【文献】
REGISTRY(STN)[online],2017年 6月15日,CAS 登録番号:1371970-28-3等
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
疾患又は病態が、疼痛、痒み、炎症性障害、内耳障害、発熱又は別の体温調節障害、気管気管支又は横隔膜機能不全、消化器又は尿路障害、慢性閉塞性肺疾患、失禁、あるいはCNSへの血流低下又はCNS低酸素症に伴う障害である、請求項19に記載の化合物。
疾患又は病態が、疼痛、痒み、炎症性障害、内耳障害、発熱又は別の体温調節障害、気管気管支又は横隔膜機能不全、消化器又は尿路障害、慢性閉塞性肺疾患、失禁、あるいはCNSへの血流低下又はCNS低酸素症に伴う障害である、請求項22に記載の使用。
疾患又は病態が、疼痛、痒み、炎症性障害、内耳障害、発熱又は別の体温調節障害、気管気管支又は横隔膜機能不全、消化器又は尿路障害、慢性閉塞性肺疾患、失禁、あるいはCNSへの血流低下又はCNS低酸素症に伴う障害である、請求項26に記載の医薬組成物。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、置換スルホンアミド化合物、それらの製造法、それらを含有する医薬組成物、及び一過性受容器電位(Transient Receptor Potential;TRP)チャネルアンタゴニストとしてのそれらの使用に関する。
【0002】
発明の背景
TRPチャネルは、種々のヒト(及び他の動物)細胞タイプの細胞膜に見いだされるイオンチャネルのクラスである。少なくとも28個の公知のヒトTRPチャネルがあり、これらは、配列相同性及び機能に基づいて多数のファミリー又はグループに分けられる。TRPA1は、ナトリウム、カリウム及びカルシウムの流動を介して膜電位を調節する、非選択的カチオン伝導チャネルである。TRPA1は、ヒトの後根神経節ニューロン及び末梢感覚神経において高度に発現されることが知られている。ヒトでは、TRPA1は、多数の反応性化合物(例えば、アクロレイン、アリルイソチオシアネート、オゾン)ならびに非反応性化合物(例えば、ニコチン及びメントール)によって活性化され、従って、「化学センサー」として作用すると考えられている。
【0003】
公知のTRPA1アゴニストの多くは、ヒト及び他の動物において、疼痛、刺激及び神経性炎症を引き起こす刺激物である。そのため、TRPA1チャネル活性化因子の生物学的効果を遮断するTRPA1アンタゴニスト又は薬剤は、喘息及びその増悪、慢性咳嗽ならびに関連疾病のような疾患の処置において有用であろうし、さらには急性及び慢性疼痛の処置にも有用であろうと期待されている。最近では、組織損傷及び酸化ストレスの産物、例えば、4−ヒドロキシノネナール及び関連化合物が、TRPA1チャネルを活性化することも知られている。この知見は、組織損傷、酸化ストレス及び気管支平滑筋収縮に関連する疾患、例えば、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、職業性喘息及びウイルス誘導性肺炎症の処置における、小分子TRPA1アンタゴニストの有用性についてのさらなる理論的根拠を提供する。さらに、最近の知見は、TRPA1チャネルの活性化を疼痛知覚の増加と関連付けており(Kosugi et al., J.Neurosci 27, (2007) 4443-4451; Kremayer et al., Neuron 66 (2010) 671-680; Wei et al., Pain 152 (2011) 582-591); Wei et al., Neurosci Lett 479 (2010) 253-256))、このことが、疼痛障害の処置における小分子TRPA1インヒビターの有用性についてのさらなる理論的根拠を提供している。
【0004】
発明の概要
本発明は、式(I):
【化1】
[式中、
X、Y、Zは、互いに独立して、C、CH又はNであり;
R
1は、非置換フェニル、ハロゲン又は−CNで独立して単置換又は二置換されているフェニル、非置換の5員又は6員ヘテロアリール環、あるいは低級アルキル、ハロゲン又はハロアルキルで置換されている5員又は6員ヘテロアリール環であり;
R
2は、水素、重水素、低級アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、オキセタニル、フェニル及び5員又は6員ヘテロアリール環からなる群より選択され、ここで、前記低級アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ又はオキセタニルは、重水素で場合により置換されており、そして、前記フェニル及び前記5員又は6員ヘテロアリール環は、各々独立して、低級アルキル、ハロアルキル、重水素又はハロゲンで場合により置換されており;
R
3及びR
3’は、各々独立して、水素;重水素;ハロアルキル;シクロアルキル及び低級アルキルからなる群より選択され、ここで、前記ハロアルキル、シクロアルキル及び低級アルキルは、重水素、F、Cl、Br、ヒドロキシル又はアルコキシで場合により置換されているか;あるいはR
3及びR
3’は、これらが連結している炭素と一緒になって、重水素、F、Cl、Br、ヒドロキシル又はアルコキシで場合により置換されている、3員、4員、5員又は6員シクロアルキルを形成し;
R
4は、水素又は低級アルキルであり;
R
5は、トリフルオロメチル−フェニル、トリフルオロメチル−ピリジニル、トリフルオロメチル−ピリダジニル、トリフルオロメチル−ピリミジニル、アゼチジノ、ピロリジノ、シクロアルキル、ピペリジノ、ピロリジノ−ピリミジニル、複素環、複素環−ピリミジニル、複素環−ピリジニル、複素環−ピリダジニル、複素環−ピラジニル、シクロアルキル−ピリミジニル、シクロアルキル−ピリジニル、シクロアルキル−ピリダジニル、シクロアルキル−ピラジニル又はトリフルオロメチル−ピラジニルであり、ここで、任意のアゼチジニル、ピロリジノ、シクロアルキル、複素環及びピペリジノは、低級アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ又はトリフルオロメチルチオで場合により置換されており;そして
R
6は、水素、ハロゲン又はアルコキシである]
で表される化合物である、本発明の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
【0005】
本発明はまた、本発明の化合物と薬学的に許容し得る担体とを含む医薬組成物を提供する。
【0006】
本発明はまた、医薬療法において使用するための、本発明の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
【0007】
本発明はまた、呼吸器障害の治療又は予防のための、本発明の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
【0008】
本発明は、呼吸器障害の治療又は予防のための医薬の調製のための、本発明の化合物又はその薬学的に許容し得る塩の使用を提供する。
【0009】
本発明はまた、哺乳動物における呼吸器障害を処置するための方法であって、哺乳動物に本発明の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を投与することを含む方法を提供する。
【0010】
本発明はまた、TRPA1活性を調節するための、本発明の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
【0011】
別の実施態様において、本発明は、TRPA1活性によって媒介される疾患又は病態の治療又は予防のための、本発明の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。この実施態様の観点において、疾患又は病態は、疼痛、痒み、炎症性障害、内耳障害、発熱又は別の体温調節障害、気管気管支又は横隔膜機能不全、消化器又は尿路障害、慢性閉塞性肺疾患、失禁、あるいはCNSへの血流低下又はCNS低酸素症に伴う障害である。この実施態様の特定の観点において、疾患又は病態は、疼痛、関節炎、痒み、咳嗽、喘息、炎症性腸疾患又は内耳障害である。
【0012】
別の実施態様において、本発明は、TRPA1活性によって媒介される疾患又は病態の治療又は予防のための医薬の調製のための、本発明の化合物又はその薬学的に許容し得る塩の使用を提供する。この実施態様の観点において、疾患又は病態は、疼痛、痒み、炎症性障害、内耳障害、発熱又は別の体温調節障害、気管気管支又は横隔膜機能不全、消化器又は尿路障害、慢性閉塞性肺疾患、失禁、あるいは中枢神経系(CNS)への血流低下又はCNS低酸素症に伴う障害である。この実施態様の観点において、疾患又は病態は、疼痛、関節炎、痒み、咳嗽、喘息、炎症性腸疾患又は内耳障害である。
【0013】
別の実施態様において、本発明は、TRPA1活性を調節するための方法であって、TRPA1と本発明の化合物又はその塩とを接触させることを含む方法を提供する。
【0014】
別の実施態様において、本発明は、哺乳動物におけるTRPA1活性によって媒介される疾患又は病態を処置するための方法であって、哺乳動物に本発明の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を投与することを含む方法を提供する。この実施態様の特定の観点において、疾患又は病態は、疼痛、痒み、炎症性障害、内耳障害、発熱又は別の体温調節障害、気管気管支又は横隔膜機能不全、消化器又は尿路障害、慢性閉塞性肺疾患、失禁、あるいはCNSへの血流低下又はCNS低酸素症に伴う障害である。この実施態様の特定の観点において、疾患又は病態は、疼痛、関節炎、痒み、咳嗽、喘息、炎症性腸疾患又は内耳障害である。
【0015】
本発明はまた、本明細書に記載される発明を提供する。
【0016】
発明の詳細な説明
定義
特に指示のない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用される以下の特定の用語及び表現は、次のように定義される:
【0017】
用語「部分」は、別の原子又は分子に1つ又は複数の化学結合によって連結されて、それによって分子の一部を形成する、ある原子又は化学的に結合された原子群を指す。例えば、式(I)の可変部R
1〜R
6は、式(I)の核構造に共有結合によって連結された部分を指す。
【0018】
1つ又は複数の水素原子を有する特定の部分に関して、用語「置換されている」は、その部分の水素原子の少なくとも1つが別の置換基又は部分に置き換わっていることを指す。例えば、用語「ハロゲンによって置換されている低級アルキル」は、低級アルキル(以下に定義される)の1つ又は複数の水素原子が1つ又は複数のハロゲン原子に置き換わっていることを指す(例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、クロロメチルなど)。
【0019】
用語「アルキル」は、1〜20個の炭素原子を有する、脂肪族の直鎖又は分岐鎖飽和炭化水素部分を指す。特定の実施態様において、アルキルは、1〜10個の炭素原子を有する。
【0020】
用語「低級アルキル」は、1〜7個の炭素原子を有するアルキル部分を指す。特定の実施態様において、低級アルキルは、1〜4個の炭素原子を有し、他の特定の実施態様において、低級アルキルは、1〜3個の炭素原子を有する。低級アルキルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルが含まれる。
【0021】
用語「アルコキシ」は、式−O−R’(式中、R’は、アルキル基である)で表される基を示す。アルコキシ部分の例としては、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ及びtert−ブトキシが含まれる。
【0022】
「アリール」は、単環式、二環式又は三環式の芳香族環を有する、一価の環式芳香族炭化水素部分を意味する。アリール基は、本明細書において定義されるように場合により置換されていてよい。アリール部分の例としては、特に限定されないが、フェニル、ナフチル、フェナントリル、フルオレニル、インデニル、ペンタレニル、アズレニル、オキシジフェニル、ビフェニル、メチレンジフェニル、アミノジフェニル、ジフェニルスルフィジル、ジフェニルスルホニル、ジフェニルイソプロピリデニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾフラニル、ベンゾジオキシリル、ベンゾピラニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾオキサジノニル、ベンゾピペラジニル(benzopiperadinyl)、ベンゾピペラジニル(benzopiperazinyl)、ベンゾピロリジニル、ベンゾモルホリニル、メチレンジオキシフェニル、エチレンジオキシフェニルなど(各々場合により置換されているその部分水素化誘導体を含む)が含まれる。
【0023】
用語「ヘテロアリール」は、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、5〜12個の環原子の一価の芳香族複素環の単環式又は二環式環系を示す。ヘテロアリール部分の例としては、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、アゼピニル、ジアゼピニル、イソオキサゾリル、ベンゾフラニル、イソチアゾリル、ベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、イソベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル又はキノキサリニルが含まれる。
【0024】
用語「ハロ」、「ハロゲン」及び「ハロゲン化物」は、互換的に使用され得、置換基フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを指す。
【0025】
用語「ハロアルキル」は、アルキル基の水素原子の少なくとも1つが同じ又は異なるハロゲン原子、特にフルオロ原子に置き換わっている、アルキル基を示す。ハロアルキルの例としては、モノフルオロ−、ジフルオロ−又はトリフルオロ−メチル、−エチル又は−プロピル、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、フルオロメチル又はトリフルオロメチルが含まれる。
【0026】
「シクロアルキル」は、単環式又は二環式の環及び3〜10個の炭素原子を有する、一価の飽和炭素環部分を意味する。シクロアルキル部分は、1つ又は複数の置換基で場合により置換されていてよい。特定の実施態様において、シクロアルキルは、3〜8個の炭素原子を含有する。他の特定の実施態様において、シクロアルキルは、3〜6個の炭素原子を含有する。シクロアルキル部分の例としては、特に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど(その部分不飽和(シクロアルケニル)誘導体(例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル及びシクロヘプテニル)を含む)が含まれる。
【0027】
「複素環」は、飽和又は部分不飽和であり、かつ酸素、窒素及び硫黄から選択される1つ又は複数のヘテロ原子をその環内に有する、4員〜7員単環式又は7員〜10員二環式の複素環部分を指す。複素環の環原子に関して使用される場合、窒素又は硫黄は、酸化型であってもよく、窒素は1つ又は複数のアルキル基で置換されていてよい。複素環は、そのペンダント基に任意のヘテロ原子又は炭素原子で連結されることで安定な構造となり得、その環原子のいずれかは場合により置換されていてよい。そのような飽和又は部分不飽和の複素環の例としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル及びキヌクリジニルが含まれる。また、複素環という用語には、複素環が1つ又は複数のアリール、ヘテロアリール又はシクロアルキル環に縮合されている基、例えば、インドリニル、3H−インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、オクタヒドロインドリル又はテトラヒドロキノリニルも含まれる。
【0028】
特に指示のない限り、用語「水素」又は「ヒドロ」は、H
2ではなく、水素原子(−H)の部分を指す。
【0029】
特に指示のない限り、用語「式の化合物(a compound of the formula)」又は「式の化合物(a compound of formula)」又は「式の化合物(compounds of the formula)」又は「式の化合物(compounds of formula)」は、その式によって定義される化合物の属(genus)から選択される任意の化合物(特に指定のない場合は、任意のそのような化合物の任意の薬学的に許容し得る塩又はエステルを含む)を指す。
【0030】
用語「薬学的に許容し得る塩」は、遊離塩基又は遊離酸の生物学的効果及び特性を保持し、生物学的にもその他の面でも望ましくないことはない塩を指す。塩は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など、好ましくは塩酸)及び有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、サリチル酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、N−アセチルシステインなど)と形成され得る。加えて、塩は、無機塩基又は有機塩基の遊離酸への付加によっても調製され得る。無機塩基から誘導される塩としては、特に限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム及びマグネシウム塩などが含まれる。有機塩基から誘導される塩としては、特に限定されないが、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、リシン、アルギニン、N−エチルピペリジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂などの、第一級、第二級及び第三級アミン、天然の置換アミンを含む置換アミン、環状アミンならびに塩基性イオン交換樹脂の塩が含まれる。
【0031】
本発明の化合物は、薬学的に許容し得る塩の形態で存在することができる。本発明の化合物はまた、薬学的に許容し得るエステル(すなわち、プロドラッグとして使用される式(I)の酸のメチル及びエチルエステル)の形態で存在することもできる。本発明の化合物はまた、溶媒和、すなわち水和され得る。溶媒和は、製造プロセスの過程で達成され得るか、又はすなわち当初無水であった式(I)の化合物の吸湿性の結果として起こり得る。
【0032】
同じ分子式を有するがそれらの原子の結合の性質若しくは順序又はそれらの原子の空間的配列が異なる化合物は、「異性体」と呼ばれる。それらの原子の空間的配列が異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。ジアステレオマーは、1つ又は複数のキラル中心に反対の立体配置を有する立体異性体であるが、エナンチオマーではない。互いに鏡像であるが重ね合わせることができない、1つ又は複数の不斉中心を有する立体異性体は、「エナンチオマー」と呼ばれる。化合物が不斉中心を有するとき、例えば、炭素原子が4個の異なる基に結合している場合、1対のエナンチオマーが可能である。エナンチオマーは、その不斉中心(1つ又は複数)の絶対配置によって特徴付けられ得、Cahn、Ingold及びPrelogのR及びS順位則によって又はその分子が偏光面を回転させる様式によって記載され、右旋性又は左旋性として(すなわち、それぞれ、(+)−異性体又は(−)−異性体として)表示される。キラル化合物は、個々のエナンチオマー又はそれらの混合物のいずれかとして存在することができる。エナンチオマーを同じ割合で含有する混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。特定の実施態様において、当該化合物は、単一のジアステレオマー又はエナンチオマーで少なくとも約90%(重量)が富化されている。他の実施態様において、当該化合物は、単一のジアステレオマー又はエナンチオマーで少なくとも約95%、98%又は99%(重量)が富化されている。
【0033】
本発明の特定の化合物は、不斉炭素原子(光学中心)又は二重結合をもち;そのラセミ体、ジアステレオマー、幾何異性体、位置異性体及び個々の異性体(例えば、分離されたエナンチオマー)は全て、本発明の範囲内に包含されることが意図される。
【0034】
化合物の用語「治療有効量」は、疾患の症状を予防、緩和又は改善するために、あるいは処置される被検体の生存期間を延長するために効果的な化合物の量を意味する。治療有効量の決定は、当技術分野における技能の範囲内である。本発明に係る化合物の治療有効量又は投与量は、広い範囲内で変えることができ、当技術分野において公知の様式で決定され得る。そのような投与量は、投与される具体的な化合物(複数)、投与経路、処置される病態及び処置される患者を含む、それぞれの特定の症例における個別の要件に調整されるだろう。一般に、およそ70Kgの体重の成人への経口又は非経口投与の場合、約0.1mg〜約5,000mg、1mg〜約1,000mg又は1mg〜100mgの一日投与量が適切であり得るが、必要であればその下限及び上限を超えてもよい。一日投与量は、単回用量として又は分割用量で投与され得るか、又は非経口投与の場合には、点滴として与えられ得る。
【0035】
用語「薬学的に許容し得る担体」は、溶媒、分散媒体、被覆剤、抗菌及び抗真菌剤、等張剤ならびに吸収遅延剤を含む、薬剤の投与と適合性のある任意の及び全ての材料、ならびに薬剤の投与と適合性のある他の材料及び化合物を含むことが意図される。任意の慣用の媒体又は薬剤が活性化合物と適合性でない場合を除いて、本発明の組成物におけるその使用が考慮される。また、補助活性化合物を当該組成物中に組み込むこともできる。
【0036】
本発明の組成物の調製に有用な薬学的担体は、固体、液体又は気体であり得;従って、当該組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、坐剤、粉剤、腸溶性コーティング製剤又は他の保護製剤(例えば、イオン交換樹脂に結合しているか又は脂質−タンパク質小胞に封入されている)、徐放性製剤、液剤、懸濁剤、エリキシル剤、エアロゾル剤などの形態をとることができる。担体は、石油、動物、植物又は合成起源の油を含む様々な油、例えば、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油などから選択され得る。水、生理食塩水、デキストロース水溶液及びグリコールが、特に(血液と等張である場合)注射用液剤のための好ましい液体担体である。例えば、静脈内投与用の製剤は、固体活性成分(複数)を水に溶解させて水溶液を生成し、その溶液を滅菌することにより調製される、活性成分(複数)の無菌水溶液を含む。好適な薬学的賦形剤としては、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、乳糖、タルク、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカ、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールなどが含まれる。当該組成物には、例えば、防腐剤、安定化剤、湿潤剤又は乳化剤、浸透圧調整用の塩、緩衝剤などの慣用の薬学的添加剤が付与され得る。好適な薬学的担体及びそれらの製剤は、Remington's Pharmaceutical Sciences by E. W. Martin に記載されている。そのような組成物は、いずれにしても、レシピエントへ適切に投与するための適切な投与剤形を調製するために、有効量の活性化合物を好適な担体と共に含有するだろう。
【0037】
本発明の方法の実施において、有効量の本発明の化合物のいずれか1つ又は本発明の化合物のいずれかの組み合わせ又はその薬学的に許容し得る塩若しくはエステルは、当技術分野において公知の通常の許容し得る方法のいずれかを介して、単独又は組み合わせのいずれかで投与される。従って、当該化合物又は組成物は、経口(例えば、口腔)、舌下、非経口(例えば、筋肉内、静脈内又は皮下)、直腸(例えば、坐剤又は洗浄剤によって)、経皮(例えば、皮膚エレクトロポレーション)又は吸入(例えば、エアロゾルによって)によって、錠剤及び懸濁剤を含む、固体、液体又は気体の投与剤形で投与され得る。投与は、適宜、単回の単位投与剤形の持続的治療で、又は単回投与治療で実施され得る。当該治療組成物はまた、パモ酸などの脂溶性の塩と併せた油乳剤又は分散剤の形態であっても、皮下又は筋肉内投与用の生物分解性の徐放性組成物の形態であってもよい。
【0038】
化合物
1つの態様において、本発明は、本発明の第一の実施態様(実施態様「E1」)として本明細書において後述される、式I:
【化2】
[式中、
X、Y、Zは、互いに独立して、C、CH又はNであり;
R
1は、非置換フェニル、ハロゲン又は−CNで独立して単置換又は二置換されているフェニル、非置換の5員又は6員ヘテロアリール環、あるいは低級アルキル、ハロゲン又はハロアルキルで置換されている5員又は6員ヘテロアリール環であり;
R
2は、水素、重水素、低級アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、オキセタニル、フェニル及び5員又は6員ヘテロアリール環からなる群より選択され、ここで、前記低級アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ又はオキセタニルは、重水素で場合により置換されており、そして、前記フェニル及び前記5員又は6員ヘテロアリール環は、各々独立して、低級アルキル、ハロアルキル、重水素又はハロゲンで場合により置換されており;
R
3及びR
3’は、各々独立して、水素;重水素;ハロアルキル;シクロアルキル及び低級アルキルからなる群より選択され、ここで、前記ハロアルキル、シクロアルキル及び低級アルキルは、重水素、F、Cl、Br、ヒドロキシル又はアルコキシで場合により置換されているか;あるいはR
3及びR
3’は、これらが連結している炭素と一緒になって、重水素、F、Cl、Br、ヒドロキシル又はアルコキシで場合により置換されている、3員、4員、5員又は6員シクロアルキルを形成し;
R
4は、水素又は低級アルキルであり;
R
5は、トリフルオロメチル−フェニル、トリフルオロメチル−ピリジニル、トリフルオロメチル−ピリダジニル、トリフルオロメチル−ピリミジニル、アゼチジノ、ピロリジノ、シクロアルキル、ピペリジノ、ピロリジノ−ピリミジニル、複素環、複素環−ピリミジニル、複素環−ピリジニル、複素環−ピリダジニル、複素環−ピラジニル、シクロアルキル−ピリミジニル、シクロアルキル−ピリジニル、シクロアルキル−ピリダジニル、シクロアルキル−ピラジニル又はトリフルオロメチル−ピラジニルであり、ここで、任意のアゼチジニル、ピロリジノ、シクロアルキル、複素環及びピペリジノは、低級アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ又はトリフルオロメチルチオで場合により置換されており;そして
R
6は、水素、ハロゲン又はアルコキシである]
で表される化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
【0039】
R
5及びR
6が各々1つの炭素原子に連結していること、ならびにR
5及び/又はR
6が1つ又は複数のX、Y又はZに連結する場合、R
5及び/又はR
6が連結されている前記1つ又は複数のX、Y又はZがCであることが理解される。
【0040】
本発明の追加の実施態様(例えば、E2〜E25)が以下に記載される。
【0041】
E2:X、Y及びZが、互いに独立して、C又はCHである、E1に係る化合物。
【0042】
E3:X、Y又はZの1つが、Nであり、そして、他のものが、互いに独立して、C又はCHである、E1に係る化合物。
【0043】
E4:X、Y又はZの2つが、Nであり、そして、他のものが、C又はCHである、E1に係る化合物。
【0044】
E5:R
1が、非置換フェニル、ピラジニル、ピリジニル又はチオフェニルである、E1〜E4のいずれか1つに係る化合物。
【0045】
E6:R
1が、シアノ、F又はClで場合により置換されているフェニル、F又はClで場合により置換されているピラジニル、F又はClで場合により置換されているピリジニル、F又はClで場合により置換されているピラゾール、あるいはF又はClで場合により置換されているチエニルである、E1〜E4のいずれか1つに係る化合物。
【0046】
E7:R
1が、F又はClで置換されているフェニル、F又はClで置換されているピラジニル、F又はClで置換されているピリジニル、あるいはF又はClで置換されているチオフェニルである、E1〜E4のいずれか1つに係る化合物。
【0047】
E8:R
2が、水素である、E1〜E7のいずれか1つに係る化合物。
【0048】
E8.1:R
2が、場合により置換されているフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル又はピリダジニルである、E1〜E7のいずれかに係る化合物。
【0049】
E8.2:R
2が、重水素である、E1〜E7のいずれかに係る化合物。
【0050】
E9:R
2が、メチル、−CH
2CF
3、エチル、ヒドロキシ−エチル、プロピル、ヒドロキシ−プロピル、シクロプロピル、イソプロピル、メトキシ−エチル、tert−ブチル、オキセタン−3−イルメチル又はオキセタニルである、E1〜E7のいずれか1つに係る化合物。
【0051】
E10:R
2が、メチル、−CH
2CF
3、エチル、ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシプロピル、シクロプロピル、イソプロピル、2−メトキシエチル、tert−ブチル、メトキシメチル、オキセタン−3−イルメチル、4−フルオロフェニル(fluororphenyl)又は3−オキセタニルである、E1〜E7のいずれか1つに係る化合物。
【0052】
E11:R
3及びR
3’が、共に水素である、E1〜E10のいずれか1つに係る化合物。
【0053】
E11.1:R
3及びR
3’が、共に重水素である、E1〜E10のいずれかに係る化合物。
【0054】
E12:R
3又はR
3’の一方が、水素であり、そして、他方が、メチル、tert−ブチル、シクロプロピル、−CH
2OH又は−CH
2OCH
3である、E1〜E10のいずれか1つに係る化合物。
【0055】
E13:R
3又はR
3’の一方が、水素、重水素又はメチルであり、そして、他方が、水素、メチル、イソプロピル、シクロプロピル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル又は重水素であるか;あるいはR
3及びR
3’が、これらが連結している炭素と一緒になって、3員シクロアルキルを形成する、E1〜E10のいずれか1つに係る化合物。
【0056】
E14:R
4が、水素である、E1〜E13のいずれか1つに係る化合物。
【0057】
E15:R
4が、メチルである、E1〜E13のいずれか1つに係る化合物。
【0058】
E16:
【化3】
が、
【化4】
から選択される、E1及びE5〜E15のいずれか1つに係る化合物。
【0059】
E17:R
5が、トリフルオロメチル−フェニルである、E1〜E16のいずれか1つに係る化合物。
【0060】
E18:R
5が、4−トリフルオロメチル−ピリジニル、トリフルオロメチル−ピリダジニル、トリフルオロメチル−ピリミジニル又はトリフルオロメチル−ピラジニルである、E1〜E16のいずれか1つに係る化合物。
【0061】
E19:R
5が、トリフルオロメチルフェニル、5−トリフルオロメチルピリド−2−イル、6−トリフルオロメチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメチルピリダジン−3−イル、2−トリフルオロメチルピリミジン−5−イル、5−トリフルオロメチルピラジン−2−イル、ピロリジノ、シクロプロピル、4,4−ジフルオロピペリジノ、4−トリフルオロメチルピペリジノ、2−(2−メチルピロリジノ)ピリミジン−5−イル又は4−トリフルオロメチルシクロヘキサ−1−エンである、E1〜E16のいずれか1つに係る化合物。
【0062】
E20:R
5が、トリフルオロメチル−フェニル、トリフルオロメチル−ピリジニル、トリフルオロメチル−ピリダジニル、トリフルオロメチル−ピリミジニル、アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピロリジノ−ピリミジニル又はトリフルオロメチル−ピラジニルであり、ここで、任意のアゼチジニル、ピロリジノ、シクロアルキル、複素環及びピペリジノが、低級アルキル、ハロゲン又はトリフルオロメチルで場合により置換されている、E1〜E16のいずれか1つに係る化合物。
【0063】
E21:R
6が、水素である、E1〜E20のいずれか1つに係る化合物。
【0064】
E22:R
6が、F又はメトキシである、E1〜E20のいずれか1つに係る化合物。
【0065】
E23:R
6が、ハロゲン又はアルコキシである、E1〜E20のいずれか1つに係る化合物。
【0066】
E23:
【化5】
が、
【化6】
から選択される、E1及びE5〜E15のいずれか1つに係る化合物。
【0067】
E24:以下である、E1に係る化合物:
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;
2−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−ブチルアミド;
(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−ブチルアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−2−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(2−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−プロピル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[シクロプロピル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−シクロプロピル−2−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[メチル−(チオフェン−2−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[tert−ブチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−プロピオンアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−プロピオンアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−ヒドロキシ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メトキシ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;
2−(ベンゼンスルホニル−イソプロピル−アミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イルメチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロン(trifluoron)−3−イルメチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−トリフルオロメチル−[3,4’]ビピリジニル−2’−イルメチル)−アセトアミド;
2−[イソプロピル−(ピリジン−3−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6’−トリフルオロメチル−[2,3’]ビピリジニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−フルオロ−5−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(2−シアノ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[イソプロピル−(ピラジン−2−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(3,4−ジフルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[4−フルオロ−3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−アセトアミド;又は
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[2−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ピリジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;又は
2−(4−フルオロ−N−(4−フルオロフェニル)フェニルスルホンアミド)−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド。
【0068】
E25:別の実施態様において、本発明は、以下である、E1に係る化合物又はその塩を提供する:
2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−(3−(ピロリジン−1−イル)ベンジル)アセトアミド;
N−(3−シクロプロピルベンジル)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)アセトアミド;
R)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−(3−(2−(2−メチルピロリジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)ベンジル)アセトアミド;
(S)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−(3−(2−(2−メチルピロリジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)ベンジル)アセトアミド;
2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド;
N−((6−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)アセトアミド;
2−(N−イソプロピル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−スルホンアミド)−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド;
2,2−ジジュウテリオ−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド;
1−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)シクロプロパンカルボキサミド;
(6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)アセテート;又は
2−[N−(プロパン−2−イル)(4−フルオロベンゼン)スルホンアミド]−N−([6−[4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]ピリミジン−4−イル]メチル)アセトアミド。
【0069】
1つの実施態様において、本発明は、式(Ia):
【化7】
[式中、
a)X、Y、Zは、互いに独立して、C又はNであり;
b)R1は、非置換フェニル、ハロゲン又は−CNで独立して単置換又は二置換されているフェニル、非置換の5員又は6員ヘテロアリール環、あるいはハロゲンで置換されている5員又は6員ヘテロアリール環であり;
c)R2は、水素、非置換低級アルキル、ハロアルキル、−OH又はオキシタニル(oxytanyl)で置換されている低級アルキル、シクロアルキル、アルコキシ又はオキシタニルであり;
d)R3、R3’は、互いに独立して、水素、非置換低級アルキル、シクロアルキル、又はアルコキシで置換されている低級アルキルであり;
e)R4は、水素又は低級アルキルであり;
f)R5は、トリフルオロメチル−フェニル、トリフルオロメチル−ピリジニル、トリフルオロメチル−ピリダジニル、トリフルオロメチル−ピリミジニル又はトリフルオロメチル−ピラジニルであり;そして
g)R6は、水素、ハロゲン又はアルコキシである]
で表される化合物である式(I)の化合物、h)又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
【0070】
別の実施態様において、本発明は、X、Y及びZが、Cである、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0071】
別の実施態様において、本発明は、X、Y又はZの1つが、Nであり、そして、他のものが、Cである、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0072】
別の実施態様において、本発明は、X、Y又はZの2つが、Nであり、そして、他のものが、Cである、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0073】
別の実施態様において、本発明は、R1が、非置換フェニル、ピラジニル、ピリジニル又はチエニルである、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0074】
別の実施態様において、本発明は、R1が、F又はClで置換されているフェニル、F又はClで置換されているピラジニル、F又はClで置換されているピリジニル、あるいはF又はClで置換されているチエニルである、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0075】
別の実施態様において、本発明は、R2が、水素である、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0076】
別の実施態様において、本発明は、R2が、メチル、−CH
2CF
3、エチル、ヒドロキシ−エチル、プロピル、ヒドロキシ−プロピル、シクロプロピル、イソプロピル、メトキシ−エチル、tert−ブチル、オキセタン−3−イルメチル又はオキセタニルである、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0077】
別の実施態様において、本発明は、R3及びR3’が、共に水素である、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0078】
別の実施態様において、本発明は、R3又はR3’の一方が、水素であり、そして、他方が、メチル、tert−ブチル、シクロプロピル、−CH
2OH又は−CH
2OCH
3である、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0079】
別の実施態様において、本発明は、R4が、水素である、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0080】
別の実施態様において、本発明は、R4が、メチルである、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0081】
別の実施態様において、本発明は、R5が、トリフルオロメチル−フェニルである、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0082】
別の実施態様において、本発明は、R5が、トリフルオロメチル−ピリジニル、トリフルオロメチル−ピリダジニル、トリフルオロメチル−ピリミジニル又はトリフルオロメチル−ピラジニルである、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0083】
別の実施態様において、本発明は、R6が、水素である、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0084】
別の実施態様において、本発明は、R6が、F又はメトキシである、式(Ia)に係る化合物を提供する。
【0085】
別の実施態様において、本発明は、以下の化合物又はその塩を提供する:
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;
2−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−ブチルアミド;
(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−ブチルアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−2−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(2−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−プロピル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[シクロプロピル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−シクロプロピル−2−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[メチル−(チオフェン−2−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[tert−ブチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−プロピオンアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−プロピオンアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−ヒドロキシ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メトキシ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;
2−(ベンゼンスルホニル−イソプロピル−アミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イルメチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロン−3−イルメチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−トリフルオロメチル−[3,4’]ビピリジニル−2’−イルメチル)−アセトアミド;
2−[イソプロピル−(ピリジン−3−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6’−トリフルオロメチル−[2,3’]ビピリジニル−4−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−フルオロ−5−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(2−シアノ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[イソプロピル−(ピラジン−2−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(3,4−ジフルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[4−フルオロ−3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド;
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[2−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ピリジン−4−イルメチル]−アセトアミド;
2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド;又は
2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド。
【0086】
本発明の別の実施態様において、式(I)の化合物は、異なる原子質量又は質量数を有する原子に置き換わっている1つ又は複数の原子をその中に有することによって同位体標識される。そのような同位体標識された(すなわち、放射性標識された)式(I)の化合物は、本発明の範囲内であると考慮される。式(I)の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素及びヨウ素の同位体、例えば、特に限定されないが、それぞれ、
2H、
3H、
11C、
13C、
14C、
13N、
15N、
15O、
17O、
18O、
31P、
32P、
35S、
18F、
36Cl、
123I及び
125Iが含まれる。これらの同位体標識された化合物は、例えば、イオンチャネル(特に、TRPA1)上の作用部位若しくは機序、又はイオンチャネル上の薬理学的に重要な作用部位に対する結合親和性を特徴付けることによる、当該化合物の有効性の決定又は測定を助けるために有用であろう。特定の同位体標識された式(I)の化合物、例えば、放射性同位体を組み込んだ化合物は、薬物及び/又は基質組織分布研究において有用である。放射性同位体のトリチウム(すなわち、
3H)及び炭素14(すなわち、
14C)は、それらの組み込みの容易性及び検出手段の迅速性の観点からこの目的に特に有用である。例えば、式(I)の化合物は、1、2、5、10、25、50、75、90、95又は99パーセントの所与の同位体で富化され得る。
【0087】
より重い同位体、例えば、重水素(すなわち、
2H)による置換は、より大きな代謝安定性に起因する特定の治療的利点、例えば、インビボ半減期の増加又は必要投与量の低減をもたらし得る。実施例83において例示されるように、本発明の化合物は、R
3及び/又はR
3’が通常の天然存在度を超える重水素で富化されている、式(I)の化合物を含む。例えば、R
3及び/又はR
3’は、各々独立して、1、2、5、10、25、50、75、90、95又は99パーセントの重水素で富化され得る。
【0088】
ポジトロン放出同位体、例えば、
11C、
18F、
15O及び
13Nによる置換は、基質受容体占有率を調べるポジトロン放出断層撮影(PET)研究に有用であり得る。同位体標識された式(I)の化合物は、一般に、当業者に公知の慣用の技術によって、又は以前に用いられていた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識された試薬を使用する下記の実施例に記載されるプロセスと類似のプロセスによって調製され得る。
【0089】
別の実施態様において、本発明は、治療有効量の式(I)に係る化合物と薬学的に許容し得る担体とを含む医薬組成物を提供する。
【0090】
塩の形態の他に、本発明は、プロドラッグの形態である化合物を提供する。本明細書において使用する場合、用語「プロドラッグ」は、生理学的条件下で容易に化学変化を受けて本発明の化合物を与える、化合物を指す。加えて、プロドラッグは、イクスビボ環境での化学的又は生化学的方法によって、本発明の化合物に変換され得る。例えば、プロドラッグは、好適な酵素又は化学試薬と共に経皮パッチリザーバー中に置いた場合に、本発明の化合物にゆっくり変換され得る。
【0091】
本発明のプロドラッグとしては、アミノ酸残基、又は2個以上(例えば、2、3又は4個)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖が、本発明の化合物の遊離アミノ、ヒドロキシ又はカルボン酸基にアミド又はエステル結合を介して共有結合している、化合物が含まれる。アミノ酸残基としては、特に限定されないが、3文字記号で通常表示される20種の天然アミノ酸が含まれるが、また、ホスホセリン、ホスホトレオニン、ホスホチロシン、4−ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、デモシン(demosine)、イソデモシン(isodemosine)、γ−カルボキシグルタミン酸、馬尿酸、オクタヒドロインドール−2−カルボン酸、スタチン(statine)、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸、ペニシラミン、オルニチン、3−メチルヒスチジン、ノルバリン、β−アラニン、γ−アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、メチル−アラニン、パラ−ベンゾイルフェニルアラニン、フェニルグリシン、プロパルギルグリシン、サルコシン、メチオニンスルホン及びtert−ブチルグリシンも含まれる。
【0092】
また、さらなるタイプのプロドラッグも包含される。例えば、本発明の化合物の遊離カルボキシル基をアミド又はアルキルエステルとして誘導体化することができる。別の例として、遊離ヒドロキシ基を含む本発明の化合物を、Fleisher, D. et al., (1996) Improved oral drug delivery: solubility limitations overcome by the use of prodrugs Advanced Drug Delivery Reviews, 19:115 に概説されているように、ヒドロキシ基を、特に限定されないが、リン酸エステル、ヘミコハク酸、ジメチルアミノ酢酸又はホスホリルオキシメチルオキシカルボニル基のような基に変換することによってプロドラッグとして誘導体化することができる。また、ヒドロキシ基及びアミノ基のカルバミン酸プロドラッグも、炭酸プロドラッグ、ヒドロキシ基のスルホン酸エステル及び硫酸エステルと同様に含まれる。また、アシル基が、特に限定されないが、エーテル、アミン及びカルボン酸官能基を含む基で場合により置換されているアルキルエステルであり得るか、又はアシル基が上述のようなアミノ酸エステルである、(アシルオキシ)メチル及び(アシルオキシ)エチルエーテルのようなヒドロキシ基の誘導体化も包含される。このタイプのプロドラッグは、J. Med. Chem., (1996), 39:10 に記載されている。さらに具体的な例として、アルコール基の水素原子の、(C
1−6)アルカノイルオキシメチル、1−((C
1−6)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C
1−6)アルカノイルオキシ)エチル、(C
1−6)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C
1−6)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C
1−6)アルカノイル、α−アミノ(C
1−4)アルカノイル、アリールアシル及びα−アミノアシル、又はα−アミノアシル−α−アミノアシルのような基による置換が含まれ、ここで、α−アミノアシル基は、各々独立して、天然のL−アミノ酸、P(O)(OH)
2、−P(O)(O(C
1−6)アルキル)
2又はグリコシル(ヘミアセタール型の糖質のヒドロキシル基の除去から生じる基)から選択される。
【0093】
プロドラッグ誘導体のさらなる例については、例えば、a) Design of Prodrugs, edited by H. Bundgaard, (Elsevier, 1985) and Methods in Enzymology, Vol. 42, p. 309-396, edited by K. Widder, et al. (Academic Press, 1985); b) A Textbook of Drug Design and Development, edited by Krogsgaard-Larsen and H. Bundgaard, Chapter 5 "Design and Application of Prodrugs," by H. Bundgaard p. 113-191 (1991); c) H. Bundgaard, Advanced Drug Delivery Reviews, 8:1-38 (1992); d) H. Bundgaard, et al., Journal of Pharmaceutical Sciences, 77:285 (1988); 及び e) N. Kakeya, et al., Chem. Pharm. Bull., 32:692 (1984) を参照されたい(その各々は、参照によって本明細書に具体的に組み入れられる)。
【0094】
加えて、本発明は、本発明の化合物の代謝物を提供する。本明細書において使用する場合、[代謝物」は、体内の代謝を介して生成される、特定の化合物又はその塩の産物を指す。そのような産物は、例えば、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、脱エステル化、酵素的開裂などから生じ得る。
【0095】
代謝産物は、典型的には、本発明の化合物の放射性標識(例えば、
14C又は
3H)同位体を調製し、これを、ラット、マウス、モルモット、サルなどの動物又はヒトに、検出可能な用量(例えば、約0.5mg/kg超)で非経口的に投与して、十分な時間(典型的には、約30秒〜30時間)代謝させ、そして、その変換産物を尿、血液又は他の生物試料から単離することによって同定される。これらの産物は、標識されているので容易に単離される(その他のものは、代謝物中に残存するエピトープに結合可能な抗体の使用によって単離される)。代謝物の構造は、慣用の方法、例えば、MS、LC/MS又はNMR分析によって決定される。一般に、代謝物の分析は、当業者に周知の慣用の薬物代謝研究と同様にして行われる。代謝産物は、これらがインビボにおいて他の形で見いだされない限り、本発明の化合物の治療的投薬のための診断アッセイにおいて有用である。
【0096】
本発明の特定の化合物は、非溶媒和物形態ならびに溶媒和物形態(水和物形態を含む)で存在することができる。一般に、溶媒和物形態は、非溶媒和物形態と等価であり、本発明の範囲内に包含されることが意図される。本発明の特定の化合物は、多結晶又は非晶質形態で存在することができる。一般に、全ての物理的形態は、本発明によって考慮される使用に関しては等価であり、本発明の範囲内であることが意図される。
【0097】
医薬組成物及び投与
上記に与えられる1つ又は複数の化合物(又はその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、同位体、薬学的に許容し得る塩若しくはプロドラッグ)に加えて、本発明はまた、式Iの化合物又は/及びその実施態様と少なくとも1つの薬学的に許容し得る担体、希釈剤又は賦形剤とを含む、組成物及び医薬を提供する。本発明の組成物は、患者(例えば、ヒト)において、TRPA1を選択的に阻害するために使用され得る。
【0098】
上記に与えられる1つ又は複数の化合物(又はその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、同位体、薬学的に許容し得る塩若しくはプロドラッグ)に加えて、本発明はまた、式Iの化合物又は/及びその実施態様と少なくとも1つの薬学的に許容し得る担体とを含む、組成物及び医薬を提供する。本発明の組成物は、患者(例えば、ヒト)において、TRPA1を選択的に阻害するために使用され得る。
【0099】
用語「組成物」は、本明細書において使用する場合、特定の成分を特定の量で含む生成物、ならびに特定の成分を特定の量で組み合わせることで直接又は間接的に得られる任意の生成物を包含することが意図される。「薬学的に許容し得る」とは、製剤の他の成分と適合可能でありかつそのレシピエントに対して有害であるべきでない、担体、希釈剤又は賦形剤を意味する。
【0100】
1つの実施態様において、本発明は、式Iの化合物又はそのある実施態様(及びその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、同位体、薬学的に許容し得る塩又はプロドラッグ)と薬学的に許容し得る担体、希釈剤又は賦形剤とを含む、医薬組成物(又は医薬)を提供する。別の実施態様において、本発明は、本発明の化合物を含む組成物(又は医薬)を調製することを提供する。別の実施態様において、本発明は、式Iの化合物又はその実施態様及び式Iの化合物又はそのある実施態様を含む組成物をそれを必要とする患者(例えば、ヒト患者)に投与することを提供する。
【0101】
組成物は、医療実施基準(good medical practice)に合致するように製剤化、調薬及び投与される。この状況において考慮される要因には、処置される特定の障害、処置される特定の哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与計画及び医師に公知のその他の要因が含まれる。投与される化合物の有効量は、そのような考慮事項によって左右され、この量は、例えば、疼痛のような望ましくない疾患又は障害を予防又は治療するために必要とされるような、TRPA1活性を阻害するための必要最少量である。例えば、そのような量は、正常細胞又は哺乳動物に全体的に毒性である量より少ない量であり得る。
【0102】
一例として、1用量当たりの非経口投与される本発明の化合物の治療有効量は、1日当たり約0.01〜100mg/kg患者の体重、代替的に、例えば、約0.1〜20mg/kg患者の体重の範囲であり、使用される化合物の典型的な初期範囲は、0.3〜15mg/kg/日であろう。1日用量は、特定の実施態様において、単回の1日用量として又は1日に2〜6回の分割用量で、又は持続放出形態で提供される。70kgの成人の場合、全1日用量は、一般に、約7mg〜約1,400mgであろう。この投薬レジメンは、最適な治療反応を与えるように調整され得る。当該化合物は、1日当たり1〜4回、好ましくは、1日当たり1回又は2回のレジメンで投与され得る。
【0103】
本発明の化合物は、任意の簡便な投与剤形、例えば、錠剤、粉剤、カプセル剤、液剤、分散剤、懸濁剤、シロップ剤、スプレー剤、坐剤、ゲル剤、乳剤、パッチ剤などで投与され得る。そのような組成物は、医薬品で慣用の成分、例えば、希釈剤、担体、pH調整剤、甘味料、増量剤及びさらなる活性剤を含有し得る。
【0104】
本発明の化合物は、経口、局所(口腔及び舌下を含む)、直腸、膣内、経皮、非経口、皮下、腹腔内、肺内、皮内、髄腔内及び硬膜外及び鼻腔内、ならびに病巣内(局所処置が望まれる場合)投与を含む、任意の適切な手段によって投与され得る。非経口注入には、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内、脳内、眼内、病巣内又は皮下投与が含まれる。
【0105】
式Iの化合物又はそのある実施態様を含む組成物は、通常、標準的な薬務に従い医薬組成物として製剤化される。典型的な製剤は、本発明の化合物と希釈剤、担体又は賦形剤とを混合することにより調製される。好適な希釈剤、担体及び賦形剤は当業者に周知であり、例えば、Ansel, Howard C., et al., Ansel's Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems. Philadelphia: Lippincott, Williams & Wilkins, 2004; Gennaro, Alfonso R., et al. Remington: The Science and Practice of Pharmacy. Philadelphia: Lippincott, Williams & Wilkins, 2000; and Rowe, Raymond C. Handbook of Pharmaceutical Excipients. Chicago, Pharmaceutical Press, 2005 に詳述されている。製剤はまた、薬物(すなわち、本発明の化合物又はその医薬組成物)の美しい体裁を提供するために、又は医薬品(すなわち、医薬)の製造を補助するために、1つ又は複数の緩衝剤、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、潤滑剤、乳化剤、懸濁化剤、防腐剤、抗酸化剤、混濁剤(opaquing agent)、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味料、芳香剤、香味料、希釈剤及びその他の公知の添加物を含み得る。好適な担体、希釈剤及び賦形剤は、当業者に周知であり、リン酸、クエン酸及び他の有機酸などの緩衝液;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチル若しくはベンジルアルコール;メチル若しくはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レソルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;及びm−クレゾールなど);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン又は免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン又はリシンなどのアミノ酸;グルコース、マンノース又はデキストリンを含む単糖、二糖及び他の糖質;EDTAなどのキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロース又はソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);ならびに/あるいはTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)若しくはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤が含まれる。本発明の活性な医薬成分(例えば、式Iの化合物又はそのある実施態様)はまた、例えば、液滴形成技術又は界面重合により調製されるマイクロカプセル、例えば、ヒドロキシメチルセルロース又はゼラチン−マイクロカプセル及びポリ−(メチルメタクリレート)マイクロカプセル中に、それぞれ、コロイド薬物送達システム(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルション、ナノ粒子及びナノカプセル)又はマクロエマルションで、封入され得る。そのような技術は、Remington: The Science and Practice of Pharmacy: Remington the Science and Practice of Pharmacy (2005) 21
st Edition, Lippincott Williams & Wilkins, Philidelphia, PA に開示されている。使用される特定の担体、希釈剤又は賦形剤は、本発明の化合物が適用される手段及び目的に依存するだろう。溶媒は、一般に、当業者によって哺乳動物に安全(GRAS)に投与されると認識されている溶媒に基づいて選択される。一般に、安全な溶媒は、水のような無毒の水性溶媒及び水に可溶性又は混和性のその他の無毒の溶媒である。好適な水性溶媒としては、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)など及びそれらの混合物が含まれる。許容し得る希釈剤、担体、賦形剤及び安定剤は、用いられる投薬量及び濃度でレシピエントに無毒である。
【0106】
本発明の化合物(例えば、式Iの化合物又はそのある実施態様)の持続放出調製物を調製することができる。持続放出調製物の好適な例としては、式Iの化合物又はそのある実施態様を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリクスが含まれ、そのマトリクスは、成形物、例えば、フィルム又はマイクロカプセルの形態である。持続放出マトリクスの例としては、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、又はポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号)、L−グルタミン酸とγ−エチル−L−グルタミン酸のコポリマー(Sidman et al., Biopolymers 22:547, 1983)、非分解性エチレン−酢酸ビニル(Langer et al., J. Biomed. Mater. Res. 15:167, 1981)、分解性乳酸−グリコール酸コポリマー、例えば、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸−グリコール酸コポリマーと酢酸ロイプロリドからなる注射可能なミクロスフィア)及びポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸(EP133,988A)が含まれる。また、持続放出組成物には、それ自体公知の方法によって調製され得るリポソームで封入した化合物が含まれる(Epstein et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 82:3688, 1985; Hwang et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 77:4030, 1980;米国特許第4,485,045号及び第4,544,545号;ならびにEP102,324A)。通常、リポソームは、小さい(約200〜800オングストローム)の単層型のリポソームであり、その脂質含量は、約30mol%コレステロールよりも高く、その選択比率は最適な治療のために調整される。
【0107】
製剤には、本明細書に詳述した投与経路に好適なものが含まれる。製剤は、単位投与剤形で提供することが都合よく、そして、薬学分野において周知の方法のいずれかによって調製され得る。技術及び製剤化は、一般に、Remington: The Science and Practice of Pharmacy: Remington the Science and Practice of Pharmacy (2005) 21
st Edition, Lippincott Williams & Wilkins, Philidelphia, PA に見いだされる。そのような方法は、活性成分を1つ又は複数の補助成分を構成する担体と混ぜ合わせる工程を含む。
【0108】
一般に、製剤は、活性成分を、液体担体、希釈剤若しくは賦形剤、又は微粉末固体担体、希釈剤若しくは賦形剤、又はその両方と、均一かつ密接に混ぜ合わせ、次に、必要であれば、生成物を成形することによって調製される。典型的な製剤は、本発明の化合物と担体、希釈剤又は賦形剤とを混合することによって調製される。製剤は、慣用の溶解及び混合手順を使用して調製され得る。例えば、バルク原薬(すなわち、本発明の化合物又はその化合物の安定化形態(例えば、シクロデキストリン誘導体又は他の公知の複合体形成剤との複合体))を、上述の賦形剤の1つ又は複数の存在下で好適な溶媒に溶解させる。本発明の化合物は、典型的には、医薬投与剤形に製剤化することで、容易に制御可能な投与剤形の薬物が得られ、それによって、患者が規定のレジメンを順守できるようになる。
【0109】
一例として、式Iの化合物又はそのある実施態様は、周囲温度、適切なpH及び所望の純度で、生理学的に許容し得る担体、すなわち、用いられる投与量及び濃度でレシピエントに無毒である担体と混合することによってガレヌス投与剤形に製剤化され得る。製剤化のpHは、主に、化合物の特定の用途及び濃度に依存するが、好ましくは、約3〜約8の範囲である。一例として、式Iの化合物(又はそのある実施態様)は、酢酸緩衝液中、pH5で製剤化される。別の実施態様において、式Iの化合物又はそのある実施態様は無菌である。当該化合物は、例えば、固体又は非晶質組成物として、凍結乾燥製剤として、又は水溶液として保存され得る。
【0110】
経口投与に好適な本発明の化合物(例えば、式Iの化合物又はそのある実施態様)の製剤は、所定量の本発明の化合物をそれぞれ含有する、丸剤、カプセル剤、カシェ剤又は錠剤などの分割単位として調製され得る。
【0111】
圧縮錠は、場合により、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、表面活性剤又は分散剤と混合された、粉末又は顆粒のような自由流動性形態の活性成分を好適な機械で圧縮することによって調製され得る。成形錠剤は、不活性の液体希釈剤で湿らせた粉末活性成分の混合物を好適な機械で成形することによって作製され得る。錠剤には、場合により、コーティング又は切り込みを付けてもよく、そして、場合により、活性成分をそこから持続放出又は制御放出させるように製剤化される。
【0112】
錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、水性若しくは油性懸濁剤、分散性粉剤若しくは顆粒剤、乳剤、硬質若しくは軟質カプセル剤、例えば、ゼラチンカプセル剤、シロップ剤又はエリキシル剤を経口使用のために調製することができる。経口使用を意図する本発明の化合物(例えば、式Iの化合物又はそのある実施態様)の製剤は、医薬組成物を製造するための当技術分野で公知の任意の方法に従って調製され得、そのような組成物は、口当たりのいい調製物を調製するために、甘味剤、香味料、着色剤及び保存剤を含む1つ又は複数の薬剤を含有し得る。活性成分を錠剤の製造に好適な無毒の薬学的に許容し得る賦形剤との混合物で含有する錠剤が許容される。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム若しくはナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム若しくはナトリウムのような不活性希釈剤;トウモロコシデンプン又はアルギン酸のような造粒剤及び崩壊剤;デンプン、ゼラチン又はアカシアのような結合剤;ならびにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクのような潤滑剤であり得る。錠剤は、コーティングされていなくてもよく、又は消化管内での崩壊及び吸着を遅延させるようにマイクロカプセル化を含む公知の技術でコーティングされることによって、長期にわたり持続放出作用をもたらすことができる。例えば、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルのような時間遅延材料を単独で又はロウと共に用いることができる。
【0113】
好適な経口投与剤形の一例は、約90〜30mgの無水乳糖、約5〜40mgのクロスカルメロースナトリウム、約5〜30mgのポリビニルピロリドン(PVP)K30及び約1〜10mgのステアリン酸マグネシウムを配合した、約1mg、5mg、10mg、25mg、30mg、50mg、80mg、100mg、150mg、250mg、300mg及び500mgの本発明の化合物を含有する錠剤である。粉末成分は、最初に互いに混合され、次に、PVP溶液と混合される。得られた組成物を、乾燥、顆粒化、ステアリン酸マグネシウムとの混合、そして、慣用の機器を使用した圧縮によって錠剤の形態にすることができる。エアロゾル製剤の一例は、例えば、5〜400mgの本発明の化合物を、所望であれば、等張剤(tonicifier)、例えば、塩化ナトリウムのような塩を加えた好適な緩衝液、例えば、リン酸緩衝液に溶解させることによって調製され得る。その溶液を、例えば、0.2ミクロンのフィルターを使用して濾過することで、不純物及び混入物を除去することができる。
【0114】
眼又は他の外部組織、例えば、口腔及び皮膚の処置のために、製剤は、好ましくは、活性成分を、例えば、0.075〜20%w/wの量で含有する局所軟膏又はクリーム剤として適用される。軟膏中に製剤化する場合、活性成分は、パラフィン系の軟膏基剤又は水混和性の軟膏基剤のいずれかと共に用いられ得る。代替的に、活性成分は、水中油型クリーム基剤と共にクリーム中に製剤化され得る。所望であれば、クリーム基剤の水相は、多価アルコール、すなわち、2個以上のヒドロキシル基を有するアルコール、例えば、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロール及びポリエチレングリコール(PEG400を含む)ならびにそれらの混合物を含むことができる。局所製剤は、望ましくは、皮膚又は他の患部を通過して活性成分の吸収又は浸透を増強する化合物を含むことができる。そのような皮膚浸透増強剤の例としては、ジメチルスルホキシド及び関連類似体が含まれる。
【0115】
本発明の乳剤の油相は、公知の様式で公知の成分から構成され得る。油相は、単に乳化剤だけを含むことができるが、油相は、望ましくは、少なくとも1つの乳化剤と脂肪、又は油、又は脂肪と油の両方との混合物を含む。好ましくは、親水性乳化剤は、安定剤として作用する脂溶性乳化剤と一緒に含まれる。また、油相は、油と脂肪の両方を含むことが好ましい。併せて、乳化剤は、安定剤と共に又は安定剤を含まず、いわゆる乳化ロウを構成し、ロウは、油及び脂肪と共に、クリーム製剤の油性分散相を形成するいわゆる乳化軟膏基剤を構成する。本発明の製剤での使用に好適な乳化剤及び乳化安定剤としては、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル及びラウリル硫酸ナトリウムが含まれる。
【0116】
局所適用の1つの態様において、有効量の本発明に係る医薬組成物を、処置すべきである末梢ニューロンに隣接した標的領域、例えば、皮膚表面、粘膜などに投与することが望ましい。この量は、一般に、処置すべき領域、その用途が診断、予防又は治療であるか、症状の重症度及び用いられる局所ビヒクルの性質に応じて、1回の適用当たり本発明の化合物約0.0001mg〜約1gの範囲であろう。好ましい局所調製物は軟膏であり、この場合、軟膏基剤1cc当たり約0.001〜約50mgの活性成分が使用される。医薬組成物は、経皮組成物又は経皮送達デバイス(「パッチ」)として製剤化され得る。そのような組成物は、例えば、バッキング(backing)、活性化合物リザーバー、制御膜、ライナー(liner)及び接触接着剤を含む。そのような経皮パッチは、所望であれば、本発明の化合物の連続型、パルス型又はオンデマンド型の送達を提供するために使用され得る。
【0117】
本発明の化合物(例えば、式Iの化合物又はそのある実施態様)の水性懸濁剤は、活性物質を水性懸濁剤の製造に好適な賦形剤との混合物で含有する。そのような賦形剤としては、懸濁化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロース、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアカシアゴム、ならびに分散剤又は湿潤剤、例えば、天然リン脂質(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸及び無水ヘキシトール由来の部分エステルとの縮合生成物(例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)が含まれる。水性懸濁剤はまた、p−ヒドロキシ安息香酸-エチル若しくはn−プロピルなどの1つ又は複数の防腐剤、1つ又は複数の着色剤、1つ又は複数の香味料ならびに1つ又は複数の甘味剤、例えば、スクロース又はサッカリンを含有することもできる。
【0118】
本発明の化合物(例えば、式Iの化合物又はそのある実施態様)の製剤は、無菌の注射用水性又は油性懸濁剤のような無菌の注射用調製物の形態であり得る。この懸濁剤は、上述した好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤を使用して、公知の技術に従って製剤化され得る。無菌の注射用調製物はまた、無毒の非経口的に許容し得る希釈剤又は溶媒中の無菌の注射用液剤又は懸濁剤、例えば、1,3−ブタンジオール中の液剤であるか、又は凍結乾燥粉末として調製され得る。中でも、用いることができる許容し得るビヒクル及び溶媒は、水、リンガー溶液及び等張塩化ナトリウム溶液である。加えて、無菌の固定油が、溶媒又は懸濁媒体として簡便に用いられ得る。この目的のために、合成モノグリセリド又はジグリセリドを含む任意の種類の固定油を用いることができる。加えて、オレイン酸のような脂肪酸も同様に注射剤の調製に使用され得る。
【0119】
単回投与剤形を作製するために担体材料と組み合わされ得る活性成分の量は、処置される宿主及び特定の投与方法に応じて変更されるだろう。例えば、ヒトへの経口投与を意図した持続放出製剤は、全組成物の約5〜約95%(重量:重量)で変更可能な適切で簡便な量の担体材料が配合された、約1〜1000mgの活性物質を含有し得る。医薬組成物は、投与するための容易に測定可能な量を提供するように調製され得る。例えば、静脈点滴を意図した水性液剤は、約30mL/時間の速度で好適な容量の点滴を行うことができるように、液剤1ミリリッター当たり約3〜500μgの活性成分を含有し得る。
【0120】
非経口投与に好適な製剤には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤及び意図するレシピエントの血液と製剤を等張にする溶質を含有し得る水性及び非水性の無菌注射用液剤;ならびに懸濁化剤及び増粘剤を含み得る水性及び非水性の無菌懸濁剤が含まれる。
【0121】
眼への局所投与に好適な製剤には、また、活性成分が好適な担体、特に、活性成分用の水性溶媒に溶解又は懸濁した点眼薬が含まれる。活性成分は、好ましくは、そのような製剤中に、約0.5〜20%w/w、例えば、約0.5〜10%w/w、例えば、約1.5%w/wの濃度で存在する。
【0122】
口腔内の局所投与に好適な製剤には、活性成分を香味基剤、通常、スクロース及びアカシア又はトラガカント中に含むロゼンジ剤;活性成分をゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアカシアなどの不活性基剤中に含む芳香錠;ならびに活性成分を好適な液体担体中に含む洗口剤が含まれる。
【0123】
直腸投与のための製剤は、例えば、ココアバター又はサリチル酸を含む好適な基剤を用いた坐剤として提供され得る。
【0124】
肺内又は経鼻投与に好適な製剤は、例えば、0.1〜500ミクロンの範囲の粒径(0.5、1、30ミクロン、35ミクロンなどのミクロン単位で0.1〜500ミクロンの範囲の粒径を含む)を有し、これは、鼻腔を介する急速吸入により、又は肺胞嚢に達するように口腔を介する吸入により投与される。好適な製剤には、活性成分の水性又は油性液剤が含まれる。エアロゾル又は乾燥粉剤の投与に好適な製剤は、慣用の方法に従って調製され得、そして、その他の治療薬、例えば、後述するような障害の処置においてそのために使用される化合物と共に送達され得る。
【0125】
製剤は、単位用量又は多用量容器、例えば、密封アンプル及びバイアルに包装され得、そして、使用直前に注射用の無菌の液体担体、例えば、水を添加するだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存され得る。即時注射用液剤及び懸濁剤は、先に記載した種類の無菌の粉剤、顆粒剤及び錠剤から調製される。好ましい単位投与製剤は、本明細書において上述したような、活性成分の1日用量又は単位1日分割用量、又はその適切な画分を含有するものである。
【0126】
結合標的が脳内に位置している場合、本発明の特定の実施態様は、血液脳関門を横断する式Iの化合物(又はそのある実施態様)を提供する。特定の神経変性疾患は、血液脳関門の透過性の増加を伴うことから、式Iの化合物(又はそのある実施態様)を脳内に容易に導入することができる。血液脳関門が無傷のままであれば、血液脳関門を横断して分子を輸送するためのいくつかの当技術分野で公知のアプローチが存在するが、これには、特に限定されないが、物理的方法、脂質ベースの方法、ならびに受容体及びチャネルベースの方法が含まれる。
【0127】
血液脳関門を横断して式Iの化合物(又はそのある実施態様)を輸送する物理的方法としては、特に限定されないが、血液脳関門を完全に回避するか、又は血液脳関門中に開口を作製することが含まれる。
【0128】
回避方法としては、特に限定されないが、脳内への直接注射(例えば、Papanastassiou et al., Gene Therapy 9:398-406, 2002 を参照)、間質注入/対流強化送達(例えば、Bobo et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 91 :2076-2080, 1994 を参照)及び脳内への送達デバイスの埋め込み(例えば、Gill et al., Nature Med. 9:589-595, 2003; and Gliadel Wafers
TM, Guildford. Pharmaceutical を参照)が含まれる。
【0129】
関門中に開口を作製する方法としては、特に限定されないが、超音波(例えば、米国特許公報第2002/0038086号を参照)、浸透圧(例えば、高張マンニトールの投与による(Neuwelt, E. A., Implication of the Blood-Brain Barrier and its Manipulation, Volumes 1 and 2, Plenum Press, N.Y., 1989))及び、例えば、ブラジキニン又は透過剤A−7による透過化(例えば、米国特許第5,112,596号、第5,268,164号、第5,506,206号及び第5,686,416号を参照)が含まれる。
【0130】
血液脳関門を横断して式Iの化合物(又はそのある実施態様)を輸送する脂質ベースの方法としては、特に限定されないが、血液脳関門の血管内皮上の受容体に結合する抗体結合フラグメントに連結されたリポソーム中への式Iの化合物(又はそのある実施態様)のカプセル化(例えば、米国特許出願公報第2002/0025313号を参照)、及び低密度リポタンパク質粒子(例えば、米国特許出願公報第2004/0204354号を参照)又はアポリポタンパク質E(例えば、米国特許出願公報第2004/0131692号を参照)中への式Iの化合物(又はそのある実施態様)のコーティングが含まれる。
【0131】
血液脳関門を横断して式Iの化合物(又はそのある実施態様)を輸送する受容体及びチャネルベースの方法としては、特に限定されないが、血液脳関門の透過性を増加させるためのグルココルチコイド遮断薬の使用(例えば、米国特許出願公報第2002/0065259号、第2003/0162695号及び第2005/0124533号を参照);カリウムチャネルの活性化(例えば、米国特許出願公報第2005/0089473号を参照)、ABC薬物輸送体の阻害(例えば、米国特許出願公報第2003/0073713号を参照);式Iの化合物(又はそのある実施態様)のトランスフェリンでのコーティング及び1つ又は複数のトランスフェリン受容体の活性の調節(例えば、米国特許出願公報第2003/0129186号を参照)、ならびに抗体のカチオン化(例えば、米国特許第5,004,697号を参照)が含まれる。
【0132】
脳内使用では、特定の実施態様において、ボーラス注射が許容され得るが、当該化合物を注入によってCNSの貯留層内に逐次的に投与することができる。当該インヒビターは、脳室内に投与されるか、そうでなければCNS又は髄液中に導入され得る。投与は、留置カテーテル及びポンプなどの連続投与手段の使用によって実施するか、又は持続放出ビヒクルの埋め込み、例えば、脳内埋め込みによって投与され得る。さらに具体的には、当該インヒビターは、長期間埋め込まれたカニューレによって注射されるか、又は浸透圧ミニポンプの支援により長期間注入され得る。小さい管を通ってタンパク質を脳室に送達する皮下ポンプが使用可能である。高性能のポンプを、皮膚を介して再充填することができ、それらの送達速度を外科的介入なしに設定することができる。皮下ポンプデバイス又は完全埋め込み型薬物送達システムを介した連続脳室内注入を含む、好適な投与プロトコール及び送達システムの例は、Harbaugh, J. Neural Transm. Suppl. 24:271, 1987; 及び DeYebenes et al., Mov. Disord. 2: 143, 1987 に記載されているような、アルツハイマー病患者及びパーキンソン病の動物モデルへのドーパミン、ドーパミンアゴニスト及びコリンアゴニストの投与に使用されるものである。
【0133】
本発明において使用される式Iの化合物(又はそのある実施態様)は、医療実施基準に合致するように製剤化、調薬及び投与される。この状況において考慮される要因には、処置される特定の障害、処置される特定の哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与計画及び医師に公知のその他の要因が含まれる。式Iの化合物(又はそのある実施態様)は、必ずしも必要でないが、場合により、問題となっている障害を予防又は治療するために現在使用されている1つ又は複数の薬剤と共に製剤化される。そのような他の薬剤の有効量は、製剤中に存在する本発明の化合物の量、障害又は処置の種類及び上述したその他の要因に左右される。
【0134】
これらは、一般に、本明細書に記載されるものと同じ投与量及び投与経路で、又は本明細書に記載される投与量の約1〜99%で、又は実験的/臨床的に適切であると判断された任意の投与量及び任意の経路で使用される。
【0135】
疾患の予防又は治療のために、式Iの化合物(又はそのある実施態様)の適切な投与量(単独で又は他の薬剤と組み合わせて使用する場合)は、処置される疾患の種類、化合物の特性、疾患の重症度及び経過、化合物が予防目的で投与されるか治療目的で投与されるか、以前の治療、患者の臨床的履歴及び化合物に対する応答、ならびに担当医の判断に依存するであろう。化合物は、一回又は一連の処置にわたって患者に好適に投与される。患者に投与する初期候補投与量は、例えば、1回又は複数回の個別投与によるか、点滴によるかに関わらず、疾患の種類及び重症度に依存して、化合物約1μg/kg〜15mg/kg(例えば、0.1mg/kg〜10mg/kg)であり得る。1つの典型的な1日用量は、前述の要因に応じて、約1μg/kg〜100mg/kg又はそれ以上の範囲であり得る。数日以上にわたって繰り返し投与する場合、病態に応じて、処置は、一般に、疾患症状の所望の抑制が現れるまで継続されるだろう。式Iの化合物(又はそのある実施態様)の1つの例示的な投与量は、約0.05mg/kg〜約10mg/kgの範囲であろう。従って、約0.5mg/kg、2.0mg/kg、4.0mg/kg又は10mg/kgの1つ又は複数の用量(又はその任意の組み合わせ)が患者に投与され得る。そのような用量は、断続的に、例えば、毎週又は三週毎に投与され得る(例えば、患者が、約2〜約20用量、又は例えば約6用量の抗体を摂取するように)。初期のより高い負荷用量に続いて、1つ又は複数のより低い用量が投与され得る。例示的な投薬レジメンは、約4mg/kgの初期の負荷用量に続いて、約2mg/kgの毎週の維持用量の化合物を投与することを含む。しかしながら、その他の投薬レジメンも有用であり得る。この治療の進行は、慣用の技術及びアッセイによって容易にモニタリングされる。
【0136】
その他の典型的な1日投与量は、上述した要因に応じて、例えば、約1g/kg〜最大100mg/kg又はそれ以上の範囲(例えば、約1μg/kg〜1mg/kg、約1μg/kg〜約5mg/kg、約1mg/kg〜10mg/kg、約5mg/kg〜約200mg/kg、約50mg/kg〜約150mg/mg、約100mg/kg〜約500mg/kg、約100mg/kg〜約400mg/kg、及び約200mg/kg〜約400mg/kg)であり得る。典型的には、臨床医は、処置される疾患又は病態の1つ又は複数の症状の改善又は最適には除去をもたらす投与量に達するまで化合物を投与するだろう。この治療の進行は、慣用のアッセイによって容易にモニタリングされる。本明細書に提供される1つ又は複数の薬剤は、一緒に投与されるか、又は異なる時点で投与され得る(例えば、1つの薬剤が、第二の薬剤の投与の前に投与される)。1つ又は複数の薬剤は、異なる技術を使用して被検体に投与され得る(例えば、1つの薬剤を経口投与してよく、一方で、第二の薬剤を筋肉内注射によって又は鼻腔内に投与する)。1つ又は複数の薬剤は、1つ又は複数の薬剤が被検体において同時に薬理効果を有するように投与され得る。代替的に、1つ又は複数の薬剤は、最初に投与された薬剤の薬理活性が、1つ又は複数の二番目に投与される薬剤(例えば、1、2、3又は4つの二番目に投与される薬剤)の投与の前に失われるように投与され得る。
【0137】
適応症及び処置の方法
本発明の代表的な化合物は、TRPA1活性を調節することが知られている。従って、本発明の化合物は、TRPA1活性によって媒介される疾患及び病態を処置するために有用である。そのような疾患及び病態としては、特に限定されないが、疼痛(急性、慢性、炎症性又は神経因性疼痛);痒み又は様々な炎症性障害;内耳障害;発熱又は別の体温調節障害;気管気管支又は横隔膜機能不全;消化器又は尿路障害;慢性閉塞性肺疾患;失禁;ならびにCNSへの血流低下又はCNS低酸素症に伴う障害が含まれる。
【0138】
ある特定の実施態様において、本発明の化合物は、特に限定されないが、とりわけ神経因性及び炎症性疼痛を含む疼痛を処置するために投与され得る。ある種類の疼痛は、疾患又は障害であると考慮され得るが、一方で、他の種類のものは様々な疾患又は障害の症状であると考慮され得、疼痛は様々な病因を含み得る。本発明に係るTRPA1調節剤で処置可能な典型的な種類の疼痛としては、以下に関連する、それから生じる又はそれによって引き起こされる疼痛が含まれる:骨関節炎、腱板障害、関節炎(例えば、関節リウマチ又は炎症性関節炎(Barton et al. Exp. Mol. Pathol. 2006, 81(2), 166-170 を参照)、線維筋痛、片頭痛及び頭痛(例えば、群発頭痛、副鼻腔炎性頭痛又は緊張性頭痛)(Goadsby Curr. Pain Headache Reports 2004, 8, 393 を参照)、副鼻腔炎、口腔粘膜炎、歯痛、歯科外傷、抜歯、歯牙感染、熱傷(Bolcskei et al., Pain 2005, 117(3), 368-376)、日焼け、皮膚炎、乾癬、湿疹、昆虫による刺傷(sting)又は咬傷(bite)、筋骨格障害、骨折、靱帯の捻挫、足底筋膜炎、肋軟骨炎、腱炎、滑液包炎、テニス肘、投手肘、膝蓋腱炎、反復運動過多損傷、筋筋膜症候群、筋挫傷、筋炎、顎関節障害、切断術、下背部疼痛、脊髄損傷、頸部疼痛、頸部傷害、膀胱痙攣、消化管障害、膀胱炎、間質性膀胱炎、胆嚢炎、尿路感染、尿管仙痛(urethral colic)、腎疝痛、咽頭炎、ヘルペス、口内炎、外耳炎、中耳炎(Chan et al., Lancet, 2003, 361, 385)、口腔灼熱症候群、粘膜炎、食道痛、食道痙攣、腹部障害、胃食道逆流性疾患、膵炎、腸炎、過敏性腸障害、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性結腸炎、結腸拡張、腹部収縮,憩室症、憩室炎、腸内ガス、痔、裂肛、肛門直腸疾患、前立腺炎、精巣上体炎、精巣痛、直腸炎、直腸痛、陣痛、出産、子宮内膜症、月経痛、骨盤痛、外陰部痛、膣炎、口唇及び生殖器感染(例えば、単純ヘルペス)、胸膜炎、心膜炎、非心臓性胸痛、挫傷、擦り傷、皮膚切開(Honore, P. et al., J Pharmacal Exp Ther., 2005, 314, 410-21)、術後疼痛、末梢神経障害、中枢神経障害、糖尿病性神経障害、急性疱疹性神経痛、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、舌咽神経痛、非定型顔面痛、神経根症(gradiculopathy)、HIV関連神経障害、物理的神経損傷、灼熱痛、反射性交感神経性ジストロフィー、坐骨神経痛、頸部、胸部又は腰椎神経根障害、上腕神経叢障害、腰椎神経叢障害、神経変性障害、後頭神経痛、肋間神経痛、眼窩上神経痛、鼠径神経痛、知覚異常性神経痛(meralgia paresthetica)、陰部大腿神経痛、手根管症候群、モートン神経腫、乳房切除後症候群、開胸術後症候群、ポリオ後症候群、ギラン・バレー症候群、レイノー症候群、冠動脈攣縮(プリンツメタル狭心症又は異型狭心症)、内臓痛覚過敏(Pomonis, J.D. et al. J. Pharmacal. Exp. Ther. 2003, 306, 387; Walker, K.M. et al., J. Pharmacal. Exp. Ther. 2003, 304(1), 56-62)、視床痛、癌(例えば、溶骨性肉腫を含む癌によって、放射線療法又は化学療法による癌の処置によって、あるいは癌に伴う神経又は骨病変によって引き起こされる疼痛(Menendez, L. et al., Neurosci. Lett. 2005, 393 (1), 70-73; Asai, H. et al., Pain 2005, 117, 19-29 を参照)、又は骨破壊疼痛(Ghilardi, J.R. et al., J. Neurosci. 2005, 25, 3126-31 を参照)、感染症、あるいは代謝性疾患。加えて、当該化合物は、疼痛適応症、例えば、内臓痛、眼痛、熱痛、歯痛、カプサイシン誘発性疼痛(ならびにカプサイチンによって誘発される他の症候性病態、例えば、咳嗽、流涙及び気管支痙攣)を処置するために使用され得る。
【0139】
別の特定の実施態様において、本発明の化合物は、皮膚疾患又は炎症性障害のような様々な起源から生じ得る痒みを処置するために投与され得る。
【0140】
別の特定の実施態様において、本発明の化合物は、腎又は肝胆汁性障害、免疫不全障害、薬物反応及び未知/特発性病態からなる群より選択される障害を含む炎症性障害を処置するために投与され得る。本発明の薬剤で処置可能な炎症性障害としては、例えば、炎症性腸疾患(IBO)、クローン病及び潰瘍性結腸炎(Geppetti, P. et al., Br. J. Pharmacal. 2004, 141, 1313-20; Yiangou, Y. et al., Lancet2001, 357, 1338-39; Kimball, E.S. etal., Neurogastroenterol. Motif., 2004,16, 811)、骨関節炎(Szabo, A. et al., J. Pharmacal. Exp. Ther. 2005, 314, 111-119)、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、重症筋無力症、多発性硬化症、強皮症、糸球体腎炎、膵炎、炎症性肝炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、アレルギー性鼻炎、ブドウ膜炎、ならびに炎症の心血管症状(アテローム性動脈硬化症、心筋炎、心膜炎及び血管炎を含む)が含まれる。
【0141】
別の特定の実施態様において、本発明の化合物は、内耳障害を処置するために投与することができる。そのような障害としては、例えば、聴覚過敏症、耳鳴、前庭過敏症及び一過性眩暈が含まれる。
【0142】
別の特定の実施態様において、本発明の化合物は、例えば、喘息及びアレルギー関連免疫反応(Agopyan, N. et al., Am. J. Physiol. Lung Cell Mol. Physiol. 2004, 286, L563-72; Agopyan, N. et al., Toxicol. Appl. Pharmacal. 2003, 192, 21-35)、咳嗽(例えば、急性若しくは慢性咳嗽、又は胃食道逆流性疾患からの刺激によって引き起こされる咳嗽)(Lalloo, U.G. et al., J. Appl. Physiol. 1995, 79(4), 1082-7 を参照)、気管支痙攣、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、肺気腫及び吃逆(しゃっくり(hiccough)、しゃっくり(singultus))を含む、気管気管支及び横隔膜機能不全を処置するために投与され得る。
【0143】
別の特定の実施態様において、本発明の化合物は、膀胱過活動、炎症性痛覚過敏症、膀胱の内臓反射亢進、出血性膀胱炎(Dinis, P. et al., J Neurosci., 2004, 24, 11253-11263)、間質性膀胱炎(Sculptoreanu, A. et al., Neurosci Lett., 2005, 381, 42-46)、炎症性前立腺疾患、前立腺炎(Sanchez, M. et al., Eur J Pharmacal., 2005, 515, 20-27)、嘔気、嘔吐、腸管痙攣、腸管膨満、膀胱痙攣、尿意逼迫、排便切迫及び切迫性尿失禁のような消化器及び尿路障害を処置するために投与され得る。
【0144】
別の特定の実施態様において、本発明の化合物は、CNSへの血流低下又はCNS低酸素症に伴う障害を処置するために投与され得る。そのような障害としては、例えば、頭部外傷、脊髄損傷、血栓塞栓性又は出血性脳卒中、一過性脳虚血発作、脳血管攣縮、低血糖、心停止、癲癇重積状態、周生期仮死、アルツハイマー病及びハンチントン病が含まれる。
【0145】
他の実施態様において、本発明の化合物は、不安;学習又は記憶障害;眼関連障害(緑内障、失明、眼内圧上昇及び結膜炎など);脱毛症(例えば、毛髪の成長を刺激することによる);糖尿病(インスリン抵抗性糖尿病、又はインスリン感受性又は分泌によって媒介される糖尿病病態を含む);肥満(例えば、食欲抑制のよる);消化不良;胆石疝痛;腎疝痛;膀胱痛症候群;炎症食道;上気道疾患;尿失禁;急性膀胱炎;ならびに毒物注入(例えば、海洋生物(marine)、ヘビ又は昆虫による刺傷又は咬傷(クラゲ、クモ又はアカエイによる毒物注入を含む))のようなTRPA1活性を介して媒介される他の疾患、障害又は病態を処置するために投与され得る。
【0146】
1つの特定の実施態様において、本発明の化合物は、疼痛(特に限定されないが、急性、慢性、神経因性及び炎症性疼痛を含む)、関節炎、痒み、咳嗽、喘息又は炎症性腸疾患を処置するために投与される。
【0147】
別の実施態様において、本発明は、神経因性疼痛又は炎症性疼痛を処置すための方法であって、それを必要とする被検体に治療有効量の式(I)に係る化合物を投与する工程を含む方法を提供する。
【0148】
別の実施態様において、本発明は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、アレルギー性鼻炎及び気管支痙攣から選択される呼吸器障害を処置すための方法であって、それを必要とする被検体に治療有効量の式(I)に係る化合物を投与する工程を含む方法を提供する。
【0149】
1つの実施態様において、本発明は、医薬療法において使用するための、上記のE1〜E25のいずれか1つに記載される式(I)の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
【0150】
別の実施態様において、本発明は、呼吸器障害の治療又は予防のための、上記のE1〜E25のいずれか1つに記載される式(I)の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
【0151】
別の実施態様において、本発明は、呼吸器障害の治療又は予防のための医薬の調製のための、E1〜E25のいずれか1つに記載される式(I)の化合物又はその薬学的に許容し得る塩の使用を提供する。
【0152】
別の実施態様において、本発明は、哺乳動物における呼吸器障害を処置するための方法であって、哺乳動物に上記のE1〜E25のいずれか1つに記載される式(I)の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を投与することを含む方法を提供する。
【0153】
別の実施態様において、本発明は、TRPA1活性を調節するための、上記のE1〜E25のいずれか1つに記載される式(I)の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
【0154】
別の実施態様において、本発明は、TRPA1活性によって媒介される疾患又は病態の治療又は予防のための、上記のE1〜E25のいずれか1つに記載される式(I)の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。この実施態様の態様の範囲内で、疾患又は病態は、疼痛(特に限定されないが、急性、慢性、神経因性及び炎症性疼痛を含む)、痒み、炎症性障害、内耳障害、発熱又は別の体温調節障害、気管気管支又は横隔膜機能不全、消化器又は尿路障害、慢性閉塞性肺疾患、失禁、あるいはCNSへの血流低下又はCNS低酸素症に伴う障害である。この実施態様の特定の態様の範囲内で、疾患又は病態は、疼痛(特に限定されないが、急性、慢性、神経因性及び炎症性疼痛を含む)、関節炎、痒み、咳嗽、喘息、炎症性腸疾患又は内耳障害である。
【0155】
別の実施態様において、本発明は、TRPA1活性によって媒介される疾患又は病態の治療又は予防のための医薬の調製のための、上記のE1〜E25のいずれか1つに記載される式(I)の化合物又はその薬学的に許容し得る塩の使用を提供する。この実施態様の態様の範囲内で、疾患又は病態は、疼痛(特に限定されないが、急性、慢性、神経因性及び炎症性疼痛を含む)、痒み、炎症性障害、内耳障害、発熱又は別の体温調節障害、気管気管支又は横隔膜機能不全、消化器又は尿路障害、慢性閉塞性肺疾患、失禁、あるいはCNSへの血流低下又はCNS低酸素症に伴う障害である。この実施態様の態様の範囲内で、疾患又は病態は、疼痛(特に限定されないが、急性、慢性、神経因性及び炎症性疼痛を含む)、関節炎、痒み、咳嗽、喘息、炎症性腸疾患又は内耳障害である。
【0156】
別の実施態様において、本発明は、TRPA1活性を調節するための方法であって、TRPA1とE1〜E25のいずれか1つに記載される式(I)の化合物又はその塩とを接触させることを含む方法を提供する。
【0157】
別の実施態様において、本発明は、哺乳動物におけるTRPA1活性によって媒介される疾患又は病態を処置するための方法であって、哺乳動物にE1〜E25のいずれか1つに記載される式(I)の化合物又はその薬学的に許容し得る塩を投与することを含む方法を提供する。この実施態様の特定の態様の範囲内で、疾患又は病態は、疼痛(特に限定されないが、急性、慢性、神経因性及び炎症性疼痛を含む)、痒み、炎症性障害、内耳障害、発熱又は別の体温調節障害、気管気管支又は横隔膜機能不全、消化器又は尿路障害、慢性閉塞性肺疾患、失禁、あるいはCNSへの血流低下又はCNS低酸素症に伴う障害である。この実施態様の特定の態様の範囲内で、疾患又は病態は、疼痛(特に限定されないが、急性、慢性、神経因性及び炎症性疼痛を含む)、関節炎、痒み、咳嗽、喘息、炎症性腸疾患又は内耳障害である。
【0158】
併用療法
本発明の化合物は、イオンチャネル媒介性の疾患及び病態の処置において、1つ又は複数の他の本発明の化合物あるいは1つ又は複数の他の治療薬剤と併用して、あるいはそれらの任意の組み合わせとして、有用に併用され得る得る。例えば、本発明の化合物は、特に限定されないが、以下を含む他の治療薬剤と併用して、同時に、逐次的に又は別々に投与され得る:
・ 麻薬性鎮痛薬、例えば、モルヒネ、ヘロイン、コカイン、オキシモルフィン、レボルファノール、レバロルファン、オキシコドン、コデイン、ジヒドロコデイン、プロポキシフェン、ナルメフェン、フェンタニル、ヒドロコドン、ヒドロモルフォン、メリピジン(meripidine)、メタドン、ナロルフィン、ナロキソン、ナルトレキソン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、ナルブフィン及びペンタゾシン;
・ 非麻薬性鎮痛薬、例えば、アセトメニフェン(acetomeniphen)、サリチレート(例えば、アスピリン);
・ 非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、セレコキシブ、ジクロフェナク、ジフルシナル(diflusinal)、エトドラク、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルフェニサール、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラック、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスリド、ニトロフルルビプロフェン、オルサラジン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スルファサラジン、スリンダク、トルメチン及びゾメピラク;
・ 抗痙攣薬、例えば、カルバマゼピン、オキスカルバゼピン、ラモトリギン、バルプロエート、トピラマート、ガバペンチン及びプレガバリン;
・ 抗鬱薬、例えば、三環式抗鬱薬、例えば、アミトリプチリン、クロミプラミン、デスプラミン(despramine)、イミプラミン及びノルトリプチリン;
・ COX−2選択的インヒビター、例えば、セレコキシブ、ロフェコキシブ、パレコキシブ、バルデコキシブ、デラコキシブ、エトリコキシブ及びルミラコキシブ;
・ α−アドレナリン作用薬、例えば、ドキサゾシン、タムスロシン、クロニジン、グアンファシン、デキサメタトミジン(dexmetatomidine)、モダフィニル及び4−アミノ−6,7−ジメトキシ−2−(5−メタンスルホンアミド−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノール−2−イル)−5−(2−ピリジル)キナゾリン;
・ バルビツール系鎮静薬、例えば、アモバルビタール、アプロバルビタール、ブタバルビタール、ブタビタール(butabital)、メホバルビタール、メタルビタール、メトヘキシタール、ペントバルビタール、フェノバルチタール(phenobartital)、セコバルビタール、タルブタール、テアミラル(theamylal)及びチオペンタール;
・ タキキニン(NK)アンタゴニスト、特に、NK−3、NK−2又はNK−1アンタゴニスト、例えば、(□R、9R)−7−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)]−8,9,10,11−テトラヒドロ−9−メチル−5−(4−メチルフェニル)−7H−[1,4]ジアゾシノ[2,1−g][1,7]−ナフチリジン−6−13−ジオン(TAK−637)、5−[[2R,3S)−2−[(1R)−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチルフェニル]エトキシ−3−(4−フルオロフェニル)−4−モルホリニル]−メチル]−1,2−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(MK−869)、アプレピタント、ラネピタント、ダピタント(dapitant)又は3−[[2−メトキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−メチルアミノ]−2−フェニルピペリジン(2S,3S);
・ コールタール鎮痛薬、特に、パラセタモール;
・ セロトニン再取り込みインヒビター、例えば、パロキセチン、セルトラリン、ノルフルオキセチン(フルオキセチンデスメチル代謝物)、デメチルセルトラリン代謝物、‘3 フルボキサミン、パロキセチン、シタロプラム、シタロプラム代謝物のデスメチルシタロプラム、エスシタロプラム、d,l−フェンフルラミン、フェモキセチン、イホキセチン、シアノドチエピン、リトキセチン、ダポキサティン、ネファゾドン、セリクラミン、トラゾドン及びフルオキセチン;
・ ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)再取り込みインヒビター、例えば、マプロチリン、ロフェプラミン、ミルタザピン、オキサプロチリン、フェゾラミン、トモキセチン(tomoxetine)、ミアンセリン、ブプロプリオン、ブプロプリオン代謝物のヒドロキシブプロプリオン、ノミフェンシン及びビロキサジン(Vivalan(登録商標)))、とりわけ、選択的ノルアドレナリン再取り込みインヒビター、例えば、レボキセチン、特に、(S,S)−レボキセチン、及びベンラファキシン、デュロキセチン、神経弛緩薬、鎮静/抗不安薬;
・ 二重セロトニン−ノルアドレナリン再取り込みインヒビター、例えば、ベンラファキシン、ベンラファキシン代謝物のO−デスメチルベンラファキシン、クロミプラミン、クロミプラミン代謝物のデスメチルクロミプラミン、デュロキセチン、ミルナシプラン及びイミプラミン;
・ アセチルコリンエステラーゼインヒビター、例えば、ドネペジル;
・ 5−HT3アンタゴニスト、例えば、オンダンセトロン;
・ 代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)アンタゴニスト;
・ 局所麻酔薬、例えば、メキシレチン及びリドカイン;
・ コルチコステロイド、例えば、デキサメタゾン;
・ 抗不整脈薬(antiarrhythimic)、例えば、メキシレチン及びフェニトイン;
・ ムスカリン性アンタゴニスト、例えば、トルテロジン、プロピベリン、塩化トロスピウム(tropsium t chloride)、ダリフェナシン、ソリフェナシン、テミベリン及びイプラトロピウム;
・ カンナビノイド類;
・ バニロイド受容体アゴニスト(例えば、レシニフェラトキシン(resinferatoxin))又はアンタゴニスト(例えば、カプサゼピン);
・ 鎮静薬、例えば、グルテチミド、メプロバメート、メタカロン及びジクロラールフェナゾン;
・ 抗不安薬、例えば、ベンゾジアゼピン類、
・ 抗鬱薬、例えば、ミルタザピン、
・ 局所薬(例えば、リドカイン、カプサシン(capsacin)及びレシニフェロトキシン(resiniferotoxin));
・ 筋弛緩薬、例えば、ベンゾジアゼピン類、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、メトカルバモール及びオルフレナジン(orphrenadine);
・ 抗ヒスタミン薬又はH1アンタゴニスト;
・ NMDA受容体アンタゴニスト;
・ 5−HT受容体アゴニスト/アンタゴニスト;
・ PDEVインヒビター;
・ Tramadol(登録商標);
・ コリン作動性(ニコチン性(nicotinc))鎮痛薬;
・ α−2−δリガンド;
・ プロスタグランジンE2サブタイプアンタゴニスト;
・ ロイコトリエンB4アンタゴニスト;
・ 5−リポキシゲナーゼインヒビター;ならびに
・ 5−HT3アンタゴニスト。
【0159】
本明細書において使用する場合、「併用」は、1つ又は複数の本発明の化合物と、1つ又は複数の他の本発明の化合物あるいは1つ又は複数の追加の治療薬剤との任意の混合物又は並べ替えを指す。文脈から明らかに他の定めがない限り、「併用」は、本発明の化合物と1つ又は複数の治療薬剤との同時又は逐次的な送達を含み得る。文脈から明らかに他の定めがない限り、「併用」は、本発明の化合物と別の治療薬剤との投与剤形を含み得る。文脈から明らかに他の定めがない限り、「併用」は、本発明の化合物と別の治療薬剤の複数の投与経路を含み得る。文脈から明らかに他の定めがない限り、「併用」は、本発明の化合物と別の治療薬剤との製剤を含み得る。投与剤形、投与経路及び医薬組成物としては、特に限定されないが、本明細書に記載されるものが含まれる。
【0160】
別の実施態様において、本明細書において先に記載した発明が提供される。
【0161】
式Iの化合物の一般調製
これらの化合物を調製する際に使用される出発物質及び試薬は、一般に、販売業者(例えば、Aldrich Chemical Co.)から市販されているか、又はFieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis; Wiley & Sons: New York, 1991, Volumes 1-15; Rodd's Chemistry of Carbon Compounds, Elsevier Science Publishers, 1989, Volumes 1-5 and Supplementals; 及びOrganic Reactions, Wiley & Sons: New York, 1991, Volumes 1-40 のような参考文献に記載される手順に従って、当業者に公知の方法によって調製されるかのいずれかである。
【0162】
以下の合成反応スキームは、本発明の化合物が合成され得るいくつかの方法を単に例示するものであり、これらの合成反応スキームに対して様々な変形を行うことができ、これらは当業者であれば本出願に含まれる開示を参考に示唆されるであろう。
【0163】
合成反応スキームの出発物質及び中間体は、所望であれば、特に限定されないが、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどを含む慣用の技術を使用して単離及び精製され得る。そのような物質は、物理定数及びスペクトルデータを含む慣用の手段を使用して特徴付けられ得る。
【0164】
特に指定のない限り、本明細書に記載の反応は、好ましくは、不活性雰囲気下、大気圧で、約−78℃〜約150℃、より好ましくは、約0℃〜約125℃の反応温度範囲で、最も好ましくかつ好都合には、ほぼ室温(又は周囲温度)、例えば、約20℃で実施され得る。
【0165】
本発明の化合物は、多数の慣用の手段のいずれかによって製造され得る。例えば、これらは、以下のスキーム1〜4に概説されるプロセスに従って製造され得る。
【0166】
【化8】
【0167】
スキーム1に従って、R
2置換アミノ酸をスルホニルクロリドと反応させて、式2のスルホンアミドカルボン酸を生成することができる。この変換は、化学文献において十分に立証されており、当業者によく知られている。この変換は、様々な反応条件下で進行し、例えば、アミノ酸とスルホニルクロリドをジクロロメタンのような非プロトン性溶媒中で合わせ、トリエチルアミン又は炭酸カリウムのような過剰の塩基で処理することができる。代替的に、その2つの反応体を、ピリジン又は関連する極性の塩基性溶媒の溶液中で撹拌して、カップリングを達成することもできる。多種多様なR
2置換アミノ酸を販売業者から購入することができる。例としては、サルコシン、2−(プロパン−2−イルアミノ)酢酸、2−(エチルアミノ)−プロパン酸、N−メチル−L−セリン及び2−[(プロパン−2−イル)アミノ]プロパン酸が含まれる。同様に、ベンゼンスルホニルクロリド、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド、3,4−ジクロロベンゼンスルホニルクロリド、ピリジン−3−スルホニルクロリド、2−クロロピリジン−5−スルホニルクロリド、3−シアノベンゼンスルホニルクロリド及び2−チアゾールスルホニルクロリドを含む、多数のスルホニルクロリドを販売業者から得ることができる。次に、式2の中間体を、種々の十分に確立された方法によって式3のアミンにカップリングさせて、式1の化合物を生成することができる。例えば、酸とアミンを、ジメチルホルムアミドのような溶媒中で合わせて、2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウム又はブロモ−トリス−ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェートのようなペプチドカップリング試薬のいずれかで処理することができる。
【0168】
【化9】
【0169】
代替的に、本発明の化合物を、スキーム2に概説されるプロセスに従って製造することができる。このスキームに従って、式5のスルホンアミドを、十分に確立された方法に従って、R
1を含有するスルホニルクロリドとR
2を含有するアミンとを合わせることによって容易に調製することができる。例えば、スルホニルクロリドを、THFのような極性の非プロトン性溶媒中のR
2−アミンと有機塩基(例えば、トリエチルアミン)の溶液に加えることができる。代替的に、その試薬を、ピリジンのような適度に塩基性の溶媒中で合わせることもできる。メチルアミン、エチルアミン、イソプロピルアミン、シクロプロピルアミン、エタノールアミン、1−アミノ−2−プロパノールを含むR
2を含有するアミンは、販売業者から容易に入手可能である。R
2を含有するアミンが遠隔官能基、例えば、3−アミノシクロブタンを含有する場合、"Protective Groups in Organic Synthesis" [T.W. Greene and P.G.M. Wuts, 3
rd Edition, John Wiley and Sons, N.Y. 1999] に記載されるように、遠位アミンを周知の保護基を使用して保護することができる。類似の保護基戦略を、アルコール、エステル及びケトンのような他の遠位官能基に対して用いることもできる。式6のα−ブロモアセトアミドは、式3のアミンと2−ブロモ酸クロリドとを合わせることによって簡便に調製される。2−ブロモプロピオニルクロリド、ブロモアセチルクロリド、クロロアセチルクロリド、2−ブロモブチリルクロリド及びα−ブロモイソバレリルクロリドを含む、多くの2−ブロモ及び2−クロロ酢酸クロリドが市販されている。
【0170】
【化10】
【0171】
スキーム3に示すように、一般構造3の中間体を、十分に確立された方法によって合成することができる。例えば、中央の芳香族環とR
5の間の結合を、多数の効率的な金属触媒カップリング法、例えば、Suzukiカップリングとして知られるようになった方法によって生成することができる。このスキーム下で、連結されるべき2つの基のいずれかは、ボロン酸若しくはエステル又はハロゲン/疑ハロゲンであり得る。次に、その他のカップリングパートナーは、それぞれ、ハロゲン/疑ハロゲン又はボロン酸/エステルとなるだろう。このカップリングを達成するための条件は、ボロン酸及びハロゲン化アリールをジオキサン/水のような極性溶媒混合物中、トリエチルアミン又は炭酸カリウムのような有機又は無機塩基の存在下で加熱すること、ならびにテトラキス[トリフェニルホスフィン]パラジウム又は酢酸パラジウム(II)のようなパラジウム触媒を使用することを含む。
【0172】
式4a及び4bの多数の出発物質を商業的に購入することができる。例えば、2−クロロ−6−(トリフルオロメトキシ)−4−ピリジンメタンアミン、2−ブロモ−4−ピリジンメタンアミン塩酸塩、(3,6−ジクロロピリダジン−4−イル)メタンアミン、4−アミノメチル−6−クロロピリミジン、(3−アミノメチルフェニル)ボロン酸塩酸塩、5−(アミノメチル)−2−フルオロフェニルボロン酸HCl、[5−(アミノメチル)−2−メチルフェニル]ボロン酸、(5−ブロモピリジン−3−イル)メタンアミン、3−(アミノメチル)−5−ブロモピリジン−2−オール、(5−ブロモ−2−クロロ−ピリジン−3−イル)−メタンアミン塩酸塩、(4−ブロモピリジン−2−イル)メタンアミン、(4−ブロモ−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メタンアミン、2−ブロモ−4−ピリジンエチルアミン、(2−ブロモ−5−クロロピリジン−4−イル)メタンアミン。
【0173】
【化11】
【0174】
X=Z=Nである本発明の化合物を、ピリミジンを合成するための公知の方法によって製造することができる。例えば、これらは、スキーム4に概説されるプロセスによって製造され得、この場合、アリールケトエステルをアミジン又は適切な等価体と反応させると4−アリールピリミジノンが得られる。次に、この中間体を、オキシ塩化リン中で加熱するなどの確立された条件下で塩素化することができる。次に、塩化物を、多数の周知の方法によってニトリルに変換し、次に、アミノメチル基に還元することができる。例えば、クロロピリミジンを、DMSOのような極性溶媒中、シアン化カリウムと共に加熱すると、シアノピリミジンを生成することができる。代替的に、クロロピリミジンを、N−メチルピロリジノン又はTHFのような極性溶媒中、シアン化亜鉛及び触媒量の遷移金属触媒(例えば、テトラキス[トリフェニルホスフィン]パラジウム)で処理することができる。ニトリルを、その後、エタノールのような極性溶媒に溶解することによって還元して、触媒量の金属触媒(例えば、パラジウム炭素)で処理し、そして、水素雰囲気下又は水素圧下(例えば、60psi)で振盪することができる。
【0175】
実施例
本明細書においては、特定の例示的実施態様を記述及び記載しているが、本発明の化合物は、適切な出発物質を使用し、本明細書に一般的に記載される方法に従って、かつ/又は当業者に利用可能な方法によって調製され得る。
【0176】
中間体及び最終化合物は、フラッシュクロマトグラフィー及び/又は逆相分取HPLC(高速液体クロマトグラフィー)のいずれかによって精製した。特に断りのない限り、フラッシュクロマトグラフィーは、(1)Biotage SP1(商標)システム及びQuad 12/25 Cartridgeモジュール(Biotage AB 社製)、(2)ISCO CombiFlash(登録商標)クロマトグラフィー装置(Teledyne Isco, Inc. 社製)、又は(3)Analogix(登録商標)IntelliFlash280(商標)クロマトグラフィー装置(Varian Inc. の子会社であるAnalogix Inc. 社製)を使用して実施した。特に断りのない限り、使用したシリカゲルの種類及び孔径は以下であった:(1)KP-SIL(商標)60Å、粒径:40〜60ミクロン(Biotage AB 社製);(2)シリカゲルCAS登録番号:63231-67-4、粒径:47〜60ミクロン;又は(3)ZCX(Qingdao Haiyang Chemical Co., Ltd 社製)、細孔径:200〜300メッシュ若しくは300〜400メッシュ。逆相分取HPLCは、Waters Corporation 社製のWaters(登録商標)Delta-Prep(商標)3000HPLCシステムを使用し、以下のカラムの1つ又は複数を使用して実施した:Varian, Inc. 社製のVarian Pursuit(登録商標)C-18カラム(10μm、20×150mm)、Waters Corporation 社製のXbridge(商標)Prep C
18カラム(5μm、OBD(商標)20×100mm)、又はWaters Corporation 社製のSunFire(商標)Prep C
18カラム(5μm、OBD(商標)30×100mm)。
【0177】
質量分析(MS)又は高分解能質量分析(HRMS)は、Waters(登録商標)ZQ(商標)4000(Waters Corporation 社製)、Waters(登録商標)Quattro micro(商標)API(Waters Corporation 社製)、Micromass(登録商標)Platform II(Waters Corporationの一事業部であるMicromass 社製)、4.7テスラ磁石を備えたBruker(登録商標)Apex(登録商標)II FTICR(Bruker Corporation 社製)、Waters(登録商標)Alliance(登録商標)2795-ZQ(商標)2000(Waters Corporation 社製)、又はMDS Sciex(商標)API-2000(商標)n API(MDS Inc. 社製)を使用して実施した。質量スペクトルデータは、一般に、特に指定のない限り親イオンのみを示す。MS又はHRMSデータは、示される特定の中間体又は化合物について提供される。
【0178】
核磁気共鳴分光法(NMR)は、共にVarian Inc. 社製である、Varian(登録商標)Mercury 300 NMR分光計(
1H NMRスペクトルについては、300MHzで取得される)及びVarian(登録商標)Inova 400 NMR分光計(
1H NMRスペクトルについては、400MHzで取得される)を使用して実施した。NMRデータは、示される特定の中間体又は化合物について提供される。
【0179】
空気感受性の試薬が関与する反応は全て、不活性雰囲気下で実施した。試薬は、特に断りのない限り、販売業者から入手したものをそのまま使用した。
【0180】
実施例1
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化12】
5/1ジメトキシエタン/水(100mL)中で合わせた(3−アミノメチルフェニル)ボロン酸塩酸塩(5.0g、27mmol)、三塩基性リン酸カリウム(17.2g、81mmol)及び1−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンの懸濁液を、25℃で、窒素ガスでパージした。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.0mg、1.73mmol))で処理し、次に、密閉して、120℃で16時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2中の5〜8%CH
3OH/2%Et
3N)は、C−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミンを油状物として与えた。MH+ = 252。
【0181】
DMF(3mL)中の(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(200mg、796μmol)及び2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)酢酸(226mg、1.19mmol)の溶液を、25℃で、HATU(605mg、1.59mmol)で処理した。反応混合物を14時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は重油を与え、これを50/50 CH
2Cl
2/トリフルオロ酢酸に溶解した。得られた溶液を1時間撹拌し、その後、全ての揮発性物質を減圧下で除去した。得られた残渣を0.5M炭酸カリウム水溶液に懸濁し、懸濁液をCH
2Cl
2で2回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、2−(メチルアミノ)−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド(190mg、74%)を重油として生成した。
【0182】
CH
2Cl
2(3mL)中の2−(メチルアミノ)−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド(190mg、0.59μmol)及びトリエチルアミン(99μL、707μmol)の溶液を、25℃で、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(103mg、531μmol)で処理した。1時間後、反応混合物を真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(188mg、66%)を白色の固体として与えた。MH+ = 481。
【0183】
実施例2
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド
【化13】
DMF(2.5mL)中の(4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メタンアミン(150mg、0.6mmol)、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロピオン酸(121mg、0.6mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(300μL、1.8mmol)の溶液を、HATU(227mg、0.6mmol)で処理した。反応混合物を16時間撹拌した。次に、反応混合物をブライン(25mL)で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2中の5%CH
3OH)は、メチル−{(S)−1−[(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−カルバモイル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(280mg)を重油として与えた。MH+ = 437.0。
【0184】
CH
2Cl
2(5.0mL)中のメチル−{(S)−1−[(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−カルバモイル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(280mg、粗)の溶液を、トリフルオロ酢酸(410μL)で処理した。溶液を17時間撹拌し、その後、全ての揮発性物質を減圧下で除去して、(S)−2−メチルアミノ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;トリフルオロ酢酸との化合物(290mg)を生成した。MH+ = 336.8。
【0185】
CH
2Cl
2(5mL)中の(S)−2−メチルアミノ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド;トリフルオロ酢酸との化合物(290mg)、トリエチルアミン(230μL、1.66mmol)の溶液を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(107mg、0.55mmol)で処理し、反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を減圧下で濃縮し、粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の40%酢酸エチル)によって精製して、(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド(95mg、(4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メタンアミンから32%)を白色の固体として生成した。MH+ = 493.6。
【0186】
実施例3
2−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化14】
(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミドを、実施例2に記載した方法に従って、出発物質としてN−Bocグリシンを使用して調製した。MH+ = 464.8。
【0187】
実施例4
(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド
【化15】
(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミドを、実施例2に記載した方法に従って、(R)−2−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロピオン酸を使用して調製した。MH+ = 493.0。
【0188】
実施例5
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−ブチルアミド
【化16】
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−ブチルアミドを、実施例2に記載した方法に従って、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−3−メチル−酪酸を使用して調製した。MH+ = 521.0。
【0189】
実施例6
(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−ブチルアミド
【化17】
(R)−2−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−ブチルアミドを、実施例2に記載した方法に従って、(R)−2−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−3−メチル−酪酸を使用して調製した。MH+ = 521.2。
【0190】
実施例7
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−2−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド
【化18】
10mLのナシ型フラスコ中、2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)−2−メチルプロパン酸(300mg、1.38mmol、Eq:1.00)、(4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メタンアミン(347mg、1.38mmol、Eq:1.00)及びDIPEA(535mg、723μl、4.14mmol、Eq:3)をDMF(2.00ml)と合わせて、無色の溶液を得た。HATU(525mg、1.38mmol、Eq:1.00)を加え、25℃で一晩撹拌した。反応をLC−MSによってチェックした。MH+(−100)=350が認められた(Boc基の喪失)。反応混合物をブライン及び水で希釈し、酢酸エチル(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層をブライン及び水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、油状物を得た。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40+g、3%NH
4OHを含有する0%〜10%CH
3OH/CH
2Cl
2)によって精製して、2−メチル−2−(メチルアミノ)−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)プロパンアミド(60mg、9.6%)をロウ状の固体として与えた。MH+ = 450。
【0191】
10mLの丸底フラスコ中、2−メチル−2−(メチルアミノ)−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)プロパンアミド(50mg、143μmol、Eq:1.00)をCH
2Cl
2(2ml)と合わせて、無色の溶液を得た。トリエチルアミン(21.7mg、29.8μl、214μmol、Eq:1.5)及び4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(27.8mg、143μmol、Eq:1.00)を加え、25℃で2時間撹拌した。粗反応混合物を真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル〜10%酢酸エチル/ジクロロメタン)は、2−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−2−メチル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド(26mg、34%)を白色の固体として与えた。MH+ = 509。
【0192】
実施例8
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化19】
5/1ジメトキシエタン/水(12mL)中の4−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンジルアミン(1.00g、3.98mmol)、1−ブロモ−4−トリフルオロメチル−ベンゼン(0.90g、3.98mmol)及び二塩基性リン酸カリウム(2.54g、11.9mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(230mg、199μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル中の10%CH
3OH/1%NH
4OH)は、C−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(160mg、15%)を軽油として与えた。
【0193】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(32.7mg、121μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−酢酸(30mg、121μmol)の溶液を、25℃で、HATU(46.1mg、121μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(31.4mg、243μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(33.5mg、55%)を白色の固体として与えた。MH+ = 498.9。
【0194】
実施例9
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(2−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化20】
5/1ジメトキシエタン/水(12mL)中の3−(アミノメチル)−2−フルオロフェニルボロン酸塩酸塩(1.00g、4.87mmol)、1−ブロモ−4−トリフルオロメチル−ベンゼン(1.10g、4.87mmol)及び二塩基性リン酸カリウム(3.10g、14.6mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(281mg、243μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル中の10%CH
3OH/1%NH
4OH)は、C−(2−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(120mg、9%)を軽油として与えた。M+H = 269.9。
【0195】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−(2−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(38.1mg、142μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−酢酸(35mg、142μmol)の溶液を、25℃で、HATU(53.8mg、142μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(36.6mg、283μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(2−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(36.8mg、52%)を白色の固体として与えた。MH+ = 498.9。
【0196】
実施例10
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド
【化21】
5/1ジメトキシエタン/水(12mL)中の4−(アミノメチル)−フェニルボロン酸塩酸塩(2.50g、13.3mmol)、1−ブロモ−4−トリフルオロメチル−ベンゼン(3.99g、13.3mmol)及び二塩基性リン酸カリウム(2.83g、13.3mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(759mg、665μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル中の10%CH
3OH/1%NH
4OH)は、C−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(2.1g、66%)を軽油として与えた。
【0197】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イル)−メチルアミン(30.5mg、121μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−酢酸(30mg、121μmol)の溶液を、25℃で、HATU(46.1mg、121μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(31.4mg、243μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド(32.8mg、56%)を白色の固体として与えた。MH+ = 481.0。
【0198】
実施例11
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化22】
DMF(5mL)中の4,4,5,5−テトラメチル−2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−[1,3,2]ジオキサボロラン(1.00g、3.68mmol)、3−ブロモ−5−フルオロ−ベンゾニトリル(0.74g、3.68mmol)及び炭酸カリウム(0.51g、3.68mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(212mg、184μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(80/20 ヘキサン/酢酸エチル)は、5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボニトリル(820mg、84%)を白色の固体として与えた。
【0199】
エタノール(10mL)中の5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボニトリル(620mg、2.34mmol)及び10%パラジウム炭素(0.12g、0.12mmol)の溶液を、25℃で、50psiの水素圧下で3時間撹拌した。濾過、続く、真空下での濃縮は、C−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(500mg、79%)を褐色の油状物として与えた。M+H = 270.0。
【0200】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(38.1mg、142μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−酢酸(35mg、142μmol)の溶液を、25℃で、HATU(53.8mg、142μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(36.6mg、283μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(37.5mg、53%)を白色の固体として与えた。MH+ = 498.9。
【0201】
実施例12
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化23】
DMF(5mL)中の4,4,5,5−テトラメチル−2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−[1,3,2]ジオキサボロラン(1.00g、3.68mmol)、5−ブロモ−2−フルオロ−ベンゾニトリル(0.74g、3.68mmol)及び炭酸カリウム(0.51g、3.68mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(212mg、184μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(80/20 ヘキサン/酢酸エチル)は、4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボニトリル(360mg、37%)を白色の固体として与えた。
【0202】
エタノール(10mL)中の4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボニトリル(360mg、1.36mmol)及び10%パラジウム炭素(68mg、0.068mmol)の溶液を、25℃で、50psiの水素圧下で3時間撹拌した。濾過、続く、真空下での濃縮は、C−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(300mg、82%)を褐色の油状物として与えた。M+H = 270.0。
【0203】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(32.7mg、121μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−酢酸(30mg、121μmol)の溶液を、25℃で、HATU(46.1mg、121μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(31.4mg、243μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(27.4mg、45%)を白色の固体として与えた。MH+ = 498.9。
【0204】
実施例13
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化24】
CH
2Cl
2(25mL)中の(4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メタンアミン(500mg、1.99mmol)及びピリジン(644μl、7.96mmol)の溶液に、5℃で、CH
2Cl
2(5mL)中の2−ブロモアセチルクロリド(313mg、1.99mmol)の溶液を加えた。反応混合物を5℃で15分間、次に、室温で1時間撹拌した。CH
2Cl
2及び水を加えた。有機層を2N HCl、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、2−ブロモ−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド(690mg、89%)を白色の固体として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH
+= 373。
【0205】
ピリジン(5mL)中の2,2,2−トリフルオロエチルアミン(373mg、3.77mmol)の溶液に、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(734mg、3.77mmol)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒の除去後、水を加えた。1N HClを使用してpHを酸性に調整した。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、4−フルオロ−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンゼンスルホンアミド(970mg、100%)を白色の固体として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH
- = 256。
【0206】
DMF(2ml)中の4−フルオロ−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンゼンスルホンアミド(30mg、117μmol)及び2−ブロモ−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド(43.4mg、117μmol)の溶液に、炭酸セシウム(114mg、350μmol)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。酢酸エチル及び水を加えた。有機層を1N HCl、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(70/30 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(56mg、88%)を白色の固体として与えた。MH+ = 549。
【0207】
実施例14
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化25】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例8からのC−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(30.9mg、115μmol)及び[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−酢酸(30.0mg、115μmol)の溶液を、25℃で、HATU(43.7mg、115μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(29.7mg、230μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(15.3mg、26%)を白色の固体として与えた。MH+ = 512.9。
【0208】
実施例15
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化26】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例11からのC−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(30.9mg、115μmol)及び[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−酢酸(30.0mg、115μmol)の溶液を、25℃で、HATU(43.7mg、115μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(29.7mg、230μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(32.0mg、54%)を白色の固体として与えた。MH+ = 512.9。
【0209】
実施例16
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化27】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例12からのC−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(30.9mg、115μmol)及び[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−酢酸(30.0mg、115μmol)の溶液を、25℃で、HATU(43.7mg、115μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(29.7mg、230μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(28.1mg、48%)を白色の固体として与えた。MH+ = 512.9。
【0210】
実施例17
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド
【化28】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例10からのC−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イル)−メチルアミン(28.8mg、115μmol)及び[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−酢酸(30mg、115μmol)の溶液を、25℃で、HATU(43.7mg、115μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(29.7mg、230μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド(47.9mg、84%)を白色の固体として与えた。MH+ = 494.9。
【0211】
実施例18
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド
【化29】
5/1ジメトキシエタン/水(12mL)中の4−(アミノメチル)−フェニルボロン酸塩酸塩(1.0g、5.34mmol)、1−ブロモ−3−トリフルオロメチル−ベンゼン(1.2g、5.34mmol)及び二塩基性リン酸カリウム(3.4g、16.0mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(308mg、267μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル中の10%CH
3OH/1%NH
4OH)は、C−(3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イル)−メチルアミン(180mg、13%)を軽油として与えた。
【0212】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−(3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イル)−メチルアミン(28.8mg、115μmol)及び[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−酢酸(30mg、115μmol)の溶液を、25℃で、HATU(43.7mg、115μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(29.7mg、230μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド(29.0mg、51%)を白色の固体として与えた。MH+ = 494.9。
【0213】
実施例19
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロ−メチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化30】
炭酸カリウム(45g、326mmol)及び2−アミノエタノール(4.0g、65.5mmol)の懸濁液をアセトニトリル(200ml)中で合わせ、機械的に撹拌しながら5℃まで冷却した。アセトニトリル(40ml)中の2−ブロモ酢酸エチル(10.9g、65.5mmol)を1時間かけて加え、5℃でさらに1時間撹拌した。懸濁液をセライトに通して濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、50%酢酸エチル/ヘキサンで処理して、セライトに通して濾過し、真空下で濃縮して、(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−酢酸エチルエステルを重油(約8g)として与えた。
1H NMR (400 MHz, DMSO
d6) δ = 4.16 (q, 2 H), 4.14 (s, 3H), 1.22 (t, 2H) ppm。
【0214】
(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−酢酸エチルエステル(4.0g、27.2mmol)及びトリエチルアミン(3.79ml、27.2mmol)をTHFと合わせ、0℃まで冷却した。THF(40ml)中の4−フルオロ−ベンゼンスルホニルクロリド(5.52g、29.9mmol)をゆっくり加え、反応物を環境下で14時間撹拌した。懸濁液をセライトに通して濾過し、真空下で濃縮して、[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−酢酸エチルエステルを白色の固体として与えた。
1H NMR (400 MHz, DMSO
d6)□= 7.93 (m, 2H), 7.44 (t, 2H), 4.75 (m, 1H), 4.19 (s, 3H), 4.08 (q, 2 H), 3.52 (m, 2H), 3.24 (t, 2H) 1.18 (t, 2H) ppm。
【0215】
[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−酢酸エチルエステル(340mg、1.11mmol)をジオキサン(5ml)に溶解し、4mlの水に溶解した水酸化カリウム(300mg、4.5mmol)の溶液で処理した。これを1時間撹拌し、真空下でジオキサンを除去した。2N H
3PO
4でpHを4に調整し、水性物を20%THF/CH
2Cl
2で抽出した。有機物を乾燥させ(MgSO
4)、真空下で濃縮して、[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−酢酸を白色の固体として与えた。
1H NMR (400 MHz, DMSO
d6)□□□7.89 (m, 2H), 7.45 (t, 2H), 4.70 (br, 1H), 4.08 (s, 3H), 3.51 (t, 2H), 3.27 (t, 2H) ppm。
【0216】
[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−酢酸をDMF(8ml)とCH
2Cl
2(4ml)の混合物に溶解し、5℃まで冷却した。EDC(91.3mg、4.76mmol)、続いて、実施例1からの(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(109mg、4.33mmol)を加えた。これを環境下で14時間撹拌し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40〜50%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミドを白色の固体として与えた。MH+ = 511。
【0217】
実施例20
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−プロピル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化31】
THF(150ml)中で合わせたトリエチルアミン(7.8ml、56mmol)及び1−アミノプロパン−2−オール(3.5g、46.6mmol)の溶液を、機械的に撹拌しながら5℃まで冷却した。THF(50ml)中の2−ブロモ酢酸メチル(7.84g、51.3mmol)を1時間かけて加え、15℃でさらに3時間撹拌した。懸濁液をセライトに通して濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル〜10%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製して、(2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−酢酸メチルエステルを与えた。
1H NMR (400 MHz, DMSO
d6) δ = 4.5 (d, 1 H), 4.14 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.4 (m, 2H), 3.36 (d, 2H) 1.01 (d, 3H) ppm。
【0218】
CH
2Cl
2中の(2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−酢酸メチルエステル(1.2g、1.2mmol)及びトリエチルアミン(3.4ml、24mmol)の溶液を冷却した。CH
2Cl
2(20ml)中の4−フルオロ−ベンゼンスルホニルクロリド(1.6g、8.15mmol)をゆっくり加え、20℃で14時間撹拌した。懸濁液をセライトに通して濾過して、真空下で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、1.8gの[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−プロピル)−アミノ]−酢酸メチルエステルを白色の固体として与えた。MH+ = 306。
【0219】
[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−プロピル)−アミノ]−酢酸メチルエステル(900mg、2.95mmol)をジオキサン(15ml)に溶解し、8mlの水に溶解した水酸化カリウム(827mg、14.7mmol)の溶液で処理した。これを1時間撹拌し、真空下でジオキサンを除去した。2N H
3PO
4でpHを3に調整し、不透明な水性物を10%THF/CH
2Cl
2で抽出した。有機物を乾燥させ(MgSO
4)、真空下で濃縮して、[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−プロピル)−アミノ]−酢酸を固体として与えた。
1H NMR (400 MHz, DMSO
d6) δ = 7.90 (m, 2H), 7.42 (t, 2H), 4.75 (br, 1H), 4.10 (m, 2H), 3.78 (m, 1H), 3.22 (m, 1H), 3.05(m, 1 H), 1.02 (d, 3H) ppm。
【0220】
DMF(8ml)中の[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−プロピル)−アミノ]−酢酸(60mg、2.06mmol)の溶液を5℃に冷却した。EDC(79mg、4.12mmol)、続いて、実施例1からの(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(52mg、2.06mmol)を加えた。これを周囲温度で14時間撹拌し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(50〜100%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−プロピル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミドを白色の固体として与えた。MH+ = 525。
【0221】
実施例21
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化32】
50mLのDME、7.5mLのエタノール及び7.5mLの水の三溶媒混合物中の4−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(5.0g、25.8mmol)、4,6−ジクロロピリミジン(3.92g、25.8mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(362mg、516μmol)及び炭酸ナトリウム(8.2g、77.4mmol、Eq:3)の溶液を130℃で7時間加熱した。室温まで冷ましたら、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。濾過、続く、減圧下での揮発性物質の除去は、暗赤色の固体を与えた。混合物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5%ジエチルエーテル)によって精製して、4−クロロ−6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン(2.76g)を白色の固体として与えた。
【0222】
4−クロロ−6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン(2.55g、9.86mmol)をCH
3CN(50ml)に溶解し、0℃まで冷却した。シアン化テトラブチルアンモニウム(4.55g、16.9mmol)及びDABCO(3.32g、29.6mmol)を加え、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。次に、反応混合物を少量のシリカゲルに吸収させ、フラッシュカラム(0〜20%EtOAcで35分間かけて)によって精製して、6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−カルボニトリルを白色の固体(2.26g;92%)として与えた。
【0223】
エタノール(50ml)中の6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−カルボニトリル(1.5g、6.02mmol)の溶液に、パラジウム炭素(10%Pd/C)(0.7g、658μmol)を加えた。反応を水素雰囲気下(55psi)で3時間行った。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、濃縮して、6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イル)メチルアミン(1.2g、79%)を暗褐色の油状物として与えた。
【0224】
ジクロロメタン(2mL)に溶解した[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−酢酸(50mg、202μmol)、(6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メタンアミン(51.2mg、202μmol)、1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−オール水和物(1.55mg、10.1μmol)及びトリエチルアミン(123mg、169μL、1.21mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌した。次に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(77.5mg、404μmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣を酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで逐次的に洗浄した。次に、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの勾配で20分間かけて)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミドを凍結乾燥後に白色の粉状物(40mg、41%)として与えた。MH+= 483。
【0225】
実施例22
2−[シクロプロピル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化33】
DMF(4mL)中の2−(tert−ブトキシカルボニル(シクロプロピル)アミノ)酢酸(100mg、465μmol)、(4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メタンアミン(128mg、511μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(78.3mg、511μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(243μL、1.39mmol)の溶液に、HBPYU(220mg、511μmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1Mクエン酸、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗シクロプロピル(2−オキソ−2−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチルアミノ)エチル)カルバミン酸tert−ブチル(208mg、100%)を無色の油状物として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH+ = 449。
【0226】
ジオキサン中4M HCl(6mL、24.0mmol)中のシクロプロピル(2−オキソ−2−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチルアミノ)エチル)カルバミン酸tert−ブチル(208mg、464μmol)の溶液を室温で2時間撹拌した。ロータリーエバポレーターによって溶媒を除去した後、水を加えた。水層を飽和炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗2−(シクロプロピルアミノ)−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド(164mg、102%)を無色の油状物として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH+ = 349。
【0227】
CH
2Cl
2(8ml)中の2−(シクロプロピルアミノ)−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド(162mg、465μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(259μl、1.86mmol)の溶液に4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(90.5mg、465μmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1N HCl、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(80/20〜60/40 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[シクロプロピル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(194mg、82%)を白色の固体として与えた。MH+ = 507。
【0228】
実施例23
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化34】
DMF(2ml)中の2−(tert−ブトキシカルボニル(エチル)アミノ)酢酸(50mg、246μmol)、実施例1からの(4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メタンアミン(68.0mg、271μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(41.4mg、271μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(129μL、738μmol)の溶液に、HBPYU(117mg、271μmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1Mクエン酸、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗エチル(2−オキソ−2−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチルアミノ)エチル)カルバミン酸tert−ブチル(107mg、100%)を無色の油状物として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH+ = 437。
【0229】
ジオキサン中4M HCl(6mL、24.0mmol)中のエチル(2−オキソ−2−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチルアミノ)エチル)カルバミン酸tert−ブチル(107mg、245μmol)の溶液を室温で2時間撹拌した。ロータリーエバポレーターによって溶媒を除去した後、水を加えた。水層を飽和炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗2−(エチルアミノ)−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド(83mg、101%)を無色の油状物として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH+ = 337。
【0230】
CH
2Cl
2(8ml)中の2−(エチルアミノ)−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド(81mg、241μmol)及びトリエチルアミン(134μl、963μmol)の溶液に、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(46.9mg、241μmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1N HCl、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(60/40〜50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(194mg、82%)を白色の固体として与えた。MH+ = 495。
【0231】
実施例24
2−シクロプロピル−2−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化35】
DMF(2ml)中の2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−シクロプロピル酢酸(50mg、232μmol)、(4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メタンアミン(64.2mg、256μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(39.1mg、256μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(122μL、697μmol)の溶液に、HBPYU(110mg、256μmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1Mクエン酸、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗1−シクロプロピル−2−オキソ−2−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチルアミノ)エチルカルバミン酸tert−ブチル(104mg、100%)を白色の泡状物として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH+ = 449。
【0232】
ジオキサン中4M HCl(6mL、24.0mmol)中の1−シクロプロピル−2−オキソ−2−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチルアミノ)エチルカルバミン酸tert−ブチル(104mg、232μmol)の溶液を室温で2時間撹拌した。ロータリーエバポレーターによって溶媒を除去した後、水を加えた。水層を飽和炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗2−アミノ−2−シクロプロピル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(80mg、99%)を無色の油状物として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH+ = 337。
【0233】
CH
2Cl
2(4ml)中の2−アミノ−2−シクロプロピル−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(80mg、230μmol)及びトリエチルアミン(128μl、919μmol)の溶液に、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(44.7mg、230μmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1N HCl、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(60/40〜50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−シクロプロピル−2−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニルアミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(90mg、82%)を白色の固体として与えた。MH+ = 507。
【0234】
実施例25
2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化36】
DMF(2ml)中の2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)酢酸(82.2mg、434μmol)、実施例21からの[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イル]−メチルアミン(100mg、395μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(66.5mg、434μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(207μL、1.18mmol)の溶液に、HBTU(165mg、434μmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1Mクエン酸、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗メチル(2−オキソ−2−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチルアミノ)エチル)カルバミン酸tert−ブチル(170mg、101%)を白色の固体として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH+ = 425。
【0235】
ジオキサン中4M HCl(6mL、24.0mmol)中のメチル(2−オキソ−2−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチルアミノ)エチル)カルバミン酸tert−ブチル(168mg、396μmol)の溶液を室温で2時間撹拌した。ロータリーエバポレーターによって溶媒を除去した後、水を加えた。水層を飽和炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗2−(メチルアミノ)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(123mg、96%)を明褐色の固体として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH+ = 325。
【0236】
CH
2Cl
2(3mL)中の2−(メチルアミノ)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(84mg、259μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(136μl、777μmol)の溶液に、5−クロロチオフェン−2−スルホニルクロリド(56.2mg、259μmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1N HCl、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)は、2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(58mg、44%)を白色の固体として与えた。MH+ = 505。
【0237】
実施例26
2−[メチル−(チオフェン−2−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化37】
CH
2Cl
2(3mL)中の2−(メチルアミノ)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(84mg、259μmol)(実施例25、工程bから)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(136μl、777μmol)の溶液に、チオフェン−2−スルホニルクロリド(47.3mg、259μmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1N HCl、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)は、2−[メチル−(チオフェン−2−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(56mg、46%)を白色の固体として与えた。MH+ = 471。
【0238】
実施例27
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化38】
DMF(15mL)中の2−(tert−ブトキシカルボニル(イソプロピル)アミノ)酢酸(660mg、3.04mmol)、実施例21からの[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イル]−メチルアミン塩酸塩(800mg、2.76mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(465mg、3.04mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.93mL、11.0mmol)の溶液に、HBTU(1.15g、3.04mmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1Mクエン酸、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50〜0/100 ヘキサン/酢酸エチル)は、イソプロピル−({[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−カルバモイル}−メチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(900mg、72%)を白色の固体として与えた。MH+ = 453。
【0239】
ジオキサン中4M HCl(20mL、80.1mmol)中のイソプロピル−({[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−カルバモイル}−メチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(800mg、1.77mmol)の溶液を室温で2時間撹拌した。ロータリーエバポレーターによって溶媒を除去した後、水を加えた。水層を飽和炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、2−イソプロピルアミノ−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(630mg,101%)を明黄色の固体として与えた。MH+ = 353。
【0240】
CH
2Cl
2(10ml)中の2−(イソプロピルアミノ)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(400mg、1.14mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(595μl、3.41mmol)の溶液に、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(243mg、1.25mmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10/90〜0/100 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド−アセトアミド(400mg、69%)を白色の固体として与えた。MH+ = 511。
【0241】
実施例28
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化39】
DMF(2ml)中の2−(tert−ブトキシカルボニル(エチル)アミノ)酢酸(44.1mg、217μmol)、実施例21からの[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イル]−メチルアミン(50mg、197μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(33.3mg、217μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(103μL、592μmol)の溶液に、HBTU(82.4mg、217μmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1Mクエン酸、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)は、エチル(2−オキソ−2−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチルアミノ)エチル)カルバミン酸tert−ブチル(50mg、58%)を明黄色の油状物として与えた。MH+ = 439。
【0242】
ジオキサン中4M HCl(5mL、20.0mmol)中のエチル(2−オキソ−2−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチルアミノ)エチル)カルバミン酸tert−ブチル(50mg、114μmol)の溶液を室温で2時間撹拌した。ロータリーエバポレーターによって溶媒を除去した後、水を加えた。水層を飽和炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、2−(エチルアミノ)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(35mg、91%)を明黄色の固体として与えた。MH+ = 339。
【0243】
CH
2Cl
2(4ml)中の2−(エチルアミノ)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(35mg、103μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(72.3μl、414μmol)の溶液に、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(20.1mg、103μmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)は、2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(30mg、58%)を白色の固体として与えた。MH+ = 497。
【0244】
実施例29
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化40】
アセトニトリル(50ml)中の2−メトキシエチルアミン(2.33ml、26.6mmol)及び炭酸カリウム(14.7g、107mmol)の混合物に、アセトニトリル(50ml)中のブロモ酢酸メチル(4.07g、26.6mmol)の溶液を0℃で1時間かけて滴下した。0℃でさらに1時間撹拌した後、セライトに通す濾過によって固体を除去した。濾液を濃縮した。残渣をエーテルに溶解し、固体を濾過によって除去した。濾液を濃縮して、粗2−(2−メトキシエチルアミノ)酢酸メチル(3.4g、87%)を無色の油状物として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。
【0245】
CH
2Cl
2(8ml)中の2−(2−メトキシエチルアミノ)酢酸メチル(300mg、2.04mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(712μl、4.08mmol)の溶液に、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(397mg、2.04mmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(100/0〜60/40 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−(4−フルオロ−N−(2−メトキシエチル)フェニルスルホンアミド)酢酸メチル(390mg、63%)を白色の固体として与えた。MH+ = 306。
【0246】
THF(5mL)中の2−(4−フルオロ−N−(2−メトキシエチル)フェニルスルホンアミド)酢酸メチル(390mg、1.28mmol)の溶液に、水中の1N LiOH(5mL、5.01mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌した。2N HClを滴下してpHを4に調整した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、2−(4−フルオロ−N−(2−メトキシエチル)フェニルスルホンアミド)酢酸(370mg、99%)を白色の固体として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH+ = 292。
【0247】
DMF(2ml)中の2−(4−フルオロ−N−(2−メトキシエチル)フェニルスルホンアミド)酢酸(31.6mg、109μmol)、実施例21からの[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イル]−メチルアミン(25mg、98.7μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(16.6mg、109μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(69.0μl、395μmol)の溶液に、HBTU(41.2mg、109μmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1Mクエン酸、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0/100〜40/60 THF/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(39mg、75%)を白色の固体として与えた。MH+ = 527。
【0248】
実施例30
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]アセトアミド
【化41】
DMF(4mL)中の2−(4−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエチル)フェニルスルホンアミド)酢酸(32.8mg、118μmol)、[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イル]−メチルアミン(30mg、118μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(20.0mg、130μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(82.8μl、474μmol)の溶液に、HBTU(49.4mg、130μmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1Mクエン酸、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0/100〜50/50 THF/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(25mg、41%)を白色の固体として与えた。MH+ = 513。
【0249】
実施例31
2−[tert−ブチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化42】
アセトニトリル(30ml)中のtert−ブチルアミン(3.82g、52.3mmol)の溶液に、アセトニトリル(10mL)中のブロモ酢酸メチル(2g、13.1mmol)の溶液を0℃で滴下した。この反応物を室温でさらに4時間撹拌した。濾過によって固体を除去した後、濾液を濃縮し、残渣をエーテルに溶解した。固体を濾過によって除去した。濾液を濃縮して、tert−ブチルアミノ−酢酸メチルエステル(0.8g、42%)を無色の油状物として与え、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
【0250】
CH
2Cl
2(8ml)中のtert−ブチルアミノ−酢酸メチルエステル(100mg、689μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(241μl、1.38mmol)の溶液に、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(174mg、895μmol)を加えた。次に、DMAP(16.8mg、138μmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(100/0〜60/40 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−(N−tert−ブチル−4−フルオロフェニルスルホンアミド)酢酸メチル(150mg、72%)を無色の油状物として与えた。MH+ = 304。
【0251】
THF(2mL)中の2−(N−tert−ブチル−4−フルオロフェニルスルホンアミド)酢酸メチル(100mg、330μmol)の溶液に、水中の1N LiOH(1.32mL、1.32mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌した。2N HClでpHを4に調整した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、2−(N−tert−ブチル−4−フルオロフェニルスルホンアミド)酢酸(70mg、73%)を白色の固体として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH+ = 290。
【0252】
DMF(2ml)中の2−(N−tert−ブチル−4−フルオロフェニルスルホンアミド)酢酸(41.1mg、142μmol)、実施例21からの[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イル]−メチルアミン(30mg、118μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(20.0mg、130μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(82.8μl、474μmol)の溶液に、HBTU(49.4mg、130μmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1Mクエン酸、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(0/100〜70/30 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[tert−ブチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(30mg、48%)を白色の固体として与えた。MH+ = 525。
【0253】
実施例32
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−プロピオンアミド
【化43】
DMF(2ml)中の(S)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)プロパン酸(34.3mg、118μmol)、実施例21からの[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イル]−メチルアミン(30mg、118μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(20.0mg、130μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(82.8μl、474μmol)の溶液に、HBTU(49.4mg、130μmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1Mクエン酸、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(100/0〜70/30 ヘキサン/酢酸エチル)は、(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−プロピオンアミド(34mg、55%)を白色の固体として与えた。MH+ = 525。
【0254】
実施例33
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド
【化44】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例17からのC−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イル)−メチルアミン(18.3mg、73μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(20mg、73μmol)の溶液を、25℃で、HATU(27.6mg、73μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(18.8mg、145μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド(29mg、79%)を白色の固体として与えた。MH+ = 509.0。
【0255】
実施例34
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド
【化45】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例18からのC−(3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イル)−メチルアミン(18.3mg、73μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(20mg、73μmol)の溶液を、25℃で、HATU(27.6mg、73μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(18.8mg、145μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−4−イルメチル)−アセトアミド(8.3mg、23%)を白色の固体として与えた。MH+ = 509.0。
【0256】
実施例35
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化46】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例8からのC−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(19.6mg、73μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(20mg、73μmol)の溶液を、25℃で、HATU(27.6mg、73μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(18.8mg、146μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(9.3mg、24%)を白色の固体として与えた。MH+ = 527.0。
【0257】
実施例36
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化47】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例11からのC−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(19.6mg、73μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(20mg、73μmol)の溶液を、25℃で、HATU(27.6mg、73μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(18.8mg、146μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(22.2mg、58%)を白色の固体として与えた。MH+ = 527.0。
【0258】
実施例37
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化48】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例12からのC−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(19.6mg、73μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(20mg、73μmol)の溶液を、25℃で、HATU(27.6mg、73μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(18.8mg、146μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(24.0mg、63%)を白色の固体として与えた。MH+ = 527.0。
【0259】
実施例38
(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−プロピオンアミド
【化49】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例21からの6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イル)メチルアミン(29.1mg、115μmol)及び(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−プロピオン酸(30mg、115μmol)の溶液を、25℃で、HATU(43.7mg、115μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(29.7mg、230μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、(R)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−プロピオンアミド(20.2mg、35%)を白色の固体として与えた。MH+ = 496.9。
【0260】
実施例39
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化50】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例1からのC−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(27.4mg、109μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.4mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(39.1mg、71%)を白色の固体として与えた。MH+ = 509.0。
【0261】
実施例40
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド
【化51】
5/1ジメトキシエタン/水(12mL)中の3−(アミノメチル)−フェニルボロン酸塩酸塩(2g、10.7mmol)、2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン(1.94g、10.7mmol)及び炭酸セシウム(10.5g、32.1mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(618mg、535μmol)で処理し、次に、密閉し、85℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル中の10%CH
3OH/1%NH
4OH)は、3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジルアミン(1.2g、42%)を軽油として与えた。MH+ = 253.0。
【0262】
CH
2Cl
2(5mL)中の3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジルアミン(18.3mg、73μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(20.0mg、73μmol)の溶液を、25℃で、HATU(27.6mg、73μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(18.8mg、145μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド(27.5mg、74%)を白色の固体として与えた。MH+ = 510.3。
【0263】
実施例41
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド
【化52】
CH
2Cl
2(5mL)中の3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジルアミン(20.4mg、81μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−酢酸(20.0mg、81μmol)の溶液を、25℃で、HATU(30.8mg、81μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(20.9mg、162μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド(20.5mg、53%)を白色の固体として与えた。MH+ = 482.1。
【0264】
実施例42
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド
【化53】
CH
2Cl
2(5mL)中の3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジルアミン(19.3mg、77μmol)及び[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−酢酸(20.0mg、77μmol)の溶液を、25℃で、HATU(29.1mg、77μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(19.8mg、154μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド(31.7mg、84%)を白色の固体として与えた。MH+ = 496.1。
【0265】
実施例43
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化54】
DMF(5mL)中の4,4,5,5−テトラメチル−2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−[1,3,2]ジオキサボロラン(1.00g、3.68mmol)、3−ブロモ−5−メトキシ−ベンゾニトリル(0.78g、3.68mmol)及び炭酸カリウム(0.51g、3.68mmol)の溶液を、25℃で、を窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(212mg、184μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(80/20 ヘキサン/酢酸エチル)は、5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボニトリル(0.70g、69%)を白色の固体として与えた。
【0266】
エタノール(10mL)中の5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボニトリル(0.70g、2.52mmol)及び10%パラジウム炭素(134mg、0.126mmol)の溶液を、25℃で、50psiの水素圧下で3時間撹拌した。濾過、続く、真空下での濃縮は、C−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(500mg、70%)を褐色の油状物として与えた。M+H = 281.9。
【0267】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(22.8mg、81μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−酢酸(20mg、81μmol)の溶液を、25℃で、HATU(30.8mg、81μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピル−エチルアミン(20.9mg、162μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(19.2mg、47%)を白色の固体として与えた。MH+ = 510.9。
【0268】
実施例44
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化55】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(21.5mg、77μmol)及び[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−酢酸(20mg、77μmol)の溶液を、25℃で、HATU(29.1mg、77μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(19.8mg、154μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(18.8mg、47%)を白色の固体として与えた。MH+ = 525.0。
【0269】
実施例45
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化56】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(20.4mg、73μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(20mg、73μmol)の溶液を、25℃で、HATU(27.6mg、73μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(18.8mg、146μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(5−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(25.3mg、65%)を白色の固体として与えた。MH+ = 539.0。
【0270】
実施例46
2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化57】
DMF(5mL)中の4,4,5,5−テトラメチル−2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−[1,3,2]ジオキサボロラン(1.00g、3.68mmol)、3−ブロモ−4−メトキシ−ベンゾニトリル(0.78g、3.68mmol)及び炭酸カリウム(0.51g、3.68mmol)の溶液を、25℃で、を窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(212mg、184μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(80/20 ヘキサン/酢酸エチル)は、6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボニトリル(0.80g、79%)を白色の固体として与えた。
【0271】
エタノール(10mL)中の6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボニトリル(0.70g、2.52mmol)及び10%パラジウム炭素(134mg、0.126mmol)の溶液を、25℃で、50psiの水素圧下で3時間撹拌した。濾過、続く、真空下での濃縮は、C−(6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(500mg、70%)を褐色の油状物として与えた。M+H = 281.9。
【0272】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−(6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(32.3mg、115μmol)及び[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−酢酸(30mg、115μmol)の溶液を、25℃で、HATU(43.7mg、115μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(29.7mg、230μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[エチル−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−N−(6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(16.2mg、27%)を白色の固体として与えた。MH+ = 525.1。
【0273】
実施例47
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化58】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例46からのC−(6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(81.7mg、291μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(80mg、291μmol)の溶液を、25℃で、HATU(110mg、291μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(75.1mg、581μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−メトキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(34.2mg、22%)を白色の固体として与えた。MH+ = 539.0。
【0274】
実施例48
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化59】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例1からのC−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(27.4mg、109μmol)及び[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.4mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(43.8mg、79%)を白色の固体として与えた。MH+ = 509.2。
【0275】
実施例49
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化60】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例21からのC−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イル]−メチルアミン(27.6mg、109μmol)及び[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.4mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(21.8mg、39%)を白色の固体として与えた。MH+ = 511.1。
【0276】
実施例50
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド
【化61】
CH
2Cl
2(5mL)中の実施例43からの3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジルアミン(27.5mg、109μmol)及び[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.7mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド(26.1mg、47%)を白色の固体として与えた。MH+ = 510.2。
【0277】
実施例51
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−ヒドロキシ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド
【化62】
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−ヒドロキシ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミドを、実施例2に記載した方法に従って、2−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−3−ヒドロキシ−プロピオン酸を使用して調製した。MH+ = 510.9。
【0278】
実施例52
(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メトキシ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド
【化63】
DMF(6mL)中の実施例1からの(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(229mg、912μmol)及び(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシ−プロピオン酸(200mg、912μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(478μL、2.74mmol)の溶液を、25℃で、HATU(694mg、1.82mmol)で処理した。反応混合物を14時間撹拌した。次に、反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で2回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシ−プロピオン酸4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチルエステル(260mg)を重油として与えた。MH+ = 453.0。
【0279】
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシ−プロピオン酸4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチルエステルを50/50 CH
2Cl
2/トリフルオロ酢酸(6mL)に溶解した。得られた溶液を1時間撹拌し、その後、全ての揮発性物質を減圧下で除去した。得られた残渣を0.1M NaOH水溶液に懸濁し、懸濁液をCH
2Cl
2で3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、重油を得て、これをCH
2Cl
2に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(197μL、1.13mmol)及び4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(110mg、564μmol)で処理した。反応混合物を25℃で3時間撹拌し、その後、全ての揮発性物質を減圧下で除去した。(S)−2−(4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−3−メトキシ−プロピオン酸4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチルエステル(181mg、63%)をクロマトグラフィー(ヘキサン中の30〜50%酢酸エチル)によって単離した。
【0280】
DMF(3mL)中の(S)−2−(4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−3−メトキシ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド(155mg、304μmol)の溶液を、炭酸カリウム(126mg、911μmol)及びヨードメタン(21μL、334μmol)で処理した。14時間後、反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で2回、ブラインで1回洗浄した。合わせた有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、全ての揮発性物質を減圧下で除去した。(S)−2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−3−メトキシ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−プロピオンアミド(142mg、89%)をフラッシュクロマトグラフィー(50/50 酢酸エチル/ヘキサン)によって白色の泡状物として単離した。MH+ = 525.1。
【0281】
実施例53
2−(ベンゼンスルホニル−イソプロピル−アミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化64】
THF(150ml)中で合わせたトリエチルアミン(7.8ml、56mmol)及びイソプロピルアミン(3.5g、46.6mmol)の溶液を、機械的に撹拌しながら5℃まで冷却した。THF(50ml)中のブロモ酢酸tert−ブチルエステル(7.84g、51.3mmol)を1時間かけて加え、15℃でさらに3時間撹拌した。懸濁液をセライトに通して濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル〜10%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製して、イソプロピルアミノ−酢酸tert−ブチルエステルを与えた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 3.37 (s, 2H), 2.82 (m, 1H), 1.49 (s, 9H), 1.09 (d, 6H) ppm。
【0282】
CH
2Cl
2(10ml)中のイソプロピルアミノ−酢酸tert−ブチルエステル(400mg、2.31mmol)及びトリエチルアミン(645ul、24mmol)の溶液を、CH
2Cl
2(10ml)中のベンゼンスルホニルクロリド(450mg、2.54mmol)で処理し、20℃で4時間撹拌した。懸濁液をセライトに通して濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10〜40%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、(ベンゼンスルホニル−イソプロピル−アミノ)−酢酸tert−ブチルエステルを油状物として与えた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 7.6-7.9 (m, 5H), 3.92 (s, 2H) 3.90 (m, 1H), 1.44 (s, 9H), 0.96 (d, 6H) ppm。
【0283】
ジオキサン(3ml)中の(ベンゼンスルホニル−イソプロピル−アミノ)−酢酸tert−ブチルエステル(300mg、1.0mmol)の溶液を、4.0M HCl/ジオキサン(1.2ml、4.8mmol)で処理し、14時間撹拌した。これを真空下で濃縮して、(ベンゼンスルホニル−イソプロピル−アミノ)−酢酸を白色の固体として与えた。
1H NMR (400 MHz, DMSO
d6) δ = 7.60-7.92 (m, 5H), 3.93 (s, 2H), 3.88 (m, 1H), 0.96 (d, 6H) ppm。
【0284】
CH
2Cl
2(8ml)中の(ベンゼンスルホニル−イソプロピル−アミノ)−酢酸(50mg、1.94mmol)の溶液をHATU(110mg、2.89mmol)及びヒューニッヒ塩基(41ul、2.33mmol)と合わせた。これに実施例1からの(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(40mg、1.79mmol)を続けた。溶液を環境下で16時間撹拌し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(25〜50%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、2−(ベンゼンスルホニル−イソプロピル−アミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミドを白色の固体として与えた。MH+ = 491。
【0285】
実施例54
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イルメチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロン−3−イルメチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化65】
ピリジン(5ml)中のオキセタン−3−イル−メタノール(500mg、5.68mmol)の溶液を、p−トルエンスルホニルクロリド(1.2g、6.3mmol)で処理し、環境下で4時間撹拌した。溶液を50%酢酸エチル/ヘキサンの溶液(50ml)で希釈し、濾過した。溶液を真空下で濃縮して、1N HCl、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、真空下で濃縮して、トルエン−4−スルホン酸オキセタン−3−イルメチルエステルを油状物として与えた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 7.73 (d, 2H), 7.38 (d, 2H), 4.68 (t, 2H), 4.24 (t, 2H), 4.18 (d, 2H), 3.22 (m, 1H), 2.41 (s, 3H) ppm。
【0286】
アセトニトリル(10mL)中のトルエン−4−スルホン酸オキセタン−3−イルメチルエステル(500mg、2.2mmol)及びアミノ−酢酸メチルエステル塩酸塩(950mg、7.6mmol)の溶液をNaHCO
3(1.32g、15.8mmol)と合わせて、50〜55℃で16時間撹拌した。混合物をエーテルで希釈して、セライトに通して濾過し、真空下で濃縮した。この粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル、次に、10%メタノール/CH
2Cl
2)によって精製して、[(オキセタン−3−イルメチル)−アミノ]−酢酸メチルエステルを油状物として与えた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 4.75 (t, 2H), 4.45 (t, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.48 (d, 2H), 3.12 (M, 1H) ppm。
【0287】
CH
2Cl
2(20ml)中の[(オキセタン−3−イルメチル)−アミノ]−酢酸メチルエステル(150mg、9.42mmol)、4−フルオロ−ベンゼンスルホニルクロリド(238mg、1.23mmol)、ヒューニッヒ塩基(500μl、28.5mmol)、DMAP(57.6mg、4.7mmol)の溶液を環境下で4時間撹拌した。溶媒を真空下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(60〜100%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イルメチル−アミノ]−酢酸メチルエステルを固体として与えた。
1H NMR (400 MHz, DMSO
d6) δ = 7.93 (m, 2H), 7.47 (t, 2H), 4.53 (t, 2H), 4.22 (t, 2H), 4.16 (s, 2H), 3.48 (d, 2H), 3.31 (s, 3H), 3.17 (m, 1H) ppm。
【0288】
[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イルメチル−アミノ]−酢酸メチルエステル(100mg、3.15mmol)の溶液をジオキサン(7ml)に溶解した。この溶液を、水(4ml)に溶解した水酸化カリウム(100mg、18.8mmol)の溶液と合わせた。これを環境下で3時間撹拌し、溶媒を真空下で約3mlまで濃縮した。溶液を水(15ml)で希釈して、2N H
3PO
4で酸性化し、続いて、CH
2Cl
2で抽出した。CH
2Cl
2溶液を乾燥させ(MgSO
4)、真空下で濃縮して、固体の[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イルメチル−アミノ]−酢酸を与えた。MH- = 302。
【0289】
[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イルメチル−アミノ]−酢酸(80mg、2.64mmol)の溶液をCH
2Cl
2(15ml)に溶解した。HATU(191mg、5.0mmol)及びヒューニッヒ塩基(92μl、5.3mmol)を加え、溶液を5分間撹拌した。これに続いて、実施例1からの(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−メチルアミン(66.3mg、2.64mmol)を加えた。これを環境下で16時間撹拌し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(60〜90%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イルメチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロン−3−イルメチル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミドを白色の固体として与えた。MH- = 535。
【0290】
実施例55
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−トリフルオロメチル−[3,4’]ビピリジニル−2’−イルメチル)−アセトアミド
【化66】
DMF(5mL)中の6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イルボロン酸(1.04g、5.46mmol)、4−ブロモ−ピリジン−2−カルボニトリル(1.00g、5.46mmol)及び炭酸カリウム(0.76g、5.46mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(316mg、273μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(80/20 ヘキサン/酢酸エチル)は、6−トリフルオロメチル−[3,4’]ビピリジニル−2’−カルボニトリル(0.90g、66%)を白色の固体として与えた。MH+ = 249.9。
【0291】
エタノール(10mL)中の6−トリフルオロメチル−[3,4’]ビピリジニル−2’−カルボニトリル(0.90g、3.61mmol)及び10%パラジウム炭素(192mg、0.181mmol)の溶液を、25℃で、50psiの水素圧下で3時間撹拌した。濾過、続く、真空下での濃縮は、C−(6−トリフルオロメチル−[3,4’]ビピリジニル−2’−イル)−メチルアミン(600mg、66%)を褐色の油状物として与えた。MH+ = 253.9。
【0292】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−(6−トリフルオロメチル−[3,4’]ビピリジニル−2’−イル)−メチルアミン(27.6mg、109μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.4mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6−トリフルオロメチル−[3,4’]ビピリジニル−2’−イルメチル)−アセトアミド(25.4mg、46%)を白色の固体として与えた。MH+ = 511.1。
【0293】
実施例56
2−[イソプロピル−(ピリジン−3−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化67】
DMF(15mL)中の2−(tert−ブトキシカルボニル(イソプロピル)アミノ)酢酸(660mg、3.04mmol)、実施例21からの[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イル]−メチルアミン塩酸塩(800mg、2.76mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(465mg、3.04mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.93mL、11.0mmol)の溶液に、HBTU(1.15g、3.04mmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を1Mクエン酸、ブライン、飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50〜0/100 ヘキサン/酢酸エチル)は、イソプロピル−({[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−カルバモイル}−メチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(900mg、72%)を白色の固体として与えた。MH+ = 453。
【0294】
ジオキサン中4M HCl(20mL、80.1mmol)中のイソプロピル−({[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−カルバモイル}−メチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(800mg、1.77mmol)の溶液を室温で2時間撹拌した。ロータリーエバポレーターによって溶媒を除去した後、水を加えた。水層を飽和炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、2−イソプロピルアミノ−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(630mg,101%)を明黄色の固体として与えた。MH+ = 353。
【0295】
CH
2Cl
2(3ml)中の2−(イソプロピルアミノ)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(30mg、85.1μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(44.6μL、255μmol)の溶液に、ピリジン−3−スルホニルクロリド(15.1mg、85.1μmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)は、2−[イソプロピル−(ピリジン−3−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(27mg、64%)を白色の固体として与えた。MH+ = 494。
【0296】
実施例57
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−アセトアミド
【化68】
DMF(5mL)中の4,4,5,5−テトラメチル−2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−[1,3,2]ジオキサボロラン(743mg、2.73mmol)、5−ブロモ−ニコチノニトリル(500mg、2.73mmol)及び炭酸カリウム(358mg、2.73mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(158mg、137μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(80/20 ヘキサン/酢酸エチル)は、5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ニコチノニトリル(0.48g、71%)を白色の固体として与えた。MH+ = 248.9。
【0297】
エタノール(10mL)中の5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ニコチノニトリル(0.48g、1.93mmol)及び10%パラジウム炭素(103mg、0.097mmol)の溶液を、25℃で、50psiの水素圧下で3時間撹拌した。濾過、続く、真空下での濃縮は、C−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−3−イル]−メチルアミン(360mg、74%)を褐色の油状物として与えた。M+H = 252.9。
【0298】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−3−イル]−メチルアミン(27.5mg、109μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.4mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−アセトアミド(30.7mg、55%)を白色の固体として与えた。MH+ = 509.9。
【0299】
実施例58
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6’−トリフルオロメチル−[2,3’]ビピリジニル−4−イルメチル)−アセトアミド
【化69】
60mlの水に溶解した2−クロロイソニコチノニトリル(1.89g、13.7mmol)、6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イルボロン酸(2.9g、15.2mmol)及び炭酸カリウム(4.2g、30.4mmol)をブタノール(60ml)と合わせ、窒素を10分間注入した。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(533mg、759μmol)を加え、混合物を85℃で3時間撹拌した。有機層を分離して、ブラインで洗浄し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、6’−トリフルオロメチル−[2,3’]ビピリジニル−4−カルボニトリルを与えた。MH+ = 250。
【0300】
エタノール(20mL)中の6’−トリフルオロメチル−[2,3’]ビピリジニル−4−カルボニトリル(100mg、4.0mmol)の溶液を、5%パラジウム炭素(43mg)で処理した。これを、パールシェーカー(Parr shaker)中、50psi及び25℃で、2時間水素化した。濾過及び真空下での濃縮は、(6’−トリフルオロメチル−[2,3’]ビピリジニル−4−イル)−メチルアミンを与えた。
1H NMR (400 MHz, DMSO
d6) δ = 9.43 (d, 1H), 8.76 (d, 1H), 8.68 (d, 1H), 8.09 (m, 1H), 8.03 (d, 1H), 7.47 (d, 1H), 3.86 (s, 2H) ppm。
【0301】
CH
2Cl
2(8ml)中の[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸の溶液をHATU(137mg、3.6mmol)及びヒューニッヒ塩基(105ul、6.0mmol)と合わせて、5分間撹拌した。これに(6’−トリフルオロメチル−[2,3’]ビピリジニル−4−イル)−メチルアミン(51mg、2.0mmol)を続けた。溶液を25℃で16時間撹拌し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(80〜100%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−(6’−トリフルオロメチル−[2,3’]ビピリジニル−4−イルメチル)−アセトアミドを与えた。MH+ = 511。
【0302】
実施例59
2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化70】
DMF(5mL)中の4−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(519mg、2.73mmol)、2−ブロモ−イソニコチノニトリル(500mg、2.73mmol)及び炭酸カリウム(358mg、2.73mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(158mg、137μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、褐色の固体を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(80/20 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−イソニコチノニトリル(0.38g、56%)を白色の固体として与えた。MH+ = 248.9。
【0303】
エタノール(10mL)中の2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−イソニコチノニトリル(0.38g、1.53mmol)及び10%パラジウム炭素(82mg、0.077mmol)の溶液を、25℃で、50psiの水素圧下で3時間撹拌した。濾過、続く、真空下での濃縮は、C−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−4−イル]−メチルアミン(250mg、65%)を褐色の油状物として与えた。MH+ = 252.9。
【0304】
CH
2Cl
2(5mL)中の3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ベンジルアミン(36.6mg、145μmol)及び[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(40mg、145μmol)の溶液を、25℃で、HATU(55.2mg、145μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(37.6mg、291μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−4−イルメチル]−アセトアミド(51.5mg、70%)を白色の固体として与えた。MH+ = 510.0。
【0305】
実施例60
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化71】
THF(2ml)の溶液中の実施例13からの2−ブロモ−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(55mg、1.5mmol)及びオキセタン−3−アミン(65mg、8.9mmol)の溶液を25℃で14時間撹拌した。これをエーテルで希釈して、セライトに通して濾過し、真空下で濃縮して、2−(オキセタン−3−イルアミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミドを与えた。
1H NMR (400 MHz, DMSO
d6) δ = 8.38 (t, 1H), 7.84 (q, 4H), 7.62 (m, 3H), 7.46 (t, 1H), 7.33 (d, 1H), 4.6 (m, 2H), 4.38 (d, 2H), 3.97 (m, 2H) 3.88 (m, 1H), 3.95 (d, 2H) ppm。MH+ = 365。
【0306】
CH
2Cl
2(8ml)中の2−(オキセタン−3−イルアミノ)−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(50mg、1.4mmol)及びヒューニッヒ塩基(120uL、6.9mmol)の溶液を、DMAP((8.4mg、0.68mmol)及び4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(37mg、1.9mmol)と合わせて、25℃で4時間撹拌した。溶液をフラッシュクロマトグラフィー(60%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−オキセタン−3−イル−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミドを白色の固体として与えた。MH+ = 523。
【0307】
実施例61
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化72】
15%エタノール/t−ブタノール(140ml)中の6−(トリフルオロメチル)−ピリジン−3−イルボロン酸(Ark Pharm, Inc.)(2.54g、13.3mmol)及び4,6−ジクロロピリミジン(2.2g、14.4mmol)の溶液を、N
2を注入しながら、水(60ml)に溶解した三塩基性リン酸カリウム(6.27g、29.5mmol)の溶液と合わせた。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(622mg、886μmol)を加え、十分に撹拌した混合物を85℃で3時間加熱し、冷却した。有機相を分離して、エチルエーテル(50ml)で希釈し、50%ブライン/水溶液で洗浄した。有機物を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空下で濃縮して、固体を得た。異性体の混合物をフラッシュクロマトグラフィー(15〜20%酢酸エチル/ヘキサン)によって分離して、約400mgの4−クロロ−6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジンを固体として与えた。MH+ = 260。
【0308】
アセトニトリル(10mL)中の4−クロロ−6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン(400mg、1.54mmol)及びトリエチルアミン(312mg、3.1mmol)の溶液をシアン化テトラブチルアンモニウム(410mg、1.54mmol)と合わせて、1時間にわたり75℃にした。これを冷却して、エチルエーテルで希釈し、50%ブライン/水で洗浄した。有機物を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の10%〜15%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボニトリルを与えた。MH+ = 251。
【0309】
6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボニトリル(100mg、0.4mmol)の溶液を、エタノール(20mL)中、5%パラジウム炭素(400mg)と合わせた。これを、パールシェーカー中、25℃で、50psiの水素で4時間かけて還元した。濾過及び真空下での濃縮は、C−[6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−メチルアミンを固体として与えた。
1H NMR (400 MHz, DMSO
d6) δ = 9.53 (s, 1H), 9.41 (s, 1H), 8.83 (d, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.17 (d, 1H), 4.34 (m, 2H) ppm。
【0310】
C−[6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−メチルアミン(23mg、0.09mmol)を、実施例58に記載したように、2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)酢酸(25mg、0.09mmol)とカップリングさせて、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミドを与えた。MH+ = 512。
【0311】
実施例62
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド
【化73】
CH
2Cl
2(25mL)中の実施例1からの(4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メタンアミン(500mg、1.99mmol)及びピリジン(644μl、7.96mmol)の溶液に、5℃で、CH
2Cl
2(5mL)中の2−ブロモアセチルクロリド(313mg、1.99mmol)の溶液を加えた。反応混合物を5℃で15分間、次に、室温で1時間撹拌した。CH
2Cl
2及び水を加えた。有機層を2N HCl、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、2−ブロモ−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド(690mg、89%)を白色の固体として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH+= 373。
【0312】
ピリジン(5mL)中の2,2,2−トリフルオロエチルアミン(373mg、3.77mmol)の溶液に、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(734mg、3.77mmol)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒の除去後、水を加えた。1N HClを使用してpHを酸性に調整した。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、4−フルオロ−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンゼンスルホンアミド(970mg、100%)を白色の固体として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。MH
- = 256。
【0313】
DMF(2ml)中の4−フルオロ−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンゼンスルホンアミド(30mg、117μmol)及び2−ブロモ−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド(43.4mg、117μmol)の溶液に、炭酸セシウム(114mg、350μmol)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。酢酸エチル及び水を加えた。有機層を1N HCl、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(70/30 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミノ]−N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イルメチル)−アセトアミド(56mg、88%)を白色の固体として与えた。MH+ = 549。
【0314】
実施例63
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−フルオロ−5−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド
【化74】
DMF(5mL)中の5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(669mg、2.45mmol)、(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)メタンアミン(500mg、2.45mmol)及び炭酸カリウム(0.34g、2.45mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(142mg、123μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、3−フルオロ−5−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ベンジルアミン(0.55g、83%)を褐色の固体として与えた。M+H = 270.8。
【0315】
CH
2Cl
2(5mL)中の3−フルオロ−5−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ベンジルアミン(33.1mg、131μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.4mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−フルオロ−5−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド(52.3mg、91%)を白色の固体として与えた。MH+ = 528.0。
【0316】
実施例64
2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化75】
CH
2Cl
2(3ml)中の2−(イソプロピルアミノ)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(30mg、85.1μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(44.6μL、255μmol)の溶液に、6−クロロピリジン−3−スルホニルクロリド(21.7mg、102μmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)は、2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(22mg、49%)を白色の固体として与えた。MH+ = 528。
【0317】
実施例65
2−[(2−シアノ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化76】
CH
2Cl
2(3ml)中の2−(イソプロピルアミノ)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(30mg、85.1μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(44.6μL、255μmol)の溶液に、2−シアノベンゼンスルホニルクロリド(20.6mg、102μmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)は、2−[(2−シアノ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(30mg、68%)を白色の固体として与えた。MH+ = 518。
【0318】
実施例66
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド
【化77】
DMF(5mL)中の3−[(tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニルボロン酸(500mg、1.99mmol)、3−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ピリダジン(363mg、1.99mmol)及び炭酸カリウム(0.28g、1.99mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(115mg、100μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、[3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.65g、92%)を褐色の固体として与えた。
【0319】
CH
2Cl
2(5mL)中の[3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.65g、1.84mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(2.1g、18.4mmol)で処理し、次に、25℃で3時間撹拌した。溶液を真空下で濃縮して、3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジルアミン(450mg、97%)を褐色の油状物として与えた。M+H = 253.9。
【0320】
CH
2Cl
2(5mL)中の3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジルアミン(27.6mg、109μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.4mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド(15.2mg、27%)を白色の固体として与えた。MH+ = 511.0。
【0321】
実施例67
2−[イソプロピル−(ピラジン−2−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化78】
水(20mL)中の亜硫酸ナトリウム(3.86g、30.6mmol)の溶液に、2−フルオロピラジン(2g、20.4mmol)を加えた。それを、圧力管下、150℃で一晩撹拌した。溶媒の除去後、固体を乾燥させて、粗生成物のピラジン−2−スルホン酸ナトリウムを白色の固体(6g)として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。
【0322】
塩化チオニル(32.6g、20mL、274mmol)中の粗ピラジン−2−スルホン酸ナトリウム(3.71g)の懸濁液に、DMF(0.3mL、3.87mmol)を加えた。それを還流下で5時間撹拌した。濾過によって固体を除去した後、濾液を濃縮して、粗ピラジン−2−スルホニルクロリドを赤色の液体(2g)として与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。
【0323】
CH
2Cl
2(3ml)中の実施例27からの2−(イソプロピルアミノ)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(30mg、85.1μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(44.6μL、255μmol)の溶液に、粗ピラジン−2−スルホニルクロリド(45.6mg)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)は、2−[イソプロピル−(ピラジン−2−スルホニル)−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(2mg、5%)を白色の固体として与えた。MH+ = 495。
【0324】
実施例68
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−アセトアミド
【化79】
DMF(5mL)中の3−[(tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニルボロン酸(500mg、1.99mmol)、5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ピリミジン(452mg、1.99mmol)及び炭酸カリウム(0.28g、1.99mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(115mg、100μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、[3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.50g、71%)を褐色の固体として与えた。MH+ = 354.0。
【0325】
CH
2Cl
2(5mL)中の[3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.50g、1.42mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(1.6g、14.2mmol)で処理し、次に、25℃で3時間撹拌した。溶液を真空下で濃縮して、3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジルアミン(320mg、89%)を褐色の油状物として与えた。M+H = 254.0。
【0326】
CH
2Cl
2(5mL)中の3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジルアミン(27.6mg、109μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.4mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−アセトアミド(27.5mg、49%)を白色の固体として与えた。MH+ = 510.9。
【0327】
実施例69
2−[(3,4−ジフルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化80】
CH
2Cl
2(3ml)中の2−(イソプロピルアミノ)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(30mg、85.1μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(44.6μL、255μmol)の溶液に、3,4−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリド(27.2mg、128μmol)を加えた。それを室温で一晩撹拌した。酢酸エチルを加えた。有機層を飽和炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50〜20/80 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(3,4−ジフルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド(28mg、63%)を白色の固体として与えた。MH+ = 529。
【0328】
実施例70
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[4−フルオロ−3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−アセトアミド
【化81】
CH
3OH(10mL)中の5−(アミノメチル)−2−フルオロフェニルボロン酸塩酸塩(2.0g、9.74mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(2.55g、11.7mmol)及びトリエチルアミン(1.97g、19.5mmol)の溶液を25℃で3時間撹拌した。反応混合物を水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、5−[(tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル]−2−フルオロフェニルボロン酸(2.40g、92%)を褐色の固体として与えた。
【0329】
DMF(5mL)中の5−[(tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル]−2−フルオロフェニルボロン酸(500mg、1.86mmol)、5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ピリミジン(422mg、1.86mmol)及び炭酸カリウム(0.26g、1.86mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(107mg、93μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、[4−フルオロ−3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(500mg、73%)を白色の固体として与えた。MH+ = 372.0。
【0330】
CH
2Cl
2(5mL)中の[4−フルオロ−3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.50g、1.35mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(1.5g、13.5mmol)で処理し、次に、25℃で3時間撹拌した。溶液を真空下で濃縮して、4−フルオロ−3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジルアミン(350mg、96%)を褐色の油状物として与えた。M+H = 272.0。
【0331】
CH
2Cl
2(5mL)中の4−フルオロ−3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジルアミン(29.6mg、109μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.4mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[4−フルオロ−3−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−アセトアミド(20.3mg、35%)を白色の固体として与えた。MH+ = 529.0。
【0332】
実施例71
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド
【化82】
DMF(5mL)中の3−[(tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニルボロン酸(500mg、1.99mmol)、2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピラジン(363mg、1.99mmol)及び炭酸カリウム(0.28g、1.99mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(115mg、100μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、[3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.65g、92%)を褐色の固体として与えた。
【0333】
CH
2Cl
2(5mL)中の[3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.65g、1.70mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(1.9g、17.0mmol)で処理し、次に、25℃で3時間撹拌した。溶液を真空下で濃縮して、3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジルアミン(380mg、88%)を褐色の油状物として与えた。
【0334】
CH
2Cl
2(5mL)中の3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジルアミン(27.6mg、109μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.4mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド(20.0mg、36%)を白色の固体として与えた。MH+ = 511.0。
【0335】
実施例72
2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド
【化83】
CH
2Cl
2(5mL)中の[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30.0mg、102μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(26mg、102μmol)の溶液を、25℃で、HATU(39.0mg、102μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(26.5mg、205μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−イル)−ベンジル]−アセトアミド(28.9mg、53%)を白色の固体として与えた。M+H = 528.0。
【0336】
実施例73
2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド
【化84】
CH
2Cl
2(5mL)中の3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジルアミン(30.0mg、102μmol)及び[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(26.0mg、102μmol)の溶液を、25℃で、HATU(39.0mg、102μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(26.5mg、205μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(6−クロロ−ピリジン−3−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[3−(6−トリフルオロメチル−ピリダジン−3−イル)−ベンジル]−アセトアミド(20.3mg、38%)を白色の固体として与えた。M+H = 528.0。
【0337】
実施例74
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[2−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ピリジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化85】
DMF(5mL)中の(2−ブロモ−ピリジン−4−イルメチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(300mg、1.04mmol)、2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イルボロン酸(200mg、1.04mmol)及び炭酸カリウム(0.14g、1.04mmol)の溶液を、25℃で、窒素ガスでパージし、3回排気した。次に、溶液をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(60mg、52μmol)で処理し、次に、密閉して、120℃で14時間加熱した。反応混合物を25℃まで冷まし、開放して水に注いだ。水相を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過、続く、真空下での濃縮は、[2−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ピリジン−4−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(50mg、14%)を褐色の固体として与えた。M+H = 355.0。
【0338】
CH
2Cl
2(5mL)中の[2−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ピリジン−4−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(50mg、141μmol)の溶液を、TFA(161mg、1.41mmol)で処理し、次に、25℃で3時間撹拌した。溶液を真空下で濃縮して、C−[2−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ピリジン−4−イル]−メチルアミン(320mg、89%)を褐色の油状物として与えた。M+H = 254.9。
【0339】
CH
2Cl
2(5mL)中のC−[2−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ピリジン−4−イル]−メチルアミン(27.7mg、109μmol)及び[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−酢酸(30mg、109μmol)の溶液を、25℃で、HATU(41.4mg、109μmol)で処理した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.2mg、218μmol)を溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌した。次に、反応混合物を0.2M KHSO
4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で3回、ブラインで1回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50/50 ヘキサン/酢酸エチル)は、2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[2−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−5−イル)−ピリジン−4−イルメチル]−アセトアミド(44.1mg、79%)を白色の固体として与えた。M+H = 512.2。
【0340】
実施例75
2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化86】
2−(5−クロロ−N−イソプロピルチオフェン−2−スルホンアミド)酢酸(70.6mg、237μmol、Eq:1.00)、HATU(180mg、474μmol、Eq:2.00)及びヒューニッヒ塩基(122mg、166μl、948μmol、Eq:4.00)を20℃でDCM(6ml)と合わせ、10分間撹拌した。(6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン−4−イル)メタンアミン塩酸塩(60mg、237μmol、Eq:1.00)を加え、撹拌を14時間続けた。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(80〜90%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミドを固体として与えた。MH+ = 534。
【0341】
実施例76
2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミド
【化87】
2−(5−クロロ−N−イソプロピルチオフェン−2−スルホンアミド)酢酸(64.4mg、216μmol、Eq:1.10)、HATU(150mg、393μmol、Eq:2.00)及びN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(102mg、787μmol、Eq:4.00)をCH
2CH
2(6ml)と合わせ、20℃で10分間撹拌した。(6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メタンアミン(50mg、197μmol、Eq:1.00).HClを加え、5時間撹拌した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(80〜90%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、2−[(5−クロロ−チオフェン−2−スルホニル)−イソプロピル−アミノ]−N−[6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イルメチル]−アセトアミドを与えた。MH+ = 535。
【0342】
実施例77
2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−(3−(ピロリジン−1−イル)ベンジル)アセトアミド
【化88】
3−(ピロリジン−1−イル)ベンゾニトリル。マグネチックスターラー及び還流冷却器を備えた250mLの一口丸底フラスコに、3−クロロベンゾニトリル(2.0g、14.60mmol)、ピロリジン(1.6g、21.90mmol)、Pd
2(dba)
3(67mg、0.073mmol)、キサントホス(84mg、0.15mmol)、Cs
2CO
3(9.5g、29.14mmol)及びジオキサン(60mL)を投入した。この系を3サイクルの真空/アルゴンフラッシュに供して、100℃で5時間加熱した。混合物を室温まで冷まし、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、10:1 PE/EAで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(1.3g、52%)を明黄色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 73.1。
【0343】
(3−(ピロリジン−1−イル)フェニル)メタンアミン。マグネチックスターラーを備えた50mLの一口丸底フラスコに、3−(ピロリジン−1−イル)ベンゾニトリル(500mg、2.91mmol)、Pd/C(75mg、10%)、濃HCl(1滴)及びCH
3OH(10mL)を投入した。この系を3サイクルの真空/水素フラッシュに供して、H
2下、室温で5時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗標記化合物(460mg、90%)を与え、これを精製することなく次の工程に使用した。MS-ESI: [M+H]
+ 177.1。
【0344】
2−(イソプロピルアミノ)酢酸メチル。マグネチックスターラーを備えた500mLの一口丸底フラスコに、プロパン−2−アミン(5.0g、84.75mmol)、K
2CO
3(35.09g、254.25mmol)及びCH
3CN(90mL)を投入した。混合物を0℃で30分間撹拌した。次に、CH
3CN(50mL)中の2−ブロモ酢酸メチル(12.88g、84.75mmol)を0℃で1時間かけてゆっくり加えた。混合物を0℃でさらに1時間撹拌した。固体を濾過によって除去し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をエーテル中で超音波処理し、固体を濾過によって除去した。濾液を減圧下で濃縮して、無色の油状物(8.1g、73%)を与え、これをさらに精製することなく次の工程にそのまま使用した。
【0345】
2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)酢酸メチル。マグネチックスターラーを備えた250mLの一口丸底フラスコに、2−(イソプロピルアミノ)酢酸メチル(3.50g、26.72mmol)、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(5.18g、26.72mmol)、DIPEA(5.20g、40.08mmol)、DMAP(122mg、1.0mmol)及びCH
2Cl
2(90mL)を投入した。混合物を室温で2時間撹拌した。次に、溶媒を減圧下で除去した。残渣を、1:3 PE/EAで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(5.0g、65%)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 290.1。
【0346】
2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)酢酸。マグネチックスターラーを備えた250mLの一口丸底フラスコに、2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)酢酸メチル(3.0g、10.38mmol)、LiOH(2.47g、103.80mmol)、THF(50mL)及びH
2O(5mL)を投入した。混合物を室温で1時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣をH
2O(10mL)で希釈し、次に、得られた混合物を1N HClでpH4に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を減圧下で濃縮して、粗標記化合物(1.5g、53%)を与え、これ以上精製することなく、これを次に工程にそのまま使用した。MS-ESI: [M+H]
+ 276.1。
【0347】
2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−(3−(ピロリジン−1−イル)ベンジル)アセトアミド。マグネチックスターラーを備えた50mLの一口丸底フラスコに、2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)酢酸(100mg、0.36mmol)、(3−(ピロリジン−1−イル)フェニル)メタンアミン(63mg、0.36mmol)、HATU(274mg、0.72mmol)、TEA(0.3mL)及びCH
2Cl
2(10mL)を投入した。混合物を室温で1時間撹拌し、2%KHSO
4溶液を加えた。得られた混合物をDCMで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。残渣を逆相分取HPLCによって精製して、標記化合物を白色の固体(45mg、46%)として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 434.1。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 7.85-7.82 (m, 2H), 7.20-7.16 (m, 3H), 6.84 (s, 1H), 6.57-6.47(m, 3H), 4.44 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 4.23-4.18 (m, 1H), 3.73 (s, 2H), 3.28-3.26 (m, 4H), 2.00-1.97 (m, 4H), 0.98 (d, J = 6.5 Hz, 6H)。
【0348】
実施例78
N−(3−シクロプロピルベンジル)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)アセトアミド
【化89】
N−(3−ブロモベンジル)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)アセトアミド。マグネチックスターラーを備えた250mLの一口丸底フラスコに、2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)酢酸(1.0g、3.64mmol)、(3−ブロモフェニル)メタンアミン(690mg、3.64mmol)、HATU(2.76g、7.28mmol)、TEA(3ml)及びCH
2Cl
2(50mL)を投入した。混合物を室温で2時間撹拌し、2%KHSO
4溶液を加えた。得られた混合物をDCMで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。残渣を、3:1 PE/EAで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物を白色の固体(960mg、60%)として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 443.1。
【0349】
N−(3−シクロプロピルベンジル)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)アセトアミド。マグネチックスターラー及び還流冷却器を備えた50mLの一口丸底フラスコに、N−(3−ブロモベンジル)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニル−スルホンアミド)アセトアミド(150mg、0.33mmol、1.0当量)、シクロプロピルボロン酸(146mg、1.69mmol、5.0当量)、PCy
3(38mg、0.14mmol、0.4当量)、Pd(OAc)
2(15mg、0.067mmol、0.2当量)、K
3PO
4(210mg、0.99mmol、3.0当量)、トルエン(6mL)及びH
2O(0.5mL)を投入した。3サイクルの真空/アルゴンフラッシュの後、混合物を100℃で10時間加熱した。それを室温まで冷まし、セライトパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、残渣を逆相分取HPLCによって精製して、標記化合物(65mg、48%)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 405.1。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 8.36-8.34 (m, 1H), 8.06-8.03 (m, 2H), 7.45-7.42 (m, 2H), 7.19-7.16 (m, 1H), 7.04-7.02 (m, 1H), 6.98-6.95 (m, 2H), 4.28 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.87-3.85 (m, overlap, 3H), 1.88-1.86 (m, 1H), 0.94-0.90 (m, 8H), 0.65-0.63 (m, 2H)。
【0350】
実施例79
(R)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−(3−(2−(2−メチルピロリジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)ベンジル)アセトアミド及び(S)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−(3−(2−(2−メチルピロリジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)ベンジル)アセトアミド
【化90】
(+,−)−5−ブロモ−2−(2−メチルピロリジン−1−イル)ピリミジン。マグネチックスターラー及び還流冷却器を備えた500mLの丸底フラスコに、5−ブロモ−2−クロロピリミジン(13.6g、70.4mmol、1.0当量)、2−メチル−ピロリジン塩酸塩(10.5g、86.8mmol、1.2当量)、K
2CO
3(22.4g、154.8mmol、2.2当量)及びCH
3CN(150mL)を投入した。反応物を還流下で48時間加熱した。その後、これを室温まで冷まして、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、1:3 EA/PEで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、ラセミ体の標記化合物15g(収率、88%)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 242.1。
【0351】
(+,−)−2−(2−メチルピロリジン−1−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン。マグネチックスターラー及び還流冷却器を備えた250mLの丸底フラスコに、ラセミ体の5−ブロモ−2−(2−メチルピロリジン−1−イル)ピリミジン(6.0g、24.8mmol、1.0当量)、Pin
2B
2(18.9g、74.4mmol、3.0当量)、Pd
2(dba)
3(11.1g、1.24mmol、0.05当量)、x−phos(1.1g、2.48mmol、0.1当量)、KOAc(7.3g、74.4mmol、3.0当量)及びジオキサン(100mL)を投入した。3サイクルの真空/アルゴンフラッシュの後、混合物を70℃で3時間加熱した。次に、それを室温まで冷まし、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を石油で洗浄して、6.1gのラセミ体の粗標記化合物を黄色の固体として与え、これを次に工程にそのまま使用した。MS-ESI: [M+H]
+ 290.0。
【0352】
(+,−)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−(3−(2−(2−メチルピロリジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)ベンジル)アセトアミド。マグネチックスターラー及び還流冷却器を備えた50mLの一口丸底フラスコに、ラセミ体の2−(2−メチルピロリジン−1−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン(270mg、0.93mmol、1.4当量)、N−(3−ブロモベンジル)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−アセトアミド(300mg、0.67mmol、1.0当量)、Pd(dppf)Cl
2(35mg、0.033mmol、0.05当量)、K
3PO
4(424mg、2.0mmol、3.0当量)、CH
3CN(10mL)及びH
2O(2mL)を投入した。3サイクルの真空/アルゴンフラッシュの後、混合物を85℃で3時間加熱した。それを室温まで冷まし、セライトパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、残渣を逆相分取HPLCによって精製して、標記化合物のラセミ混合物(265mg、54%)を白色の固体として与えた。キラル分割後、2つのエナンチオマーが得られ、その量はそれぞれ21mgと27mgであった(絶対立体化学は、任意に帰属される)。MS-ESI: [M+H]
+ 526.2。
(R)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−(3−(2−(2−メチルピロリジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)ベンジル)アセトアミド。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) 速く溶離した異性体:δ 8.60-8.59 (m, 2H), 7.90-7.87 (m, 2H), 7.45-7.42 (m, 3H), 7.30-7.29 (m, 1H), 7.24-7.21 (m, 2H), 7.05-7.04 (m, 1H), 4.59 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.38-4.26 (m, 2H), 3.77 (s, 2H), 3.76-3.74 (m, 1H), 3.61-3.59 (m, 1H), 2.15-2.02 (m, 3H), 1.80-1.77 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.01 (d, J = 6.5 Hz, 6H)。
(S)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−(3−(2−(2−メチルピロリジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)ベンジル)アセトアミド。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) 遅く溶離した異性体:δ 8.60-8.59 (m, 2H), 7.90-7.87 (m, 2H), 7.46-7.42 (m, 3H), 7.30-7.29 (m, 1H), 7.24-7.21 (m, 2H), 7.04-7.03 (m, 1H), 4.59 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.38-4.25 (m, 2H), 3.77 (s, 2H), 3.76-3.74 (m, 1H), 3.62-3.60 (m, 1H), 2.16-2.03 (m, 3H), 1.80-1.77 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.01 (d, J = 6.5 Hz, 6H)。
【0353】
実施例80
2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド
【化91】
4−クロロ−6−(4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン。15mLの水中の4,6−ジクロロピリミジン(1.48g、10mmol)、DIPEA(2.58g、20mmol)及び4−(トリフルオロメチル)ピペリジン塩酸塩(1.89g、10mmol)の混合物を115℃で16時間撹拌した。室温まで冷ました後、沈殿物を濾過によって回収して、水で洗浄し、真空中で乾燥させて、標記化合物(2.38g、89%)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 266.0。
【0354】
6−(4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−カルボニトリル。ジメチルホルムアミド(15mL)中の4−クロロ−6−(4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン(0.53g、2.0mmol)及びシアン化テトラエチルアントモニウム(tetraethylamtnonium cyanide)(1.34g、5.0mmol)の混合物を120℃で16時間撹拌した。この混合物に、水及びEAを加えた。有機相を分離して、水で洗浄し、乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(0.20g、40%)を明黄色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 256.9。
【0355】
(6−(4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)メタンアミン。50mLの一口丸底フラスコを窒素でパージし、6−(4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−カルボニトリル(0.20g、0.78mmol)、10%パラジウム炭素(50%湿潤、50mg)、12N HCl(0.10mL)及びMeOH(6mL)を投入した。混合物を排気して、水素ガスを注入し、室温で4時間撹拌した。次に、水素を排気し、窒素をフラスコに注入した。セライトパッドに通す濾過によって触媒を除去し、濾液を減圧下で濃縮して、標記化合物(0.20g、99%)を与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 261.0。
【0356】
2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド。DCM(8mL)中の(6−(4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)メタンアミン(130mg、0.50mmol)、2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)酢酸(138mg、0.50mmol)、HATU(380mg、1.0mmol)及びDIPEA(129mg、1.0mmol)の混合物を25℃で2時間撹拌した。混合物を減圧下で蒸発させ、残渣を逆相分取HPLCによって精製して、標記化合物(72mg、27%)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 517.2。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) 1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.55 (s, 1H), 7.94-7.91 (m, 2H), 7.29-7.24 (m, 3H), 6.71 (s, 1H), 4.62-4.60 (m, 2H), 4.51 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.25-4.21 (m, 1H), 3.79 (s, 2H), 2.91-2.86 (m, 2H), 2.34-2.31 (m, 1H), 1.98-1.95 (m, 2H), 1.58-1.54 (m, 2H), 1.03 (d, J = 7.0 Hz, 6H)。
【0357】
実施例81
N−((6−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)アセトアミド
【化92】
4−クロロ−6−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)ピリミジン。水(10mL)中の4,6−ジクロロピリミジン(0.89g、6.0mmol)、DIPEA(1.55g、12mmol)及び4,4−ジフルオロピペリジン塩酸塩(942mg、6.0mmol)の混合物を115℃で16時間撹拌した。室温まで冷ました後、沈殿物を濾過によって回収して、水で洗浄し、真空中で乾燥させて、標記化合物(1.25g、88%)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 233.8。
【0358】
6−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−カルボニトリル。ジメチルホルムアミド(15mL)中の4−クロロ−6−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)ピリミジン(0.47g、2.0mmol)及びシアン化テトラエチルアントモニウム(1.34g、5.0mmol)の混合物を120℃で16時間撹拌した。この混合物に、水及びEAを加えた。有機相を分離して、水で洗浄し、乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、残渣を、10:1 PE/EAで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(0.35g、71%)を明黄色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 225.1。
【0359】
(6−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)メタンアミン。50mLの一口丸底フラスコを窒素でパージし、6−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−カルボニトリル(0.35g、1.56mmol)、10%パラジウム炭素(50%湿潤、100mg)、12N HCl(0.25mL)及びMeOH(10mL)を投入した。混合物を排気して、水素ガスを注入し、室温で4時間撹拌した。次に、水素を排気し、窒素をフラスコに注入した。セライトパッドに通す濾過によって触媒を除去し、濾液を減圧下で濃縮して、標記化合物(0.35g、99%)を与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 229.1。
【0360】
N−((6−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)アセトアミド。DCM(8mL)中の(6−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)メタンアミン(114mg、0.50mmol)、2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−酢酸(138mg、0.50mmol)、HATU(380mg、1.0mmol)及びDIPEA(129mg、1.0mmol)の混合物を25℃で2時間撹拌した。混合物を減圧下で蒸発させ、残渣を逆相分取HPLCによって精製して、標記化合物(71mg、30%)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 486.1。1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.56 (s, 1H), 7.93-7.90 (m, 2H), 7.29-7.24 (m, 3H), 6.78 (s, 1H), 4.52 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.25-4.23 (m, 1H), 3.86-3.84 (m, 4H), 3.78 (s, 2H), 2.03-1.98 (m, 4H), 1.03 (d, J = 7.0 Hz, 6H)。
【0361】
実施例82
2−(N−イソプロピル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−スルホンアミド)−N−((4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド
【化93】
(4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メタンアミン。マグネチックスターラー及び還流冷却器を備えた100mLの一口丸底フラスコに、(3−ブロモフェニル)メタンアミン(570mg、3.0mmol)、4−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(558mg、3.0mmol)、Pd(PPh
3)
4(173mg、0.15mmol)、K
3PO
4(1.91g、9.0mmol)、DME(30mL)及びH
2O(6mL)を投入した。この系を3サイクルの真空/アルゴンフラッシュに供して、還流下で一晩加熱した。混合物を室温まで冷まし、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、1:20 MeOH/CH
2Cl
2で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(640mg、85%)を褐色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 252.1。
【0362】
2−(N−イソプロピル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−スルホンアミド)酢酸メチル。マグネチックスターラーを備えた25mLの一口丸底フラスコに、1−メチル−1H−ピラゾール−3−スルホニルクロリド(220mg、1.2mmol)、2−(イソプロピルアミノ)酢酸メチル(157mg、1.2mmol)、DIPEA(310mg、2.4mmol)、DMAP(12mg、0.10mmol)及びCH
2Cl
2(10mL)を投入した。混合物を室温で2時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相分取HPLCによって精製して、標記化合物(202mg、61%)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 276.1。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 7.43 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.27-4.24 (m, 1H), 4.02 (s, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.77 (s, 3H), 1.09 (d, J = 6.5 Hz, 6H)
【0363】
2−(N−イソプロピル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−スルホンアミド)酢酸。マグネチックスターラーを備えた25mLの一口丸底フラスコに、2−(N−イソプロピル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−スルホンアミド)酢酸メチル(150mg、0.55mmol)、LiOH(65mg、2.73mmol)、THF(10mL)及びH
2O(2mL)を投入した。混合物を室温で1時間撹拌し、得られた混合物を1N HClでpH4に調整した。次に、それを減圧下で濃縮し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して、粗標記化合物(120mg、84%)を与え、これ以上精製することなく、これを次に工程にそのまま使用した。MS-ESI: [M+H]
+ 262.1。
【0364】
2−(N−イソプロピル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−スルホンアミド)−N−((4’−(トリフルオロメチル)−ビフェニル−3−イル)メチル)アセトアミド。マグネチックスターラーを備えた25mLの一口丸底フラスコに、(4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−イル)メタンアミン(50mg、0.20mmol)、2−(N−イソプロピル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−スルホンアミド)酢酸(52mg、0.20mmol)、HATU(152mg、0.40mmol)、DIPEA(52mg、0.40mmol)及びCH
2Cl
2(10mL)を投入した。混合物を室温で1時間撹拌した。得られた混合物に、2%KHSO
4溶液を加え、DCMで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。残渣を逆相分取HPLCによって精製して、標記化合物を白色の固体(45mg、46%)として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 495.1。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 7.85-7.83 (m, 1H), 7.71-7.68 (m, 4H), 7.58 (s, 1H), 7.52 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.47-7.44 (m, 1H), 7.40 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 4.63 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.17-4.14 (m, 1H), 4.01 (s, 2H), 3.78 (s, 3H), 1.11 (d, J = 6.0 Hz, 6H)。
【0365】
実施例83
2,2−ジジュウテリオ−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド
【化94】
2−オキソ−2−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチルアミノ)エチルカルバミン酸2,2−ジジュウテリオ−tert−ブチル。DMF(50mL)中の[6−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピリミジン−4−イル]メタンアミン(574mg、2.26mmol、1.00当量)、2,2−ジジュウテリオグリシン(400mg、2.26mmol、1.00当量)、DIPEA(875mg、6.77mmol、3.00当量)、HATU(1.03g、2.71mmol、1.20当量)の混合物を、窒素下、25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)に溶解し、ブライン(3×50mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(1.4g)を褐色のシロップ状物として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 414.2。
【0366】
2,2−ジジュウテリオ−2−アミノ−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド塩酸塩。2−オキソ−2−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチルアミノ)エチルカルバミン酸2,2−ジジュウテリオ−tert−ブチル(1.4g、3.39mmol、1.00当量)、ジオキサン(60mL)中の4N HCl(10mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、粗標記化合物(1.5g、HCl塩の形態)を明褐色の固体として与え、これをさらに精製することなくそのまま使用した。MS-ESI: [M+H]
+ 314.2。
【0367】
2,2−ジジュウテリオ−2−(イソプロピルアミノ)−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド。NaBH(OAc)
3(909mg、4.29mmol、3.00当量)を、DMF(20mL)中の2,2−ジジュウテリオ−2−アミノ−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)−アセトアミド塩酸塩(500mg、1.43mmol、1.00当量)、プロパン−2−オン(83mg、1.43mmol、1.00当量)の溶液に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次に、水(10mL)の添加によってクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(220mg、43%)を褐色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 356。
【0368】
2,2−ジジュウテリオ−2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド。ジクロロメタン(10mL)中の2,2−ジジュウテリオ−2−(イソプロピルアミノ)−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド(220mg、0.62mmol、1.00当量)及びトリエチルアミン(182mg、1.80mmol、2.90当量)の溶液に、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(180mg、0.92mmol、1.50当量)を室温で加えた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(38.1mg、12%)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 514。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 9.45 (s, 1H), 9.29 (s, 1H), 8.76-8.72 (m, 2H), 8.16 (s, 1H), 8.08-8.02 (m, 3H), 7.45-7.39 (m, 2H), 4.52 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.95-3.86 (m, 1H), 0.97 (d, J = 6.5 Hz, 6H)。
【0369】
実施例84
1−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)シクロプロパンカルボキサミド
【化95】
1−アミノシクロプロパンカルボン酸メチル塩酸塩。1−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]シクロプロパン−1−カルボン酸メチル(2.15g、9.99mmol、1.00当量)及びジオキサン中の4N HCl(20mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、粗標記化合物(1.52g、HCl塩)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 116。
【0370】
1−(4−フルオロフェニルスルホンアミド)シクロプロパンカルボン酸メチル。1−アミノシクロプロパン−1−カルボン酸メチル塩酸塩(1.51g、9.96mmol,1.00当量)、トリエチルアミン(2.52g、24.90mmol、2.50当量)、ジクロロメタン(20mL)、4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(1.95g、10.02mmol、1.00当量)の混合物を室温で4時間撹拌した。水(50mL)を加えた。混合物をジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を水(50mL)及びブライン(50mL)で連続的に洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗標記化合物(2.5g)を黄色の油状物として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 274。
【0371】
1−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)シクロプロパンカルボン酸メチル。CH
3CN(30mL)中の1−[(4−フルオロベンゼン)スルホンアミド]シクロプロパン−1−カルボン酸メチル(1.5g、5.49mmol、1.00当量)、2−ヨードプロパン(5.6g、32.94mmol、6.00当量)及びK
2CO
3(3.04g、22.03mmol、4.00当量)の混合物を、油浴中、65℃で一晩撹拌した。次に、反応混合物を減圧下で濃縮した。水(30mL)及び酢酸エチル(50mL)を加え、相を分離した。水相を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を水(2×50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(360mg)を黄色の油状物として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 316。
【0372】
1−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)シクロプロパンカルボン酸。メタノール/水(24mL、5:1)中の1−[N−(プロパン−2−イル)(4−フルオロベンゼン)スルホンアミド]シクロプロパン−1−カルボン酸メチル(250mg、0.79mmol、1.00当量)及び水酸化カリウム(265mg,4.74mmo、6.00当量)の混合物を室温で1時間撹拌した。メタノールを減圧下での蒸留によって取り除いた。水(30mL)を加えた。残留溶液をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。濃HCl溶液を加えることによって水相をpH約2に酸性化した。酸性溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を水及びブラインで連続的に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、標記化合物(40mg、17%)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M-H]
- 300。
【0373】
1−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)シクロプロパンカルボキサミド。DMF(5mL)中の1−[N−(プロパン−2−イル)(4−フルオロベンゼン)スルホンアミド]シクロプロパン−1−カルボン酸(40mg、0.13mmol、1.00当量)、6−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピリミジン−4−イルメタンアミン(36mg、0.14mmol、1.07当量)、HATU(57mg、0.15mmol、1.13当量)、DIPEA(40mg、0.31mmol、2.33当量)の混合物を室温で2時間撹拌した。水(20mL)を反応混合物に加えた。次に、反応混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。抽出物を水及びブラインで連続的に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(25mg、35%)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H] 538。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 9.46 (s, 1H), 9.29 (s, 1H), 8.77 (d, J = 8 Hz, 1H), 8.16-8.12 (m, 3H), 7.99 (dd, J = 8.4, 5.2 Hz, 2H), 7.41 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 4.47 (s, 2H), 4.19-4.16 (m, 1H), 1.49-1.13 (m, 10H)。
【0374】
実施例85
2−[N−(プロパン−2−イル)(4−フルオロベンゼン)スルホンアミド]−N−([6−[4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]ピリミジン−4−イル]メチル)アセトアミド
【化96】
トリフルオロメタンスルホン酸4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニル。THF(12mL)中の4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサン−1−オン(1.00g、6.02mmol、1.00当量)の溶液に、−78℃、窒素下で、1M LiHMDSのTHF溶液(6mL、1.00当量)を撹拌しながら滴下した。反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。この混合物に、THF(2mL)中の1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−(トリフルオロメタン)スルホニルメタン−スルホンアミド(2.152g、6.02mmol、1.00当量)の溶液を、−78℃で30分内に滴下した。混合物を−78℃でさらに2時間、室温で6時間撹拌した。次に、混合物を、H
2O(50mL)と酢酸エチル(50mL)で分液した。相を分離し、水相を酢酸エチル(50ml)で2回抽出した。合わせた有機相をH
2O(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(705mg)を明黄色の固体として与えた。GCMS: 298。
【0375】
4,4,5,5−テトラメチル−2−(4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニル)−1,3,2−ジオキサボロラン。1,4−ジオキサン(60mL)中のトリフルオロメタンスルホン酸4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル(3.636g、12.19mmol、1.00当量)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(3.626g、14.28mmol、1.17当量)、KOAc(3.892g、39.66mmol、3.25当量)、Pd(dppf)Cl
2(398mg、0.54mmol、0.03当量)、dppf(203mg、0.37mmol、0.03当量)の混合物を、窒素下、80℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで放冷した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル(50mL)と水(50mL)で分液し、相を分離した。水相を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル:石油エーテル(1:10)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(2.6g)を白色の固体として与えた。GCMS: 276。
【0376】
6−(4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニル)ピリミジン−4−カルボン酸メチル。1,4−ジオキサン(20mL)中の4,4,5,5−テトラメチル−2−[4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]−1,3,2−ジオキサボロラン(2.00g、7.24mmol、1.00当量)、6−クロロピリミジン−4−カルボン酸メチル(1.25g、7.27mmol、1.00当量)、Pd(dppf)Cl
2.CH
2Cl
2(560mg、0.10当量)、K
2CO
3(3.1g、3.00当量)、水(4mL)の混合物を、窒素下、100℃で2時間撹拌し、次に、室温まで放冷した。混合物をH
2O(120mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(520mg)を黄色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 287。
【0377】
(6−(4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニル)ピリミジン−4−イル)メタノール。メタノール(10mL)中の6−[4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]ピリミジン−4−カルボン酸メチル(500mg、1.75mmol、1.00当量)、NaBH
4(127mg、3.36mmol、2.00当量)の混合物を還流下で1時間撹拌し、次に、室温まで冷ました。混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(230mg)をオフホワイトの固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 259。
【0378】
2−((6−(4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニル)ピリミジン−4−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン。THF(10mL)中の[6−[4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]ピリミジン−4−イル]メタノール(220mg、0.85mmol、1.00当量)、2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン(138mg、0.94mmol、1.10当量)、DIAD(345mg、1.71mmol、2.00当量)、PPh
3(447mg、1.70mmol、2.00当量)の混合物を25℃で2時間撹拌し、次に、ブライン(20mL)の添加によってクエンチした。混合物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(425mg)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 388。
【0379】
(6−(4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニル)ピリミジン−4−イル)メタンアミン。メタノール(10mL)中の2−([6−[4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]ピリミジン−4−イル]メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン(425mg、1.10mmol、1.00当量)、ヒドラジン水和物(80%)(687mg、13.72mmol、10.00当量)の混合物を40℃で3時間撹拌し、次に、減圧下で濃縮した。混合物を酢酸エチル(2×20mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して、標記化合物211mgを白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+ 258。
【0380】
2−(4−フルオロ−N−イソプロピルフェニルスルホンアミド)−N−((6−(4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2−[N−(プロパン−2−イル)(4−フルオロベンゼン)スルホンアミド]酢酸(346mg、1.26mmol、1.20当量)、HATU(600mg、1.58mmol、1.50当量)、DIPEA(407mg、3.15mmol、3.00当量)、[6−[4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エン−1−イル]ピリミジン−4−イル]メタンアミン(270mg、1.05mmol、1.00当量)の混合物を、窒素下、25℃で一晩撹拌し、次に、水(10mL)によってクエンチした。混合物をジクロロメタン(3×100mL)で抽出して、有機層をブライン(2×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物(180mg)を分取HPLC(高pH)によって精製して、標記化合物(71.1mg、13%)を白色の固体として与えた。LCMS (5cm_ESI_ギ酸_MeCN):[MH
+] = 515(2.377分)。
1H NMR (300 MHz, CD
3OD) δ 8.96 (d, J =1.2 Hz, 1H) , 8.07-8.02 (m, 2H), 7.80 (s, 1H), 7.37-7.31 (m, 2H), 7.05 (s, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.13-4.09 (m, 1H), 3.92 (s, 2H), 2.91-2.43 (m, 7H), 1.72-1.45 (m, 1H), 1.05 (d, J =6.6 Hz, 6H)。
【0381】
実施例86
2−(4−フルオロ−N−(4−フルオロフェニル)フェニルスルホンアミド)−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド
工程1:4−フルオロ−N−(4−フルオロフェニル)ベンゼンスルホンアミド
【化97】
ピリジン(6.11g、76.29mmol)を、0℃で、ジクロロメタン(50mL)中の4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(5.0g、25.69mmol)の撹拌溶液に滴下した。次に、4−フルオロアニリン(5.67g、51.03mmol)を反応溶液にゆっくり加えた。反応物を室温で一晩撹拌して、水(200mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(0〜30%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(6.13g)を明黄色の固体として与えた。MS-EI: [M+H]
+ 269。
【0382】
工程2:2−(4−フルオロ−N−(4−フルオロフェニル)フェニルスルホンアミド)酢酸メチル
【化98】
N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の水素化ナトリウム(360mg、15.00mmol)の混合物を、0℃で、DMF(3mL)中の4−フルオロ−N−(4−フルオロフェニル)ベンゼン−1−スルホンアミド(2g、7.43mmol)の撹拌溶液に滴下した。混合物を室温まで温め、室温で1時間撹拌した。次に、反応物を0℃まで冷却し戻し、2−ブロモ酢酸メチル(1.7g、11.11mmol)を滴下した。反応混合物を室温で一晩撹拌して、氷/水(200mL)でクエンチし、ジクロロメタン(2×200mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(3×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(0〜30%で30分以内)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(1.6g)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M+H]
+342。
【0383】
工程3:2−(4−フルオロ−N−(4−フルオロフェニル)フェニルスルホンアミド)酢酸
【化99】
水(23.3mL)中のLiOH(560mg、23.38mmol)を、室温で、テトラヒドロフラン(20mL)中の2−[N−(4−フルオロフェニル)(4−フルオロベンゼン)スルホンアミド]酢酸メチル(1.6g、4.69mmol)の撹拌混合物に滴下した。反応混合物を一晩撹拌し、次に、有機溶媒を減圧下で除去した。2M HClで水層のpH値を2〜3に調整した。固体を濾過によって回収して、標記化合物(650mg)を白色の固体として与えた。MS-ESI: [M-H]
-326。
【0384】
工程4:2−(4−フルオロ−N−(4−フルオロフェニル)フェニルスルホンアミド)−N−((6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)メチル)アセトアミド
【化100】
N,N−ジメチルホルムアミド(4mL、64.61mmol)中の2−[N−(4−フルオロフェニル)(4−フルオロベンゼン)スルホンアミド]酢酸(150mg、0.46mmol)、HATU(261.5mg、0.69mmol)、DIEA(236.7mg、1.83mmol)及び[6−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピリミジン−4−イル]メタンアミン塩酸塩(133mg、0.46mmol)の混合物を室温で一晩撹拌した。粗生成物(4mL)を、以下の条件で、フラッシュ分取HPLCによって精製した(IntelFlash-1):カラム、C18シリカゲル;移動相、36%〜86%CH
3CN:H
2O(NH
4HCO
3)で30分以内;検出器、UV254nm。この結果、31.2mgの標記化合物が白色の固体として生じた。
LCMS [M+H]
+ 564。
1H-NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 9.45 (s, 1H), 9.23 (d, J = 0.8 Hz, 1 H), 8.76-8.74 (m, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.74-7.70 (m, 2H), 7.33-7.29 (m, 4H), 7.08-7.03 (m, 2H), 4.63 (s, 2H), 4.43 (s, 2H)。
【0385】
実施例87
例示化合物のIC
50の決定
用量反応アッセイ:ChanTest hTRPA1-CHOが安定的にトランスフェクトされた細胞株
細胞培養及びアッセイ試薬:
・ Ham's F12(GIBCO #11765-047)
・ テトラサイクリン不含ウシ胎仔血清(ClonTech#631106, Lot A301097018)
・ ブラストサイジン(原液10mg/ml)(GIBCO #A11139-02)
・ ゼオシン(原液100mg/ml)(GIBCO #R250-01)
・ ドキシサイクリン(SIGMA #D9891)
・ ペニシリン−スプレプトマイシン(Spreptomycin)溶液(100×)(GIBCO #15140-122)
・ GlutaMAX(100×)(GIBCO #35050)
・ トリプシン−EDTA(GIBCO #25200-056)
・ PBS(カルシウム及びマグネシウム不含)(GIBCO #14190)
・ HBSS(GIBCO #14025)
・ Hepes(GIBCO #15630)
・ BSA(脂肪酸不含、低エンドトキシン)(SIGMA #A8806-5G)
・ DMSO(SIGMA #D2650)
・ AP−18(SIGMA #A7232)
・ シンナムアルデヒド(SIGMA #W228613)
・ ATP(SIGMA #A-6419)
・ ジフェニルボリン酸2−アミノエチル(SIGMA #D9754)
・ メントール(Sigma #M2772)
・ FLIPRカルシウム3アッセイキット(Molecular Devices #R8108)
・ プロベネシド(INVITROGEN #36400)
・ プレート(BD #35-3962)。
【0386】
CHO-K1 Tet-On_HOMSA_TRPA1 _Clone_20
発現誘導性のチャイニーズハムスター卵巣細胞
26代継代されたクローン#20
この細胞株におけるチャネル発現は、少なくとも80継代にわたり安定であることが示されている
マイコアラートキット(MycoAlert Kit)でマイコプラズマフリーであることが証明されている
細胞株は増殖及び保存されている
【0387】
成長条件:
CHO-K1 Tet-On_HOMSA_TRPA1 _Clone_20用の成長培地
− 10%テトラサイクリン不含FBSを含有するHam’s F-12
− 1×ペニシリン−ストレプトマイシン
− 1×glutamax
− 0.01mg/mlブラストサイジン
− 0.40mg/mlゼオシン
・ 細胞株の倍加速度は、約15時間であった。培養プレートは、80%コンフルエントを超えなかった。
・ 発現を誘導するために、テトラサイクリンを、1ug/mlの最終濃度でブラストサイジン/ゼオシン不含培地に加えた。誘導の24時間後に実験を実行した。
【0388】
CHOK1/TRPA1細胞のプレーティング条件:
・ 0.025%トリプシン/EDTAで細胞を回収した。
・ 抗生物質セレクションを行わずに細胞を成長培地中に再懸濁した。
・ 細胞密度を測定し、1ug/mlドキシサイクリンを含有する培地中に2.4×10
5細胞/mlに希釈し、384ウェル黒色/透明組織培養処理プレートに25ul/ウェルでプレーティングした。
・ 37℃で一晩インキュベートした。
【0389】
カルシウム流動アッセイ:
アッセイ日:
試薬:
− 交換緩衝液:ハンクス平衡塩溶液(20mM HEPESと共に0.005%BSA及び2×プロベネシドを含有する)
− 色素充填緩衝液:1バイアルの内容物を20mM HEPESを含有するハンクス平衡塩溶液500mlに溶解することによって、Cal−3NWカルシウム色素を調製した。
− CHOK1/TRPA1細胞用の対照化合物:
AP−18(原液10mM)から、化合物緩衝液(HBSS/20mM HEPES/0.005%BSA)中に最終濃度10uMで3.5×化合物希釈物を調製した。
− シンナムアルデヒドの調製(アゴニスト添加):FW=132.16
− 比重=1.046gm/cc
− 1.32gm/1.046gm/cc=1.26mlの原液
− 1.74mlのDMSOの添加=3.3Mの原液
− 4.5×溶液の作製(化合物緩衝液:HBSS/20mM HEPES/0.005%BSA中の最終100uM)
− 化合物希釈物を、5又は10mM原液(100%DMSO)で調製した:
・ 滴定時点に容量及び濃度の調整を行って、所望の最終アッセイ濃度を反映した。
・ 20μM(3倍希釈系列、11段階)又は30μM(2倍希釈系列、11段階)のいずれかで化合物を試験した。
・ 3μlの希釈化合物を、Weidmann384ウェルプレートに2連で並べて移した。
・ 化合物プレートを、100ulのHBSS/20mM HEPES/0.005%BSA緩衝液(化合物緩衝液)で再懸濁した:
カラム1A−H:緩衝液/DMSO(bk)
カラム2A−H:AP−18(CHOK1 TRPA1細胞用の対照アンタゴニスト)
カラム1I−P:ATP(CHOK1 teton細胞用の対照)
カラム2I−P:2APB(CHOK1/TRPM8細胞用の対照アンタゴニスト)。
【0390】
成長培地を細胞プレートから除去し(20ul)、20ulの交換緩衝液を加え、続いて、25ulの希釈色素を添加した。3つの工程は全て、Plate Washer BioTek 407を使用して実施した。次に、プレートを室温で30秒間インキュベートした。
【0391】
インキュベート後、細胞プレートと化合物プレートの両方をFLIPRに運び、20ulの希釈化合物/アンタゴニスト/bkをFLIPRによって細胞プレートに移した。次に、プレートを室温で30秒間インキュベートした。30秒間のインキュベート後、プレートをFLIPRに戻し、20ulの4.5×シンナムアルデヒドを細胞プレートに加えた。化合物添加ならびにアゴニスト添加の間、細胞プレートの384ウェル全てからの蛍光読み取りを1.5秒毎に同時に行った。5回の読み取りを行って、安定ベースラインを確立し、次に、細胞プレートの各ウェルに、20ulの試料を迅速(30ul/秒)かつ同時に加えた。試料/アゴニスト添加の前、間及び後の蛍光を、100秒(化合物添加)及び120秒(アゴニスト添加)の総経過時間にわたって継続的にモニタリングした。アゴニスト添加後の各ウェル中の応答(ピーク蛍光の増加)を決定した。リガンド刺激の前の各ウェルからの初期蛍光読み取りを、そのウェルからのデータについてのゼロベースライン値として使用した。応答を、以下の表1に示すように、インヒビター対照に対する阻害%として表した:
【0392】
【表1】
【0393】
実施例38
例示化合物のIC
50の決定
ヒトTRPA1チャネルに対する化合物のIC
50(有効濃度)を、Hamamatsu FDSS蛍光プレートリーダーを使用して決定した。ヒトTRPA1を発現するCHO細胞を384ウェルプレートにプレーティングして、37℃で一晩インキュベートし、BDカルシウム指示色素を37℃で1時間、続いて、室温で15分間充填した。アッセイ緩衝液は、0.02%BSAと共に20mM HEPES(pHは、7.4に再調整した)を含有するハンクス平衡塩溶液(HBSS)であった。
【0394】
色素充填及びプレート冷却の後、蛍光をモニタリングしながら、FDSSを使用して化合物を細胞に加えて、試験化合物のいずれがTRPA1アゴニスト活性を有するかを決定した。次に、アゴニストを添加する前に、プレートを化合物と共に室温で20分間インキュベートした。このインキュベート後、100mMのシンナムアルデヒドをプレートの全てのウェルに加え、このシンナムアルデヒド誘導性のカルシウム流入の遮断を測定した。
【0395】
IC
50を、Hill係数(n)を1.5に固定しながら、標準Hill関数に適合させた。Hill係数を固定することは、一般に、IC
50決定の変動を減少させるだろう。IC
50を目分量で調べて、結果の検証の前に最小(MIN)及び最大(MAX)点が正確に設定されたかを確認した。代表的な式(I)の化合物のデータを以下の表2に提供する。
【0396】
【表2】
【0397】
本発明において特定の実施態様の変更を行ってもよく、これが依然として添付の特許請求の範囲の範囲内にあることから、本発明は上述した本発明の特定の実施態様に限定されないことを理解されたい。本明細書に引用又は依拠される文献は全て、参照によって明示的に組み入れられる。