【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は独立請求項に記載の発明で解決される。本発明の有利な実施形態および変形実施例は、従属項および以下の記載と図から示される。
【0005】
少なくとも1つの実施形態による発光ダイオード装置は、基板を備える。この基板は、1つの基体を備えてよい。たとえばこの基板は、セラミックの基体を備えてよい。代替として、この基板が、有機材料を含む基体を備えることも可能である。たとえばこの基体は、有機材料を含む回路基板を備えてよい。
【0006】
さらにもう1つの実施形態によれば、この基体は、半導体材料を含む。さらにもう1つの好ましい実施形態によれば、この基体はセラミックバリスタ材料を含む。
たとえばこの基体は、SrTiO3,ZnO−Pr,またはZnO−Biを含む。さらにこの基体は、ZnO−Prおよびガラスからなる複合材、またはZnO−Prおよび有機材料からなる複合材を含んでよく、あるいはZnO−Prおよびガラスからなる複合材、またはZnO−Prおよび有機材料からなる複合材から成っていてよい。この「複合材」なる用語は、以下では特に、少なくとも2つの異なる材質からなる集合体または混合物に形成された材料を意味することがある。
【0007】
もう1つの実施形態によれば、この基体は、酸化アルミニウム,窒化アルミニウム,またはLTCC("low temperature cofired ceramics")のタイプのセラミックを含み、またはこれらの材料の1つから成っていてよい。
【0008】
もう1つの実施形態によれば、本発明による発光ダイオード装置は、1つの発光ダイオードチップを備える。好ましくはこの発光ダイオードチップは、以下の材料の少なくとも1つを含む。燐化ガリウム(GaP),窒化ガリウム(GaN),アルミニウムインジウムガリウム燐(AlGaInP),アルミニウムガリウム燐(AlGaP),アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs),窒化インジウムガリウム(InGaN),窒化アルミニウムガリウム(AlGaN),窒化アルミニウム(AlN),窒化アルミニウムガリウムインジウム(AlGaInN),セレン化亜鉛(ZnSe)。
【0009】
さらにもう1つの実施形態によれば、この発光ダイオードチップは、少なくとも2つの接続面を備える。好ましくはこれらの接続面は、はんだ付け可能である。たとえば、これらの接続面は、1つの合金または以下の金属の組み合わせを有する層配列を備え、あるいはこれらから成っていてよい。
Cu/Ni/Au,Cr/Ni/Au,Cr/Cu/Ni/Au,Cu/Ni/Sn,Cr/Ni/Sn,Cr/Cu/Ni/Sn。
【0010】
もう1つの実施形態によれば、本発明による発光ダイオード装置は、1つのESD保護素子を備える。ここで「ESD]は、以下では「静電気放電」(electrostatic discharge)を表す。好ましくはこのESD保護素子は、上記の基板の一部によって形成される。
【0011】
とりわけ好ましくは、このESD保護素子は、上記の基板および/または上記の基体に一体化された保護パターンである。換言すれば、このESD保護素子は、たとえばディスクリートなESD保護ダイオードのような、ディスクリートなデバイスとしてではなく、上記の基板上に搭載されている。この際このESD保護素子は、たとえばセラミックバリスタ材料のような、上記の基板および/または基体が含む材料を備えてもよい。代替として、このESD保護素子は、上記の基板および/または基体の材料またはこれらの材料とは異なるものを備えることも可能である。たとえば、このESD保護素子は、たとえばセラミックバリスタ材料のような半導体材料を備えてよく、この半導体材料は、たとえば酸化アルミニウム,窒化アルミニウム,または有機材料を備える上記基板に埋め込まれていてよい。
【0012】
もう1つの実施形態によれば、このESD保護素子は、バリスタとして実装される。たとえばこのESD保護素子はバリスタ材料、またはバリスタ材料および金属からなる複合体を備える。
【0013】
もう1つの実施形態によれば、このESD保護素子は、1つのバリスタセラミックと複数の互いに重なった内部電極とを備える。これらの内部電極は、たとえば上記の基板1つ以上の表面からビアによって、好ましくは交互に接続されて、上記の基体の中に導入されている。これらの内部電極は、好ましくは銀または銀−パラジウムを含む。代替として、このESD保護素子は、上記の基板に一体化された半導体ダイオードによって形成されることも可能である。
【0014】
上記のESD保護素子は、好ましくは上記の発光ダイオードチップを過電圧、特に静電気放電から保護するために用いられる。一般的に発光ダイオードチップは、静電気放電に対して非常に弱く、100ボルトを越えるような電圧値では特に弱く、このため保護素子によって保護されなければならない。
【0015】
このESD保護素子がこの発光ダイオード装置の基板の部分領域によって形成されることによって、ここで記載する発光ダイオード装置のとりわけコンパクトな構造が有利に達成され得る。
【0016】
もう1つの実施形態によれば、本発明による発光ダイオード装置は、少なくとも1つの電子デバイスを備える。この電子デバイスは、たとえば光電気的特性を全く有しない、ディスクリートな電子デバイスである。これはこの電子デバイスでは、特に発光も受光も行わない電子デバイスであることを意味する。この電子デバイスは、特に発光ダイオードチップと回路接続されている。好ましくはこの電子デバイスは、基板上に配設されている。
【0017】
もう1つの実施形態によれば、この電子デバイスは、少なくとも2つの接続面を備える。好ましくはこれらの接続面は、はんだ付け可能である。たとえば、これらの接続面は、1つの合金または以下の金属の組み合わせを有する層配列を備え、あるいはこれらから成っていてよい。
Cu/Ni/Au,Cr/Ni/Au,Cr/Cu/Ni/Au,Cu/Ni/Sn,Cr/Ni/Sn,Cr/Cu/Ni/Sn。
【0018】
もう1つの実施形態によれば、この電子デバイスは、極薄の保護素子である。特にこれはこの電子デバイスが、150μm以下の部品高さを有することを意味する。
【0019】
もう1つの実施形態によれば、この電子デバイスは、表面実装可能な終端部を備える。たとえばこの電子デバイスは、表面実装可能なデバイス(SMD,"surface-mounted device")であってよい。この電子デバイスは、さらにBGAパッケージ形状(BGA,"Ball Grid Array")またはLGAパッケージ形状(BGA,"Land Grid Array")を有してよい。
【0020】
もう1つの実施形態によれば、この電子デバイスはサーミスタデバイスである。このサーミスタデバイスは、たとえばいわゆるNTCサーミスタデバイスとして実装されていてよく、ここで"NTC"は「負温度係数」("negative temperature coefficient")を表している。NTCサーミスタデバイスは、高温で低温よりも良好に電流を流すことを特徴とする。このためこのNTCサーミスタデバイスは、高温導電体(Heisleiter)とも呼称されることがある。
【0021】
好ましくはこのNTCサーミスタデバイスは、熱センサとして機能する。この熱センサは、好ましくは上記の発光ダイオードチップと回路接続される。たとえばこの熱センサは、この発光ダイオードチップの駆動電流の安定化に寄与し、この発光ダイオードチップが保護されて駆動されることを可能とする。これによってこの発光ダイオードチップの寿命が長くなり有利である。
【0022】
さらに上記のサーミスタデバイスをいわゆるPTCサーミスタデバイスとして実装してもよい。「PTC]は、正温度係数("positive temperature coefficient")を意味する。このPTCサーミスタデバイスは、好ましくは上記の発光ダイオードと回路接続される。PTCサーミスタデバイスでは、高温よりも低温で電流が良好に導電され、このためPTCサーミスタデバイスは低温導体(Kaltleiter)とも呼ばれる。好ましくは、このPTCサーミスタデバイスは、過電流保護素子として機能し、上記の発光ダイオードチップを大きな駆動電流から保護し、これによってこの発光ダイオードのの寿命を延ばすことができる。
【0023】
もう1つの実施形態によれば、本発明による発光ダイオード装置は、少なくとも1つのさらなる電子デバイスを備える。このもう1つの電子デバイスは、上記で説明したような電子デバイスのように実装されていてよい。さらに、これらの電子デバイスは、それぞれ上記に記載した実施形態の1つを備え、互いに異なっていてよい。たとえば、この電子デバイスは、NTCサーミスタデバイスとして実装されてよく、このさらなる電子デバイスは、PTCサーミスタデバイスとして実装されていてよい。
【0024】
もう1つの実施形態によれば、この基板は、少なくとも1つのキャビティを備える。このキャビティは、たとえば上記の基板および特に上記の基体の1つの表面での凹部によって形成されている。好ましくはこのキャビティは、取付面(Montageflache)を備え、たとえば上記の発光ダイオードチップまたは電子デバイスがこのキャビティに取り付けられることが可能である。
【0025】
もう1つの実施形態によれば、上記の発光ダイオードチップは、上記のキャビティ内に少なくとも部分的に沈み込んで配設されている。たとえばこの発光ダイオードは、この発光ダイオードチップの領域が上記のキャビティの上方に突出できるようにこのキャビティに配設されていてよい。この場合、稼働中に光が発生される、この発光ダイオードチップの活性領域が、このキャビティの上辺縁より低く配設されていると、とりわけ有利となり得る。これによって、たとえばこの発光ダイオードによって発生された光が、上記の基板に配設されたデバイスに直接当たり、これによって遮蔽されてしまうことを防止することができる。
【0026】
1つのとりわけ好ましい実施形態によれば、本発明による発光ダイオード装置は、少なくとも1つのキャビティを有する基板と、この少なくとも1つのキャビテイ内に少なくとも部分的に沈み込んで配設されている発光ダイオードチップと、この基板の部分領域によって形成されているESD保護素子と、を備える。
【0027】
もう1つの好ましい実施形態によれば、上記の発光ダイオードチップは、上記のキャビティ内に、完全に沈み込んで(vollstandig versenkt)配設されている。キャビティ内に、部品が「完全に沈み込んで」配設されているということは、ここでは特に、このキャビティが、このキャビティ内に配設された部品の高さ以上の深さの凹部を有し、この部品のどの領域もこのキャビティの上に突出しないことを意味する。
【0028】
もう1つの実施形態によれば、本発明による発光ダイオードが配設されているキャビティは、底面および側面(複数)を備える。これらの側面は、好ましくはこの底面に対し斜めに延在している。たとえばこれらの側面は、それぞれこの底面と120°〜150°の角度で接続されている。1つの好ましい実施形態によれば、これらの側面は、それぞれこの底面と130°〜140°の角度で接続されている。とりわけ好ましくはこれらの側面は、それぞれこの底面と135°の角度で接続されている。
【0029】
もう1つの実施形態によれば、本発明による発光ダイオードが配設されているキャビティは、反射層を備える。たとえば上記のキャビティの側面および/または底面は、反射層でコーティングされていてよい。
【0030】
上記のキャビティの底面に対して斜めに延在している側面および、この側面および/または底面に配設されている上記の反射層を用いて、上記の発光ダイオードチップから放出された光のとりわけ良好な使用効率が得られる。これはこの発光ダイオードチップが稼働中に上記の側面および/または底面の方向に放射された光の部分が、このキャビティから外に反射され得るからである。
【0031】
もう1つの実施形態によれば、発光ダイオードチップは、上記の基板上に、キャビティ内に沈み込まないで配設されている。たとえば上記の発光ダイオードは、上記の基板および/または基体の1つの表面上取り付けられていてよい。
【0032】
もう1つの実施形態によれば、電子デバイスは、上記の基板のキャビティ内に少なくとも部分的に沈み込んで配設されている。たとえばこの電子デバイスは、この基板のキャビティに配設されていてよく、一方、上記の発光ダイオードチップはキャビティに配設されていなくてよい。これに加えて代替として、発光ダイオードチップが上記で説明したような少なくとも1つのキャビティに配設されていてよく、一方上記の電子デバイスは、以下に説明するように、上記の基板の1つのさらなるキャビテイに配設されていてよい。たとえばこの電子デバイスの領域は、この電子デバイスが配設されているキャビティの上に突出してよい。
【0033】
とりわけ好ましくはこの電子デバイスは、上記の少なくとも1つのキャビティ内に、完全に沈み込んで配設されている。好ましくはこの少なくとも1つの電子デバイスのどの領域もこのキャビティから突出していない。以上のようにして、発光ダイオード装置の稼働中にこの発光ダイオードチップから放出される光が、上記の電子デバイスによって、またはこの電子デバイスの部分による遮蔽の防止を有利に達成することができる。
【0034】
もう1つの好ましい実施形態によれば、本発明による発光ダイオード装置は、少なくとも1つのキャビティを備えた基板を備え、またこの基板上に配設されている発光ダイオードチップを備える。さらにこの発光ダイオード装置は、この少なくとも1つのキャビティ内に完全に沈み込んで配設されている電子デバイスを備え、またこの基板の部分領域によって形成されるESD保護素子を備える。
【0035】
もう1つの実施形態によれば、本発明による発光ダイオードチップは、少なくとも1つのキャビティに配設されており、上記の電子デバイスは、1つの別のキャビティに配設されている。ここでこの発光ダイオードチップも、またこの電子デバイスも、それぞれのキャビティ内に部分的または完全に沈み込んで配設されていてよい。好ましくは発光ダイオードチップが配設されているキャビティは、電子デバイスが配設されている上記の別のキャビティから光学的に分離されて配設されている。この「光学的に分離されている」なる表現は、ここでは特に、この発光ダイオードチップから放出された光が、直接上記の別のキャビティに当たることがない、すなわち、たとえばその前に反射されること無しに、上記の別のキャビティを直接照射することができないことを意味している。
【0036】
1つのとりわけ好ましい実施形態によれば、本発明による発光ダイオード装置は、基板と、発光ダイオードチップと少なくとも1つの電子デバイスとを備え、この基板は、キャビティとこのキャビティから光学的に分離された少なくとも1つの別のキャビティを備え、この発光ダイオードチップおよびこの少なくとも1つの電子デバイスは、それぞれ1つのキャビティ内に完全に沈み込んで配設されている。
【0037】
上記の電子デバイスが配設されているキャビティは、たとえば上記の発光ダイオードチップが配設されているキャビティと同一の、上記の基板の表面に配設されていてよく、これによってたとえばこの発光ダイオードチップおよびこの電子デバイスが、短い導電路を介して互いに回路接続されることができる。
【0038】
もう1つの実施形態によれば、上記の電子デバイスが配設されているキャビティは、上記の基板の発光ダイオードチップと反対側の面に配設されている。たとえば基体の表面は、この電子デバイスのキャビティを形成する凹部を備える。この基体の表面は、上記の発光ダイオードチップが設けられている、この基板の上面を形成してもよい基板の表面の反対側にある。以上により、本発明による発光ダイオード装置がとりわけコンパクトに実装され得ることが有利に達成できる。さらにこのようなレイアウトによって、上記の電子デバイスが上記の発光ダイオードチップの放射光を部分的に遮蔽することを防止することができる。
【0039】
ここで記載する発光ダイオード装置では、この発光ダイオード装置が極めて小さな寸法、とりわけ極めて小さな部品高を備えることが達成される。これは発光ダイオード装置の設計において常に重要な役割を果たしている。特に移動体のアプリケーションにおいては、たとえばスマートフォンまたはデジタルカメラにおける一体化されたLEDのカメラフラッシュ用に、発光ダイオードチップおよびさらなるディスクリートなデバイス(複数)ができる限り小さなスペースを取るようにしなければならない。
【0040】
もう1つの実施形態によれば、上記の電子デバイスおよび1つのさらなる電子デバイスが1つ以上のキャビティ内に完全に沈み込んで配設されている。たとえば少なくとも1つのさらなる電子デバイスが、このキャビティ内に完全に沈み込んで配設されており、このキャビティには上記の電子デバイスも配設されている。換言すれば、上記の電子デバイスが配設されているこのキャビティは、少なくとも2つの電子デバイスがそこに配設され得るように形成されていてよい。以上により、1つの発光ダイオードチップおよび少なくとも2つの電子デバイスを備えた発光ダイオード装置の、とりわけコンパクトな設計が達成される。
【0041】
もう1つの実施形態によれば、上記の電子デバイスおよび上記のさらなる電子デバイスはそれぞれ、分離されたキャビティ内に部分的または完全に沈み込んで配設されている。上記のさらなる電子デバイスが配設されているキャビティは、たとえば上記の基板の、上記の発光ダイオードチップが配設されているのと同一の面に配設されていてよい。代替として、上記のさらなる電子デバイスが配設されているキャビティは、上記の基板の、上記の発光ダイオードチップの反対側の面に配設されている。
【0042】
もう1つの好ましい実施形態によれば、本発明による発光ダイオード装置は、NTCサーミスタデバイスおよびPTCサーミスタデバイスを備え、これらはそれぞれ個別のキャビティ内に、または2つ一緒に1つの同じキャビティ内に、完全に沈み込んで配設されている。以上により、このような発光ダイオード装置では、過電流に対する保護デバイスの組み込みを、たとえばPTCサーミスタデバイスの形態で達成することができ、また温度センサの組み込みを、たとえばNTCサーミスタデバイスの形態で達成することができ、1つの極めて小さな部品高の発光ダイオード装置でまとめて達成することができる。
【0043】
もう1つの実施形態によれば、上記の基体はビア(複数)を備える。ビアは、「垂直方向相互接続手段」("vertical interconnect access")であり、貫通接続部(Durchkontaktierung)を表している。好ましくは少なくとも1つの熱的ビアとして、すなわち熱伝導用貫通接続部として実装されている。さらに複数または全てのビアは、熱的ビアとして形成されていてよい。この少なくとも1つの熱的ビアは、上記の発光ダイオードチップから熱を奪って放散することを改善する。好ましくはこの少なくとも1つの熱的ビアは、良好な熱伝導特性を備えている。たとえばこの少なくとも1つのビアは、上記の発光ダイオードチップのキャビティの底面から、この発光ダイオードチップのキャビティに向いていない、特に反対側にある上記の基板の表面に達していてよい。たとえばこの少なくとも1つのビアは、銅,銀,または銀−パラジウムを含み、またはこれらから成っている。さらにこの少なくとも1つのビアが、上記の発光ダイオードチップとこの発光ダイオードチップのキャビティに向いていない上記の表面上にメタライジング部の形態で配設されている電気的接続面との間の導電部(elektrische Zuleitung)として機能するように設けられていてよい。
【0044】
もう1つの実施形態によれば、上記の発光ダイオードチップは、少なくとも部分的に保護層によって覆われている。たとえば上記の発光ダイオードは、この保護層によって覆われた1つのキャビティに配設されている。この保護層は、上記の発光ダイオード装置のレンズとして機能してよい。さらに、1つの別のキャビティおよび/またはこの別のキャビティに配設された電子デバイスがこの保護層によって少なくとも部分的に覆われていてよい。この保護層は、好ましくはシリコンを含み、またはシリコンから成っている。
【0045】
もう1つの実施形態によれば、上記の基板は、上記のキャビティに向いていない面にメタライジング部を備える。このメタライジング部は、少なくとも上記の基板のキャビティに向いていない面の全体に渡って延在してよい。代替としてこのメタライジング部は、この少なくとも上記の基板のキャビティに向いていない面の一部に渡って延在してよい。好ましくはこのメタライジング部は、上記の発光ダイオード装置の、たとえば基板または回路基板への接続に用いられる。このようにしてこのメタライジング部は、上記の基板の下面に配設されていてよく、一方上記のキャビティおよびとりわけ上記の発光ダイオードチップは、これと反対側の上面に配設されていてよい。
【0046】
もう1つの実施形態によれば、上記の基体は絶縁層を備える。この絶縁層は、好ましくは電気的な絶縁層である。たとえば上記の基体は、その少なくとも1つの面に上記の絶縁層が積層されたバリスタ材料を備える。この絶縁層を用いて、たとえば上記基板上に配設されたデバイスと上記基体または上記基体の領域との間の電気的絶縁を達成することができる。好ましくはこの絶縁層は、以下の材料の1つを含みまたは以下の材料の1つから成っている。酸化チタン,酸化アルミニウム,窒化アルミニウム,酸化珪素,窒化珪素。
【0047】
ここに記載する発光ダイオード装置は、とりわけ小さな部品高および良好な熱的管理を特徴とする。ここに記載する発光ダイオード装置では、さらに発光ダイオードチップの放出光が、たとえばディスクリートなESD保護デバイス(複数)または熱センサ(複数)のような電子デバイスによって悪い影響を受けることがない。
【0048】
本発明による発光ダイオード装置のさらなる有利点および有利な実施形態を、
図1〜5に記載した実施形態を参照して、以下に示す。