴とする請求項8に記載されたディスプレー装置。
【請求項11】
前記液晶回折格子が形成するレンズが、凸レンズ或は凹レンズであることを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載されたディスプレー装置。
【請求項12】
さらに偏光フィルターを含み、前記液晶回折格子が前記偏光フィルター上に設けられ、前記偏光フィルターが前記ディスプレーパネルのカラーフィルター基板の外面上に設けられることを特徴とする請求項8から11のいずれか1項に記載されたディスプレー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、レンチキュラーレンズ、液晶回折格子及びディスプレー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル画像処理技術と設備製造水準の進歩に伴って、3D表示はすでにディスプレー産業の趨勢になっている。現在の3D表示は、「視差」に基づいて立体感を作る。即ち、ある装置や技術によって、観察者の双眼に異なる画像を見せて、左目は左目画像だけが、右目は右目画像だけが見えるようにする。左目画像と右目画像は、それぞれある対象を二つの異なる角度から撮影して得られたものであため、ステレオペアとも呼ばれる。観察者の脳は双眼で見えたこの二つの画像を組み合わせることにより、3D効果が生じる。
【0003】
3Dメガネによって3D表示効果を得る方式において、ユーザーは3Dメガネを掛けなければならないため、ユーザーの体感に多大な影響を与え、ユーザーの自由を制限するとともに、近視或は遠視のユーザーに対して効果がよくない。従って、裸眼3D表示は、ますますユーザーに望まれる選択肢になっている。裸眼3D表示技術は、視差バリア(parallax barrier、又スリットとも呼ばれる)とレンチキュラーレンズ(lenticular lens)と、二つの主流技術に分けられる。
【0004】
視差バリアは、ディスプレーパネルの前に設けられた複数のスリットを有するバリアを使って、ユーザーの双眼にそれぞれ異なる画像を見せる。しかし、バリアの存在によって必然的にディスプレーパネルから発する光線の一部を遮る。この故、ディスプレーパネルの光線を充分に利用できず、エネルギーの損耗を引き起こすだけでなく、透光率が制限され、表示効果にも悪い影響を及ばす。その故、スリット技術は早く現れだが、その普及率はあまり高くない。
【0005】
レンチキュラーレンズとは、ディスプレーパネルの前方に設けられた緊密に配列された柱状レンズである(柱状レンズは、凸レンズでもよく、凹レンズでもよい)。ディスプレーパネルにおける一部のサブピクセルユニットは左目画像を示し、他の一部のサブピクセルユニットは右目画像を示す。レンチキュラーレンズ中のレンズの屈折作用によって、左右眼のサブピクセルユニットから発する光がレンチキュラーレンズを経た後に、その光線の伝播方向に偏りが発生することで、左目のピクセルから発する光は観察者の左目に入り、右目のピクセルから発する光は観察者の右目に入る。
【0006】
従来のレンチキュラーレンズにおいて、図1(a)に示されたレンチキュラーレンズは、凸レンズの構造を取り入れ、複数の半円柱状レンズが平行且つ緊密に配列されて光線を屈折させる。図1(b)に示されたレンチキュラーレンズは、凹レンズの構造を取り入れ、複数の凹面柱状レンズが平行且つ緊密に配列されて光線を屈折させる。レンズの原理を利用して光線を屈折させるので、カラーフィルターの各サブピクセルの間にあるブラックマトリクスはレンズの作用によって変形され、当該変形されたブラックマトリクスがユーザーが見える画像の中でモアレ縞(即ち、妨害縞)を形成し、画像の視覚的効果に多大な影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来の技術でレンチキュラーレンズの画像生成時、モアレ縞が表示効果を影響する不都合を解決し、表示時のモアレ縞を確実に減少させるレンチキュラーレンズ、液晶回折格子及びディスプレー装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一方面では、平行に配列された複数の柱状レンズを含むレンチキュラーレンズが提供される。少なくとも二つの隣接する柱状レンズの間に一つの間隔部を備え、前記間隔部が、前記柱状レンズの中心軸に垂直する第1平面であり、且つ/或は、少なくとも一つの柱状レンズの上面の中心部が、前記柱状レンズの中心軸に垂直するとともに前記柱状レンズの中心軸を対称軸として対称する第2平面である。
【0009】
前記レンチキュラーレンズにおいて、例えば、前記第1平面の幅Nは、対応するカラーフィルターのカラーサブピクセルユニットの間にあるブラックマトリクスの幅Wと等しい。且つ/或は、前記第2平面の幅がN=S/(S+h)*Wであり、ただし、hはレンチキュラーレンズのカラーフィルターからの距離であり、Sは3D表示時の最良観察距離である。
【0010】
前記レンチキュラーレンズにおいて、例えば、前記柱状レンズは凸レンズ或は凹レンズである。
【0011】
前記レンチキュラーレンズにおいて、例えば、前記柱状レンズの上面は滑らかな曲面或は表面が非規則的な曲面である。
【0012】
また、本発明で提供されるディスプレー装置は、ディスプレーパネルと、上述したレンチキュラーレンズとを含み、その中で、前記レンチキュラーレンズは、前記ディスプレーパネルのカラーフィルター基板の外面の上にある。
【0013】
前記ディスプレー装置において、例えば、前記レンチキュラーレンズは、その上面が前記ディスプレー装置のディスプレーパネルに向かう搭載方式、或いは、その上面が前記ディスプレー装置のディスプレーパネルと背向する搭載方式を取り入れる。
【0014】
前記ディスプレー装置において、例えば、前記レンチキュラーレンズのピッチPは、
【0015】
【数1】
【0016】
その中で、Sはカラーフィルターのサブピクセルユニットの幅であり、Lはユーザーの瞳孔距離の半分である。
【0017】
前記ディスプレー装置において、例えば、前記ディスプレー装置は、さらに偏光フィルターを含み、前記レンチキュラーレンズが前記偏光フィルターの上に設けられ、且つ、前記偏光フィルターが前記ディスプレーパネルのカラーフィルター基板の外面の上に設けられる。
【0018】
また、本発明で提供される液晶回折格子は、上基板と、下基板と、上基板と下基板の間に設けられた液晶層と、前記上基板の内面に設けられた第1電極層と、前記下基板の内面に設けられた第2電極層とを含む。前記第1電極層は、面状電極であり、前記第2電極層は、複数の電極ユニットを含み、前記電極ユニットは同じ平面内で平行且つ間隔を空ける二つ或は二つ以上の条状電極構造により構成される。或は、前記第2電極層は、面状電極であり、前記第1電極層は、複数の電極ユニットを含み、前記電極ユニットは同じ平面内で平行且つ間隔を空ける二つ或は二つ以上の条状電極構造によって構成される。
【0019】
前記液晶回折格子において、例えば、前記電極ユニットは、二つの平行且つ同じ間隔を空ける同じ幅の単層条状電極によって構成される。或は、前記電極ユニットは、二つ以上の平行且つ同じ間隔を空ける単層条状電極によって構成され、且つ、任意の隣接した二つの電極ユニットが共用するその条状電極の幅が、各電極ユニット中の他の条状電極の幅よりも大きい。
【0020】
前記液晶回折格子において、例えば、前記電極ユニットは、透明絶縁層で分離された上下二層電極構造によって構成され、且つ、上層電極の幅は下層電極の幅よりも小さい。
【0021】
例えば、前記液晶回折格子が形成するレンズは、凸レンズ或は凹レンズである。
【0022】
また、本発明の更なる方面で提供されるディスプレー装置は、ディスプレーパネルと、上述した液晶回折格子とを含み、その中で、前記液晶回折格子は前記ディスプレーパネルのカラーフィルター基板の外面の上に設けられる。
【0023】
前記ディスプレー装置において、例えば、前記液晶回折格子のピッチPは、
【0024】
【数2】
【0025】
その中で、Sはカラーフィルターのサブピクセルユニットの幅であり、Lはユーザーの瞳孔距離の半分である。
【0026】
前記ディスプレー装置において、例えば、前記ディスプレー装置は、さらに偏光フィルターを含み、前記液晶回折格子が前記偏光フィルターの上に設けられ、且つ、前記偏光フィルターが前記ディスプレーパネルのカラーフィルター基板の外面の上に設けられる。
【0027】
本発明の実施形態において、レンチキュラーレンズの構造を改良することで、カラーフィルターの上のブラックマトリクスのパターンが柱状レンズの屈折によって変形されなく、モアレ縞現象を確実に抑制でき、3D表示効果を著しく向上させる。また、本発明の実施形態に係わるレンチキュラーレンズを製作する時、ディスプレーの構造特点と実際の製作プロセスに基づいて、レンチキュラーレンズのパラメータを柔軟に調節して理想的な表示効果に達し、プロセス開発の難しさを大幅下げ、開発プロセスを簡単にして製品の収率も向上させる。
【0028】
本発明の実施形態をより明確に説明する為に、以下で実施形態に係わる図面に対して簡単に紹介する。明らかに、以下の記載の図面は、ただ本発明の一部の実施形態に過ぎない、本発明に対する制限ではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1a図1(a)は従来の技術における凸面のレンチキュラーレンズのモアレ縞の形成原理図である。
図1b図1(b)は従来の技術における凹面のレンチキュラーレンズのモアレ縞の形成原理図である。
図2a図2(a)は本発明の第1実施形態における凸面のレンチキュラーレンズの断面構造の局部拡大図である。
図2b図2(b)は本発明の第2実施形態における凹面のレンチキュラーレンズの断面構造の局部拡大図である。
図3a図3(a)は本発明の第1実施形態における凸面のレンチキュラーレンズがモアレ縞を抑制する原理図である。
図3b図3(b)は本発明の第2実施形態における凹面のレンチキュラーレンズがモアレ縞を抑制する原理図である。
図4図4は本発明におけるレンチキュラーレンズを表面が外側に向けるように搭載する構造図である。
図5図5は本発明におけるレンチキュラーレンズを表面が裏側に向けるように搭載する構造図である。
図6図6は本発明の第3実施形態における液晶回折格子の電極構造図である。
図7図7は第3実施形態における液晶回折格子の電極に電圧を印加した後、液晶層中に等価的にレンチキュラーレンズを形成することを表示する図面である。
図8図8は本発明の第4実施形態における液晶回折格子の電極構造図である。
図9図9は第4実施形態における液晶回折格子の電極に電圧を印加した後液晶層中に等価的にレンチキュラーレンズを形成することを表示する図面である。
図10図10は本発明における凸面のレンチキュラーレンズの3D表示の光路図である。
図11図11は本発明における表面が裏側に向かうように搭載された凸面のレンチキュラーレンズの一つの柱状レンズの光路図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の実施形態の目的、技術案及びメリットをより明確に説明する為に、以下で本発明の実施形態の図面を参照しながら、本発明の実施形態に係わる技術案に対してより明確、且つ、完全に説明する。明らかに、記載された実施形態は本発明の一部の実施形態であり、すべての実施形態ではない。本発明の実施形態の記載に基づいて、当業者が創造的労働を需要しなく得られるすべての他の実施形態は、全部本発明の保護範囲内にある。
【0031】
他に定義を下さない場合、ここで使われる技術用語或は科学用語は、当業者が理解できる通常の意味を指す。本発明の特許出願明細書及び特許請求の範囲で使われる「第1」、「第2」及び類似する用語は、いかなる順番、数量或は重要性の意味がなく、ただ異なる構造部分を区分するためである。同じく、「一つ」又は「一」等と類似する用語も数量制限の意味がなく、少なくとも一つ存在することを意味する。「含む」又は「備える」等と類似する用語は、この用語の前に記載される素子又は物体がこの用語の後に記載される素子又は物体又はそれらの均等物を包含する意味であり、他の素子或はものを排除する意味がない。「連接」又は「相連」等と類似する用語は、物理的或は機械的な連接に限らず、直接或は間接的ないかなる電気的連接も含む。「上」、「下」、「左」、「右」等は、ただ相対的な位置関係を意味し、記載された対象の絶対位置が変わると、その相対的な位置関係も対応的に変わる。
【0032】
従来のレンチキュラーレンズの円柱状レンズが光を屈折させる同時にユーザーが見えるブラックマトリクス領域を拡大するため、本発明の実施形態は、レンズの構造に更なる改良を行い、レンチキュラーレンズが画像を形成する時にブラックマトリクスに対して屈折且つ変形しないようにして、モアレ縞の形成を確実に抑制する。
【0033】
第1実施形態
図2は本発明の第1実施形態におけるレンチキュラーレンズの断面構造の局部拡大図である。凸レンズ効果によるディスプレーパネルの各画素間のブラックマトリクスに対する拡大作用を抑制する為に、第1実施形態におけるレンチキュラーレンズは従来の円柱状レンズが緊密に配列される方式を変更し、さらにレンチキュラーレンズに柱状レンズの中心軸に垂直する複数の平面部分を設置する。柱状レンズの中心軸とは、レンズの両側の焦点を連接する直線であり、通常にレンズの真中に位置し、この方向からレンズを透過する光線は屈折されない。
【0034】
具体的に、基板103の上に複数の凸面の柱状レンズ104を平行に配列されるように形成して、二つの柱状レンズ104の間は第1平面101で分けられ、第1平面101が柱状レンズの中心軸に垂直し、第1平面101の幅がNである。又は、各柱状レンズ104の上面105の中間部分に第2平面102が形成され、第2平面102が柱状レンズ104の中心軸に垂直し、且つ、柱状レンズの中心軸を対称軸として対称し、第2平面102の幅がNである。
【0035】
さらに、前記第1平面の幅Nは、対応するカラーフィルターにおけるカラーサブピクセルユニットの間のブラックマトリクスの幅Wと等しいでよく、第2平面の幅は、N=S/S(S+h)*Wであり、その中で、hはレンチキュラーレンズからカラーフィルターまでの距離であり、Sは3D表示時の最良観察距離である。対応するカラーフィルターとは、当該レンチキュラーレンズと配合して使うディスプレーパネルのカラーフィルターである。
【0036】
第2実施形態
図2(a)では、凸レンズを例として説明を行い、そして、図2(b)の第2実施形態では、さらに本実施形態で凹レンズによって形成されたレンチキュラーレンズを示す。
【0037】
この第2実施形態において、基板103の上に複数の凹面の柱状レンズ104’が平行に配列されるように形成して、凹面のレンチキュラーレンズは、柱状レンズ104’の中心軸に垂直する複数の平面部分をさらに含む。二つの凹面の柱状レンズ104’の間は第1平面101で分けられ、第1平面101が柱状レンズの中心軸に垂直し、第1平面101の幅がNである。又は、各凹面の柱状レンズ104’の上面105’の中間部分に第2平面102を形成し、第2平面102が凹面の柱状レンズ104’の中心軸に垂直し、且つ、柱状レンズの中心軸を対称軸として対称し、第2平面102の幅がNである。各平面の好ましい幅は、上述した凸レンズを適用する実施形態と等しいでよい。
【0038】
上述した凸レンズ或は凹レンズの実施形態において、二つのレンズの間にある第1平面101の高さがレンズ底部の基板と一致するのは、ただ好ましい実施形態に過ぎない、実際に第1平面101の頂部が柱状レンズの中心軸に垂直する平面であればよく、その実際の高度は製作プロセスに基づいて調節できることは、当業者であれば理解できる。
【0039】
また、上述した凸レンズ或は凹レンズの実施形態(第1実施形態或は第2実施形態)に係わる技術案において、二つの柱状レンズ(凸レンズ104或は凹レンズ104’)の間が第1平面101で分けられるとともに、各柱状レンズ(凸レンズ104或は凹レンズ104’)の上面105或は105’の中間部分にさらに第2平面102を同時に形成する。即ち、前記第1平面101と前記第2平面102は前記レンチキュラーレンズに同時に設置することができる。
【0040】
また、各図面のレンチキュラーレンズの柱面が全部平滑な曲面であるが、平滑な曲面は、ただ図面作成の容易の為の例に過ぎない、本発明の実施形態においては、レンズ全体が光線を予定とおりに屈折させることができればよく、柱面の表面が非規則(例えば、表面に波状、三角状或は他のいかなる形状の突起或は凹み)的な曲面の柱状レンズであれば同じく適用される。
【0041】
図3は、図2の構造を有するレンチキュラーレンズによりモアレ縞を抑制する原理をさらに示す図である。図3(a)は、凸面のレンチキュラーレンズの第1実施形態の光路図であり、図3(b)は、凹面のレンチキュラーレンズの第2実施形態の光路図である。図3に示すように、図2で示す本発明の実施形態を適用したレンチキュラーレンズで裸眼3D表示を行う時、第1、第2平面の存在によって、レンチキュラーレンズの前記2箇所の平面を経る光線は、屈折、変形が発生しない。これによって、これらの方向では、ユーザーから見える画素の間のブラックマトリクスの画像が拡大されることなく、ただブラックマトリクスの実際の幅とほぼ一致する縞だけ形成し、そして、ブラックマトリクスの実際の幅が非常に小さいので、当該縞が及ばす実際の影響は無視できるほど少ないため、モアレ縞が確実に抑制される。
【0042】
本発明の実施形態に係わるレンチキュラーレンズにおいて、いくつの搭載方式がある。例えば、図4に示すように、レンチキュラーレンズの上面がディスプレーパネルと背向する搭載方式を取り入れでもよく、或は、図5に示すように、レンチキュラーレンズの上面がディスプレーパネルに向かう搭載方式を取り入れでもよい。
【0043】
図4において、レンチキュラーレンズ1の柱面は外側を向け、底面は、例えばOCA(optical clear adhesive)光学用接着剤2で偏光フィルター3の上に貼り付けて、且つ、偏光フィルター3と一定の距離を保持し、前記偏光フィルター3は、ディスプレーパネル4の上に形成される。
【0044】
図5において、レンチキュラーレンズ1の柱面は裏側に偏光フィルター3を向け、同じく、例えばOCA光学用接着剤2でディスプレーパネル4の偏光フィルター3の上に貼り付けて、且つ、偏光フィルター3と一定の距離を保持し、前記偏光フィルター3は、ディスプレーパネル4の上に形成される。図5における表面が裏側を向ける搭載方式を適用すれば、さらにレンチキュラーレンズ膜層を保護できる。
【0045】
第3実施形態
図6に示す本発明の第3実施形態は、さらに液晶回折格子の実施方式を説明する。液晶回折格子において、主に液晶層の両側にある基板の内面の電極に電圧を印加することで、各領域内の液晶分子の偏向程度を制御し、これによって、液晶層でレンチキュラーレンズと第1平面の光線処理効果を等価的に形成し、光線が液晶層の異な領域を経る時、異なる偏向方向を持つようにする。
【0046】
具体的に、図6の第3実施形態において、液晶回折格子100は、上基板106、下基板107、及び上、下基板の間にある液晶層108を含む。前記上基板106の内面には、第1電極層109が設置され、前記下基板107の内面には、第2電極層110が設置される。例えば、前記第1電極層109は、面状電極であり、前記第2電極層110は、複数の平行且つ同じ間隔を空けて配置された条状電極である。或は、前記第1電極層109は、複数の平行且つ同じ間隔を空けて配置された条状電極であり、前記第2電極層110は、面状電極である。本実施形態では、前記第1電極層109が面状電極であり、前記第2電極層110が複数の平行且つ同じ間隔を空けて配置された条状電極である場合を例として説明をする。
【0047】
図7を参照すると、前記第1電極層109と第2電極層110に電圧を印加することで、上、下基板の間で駆動電界を形成し、液晶分子の偏向を引き起こす。これによって、前記液晶層108の中で平行に配列された複数の柱状レンズ104”を等価的に形成し、少なくとも二つの隣接する柱状レンズの間で一つの前記柱状レンズの中心軸に垂直する第1平面101’を等価的に形成する。具体的に、前記第2電極層110は、複数の周期的に平行且つ同じ間隔を空けて配置された条状電極であり、少なくとも二つの隣接する前記条状電極が一つの電極ユニットを構成する。前記電極ユニットが二つの隣接する前記条状電極によって構成される時、毎電極ユニット内の二つの前記条状電極の幅は等しく、且つ、形成すべき前記第1平面の101’の幅がNである時、前記条状電極の幅Aは、前記形成すべき第1平面の101’の幅Nより大きくする。前記電極ユニットが二つ以上の隣接する条状電極によって構成される時、本実施形態を例として説明すると、図6に示すように、いかなる隣接する二つの電極ユニットが共用するその条状電極110’の幅は、各電極ユニット内の他の条状電極110”の幅より大きく、且つ、形成すべき前記第1平面の101’の幅がNである時、前記条状電極110’の幅Aは、前記形成すべき第1平面の101’の幅Nより大きくする。
【0048】
以下、本実施形態を例として、前記液晶回折格子の動作方法を説明する。前記液晶回折格子が動作状態にある時、前記第1電極層109と第2電極層110に電圧を印加する。図6に示すように、前記第2電極層のいかなる一つの電極ユニットの中間領域に位置する条状電極に印加する電圧は、ゼロ或は液晶偏向の限界電圧より低いようにする。即ち、条状電極110”にゼロボルト或は液晶偏向の限界電圧より低い電圧を印加する。前記電極ユニットの中間領域に位置する条状電極からその両側に位置する条状電極側につれて、条状電極の電圧がだんだん高くなり、いかなる前記電極ユニットが共用する条状電極の電圧が最も高い。即ち、図6に示すように、条状電極110’に印加される電圧が最も高い。印加される電圧によって、第1電極層109と第2電極層110の条状電極100’の間にある液晶分子を偏向させ、当該部分の液晶分子を透過する光線の伝播方向が変わらないようにして、前記第1平面を等価的に形成し、且つ、他の部分の液晶分子の偏向を制御して、当該部分の液晶分子を透過する光線の伝播方向が変わるようにして、当該部分の液晶領域で前記平行に配列された複数の柱状レンズを等価的に形成する。
【0049】
前記第2電極層の電極ユニットは、二つの周期的に平行且つ同じ間隔を空ける同じ幅の条状電極によって構成される。前記液晶回折格子が動作状態にある時、前記第1電極層と第2電極層に電圧を印加する。前記第2電極層におけるいかなる一つの電極ユニット内の条状電極に電圧を印加して、条状電極の正上方の液晶分子を制御して偏向させ、当該部分の液晶分子を透過する光線の伝播方向が変わらないようにして、前記第1平面を等価的に形成し、他の部分の液晶分子の偏向を制御して、当該部分の液晶分子を透過する光線の伝播方向が変わるようにして、当該部分の液晶領域で前記平行に配列された複数の柱状レンズを等価的に形成する。
【0050】
なお、本実施形態においては、前記電極ユニット中の条状電極の数を制限しないので、当業者は設計の需要に基づいて、創造的労働なく前記条状電極をいかなる数に設置することができる。
【0051】
第4実施形態
図8における第4実施形態では、さらにもう一つの液晶回折格子の実施方式を説明する。当該第4実施形態と図6における第3実施形態との主な区別は、第2電極層110の条状電極構造が二層電極構造を有することである。
【0052】
具体的に、第4実施形態において、上基板106の内面の第1電極層109は面状電極であり、下基板107の内面の第2電極層110は複数の平行且つ同じ間隔を空けて配置される二層条状電極構造である。即ち、各条状ペア電極は、透明絶縁層111(例えば、窒化珪素等)で分離された上下二層電極構造である。図8図9に示すように、第2電極層110の上層電極構造110−1の幅A(条状電極矩形パターンの短い辺の長さ)は、下層電極110−2の幅Bより小さい。二層条状電極の幅に対する制御と第1、第2電極層の電圧に対する調節によって、液晶層108の中で隣接するいかなる二つの条状電極110の間に平行に配列された複数の柱状レンズを等価的に形成し、少なくとも二つの隣接する柱状レンズの間に一つの柱状レンズの中心軸と垂直する第1平面101’を等価的に形成し、形成すべき前記第1平面101’の幅がNである時、前記上層電極構造110−1の幅Aが形成すべき第1平面101’の幅Nより大きい。図9では、さらに第4実施形態において、液晶層で凸面のレンチキュラーレンズ104”と第1平面101’を等価的に形成する実施効果図を示す。
【0053】
本発明の実施形態において、液晶回折格子の電極の設置が様々である。図6図8に示すように、上基板の内面に位置する電極が面状電極、下基板の内面に位置する電極が複数の平行且つ同じ間隔を空けて配置される条状電極構造である設置方式を取り入ることができる。この時、前記電極に電圧を印加して液晶分子の偏向を引き起こすことによって、液晶層で平行に配列された複数の凸レンズを等価的に形成する。或は、上基板の内面に位置する電極が複数の平行且つ同じ間隔を空けて配置される条状電極、下基板の内面に位置する電極が面状電極構造である設置方式(図面で示しない)を取り入れでもよい。この時、前記電極に電圧を印加して液晶分子の偏向を引き起こすことによって、液晶層で平行に配列された複数の凹レンズを等価的に形成する。
【0054】
また、従来の技術において、各ディスプレー装置のサイズ、解像度、ガラスの厚み、フレームの厚みなどのパラメータが完全に違うことで、3D表示を行う時の回折格子の設計プロセスが複雑で、且つ、ある一種の特定のディスプレー装置だけに対応できることを考えて、本発明の実施形態では、さらに前記レンチキュラーレンズの製作プロセスを説明し、このプロセスに基づいて、異なるパラメータを有するディスプレー装置を向け、レンチキュラーレンズに対する調節を行い、レンチキュラーレンズによって3D表示を行う設計プロセスを簡単にする。
【0055】
図10は、凸面のレンチキュラーレンズの3D表示の光路図である。レンチキュラーレンズからカラーフィルターまでの距離はh、カラーフィルターのサブピクセルユニットの幅はS(図面に示さない)、レンチキュラーレンズのピッチ(隣接した二つの柱状レンズの中心軸の間の距離、即ち、隣接した二つの第1平面の中心点の間の距離或は隣接した二つの第2平面の中心点の間の距離)はP、ユーザーの瞳孔距離は2L(即ち、Lとは瞳孔距離の半分を意味し、その中で、当該瞳孔距離は、統計結果に基づいて選んだ近似値であり、あるユーザーの実際の瞳孔距離値ではない)、3D表示時の最良観察距離はSであり、光路図で示す幾何図形の間の関係に基づいて:
【0056】
【数3】
【0057】
(1)式によってレンチキュラーレンズからカラーフィルターまでの距離hを計算することができ、(1)式を(2)式に代入して、レンチキュラーレンズのピッチPを得る:
【0058】
【数4】
【0059】
図11は、表面が裏側に向かうように搭載された凸面のレンチキュラーレンズの一つの柱状レンズの光路図である。ディスプレー装置の表示効果を最良にする為には、柱状レンズの焦点をカラーフィルター5の透光位置(即ち、ラーフィルターガラス後方の実際光線の射出位置)に設置する。カラーフィルターガラス5と偏光フィルター3の厚みを合わせてe、レンチキュラーレンズから偏光フィルター3までの距離をt、焦点から射出した光線の射出角をθ、カラーフィルターガラスで屈折された後の角度をα、柱状レンズに入射する時の入射角をβ、柱状レンズで屈折された後の角度をδ、ガラス(カラーフィルター及び柱状レンズ)の屈折率をn、その逆数をη=1/nに設定すると、屈折定律及び三角関数関係によって:
【0060】
【数5】
【0061】
(4)式〜(6)式によって、(7)を得る。
【0062】
【数6】
【0063】
そして、図形の間の幾何関係から、(8)〜(10)式を得る。
【0064】
【数7】
【0065】
(9)式から射出角θが計算できる。
【0066】
【数8】
であることで、角度δが計算でき、そして、(10)式から柱状レンズの円弧の半径rを得る。即ち、半径rは、レンチキュラーレンズのピッチP、レンチキュラーレンズから偏光フィルターまでの距離t、カラーフィルターガラスと偏光フィルターの合わせた厚みe、カラーフィルター及び柱状レンズの屈折率nで表示できる。
【0067】
上述した公式に基づいて、そして、ディスプレー装置の設計及び使用時の具体的なパラメータ、例えば、レンチキュラーレンズから偏光フィルターまでの距離t(当該距離は、ディスプレー装置の全体的厚みを影響する)、最良観察距離はS、最良観察距離位置における連続水平観察距離(ユーザーが、最良観察距離Sの位置で3D画像を観察する時、人の目の水平距離)等で計算されるレンチキュラーレンズのピッチP、即ち、(3)式を合わせて、柱面レンズの柱面円弧半径の実際値が得られ、当該具体的なパラメータに基づいてレンチキュラーレンズの設計を行うことができる。
【0068】
最後に、本発明の実施形態は、さらに上述したレンチキュラーレンズ或は液晶回折格子を適用して3D表示を行うディスプレー装置を提供する。前記ディスプレー装置は、液晶パネル、電子紙、有機発光ダイオート(OLED)ディスプレーパネル、プラズマディスプレーパネル(PDP)、液晶テレビ、液晶ディスプレー、デジタル写真フレーム、携帯電話、フラットコンピューターなどのいかなる表示機能を有する製品或は部品である。
【0069】
レンチキュラーレンズを適用した実施形態において、偏光フィルターが提供されなくでもよい。例えば、OLEDやPDPにおいては、偏光フィルターがなくでもよい。
【0070】
本発明の実施形態において、レンチキュラーレンズの構造を改善することで、カラーフィルターのブラックマトリクスのパターンが光線に対するレンチキュラーレンズの屈折によって変形されないようにして、モアレ縞現象を確実に抑制でき、3D表示効果を著しく向上させる。
【0071】
また、本発明の実施形態でさらに公開されたレンチキュラーレンズの製作方式によれば、ディスプレーの構造上の特徴と実際の製作プロセスに基づいて、レンチキュラーレンズのパラメータを柔軟に調節して理想的な表示効果に達し、プロセス開発の難しさを大幅下げ、開発プロセスを簡略化して製品の収率も向上させることができる。
【0072】
上述した実施形態は、ただ本発明を説明する為のものであり、本発明の実際的保護範囲は特許請求の範囲によって限定される。
図1a
図1b
図2a
図2b
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11