【実施例】
【0051】
合成例1
4-ヨードフェノール75g(341mmol)とトリエチルアミン68.99g(682mmol)をトルエン375mLに溶解し、氷冷下、塩化アセチル32.11g(409mmol)を滴下した。1時間後TLCで反応終了を確認し、イオン交換水150mLを加え、10分攪拌後、分液した。3.5%塩酸150mL、イオン交換水150mL×2、5%NaHCO
3水溶液150mL、イオン交換水150mL×2の順に、洗浄、分液し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン/酢酸エチル=20/1)で精製し、78.93gのアセチル体を得た(収率88.4%)。
【0052】
1H-NMR(CDCl
3) δ: 7.68ppm (2h, dt,
J=2.9 and 9.0Hz), 6.86 ppm (2h, dt,
J=2.9 and 9.0Hz), 2.29ppm (3h, s)
【0053】
得られたアセチル体80g(305mmol)、酢酸パラジウム3.43g(15.3mmol)、酢酸銀50.96g(305mmol)、トリフェニルホスフィン16.02g(61.1mmol)、アリルアルコール53.19g(91.6mmol)をDMF 640mLに懸濁し、窒素雰囲気下、70℃で7時間攪拌した。反応液にトルエン100mLを加え、セライトでろ過後、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル300mL、5%塩酸100mLを加え分液後、イオン交換水100mL×2、5%NaHCO
3水溶液150mL、5%食塩水150mL×2の順に、洗浄、分液し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)で精製し、14gの粗晶を得た。粗晶を酢酸エチル28mLに溶解し、ヘキサン140mLで晶析させ、1時間攪拌後、ろ取、乾燥し、目的の4-((E)-3-ヒドロキシ-1-プロペニル)フェニルアセテート11.8g(収率20.1%)を得た。
【0054】
融点:102.6℃。
【0055】
1H-NMR(CDCl
3) δ: 7.38 ppm (2h, d,
J=8.6Hz), 7.04 ppm (2h, d,
J=8.6Hz), 6.60ppm (1h, d,
J=16Hz), 6.31 ppm (1h, dt,
J=5.6 and 16Hz), 4.32 ppm (2h, d,
J=5.6Hz), 2.29ppm (3h, s)
【0056】
実施例1.マウスメラノーマ細胞におけるメラニン生成抑制作用の検討
(1)メラニン生成抑制作用の検討
Matsuda H. et al., Melanogenesis inhibitors from the rhizomes of Alpinia officinarum in B16 melanoma cells, Bioorg. Med. Chem.,
17, pp.6048-6053 (2009)に記載の方法に準じ、以下の方法で、マウスメラノーマ細胞のメラニン生成に対するHPAの抑制作用の検討を行った。
【0057】
独立行政法人理化学研究所 バイオリソースセンター 細胞バンクより分譲されたマウスメラノーマ由来B16 melanoma 4A5(RCB0557)を、10%ウシ胎児血清(FBS),100 units/mLペニシリンおよび100μg/mLストレプトマイシン含有DMEM (4500 mg/L glucose)培地(Sigma-Aldrich社製)で培養(5%CO
2,37℃)した。
【0058】
次いで、培養した細胞を24 wellマルチプレートに2.0×10
4 cells/400μL/wellになるように、上記と同じ組成のDMEM培地に播種し、24時間培養した後、培地を除去し、合成例1で合成したHPA、およびtheophylline(Sigma-Aldrich社製、終濃度1 mM)を添加した培地を細胞に加えた。なお、HPAは、DMSOに0.1%になるように溶解させた溶液を、終濃度が下記表1に記載の濃度になるように、培地に添加した。
【0059】
72時間培養後、トリプシン処理を行って、細胞をマルチプレートから剥離、回収した。回収した細胞をPBSで2回洗浄後、1 mol/LのNaOH aq. を120μL/well加え、80℃で30分処理して、細胞を溶解させた。得られた細胞溶解液を96 wellマイクロプレートに分取(100 μL/well)し、生成したメラニンの吸光度をマイクロプレートリーダー(SH−1000、コロナ電気(株)製)にて測定した(測定波長:405nm)。
【0060】
得られた測定値をもとに、B16 melanoma 4A5のメラニン生成に対する、HPAの抑制効果を、下記式により求めた。
【0061】
Inhibition (%) = [(A-B) / A] / (C / 100) × 100
[A : HPA未添加(コントロール)の場合の吸光度, B :HPA添加の場合の吸光度, C : 細胞生存率(%)]
【0062】
また、比較対象としてHPAの代わりにアルブチン(Sigma-Aldrich社製)を用い、同じ方法で、細胞が生成したメラニンの吸光度を測定し、アルブチンの、B16 melanoma 4A5のメラニン生成に対する抑制効果を求めた。なお、アルブチンは、終濃度が下記表2に記載の濃度になるよう、培地に添加した。
【0063】
(2)細胞毒性試験(細胞生存率)
培養したマウスメラノーマ由来B16 melanoma 4A5(RCB0557)を、上記と組成のDMEM培地を用い、96ウェルマイクロプレートに播種し(5.0×10
3 cells/0.1 mL/well)、さらに24時間培養した。その後、合成例1で合成したHPA、およびtheophylline(終濃度1 mM)を培地に添加した後70時間培養し、Cell Counting Kit-8 (同仁) を用いて2 時間反応させた。なお、HPAは、DMSOに0.1%になるように溶解させた溶液を、終濃度が下記表1に記載の濃度になるよう、培地に添加した。
【0064】
細胞毒性は、下記式により求めた。
【0065】
Cell viability (%) = [B / A] × 100
[A : HPA未添加(コントロール)の場合の細胞数, B :HPA添加の場合の細胞数]
【0066】
また、比較対象としてHPAの代わりにアルブチンを用い、同じ方法で細胞毒性試験を行った。なお、アルブチンは、終濃度が下記表2に記載の濃度になるよう、培地に添加した。
【0067】
(3)結果
HPAのメラニン生成抑制作用の検討結果(Inhibition(%))、及び細胞毒性試験結果(細胞生存率、Cell viability (%))を表1に併せて示す。
【0068】
【表1】
【0069】
アルブチンのメラニン生成抑制作用の検討結果(Inhibition(%))、及び細胞毒性試験結果(Cell viability (%))を表2に併せて示す。
【0070】
【表2】
【0071】
表1から明らかな通り、テオフィリン刺激により誘導されるB16 melanoma 4A5のメラニン生成に対して、1.0μMのHPAで有意な抑制作用が認められた。また、HPAのメラニン生成抑制作用のIC
50値は0.3μMであった(表1)。これに対し、表2から明らかな通り、従来より美白剤として用いられているアルブチンの、メラニン生成抑制作用のIC
50値は174μMであった。
【0072】
以上のことから、HPAにはアルブチンよりもはるかに高い、顕著なメラニン生成抑制作用があることが判る。
【0073】
また、HPAとアルブチンとで、メラニン生成抑制作用のIC
50値を示す濃度付近での細胞毒性を比較すると、表1から明らかな通り、HPAの場合は、メラニン生成抑制のIC
50値を示す0.3μMでの細胞生存率は、111.6 ± 3.3%であった。
【0074】
これに対し、メラニン生成抑制のIC
50値を示すアルブチンの濃度は174μMであったが、この濃度での細胞生存率は、当然のことながらアルブチン濃度が100μMの場合の細胞生存率、すなわち78.1±1.9%(表2)よりも低い(データは示していない。)。
【0075】
以上のことから、HPAはメラニン生成抑制作用の有効濃度での細胞毒性に対する安全性に優れていることがわかる。
【0076】
参考例1.チロシナーゼ阻害活性試験
(1)チロシナーゼ阻害活性試験
L-DOPA [L−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン、2.5 mM, 0.1Mリン酸緩衝液 (pH 6.8)] 70 μL、HPA20 μLの混合溶液に酵素液 (Sigma-Aldrich: マッシュルーム由来,80.5 units/mL) を120 μL加え,25℃で5分間インキュベートした。反応後405 nmにおける吸光度を測定した。なお、HPAは、DMSOに0.1%になるように溶解させた溶液を、終濃度が下記表3に記載の濃度になるように、培地に添加した。
【0077】
得られた測定値をもとに、チロシナーゼ活性阻害率を、下記式により求めた。
【0078】
Inhibition(%)={1−(B/A)}×100
[A : HPA未添加(コントロール)の場合の吸光度, B :HPA添加の場合の吸光度]
【0079】
また、比較対象としてHPAの代わりにコウジ酸(和光純薬工業(株)製)を用い、同じ方法で吸光度を測定し、チロシナーゼ活性阻害率を求めた。
【0080】
(2)結果
得られたチロシナーゼ阻害活性の試験結果(チロシナーゼ活性阻害率、Inhibition(%))を表3に示す。
【0081】
【表3】
【0082】
表3から明らかな通り、HPAには、マッシュルームチロシナーゼ阻害活性がほとんど認められなかった。なお、従来より美白剤として用いられているコウジ酸のチロシナーゼ阻害活性は、10μMのコウジ酸で22.3±2.1%であった。
【0083】
参考例2.RAW264.7細胞におけるリポ多糖 (LPS) 刺激による一酸化窒素産生抑制作用
(1)一酸化窒素産生抑制作用の確認
Hegazy M-E.F. et al., Chem. Pharm. Bull.,
60,363-370 (2012)に記載の方法に準じ、以下の方法で、LPS刺激により活性化されるRAW264.7細胞(ACTT No. TIB-71、マウスマクロファージ様細胞株)の一酸化窒素(NO)産生に対する、HPAの抑制作用の確認を行った。
【0084】
RAW264.7細胞を10%ウシ胎仔血清 (FBS), 100 units/mL ペニシリン, 100μg/mL ストレプトマイシン含有DMEM培地 (4500 mg/mL glucose)中で、37℃、5%炭酸ガス気相下で培養した。次いで、培養したRAW264.7細胞をセルスクレーパーを用いて培養容器から剥離し、上記と同じ組成のDMEM培地を用い、2.5×10
5 cells/ wellになるように調整して96 ウェルマイクロプレートに100μLずつ播種し、6時間前培養 (5 % CO
2、37℃)した。96 ウェルマイクロプレートに接着したRAW264.7細胞をPBS (-) で洗浄した後、上記と同じ組成のDMEM培地にHPAを含む培地100μLを、HPAの終濃度が下記表4記載の濃度になるように添加し、さらに10分培養後、LPS (
Escherichia coli 由来リポ多糖、Lipopolyisaccharide, Sigma社)を含むDMEM培地100μLを添加した (LPS終濃度:10μg/ mL)。
【0085】
18時間細胞を培養したのち、培地上清中に蓄積したNO
2-をGriess法により定量し、NO産生量とした。すなわち、培養上清をチューブに取り、同量のGriess試薬 (1% スルファニルアミド/0.1%
N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩/2.5% リン酸)を加えて混和し、10分間室温で放置した後に、マイクロプレートリーダーにて吸光度 (測定波長;570nm, 参照波長;655 nm) を測定した。DMEM培地で希釈した濃度既知のNaNO
2をスタンダードとして培養上清に蓄積したNO
2- を定量した。一酸化窒素産生阻害率 (%) は下記式により求めた。
【0086】
Inhibition (%) = [(A−B)/(A−C)]×100
A−C: 亜硝酸濃度 (μg/mL)
[A: LPS添加, HPA未添加の場合の吸光度、 B: LPS添加, HPA添加の場合の吸光度、C: LPS未添加, HPA未添加の場合の吸光度]
【0087】
また、比較対象としてHPAの代わりにCAPE(caffeic acid phenethyl ester、和光純薬工業(株)製)を用い、同じ方法でCAPEの一酸化窒素産生抑制作用を求めた。
【0088】
(2)結果
得られた一酸化窒素産生抑制作用の試験結果(一酸化窒素産生阻害率、Inhibition(%))を表4に示す。
【0089】
【表4】
【0090】
表4から明らかな通り、HPAにはほとんど一酸化窒素産生の抑制作用が認められなかった。一方、CAPEの一酸化窒素産生抑制作用のIC
50値は3.1 μMであった(データは示していない)。すなわち、一酸化窒素の産生能を指標にマクロファージの活性化、すなわちマクロファージの殺菌作用等を阻害しないことが判った。
【0091】
実施例2
合成例1で合成したHPAを含有する化粧水を調製し、経時での製剤の安定性及び使用性評価の試験を行った。
(1)HPA含有化粧水の調製
容器に、下記表5の「実施例2」の欄に記載のA成分を加え、均一に溶解させた。別の容器に、B成分を均一溶解させた。次いで、溶解させたB成分にA成分をゆっくり添加し、可溶化させた。全体が均一になるまで撹拌し、容器に充填した。
調製した化粧水中のHPAの濃度は、約1μMである。
【0092】
(2)製剤の安定性評価
上記(1)で調製した化粧水を40℃で1ヶ月保存した後、化粧水の状態を目視で観察し、臭いを確認した。
【0093】
(3)使用性評価
女性パネラー(10名)が、上記(1)で調製した化粧水を通常の使用法で用い、使用性に関する表5記載の各項目について、「5:非常に良い、4:良い、3:普通、2:やや悪い、1:非常に悪い」の5段階で評価した。得られた評価の平均点を評価点として、以下の基準で判定符号を付した。
【0094】
◎:評価点 5〜4.5
○:評価点 4.5〜3.5
△:評価点 3.5〜2.5
×:評価点 2.5以下
【0095】
(4)結果
得られた結果を表5に示す。
【0096】
【表5】
【0097】
実施例3〜4
表5の「実施例3」又は「実施例4」の欄の記載に従い、それぞれ実施例2と同様の方法で、HPAを含有する化粧水を調製した。
【0098】
実施例3〜4で調製した化粧水中のHPAの濃度は、それぞれ約300μM(実施例3)、約1000M(実施例4)である。
【0099】
また、実施例2と同様の方法で製剤の安定性評価、及び使用性評価を行った。
【0100】
得られた結果を表5に併せて示す。
【0101】
比較例1〜2
(1)アスコルビン酸含有化粧水の調製、及び製剤の安定性・使用性評価
表5記載の「比較例1」又は「比較例2」の欄の記載に従い、それぞれ実施例2と同様の方法で、本発明に係るHPAの代わりにアスコルビン酸を含有する化粧水を調製した。
【0102】
また、実施例2と同様の方法で製剤の安定性評価、及び使用性評価を行った。
【0103】
得られた結果を表5に併せて示す。
【0104】
(2)結果
表5の実施例2〜4の結果から明らかな通り、HPAを含有する本発明の化粧水は、40℃で1ヶ月保存しても、変色、異臭がなく、製剤の安定性に優れた可溶化型化粧水であった。また、実施例2〜4で調製した本発明の化粧水は、使用時の刺激感は無く、美白感、肌ツヤ改善効果、小じわの減少効果共に優れたものであった。
【0105】
これに対し、表5の比較例1〜2の結果から明らかな通り、医薬部外品主剤としても配合されるアスコルビン酸を含有する化粧水は、40℃で1ヶ月保存することにより変色及び異臭が確認され、経時での製剤の安定性に劣ることが判った。アスコルビン酸のアクティビティを保持するためには系のpHを低く保つ必要がある。そのため、比較例1及び比較例2で調製した化粧水のpHは、それぞれpH 3.41、pH 2.95で、アスコルビン酸のアクティビティを発揮するに適したpHであったが、用いたクエン酸バッファー量ではこの十分なpHが維持できず、製剤の安定性に影響を及ぼしたものと考えられる。また、多く配合しなければ使用効果が得られないため、かえって、べたつき感が出たりした。
【0106】
実施例5
合成例1で合成したHPAを含有する乳液を調製し、経時での製剤の安定性及び使用性評価の試験を行った。
【0107】
(1)HPA含有乳液の調製
容器に下記表6記載のA成分を加え、加熱・撹拌して均一に溶解させた。全量が仕込める乳化釜にB成分を秤り込み、加熱・撹拌して均一にした。B成分を撹拌しながら、上記で得られた油相(A成分)をゆっくり添加し、乳化を行った。ホモミキサーを作動させ、全体を均一にした後、減圧下で冷却した。バルク温度が40℃になれば、予め別の容器で溶解させたC成分を添加した。バルク温度が30℃以下になったら冷却・撹拌を停止し、常圧に戻した後、容器に充填した。
【0108】
調製した乳液中のHPAの濃度は、約260μMである。
【0109】
【表6】
【0110】
(2)製剤の安定性の評価及び使用性評価
実施例2と同様の方法で、得られた乳液の製剤の安定性の評価を行った。また、実施例2と同様の方法で、女性パネラー(10名)による使用性評価を行った。
【0111】
(3)結果
HPAを含有する本発明の乳液は、製剤の安定性も良好で、40℃で1ヶ月保存してもエマルジョンの分離・析出はなく、また、変色、異臭もなく、安定な製剤状態であった。
【0112】
また、本発明の乳液は使用時のべたつきがなく、使用中での刺激もなかった。更に、本発明の乳液を使用して1ヶ月後の肌は、やや美白感があり、肌のツヤが改善され、小じわの減少効果も認められた。
【0113】
実施例6
合成例1で合成したHPAを含有するフェイスクリームを調製し、経時での製剤の安定性及び使用性評価の試験を行った。
【0114】
(1)HPA含有フェイスクリームの調製
容器に下記表7記載のA成分を加え、加熱・撹拌して均一に溶解させた。全量が仕込める乳化釜にB成分を秤り込み、加熱・撹拌して均一にした。B成分を撹拌しながら、上記で得られた油相(A成分)をゆっくり添加し、乳化を行った。ホモミキサーを作動させ、全体を均一にした後、減圧下で冷却した。バルク温度が40℃になれば、予め別の容器で溶解させたC成分を添加した。バルク温度が30℃以下になったら冷却・撹拌を停止し、常圧に戻した。得られたフェイスクリームを容器に充填した。
【0115】
調製したフェイスクリーム中のHPAの濃度は、約520μMである。
【0116】
【表7】
【0117】
(2)製剤の安定性評価及び使用性評価
実施例2と同様の方法で、得られたフェイスクリームの製剤の安定性の評価を行った。また、実施例2と同様の方法で、女性パネラー(10名)による使用性評価を行った。
【0118】
(3)結果
HPAを含有する本発明のフェイスクリームは、製剤の安定性も良好で、40℃で1ヶ月保存してもエマルジョンの分離・析出はなく、また、変色、異臭もなく、安定な製剤状態であった。
【0119】
また、本発明のフェイスクリームは、使用時のべたつきがなく、使用中での刺激もなかった。更に、本発明のフェイスクリームを使用して1ヶ月後の肌は、やや美白感があり、肌のツヤが改善され、小じわの減少効果も認められた。
【0120】
実施例7
合成例1で合成したHPAを含有するエッセンスを調製し、経時での製剤の安定性及び使用性評価の試験を行った。
【0121】
(1)HPA含有エッセンスの調製
容器に下記表8記載のA成分を加え、均一に溶解させた。全量が仕込める製造釜にB成分を秤り込み、均一溶解させた。次いで溶解させたB成分にC成分を加えて均一にした後、A成分を加えて均一になるまで撹拌した。次に、D成分を加えて十分に撹拌して均一にした後、容器に充填した。
【0122】
調製したエッセンス中のHPAの濃度は、約520μMである。
【0123】
【表8】
【0124】
(2)製剤の安定性評価及び使用性評価
実施例2と同様の方法で、得られたエッセンスの製剤の安定性の評価を行った。また、実施例2と同様の方法で、女性パネラー(10名)による使用性評価を行った。
【0125】
(3)結果
HPAを含有する本発明のエッセンスは、製剤の安定性も良好で、40℃で1ヶ月保存してもゲルの粘度変化はなく、分離・析出もなく、また、変色、異臭もなく、安定な製剤状態であった。
【0126】
また、本発明のエッセンスは、使用時のべたつきがなく、使用中での刺激もなかった。更に、本発明のエッセンスを使用して1ヶ月後の肌は、やや美白感があり、肌のツヤが改善され、小じわの減少効果も認められた。
【0127】
実施例8
合成例1で合成したHPAを含有するBBクリームを調製し、経時での製剤の安定性及び使用性評価の試験を行った。
【0128】
(1)HPA含有BBクリームの調製
容器に下記表9記載のB成分を粉砕混合して均一にした。全量が仕込める製造釜にA成分を秤り込み、加熱・混合して均一にした。次いでA成分にB成分、C成分、D成分を順次加えて均一にした後、E成分を加えて乳化を行った。ホモミキサーを作動させ、全体を均一にした後、減圧下、冷却した。バルク温度が30℃以下になったら、冷却・撹拌を停止し、常圧に戻した後、容器に充填した。
【0129】
調製したBBクリーム中のHPAの濃度は、約300μMである。
【0130】
【表9】
【0131】
(2)製剤の安定性の評価及び使用性評価
実施例2と同様の方法で、得られたフェイスクリームの製剤の安定性の評価を行った。また、実施例2と同様の方法で、女性パネラー(10名)による使用性評価を行った。
【0132】
(3)結果
HPAを含有する本発明のBBクリームは、製剤の安定性も良好で、40℃で1ヶ月保存してもエマルジョンの分離・析出物は認められず、また、変色、異臭もなく、安定な製剤状態であった。
【0133】
また、本発明のBBクリームは、使用時のべたつきがなく、使用中での刺激もなかった。更に、本発明のBBクリームを使用して1ヶ月後の肌は、やや美白感があり、肌のツヤが改善され、小じわの減少効果も認められた。