(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6263274
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】コンポーネントの製造方法
(51)【国際特許分類】
B81C 3/00 20060101AFI20180104BHJP
【FI】
B81C3/00
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-553813(P2016-553813)
(86)(22)【出願日】2015年2月11日
(65)【公表番号】特表2017-507792(P2017-507792A)
(43)【公表日】2017年3月23日
(86)【国際出願番号】EP2015000305
(87)【国際公開番号】WO2015128064
(87)【国際公開日】20150903
【審査請求日】2016年8月24日
(31)【優先権主張番号】102014002824.0
(32)【優先日】2014年2月25日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508233962
【氏名又は名称】ノースロップ グルマン リテフ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Northrop Grumman LITEF GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ガイガー,ヴォルフラム
(72)【発明者】
【氏名】ブレング,ウーヴェ
(72)【発明者】
【氏名】ハーフェン,マルティン
(72)【発明者】
【氏名】シュパーリンガー,ギュンター
【審査官】
塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2007/0128831(US,A1)
【文献】
特表2010−528888(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第101179037(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B81B 1/00− 7/04
B81C 1/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンポーネント(1)の製造方法であって、
第1の層コンポジット(10)を製造するステップであり、
上記第1の層コンポジット(10)は、構造層(11)と、補助層(13)と、絶縁材で充填された充填溝(15)とを含み、
上記構造層(11)は、少なくとも、第1の領域(114)において導電性であり、
上記充填溝(15)は、上記構造層(11)の第1の面(111)から拡張されており、且つ上記構造層(11)の上記第1の領域(114)に配置されており、
上記構造層(11)の上記第1の面(111)は、上記第1の層コンポジット(10)の第1の面(110)に対向している、ステップと、
第2の層コンポジット(20)を製造するステップであり、上記第2の層コンポジット(20)は、第1の面(211)に第1のくぼみ(210)を有しているステップと、
上記第1の層コンポジット(10)を上記第2の層コンポジット(20)に接続するステップであり、
上記第1の層コンポジット(10)の上記第1の面(110)は、少なくとも、いくつかの領域において、上記第2の層コンポジット(20)の上記第1の面(211)に隣接し、且つ上記充填溝(15)は、上記第1のくぼみ(210)の側方の位置内に配置され、
上記第1の層コンポジット(10)が上記第2の層コンポジット(20)に接続された後に、上記補助層(13)を取り除くことによって当該第1の層コンポジット(10)の第2の面(112)から上記充填溝(15)の深さまでの上記第1の層コンポジット(10)の厚さを減らし、上記第1の層コンポジット(10)の上記第2の面(112)は、上記第1の層コンポジット(10)の上記第1の面(110)に対向している、ステップと、
上記構造層(11)において、上記コンポーネント(1)の活性構造(17)を製造するステップであり、
上記活性構造(17)は、上記第1のくぼみ(210)の側方の位置内に配置されており、且つ上記構造層(11)の2つの第2の領域(115)を含んでおり、
上記第2の領域(115)は、上記構造層(11)の上記第1の領域(114)に配置されており、相互に物理的に接続されており、且つ上記充填溝(15)によって相互に電気的に絶縁されている、ステップと、
を包含し、
上記第1の層コンポジット(10)を上記第2の層コンポジット(20)に接続する前に、上記第1の層コンポジット(10)における上記充填溝(15)は、深さ(d15)まで拡張され、上記深さ(d15)は、上記第1の層コンポジット(10)の厚さ(d10)よりも小さく、
上記補助層(13)は、上記構造層(11)とは異なり、
当該補助層(13)は、上記構造層(11)に十分に接着しており、
当該補助層(13)は、取り除かれることができ、上記構造層(11)の第2の面(113)に隣接しており、
上記構造層(11)の上記第2の面(113)は、上記構造層(11)の上記第1の面(111)に対向しており、且つ
上記充填溝(15)は、上記構造層(11)の上記第2の面(113)まで拡張している、コンポーネント(1)の製造方法。
【請求項2】
コンポーネント(1)の製造方法であって、
第1の層コンポジット(10)を製造するステップであり、
上記第1の層コンポジット(10)は、構造層(11)と、絶縁材で充填された充填溝(15)とを含み、
上記構造層(11)は、少なくとも、第1の領域(114)において導電性であり、
上記充填溝(15)は、上記構造層(11)の第1の面(111)から拡張されており、且つ上記構造層(11)の上記第1の領域(114)に配置されており、
上記構造層(11)の上記第1の面(111)は、上記第1の層コンポジット(10)の第1の面(110)に対向している、ステップと、
第2の層コンポジット(20)を製造するステップであり、上記第2の層コンポジット(20)は、第1の面(211)に第1のくぼみ(210)を有しているステップと、
上記第1の層コンポジット(10)を上記第2の層コンポジット(20)に接続するステップであり、
上記第1の層コンポジット(10)の上記第1の面(110)は、少なくとも、いくつかの領域において、上記第2の層コンポジット(20)の上記第1の面(211)に隣接し、且つ上記充填溝(15)は、上記第1のくぼみ(210)の側方の位置内に配置され、
上記第1の層コンポジット(10)が上記第2の層コンポジット(20)に接続された後に、上記構造層(11)の厚さを減らすことによって当該第1の層コンポジット(10)の第2の面(112)から上記充填溝(15)の深さまでの上記第1の層コンポジット(10)の厚さを減らし、上記第1の層コンポジット(10)の上記第2の面(112)は、上記第1の層コンポジット(10)の上記第1の面(110)に対向している、ステップと、
上記構造層(11)において、上記コンポーネント(1)の活性構造(17)を製造するステップであり、
上記活性構造(17)は、上記第1のくぼみ(210)の側方の位置内に配置されており、且つ上記構造層(11)の2つの第2の領域(115)を含んでおり、
上記第2の領域(115)は、上記構造層(11)の上記第1の領域(114)に配置されており、相互に物理的に接続されており、且つ上記充填溝(15)によって相互に電気的に絶縁されている、ステップと、
を包含し、
上記第1の層コンポジット(10)を上記第2の層コンポジット(20)に接続する前に、上記第1の層コンポジット(10)における上記充填溝(15)は、深さ(d15)まで拡張され、上記深さ(d15)は、上記第1の層コンポジット(10)の厚さ(d10)よりも小さく、
上記構造層(11)の上記第2の面(113)は、上記構造層(11)の上記第1の面(111)に対向しており、且つ
上記充填溝(15)は、上記構造層(11)の上記第2の面(113)まで拡張している、コンポーネント(1)の製造方法。
【請求項3】
上記第1の層コンポジット(10)を上記第2の層コンポジット(20)に接続する前に、上記充填溝(15)に追加して、さらなる構造が、上記第1の層コンポジット(10)に形成されないことを特徴とする、請求項1または2に記載のコンポーネント(1)の製造方法。
【請求項4】
上記第1の層コンポジット(10)の上記厚さ(d10)が、上記充填溝(15)の上記深さ(d15)まで減らされた後に、上記コンポーネント(1)の上記活性構造(17)は、上記構造層(11)を構築することによって製造されることを特徴とする、請求項3に記載のコンポーネント(1)の製造方法。
【請求項5】
上記充填溝(15)に追加して、上記第1の層コンポジット(10)を上記第2の層コンポジット(20)に接続する前に、材料で充填されていない分割溝(16)が、上記第1の層コンポジット(10)に形成され、
上記分割溝は、上記第1の層コンポジット(10)の上記第1の面(110)から、上記充填溝(15)の深さ(d15)と同じかそれよりも大きい深さまで拡張され、且つ
上記分割溝(16)は、上記コンポーネント(1)の上記活性構造(17)を、横方向に制限していることを特徴とする、請求項1または2に記載のコンポーネント(1)の製造方法。
【請求項6】
上記コンポーネント(1)の上記活性構造(17)は、上記第1の層コンポジット(10)の上記厚さ(d10)を、上記充填溝(15)の上記深さ(d15)まで減らすことによって製造されることを特徴とする、請求項5に記載のコンポーネント(1)の製造方法。
【請求項7】
第3の層コンポジット(30)が製造され、
当該第3の層コンポジットは、第1の面(311)を有しており、且つ
上記活性構造(17)が製造された後に、上記第1の層コンポジット(10)は、上記第3の層コンポジット(30)に接続され、
上記第3の層コンポジット(30)の上記第1の面(311)は、少なくとも、いくつかの領域において、上記第1の層コンポジット(10)の上記第2の面(112)に隣接していることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のコンポーネント(1)の製造方法。
【請求項8】
上記第1の層コンポジット(10)を上記第3の層コンポジット(30)に接続する前に、第2のくぼみ(310)が、上記第3の層コンポジット(30)の上記第1の面(311)に製造され、且つ
上記第1の層コンポジット(10)を上記第3の層コンポジット(30)に接続している間に、上記活性構造(17)が、上記第2のくぼみ(310)の側方の位置内に配置されることを特徴とする、請求項7に記載のコンポーネント(1)の製造方法。
【請求項9】
上記第3の層コンポジット(30)に対向している上記第1の層コンポジット(10)の層と、上記第1の層コンポジット(10)に対向している上記第3の層コンポジット(30)の上記層とが、同一材料から成ることを特徴とする、請求項7に記載のコンポーネント(1)の製造方法。
【請求項10】
上記第2の層コンポジット(20)に対向している上記第1の層コンポジット(10)の層と、上記第1の層コンポジット(10)に対向している上記第2の層コンポジット(20)の上記層が、同一材料から成ることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載のコンポーネント(1)の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、コンポーネント、特に、マイクロメカニカルコンポーネント、微小電気機械(MEMS)コンポーネント、または微小光電気機械(MOEMS)コンポーネントの製造方法に関する。
【0002】
微小電気機械コンポーネント(MEMS)または微小光電気機械コンポーネント(MOEMS)は、多くの場合、活性構造を含んでいる。特に、可動性構造、または可動性コンポーネントおよび光学的コンポーネントを均等に含んでいる構造(例えば、可動性ミラー)は、「活性構造」によって理解され得る。上記用語「活性領域」は、コンポーネントの領域またはコンポーネントの体積を指定し、そこでは、活性構造が位置しているかまたは可動している。もし、活性構造が、均一なコンポジットから成らず、しかし、少なくとも2つの分離した部分または領域であって、固定された様式において相互に機械的に接続されているが相互に完全に電気的に絶縁されている部分または領域を有しているなら、それは、必要であり得るか、または有利であり得る。
【0003】
活性構造は、その可動性を担保するために、限られた範囲内のみで、コンポーネントの他の要素と物理的に接続されているので、相互に電気的に絶縁された活性構造の部分間に電気絶縁を形成することは、そのようなコンポーネントの製造における特定の課題を提起する。
【0004】
従って、コンポーネント、特に、マイクロメカニカルコンポーネント、微小電気機械コンポーネントまたは微小光電気機械コンポーネントの製造方法を提供することが、本発明の目的であり、これによって、2つの分離した部分または領域を備えたコンポーネントの活性構造が実現され得る。上記2つの分離した部分または領域は、固定された様式において相互に機械的に接続されているが、相互に完全に電気的に絶縁されている。
【0005】
上記目的は、独立請求項の主題によって解決される。好ましい実施形態は、従属請求項において見出され得る。
【0006】
本発明に従ったコンポーネントの製造方法は、第1の層コンポジットを製造するステップを包含し、当該第1の層コンポジットは、構造層および絶縁材で充填された溝を含み、当該構造層は、少なくとも、第1の領域において導電性であり、上記溝は、上記構造層の上記第1の面から伸びており、且つ上記構造層の上記第1の領域に配置されている。構造層の第1の面は、第1の層コンポジットの第1の面と対向している。コンポーネントの製造方法は、さらに、第2の層コンポジットを製造するステップ、および第1の層コンポジットを上記第2の層コンポジットに接続するステップを有し、上記第2の層コンポジットは、当該第2の層コンポジットの第1の面に第1のくぼみを有しており、上記第1の層コンポジットの上記第1の面は、少なくとも、いくつかの領域において、上記第2の層コンポジットの上記第1の面に隣接しており、且つ上記充填溝は、上記第1のくぼみの側方の位置内に配置されている。第1の層コンポジットが第2の層コンポジットに接続された後に、当該第1の層コンポジットの第2の面から充填溝の深さまでの第1の層コンポジットの厚さが減らされる。第1の層コンポジットの第2の面は、第1の層コンポジットの第1の面に対向している。上記方法は、さらに、構造層にコンポーネントの活性構造を製造するステップを有しており、当該活性構造は、第1のくぼみの側方の位置内に配置され、且つ構造層の2つの第2の領域を含んでいる。構造層の第2の領域は、構造層の第1の領域に配置され、固定された様式において相互に物理的に接続されており、且つ充填溝によって相互に電気的に絶縁されている。
【0007】
コンポーネントの製造方法の一実施形態によれば、第1の層コンポジットにおける充填溝を、第1の層コンポジットを第2の層コンポジットに接続するステップの前に、第1の層コンポジットの厚さよりも小さい深さに伸ばし得る。これは、充填溝は、第1の層コンポジットの第2の面に達しないことを意味しており、当該第1の層コンポジットの第2の面は、第1の層コンポジットの第1の面と対向している。
【0008】
特定の実施形態によれば、第1の層コンポジットは、さらに、構造層の第2の面に隣接している補助層を含んでおり、構造層の第2の面は、構造層の第1の面に対向している。充填溝は、構造層の第2の面に伸びている。
【0009】
上記方法の一実施形態によれば、第1の層コンポジットを第2の層コンポジットに接続することの前に、絶縁材で充填された溝に追加して、さらなる構造が、第1の層コンポジットにおいて形成されない。特に、分割溝(すなわち、絶縁材で充填されていない溝)は、形成されない。
【0010】
この場合は、構造層は、コンポーネントの活性構造を製造するために、第1の層コンポジットの厚さを充填溝の深さまで減らした後に、構築される。
【0011】
上記方法の他の実施形態によれば、第1の層コンポジットを第2の層コンポジットに接続することの前に、充填溝に追加して、分割溝が、第1の層コンポジットにおいて形成される。当該分割溝は、材料で充填されておらず、且つ第1の層コンポジットの第1の面から、充填溝の深さと同じかそれよりも大きい深さまで伸びている。分割溝は、次の方法ステップにおいて製造される活性構造の側方の境界を規定する。
【0012】
この場合は、コンポーネントの活性構造は、第1の層コンポジットの厚さを充填溝の深さまで減らすことによって製造され得る。
【0013】
一実施形態によれば、コンポーネントの製造方法は、さらに、第3の層コンポジットを製造するステップ、および活性構造を製造した後に、第1の層コンポジットを第3の層コンポジットに接続するステップを有しており、上記第3の層コンポジットは、第1の面を有しており、上記第3の層コンポジットの上記第1の面は、少なくとも、いくつかの領域において、上記第1の層コンポジットの第2の面に隣接している。それゆえ、構造層は、密閉された様式において、封入され得る。
【0014】
第1の層コンポジットを第3の層コンポジットに接続することの前に、第2のくぼみが、第3の層コンポジットの第1の面に製造され得る。第1の層コンポジットを第3の層コンポジットに接続する間に、活性構造は、第2のくぼみの側方の位置内に配置される。
【0015】
一実施形態によれば、第3の層コンポジットに対向している第1の層コンポジットの層、および第1の層コンポジットに対向している第3の層コンポジットの層は、同一材料から成る。
【0016】
他の実施形態によれば、第2の層コンポジットに対向している第1の層コンポジットの層、および第1の層コンポジットに対向している第2の層コンポジットの層は、同一材料から成る。
【0017】
層が相互に接続される場合、すなわち、第2の層コンポジットに対向している第1の層コンポジットの層、および第1の層コンポジットに対向している第2の層コンポジットの層、並びに、必要に応じて、第3の層コンポジットに対向している第1の層コンポジットの層、および第1の層コンポジットに対向している第3の層コンポジットの層は、同一材料から成る場合に、これらの層を接続するために特に適した方法(例えば、接着プロセス)が使用され得る。例えば、対応する層は、半導体材料、特に、シリコンから成り得る。
【0018】
本発明に従った方法の実施形態は、類似の要素を同一の参照番号で指定して、図に基づく下記の文章においてより詳細に説明される。
【0019】
図1は、本方法の一実施形態に従った第1の層コンポジットを、断面図において示している。
【0020】
図2は、本方法の他の実施形態に従った第1の層コンポジットを、断面図において示している。
【0021】
図3は、本方法の一実施形態に従った第2の層コンポジットを、断面図において示している。
【0022】
図4は、第1の層コンポジットと第2の層コンポジットとを接続した後の、本方法の一実施形態に従ったコンポーネントを、断面図において示している。
【0023】
図5は、第1の層コンポジットの厚さを減らした後の、
図4のコンポーネントを、断面図において示している。
【0024】
図6は、本方法の一実施形態に従った構造層を構築した後の、
図5のコンポーネントを、断面図において示している。
【0025】
図7は、本方法の一実施形態に従った第3の層コンポジットを、断面図において示している。
【0026】
図8は、
図6のコンポーネントを
図7の第3の層コンポジットに接続した後の、
図6のコンポーネントを、断面図において示している。
【0027】
図9は、本方法の一実施形態に従ったさらなるプロセスステップの後の、
図8のコンポーネントを、断面図において示している。
【0028】
図10は、本方法の他の実施形態に従った第1の層コンポジットを、断面図において示している。
【0029】
図11は、
図10の第1の層コンポジットと第2の層コンポジットと接続した後の、本方法の一実施形態に従ったコンポーネントを、断面図において示している。
【0030】
図12は、第1の層コンポジットの厚さを減らした後の、
図11のコンポーネントを、断面図において示している。
【0031】
図1は、第1実施形態に従って製造した第1の層コンポジット10を通る断面図を示している。
図1において図示した第1の層コンポジット10は、構造層11と、絶縁材で充填された溝15とを含んでいる。
図1は、2つの充填溝15を示すが、本発明に従った方法に関しては、1つの充填溝は、既に十分である。第1の層コンポジット10は、第1の面110および第2の面112を有している。第2の面112は、第1の層コンポジット10の第1の面110に対向している。構造層11は、第1の面111および第2の面113を有している。第2の面113は、第1の面111に対向している。
図1において図示した実施形態において、第1の層コンポジットは、構造層11のみを含んでいる。このため、構造層11の第1の面111は、第1の層コンポジット10の第1の面110に相当し、そして、構造層11の第2の面113は、第1の層コンポジット10の第2の面112に相当する。
【0032】
構造層11は、少なくとも1つの第1の領域114を有している。第1の領域114は導電性であり、且つ充填溝15が形成される。
図1において図示したように、多数の充填溝15が、全く同一の第1の領域114に形成され得る。しかしながら、種々の充填溝15はまた、種々の第1の領域114において形成され得る。種々の第1の領域114は、相互に電気的に絶縁されている。
図1において図示したように、第1の領域114は、構造層11の第1の面111から伸ばすことができ、そして、充填溝15の深さd15に達し得る。しかしながら、第1の領域114はまた、充填溝15の深さd15とは異なる他の深さにも達し得るか、または、構造層11の第1の面111または第2の面113のそれぞれいずれにも接触しない、埋設された領域として形成され得る。第1の領域114は、例えば、半導体層または半導体基板(例えば、シリコン製の)におけるドープされた領域であり得る。構造層11の全体が、導電性であり、そして、第1の領域114は、それ故、構造層11の全体にわたって広がる可能性もある。
【0033】
上記用語「構造層」は、1つの材料のみからなる構造(例えば、シリコンウエハ)を表す。しかしながら、構造層11における第1の領域114が導電性である限りは、当該構造は、多数の層および材料から形成されたコンポジットも包含し得る。
【0034】
次のプロセスステップにおいて、コンポーネントの活性構造は、第1の領域114において製造され、充填溝は、当該活性構造の個々の領域を相互に電気的に絶縁している。また、多数の活性構造が製造され得る。それ故、充填溝の数は、構造層における1つ以上の活性構造の後に製造される領域の数に由来する。ここでは、複数個の上記領域は、固定された様式において相互に物理的に接続されるべきであるが、相互に電気的に絶縁されるべきである。これは、活性構造の相互に絶縁された複数個の領域の内の、第1の領域114の充填溝15の数が制限されないことを意味している。
【0035】
充填溝は、絶縁材で充填されており、且つ第1の基板11の第1の面111から深さd15まで伸びている。一実施形態によれば、充填溝15の深さd15は、第1の層コンポジット10の厚さd10よりも小さい。このため、充填溝15は、第1の層コンポジット10の第2の面112に達しない。上面図において、充填溝15は、任意に配置され得て、そして、任意の形状を有している。例えば、充填溝15は、上面図において直線または曲線に走り得る。そして、もし、多数の充填溝15が形成される場合は、充填溝15は、平行にまたは相互に角度を成して形成され得る。充填溝15は、断面図において、第1の面111から任意に拡張することができる。これは、充填溝15は、第1の面111に対して垂直に、または第1の面111と規定の角度を成して、直線または曲線に走り得ることを意味している。充填溝15の幅は、その深さと共に変化し得る。さらに、種々の充填溝15は、全ての充填溝15の深さが好ましくは同一になるように、別々に形成され得る。
【0036】
充填溝15は、エッチングプロセス(例えば、ドライエッチングプロセス(DRIE)もしくはマスクを用いる強異方性ウェットエッチングプロセス)の助けによって、または他のプロセスおよび表出した溝を絶縁材で充填する後続のプロセスの助けによって製造され得る。溝は、構造層11の第1の面111から製造される。溝を充填する絶縁材は、例えば、化学的蒸着法または物理的蒸着法(それぞれ、CVDおよびPVD)の助けによって、溝に充填され得る。絶縁材を用いた溝の充填に続いて、第1の面111に局在している過剰の絶縁材は、再び取り除かれる。これは、化学機械的研磨(CMP)プロセスの助けにより、またはエッチングプロセスの助けにより、実施され得る。
【0037】
このプロセスステップの結果が、
図1に図示される。
【0038】
随意に、さらなる構造が、第1の層コンポジット10において製造され得る。例えば、さらなる溝、またはさらなる導電性の領域が、構造層11において形成され得る。さらなる溝は、第1の層コンポジット10の第1の面110からまたは構造層11の第1の面111から拡張されるが、材料で充填されない。しかしながら、絶縁材で充填された溝15は配置されない。これは、
図10〜
図12を参照して、後に、より詳細に説明される。
【0039】
図2は、本発明に従った方法の第1のプロセスステップの結果として、第1の層コンポジット10の他の実施形態を示している。構造層11および充填溝15に加えて、上記層コンポジット10は、構造層11の第2の面113に隣接している補助層13を含んでいる。
図2において図示した実施形態によると、構造層11の第1の面111は、第1の層コンポジット10の第1の面110に相当しており、一方で、構造層11の第2の面113は、第1の層コンポジット10の第2の面112に対向しているが、第1の層コンポジット10の第2の面112には相当しない。
【0040】
補助層13が構造層11に十分に接着している限りは、補助層13は、絶縁材(例えば、酸化ケイ素)または任意の他の材料から成り得る。そして、補助層13は、後続のプロセスステップにおいて再び取り除かれ得る。さらに、補助層13は、多数の層から成り得る。充填溝15は、第1の層コンポジット10において、任意の深さに拡張することができる。好ましくは、充填溝15は、
図2において図示したように、構造層11の第2の面113まで拡張される。しかしながら、充填溝15はまた、構造層11の厚さよりも小さいまたは大きい深さまで拡張することができる。
【0041】
充填溝15の位置および形状、並びにその製造と同様に、構造層11の第1の領域114に関して、上記の記述が適用される。
【0042】
随意に、
図1または
図2において図示した第1の層コンポジット10はまた、1つ以上のさらなる層を含み得る。当該層は、任意に配置され得る。例えば、追加の層は、構造層11の第1の面111に配置され得て、そして、第1の層コンポジット10の第1の面110に隣接する。それ故、構造層11の第1の面111は、第1の層コンポジット10の第1の面110に相当しないが、第1の層コンポジット10の第1の面110に対向している。しかしながら、構造層11の第1の面111は、追加の層に起因して、第1の層コンポジット10の第1の面110から遠ざかっている。追加の層は、絶縁材から成り得て、そして、充填溝15の製造後に取り付けられる。その結果、充填溝15は、構造層11の第1の面111から拡張される。しかしながら、追加の層はまた、充填溝15の製造の前に取り付けられ得る。その結果、充填溝15は、第1の層コンポジット10の第1の面110から拡張される。
【0043】
第2プロセスステップにおいて、第2の層コンポジット20が製造され、結果は
図3に図示される。第2の層コンポジット20は、
図3において図示したように、例えば、導電性の材料から形成された第1の基板21と、例えば、絶縁材から形成された第1の層22とを含んでいる。また、他の材料の組合せが可能であり、例えば、第1の基板21は、電気的絶縁材から成り得て、且つ第1の層22は、導電性の材料から成り得る。
【0044】
この接続において、上記用語「基板」は、1つの材料のみからなる構造(例えば、シリコンウエハまたはガラス板)を表しているが、しかしながら、当該構造は、多数の層および材料のコンポジットも含み得る。しかしながら、第2の層コンポジット20はまた、第1の基板21のみから成り得る。
【0045】
第2の層コンポジット20は、第1のくぼみ210を有している。第1のくぼみ210は、第2の層コンポジット20の第1の面211に形成される。第1のくぼみ210は、第2の層コンポジットの厚さよりも小さい深さを有している。第2の層コンポジット20はまた、さらなるくぼみのみならず、多数の第1のくぼみ210も有し得る。ここでは、さらなるくぼみは、第1のくぼみ210と同じ深さであるか、または第1のくぼみ210とは異なる深さを有し得る。
【0046】
第2の層コンポジット20を製造するステップは、第1の層コンポジット10を製造するステップとは時間的に独立しており、そして、第1の層コンポジット10を製造するステップの前または後に行われ得る。
【0047】
さらなるプロセスステップにおいて、第1の層コンポジット10は、第2の層コンポジット20に接続され、そしてコンポーネント1が製造される。結果は
図4に図示される。
図4における図に関して、
図1に図示した第1の層コンポジット10と、
図3に図示した第2の層コンポジット20とが選択された。しかしながら、前述のように、第1の層コンポジット10および第2の層コンポジット20は、任意に形成され得る。結果として、第1の層コンポジット10の第1の面110は、少なくとも、いくつかの領域において第2の層コンポジット20の第1の面211に隣接しており、充填溝15は、第2の層コンポジット20における第1のくぼみ210の側方の位置内に配置される。それ故、活性構造(後続のプロセスステップにおいて、構造層11に製造され、且つ少なくとも1つの充填溝15を含んでいる)が、第2の層コンポジット20に関して自由に可動性し得て、そして第2の層コンポジット20の第1の面211に接していないことが保証される。
【0048】
第1の層コンポジット10と第2の層コンポジット20とを接続するために、例えば、陽極の接着プロセスのみならず、直接接着プロセスに基づく連結プロセスも使用され得る。それ故、特に、MEMSコンポーネントまたはMOEMSコンポーネントは、費用効率の高い様式において製造され得る。さらには、そのような連結プロセスは、第1の層コンポジット10と第2の層コンポジット20とを、相互に、安定的且つ密閉して接続することを可能にする。
【0049】
充填溝15は、好ましくは、第1の層コンポジット10の第2の面112まで拡張されないので、特に適したパラメータ(例えば、接着プロセスの間の、高い接触圧および/または空気減圧)が、第1の層コンポジット10と第2の層コンポジット20とを接続するプロセスの間に使用され得る。
【0050】
本方法の現在記載された実施形態において、そのプロセスステップまで、絶縁材で充填された溝15を除いて、さらなる構造は第1の層コンポジット10に形成されないので、具体的には、材料で充填されない溝はないので、第1の層コンポジット10は、接続プロセスの間に、安定性が向上し、これにより、特に適したプロセスパラメータが使用可能となる。
【0051】
相互に接続される第1の層コンポジット10の層および第2の層コンポジット20の層が、同一材料から成る場合は、接着プロセスにとって特に有利である。これは、第2の層コンポジット20に対向している第1の層コンポジット10の層と、第1の層コンポジット10に対向している第2の層コンポジット20の層とが、同一材料(例えば、シリコン)から成り得ることを意味している。
【0052】
次のプロセスステップにおいて、第1の層コンポジット10は、第2の面112から充填溝15の深さd15まで薄化される。すなわち、第1の層コンポジット10の厚さは、充填溝15の深さd15に相当する厚さまで減らされる。結果は
図5に図示される。これは、例えば、CMPプロセスまたはエッチングプロセスの助けにより実施され得る。第1の層コンポジット10の材料は、充填溝15に達するまで取り除かれる。結果として、充填溝15は、第1の層コンポジット10の第2の面112に隣接し、そして、それ故、充填溝15は、少なくとも、ある領域において、構造層11の特定の第2の領域115を、構造層11の第1の領域114内の構造層11の他の領域から電気的に絶縁する。「少なくとも、ある領域において」は、第2の領域115が、充填溝15が形成されておらず、相互に導電性でもない他の断面レベルで、接続され得るかもしれないことを意味している。これは、特に、充填溝15を除いて、他の構造が第1の層コンポジット10にまだ製造されていない状況であり得る。
【0053】
第1の層コンポジット10にさらなる構造を製造するプロセスステップの結果が、
図6に図示される。特に、例えば、構造層11のみを含み得る第1の層コンポジット10における分割溝16は、材料で充填されずに、エッチングプロセスによって形成され得る。そして、それ故、分割溝16は、第1の層コンポジット10における個々の領域または構造を、相互に物理的に分割する。それ故、例えば、1つ以上の活性構造17および他の構造18が製造され得る。これらは、同様に可動性であり得る。
図6において、2つの活性構造17および6つの他の構造18が図示される。しかしながら、活性構造17の数および他の構造18の数は制限されず、他の構造18は、例えば、全く形成されないことが可能である。
【0054】
2つの図示された活性構造17は、それぞれ、構造層11の2つの第2の領域115を含んでおり、第2の領域115は、構造層11の第1の領域114に、少なくとも一部分が配置されている。好ましくは、第2の領域115は、完全に導電性である。すなわち、第2の領域115は、構造層11の第1の領域114に完全に配置される。分割溝16が活性構造17を横方向に制限するように、そして、充填溝15との接続において、分割溝16が複数個の活性構造17の内の1つにおける複数個の第2の領域115を、相互に電気的に絶縁するように、しかしながら、分割溝16が特定の活性構造17の複数個の第2の領域115を、固定された様式において相互に物理的に接続するように、分割溝16は配置される。それ故、異なる電位が、活性構造17の異なる第2の領域115に、例えば、導電性のばねを介して、加えられ得る。上記導電性のばねは、活性構造17の第2の領域115を、対応する電極に接続し、且つ活性構造17の移動を可能にする。第1の層コンポジット10の第1の面110に対して垂直方向においても活性構造が移動できるように、活性構造17は、第2の層コンポジット20における第1のくぼみ210の側方の位置内に配置される。
【0055】
コンポーネントの製造方法のさらなるプロセスステップにおいて、第3の層コンポジット30は、一実施形態よって製造され得る。このステップの結果は、
図7に図示される。第3の層コンポジット30は、
図7に図示されたように、例えば、導電性の材料から形成された第2の基板31と、例えば、絶縁材から形成された第2の層32とを含み得る。また、他の材料の組合せが可能であり、例えば、第2の基板31は、電気的絶縁材から成り得、且つ第2の層32は導電性材料から成り得る。この接続において、上記用語「基板」は、1つの材料のみからなる構造(例えば、シリコンウエハまたはガラス板)を表しているが、しかしながら、当該構造は、多数の層および材料のコンポジットも含み得る。しかしながら、第3の層コンポジット30はまた、第2の基板31のみから成り得る。
【0056】
第3の層コンポジット30は、好ましくは、少なくとも1つの第2のくぼみ310を有しており、第2のくぼみ310は、第3の層コンポジット30の第1の面311に形成される。第2のくぼみ310は、第3の層コンポジット30の厚さよりも小さい深さを有している。第3の層コンポジット30はまた、さらなるくぼみのみならず、数個の第2のくぼみ310も有し得る。ここでは、さらなるくぼみは、第2のくぼみ310と同じ深さであるか、または第2のくぼみ310とは異なる深さを有し得る。
【0057】
第3の層コンポジット30を製造するステップは、前述したプロセスステップとは時間的に独立している。そして、第3の層コンポジット30を製造するステップは、個々の前述したプロセスステップまたは全ての前述したプロセスステップの前または後に行われ得る。
【0058】
さらなるプロセスステップにおいて、既に利用可能なコンポーネント1は、第3の層コンポジット30に接続される。上記コンポーネント1は、第1の層コンポジット10と第2の層コンポジット20とを含んでおり、活性構造17が形成されている。結果は
図8に図示される。
図8における図に関して、
図6に図示されたコンポーネント1の実施形態が選択されている。しかしながら、第1の層コンポジット10および第2の層コンポジット20は、前述のように、任意に形成され得る。結果として、第1の層コンポジット10の第2の面112は、少なくとも、いくつかの領域において、第3の層コンポジット30の第1の面311に隣接し、活性構造17は、第3の層コンポジット30における第2のくぼみ310の側方の位置内に配置される。それ故、活性構造17は、第3の層コンポジット30に関して自由に移動でき、且つ第3の層コンポジット30の第1の面311に接していないことが保証される。
【0059】
第1の層コンポジット10と第3の層コンポジット30とを接続するために、例えば、陽極の接着プロセスのみならず、直接接着プロセスに基づく連結プロセスも使用され得る。これは、第1の層コンポジット10と第3の層コンポジット30とを、相互に密閉して接続することを可能にする。結果として、活性構造17は、密閉された様式において、封入される。
【0060】
相互に接続される第1の層コンポジット10の層および第3の層コンポジット30の層が、同一材料から成る場合は、接着プロセスにとって特に有利である。これは、第3の層コンポジット30に対向している第1の層コンポジット10の層と、第1の層コンポジット10に対向している第3の層コンポジット30の層とが、同一材料(例えば、シリコン)から成り得ることを意味している。
【0061】
次いで、コンポーネント1を仕上げるさらなるプロセスステップが実行され得る。結果は、
図9における一実施形態において図示される。例えば、第1の被覆層40は、第2の層コンポジット20に対して適用され得る。そして、第2の被覆層41は、第3の層コンポジット30に対して適用され得る。第1の被覆層40および第2の被覆層41は、同一材料(例えば、金属)または異なる材料から成り得る。第1の被覆層40および第2の被覆層41は、外部電場、または例えば、湿度のような他の環境の影響から、コンポーネント1の活性領域を遮蔽し得る。さらに、第1の層コンポジット10(特に、構造層11)に電気的に接触させるための接触面42と、電気接点43とが製造され得る。例えば、金属層が、第2の層コンポジット20における第3のくぼみ220において、接触面42として、第1の層コンポジット10の第1の面110に製造され得て、ワイヤ43によって電気的に接続される。しかしながら、第1の層コンポジット10に対する電気接点を製造するための他の方法も可能である。
【0062】
既に述べたように、第2の層コンポジット20に接続する前に、さらなる構造が、充填溝15に追加して、第1の層コンポジット10に製造され得る。例示的な実施形態が、
図10に図示される。これらの第1の層コンポジット10は、多数の分割溝16を有している。分割溝16は、材料で充填されていない。分割溝16は、第1の層コンポジット10の第1の面110から、好ましくは、充填溝15の深さd15と同じかそれよりも大きいが、第1の層コンポジットの厚さd10よりも小さい深さまで伸びている。分割溝16は、構造層11の1つ以上の領域の輪郭を描くように配置され、各領域は、上記コンポーネントの活性構造に相当する。
【0063】
図2と同様に、第1の層コンポジット10はまた、補助層13を有し得て、好ましくは、分割溝16は、構造層11の第2の面113まで拡張している。
【0064】
さらに、分割溝16はまた、構造層11の第1の面111から拡張され得る。これは、構造層11の上記面111上に追加の層があるときに、分割溝16は、第1の層コンポジット10の第1の面110から必ずしも拡張される必要性はないことを意味している。
【0065】
図11は、
図10に図示した第1の層コンポジット10を、
図3に図示した第2の層コンポジット20に接続した後のコンポーネント1を示している。分割溝16は、好ましくは、第1の層コンポジット10の第2の面112まで拡張しておらず、それ故、分割溝16は、第1の層コンポジット10の安定性を有意に妨げないので、
図4を参照して記載したような特に適した方法およびプロセスパラメータもまた、第1の層コンポジット10を第2の層コンポジット20に接続するために使用され得る。
【0066】
第1の層コンポジット10を第2の層コンポジット20に接続するステップの次に、第1の層コンポジット10は、第1の層コンポジット10の第2の面112から薄化される。この目的のために、好ましくは、化学機械的研磨(CMP)プロセスおよびエッチングプロセスが役立つ。第1の層コンポジット10の厚さは、充填溝15の深さd15に相当する厚さまで減らされ、その結果、充填溝15は、第1の層コンポジット10の第2の面112に隣接する。第1の層コンポジット10を薄化している間に、第1の層コンポジット10の第2の面112上に、分割溝16は、同時に開口され、これによって、活性構造17および他の構造18が製造され得る。このプロセスステップの結果は、
図12に図示される。
【0067】
分割溝16が、前述のように、第1の層コンポジット10の第1の面110から拡張していない場合は、分割溝16は、その後、さらに、第1の層コンポジット10の第1の面110に開口されなければならない。その結果、可動性の活性構造17が製造される。これは、エッチングプロセスによって達成され得る。前述した追加の層は、第1の層コンポジット10の第1の面110上の分割溝16を被覆しているが、少なくとも、分割溝16の領域において取り除かれる。
【0068】
図12に図示したコンポーネント1のさらなる処理は、
図8および
図9を参照して記載したとおりであり、
図7に図示した第3の層コンポジット30が使用される。
【0069】
図7および
図10のみならず、
図1〜
図3に図示した実施形態に加えて、第1の層コンポジット10のさらなる実施形態、第2の層コンポジット20のさらなる実施形態、および第3の層コンポジット30のさらなる実施形態が、これらの実施形態の様々な異なる組合せと同様に可能である。導電性パスブリッジまたは電極が、第2の層コンポジット20または第3の層コンポジット30内に形成され得る。上記導電性パスブリッジは、個々の導電性の領域であるが導電性の様式において相互に物理的に分離された、第1の層コンポジット10の複数の領域を接続する。上記電極は、特定の電位を有しており、且つ、例えば、検出器または移動制限部材として機能することができる。
【0070】
本発明に従ったコンポーネント1の製造方法は、2つの分離した部分または領域を備えたコンポーネントの活性構造の製造を可能にする。上記2つの分離した部分または領域は、固定された様式において相互に機械的に接続されているが、相互に完全に電気的に絶縁されている。
【0071】
さらには、コンポーネント1の活性領域の密閉封入の気密性は担保される。特に、適した連結パラメータが、第1の層コンポジット10を第2の層コンポジット20に接続するための連結プロセスの間に選択され得る。これは、第1の層コンポジット10が、第2の層コンポジット20に接続している間に、充填溝15の深さよりも大きい厚さを有し、それ故に高い安定性を有しているためである。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【
図1】
図1は、本方法の一実施形態に従った第1の層コンポジットを、断面図において示している。
【
図2】
図2は、本方法の他の実施形態に従った第1の層コンポジットを、断面図において示している。
【
図3】
図3は、本方法の一実施形態に従った第2の層コンポジットを、断面図において示している。
【
図4】
図4は、第1の層コンポジットと第2の層コンポジットとを接続した後の、本方法の一実施形態に従ったコンポーネントを、断面図において示している。
【
図5】
図5は、第1の層コンポジットの厚さを減らした後の、
図4のコンポーネントを、断面図において示している。
【
図6】
図6は、本方法の一実施形態に従った構造層を構築した後の、
図5のコンポーネントを、断面図において示している。
【
図7】
図7は、本方法の一実施形態に従った第3の層コンポジットを、断面図において示している。
【
図8】
図8は、
図6のコンポーネントを
図7の第3の層コンポジットに接続した後の、
図6のコンポーネントを、断面図において示している。
【
図9】
図9は、本方法の一実施形態に従ったさらなるプロセスステップの後の、
図8のコンポーネントを、断面図において示している。
【
図10】
図10は、本方法の他の実施形態に従った第1の層コンポジットを、断面図において示している。
【
図11】
図11は、
図10の第1の層コンポジットと第2の層コンポジットと接続した後の、本方法の一実施形態に従ったコンポーネントを、断面図において示している。
【
図12】
図12は、第1の層コンポジットの厚さを減らした後の、
図11のコンポーネントを、断面図において示している。