特許第6262794号(P6262794)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6262794
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】動的に走査されるX線検出器パネル
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20060101AFI20180104BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20180104BHJP
   G01T 1/20 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
   A61B6/00 300Q
   A61B6/00ZDM
   A61B6/03 320S
   G01T1/20 D
【請求項の数】35
【外国語出願】
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-78711(P2016-78711)
(22)【出願日】2016年4月11日
(62)【分割の表示】特願2014-540014(P2014-540014)の分割
【原出願日】2012年10月30日
(65)【公開番号】特開2016-152942(P2016-152942A)
(43)【公開日】2016年8月25日
【審査請求日】2016年5月10日
(31)【優先権主張番号】13/288,456
(32)【優先日】2011年11月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511268166
【氏名又は名称】メドトロニック・ナビゲーション,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100118083
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 孝美
(72)【発明者】
【氏名】バーバート,ルイス・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヘルム,パトリック・エイ
(72)【発明者】
【氏名】シャー,ジグニー
【審査官】 九鬼 一慶
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2003/0168603(US,A1)
【文献】 特開2005−051638(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00−6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)x線源から放射されるx線を受け、および(ii)前記x線を光に変換するシンチレーション層と、
複数の微小電気機械スキャナであって、微小電気機械スキャナが、前記光の一部を検出または反射し、複数の微小電気機械スキャナの各々が、前記シンチレーション層の対応する領域から受ける光の一部を検出または反射するようになっており、信号が前記光の検出または反射された一部に基づいて生成される、複数の微小電気機械スキャナと、
前記複数の微小電気機械スキャナの各々を作動させるように構成される走査モジュールであって、前記複数の微小電気機械スキャナの対応する一つの作動に基づいて前記信号の各々が発生される、走査モジュールと、
前記信号に基づいて画像を生成するように構成されており、前記信号の各々が前記画像の対応する部分を形成するプロセッサと
を有する、システム。
【請求項2】
前記複数の微小電気機械スキャナは、複数のトランジスタを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数の微小電気機械スキャナは、それぞれ、複数のフォト検出器を含み、
前記複数のフォト検出器は複数のプラットフォームを含み、
前記走査モジュールは、前記複数のプラットフォームの各々を移動させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記走査モジュールは、複数のパターンを選択し、且つ前記複数のプラットフォームの各々を前記複数のプラットフォームの対応する一つに移動させるように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
1つ以上の前記パターンは、スパイラルパターン、径方向パターン、円形パターン、または長方形パターンを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記走査モジュールは、前記複数の微小電気機械スキャナの一つを異なる掃引周波数で移動させる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の微小電気機械スキャナは、第1の微小電気機械スキャナおよび第2の微小電気機械スキャナを含み、
前記走査モジュールは、(i)第1の掃引周波数で前記第1の微小電気機械スキャナを移動させ、および(ii)第2の掃引周波数で前記第2の微小電気機械スキャナを移動させるように構成される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
更に複数の機械的アクチュエータを含み、
前記複数の微小電気機械スキャナは、複数のフォトダイオードをそれぞれ有し、
前記走査モジュールは、前記複数の機械的アクチュエータによって前記複数の微小電気機械スキャナを移動させて、前記複数のフォトダイオードの各々を対応する2つの直交する軸を中心として枢動させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
さらに、複数のコイルを有し、
前記複数の微小電気機械スキャナはそれぞれ複数のミラーを備え、
前記走査モジュールは、前記複数のコイルによって前記複数のミラーを対応する2つの直交する軸を中心として枢動させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
さらに、前記x線源がx線を対象物に向けて放射するように構成されており、
前記システムはさらに、前記シンチレーション層および前記複数の微小電気機械スキャナを有するパネル検出器を備え、
前記パネル検出器は(i)前記対象物を基準として前記x線源の反対側に配置され、且つ(ii)前記x線は前記対象物を通過した後に前記x線を受けるように構成される、請求項1〜9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記システムはさらに、前記シンチレーション層および前記複数の微小電気機械スキャナの間に配置される第2の層を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記第2の層は、前記シンチレーション層からの光を受けるように構成され、
前記複数の微小電気機械スキャナは前記第2の層を通過した後の光を受ける、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記システムはさらにミラーを備え、
前記光が前記ミラーに反射された後に前記光を受けるように前記複数の微小電気機械スキャナが構成されるように、前記複数の微小電気機械スキャナが前記第2の層と前記ミラーとの間に配置される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記システムはさらに第2の層および第の層を備え、
前記第2の層は前記複数の微小電気機械スキャナを備え、
前記x線は前記第2の層を通過して、その後前記ンチレーション層で受けられ、
前記シンチレーション層が前記第2の層と前記第3の層との間に配置され、
前記複数の微小電気機械スキャナは前記光が前記シンチレーション層から放射された後に前記光を受けるように構成されている、請求項1に記載のx線撮像システム。
【請求項15】
(i)x線源から放射されたx線を受け且つ(ii)前記x線を光に変換するシンチレーション層と、
(i)前記光の一部に対応するフォトダイオードからの出力受け入れ、且つ(ii)夫々の信号を生成するために使用される、複数のトランジスタと、
前記複数のトランジスタの各々を作動させるように構成された走査モジュールであって、前記信号の各々が前記複数のトランジスタの対応する1つの作動に基づいて生成される、走査モジュールと、
前記信号に基づいて画像を生成するように構成されたプロセッサであって、前記信号の各々が前記画像の対応する部分を形成する、プロセッサと、
を備えるシステム。
【請求項16】
前記走査モジュールは、複数のパターンを選択し、前記複数のパターンのうちの対応する1つに前記複数のトランジスタの各々を移動させる、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記1つ以上のパターンは、スパイラルパターン、径方向パターン、円形パターン、または長方形パターンを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記走査モジュールは、前記複数のトランジスタの一つを異なる掃引周波数で移動させるように構成される、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記複数のトランジスタは、第1のトランジスタおよび第2のトランジスタを有し、
前記走査モジュールは、(i)前記第1のトランジスタを第1の掃引周波数で移動させ、および(ii)前記第2のトランジスタを第2の掃引周波数で移動させるように構成される、請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記システムはさらに複数の機械的アクチュエータを備え、
前記走査モジュールは、前記複数のトランジスタを前記複数の機械的アクチュエータによって移動させて、前記複数のトランジスタの各々を対応する2つの直交する軸を中心にして枢動させるように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項21】
前記x線源は対象物に向かってx線を放射するように構成されており、
前記システムはさらに、前記シンチレーション層と前記複数のトランジスタとを備えるパネル検出器を備え、
前記パネル検出器は(i)前記対象物を基準として前記x線源の反対側に位置付けられ、また、(ii)前記x線が前記対象物を通過した後に前記x線を受けるように構成されている、請求項15〜20のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項22】
前記システムはさらに、前記シンチレーション層と前記複数のトランジスタとの間に配置されるガラス層を備える、請求項15〜21に記載のシステム。
【請求項23】
前記ガラス層は、前記シンチレーション層から光を受けるように構成されており、
前記複数のトランジスタは前記ガラス層を通過した後の光を受けるように構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記システムはさらにミラーを備え、
前記複数のトランジスタが前記ミラーに反射された後の光を受けるように構成されるように、前記複数のトランジスタは前記ガラス層と前記ミラーとの間に配置される、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記システムはさらに、シリコン層およびガラス層を含み、
前記シリコン層は前記複数のトランジスタを備え、
前記x線はシリコン層を通過し、その後前記シンチレーション層で受けられ、
前記シンチレーション層は前記シリコン層と前記ガラス層との間に配置され、
前記複数のトランジスタは前記光が前記シンチレーション層から放射された後に前記フォトダイオードからの信号を受けるように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項26】
シンチレーション層を提供するステップと、
前記シンチレーション層でx線源から放射されたx線を受けるステップと、
前記シンチレーション層で前記x線を光に変換するステップと、
複数の微小電気機械スキャナによって前記光の対応する一部を検出するステップと、
前記複数の微小電気機械スキャナにより前記光の検出された一部に基づいて信号を発生するステップと、
前記複数の微小電気機械スキャナの各々を作動するステップであって、前記信号のそれぞれが前記複数の微小電気機械スキャナの対応する一つの作動に基づいて発生される、ステップと、
前記信号に基づいて画像を発生するステップであって、前記信号のそれぞれが前記画像の対応する一部を形成する、ステップと
を含む方法。
【請求項27】
前記複数の微小電気機械スキャナを作動するステップは、複数のプラットフォームを作動させるステップを含み、
前記複数の微小電気機械スキャナは、前記複数のプラットフォーム上に設置されている、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記方法はさらに、
複数のパターンを選択するステップと、
前記複数のパターンの対応する1つに前記複数のプラットフォームの各々を移動させるステップと
を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記方法はさらに、異なる掃引周波数で前記複数の微小電気機械スキャナの一つを移動させるステップを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記方法はさらに、
第1の微小電気機械スキャナを第1の掃引周波数で移動させるステップと、
第2の微小電気機械スキャナを第2の掃引周波数で移動させるステップと、
を含み、
前記複数の微小電気機械スキャナは前記第1の微小電気機械スキャナと前記第2の微小電気機械スキャナとを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記方法はさらに、
前記複数の微小電気機械スキャナを複数の機械的アクチュエータを介して移動させ、前記複数の微小電気機械スキャナの各々を対応する2つの直交する軸を中心にして枢動させるステップを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記x線は前記x線源から対象物にむかって放射され、前記x線が前記対象物を通過した後に前記複数の微小電気機械スキャナによって受けられる、請求項26〜31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記方法はさらに、
前記シンチレーション層と前記複数の微小電気機械スキャナとの間に配置される第2の層を提供するステップを含み、
前記光は、前記シンチレーション層から前記第2の層で受けられ、
前記光は前記第2の層を通過した後に前記複数の微小電気機械スキャナにおいて受けられる、請求項26に記載の方法。
【請求項34】
前記方法はさらに、
前記シンチレーション層と前記複数の微小電気機械スキャナとの間に配置される第2の層とミラーとを提供するステップを含み、
前記光は前記シンチレーション層から前記第2の層において受けられ、
前記光は前記第2の層を通過した後に前記複数の微小電気機械スキャナにおいて受けられ、
前記複数の微小電気機械スキャナは前記第2の層と前記ミラーとの間に配置され、
光は前記ミラーに反射された後に前記複数の微小電気機械スキャナにおいて受けられる、請求項26に記載の方法。
【請求項35】
前記方法はさらに、
第2の層と、
前記シンチレーション層と前記複数の微小電気機械スキャナとの間に配置される3の層とを含み、
前記第2の層は前記複数の微小電気機械スキャナを含み、
前記x線は前記第2の層を通過し、その後前記シンチレーション層において受けられ、
前記シンチレーション層は前記第2の層と前記第3の層との間に配置され、
前記光は、前記シンチレーション層から放射された後に前記複数の微小電気機械スキャナにおいて受けられる、請求項26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、フラットパネル検出器を有する撮像システムを使用して被験者の画像を生成することに関連し、より詳細には、動的に走査される(dynamically scanned)x線検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]本セクションは、必ずしも従来技術ではない、本開示に関連する背景技術の情報を提供する。
[0003]人間の患者などの被術者は、患者の解剖学的構造を修正または補強するための外科手技を受けることを選択したりまたはそのような外科手技を受けることを必要としたりする場合がある。解剖学的構造を補強することには、骨を移動および補強すること、移植可能な装置を挿入すること、または、別の適切な手技などの、種々の手技が含まれてよい。外科医は、磁気共鳴映像(MRI)システム、コンピュータ断層撮影(CT)システム、蛍光透視法(例えば、C−Arm撮像システム)、または、別の適切な撮像システムなどの、撮像システムを使用して得られる患者の画像を用いて被術者に対して手技を実施することができる。
【0003】
[0004]患者の画像は、手技を計画することおよび手技を実施することを含めて外科医が手技を実施する際の補助となり得る。外科医は患者を表現する2次元画像または3次元画像を選択することができる。これらの画像は、外科医が手技を実施するときに重なった組織(皮膚組織および筋肉組織を含む)を取り除くことなく患者の解剖学的構造を視認するのを可能にすることにより、侵襲的度合いを軽減した技術を用いて手技を実施する外科医を補助することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0005]本セクションは本開示の概要を提供するが、その全範囲またはその特徴のすべてを包括的に開示するわけではない。
[0006]本教示は、被験者の一部分に向かってx線放射線を投射するように構成されるx線源と、被験者を基準としてx線源の反対側に配置されて被験者を通過するx線放射線を受けるように構成されるパネル検出器とを有する、被験者を撮像するためのx線撮像システムを提供する。パネル検出器は、x線放射線を選択されるスペクトルの光線に変換するシンチレーティング層と、複数の微小電気機械スキャナとを有する。各微小電気機械スキャナは、対応する可動プラットフォーム上に設置されて選択される光スペクトルの光を検出するように構成されるフォト検出器を有する。パネル検出器が、選択される走査パターンで各プラットフォームを移動させるように構成される走査制御モジュールを有する。
【0005】
[0007]本教示はまた、ガラス層上に堆積されるシンチレーティング層と、複数の微小電気機械スキャナとを有するパネル検出器を提供することを含む、x線撮像方法を提供する。各微小電気機械スキャナが可動プラットフォーム上に設置されるフォト検出器を有する。本方法は、x線源とパネル検出器との間に被験者を位置させることと、x線源から放射されるx線放射線をシンチレーティング層まで誘導することと、シンチレーティング層から放射される光線を微小電気機械スキャナまで誘導することとを含む。各微小電気機械スキャナは、個別に選択可能な走査パターンでシンチレーティング層の対応する領域を走査するように制御される。走査パターンが処理され、被験者の一部分の画像が生成される。
【0006】
[0008]一部の実施形態では、微小電気機械スキャナが、フォトダイオードまたはミラー
と、電気コイルとを備える異なるフォト検出器を有することができる。プラットフォームが可撓性アクチュエータ(flexible actuator)を使用して枢動可能であってよい。
【0007】
[0009]一部の実施形態では、隣接する微小電気機械スキャナが重複する視野を有するように配置され得る。
[0010]一部の実施形態では、走査パターンが、個別に選択可能な周波数を有する長方形ラスタスキャナを含むことができる。一部の実施形態では、走査パターンが渦巻走査を含むことができる。
【0008】
[0011]本明細書で提供される説明より別の適用可能領域が明確となる。本概要の記述および個別の実施例は説明のみを目的とすることを意図され、本開示の範囲を限定することを意図されない。
【0009】
[0012]本明細書で説明される図面は、考えられるすべての実装形態ではなく、選択された実施形態のみを示すためのものであり、本開示の範囲を限定することを意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】[0013]本教示によるフラットパネル検出器を含む例示の撮像システムを示す環境図である。
図2】[0014]図1の撮像システムと共に使用される例示のコンピュータシステムを示す図である。
図3】[0015]フラットパネル検出器に位置合わせされて示される、図1の撮像システムのx線源を示す概略図である。
図4】[0016]図4Aは従来のフラットパネル検出器を示す概略側断面図である。[0017]図4B図4Aの従来技術のフラットパネル検出器を示す概略平面図である。
図5】[0018]図5Aは本教示によるフラットパネル検出器を示す概略側断面図である。[0019]図5Bは例示のラスタパターンを示している、図5Aのフラットパネル検出器を示す概略平面図である。
図6】[0020]本教示によるフラットパネル検出器の別の実施形態を示す概略側断面図である。
図7】[0021]本教示によるフラットパネル検出器の別の実施形態を示す概略側断面図である。
図8】[0022]本教示によるフラットパネル検出器の別の実施形態を示す概略側断面図である。
図9】[0023]本教示によるフラットパネル検出器のための例示のマイクロスキャナ装置を示す概略側断面図である。
図10】[0024]本教示によるフラットパネル検出器のための別の例示のマイクロスキャナ装置を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0025]図面の複数の図を通して一致する参照符号は対応する部品を示す。
[0026]以下の説明は本質的に単に例示である。図面を通して一致する参照符号が同様の部品および特徴または対応する部品または特徴を示すことを理解されたい。上述したように、本教示は、Medtronic Navigation,Inc.,Louisville,CO,USAから市販されるO−Arm(登録商標)撮像システムなどの撮像システムを対象とする。しかし、本教示がC−arm撮像装置などの任意の適切な撮像装置に適用可能となり得ることに留意されたい。また、本明細書で使用される「モジュール」という用語は、計算装置によってアクセスされ得るコンピュータ可読媒体、特定用途向け集積回路(application specific integrated cir
cuit(ASIC))、電子回路、プロセッサ(共用プロセッサ、専用プロセッサ、または、グループプロセッサ)、1つもしくは複数のソフトウェアまたはファームウェアプログラムを実行するメモリ、組合せ論理回路、ならびに/あるいは、説明される機能を提供する別の適切なソフトウェア、ファームウェアプログラムまたはコンポーネントを意味することができる。
【0012】
[0027]本教示は、例えば、放射線透過写真法、蛍光透視法、コンピュータ断層撮影(CT)、および、円錐ビーム計算機トモグラフィ(cone beam computed
tomography(CBCT))などの医療撮像で使用される撮像システムのための動的に走査されるフラットパネル検出器の種々の実施形態を対象とする。本教示のフラットパネル検出器は、個別に選択されるラスタパターンに従って対象の領域の一部分を走査することができる複数の個別のマイクロスキャナ(フォト検出器を含む)を組み込む。走査される各部分が画像全体の一部分を形成し、画像全体がこれらの個別の部分から一体に繋ぎ合わされる。規則的な固定されるグリッドパターンでフォト検出器レイを有するような従来技術の一部のフラットパネル検出器と比較すると、本教示のフラットパネル検出器は、個別のマイクロスキャナに含まれるフォト検出器の走査パターン、種類および位置を個別に制御することにより、解像度、標本抽出率、画像処理、コスト削減、較正などを制御することにおいて融通性および効率を向上させる。本教示のフラットパネル検出器に含まれるマイクロスキャナは行列状(2次元アレイ)に配置構成され得、微小電気機械システム(microelectromechanical system(MEMS))の原理に基づく。走査モーションは、異なる掃引周波数のスパイラルラスタパターン、径方向ラスタパターン、円形ラスタパターン、または、長方形ラスタパターンから得られる予め選択されるパターンであってよい。マイクロスキャナは、例えば、2つの直交する軸を中心として対応するフォトダイオードを枢動させるためのx、y機械的アクチュエータを使用することにより、または、2つの直交する軸を中心としてMEMSミラーを枢動させるための電気コイルおよび磁石を使用することにより、作動され得る。
【0013】
[0028]図1〜3が例示のCBCT撮像システム10の種々の構成要素を簡単に示す。図4Aおよび4Bが従来技術のフラットパネル検出器40を示す。図5〜8が、本教示によるMEMSベースのフラットパネル検出器100、100a、100b、100cの種々の実施形態を示す。図9が、フォトダイオードと、枢動のためのx、yアクチュエータとを備えるマイクロスキャナ200を示す。図10が、磁場作動(magnetic field actuation)を使用するミラーを備えるマイクロスキャナ300を示す。
【0014】
[0029]図1を参照すると、医療専門家またはアシスタントなどのユーザ12が人間の患者14などの被験者に手順を実施することができる。手順を実施する際、ユーザ12は、手順を実施するための患者14の画像データを取得するために撮像システム10を使用することができる。患者14の取得される画像データには、本明細書で開示される投影を含めた、x線撮像システムを用いて取得される2次元(2D)投影(projection)が含まれてよい。しかし、やはり本明細書で開示されるように、ボリューメトリックモデルの2次元順投影(forward projection)も生成され得ることを理解されたい。
【0015】
[0030]一実施例では、取得された画像データを使用してモデルが生成され得る。モデルは、代数的繰返し手法を含めた種々の手法を使用して、取得された画像データに基づいて生成される3次元(3D)ボリューメトリックモデルとなり得、それにより、表示される画像データ18として参照される、ディスプレイ上に表示可能な画像データが生成される。表示される画像データ18はディスプレイ装置20上に表示され得、さらには、撮像計算システム32に付随するディスプレイ装置32a上に表示され得る。表示される画像デ
ータ18は、2D画像、3D画像、または、時間変化する4次元画像となり得る。表示される画像データ18はまた、取得される画像データ、生成される画像データ、その両方、あるいは、両方の種類の画像データのマージングを含むことができる。
【0016】
[0031]患者14の取得される画像データが例えばx線撮像システムを用いて2D投影として取得され得ることを理解されたい。次いで、2D投影が、患者14の3Dボリューメトリック画像データを再構成するのに使用され得る。また、3Dボリューメトリック画像データから理論的または2D順投影(forward 2D projection)が生成され得る。したがって、画像データが2D投影または3Dボリューメトリックモデルのいずれかまたは両方となり得ることを理解されたい。
【0017】
[0032]ディスプレイ装置20は計算システム22の一部であってよい。計算システム22は種々のコンピュータ可読媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体は計算システム22によってアクセスされ得る入手可能な任意の媒体であってよく、揮発性媒体および不揮発性媒体の両方と、取り外し可能媒体および非取り外し可能媒体とを含むことができる。コンピュータ可読媒体は、例えば、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含むことができる。記憶媒体には、限定しないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは別のメモリテクノロジ、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または別の光学ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたは別の磁気記憶装置、あるいは、コンピュータ可読命令、ソフトウェア、データ構造、プログラムモジュールおよび別のデータを記憶するのに使用され得かつ計算システム22によってアクセスされ得る任意の別の媒体が含まれる。コンピュータ可読媒体は直接にアクセスされ得るか、または、インターネットなどのネットワークを介してアクセスされ得る。
【0018】
[0033]一実施例では、計算システム22は、キーボードなどの入力装置24と、計算システム22に組み込まれ得る1つまたは複数のプロセッサ26(この1つまたは複数のプロセッサには、マルチプルプロセッシングコアプロセッサ、マイクロプロセッサなどが含まれてよい)とを含むことができる。入力装置24には、タッチパッド、タッチペン、タッチスクリーン、キーボード、マウス、ジョイスティック、トラックボール、ワイヤレスマウス、音声制御、または、これらの組合せなどの、計算システム22にユーザをインターフェースさせるのを可能にする任意の適切な装置が含まれてよい。また、計算システム22はディスプレイ装置20から離れた入力装置24を備えるものとして本明細書で説明されて示されるが、計算システム22はタッチパッドまたはタブレット計算装置を備えることができ、また、計算システム22は、撮像システム10に付随する撮像計算システム32内に組み込まれ得るかまたはその一部であってもよい。データ通信のために、有線または無線接続部28が計算システム22とディスプレイ装置20との間に設けられ得、それにより、画像データ18を示すようにディスプレイ装置20を駆動させることが可能となる。
【0019】
[0034]O−Arm(登録商標)撮像システムまたは選択される手順で使用される別の適切な撮像システムを含めた、撮像システム10は、2009年5月13日に出願された、「System And Method For Automatic Registration Between An Image And A Subject」と題される、米国特許公開第2010−0290690号である米国特許出願第12/465,206号でも説明されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。O−Arm撮像システムまたは別の適切な撮像システムに関するさらなる説明は、米国特許第7,188,998号、米国特許第7,108,421号、米国特許第7,106,825号、米国特許第7,001,045号および米国特許第6,940,941号で見ることができ、これらの各々が参照により本明細書に組み込まれる。
【0020】
[0035]図1〜8を参照すると、撮像システム10が、撮像計算システム32を含む可動カート30、ならびに、供給源36と、コリメータ37と、本教示のフラットパネル検出器100、100a、100b、100cのうちの1つと、ロータ35とを備える撮像ガントリ34を含むことができる。単純さのため、図1〜3ではフラットパネル検出器100が参照されるが、別の実施形態100a、100bおよび100cのいずれも使用され得る。図1を参照すると、可動カート30が1つのオペレーティングシアタまたはオペレーティングルームから別のオペレーティングシアタまたはオペレーティングルームに移動され得、ガントリ34が本明細書でさらに考察するように可動カート30に関連させて移動され得る。これにより撮像システム10を可動とすることが可能となり、固定される撮像システムのための資本支出または空間を必要とすることなく、複数の場所で、多数の手順で使用され得るようになる。
【0021】
[0036]継続して図1を参照すると、ガントリ34が撮像システム10のアイソセンターを画定することができる。この点に関して、ガントリ34を通る中心線C1が撮像システム10のアイソセンターまたは中心を画定することができる。一般に、患者14はガントリ34の中心線C1に沿うように配置され得、その場合、患者14の長手方向軸が撮像システム10のアイソセンターに位置合わせされ得る。
【0022】
[0037]図2を参照すると、撮像計算システム32の例示の実施形態を示す図が提供され、この構成要素の一部またはすべてが本開示の教示に関連して使用され得る。撮像計算システム32は種々のコンピュータ可読媒体を有することができる。コンピュータ可読媒体は撮像計算システム32によってアクセスされ得る入手可能な任意の媒体であってよく、揮発性媒体および不揮発性媒体の両方と、取り外し可能媒体および非取り外し可能媒体とを含むことができる。例として、限定しないが、コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体および通信媒体を備えることができる。記憶媒体には、限定しないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは別のメモリテクノロジ、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または別の光学ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたは別の磁気記憶装置、あるいは、コンピュータ可読命令、ソフトウェア、データ構造、プログラムモジュールおよび別のデータを記憶するのに使用され得かつ撮像計算システム32によってアクセスされ得る任意の別の媒体が含まれる。コンピュータ可読媒体は直接にアクセスされ得るか、または、インターネットなどのネットワークを介してアクセスされ得る。
【0023】
[0038]一実施例では、撮像計算システム32はディスプレイ装置32aおよびシステムユニット32bを備える。示されるように、ディスプレイ装置32aはコンピュータビデオスクリーンまたはモニタを備えることができる。また、撮像計算システム32は少なくとも1つの入力装置32cを有することができる。システムユニット32bは、分解図に示されるように、プロセッサ92およびメモリ94を有し、これらは、図2に示されるように画像制御モジュール96およびデータ98を備えるソフトウェアを有することができる。
【0024】
[0039]この実施例では、少なくとも1つの入力装置32cがキーボードを備える。しかし、少なくとも1つの入力装置32cは、タッチパッド、タッチペン、タッチスクリーン、キーボード、マウス、ジョイスティック、トラックボール、ワイヤレスマウス、音声制御、または、これらの組合せなどの、撮像計算システム32にユーザをインターフェースさせるのを可能にする任意の適切な装置を備えることができる。また、撮像計算システム32はディスプレイ装置32aを備えるシステムユニット32bを備えるものとして本明細書で説明されて示されるが、撮像計算システム32はタッチパッドまたはタブレット計算装置を備えることもでき、または、ディスプレイ装置20を使用することもできる。
【0025】
[0040]簡単には、図1および3を参照すると、供給源36が、患者14を通過してフラットパネル検出器100によって検出されるためのx線を放射することができる。x線は円錐ビームとして供給源36によって放射され得、フラットパネル検出器100によって検出されるようにするために任意選択のコリメータ37によってさらに成形され得る。例示のコリメータ37は、Collimare Engineering of Wheat Ridge,CO,USAによって販売されるCompact Square Field Collimatorの市販のものであり、Medtronic Navigation,Inc. of Louisville,CO,USAによって販売されるO−Arm(登録商標)撮像システムに含まれる。簡単には、コリメータ37は、供給源36によって放射されるx線を成形するように制御され得る1つまたは複数のリーフを有することができる。考察されるように、コリメータ37は、供給源36によって放射されるx線をフラットパネル検出器100の形状に対応するビームに成形するのに使用され得る。供給源36、コリメータ37およびフラットパネル検出器100は各々がロータ35に結合され得る。
【0026】
[0041]概して、フラットパネル検出器100は、ガントリ34内で供給源36およびコリメータ37に対して正反対となるようにロータ35に結合され得る。フラットパネル検出器100は、概して矢印Eの方向に、患者14の周りの360°のモーションで回転方向に移動することができ、供給源36およびコリメータ37はフラットパネル検出器100に合わせて移動することができ、したがって、供給源36およびコリメータ37はフラットパネル検出器100から概して180°離間される反対側にあり続ける。
【0027】
[0042]ガントリ34は、患者支持器またはテーブル15上に配置され得る患者14を基準として概して矢印Aの方向に等角的に(isometrically)揺動(sway)またはスイングすることができる(本明細書では等角揺動(isosway)とも称される)。また、ガントリ34は矢印Bで示されるように患者14に対して傾斜することができ、また、患者14および可動カート30を基準として線Cに沿って長手方向に移動することができ、また、可動カート30を基準として患者14に対して横方向に概して線Dに沿って上下に移動することができ、また、患者14を基準として矢印Fの方向に概して垂直方向に移動することができ、それにより、患者14を基準として供給源36、コリメータ37およびフラットパネル検出器100を位置決めすることが可能となる。
【0028】
[0043]撮像システム10は、患者14の正確な画像データを生成することを目的として患者14を基準として供給源36、コリメータ37およびフラットパネル検出器100を移動させるために、撮像計算システム32によって正確に制御され得る。さらに、撮像システム10は接続部31を介してプロセッサ26に接続され得、接続部31には、撮像システム10からプロセッサ26までの有線または無線接続あるいは物理媒体転送が含まれてよい。したがって、撮像システム10を用いて回収された画像データは、さらに、ナビゲーション、表示、再構成などのために、撮像計算システム32から計算システム22に転送され得る。
【0029】
[0044]簡単には、図1を継続して参照すると、種々の実施形態によると、撮像システム10はナビゲートされない手順またはナビゲートされる手順で使用され得る。ナビゲートされる手順では、光学ローカライザ60および電磁ローカライザ62のいずれかまたは両方を含むローカライザが、フィールドを生成することあるいは患者14を基準にしたナビゲーションドメイン内で信号を受信または送信することのために、使用され得る。所望される場合、ナビゲートされる手順を実施することに関連する構成要素は撮像システム10に組み込まれ得る。患者14を基準とするナビゲートされる空間またはナビゲーショナルドメインは画像データ18に登録され得、それにより、ナビゲーショナルドメイン内に画
定されるナビゲーション空間および画像データ18によって画定される画像空間を登録することが可能となる。患者トラッカ(patient tracker)または動的基準フレーム64が患者14に接続され得、それにより、患者14を画像データ18に動的に登録することおよびその登録を維持することが可能となる。
【0030】
[0045]この場合、ナビゲートされる手順を可能にするために、機器66が患者14を基準として追跡され得る。機器66は、光学ローカライザ60または電磁ローカライザ62のいずれかまたは両方を用いて機器66を追跡するのを可能にするための光学追跡装置68および/または電磁追跡装置70を有することができる。機器66は、電磁ローカライザ62および/または光学ローカライザ60に通信され得るナビゲーションインターフェース装置74を備える通信ライン72を有することができる。通信ライン72、78をそれぞれ使用することにより、ナビゲーションインターフェース装置74が通信ライン80を備えるプロセッサ26と通信することができる。接続部または通信ライン28、31、76、78または80のいずれも、無線、有線、物理媒体による伝送または移動、あるいは、任意の別の適切な通信であってよいことを理解されたい。しかし、手順を実施するための画像データ18に関連する機器66の追跡される位置を示すのを可能にすることを目的として患者14を基準として機器66を追跡するのを可能にするために、それぞれのローカライザに適切な通信システムが設けられてもよい。
【0031】
[0046]機器66が介入的機器および/またはインプラントであってよいことを理解されたい。インプラントには、心室ステント(ventricular stent)または血管ステント、脊椎インプラント、または、神経ステント(neurological stent)などが含まれてよい。機器66は、深部脳刺激装置または神経学的刺激装置、アブレーション装置、あるいは、別の適切な機器などの、介入的機器であってよい。機器66を追跡することにより、患者14の中の機器66を直接に視認することなく、登録された画像データ18を使用して患者14を基準とした機器66の位置を視認することが可能となる。例えば、機器66は画像データ18に重ね合わされるアイコンとして図的に示され得る。
【0032】
[0047]また、撮像システム10は、それぞれの光学ローカライザ60または電磁ローカライザ62を用いて追跡されるための光学追跡装置82または電磁追跡装置84などの追跡装置を有することができる。追跡装置82、84は、選択される基準フレームを基準として、供給源36、フラットパネル検出器100、ロータ35および/またはガントリ34の場所または位置を決定するために、供給源36、フラットパネル検出器100、ロータ35、ガントリ34、または、撮像システム10の別の適切な部分に直接に付随してよい。示されるように、追跡装置82、84はガントリ34のハウジングの外側に配置され得る。したがって、撮像システム10は、画像データ18に対して患者14を最初に登録すること、自動で登録することまたは継続的に登録することを可能にするために、器具66で可能であるのと同様に、患者14を基準として追跡され得る。登録およびナビゲートされる手順は、上で組み込まれた、2009年5月13日に出願された米国特許出願第12/465,206号で考察されている。
【0033】
[0048]一実施例では、画像データ18は単一の2D画像を含むことができる。別の実施例では、画像制御モジュール96が、患者14の対象の領域の最初の3次元モデルの自動の再構成を実施することができる。3次元モデルの再構成は、最適化のための代数的手法を使用するなどの任意の適切な形式で実施され得る。適切な代数的手法には、期待最大化(Expectation maximization(EM))、順序部分集合EM(Ordered Subsets EM(OS−EM))、同時代数的再構成手法(Simultaneous Algebraic Reconstruction Technique(SART))、および、全変動最小化(total variation
minimization)が含まれる。2D投影に基づいて3Dボリューメトリック(volumetric)再構成を実施するのに適用することにより、ボリューメトリック再構成を効率的に完全に実施することが可能となる。
【0034】
[0049]概して、代数的手法には、画像データ18として表示するために患者14の再構成を実施するための反復プロセスが含まれてよい。例えば、「理論的」な患者のアトラスモデル(atlas model)または定型化されるモデルに基づくかまたはそのようなモデルから生成されるような、純粋な画像データ投影または理論的画像データ投影は、理論的投影画像が患者14の取得される2D投影画像データに適合するようになるまで、反復的に変更され得る。ここでは、定型化されるモデルは選択される患者14の取得される2D投影画像データの3Dボリューメトリック再構成モデルとして適切に変更され得、外科的介入、例えばナビゲーション、診断または計画で使用され得る。この点に関して、定型化されるモデルは患者14の解剖学的構造に関する追加の詳細を提供することができ、これはユーザが外科的介入をより大幅に効率的に計画するのを可能にすることができる。理論的モデルは、理論的モデルを構成するための理論的画像データに関連付けられ得る。このようにして、モデルまたは画像データ18が、撮像システム10を用いて、患者14の取得される画像データに基づいて構築され得る。画像制御モジュール96がディスプレイ装置32aに画像データ18を出力することができる。
【0035】
[0050]図4Aおよび4Bを参照すると、例示の従来技術のフラットパネル検出器40が図的に示される。フラットパネル検出器40は、図3の供給源36などのx線源からx線を受ける(被験者14を通過した後)ように配置されるシンチレーション層42と、電子層46を有するガラス層44とを有することができる。シンチレーション層42は、ガラス層44上に直接に堆積されるシンチレーション材料の層である。シンチレーション層42は、例えば、オキシ亜硫酸ガドリニウム(gadolinium oxysulfite)層またはヨウ化セシウム(Csl)層であってよい。電子層46は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistors(TFT))48のアレイなどの特定用途向け集積回路(ASICS)のアレイを含むことができ、走査制御モジュール52および読み出しモジュール50に接続される。より具体的には、シンチレーティング層42はx線源から入射されるx線(被験者を通過する)を受けるように配置され、x線を、ガラス層44を通過するような光量子または光線に変換する。ガラス層44は、電子層46の一部分である、行列状の規則的なグリッド(図4Bに示される)で配置構成される多数のTFT48をインプリントされたアモルファスシリコンで被覆されてよい。TFT48の各々が、個別のピクセル(画素)に対応するフォトダイオードに取り付けられる。TFT48内のフォトダイオードに衝突する光子は多様な強度を有し、電荷(電子)などの電気信号に変換され、この電荷がフォトダイオードの静電容量内に保存され、光子の多様な強度に対応する電気パターンを生成する。TFT/フォトダイオード48は、走査制御モジュール52を使用して一方向において一度に1つのライン(行または列など)を順番に走査する。TFT48は、読み出しモジュール50に結合されるデータラインに対して、選択される行(または、列)内の各ピクセルから保存される電荷を放電するスイッチとして機能する。各データラインの端部で、増幅器が電荷を電圧に変換する。読み出しモジュール50は、プログラム可能ゲインステージと、電圧を、コンピュータディスプレイ内にデジタル画像を生成することができるデジタル数字に変換するアナログ−デジタルコンバータ(ADC)とを有することができる。従来技術のフラットパネル検出器40では、ASICSが1つのグリッドに位置合わせされ、固定されたサイズを有する集光ピクセル(light collecting pixel)の一領域を形成する。
【0036】
[0051]従来技術のフラットパネル検出器40とは異なり、本教示は、狭い受光角を有するフォト検出器を含むマイクロスキャナまたはMEMSスキャナ106を使用する種々のフラットパネル検出器100、100a、100b、100c(図5〜8)を提供し、こ
こでは、各フォト検出器がシンチレーション層の小さい領域から光を回収し、各MEMSスキャナ106のために較正、走査パターン、および、標本抽出率が制御され得る。対応するMEMSスキャナによって走査される各領域が画像の1ブロックを生成し、従来技術のフラットパネル検出器40と同様にこれらのブロックを繋ぎ合わせることによって画像全体が生成される。シンチレーション層42の対象の領域の一部が、重複する視野を有する2つの(または、それ以上)MEMSスキャナによって走査され得る。MEMSスキャナは線形アクチュエータおよび枢動装置を有することができ、例えば、図5Bに示されるように、多様な掃引周波数の長方形形状の走査ラスタパターン122a、122b、122c、スパイラルラスタパターン120、または、別のラスタパターンを可能にすることができる。
【0037】
[0052]図5Aを参照すると、本教示のMEMS検出器100が、シンチレーティング層102と、内側表面105および外側表面109を有するガラス層104とを有する。シンチレーティング層が被験者を通過するx線を受け、ガラス層104を通る特定のスペクトルの光を生成するように発光する。光線は、人間の目に可視であるかまたは不可視であるスペクトルであってよい。シンチレーティング層102から放射される光のスペクトルは、選択されるシンチレーティング層102の固有の構成によって決定される。この光は、MEMSスキャナ(MEMS TFT)106を支持する硬化された基板110上にあるアモルファスシリコン層108を通過する光線101として示される。基板110はガラス層104に実質的に平行であってよい。MEMSフラットパネル検出器100は、MEMS制御モジュール152と、読み出し電子モジュール150とを有する。MEMS制御モジュール152は各MEMSスキャナ106に結合され、1つの軸または2つの直交する軸を中心として枢動するために(107のところに示される)2つの直交方向で線形アクチュエータを制御し、上で考察したように、図5Bに示されるような、多様な走査ラスタパターン(長方形ラスタパターン122a、122b、122cおよびスパイラルラスタパターン120を含む)を生成する。図9および10にMEMSスキャナ200、300の例示の実施形態が図的に示されており、以下でこれらを考察する。MEMS検出器100に含まれるMEMSスキャナ106は多様であってよく、例えば、ピンダイオードおよびアバランシェフォトダイオードを含めた、多様な感度を有する多様な種類のフォトダイオードを含む。また、フォト検出器は、多様なシンチレーティング層102から放射される多様な光スペクトルを検出するように選択され得る。MEMSスキャナは、隣接するMEMSスキャナ106との間で重複領域103を生成するように互いに十分に接近するように、または、隣接するMEMSスキャナ106の間で重複しないように十分に離間されるように、多様な距離となるように位置決めされ得る。この点に関して、特定の対象領域は、異なる感度を有する2つの異なる種類のフォトダイオード(アバランシェフォトダイオードおよび標準的なフォトダイオード)によって掃引され得るか、または、単純に、等しい感度を有する2つのフォトダイオードを用いて同じ領域をオーバーサンプリングすることもできる。このようにして、ADCの選択される標本抽出率によって制御される解像度で特定の対象領域が撮像され得、それにより画像処理に融通性および創造性がもたらされる。
【0038】
[0053]以下で、差異を強調する図6〜8を参照しながら、本教示のMEMSフラットパネル検出器100の追加の実施形態100a、100b、100cを説明するが、類似の特徴は繰り返し説明されない。
【0039】
[0054]図6を参照すると、本教示によるMEMSフラットパネル検出器100aの別の実施形態が示される。この実施形態では、MEMSスキャナ106(106a)はガラス層104の下方でガラス層104の内側表面l105のところに取り付けられ、反対側の外側表面109にはシンチレーティング層102が堆積される。図5の実施形態と同様にx線がシンチレーション層102を通過するが、シンチレーティング層102からの光量
子が、MEMSフラットパネル検出器100aの基盤に取り付けられるミラー表面に当たって反射され、反射された光線101がMEMSマイクロスキャナ106によって検出される。反射された光線101は、ガラス層104の下方にMEMSスキャナ106aを直接に配置することによって起こり得るようないかなるシャドーイングも回避することができる。ミラー表面130はMEMSスキャナ106aに向かって凹形であってよい。具体的には、ミラー表面130は、反射された光線101のすべてまたは大部分をMEMSスキャナ106aの方に誘導しかつMEMSフラットパネル検出器100bの縁部により損失を回避するように、成形され得る。
【0040】
[0055]図7を参照すると、本教示によるMEMSフラットパネル検出器100bの別の実施形態が示される。この実施形態では、1つまたは複数のMEMSスキャナ106(106b)が、ガラス層104とミラー表面130との間の領域の外側の一方の側部にあるMEMSフラットパネル検出器100bの側部パネル125上に配置される。ミラー表面130は、反射された光線101を側部MEMSスキャナ106bの方に誘導するように成形され得る。図7の例示の実施形態では、ミラー表面130は基板110に取り付けられる傾斜する平坦な表面として示される。MEMSスキャナ106bを側部に配置することにより、MEMSフラットパネル検出器100bを製造することが単純化され得、対象領域の端部領域を走査および制御することが促進され得る。図6および7の実施形態が組み合わされ得、MEMSフラットパネル検出器が側部MEMSスキャナ106bおよび下方にあるガラスMEMSスキャナ106aの両方を有し、ミラー表面130が、反射された光をMEMSスキャナ106bおよび106aの両方の位置まで誘導するのに対応するように成形され得ることを認識されたい。
【0041】
[0056]図8を参照すると、本教示によるMEMSフラットパネル検出器100cの別の実施形態が示される。この実施形態では、1つまたは複数のMEMSスキャナ106(106c)が、ガラス層104の内側表面105に取り付けられるシンチレーティング層102の上方で、被験者を通過するx線の誘導経路内においてx線透過基板100上に配置される。この実施形態では、x線は基板110を通過してシンチレーティング層102に当たり、シンチレーティング層102が発光して光線101を放射する。次いで、光線101がMEMSスキャナ106によって検出され、図5Aおよび5Bを参照して上で説明したように処理される。
【0042】
[0057]図9および10を参照すると、図5〜8で参照されるMEMSスキャナ106の例示の実施形態200、300が図的に示される。図9を参照すると、MEMSスキャナ200が、レンズ204を備えるフォトダイオード206の形態のフォトダイオードを有することができる。レンズ204は、広角発散レンズまたは焦点長が固定される集光レンズ、あるいは、特定の用途のために選択される任意の別のレンズであってよい。また、シースまたはマスク202が、レンズ204を保護することおよび/あるいは視野を狭くするかまたは最適化することに使用され得る。フォトダイオード206が、例えば、図5のフラットパネル検出器100の基板110などの基板の上または別の表面の上で移動可能に支持されるプラットフォーム208上に設置され得、MEMSスキャナ200が、MEMSフラットパネル検出器100、100a、100b、100cの上で説明した実施形態に従って設置され得る。図9の実施形態では、プラットフォーム208を移動させることは、一般的なピボットまたはヒンジ220、一対のx軸アクチュエータ210、および、一対のy軸アクチュエータ210’(図示しないが、図9の平面に対して垂直なプラットフォーム208に直交するように位置合わせされる)により、実施され得る。xアクチュエータ210およびyアクチュエータ210’は、図5Aに示されるMEMS制御モジュール152などの対応するMEMS制御モジュールにより細長いコネクタ212を介して起動され得る。アクチュエータ210、210’はコネクタ212を通して伝送されるパルス信号を用いて起動され得、2つの直交する軸(x軸およびy軸)を中心にプラット
フォームを枢動させるのを可能にする。プラットフォーム208は、例えば、図5Bに示されるように、固有周波数の長方形または正方形ラスタ走査または渦巻走査などの所定のパターンで移動するように作動され得る。MEMSスキャナ200のフットプリントの面積は平方ミリメートル程度となり得、MEMSフラットパネル検出器は30×40cmまたは40×40cm程度の寸法を有する。
【0043】
[0058]図10を参照すると、MEMSスキャナ300の別の実施形態が示される。MEMSスキャナが、第1および/または第2の軸(x軸およびy軸)を基準として振動することができるディスク形状のミラー330の形態のフォト検出器を有する。ミラー330が可撓性要素322を用いてフレーム320上で支持され得る。フレーム320は薄い可撓性磁気層を有することができ、ばね316を介してカラム314上の可撓性要素318によって支持され得る。カラム314は固定される基板から延在することができるか、または、周りに電気コイルが巻かれてフラックスジェネレータを形成するコア310の一部分から延在してもよい。ポートP1およびP2を通って交流が流れることができ、磁場が誘起され得る。得られる力により、フレームを基準として、x軸を中心としてフレーム320を回転させることができ、y軸を中心としてミラー330を回転させることができる。フレーム320はネットトルクを発生させるために電気コイルの中心からわずかにオフセットされて配置され得る。ミラーを使用するMEMSスキャナの詳細は、例えば、Yalcinkayaら編、”NiFe Plated Biaxial MEMS Scanner for 2−D Imaging”,IEEE Photonics Technology Letters, Vol.19,No.5,March 1,2007、330〜332ページ、に見られ、これは参照により明細書に組み込まれる。種々のミラーベースのMEMSスキャナが市販されており、例えば、Microvision,Redmond,WA,USAから市販されている。
【0044】
[0059]まとめると、本発明の教示は、患者のCBCT撮像を含めたx線ベースの撮像のための種々のMEMSフラットパネル検出器100、100a、100b、100cを提供する。MEMSフラットパネル検出器は、2次元アレイの複数の同一のまたは異なるMEMSスキャナ106(MEMSスキャナ200、300を含む)を有することができ、これらは、複数の選択される位置で種々の異なる走査パターンで作動され得、これらの位置には、重複する視野を提供して重複走査を可能にするように設計される位置が含まれ、それにより、走査がカスタマイズされ、解像度が変更され、信号対雑音比および取得測度が制御される。また、重複領域103を有する異なるMEMSスキャナ106からの2つの異なるゲインを用いて同じ領域を走査することにより、画像処理が改善され得る。したがって、本教示のMEMSフラットパネル検出器は製造を単純化することができ、対象領域を画像走査すること、コスト削減すること、較正処理および画像処理を軽減することに融通性がもたらされる。
【0045】
[0060]特定の実施例を本明細書で説明して図面で示してきたが、本教示の範囲から逸脱することなく種々の変更がなされ得、本発明の要素が均等物で代用され得ることを当業者であれば理解するであろう。また、種々の実施例の間で特徴、要素および/または要素が混合されて適合されることは本明細書で明白に企図され、したがって、上記で特に説明されない限り、一実施例の特徴、要素および/または機能が別の実施例に適切に組み込まれ得ることを当業者であれば本教示から認識するであろう。さらに、本教示の本質的な範囲から逸脱することなく特定の状況または材料を本教示に適合させるために多くの修正がなされ得る。したがって、本教示は図面に示されて本明細書で説明される特定の実施例のみに限定されることを意図されず、本教示の範囲は上記の説明の範囲内にある任意の実施形態を包含することを意図される。
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