特許第6262889号(P6262889)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6262889情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6262889
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20130101AFI20180104BHJP
   G06F 3/0485 20130101ALI20180104BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20180104BHJP
【FI】
   G06F3/0481
   G06F3/0485
   G06F3/0488
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-3073(P2017-3073)
(22)【出願日】2017年1月12日
(62)【分割の表示】特願2014-37759(P2014-37759)の分割
【原出願日】2014年2月28日
(65)【公開番号】特開2017-97904(P2017-97904A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2017年2月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】石塚 勝巳
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 紀隆
(72)【発明者】
【氏名】平松 欣也
(72)【発明者】
【氏名】渕上 慎次郎
【審査官】 ▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−346520(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0481
G06F 3/0485
G06F 3/0488
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段の所定の位置に、所定の機能を実行する機能ボタンを表示させるボタン表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたページに対するユーザ操作を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出されたユーザ操作に基づいて、前記表示手段の所定の位置に表示させる機能ボタンを変更する変更手段と、
を備え、
前記ボタン表示制御手段は、前記検出手段により前記ページのスクロール操作が検出された際に、当該スクロール操作の操作量に基づいて、当該操作量に対応するスクロール量のスクロールを実行する機能ボタンを表示させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
情報処理装置の情報処理方法であって、
表示手段の所定の位置に、所定の機能を実行する機能ボタンを表示させるボタン表示制御ステップと、
前記表示手段に表示されたページに対するユーザ操作を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出されたユーザ操作に基づいて、前記表示手段の所定の位置に表示させる機能ボタンを変更する変更ステップと、
を有し、
前記ボタン表示制御ステップは、前記検出ステップで前記ページのスクロール操作が検出された際に、当該スクロール操作の操作量に基づいて、当該操作量に対応するスクロール量のスクロールを実行する機能ボタンを表示させることを特徴とする情報処理方法。
【請求項3】
コンピュータを、
表示手段の所定の位置に、所定の機能を実行する機能ボタンを表示させるボタン表示制御手段、
前記表示手段に表示されたページに対するユーザ操作を検出する検出手段、
前記検出手段により検出されたユーザ操作に基づいて、前記表示手段の所定の位置に表示させる機能ボタンを変更する変更手段、
として機能させ、
前記ボタン表示制御手段は、前記検出手段により前記ページのスクロール操作が検出された際に、当該スクロール操作の操作量に基づいて、当該操作量に対応するスクロール量のスクロールを実行する機能ボタンを表示させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォン等の情報処理装置において、ウェブブラウザの表示画面下部に、検索画面を表示するためのメニューボタンを配置したものが知られている。上記の情報処理装置によれば、メニューボタンをタッチすることで、ウェブページを表示しながら、当該ウェブページ内の用語等を検索することができる。
【0003】
また、近年のスマートフォンのウェブページには、Java(登録商標)Scriptなどのスクリプトを利用して、予めページの先頭に戻るための「戻る」ボタンを表示させるものが知られている。「戻る」ボタンを表示可能なスマートフォンの場合、この「戻る」ボタンと上記のメニューボタンとが、誤認されるケースが存在する。
【0004】
そこで、アイコン(ボタン)を、表示部の一部の表示領域に円弧状に配列して表示する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の技術によれば、ウェブブラウザの表示画面上に、メニューボタンに加えて「戻る」ボタンを配置することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−128652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1記載の技術では、ボタンを表示させる領域の面積が倍になるので、ウェブページの閲覧の妨げとなってしまう。そこで、ボタンの大きさを小さくすることでボタンの表示領域を小さくすることもできるが、今度はボタンを正確にタッチすることが困難になるという問題が生じる。
【0007】
本発明は、ページの閲覧を妨げたり、操作性を損なったりすることなく、複数の機能を実行可能にボタン表示する情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、
情報処理装置において、
表示手段の所定の位置に、所定の機能を実行する機能ボタンを表示させるボタン表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたページに対するユーザ操作を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出されたユーザ操作に基づいて、前記表示手段の所定の位置に表示させる機能ボタンを変更する変更手段と、
を備え、
前記ボタン表示制御手段は、前記検出手段により前記ページのスクロール操作が検出された際に、当該スクロール操作の操作量に基づいて、当該操作量に対応するスクロール量のスクロールを実行する機能ボタンを表示させることを特徴とする。
【0010】
請求項に記載の発明は、
情報処理装置の情報処理方法であって、
表示手段の所定の位置に、所定の機能を実行する機能ボタンを表示させるボタン表示制御ステップと、
前記表示手段に表示されたページに対するユーザ操作を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出されたユーザ操作に基づいて、前記表示手段の所定の位置に表示させる機能ボタンを変更する変更ステップと、
を有し、
前記ボタン表示制御ステップは、前記検出ステップで前記ページのスクロール操作が検出された際に、当該スクロール操作の操作量に基づいて、当該操作量に対応するスクロール量のスクロールを実行する機能ボタンを表示させることを特徴とする。
【0012】
請求項に記載の発明は、
コンピュータを、
表示手段の所定の位置に、所定の機能を実行する機能ボタンを表示させるボタン表示制御手段、
前記表示手段に表示されたページに対するユーザ操作を検出する検出手段、
前記検出手段により検出されたユーザ操作に基づいて、前記表示手段の所定の位置に表示させる機能ボタンを変更する変更手段、
として機能させ、
前記ボタン表示制御手段は、前記検出手段により前記ページのスクロール操作が検出された際に、当該スクロール操作の操作量に基づいて、当該操作量に対応するスクロール量のスクロールを実行する機能ボタンを表示させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ページの閲覧を妨げたり、操作性を損なったりすることなく、複数の機能を実行可能にボタン表示することができる
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態に係る情報表示システムの構成を示す図である。
図2】本実施形態に係るサーバ装置の制御構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る携帯端末の制御構成を示すブロック図である。
図4】所定のスクロール操作及び当該スクロール操作後のページ位置に基づいて、機能ボタンを変更する様子の一例を示す図である。
図5】所定のアニメーション画像を表示させた様子の一例を示す図である。
図6】スクロール操作の操作量に対応するスクロール量のスクロールを実行する機能ボタンを表示させた様子の一例を示す図である。
図7】前ページに戻るための機能ボタンを表示させた様子の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
[1.構成の説明]
[1−1.システム構成の説明]
まず、本実施形態に係る情報表示システム100の構成について説明する。
情報表示システム100は、図1に示すように、サーバ装置1と、複数の基地局2と、複数の携帯端末(情報処理装置)3と、を備えて構成されている。この情報表示システム100において、サーバ装置1と基地局2とは、通信ネットワークNにより互いに通信可能に接続されている。通信ネットワークNは、具体的には、インターネットや電気通信事業者等の電話回線網や携帯電話通信網等である。
【0018】
サーバ装置1は、例えば、PC、WS(Work Station)等の情報機器であり、携帯端末3からのアクセスに応じて、所定のウェブページを配信するウェブサーバである。
【0019】
基地局2は、携帯電話通信網などにおける無線基地局であり、携帯端末3と通信ネットワークNとの間のデータ通信を中継する。このため、情報表示システム100では、サーバ装置1と携帯端末3とが、互いに通信可能に接続されている。
【0020】
携帯端末3は、スマートフォンであり、ユーザからの操作入力の受付機能、各種情報の表示機能、無線通信機能等の機能を有する。但し、本実施形態に係る情報処理装置としては、タブレット型コンピュータ、携帯電話機、PDA等の携帯機器や、デスクトップ、パームトップのPC等、他の情報処理装置としてもよい。携帯端末3は、通信ネットワークN(具体的には、携帯端末3の通信回線や無線LAN(Local Area Network)等)を用いて、サーバ装置1との間で相互に通信を行う。
【0021】
[1−2.サーバ装置の構成の説明]
次に、サーバ装置1の構成について、詳細に説明する。
サーバ装置1は、図2に示すように、制御部11と、操作部12と、表示部13と、記憶部14と、通信部15と、を備えて構成されている。
【0022】
制御部11は、サーバ装置1の動作を中央制御する。具体的には、制御部11は、CPU、ROM、RAMなどを備えて構成され、RAMの作業領域に展開されたROMや記憶部14に記憶されたプログラムデータとCPUとの協働により、サーバ装置1の各部を統括制御する。
【0023】
操作部12は、例えば、文字入力キー、数字入力キー、その他各種機能に対応付けられたキーなどを有するキーボード、マウス等のポインティングデバイスなどを備え、ユーザからの操作入力を受け付けて、操作入力に応じた操作信号を制御部11へと出力する。
【0024】
表示部13は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイを備え、制御部11から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。
【0025】
記憶部14は、例えば、HDD(Hard disk drive)、半導体メモリなどにより構成され、プログラムデータや各種設定データ等のデータを制御部11から読み書き可能に記憶する。
また、記憶部14には、ウェブサイトを構成する各ウェブページの情報が記憶されている。各ウェブページは、ウェブサイトのトップページや、当該トップページにリンクが付与された各コンテンツのページ群等である。各ウェブページは、例えば、htmlデータ、画像データ、スクリプトデータ等により構成される。
本実施形態では、各ウェブページの情報には、特に、各携帯端末3において、ウェブブラウザ上で実行されて、表示部33の所定の位置に、所定の機能を実行させるための各種機能ボタンを表示させる処理を実行させるためのボタン表示用スクリプトを含むスクリプトデータ、及び各種機能ボタンの画像データ等が含まれている。なお、ボタン表示用スクリプトには、例えば、Java(登録商標)Scriptのように、標準的なウェブブラウザで実行可能な汎用性のあるスクリプトを使用することが好ましい。
そして、本実施形態では、携帯端末3の制御部31により、ボタン表示用スクリプトが実行されて、携帯端末3の表示部33の所定の位置に、機能ボタンが表示される。
【0026】
通信部15は、通信用IC(Integrated Circuit)及び通信コネクタなどを有する通信インターフェイスであり、制御部11の制御の下、所定の通信プロトコルを用いて通信ネットワークNを介したデータ通信を行う。例えば、通信部15は、携帯端末3から指定されたウェブページ、各種機能ボタンの画像データ、及びウェブページ上で機能ボタンを表示させるためのボタン表示用スクリプト等を、携帯端末3に配信する。
【0027】
[1−3.携帯端末の構成の説明]
次に、携帯端末3の構成について、詳細に説明する。
携帯端末3は、図3に示すように、制御部31と、操作部32と、表示部33と、記憶部34と、通信部35と、を備えて構成されている。
【0028】
制御部31は、携帯端末3の動作を中央制御する。具体的には、制御部31は、CPU、ROM、RAMなどを備えて構成され、RAMの作業領域に展開されたROMや記憶部14に記憶されたプログラムデータとCPUとの協働により、携帯端末3の各部を統括制御する。
【0029】
操作部32は、例えば、ホームボタン等からなるキー入力部321と、表示部33と一体的に形成されたタッチパネル322と、を備え、ユーザからの操作入力を受け付けて、操作入力に応じた操作信号を制御部31へと出力する。
表示部(表示手段)33は、例えば、LCD、有機EL素子を用いたFPDなどのディスプレイを備え、制御部31から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。例えば、表示部33は、ウェブブラウザが起動されると、サーバ装置1から配信
されたウェブページや各種機能ボタンを表示する。
【0030】
記憶部34は、例えば、HDD、半導体メモリなどにより構成され、プログラムデータや各種設定データ等のデータを制御部31から読み書き可能に記憶する。
【0031】
通信部(受信手段)35は、アンテナや通信回路を備え、制御部31による制御の下で外部機器との間の無線通信を行う。具体的には、通信部35は、基地局2で中継されることで、通信ネットワークNを介してデータ通信を行う。例えば、通信部35は、サーバ装置1の通信部15から配信されたウェブページ及び各種機能ボタンの画像データ等を受信する。また、通信部35は、サーバ装置1の通信部15からウェブページとともに配信された、当該ウェブページ上で機能ボタンを表示させる処理を実行させるためのボタン表示用スクリプトを受信する。
【0032】
[2.動作の説明]
次に、本実施形態に係る携帯端末3の具体的な動作について、図4を参照して説明する。
【0033】
まず、ユーザが、携帯端末3の操作部32に対して所定の操作を行うことで、任意のウェブページを表示部33に表示させる処理が実行される。所定の操作としては、例えば、ウェブブラウザを起動するアイコンを表示部13に表示し、当該アイコンをユーザがタッチすること等が挙げられる。
【0034】
図4(A)は、表示部33にウェブページが表示された状態の一例を示す図である。
本実施形態では、ウェブページのページトップ及びページボトムの位置では、ボタン表示用スクリプトが実行されないようになっている。従って、ウェブページのページトップが表示された状態では、図4(A)に示すように、表示部33に機能ボタンが表示されることはない。なお、図中のB1は、機能ボタンが非表示であることを示している。
【0035】
図4(B)は、図4(A)の状態から下方へのスライド操作(スクロール操作)が行われて、ウェブページのメインコンテンツが表示された状態の一例を示す図である。
制御部31は、下方へのスクロール操作によりメインコンテンツが表示されたことを検出すると、通信部35により受信されたボタン表示用スクリプトをウェブブラウザ上で実行して、表示部33の所定の位置に機能ボタンB2を表示させる。本実施形態において、所定の位置とは、ユーザが右手で携帯端末3を把持した場合に親指でタッチ可能な位置、即ち、表示部33の右下部である。機能ボタンB2は、例えば、検索画面を表示したり、メインコンテンツと関連性の強い情報をキーワード提示したり、当該情報を説明するページをリンク表示したりして、当該メインコンテンツを詳細に調べさせるためのボタンである。
即ち、制御部31は、表示部33の所定の位置に、所定の機能を実行する機能ボタンを表示させるボタン表示制御手段として機能する。また、制御部31は、表示部33に表示されたページに対するユーザ操作を検出する検出手段として機能する。また、制御部31は、ボタン表示制御手段として、通信部35により受信されたボタン表示用スクリプトをウェブブラウザ上で実行して、表示部33の所定の位置に機能ボタンを表示させる。
【0036】
図4(C)は、図4(B)の状態から下方へのスクロール操作が行われて、ウェブページのサブコンテンツ(メインコンテンツの関連コンテンツ)が表示された状態の一例を示す図である。
制御部31は、下方へのスクロール操作によりサブコンテンツが表示されたことを検出すると、ボタン表示用スクリプトを実行して、表示部33の所定の位置に機能ボタンB3を表示させる。機能ボタンB3は、例えば、メインコンテンツと比較的関連性の弱い情報
をキーワード提示したり、より広範な情報を見出し表示するページをリンク表示したりして、メインコンテンツ又はサブコンテンツを簡易的に調べさせるためのボタンである。
即ち、制御部31は、検出手段により検出されたユーザ操作に基づいて、表示部33の所定の位置に表示させる機能ボタンを変更する変更手段として機能する。また、制御部31は、変更手段として、検出手段による検出時のウェブページの表示内容に基づいて、表示部33の所定の位置に表示させる機能ボタンを変更する。
【0037】
図4(D)は、図4(C)の状態から下方へのスクロール操作が行われて、ウェブページのページボトムの位置に到達した状態の一例を示す図である。
本実施形態では、ウェブページのページボトムの位置では、ボタン表示用スクリプトが実行されないので、図4(D)に示すように、表示部33に機能ボタンが表示されることはない。
【0038】
図4(E)は、図4(D)の状態から上方へのスクロール操作が行われた状態の一例を示す図である。
制御部31は、上方への所定のスクロール操作を検出すると、ボタン表示用スクリプトを実行して、表示部33の所定の位置に機能ボタンB4を表示させる。ここで、上方への所定のスクロール操作とは、例えば、1回のスクロール操作であってもよいし、数回の連続的なスクロール操作であってもよい。また、スライドされた距離が所定の距離以上である場合に機能ボタンB4を表示させるようにしてもよい。
制御部31は、機能ボタンB4のタッチ操作を検出すると、ウェブページのページトップが表示されるように画面を遷移させる。
即ち、制御部31は、変更手段として、ユーザ操作が表示されたページの上方への所定のスクロール操作であった場合に、所定の位置に表示させる機能ボタンを当該ページの先頭に戻るための機能ボタンB4に変更する。
なお、上方への所定のスクロール操作により機能ボタンB4を表示させるタイミングは、ページボトムが表示されている場合に限られない。即ち、サブコンテンツが表示されている場合でもよいし、メインコンテンツが表示されている場合でもよい。また、サブコンテンツ以下が表示されている場合に限り、機能ボタンB4を表示させる等、条件を設定するようにしてもよい。
【0039】
[3.効果]
以上のように、本実施形態に係る携帯端末3は、表示手段(表示部33)と、表示手段の所定の位置に、所定の機能を実行する機能ボタンを表示させるボタン表示制御手段(制御部31)と、表示手段に表示されたページに対するユーザ操作を検出する検出手段(制御部31)と、検出手段により検出されたユーザ操作に基づいて、表示手段の所定の位置に表示させる機能ボタンを変更する変更手段(制御部31)と、を備える。
従って、本実施形態に係る携帯端末3によれば、ユーザ操作に応じて表示させる機能ボタンを変更することができるので、ウェブページの閲覧を妨げたり、操作性を損なったりすることなく、複数の機能を実行可能にボタン表示することができる。
【0040】
本実施形態に係る携帯端末3によれば、変更手段は、ユーザ操作が表示されたページの上方への所定のスクロール操作であった場合に、所定の位置に表示させる機能ボタンを当該ページの先頭に戻るための機能ボタンに変更するので、簡易な操作でページの先頭に戻ることができ、ユーザ操作の負担を軽減することができる。
【0041】
また、本実施形態に係る携帯端末3によれば、変更手段は、検出手段による検出時のウェブページの表示内容に基づいて、表示手段の所定の位置に表示させる機能ボタンを変更するので、表示されているコンテンツ内容に合わせた機能ボタンを表示できることとなって、ユーザにとって使い勝手のよいサービスを提供することができる。
【0042】
また、本実施形態に係る携帯端末3は、サーバ装置1からウェブページとともに配信された、当該ウェブページ上で機能ボタンを表示させる処理を実行させるためのボタン表示用スクリプトを受信する受信手段(通信部35)を更に備える。また、ボタン表示制御手段は、受信手段により受信されたボタン表示用スクリプトをウェブブラウザ上で実行して、表示手段の所定の位置に機能ボタンを表示させる。
従って、本実施形態に係る携帯端末3によれば、ボタン表示用スクリプトを受信してウェブブラウザ上で実行するだけで機能を実現することができるので、既存のウェブブラウザを用いて容易にサービスを提供することができる。
【0043】
[4.その他]
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0044】
(変形例1)
例えば、上記実施形態では、機能ボタンB4のタッチ操作を検出した場合に、ウェブページのページトップが表示されるように画面遷移させる制御のみを行うようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、図5に示すように、画面遷移させるタイミングで、瞬間的に、即ち、画面遷移が完了されるまでの間、所定のアニメーション画像を表示部33の所定の位置(図5では、機能ボタンB4の上方)に表示させるようにしてもよい。なお、所定のアニメーション画像は、タッチ操作された機能ボタンB4が実行する機能に合った画像が表示されることが好ましく、ここではページトップへと画面遷移する様子を表現するような画像が表示されることが好ましい。また、ここで表示されるアニメーション画像は、静止画像であっても動画像であってもよい。
即ち、制御部31は、検出手段により機能ボタンの押下操作が検出された際に、当該押下操作された機能ボタンが実行する機能に応じた所定のアニメーション画像を表示部33に表示させるアニメーション表示制御手段として機能する。
以上のように、変形例1に係る携帯端末3によれば、検出手段により機能ボタンの押下操作が検出された際に、当該押下操作された機能ボタンが実行する機能に応じた所定のアニメーション画像を表示手段に表示させるアニメーション表示制御手段(制御部31)を更に備えるので、ユーザにわかりやすく機能を実行できることとなって、ユーザの興趣性を高めることができる。
【0045】
なお、上記実施形態では、ボタン表示用スクリプトをウェブブラウザ上で実行して機能ボタンを表示させるようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、表示部33の所定の位置に機能ボタンを表示させる機能を実行可能なアプリを作成して使用するようにすれば、ボタン表示用スクリプトをウェブブラウザ上で実行する必要がなくなり、簡易な構成で機能を実現することができる。即ち、本発明の適用対象は、ウェブページに限定されるものではなく、任意のページに適用することも可能である。
【0046】
(変形例2)
また、上記実施形態では、上方への所定のスクロール操作を検出した場合に、ウェブページのページトップに画面遷移させる機能ボタンB4を表示させるようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、図6に示すように、スクロール操作の操作量に基づいて、当該操作量に対応するスクロール量のスクロールを実行する機能ボタンを表示させるようにしてもよい。例えば、図6(A)に示すように、操作量が少ない場合には、上方への少量のスクロールを実現する機能ボタンB5を表示させるようにする。また、図6(B)に示すように、操作量が中程度の場合には、上方への中程度のスクロールを実現する機能ボタンB6を表示させるようにする。また、図6(C)に示すように、操作量が多い場合には、上方への多量のスクロールを実現する機能ボタンB7を表示させるようにする。なお、操作量が多い場合、機能ボタンB7を表示させる代わりに、ページトップへと画面遷移させる機能ボタンB4を表示させるようにしてもよい。
即ち、制御部31は、ボタン表示制御手段として、検出手段によりウェブページのスクロール操作が検出された際に、当該スクロール操作の操作量に基づいて、当該操作量に対応するスクロール量のスクロールを実行する機能ボタンを表示させる。
以上のように、変形例2に係る携帯端末3によれば、ボタン表示制御手段は、検出手段によりウェブページのスクロール操作が検出された際に、当該スクロール操作の操作量に基づいて、当該操作量に対応するスクロール量のスクロールを実行する機能ボタンを表示させるので、ユーザの操作感に合わせたスクロールを実行できることとなって、ユーザの操作性を高めることができる。
【0047】
(その他の変形例)
また、上記実施形態及び変形例では、上下方向へのスクロール操作を検出した場合に、各種機能ボタンB2〜B7を表示させるようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、図7に示すように、機能ボタンB2(図7(A)参照)近傍で、左下方への円弧を描くようなスライド操作を検出した場合に、前ページへと戻るための機能ボタンB8(図7(B)参照)を表示させるようにしてもよい。なお、他の機能ボタンB3〜B7が表示されている場合に適用することも可能である。
また、各種機能ボタンB2〜B7近傍で、右下方への円弧を描くようなスライド操作を検出した場合に、次ページへと進むための機能ボタン(図示省略)を表示させるようにしてもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、下方へのスクロール操作を検出した場合に、スクロール操作後の表示位置に基づいて機能ボタンを変更するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、下方へのスクロール操作に対しては、各種機能ボタンB2〜B4のうちいずれか一の機能ボタンのみを固定して表示させるようにしてもよい。
また、下方へのスクロール操作によりメインコンテンツが表示された場合に、機能ボタンB3を表示させ、サブコンテンツが表示された場合に、機能ボタンB2を表示させるようにしてもよい。即ち、スクロール操作後のページ位置に基づいて機能ボタンを変更する場合、当該ページ位置に対していずれの機能ボタンを対応させてもよい。
また、表示される機能ボタンは機能ボタンB2〜B7に限られず、実行したい機能に対応するボタンを別に用意することで、機能ボタンB2〜B7以外の機能ボタンを表示させることも可能である。
【0049】
また、表示される機能ボタンを変更する際、ボタン内の絵柄を瞬時に切り替えるようにしてもよいし、機能ボタンを、表裏を有する画像として、表示された機能ボタンの画像(表の画像)を所定数回転させて裏の画像に切り替えるようにしてもよい。ここで、所定数とは、特に限定されるものではなく、1回であってもよいし、複数回であってもよい。機能ボタンを所定数回転させる場合、スクロール操作の方向に合わせて回転させることで、画面のスクロールと視覚的にリンクさせることができるので、機能ボタンの変更を目立たせることができるとともに、ユーザの興趣性を高めることができる。例えば、上下方向へのスクロール操作が行われた場合は、上下方向の中心軸で上下方向に回転させて、裏面に表示された機能ボタンを表示させるようにするとよい。また、左右方向へのスクロール操作が行われた場合は、左右方向の中心軸で左右方向に回転させて、裏面に表示された機能ボタンを表示させるようにするとよい。
【0050】
また、上記実施形態では、情報処理装置として、表示部33と一体的に形成されたタッチパネル322を備える携帯端末3を例示して説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、携帯端末1の代わりに、タッチパネルを備えないPCを利用して、操作部12を、例えば、文字入力キー、数字入力キー、その他各種機能に対応付けられたキーなどを有するキーボード、マウス等のポインティングデバイスなどを備える構成とすることで、ユーザの指によるドラッグ操作の代わりに、マウスによるドラッグ操作を行わせるようにしてもよい。
【0051】
また、本出願に示す各態様は、方法、プログラムなどとしても把握することができる。方法やプログラムのカテゴリについては、装置のカテゴリで示した「手段」を、例えば、「工程」や「ステップ」のように適宜読み替えるものとする。また、処理やステップの順序は、本出願に直接明記のものに限定されず、順序を変更したり、一部の処理をまとめて若しくは随時一部分ずつ実行するよう変更したりすることができる。
【0052】
その他、携帯端末及びサーバ装置を構成する各装置の細部構成及び各装置の細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0053】
100 情報表示システム
1 サーバ装置
2 基地局
3 携帯端末(情報処理装置)
31 制御部(検出手段、ボタン表示制御手段、変更手段、アニメーション表示制御手段)
32 操作部
321 キー入力部
322 タッチパネル
33 表示部(表示手段)
34 記憶部
35 通信部(受信手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7