特許第6263226号(P6263226)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6263226
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】凍結乾燥かき卵及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 15/00 20160101AFI20180104BHJP
   A23B 5/03 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
   A23L15/00 D
   A23B5/03
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-94576(P2016-94576)
(22)【出願日】2016年5月10日
(65)【公開番号】特開2017-201910(P2017-201910A)
(43)【公開日】2017年11月16日
【審査請求日】2017年5月16日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390000664
【氏名又は名称】日本ジフィー食品株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000040
【氏名又は名称】特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】金子 忠司
【審査官】 戸来 幸男
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−020265(JP,A)
【文献】 特開平09−252749(JP,A)
【文献】 特開昭60−141230(JP,A)
【文献】 特開2003−304837(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 15/00−15/10
A23B 5/03
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/FSTA/
WPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
卵100質量部に対し、乳化剤を0.5〜2.5質量部、加工澱粉を0.1〜5質量部、及び油脂を3〜10質量部含むことを特徴とする凍結乾燥かき卵。
【請求項2】
卵100質量部に対し、乳化剤を0.7〜2.3質量部含む請求項1に記載の凍結乾燥かき卵。
【請求項3】
卵100質量部に対し、加工澱粉を0.2〜4.6質量部含む請求項1又は2に記載の凍結乾燥かき卵。
【請求項4】
卵100質量部に対し、油脂を4〜9質量部含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の凍結乾燥かき卵。
【請求項5】
かき卵液を用いてかき卵を作製する工程と、かき卵を凍結乾燥して凍結乾燥かき卵を得る工程を含み、
かき卵液は、卵液、乳化剤、加工澱粉、油脂及び増粘剤を含み、前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、乳化剤を0.5〜2.5質量部、加工澱粉を0.1〜5質量部、油脂を3〜10質量部含むことを特徴とする凍結乾燥かき卵の製造方法。
【請求項6】
前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、乳化剤を0.7〜2.3質量部含む請求項5に記載の凍結乾燥かき卵の製造方法。
【請求項7】
前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、加工澱粉を0.2〜4.6質量部含む請求項5又は6に記載の凍結乾燥かき卵の製造方法。
【請求項8】
前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、油脂を4〜9質量部含む請求項5〜7のいずれか1項に記載の凍結乾燥かき卵の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、復元後の食感、浮遊性及び分散性が良好な凍結乾燥かき卵及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
かき卵を凍結乾燥させた凍結乾燥かき卵は、お湯等で復元してスープやラーメン等の具材として用いられている。凍結乾燥かき卵は、通常、鶏卵等の卵の卵黄と卵白の全卵の混合液(以下において、全卵液とも記す。)を熱水等に注いで凝固させたかき卵をそのまま凍結乾燥することで得られる。しかし、全卵液を熱水等に注いで凝固させたかき卵をそのまま凍結乾燥した凍結乾燥かき卵は、お湯等で復元後の食感がボソボソゴワゴワし、浮遊性も悪く、分散性も良くないという問題があった。特許文献1では、全卵液にデキストリンと増粘剤を混合してかき卵液として用いることで、凍結乾燥かき卵の復元後の食感を良好にすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−296235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載のような凍結乾燥かき卵は、復元後の食感、浮遊性及び分散性をさらに改良する必要があった。
【0005】
本発明は、上記従来の問題を解決するため、復元後の食感、浮遊性及び分散性が良好な凍結乾燥かき卵及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、卵100質量部に対し、乳化剤を0.5〜2.5質量部、加工澱粉を0.1〜5質量部、及び油脂を3〜10質量部含むことを特徴とする凍結乾燥かき卵に関する。
【0007】
前記凍結乾燥かき卵は、卵100質量部に対し、乳化剤を0.7〜2.3質量部含むことが好ましい。また、前記凍結乾燥かき卵は、卵100質量部に対し、加工澱粉を0.2〜4.6質量部含むことが好ましい。また、前記凍結乾燥かき卵は、卵100質量部に対し、油脂を4〜9質量部含むことが好ましい。
【0008】
本発明は、また、かき卵液を用いてかき卵を作製する工程と、かき卵を凍結乾燥して凍結乾燥かき卵を得る工程を含み、かき卵液は、卵液、乳化剤、加工澱粉、油脂及び増粘剤を含み、前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、乳化剤を0.5〜2.5質量部、加工澱粉を0.1〜5質量部、油脂を3〜10質量部含むことを特徴とする凍結乾燥かき卵の製造方法に関する。
【0009】
前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、乳化剤を0.7〜2.3質量部含むことが好ましい。また、前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、加工澱粉を0.2〜4.6質量部含むことが好ましい。また、前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、油脂を4〜9質量部含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、復元後の食感、浮遊性及び分散性が良好な凍結乾燥かき卵を提供する。また、本発明の製造方法によると、復元後の食感、浮遊性及び分散性が良好な凍結乾燥かき卵を作製することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の凍結乾燥かき卵は、乳化剤を含む。乳化剤を含むことにより、浮遊性及び分散性が良好になる。前記乳化剤は、食用乳化剤であれば特に限定されない。例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン等を用いることができる。これらの乳化剤は、一種単独で用いても良く、二種以上を組合わせて用いても良い。また、乳化剤としては、前記の乳化剤を一種又は二種以上を含む乳化剤製剤や乳化油脂を用いても良い。
【0012】
復元後の食感を柔らかくし、浮遊性及び分散性を高める観点から、前記凍結乾燥かき卵は、卵100質量部に対し、乳化剤を0.5質量部以上含むことが好ましく、0.6質量部以上含むことがより好ましく、0.7質量部以上含むことがさらに好ましい。また、復元後にかき卵をふんわりさせる観点から、卵100質量部に対し、乳化剤を2.5質量部以下含むことが好ましく、2.4質量部以下含むことがより好ましく、2.3質量部以下含むことがさらに好ましい。
【0013】
前記凍結乾燥かき卵は、また、加工澱粉を含む。加工澱粉を含むことにより、保湿性が高まり、分散性が良好になる。前記加工澱粉としては、特に限定されないが、例えば、各種架橋澱粉、酢酸澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、リン酸化澱粉等を用いることができる。なお、加工澱粉の原料となる澱粉の由来は、特に制限されず、例えば、とうもろこし(コーン)、馬鈴薯、タピオカ、甘藷、及びサゴヤシ等が挙げられる。前記加工澱粉は、一種単独で用いても良く、二種以上を組合わせて用いても良い。
【0014】
復元後の食感を滑らかにし、分散性を高める観点から、前記凍結乾燥かき卵は、卵100質量部に対し、加工澱粉を0.1質量部以上含むことが好ましく、0.15質量部以上含むことがより好ましく、0.2質量部以上含むことがさらに好ましい。また、復元後にかき卵をふんわりさせる観点から、卵100質量部に対し、加工澱粉を5質量部以下含むことが好ましく、4.8質量部以下含むことがより好ましく、4.6質量部以下含むことがさらに好ましい。一般に成型かき卵は塩分を含むスープにて復元されるが、加工澱粉を
配合することでかき卵の脱水(食感の締り)を抑制する。
【0015】
前記凍結乾燥かき卵は、さらに、油脂を含む。油脂を含むことにより、食感が滑らかになりやすい。前記油脂は、食用油脂であれば良く特に限定されず、例えば、動物油や植物油を用いることができる。植物油としては、例えば、コーン油、ごま油、菜種油、綿実油等が挙げられ、動物油としては、例えば、ラード、ヘット、バター等が挙げられる。前記油脂は、一種単独で用いても良く、二種以上を組合わせて用いても良い。卵液との混合性に優れる観点から、油脂は、乳化剤で乳化させた乳化油脂であることが好ましい。
【0016】
復元後の食感を滑らかにし、復元性を高める観点から、前記凍結乾燥かき卵は、卵100質量部に対し、油脂を3〜10質量部含むことが好ましく、3.5〜9.5質量部含むことがより好ましく、4〜9質量部含むことがさらに好ましい。
【0017】
前記凍結乾燥かき卵は、さらに、糖類を含んでも良い。糖類を含むことにより、凍結時の変性が抑制され、食感が良好になる。前記糖類としては、ブドウ糖、タガトース、アラビノース等の単糖類、砂糖、果糖等の少糖類、トレハロース等の非還元性糖類、ソルビトール等の糖アルコール、還元水あめ、オリゴ糖等が挙げられる。前記糖類は、一種単独で用いても良く、二種以上を組合わせて用いても良い。
【0018】
復元後の食感を良好にし、復元性を高める観点から、前記凍結乾燥かき卵は、卵100質量部に対し、糖類を4〜20質量部含むことが好ましく、5〜19質量部含むことがより好ましく、6〜18質量部含むことがさらに好ましい。
【0019】
前記凍結乾燥かき卵は、また、増粘剤と含んでも良い。増粘剤を含むことにより、凍結乾燥かき卵の大きさを適切な範囲に調整することができる。大きさを適切な範囲に調整しつつ、食感を向上させる観点から、卵100質量部に対し、増粘剤を0.05〜0.6質量部含むことが好ましく、0.08〜0.55質量部含むことがより好ましい。前記増粘剤としては、特に限定されないが、例えば、カラギーナン、タマリンドガム、アラビアガム、キサンタンガム、グアガム、ペクチン、ローカストビーンガム、ジェランガム、アルギン酸等が挙げられる。前記増粘剤は、一種単独で用いても良く、二種以上を組合わせて用いても良い。
【0020】
前記凍結乾燥かき卵は、さらに、デキストリン、澱粉及びゼラチン等の結着剤、パプリカ色素等の色素、ビタミンE等の酸化防止剤を含んでも良い。
【0021】
前記凍結乾燥卵は、卵液、乳化剤、加工澱粉及び増粘剤を含むかき卵液を用いてかき卵を作製し、得られたかき卵を凍結乾燥することで作製することができる。前記かき卵液は、さらに、油脂、糖類、結着剤、色素、酸化防止剤、水等を含んでも良い。
【0022】
前記卵液は、卵黄のみからなる卵黄液であっても良く、卵白と卵黄を混合した全卵液であっても良い。卵としては、例えば、鶏、うずら、アヒル等の鳥類の卵を用いることができ、コストの点から、鶏卵を用いることが好ましい。
【0023】
凍結乾燥かき卵の復元後の食感を柔らかくし、浮遊性及び分散性を高める観点から、前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、乳化剤を0.5質量部以上含むことが好ましく、0.6質量部以上含むことがより好ましく、0.7質量部以上含むことがさらに好ましい。また、凍結乾燥かき卵を復元後にふんわりさせる観点から、卵液100質量部に対し、乳化剤を2.5質量部以下含むことが好ましく、2.4質量部以下含むことがより好ましく、2.3質量部以下含むことがさらに好ましい。
【0024】
凍結乾燥かき卵の復元後の食感を滑らかにし、分散性を高める観点から、前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、加工澱粉を0.1質量部以上含むことが好ましく、0.15質量部以上含むことがより好ましく、0.2質量部以上含むことがさらに好ましい。また、凍結乾燥かき卵を復元後にふんわりさせる観点から、卵液100質量部に対し、加工澱粉を5質量部以下含むことが好ましく、4.8質量部以下含むことがより好ましく、4.6質量部以下含むことがさらに好ましい。
【0025】
凍結乾燥かき卵の復元後の食感を滑らかにし、復元性を高める観点から、前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、油脂を3〜10質量部含むことが好ましく、3.5〜9.5質量部含むことがより好ましく、4〜9質量部含むことがさらに好ましい。
【0026】
凍結乾燥かき卵の復元後の食感を良好にし、復元性を高める観点から、前記かき卵液は、卵液100質量部に対し、糖類を4〜20質量部含むことが好ましく、5〜19質量部含むことがより好ましく、6〜18質量部含むことがさらに好ましい。
【0027】
凍結乾燥かき卵の大きさを適切な範囲に調整しつつ、食感を向上させる観点から、卵100質量部に対し、増粘剤を0.05〜0.6質量部含むことが好ましく、0.08〜0.55質量部含むことがより好ましい。また、凍結乾燥かき卵の大きさを適切な範囲に調整しやすい観点から、前記かき卵液は、かき卵液を100質量%とした場合、増粘剤を0.02〜0.12質量%含み、結着剤を1〜2質量%、水を65〜75質量%含むことが好ましく、より好ましくは、増粘剤を0.04〜0.10質量%含み、結着剤を1.3〜1.8質量%、水を67〜73質量%含む。
【0028】
具体的には、卵液に増粘剤、乳化剤、酸化防止剤、及び色素を分散させた油脂を混合し、そこへ糖類を添加して混合し、その後、水溶きした加工澱粉を混合し、混合液1を得る。次に、水に結着剤を混合し、混合液2を得る。混合液2を95℃以上に加熱し、加熱した混合液2へ混合液1を撹拌しながら注ぎ、かき卵を作製する。得られたかき卵を、−25℃以下の冷凍庫等で予備凍結した後、常用の真空凍結乾燥機で凍結乾燥することで、凍結乾燥かき卵を作製してもよい。
【0029】
本発明の凍結乾燥かき卵は、水及びお湯等で復元し、スープやラーメン等の即席食品に用いることができる。
【実施例】
【0030】
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0031】
まず、実施例及び比較例で用いた原料を説明する。
卵液:鶏卵の全卵液
乳化剤製剤:第一工業製薬社製「モノエースSP−GA」(ショ糖脂肪酸エステル8質量%、ソルビタン脂肪酸エステル3質量%、グリセリン脂肪酸エステル11質量%、D−ソルビトール21質量%、エタノール6質量%、水51質量%)
乳化油脂:理研ビタミン社製「エマテックS−500」(菜種油89.79質量%、グリセリン脂肪酸エステル10.00質量%、レシチン0.18質量%、ビタミンE0.03質量%)
還元水あめ:MCフードスペシャリティーズ製「アマミン500」 (還元澱粉加水分解物)
トレハロース:林原社製
加工澱粉:松谷化学工業社製「松谷さくら2」(酢酸澱粉)
増粘剤:DSP五協フード&ケミカル社製「エコーガムT」(キサンタンガム)
パプリカ色素:三栄源FFI社製「パプリカベース70R」
ビタミンE:エーザイ社製「イーミックスP−20」
デキストリン:松谷化学工業社製「パインデックス#2」
ゼラチン:新田ゼラチン社製「ゼラチンG」
【0032】
(実施例1)
卵液に増粘剤、乳化剤製剤、ビタミンE、及びパプリカ色素を分散させた乳化油脂を混合し、そこへ還元水あめとトレハロースを添加して混合し、その後、水溶きした加工澱粉を混合し、混合液1を作製した。次に、水にデキストリン、ゼラチン及び馬鈴薯澱粉を混合し、混合液2を作製した。混合液2を95℃以上に加熱し、加熱した混合液2へ混合液1を撹拌しながら注ぎ、かき卵を作製した。得られたかき卵を、−25℃以下の冷凍庫で予備凍結した後、真空凍結乾燥機で真空度133Pa以下で24時間凍結乾燥した。混合液1及び混合液2の合計質量は40gであり、混合液1及び混合液2からなるかき卵液における各成分の配合割合は、表1に示したとおりであった。
【0033】
(実施例2〜11、比較例1〜3)
かき卵液における各成分の配合割合を、それぞれ、表1に示したとおりにした以外は、実施例1と同様にして凍結乾燥かき卵を作製した。
【0034】
実施例1〜11及び比較例1〜3の凍結乾燥かき卵(3.9g)を95℃のお湯(410mL)で復元し、復元性、食感、分散性及び浮遊性を下記のように評価し、その結果を下記表1に示した。なお、分散性は、直径14.5センチのカップ即席めん(フライ麺)上で復元して観察した。
【0035】
(復元性)
4:瞬時に戻る。
3:30秒以上60秒未満で戻る
2:60秒以上で戻る。
1:一部戻っていない。
【0036】
(食感)
4:つるっとしていて口どけが良い。
3:ややつるっとしている。
2:ややざらついている。
1:ざらついている、もそもそしている。
【0037】
(分散性)
4:全体に広がっている(対面積70%超え100%以下)。
3:まずまず広がっている(対面積50%超え70%以下)。
2:あまり拡がっていない(対面積50%以下)。
1:ほとんど拡がっていない(対面積30%以下)。
【0038】
(浮遊性)
4:復元5分後100%浮いている。
3:復元5分後70%以上100%未満が浮いている
2:復元5分後50%以上が沈んでいる。
1:復元5分後70%以上が沈んでいる。
【0039】
【表1】
【0040】
表1の結果から、乳化剤、加工澱粉及び油脂を含む凍結乾燥かき卵は、復元性が良好である上、食感、分散性及び浮遊性にも優れていた。一方、乳化剤を含まない比較例1の凍結乾燥かき卵は、食感及び分散性が悪く、加工澱粉を含まない比較例2の凍結乾燥かき卵は、食感、分散性及び浮遊性が悪く、乳化剤、加工澱粉及び油脂のいずれも含んでいない比較例3の凍結乾燥かき卵は、復元性、食感、分散性及び浮遊性の全てが悪く、油脂を含まない比較例2の凍結乾燥かき卵は、食感、分散性及び浮遊性が悪かった。