特許第6263295号(P6263295)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6263295
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】流体加熱装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/40 20060101AFI20180104BHJP
   F24H 1/16 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
   H05B3/40 A
   F24H1/16 A
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-76616(P2017-76616)
(22)【出願日】2017年4月7日
【審査請求日】2017年4月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517123623
【氏名又は名称】株式会社セラ
(73)【特許権者】
【識別番号】591056097
【氏名又は名称】淀川ヒューテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】特許業務法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浦谷 修平
(72)【発明者】
【氏名】小川 克己
(72)【発明者】
【氏名】高屋 義治
(72)【発明者】
【氏名】和田 晴貴
【審査官】 長浜 義憲
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭45−017602(JP,Y1)
【文献】 特許第3911723(JP,B2)
【文献】 特開2000−304353(JP,A)
【文献】 特公平08−034147(JP,B2)
【文献】 実開昭61−098941(JP,U)
【文献】 実公平04−004393(JP,Y2)
【文献】 実公昭43−17749(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 3/40
F24H 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部を流体が流通可能なフッ素樹脂製のチューブと、前記チューブの外周に螺旋状に巻回された発熱体と、を具える加熱チューブ体と、
芯材と、
を具え、
前記加熱チューブ体は、前記芯材の外周に螺旋状に複層巻回されており、前記流体は、内周に巻回されたチューブから外周に巻回されたチューブに向けて流通する、
流体加熱装置。
【請求項2】
前記加熱チューブ体の各層の外周は、前記加熱チューブ体の広がりを防止するラッピング層で覆われている、
請求項1に記載の流体加熱装置。
【請求項3】
前記チューブのフッ素樹脂材料は、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体である、
請求項1又は請求項2に記載の流体加熱装置。
【請求項4】
前記発熱体は、ステンレス線である、
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の流体加熱装置。
【請求項5】
前記加熱チューブ体は、前記チューブに、前記発熱体の外周から電気絶縁性を有するテープが巻回されている、
請求項1乃至請求項4の何れかに記載の流体加熱装置。
【請求項6】
前記芯材は、前記加熱チューブ体の外径と略等しいピッチの螺旋状の溝が形成されている、
請求項1乃至請求項5の何れかに記載の流体加熱装置。
【請求項7】
前記芯材は、中空の樹脂製の芯本体と、前記芯本体の内面に挿入された金属筒を含む、
請求項1乃至請求項6の何れかに記載の流体加熱装置。
【請求項8】
前記チューブは、真円度が90%以上である、
請求項1乃至請求項7の何れかに記載の流体加熱装置。
【請求項9】
螺旋状に巻回された内層側の前記加熱チューブ体の曲げ半径Rは、前記加熱チューブ体の外径Dに対して、R≦3Dである、
請求項1乃至請求項8の何れかに記載の流体加熱装置。
【請求項10】
螺旋状に巻回された前記加熱チューブ体はケーシングに収容されている、
請求項1乃至請求項9の何れかに記載の流体加熱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体などのエレクトロニクス分野等において、強酸性や強アルカリ性等の流体を流通させつつ加熱、昇温させる流体加熱装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体などのエレクトロニクス分野、医薬分野、バイオテクノロジー分野等における製造、洗浄、組立等の各種装置では、原料用流体、洗浄用流体、燃料用流体等の流体の供給、移送にチューブが使用されている。
【0003】
これら流体には強酸性や強アルカリ性など、金属を腐食或いは変質させる流体も含まれるから、チューブとして専らフッ素樹脂製のものが採用されている。
【0004】
そして、チューブを介して前記各種装置内や装置間で流体を移送する際に、流体を昇温させる要望がある。そこで、フッ素樹脂製のチューブの外周に発熱体をコイル状に巻回し、柔軟性のある樹脂テープで被覆した加熱チューブ体が提案されている(特許文献1参照)。これにより、チューブを流通する間に流体を加熱、昇温できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3911723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
加熱チューブ体は、流体を所望の温度まで加熱するために一定の流路長が必要である。しかしながら、加熱チューブ体が長くなると、外部への露出面積も大きくなるため放熱ロスが発生し、加熱効率が低下する。また、流路長を確保するために加熱チューブ体を装置内で迂回させると配管の複雑化に繋がる。
【0007】
そこで、複数の加熱チューブ体を束ねることも考えられるが、流体の所望する加熱温度は個々異なるため流体の過加熱や加熱不足を招き、十分な効果を得られない。
【0008】
本発明の目的は、加熱効率を高め、小型化を図ることのできる流体加熱装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る流体加熱装置は、
内部を流体が流通可能なフッ素樹脂製のチューブと、前記チューブの外周に螺旋状に巻回された発熱体と、を具える加熱チューブ体と、
芯材と、
を具え、
前記加熱チューブ体は、前記芯材の外周に螺旋状に複層巻回されている。
【0010】
前記加熱チューブ体の各層の外周は、前記加熱チューブ体の広がりを防止するラッピング層で覆われていることが望ましい。
【0011】
前記チューブのフッ素樹脂材料は、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体が望ましい。
【0012】
前記発熱体は、ステンレス線が望ましい。
【0013】
前記加熱チューブ体は、前記チューブに、前記発熱体の外周から電気絶縁性を有するテープが巻回されたものを使用することが望ましい。
【0014】
前記芯材は、前記加熱チューブ体の外径と略等しいピッチの螺旋状の溝が形成されていることが望ましい。
【0015】
前記芯材は、中空の樹脂製の芯本体と、前記芯本体の内面に挿入された金属筒を含む構成とすることが望ましい。
【0016】
前記チューブは、真円度が90%以上であることが望ましい。
【0017】
螺旋状に巻回された内層側の前記加熱チューブ体の曲げ半径Rは、前記加熱チューブ体の外径Dに対して、R≦3Dであることが望ましい。
【0018】
螺旋状に巻回された前記加熱チューブ体はケーシングに収容されていることが望ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の流体加熱装置によれば、加熱チューブ体を螺旋状に複層巻回することで、隣り合う加熱チューブ体、さらには、内側と外側の加熱チューブ体どうしを密着させることができ、外部雰囲気による影響を抑えることで放熱ロスを低減でき、加熱効率を向上できる。
【0020】
また、加熱チューブ体を芯材に巻回することで、チューブの折れ曲がりを防ぎつつ巻回することができ、チューブ内の流路を確保して、内部を流通する流体の流路抵抗の上昇を抑えることができる。
【0021】
加熱チューブ体の各層の外周をラッピング層により包囲することで、加熱チューブ体を巻回する際に、加熱チューブ体が広がって解けることを防止でき、流体加熱装置の製造を効率化できる。
【0022】
さらに、発熱体としてステンレス線を採用することで、その復元力によりチューブの折れ曲がりを防止でき、チューブ内の流路を確保して、内部を流通する流体の流路抵抗の上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る流体加熱装置の部分断面図である。
図2図2は、図1の線II−IIに沿う断面図である。
図3図3は、加熱チューブ体の一実施形態を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態に係る流体加熱装置10の部分断面図、図2は、図1の線II−IIに沿う断面図である。
【0025】
図1及び図2に示すように、本発明の流体加熱装置10は、加熱チューブ体20を芯材30の外周に螺旋状に複層巻回し、ケーシング60に収容して構成される。なお、図示の実施形態では、加熱チューブ体20は2層としているが、3層以上であっても構わない。
【0026】
図1に示すように、加熱チューブ体20の一端はケーシング60に配置された入口ポート70、他端は出口ポート72に接続されており、流体加熱装置10は、入口ポート70、出口ポート72は夫々半導体製造装置等の流体流路と接続して使用することができる。
【0027】
加熱チューブ体20は、図3に示すように、管状の可撓性を有するチューブ22の外周に螺旋状に発熱体24を巻回し、その外周にテープ26を巻き付けた構成を例示できる。
【0028】
チューブ22は、フッ素樹脂材料から構成することができる。採用するフッ素樹脂材料として、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が強酸性や強アルカリ性などの高純度薬液に対する安定性の点から最も望ましい。その他、フッ素樹脂材料として、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド三元共重合体等を例示することができる。なお、フッ素樹脂材料は上記に限定されるものではない。
【0029】
発熱体24は、通電により発熱する導電線を例示でき、図3に示すように、チューブ22の外周に螺旋状に巻回される。発熱体24に採用できる導電線として、ステンレス線、ニクロム線を挙げることができる。なお、加熱チューブ体20を螺旋状に巻回したときに、チューブ22が折れ曲がることや、押し潰されることを防止して流路を確保するため、発熱体24にはバネ性の強い材料を採用することが好適である。この理由により、発熱体24はステンレス線を採用することが望ましい。
【0030】
テープ26は、チューブ22と発熱体24を被覆する。テープ26は、発熱体24の位置ずれや隣り合う巻きどうしの絶縁を図り、短絡を阻止する。従って、テープ26は、電気絶縁性を有する材料を採用することが好適である。この種の材料として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を例示できる。加熱チューブ体20は、チューブ22に発熱体24を螺旋状に巻回し、その上からテープ26を発熱体24の巻回方向に沿って順次チューブ22に巻き付けること作製できる。
【0031】
加熱チューブ体20は、芯材30に螺旋状に巻回される。芯材30は、加熱チューブ体20が巻回される骨格材の役割をなすと共に、後述するケーシング60への取付手段を兼ねている。
【0032】
芯材30の外周には、図1に示すように、加熱チューブ体20の外径Dに合わせたピッチPに合わせた螺旋状の溝34を形成しておくと、溝34に沿って加熱チューブ体20を巻き付けるだけで、一定ピッチPで加熱チューブ体20を巻回できる。
【0033】
本実施形態では、芯材30は、外周に溝34の形成された中空の芯本体32と、芯本体32の内面に挿入された金属筒36を含む構成としている。芯本体32は、樹脂製とすることができ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を例示することができる。金属筒36は、SUS304製のパイプを例示できる。このように、芯材30を樹脂製芯材32と金属筒36の二重構成とすることにより、芯材30の熱容量を小さくすることができ、加熱チューブ体20から芯材30を介した放熱を抑えることができる。
【0034】
芯材30には、加熱チューブ体20を内周側から巻回する。加熱チューブ体20は、後述する入口ポート70側に接続する始端Sを残して巻き始め、隣り合う加熱チューブ体20どうしを密着させつつ、芯材30の他端側まで一層目を巻き付ける。そして、二層目を巻回する前に、一層目の加熱チューブ体20の広がりを防止するために、一層目の外周をラッピング層40で覆う。ラッピング層40は、伸縮性や電気絶縁性を有する材料から構成することが望ましい。図1では、一層目のラッピング層40は、電気絶縁性のテープ42を巻回した後、その外周に電気絶縁性を有する収縮チューブ44を嵌めた構成としている。これは、テープ42で一層目を仮止めした後、収縮チューブ44を嵌めたためである。もちろん、電気絶縁性の収縮チューブ44のみでラッピング層40を形成しても構わない。テープ42、収縮チューブ44の材料として、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などを挙げることができる。これら材料は熱収縮材料であるから、一層目に被せた状態で加熱することで一層目に密着し、一層目の加熱チューブ体20の広がりを防止でき、電気絶縁性も確保される。
【0035】
なお、ラッピング層40は、多孔質材料、望ましくは上記樹脂材料の多孔質フィルムを採用することが望ましい。これにより、ラッピング層40にクッション性を具備でき、二層目の加熱チューブ体20を巻きやすくすることができる。また、加熱チューブ体20に流体が流通することにより生ずる振動を吸収できるから、流体加熱装置10の振動発生を低減できる効果もある。
【0036】
一層目にラッピング層40を形成した後、加熱チューブ体20を図2中矢印21で示すように外側に誘引し、二層目の加熱チューブ体20を一層目の外周に巻回する。二層目の加熱チューブ体20は、一層目の加熱チューブ体20と半ピッチずらした所謂整列巻きで巻回することが望ましい。これにより、一層目の加熱チューブ体20と二層目の加熱チューブ体20を密着させることができ、放熱を避けて温度保持効果を高めることができる。
【0037】
二層目、本実施形態では、最外層となる加熱チューブ体20を巻回した後、二層目の外周をラッピング層40により覆う。図1ではラッピング層40は収縮チューブ44のみの構成である。ラッピング層40は上記と同様の材料を採用することが望ましい。
【0038】
加熱チューブ体20を三層以上の構成とする場合には、二層目の外周に同様の要領で加熱チューブ体20を巻回すればよい。
【0039】
なお、加熱チューブ体20の内部を流通する流体の温度測定のために、温度センサー52を加熱チューブ体20に接近して配置することが望ましい。また、後述するとおり加熱チューブ体20はケーシング60に収容して外部から視認できないため、内部を流通する流体の漏洩を検知し、発熱体24の短絡を防止するために漏液センサー54を配置することが望ましい。図示の実施形態では、温度センサー52を加熱チューブ体20の二層目外周と二層目のラッピング層40の間に配置し、漏液センサー54は二層目のラッピング層40の外周に配置している。
【0040】
上記により得られた螺旋状の加熱チューブ体20は、始端Sと終端Tを流体流通路に接続して液体加熱装置10として使用することができるが、ケーシング60に収容して使用することもできる。
【0041】
ケーシング60は、図1に示すように、両端を蓋体62,64で閉じた筒状体66とすることができ、一方の蓋体62に入口ポート70、他方の蓋体64に出口ポート72を具える。また、蓋体62,64の内面側には、芯材30が嵌まる凹みを形成している。ケーシング60は断熱性にすぐれる材料から構成することが望ましい。
【0042】
そして、発熱体24、温度センサー52、漏液センサー54に配線50を施し、加熱チューブ体20は、始端Sを入口ポート70、終端Tを出口ポート72と接続して芯材30を蓋体62,64の凹みに取り付けつつケーシング60の内部に収容し、流体加熱装置10が作製される。
【0043】
図1に示す実施形態では、螺旋状に巻回された二層の加熱チューブ体20は、始端Sと終端Tが同じ側に位置している。従って、加熱チューブ体20の終端を出口ポート72に接続するために、終端Tを長めに採って、図1中T、T’に示すように、終端Tを蓋体64側に曲げて出口ポート72と接続するようにしている。これにより、液体加熱装置10は、入口ポート70と出口ポート72を直線状に配置でき、直管状の流体流通路に導入できる。もちろん、入口ポート70と出口ポート72を同じ向きに設けることもできる。
【0044】
本実施形態において、入口ポート70に接続される加熱チューブ体20の始端Sを内周側の一層目、出口ポート72に接続される終端Tを外周側となる二層目としている。これは、内周側に位置する一層目の方が外部雰囲気の影響を受けにくく放熱ロスも少ないため、流入した流体を一気に加熱、昇温できるからである。外周側を始端、内周側を始端とすることももちろん可能である。
【0045】
発熱体24、センサー52,54の配線50は、電源や制御装置に接続され、発熱体24の発熱量の管理やセンサー52,54による監視を行なうことができる。たとえば、発熱体24のオン、オフ制御や温度設定、現在の温度、漏液の有無は、ケーシング60の適所に操作部や表示部を設けて操作、視認等可能にすることもできる。
【0046】
作製された流体加熱装置10は、半導体装置などの流体流路に設置される。チューブ22の内部を通過する流体として、液体や気体を例示でき、必要に応じて液体や気体には粉体や粒体が混合される。これら流体は、可燃性、不燃性の何れであってもよい。
【0047】
流体加熱装置10の入口ポート70から加熱チューブ体20に流体(図1中矢印L1)が導入されると、当該流体は、チューブ22内を螺旋状に旋回しながら、発熱体24によって加熱、昇温されつつ、螺旋状の一層目、二層目を流通し、所望の温度域まで加熱されて出口ポート72から流出する(図1中矢印L2)。これにより流体の加熱、昇温が達成される。
【0048】
本発明の流体加熱装置10によれば、加熱チューブ体20を螺旋状に複層巻回した構成を具備することで、同じ長さの直管状の加熱チューブ体と比較して装置長さを1/3以下に小型化できる。また、外部雰囲気に露出する面積(ケーシングは考慮せず)は、2層に加熱チューブ体20を巻回した場合、同じ長さの直管状の加熱チューブ体と比較して、二層の場合で約14%程度に抑えることができる。従って、放熱ロスを低減でき、加熱効率を可及的に高めることができる。
【0049】
また、芯材30の螺旋状の溝34を形成し、各層の外周にラッピング層40を設けたことで、加熱チューブ体20が広がることなく次の層を巻回でき、製造効率も向上できる。ラッピング層40としてクッション性を具備する材料を使用することで、加熱チューブ体20や流体加熱装置10の振動発生も抑制できる。
【0050】
上記説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或いは範囲を限縮するように解すべきではない。また、本発明の各部構成は、上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【0051】
上記構成の流体加熱装置10について、チューブ22の真円度は90%以上を確保することが望ましい。これにより、チューブ22の流路が確保され、流体をスムーズに流通させることができる。
【0052】
たとえば、図1に示すように、加熱チューブ体20の外径をD、内周側となる一層目の加熱チューブ体20の曲げ半径をRとしたときに、R≦3Dとなるように芯材30、螺旋状の溝34を構成すればよい。これにより、チューブ22の真円度を90%以上に確保できる。
【0053】
また、上記したとおり、発熱体24としてバネ性の強いステンレス線を採用することで、その復元力によりチューブ22の真円度の向上に寄与できる。
【符号の説明】
【0054】
10 流体加熱装置
20 加熱チューブ体
22 チューブ
24 発熱体
26 テープ
30 芯材
34 溝
40 ラッピング層
【要約】
【課題】本発明は、加熱効率を高め、小型化を図ることのできる流体加熱装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る流体加熱装置10は、内部を流体が流通可能なフッ素樹脂製のチューブ22と、前記チューブの外周に螺旋状に巻回された発熱体24と、を具える加熱チューブ体20と、芯材30と、を具え、前記加熱チューブ体は、芯材の外周に螺旋状に複層巻回されている。前記加熱チューブ体の各層の外周は、前記加熱チューブ体の広がりを防止するラッピング層40で覆われていることが望ましい。前記チューブのフッ素樹脂材料は、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体が望ましい。
【選択図】図1
図1
図2
図3