(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
植物病原性細菌が、イネにおけるアシドボラクス・アベナエ(Acidovorax avenae)および/またはブルクホルデリア・グラマエ(Burkholderia glumae)、柑橘類におけるカンジダツス リベリバクター属種(Candidatus Liberibacter spec.)および/またはキサントモナス・アクソノポディス病原型シトリ(Xanthomonas axonopodis pv.citri)、キウイにおけるシュードモナス・シリンガエ病原型アクチニダエ(Pseudomonas syringae pv.actinidae)、モモにおけるキサントモナス・カムペストリス(Xanthomonas campestris)および/またはキサントモナス・カムペストリス病原型プルニ(Xanthomonas campestris pv.pruni)、ダイズにおけるシュードモナス・シリンガエ病原型グリシネア(Pseudomonas syringae pv.glycinea)および/またはキサントモナス・アクソノポディス病原型グリシネス(Xanthomonas axonopodis pv.glycines)、穀類におけるブルクホルデリア属種(Burkholderia spec.)および/またはキサントモナス・トランスルセンス(Xanthomonas transluscens)、トマトにおけるシュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)、シュードモナス・シリンガエ病原型トマト(Pseudomonas syringae pv.tomato)および/またはキサントモナス・カムペストリス(Xanthomonas campestris)、キュウリにおけるシュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)および/またはシュードモナス・シリンガエ病原型ラクリマンス(Pseudomonas syringae pv.lachrymans)、ジャガイモにおけるエルウィニア・アトロセプチカ(Erwinia atroseptica)、エルウィニア・カラトボラ(Erwinia caratovora)および/またはストレプトマイセス・スカビエス(Streptomyces scabies)から選択される、請求項4に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明による組み合わせは、有害微生物、とりわけ植物病原性の真菌および細菌に対して、従来技術から公知である組成物と比べて優れた効率を示す。
【0009】
とりわけ、本発明による組み合わせは、好ましくは、有害微生物、とりわけ植物病原性の真菌および細菌に対する殺真菌剤または殺菌剤としてのそれらの施用において、相乗効果を有する。
【0010】
さらには、本発明による組み合わせは、有害微生物、とりわけ植物病原性の真菌および細菌に対して、従来技術の公知の組み合わせと比較して優れた相乗効果を有する。
【0011】
本発明による組み合わせおよび組成物の相乗効果は、構成成分(A)および構成成分(B)の作用の範囲を二通りに拡張する。第一に、作用は同等に良好なままでありながらも、構成成分(A)および構成成分(B)の施用量は少なくなる。第二に、組み合わせは、2つの個々の化合物がかかる低施用量の範囲において全く有効でなくなった場合でさえ、高度の植物病原体防除をなお達成する。これは、一方で防除することができる植物病原体のスペクトルを実質的に広幅化させ、他方で使用時の安全性を向上させる。
【0012】
しかしながら、殺真菌活性または殺細菌活性に関する実際の相乗的作用のほか、本発明による駆除性組み合わせはまた、広義で相乗的活性として記述することもできるさらなる驚くべき有利な性質を持つ。言及し得るかかる有利な性質の例は:他の植物病原体、例えば抵抗性株に対する殺真菌活性スペクトルの広幅化;活性成分施用量の低減;個々の化合物が全く有効でない施用量であってさえも十分な、本発明による組成物を使用した有害生物の防除;製剤中または施用の際の、例えば粉砕、篩分け、乳化、溶解または分散の際の有利な挙動;保存安定性の向上;光に対する安定性の改良;より有利な分解性;毒物学的または生態毒物学的な挙動の改良;以下を包含する有用植物の特性の改良:出芽、作物収量、より発達した根系、分げつ増加、植物高の向上、より大きな葉身、より少ない枯れた根出葉、より強い分げつ、より濃い緑色の葉色、必要とされる肥料がより少ないこと、必要とされる種子がより少ないこと、より生産性の高い分げつ、より早期の開花、早期の穀粒成熟、より少ない植物転倒(plant verse)(倒伏)、新芽成長の向上、植物成長力の改良および早期の発芽など;または当業者によく知られている任意の他の利点である。
【0013】
本発明による組み合わせはまた、用いられる活性化合物に浸透移行性の改良を提供することができる。実際に、用いられる殺真菌剤化合物のいくつかが何らまたは十分な浸透移行性を有さなくとも、本発明による組成物内で、これらの化合物はかかる性質を呈することができる。
【0014】
同様に、本発明による組み合わせは、使われる活性化合物の殺真菌剤効力の持続性を向上させることができる。
【0015】
本発明による組み合わせの別の利点は、治療性の向上が達成可能であることによる。
【0016】
化合物(A)イソチアニルは、(B)(B1)チアジニル(2.1)およびプロベナゾール(2.2)から選択される宿主防御誘導剤の群のメンバーならびに(B2)イソピラザム(2.3)およびプロピコナゾール(2.4)から選択される他の殺真菌剤群のメンバーより構成される群から選択される少なくとも1の化合物と組み合わされる。
【0017】
(A)イソチアニル(化学名3,4−ジクロロ−N−(2−シアノフェニル)−5−イソチアゾール−カルボキサミド)および市販の化合物を基にしたその生産方法は、WO99/024413中に見出すことができる。
【化1】
【0018】
(2.1)チアジニル(化学名:N−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−4−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサミド)および市販の化合物を基にしたその生産方法は、WO96/29871/US6166054中に見出すことができる。
【化2】
【0019】
(2.2)プロベナゾール(化学名:3−(2−プロペニルオキシ)−1,2−ベンズイソチアゾール 1,1−ジオキシド)および市販の化合物を基にしたその生産方法は、US3629428中に見出すことができる。
【化3】
【0020】
(2.3)イソピラザムは、3−(ジフルオルメチル)−1−メチル−N−[(1RS,4SR,9RS)−1,2,3,4−テトラヒドロ−9−イソプロピル−1,4−メタノナフタレン−5−イル]ピラゾール−4−カルボキサミドの両方のsyn異性体および3−(ジフルオルメチル)−1−メチル−N−[(1RS,4SR,9SR)−1,2,3,4−テトラヒドロ−9−イソプロピル−1,4−メタノナフタレン−5−イル]ピラゾール−4−カルボキサミドの両方のanti異性体を含む組み合わせである。イソピラザムは、さらに、イソピラザム(anti−エピマーのラセミ体1RS,4SR,9SR)、イソピラザム(anti−エピマーのエナンチオマー1R,4S,9S)、イソピラザム(anti−エピマーのエナンチオマー1S,4R,9R)、イソピラザム(synエピマーのラセミ体1RS,4SR,9RS)、イソピラザム(syn−エピマーのエナンチオマー1R,4S,9R)およびイソピラザム(syn−エピマーのエナンチオマー1S,4R,9S)を含む。イソピラザムおよび市販の化合物を基にしたその生産方法は、WO2004/035589中に与えられている。
【0021】
(2.4)プロピコナゾール(化学名:1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール)および市販の化合物を基にしたその生産方法は、DE−A2551560中に見出すことができる。
【化4】
【0022】
本発明による組み合わせまたは組成物の化合物(A)イソチアニルおよび化合物(B)(2.1、2.2、2.3および2.4)は、この2つの必須の構成成分間の任意の特定の比で組み合わせることができる。本発明による組み合わせまたは組成物中で、化合物(A)および化合物(B)は、(A):(B)の相乗的に有効な重量比が1000:1から1:1000の範囲内で、好ましくは500:1から1:500の重量比で、最も好ましくは100:1から1:100の重量比で存在する。本発明によって用いることができる(A):(B)のさらなる比は、好ましさが増す順に:800:1から1:800、700:1から1:700、750:1から1:750、600:1から1:600、400:1から1:400、300:1から1:300、250:1から1:250、200:1から1:200、95:1から1:95、90:1から1:90、85:1から1:85、80:1から1:80、75:1から1:75、70:1から1:70、65:1から1:65、60:1から1:60、55:1から1:55、45:1から1:45、40:1から1:40、35:1から1:35、30:1から1:30、25:1から1:25、20:1から1:20、15:1から1:15、10:1から1:10、5:1から1:5、4:1から1:4、3:1から1:3、2:1から1:2である。好ましい比は、25:1から1:25、20:1から1:20、15:1から1:15、10:1から1:10、5:1から1:5、4:1から1:4、3:1から1:3、2:1から1:2である。本発明の好ましい実施形態によると、組み合わせパートナー(A):(B)は、1:25から25:1の重量比で存在する。より好ましい比は、10:1から1:10、5:1から1:5、4:1から1:4、3:1から1:3、2:1から1:2である。最も好ましい比は、5:1から1:5、4:1から1:4、3:1から1:3、2:1から1:2である。
【0023】
以下の組み合わせは、本発明による組み合わせの特定の実施形態を例示するものである:
イソチアニル+チアジニル;イソチアニル+プロベナゾール;イソチアニル+イソピラザム;およびイソチアニル+プロピコナゾール。
【0024】
上述の組み合わせまたは組成物は、単独で、または、作用スペクトルを広げるためにもしくは抵抗性の発達を防ぐために、他の活性成分、例えば殺菌剤、殺真菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、殺虫剤、微量栄養素および微量栄養素含有化合物、毒性緩和剤、リポキトオリゴ糖化合物(LCO)、土壌改良製品もしくは植物ストレスを低減させるための製品、例えばMyconateなどと組み合わせて用いられ得るものであり、これらは例えば以下である:
(本明細書中でその「一般名」により特定されている活性成分は公知であり、例えば、Pesticide Manual(“The Pesticide Manual”,14th Ed.,British Crop Protection Council 2006)中に記載されているか、またはインターネット(例としてhttp://www.alanwood.net/pesticides)中で探すことができる)。
【0025】
抗生物質、例えばカスガマイシン、ストレプトマイシン、オキシテトラサイクリン、バリダマイシン、ゲンタマイシン、アウレオファンギン(aureofungin)、ブラスチシジン−S、シクロヘキシミド、グリセオフルビン、モロキシジン、ナタマイシン、ポリオキシン、ポリオキソリムおよびそれらの組み合わせなど。
【0026】
殺真菌剤:
(1)エルゴステロール生合成の阻害剤、例えばアルジモルフ、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ドデモルフ、ドデモルフアセテート、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンヘキサミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フルキンコナゾール、フルルプリミドール、フルシラゾール、フルトリアホル、フルコナゾール、フルコナゾール−cis、ヘキサコナゾール、イマザリル、イマザリルスルフェート、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ナフチフィン、ヌアリモール、オキスポコナゾール、パクロブトラゾール、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ピペラリン、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、キンコナゾール、シメコナゾール、スピロキサミン、テブコナゾール、テルビナフィン、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリデモルフ、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ウニコナゾール−p、ビニコナゾール、ボリコナゾール、1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、メチル 1−(2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート、N’−{5−(ジフルオロメチル)−2−メチル−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミドおよびO−[1−(4−メトキシフェノキシ)−3,3−ジメチルブタン−2−イル] 1H−イミダゾール−1−カルボチオエート。
【0027】
(2)複合体IまたはIIにおける呼吸鎖の阻害剤、例えばビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、ジフルメトリム、フェンフラム、フルオピラム、フルトラニル、フルキサピロキサド、フラメトピル、フルメシクロックス、イソピラザム(syn−エピマーのラセミ体1RS,4SR,9RSおよびanti−エピマーのラセミ体1RS,4SR,9SRの混合物)、イソピラザム(anti−エピマーのラセミ体1RS,4SR,9SR)、イソピラザム(anti−エピマーのエナンチオマー1R,4S,9S)、イソピラザム(anti−エピマーのエナンチオマー1S,4R,9R)、イソピラザム(synエピマーのラセミ体1RS,4SR,9RS)、イソピラザム(syn−エピマーのエナンチオマー1R,4S,9R)、イソピラザム(syn−エピマーのエナンチオマー1S,4R,9S)、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、セダキサン、チフルザミド、1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[4−フルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[1−(2,4−ジクロロフェニル)−1−メトキシプロパン−2−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、5,8−ジフルオロ−N−[2−(2−フルオロ−4−{[4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]オキシ}フェニル)エチル]キナゾリン−4−アミン、N−[9−(ジクロロメチレン)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[(1S,4R)−9−(ジクロロメチレン)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドおよびN−[(1R,4S)−9−(ジクロロメチレン)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド。
【0028】
(3)複合体IIIにおける呼吸鎖の阻害剤、例えばアメトクトラジン、アミスルブロム、アゾキシストロビン、シアゾファミド、クメトキシストロビン、クモキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン、ファモキサドン、フェンアミドン、フェノキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピリベンカルブ、トリクロピリカルブ、トリフロキシストロビン、(2E)−2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、(2E)−2−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)エタンアミド、(2E)−2−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−{2−[(E)−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ}イミノ)メチル]フェニル}エタンアミド、(2E)−2−{2−[({[(1E)−1−(3−{[(E)−1−フルオロ−2−フェニルエテニル]オキシ}フェニル)エチリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、(2E)−2−{2−[({[(2E,3E)−4−(2,6−ジクロロフェニル)ブタ−3−エン−2−イリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、2−クロロ−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)ピリジン−3−カルボキサミド、5−メトキシ−2−メチル−4−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン、メチル(2E)−2−{2−[({シクロプロピル[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル}スルファニル)メチル]フェニル}−3−メトキシプロパ−2−エノエート、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−(ホルミルアミノ)−2−ヒドロキシベンズアミド、2−{2−[(2,5−ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}−2−メトキシ−N−メチルアセトアミドおよび(2R)−2−{2−[(2,5−ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}−2−メトキシ−N−メチルアセトアミド。
【0029】
(4)有糸分裂および細胞分裂の阻害剤、例えばベノミル、カルベンダジム、クロルフェナゾール、ジエトフェンカルブ、エタボキサム、フルオピコリド、フベリダゾール、ペンシクロン、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、チオファネート、ゾキサミド、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジンおよび3−クロロ−5−(6−クロロピリジン−3−イル)−6−メチル−4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリダジン。
【0030】
(5)多部位作用を持つことができる化合物、例えばボルドー液、カプタホール、カプタン、クロロタロニル、水酸化銅、ナフテン酸銅、酸化銅、塩基性塩化銅、硫酸銅(2+)、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、フェルバム、フルオロホルペット、ホルペット、グアザチン、グアザチンアセテート、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシレート、イミノクタジントリアセテート、マンカッパー、マンコゼブ、マンネブ、メチラム、メチラム亜鉛、オキシン−銅、プロパミジン、プロピネブ、硫黄およびカルシウムポリスルフィドを包含する硫黄調合剤、チラム、トリルフルアニド、ジネブおよびジラム。
【0031】
(6)宿主防御を誘導することができる化合物、例えばアシベンゾラル−S−メチル、イソチアニル、プロベナゾールおよびチアジニル。
【0032】
(7)アミノ酸および/またはタンパク質生合成の阻害剤、例えばアンドプリム、ブラスチシジン−S、シプロジニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、メパニピリム、ピリメタニルおよび3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン。
【0033】
(8)ATP産生の阻害剤、例えばフェンチンアセテート、フェンチンクロリド、フェンチンヒドロキシドおよびシルチオファム。
【0034】
(9)細胞壁合成の阻害剤、例えばベンチアバリカルブ、ジメトモルフ、フルモルフ、イプロバリカルブ、マンジプロパミド、ポリオキシン、ポリオキソリム、バリダマイシンAおよびバリフェナレート。
【0035】
(10)脂質および膜合成の阻害剤、例えばビフェニル、クロロネブ、ジクロラン、エジフェンホス、エトリジアゾール、ヨードカルブ、イプロベンホス、イソプロチオラン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、プロチオカルブ、ピラゾホス、キントゼン、テクナゼンおよびトルクロホス−メチル。
【0036】
(11)メラニン生合成の阻害剤、例えばカルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニル、フタリド、ピロキロン、トリシクラゾールおよび2,2,2−トリフルオロエチル{3−メチル−1−[(4−メチルベンゾイル)アミノ]ブタン−2−イル}カルバメート。
【0037】
(12)核酸合成の阻害剤、例えばベナラキシル、ベナラキシル−M(キララキシル)、ブピリメート、クロジラコン、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、ヒメキサゾール、メタラキシル、メタラキシル−M(メフェノキサム)、オフラセ、オキサジキシルおよびオキソリン酸。
【0038】
(13)シグナル伝達の阻害剤、例えばクロゾリネート、フェンピクロニル、フルジオキソニル、イプロジオン、プロシミドン、キノキシフェンおよびビンクロゾリン。
【0039】
(14)脱共役剤として作用することができる化合物、例えばビナパクリル、ジノカップ、フェリムゾン、フルアジナムおよびメプチルジノカップ。
【0040】
(15)さらなる化合物、例えばベンチアゾール、ベトキサジン、カプシマイシン、カルボン、キノメチオナト、ピリオフェノン(クラザフェノン(chlazafenone))、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド、ダゾメット、デバカルブ、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチルサルフェート、ジフェニルアミン、エコメート(ecomate)、フェンピラザミン、フルメトベル、フルオロイミド、フルスルファミド、フルチアニル、ホセチル−アルミニウム、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ナタマイシン、ニッケル ジメチルジチオカルバメート、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキサモカルブ、オキシフェンチイン、ペンタクロロフェノールおよび塩、フェノトリン、亜リン酸およびその塩、プロパモカルブ−ホセチレート(fosetylate)、プロパノシン−ナトリウム、プロキナジド、ピリモルフ、(2E)−3−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1−(モルフォリン−4−イル)プロパ−2−エン−1−オン、(2Z)−3−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1−(モルフォリン−4−イル)プロパ−2−エン−1−オン、ピロールニトリン、テブフロキン、テクロフタラム、トルニファニド、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド、(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[({3−[(イソブチリルオキシ)メトキシ]−4−メトキシピリジン−2−イル}カルボニル)アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−1,5−ジオキソナン−7−イル 2−メチルプロパノエート、1−(4−{4−[(5R)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン、1−(4−{4−[(5S)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン、1−(4−{4−[5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン、1−(4−メトキシフェノキシ)−3,3−ジメチルブタン−2−イル 1H−イミダゾール−1−カルボキシレート、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(5R)−5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(5S)−5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピル−4H−クロメン−4−オン、2−クロロ−5−[2−クロロ−1−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル]ピリジン、2−フェニルフェノールおよび塩、3−(4,4,5−トリフルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチル−1,2−オキサゾリジン−3−イル]ピリジン、3−クロロ−5−(4−クロロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メチルピリダジン、4−(4−クロロフェニル)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,6−ジメチルピリダジン、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール、5−クロロ−N’−フェニル−N’−(プロパ−2−イン−1−イル)チオフェン−2−スルホノヒドラジド、5−フルオロ−2−[(4−フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン−4−アミン、5−フルオロ−2−[(4−メチルベンジル)オキシ]ピリミジン−4−アミン、5−メチル−6−オクチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、エチル(2Z)−3−アミノ−2−シアノ−3−フェニルプロパ−2−エノエート、N’−(4−{[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]オキシ}−2,5−ジメチルフェニル)−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロパ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロパ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロピリジン−3−カルボキサミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロピリジン−3−カルボキサミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードピリジン−3−カルボキサミド、N−{(E)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド、N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド、N’−{4−[(3−tert−ブチル−4−シアノ−1,2−チアゾール−5−イル)オキシ]−2−クロロ−5−メチルフェニル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボキサミド、N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−N−[(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキサミド、N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−N−[(1S)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキサミド、ペンチル{6−[({[(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)(フェニル)メチリデン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン−2−イル}カルバメート、フェナジン−1−カルボン酸、キノリン−8−オール、キノリン−8−オールスルフェート(2:1)およびtert−ブチル{6−[({[(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン−2−イル}カルバメート。
【0041】
(16)さらなる化合物、例えば1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−N−[2’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−クロロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(2’,4’−ジクロロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(2’,5’−ジフルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[4’−(プロパ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、5−フルオロ−1,3−ジメチル−N−[4’−(プロパ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、2−クロロ−N−[4’−(プロパ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[4’−(3,3−ジメチルブタ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[4’−(3,3−ジメチルブタ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−(4’−エチニルビフェニル−2−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−エチニルビフェニル−2−イル)−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、2−クロロ−N−(4’−エチニルビフェニル−2−イル)ピリジン−3−カルボキサミド、2−クロロ−N−[4’−(3,3−ジメチルブタ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキサミド、4−(ジフルオロメチル)−2−メチル−N−[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボキサミド、5−フルオロ−N−[4’−(3−ヒドロキシ−3−メチルブタ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、2−クロロ−N−[4’−(3−ヒドロキシ−3−メチルブタ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[4’−(3−メトキシ−3−メチルブタ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、5−フルオロ−N−[4’−(3−メトキシ−3−メチルブタ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、2−クロロ−N−[4’−(3−メトキシ−3−メチルブタ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキサミド、(5−ブロモ−2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルフェニル)メタノン、N−[2−(4−{[3−(4−クロロフェニル)プロパ−2−イン−1−イル]オキシ}−3−メトキシフェニル)エチル]−N2−(メチルスルホニル)バリンアミド、4−オキソ−4−[(2−フェニルエチル)アミノ]ブタン酸およびブタ−3−イン−1−イル{6−[({[(Z)−(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン−2−イル}カルバメート、ならびにそれらの組み合わせ。
【0042】
殺虫剤、殺ダニ剤および殺線虫剤:
アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤、例えばカルバメート、例としてアラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカルブ、プロポキスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリアザメート、トリメタカルブ、XMCおよびキシリルカルブ;または有機リン酸エステル、例としてアセフェート、アザメチホス、アジンホス−エチル、アジンホス−メチル、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クマホス、シアノホス、デメトン−S−メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イミシアホス、イソフェンホス、イソプロピル O−(メトキシアミノチオ−ホスホリル)サリチレート、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン−メチル、パラチオン、パラチオン−メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホス−メチル、プロフェノホス、プロペタムホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテップ、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン(Triclorfon)およびバミドチオン。
【0043】
GABA作動性塩化物チャネルアンタゴニスト、例えばシクロジエン有機塩素、例としてクロルデンおよびエンドスルファン;またはフェニルピラゾール(フィプロール)、例としてエチプロールおよびフィプロニル。
【0044】
ナトリウムチャネルモジュレーター/電位依存性ナトリウムチャネル遮断剤、例えばピレスロイド、例としてアクリナトリン、アレトリン、d−cis−transアレトリン、d−transアレトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオアレトリンS−シクロペンテニル異性体、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ−シフルトリン、シハロトリン、ラムダ−シハロトリン、ガンマ−シハロトリン、シペルメトリン、アルファ−シペルメトリン、ベータ−シぺルメトリン、シータ−シペルメトリン、ゼータ−シペルメトリン、シフェノトリン[(1R)−trans異性体]、デルタメトリン、エムペントリン[(EZ)−(1R)異性体)、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、タウ−フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、カデトリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)−trans異性体)、プラレトリン、ピレトリン(除虫菊)、レスメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン、テトラメトリン[(1R)異性体)]、トラロメトリンおよびトランスフルトリン;またはDDT;またはメトキシクロル。
【0045】
ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アゴニスト、例えばネオニコチノイド、例としてアセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリドおよびチアメトキサム;またはニコチン。
【0046】
ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アロステリック活性化剤、例えばスピノシン、例としてスピネトラムおよびスピノサド。
【0047】
塩化物チャネル活性化剤、例えばアベルメクチン/ミルベマイシン、例としてアバメクチン、エマメクチンベンゾエート、レピメクチンおよびミルベメクチン。
【0048】
幼若ホルモン模倣物、例えば幼若ホルモンアナログ、例としてヒドロプレン、キノプレンおよびメトプレン;またはフェノキシカルブ;またはピリプロキシフェン。
【0049】
種々の非特異的な(多部位)阻害剤、例えばアルキルハライド、例としてメチルブロミドおよび他のアルキルハライド;またはクロロピクリン;またはスルフリルフルオリド;またはホウ砂;または吐酒石。
【0050】
選択的同翅類摂食阻害剤、例としてピメトロジン;またはフロニカミド。
【0051】
ダニ増殖阻害剤、例としてクロフェンテジン、ヘキシチアゾクスおよびジフロビダジン;またはエトキサゾール。
【0052】
昆虫腸膜の微生物撹乱物質、例としてバチルス・チューリンゲンシス亜種イスラエレンシス(Bacillus thuringiensis subspecies israelensis)、バチルス・スフェリクス(Bacillus sphaericus)、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ(Bacillus thuringiensis subspecies aizawai)、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ(Bacillus thuringiensis subspecies kurstaki)、バチルス・チューリンゲンシス亜種テネブリオニス(Bacillus thuringiensis subspecies tenebrionis)およびBT作物タンパク質:Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry2Ab、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34/35Ab1。
【0053】
ミトコンドリアATPシンターゼの阻害剤、例えばジアフェンチウロン;または有機スズ殺ダニ剤、例としてアゾシクロチン、シヘキサチンおよびフェンブタチンオキシド;またはプロパルギット;またはテトラジホン。
【0054】
プロトン勾配の崩壊を介した酸化的リン酸化の脱共役剤、例えばクロルフェナピル、DNOCおよびスルフルラミド。
【0055】
ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)チャネル遮断剤、例えばベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオシクラムおよびチオスルタップ−ナトリウム。
【0056】
キチン生合成の阻害剤、タイプ0、例えばビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロンおよびトリフルムロン。
【0057】
キチン生合成の阻害剤、タイプ1、例えばブプロフェジン。
【0059】
エクジソン受容体アゴニスト、例えばクロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジドおよびテブフェノジド。
【0060】
オクトパミン受容体アゴニスト、例えばアミトラズ。
【0061】
ミトコンドリア複合体III電子伝達阻害剤、例えばヒドラメチルノン;またはアセキノシル;またはフルアクリピリム。
【0062】
ミトコンドリア複合体I電子伝達阻害剤、例えばMETI殺ダニ剤、例としてフェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラドおよびトルフェンピラド;またはロテノン(デリス(Derris))。
【0063】
電位依存性ナトリウムチャネル遮断剤、例としてインドキサカルブ;またはメタフルミゾン。
【0064】
アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害剤、例えばテトロン酸およびテトラミン酸の誘導体、例としてスピロジクロフェン、スピロメシフェンおよびスピロテトラマト。
【0065】
ミトコンドリア複合体IV電子伝達阻害剤、例えばホスフィン、例としてリン化アルミニウム、リン化カルシウム、ホスフィンおよびリン化亜鉛;またはシアニド。
【0066】
ミトコンドリア複合体II電子伝達阻害剤、例えばシエノピラフェン。
【0067】
リアノジン受容体モジュレーター、例えばジアミド、例としてクロラントラニリプロールおよびフルベンジアミド。
【0068】
未知または不明な作用様式を有するさらなる活性成分、例えばアミドフルメト、アザジラクチン、ベンクロチアズ、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロモプロピレート、キノメチオナト、クリオライト、シアントラニリプロール(シアジピル)、シフルメトフェン、ジコホール、ジフロビダジン、フルエンスルホン、フルフェネリム、フルフィプロール、フルオピラム、フフェノジド、イミダクロチズ、イプロジオン、ピリダリル、ピリフルキナゾンおよびヨードメタン;さらにはバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)に基づく製品(I−1582、BioNeem、Votivo)または以下の公知の活性化合物のうちの1:3−ブロモ−N−{2−ブロモ−4−クロロ−6−[(1−シクロプロピルエチル)カルバモイル]フェニル}−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO2005/077934から公知)、4−{[(6−ブロモピリジン−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644から公知)、4−{[(6−フルオロピリジン−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644から公知)、4−{[(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644から公知)、4−{[(6−クロルピリジン−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644から公知)、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644から公知)、4−{[(6−クロル−5−フルオロピリジン−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643から公知)、4−{[(5,6−ジクロロピリジン−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115646から公知)、4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643から公知)、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588から公知)、4−{[(6−クロルピリジン−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588から公知)、{[1−(6−クロロピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ4−スルファニリデン}シアナミド(WO2007/149134から公知)ならびにそのジアステレオマーである{[(1R)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ4−スルファニリデン}シアナミド(A)および{[(1S)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ4−スルファニリデン}シアナミド(B)(またWO2007/149134から公知)、同様にスルホキサフロル(またWO2007/149134から公知)ならびにそのジアステレオマーである、ジアステレオマーAの群と呼ばれる[(R)−メチル(オキシド){(1R)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−λ4−スルファニリデン]シアナミド(A1)および[(S)−メチル(オキシド){(1S)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−λ4−スルファニリデン]シアナミド(A2)(またWO2010/074747、WO2010/074751から公知)、ジアステレオマーBの群と呼ばれる[(R)−メチル(オキシド){(1S)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−λ4−スルファニリデン]シアナミド(B1)および[(S)−メチル(オキシド){(1R)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−λ4−スルファニリデン]シアナミド(B2)(またWO2010/074747、WO2010/074751から公知)、ならびに11−(4−クロロ−2,6−ジメチルフェニル)−12−ヒドロキシ−1,4−ジオキサ−9−アザジスピロ[4.2.4.2]テトラデカ−11−エン−10−オン(WO2006/089633から公知)、3−(4’−フルオロ−2,4−ジメチルビフェニル−3−イル)−4−ヒドロキシ−8−オキサ−1−アザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(WO2008/067911から公知)、1−{2−フルオロ−4−メチル−5−[(2,2,2−トリフルオルエチル)スルフィニル]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−アミン(WO2006/043635から公知)、[(3S,4aR,12R,12aS,12bS)−3−[(シクロプロピルカルボニル)オキシ]−6,12−ジヒドロキシ−4,12b−ジメチル−11−オキソ−9−(ピリジン−3−イル)−1,3,4,4a,5,6,6a,12,12a,12b−デカヒドロ−2H,11H−ベンゾ[f]ピラノ[4,3−b]クロメン−4−イル]メチル シクロプロパンカルボキシレート(WO2008/066153から公知)、2−シアノ−3−(ジフルオロメトキシ)−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド(WO2006/056433から公知)、2−シアノ−3−(ジフルオロメトキシ)−N−メチルベンゼンスルホンアミド(WO2006/100288から公知)、2−シアノ−3−(ジフルオロメトキシ)−N−エチルベンゼンスルホンアミド(WO2005/035486から公知)、4−(ジフルオロメトキシ)−N−エチル−N−メチル−1,2−ベンゾチアゾール−3−アミン 1,1−ジオキシド(WO2007/057407から公知)、N−[1−(2,3−ジメチルフェニル)−2−(3,5−ジメチルフェニル)エチル]−4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−アミン(WO2008/104503から公知)、{1’−[(2E)−3−(4−クロロフェニル)プロパ−2−エン−1−イル]−5−フルオロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1(2H)−イル}(2−クロロピリジン−4−イル)メタノン(WO2003/106457から公知)、3−(2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(WO2009/049851から公知)、3−(2,5−ジメチルフェニル)−8−メトキシ−2−オキソ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−4−イル エチルカーボネート(WO2009/049851から公知)、4−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)−6−(3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)−5−フルオロピリミジン(WO2004/099160から公知)、(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル(WO2005/063094から公知)、(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル)マロノニトリル(WO2005/063094から公知)、8−[2−(シクロプロピルメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリダジン−3−イル]−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(WO2007/040280から公知)、2−エチル−7−メトキシ−3−メチル−6−[(2,2,3,3−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)オキシ]キノリン−4−イル メチルカーボネート(JP2008/110953から公知)、2−エチル−7−メトキシ−3−メチル−6−[(2,2,3,3−テトラフルオロ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)オキシ]キノリン−4−イル アセテート(JP2008/110953から公知)、PF1364(CAS−Reg.No.1204776−60−2)(JP2010/018586から公知)、5−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ベンゾニトリル(WO2007/075459から公知)、5−[5−(2−クロロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ベンゾニトリル(WO2007/075459から公知)、4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−2−メチル−N−{2−オキソ−2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]エチル}ベンズアミド(WO2005/085216から公知)、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}−1,3−オキサゾール−2(5H)−オン、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}−1,3−オキサゾール−2(5H)−オン、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](エチル)アミノ}−1,3−オキサゾール−2(5H)−オン、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](メチル)アミノ}−1,3−オキサゾール−2(5H)−オン(全てWO2010/005692から公知)、NNI−0711(WO2002096882から公知)、1−アセチル−N−[4−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メトキシプロパン−2−イル)−3−イソブチルフェニル]−N−イソブチリル−3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(WO2002096882から公知)、メチル 2−[2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル]カルボニル}アミノ)−5−クロロ−3−メチルベンゾイル]−2−メチルヒドラジンカルボキシレート(WO2005/085216から公知)、メチル 2−[2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル]カルボニル}アミノ)−5−シアノ−3−メチルベンゾイル]−2−エチルヒドラジンカルボキシレート(WO2005/085216から公知)、メチル 2−[2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル]カルボニル}アミノ)−5−シアノ−3−メチルベンゾイル]−2−メチルヒドラジンカルボキシレート(WO2005/085216から公知)、メチル 2−[3,5−ジブロモ−2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル]カルボニル}アミノ)ベンゾイル]−1,2−ジエチルヒドラジンカルボキシレート(WO2005/085216から公知)、メチル 2−[3,5−ジブロモ−2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル]カルボニル}アミノ)ベンゾイル]−2−エチルヒドラジンカルボキシレート(WO2005/085216から公知)、(5RS,7RS;5RS,7SR)−1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ−7−メチル−8−ニトロ−5−プロポキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン(WO2007/101369から公知)、2−{6−[2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1,3−チアゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}ピリミジン(WO2010/006713から公知)、2−{6−[2−(ピリジン−3−イル)−1,3−チアゾール−5−イル]ピリジン−2−イル}ピリミジン(WO2010/006713から公知)、1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−シアノ−2
−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−{[5−(トリフルオロメチル)−1H−テトラゾール−1−イル]メチル}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO2010/069502から公知)、1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−{[5−(トリフルオロメチル)−2H−テトラゾール−2−イル]メチル}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO2010/069502から公知)、N−[2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−シアノ−6−メチルフェニル]−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−3−{[5−(トリフルオロメチル)−1H−テトラゾール−1−イル]メチル}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO2010/069502から公知)、N−[2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−シアノ−6−メチルフェニル]−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−3−{[5−(トリフルオロメチル)−2H−テトラゾール−2−イル]メチル}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO2010/069502から公知)ならびに(1E)−N−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−N’−シアノ−N−(2,2−ジフルオロエチル)エタンイミドアミド(WO2008/009360から公知)。
【0069】
微量栄養素および微量栄養素含有化合物:
本発明との関連で、微量栄養素および微量栄養素含有化合物は、亜鉛、マンガン、モリブデン、鉄および銅よりなる群から選択される少なくとも1の金属イオンまたは微量栄養素のホウ素を含有する活性成分よりなる群から選択される化合物に関する。より好ましくは、これらの微量栄養素および微量栄養素含有化合物は、亜鉛含有化合物のプロピネブ、ポリオキシンZ(亜鉛塩)、ジネブ、ジラム、亜鉛チオダゾール(thiodazole)、ナフテン酸亜鉛およびマンコゼブ(これはマンガンも含有する)、マンガン含有化合物のマンネブ、メチラムおよびマンカッパー(これは銅も含有する)、鉄含有化合物のフェルバム、銅(Cu)および銅含有化合物のボルドー液、ブルゴーニュ液(Burgundy mixture)、チェスハント液(Cheshunt mixture)、塩基性塩化銅、硫酸銅、塩基性硫酸銅(例として三塩基性硫酸銅)、酸化銅、オクタン酸銅、水酸化銅、オキシン−銅、銅アンモニウムアセテート、ナフテン酸銅、キレート化銅(例としてアミノ酸キレートとして)、マンカッパー、アシペタックス(acypetacs)−銅、酢酸銅、塩基性炭酸銅、オレイン酸銅、ケイ酸銅、銅亜鉛クロメート、クフラネブ、クプロバム(cuprobam)、サイセイトング(saisentong)およびチオジアゾール−銅、ならびにそれらの組み合わせよりなる群から選択される。
【0070】
本発明による組み合わせは組成物そのものであり得るが、最終的に用いられる組成物は通常、化合物(A)を、(B1)チアジニルおよびプロベナゾールから選択される宿主防御誘導剤の群のメンバーならびに(B2)イソピラザムおよびプロピコナゾールから選択される他の殺真菌剤群のメンバーより構成される群から選択される少なくとも1の化合物(B)と、ならびに不活性担体と混合することにより、ならびに必要な場合、界面活性剤および/または製剤のための別の助剤、例えば増量剤などを加えることにより、ならびに組み合わせを油製剤、乳剤、フロアブル製剤、水和剤、顆粒水和剤、散剤、粒剤などへと製剤化することにより、調製される。単独でまたは別の不活性構成成分を加えることにより用いられる製剤を、駆除剤として用いることができる。
【0071】
本発明の好ましい実施形態によると、組成物は、本発明による相乗的に有効な組み合わせを増量剤、界面活性剤またはそれらの組み合わせと混合することを含んで調製される。
【0072】
この最終的組成物の特定のさらなる構成成分は、後に記載される。
【0073】
「組成物」は、化合物(A)ならびに(B1)チアジニルおよびプロベナゾールから選択される宿主防御誘導剤の群のメンバーならびに(B2)イソピラザムおよびプロピコナゾールから選択される他の殺真菌剤群のメンバーより構成される群から選択される少なくとも1の化合物(B)を上記中に記載されているように製剤化すること、ならびに次いで製剤またはそれらの希釈物を作成することにより調製することができる。
【0074】
明瞭であるために、組み合わせは、化合物(A)と(B1)チアジニルおよびプロベナゾールから選択される宿主防御誘導剤の群のメンバーならびに(B2)イソピラザムおよびプロピコナゾールから選択される他の殺真菌剤群のメンバーより構成される群から選択される少なくとも1の化合物(B)との物理的な組み合わせを意味する一方、組成物は、前記組み合わせをさらなる添加剤、例えば界面活性剤、溶媒、担体、顔料、泡止め剤、増粘剤および増量剤などと共に農薬用途に適した形態で組み合わせたものを意味する。
【0075】
したがって、本発明はまた、有害微生物、特に有害な真菌および細菌を防除するための、有効であるが非植物毒性である量の本発明の組み合わせを含む組成物に関する。これらは、好ましくは、農業的に好適な助剤、溶媒、担体、界面活性剤または増量剤を含む殺真菌性組成物である。
【0076】
本発明との関連で、「有害微生物の防除」は、殺真菌性効力として測定される、処理されていない植物と比較しての有害微生物による感染の低減を意味し、好ましくは処理されていない植物(100%)と比較して25〜100%の低減を、より好ましくは処理されていない植物(100%)と比較して40〜100%の低減を;なおより好ましくは、有害微生物による感染が完全に抑えられること(70〜100%)を意味する。防除は治療的、すなわち既に感染した植物の処理のためであってもよく、または保護的、すなわちまだ感染していない植物の保護のためであってもよい。
【0077】
「有効であるが非植物毒性である量」は、植物の真菌病を満足に防除するために、または真菌病を完全に根絶するために十分であって、同時に何らかの顕著な植物毒性症状を引き起こさない本発明の組成物の量を意味する。一般的に、この施用量は比較的広い範囲内で変わり得る。それは、いくつかの因子に、例えば防除対象の真菌、植物、気候条件および本発明の組成物の成分に依存する。
【0078】
本発明はまた、真菌および細菌を包含する植物病原性微生物を防除する方法に関し、この方法は、前記微生物またはそれらの生息場所に上記の組成物を接触させることを含む。
【0079】
本発明は、さらに、種子を処理する方法であって、前記種子を上記の組成物と接触させることを含む、前記方法に関する。本発明の1の好ましい実施形態によると、種子は、構成成分(複数可)(B)で処理されるのと同時に構成成分(A)で処理される。本発明の別の好ましい実施形態によると、種子は、構成成分(複数可)(B)で処理されるのと異なる時に構成成分(A)で処理される。
【0080】
最後に、本発明はまた、上述の組成物で処理された種子に関する。
【0081】
製剤
好適な有機溶媒は、製剤目的のために通常使われる全ての極性および非極性の有機溶媒を包含する。好ましくは、溶媒は、ケトン、例としてメチル−イソブチル−ケトンおよびシクロヘキサノン、アミド、例としてジメチルホルムアミドおよびアルカンカルボン酸アミド、例としてN,N−ジメチルデカンアミドおよびN,N−ジメチルオクタンアミド、さらには環状溶媒、例としてN−メチル−ピロリドン、N−オクチル−ピロリドン、N−ドデシル−ピロリドン、N−オクチル−カプロラクタム、N−ドデシル−カプロラクタムおよびブチロラクトン、さらには強極性溶媒、例としてジメチルスルホキシド、ならびに芳香族炭化水素、例としてキシロール、Solvesso(商標)、鉱油、例としてホワイトスピリット(white spirit)、石油、アルキルベンゼンおよびスピンドル油、またエステル、例としてプロピレングリコール−モノメチルエーテルアセテート、アジピン酸ジブチルエステル、酢酸ヘキシルエステル、酢酸ヘプチルエステル、クエン酸トリ−n−ブチルエステルおよびフタル酸ジ−n−ブチルエステル、ならびにまたアルコール(alkohol)、例としてベンジルアルコールおよび1−メトキシ−2−プロパノールから選択される。
【0082】
本発明によると、担体は、より良好な施用性のために、とりわけ植物または植物部分または種子への施用のために活性成分が混合または組み合わされる、天然または合成の、有機または無機の物質である。担体は、固体であっても液体であってもよく、一般に不活性であり、農業における使用に適しているべきである。
【0083】
有用な固体または液体担体としては:例えばアンモニウム塩および粉砕された天然岩石、例えばカオリン、粘土、タルク、白亜、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトまたはケイソウ土など、および粉砕された合成岩石、例えば微細シリカ、アルミナなど、および天然または合成のケイ酸塩、樹脂、蝋、固形肥料、水、アルコール、特にブタノール、有機溶媒、鉱油および植物油、ならびにそれらの誘導体が挙げられる。かかる担体の組み合わせも同じく用いることができる。
【0084】
好適な固体賦形剤および担体としては、平均粒子サイズが0.005から20μmの間、好ましくは0.02から10μmの間の無機粒子、例として炭酸塩、ケイ酸塩(silikate)、硫酸塩および酸化物、例えば硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、尿素、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素(silicium dioxide)、いわゆる微粒シリカ、シリカゲル、天然または合成のケイ酸塩およびアルモシリケート、ならびに穀類粉、木材粉末/おがくずおよびセルロース粉末などの植物性産物が挙げられる。
【0085】
粒剤のための有用な固体担体としては:例えば破砕して分粒された天然岩石、例えば方解石、大理石、軽石、セピオライト、ドロマイトなど、ならびに無機および有機粗粉の合成顆粒、ならびにまた有機材料の顆粒、例えばおがくず、ココナツ殻、トウモロコシ穂軸およびタバコ葉柄などが挙げられる。
【0086】
有用な液化ガスの増量剤または担体は、標準的な温度で、および標準的な圧力下で気体である液体であり、例えばエアロゾル噴霧剤、例えばハロゲン化炭化水素など、ならびにまたブタン、プロパン、窒素および二酸化炭素である。
【0087】
製剤中で、粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロースなど、ならびに粉末、顆粒またはラテックス形態の天然および合成のポリマー、例えばアラビアゴム、ポリビニルアルコールおよびポリビニルアセテートなど、あるいは天然のリン脂質、例えばセファリンおよびレシチンなど、ならびに合成のリン脂質を用いることが可能である。さらなる添加剤は、鉱油および植物油であり得る。
【0088】
用いられる増量剤が水である場合、例えば、有機溶媒を助剤溶媒として使うこともまた可能である。有用な液体溶媒は、本質的に:芳香族化合物、例えばキシレン、トルエンまたはアルキルナフタレンなど、塩素化芳香族化合物および塩素化脂肪族炭化水素、例えばクロロベンゼン、クロロエチレンまたはジクロロメタンなど、脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサンまたはパラフィンなど、例えば鉱油留分、鉱油および植物油、アルコール、例えばブタノールまたはグリコールなど、ならびにそれらのエーテルおよびエステル、ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなど、強極性溶媒、例えばジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドなど、ならびにまた水である。
【0089】
本発明の組成物は、加えて、さらなる構成成分、例えば界面活性剤を含み得る。有用な界面活性剤は、イオン性または非イオン性の性質を持つ乳化剤および/もしくは泡形成剤、分散剤もしくは湿潤剤、またはこれらの界面活性剤の組み合わせである。これらの例は、ポリアクリル酸の塩、リグノスルホン酸の塩、フェノールスルホン酸またはナフタレンスルホン酸の塩、エチレンオキシドと脂肪アルコールとの、または脂肪酸との、または脂肪アミンとの重縮合物、置換フェノール(好ましくはアルキルフェノールまたはアリールフェノール)、スルホコハク酸エステルの塩、タウリン誘導体(好ましくはアルキルタウレート)、ポリエトキシル化アルコールまたはフェノールのリン酸エステル、ポリオールの脂肪エステル、ならびにスルフェート、スルホネートおよびホスフェートを含有する化合物の誘導体、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホネート、アルキルスルフェート、アリールスルホネート、タンパク質加水分解物、リグニン亜硫酸排液およびメチルセルロースである。界面活性剤の存在は、活性成分のうちの1および/または不活性担体のうちの1が水に不溶性である場合、および施用が水中で実行されるときに、必要である。界面活性剤の割合は、本発明の組成物の5から40重量%の間である。
【0090】
好適な界面活性剤(アジュバント、乳化剤、分散剤、保護コロイド、湿潤剤および粘着剤)としては、全ての通例のイオン性および非イオン性物質、例えばエトキシル化ノニルフェノール、直鎖または分岐鎖アルコールのポリアルキレングリコールエーテル、アルキルフェノールとエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとの反応生成物、脂肪酸アミンとエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとの反応生成物、さらには脂肪酸(fattic acid)エステル、アルキルスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルエーテルホスフェート、アリールスルフェート、エトキシル化アリールアルキルフェノール、例としてトリスチリル−フェノール−エトキシレート、さらには硫酸化またはリン酸化アリールアルキルフェノール−エトキシレートならびに−エトキシ−および−プロポキシレートなどのエトキシル化およびプロポキシル化アリールアルキルフェノールが挙げられる。さらなる例は、天然および合成の水溶性ポリマー、例としてリグノスルホネート、ゼラチン、アラビアゴム、リン脂質、デンプン、疎水性改質デンプンおよびセルロース誘導体、とりわけセルロースエステルおよびセルロースエーテル、さらにポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸ならびに(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステルの共重合物、ならびにさらにアルカリ金属水酸化物で中和されているメタクリル酸およびメタクリル酸エステルの共重合物、ならびにまた置換されていてもよいナフタレンスルホン酸塩とホルムアルデヒドとの縮合物である。
【0091】
色素、例えば無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブルーなど、ならびに有機染料、例えばアリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料など、ならびに微量栄養素、例えば鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩などを用いることが可能である。
【0092】
製剤中に存在し得る消泡剤としては、例としてシリコーンエマルション、長鎖アルコール、脂肪酸およびそれらの塩、同様にフッ素系有機物質ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0093】
増粘剤の例は、多糖、例としてキサンタンガムまたはビーガム、ケイ酸塩、例としてアタパルジャイト、ベントナイト、同様に微粒シリカである。
【0094】
適切な場合、他の付加的な構成成分、例えば保護コロイド、バインダー、粘着剤、増粘剤、チキソトロピック物質、浸透剤、安定剤、捕捉剤、錯化剤が存在することもまた可能である。一般的に、活性成分は、製剤目的のために通例的に用いられる任意の固体または液体の添加剤と組み合わせることができる。
【0095】
本発明の組み合わせまたは組成物は、そのまま、またはそれらの各物理的および/もしくは化学的性質に応じて、それらの製剤の形態もしくはそれらから調製される使用形態で用いることができ、例えばエアロゾル、カプセル懸濁剤、冷煙霧濃厚剤(cold−fogging concentrate)、温煙霧濃厚剤(warm−fogging concentrate)、カプセル化粒剤、細粒剤、種子処理用のフロアブル剤、使用調製済の溶液、粉剤、乳剤、水中油型エマルション、油中水型エマルション、マクロ粒剤、微粒剤、油分散性散剤、油混和性フロアブル剤、油混和性液体、ガス剤(加圧下)、ガス生成剤(gas generating product)、フォーム、ペースト、駆除剤被覆種子、懸濁製剤、サスポエマルション剤、液剤、懸濁剤(suspension)、水和剤、可溶性散剤、可溶性粉剤および可溶性粒剤、水溶性および水分散性の顆粒剤または錠剤、種子処理用の水溶性および水分散性の散剤、水和剤、活性成分を含浸させた天然物および合成物質、ならびにまたポリマー性物質中および種子用のコーティング材料中でのマイクロカプセル化物、ならびにまたULV冷煙霧剤および温煙霧剤などの形態で用いることができる。
【0096】
本発明の組成物は、既に使用準備済であって好適な装置を使用して植物または種子に施用することができる製剤だけでなく、使用前に水で希釈しなければならない商業的濃縮物も包含する。慣例的な施用は、例えば水中での希釈およびその後の結果として得られる噴霧液の噴霧、油中での希釈後の施用、希釈を伴わない直接的施用、種子処理または粒剤の土壌施用である。
【0097】
本発明の組み合わせ、組成物および製剤は、一般に、0.05から99重量%の間の、0.01から98重量%の間の、好ましくは0.1から95重量%の間の、より好ましくは0.5から90重量%の間の活性成分を、最も好ましくは10から70重量%の間の活性成分を含有する。特殊な用途のため、例として木材および派生した材木製品の保護のため、本発明の組み合わせ、組成物および製剤は、一般に、0.0001から95重量%の間の、好ましくは0.001から60重量%の間の活性成分を含有する。
【0098】
製剤から調製された施用形態中の活性成分の含量は、幅広い範囲内で変わり得る。施用形態中の活性成分の濃度は、一般に0.000001から95重量%の間、好ましくは0.0001から2重量%の間である。
【0099】
言及された製剤は、それ自体公知の様式で、例えば活性成分を少なくとも1の慣例的な増量剤、溶媒または希釈剤、アジュバント、乳化剤、分散剤および/またはバインダーもしくは固定剤、湿潤剤、撥水剤、適切な場合は乾燥剤およびUV安定剤、ならびに適切な場合は染料および顔料、泡止め剤、保存剤、無機および有機の増粘剤、粘着剤、ジベレリン、ならびにまたさらなる加工助剤、ならびにまた水と混合することにより調製することができる。調製対象の製剤タイプに応じて、さらなる加工ステップ、例として湿式粉砕、乾式粉砕および造粒が必要である。
【0100】
本発明の組み合わせまたは組成物は、そのまま、またはそれらの(商業的)製剤中で、およびこれらの製剤から調製される使用形態中で、他の(公知の)活性成分、例えば殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺真菌剤、成長調節剤、除草剤、肥料、毒性緩和剤および/または情報化学物質などとの組み合わせとして存在し得る。
【0101】
組み合わせまたは組成物を使用した植物および植物部分についての本発明の処理は、直接的にまたはそれらの周辺、生息場所もしくは保存空間に対する作用により、慣例的処理方法によって、例えば浸漬、噴霧、微粒化、灌注、蒸散、散粉、霧状散布(fogging)、全面散布(broadcasting)、発泡(foaming)、塗布、展着(spreading−on)、灌水(灌注)、点滴灌漑によって、および繁殖材料の場合、特に種子の場合は、また乾燥種子処理、湿種子処理、スラリー処理、外殻形成(incrustation)、1または複数の被膜でのコーティングなどによっても実行される。極微量法により組み合わせもしくは組成物を展開すること、または組み合わせもしくは組成物の調合剤を、もしくは組み合わせもしくは組成物自体を土壌内に注入することもまた可能である。
【0102】
植物/作物保護
本発明の組み合わせまたは組成物は、強力な殺微生物活性を持ち、作物保護および材料の保護において、有害微生物、例えば植物病原性の真菌および細菌などの防除のために用いることができる。
【0103】
本発明はまた、本発明の組み合わせまたは組成物を植物病原性真菌、植物病原性細菌および/またはそれらの生息場所に施用することを特徴とする、有害微生物を防除する方法に関する。
【0104】
殺真菌剤は、作物保護において、植物病原性真菌の防除のために用いることができる。それらは、幅広いスペクトルの植物病原性真菌に対する際立った効力を特徴とし、これらの植物病原性真菌としては土壌伝播性の病原体、とりわけネコブカビ綱(Plasmodiophoromycetes)、ツユカビ綱(Peronosporomycetes)(Syn.卵菌綱(Oomycetes))、ツボカビ綱(Chytridiomycetes)、接合菌綱(Zygomycetes)、子のう菌綱(Ascomycetes)、担子菌綱(Basidiomycetes)および不完全菌綱(Deuteromycetes)(Syn.不完全菌綱(Fungi imperfecti))のメンバーであるものが挙げられる。いくつかの殺真菌剤は浸透移行性の活性があり、植物保護において、葉、種子粉衣または土壌の殺真菌剤として用いることができる。さらには、それらは、真菌、なかでも木材または植物の根に寄生する真菌を駆除するのに適している。
【0105】
殺細菌剤は、作物保護において、キサントモナス科(Xanthomonadaceae)、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、リゾビウム科(Rhizobiaceae)、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、コリネバクテリウム科(Corynebacteriaceae)およびストレプトマイセス科(Streptomycetaceae)の防除のために用いることができる。
【0106】
本発明に従って処理することができる真菌病の病原体についての限定されない例として、以下が挙げられる:
ウドンコ病(powdery mildew)病原体に起因する病害、例えば、ブルメリア属種(Blumeria species)、例えばブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis);ポドスファエラ属種(Podosphaera species)、例えばポドスファエラ・ロイコトリカ(Podosphaera leucotricha);スファエロテカ属種(Sphaerotheca species)、例えばスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea);ウンシヌラ属種(Uncinula species)、例えばウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator)に起因するもの;
サビ病(rust disease)病原体に起因する病害、例えば、ギムノスポランギウム属種(Gymnosporangium species)、例えばギムノスポランギウム・サビナエ(Gymnosporangium sabinae);ヘミレイア属種(Hemileia species)、例えばヘミレイア・バスタトリクス(Hemileia vastatrix);ファコプソラ属種(Phakopsora species)、例えばファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)およびファコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae);プッシニア属種(Puccinia species)、例えばプッシニア・レコンジテ(Puccinia recondite)、P.トリチシナ(P.triticina)、P.グラミニス(P.graminis)またはP.ストリイホルミス(P.striiformis);ウロミセス属種(Uromyces species)、例えばウロミセス・アペンジクラタス(Uromyces appendiculatus)に起因するもの;
卵菌類(Oomycetes)の群からの病原体に起因する病害、例えば、アルブゴ属種(Albugo species)、例えばアルブゴ・カンジダ(Algubo candida);ブレミア属種(Bremia species)、例えばブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae);ペロノスポラ属種(Peronospora species)、例えばペロノスポラ・ピシ(Peronospora pisi)またはP.ブラシカエ(P.brassicae);フィトフトラ属種(Phytophthora species)、例えばフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans);プラスモパラ属種(Plasmopara species)、例えばプラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola);シュードペロノスポラ属種(Pseudoperonospora species)、例えばシュードペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)またはシュードペロノスポラ・キュベンシス(Pseudoperonospora cubensis);フィチウム属種(Pythium species)、例えばフィチウム・ウルチマム(Pythium ultimum)に起因するもの;
葉汚斑性病害(leaf blotch disease)および葉萎凋性病害(leaf wilt disease)、例えば、アルテルナリア属種(Alternaria species)、例えばアルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani);セルコスポラ属種(Cercospora species)、例えばセルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola);クラジオスポリウム属種(Cladiosporium species)、例えばクラジオスポリウム・ククメリナム(Cladiosporium cucumerinum);コクリオボルス属種(Cochliobolus species)、例えばコクリオボルス・サチバス(Cochliobolus sativus)(分生子形態:ドレクスレラ(Drechslera)、Syn:ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)と同義)、コクリオボルス・ミヤベアヌス(Cochliobolus miyabeanus);コレトトリカム属種(Colletotrichum species)、例えばコレトトリカム・リンデムタニウム(Colletotrichum lindemuthanium);シクロコニウム属種(Cycloconium species)、例えばシクロコニウム・オレアギナム(Cycloconium oleaginum);ジアポルテ属種(Diaporthe species)、例えばジアポルテ・シトリ(Diaporthe citri);エルシノエ属種(Elsinoe species)、例えばエルシノエ・ファウセッティ(Elsinoe fawcettii);グロエオスポリウム属種(Gloeosporium species)、例えばグロエオスポリウム・ラエチコロル(Gloeosporium laeticolor);グロメレラ属種(Glomerella species)、例えばグロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata);ギナーディア属種(Guignardia species)、例えばギナーディア・ビドウェリ(Guignardia bidwelli);レプトスフェリア属種(Leptosphaeria species)、例えばレプトスフェリア・マクランス(Leptosphaeria maculans)、レプトスフェリア・ノドラム(Leptosphaeria nodorum);マグナポルテ属種(Magnaporthe species)、例えばマグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea);ミクロドキウム属種(Microdochium species)、例えばミクロドキウム・ニバレ(Microdochium nivale);ミコスファエレラ属種(Mycosphaerella species)、例えばミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)、M.アラキジコラ(M.arachidicola)およびM.フィジエンシス(M.fijiensis);ファエオスファエリア属種(Phaeosphaeria species)、例えばファエオスファエリア・ノドラム(Phaeosphaeria nodorum);ピレノフォラ属種(Pyrenophora species)、例えばピレノフォラ・テレス(Pyrenophora teres)、ピレノフォラ・トリチシ・レペンチス(Pyrenophora tritici repentis);ラムラリア属種(Ramularia species)、例えばラムラリア・コロ−シグニ(Ramularia collo−cygni)、ラムラリア・アレオラ(Ramularia areola);リンコスポリウム属種(Rhynchosporium species)、例えばリンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis);セプトリア属種(Septoria species)、例えばセプトリア・アピイ(Septoria apii)、セプトリア・リコペルシイ(Septoria lycopersii);チフラ属種(Typhula species)、例えばチフラ・インカルナタ(Typhula incarnata);ベンツリア属種(Venturia species)、例えばベンツリア・イナエクアリス(Venturia inaequalis)に起因するもの;
根および茎の病害、例えば、コルチシウム属種(Corticium species)、例えばコルチシウム・グラミネアルム(Corticium graminearum);フザリウム属種(Fusarium species)、例えばフザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum);ゴウマノマイセス属種(Gaeumannomyces species)、例えばゴウマノマイセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis);リゾクトニア属種(Rhizoctonia species)、例えばリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)などに起因するもの;サロクラジウム病(Sarocladium disease)、例えばサロクラジウム・オリゼ(Sarocladium oryzae)に起因するもの;スクレロチウム病(Sclerotium disease)、例えばスクレロチウム・オリゼ(Sclerotium oryzae)に起因するもの;タペシア属種(Tapesia species)、例えばタペシア・アクホルミス(Tapesia acuformis);チエラビオプシス属種(Thielaviopsis species)、例えばチエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola)に起因するもの;
穂(ear and panicle)(コーン穂軸を包含する)の病害、例えば、アルテルナリア属種、例えばアルテルナリア属種(Alternaria spp.);アスペルギルス属種(Aspergillus species)、例えばアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus);クラドスポリウム属種(Cladosporium species)、例えばクラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides);クラビセプス属種(Claviceps species)、例えばクラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea);フザリウム属種、例えばフザリウム・クルモラム(Fusarium culmorum);ジベレラ属種(Gibberella species)、例えばジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae);モノグラフェラ属種(Monographella species)、例えばモノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis);セプトリア属種、例えばセプトリア・ノドラム(Septoria nodorum)に起因するもの;
黒穂菌類に起因する病害、例えばスファセロテカ属種(Sphacelotheca species)、例えばスファセロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reiliana);チレチア属種(Tilletia species)、例えばチレチア・カリエス(Tilletia caries)、T.コントロベルサ(T.controversa);ウロシスチス属種(Urocystis species)、例えばウロシスチス・オクルタ(Urocystis occulta);ウスチラゴ属種(Ustilago species)、例えばウスチラゴ・ヌダ(Ustilago nuda)、U.ヌダ・トリチシ(U.nuda tritici)に起因するもの;
果実の腐敗、例えば、アスペルギルス属種(Aspergillus species)、例えばアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus);ボトリチス属種(Botrytis species)、例えばボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea);ペニシリウム属種(Penicillium species)、例えばペニシリウム・エキスパンサム(Penicillium expansum)およびP.プルプロゲナム(P.purpurogenum);スクレロチニア属種(Sclerotinia species)、例えばスクレロチニア・スクレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum);ベルチシリウム属種(Verticilium species)、例えばベルチシリウム・アルボアトラム(Verticilium alboatrum)に起因するもの;
種子および土壌が媒介する腐食、カビ、萎凋、腐敗および立枯病(damping−off disease)、例えば、アルテルナリア属種(Alternaria species)、例えばアルテルナリア・ブラシシコラ(Alternaria brassicicola)に起因するもの;アファノミセス属種(Aphanomyces species)、例えばアファノミセス・エウテイケス(Aphanomyces euteiches)に起因するもの;アスコキタ属種(Ascochyta species)、例えばアスコキタ・レンチス(Ascochyta lentis)に起因するもの;アスペルギルス属種(Aspergillus species)、例えばアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)に起因するもの;クラドスポリウム属種(Cladosporium species)、例えばクラドスポリウム・ヘルバラム(Cladosporium herbarum)に起因するもの;コクリオボルス属種(Cochliobolus species)、例えばコクリオボルス・サチバス(Cochliobolus sativus);(分生子形態:ドレクスレラ(Drechslera)、ビポラリス(Bipolaris):ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)と同義)に起因するもの;コレトトリカム属種(Colletotrichum species)、例えばコレトトリカム・コッコデス(Colletotrichum coccodes)に起因するもの;フザリウム属種(Fusarium species)、例えばフザリウム・クルモラム(Fusarium culmorum)に起因するもの;ジベレラ属種(Gibberella species)、例えばジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae)に起因するもの;マクロフォミナ属種(Macrophomina species)、例えばマクロフォミナ・ファゼオリナ(Macrophomina phaseolina)に起因するもの;モノグラフェラ属種(Monographella species)、例えばモノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis)に起因するもの;ペニシリウム属種(Penicillium species)、例えばペニシリウム・エキスパンサム(Penicillium expansum)に起因するもの;フォーマ属種(Phoma species)、例えばフォーマ・リンガム(Phoma lingam)に起因するもの;フォモプシス属種(Phomopsis species)、例えばフォモプシス・ソジャエ(Phomopsis sojae)に起因するもの;フィトフトラ属種(Phytophthora species)、例えばフィトフトラ・カクトラム(Phytophthora cactorum)に起因するもの;ピレノフォラ属種(Pyrenophora species)、例えばピレノフォラ・グラミネア(Pyrenophora graminea)に起因するもの;ピリクラリア属種(Pyricularia species)、例えばピリクラリア・オリゼ(Pyricularia oryzae)に起因するもの;フィチウム属種(Pythium species)、例えばフィチウム・ウルチマム(Pythium ultimum)に起因するもの;リゾクトニア属種(Rhizoctonia species)、例えばリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)に起因するもの;リゾプス属種(Rhizopus species)、例えばリゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)に起因するもの;スクレロチウム属種(Sclerotium species)、例えばスクレロチウム・ロルフシイ(Sclerotium rolfsii)に起因するもの;セプトリア属種(Septoria species)、例えばセプトリア・ノドラム(Septoria nodorum)に起因するもの;チフラ属種(Typhula species)、例えばチフラ・インカルナタ(Typhula incarnata)に起因するもの;ベルチシリウム属種(Verticillium species)、例えばベルチシリウム・ダーリアエ(Verticillium dahliae)に起因するもの;
がん腫病、虫こぶおよび天狗巣病(witches’ broom)、例えば、ネクトリア属種(Nectria species)、例えばネクトリア・ガリゲナ(Nectria galligena)に起因するもの;
萎凋病(wilt disease)、例えば、モニリニア属種(Monilinia species)、例えばモニリニア・ラキサ(Monilinia laxa)に起因するもの;
葉ぶくれ病(leaf blister disease)または葉巻病(leaf curl disease)、例えばエクソバシジウム属種(Exobasidium species)、例えばエクソバシジウム・ベキサンス(Exobasidium vexans)に起因するもの;
タフリナ属種(Taphrina species)、例えばタフリナ・デフォルマンス(Taphrina deformans);
木本植物の変性病害、例えば、エスカ病(Esca disease)、例えばファエモニエラ・クラミドスポラ(Phaemoniella clamydospora)、ファエオアクレモニウム・アレオフィラム(Phaeoacremonium aleophilum)およびフォミチポリア・メジテラネア(Fomitiporia mediterranea)に起因するもの;;ユータイパ・ダイバック(Eutypa dyeback)、例えばユータイパ・ラタ(Eutypa lata)に起因するもの;ガノデルマ病(Ganoderma disease)、例えばガノデルマ・ボニネンセ(Ganoderma boninense)に起因するもの;リギドポルス病(Rigidoporus disease)、例えばリギドポルス・リグノサス(Rigidoporus lignosus)に起因するもの;
花および種子の病害、例えば、ボトリチス属種(Botrytis species)、例えばボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)に起因するもの;
植物塊茎の病害、例えば、リゾクトニア属種(Rhizoctonia species)、例えばリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani);ヘルミントスポリウム属種(Helminthosporium species)、例えばヘルミントスポリウム・ソラニ(Helminthosporium solani)に起因するもの;
根こぶ、例えば、プラスモディオフォラ属種(Plasmodiophora species)、例えばプラスモディオフォラ・ブラシカエ(Plamodiophora brassicae)に起因するもの;
細菌性病原体に起因する病害、例えばキサントモナス属種(Xanthomonas species)、例えばキサントモナス・カムペストリス病原型オリゼ(Xanthomonas campestris pv.oryzae);シュードモナス属種(Pseudomonas species)、例えばシュードモナス・シリンガエ病原型ラクリマンス(Pseudomonas syringae pv.lachrymans);エルウィニア属種(Erwinia species)、例えばエルウィニア・アミロボラ(Erwinia amylovora)に起因するもの。
【0107】
とりわけリンゴ、バナナ、柑橘類、キウイ、メロン、モモ、ナシ、パイナップル、仁果類、ザクロ、キャベツ、カリフラワー、キュウリ、ウリ科植物、トマト、ジャガイモ、コムギ、イネおよびダイズなどにおける植物病原性細菌の例は、
アシドボラクス・アベナ亜種シトルリ(Acidovorax avena subsp.citrulli)、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)、アフェランコイデス・フラガリアエ(Aphelanchoides fragariae)、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、ブルクホルデリア属種(Burkholderia spec.)、ブルクホルデリア・グラマエ(Burkholderia glumae)、カンジダツス リベリバクター属種(Candidatus Liberibacter spec.)、クラビバクター・ミシガネンシス(Clavibacter michiganensis)、クラビバクター・ミシガネンシス亜種ミシガネンシス(Clavibacter michiganensis subsp.michiganensis)、クラビバクター・ミシガネンシス亜種テセラリウス(Clavibacter michiganensis subsp.tessellarius)、クラビバクター・ミシガネンシス亜種セペンドニクス(Clavibacter michiganensis subsp.Sepedonicus)、クラビバクター・ミシガネンシス亜種ネブラスケンシス(Clavibacter michiganensis subsp.nebraskensis)、クラビバクター・イラニクス(Clavibacter iranicus)、クラビバクター・トリチシ(Clavibacter tritici)、コリネバクテリウム・ファシアンス(Corynebacterium fascians)、コリネバクテリウム・フラクムファシエンス病原型フラクムファシエンス(Corynebacterium flaccumfaciens pv.flaccumfaciens)、コリネバクテリウム・ミシガネンセ(Corynebacterium michiganense)、コリネバクテリウム・ミシガネンセ病原型トリチシ(Corynebacterium michiganense pv.tritici)、コリネバクテリウム・ミシガネンセ病原型ネブラスケンセ(Corynebacterium michiganense pv.nebraskense)、コリネバクテリウム・セペドニクム(Corynebacterium sepedonicum)、クルトバクテリウム・フラクムファシエンス病原型フラクムファシエンス(Curtobacterium flaccumfaciens pv.flaccumfaciens)、エンテロバクター・ジソルベンス(Enterobacter dissolvens)、エルウィニア属亜種(Erwinia subspecies)、エルウィニア・アミロボラ(Erwinia amylovora)、エルウィニア・アナナス(Erwinia Ananas)、エルウィニア・カロトボラ(Erwinia carotovora)、エルウィニア・カロトボラ亜種アトロセプチカ(Erwinia carotovora subsp.atroseptica)、エルウィニア・カロトボラ亜種カロトボラ(Erwinia carotovora subsp.carotovora)、エルウィニア・クリサンセミ(Erwinia chrysanthemi)、エルウィニア・クリサンセミ病原型ゼアエ(Erwinia chrysanthemi pv.Zeae)、エルウィニア・ジソルベンス(Erwinia dissolvens)、エルウィニア・ヘルビコラ(Erwinia herbicola)、エルウィニア・ラポンティク(Erwinia rhapontic)、エルウィニア・ステワルティ(Erwinia stewartiii)、エルウィニア・トラケイフィラ(Erwinia tracheiphila)、エルウィニア・ウレドボラ(Erwinia uredovora)、パントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerans)、ペクトバクテリウム・カロトボルム(Pectobacterium carotovorum)、ペクトバクテリウム・カロトボルム亜種アトロセプチクム(Pectobacterium carotovorum subsp.atrosepticum)、ペクトバクテリウム・カロトボルム亜種カロトボルム(Pectobacterium carotovorum subsp.carotovorum)、ペクトバクテリウム・クリサンセミ(Pectobacterium chrysanthemi)、シュードモナス・アンドロポゴニス(Pseudomonas andropogonis)、シュードモナス・アベナエ亜種アベナエ(Pseudomonas avenae subsp.avenae)、シュードモナス・コルガタ(Pseudomonas corrugata)、シュードモナス・フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)、シュードモナス・グラマエ(Pseudomonas glumae)、シュードモナス・フスコバギナエ(Pseudomonas fuscovaginae)、シュードモナス・マルギナリス(Pseudomonas marginalis)、シュードモナス・マルギナリス病原型マルギナリス(Pseudomonas marginalis pv.marginalis)、シュードモナス・シュードアルカリゲネス(Pseudomonas pseudoalcaligenes)、シュードモナス・シュードアルカリゲネス亜種シトルリ(Pseudomonas pseudoalcaligenes subsp.citrulli)、シュードモナス・ソラナセアルム(Pseudomonas solanacearum)、シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)、シュードモナス・シリンガエ病原型アクチニダエ(Pseudomonas syringae pv.actinidae)、シュードモナス・シリンガエ病原型アトロファシエンス(Pseudomonas syringae pv.atrofaciens)、シュードモナス・シリンガエ病原型コロナファシエンス(Pseudomonas syringae pv.coronafaciens)、シュードモナス・シリンガエ病原型グリシネア(Pseudomonas syringae pv.glycinea)、シュードモナス・シリンガエ病原型ラクリマンス(Pseudomonas syringae pv.Lachrymans)、シュードモナス・シリンガエ病原型マクリコラ(Pseudomonas syringae pv.maculicola)、シュードモナス・シリンガエ病原型ストリアファシエンス(Pseudomonas syringae pv.striafaciens)、シュードモナス・シリンガエ病原型シリンガエ(Pseudomonas syringae pv.syringae)[キウイ果実も同様に損傷する]、シュードモナス・シリンガエ病原型トマト(Pseudomonas syringae pv.Tomato)、シュードモナス・シリンガエ病原型タバキ(Pseudomonas syringae pv.tabaci)、ラルストニア・ソラナセアルム(Ralstonia solanacearum)、ラタイバクター・トリチシ(Rathayibacter tritici)、ロドコッカス・ファシアンス(Rhodococcus fascians)、スピロプラズマ・クンケリイ(Spiroplasma kunkelii)、ストレプトマイセス属種(Streptomyces spp.)、ストレプトマイセス・スカビエイ(Streptomyces scabiei)、ストレプトマイセス・スカビエス(Streptomyces scabies)、ストレプトマイセス・アシディスカビエス(Streptomyces acidiscabies)、ストレプトマイセス・タージディスカビエス(Streptomyces turgidiscabies)、キサントモナス属種(Xanthomonas spp.)、キサントモナス・アクソノポディス(Xanthomonas axonopodis)、キサントモナス・アクソノポディス病原型シトリ(Xanthomonas axonopodis pv.citri)、キサントモナス・アクソノポディス病原型グリシネス(Xanthomonas axonopodis pv.glycines)、キサントモナス・カムペストリス(Xanthomonas campestris)、キサントモナス・カムペストリス病原型アルモラシアエ(Xanthomonas campestris pv.armoraciae)、キサントモナス・カムペストリス病原型シトルメロ(Xanthomonas campestris pv.citrumelo)、キサントモナス・カムペストリス病原型シトリ(Xanthomonas campestris pv.citri)、キサントモナス・カムペストリス病原型グリシネス(Xanthomonas campestris pv.glycines)、キサントモナス・カムペストリス病原型ホルキコラ(Xanthomonas campestris pv.Holcicola)、キサントモナス・カムペストリス病原型マルバセアルム(Xanthomonas campestris pv.Malvacearum)、キサントモナス・カムペストリス病原型ムサセアルム(Xanthomonas campestris pv.musacearum)、キサントモナス・カムペストリス病原型プルニ(Xanthomonas campestris pv.pruni)、キサントモナス・カムペストリス病原型ククルビタエ(Xanthomonas campestris pv.cucurbitae)、キサントモナス・カムペストリス病原型ベシカトリア(Xanthomonas campestris pv.vesicatoria)、キサントモナス・カムペストリス病原型トランスルケンス(Xanthomonas campestris pv.translucens)、キサントモナス・カムペストリス病原型オリゼ(Xanthomonas campestris pv.Oryzae)、キサントモナス・フラガリアエ(Xanthomonas fragariae)、キサントモナス・オリゼ(Xanthomonas oryzae)、キサントモナス・オリゼ病原型オリゼ(Xanthomonas oryzae pv.oryzae)、キサントモナス・オリゼ病原型オリジコラ(Xanthomonas oryzae pv.Oryzicola)、キサントモナス・トランスルケンス(Xanthomonas translucens)、キサントモナス・トランスルケンス病原型トランスルケンス(Xanthomonas translucens pv.Translucens)、キシレラ・ファスチジオサ(Xylella fastidiosa)、アシドボラクス・アベナエ(Acidovorax avenae)、ブルクホルデリア属種(Burkholderia spec.)、ブルクホルデリア・グラマエ(Burkholderia glumae)、カンジダツス リベリバクター属種(Candidatus Liberibacter spec.)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、エルウィニア属種(Erwinia spec.)、シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)、シュードモナス・シリンガエ病原型アクチニダエ(Pseudomonas syringae pv.actinidae)、シュードモナス・シリンガエ病原型グリシネア(Pseudomonas syringae pv.glycinea)、シュードモナス・シリンガエ病原型トマト(Pseudomonas syringae
pv.tomato)、シュードモナス・シリンガエ病原型ラクリマンス(Pseudomonas syringae pv.lachrymans)、ストレプトマイセス属種(Streptomyces spp.)、キサントモナス属種(Xanthomonas spp.)、キサントモナス・アクソノポディス(Xanthomonas axonopodis)、キサントモナス・アクソノポディス病原型シトリ(Xanthomonas axonopodis pv.citri)、キサントモナス・アクソノポディス病原型グリシネス(Xanthomonas axonopodis pv.glycines)、キサントモナス・カムペストリス(Xanthomonas campestris)、キサントモナス・カムペストリス病原型ムサセアルム(Xanthomonas campestris pv.musacearum)、キサントモナス・カムペストリス病原型プルニ(Xanthomonas campestris pv.pruni)、キサントモナス・フラガリアエ(Xanthomonas fragariae)およびキサントモナス・トランスルセンス(Xanthomonas transluscens)。
【0108】
以下の細菌性有害生物を好ましく防除することができる:アシドボラクス・アベナエ(Acidovorax avenae)、ブルクホルデリア属種(Burkholderia spec.)、ブルクホルデリア・グラマエ(Burkholderia glumae)、カンジダツス リベリバクター属種(Candidatus Liberibacter spec.)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、エルウィニア属種(Erwinia spec.)、エルウィニア・アミロボラ(Erwinia amylovora)、エルウィニア・カロトボラ(Erwinia carotovora)、エルウィニア・カロトボラ亜種アトロセプチカ(Erwinia carotovora subsp.atroseptica)、エルウィニア・カロトボラ亜種カロトボラ(Erwinia carotovora subsp.carotovora)、エルウィニア・クリサンセミ(Erwinia chrysanthemi)、エルウィニア・クリサンセミ病原型ゼアエ(Erwinia chrysanthemi pv.zeae)、エルウィニア・ヘルビコラ(Erwinia herbicola)、エルウィニア・ステワルティ(Erwinia stewartiii)、エルウィニア・ウレドボラ(Erwinia uredovora)、シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)、シュードモナス・シリンガエ病原型アクチニダエ(Pseudomonas syringae pv.actinidae)、シュードモナス・シリンガエ病原型グリシネア(Pseudomonas syringae pv.glycinea)、シュードモナス・シリンガエ病原型トマト(Pseudomonas syringae pv.tomato)、シュードモナス・シリンガエ病原型ラクリマンス(Pseudomonas syringae pv.lachrymans)、ストレプトマイセス属種(Streptomyces spp.)、キサントモナス属種(Xanthomonas spp.)、キサントモナス・アクソノポディス(Xanthomonas axonopodis)、キサントモナス・アクソノポディス病原型シトリ(Xanthomonas axonopodis pv.citri)、キサントモナス・アクソノポディス病原型グリシネス(Xanthomonas axonopodis pv.glycines)、キサントモナス・カムペストリス(Xanthomonas campestris)、キサントモナス・カムペストリス病原型ムサセアルム(Xanthomonas campestris pv.musacearum)、キサントモナス・カムペストリス病原型プルニ(Xanthomonas campestris pv.pruni)、キサントモナス・フラガリアエ(Xanthomonas fragariae)およびキサントモナス・トランスルセンス(Xanthomonas transluscens)。
【0109】
以下の細菌性有害生物を、以下の作物において好ましく防除することができる:イネにおけるアシドボラクス・アベナエ(Acidovorax avenae)および/またはブルクホルデリア・グラマエ(Burkholderia glumae)、柑橘類におけるカンジダツス リベリバクター属種(Candidatus Liberibacter spec.)および/またはキサントモナス・アクソノポディス病原型シトリ(Xanthomonas axonopodis pv.citri)、キウイにおけるシュードモナス・シリンガエ病原型アクチニダエ(Pseudomonas syringae pv.actinidae)、モモにおけるキサントモナス・カムペストリス(Xanthomonas campestris)および/またはキサントモナス・カムペストリス病原型プルニ(Xanthomonas campestris pv.pruni)、ダイズにおけるシュードモナス・シリンガエ病原型グリシネア(Pseudomonas syringae pv.glycinea)および/またはキサントモナス・アクソノポディス病原型グリシネス(Xanthomonas axonopodis pv.glycines)、穀類におけるブルクホルデリア属種(Burkholderia spec.)および/またはキサントモナス・トランスルセンス(Xanthomonas transluscens)、トマトにおけるシュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)、シュードモナス・シリンガエ病原型トマト(Pseudomonas syringae pv.tomato)および/またはキサントモナス・カムペストリス(Xanthomonas campestris)、キュウリにおけるシュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)および/またはシュードモナス・シリンガエ病原型ラクリマンス(Pseudomonas syringae pv.lachrymans)、ジャガイモにおけるエルウィニア・アトロセプチカ(Erwinia atroseptica)、エルウィニア・カラトボラ(Erwinia caratovora)および/またはストレプトマイセス・スカビエス(Streptomyces scabies)。
【0110】
ダイズの以下の病害を好ましく防除することができる:
葉、茎、さやおよび種子の真菌病、例えば、アルテルナリア斑点病(Alternaria leaf spot)(アルテルナリア属種アトランス・テヌイシマ(atrans tenuissima))、炭疽病(コレトトリカム・グロエオスポロイデス・デマティウム変種トランケイタム(Colletotrichum gloeosporoides dematium var.truncatum))、褐斑症(brown spot)(セプトリア・グリシネス(Septoria glicines))、セルコスポラ斑点病および胴枯病(cercospora leaf spot and blight)(セルコスポラ・キクチイ(Cercospora kikuchii))、コアネフォラ葉枯病(choanephora leaf blight)(コアネフォラ・インフンジブリフェラ・トリスポラ(Choanephora infundibulifera trispora)と同義)、ダクツリオホラ斑点病(dactuliophora leaf spot)(ダクツリオホラ・グリシネス(Dactuliophora glycines))、べと病(downy mildew)(ペロノスポラ・マンシュリカ(Peronospora manshurica))、ドレクスレラ葉枯病(drechslera blight)(ドレクスレラ・グリシニ(Drechslera glycini))、フロッグアイ斑点病(frogeye leaf spot)(セルコスポラ・ソジナ(Cercospora sojina))、レプトスファエルリナ斑点病(leptosphaerulina leaf spot)(レプトスファエルリナ・トリホリイ(Leptosphaerulina trifolii))、フィロスティカ斑点病(phyllostica leaf spot)(フィロスティカ・ソジャエコラ(Phyllosticta sojaecola))、さやおよび茎枯病(pod and stem blight)(フォモプシス・ソジャエ(Phomopsis sojae))、ウドンコ病(ミクロスファエラ・ジフーサ(Microsphaera diffusa))、ピレノカエタ斑点病(pyrenochaeta leaf spot)(ピレノカエタ・グリシネス(Pyrenochaeta glycines))、リゾクトニア葉腐、葉枯およびくもの巣病(rhizoctonia aerial,foliage,and web blight)(リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani))、サビ病(ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)、ファコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae))、黒痘病(scab)(スファセロマ・グリシネス(Sphaceloma glycines))、ステムフィリウム葉枯病(stemphylium leaf blight)((ステムフィリウム・ボトリオサム(Stemphylium botryosum))、輪紋病(target spot)(コリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola))に起因するもの。
【0111】
根および茎基部の真菌病、例えば、黒色根腐病(black root rot)(カロネクトリア・クロタラリアエ(Calonectria crotalariae))、炭疽病(Anthracnose)(charcoal rot)(マクロフォミナ・ファゼオリナ(Macrophomina phaseolina))、赤かび病またはフザリウム萎凋、根腐ならびにさやおよび地際部腐病(fusarium blight or wilt,root rot,and pod and collar rot)(フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フザリウム・オルトセラス(Fusarium orthoceras)、フザリウム・セミテクタム(Fusarium semitectum)、フザリウム・エクイセチ(Fusarium equiseti))、ミコレプトディスカス根腐病(mycoleptodiscus root rot)(ミコレプトディスカス・テレストリス(Mycoleptodiscus terrestris))、ネオコスモスポラ(neocosmospora)(ネオコスモスポラ・バシンフェクタ(neocosmospora vasinfecta)、さやおよび茎枯病(pod and stem blight)(ジアポルテ・ファセオロラム(Diaporthe phaseolorum))、茎潰瘍(stem canker)(ジアポルテ・ファセオロラム変種コーリボラ(Diaporthe phaseolorum var.caulivora))、フィトフトラ腐敗病(phytophthora rot)(フィトフトラ・メガスペルマ(Phytophthora megasperma))、落葉病(brown stem rot)(フィアロホラ・グレガタ(Phialophora gregata))、フィチウム腐敗病(pythium rot)(フィチウム・アファニデルマタム(Pythium aphanidermatum)、フィチウム・イレグラレ(Pythium irregulare)、フィチウム・デバリアヌム(Pythium debaryanum)、フィチウム・ミリオチルム(Pythium myriotylum)、フィチウム・ウルチマム(Pythium ultimum))、リゾクトニア根腐病、茎腐病および立枯病(rhizoctonia root rot,stem decay,and damping−off)(リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani))、スクレロチニア茎腐病(sclerotinia stem decay)(スクレロチニア・スクレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum))、スクレロチニア白絹病(sclerotinia southern blight)(スクレロチニア・ロルフシ(Sclerotinia rolfsii))、チエラビオプシス根腐病(Thielaviopsis root rot)(チエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola))に起因するもの。
【0112】
本発明の殺真菌性の混合物または組成物は、植物病原性真菌の治療的または保護的/予防的防除のために用いることができる。本発明はまた、したがって、本発明の混合物または組成物の使用により植物病原性真菌を防除するための治療的および保護的方法に関し、ここで本発明の活性成分または組成物は、種子、植物または植物部分、果実または植物が生育する土壌に施用される。
【0113】
混合物または組成物が植物の病害を防除するために必要とされる濃度において植物に良好に耐容されるという事実は、植物の地上部分、繁殖台木および種子、ならびに土壌の処理を可能にする。
【0114】
植物
本発明によると、全ての植物および植物部分を処理することができる。植物とは、全ての植物および植物集団、例えば望ましいおよび望ましくない野生植物、栽培品種および植物品種などを意味する(植物品種または植物育成者権により保護可能か否かにかかわらない)。栽培品種および植物品種は、1または複数のバイオテクノロジー法により、例えば倍加半数体、プロトプラスト融合、ランダム突然変異誘発および定方向突然変異誘発、分子マーカーもしくは遺伝子マーカーの使用により、または生物工学的方法および遺伝子工学的方法により援助または補うことができる慣用的な繁殖法および育種法によって得られる植物であることができる。植物部分とは、植物の全ての地上および地下の部分および器官、例えば新芽、葉、花および根などを意味し、これにより例えば葉、針葉、茎、枝、花、子実体、果実および種子、同様に根、球茎および根茎が列挙される。作物ならびに栄養繁殖材料および生殖繁殖材料、例えば切穂、球茎、根茎、匍匐茎および種子もまた植物部分に属する。
【0115】
本発明の組み合わせまたは組成物は、植物に良好に耐容され、好都合な恒温動物毒性を持ち、および環境に良好に耐容される場合、植物および植物器官を保護するのに、収穫量を増大させるのに、収穫材料の品質を改良するのに適している。それらは、好ましくは作物保護組成物として用いることができる。それらは、通常は感受性の種および抵抗性の種に対して、ならびに全てのまたはいくつかの発生ステージに対して活性がある。
【0116】
本発明に従って処理することができる植物としては、以下の主要作物植物が挙げられる:トウモロコシ、ダイズ、アルファルファ、ワタ、ヒマワリ、アブラナ属(Brassica)油料種子、例えばブラシカ・ナプス(Brassica napus)(例としてキャノーラ、ナタネ)、ブラシカ・ラパ(Brassica rapa)、B.ユンセア(B.juncea)(例としてカラシナ(菜の花(field mustard)))およびブラシカ・カリナタ(Brassica carinata)など、ヤシ科植物(Arecaceae sp.)(例としてアブラヤシ、ココナツ)、イネ、コムギ、テンサイ、サトウキビ、カラスムギ、ライムギ、オオムギ、キビおよびソルガム、ライコムギ、アマ、ナッツ、ブドウおよびブドウの木、ならびに様々な植物学的分類からの様々な果実および野菜、例としてバラ科植物(Rosaceae sp.)(例として仁果、例えばリンゴおよびナシなど、これらだけでなく核果、例えばアンズ、サクランボ、アーモンド、プラムおよびモモなど、ならびに液果、例えばイチゴ、ラズベリー、アカフサスグリおよびクロフサスグリおよびスグリなど)、リベシオイダエ科植物(Ribesioidae sp.)、クルミ科植物(Juglandaceae sp.)、カバノキ科植物(Betulaceae sp.)、ウルシ科植物(Anacardiaceae sp.)、ブナ科植物(Fagaceae sp.)、クワ科植物(Moraceae sp.)、モクセイ科植物(Oleaceae sp.)(例としてオリーブ)、マタタビ科植物(Actinidaceae sp.)、クスノキ科植物(Lauraceae sp.)(例としてアボカド、シナモン、ショウノウ)、バショウ科植物(Musaceae sp.)(例としてバナナの木および栽植)、アカネ科植物(Rubiaceae sp.)(例としてコーヒー)、ツバキ科植物(Theaceae sp.)(例として茶)、アオギリ科植物(Sterculiceae sp.)、ミカン科植物(Rutaceae sp.)(例としてレモン、オレンジ、マンダリンおよびグレープフルーツ);ナス科植物(Solanaceae sp.)(例としてトマト、ジャガイモ、コショウ、トウガラシ、ナス、タバコ)、ユリ科植物(Liliaceae sp.)、キク科植物(Compositiae sp.)(例としてレタス、アーティチョークおよびチコリー−ルートチコリー(root chicory)、エンダイブまたはカモンチコリー(common chicory)など)、セリ科植物(Umbelliferae sp.)(例としてニンジン、パセリ、セロリおよびセルリアック)、ウリ科植物(Cucurbitaceae sp.)(例としてキュウリ−ガーキン(gherkin)、カボチャ、スイカ、ヒョウタンおよびメロンなど)、ネギ科植物(Alliaceae sp.)(例としてニラおよびタマネギ)、アブラナ科植物(Cruciferae sp.)(例としてホワイトキャベツ、レッドキャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、チンゲンサイ、コールラビ、ダイコン、セイヨウワサビ、クレソンおよび白菜)、マメ科植物(Leguminosae sp.)(例としてピーナッツ、エンドウマメ、レンズマメおよびマメ類−例としてインゲンマメおよびソラマメ)、アカザ科植物(Chenopodiaceae sp.)(例としてフダンソウ、飼料ビート、ホウレンソウ、ビートルート)、アマ科植物(Linaceae sp.)(例としてアサ)、アサ科植物(Cannabeacea sp.)(例として大麻)、アオイ科植物(Malvaceae sp.)(例としてオクラ、ココア)、ケシ科(Papaveraceae)(例としてケシ)、クサスギカズラ科(Asparagaceae)(例としてアスパラガス);芝、芝生、草およびステビア・レバウジアナ(Stevia rebaudiana)などの庭園および森林中で有用な植物および観賞植物;ならびに各々の場合にこれらの植物の遺伝子改変型。
【0117】
ダイズは、とりわけ好ましい植物である。
【0118】
とりわけ、本発明による混合物および組成物は、以下の植物病を防除するのに適している:
アルブゴ属種(Albugo spp.)(白サビ病(white rust))、これは観賞植物、野菜作物(例としてA.カンジダ(A.Candida))およびヒマワリ(例としてA.トラゴポゴニス(A.tragopogonis))につく;アルテルナリア属種(Alternaria spp.)(黒斑病(black spot disease)、すす点病(black blotch))、これは野菜、アブラナ(例としてA.ブラシコラ(A.brassicola)またはA.ブラシカエ(A.brassicae))、テンサイ(例としてA.テヌイス(A.tenuis))、果実、イネ、ダイズに、およびにまたジャガイモ(例としてA.ソラニ(A.solani)またはA.アルテルナタ(A.alternata))およびトマト(例としてA.ソラニ(A.solani)またはA.アルテルナタ(A.alternata))につく、ならびにアルテルナリア属種(Alternaria spp.)(黒目粒(black head))、これはコムギにつく;アファノミセス属種(Aphanomyces spp.)、これはテンサイおよび野菜につく;アスコキタ属種(Ascochyta spp.)、これは穀類および野菜につき、例としてA.トリチシ(A.tritici)(アスコキタ葉枯病(Ascochyta leaf blight))はコムギにつき、A.ホルデイ(A.hordei)はオオムギにつく;ビポラリス(Bipolaris)およびドレクスレラ属種(Drechslera spp.)(テレオモルフ:コクリオボルス属種(Cochliobolus spp.))、例として斑点病(leaf spot disease)(D.メイディス(D.maydis)およびB.ゼイコラ(B.zeicola))はコーンにつき、例としてふ枯病(glume blotch)(B.ソロキニアナ(B.sorokiniana))は穀類につき、例としてB.オリゼ(B.oryzae)はイネおよび芝生につく;ブルメリア(Blumeria)(旧名:エリシフェ(Erysiphe))・グラミニス(graminis)(ウドンコ病(powdery mildew))、これは穀類(例としてコムギまたはオオムギ)につく;ボトリオスファエリア属種(Botryosphaeria spp.)(「ブドウつる割病(Slack Dead Arm Disease)」)、これはブドウにつく(例としてB.オブツサ(B.obtusa));ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(テレオモルフ:ボトリオチニア・フッケリアナ(Botryotinia fuckeliana):灰色カビ病(grey mold)、灰色疫病(gray rot))、これは小軟果および仁果(なかでもイチゴ)、野菜(なかでもレタス、ニンジン、セルリアックおよびキャベツ)、アブラナ、花、ブドウ、森林作物およびコムギにつく(穂カビ病(ear mold));ブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)(べと病(downy mildew))、これはレタスにつく;セラトシスチス属種(Ceratocystis spp.)(syn.オフィオストマ(Ophiostoma))(青変菌)、これは落葉樹および針葉樹につき、例としてC.ウルミ(C.ulmi)(オランダニレ病(Dutch elm disease))はニレにつく;セルコスポラ属種(Cercospora spp.)(セルコスポラ斑点病(Cereospora leat spot))、これはコーン(例としてC.ゼアエ−メイディス(C.zeae−maydis))、イネ、テンサイ(例としてC.ベチコラ(C.beticola))、サトウキビ、野菜、コーヒー、ダイズ(例としてC.ソジナ(C.sojina)またはC.キクチル(C.kikuchil))およびイネにつく;クラドスポリウム属種(Cladosporium spp.)、これはトマト(例としてC.フルブム(C.fulvum):トマト葉カビ病(tomato leaf mold))および穀類につき、例としてC.ヘルバルム(C.herbarum)(穂腐病(ear rot))はコムギにつく;クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)(麦角病(ergot))、これは穀類につく;コクリオボルス属種(Cochliobolus spp.)(アナモルフ:ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)またはビポラリス(Bipolaris))(斑点病(leaf spot))、これはコーン(例としてC.カルボヌム(C.carbonum))、穀類(例としてC.サチブス(C.sativus)、アナモルフ:B.ソロキニアナ(B.sorokiniana):ふ枯病(glume blotch))およびイネ(例えばC.ミヤベアヌス(C.miyabeanus)、アナモルフ:H.オリゼ(H.oryzae))につく;コレトトリカム属種(Colletotrichum spp.)(テレオモルフ:グロメレラ(Glomerella))(炭疽病(anthracnosis))、これはワタ(例としてC.ゴシッピイ(C.gossypii))、コーン(例としてC.グラミニコラ(C.graminicola):茎疫病(stem rot)および炭疽病(anthracnosis))、小軟果、ジャガイモ(例としてC.コッコデス(C.coccodes):萎凋病(wilt disease))、インゲンマメ(例としてC.リンデムチアヌム(C.lindemuthianum))およびダイズ(例としてC.トルンカツム(C.truncatum))につく;コルチシウム属種(Corticium spp.)、例としてC.ササキイ(C.sasakii)(紋枯病(sheath blight))はイネにつく;コリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)(斑点病(leaf spot))、これはダイズおよび観賞植物につく;シクロコニウム属種(Cycloconium spp.)、例としてC.オレアギヌム(C.oleaginum)はオリーブにつく;シリンドロカルポン属種(Cylindrocarpon spp.)(例としてブドウの果樹胴枯病(fruit tree canker)または黒脚病(black foot disease)、テレオモルフ:ネクトリア(Nectria)またはネオネクトリア属種(Neonectria spp.))、これは果樹、ブドウ(例としてC.リリオデンドン(C.liriodendn);テレオモルフ:ネオネクトリア・リリオデンドリ(Neonectria liriodendri)、黒脚病(black foot disease))および多くの観賞用樹木につく;デマトホラ(Dematophora)(テレオモルフ:ロセリニア(Rosellinia))・ネカトリクス(necatrix)(根/茎疫病(root/stem rot))、これはダイズにつく;ジアポルテ属種(Diaporthe spp.)、例としてD.ファセオロラム(phaseolorum)(茎の病害(stem disease))はダイズにつく;ドレクスレラ属種(Drechslera spp.)(syn.ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)、テレオモルフ:ピレノフォラ(Pyrenophora))、これはコーン、穀類、例えばオオムギ(例としてD.テレス(D.teres)、網斑病(net blotch))およびコムギ(例としてD.トリチシ−レペンチス(D.tritici−repentis):DTR斑点病(DTR leaf spot))、イネおよび芝生につく;エスカ病(Esca disease)(ブドウの立枯病(dieback)、胴枯病(apoplexia))、これはブドウにつき、フォルミチポリア(Formitiporia)(syn.フェリヌス(Phellinus))・プンクタタ(punctata)、F.メジテラネア(F.mediterranea)、ファエオモニエラ・クラミドスポラ(Phaeomoniella chlamydospora)(旧名ファエオアクレモニウム・クラミドスポルム(Phaeoacremonium chlamydosporum))、ファエオアクレモニウム・アレオフィラム(Phaeoacremonium aleophilum)および/またはボトリオスファエリア・オブツサ(Botryosphaeria obtusa)に起因する;エルシノエ属種(Elsinoe spp.)、これは仁果類(E.ピリ(E.pyri))および小軟果(E.ベネタ(E.veneta):炭疽病(anthracnosis))およびまたブドウ(E.アムペリナ(E.ampelina):炭疽病(anthracnosis))につく;エンチロマ・オリゼ(Entyloma oryzae)(黒腫病(leaf smut))、これはイネにつく;エピコッカム属種(Epicoccum spp.)(黒目粒(black head))、これはコムギにつく;エリシフェ属種(Erysiphe spp.)(ウドンコ病(powdery mildew))、これはテンサイ(E.ベタエ(E.betae))、野菜(例としてE.ピシ(E.pisi))、例えばキュウリ種(例としてE.シコラセアルム(E.cichoracearum))およびキャベツ種、例えばアブラナ(例としてE.クルシフェラルム(E.cruciferarum))などにつく;ユータイパ・ファタ(Eutypa fata)(ユータイパ潰瘍病または立枯病(Eutypa cancer or dieback)、アナモルフ:シトスポリナ・ラタ(Cytosporina lata)、syn.リベルテラ・ブレファリス(Libertella blepharis))、これは果樹、ブドウおよび多くの観賞用樹木につく;エクセロヒルム属種(Exserohilum spp.)(ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)と同義)、これはコーン(例としてE.ツルシクム(E.turcicum))につく;フザリウム属種(Fusarium spp.)(テレオモルフ:ジベレラ(Gibberella))(萎凋病(wilt disease)、茎および茎疫病(root and stem rot))、これは様々な植物につき、例としてF.グラミネアルム(F.graminearum)またはF.クルモラム(F.culmorum)(根腐病(root rot)および白穂病(silver−top))は穀類(例としてコムギまたはオオムギ)に、F.オキシスポルム(F.oxysporum)はトマトに、F.ソラニ(F.solani)はダイズに、およびF.ベルチシリオイデス(F.verticillioides)はコーンにつく;ゴウマノマイセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)(立枯病(takeall))、これは穀類(例としてコムギまたはオオムギ)およびコーンにつく;ジベレラ属種(Gibberella spp.)、これは穀類(例としてG.ゼアエ(G.zeae))およびイネ(例としてG.フジクロイ(G.fujikuroi):ばか苗病(bakanae disease))につく;グロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata)、これはブドウ、仁果および他の植物につき、G.ゴシッピイ(G.gossypii)はワタにつく;グレインステイニング複合菌(grainstaining complex)、これはイネにつく;ギナーディア・ビドウェリ(Guignardia bidwellii)(黒腐病(black rot))、これはブドウにつく;ギムノスポランギウム属種(Gymnosporangium spp.)、これはバラ科植物(Rosaceae)およびビャクシンにつき、例としてG.サビナエ(sabinae)(ナシサビ病(pear rust))はナシにつく;ヘルミントスポリウム属種(Helminthosporium spp.)(ド
レクスレラ(Drechslera)、テレオモルフ:コクリオボルス(Cochliobolus)と同義)、これはコーン、穀類およびイネにつく;ヘミレイア属種(Hemileia spp.)、例としてH.バスタトリックス(H.vastatrix)(コーヒー葉サビ病(coffee leaf rust))、これはコーヒーにつく;イサリオプシス・クラビスポラ(Isariopsis clavispora)(syn.クラドスポリウム・ビチス(Cladosporium vitis))、これはブドウにつく;マクロフォミナ・ファゼオリナ(Macrophomina phaseolina)(ファセオリ(phaseoli)と同義)(根/茎疫病(root/stem rot))、これはダイズおよびワタにつく;ミクロドキウム(Microdochium)(フザリウム(Fusarium)と同義)・ニバレ(nivale)(紅色雪腐病(pink snow mold))、これは穀類(例としてコムギまたはオオムギ)につく;ミクロスファエラ・ジフーサ(Microsphaera diffusa)(ウドンコ病(powdery mildew))、これはダイズにつく;モニリニア属種(Monilinia spp.)、例としてM.ラキサ(M.laxa)、M.フルクチコラ(M.fructicola)およびM.フルクチゲナ(fructigena)(花および枝枯病(blossom and twig blight))、これは核果および他のバラ科植物(Rosaceae)につく;ミコスファエレラ属種(Mycosphaerella spp.)、これは穀類、バナナ、小軟果およびピーナッツにつき、例としてM.グラミニコラ(M.graminicola)(アナモルフ:セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)、セプトリア葉汚斑病(Septoria leaf blotch))はコムギに、またはM.フィジエンシス(M.fijiensis)(シガトーカ病(Sigatoka disease))はバナナにつく;ペロノスポラ属種(Peronospora spp.)(べと病(downy mildew))、これはキャベツ(例としてP.ブラシカエ(P.brassicae))、アブラナ(例としてP.パラシチカ(P.parasitica))、球根植物(例としてP.デストルクトル(P.destructor))、タバコ(P.タバシナ(P.tabacina))およびダイズ(例としてP.マンシュリカ(P.manshurica))につく;ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)およびP.メイボミアエ(P.meibomiae)(ダイズサビ病(soybean rust))、これはダイズにつく;フィアロホラ属種(Phialophora spp.)、これは例としてブドウ(例としてP.トラケイフィラ(P.tracheiphila)およびP.テトラスポラ(P.tetraspora))およびダイズ(例としてP.グレガタ(P.gregata):茎の病害(stem disease))につく;フォーマ・リンガム(Phoma lingam)(根および茎疫病(root and stem rot))、これはアブラナおよびキャベツにつき、P.ベタエ(P.betae)(斑点病(leaf spot))はテンサイにつく;フォモプシス属種(Phomopsis spp.)、これはヒマワリ、ブドウ(例としてP.ビチコラ(P.viticola):つる割病(dead−arm disease))およびダイズ(例として茎潰瘍(stem canker)/茎枯病(stem blight):P.ファセオリ(P.phaseoli)、テレオモルフ:ジアポルテ・ファセオロラム(Diaporthe phaseolorum))につく;フィソデルマ・メイディス(Physoderma maydis)(褐斑症(brown spot))、これはコーンにつく;フィトフトラ属種(Phytophthora spp.)(萎凋病(wilt disease)、根、葉、茎および果実腐敗病(root,leaf,stem and fruit rot))、これは様々な植物につき、例えばピーマンおよびキュウリ種(例としてP.カプシシ(P.capsici))、ダイズ(例としてP.メガスペルマ(P.megasperma)、syn.P.ソーヤ(P.sojae))、ジャガイモおよびトマト(例としてP.インフェスタンス(P.infestans)、疫病(late blight)および褐色腐敗病(brown rot))および落葉樹(例としてP.ラモルム(P.ramorum)、オーク突然死病(sudden oak death))などにつく;プラスモディオフォラ・ブラシカエ(Plasmodiophora brassicae)(根こぶ(club−root))、これはキャベツ、アブラナ、ダイコンおよび他の植物につく;プラスモパラ属種(Plasmopara spp.)、例としてP.ビチコラ(P.viticola)(ブドウのペロノスポラ(peronospora)、べと病(downy mildew))はブドウに、P.ハルステジイ(P.halstedii)はヒマワリにつく;ポドスファエラ属種(Podosphaera spp.)(ウドンコ病(powdery mildew))、これはバラ科植物(Rosaceae)、ホップ、梨果および小軟果につき、例としてP.ロイコトリカ(P.leucotricha)はリンゴにつく;ポリミキサ属種(polymyxa spp.)、これは例として穀類、例えばオオムギおよびコムギ(P.グラミニス(P.graminis))などに、ならびにテンサイ(P.ベタエ(P.betae))につく、ならびにそれらによって伝染するウイルス病;シュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)(眼紋病(eyespot)/褐変病(stem break)、テレオモルフ:タペシア・ヤルンダエ(Tapesia yallundae))、これは穀類、例としてコムギまたはオオムギにつく;シュードペロノスポラ(Pseudoperonospora)(べと病(downy mildew))、これは様々な植物につき、例としてP.キュベンシス(P.cubensis)はキュウリ種に、またはP.フミリ(humili)はホップにつく;シュードペジクラ・トラケイフィラ(Pseudopezicula tracheiphila)(角斑葉枯病(angular leaf scorch)、アナモルフ フィアロホラ(Phialophora))、これはブドウにつく;プッシニア属種(Puccinia spp.)(サビ病(rust disease))、これは様々な植物につき、例としてP.トリチシナ(P.triticina)(コムギの赤サビ病(brown rust))、P.ストリイホルミス(P.striiformis)(黄サビ病(yellow rust))、P.ホルデイ(P.hordei)(小サビ病(dwarf leaf rust))、P.グラミニス(P.graminis)(黒サビ病(black rust))またはP.レコンジタ(P.recondita)(ライムギの赤サビ病(brown rust))は穀類、例としてコムギ、オオムギまたはライムギなどに、P.クエニイ(kuehnii)はサトウキビにつき、例として、アスパラガス(例としてP.アスパラギ(P.asparagi))につく;ピレノフォラ(Pyrenophora)(アナモルフ:ドレクスレラ(Drechslera))・トリチシ−レペンチス(tritici repentis)(葉枯病(speckled leaf blotch)))、これはコムギにつき、P.テレス(P.teres)(網斑病(net blotch))はオオムギにつく;ピリクラリア属種(Pyricularia spp.)、例としてP.オリゼ(P.oryzae)(テレオモルフ:マグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea)、イネイモチ病(rice blast))はイネにつき、P.グリセア(P.grisea)は芝生および穀類につく;フィチウム属種(Pythium spp.)(立枯病(damping−off disease))、これは芝生、イネ、コーン、コムギ、ワタ、アブラナ、ヒマワリ、テンサイ、野菜および他の植物につく(例としてP.ウルチマム(P.ultimum)またはP.アファニデルマツム(P.aphanidermatum));ラムラリア属種(Ramularia spp.)、例としてR.コロ−シグニ(R.collo−cygni)(ラムラリア葉および芝斑点病(Ramularia leaf and lawn spot)/生理的斑点病(physiological leaf spot))はオオムギにつき、R.ベチコラ(R.beticola)はテンサイにつく;リゾクトニア属種(Rhizoctonia spp.)、これはワタ、イネ、ジャガイモ、芝生、コーン、アブラナ、ジャガイモ、テンサイ、野菜および様々な他の植物につき、例えばR.ソラニ(R.solani)(根および茎腐病(root and stern rot)はダイズに、R.ソラニ(R.solani)(紋枯病(sheath blight))はイネに、またはR.セレアリス(R.cerealis)(株腐病(sharp eyespot))はコムギまたはオオムギにつく;リゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)(軟腐病(soft rot))、これはイチゴ、ニンジン、キャベツ、ブドウおよびトマトにつく;リンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis)(斑点病(leaf spot))、これはオオムギ、ライムギおよびライコムギにつく;サロクラジウム・オリゼ(Sarocladium oryzae)およびS.アテヌアツム(S.attenuatum)(葉鞘腐敗病(sheath rot))、これはイネにつく;スクレロチニア属種(Sclerotinia spp.)(茎腐病または黒腐菌核病(stem or white rot))、これは野菜および農作物、例えばアブラナ、ヒマワリ(例としてスクレロチニア・スクレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum))およびダイズ(例としてS.ロルフシイ(S.rolfsii))などにつく;セプトリア属種(Septoria spp.)、これは様々な植物につき、例としてS.グリシネス(S.glycines)(斑点病(leaf spot))はダイズに、S.トリチシ(S.tritici)(セプトリア葉汚斑病(Septoria leaf blotch))はコムギに、S.(syn.スタゴノスポラ(Stagonospora))・ノドルム(nodorum)(葉汚斑病(leaf blotch)およびふ枯病(glume blotch))は穀類につく;ウンシヌラ(Uncinula)(syn.エリシフェ(Erysiphe))・ネカトル(necator)(ウドンコ病(powdery mildew)、アナモルフ:オイディウム・ツッケリ(Oidium tuckeri))、これはブドウにつく;セトスパエリア属種(Setospaeria spp.)(斑点病(leaf spot))、これはコーン(例としてS.ツルシクム(S.turcicum)、syn.ヘルミントスポリウム・ツルシクム(Helminthosporium turcicum))および芝生につく;スファセロテカ属種(Sphacelotheca spp.)(黒穂病(head smut))、これはコーン、(例としてS.レイリアナ(S.reiliana):墨黒穂病(kernel smut))、キビおよびサトウキビにつく;スフェロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)(ウドンコ病(powdery mildew))、これはキュウリ種につく;スポンゴ
スポラ・スブテラネア(Spongospora subterranea)(粉状そうか病(powdery scab))、これはジャガイモにつく、およびそれらによって伝染するウイルス病;スタゴノスポラ属種(Stagonospora spp.)、これは穀類につき、例としてS.ノドルム(S.nodorum)(葉汚斑病(leaf blotch)およびふ枯病(glume blotch)、テレオモルフ:レプトスフェリア(Leptosphaeria)[syn.ファエオスファエリア(Phaeosphaeria)]・ノドルム(nodorum))はコムギにつく;シンキトリウム・エンドビオチカム(Synchytrium endobioticum)、これはジャガイモにつく(ジャガイモがん腫病(potato wart disease));タフリナ属種(Taphrina spp.)、例としてT.デフォルマンス(T.deformans)(葉巻病(curly−leaf disease))はモモにつき、T.プルニ(T.pruni)(ふくろみ病(plum−pocket disease))はプラムにつく;チエラビオプシス属種(Thielaviopsis spp.)(黒色根腐病(black root rot))、これはタバコ、仁果類、野菜作物、ダイズおよびワタにつく、例としてT.バシコラ(T.basicola)(syn.チャララ・エレガンス(Chalara elegans));チレチア属種(Tilletia spp.)(黒穂病(bunt)またはなまぐさ黒穂病(stinking smut))、これは穀類につき、例としてT.トリチシ(T.tritici)(syn.T.カリエス(T.caries)、コムギ黒穂病(wheat bunt))およびT.コントロベルサ(T.controversa)(萎縮腥黒穂病(dwarf bunt))はコムギにつく;チフラ・インカルナタ(Typhula incarnata)(雪腐小粒菌核病(gray snow mold))、これはオオムギまたはコムギにつく;ウロシスチス属種(Urocystis spp.)、例としてU.オクルタ(U.occulta)(稈黒穂病(flag smut))、これはライムギにつく;ウロミセス属種(Uromyces spp.)(サビ病(rust))、これは野菜植物、例えばインゲンマメ(例としてU.アペンジクラタス(U.appendiculatus)、syn.U.ファセオリ(U.phaseoli))およびテンサイ(例としてU.ベタエ(U.betae))などにつく;ウスチラゴ属種(Ustilago spp.)(裸黒穂病(loose smut))、これは穀類(例としてU.ヌダ(U.nuda)およびU.アバエナエ(U.avaenae))、コーン(例としてU.メイディス(maydis):コーン黒穂病(corn smut))およびサトウキビにつく;ベンツリア属種(Venturia spp.)(黒痘病(scab))、これはリンゴ(例としてV.イナエクアリス(V.inaequalis))およびナシにつき、ならびにベルチシリウム属種(Verticillium spp.)(葉および新芽萎凋病(leaf and shoot wilt))、これは様々な植物、例えば果樹および観賞用樹木、ブドウ、小軟果、野菜および農作物などにつき、例としてV.ダーリアエ(V.dahliae)はイチゴ、アブラナ、ジャガイモおよびトマトなどにつく。
【0119】
本発明による混合物および組成物は、以下の植物病を防除するためにとりわけ好ましい:ダイズ病害:セルコスポラ・キクチイ(Cercospora kikuchii)、エルシノエ・グリシネス(Elsinoe glycines)、ジアポルテ・ファセオロラム変種ソーヤ(Diaporthe phaseolorum var.sojae)、セプタリア・グリシネス(Septaria glycines)、セルコスポラ・ソジナ(Cercospora sojina)、ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)、フィトフトラ・ソーヤ(Phytophthora sojae)、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、コリネスポラ・カシイコラ(Corynespora casiicola)およびスクレロチニア・スクレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum)。
【0120】
植物健康
本発明によると、本発明の組み合わせおよび組成物は、植物健康を増強するのに適している。
【0121】
植物健康の増強とは、本発明の組み合わせおよび組成物を下に定義されるような植物成長調節物質として、下に定義されるような植物強化/抵抗性誘導性化合物として、下に定義されるような植物生理機能をもたらすために、および下に定義されるような作物における収量増加のために用いることができることを意味するものである。
【0122】
植物成長調節
いくつかの場合において、本発明の組み合わせまたは組成物は、ある特定の濃度または施用量で、除草剤、毒性緩和剤、成長調節剤または植物の性質を改良する剤として、または殺微生物剤として、例えば殺真菌剤、抗真菌剤、殺菌剤、殺ウイルス剤(ウイロイドに対する組成物を包含するもの)として、またはMLO(マイコプラズマ様生物)およびRLO(リケッチア様生物)に対する組成物として用いることもできる。本発明の組み合わせまたは組成物の活性成分は、植物の代謝に介入し、それ故に成長調節剤として用いることもできる。
【0123】
植物成長調節物質は、植物に対して様々な効果を発揮し得る。物質の効果は、本質的に、植物の発生ステージに関連した施用の時期、およびまた植物またはそれらの環境に施用される活性成分の量、および施用のタイプに依存する。各々の場合において、成長調節剤は、作物植物に対して特定の所望の効果を持つべきである。
【0124】
植物成長調節化合物は、例えば、植物の栄養成長を阻害するために用いることができる。かかる成長の阻害は、例えば、草の場合、観賞植物園、公園およびスポーツ施設の中の、路側上の、空港における、または果実作物の中の草刈りの頻度を低減させることがしたがって可能であるため、経済的に興味深い。また意義があるのは、路側上の、およびパイプラインもしくは高架線の近隣における、またはかなり一般には活発な植物成長が望まれない地域における、草本植物および木本植物の成長の阻害である。
【0125】
また重要であるのは、穀類の縦方向の成長を阻害するための成長調節剤の使用である。これは、収穫前の植物の倒伏リスクを低減させるか、または完全に取り除く。加えて、成長調節剤は、穀類の場合、稈を強化することができ、これもまた倒伏に対抗するものである。稈を短化および強化するための成長調節剤の使用は、穀類作物の倒伏リスクを何ら伴わずに、収量を増加させるためのより大量の肥料の展開を可能にする。
【0126】
多くの作物植物において、栄養成長の阻害はより密度の高い植栽を可能にし、したがって土壌表面ベースでより高収量を達成することが可能である。このようにして得られるより小さい植物の別の利点は、作物の栽培および収穫がより容易であることである。
【0127】
栄養分および同化産物は植物の栄養体部分にとってよりも花および果実の形成にとってより有益であるため、栄養植物成長の阻害はまた、収量増大を導き得る。
【0128】
しばしば、成長調節剤はまた、栄養成長の促進に用いることもできる。これは、栄養体植物部分を収穫する際に大いに有益である。しかしながら、より多くの同化産物が形成されることから、栄養成長を促進することはまた生殖成長も促進し得るものであり、これは、より多数の、またはより大きい果実をもたらす。
【0129】
いくつかの場合において、収量増加は、栄養成長における検出可能な変化を何ら伴わずに、植物の代謝を操作することにより達成され得る。加えて、成長調節剤は、植物の組成を変えるために用いることができ、これは、結果として収穫生産物の品質改良をもたらし得る。例えば、テンサイ、サトウキビ、パイナップルおよび柑橘類果実において糖含量を増加させること、またはダイズもしくは穀類においてタンパク質含量を増加させることが可能である。また、例えば、収穫前または収穫後の望ましい成分の分解、例えばテンサイまたはサトウキビにおける糖の分解を阻害するために成長調節剤を用いることも可能である。また、二次的植物成分の生産または除去にプラスの影響を与えることも可能である。1つの例は、ゴムノキにおいてラテックスの流れを刺激することである。
【0130】
成長調節剤の影響下で、単為結実の果実が形成され得る。加えて、花の性別に影響を与えることが可能である。また、不稔の花粉を生産することも可能であり、これは、雑種種子の育種および生産において大いに重要である。
【0131】
成長調節剤の使用は、植物の分枝を制御することができる。一方で、頂芽優性を壊すことによって脇芽の発達を促すことが可能であり、これは、とりわけ観賞植物の栽培において、また成長の阻害と組み合わせることにおいても高度に望ましいものであり得る。しかしながら他方で、脇芽の成長を阻害することもまた可能である。この効果は、例えば、タバコの栽培において、またはトマト栽培において、とりわけ興味深い。
【0132】
成長調節剤の影響下で、所望の時期に植物の落葉が達成されるように、植物の葉の量を制御することができる。かかる落葉は綿の機械的収穫において大きな役割を果たすが、他の作物において、例えばブドウ栽培において収穫を容易にするためにも興味深い。植物の落葉はまた、移植させる前の植物の蒸散を低下させるためにも行うことができる。
【0133】
成長調節剤は、同じく、果実裂開を調節するために用いることができる。一方で、成熟前の果実裂開を防ぐことが可能である。他方、変動を排除する目的で、所望の質量を達成するために、果実裂開またはさらには花の発育停止を促すことも可能である(「間引」)。変動は、内因的な原因のために年毎に収量を大きく異ならせる、いくつかの果実種の特性を意味するものと理解される。最後に、機械的収穫を可能にするまたは手作業での収穫を容易にする目的で、果実を分離するのに必要とされる力を低減させるために収穫時に成長調節剤を用いることが可能である。
【0134】
成長調節剤はまた、収穫前または後の収穫材料の熟成を早めるあるいは遅くすることを達成するために用いることもできる。これは、市場の要求に対して最適の調節を可能にすることから、とりわけ有利である。そのうえ、成長調節剤は、いくつかの場合に、果実の色を改良することができる。加えて、成長調節剤はまた、ある一定の期間内に成熟を集中させるために用いることもできる。これは、例えばタバコ、トマトまたはコーヒーの場合に、単一操作での完全な機械的または手作業での収穫のための必要条件を確立する。
【0135】
成長調節剤を用いることにより、加えて、苗床中の植物、例えばパイナップルまたは観賞植物などが、通常そうする傾向がない時期に例えば、発芽し、芽生え、または開花するように、植物の種子または芽の静止に影響を与えることも可能である。霜のリスクがある地域において、晩霜から生じる損傷を避けるため、成長調節剤を使用して種子の芽吹または発芽を遅延させることが望ましいこともある。
【0136】
最終的に、成長調節剤は、霜、渇水または土壌の高い塩分に対する植物の抵抗性を誘導することができる。これは、通常この目的に適さない地域における植物の栽培を可能にする。
【0137】
抵抗性誘導および他の効果
本発明による組み合わせまたは組成物はまた、植物中で強力な強化効果を呈する。したがって、それらは、望ましくない微生物による攻撃に対する植物の防御を動員させるために用いることができる。
【0138】
植物強化(抵抗性誘導)物質は、本発明との関連で、処理された植物がその後に望まれない微生物を接種された場合にこれらの微生物に対して高度の抵抗性を発達させるように、植物の防御系を刺激する能力がある物質を意味すると理解されるものである。
【0139】
本発明による活性化合物はまた、作物の収量を増加させるのに適している。加えて、それらは低減された毒性を示し、植物に良好に耐容される。
【0140】
さらに、本発明との関連で、植物生理効果は以下を含む:
非生物的ストレス耐性、これは、温度耐性、渇水耐性および渇水ストレス後の回復、水使用効率(水消費量低減と相関する)、冠水耐性、オゾンストレスおよびUV耐性、重金属、塩、駆除剤(毒性緩和剤)などの化学物質に対する耐性を含む。
【0141】
生物的ストレス耐性、これは、真菌抵抗性向上ならびに線虫、ウイルスおよび細菌に対する抵抗性向上を含む。本発明との関連で、生物的ストレス耐性は、好ましくは、真菌抵抗性向上および線虫に対する抵抗性向上を含む。
【0142】
植物成長力向上、これは、植物品質および種子成長力、立ち枯れ(stand failure)低減、外観改良、回復力の向上、緑色化効果改良および光合成効率改良を含む。
【0143】
植物ホルモンおよび/または機能的酵素に対する効果。
【0144】
成長調節剤(促進剤)に対する効果、これは、より早期の発芽、より良好な出芽、より発達した根系および/または根成長改良、分げつ能力向上、より生産性の高い分げつ、より早期の開花、植物高および/またはバイオマスの増加、茎の短化、新芽成長、穀粒数/穂、穂数/m
2、走根数および/または花数の改良、収穫指数増大、より大きな葉、より少ない枯れた根出葉、葉序改良、より早期の熟成/より早期の結実終了、均一な成熟、登熟持続期間増加、より良好な結実終了、より大きな果実/植物の大きさ、新芽形成抵抗性および倒伏低減を含む。
【0145】
収量増加、これは、ヘクタールあたりの総バイオマス、ヘクタールあたりの収量、穀粒/果実重量、種子の大きさおよび/またはヘクトリットル重量、同様に生産物品質向上を指し:
サイズ分布(穀粒、果実など)、均一な成熟、穀粒水分、より良好な粉砕、より良好なワイン醸造、より良好な醸造、果汁収量増加、収穫性、消化性、沈降価、フォーリングナンバー、さや安定性、保存安定性、繊維の長さ/強度/均一性の改良、サイレージ給餌動物の乳および/または肉の品質の向上、調理およびフライへの適応に関する加工性改良を含み;
さらに、果実/穀物品質の改良、サイズ分布(穀粒、果実など)、保存/貯蔵寿命の向上、硬さ/軟らかさ、風味(香り、テクスチャーなど)、等級(大きさ、形状、液果の数など)、房あたりの液果/果実の数、クリスプ性(crispness)、鮮度、ワックスでの被覆、生理的障害の頻度、色などに関する市場性改良を含み;
さらに、所望成分の増加、例としてタンパク質含量、脂肪酸、油含量、油の品質、アミノ酸組成、糖含量、酸含量(pH)、糖/酸比(Brix)、ポリフェノール、デンプン含量、栄養品質、グルテン含量/指数、エネルギー含量、風味などを含み;
およびさらに、望まれない成分の減少、例としてより少ないマイコトキシン、より少ないアフラトキシン、ゲオスミンレベル、フェノール性芳香、ラッカーゼ(lacchase)、ポリフェノールオキシダーゼおよびペルオキシダーゼ、硝酸塩含量などを含む。
【0146】
持続性のある農業、これは、栄養使用効率、特に窒素(N)使用効率、リン(phosphours)(P)使用効率、水使用効率、蒸散、呼吸および/またはCO
2同化速度の改良、より良好な根粒形成、Ca代謝改良などを含む。
【0147】
老化遅延、これは、例えば、より長い登熟期間において顕在化し、植物のより高い収量、より長い緑色葉呈色期間につながる、それ故に色(緑色化)、含水量、乾燥などを含む植物生理機能の改良を含む。したがって、本発明との関連で、特定の本発明の活性化合物組み合わせの施用は、緑色葉領域期間(green leaf area duration)の延長を可能にし、これが植物の熟成(老化)を遅らせることが見出された。農業者にとっての主要な利点は、より高い収量につながる、より長い登熟期間である。また、収穫時期をより大きく柔軟にできることに基づく、農業者にとっての利点もある。
【0148】
この中で「沈降価」は、タンパク質の品質についての尺度であり、ゼレニー(ゼレニー値)に従って、標準的な時間間隔の中で乳酸溶液中に懸濁された小麦粉の沈降度を記すものである。これは、製パン品質の尺度として受け取られる。乳酸溶液中の小麦粉のグルテン画分の膨張は、小麦粉懸濁液の沈降速度に影響する。より高いグルテン含量およびより良好なグルテン品質の両方が、沈降を遅くし、ゼレニー試験値を高くする。小麦粉の沈降価は小麦タンパク質組成に依存し、タンパク質含量、小麦の硬さ、ならびに皿ローフおよび炉ローフの体積と最も相関している。SDS沈降体積と比べ、ローフ体積とゼレニー沈降体積との間のより強い相関は、体積とゼレニー値の両方に影響を与えるタンパク質含量のためであろう(この中で「沈降価」は、タンパク質の品質についての尺度であり、ゼレニー(ゼレニー値)に従って、標準的な時間間隔の中で乳酸溶液中に懸濁された小麦粉の沈降度を記すものである。これは、製パン品質の尺度として受け取られる。乳酸溶液中の小麦粉のグルテン画分の膨張は、小麦粉懸濁液の沈降速度に影響する。より高いグルテン含量およびより良好なグルテン品質の両方が、沈降を遅くし、ゼレニー試験値を高くする。小麦粉の沈降価は小麦タンパク質組成に依存し、タンパク質含量、小麦の硬さ、ならびに皿ローフおよび炉ローフの体積と最も相関している。SDS沈降体積と比べ、ローフ体積とゼレニー沈降体積との間のより強い相関は、体積とゼレニー値の両方に影響を与えるタンパク質含量のためであろう(Czech J.Food Sci.Vol.21,No.3:91−96,2000)。
【0149】
さらに、本明細書中で言及される「フォーリングナンバー」は、穀類、特に小麦の製パン品質についての尺度である。フォーリングナンバー試験は、発芽損傷が生じた可能性があることを指し示す。それは、小麦穀粒のデンプン部の物理的性質に対する変化が既に起こっていることを意味する。この中で、フォーリングナンバー装置は、落下するプランジャーに対する小麦粉および水ペーストの抵抗を測定することにより粘度を分析する。これが起こる時間(秒)がフォーリングナンバーとして知られる。フォーリングナンバー結果は、小麦または小麦粉試料中の酵素活性の指標として記録され、結果は秒としての時間で表現される。高いフォーリングナンバー(例えば、300秒超)は、最小の酵素活性および健全な品質の小麦または小麦粉を指し示す。低いフォーリングナンバー(例えば、250秒未満)は、かなりの酵素活性および発芽損傷した小麦または小麦粉を指し示す。
【0150】
用語「より発達した根系」/「根成長改良」は、より長い根系、より深い根成長、より速い根成長、より高い根の乾燥/新鮮重量、より高い根体積、より大きい根表面積、より大きい根直径、より高い根安定性、より多い根分岐、より高い根毛数、および/またはより多い根端を指し、好適な方法および画像解析プログラム(例としてWinRhizo)を使用して根構造を解析することにより測定することができる。
【0151】
用語「作物水使用効率」は、技術的には消費された単位水量あたりの農業生産物の量を、および経済的には消費された単位水量あたりの生産物(複数可)の価値を指し、例としてhaあたりの収量、植物のバイオマス、1000粒の穀粒質量およびm2あたりの穂の数を単位として測定することができる。
【0152】
用語「窒素使用効率」は、技術的には消費された単位窒素量あたりの農業生産物の量を、および経済的には消費された単位窒素量あたりの生産物(複数可)の価値を指し、取り込みおよび利用効率を反映する。
【0153】
緑色化改良/色改良および光合成効率改良、同様に老化の遅延は、周知の技術、例えばHandyPeaシステム(Hansatech)などを使用して測定することができる。Fv/Fmは、光化学系II(PSII)の最大量子効率を指し示すために広く用いられるパラメーターである。このパラメーターは、植物光合成性能の選択的指標であると広く考えられており、健康な試料では典型的に約0.85の最大Fv/Fm値を達成する。これより低い値は、PSII内でのエネルギーの光化学的クエンチングの能力を低減させるある種の生物的または非生物的ストレス因子に試料が曝露された場合に、観察される。Fv/Fmは、最大蛍光値(Fm)に対する可変蛍光(Fv)の比として表される。性能指数は、本質的に、試料の生命力の指標である(例としてAdvanced Techniques in Soil Microbiology,2007,11,319−341;Applied Soil Ecology,2000,15,169−182を参照されたい)。
【0154】
緑色化改良/色改良および光合成効率改良、同様に老化の遅延はまた、正味光合成速度(Pn)の測定、例としてZieglerおよびEhleの顔料抽出方法によるクロロフィル含量の測定、光化学効率(Fv/Fm比)の測定、新芽成長ならびに最終根および/または草冠バイオマスの決定、分げつ密度の決定、同様に根死亡率の決定により評価することもできる。
【0155】
本発明との関連のなかで、好ましいのは、以下を含む群から選択される植物生理効果を改良することである:根成長増大/より発達した根系、緑色化改良、水使用効率改良(水消費量低減と相関する)、特に窒素(N)使用効率改良を含む栄養使用効率改良、老化遅延および収量増大。
【0156】
収量の増大のなかで、好ましいのは、沈降価およびフォーリングナンバーの改良、同様にタンパク質および糖含量の改良−特に穀類の群から選択される植物(好ましくはコムギ)での改良である。
【0157】
好ましくは、本発明の殺真菌性組み合わせまたは組成物の新規使用は、a)抵抗性の管理を伴ってまたは伴わずに、病原性真菌を予防的および/または治療的に防除することと、b)根成長増大、緑色化改良、水使用効率改良、老化遅延および収量増大のうちの少なくとも1との組み合わせ使用に関する。群b)から、根系、水使用効率およびN使用効率の増大がとりわけ好ましい。
【0158】
種子処理
本発明はさらに、種子を処理する方法を含む。
【0159】
本発明はさらに、先の段落中で記載された方法のうちの1により処理された種子に関する。本発明の種子は、有害微生物から種子を保護する方法において使われる。これらの方法において、少なくとも1の本発明の組み合わせまたは組成物で処理された種子が用いられる。
【0160】
本発明の組み合わせまたは組成物はまた、種子を処理するのに適している。有害生物に起因する作物植物への損傷の大部分は、保存中または播種後の種子の感染、ならびにまた発芽中および発芽後の植物の感染が引き金となる。成長中の植物の根および新芽はとりわけ敏感であり、小さな損傷であっても植物の死をもたらす可能性があることから、この時期はとりわけ決定的である。したがって、適切な組成物を用いることにより種子および発芽中の植物を保護することは、大いに興味深い。
【0161】
植物の種子を処理することによる植物病原性真菌の防除は、長い間知られたことであり、絶えず続く改良の対象である。しかしながら、種子の処理は、常に満足に解決することができない一連の問題を伴う。例えば、植物の定植後または出芽後の作物保護組成物の追加展開を不要にする、または少なくとも顕著に低減させる、種子および発芽中の植物を保護する方法を開発することが望ましい。使われる活性成分により植物自身が損傷されることなく、種子および発芽中の植物に植物病原性真菌による攻撃からの最良の可能な保護を提供するために、用いられる活性成分の量を最適化することもまた望ましい。とりわけ、種子の処理方法はまた、作物保護組成物の消費量を最少にしながら種子および発芽中の植物の最適な保護を達成するために、遺伝子導入植物の内因的な殺真菌性を考慮に入れるべきである。
【0162】
本発明はまた、したがって、本発明の組成物で種子を処理することによる、植物病原性真菌による攻撃からの種子および発芽中の植物の保護方法に関する。本発明は同じく、種子および発芽中の植物を植物病原性真菌から保護するための、種子の処理のための本発明の組成物の使用に関する。本発明はさらに、植物病原性真菌からの保護のための本発明の組成物で処理された種子に関する。
【0163】
出芽後に植物を損傷する植物病原性真菌の防除は、主に、土壌および植物の地上部分を作物保護組成物で処理することにより実行される。環境ならびにヒトおよび動物の健康に対する作物保護組成物の潜在的な影響に関する懸念のため、展開する活性成分の量を低減させるための試みがある。
【0164】
本発明の利点の1つは、本発明の組み合わせまたは組成物の特有の浸透移行性が、これらの活性成分および組成物での種子の処理が種子自身だけでなく、結果として得られる出芽後の植物をも植物病原性真菌から保護することを意味する点である。こうして、作物の播種時またはその直後の即時処理を省くことができる。
【0165】
同じく、本発明の組み合わせまたは組成物が特に遺伝子導入種子と共に用いることもでき、この場合、この種子から成長する植物は有害生物に対して作用するタンパク質を発現する能力があることは、有利であると考えられる。本発明の組み合わせまたは組成物でのかかる種子の処理によって、タンパク質、例えば殺虫性タンパク質の発現のみで、ある特定の有害生物を防除することができる。驚くべきことに、この場合、さらなる相乗効果を観察することができ、この相乗効果は有害生物による攻撃に対する保護の有効性をさらに向上させる。
【0166】
本発明の組成物は、農業において、温室において、森林においてまたは園芸およびブドウ栽培において用いられる任意の植物品種の種子を保護するのに適している。とりわけ、これは、穀類(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、ライコムギ、ソルガム/キビおよびカラスムギなど)、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、イネ、ジャガイモ、ヒマワリ、マメ、コーヒー、ビート(例えばテンサイおよび飼料ビート)、ピーナッツ、アブラナ、ケシ、オリーブ、ココナツ、ココア、サトウキビ、タバコ、野菜(例えばトマト、キュウリ、タマネギおよびレタスなど)、芝および観賞植物(以下も参照されたい)の種子である。穀類(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、ライコムギおよびカラスムギなど)、トウモロコシおよびイネの種子の処理は、とりわけ意義がある。とりわけ好ましいのは、ダイズの種子である。
【0167】
また以下に記載するように、本発明の混合物または組成物での遺伝子導入種子の処理は、とりわけ意義がある。これは、殺虫性を持つポリペプチドまたはタンパク質の発現を可能にする少なくとも1の異種遺伝子を含有する植物の種子に関する。遺伝子導入種子における異種遺伝子は、例えば、バチルス属(Bacillus)、リゾビウム属(Rhizobium)、シュードモナス属(Pseudomonas)、セラチア属(Serratia)、トリコデルマ属(Trichoderma)、クラビバクター属(Clavibacter)、グロムス属(Glomus)またはグリオクラジウム属(Gliocladium)の種の微生物を起源とすることができる。この異種遺伝子は、好ましくは、バチルス属種を起源とし、この場合、遺伝子産物は、ヨーロッパアワノメイガ(European maize borer)および/またはウェスタンコーンルートワーム(Western maize rootworm)に対して有効である。異種遺伝子は、より好ましくは、バチルス・チューリンゲンシスを起源とする。
【0168】
本発明との関連で、本発明の組み合わせまたは組成物は、単独または好適な製剤中で種子に施用される。好ましくは、種子は、処理の過程で損傷を生じさせないために十分に安定な状態で処理される。一般的に、種子は、収穫から播種の間の任意の時期に処理することができる。植物から分離し、穂軸、殻、柄、皮、毛または果肉を除去した種子を用いることは慣例的である。例えば、収穫、浄化、乾燥させて水分含量を15重量%未満まで下げた種子を用いることが可能である。あるいは、乾燥後、例えば水で処理して次いで再び乾燥させた種子を用いることもまた可能である。
【0169】
種子を処理する際、一般に、種子に施用する本発明の組成物の量および/またはさらなる添加剤の量が、種子の発芽を害さない、または結果として得られる植物を損傷しないように選択されることに注意しなければならない。このことは、とりわけ、ある一定の施用量で植物毒性作用を持つことがある組み合わせまたは組成物の場合、念頭に置かなければならない。
【0170】
本発明の組み合わせまたは組成物は、直接的に、すなわち何らかの他の構成成分を含有することなく、および希釈されることなく、施用することができる。一般的に、好適な製剤の形態で組成物を種子に施用するのが好ましい。種子処理のための好適な製剤および方法は、当業者に公知であり、例えば、以下の資料:US4,272,417、US4,245,432、US4,808,430、US5,876,739、US2003/0176428A1、WO2002/080675、WO2002/028186中に記載されている。
【0171】
本発明に従って使用可能な組み合わせまたは組成物は、慣例的な種子粉衣製剤、例えば溶液、エマルション、懸濁剤、散剤、フォーム、スラリーまたは他の種子用コーティング組成物、およびまたULV製剤などに変換することができる。
【0172】
これらの製剤は、公知の様式で、活性成分を慣例的な添加剤、例えば慣例的な増量剤およびまた溶媒または希釈剤、色素、湿潤剤、分散剤、乳化剤、泡止め剤、保存剤、二次増粘剤、粘着剤、ジベレリンおよびまた水と混合することにより調製される。
【0173】
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る有用な色素は、かかる目的のために慣例的な全ての色素である。かろうじて水に溶ける顔料、または水溶性の染料のいずれを用いることも可能である。例としては、ローダミンB、C.I.Pigment Red 112およびC.I.Solvent Red 1の名称で知られる色素が挙げられる。
【0174】
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る有用な湿潤剤は、湿潤を促進し、活性農薬成分の製剤のために慣用的に用いられる全ての物質である。好ましいのは、アルキルナフタレンスルホネート、例えばジイソプロピルまたはジイソブチルナフタレンスルホネートなどを用いることである。
【0175】
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る有用な分散剤および/または乳化剤は、活性農薬成分の製剤のために慣用的に用いられる全ての非イオン性、アニオン性およびカチオン性の分散剤である。好ましく使用可能であるのは、非イオン性もしくはアニオン性の分散剤または非イオン性もしくはアニオン性分散剤の組み合わせである。好適な非イオン性分散剤としては、特に、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー、アルキルフェノールポリグリコールエーテルおよびトリストリリルフェノール(tristryrylphenol)ポリグリコールエーテル、ならびにそれらのリン酸化または硫酸化誘導体が挙げられる。好適なアニオン性分散剤は、特に、リグノスルホネート、ポリアクリル酸塩およびアリールスルホネート/ホルムアルデヒド縮合物である。
【0176】
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る泡止め剤は、活性農薬成分の製剤のために慣用的に用いられる全ての泡抑制物質である。シリコーン泡止め剤およびステアリン酸マグネシウムを好ましく用いることができる。
【0177】
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る保存剤は、農薬組成物中でかかる目的のために使用可能な全ての物質である。例としては、ジクロロフェンおよびベンジルアルコールヘミホルマールが挙げられる。
【0178】
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る二次増粘剤は、農薬組成物中でかかる目的のために使用可能な全ての物質である。好ましい例としては、セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、改質粘土および微細シリカが挙げられる。
【0179】
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る粘着剤は、種子粉衣製品中で使用可能な全ての慣例的なバインダーである。好ましい例としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコールおよびチロースが挙げられる。
【0180】
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得るジベレリンは、好ましくはジベレリンA1、A3(=ジベレリン酸)、A4およびA7であり得る;とりわけ好ましいのは、ジベレリン酸を用いることである。ジベレリンは公知である(R.Wegler“Chemie der Pflanzenschutz− und Schadlingsbekampfungsmittel”[Chemistry of the Crop Protection Compositions and Pesticides],vol.2,Springer Verlag,1970,p.401−412を参照されたい)。
【0181】
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤は、遺伝子導入植物の種子などの広い範囲の異なる種子の処理のため、直接的にまたは予め水で希釈した後に用いることができる。この場合、発現により形成される物質との相互作用で付加的な相乗効果が生じることもある。
【0182】
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤での、または水を加えることによりそれらから調製される調合剤での種子の処理のため、種子粉衣のために慣例的に使用可能な全ての混合単位が有用である。具体的には、種子粉衣における手順は、種子をミキサー内に入れること、特定の所望量の種子粉衣製剤をそのまままたは水で予め希釈した後に加えること、および製剤が種子上に均一に分散されるまで全てを混合することである。適切な場合、この後に乾燥プロセスが続く。
【0183】
マイコトキシン
加えて、本発明の処理は、収穫された材料ならびにそれから調製される食品および飼料中のマイコトキシン含量を低減させることができる。マイコトキシンとしては、排他的ではないが、とりわけ以下:デオキシニバレノール(DON)、ニバレノール、15−Ac−DON、3−Ac−DON、T2−およびHT2−毒素、フモニシン、ゼアラレノン、モニリホルミン、フザリン、ジアセオトキシスシルペノール(diaceotoxyscirpenol)(DAS)、ボウベリシン、エンニアチン、フザロプロリフェリン、フザレノール、オクラトキシン、パツリン、麦角アルカロイドおよびアフラトキシンが挙げられ、これらは、例えば、以下の真菌:フザリウム属種、例えばF.アクミナタム(F.acuminatum)、F.アシアチカム(F.asiaticum)、F.アベナシウム(F.avenaceum)、F.クルークウェレンス(F.crookwellense)、F.クルモラム(F.culmorum)、F.グラミネアルム(F.graminearum)(ジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae))、F.エクイセチ(F.equiseti)、F.フジコロイ(F.fujikoroi)、F.ムサラム(F.musarum)、F.オキシスポルム(F.oxysporum)、F.プロリフェラタム(F.proliferatum)、F.ポアエ(F.poae)、F.シュードグラミネアルム(F.pseudograminearum)、F.サムブシナム(F.sambucinum)、F.シルピ(F.scirpi)、F.セミテクタム(F.semitectum)、F.ソラニ(F.solani)、F.スポロトリコイデス(F.sporotrichoides)、F.ラングセチアエ(F.langsethiae)、F.サブグルチナンス(F.subglutinans)、F.トリシンクタム(F.tricinctum)、F.ベルチシリオイデス(F.verticillioides)などが、およびまたアスペルギルス属種、例えばA.フラブス(A.flavus)、A.パラシチカス(A.parasiticus)、A.ノミウス(A.nomius)、A.オクラセウス(A.ochraceus)、A.クラバタス(A.clavatus)、A.テレウス(A.terreus)、A.ベルシカラー(A.versicolor)など、ペニシリウム属種、例えばP.ベルコサム(P.verrucosum)、P.ビリジカタム(P.viridicatum)、P.シトリナム(P.citrinum)、P.エキスパンサム(P.expansum)、P.クラビフォルメ(P.claviforme)、P.ロケフォルチ(P.roqueforti)など、クラビセプス属種、例えばC.プルプレア(C.purpurea)、C.フシフォルミス(C.fusiformis)、C.パスパリ(C.paspali)、C.アフリカナ(C.africana)など、スタキボトリス属種(Stachybotrys spec.)などが生産することができる。
【0184】
材料保護
本発明の組み合わせまたは組成物はまた、材料の保護において、有害微生物、例えば真菌および昆虫による攻撃および破壊に対して工業材料を保護するために、用いることもできる。
【0185】
加えて、本発明の組み合わせまたは組成物は、抗ファウリング組成物として、単独または他の活性成分と組み合わせて用いることができる。
【0186】
工業材料は、本発明との関連で、工業における使用のために調製された非生物材料を意味するものと理解される。例えば、本発明の組み合わせまたは組成物により微生物学的変化または破壊から保護される対象である工業材料は、粘着剤、接着剤、紙、壁紙および板/ボール紙、織物、カーペット、皮革、木材、繊維および薄織物、塗料およびプラスチック製品、冷却潤滑剤および微生物が感染または破壊することができる他の材料であり得る。微生物の増殖により損なわれることがある生産プラントおよび建物の一部、例えば冷却水回路、冷却および加熱システムならびに換気および空調ユニットもまた、保護対象の材料の範囲内で言及され得る。本発明の範囲内の工業材料としては、好ましくは、粘着剤、サイズ剤、紙およびボール紙、皮革、木材、塗料、冷却潤滑剤および熱交換液であり、より好ましくは木材が挙げられる。
【0187】
本発明の組み合わせまたは組成物は、有害な作用、例えば腐朽、腐食、変色、脱色またはカビの生成などを防ぎ得る。
【0188】
木材の処理の場合、本発明による組み合わせまたは組成物はまた、材木の表面または内部で発生しやすい真菌病に対しても用いられ得る。用語「材木」は、全てのタイプの木材種、および建築用を意図したこの木材の全てのタイプの加工物、例えば無垢材、高密度木材、積層木材および合板を意味する。本発明による材木を処理する方法は、本発明による組み合わせまたは組成物を接触させることに主に存し;これは、例えば直接的な塗布、噴霧、浸漬、注入または任意の他の好適な手段を包含する。
【0189】
加えて、本発明の組み合わせまたは組成物は、海水または汽水と接触する物体、特に船体、スクリーン、網、建造物、係船設備および通信システムをファウリングから保護するために用いることができる。
【0190】
有害真菌を防除する本発明の方法はまた、保存品の保護のために使うこともできる。保存品は、天然起源であって長期の保護が望まれる、植物もしくは動物起源の天然物質またはそれらの加工品を意味するものと理解される。植物起源の保存品、例えば植物または植物部分、例えば茎、葉、塊茎、種子、果実、穀物などは、収穫したての状態で、または(予備)乾燥、湿潤、細砕、粉砕、圧搾もしくは焙煎による加工後の状態で保護することができる。保存品としてはまた材木も挙げられ、加工されていないもの、例えば建築材木、電柱および柵など、または完成品の形態のもの、例えば家具などの両方が挙げられる。動物起源の保存品は、例えば獣皮、皮革、毛皮、毛髪である。本発明の組み合わせまたは組成物は、有害な作用、例えば腐朽、腐食、変色、脱色またはカビの生成などを防ぎ得る。
【0191】
工業材料を分解または変化させる能力がある微生物としては、例えば、細菌、真菌、酵母、藻類および粘液生物が挙げられる。本発明の混合物または組成物は、好ましくは、真菌、特にカビ、木材変色性および木材破壊性真菌(子のう菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)、不完全菌類(Deuteromycetes)および接合菌類(Zygomycetes))に対して、ならびに粘液生物および藻類に対して作用する。例として以下の属の微生物が挙げられる:アルテルナリア属、例えばアルテルナリア・テヌイス(Alternaria tenuis)など;アスペルギルス属、例えばアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)など;ケトミウム属(Chaetomium)、例えばケトミウム・グロボサム(Chaetomium globosum)など;コニオフォラ属(Coniophora)、例えばコニオフォラ・プエタナ(Coniophora puetana)など;レンチヌス属(Lentinus)、例えばレンチヌス・チグリナス(Lentinus tigrinus)など;ペニシリウム属、例えばペニシリウム・グラウカム(Penicillium glaucum)など;ポリポラス属(Polyporus)、例えばポリポラス・ベルシカラー(Polyporus versicolor)など;アウレオバシジウム属(Aureobasidium)、例えばアウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)など;スクレロフォマ属(Sclerophoma)、例えばスクレロフォマ・ピチオフィラ(Sclerophoma pityophila)など;トリコデルマ属(Trichoderma)、例えばトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)など;オフィオストマ属種(Ophiostoma spp.)、セラトシスチス属種(Ceratocystis spp.)、フミコラ属種(Humicola spp.)、ペトリエラ属種(Petriella spp.)、トリクルス属種(Trichurus spp.)、コリオルス属種(Coriolus spp.)、グロエオフィルム属種(Gloeophyllum spp.)、プレウロタス属種(Pleurotus spp.)、ポリア属種(Poria spp.)、セルプラ属種(Serpula spp.)およびチロミセス属種(Tyromyces spp.)、クラドスポリウム属種(Cladosporium spp.)、ペキロマイセス属種(Paecilomyces spp.)、ムコール属種(Mucor spp.)、エシェリキア属(Escherichia)、例えばエシェリキア・コリ(Escherichia coli)など;シュードモナス属(Pseudomonas)、例えばシュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)など;スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、例えばスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)など、カンジダ属種(Candida spp.)およびサッカロマイセス属種(Saccharomyces spp.)、例えばサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisae)など。
【0192】
抗真菌活性
加えて、本発明の組み合わせまたは組成物はまた、非常に良好な抗真菌活性を持つ。それらは、特に皮膚糸状菌および酵母、カビおよび二相性真菌に対して(例えばカンジダ属種(Candida species)、例えばC.アルビカンス(C.albicans)、C.グラブラタ(C.glabrata)などに対して)、およびエピデルモフィトン・フロッコサム(Epidermophyton floccosum)、アスペルギルス属種、例えばA.ニガー(A.niger)およびA.フミガタス(A.fumigatus)など、トリコフィトン属種(Trichophyton species)、例えばT.メンタグロフィテス(T.mentagrophytes)など、ミクロスポロン属種(Microsporon species)、例えばM.カニス(M.canis)およびM.オードウイニイ(M.audouinii)などに対して、非常に幅広い抗真菌活性スペクトルを持つ。これらの真菌のリストは、決してカバーされる真菌スペクトルの限定を構成するものではなく、単に例示的な性質のものである。
【0193】
本発明の組み合わせまたは組成物は、したがって、医学的用途および非医学的用途の両方において用いることができる。
【0194】
遺伝子改変生物
既に上で言及されたように、本発明に従って、全ての植物およびそれらの部分を処理することが可能である。好ましい実施形態において、野生型植物種および植物栽培品種、または慣用的な生物学的育種法、例えば交雑またはプロトプラスト融合などにより得られるもの、ならびにそれらの部分が処理される。さらに好ましい実施形態において、適当な場合は慣用法と組み合わせた遺伝子操作法により得られる遺伝子導入植物および植物栽培品種(遺伝子改変生物)ならびにそれらの部分が処理される。用語「部分」または「植物の部分」または「植物部分」は上で説明されている。より好ましくは、市販されているまたは使用されている植物栽培品種の植物が、本発明に従って処理される。植物栽培品種は、新規の性質(「形質」)を持つ、慣用的な育種により、突然変異誘発によりまたは組換えDNA技術により得られた植物を意味するものと理解される。それらは栽培品種、品種、生物型または遺伝子型であることができる。
【0195】
本発明による処理方法は、遺伝子改変生物(GMO)、例として植物または種子の処理において用いることができる。遺伝子改変植物(または遺伝子導入植物)は、異種遺伝子がゲノム内に安定的に組み込まれている植物である。表現「異種遺伝子」は、本質的に、植物外で供給または構築される遺伝子であって、核、葉緑体またはミトコンドリアのゲノム内に導入された場合に、目的のタンパク質もしくはポリペプチドを発現させることにより、または植物中に存在する他の遺伝子(複数可)を(例えば、アンチセンス技術、コサプレッション技術、RNA干渉−RNAi−技術またはマイクロRNA−miRNA−技術を用いて)ダウンレギュレートもしくはサイレンシングすることにより、形質転換植物に新たなまたは改良された農学的または他の性質を与える遺伝子を意味する。ゲノム内に位置する異種遺伝子はまた、導入遺伝子とも呼ばれる。植物ゲノム内のその特定の位置により定義される導入遺伝子は、形質転換または遺伝子導入イベントと呼ばれる。
【0196】
植物種または植物栽培品種、それらの位置および成長条件(土壌、気候、生育期間、栄養)に応じて、本発明による処理はまた、相加を超えた(「相乗的な」)効果をもたらし得る。それ故に、例えば、本発明によって用いることができる活性化合物および組成物の施用量の低減および/または活性スペクトルの広幅化および/または活性の向上、より良好な植物成長、高温または低温に対する耐性の向上、渇水または水もしくは土壌の塩分含量に対する耐性の向上、開花性能の向上、より容易な収穫、熟成加速、より高い収穫量、より大きな果実、より大きな植物高、より濃い緑色の葉色、より早期の開花、収穫生産物のより高い品質および/またはより高い栄養価、より高い果実内糖濃度、収穫生産物のより良好な保存安定性および/または加工性が可能であり、これらは実際に予想された効果を超えるものである。
【0197】
ある特定の施用量において、本発明による組み合わせまたは組成物はまた、植物中で強化効果をも持ち得る。したがって、それらはまた、有害微生物による攻撃に対する植物の防御系を動員するのにも適している。これは、適切な場合、本発明による組み合わせまたは組成物の、例えば真菌に対する活性増強の理由の1つであり得る。植物強化(抵抗性誘導)物質は、本発明との関連で、後に有害微生物を接種された場合に処理された植物がこれらの微生物に対して実質的な程度の抵抗性を提示するように植物の防御系を刺激する能力がある物質または物質の組み合わせを意味すると理解されるものである。この場合、有害微生物は、植物病原性の真菌、細菌およびウイルスを意味すると理解されるものである。それ故に、本発明による組み合わせまたは組成物は、処理後のある一定の期間内、上述の病原体による攻撃に対して植物を保護するために使うことができる。保護が有効な期間は、一般に、植物が活性化合物で処理された後、1日から10日まで、好ましくは1日から7日に及ぶ。
【0198】
本発明によって好ましく処理される対象である植物および植物栽培品種としては、とりわけ有利で有用な形質をこれらの植物に付与する遺伝材料を持つ全ての植物(育種および/またはバイオテクノロジー手段により得られたものであっても)が挙げられる。
【0199】
本発明によってまた好ましく処理される対象である植物および植物栽培品種は、1または複数の生物的ストレスに対して抵抗性であり、すなわち前記植物は、有害動物および有害微生物に対して、例えば線虫、昆虫、ダニ、植物病原性の真菌、細菌、ウイルスおよび/またはウイロイドなどに対して、より良好な防御を示す。
【0200】
線虫または昆虫抵抗性植物の例は、例として米国特許出願第11/765,491号、第11/765,494号、第10/926,819号、第10/782,020号、第12/032,479号、第10/783,417号、第10/782,096号、第11/657,964号、第12/192,904号、第11/396,808号、第12/166,253号、第12/166,239号、第12/166,124号、第12/166,209号、第11/762,886号、第12/364,335号、第11/763,947号、第12/252,453号、第12/209,354号、第12/491,396号、第12/497,221号、第12/644,632号、第12/646,004号、第12/701,058号、第12/718,059号、第12/721,595号、第12/638,591号中に記載されている。
【0201】
本発明によってまた処理され得る植物および植物栽培品種は、1または複数の非生物的ストレスに対して抵抗性である植物である。非生物的ストレス条件として、例えば、渇水、低温曝露、熱曝露、浸透圧ストレス、湛水、土壌塩分の増加、ミネラル曝露の増加、オゾン曝露、高度の光曝露、窒素栄養分の限定的利用性、リン栄養分の限定的利用性、日陰回避を挙げ得る。
【0202】
本発明によってまた処理され得る植物および植物栽培品種は、収量特性の増強を特徴とする植物である。前記植物における収量増加は、例えば、植物の生理機能、成長および発達の改良、例えば水の使用効率、水の保持効率、窒素使用の改良、炭素同化の増大、光合成の改良、発芽効率の向上ならびに熟成加速などの結果であることができる。さらには、(ストレスおよび非ストレス条件下での)植物構成の改良が収量に影響を及ぼすことができ、この植物構成の改良としては、限定されるものではないが、早期の開花、雑種種子生産のための開花制御、苗の成長力、植物の大きさ、節間数および距離、根の成長、種子の大きさ、果実の大きさ、さやの大きさ、さやまたは穂の数、さやまたは穂あたりの種子数、種子の質量、種子登熟の増進、種子飛散の低減、さや裂開の低減および倒伏抵抗性が挙げられる。さらなる収率形質として、種子の組成、例えば炭水化物含量、タンパク質含量、油含量および油組成、栄養価、アンチニュートリエント化合物の低減、加工性の改良およびより良好な保存安定性などが挙げられる。
【0203】
本発明によって処理され得る植物は、一般により高い収量、成長力、健康ならびに生物的および非生物的ストレスに対する抵抗性をもたらすヘテロシス、つまり雑種強勢の特性を既に発現している雑種植物である。かかる植物は、典型的に、近交系の雄性不稔親系統(雌性親)を別の近交系の雄性稔性親系統(雄性親)と交雑させることにより作られる。雑種種子は典型的に雄性不稔植物から収穫され、栽培者に販売される。雄性不稔植物は、雄穂除去、すなわち雄性生殖器官(つまり雄花)の機械的除去により(例としてコーンにおいて)時に生産することができるが、より典型的には、雄性不稔は、植物ゲノム内の遺伝的決定因子の結果である。その場合、および特に種子が雑種植物から収穫される所望の生産物である場合、雑種植物において雄性稔性が完全に回復するのを確実にすることが典型的に有用である。これは、雄性親が、雄性不稔に関与する遺伝的決定因子を含有する雑種植物において雄性稔性を回復させる能力がある適切な稔性回復遺伝子を持つことを確実にすることにより、達成することができる。雄性不稔の遺伝的決定因子は、細胞質内に位置し得る。細胞質雄性不稔(CMS)の例は、例えば、ブラシカ属種(Brassica species)において記載された(WO92/05251、WO95/09910、WO98/27806、WO05/002324、WO06/021972およびUS6,229,072)。しかしながら、雄性不稔の遺伝的決定因子はまた、核ゲノム内に位置することもできる。雄性不稔植物はまた、植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などによっても得ることができる。雄性不稔植物を得るのにとりわけ有用な手段は、WO89/10396中に記載されており、ここでは、例えば、リボヌクレアーゼ、例えばバルナーゼなどを雄ずい中のタペータム細胞において選択的に発現させる。次いで、タペータム細胞内でのリボヌクレアーゼ阻害剤、例えばバルスターなどの発現により、稔性を回復させることができる(例としてWO91/02069)。
【0204】
本発明によって処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、除草剤耐性植物、すなわち1または複数の所定の除草剤に対して耐性にされた植物である。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかる除草剤耐性を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができる。
【0205】
除草剤抵抗性植物は、例えばグリホサート耐性植物、すなわち除草剤グリホサートまたはその塩に耐性にされた植物である。異なる手段を通じて、植物をグリホサートに対して耐性にすることができる。例えば、グリホサート耐性植物は、酵素5−エノールピルビルシキメート−3−ホスフェートシンターゼ(EPSPS)をコードする遺伝子で植物を形質転換することにより得ることができる。かかるEPSPS遺伝子の例は、細菌サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(変異CT7)(Science 1983,221,370−371)、細菌アグロバクテリウム属種(Agrobacterium sp.)のCP4遺伝子(Curr.Topics Plant Physiol.1992,7,139−145)、ペチュニアのEPSPSをコードする遺伝子(Science 1986,233,478−481)、トマトのEPSPSをコードする遺伝子(J.Biol.Chem.1988,263,4280−4289)、またはエレウシネ属(Eleusine)のEPSPSをコードする遺伝子(WO01/66704)である。それはまた、例えばEP0837944、WO00/66746、WO00/66747またはWO02/26995中に記載されているように、変異EPSPSであることもできる。グリホサート耐性植物はまた、US5,776,760およびUS5,463,175中に記載されているように、グリホサートオキシドレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることにより得ることもできる。グリホサート耐性植物はまた、例えばWO02/036782、WO03/092360、WO2005/012515およびWO2007/024782中に記載されているように、グリホサートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることにより得ることもできる。グリホサート耐性植物はまた、例えばWO01/024615またはWO03/013226中に記載されているように、上述の遺伝子の自然発生変異を含有する植物を選抜することにより得ることもできる。グリホサート耐性を授けるEPSPS遺伝子を発現する植物は、例として米国特許出願第11/517,991号、第10/739,610号、第12/139,408号、第12/352,532号、第11/312,866号、第11/315,678号、第12/421,292号、第11/400,598号、第11/651,752号、第11/681,285号、第11/605,824号、第12/468,205号、第11/760,570号、第11/762,526号、第11/769,327号、第11/769,255号、第11/943801号または第12/362,774号中に記載されている。グリホサート耐性を授ける他の遺伝子、例えばデカルボキシラーゼ遺伝子などを含む植物は、例として米国特許出願第11/588,811号、第11/185,342号、第12/364,724号、第11/185,560号または第12/423,926中に記載されている。
【0206】
他の除草剤抵抗性植物は、例えば、酵素グルタミンシンターゼを阻害する除草剤、例えばビアラホス、ホスフィノトリシンまたはグルホシネートなどに対して耐性にされた植物である。かかる植物は、例として米国特許出願第11/760,602号中に記載されているように、除草剤を解毒する酵素または阻害に対して抵抗性である変異グルタミンシンターゼ酵素を発現させることにより得ることができる。1のかかる効率的な解毒酵素は、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素(例えばストレプトマイセス属種(Streptomyces species)からのbarまたはpatタンパク質など)である。外因性のホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は、例えば米国特許第5,561,236号;第5,648,477号;第5,646,024号;第5,273,894号;第5,637,489号;第5,276,268号;第5,739,082号;第5,908,810号および第7,112,665号中に記載されている。
【0207】
さらなる除草剤耐性植物はまた、酵素ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされた植物である。HPPDは、パラ−ヒドロキシフェニルピルベート(HPP)をホモゲンチセートに変換する反応を触媒する酵素である。HPPD阻害剤に対して耐性である植物は、WO96/38567、WO99/24585、WO99/24586、WO09/144079、WO02/046387またはUS6,768,044中に記載されているように、自然発生の抵抗性HPPD酵素をコードする遺伝子、または変異もしくはキメラのHPPD酵素をコードする遺伝子で形質転換することができる。HPPD阻害剤に対する耐性はまた、HPPD阻害剤による野生型HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチセートの形成を可能にするある種の酵素をコードする遺伝子で植物を形質転換することにより得ることもできる。かかる植物および遺伝子は、WO99/34008およびWO02/36787中に記載されている。HPPD阻害剤に対する植物の耐性はまた、WO04/024928中に記載されているように、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えてプレフェネートデスヒドロゲナーゼ(prephenate deshydrogenase)(PDH)活性を持つ酵素をコードする遺伝子で植物を形質転換することにより改良することもできる。さらに、HPPD阻害剤を代謝または分解する能力がある酵素、例えばWO2007/103567およびWO2008/150473中に示されているCYP450酵素などをコードする遺伝子をそのゲノム内に加えることにより、植物をHPPD阻害剤の除草剤に対してより耐性にすることができる。
【0208】
なおさらなる除草剤抵抗性植物は、アセトラクテートシンターゼ(ALS)阻害剤に対して耐性にされた植物である。公知のALS阻害剤としては、例えば、スルホニルウレア、イミダゾリノン、トリアゾロピリミジン、プリイミジニオキシ(チオ)ベンゾエート(pryimidinyoxy(thio)benzoate)および/またはスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン除草剤が挙げられる。ALS酵素(アセトヒドロキシ酸シンターゼ、AHASとしても知られる)中の異なる変異は、例えばTranelおよびWright(Weed Science 2002,50,700−712)中に、それだけでなく米国特許第5,605,011号、第5,378,824号、第5,141,870号および第5,013,659号中にも記載されているように、異なる除草剤および除草剤群に対する耐性を授けることが知られている。スルホニルウレア耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物の生産は、米国特許第5,605,011号;第5,013,659号;第5,141,870号;第5,767,361号;第5,731,180号;第5,304,732号;第4,761,373号;第5,331,107号;第5,928,937号および第5,378,824号;ならびにWO96/33270中に記載されている。他のイミダゾリノン耐性植物もまた、例えばWO2004/040012、WO2004/106529、WO2005/020673、WO2005/093093、WO2006/007373、WO2006/015376、WO2006/024351およびWO2006/060634中に記載されている。さらなるスルホニルウレア耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物もまた、例えばWO2007/024782および米国特許出願第61/288958号中に記載されている。
【0209】
イミダゾリノンおよび/またはスルホニルウレアに対して耐性である他の植物は、例えばダイズについてUS5,084,082中に、イネについてWO97/41218中に、テンサイについてUS5,773,702およびWO99/057965中に、レタスについてUS5,198,599中に、またはヒマワリについてWO01/065922中に記載されているように、誘導された突然変異誘発により、除草剤の存在下での細胞培養における選抜により、または突然変異育種により得ることができる。
【0210】
イミダゾリノンおよび/またはスルホニルウレアに対して耐性である他の植物は、例えばダイズについてUS5,084,082中に、イネについてWO97/41218中に、テンサイについてUS5,773,702およびWO99/057965中に、レタスについてUS5,198,599中に、またはヒマワリについてWO01/065922中に記載されているように、誘導された突然変異誘発により、除草剤の存在下での細胞培養における選抜により、または突然変異育種により得ることができる。
【0211】
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、昆虫抵抗性遺伝子導入植物、すなわちある種の標的昆虫による攻撃に対して抵抗性にされた植物である。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかる昆虫抵抗性を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができる。
【0212】
本明細書中で用いられる「昆虫抵抗性遺伝子導入植物」は、以下をコードするコーディング配列を含む少なくとも1の導入遺伝子を含有する任意の植物を包含する:
1)バチルス・チューリンゲンシスからの殺虫性結晶タンパク質もしくはその殺虫性部分、例えばCrickmoreらにより収載され(1998,Microbiology and Molecular Biology Reviews,62:807−813)、Crickmoreら(2005)によりバチルス・チューリンゲンシス毒素命名法において更新された、http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/でオンラインである殺虫性結晶タンパク質、もしくはその殺虫性部分など、例として、Cryタンパク質のクラスCry1Ab、Cry1Ac、Cry1B、Cry1C、Cry1D、Cry1F、Cry2Ab、Cry3AaもしくはCry3Bbであるタンパク質もしくはその殺虫性部分(例としてEP−A1999141およびWO2007/107302)、もしくは例として米国特許出願第12/249,016号中に記載されているような合成遺伝子によりコードされるかかるタンパク質;または
2)バチルス・チューリンゲンシスからの第二の他の結晶タンパク質もしくはその部分の存在下で殺虫性であるバチルス・チューリンゲンシスからの結晶タンパク質もしくはその部分、例えばCry34およびCry35結晶タンパク質から形成されるバイナリートキシン(Nat.Biotechnol.2001,19,668−72;Applied Environm.Microbiol.2006,71,1765−1774)、もしくは、Cry1AもしくはCry1Fタンパク質とCry2AaもしくはCry2AbもしくはCry2Aeタンパク質とから形成されるバイナリートキシン(米国特許出願第12/214,022号およびEP−A2300618)など;または
3)バチルス・チューリンゲンシスからの異なる殺虫性結晶タンパク質の一部を含むハイブリッド殺虫性タンパク質、例えば上記1)のタンパク質のハイブリッドもしくは上記2)のタンパク質のハイブリッドなど、例として、コーンイベントMON89034により生産されるCry1A.105タンパク質(WO2007/027777);または
4)上記1)から3)のうちのいずれか1のタンパク質であって、標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/もしくは作用する標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/もしくはクローニングもしくは形質転換中にコーディングDNA内に導入された変化が原因で、いくつか、とりわけ1から10個のアミノ酸が別のアミノ酸により置き換えられたタンパク質、例えばコーンイベントMON863もしくはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質、もしくはコーンイベントMIR604におけるCry3Aタンパク質など;または
5)バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウス(Bacillus cereus)からの殺虫性分泌タンパク質もしくはその殺虫性部分、例えばhttp://www.lifesci.sussex.ac.uk/home/Neil_Crickmore/Bt/vip.htmlに収載されている栄養成長期殺虫性タンパク質(VIP)など、例として、VIP3Aaタンパク質クラスからのタンパク質;または
6)バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウスからの第二の分泌タンパク質の存在下で殺虫性である、バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウスからの分泌タンパク質、例えばVIP1AおよびVIP2Aタンパク質から形成されるバイナリートキシン(WO94/21795)など;または
7)バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウスからの異なる分泌タンパク質からの一部を含むハイブリッド殺虫性タンパク質、例えば上記1)におけるタンパク質のハイブリッドもしくは上記2)におけるタンパク質のハイブリッドなど;または
8)上記5)から7)のうちのいずれか1のタンパク質であって、標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/もしくは作用する標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/もしくは(なお殺虫性タンパク質をコードしながらも)クローニングもしくは形質転換中にコーディングDNA内に導入された変化が原因で、いくつか、とりわけ1から10個のアミノ酸が別のアミノ酸により置き換えられたタンパク質、例えばワタイベントCOT102におけるVIP3Aaタンパク質など;または
9)バチルス・チューリンゲンシスからの結晶タンパク質の存在下で殺虫性である、バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウスからの分泌タンパク質、例えばVIP3とCry1AもしくはCry1Fとから形成されるバイナリートキシン(米国特許出願第61/126083号および第61/195019号)、もしくはVIP3タンパク質とCry2AaもしくはCry2AbもしくはCry2Aeタンパク質とから形成されるバイナリートキシン(米国特許出願第12/214,022号およびEP−A2300618)など;または
10)上記9)のタンパク質であって、標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/もしくは作用する標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/もしくは(なお殺虫性タンパク質をコードしながらも)クローニングもしくは形質転換中にコーディングDNA内に導入された変化が原因で、いくつか、とりわけ1から10個のアミノ酸が別のアミノ酸により置き換えられたタンパク質。
【0213】
もちろん、本明細書中で用いられる昆虫抵抗性遺伝子導入植物はまた、上記クラス1から10のうちのいずれか1のタンパク質をコードする遺伝子の組み合わせを含む任意の植物を包含する。1の実施形態において、昆虫抵抗性植物は、上記クラス1から10のうちのいずれか1のタンパク質をコードする1より多い導入遺伝子を含有するが、これは、異なる標的昆虫種に向けられた異なるタンパク質を用いた場合に作用する標的昆虫種の範囲を拡大するため、または同じ標的昆虫種に対して殺虫性であるが異なる作用様式、例えば昆虫内で異なる受容体結合部位に結合するなどの作用様式を持つ異なるタンパク質を用いることにより植物に対する昆虫の抵抗性の発達を遅延させるためである。
【0214】
本明細書中で用いられる「昆虫抵抗性遺伝子導入植物」はさらに、例としてWO2007/080126、WO2006/129204、WO2007/074405、WO2007/080127およびWO2007/035650中に記載されているように、発現すると植物有害昆虫により摂取されたときにこの有害昆虫の成長を阻害する二本鎖RNAを生産する配列を含む少なくとも1の導入遺伝子を含有する任意の植物を包含する。
【0215】
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、非生物的ストレスに対して耐性である。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかるストレス抵抗性を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができる。とりわけ有用なストレス耐性植物としては、以下が挙げられる:
1)WO00/04173、WO2006/045633、EP−A1807519またはEP−A2018431中に記載されているような、植物細胞または植物内でポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現および/または活性を低減させる能力がある導入遺伝子を含有する植物。
【0216】
2)例としてWO2004/090140中に記載されているような、植物または植物細胞のPARGをコードする遺伝子の発現および/または活性を低減させる能力があるストレス耐性増強性の導入遺伝子を含有する植物。
【0217】
3)例としてEP−A1794306、WO2006/133827、WO2007/107326、EP−A1999263またはWO2007/107326中に記載されているような、ニコチンアミダーゼ、ニコチネートホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドシンターゼまたはニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼを包含するニコチンアミドアデニンジヌクレオチドのサルベージ生合成経路の植物機能性酵素をコードするストレス耐性増強性の導入遺伝子を含有する植物。
【0218】
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、収穫生産物の量、品質および/もしくは保存安定性の変化ならびに/または収穫生産物の特定成分の性質の変化を示し、これらは例えば以下のものなどである:
1)その物理化学的特性、とりわけアミロース含量またはアミロース/アミロペクチン比、分岐度、平均鎖長、側鎖分布、粘度挙動、ゲル強度、デンプン粒の大きさおよび/またはデンプン粒の形態が野生型の植物細胞または植物において合成されたデンプンと比較して変化しており、そのために特別な用途により良く適している改質デンプンを合成する遺伝子導入植物。改質デンプンを合成する前記遺伝子導入植物は、例えば、EP−A0571427、WO95/04826、EP−A0719338、WO96/15248、WO96/19581、WO96/27674、WO97/11188、WO97/26362、WO97/32985、WO97/42328、WO97/44472、WO97/45545、WO98/27212、WO98/40503、WO99/58688、WO99/58690、WO99/58654、WO00/08184、WO00/08185、WO00/08175、WO00/28052、WO00/77229、WO01/12782、WO01/12826、WO02/101059、WO03/071860、WO04/056999、WO05/030942、WO2005/030941、WO2005/095632、WO2005/095617、WO2005/095619、WO2005/095618、WO2005/123927、WO2006/018319、WO2006/103107、WO2006/108702、WO2007/009823、WO00/22140、WO2006/063862、WO2006/072603、WO02/034923、WO2008/017518、WO2008/080630、WO2008/080631、EP07090007.1、WO2008/090008、WO01/14569、WO02/79410、WO03/33540、WO2004/078983、WO01/19975、WO95/26407、WO96/34968、WO98/20145、WO99/12950、WO99/66050、WO99/53072、US6,734,341、WO00/11192、WO98/22604、WO98/32326、WO01/98509、WO01/98509、WO2005/002359、US5,824,790、US6,013,861、WO94/04693、WO94/09144、WO94/11520、WO95/35026、WO97/20936、WO2010/012796、WO2010/003701中に開示されている。
【0219】
2)非デンプン炭水化物ポリマーを合成する、または遺伝子改変を伴わない野生型植物と比較して性質が変化した非デンプン炭水化物ポリマーを合成する遺伝子導入植物。例は、EP−A0663956、WO96/01904、WO96/21023、WO98/39460およびWO99/24593中に開示されているようなポリフルクトース、特に、イヌリンおよびレバン型のポリフルクトースを生産する植物、WO95/31553、US2002031826、US6,284,479、US5,712,107、WO97/47806、WO97/47807、WO97/47808およびWO00/14249中に開示されているようなアルファ−1,4−グルカンを生産する植物、WO00/73422中に開示されているようなアルファ−1,6分岐アルファ−1,4−グルカンを生産する植物、例としてWO00/47727、WO00/73422、EP06077301.7、US5,908,975およびEP−A0728213中に開示されているようなアルテルナンを生産する植物である。
【0220】
3)例えばWO2006/032538、WO2007/039314、WO2007/039315、WO2007/039316、JP−A2006−304779およびWO2005/012529中に開示されているような、ヒアルロナンを生産する遺伝子導入植物。
【0221】
4)米国特許出願第12/020,360号および第61/054,026号中に記載されているような、例えば「可溶性固形物含量が多い」「辛みが少ない」(LP)および/または「長期保存」(LS)などの特性を有するタマネギなどの遺伝子導入植物または雑種植物。
【0222】
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得ることができるもの)は、繊維特性が変化した植物、例えばワタ植物などである。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかる繊維特性変化を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができ、以下が挙げられる:
a)WO98/00549中に記載されているような、変化形のセルロースシンターゼ遺伝子を含有する植物、例えばワタ植物など。
【0223】
b)WO2004/053219中に記載されているような、変化形のrsw2またはrsw3相同性核酸を含有する植物、例えばワタ植物など。
【0224】
c)WO01/17333中に記載されているような、スクロースホスフェートシンターゼの発現を増加させた植物、例えばワタ植物など。
【0225】
d)WO02/45485中に記載されているような、スクロースシンターゼの発現を増加させた植物、例えばワタ植物など。
【0226】
e)WO2005/017157中に記載されているような、またはWO2009/143995中に記載されているような、例として繊維選択的β1,3−グルカナーゼのダウンレギュレーションを通じて、繊維細胞の基底における原形質連絡ゲート開閉のタイミングが変化した植物、例えばワタ植物など。
【0227】
f)WO2006/136351中に記載されているような、例としてnodCなどのN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子およびキチンシンターゼ遺伝子の発現を通じて、反応性が変化した繊維を持つ植物、例えばワタ植物など。
【0228】
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得ることができるもの)は、油プロファイル特性が変化した植物、例えばアブラナまたは近縁のブラシカ属(Brassica)植物などである。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかる油プロファイル特性変化を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができ、以下が挙げられる:
a)例としてUS5,969,169、US5,840,946またはUS6,323,392またはUS6,063,947中に記載されているような、オレイン酸含量が高い油を生産する植物、例えばアブラナ植物など。
【0229】
b)US6,270,828、US6,169,190またはUS5,965,755中に記載されているような、リノレン酸含量が低い油を生産する植物、例えばアブラナ植物など。
【0230】
c)例としてUS5,434,283または米国特許出願第12/668303号中に記載されているような、飽和脂肪酸レベルが低い油を生産する植物、例えばアブラナ植物など。
【0231】
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得ることができるもの)は、種子の脱粒特性が変化した植物、例えばアブラナまたは近縁のブラシカ属(Brassica)植物などである。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかる種子脱粒特性変化を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができ、米国特許出願第61/135,230号、WO2009/068313およびWO2010/006732中で記載されているような、種子脱粒が遅延または低減された植物、例えばアブラナ植物などが挙げられる。
【0232】
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得ることができるもの)は、例えばWO2010/121818およびWO2010/145846中に記載されているような、翻訳後のタンパク質修飾パターンが変化した植物、例えばタバコ植物などである。
【0233】
本発明によって処理され得るとりわけ有用な遺伝子導入植物は、米国内での規制除外について米国農務省(USDA)の動植物検疫所(APHIS)への申請の対象である形質転換イベントまたは形質転換イベントの組み合わせを含有する植物であり、かかる申請が許可されたか、なお係属中であるかは問わない。随時、この情報は、APHIS(4700 River Road,Riverdale,MD20737,米国)から、例えばそのインターネットサイト(URL http://www.aphis.usda.gov/brs/not_reg.html)上で容易に入手できる。本出願の出願日において、APHISに係属していたまたはAPHISにより許可された規制除外の申請は、以下の情報を含有するものであった:
− 申請:申請の識別番号。形質転換イベントの技術的記載は、本申請番号を参照することにより例えばAPHISウェブサイト上でAPHISから入手可能である個々の申請書類中に見出すことができる。これらの記載は、参照により本明細書中に組み込まれる。
【0234】
− 申請の拡張:拡張が請求されている先の申請への参照。
【0235】
− 機関:申請を提出した事業体の名称。
【0237】
− 遺伝子導入表現型:形質転換イベントにより植物に授けられた形質。
【0238】
− 形質転換イベントまたは系統:規制除外が請求されているイベント(複数可)(時に系統(複数可)とも呼ばれる)の名称。
【0239】
− APHIS書類:申請に関してAPHISより発行された、およびAPHISに請求することができる様々な書類。
【0240】
単一の形質転換イベントまたは形質転換イベントの組み合わせを含有する、さらなるとりわけ有用な植物は、例えば様々な国または地域の規制当局からのデータベース中に収載されている(例えばhttp://gmoinfo.jrc.it/gmp_browse.aspxおよびhttp://www.agbios.com/dbase.phpを参照されたい)。
【0241】
本発明によって処理され得るとりわけ有用な遺伝子導入植物は、形質転換イベントまたは形質転換イベントの組み合わせを含有する植物であって、例えば様々な国または地域の規制当局のためのデータベース中に収載されており、これらとしては、イベント1143−14A(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、WO2006/128569中に記載されている);イベント1143−51B(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、WO2006/128570中に記載されている);イベント1445(ワタ、除草剤耐性、寄託されていない、US−A2002−120964またはWO02/034946中に記載されている);イベント17053(イネ、除草剤耐性、PTA−9843として寄託されている、WO2010/117737中に記載されている);イベント17314(イネ、除草剤耐性、PTA−9844として寄託されている、WO2010/117735中に記載されている);イベント281−24−236(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−6233として寄託されている、WO2005/103266またはUS−A2005−216969中に記載されている);イベント3006−210−23(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−6233として寄託されている、US−A2007−143876またはWO2005/103266中に記載されている);イベント3272(コーン、品質形質、PTA−9972として寄託されている、WO2006/098952またはUS−A2006−230473中に記載されている);イベント40416(コーン、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−11508として寄託されている、WO2011/075593中に記載されている);イベント43A47(コーン、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−11509として寄託されている、WO2011/075595中に記載されている);イベント5307(コーン、昆虫防除、ATCC PTA−9561として寄託されている、WO2010/077816中に記載されている);イベントASR−368(ベントグラス、除草剤耐性、ATCC PTA−4816として寄託されている、US−A2006−162007またはWO2004/053062中に記載されている);イベントB16(コーン、除草剤耐性、寄託されていない、US−A2003−126634中に記載されている);イベントBPS−CV127−9(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB No.41603として寄託されている、WO2010/080829中に記載されている);イベントCE43−67B(ワタ、昆虫防除、DSM ACC2724として寄託されている、US−A2009−217423またはWO2006/128573中に記載されている);イベントCE44−69D(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、US−A2010−0024077中に記載されている);イベントCE44−69D(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、WO2006/128571中に記載されている);イベントCE46−02A(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、WO2006/128572中に記載されている);イベントCOT102(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、US−A2006−130175またはWO2004/039986中に記載されている);イベントCOT202(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、US−A2007−067868またはWO2005/054479中に記載されている);イベントCOT203(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、WO2005/054480中に記載されている);イベントDAS40278(コーン、除草剤耐性、ATCC PTA−10244として寄託されている、WO2011/022469中に記載されている);イベントDAS−59122−7(コーン、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA 11384として寄託されている、US−A2006−070139中に記載されている);イベントDAS−59132(コーン、昆虫防除−除草剤耐性、寄託されていない、WO2009/100188中に記載されている);イベントDAS68416(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA−10442として寄託されている、WO2011/066384またはWO2011/066360中に記載されている);イベントDP−098140−6(コーン、除草剤耐性、ATCC PTA−8296として寄託されている、US−A2009−137395またはWO2008/112019中に記載されている);イベントDP−305423−1(ダイズ、品質形質、寄託されていない、US−A2008−312082またはWO2008/054747中に記載されている);イベントDP−32138−1(コーン、交雑系、ATCC PTA−9158として寄託されている、US−A2009−0210970または WO2009/103049中に記載されている);イベントDP−356043−5(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA−8287として寄託されている、US−A2010−0184079またはWO2008/002872中に記載されている);イベントEE−1(ブリンジャル(brinjal)、昆虫防除、寄託されていない、WO2007/091277中に記載されている);イベントFI117(コーン、除草剤耐性、ATCC 209031として寄託されている、US−A2006−059581またはWO98/044140中に記載されている);イベントGA21(コーン、除草剤耐性、ATCC 209033として寄託されている、US−A2005−086719またはWO98/044140中に記載されている);イベントGG25(コーン、除草剤耐性、ATCC 209032として寄託されている、US−A2005−188434またはWO98/044140中に記載されている);イベントGHB119(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−8398として寄託されている、WO2008/151780中に記載されている);イベントGHB614(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA−6878として寄託されている、US−A2010−050282またはWO2007/017186中に記載されている);イベントGJ11(コーン、除草剤耐性、ATCC 209030として寄託されている、US−A2005−188434またはWO98/044140中に記載されている);イベントGM RZ13(テンサイ、ウイルス抵抗性、NCIMB−41601として寄託されている、WO2010/076212中に記載されている);イベントH7−1(テンサイ、除草剤耐性、NCIMB 41158またはNCIMB 41159として寄託されている、US−A2004−172669またはWO2004/074492中に記載されている);イベントJOPLIN1(コムギ、病害耐性、寄託されていない、US−A2008−064032中に記載されている);イベントLL27(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB41658として寄託されている、WO2006/108674またはUS−A2008−320616中に記載されている);イベントLL55(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB 41660として寄託されている、WO2006/108675またはUS−A2008−196127中に記載されている);イベントLLcotton25(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA−3343として寄託されている、WO03/013224またはUS−A2003−097687中に記載されている);イベントLLRICE06(イネ、除草剤耐性、ATCC−23352として寄託されている、US6,468,747またはWO00/026345中に記載されている);イベントLLRICE601(イネ、除草剤耐性、ATCC PTA−2600として寄託されている、US−A2008−2289060またはWO00/026356中に記載されている);イベントLY038(コーン、品質形質、ATCC PTA−5623として寄託されている、US−A2007−028322またはWO2005/061720中に記載されている);イベントMIR162(コーン、昆虫防除、PTA−8166として寄託されている、US−A2009−300784またはWO2007/142840中に記載されている);イベントMIR604(コーン、昆虫防除、寄託されていない、US−A2008−167456またはWO2005/103301中に記載されている);イベントMON15985(ワタ、昆虫防除、ATCC PTA−2516として寄託されている、US−A2004−250317またはWO02/100163中に記載されている);イベントMON810(コーン、昆虫防除、寄託されていない、US−A2002−102582中に記載されている);イベントMON863(コーン、昆虫防除、ATCC PTA−2605として寄託されている、WO2004/011601またはUS−A2006−095986中に記載されている);イベントMON87427(コーン、受粉制御、ATCC PTA−7899として寄託されている、WO2011/062904中に記載されている);イベントMON87460(コーン、ストレス耐性、ATCC PTA−8910として寄託されている、WO2009/111263またはUS−A2011−0138504中に記載されている);イベントMON87701(ダイズ、昆虫防除、ATCC PTA−8194として寄託されている、US−A2009−130071またはWO2009/064652中に記載されている);イベントMON87705(ダイズ、品質形質−除草剤耐性、ATCC PTA−9241として寄託されている、US−A2010−0080887またはWO2010/037016中に記載されている);イベントMON87708(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA9670として寄託されている、WO2011/034704中に記載されている);イベントMON87754(ダイズ、品質形質、ATCC PTA−9385として寄託されている、WO2010/024976中に記載されている);イベントMON87769(ダイズ、品質形質、ATCC PTA−8911として寄託されている、US−A2011−0067141またはWO2009/102873中に記載されている);イベントMON88017(コーン、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−5582として寄託されている、US−A2008−028482またはWO2005/059103中に記載されている);イベントMON88913(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA−4854として寄託されている、WO2004/072235またはUS−A2006−059590中に記載されている);イベントMON89034(コーン、昆虫防除、ATCC PTA−7455として寄託されている、WO2007/140256またはUS−A2008−260932中に記載されている);イベントMON89788(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA−6708として寄託されている、US−A2006−282915またはWO2006/130436中に記載されている);イベントMS11(アブラナ、受粉制御−除草剤耐性、ATCC PTA−850またはPTA−2485として寄託されている、WO01/031042中に記載されている);イベントMS8(アブラナ、受粉制御−除草剤耐性、ATCC PTA−730として寄託されている、WO01/041558またはUS−A2003−188347中に記載されている);イベントNK603(コーン、除草剤耐性、ATCC PTA−2478として寄託されている、US−A2007−292854中に記載されている);イベントPE−7(イネ、昆虫防除、寄託されていない、WO2008/114282中に記載されている);イベントRF3(アブラナ、受粉制御−除草剤耐性、ATCC PTA−730として寄託されて
いる、WO01/041558またはUS−A2003−188347中に記載されている);イベントRT73(アブラナ、除草剤耐性、寄託されていない、WO02/036831またはUS−A2008−070260中に記載されている);イベントT227−1(テンサイ、除草剤耐性、寄託されていない、WO02/44407またはUS−A2009−265817中に記載されている);イベントT25(コーン、除草剤耐性、寄託されていない、US−A2001−029014またはWO01/051654中に記載されている);イベントT304−40(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−8171として寄託されている、US−A2010−077501またはWO2008/122406中に記載されている);イベントT342−142(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、WO2006/128568中に記載されている);イベントTC1507(コーン、昆虫防除−除草剤耐性、寄託されていない、US−A2005−039226またはWO2004/099447中に記載されている);イベントVIP1034(コーン、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−3925として寄託されている、WO03/052073中に記載されている)、イベント32316(コーン、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−11507として寄託されている、WO2011/084632中に記載されている)、イベント4114(コーン、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−11506として寄託されている、WO2011/084621中に記載されている)が挙げられる。
【0242】
本発明によって処理され得る大いにとりわけ有用な遺伝子導入植物は、形質転換イベントまたは形質転換イベントの組み合わせを含有する植物であって、例えば様々な国または地域の規制当局のためのデータベース中に収載されており、これらとしては、イベントBPS−CV127−9(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB No.41603として寄託されている、WO2010/080829中に記載されている);イベントDAS68416(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA−10442として寄託されている、WO2011/066384またはWO2011/066360中に記載されている);イベントDP−356043−5(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA−8287として寄託されている、US−A2010−0184079またはWO2008/002872中に記載されている);イベントEE−1(ブリンジャル、昆虫防除、寄託されていない、WO2007/091277中に記載されている);イベントFI117(コーン、除草剤耐性、ATCC 209031として寄託されている、US−A2006−059581またはWO98/044140中に記載されている);イベントGA21(コーン、除草剤耐性、ATCC 209033として寄託されている、US−A2005−086719またはWO98/044140中に記載されている)、イベントLL27(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB41658として寄託されている、WO2006/108674またはUS−A2008−320616中に記載されている);イベントLL55(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB 41660として寄託されている、WO2006/108675またはUS−A2008−196127中に記載されている);イベントMON87701(ダイズ、昆虫防除、ATCC PTA−8194として寄託されている、US−A2009−130071またはWO2009/064652中に記載されている);イベントMON87705(ダイズ、品質形質−除草剤耐性、ATCC PTA−9241として寄託されている、US−A2010−0080887またはWO2010/037016中に記載されている);イベントMON87708(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA9670として寄託されている、WO2011/034704中に記載されている);イベントMON87754(ダイズ、品質形質、ATCC PTA−9385として寄託されている、WO2010/024976中に記載されている);イベントMON87769(ダイズ、品質形質、ATCC PTA−8911として寄託されている、US−A2011−0067141またはWO2009/102873中に記載されている);イベントMON89788(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA−6708として寄託されている、US−A2006−282915またはWO2006/130436中に記載されている)が挙げられる。
【0243】
とりわけ好ましいのは、遺伝子導入ダイズである。
【0244】
施用量およびタイミング
本発明の組み合わせまたは組成物を殺真菌剤として用いる場合、施用量は、施用の種類に応じて、比較的広い範囲内で変えることができる。本発明の組み合わせまたは組成物の施用量は、
・ 植物部分の処理の場合、例えば葉:0.1から10000g/ha、好ましくは10から1000g/ha、より好ましくは10から800g/ha、なおより好ましくは50から300g/ha(灌水または点滴注入による施用の場合、特に不活性基材、例えばロックウールまたはパーライトなどが用いられる際に、施用量を低減させることはなお可能である);
・ 種子処理の場合:100kgの種子あたり2から200g、好ましくは100kgの種子あたり3から150g、より好ましくは100kgの種子あたり2.5から25g、なおより好ましくは100kgの種子あたり2.5から12.5g;
・ 土壌処理の場合:0.1から10000g/ha、好ましくは1から5000g/ha
である。
【0245】
これらの施用量は、単なる例としてのものであり、本発明の目的を限定するものではない。
【0246】
本発明の組み合わせまたは組成物は、それ故に、処理後のある一定の期間、言及された病原体による攻撃から植物を保護するために用いることができる。保護がもたらされる期間は、一般に、組み合わせまたは組成物での植物の処理後1から84日間、好ましくは1から56日間、より好ましくは1から28日間、最も好ましくは1から14日間、または種子の処理後最大で200日までの間にわたる。
【0247】
本発明による処理方法はまた、組み合わせパートナー(A)および(B)の同時の、別々のまたは連続的な使用または施用をも提供する。単一の活性成分が連続的に、すなわち異なる時に施用される場合、それらは、合理的に短い期間、例えば数時間または数日などのうちに順々に施用される。好ましくは、化合物(A)および(B)を施用する順番は、本発明を機能させるのに必須ではない。
【0248】
本発明の好ましい実施形態によると、組み合わせパートナー(A)および(B)は、同時にまたは逐次的に施用される。
【0249】
列挙された植物は、本発明の組み合わせまたは組成物を使用して、本発明に従ってとりわけ好都合に処理することができる。組み合わせまたは組成物について上述された好ましい範囲はまた、これらの植物の処理にも当てはまる。とりわけ重点が置かれるのは、本文中で具体的に言及されている組み合わせまたは組成物での植物の処理である。
【0250】
本発明の別の態様によると、本発明による組み合わせまたは組成物において、化合物の比A/Bは、相乗効果を生み出すように好都合に選ばれ得る。用語相乗効果は、とりわけ、Colbyによりタイトル“Calculation of the synergistic and antagonistic responses of herbicide combinations”のWeeds,(1967),15,ページ20−22の論文中で定義されているものを意味するものと理解される。
【0252】
に言及しており、式中、Eは、規定された用量(例えばそれぞれxおよびyに等しい)における2つの化合物の組み合わせについての有害生物阻害の予想されるパーセンテージを表し、Xは、規定された用量(xに等しい)における化合物(A)によって有害生物に対して観察された阻害のパーセンテージであり、Yは、規定された用量(yに等しい)における化合物(B)によって有害生物に対して観察された阻害のパーセンテージである。組み合わせについて観察された阻害のパーセンテージがEより大きい場合、相乗効果がある。
【0253】
用語「相乗効果」はまた、Tammesの方法、“Isoboles,a graphic representation of synergism in pesticides”,Netherlands Journal of Plant Pathology,70(1964),ページ73−80の適用により定義される効果をも意味する。
【0254】
殺真菌剤の相乗効果は、活性化合物組み合わせの殺真菌作用が活性化合物の予想される活性を超える場合に、常に存在する。
【0255】
2または3の活性化合物の所与の組み合わせについての予想される
殺真菌作用は、以下のように、S.R.Colby(“Calculating Synergistic and Antagonistic Responses of Herbicide Combinations”,Weeds
1967,
15,20−22)に従って算出することができる:
Xが、活性化合物Aが
m g/haの施用量で使われたときの効力であり、
Yが、活性化合物Bが
n g/haの施用量で使われたときの効力であり、
Eが、活性化合物AおよびBが
mおよび
n g/haの施用量で使われたときの効力である場合、
E=X+Y−(X*Y)/100
である。
【0256】
ここで、効力は、%で決定される。0%は対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は感染が観察されないことを意味する。
【0257】
実際の
殺真菌作用が計算値を超える場合、組み合わせの作用は超相加的であり、すなわち相乗効果が存在する。この場合、実際に観察された効力は、予想効力(E)に関する上の式を用いて算出された値を必ず超える。
【0258】
本発明は以下の例により説明される。しかしながら、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【実施例】
【0259】
例1 プッシニア・トリチシナ(Puccinia triticina)−試験(コムギ)/予防的
溶媒:49重量部のN,N−ジメチルアセトアミド
乳化剤:1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の好適な調合剤を生産するため、1重量部の活性化合物または活性化合物組み合わせを定められた量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を水で所望の濃度に希釈する。
【0260】
予防活性について試験するため、幼植物に活性化合物または活性化合物組み合わせの調合剤を、定められた施用量で噴霧する。
【0261】
噴霧コーティングが乾燥した後、植物にプッシニア・トリチシナの胞子懸濁液を噴霧する。植物を、約20℃および約100%の大気相対湿度で、インキュベーションキャビネット内に48時間とどめる。
【0262】
植物を、約20℃の温度および約80%の大気相対湿度で、温室内に置く。
【0263】
試験は接種8日後に評価する。0%は処理されていない対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は病害が観察されないことを意味する。
【0264】
下の表は、本発明による活性化合物組み合わせの観察された活性が計算された活性よりも高い、すなわち相乗効果が存在することを明白に示す。
【0265】
表1:プッシニア・トリチシナ−試験(コムギ)/予防的
【表1】
【0266】
例2 レプトスフェリア・ノドラム(Leptosphaeria nodorum)試験(コムギ)/予防的
溶媒:49重量部のN,N−ジメチルアセトアミド
乳化剤:1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の好適な調合剤を生産するため、1重量部の活性化合物または活性化合物組み合わせを定められた量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を水で所望の濃度に希釈する。
【0267】
予防活性について試験するため、幼植物に活性化合物または活性化合物組み合わせの調合剤を、定められた施用量で噴霧する。
【0268】
噴霧コーティングが乾燥した後、植物にレプトスフェリア・ノドラムの胞子懸濁液を噴霧する。植物を、約20℃および約100%の大気相対湿度で、インキュベーションキャビネット内に48時間とどめる。
【0269】
植物を、約22℃の温度および約80%の大気相対湿度で、温室内に置く。
【0270】
試験は接種8日後に評価する。0%は処理されていない対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は病害が観察されないことを意味する。
【0271】
下の表は、本発明による活性化合物組み合わせの観察された活性が計算された活性よりも高い、すなわち相乗効果が存在することを明白に示す。
【0272】
表2 レプトスフェリア・ノドラム試験(コムギ)/予防的
【表2】
【0273】
例3 セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)−試験(コムギ)/予防的
溶媒:49重量部のN,N−ジメチルアセトアミド
乳化剤:1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の好適な調合剤を生産するため、1重量部の活性化合物または活性化合物組み合わせを定められた量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を水で所望の濃度に希釈する。
【0274】
予防活性について試験するため、幼植物に活性化合物または活性化合物組み合わせの調合剤を、定められた施用量で噴霧する。
【0275】
噴霧コーティングが乾燥した後、植物にセプトリア・トリチシの胞子懸濁液を噴霧する。植物を、約20℃および約100%の大気相対湿度で、インキュベーションキャビネット内に48時間とどめ、その後に約15℃で、半透明のインキュベーションキャビネット内に、約100%の大気相対湿度で60時間とどめる。
【0276】
植物を、約15℃の温度および約80%の大気相対湿度で、温室内に置く。
【0277】
試験は接種21日後に評価する。0%は処理されていない対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は病害が観察されないことを意味する。
【0278】
下の表は、本発明による活性化合物組み合わせの観察された活性が計算された活性よりも高い、すなわち相乗効果が存在することを明白に示す。
【0279】
表3:セプトリア・トリチシ−試験(コムギ)/予防的
【表3】
【0280】
例4 ブルメリア(Blumeria)試験(オオムギ)/予防的
溶媒:49重量部のN,N−ジメチルアセトアミド
乳化剤:1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の好適な調合剤を生産するため、1重量部の活性化合物または活性化合物組み合わせを定められた量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を水で所望の濃度に希釈する。
【0281】
予防活性について試験するため、幼植物に活性化合物または活性化合物組み合わせの調合剤を、定められた施用量で噴霧する。
【0282】
噴霧コーティングが乾燥した後、植物にブルメリア・グラミニス・フォルマ・スペシャリス・ホルデイ(Blumeria graminis f.sp.hordei)の胞子を振りかける。
【0283】
植物を、約18℃の温度および約80%の大気相対湿度で温室内に置き、ウドンコ病のイボ(pustule)の発達を促す。
【0284】
試験は接種7日後に評価する。0%は処理されていない対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は病害が観察されないことを意味する。
【0285】
下の表は、本発明による活性化合物の組み合わせの観測された活性が計算された活性よりも高い、すなわち相乗効果が存在することを明白に示す。
【0286】
表4:ブルメリア試験(オオムギ)/予防的
【表4】