特許第6263046号(P6263046)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6263046
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20180104BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20180104BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20180104BHJP
【FI】
   G07G1/12 361E
   G07G1/01 301E
   G06Q30/06
【請求項の数】6
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-35940(P2014-35940)
(22)【出願日】2014年2月26日
(65)【公開番号】特開2015-162023(P2015-162023A)
(43)【公開日】2015年9月7日
【審査請求日】2016年4月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】副島 秀俊
【審査官】 小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−129249(JP,A)
【文献】 特開平02−162492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00−1/12
G06Q 30/06
G06Q 30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の価格情報を示す広告の着脱予定日時を示す日付を入力する入力手段と、
商品毎に、企画期間の開始の日付及び終了の日付と、前記企画期間内及び前記企画期間の開始日前日における前記商品の価格情報と、を記憶する記憶手段と、
前記入力手段により入力された日付を前記企画期間の開始日または終了日とする商品を前記記憶手段が記憶する商品の中から検索して、検索された商品の前記日付における価格と当該日付の前日の前記商品の価格とが異なることを条件として、前記日付における、前記広告の着脱リストを生成する着脱リスト生成手段と、
前記着脱リストを出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、時間帯別に商品の価格情報を記憶し、
前記着脱リスト生成手段は、前記記憶手段が記憶した時間帯別の前記価格情報に基づいて、前記商品の内、前記入力手段によって入力された、前記広告の着脱予定日の着脱時刻における前記商品の価格情報と前記着脱予定日の前日における同時刻の価格情報とが同一の価格を示す商品を除外して、前記商品の着脱リストを生成し、
前記出力手段は、広告の前記着脱予定日の前記着脱時刻ごとの前記着脱リストを出力する、
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記着脱リスト生成手段により前記着脱リストから除外された商品を前記着脱予定日に対応付けて記憶するフラグ領域を備え、
前記出力手段は、前記フラグ領域の、前記着脱予定日に対応付けて記憶された商品を除いて、前記着脱予定日ごとの着脱リストを出力する、
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記出力手段は、
広告の着脱予定日ごとの着脱リストを表示する表示手段と、
広告の着脱予定日ごとの着脱リストを印字する印字手段と、
を備え、
前記着脱リスト生成手段は、
前記商品の内、一つの商品内で着脱予定日の前日の価格情報と該着脱予定日の価格情報とが同一の価格を示す商品を除外して、前記印字手段に印字される着脱リストを生成し、
且つ、前記商品の内、一つの商品内で着脱予定日の前日の価格情報と該着脱予定日の価格情報とが同一の価格を示す商品に、視覚的に区別されるマークを施して前記表示手段に表示される着脱リストを生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記着脱リスト生成手段は、さらに、前記商品の内、一つの商品内で、当該商品の価格情報を示す広告の前記日付の前日の価格情報と該日付の価格情報とが同一の価格を示す商品がマークされた、前記日付における前記広告の着脱リストを生成する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
商品の価格情報を示す広告の着脱リストの作成を行う情報処理装置を制御するコンピュータを、
商品の価格情報を示す前記広告の着脱予定日時を示す日付を入力する入力手段と、
商品毎に、企画期間の開始の日付及び終了の日付と、前記企画期間内及び前記企画期間の開始日前日における前記商品の価格情報と、を記憶する記憶手段と、
前記入力手段により入力された日付を前記企画期間の開始日または終了日とする商品を前記記憶手段が記憶する商品の中から検索して、検索された商品の前記日付における価格と当該日付の前日の前記商品の価格とが異なることを条件として、前記日付における、前記広告の着脱リストを生成する着脱リスト生成手段と、
広告の着脱予定日ごとの前記着脱リストを出力する出力手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、店舗などにストアサーバを配置し、ストアサーバで複数のPOS端末を集中管理できるようにしている。
このストアサーバの一機能として、特売期間をスケジュール管理し、特売前後に店員がPOP広告(Point of purchase advertising)の張替えを行うための商品リストをプリントアウトする機能がある。
店員はこのリストを見ながら商品のPOP広告の張替え作業を行う。
【0003】
しかし、このリストには、特売を開始する商品や特売を終了する商品の全てが一覧で表示されるため、特売開始の前後や特売終了の前後において価格変動が起こらない商品までもがリストに含まれてしまう。
価格変動の起こらない商品についてはPOP広告の張替え作業が必要ないため、その商品がリストに含まれてしまうと店員が張替えの必要な商品と取り違えてしまうので、問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、POP広告の張替えの対象となる商品をリストにして出力することのできる情報処理装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理装置は、商品の価格情報を示す広告の着脱予定日時を示す日付を入力する入力手段と、商品毎に、企画期間の開始の日付及び終了の日付と、前記企画期間内及び前記企画期間の開始日前日における前記商品の価格情報と、を記憶する記憶手段と、前記入力手段により入力された日付を前記企画期間の開始日または終了日とする商品を前記記憶手段が記憶する商品の中から検索して、検索された商品の前記日付における価格と当該日付の前日の前記商品の価格とが異なることを条件として、前記日付における、前記広告の着脱リストを生成する着脱リスト生成手段と、前記着脱リストを出力する出力手段と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、POSシステムの概略構成図である。
図2図2は、第1の実施形態のストアサーバのハードウエア構成図である。
図3図3は、予約テーブルと定番単価テーブルの構成図である。
図4図4は、ワークテーブルの構成図である。
図5図5は、検索画面の一例である。
図6図6は、帳票出力プログラムのフローチャートである。
図7図7は、ワークテーブル内の格納データの説明図である。
図8図8は、プログラム実行後のワークテーブル内の格納データの説明図である。
図9図9は、帳票出力例である。
図10図10は、第2の実施形態における帳票処理プログラムのフローチャートである。
図11図11は、ワークテーブル内の格納データの説明図である。
図12図12は、第3の実施形態における予約テーブルの構成図である。
図13図13は、帳票出力プログラムのフローチャートである。
図14図14は、第4の実施形態における表示器とプリンタのそれぞれの帳票出力例である。
図15図15は、第5の実施形態における表示器とプリンタのそれぞれの帳票出力例である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下においては、スーパーマーケット等の店舗に配置されるストアサーバに本実施形態の情報処理装置を適用する場合について説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、POS(Point of Sales)システムの概略構成図である。
図1に示すように、POSシステム1は、商品データ処理装置としての複数台(同図においては2台)のPOS端末2と、これらのPOS端末2にLAN(Local Area Network)3等の通信ネットワークを介して接続してPOS端末2を集中管理するストアサーバ4とで構成される。
【0009】
ストアサーバ4は、POSシステム1全体の制御を受け持つものである。また、表示器40−1やプリンタ40−2を備えると共に、店員にPOP広告(Point of purchase advertising)の張替えや作成等を指示するための指示書(POP着脱リスト)を作成して出力する機能を有するものである。この機能により、POP着脱リスト(以下帳票と呼ぶ)を表示部40−1に表示したり、プリンタ40−2でプリントアウトしたりすることが可能になる。
【0010】
図2は、ストアサーバ4のハードウエア構成図である。ストアサーバ4は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される制御部41と、通信I/F43と、I/O機器制御部44とがバス42を介して接続されて構成されている。
CPUは、各種のプログラムを実行し、各部を制御する中央演算処理装置である。
ROMは、EEPROMやFlashROMなどの書換え可能な不揮発性メモリである。
【0011】
EEPROMにはBIOSが記憶されている。また、FlashROMにはPOP広告着脱リストを帳票出力するための帳票出力プログラムPや、検索画面T等のデータが記憶されている。なお、帳票出力プログラムPや検索画面Tについては後述する。
RAMは、SRAMやDRAMなどの揮発性メモリである。RAMはCPUで実行するプログラムのワーク領域として利用される。
【0012】
I/O機器制御部44は、キーボード45、表示器46、プリンタ47及びHDD(Hard Disk Drive)48に接続されており、CPUと各部との間の通信を制御する。
キーボード45は、複数種類の入力キーを備え、押下された入力キーに対応する入力信号をI/O機器制御部44を通じてCPUに送信する。
【0013】
表示器46は、液晶ディスプレイなどの表示画面を備え、CPUから送信された文字情報や画像情報を表示用データに変換して表示画面に出力する。
プリンタ47は、CPUから送信された文字情報や画像情報をプリント用データに変換してプリント用紙に印字する。
【0014】
HDD(Hard Disk Drive)48は、OS(Operating System)やアプリケーションプログラム等を格納する。また、HDD48は各種のデータベースを有し、データベースの内部に、それぞれ、特売等を予約するための予約テーブルTb1や、商品の定番単価を登録する定番単価テーブルTb2や、帳票出力プログラムPで利用するワーク用一次テーブル(以下、ワークテーブルと呼ぶ)Tb3や、その他、参照用のテーブルとして例えば商品マスタテーブルなどを格納している。
【0015】
通信I/F43はLAN3(図1参照)と接続し、ストアサーバ4と複数台のPOS端末2とのネットワーク通信を行う。
続いて、制御部41のFlashROMに格納されている帳票出力プログラムPの処理について説明する。
【0016】
先ず、帳票出力プログラムPの参照するテーブル等について説明する。
図3は、予約テーブルTb1と定番単価テーブルTb2のフィールドの構成図である。
図3に示すように予約テーブルTb1のフィールドは「商品コード」F11、「企画コード」F12、「企画の期間(開始の日時)」F13、「企画の期間(終了の日時)」F14、及び「設定単価」F15等の項目により構成されている。同図においてその他の項目は省略している。
【0017】
「商品コード」F11には、商品のユニークな識別コードが格納される。
「企画コード」F12には、企画のユニークな識別コードが格納される。
「企画の期間(開始の日時)」F13には、企画の行われる期間の開始日時が格納される。
「企画の期間(終了の日時)」F14には、企画の行われる期間の終了日時が格納される。
【0018】
「設定単価」F15には、企画期間中の特売単価が格納される。この特売単価は企画期間を通して一定の価格をとっている。
なお、本明細書で述べる「企画」は主に特売のことを指している。
他方の定番単価テーブルTb2のフィールドは「商品コード」F11及び「定番単価」F22の項目で構成されている。
【0019】
「定番単価」F22には、通常の商品単価が格納される。
予約テーブルTb1や定番単価テーブルTb2の各項目にはユーザによる手入力や商品マスタテーブルなどの参照テーブルから取得した関連データが登録されることになる。この登録についての詳しい説明は省略する。
【0020】
以下では、予約テーブルTb1と定番単価テーブルTb2に既に複数レコード分のデータが登録されているものとして説明する。
続いて、帳票出力プログラムPの処理において一時的にデータを格納するためのワークテーブルTb3の構成について説明する。
【0021】
図4はワークテーブルTb3の構成図である。
図4に示すようにワークテーブルTb3のフィールドは、「区分」F31、「店コード」F41、「店名」F42、「部門」F43、「商品コード」F11、「商品名称」F44、「企画コード」F12、「企画名称」F45、「企画の期間(開始の日時)」F13、「企画の期間(終了の日時)」F14、「設定単価」F15、及び「未出力フラグ」F32などの項目により構成される。
【0022】
帳票出力プログラムPが実行されると、予約テーブルTb1や定番単価テーブルTb2から抽出されたデータや、途中の生成データなどがワークテーブルTb3の各フィールドに登録される。また、予約テーブルTb1や定番単価テーブルTb2にない情報は適宜参照テーブルから取得したものが登録される。
【0023】
続いて、帳票出力プログラムPの初期画面である検索画面について説明する。
図5は、その検索画面の一例である。
同図の検索画面Tは、選択項目として「区分」T1と「指定日時」T2が設けられている。また、実行ボタンとして帳票出力ボタンT3が設けられている。
「区分」T1は、POP広告を剥がすための「戻し」や、POP広告を貼るための「設定」を選択するための項目である。
【0024】
「指定日時」T2は、出力する帳票の日付けや時間(POP広告の着脱予定日時)を指定するための項目である。
ユーザが各項目の入力欄T10、T20に検索情報を入力し、帳票出力ボタンT3を押すことにより、CPUが検索情報をキーにして、帳票出力プログラムPに記述の所定の処理を行う。
なお、本例では、検索項目として「区分」T1と「指定日時」T2を設けたが、その他にも「企画名称」や「商品名称」や「店名」や「部門」などを検索項目として加えても良い。
【0025】
ここで、帳票出力プログラムPの処理フローについて説明する。
図6は、帳票出力プログラムPのフローチャートである。
帳票出力プログラムPは、手動又は自動で帳票出力プログラムPの先頭の命令コードがCPUに読み込まれることにより、処理が開始される。
【0026】
手動であれば、ユーザがキーボード45にある実行キーを押すことにより帳票出力プログラムPがCPUに読み込まれて処理が開始される。
また、自動であれば、予めユーザが起動のタイミングを設定しておくことにより、起動のタイミングになると帳票出力プログラムPが立ち上がり、処理が開始される。例えば、システムクロックの計時する時刻において営業終了時間を起動タイミングに設定する。この場合、営業終了時間になると帳票出力プログラムPがCPUに自動で読み込まれて、処理が開始される。またログオンを起動タイミングに設定した場合は、ユーザがログオンした際に帳票出力プログラムPがCPUに自動で読み込まれて、処理が開始される。
【0027】
先ず、帳票出力プログラムPが起動すると、検索画面Tを表示器46の画面に表示する(S1)。
次に、図5の検索画面Tの帳票出力ボタンT3が押されたか否かを判定する(S2)。
ステップS2で「NO」判定の場合、帳票出力ボタンT3の押下が検出されるまで待機する。
【0028】
ここで、図5の検索画面Tの入力欄T20にユーザが「戻し・設定」を入力して帳票出力ボタンT3を押したとする。
すると、ステップS2で「YES」判定となり、「戻し」に該当する商品の情報を予約テーブルTb1から抽出してワークテーブルTb3に登録する(S3)。なお、予約テーブルTb1にない情報は適宜参照テーブルから取得して登録される。
ステップS3の処理は、より具体的に示すと次の通りとなる。
【0029】
予約テーブルTb1(図3参照)の「企画の期間(終了の日時)」F14に格納されている日時情報を検索の対象にして、検索画面T(図5参照)の「指定日時」の入力欄T20に入力された日時の前日の指定日時に一致するレコードを抽出する。
抽出したレコードはワークテーブルTb3(図4参照)に順次格納する。このとき、各レコードの「区分」F31に「戻し」を設定する。また、レコード内で足りない情報は、適宜マスタテーブルなどの参照テーブルから取得して、対応する項目に格納する。
【0030】
従って、ステップS3の処理直後では「未出力フラグ」F32のみが「NULL」となる。
ステップS3に続き、「設定」に該当する商品の情報を予約テーブルTb1から抽出してワークテーブルTb3に登録する(S4)。
ステップS4で抽出した情報もステップS3と同様にワークテーブルTb3の各項目に登録されることになる。また、予約テーブルTb1にない情報は適宜参照テーブルから取得して登録されることになる。
【0031】
ステップS4の処理は、より具体的に示すと次の通りとなる。
予約テーブルTb1(図3参照)の「企画の期間(開始の日時)」F13に格納されている日時情報を検索の対象にして、検索画面T(図5参照)の「指定日時」の入力欄T20に入力した日時と一致するレコードを抽出する。
【0032】
抽出したレコードはワークテーブルに順次格納する。このとき、各レコードの「区分」F31に「設定」を設定する。また、レコード内で足りない情報は、適宜マスタテーブルなどの参照テーブルから取得して、対応する項目に格納する。
従って、ステップS4の処理直後では「未出力フラグ」F32のみが「NULL」となる。
【0033】
ここで、ワークテーブルTb3(図4参照)内の格納データの内容について説明する。
図7は、ステップS4の処理後のワークテーブルTb3内の格納データの内容を示す説明図である。
同図においては左側に、「戻し」の商品一覧(「戻し」リストA)を配置し、同図の右に「戻し」の各商品コードに対応させて、「設定」の商品一覧(「設定」リストB)を配置した。言うまでもないが、実際は「設定」に該当するレコードは「戻し」の最終行の次の行から順次格納されることになる。
【0034】
同図は、検索画面T(図5参照)において「指定日時」の入力欄T20に「2月3日」を入力し、「区分」に「戻し・設定」を入力して実行したときの、ワークテーブルTb3(図4参照)内の格納データの内容を示している。
この例においては、図6のステップS3の処理が実行されると、予約テーブルTb1(図3参照)の「企画の期間(終了の日時)」F14の格納情報を対象に、「2月3日」の前日つまり「2月2日」をもつレコードが抽出されることになる。そして抽出されたレコードに「区分」F31として「戻し」が付け加えられて、ワークテーブルTb3に格納される。
【0035】
図7の「戻し」リストAにおいては企画コード1に対応する商品コード1〜4の予約情報と、企画コード2に対応する商品コード5〜10の予約情報が「戻し」に該当するものとして、レコードとして登録されている。なお、この段階で「未出力フラグ」F32は「NULL」である。
【0036】
また、図6のステップS4の処理が実行されると、予約テーブルTb1の「企画の期間(開始の日時)」項目F13の格納情報を対象に、「2月3日」をもつレコードが抽出されることになる。そして抽出されたレコードに「区分」F31として「設定」が付け加えられ、ワークテーブルTb3に格納される。
【0037】
図7の「設定」リストBにおいては企画コード3に対応する商品コード1〜7及び11〜15の予約情報が「設定」に該当するものとして、レコードとして登録されている。なお、「設定」リストBにおいても、この段階で「未出力フラグ」F32は「NULL」である。
図6の処理に戻り、ステップS5からステップS9の処理について図7図8を適宜参照しながら説明する。ステップS5からステップS9の処理は、単価変動のない商品のレコードを削除等して帳票を生成するための着脱リスト生成手段に相当するものである。
【0038】
先ず、ステップS5で、ワークテーブルTb3(図4参照)の「未出力フラグ」F32を対象にして「NULL」のレコードを検索し、この検索がヒットしたレコードを対象に更に「商品コード」F11において商品コードが重複するレコードを検索する。そして、検索結果を基に該当するレコードの有無を判定する。図7に示す例では、「未出力フラグ」F32が「NULL」のものは全レコードである。全レコードの内で商品コードが重複するレコードは、「戻し」リストAと「設定」リストBの比較から明らかなように、商品コード1から7となる。
【0039】
ステップS5で「YES」判定の場合、該当するレコードの中から、商品コードのより若い番号のレコードのペアを抽出する(S6)。図7の例では、最初は「戻し」リストAの商品コード1のレコードと「設定」リストBの商品コード1のレコードが該当する。その後も同様に、順次商品コード2、3と続き、最後は「戻し」リストAの商品コード7のレコードと「設定」リストBの商品コード7のレコードが該当することになる。
【0040】
続いて、ステップS6で抽出したペアのレコードがもつそれぞれの「設定単価」F15の情報を比較し、情報が一致するか否かつまり設定単価が同じか否かを判定する(S7)。図7の例では、最初の該当レコードは商品コード1なので「戻し」リストAの設定単価「100円」と「設定」リストBの設定単価「100円」が比較の対象となる。その後も、順次、「戻し」リストAの商品コード2の設定単価「50円」と「設定」リストBの商品コード2の設定単価「50円」、同様にして商品コード3の設定単価の比較となり、最後は「戻し」リストAの商品コード7の設定単価「50円」と「設定」リストBの商品コード7の設定単価「80円」が比較の対象となる。
【0041】
ステップS7で「NO」判定の場合、ワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に設定単価が変動することを示す「0」を入力し(S8)、ステップS5の処理から繰り返し実行する。図7の例では、「戻し」リストAの商品コード5から7の設定単価と「設定」リストBの商品コード5から7の設定単価がそれぞれ「50円」と「80円」で不一致であるため、「戻し」リストAと「設定」リストBのそれぞれの商品コード5から7の「未出力フラグ」F32に「0」が登録される。
【0042】
一方、ステップS7で「YES」判定の場合、ワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に設定単価が変動しないことを示す「1」を入力し(S9)、ステップS5からの処理を繰り返す。図7の例では、「戻し」リストAの商品コード1から4の設定単価と「設定」リストBの商品コード1から4の設定単価が「100円」と「100円」または「50円」と「50円」で一致するため、「戻し」リストAと「設定」リストBのそれぞれの商品コード1から4の「未出力フラグ」F32に「1」が登録される。図7において「未出力フラグ」F32に「1」が登録されるレコードを網掛けで示した。なお、後述する処理において「未出力フラグ」F32に「1」が登録されるレコードも網掛けで示した。
【0043】
図8は、プログラムPの実行処理を終えた後のワークテーブルTb3内の格納データの内容を示す説明図である。
同図においては図7の「戻し」リストAの商品一覧と「設定」リストBの商品一覧が通常の並びで示されている。
【0044】
ステップS9の処理が行われると、図8の範囲80に示すように、「区分」F31が「戻し」の商品コード1から4と「区分」F31が「設定」の商品コード1から4の各レコードは「未出力フラグ」F32の欄に「1」が設定されることになる。また、図8の範囲81に示すように「戻し」と「設定」のそれぞれの商品コード5から7の各レコードは「未出力フラグ」F32の欄に「0」が設定されることになる。
【0045】
以上にようにして該当する全てのレコードの「未出力フラグ」F32の欄に値が設定されると、ステップS5で「NO」判定となり、続くステップS10の処理に移行する。
ステップS10の処理では設定単価と定番単価の比較処理を実行する。
【0046】
ステップS10の処理では、ワークテーブルTb3(図4参照)の「商品コード」F11を対象に商品コードの重複しないレコードを検索し、そのレコードの中で更に「区分」F31を対象に「戻し」が設定されているレコードを検索し、該当するレコードを抽出する。図7の例では、商品コード8から10は「戻し」リストAにあり、「設定」リストBにはない。よって、商品コード8から10のレコードが該当することになる。
【0047】
続いて、抽出したレコードの商品コードを検索キーにして定番単価テーブルTb2(図3参照)内を検索し、該当するレコードの「定番単価」F22から定番単価を抽出する。
そして、商品コード別に、先に抽出したレコードがもつ設定単価と後に抽出したその商品の定番単価とを比較する。
【0048】
この比較結果が一致の場合、ワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に設定単価が変動しないことを示す「1」を入力する。また、比較結果が不一致の場合、ワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に設定単価が変動することを示す「0」を入力する。図7の例では、商品コード8のレコードであればこれを検索キーにして定番単価テーブルTb2から商品コード8の定番単価を抽出し、商品コード8のレコードがもつ設定価格と、抽出した定番単価とを比較する。更に商品コード9、10の順番で対応する定番単価の情報を抽出し、それぞれの設定単価と比較する。なお、本例では、便宜的に商品コード8から10の全ての定番単価を100円とし、この定番単価を設定単価との比較のためリストBに配置した。従って、商品コード8、9は、設定単価「100円」であり定番単価「100円」と一致するため、ワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に「1」が格納される。また、商品コード10は設定単価「50円」であり定番単価「100円」と異なるためワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に「0」が格納される。
【0049】
図8においては、範囲82に示すように、「区分」F31が「戻し」の商品コード8、9の「未出力フラグ」F32の欄に「1」が設定される。また、範囲83に示すように、「区分」F31が「戻し」の商品コード10の「未出力フラグ」F32の欄に「0」が設定される。
続いて、ステップS11で設定単価と定番単価の比較処理を実行する。
この処理では、ワークテーブルTb3(図4参照)の「商品コード」F11を対象に商品コードの重複しないレコードを検索し、そのレコードの中で更に「区分」F31を対象に「設定」が設定されているレコードを検索し、該当するレコードを抽出する。
次に、抽出したレコードの商品コードを検索キーにして定番単価テーブルTb2(図3参照)内を検索し、該当するレコードの「定番単価」F22から定番単価を抽出する。
そして、商品コード別に、先に抽出したレコードがもつ設定単価と後に抽出したその商品の定番単価とを比較する。
【0050】
この比較結果が一致の場合、ワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に設定単価が変動しないことを示す「1」を入力する。また、比較結果が不一致の場合、ワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に設定単価が変動することを示す「0」を入力する。
【0051】
図7の例では、商品コード11であればこれを検索キーにして定番単価テーブルTb2から商品コード11の定番単価を抽出し、商品コード11のレコードがもつ設定価格と抽出した定番単価とを比較する。更に商品コード12〜15の順番で対応する定番単価の情報を抽出し、それぞれの設定単価と比較する。なお、本例では、便宜的に商品コード11から15の全ての定番単価を50円とし、この定番単価を設定単価との比較のためリストAに配置した。従って、商品コード15は設定単価「50円」であり定番単価「50円」と一致するためワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に「1」が格納される。また、商品コード11〜14は設定単価「100円」であり定番単価「50円」と異なるためワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に「0」が格納される。
【0052】
図8においては、範囲85に示すように、「区分」F31が「設定」の商品コード15の「未出力フラグ」F32の欄に「1」が設定される。また、範囲84に示すように、「区分」F31が「設定」の商品コード10の「未出力フラグ」F32の欄に「0」が設定される。
【0053】
本プログラムPは、以上のようにして、ワークテーブルTb3の全てのレコードの「未出力フラグ」F32に値つまり価格変動がない商品の判定値を設定する。
そして、ワークテーブルTb3の全てのレコードの「未出力フラグ」F32に値が設定されると、ワークテーブルに設定されている情報を基に出力形態に応じた所定フォームの帳票を生成してその帳票を出力し(S12)、本処理を終了する。帳票の出力機器は表示器46やプリンタ47である。表示器46において表示画面に帳票を表示したり、又はプリンタ47においてプリント用紙に帳票を印字して出力したりして処理を終了する。
【0054】
このように本処理は、単価変動のない商品のレコードを削除等して帳票を生成する着脱リスト生成手段として機能する。
図9は、ステップS12の帳票(着脱リストとも言う)の出力例である。
本例は、「未出力フラグ」F32に「1」が設定されている商品を削除し、「未出力フラグ」F32に「0」が設定されている商品だけを帳票出力したときのものである。また、ここでは区分が「設定」のもの、つまりPOP広告の貼り替えが必要な商品だけを帳票出力したものを示している。
【0055】
同図の帳票90は、図4に示すワークテーブルの項目以外にも「営業日」や「天候」や「自社コード」などの他の情報を付けて出力した場合のものである。
【0056】
帳票90の「新単価」F91は「設定単価」F15に相当する。「特売NO」F92は「企画コード」F12に相当する。「JAN(Japan Article Number)コード」F93は「商品コード」F11に相当する。「名称」F94は「商品名称」F44に相当する。「開始日時」F95、「終了日時」F96は、それぞれ、「企画の期間(開始の日時)」F13と「企画の期間(終了の日時)」F14に相当する。なお、本例では時刻が表示されているが、これらは、「企画の期間(開始の日時)」F13に開始日を設定した際に付加された店の営業開始時刻と「企画の期間(終了の日時)」F14に終了日を設定した際に付加される店の営業終了時刻である。
【0057】
「新単価」F91と「定番単価」F22に設定されている値を確認すると、先頭の商品「商品A」R1は定番単価「219円」、新単価「180円」で値が異なり、新単価へのPOPの貼り付けが必要な商品であることが分かる。その他の商品も全て、新単価と定番単価は異なり、新単価へのPOPの貼り付けが必要な商品である。従って、この一覧に価格の変動がない商品つまりPOPの貼り付けが必要の無い商品は出力されていないことになる。
【0058】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では日付単位で帳票出力するストアサーバの構成について説明した。
第2の実施形態では時間単位で帳票出力するストアサーバの構成について説明する。
ここでは時間単位の企画としてタイムサービスを例に説明する。
【0059】
タイムサービスは特売期間を時間単位で区切った企画であるため、予約テーブルTb1の「企画の期間(開始の日時)」F13と「企画の期間(終了の日時)」F14において時間区切りで開始時刻と終了時刻を予め設定しておく必要がある。なお、実施形態1では、1日単位で区切る企画において開始時刻に営業開始時刻を設定し、終了時刻に営業終了時刻を設定する構成をとった。このため、第2の実施形態ではタイムサービスにおいては店の営業開始時刻や営業終了時刻は使用しないものとする。
【0060】
例えば店の営業時間が9時から21時であれば、9時と21時は使用しない。タイムサービスを16時から18時まで実施するとき、「企画の期間(開始の日時)」F13に日付と開始時刻「16時」を設定し、「企画の期間(終了の日時)」F14に日付と終了時刻「18時」を設定する。
【0061】
図10は、第2の実施形態における帳票処理プログラムPのフローチャートである。
なお、本処理の説明において第1の実施形態のフローチャート(図6)と共通する部分には同じステップ番号を付与し、共通する処理の説明は必要に応じて省略するものとする。
【0062】
先ず、図5に示す検索画面Tの指定日の入力欄T20に日付と時刻を入力すると、図10の処理は次のようにして行われる。
指定日の入力欄T20に入力された時刻について営業開始時刻と営業終了時刻を除く時間であるか否かを判定する(S101)。
ステップS101で「NO」判定の場合、図6の処理フローのステップS3以下の処理を実行する。
【0063】
ステップS101で「YES」判定の場合、タイムサービスであると判定し、予約テーブルTb1(図3参照)の「企画の期間(開始の日時)」F13に格納されている日時情報を検索の対象にして、検索画面T(図5参照)にて指定された日付と時刻に一致するレコードを抽出する(S102)。
【0064】
抽出したレコードはワークテーブルTb3(図4参照)に順次格納する。このとき、各レコードの「区分」F31に「設定」を設定する。また、レコード内で足りない情報は、適宜マスタテーブルから取得して、対応する項目に格納する。
【0065】
ステップS102に続き、予約テーブルTb1(図3参照)の「企画の期間(開始の日時)」F13に格納されている日時情報を検索の対象にして、検索画面T(図5参照)にて指定された日時の前日の開始時刻と一致するレコードを抽出する(S103)。
【0066】
抽出したレコードはワークテーブルに順次格納する。このとき、各レコードの「区分」F31には同様に「設定」を設定する。また、レコード内で足りない情報は、適宜マスタテーブルから取得して、対応する項目に格納する。
従って、ステップS103の処理直後では「未出力フラグ」F32のみが「NULL」となる。
【0067】
図11は、ステップS103の処理後のワークテーブルTb3内の格納データの内容を示す説明図である。
同図においては便宜的に左側に、指定日の商品一覧Cを配置し、同図の右に指定日の前日の商品一覧Dを配置した。
【0068】
同図は、検索画面T(図5参照)において「指定日時」の入力欄T20に「2月6日 16:00」を入力し、「区分」に「戻し・設定」を入力して実行したときの、ワークテーブルTb3(図4参照)内の格納データの内容を示している。
【0069】
図10のステップS102の処理が実行されると、予約テーブルTb1(図3参照)の「企画の期間(開始の日時)」F13に格納されている情報を対象に検索が実行されて、「2月6日 16:00」をもつレコードが抽出される。そして抽出されたレコードに「区分」F31として「設定」が付け加えられて、ワークテーブルTb3に格納される。
【0070】
図11には企画コード5に対応する商品コード1〜4の予約情報がヒットし、ワークテーブルTb3に登録されたときの状態が示されている。なお、この段階で「未出力フラグ」F32は「NULL」である。
【0071】
また、図11のステップS103の処理が実行されると、ステップS102と同様に予約テーブルTb1の「企画の期間(開始の日時)」F13に格納されている情報を対象に検索が実行される。そして、この処理では「2月6日」の前日の「2月5日」の「16:00」に該当するレコードが抽出される。そして抽出されたレコードに「区分」F31として「設定」が付け加えられ、ワークテーブルTb3に格納される。
【0072】
図11には企画コード5に対応する商品コード1〜3の予約情報がヒットし、ワークテーブルTb3に登録されたときの状態が示されている。なお、この段階で「未出力フラグ」F32は「NULL」である。
【0073】
図11の処理に戻り、続く処理について説明する。
ステップS103に続く処理は、図6のステップS5からステップS9の処理と同じである。つまり、単価変動のない商品のレコードを削除等するための指定処理を実行する。
【0074】
先ず、ワークテーブルTb3(図4参照)の「未出力フラグ」F32を対象にして「NULL」のレコードを検索し、この検索がヒットしたレコードを対象に、商品コードの若い番号順にレコードのペアを抽出する(S6)。図11の例では、最初は商品コード1をもつ二つのレコードが該当する。商品コード1が該当しない場合は、商品コード2、3の順にレコードのペアを抽出する。
【0075】
続いて、ステップS6で抽出したペアのレコードがもつそれぞれの「設定単価」F15の情報を比較し、情報が一致するか否かつまり設定単価が同じか否かを判定する(S7)。図11の例では、最初の該当レコードは商品コード1なので指定日時の設定単価「80円」と前日の同時刻の設定単価「80円」が比較の対象となる。
【0076】
ステップS7で「NO」判定の場合、ワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に「0」を入力し(S8)、ステップS5の処理から繰り返し実行する。図11の例では、指定日時の商品コード3の設定単価と前日の同時刻の商品コード3の設定単価が一致しないので、商品コード3の「未出力フラグ」F32に「0」が登録される。
【0077】
一方、ステップS7で「YES」判定の場合、ワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に設定単価が変動しないことを示す「1」を入力し(S9)、ステップS5からの処理を繰り返す。図11の例では、指定日時の商品コード1及び商品コード2の設定単価と前日の同時刻の商品コード1及び商品コード2の設定単価がそれぞれ一致するので、商品コード1と商品コード2の「未出力フラグ」F32に「1」が登録される。
【0078】
以上にようにして該当する全てのレコードの「未出力フラグ」F32の欄に値が設定されると、ステップS5で「NO」判定となり、続くステップS104の処理に移行する。
【0079】
ステップS104の処理では、ワークテーブルTb3(図4参照)の「未出力フラグ」F32を対象にして「NULL」のレコードを検索し、この検索がヒットしたレコードの「未出力フラグ」F32に「0」を入力する。図11の例では、商品コード4が該当し、商品コード4の「未出力フラグ」F32に「0」が登録される。
【0080】
抽出したレコードの「未出力フラグ」F32へのフラグの入力が終わると、ワークテーブルTb3の「企画の期間(開始の日時)」F13に指定日時が設定されているレコードを「未出力フラグ」F32の登録内容に基づいて帳票出力し(S12)、本処理を終了する。例えば、「未出力フラグ」F32の登録内容が「1」のものを削除して登録内容が「0」のものだけ帳票出力して処理を終了する。
【0081】
(第3の実施形態)
第3の実施形態では実施形態のストアサーバの構成において、帳票を再出力するための手段を更に設けたものについて説明する。
なお、実施形態のストアサーバの説明と重複する説明は適宜省略する。
【0082】
図12は、第3の実施形態のストアサーバに格納される予約テーブルのフィールドの構成図である。
【0083】
同図に示すように、予約テーブルTb10のフィールドは、予約テーブルTb1の「商品コード」F11、「企画コード」F12、「企画の期間(開始の日時)」F13、「企画の期間(終了の日時)」F14、及び「設定単価」F15に加え、更に二つの「フラグ領域」F120、F121を備えている。同図においてその他の項目は省略している。
【0084】
「フラグ領域」F120、F121は、帳票出力プログラムPの実行によりワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に登録されたフラグを格納するために設けられている。「フラグ領域」F120は「企画の期間(開始の日時)」F13に対応し、「フラグ領域」F121は「企画の期間(終了の日時)」F14に対応する。
【0085】
帳票出力プログラムPが実行され、図6のステップS12の処理を終えると、ワークテーブルTb3の「未出力フラグ」F32に登録された全てのフラグを予約テーブルTb10の対応する「フラグ領域」F120、F121にコピーして、処理を終える。
【0086】
図8を参照して具体的に説明する。
「商品コード」F11が「10」のレコードの場合、「企画コード」F12が「2」、「終了日」F14が「2月2日」、「未出力フラグ」F32が「0」である。従って、「商品コード」F11が「10」、「企画コード」F12が「2」、「終了日」F14が「2月2日」の、3つのキーに該当するレコードを予約テーブルTb10から抽出し、「企画の期間(終了の日時)」F14の「フラグ領域」F121に対応する位置に「未出力フラグ」F32の値「0」を埋め込む。そして、値「0」を埋め込んだデータを予約テーブルTb10に再び戻してレコードを更新する。
【0087】
図13は、第3の実施形態のストアサーバにおける帳票出力プログラムPのフローチャートである。
ステップS1及びステップS2の処理は実施形態の図6の説明の繰り返しになるため省略する。
【0088】
ステップS130において、予約テーブルTb10から「企画の終了の日時」F14欄が指定日の前日で且つ「フラグ領域」F121が「0」のレコードを抽出して、「区分」F31に「戻し」を設定し、「未出力フラグ」F32に「フラグ領域」F121の「0」を設定してワークテーブルTb3に格納する。
【0089】
続くステップS140において、予約テーブルTb10から「企画の開始の日時」F13欄が指定日で且つ「フラグ領域」F120が「0」のレコードを抽出して、「区分」F31に「設定」を設定し、「未出力フラグ」F32に「フラグ領域」F120の「0」を設定してワークテーブルTb3に格納する。
【0090】
その後は、実施形態の図6と同様に帳票出力をして(S12)、処理を終了する。
以上のように、第3の実施形態では予約テーブルにフラグ領域を設けた。このことにより、一回目の帳票出力において算出された帳票出力が不要な商品データを予約テーブルに記憶させておくことができる。このため、日時を指定して帳票を出力した後、セッションを切るなどしてワークテーブル内のデータが削除された場合であっても、予約テーブルのフラグ領域を参照するだけで、出力不要な商品を除外して帳票を出力することができるようになる。
【0091】
(第4の実施形態)
実施形態のストアサーバでは表示器46及びプリンタ47共に価格変動の無い商品は削除し、価格変動のある商品だけを出力するようにした。
第4の実施形態では表示器46とプリンタ47とで異なる出力方式のストアサーバについて説明する。
【0092】
実施形態では帳票出力プログラムPのステップS11までの処理(図6参照)により、ワークテーブルTb3(図4参照)の「未出力フラグ」F32に「1」または「0」の値を設定した。
【0093】
第4の実施形態ではステップS11に続くステップS12の出力処理において、表示器46に対する帳票出力とプリンタ47に対する帳票出力とで異なる処理を行う。
先ず、プリンタ47に対する帳票出力では、CPUは、ワークテーブルTb3において「未出力フラグ」F32の値「0」のレコードの全てを抽出し、それらを所定のレイアウトに配置してなる帳票データをプリンタ47に送信する。プリンタ47は、CPUから受け取ったデータをプリント用紙に印字し、帳票として出力する。
【0094】
一方、表示器46に対する帳票出力では、CPUは、ワークテーブルTb3に登録されている全レコードを抽出する。抽出したレコードの内で「未出力フラグ」F32の値「1」のレコードの表示範囲に視覚的に他のデータと区別可能な色を設定する。そして、価格変動の有る商品と価格変動の無い商品とを共に表示器46に出力し、それぞれを設定色により色分けして表示させる。例えば、基本色を白黒の2値とし、設定色を半透明の赤にすると、価格変動の無い商品の段に赤色の帯が表示される。
【0095】
図14は、表示器46とプリンタ47のそれぞれの帳票出力例である。
図14(a)は、表示器46に対する帳票出力例であり、図14(b)は、プリンタ47に対する帳票出力例である。
【0096】
図14(a)に示すように表示器46に対する帳票出力は、価格変動の無い商品を削除せずにそのまま残し、同図においては網掛けで示す半透明の赤色の帯140〜142を施した。
半透明であるため、価格の変動が無いものとしてどの商品が除外されたのか分かるようになっている。
【0097】
図14(b)に示すようにプリンタ47に対する帳票出力は、図14(a)において網掛けで示す価格変動の無い商品を完全に削除し、価格変動のあるつまりPOP広告の張替えが必要な商品のみを表示させるようにした。
【0098】
なお、表示器46への帳票出力の例では、価格変動の無い商品に色を設定したがこの限りではない。この他にも対象領域を網掛けにしたり、又は対象領域の一部に所定の記号を施したりするなど、価格変動の無い商品と価格変動の有る商品とで視覚的に区別できるようにマークするマーク手段を備えていれば良い。
【0099】
(第5の実施形態)
第4の実施形態では表示器46とプリンタ47とで帳票の異なる出力方式を採用した例を示した。
第5の実施形態では価格変動の無い商品を削除せずにマークする出力方式を表示器46とプリンタ47が共に採用した例を示す。
【0100】
図6のステップS12の出力処理において、表示器46に対する帳票出力では、CPUは、ワークテーブルTb3に登録されている全レコードを抽出する。抽出したレコードの内で「未出力フラグ」F32の値「1」のレコードの表示範囲に視覚的に他のデータと区別可能な色を設定する。そして、価格変動の有る商品と価格変動の無い商品とを共に表示器46に出力し、それぞれを設定色により色分けして表示させる。
【0101】
また、プリンタ47に対する帳票出力では、表示器46に表示させているデータを流用して、プリンタ47へ帳票データを送信する。プリンタ47は、CPUから受け取ったデータをプリント用紙に印字し、帳票として出力する。
【0102】
図15は、表示器46とプリンタ47のそれぞれの帳票出力例である。
図15(a)は、表示器46に対する帳票出力例であり、図14(a)に相当する。
図15(b)は、プリンタ47に対する帳票出力例である。
図15(b)に示すようにプリンタ47に対する帳票出力は、表示器46に対する帳票出力と同様に価格変動の無い商品を削除せずにそのまま残し、同図においては網掛けで示す赤色の帯150〜152を施した。
【0103】
なお、赤色の帯は背景に使用され、文字が認識できるようになっているため、価格の変動が無いものとしてどの商品が除外されたのか分かるようになっている。
【0104】
表示器46及びプリンタ47への帳票出力の例では、価格変動の無い商品に色を設定したがこの限りではない。この他にも対象領域を網掛けにしたり、又は対象領域の一部に所定の記号を施したりするなど、価格変動の無い商品と価格変動の有る商品とで視覚的に区別できるようにマークするマーク手段を備えていれば良い。
【0105】
以上のように、本実施形態では、POP広告の張替えの対象となる商品とPOP広告の張替えの対象とはならない商品とを自動で選別することができる。このため、POP広告の張替えを店員に指示するためのPOP広告着脱リストを、張替え対象ではない商品を削除して出力することができるようになる。
【0106】
本実施形態の情報処理装置で使用する各種プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供し、情報処理装置のFlashROMなどに読み込ませて実行してもよい。
【0107】
また、当該プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。
【0108】
以上の各実施形態において、情報処理装置およびそのプログラムについていくつかの構成を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0109】
1 POSシステム
2 POS端末
3 LAN
4 ストアサーバ
40−1 表示器
40−2 プリンタ
41 制御部
42 バス
43 通信I/F
44 I/O機器制御部
45 キーボード
46 表示器
47 プリンタ
48 HDD
P 帳票出力プログラム
T 検索画面
Tb1 予約テーブル
Tb2 定番単価テーブル
Tb3 ワークテーブル
【先行技術文献】
【特許文献】
【0110】
【特許文献1】特開2011−95956号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15