(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
アンドロゲンレセプターが介在する疾患または病気が、前立腺がん、前立腺肥大症、多毛症、脱毛症、神経性食欲不振症、乳がん、アクネ、男性性機能障害、AIDSおよび悪液質から成る群から選択され、該アンドロゲンレセプターが介在する疾患または病気の治療または予防のための薬物の製造における請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、またはそれらの互変異性体、メソマー、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬学的に許容される塩、または請求項10に記載の医薬組成物の使用。
アンドロゲンレセプターが介在する疾患または病気が、前立腺がん、前立腺肥大症、多毛症、脱毛症、神経性食欲不振症、乳がん、アクネ、男性性機能障害、AIDSおよび悪液質から成る群から選択され、好ましくは乳がんまたは前立腺がん、より好ましくは前立腺がん、そして最も好ましくはホルモン感受性前立腺がんまたはホルモン抵抗性前立腺がんであって、該アンドロゲンレセプターが介在する疾患または病気の治療または予防のための薬物として使用するための、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、またはそれらの互変異性体、メソマー、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬学的に許容される塩、または請求項10に記載の医薬組成物。
【発明を実施するための形態】
【0030】
発明の詳細な説明
特に明記しない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用する用語は、以下に述べる意味を有する。
「アルキル」は、C
1-C
20の直鎖および分岐鎖基を含む飽和脂肪族炭化水素基をいう。好ましくは、アルキル基は1〜10個の炭素原子を持つアルキル、より好ましくは、1〜6個の炭素原子を持つアルキルである。代表例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、n−ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、n−ヘキシル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル、n−ヘプチル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、2,3-ジメチルペンチル、2,4-ジメチルペンチル、2,2-ジメチルペンチル、3,3-ジメチルペンチル、2-エチルペンチル、3-エチルペンチル、n−オクチル、2,3-ジメチルヘキシル、2,4-ジメチルヘキシル、2,5-ジメチルヘキシル、2,2-ジメチルヘキシル、3,3-ジメチルヘキシル、4,4-ジメチルヘキシル、2-エチルヘキシル、3-エチルヘキシル、4-エチルヘキシル、2-メチル-2-エチルペンチル、2-メチル-3-エチルペンチル、n−ノニル、2-メチル-2-エチルヘキシル、2-メチル-3-エチルヘキシル、2,2-ジエチルペンチル、n−デシル、3,3-ジエチルヘキシル、2,2-ジエチルヘキシル、およびそれらの分岐鎖の異性体が挙げられる。より好ましくは、アルキル基は1〜6個の炭素原子を持つ低級アルキルであり、代表例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、n−ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、n−ヘキシル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル等が挙げられる。アルキル基は置換されていても無置換でもよい。置換されている場合、置換基はいかなる可能な接続点で置換していてもよく、好ましくは置換基はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロ環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロ環アルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロ環状アルキルチオ、オキソ基、-OR
6、-NR
7R
8、-C(O)NR
7R
8、-S(O)
mR
6、-C(O)R
6、-OC(O)R
6、-NR
7C(O)R
8、-NR
7C(O)OR
8および-C(O)OR
6から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0031】
「シクロアルキル」は、3〜20個の炭素原子、好ましくは3〜12個の炭素原子、より好ましくは3〜10個の炭素原子、最も好ましくは3〜6個の炭素原子を持つ飽和および/または部分的に不飽和の単環式または多環式炭化水素基をいう。単環式シクロアルキルの代表例としては、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクチル等が挙げられる。多環式シクロアルキルとしては、スピロ環、縮合環または架橋環を持ったシクロアルキルが挙げられる。
【0032】
「スピロシクロアルキル」は、1個の共通の炭素原子(スピロ原子と呼ばれる)を通じて結合する環を持つ5〜20員の多環式基をいい、1以上の環は1以上の二重結合を含んでいてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系を持たない。好ましくは、スピロシクロアルキルは6〜14員であり、より好ましくは7〜10員である。共通のスピロ原子の数により、スピロシクロアルキルはモノスピロシクロアルキル、ジスピロシクロアルキル、またはポリスピロシクロアルキルに分類され、そして好ましくはモノスピロシクロアルキルまたはジスピロシクロアルキル、より好ましくは4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員、または5員/6員のモノスピロシクロアルキルをいう。スピロシクロアルキルの代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化8】
【0033】
「縮合シクロアルキル」は、5〜20員の多環式炭化水素基をいい、系の各環は隣り合った炭素原子対を他の環と共有していて、1以上の環は1以上の二重結合を含んでいてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系を持たない。好ましくは、縮合シクロアルキルは6〜14員、より好ましくは7〜10員である。構成する環の数により、縮合シクロアルキルは二環式、三環式、四環式または多環式縮合シクロアルキルに分けられ、そして好ましくは二環式または三環式縮合シクロアルキル、より好ましくは5員/5員、または5員/6員の二環式縮合シクロアルキルをいう。縮合シクロアルキルの代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化9】
【0034】
「架橋シクロアルキル」は、5〜20員の多環式炭化水素基をいい、系内のどの2つの環も2つの連結していない炭素原子を共有している。環は1以上の二重結合を持っていてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系を持たない。好ましくは、架橋シクロアルキルは6〜14員、より好ましくは7〜10員である。構成する環の数により、架橋シクロアルキルは二環式、三環式、四環式または多環式架橋シクロアルキルに分けられ、そして好ましくは二環式、三環式または四環式架橋シクロアルキル、より好ましくは二環式または三環式架橋シクロアルキルをいう。架橋シクロアルキルの代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化10】
シクロアルキルは、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロ環状アルキルの環に縮合していてもよく、親構造に結合した環はシクロアルキルである。代表例としては、これらに限定されないが、インダニル酢酸、テトラヒドロナフタレン、ベンゾシクロヘプチルなどが挙げられる。シクロアルキルは、任意に置換されていても、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロ環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロ環状アルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロ環状アルキルチオ、オキソ基、-OR
6、-NR
7R
8、-C(O)NR
7R
8、-S(O)
mR
6、-C(O)R
6、-OC(O)R
6、-NR
7C(O)R
8、-NR
7C(O)OR
8および-C(O)OR
6から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0035】
「ヘテロシクリル」は、環原子としてN,OおよびS(O)
m(式中、mは0〜2から選択される整数である)から成る群から選ばれる1以上のヘテロ原子を持つが、環中の-O-O-、-O-S-または-S-S-は除外し、残る環原子は炭素である、3〜20員の飽和および/または部分的に不飽和の単環式または多環式炭化水素基をいう。好ましくは、ヘテロシクリルは1〜4個の原子がヘテロ原子である3〜12個の原子を;より好ましくは3〜10個の原子を;そして最も好ましくは4〜6個の原子を持つ。単環式ヘテロシクリルの代表例としては、これらに限定されないが、ピロリジル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、スルホ-モルホリニル、ホモピペラジニル、ピラニル、テトラヒドロフラニル、1,1-ジオキソ‐テトラヒドロチオピラニル、オキセタニル、アゼチジニルなどが挙げられる。多環式ヘテロシクリルとしては、スピロ環、縮合環または架橋環を有するヘテロシクリルが挙げられる。
【0036】
「スピロヘテロシクリル」は、1個の共通の炭素原子(スピロ原子と呼ばれる)を通じて結合する環を持つ5〜20員の多環式ヘテロシクリルをいい、該環は環原子としてN,OおよびS(O)
m(式中、mは0〜2から選択される整数である)から成る群から選ばれる1以上のヘテロ原子を持ち、1以上の環は1以上の二重結合を含んでいてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系は持たない。好ましくは、スピロヘテロシクリルは6〜14員、より好ましくは7〜10員である。共通のスピロ原子の数により、スピロヘテロシクリルはモノスピロヘテロシクリル、ジスピロヘテロシクリル、またはポリスピロヘテロシクリルに分類され、そして好ましくはモノスピロヘテロシクリルまたはジスピロヘテロシクリル、そしてより好ましくは4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員、または5員/6員のモノスピロヘテロシクリルをいう。スピロヘテロシクリルの代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化11】
【0037】
「縮合ヘテロシクリル」は、5〜20員の多環式ヘテロシクリル基をいい、系内の各環は隣り合った炭素原子対を他の環と共有しており、1以上の環は1以上の二重結合を含んでいてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系を持たず、そして該環は、環原子としてN,OおよびS(O)
m(式中、mは0〜2から選択される整数である)から成る群から選ばれる1以上のヘテロ原子を持ち、残る環原子は炭素である。好ましくは、縮合ヘテロシクリルは6〜14員、より好ましくは7〜10員である。構成する環の数により、縮合ヘテロシクリルは二環式、三環式、四環式または多環式縮合ヘテロシクリルに分けられ、好ましくは二環式または三環式縮合ヘテロシクリル、より好ましくは5員/5員、または5員/6員の二環式縮合ヘテロシクリルをいう。縮合ヘテロシクリルの代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化12】
【0038】
「架橋ヘテロシクリル」は、5〜14員の多環式ヘテロ環状アルキル基をいい、系内のどの2つの環も2つの連結していない炭素原子を共有しており、該環は1以上の二重結合を持っていてもよいが、環のどれも完全に共役したπ電子系を持たず、そして環は環原子としてN,OおよびS(O)
m(式中、mは0〜2から選択される整数である)から成る群から選ばれる1以上のヘテロ原子を持ち、残る環原子は炭素である。好ましくは、架橋ヘテロシクリルは6〜14員、より好ましくは7〜10員である。構成する環の数により、架橋ヘテロシクリルは二環式、三環式、四環式または多環式架橋ヘテロシクリルに分けられ、そして好ましくは二環式、三環式または四環式架橋ヘテロシクリル、そしてより好ましくは二環式または三環式架橋ヘテロシクリルをいう。架橋ヘテロシクリルの代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化13】
該ヘテロシクリルの環は、アリール、ヘテロアリールまたはシクロアルキルの環に縮合していてもよく、親構造に結合した環がヘテロシクリルである。代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化14】
、シクロアルキル、ヘテロ環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロ環状アルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロ環状アルキルチオ、オキソ基、-OR
6、-NR
7R
8、-C(O)NR
7R
8、-S(O)
mR
6、-C(O)R
6、-OC(O)R
6、-NR
7C(O)R
8、-NR
7C(O)OR
8および-C(O)OR
6から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0039】
「アリール」は、6〜14員の全て炭素の単環式環または多環式縮合環(“縮合”環系は、系内の各環が隣接する炭素原子対を系内の他の環と共有することをいう)基をいい、完全に共役したπ電子系を持っている。好ましくは、アリールは6〜10員、より好ましくはフェニルおよびナフチル、そして最も好ましくはフェニルである。アリールはヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロアルキルの環に縮合していてもよく、親構造に結合した環がアリールである。代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化15】
アリール基は、置換されていても、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロ環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロ環状アルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロ環状アルキルチオ、-OR
6、-NR
7R
8、-C(O)NR
7R
8、-S(O)
mR
6、-C(O)R
6、-OC(O)R
6、-NR
7C(O)R
8、-NR
7C(O)OR
8および-C(O)OR
6から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0040】
「ヘテロアリール」は、環原子としてO、SおよびNから成る群から選択される1〜4個のヘテロ原子を持ち、5〜14員であるアリール系をいう。好ましくはヘテロアリールは、5〜10員、より好ましくは5または6員であり、さらに好ましくはフリル、チエニル、ピリジル、ピロリル、N-アルキルピロリル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、テトラゾリル等である。ヘテロアリールは、アリール、ヘテロシクリルまたはシクロアルキルの環と縮合していてもよく、親構造に結合した環がヘテロアリールである。代表例としては、これらに限定されないが、以下の基が挙げられる:
【化16】
ヘテロアリール基は、置換されていても、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロ環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロ環状アルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロ環状アルキルチオ、-OR
6、-NR
7R
8、-C(O)NR
7R
8、-S(O)
mR
6、-C(O)R
6、-OC(O)R
6、-NR
7C(O)R
8、-NR
7C(O)OR
8および-C(O)OR
6から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0041】
「アルケニル」は、少なくとも2つの炭素原子と少なくとも1つの炭素−炭素二重結合をもつ上記で定義したアルキルをいい、好ましくはC
2-6アルケニル、そしてより好ましくはC
2-4アルケニル、例えばビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−、2−、または3−ブテニル等をいう。アルケニル基は、置換されていても、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロ環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロ環状アルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロ環状アルキルチオ、オキソ基、-OR
6、-NR
7R
8、-C(O)NR
7R
8、-S(O)
mR
6、-C(O)R
6、-OC(O)R
6、-NR
7C(O)R
8、-NR
7C(O)OR
8および-C(O)OR
6から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0042】
「アルキニル」は、少なくとも2つの炭素原子と少なくとも1つの炭素−炭素三重結合をもつ上記で定義したアルキルをいい、好ましくはC
2-6アルキニル、そしてより好ましくはC
2-4アルキニル、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−、2−、または3−ブチニル等をいう。アルキニル基は、置換されていても、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロ環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロ環状アルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロ環状アルキルチオ、オキソ基、-OR
6、-NR
7R
8、-C(O)NR
7R
8、-S(O)
mR
6、-C(O)R
6、-OC(O)R
6、-NR
7C(O)R
8、-NR
7C(O)OR
8および-C(O)OR
6から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0043】
「アルコキシ」は、−O−(アルキル)および−O−(無置換シクロアルキル)基の両者をいい、該アルキル、シクロアルキルは上記で定義した通りである。代表例としては、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられる。アルコキシは、置換されていても、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくはアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルスルホ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロ環状アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロ環状アルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロ環状アルキルチオ、-OR
6、-NR
7R
8、-C(O)NR
7R
8、-S(O)
mR
6、-C(O)R
6、-OC(O)R
6、-NR
7C(O)R
8、-NR
7C(O)OR
8および-C(O)OR
6から成る群から独立して選ばれる1以上の基である。
【0044】
「ヒドロキシアルキル」は、−(アルキル)−OH をいい、アルキルは上記で定義した通りである。
「ハロアルキル」は、1以上のハロゲンで置換されたアルキルをいい、アルキルは上記で定義した通りである。
「ヒドロキシ」は、−OH基をいう。
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素をいう。
「アミノ」は、−NH
2基をいう。
「シアノ」は、−CN基をいう。
「ニトロ」は、−NO
2基をいう。
「オキソ基」は、=O基をいう。
「カルボキシル」は、−C(O)OH基をいう。
「アルコキシカルボニル」は、−C(O)O(アルキル)または(シクロアルキル)基をいい、該アルキルおよびシクロアルキルは上記で定義した通りである。
「任意の」または「任意に」は、その次に記載した出来事や状況が生じてもよいが、必ずしも生じなくてもよいことを意味し、その記述は出来事や状況が生じても生じなくてもよい場合を含んでいる。例えば、「アルキルで任意に置換されたヘテロ環基」は、アルキル基が存在しても、必ずしも存在しなくてもよいことを意味し、その記述はアルキルで置換されたヘテロ環基とアルキルで置換されていないヘテロ環基の場合を含んでいる。
「置換された」は、基内の1以上の水素原子、好ましくは5個まで、より好ましくは1〜3個の水素原子が対応する数の置換基で置き換えられることをいう。置換基がそれらの可能な化学的位置にのみ存在するということなく使用する。当業者は実験や理論により過剰な努力を払うことなく置換が可能か不可能かを判断することができる。例えば、フリーの水素を持つアミノまたはヒドロキシ基と不飽和結合(オレフィンなど)を持つ炭素原子の
組合せは不安定かもしれない。
「医薬組成物」は、本発明で記載した1以上の化合物もしくは生理学的/薬学的に許容されたそれらの塩やプロドラッグおよび生理学的/薬学的に許容された担体並びに賦形剤などの他の化学成分の混合物をいう。医薬組成物の目的は生体への化合物の投与を容易にすることであり、これにより活性成分の吸収、従って生物活性の発現に資する。
mおよびR
6〜R
8は、式(I)の化合物で定義した通りである。
【0045】
本発明の化合物の合成方法
本発明の目的を完成するために、本発明は、これに限定されないが、以下の技術的解決法を適用する:
以下の工程を含む、本発明の式(I)の化合物、またはそれらの互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬学的に許容される塩を製造する方法:
スキーム1:
【化17】
アミノ化合物(a)をトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートの存在下でケトン化合物(b)およびトリメチルシリルシアニドと溶媒中で反応させて、シアノ化合物(c)を得て;フェニルアミン化合物(d)を溶媒中でチオホスゲンと反応させて、イソチオシアナートベンゼン化合物(e)を得て;イソチオシアナートベンゼン化合物(e)をシアノ化合物(c)と溶媒中で環化させ、得られた生成物を酸性条件下で加水分解してチオキソイミダゾリジン化合物(f)を得て;次いで、チオキソイミダゾリジン化合物(f)をアルカリ条件下、溶媒中でLGが置換したR
3化合物(g)と反応させて、式(I)の化合物を得る;式中、LGは脱離基、好ましくはハロゲンまたはp-トルエンスルホニルオキシであり;A、Z
1、Z
2、R
1〜R
5は、式(I)で定義した通りである。
酸性条件としては、これらに限定されないが、トリフルオロ酢酸、ギ酸、酢酸、塩酸、硫酸、またはメタンスルホン酸が、好ましくは塩酸が挙げられる。
アルカリ条件としては、有機アルカリと無機アルカリが挙げられ、有機アルカリとしては、これらに限定されないが、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N,N-ジメチルホルムアミド、n−ブチルリチウム、カリウムtert-ブトキシド、またはテトラブチルアンモニウムブロミドが挙げられ;そして無機アルカリとしては、これらに限定されないが、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、または炭酸セシウムが、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、または水酸化カリウムが挙げられる。
溶媒としては、これらに限定されないが、酢酸、エタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、n−ヘキサン、アセトン、メタノール、水、アセトニトリル、ジクロロメタン、メチルベンゼン、N,N-ジメチルホルムアミド、またはN,N-ジメチルアセトアミドが挙げられる。
【0046】
スキーム2:
【化18】
チオキソイミダゾリジン化合物(f)を、トリフェニルホスフィンまたはトリn-ブチルホスフィン、アゾジカルボン酸誘導体(好ましくは1,1’-(アゾジカルボニル)ジピぺリジンまたはジイソプロピル アゾジカルボキシレート)の存在下、溶媒中でヒドロキシが置換したR
3化合物(h)と縮合させて、式(I)の化合物を得る;式中、A、Z
1、Z
2、R
1〜R
5は、式(I)で定義した通りである。
アルカリ条件としては、有機アルカリと無機アルカリが挙げられ、有機アルカリとしては、これらに限定されないが、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N,N-ジメチルホルムアミド、n−ブチルリチウム、カリウムtert-ブトキシド、またはテトラブチルアンモニウムブロミドが挙げられ;そして無機アルカリとしては、これらに限定されないが、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、または炭酸セシウムが、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、または水酸化カリウムが挙げられる。
溶媒としては、これらに限定されないが、酢酸、エタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、n−ヘキサン、アセトン、メタノール、水、アセトニトリル、ジクロロメタン、メチルベンゼン、N,N-ジメチルホルムアミド、またはN,N-ジメチルアセトアミドが挙げられる。
【0047】
スキーム3:
【化19】
チオキソイミダゾリジン化合物(f)をアルカリ条件下で3,4-エポキシテトラヒドロフラン(i)と溶媒中で反応させて、式(I)の化合物を得る;式中、A、Z
1、Z
2、R
1、R
2、R
4、R
5は、式(I)で定義した通りであり、R
3は4-ヒドロキシテトラヒドロフランである。
アルカリ条件としては、有機アルカリと無機アルカリが挙げられ、有機アルカリとしては、これらに限定されないが、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N,N-ジメチルホルムアミド、n−ブチルリチウム、カリウムtert-ブトキシド、またはテトラブチルアンモニウムブロミドが挙げられ;そして無機アルカリとしては、これらに限定されないが、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、または炭酸セシウムが、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、または水酸化カリウムが挙げられる。
溶媒としては、これらに限定されないが、酢酸、エタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、n−ヘキサン、アセトン、メタノール、水、アセトニトリル、ジクロロメタン、メチルベンゼン、N,N-ジメチルホルムアミド、またはN,N-ジメチルアセトアミドが挙げられる。
【0048】
以下の工程を含む、本発明の式(II)の化合物、またはそれらの互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬学的に許容される塩を製造する方法:
スキーム4:
【化20】
アミノ化合物(IIa)をトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートの存在下に溶媒中でケトン化合物(b)およびトリメチルシリルシアニドと反応させて、シアノ化合物(IIc)を得て;フェニルアミン化合物(d)を溶媒中でチオホスゲンと反応させて、イソチオシアナートベンゼン化合物(e)を得て;イソチオシアナートベンゼン化合物(e)をシアノ化合物(IIc)と溶媒中で環化させ、得られた生成物を酸性条件下で加水分解してチオキソイミダゾリジン化合物(IIf)を得て;次いで、チオキソイミダゾリジン化合物(IIf)をアルカリ条件下、溶媒中でLGが置換したR
3化合物(g)と反応させて、式(II)の化合物を得る;式中、LGは脱離基、好ましくはハロゲンまたはp-トルエンスルホニルオキシであり;Z
1、Z
2、R’、R
1〜R
5は、式(II)で定義した通りである。
酸性条件としては、これらに限定されないが、トリフルオロ酢酸、ギ酸、酢酸、塩酸、硫酸、またはメタンスルホン酸が、好ましくは塩酸が挙げられる。
アルカリ条件としては、有機アルカリと無機アルカリが挙げられ、有機アルカリとしては、これらに限定されないが、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N,N-ジメチルホルムアミド、n−ブチルリチウム、カリウムtert-ブトキシド、またはテトラブチルアンモニウムブロミドが挙げられ;そして無機アルカリとしては、これらに限定されないが、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、または炭酸セシウムが、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、または水酸化カリウムが挙げられる。
溶媒としては、これらに限定されないが、酢酸、エタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、n−ヘキサン、アセトン、メタノール、水、アセトニトリル、ジクロロメタン、メチルベンゼン、N,N-ジメチルホルムアミド、またはN,N-ジメチルアセトアミドが挙げられる。
【0049】
スキーム5:
【化21】
チオキソイミダゾリジン化合物(IIf)をトリフェニルホスフィンまたはトリn-ブチルホスフィン、アゾジカルボン酸誘導体(好ましくは1,1’-(アゾジカルボニル)ジピぺリジンまたはジイソプロピル アゾジカルボキシレート)の存在下、溶媒中でヒドロキシが置換したR
3化合物(h)と縮合させて、式(II)の化合物を得る;式中、Z
1、Z
2、R’、R
1〜R
5は、式(II)で定義した通りである。
アルカリ条件としては、有機アルカリと無機アルカリが挙げられ、有機アルカリとしては、これらに限定されないが、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N,N-ジメチルホルムアミド、n−ブチルリチウム、カリウムtert-ブトキシド、またはテトラブチルアンモニウムブロミドが挙げられ;そして無機アルカリとしては、これらに限定されないが、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、または炭酸セシウムが、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、または水酸化カリウムが挙げられる。
溶媒としては、これらに限定されないが、酢酸、エタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、n−ヘキサン、アセトン、メタノール、水、アセトニトリル、ジクロロメタン、メチルベンゼン、N,N-ジメチルホルムアミド、またはN,N-ジメチルアセトアミドが挙げられる。
【0050】
スキーム6:
【化22】
チオキソイミダゾリジン化合物(IIf)をアルカリ条件下で3,4-エポキシテトラヒドロフラン(i)と溶媒中で反応させて、式(II)の化合物を得る;式中、Z
1、Z
2、R’、R
1、R
2、R
4、R
5は、式(II)で定義した通りであり、R
3は4-ヒドロキシテトラヒドロフランである。
アルカリ条件としては、有機アルカリと無機アルカリが挙げられ、有機アルカリとしては、これらに限定されないが、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N,N-ジメチルホルムアミド、n−ブチルリチウム、カリウムtert-ブトキシド、またはテトラブチルアンモニウムブロミドが挙げられ;そして無機アルカリとしては、これらに限定されないが、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、または炭酸セシウムが、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、または水酸化カリウムが挙げられる。
溶媒としては、これらに限定されないが、酢酸、エタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、n−ヘキサン、アセトン、メタノール、水、アセトニトリル、ジクロロメタン、メチルベンゼン、N,N-ジメチルホルムアミド、またはN,N-ジメチルアセトアミドが挙げられる。
【0051】
好ましい実施態様
以下の実施例は本発明を説明するものであり、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
もし実験方法の特定の条件が本発明の実施例で特定されていない場合、それらは一般に慣用されている条件や原料や製品の製造者の推奨する条件と一致する。特定の出所が示されていない試薬は市販品か、慣用の試薬である。
実施例
化合物の構造は核磁気共鳴(NMR)および/またはマススペクトル(MS)により同定した。NMRはBruker AVANCE-400により測定した。NMRケミカルシフト(δ)は10
−6(ppm)で示した。溶媒は重ジメチルスルホキシド(DMSO-d
6)、重クロロホルム(CDCl
3)および重メタノール(CD
3OD)で、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を用いた。
MSはFINNIGAN LCQAd (ESI)質量分析計(製造者:Thermo、タイプ:Finnigan LCQ advantage MAX)で測定した。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)はAgilent 1200DAD高速液体クロマトグラフィースペクトロメータ(Sunfire C18 150×4.6 mm chromatographic column)およびWaters 2695-2996高速液体クロマトグラフィースペクトロメータ(Gimini C18 150×4.6 mmクロマトカラム)で測定した。
キナーゼの平均阻害率およびIC50値はNovoStar ELISA (BMG Co.、独)で測定した。
薄層シリカゲルクロマトグラフィー(TLC)にYantai Huanghai HSGF254またはQingdao GF254シリカゲルプレートを用いた。TLCに用いたプレートの寸法は0.15mm〜0.2mmで、生成物の精製に用いたプレートの寸法は0.4mm〜0.5mmであった。
カラムクロマトグラフィーは一般にYantai Huanghai200〜300メッシュシリカゲルを担体として用いた。
本発明の公知の出発物質は先行技術における慣用の合成法によって製造するか、またはABCR GmbH & Co. KG、Acros Organics、Aldrich Chemical Company、Accela ChemBio Inc.、またはDari chemical Companyなどから購入することができる。
オキソン(Oxone)試薬は2KHSO
5・KHSO
4・K
2SO
4を意味する。
特に明記しない限り、以下の反応は窒素雰囲気下またはアルゴン雰囲気下に置かれた。
用語「窒素雰囲気」または「アルゴン雰囲気」は反応フラスコが1Lの窒素またはアルゴン風船を備えていることを意味する。
用語「水素雰囲気」は反応フラスコが1Lの水素風船を備えていることを意味する。
加圧水素添加反応はParr 3916EKX hydrogenation spectrometerおよびQL-500水素発生器を用いて行った。
水素添加反応において、反応系は通常真空にして水素を満たし、この操作を3回繰り返した。
特に明記しない限り、以下の反応で用いた溶液は水溶液である。
特に明記しない限り、以下の反応における反応温度は室温であり、温度範囲は20℃〜30℃であった。
反応経過は薄層クロマトグラフィー(TLC)でモニターし、展開溶媒の系は:A:ジクロロメタンおよびメタノール、B:n−ヘキサンおよび酢酸エチル、C:石油エーテルおよび酢酸エチル、D:アセトンであった。溶媒の容積比は化合物の極性に従って調整した。
カラムクロマトグラフィーおよび薄層クロマトグラフィーによる化合物の精製用の溶出系は:A:ジクロロメタンおよびメタノール系、B:n−ヘキサンおよび酢酸エチル系、C:n−ヘキサンおよびアセトン、D:n−ヘキサン、E:酢酸エチルであった。溶媒の容積は化合物の極性に従って調整し、時には少量のトリエチルアミンなどのアルカリ試薬や酢酸などの酸性試薬も添加した。
【実施例1】
【0052】
(R)-4-(3-(3-フルオロ-4-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化23】
【化24】
工程1
2-((3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)アミノ)-2-メチルプロパンニトリル
4‐アミノ‐2‐フルオロフェノール1a(6g,0.05mol)をアセトンとジクロロメタン(V/V=1:2)の混合液90mLに溶解し、次いでトリメチルシリルシアニド(9.4mL,0.07mol)およびトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル(0.4mL,2.30mmol)を添加した。反応溶液は2.5時間撹拌した。反応溶液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物2-((3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)アミノ)-2-メチルプロパンニトリル1b(7.02g,収率76.6%)を褐色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 194.4 [M+1]
【0053】
工程2
4-イソチオシアナート-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1c(10g,0.05mol)をn−ヘキサンと水(V/V=1:1)の混合液60mLに溶解し、次いで氷浴中(0〜5℃)でチオホスゲン(4.6mL,0.06mol)を添加した。次いで氷浴を取り外し、反応溶液は室温に温めて12時間反応した後、チオホスゲン(3.0mL,0.04mol)を補充した。24時間反応後、反応液を静置して分相させ、水相をn−ヘキサンと酢酸エチル(V/V=10:1)の混合液(50mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮して、標題化合物4-イソチオシアナート-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1d(10g、収率80.8%)を淡褐色オイルとして得た。
【0054】
工程3
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
2-((3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)アミノ)-2-メチルプロパンニトリル1b(3g,15mmol)と4-イソチオシアナート-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1d(4.20g,18mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド50mLに溶解し、3時間撹拌した。反応溶液はメタノール30mLおよび2M塩酸30mLと混合し、70℃まで温めた。2時間反応後、反応溶液は室温まで冷却し、水50mLと混合して、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(6g,収率91.7%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 424.3 [M+1]
【0055】
工程4
(R)-4-(3-(3-フルオロ-4-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(80mg,0.19mmol)を反応フラスコに入れ、次いで(S)-テトラヒドロフラン-3-イル-4-メチルベンゼンスルホナート1f(92mg,0.38mmol、US特許出願 "US2003/153752 A1"に開示の方法により合成)、炭酸セシウム(186mg,0.57mmol)およびN,N-ジメチルアセトアミド1mLを続けて添加した。反応溶液は50℃まで温めた。3時間反応後、反応溶液は室温まで冷却し、水15mLと混合し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物(R)-4-(3-(3-フルオロ-4-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1(63mg,収率67.6%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 494.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.96-8.00 (m, 2H), 7.84 (d, 1H), 7.00-7.09 (m, 3H), 5.00-5.03 (m, 1H), 4.12-4.14 (m, 2H), 4.06-4.08 (m, 1H), 3.96-4.01 (m, 1H), 2.23-2.26 (m, 2H), 1.59 (s, 6H)
【実施例2】
【0056】
(S)-4-(3-(3-フルオロ-4-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化25】
【化26】
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(80mg,0.19mmol)を反応フラスコに入れ、次いで(R)-テトラヒドロフラン-3-イル-4-メチルベンゼンスルホナート2a(92mg,0.38mmol、公知の方法"Journal of Medicinal Chemistry, 2011, 54 (12), 4092-4108"により合成)、炭酸セシウム(186mg,0.57mmol)およびN,N-ジメチルアセトアミド3mLを続けて添加した。反応溶液は60℃まで温めた。2時間反応後、反応溶液は室温まで冷却し、水15mLと混合し、酢酸エチル(25mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、残渣は溶出系Bを用いて薄層クロマトグラフィーで精製して、標題化合物(S)-4-(3-(3-フルオロ-4-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル2(73mg,収率77.9%)を淡黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 494.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.06 (m, 2H), 7.84 (q, 1H), 7.08 (d, 1H), 7.04-7.03 (m, 2H), 5.04-5.02 (m, 1H), 4.07-3.94 (m, 4H), 2.29-2.24 (m, 2H), 1.60 (s, 6H).
【実施例3】
【0057】
4-(3-(4-(ジフルオロメトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化27】
【化28】
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(300mg,0.71mmol)をアセトニトリルと水(V/V=1:1)の混合液10mLに溶解し、次いで氷浴中(0℃)で水酸化カリウム(79mg,1.42mmol)およびブロモジフルオロメタンジエチルホスフェート(0.15mL,0.85mmol)を続けて添加した。反応溶液は室温まで加温し、12時間撹拌した後、水20mLと混合し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、残渣は溶出系Dを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィー、続いて溶出系Dを用いて薄層クロマトグラフィーにより精製して、標題化合物4-(3-(4-(ジフルオロメトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル3(90mg、収率26.8%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 474.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.96-7.99 (m, 2H), 7.84 (d, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.13-7.20 (m, 2H), 6.66 (t, 1H), 1.62 (s, 6H)
【実施例4】
【0058】
4-(3-(3-フルオロ-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化29】
【化30】
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)を反応フラスコに入れ、次いでテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール4a(29mg,0.28mmol,US特許出願"US2011/71196 A1"に開示の方法により製造)、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(95mg,0.38mmol)、メチルベンゼン10mLおよびトリn−ブチルホスフィン(94μL,0.38mmol)を続けて添加した。反応溶液は50℃まで加温し、3時間撹拌した。反応溶液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル4(82mg、収率68.4%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 508.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.96-8.00 (m, 2H), 7.84 (d, 1H), 7.03-7.13 (m, 3H), 4.58-4.59 (m, 1H), 4.00-4.03 (m, 2H), 3.59-3.63 (m, 2H), 2.05-2.08 (m, 2H), 1.87-1.91 (m, 2H) , 1.59 (s, 6H).
【実施例5】
【0059】
4-(3-(3-フルオロ-4-((1-ヒドロキシシクロプロピル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化31】
【化32】
工程1
メチル 1-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)シクロプロパンカルボキシレート
メチル 1-ヒドロキシシクロプロパンカルボキシレート5a(350mg,3.02mmol)をジクロロメタン30mLに溶解し、tert-ブチルジメチルシリルクロリド(495mg,3.30mmol)およびイミダゾール(306mg,4.49mmol)を添加した。12時間反応後、反応混合液はジクロロメタン20mLと混合し、飽和食塩水(20ml×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、粗標題生成物メチル 1-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)シクロプロパンカルボキシレート5b(600mg,無色オイル)を得たが、さらに精製することなく、次の工程に直接用いた。
【0060】
工程2
(1-((tert-ブチルジメチルシリル) オキシ)シクロプロピル)メタノール
メチル 1-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)シクロプロパンカルボキシレート5b(600mg,2.61mmol)をテトラヒドロフラン30mLに溶解し、ドライアイス―アセトンバス中で−40℃以下に冷却して、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(7.8mL,7.80mmol)を添加した。反応溶液は−40℃で3時間撹拌して、水20mLを添加した。反応溶液は室温まで温め、10分間撹拌して反応をクエンチした。反応混合液はろ過した。ろ液は酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮して、粗標題生成物(1-((tert-ブチルジメチルシリル) オキシ)シクロプロピル)メタノール5c(500mg、清澄なオイル)を得たが、さらに精製することなく、次の工程に直接用いた。
【0061】
工程3
4-(3-(4-((1-((tert-ブチルジメチルシリル) オキシ)シクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
(1-((tert-ブチルジメチルシリル) オキシ)シクロプロピル)メタノール5c(500mg,0.23mmol)を反応フラスコに入れ、4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(80mg,0.19mmol)、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(77mg,0.31mmol)、メチルベンゼン5mLおよびトリn−ブチルホスフィン(61mg,0.31mmol)を続けて添加した。反応溶液は50℃まで加温し、2時間撹拌した。反応溶液は少量のメタノールに溶解し、溶出系Bを用いて薄層クロマトグラフィーで精製して、標題化合物4-(3-(4-((1-((tert-ブチルジメチルシリル) オキシ)シクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル5d(73mg、収率63.3%)を黄色オイルとして得た。
【0062】
工程4
4-(3-(3-フルオロ-4-((1-ヒドロキシシクロプロピル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(4-((1-((tert-ブチルジメチルシリル) オキシ)シクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル5d(73mg,0.12mmol)をテトラヒドロフラン7mLに溶解して、テトラブチルアンモニウムフルオリド(0.13mL,0.13mmol)を添加した。反応溶液は1時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮して、水5mLと混合し、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機相を合わせて、飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製して、標題生成物4-(3-(3-フルオロ-4-((1-ヒドロキシシクロプロピル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル5(50mg、収率84.4%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 494.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.96 (m, 2H), 7.85-7.83 (m, 1H), 7.13-7.03 (m, 3H), 4.15 (s, 2H), 1.60 (s, 6H), 1.04-1.00 (m, 2H), 0.77-0.74 (m, 2H).
【実施例6】
【0063】
4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化33】
【化34】
工程1
tert-ブチル (1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート
tert-ブチル (1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)カルバメート6a(53mg,0.28mmol)を反応フラスコに入れ、4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(95mg,0.38mmol)、メチルベンゼン5mLおよびトリn−ブチルホスフィン(76mg,0.38mmol)を続けて添加した。反応溶液は50℃まで加温し、2時間撹拌した。反応溶液は少量のメタノールに溶解し、溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製して、標題化合物tert-ブチル (1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート6b(115mg、収率82.3%)を白色固形物として得た。
【0064】
工程2
4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
tert-ブチル (1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート6b(115mg,0.19mmol)を2M塩化水素のメタノール溶液4mLに溶解した。反応溶液は4時間撹拌し、2N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH7に調整した。殆どのメタノールを蒸発させた後、反応溶液を酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機相は無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、標題生成物4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル6(97mg,収率94.7%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 493.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.41-8.39 (m, 1H), 8.28-8.27 (m, 1H), 8.08-8.05 (m, 1H), 7.40-7.34 (m, 2H), 7.21-7.19 (m, 1H), 4.25 (s, 2H), 1.51 (s, 6H), 1.14-1.11 (m, 2H), 1.12-0.99 (m, 2H).
【実施例7】
【0065】
4-(3-(3-フルオロ-4-(((3R,4R/3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化35】
【化36】
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)を反応フラスコに入れ、3,4-エポキシテトラヒドロフラン(24mg,0.28mmol)、炭酸セシウム(115mg,0.35mmol)およびN,N-ジメチルアセトアミド4mLを続けて添加した。反応混合液は120℃まで加熱した。1時間反応後、反応溶液は3,4-エポキシテトラヒドロフラン(100mg,1.16mmol)を補充し、さらに1時間120℃で撹拌した。反応溶液は水30mLと混合し、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機相を合わせ、水(15mL×3)および飽和食塩水(15mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系A、続いて溶出系Bを用いて薄層クロマトグラフィーで精製して、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-(((3R,4R/3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル7(40mg,収率33.3%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 510.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.96 (m, 2H), 7.85-7.82 (m, 1H), 7.19-7.15 (t, 1H), 7.08-7.04 (m, 2H), 4.81-4.80 (m, 1H), 4.52-4.50 (m, 1H), 4.33-4.29 (m, 1H), 4.14-4.10 (m, 1H), 4.03-4.00 (m, 1H), 3.88-3.86 (m, 1H), 1.60 (s, 6H).
【実施例8】
【0066】
4-(3-(3-フルオロ-4-(((3R,4R)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【実施例9】
【0067】
4-(3-(3-フルオロ-4-(((3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化37】
【化38】
4-(3-(3-フルオロ-4-(((3R,4R/3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル7(320mg,0.63mmol)をキラルHPLCにより分割した(分割条件:キラルカラムCHIRALCEL IC、移動相:n−ヘキサン:イソプロパノール=85:15、流速:15mL/分)。対応する留分を集め、溶媒を蒸発させて溜去して、標題生成物4-(3-(3-フルオロ-4-(((3R,4R)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル8(130mg,0.26mmol)および4-(3-(3-フルオロ-4-(((3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル9(130mg,0.26mmol)を得た。
8: MS m/z (ESI): 510.3 [M+1], retention time=26.958分, ee value> 99.0%.
9: MS m/z (ESI): [M+1], retention time=32.291分, ee value > 99.0%.
8:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.96 (m, 2H), 7.85-7.82 (m, 1H), 7.19-7.15 (t, 1H), 7.08-7.04 (m, 2H), 4.81-4.80 (m, 1H), 4.52-4.50 (m, 1H), 4.33-4.29 (m, 1H), 4.14-4.10 (m, 1H), 4.03-4.00 (m, 1H), 3.88-3.86 (m, 1H), 1.60 (s, 6H).
9:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.96 (m, 2H), 7.85-7.82 (m, 1H), 7.19-7.15 (t, 1H), 7.08-7.04 (m, 2H), 4.81-4.80 (m, 1H), 4.52-4.50 (m, 1H), 4.33-4.29 (m, 1H), 4.14-4.10 (m, 1H), 4.03-4.00 (m, 1H), 3.88-3.86 (m, 1H), 1.60 (s, 6H)
【実施例10】
【0068】
4-(3-(6-(2-ヒドロキシエトキシ)ピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化39】
【化40】
工程1
2-((6-ヒドロキシピリジン-3-イル)アミノ)-2-メチルプロパンニトリル
5-アミノピリジン-2-オール10a(400mg,3.63mmol)をアセトンとジクロロメタン(V/V=1:2)の混合液9mLに溶解し、次いでトリメチルシリルシアニド(0.7mL,5.40mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル(33μL,0.18mmol)を添加した。反応溶液は12時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物2-((6-ヒドロキシピリジン-3-イル)アミノ)-2-メチルプロパンニトリル10b(507mg,収率79.5%)を褐色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 178.2 [M+1]
【0069】
工程2
4-(3-(6-ヒドロキシピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
2-((6-ヒドロキシピリジン-3-イル)アミノ)-2-メチルプロパンニトリル10b(167mg,0.94mmol)および4-アミノ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1c(175mg,0.94mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド5mLに溶解し、次いでチオホスゲン(72μL,0.94mmol)を添加した。反応溶液を60℃までに温めて12時間撹拌した後、メタノール4mLと濃塩酸2mLを添加した。反応溶液を室温に冷却し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、残渣を溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(6-ヒドロキシピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル10c(200mg、収率51.9%)を灰色固形物として得た。
【0070】
工程3
4-(3-(6-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エトキシ) ピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(6-ヒドロキシピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル10c(55mg,0.14mmol)を反応フラスコに入れ、2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エタノール10d(48mg,0.27mmol、公知の方法"Bioorganic & Medicianl chemistry, 2006, 14(7), 2375-2385"により製造)、トリフェニルホスフィン(53mg,0.20mmol)、ジクロロメタン5mLおよびジイソプロピル アゾジカルボキシレート(41mg,0.20mmol)を続けて添加した。反応溶液は2時間撹拌した。反応溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(6-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エトキシ) ピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル10e(28mg、収率18.4%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 565.3 [M+1]
【0071】
工程4
4-(3-(6-(2-ヒドロキシエトキシ)ピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(6-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エトキシ) ピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル10e(28mg,0.05mmol)をテトラヒドロフラン3mLに溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリド(54μL,0.05mmol)を添加した。反応溶液は1時間撹拌した。反応溶液は減圧下に濃縮して、酢酸エチル(30mL)と混合し、飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、得られた残渣は溶出系B、続いて溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製して、標題生成物4-(3-(6-(2-ヒドロキシエトキシ)ピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル10(9mg,収率40.9%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 451.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.10-8.09 (m, 1H), 8.01-7.97 (m, 2H), 7.86-7.83 (m, 1H), 7.57-7.55 (m, 1H), 6.99-6.96 (m, 1H), 4.55-4.53 (m, 2H), 4.02-4.00 (m, 2H), 1.60 (s, 6H)
【実施例11】
【0072】
4-(3-(6-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)ピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化41】
【化42】
工程1
tert-ブチル (1-(((5-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート
tert-ブチル (1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)カルバメート6a(92mg,0.49mmol)を反応フラスコに入れ、4-(3-(6-ヒドロキシピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル10c(100mg,0.24mmol)、トリフェニルホスフィン(97mg,0.37mmol)、ジクロロメタン5mLおよびジイソプロピル アゾジカルボキシレート(75mg,0.37mmol)を続けて添加した。反応溶液は2時間撹拌した。反応溶液は溶出系A、続いて溶出系Bを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物tert-ブチル (1-(((5-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート11a(40mg、収率28.4%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 576.2 [M+1]
【0073】
工程2
4-(3-(6-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)ピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
tert-ブチル (1-(((5-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート11a(40mg,0.07mmol)を2M塩化水素メタノール溶液5mLに溶解した。反応溶液を1時間撹拌し、2N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH7に調整した。殆どのメタノールを蒸発させた後、反応溶液を酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機相は無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、標題生成物4-(3-(6-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)ピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリ11(35mg,収率98.5%)を黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 476.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.19-8.16 (m, 3H), 8.00-7.98 (m, 1H), 7.80-7.78 (m, 1H), 7.10-7.08 (m, 1H), 4.53 (s, 2H), 1.57 (s, 6H), 1.24-1.13 (m, 4H).
【実施例12】
【0074】
4-(3-(3-フルオロ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化43】
【化44】
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(50mg,0.12mmol)を反応フラスコに入れ、次いで炭酸カリウム(33mg,0.24mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド2mL およびブロモエタノール(30mg,0.24mmol)を続けて添加した。反応溶液は80℃まで加温した。12時間反応後、反応溶液は室温まで冷却し、水20mLと混合し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系B、続いて溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル12(25mg,収率45.3%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 556.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.96-7.99 (m, 2H), 7.83 (d, 1H), 7.04-7.15 (m, 3H), 4.22 (t, 2H), 4.03 (t, 2H), 1.59 (s, 6H).
【実施例13】
【0075】
4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化45】
【化46】
工程1
4-(3-(3-フルオロ-4-(オキシラン-2-イルメトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(500mg,1.18mmol)をアセトニトリル20mLに溶解し、エポキシクロロプロパン(218mg,2.36mmol)および炭酸カリウム(407mg,2.95mmol)を続けて添加した。反応溶液を80℃に加温し、12時間リフラックスした。反応溶液を室温に冷やし、水20mLを加えて、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-(オキシラン-2-イルメトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル13a(300mg,収率53.0%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 480.2 [M+1]
【0076】
工程2
4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(3-フルオロ-4-(オキシラン-2-イルメトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル13a(100mg,0.21mmol)を水とテトラヒドロフラン(V/V=1:1)の混合液10mLに溶解し、濃硫酸0.2mLを添加した。反応溶液はリフラックス下で4時間加熱した。反応溶液を室温に冷却し、1M水酸化ナトリウム溶液10mLと混ぜて、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル13(40mg,収率40.0%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 498.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.99-7.95 (m, 2H), 7.84-7.82 (m, 1H), 7.15-7.04 (m, 3H), 4.22-4.18 (m, 3H), 3.91-3.79 (m, 2H), 1.59 (s, 6H)
【実施例14】
【0077】
4-(3-(4-(((3R,4R/3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化47】
【化48】
工程1
2-((4-ヒドロキシフェニル)アミノ)-2-メチルプロパンニトリル
4-アミノフェノール14a(4g,36.65mmol)をアセトンとジクロロメタン(V/V=1:2)の混合液72mLに溶解し、次いでトリメチルシリルシアニド(7.4mL,55.05mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル(0.3mL,1.84mmol)を添加した。反応溶液は12時間撹拌した。得られた反応溶液を減圧下に濃縮した。残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物2-((4-ヒドロキシフェニル)アミノ)-2-メチルプロパンニトリル14b(1.50g,収率23.2%)を白色固形物として得た。
【0078】
工程2
4-(3-(4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
2-((4-ヒドロキシフェニル)アミノ)-2-メチルプロパンニトリル14b(1.50g,8.51mmol)と4-イソチオシアナート-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1d(2.90g,12.75mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド5mLに溶解した。反応溶液は60℃まで加温した。1.5時間反応後、反応溶液はメタノール20mLおよび濃塩酸20mLと混合し、室温まで冷却し、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物4-(3-(4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル14c(3.20g,収率92.9%)を淡黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 406.2 [M+1]
【0079】
工程3
4-(3-(4-(((3R,4R/3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル14c(2.38g,5.87mmol)を反応フラスコに入れ、炭酸セシウム(2.86g,8.81mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド20mL および3,4-エポキシテトラヒドロフラン(0.61g,7.05mmol)を続けて添加した。反応混合液は120℃まで加熱した。0.5時間反応後、反応溶液は水100mLと混合し、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機相を合わせ、水(30mL×3)および飽和食塩水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、粗化合物を得た。粗化合物をHPLC法により分離し、標題生成物4-(3-(4-(((3R,4R/3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル14(350mg,収率12.1%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 492.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.03-8.01 (m, 2H), 7.90-7.88 (m, 1H), 7.28-7.26 (m, 2H), 7.12-7.10 (m, 2H), 4.81-4.80 (m, 1H), 4.53-4.52 (m, 1H), 4.37-4.33 (m, 1H), 4.14-4.10 (m, 1H), 4.02-3.99 (m, 1H), 3.91-3.89 (m, 1H), 1.62 (s, 6H).
【実施例15】
【0080】
4-(3-(4-(((3R,4R)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【実施例16】
【0081】
4-(3-(4-(((3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化49】
【化50】
4-(3-(4-(((3R,4R/3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル14(350mg,0.71mmol)を、HPLC法を用いて調製装置とキラルカラムによりキラル分割した(分割条件:キラルカラムCHIRALCEL IA、移動相:n−ヘキサン:エタノール:ジクロロメタン=80:10:10、流速:20mL/分)。対応する留分を集め、溶媒を蒸発させて溜去して、標題生成物4-(3-(4-(((3R,4R)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル15(150mg,0.31mmol)および4-(3-(4-(((3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル16(150mg,0.31mmol)を得た。
15:MS m/z (ESI): 492.3 [M+1],retention time=6.136分, ee value>99.0%。
16:MS m/z (ESI): 492.3 [M+1],retention time=7.139分, ee value >99.0%。
15:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.03-8.01 (m, 2H), 7.90-7.88 (m, 1H), 7.28-7.26 (m, 2H), 7.12-7.10 (m, 2H), 4.81-4.80 (m, 1H), 4.53-4.52 (m, 1H), 4.37-4.33 (m, 1H), 4.14-4.10 (m, 1H), 4.02-3.99 (m, 1H), 3.91-3.89 (m, 1H), 1.62 (s, 6H).
16:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.03-8.01 (m, 2H), 7.90-7.88 (m, 1H), 7.28-7.26 (m, 2H), 7.12-7.10 (m, 2H), 4.81-4.80 (m, 1H), 4.53-4.52 (m, 1H), 4.37-4.33 (m, 1H), 4.14-4.10 (m, 1H), 4.02-3.99 (m, 1H), 3.91-3.89 (m, 1H), 1.62 (s, 6H).
【実施例17】
【0082】
4-(3-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化51】
【化52】
4-(3-(4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル14c(100mg,0.25mmol)を反応フラスコに入れ、炭酸カリウム(69mg,0.50mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド2mL およびブロモエタノール(62mg,0.50mmol)を続けて添加した。反応混合液は80℃まで加熱した。12時間反応後、反応溶液は室温まで冷却して、水20mLと混合し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Bを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル17(40mg,収率36.3%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 450.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.99-7.97 (m, 2H), 7.86-7.84 (m, 1H), 7.24-7.21 (m, 2H), 7.09-7.06 (m, 2H), 4.16-4.14 (m, 2H), 4.02-4.00 (m, 2H), 1.58 (s, 6H)
【実施例18】
【0083】
4-(3-(3-フルオロ-4-((テトラヒドロフラン-3-イル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化53】
【化54】
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)を反応フラスコに入れ、(テトラヒドロフラン-3-イル)メタノール18a(29mg,0.28mmol)、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(95mg,0.38mmol)、メチルベンゼン5mLおよびトリn−ブチルホスフィン(76mg,0.38mmol)を続けて添加した。反応溶液は50℃まで加温し、2時間撹拌した。反応溶液は少量のメタノールに溶解し、溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製して、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-((テトラヒドロフラン-3-イル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル18(97mg、収率81.5%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 508.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.96 (m, 2H), 7.85-7.83 (m, 1H), 7.11-7.03 (m, 3H), 4.07-3.99 (m, 2H), 3.96-3.91 (m, 2H), 3.84-3.75 (m, 2H), 2.88-2.80 (m, 1H), 2.22-2.14 (m, 1H), 1.80-1.75 (m, 1H), 1.59 (s, 6H)
【実施例19】
【0084】
4-(3-(3-フルオロ-4-((ピぺリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化55】
【化56】
工程1
tert-ブチル 4-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)ピぺリジン-1-カルボキシレート
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(200mg,0.47mmol)を反応フラスコに入れ、tert-ブチル 4-ヒドロキシピぺリジン-1-カルボキシレート19a(114mg,0.57mmol)、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(191mg,0.76mmol)、メチルベンゼン10mLおよびトリn−ブチルホスフィン(153mg,0.76mmol)を続けて添加した。反応溶液は50℃まで加温し、3時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、得られた残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物tert-ブチル 4-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)ピぺリジン-1-カルボキシレート19b(200mg,収率69.8%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 551.4 [M-56+1]
【0085】
工程2
4-(3-(3-フルオロ-4-((ピぺリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
tert-ブチル 4-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)ピぺリジン-1-カルボキシレート19b(180mg,0.30mmol)を2M塩酸メタノール溶液6mLに溶解した。反応溶液は12時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-((ピぺリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル19(160mg,収率99.4%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 507.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.95-7.99 (m, 2H), 7.84 (d, 1H), 7.07-7.11 (m, 3H), 4.56-4.57 (m, 1H), 2.99-3.02 (m, 2H), 2.85-2.88 (m, 2H), 2.35-2.37 (m, 2H), 2.05-2.09 (m, 2H), , 1.59 (s, 6H)
【実施例20】
【0086】
4-(3-(3-フルオロ-4-((1-メチルピぺリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化57】
【化58】
4-(3-(3-フルオロ-4-((ピぺリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル19(150mg,0.28mmol)をメタノール1.5mLに溶解し、40%ホルムアルデヒド溶液1mLおよび0.3Mシアノ水素化ホウ素ナトリウムの飽和塩化亜鉛メタノール溶液1mLを続けて添加した。反応溶液は3時間撹拌し、次いで水15mLと混合し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-((1-メチルピぺリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル20(90mg,収率62.6%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 521.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.95-7.99 (m, 2H), 7.84 (d, 1H), 7.07-7.11 (m, 3H), 4.56-4.57 (m, 1H), 2.97-2.99 (m, 2H), 2.81-2.85 (m, 2H), 2.56 (s, 3H), 2.34-2.36 (m, 2H), 2.05-2.09 (m, 2H), 1.59 (s, 6H)
【実施例21】
【0087】
(R)-4-(4,4-ジメチル-5-オキソ-3-(6-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化59】
【化60】
4-(3-(6-ヒドロキシピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル10c(100mg,0.24mmol)を反応フラスコに入れ、(S)-テトラヒドロフラン-3-イル-4-メチルベンゼンスルホナート1f(116mg,0.48mmol)、炭酸セシウム(235mg,0.72mmol)およびN,N-ジメチルアセトアミド3mLを続けて添加した。反応溶液は60℃まで加温し、2時間撹拌した。反応溶液は室温まで冷却し、飽和食塩水5mLと混合し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物(R)-4-(4,4-ジメチル-5-オキソ-3-(6-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル21(46mg、収率40.3%)を黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 477.1 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.09-8.08 (m, 1H), 8.01-7.97 (m, 2H), 7.86-7.84 (m, 1H), 7.54-7.51 (m, 1H), 6.92-6.90 (m, 1H), 5.76-5.60 (m, 1H), 4.09-3.93 (m, 4H), 2.32-2.21 (m, 2H), 1.61 (s, 6H)
【実施例22】
【0088】
4-(3-(3-フルオロ-4-(3-(メチルスルホニル)プロポキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化61】
【化62】
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)を反応フラスコに入れ、3-(メチルスルホニル)プロピル-4-メチルベンゼンスルホネート22a(138mg,0.47mmol、PCT出願“WO2008/1931 A2”に開示の方法に従って製造)、炭酸セシウム(231mg,0.71mmol)およびN,N-ジメチルアセトアミド2mLを続けて添加した。反応溶液は70℃まで加温し、2時間撹拌した。反応溶液は室温まで冷却し、水15mLと混合し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系B、次いで溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-(3-(メチルスルホニル)プロポキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル22(50mg,収率63.8%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 544.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.95-8.00 (m, 2H), 7.84 (d, 1H), 7.05-7.10 (m, 3H), 4.26-4.29 (m, 2H), 3.29-3.32 (m, 2H), 2.99 (s, 3H), 2.41-2.46 (m, 2H), 1.59 (s, 6H).
【実施例23】
【0089】
4-(3-(4-((1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化63】
【化64】
工程1
テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル-4-メチルベンゼンスルホネート
テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-オール23a(350mg,2.97mmol,EP特許出願“EP1466898 A1”に開示の方法により製造)を反応フラスコに入れ、トリエチルアミン(606mg,5.94mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(36mg,0.30mmol)、ジクロロメタン20mLおよび塩化p-トルエンスルホニル(848mg,4.45mmol)を添加した。12時間反応後、反応溶液は水30mLと混合し、静置して分層させ、水相をジクロロメタン(10mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル-4-メチルベンゼンスルホネート23b(556mg,収率68.9%)を白色固形物として得た。
【0090】
工程2
1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル 4-メチルベンゼンスルホネート
テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル-4-メチルベンゼンスルホネート23b(280mg,1.03mmol)をジクロロメタンとメタノール(V/V=1:1)の混合液6mLに溶解し、水0.6mLおよびOxone試薬(1.58g,2.57mmol)を続けて添加した。反応溶液は3時間撹拌し、減圧下に濃縮して、水20mLおよび酢酸エチル20mLと混合した。反応混合物は静置して分層させ、水相を酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和硫酸ナトリウム水溶液(10mL×2)および飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、標題化合物1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル 4-メチルベンゼンスルホネート23c(279mg,収率89.1%)を白色固形物として得た。
【0091】
工程3
4-(3-(4-((1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)を反応フラスコに入れ、1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル 4-メチルベンゼンスルホネート23c(144mg,0.47mmol)、炭酸セシウム(231mg,0.71mmol)およびN,N-ジメチルアセトアミド1mLを続けて添加した。反応溶液は70℃まで加温した。3時間反応した後、反応溶液は室温まで冷却し、水15mLと混合し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系B、次いで溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(4-((1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル23(70mg,収率72.4%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 556.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.95-8.00 (m, 2H), 7.83 (d, 1H), 7.06-7.12 (m, 3H), 4.70-4.71 (m, 1H), 3.45-3.49 (m, 2H), 2.99-3.02 (m, 2H), 2.42-2.50 (m, 4H), 1.60 (s, 6H)
【実施例24】
【0092】
(S)-4-(4,4-ジメチル-5-オキソ-3-(6-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化65】
【化66】
4-(3-(6-ヒドロキシピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル10c(100mg,0.24mmol)を反応フラスコに入れ、(R)-テトラヒドロフラン-3-イル-4-メチルベンゼンスルホナート2a (116mg,0.48mmol)、炭酸セシウム(235mg,0.72mmol)およびN,N-ジメチルアセトアミド3mLを続けて添加した。反応溶液は60℃まで加温し、2時間撹拌した。反応溶液は室温まで冷却し、飽和食塩水10mLと混合し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物(S)-4-(4,4-ジメチル-5-オキソ-3-(6-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル24(60mg、収率52.6%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 477.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.09-8.08 (m, 1H), 8.00-7.96 (m, 2H), 7.86-7.84 (m, 1H), 7.54-7.51 (m, 1H), 6.92-6.90 (m, 1H), 5.63-5.60 (m, 1H), 4.14-3.91 (m, 4H), 2.35-2.16 (m, 2H), 1.60 (s, 6H)
【実施例25】
【0093】
4-(4,4-ジメチル-5-オキソ-3-(6-((テトラヒドロフラン-3-イル)メトキシ)ピリジン-3-イル)-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化67】
【化68】
4-(3-(6-ヒドロキシピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル10c(80mg,0.20mmol)を反応フラスコに入れ、(テトラヒドロフラン-3-イル)メタノール18a(24mg,0.24mmol)、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(80mg,0.32mmol)、メチルベンゼン5mLおよびトリn−ブチルホスフィン(64mg,0.32mmol)を続けて添加した。反応溶液は50℃まで加温し、2時間撹拌した。反応溶液を少量のメタノールに溶解し、溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(4,4-ジメチル-5-オキソ-3-(6-((テトラヒドロフラン-3-イル)メトキシ)ピリジン-3-イル)-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル25(40mg,収率41.4%)を黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 491.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.10-8.09 (m, 1H), 8.00-7.97 (m, 2H), 7.86-7.84 (m, 1H), 7.54-7.51 (m, 1H), 6.92-6.90 (m, 1H), 4.38-4.25 (m, 2H), 3.96-3.90 (m, 2H), 3.84-3.70 (m, 2H), 2.80-2.77 (m, 1H), 2.25-2.11 (m, 2H), 1.60 (s, 6H)
【実施例26】
【0094】
2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)-N-メチルベンズアミド
【化69】
【化70】
工程1
2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)安息香酸
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)を反応フラスコに入れ、2-ヨード安息香酸(70mg,0.28mmol)、ヨウ化銅(I)(14mg,0.07mmol)、フェナントロリン(13mg,0.07mmol)、炭酸セシウム(186mg,0.57mmol)およびメチルベンゼン4mLを続けて添加した。反応溶液は120℃に加熱し、12時間撹拌した。反応溶液は室温まで冷却し、2M塩酸を添加してpH2に調節し、水(20mL)を加えて、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)安息香酸26a(32mg、収率24.9%)を黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 544.2 [M+1]
【0095】
工程2
2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)-N-メチルベンズアミド
2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)安息香酸26a(30mg,0.06mmol)を反応フラスコに入れ、2Mメチルアミンのテトラヒドロフラン溶液(33μL,0.07mmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(25mg,0.07mmol)、トリエチルアミン(23μL,0.17mmol)およびジクロロメタン2mLを続けて添加した。反応混合物は48時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)-N-メチルベンズアミド26(32mg、収率32.7%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 557.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.96-8.01 (m, 2H), 7.84 (d, 1H), 7.32-7.41 (m ,4H), 7.06-7.12 (m, 3H), 6.56-6.57 (m, 1H), 2.99 (d, 3H), 1.60 (s, 6H)
【実施例27】
【0096】
(S)-4-(3-(3-フルオロ-4-((1-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化71】
【化72】
工程1
(S)-4-(3-(3-フルオロ-4-((ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(200mg,0.47mmol)を反応フラスコに入れ、(R)-ピロリジン-3-オール(50mg,0.58mmol)、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(192mg,0.76mmol)、メチルベンゼン20mLおよびトリn−ブチルホスフィン(154mg,0.76mmol)を続けて添加した。反応溶液は50℃まで加温し、1時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(S)-4-(3-(3-フルオロ-4-((ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル27a(100mg,収率43.1%)を白色固形物として得た。
【0097】
工程2
(S)-4-(3-(3-フルオロ-4-((1-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(S)-4-(3-(3-フルオロ-4-((ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル27a(100mg,0.20mmol)をメタノール1.5mLに溶解し、40%ホルムアルデヒド溶液1mLおよび0.3Mシアノ水素化ホウ素ナトリウムの飽和塩化亜鉛メタノール溶液1mLを続けて添加した。反応溶液は12時間撹拌し、次いで水20mLと混合し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物(S)-4-(3-(3-フルオロ-4-((1-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル27(50mg,収率49.0%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 507.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.99-7.95 (m, 2H), 7.85-7.82 (m, 1H), 7.08-7.00 (m, 3H), 4.97-4.93 (m, 1H), 3.16-3.14 (m, 1H), 2.90-2.84 (m, 2H), 2.76-2.75 (m, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.42-2.38 (m, 1H), 2.18-2.16 (m, 1H), 1.59 (s, 6H)
【実施例28】
【0098】
4-(3-(3-フルオロ-4-((ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化73】
【化74】
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)を反応フラスコに入れ、ピロリジン-3-オール(12mg,0.14mmol)、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(47mg,0.19mmol)、メチルベンゼン5mLおよびトリn−ブチルホスフィン(38mg,0.19mmol)を続けて添加した。反応溶液は50℃まで加温し、1時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-((ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル28(45mg,収率77.6%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 493.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.96 (m, 2H), 7.85-7.82 (m, 1H), 7.17-7.04 (m, 3H), 3.54-3.35 (m, 5H), 2.27-2.18 (m, 2H), 1.60 (s, 6H)
【実施例29】
【0099】
4-(3-(3-フルオロ-4-((1-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化75】
【化76】
4-(3-(3-フルオロ-4-((ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル28(80mg,0.16mmol)をメタノール1.5mLに溶解し、40%ホルムアルデヒド溶液1mLおよび0.3Mシアノ水素化ホウ素ナトリウムの飽和塩化亜鉛メタノール溶液1mLを続けて添加した。反応溶液は12時間撹拌し、次いで水50mLと混合し、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機相は、水(30mL×3)および飽和食塩水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-((1-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル29(50mg,収率60.9%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 507.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.96 (m, 2H), 7.85-7.83 (m, 1H), 7.09-7.03 (m, 3H), 3.34-3.33 (m, 1H), 2.95-2.93 (m, 3H), 2.59 (s, 3H), 2.44-2.42 (m, 1H), 2.17-2.16 (m, 2H), 1.59 (s, 6H)
【実施例30】
【0100】
4-(3-(6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化77】
【化78】
4-(3-(6-ヒドロキシピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル10c(50mg,0.12mmol)をアセトニトリル2mLに溶解し、無水硫酸ナトリウム(2mg,0.01mmol)および2-(フルオロスルホニル)ジフルオロ酢酸(26mg,o.15mmol)を続けて添加した。反応溶液は12時間撹拌した。反応溶液は2-(フルオロスルホニル)ジフルオロ酢酸(26mg,o.15mmol)および少量の無水硫酸ナトリウムを補充し、60℃に加温して、2時間撹拌した。反応溶液は飽和食塩水(5mL)と混合し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系B、次いで溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル30(20mg、収率35.7%)を黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 457.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.18-8.17 (m, 1H), 8.02-7.94 (m, 2H), 7.87-7.83 (m, 1H), 7.72-7.69 (m, 1H), 7.51 (t, 1H), 7.12-7.09 (m, 1H), 1.62 (s, 6H)
【実施例31】
【0101】
2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)酢酸
【化79】
【化80】
工程1
メチル2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)アセテート
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)を反応フラスコに入れ、メチルグリコレート(42mg,0.47mmol)、トリフェニルホスフィン(93mg,0.35mmol)、ジクロロメタン5mLおよびジイソプロピルアゾジカルボキシレート(72mg,0.35mmol)を続いて添加した。反応溶液は1時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物メチル2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)アセテート31a(104mg、収率89.7%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 496.2 [M+1]
【0102】
工程2
2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)酢酸
メチル2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)アセテート31a(60mg,0.12mmol)をテトラヒドロフランとメタノール(V/V=1:1)の混合液4mLに溶解し、水酸化ナトリウム(48mg,1.20mmol)の1mLを添加した。反応溶液は10分間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮して、酢酸エチル(5mL)を添加し、次いで2M塩酸を滴下してpH2−3に調節した。反応溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、標題化合物2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)酢酸31(58mg、収率99.5%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 482.1 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.96 (m, 2H), 7.85-7.83 (m, 1H), 7.14-7.05 (m, 3H), 4.83 (s, 2H), 1.60 (s, 6H)
【実施例32】
【0103】
2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)-N-メチルアセトアミド
【化81】
【化82】
メチル2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)アセテート31a(44mg,0.09mmol)をテトラヒドロフラン2mLに溶解し、メチルアミンのアルコール溶液(5mL)を添加した。2時間反応した後、反応溶液を60℃に加温し、12時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、得られた残渣を溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題生成物2-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)-N-メチルアセトアミド32(30mg、収率68.2%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 495.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.02-7.95 (m, 2H), 7.85-7.82 (m, 1H), 7.15-7.08 (m, 3H), 4.61 (s, 2H), 2.98 (d, 3H), 1.60 (s, 6H)
【実施例33】
【0104】
1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロパンカルボン酸
【化83】
【化84】
工程1
エチル 1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロパンカルボキシレート
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(50mg,0.12mmol)を反応フラスコに入れ、エチル 1-(ヒドロキシメチル) シクロプロパンカルボキシレート33a(20mg,0.14mmol、US特許出願“US2012/110702 A1”に開示の方法で製造)、トリフェニルホスフィン(46mg,0.18mmol)、ジクロロメタン8mLおよびジイソプロピルアゾジカルボキシレート(36mg,0.18mmol)を続けて氷浴中0℃で添加した。反応溶液は1時間撹拌し、減圧下に濃縮して、残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物エチル 1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロパンカルボキシレート33b(80mg、収率>100%)を黄色固形物として得た。
【0105】
工程2
1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロパンカルボン酸
エチル 1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロパンカルボキシレート33b(70mg,0.13mmol)をテトラヒドロフランとメタノール(V/V=1:1)の混合液8mLに溶解し、水酸化ナトリウム(51mg,1.28mmol)の1mLを添加した。反応溶液は50℃に加温し、1時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮して、水(50mL)および酢酸エチル(50mL)を添加し、次いで1M塩酸を滴下してpH3−4に調節した。反応溶液は分層し、酢酸エチル相を水(10mL×3)および飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロパンカルボン酸33(40mg、収率60.6%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 522.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.96-7.95 (m, 2H), 7.84-7.83 (m, 1H), 7.11-7.04 (m, 3H), 4.26 (s, 2H), 1.58 (s, 6H), 1.52-1.51 (m, 2H), 1.19-1.18 (m, 2H)
【実施例34】
【0106】
1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミド
【化85】
【化86】
1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロパンカルボン酸33(20mg,0.04mmol)をテトラヒドロフランとジクロロメタン(V/V=2:1)の混合液6mLに溶解し、2Mメチルアミンのテトラヒドロフラン溶液(38μL,0.08mmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(22mg,0.06mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(10mg,0.08mmol)を添加した。反応溶液は12時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミド34(15mg、収率25.0%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 535.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.96 (m, 2H), 7.85-7.83 (m, 1H), 7.14-7.06 (m, 3H), 4.15 (s, 2H), 2.88 (d, 3H), 1.60 (s, 6H), 1.42-1.41 (m, 2H), 0.84-0.83 (m, 2H)
【実施例35】
【0107】
4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-クロロベンゾニトリル
【化87】
【化88】
工程1
2-クロロ-4-イソチオシアナートベンゾニトリル
4-アミノ-2-クロロベンゾニトリル35a(12g,0.08mol)を1,2-ジクロロエタン30mLに溶解し、チオホスゲン(13.60g,0.12mol)を添加した。反応溶液を60℃まで加温した。12時間反応後、反応溶液を室温に冷やし、水100mLに注いで、水層は酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物2-クロロ-4-イソチオシアナートベンゾニトリル35b(8.50g,収率56.7%)を黄色固形物として得た。
【0108】
工程2
2-クロロ-4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)ベンゾニトリル
2-クロロ-4-イソチオシアナートベンゾニトリル35b(2.20g,11.30mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド20mLに溶解し、2-((3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)アミノ)-2-メチルプロパンニトリル1b(2g,10.30mmol)を添加した。反応溶液は60℃まで温めて、12時間撹拌し、メタノール20mLおよび2M塩酸20mLを添加した。反応溶液は75℃まで温め、2時間撹拌した。反応溶液は室温まで冷却し、水(30mL)と混合して、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物2-クロロ-4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)ベンゾニトリル35c(2.20g,収率45.9%)を白色固形物として得た。
【0109】
工程3
tert-ブチル (1-((4-(3-(3-クロロ-4-シアノフェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート
2-クロロ-4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)ベンゾニトリル35c(100mg,0.26mmol)をメチルベンゼン5mLに溶解し、tert-ブチル (1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)カルバメート6a(49mg,0.26mmol)、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(106mg,0.42mmol)およびトリn−ブチルホスフィン(85mg,0.42mmol)を続けて添加した。反応溶液は50℃まで加温し、2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮した。残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物tert-ブチル (1-((4-(3-(3-クロロ-4-シアノフェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート35d(80mg、収率55.9%)を白色固形物として得た。
【0110】
工程4
4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-クロロベンゾニトリル
tert-ブチル (1-((4-(3-(3-クロロ-4-シアノフェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート35d(70mg,0.13mmol)を2M塩化水素のメタノール溶液3mLに溶解し、2時間撹拌した。反応溶液は減圧下に濃縮し、残渣をジエチルエーテル(10mL)で洗浄し、乾燥して、標題生成物4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-クロロベンゾニトリル35(60mg、収率96.7%)を黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 459.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.97-7.95 (m, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.64-7.62 (m, 1H), 7.31-7.27 (m, 2H), 7.19-7.17 (m, 1H), 4.27 (s, 2H), 1.54 (s, 6H), 1.16-1.13 (m, 4H)
【実施例36】
【0111】
4-(3-(4-((1-アセチルピロリジン-3-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化89】
【化90】
4-(3-(3-フルオロ-4-((ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル28(50mg,0.10mmol)をジクロロメタン5mLに溶解して、0℃に冷却し、トリエチルアミン(20mg,0.20mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(12mg,0.10mmol)を添加し、次いで塩化アセチル(16mg,0.20mmol)を滴下した。反応溶液は0℃で30分間撹拌した。反応溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製して、標題化合物4-(3-(4-((1-アセチルピロリジン-3-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル36(20mg、収率37.0%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 535.2 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.96 (m, 2H), 7.85-7.83 (m, 1H), 7.12-7.00 (m, 3H), 3.75-3.60 (m, 4H), 2.42-2.27 (m, 3H), 2.18 (s, 3H), 1.60 (s, 6H)
【実施例37】
【0112】
4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化91】
【化92】
工程1
tert-ブチル (1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)フェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート
4-(3-(4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル14c(100mg,0.25mmol)を反応フラスコに入れ、tert-ブチル (1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)カルバメート6a(93mg,0.49mmol)、トリフェニルホスフィン(97mg,0.37mmol)、ジクロロメタン5mLおよびジイソプロピル アゾジカルボキシレート(75mg,0.37mmol)を続けて添加した。反応溶液は2時間撹拌した。反応溶液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物tert-ブチル (1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)フェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート37a(50mg,収率35.2%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 519.3 [M-56+1]
【0113】
工程2
4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
tert-ブチル (1-((4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)フェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート37a(50mg,0.09mmol)を2M塩化水素のメタノール溶液5mLに溶解し、2時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、標題生成物4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル37(50mg、収率>100%)を黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 475.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.40-8.38 (m, 1H), 8.29-8.28 (m, 1H), 8.09-8.06 (m, 1H), 7.34-7.31 (m, 2H), 7.16-7.11 (m, 2H), 4.15 (s, 2H),. 1.50 (s, 6H), 1.09-1.06 (m, 2H), 0.99-0.94 (m, 2H)
【実施例38】
【0114】
4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-メチルベンゾニトリル
【化93】
【化94】
工程1
4-イソチオシアナート-2-メチルベンゾニトリル
4-アミノ-2-メチルベンゾニトリル38a(110mg,0.83mmol)をテトラヒドロフラン5mLに溶解して0℃に冷却し、チオホスゲン(115mg,0.99mmol)を添加した。反応溶液は0℃で1時間撹拌し、次いで水(20mL)を混合し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮し、標題化合物4-イソチオシアナート-2-メチルベンゾニトリル38b(130mg,収率89.7%)を白色固形物として得た。
【0115】
工程2
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-メチルベンゾニトリル
4-イソチオシアナート-2-メチルベンゾニトリル38b(110mg,0.63mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド3mLに溶解し、2-((3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)アミノ)-2-メチルプロパンニトリル1b(98mg,0.50mmol)を添加した。反応溶液は12時間撹拌し、メタノール(1.5mL)および2M塩酸(1.5mL)を添加した。反応溶液は80℃まで温めた。2時間反応した後、反応溶液は室温まで冷却し、水20mLと混合して、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、残渣は溶出系Bを用いて薄層クロマトグラフィーで精製して、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-メチルベンゾニトリル38c(20mg,収率10.7%)を黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 370.1 [M+1]
【0116】
工程3
tert-ブチル (1-((4-(3-(4-シアノ-3-メチルフェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-メチルベンゾニトリル38c(22mg,0.06mmol)を反応フラスコに入れ、tert-ブチル (1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)カルバメート6a(12mg,0.07mmol)、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(24mg,0.10mmol)、メチルベンゼン5mLおよびトリn−ブチルホスフィン(19mg,0.10mmol)を続けて添加した。反応溶液は50℃まで加温し、24時間撹拌した。反応溶液は減圧下に濃縮し、得られた残渣は溶出系Bを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物tert-ブチル (1-((4-(3-(4-シアノ-3-メチルフェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート38d(17mg,収率52.9%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 483.3 [M-56+1]
【0117】
工程4
4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-メチルベンゾニトリル
tert-ブチル (1-((4-(3-(4-シアノ-3-メチルフェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)メチル)シクロプロピル)カルバメート38d(16mg,0.03mmol)を4M塩化水素のメタノール溶液2mLに溶解した。反応溶液は1時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、標題生成物4-(3-(4-((1-アミノシクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-メチルベンゾニトリル38(14mg、収率99.3%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 439.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.79 (d, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.42 (d, 1H), 7.26 (t, 2H), 7.18 (d, 1H), 4.28 (s, 2H), 2.59 (s, 3H), 1.54 (s, 6H), 1.12-1.17 (m, 4H)
【実施例39】
【0118】
4-(3-(4-((1-シアノシクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化95】
【化96】
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)を反応フラスコに入れ、1-(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル39a(28mg,0.28mmol,公知の方法“Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters, 2009, 19(6), 1797-1801”により製造)、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(95mg,0.38mmol)、メチルベンゼン10mLおよびトリn−ブチルホスフィン(76mg,0.38mmol)を続けて添加した。反応溶液は50℃まで加温し、12時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、得られた残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(4-((1-シアノシクロプロピル)メトキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル39(110mg,収率93.2%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 503.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.95-8.00 (m, 2H), 7.84 (d, 1H), 7.04-7.11 (m, 3H), 4.12 (s, 2H), 1.59 (s, 6H), 1.45 (t, 2H), 1.18 (t, 2H)
【実施例40】
【0119】
4-(4,4-ジメチル-3-(4-((オキセタン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化97】
【化98】
4-(3-(4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル14c(100mg,0.25mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド5mLに溶解し、オキセタン-3-イル-4-メチルベンゼンスルホネート40a(114mg,0.50mmol,公知方法“Organic Letters, 2008, 10(15), 3259-3262”により製造)および炭酸カリウム(103mg,0.75mmol)を添加した。反応溶液は80℃まで加熱した。12時間反応後、反応溶液は室温まで冷却して、水20mLと混合し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(4,4-ジメチル-3-(4-((オキセタン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル40(20mg,収率17.7%)を黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 462.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.99-7.96 (m, 2H), 7.86-7.83 (m, 1H), 7.23-7.20(m, 2H), 6.86-6.83 (m, 2H), 5.27-5.24 (m, 1H), 5.03-4.99 (m, 2H), 4.83-4.80 (m, 2H), 1.58 (s, 6H)
【実施例41】
【0120】
4-(3-(3-フルオロ-4-((オキセタン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化99】
【化100】
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド5mLに溶解し、オキセタン-3-イル-4-メチルベンゼンスルホネート40a(110mg,0.48mmol)および炭酸カリウム(100mg,0.72mmol)を添加した。反応溶液は80℃まで加熱した。4時間反応後、反応溶液は室温まで冷却して、水20mLと混合し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-((オキセタン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル41(30mg,収率26.5%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 480.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.95 (m, 2H), 7.84-7.82 (m, 1H), 7.12-7.09(m, 1H), 7.01-7.00 (m, 1H), 6.75-6.71 (m, 1H), 5.32-5.30 (m, 1H), 5.03-4.99 (m, 2H), 4.89-4.86 (m, 2H), 1.59 (s, 6H)
【実施例42】
【0121】
4-(3-(4-((アゼチジン-3-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化101】
【化102】
工程1
tert-ブチル 3-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)アゼチジン-1-カルボキシレート
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(100mg,0.24mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド5mLに溶解し、tert-ブチル 3-(トシルオキシ)アゼチジン-1-カルボキシレート42a(157mg,0.48mmol,PCT出願“WO2011/103196 A1”に開示の方法で製造)および炭酸カリウム(100mg,0.72mmol)を添加した。反応溶液は90℃まで加熱した。4時間反応後、反応溶液は室温まで冷却して、水20mLと混合し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物tert-ブチル 3-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)アゼチジン-1-カルボキシレート42b(70mg,収率51.4%)を白色固形物として得た。
【0122】
工程2
4-(3-(4-((アゼチジン-3-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
tert-ブチル 3-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)アゼチジン-1-カルボキシレート42b(70mg,0.12mmol)を4M塩化水素のメタノール溶液3mLに溶解し、12時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、標題生成物4-(3-(4-((アゼチジン-3-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル42(60mg、収率96.3%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 479.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 9.22 (S, 1H), 8.39-8.37 (m, 1H), 8.26-8.25 (m, 1H), 8.06-8.03 (m, 1H), 7.42-7.38 (m, 1H), 7.18-7.12 (m, 2H), 5.22-5.19 (m, 1H), 4.49-4.44 (m, 2H), 4.10-4.09 (m, 2H), 1.50 (s, 6H)
【実施例43】
【0123】
4-(3-(4-((1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル)オキシ) -3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化103】
【化104】
工程1
2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル-4-メチルベンゼンスルホネート
2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-オール43a(200mg,1.51mmol,US特許出願“US2007/10542 A1”の開示の方法で製造)をジクロロメタン30mLに溶解し、塩化p-トルエンスルホニル(420mg,2.20mmol)とトリエチルアミン(300mg,2.97mmol)を添加した。反応溶液は3時間撹拌し、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル-4-メチルベンゼンスルホネート43b(100mg,収率23.3%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 287.2 [M+1]
【0124】
工程2
4-(3-(4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(200mg,0.47mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド5mLに溶解し、2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル-4-メチルベンゼンスルホネート43b(200mg,0.71mmol)および炭酸カリウム(130mg,0.94mmol)を添加した。反応溶液は60℃まで加熱した。6時間反応後、反応溶液は室温まで冷却して、水20mLと混合し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Bを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル43c(170mg,収率67.1%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 538.3 [M+1]
【0125】
工程3
4-(3-(4-((1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル43c(70mg,0.12mmol)をメタノール10mLに溶解し、1M塩酸(1mL)を添加した。反応溶液は2時間撹拌して、水10mLおよび飽和炭酸カリウム溶液20mLと混合し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(4-((1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル43(40mg,収率43.4%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 498.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.00-7.95 (m, 2H), 7.84-7.82 (m, 1H), 7.29-7.26 (m, 1H), 7.11-7.03 (m, 2H), 4.51-4.47 (m, 1H), 3.978 (s, 4H), 1.59 (s, 6H)
【実施例44】
【0126】
(S)-4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化105】
【化106】
工程1
(R)-4-(3-(4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル14c(2.5g,6.20mmol)をメチルベンゼン50mLに溶解し、(R)-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソ-ペンタン-4-イル)メタノール(819mg,6.20mmol)および1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(2.5g,9.92mmol)を続けて添加した。反応器はアルゴンで3回パージを行い、トリn−ブチルホスフィン(2g,9.92mmol)を添加した。反応溶液は50℃まで加温し、3時間撹拌した。次いで反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Eを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(R)-4-(3-(4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル44a(2.2g,収率68.7%)を黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 520.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.38 (d, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.08 (dd, 1H), 7.29 (d, 2H), 77.12 (d, 2H), 4.47-4.41 (m, 1H), 4.14-4.03 (m, 3H), 3.81-3.32 (m, 1H), 1.50 (s, 6H), 1.37 (s, 3H), 1.32 (s, 3H).
【0127】
工程2
(S)-4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
(R)-4-(3-(4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル44a(2.2g,4.20mmol)を酢酸100mLに溶解して、水50mLを添加した。反応溶液は70℃に加温し、1時間撹拌した。次いで反応溶液を減圧下に濃縮して残留酢酸を除いて、水(100mL)および酢酸エチル(100mL)を加えて混合し、静置して分層させた。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(S)-4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル44(1.1g,収率55.0%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 480.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.02-8.00 (m, 2H), 7.89-7.87 (m, 1H), 7.30-7.25 (m, 2H), 7.11-7.09 (m, 2H), 4.20-4.14 (m, 3H), 3.91-3.80 (m, 2H), 2.61-2.60 (d, 1H), 2.02-1.99 (m, 1H), 1.61 (s, 6H).
【実施例45】
【0128】
(R)-4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化107】
【化108】
工程1
(S)-4-(3-(4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル14c(2.5g,6.20mmol)をメチルベンゼン50mLに溶解し、(S)-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソ-ペンタン-4-イル)メタノール(819mg,6.20mmol)および1,1'-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(2.5g,9.92mmol)を続けて添加した。反応器はアルゴンで3回パージを行い、トリn−ブチルホスフィン(2g,9.92mmol)を添加した。反応溶液は50℃まで加温し、3時間撹拌した。次いで反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Eを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(S)-4-(3-(4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル45a(2.5g,収率78.1%)を黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 520.3 [M+1]
【0129】
工程2
(R)-4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
(S)-4-(3-(4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル45a(2.5g,4.80mmol)を酢酸100mLに溶解して、水50mLを添加した。反応溶液は70℃に加温し、1時間撹拌した。次いで反応溶液を減圧下に濃縮して残留酢酸を除いて、水(100mL)および酢酸エチル(100mL)を加えて混合し、静置して分層させた。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(R)-4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル45(1.32g,収率57.3%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 480.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.99-7.97 (m, 2H), 7.86-7.83 (m, 1H), 7.24-7.22 (m, 2H), 7.08-7.06 (m, 2H), 4.15-4.10 (m, 3H), 3.88-3.78 (m, 2H), 2.59-2.58 (d, 1H), 2.02-1.99 (m, 1H), 1.59 (s, 6H)
【実施例46】
【0130】
4-(3-(4-((1-アセチル-4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)オキシ) -3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化109】
【化110】
工程1
tert-ブチル 3-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)-4-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(212mg,0.50mmol)を反応フラスコに入れ、tert-ブチル 6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート46a(463mg,2.3mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン0.5mLを添加した。反応溶液は100℃に加温し、16時間撹拌した。次いで反応溶液を自然に室温まで冷まし、水(50mL)および酢酸エチル(50mL)を混ぜて、分層させた。有機相を飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過して乾燥剤を除いた。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Cを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物tert-ブチル 3-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)-4-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート46b(280mg,収率92.1%)を淡黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 553.3 [M-56+1]
【0131】
工程2
4-(3-(3-フルオロ-4-((4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル塩酸塩
tert-ブチル 3-(4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェノキシ)-4-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート46b(280mg,0.46mmol)をメタノール50mLに溶解し、塩酸のメタノール溶液(2%、5mL)を添加した。反応溶液は4時間撹拌し、次いで減圧下に濃縮して標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-((4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル塩酸塩46c(230mg,収率98.3%)を淡黄色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 509.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO): δ 9.62 (m, 2H), 8.40-8.36 (m, 1H), 8.28-8.27 (m, 1H), 8.08-8.06 (m, 1H), 7.57-7.53 (m, 1H), 7.41-7.37 (m, 1H), 7.23-7.21 (m, 1H), 4.99-4.98 (m, 1H), 4.43-4.42 (m, 1H), 3.67-3.63 (m, 1H), 3.36-3.30 (m, 2H), 2.25-2.16 (m, 1H), 1.51 (s, 6H)
【0132】
工程3
4-(3-(4-((1-アセチル-4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)オキシ) -3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(3-フルオロ-4-((4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル塩酸塩46c(80mg,0.16mmol)、トリエチルアミン(14mg,0.18mmol)および4-ジメチルアミノピリジン(2mg,0.02mmol)を続けてジクロロメタン5mLに添加して良く混合し、塩化アセチルを添加した。反応溶液は2時間撹拌し、減圧下に濃縮して、残渣は溶出系Cを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(4-((1-アセチル-4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)オキシ) -3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル46(15mg,収率18.8%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 551.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.00-7.95 (m, 2H), 7.84-7.82 (m, 1H), 7.15-7.06 (m, 3H), 4.86-4.78 (m, 1H), 4.63-4.53 (m, 1H), 3.99-3.89 (m, 2H), 3.77-3.73 (m, 1H), 3.69-3.56 (m, 1H), 2.12 (s, 3H), 1.60 (s, 6H)
【実施例47】
【0133】
4-(3-(3-フルオロ-4-((4-ヒドロキシ-1-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化111】
【化112】
シアノ水素化ホウ素ナトリウム(35mg,0.55mmol)と塩化亜鉛(37mg,0.28mmol)をメタノール3mLに添加してよくかき混ぜ、4-(3-(3-フルオロ-4-((4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル塩酸塩46c(100mg,0.18mmol)およびホルムアルデヒド(1mL)を添加した。反応溶液は16時間撹拌し、水(50mL)および酢酸エチル(50mL)と混合し、分層した。有機相は飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過して乾燥材を除去した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いて薄層クロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(3-フルオロ-4-((4-ヒドロキシ-1-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル47(35mg,収率36.5%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 523.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.99-7.96 (m, 2H), 7.84-7.82 (m, 1H), 7.25-7.23 (m, 1H), 7.08-7.03 (m, 2H), 4.70 (m, 1H), 4.33 (m, 1H), 3.42-3.38 (m, 1H), 2.86-2.79 (m, 2H), 2.63-2.59 (m, 1H), 2.45 (s, 3H), 1.59 (s, 6H)
【実施例48】
【0134】
4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化113】
【化114】
工程1
4-(4,4-ジメチル-3-(4-(オキシラン-2-イルメトキシ)フェニル)-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(3-(4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル14c(4.5g,11.1mmol)をアセトニトリル50mLに溶解し、エポキシクロロプロパン(2.05g,22.2mmol)および炭酸カリウム(3.8g,27.8mmol)を続けて添加した。反応溶液は80℃に加熱し、16時間リフラックスした。反応溶液は室温まで冷却して、水100mLと混合し、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Cを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(4,4-ジメチル-3-(4-(オキシラン-2-イルメトキシ)フェニル)-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル48a(3.0g,収率58.8%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 480.3 [M+1]
【0135】
工程2
4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
4-(4,4-ジメチル-3-(4-(オキシラン-2-イルメトキシ)フェニル)-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル48a(2.9g,6.3mmol)を水とテトラヒドロフラン(V/V=1:1)の混合液80mLに溶解し、濃硫酸(2.0mL)を添加した。反応溶液は4時間撹拌して、塩酸(1M,50mL)と混合し、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)フェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル48(1.1g,収率36.7%)を白色固形物として得た。
MS m/z (ESI): 480.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.99-7.97 (m, 2H), 7.86-7.84 (m, 1H), 7.27-7.22(m, 2H), 7.08-7.06 (m, 2H), 4.16-4.10 (m, 3H), 3.87-3.78 (m, 2H), 1.58 (s, 6H)
【実施例49】
【0136】
(S)-4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ) -3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル49
【実施例50】
【0137】
(R)-4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ) -3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル50
【化115】
【化116】
ラセミ体4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル13(1.6g,白色固形物)を、HPLC法を用いて調製装置とキラルカラムによりキラル分割した(分割条件:キラルカラムCHIRALPAK AD-H、カラムサイズ:3cm I.D.×25cm L,
移動相:n−ヘキサン:イソプロパノール=80:20(V/V)、流速:25mL/分)。対応する留分を集め、溶媒を蒸発させて溜去して、標題生成物(S)-4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ) -3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル49 (745mg、収率46.6%)を白色固形物として、そして
(R)-4-(3-(4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ) -3-フルオロフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル50 (796mg、収率49.8%)を白色固形物としてえた。
49: MS m/z (ESI):498.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.99-7.95 (m, 2H), 7.84-7.82 (m, 1H), 7.15-7.04 (m, 3H), 4.22-4.18 (m, 3H), 3.91-3.79 (m, 2H), 1.59 (s, 6H).
50: MS m/z (ESI):498.3 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.99-7.95 (m, 2H), 7.84-7.82 (m, 1H), 7.15-7.04 (m, 3H), 4.22-4.18 (m, 3H), 3.91-3.79 (m, 2H), 1.59 (s, 6H).
【実施例51】
【0138】
4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェニル トリフルオロメタンスルホネート
【化117】
【化118】
4-(3-(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル1e(200mg,0.47mmol)を氷浴中でジクロロメタン4mLに溶解し、トリエチルアミン(0.2mL,1.42mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸(160mg,0.57mmol)を添加した。反応器はアルゴンで3回パージを行い、1時間撹拌して、ジクロロメタンと水(V/V=1:1)の混合液20mLを添加した。反応溶液を分相させ、水相はジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、標題化合物4-(3-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-フルオロフェニル トリフルオロメタンスルホネート51(250mg,収率95.3%)を褐色固形物として得た。
MS m/z (ESI):614.1 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.01-7.95 (m, 2H), 7.84-7.83 (m, 1H), 7.57-7.52(m, 1H), 7.32-7.29 (m, 1H), 7.27-7.24 (m, 1H), 1.59 (s, 6H)
【0139】
生物試験
本発明を以下の試験例により更に説明する。これらの試験例は単に本発明を示すものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
具体的な条件が示されていない以下の試験例においては、実験方法は慣用の条件下または製造者が示唆する条件下で行うことができる。具体的な供給先が示されていない実験試薬は一般に市場から購入できる慣用の試薬である。
【0140】
LNcap細胞のPSA分泌に対する抑制活性の生物学的評価
以下のin vitro試験は、LNcap細胞のPSA分泌抑制に対する本発明化合物の活性を測定するものである。
1.物質および機器
(1). RIPM 1640培養液 (Hyclone, SH30809.01B)
(2). ウシ胎児血清、FBS (GIBCO, 10099)
(3). Pen Strep (GIBCO, 15140-122)
(4). CS-FBS (SERANA, 1090111)
(5). LNcap細胞(Cell bank of the Chinese Academy of Sciences, TCHu173)
(6). テストステロン(Dr.Ehrenstorfer Gmbh, C 17322500, LOT: 10519)
(7). PSAキット (abnova, KA0208)
(8). NOVO Starマイクロプレートリーダー
(9). 細胞培養: RIPM 1640培養液、10%FBS, 1% Pen Strep
(10). 活性炭培地: RIPM 1640培養液, 10% CS-FBS, 1% Pen Strep
(11). テストステロン培地: RIPM 1640培養液, 10% CS-FBS, 1% Pen Strep, 1nM テストステロン
2.試験方法
LNcap細胞は細胞培地中で継代培養して、活性炭培地に再懸濁し、次いで5×10
4細胞/ウェルの播種密度である100μl/ウェルで96穴プレートに播種した。
試験化合物はDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解し、10mM保存液に調製した。使用時にストック溶液は5×DMSOで希釈し、次いで3倍勾配で希釈して8つの勾配濃度液を作成した。次いで、8つの勾配濃度液はそれぞれ20×テストステロン培地で希釈した(各培養系におけるDMSO濃度を0.5%に確実にするため)。希釈した試験化合物が試験に供される。
希釈した試験化合物10μlを96穴プレートに添加し、穏やかに撹拌した。活性炭培地で希釈した0.5%DMSOの10μlをコントロール群に添加した。96穴プレートは37℃,5%CO
2の条件下で、インキュベーター中で培養した。
【0141】
3.試験結果
4日間の培養後、細胞培養上澄み液の60μlを集め、ウェルあたりのOD450値を、PSAキット(abnova, KA0208)を用いてNOVO Starマイクロプレートリーダーで測定した。
IC
50値は、種々の濃度における試験化合物の阻害率のデータから計算した。
結論:試験結果は、本発明の好ましい化合物がLNcap細胞のPSA分泌抑制に対し著しい活性を有することを示した。
【0142】
LNcap細胞の増殖抑制についての生物学的評価
以下のin vitro試験は、LNcap細胞の増殖抑制に対する本発明化合物の活性を測定するものである。
1.物質と機器
(1). 細胞カウント試薬CCK-8 (DOJINDO, CK04)
(2). Victor3マイクロプレートリーダー(Perkin Elmer, 1420)
2.試験方法
試験例1の試験方法参照。
3.試験結果
LNcap細胞を3日間培養後、培地、試験化合物、ブランク群およびコントロール群は液体容積の半分を新しくし、さらに3日間培養した。次いで全ての96穴プレートはCCK-810μlと穏やかに混合し、37℃,5%CO
2の条件下で2〜3時間インキュベーター中で培養した。ウェル当たりのOD値はVictor3マイクロプレートリーダーで450nmで測定した。
IC
50値は、種々の濃度での試験化合物の阻害率のデータから計算した。
結論:本発明の好ましい化合物はLNcap細胞の増殖抑制に対し著しい活性を有していた。
【0143】
LNcap-AR細胞の生物学的評価
以下のin vitro試験は、LNcap-AR細胞(AR-過剰発現LNcap細胞(略してLNcap-AR細胞)、レトロウィルス遺伝子導入法により作成)のPSA分泌の扇動に対する高濃度の本発明化合物の活性を測定するものである。
1.細胞培養
LNcap-AR細胞は細胞培地中で継代培養して、活性炭培地に再懸濁し、次いで5×10
4細胞/ウェルの播種密度で100μl/ウェルで96穴プレートに播種した。
試験化合物はDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解し、10mM保存液に調製した。使用時に、ストック溶液はDMSOで2mMと0.6mMの2つの濃度に希釈した。次いで希釈した濃度液は、それぞれ20×活性炭培地で希釈した(各培養系におけるDMSO濃度を0.5%に確実にするため)。希釈した試験化合物が試験に供された。
希釈した試験化合物10μlを96穴プレートに添加し、穏やかに撹拌した。活性炭培地で希釈した0.5%DMSOの10μlをブランクコントロール群に添加した。
【0144】
2.試験結果
4日間のインキュベーション後、細胞培養の上澄み液60μlを集め、ウェルあたりのPSAのOD値を、PSAキット(abnova, KA0208)を用いてNOVO Starマイクロプレートリーダーで測定した。
LNcap-AR細胞のPSA分泌に対する本発明の試験化合物のアゴニスト活性は、OD値(試験化合物)/OD値(ブランクコントロール)のパーセントにより評価した。パーセント値が100以上の場合、試験化合物は、ブランクコントロールに比べLNcap-AR細胞のPSA分泌に対するアゴニスト活性を有する。逆に、パーセント値が100以下の場合、試験化合物は、ブランクコントロールに比べLNcap-AR細胞のPSA分泌に対するアゴニスト活性を持たない。具体的な試験結果を以下に示した。
結論:本発明の化合物はLNcap-AR細胞のPSA分泌に対するアゴニスト活性を有しない。
薬物動態試験
【0145】
本発明化合物の薬物動態試験
1.アブストラクト
雄ラットを試験動物として使用した。実施例6、実施例9、実施例11、実施例13、実施例15、実施例16、実施例17、実施例44、および実施例45の化合物をラットの胃内に投与し、LC/MS/MS法により異なる時点での血漿中の薬物濃度を測定した。本発明化合物の薬物動態挙動をラットで試験し、評価した。
2.プロトコール
2.1 試料
実施例6、実施例9、実施例11、実施例13、実施例15、実施例16、実施例17、実施例44、および実施例45の化合物
2.2 試験動物
27匹の健康な成体の雄Sprague-Dawley (SD)ラットで、SINO-BRITSH SIPPR/BK LAB. ANIMAL LTD., CO, Certificate No.: SCXK (Shanghai) 2008-0016から購入し、各群3ラットで、9グループに分割。
2.3 試験化合物の調製
適当量の試験化合物を秤量して0.5%CMC-Naと混合し、超音波法で0.5mg/mL懸濁液を調製した。
2.4 投与
一晩の絶食後、27匹のSDラットを9グループに分け、5mg/kgの投与量と10mL/kgの投与容量で胃内に投与した。
3.方法
実施例6、実施例9、実施例11、実施例13、実施例15、実施例16、実施例17、実施例44、および実施例45の化合物をラットの胃内に投与した。投与前および投与後0.5h,1.0h,2.0h,3.0h,4.0h,6.0h,8.0h,11.0h,および24.0hに眼窩洞から血液サンプル(0.1mL)を採取して、ヘパリン処理した管に保管し、5分間3,500rpmで遠心分離を行って血漿を分離した。血漿サンプルは‐20℃で保管した。ラットは投与後2時間餌を与えた。
胃内投与後のラット血漿中の異なる試験化合物の濃度はLC-MS/MS法により測定した。この方法の直線性は1.00‐2000ng/mlである。血漿サンプルは、タンパクの沈殿がメタノールの添加により完了した後に分析した。
【0146】
4.薬物動態パラメータの結果
本発明化合物の薬物動態パラメータ以下に示した。
結論:本発明化合物はより良い薬物動態データと薬物動態特性の優れた利点を持っていた。