【実施例】
【0026】
次に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はかかる実施例によって何ら限定されるものではない。
【0027】
[実施例1〜4及び比較例1〜5]
以下の「表1」に示す実施例1〜4及び比較例1〜5の水中油乳化型の美容液を下記製造方法により調製した。かかる美容液の適量をほうれい線の目立つ10人の被検者に対して1日2回朝と夕方に2週間適用してもらい、以下(イ)〜(ロ)のほうれい線の改善、たるみの改善について評価した。これらの評価は、肌測定に精通した専門家3名による目視判定により各被験者のほうれい線の目立ち具合、頬部のたるみ程度を評価した。評価基準に準じて専門家3名が各被験者に評点を付け、3名の評点の平均点を改善スコアとして算出し、判定基準に照らし合わせて改善効果を判定した。結果を「表1」に示す。
【0028】
[評価基準]
3点:顕著な改善がみられる
2点:改善がみられる
1点:わずかに改善がみられる
0点:変化なし、もしくは悪化
[判定基準]
◎:スコアが2.5以上
○:スコアが1.5以上2.5未満
△:スコアが0.5以上1.5未満
×:スコアが0.5未満
【0029】
【表1】
【0030】
(注1)ノニオン OT−221R(日油社製)
(注2)NIKKOL SP−10V(日本サーファクタント工業社製)
(注3)アスタキサンチン−5C(オリザ油化社製)
(注4)コスモール 168ARV(日清オイリオグループ社製)
(注5)エルデュウ PS−304(味の素社製)
(注6)PLANDOOL S(日本精化社製)
(注7)KF−96A−100CS(信越化学工業社製)
(注8)フィトグリコーゲン(キューピー社製)
【0031】
[製造方法]
A:成分No.1〜11を70℃で混合する。
B:成分No.13の一部と成分No.14、15を混合する。
C:成分No.12と成分No.13の残りを70℃で混合する。
D:AとCを70℃で混合し、40℃まで冷却した後にBを添加混合して、美容液(水中油乳化型)を得た。
【0032】
[評価結果]
表1から明らかなように、実施例1〜4は2週間連用後のほうれい線及びたるみの改善が見られた。中でも実施例2〜4はほうれい線の改善効果が顕著であり、さらに使用直後のほうれい線改善も優れており、またハリ感にも優れるものであった。また、実施例2はたるみの改善も顕著であった。一方、アスタキサンチン類を含有しない比較例1及びグリコーゲンを含有しない比較例2は、ほうれい線及びたるみの改善が不十分であった。また、アスタキサンチン類もグリコーゲンも含有せずに、レチノイン酸を含有する比較例3は全く改善が見られなかった。さらに、アスタキサンチン類の代わりにレチノイン酸を含有する比較例4及びグリコーゲンの代わりにレチノイン酸を含有する比較例5は、ほうれい線及びたるみの改善が不十分であった。
【0033】
〔実施例5:可溶化型化粧水〕
(成分) (質量%)
1.ポリオキシエチレン(40モル)硬化ヒマシ油 0.5
2.ポリオキシエチレン(12モル)ジオレエート 0.3
3.アスタキサンチン5%溶液 (注3) 0.02
4.1,3−ブチレングリコール 2.0
5.グリセリン 2.0
6.エタノール 15.0
7.トラネキサム酸 2.0
8.トウモロコシグリコーゲン (注8) 0.1
9.乳酸ナトリウム 0.2
10.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
11.精製水 残 量
(製造方法)
A.成分1〜6を混合溶解する。
B.成分7〜11を混合溶解する。
C.BにAを加え、化粧水を得た。
実施例5の可溶化型化粧水は、ほうれい線及びたるみの改善が良好なものであった。
【0034】
〔実施例6:乳液〕
(成分) (質量%)
1.モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 1.0
2.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
3.トリオクタン酸グリセリル 0.5
4.ホホバ油 0.5
5.アスタキサンチン5%溶液 (注3) 0.1
6.精製水 残 量
7.エデト酸二ナトリウム 0.1
8.メチルパラベン 0.2
9.フェノキシエタノール 0.5
10.グリセリン 5.0
11.ペンチレングリコール 1.0
12.ジプロピレングリコール 2.0
13.乳酸ナトリウム 0.5
14.L−アスコルビン酸2−グルコシド (注9) 1.0
15.トウモロコシグリコーゲン (注8) 0.1
16.キサンタンガム 0.05
17.精製水 10.0
18.エタノール 3.0
19.香料 0.05
(注9):林原社製
(製造方法)
A:成分16を70℃に加熱した成分17で膨潤する。
B:成分1〜5を70℃で加熱混合する。
C:成分6〜13を70℃で加熱溶解後、Bに添加し、乳化する。
D:Cを室温まで冷却後、成分14、15、18、19とAを添加し、美容液を得た。
実施例6の乳液は、ほうれい線及びたるみの改善が良好なものであった。
【0035】
〔実施例7:日焼け止め〕
(成分) (質量%)
1.ステアリン酸 1.0
2.モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタン 0.5
3.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
4.ベヘニルアルコール 0.5
5.2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
6.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 10.0
7.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.0
8.アスタキサンチン5%溶液 (注3) 0.03
9.Tinosorb S (注10) 1.0
10.オクチルトリアゾン 0.5
11.ジプロピレングリコール 10.0
12.トリエタノールアミン 1.0
13.精製水 残 量
14.グリセリン 5.0
15.1,3−ブチレングリコール 5.0
16.Tinosorb M (注10) 1.0
17.アクリル酸/メタクリル酸アルキルエステル共重合体(注11) 0.2
18.精製水 5.0
19.トウモロコシグリコーゲン (注8) 0.01
20.クエン酸 0.1
21.コハク酸二ナトリウム 0.1
22.エタノール 10.0
23.フェノキシエタノール 0.05
24.香料 0.02
(注10) BASF社製
(注11) CARBOPOL 1382(LUBRIZOL ADVANCED MATERIALS社製)
(製造方法)
A:成分1〜10を80℃にて均一に溶解する。
B:成分11〜19を80℃にて均一に溶解する。
C:BにAを添加し、乳化する。
D:Cを攪拌冷却し、成分20〜24を添加し、日焼け止めを得た。
実施例7の日焼け止めは、ほうれい線及びたるみの改善が良好なものであった。
【0036】
〔実施例8:不織布含浸タイプパック料〕
(成分) (質量%)
1.ポリオキシエチレン(25)フィトスタノール(HLB14.5) 1.0
2.ステアリルアルコール 0.2
3.セタノール 0.2
4.水添大豆リン脂質 0.3
5.プロピレングリコール 10.0
6.ジグリセリン 8.0
7.流動パラフィン 1.0
8.アスタキサンチン5%溶液 (注12) 0.1
9.マイクロクリスタリンワックス 5.0
10.精製水 1.0
11.エタノール 3.0
12.精製水 残 量
13.L−アスコルビン酸2−グルコシド (注9) 2.0
14.トウモロコシグリコーゲン (注8) 0.05
15.イガイグリコーゲン (注13) 0.05
16.加水分解ヒアルロン酸(分子量3000) 1.0
17.水酸化ナトリウム 適 量
18.香料 0.01
(注12)ASTOTS−5O (武田紙器社製)
(注13)ビオサッカライドGY(LABORATORIES SEROBIOLOGIQUES社製)
(製造方法)
A:成分1〜6を80℃で溶解混合する。
B:成分7〜9を80℃に加熱し、Aに添加したのち、75℃に加熱した成分10を加えて乳化した。
C:これを冷却、脱泡し、水中油型液状組成物を調製し、成分11〜18を加えて混合した原液を、不織布に含浸させ、不織布含浸タイプパック料を得た。
実施例8の不織布含浸タイプパック料は、ほうれい線及びたるみの改善が良好なものであった。
【0037】
〔実施例9:軟膏〕
(配合成分) (質量%)
1.ステアリルアルコール 18.0
2.モクロウ 20.0
3.ポリオキシエチレン(20)モノオレイン酸エステル 0.3
4.アスタキサンチン5%オイル (注14) 0.1
5.ワセリン 40.0
6.精製水 残 量
7.グリセリン 10.0
8.アデノシン−1−リン酸 0.5
9.トウモロコシグリコーゲン (注8) 0.05
10.玉露抽出物 1.0
(注14)アスタキサンチン (バイオアクティブスジャパン社製)
(製造方法)
A.1〜5を70℃で均一に混合する。
B.6〜9を70℃に加温する。
C.AにBを加え、乳化する。
D.Cを冷却し、10を添加し、軟膏を得た。
実施例9の軟膏は、ほうれい線及びたるみの改善が良好なものであった。