特許第6263423号(P6263423)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6263423
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20180104BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20180104BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20180104BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
   H04N1/00 C
   B41J29/00 Z
   B41J29/38 Z
   G06F3/12 322
   G06F3/12 338
   G06F3/12 339
【請求項の数】17
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2014-69333(P2014-69333)
(22)【出願日】2014年3月28日
(65)【公開番号】特開2015-192373(P2015-192373A)
(43)【公開日】2015年11月2日
【審査請求日】2016年6月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】591044164
【氏名又は名称】株式会社沖データ
(74)【代理人】
【識別番号】100083840
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 実
(74)【代理人】
【識別番号】100116964
【弁理士】
【氏名又は名称】山形 洋一
(74)【代理人】
【識別番号】100135921
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 昌彦
(72)【発明者】
【氏名】打保 芳昭
【審査官】 鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−288847(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/00
B41J 29/38
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と、
第1のユーザから、画像データを第1の出力先に出力する指示の入力を受け付ける入力部と、
前記第1のユーザの指示に応じて、前記第1の出力先に前記画像データを出力する画像出力部と、
前記画像出力部による出力の対象となった画像データ、及び、当該画像データに対して、前記第1のユーザ及び前記第1の出力先に基づいて設定された第1のセキュリティレベルを、前記記憶部に保存させる画像管理部と、
前記記憶部に記憶された画像データの前記画像出力部による出力を、当該画像データに設定された前記第1のセキュリティレベルに基づいて制限する出力制限部と、を有し、
前記入力部が、第2のユーザから、前記記憶部に記憶された画像データを第2の出力先に出力する指示の入力を受け付けた後に、前記出力制限部は、前記第2のユーザ及び前記第2の出力先に基づいて設定された第2のセキュリティレベルと、前記第2のユーザからの出力指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルとの比較結果に応じて、前記画像出力部による出力を制限すること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記出力制限部は、前記第2のセキュリティレベルが、前記出力指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルよりも低い場合に、前記画像出力部による出力を制限すること
を特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項3】
記憶部と、
第1のユーザから、画像データを第1の出力先に出力する指示の入力を受け付ける入力部と、
前記第1のユーザの指示に応じて、前記第1の出力先に前記画像データを出力する画像出力部と、
前記画像出力部による出力の対象となった画像データ、及び、当該画像データに対して、前記第1のユーザ及び前記第1の出力先に基づいて設定された第1のセキュリティレベルを、前記記憶部に保存させる画像管理部と、
前記記憶部に記憶された画像データの前記画像出力部による出力を、当該画像データに設定された前記第1のセキュリティレベルに基づいて制限する出力制限部と、を有し、
前記記憶部は、前記第1のユーザを含む複数のユーザの各々のセキュリティレベルを示すユーザ情報、及び、前記第1の出力先を含む複数の出力先の各々のセキュリティレベルを示す出力先情報を記憶し、
前記第1のユーザのセキュリティレベルを前記ユーザ情報から特定するとともに、前記第1の出力先のセキュリティレベルを前記出力先情報から特定し、当該特定されたセキュリティレベルに基づいて前記第1のセキュリティレベルを設定するセキュリティレベル設定部をさらに有する、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記セキュリティレベル設定部は、前記特定された第1のユーザのセキュリティレベル及び前記特定された第1の出力先のセキュリティレベルの内、最も低いレベルを前記第1のセキュリティレベルとして設定すること
を特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ユーザ情報は、第2のユーザのセキュリティレベルを含み、
前記出力先情報は、第2の出力先のセキュリティレベルを含み、
前記出力制限部は、前記入力部が前記第2のユーザから、前記記憶部に記憶された画像データを前記第2の出力先に出力する指示の入力を受け付けた後に、前記第2のユーザのセキュリティレベルを前記ユーザ情報から特定するとともに、前記第2の出力先のセキュリティレベルを前記出力先情報から特定し、当該特定されたセキュリティレベルに基づいて設定された第2のセキュリティレベルと、前記第2のユーザからの出力指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルとの比較結果に応じて、前記記憶部に記憶された画像データの前記画像出力部による前記第2の出力先を出力先とした出力を制限すること
を特徴とする請求項又はに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記出力制限部は、前記特定された第2のユーザのセキュリティレベル及び前記特定された第2の出力先のセキュリティレベルの内、最も低いレベルを前記第2のセキュリティレベルとして設定すること
を特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
記憶部と、
第1のユーザから画像データを処理する指示の入力を受け付ける入力部と、
前記第1のユーザの指示に応じて、前記画像データを処理する画像処理部と、
前記画像処理部による処理の対象となった画像データ、及び、当該画像データに対して、前記第1のユーザに基づいて設定された第1のセキュリティレベルを、前記記憶部に保存させる画像管理部と、
前記記憶部に記憶された画像データの前記画像処理部による処理を、当該画像データに設定された前記第1のセキュリティレベルに基づいて制限する出力制限部と、を有し、
前記入力部が、第2のユーザから前記記憶部に記憶された画像データを処理する指示の入力を受け付けた後に、前記出力制限部は、前記第2のユーザに基づいて設定された第2のセキュリティレベルと、前記第2のユーザからの処理指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルとの比較結果に応じて、前記画像処理部による処理を制限すること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記出力制限部は、前記第2のセキュリティレベルが、前記第2のユーザからの処理指示の対象となった画像データに設定された前記第1のセキュリティレベルよりも低い場合に、前記画像処理部の処理を制限すること
を特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
記憶部と、
第1のユーザから画像データを処理する指示の入力を受け付ける入力部と、
前記第1のユーザの指示に応じて、前記画像データを処理する画像処理部と、
前記画像処理部による処理の対象となった画像データ、及び、当該画像データに対して、前記第1のユーザに基づいて設定された第1のセキュリティレベルを、前記記憶部に保存させる画像管理部と、
前記記憶部に記憶された画像データの前記画像処理部による処理を、当該画像データに設定された前記第1のセキュリティレベルに基づいて制限する出力制限部と、を有し、
前記記憶部は、前記第1のユーザを含む複数のユーザの各々のセキュリティレベルを示すユーザ情報を記憶し、
前記第1のユーザのセキュリティレベルを前記ユーザ情報から特定し、当該特定されたセキュリティレベルを前記第1のセキュリティレベルとして設定するセキュリティレベル設定部をさらに有すること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
前記ユーザ情報は、第2のユーザのセキュリティレベルを含み、
前記出力制限部は、前記入力部が前記第2のユーザから前記記憶部に記憶された画像データを処理する指示の入力を受け付けた後に、前記第2のユーザのセキュリティレベルを前記ユーザ情報から特定し、当該特定されたセキュリティレベルである第2のセキュリティレベルと、前記第2のユーザからの処理指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルとの比較結果に応じて、前記記憶部に記憶された画像データの前記画像処理部による処理を制限すること
を特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
画像データ、及び、当該画像データに対して、第1のユーザ及び第1の出力先に基づいて設定された第1のセキュリティレベルを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている画像データを出力する画像出力部と、
第2のユーザから、前記記憶部に記憶されている画像データを第2の出力先に出力する指示の入力を受け付ける入力部と、
前記第2のユーザ及び前記第2の出力先に基づいて設定された第2のセキュリティレベルと、前記第2のユーザからの出力指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルとの比較結果に応じて、前記記憶部に記憶されている画像データの前記画像出力部による出力を制限する出力制限部と、を有すること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
前記出力制限部は、前記第2のセキュリティレベルが、前記第2のユーザからの出力指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルよりも低い場合に、前記画像出力部による出力を制限すること
を特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
画像データ、及び、当該画像データに対して、第1のユーザ及び第1の出力先に基づいて設定された第1のセキュリティレベルと、第2のユーザを含む複数のユーザの各々のセキュリティレベルを示すユーザ情報、及び、第2の出力先を含む複数の出力先の各々セキュリティレベルを示す出力先情報とを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている画像データを出力する画像出力部と、
前記第2のユーザから、前記記憶部に記憶されている画像データを第2の出力先に出力する指示の入力を受け付ける入力部と、
前記第2のユーザのセキュリティレベルを前記ユーザ情報から特定するとともに、前記第2の出力先のセキュリティレベルを前記出力先情報から特定し、当該特定されたセキュリティレベルに基づいて設定された第2のセキュリティレベルに基づいて、前記記憶部に記憶されている画像データの前記画像出力部による出力を制限する出力制限部と、を有すること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
前記出力制限部は、前記特定された第2のユーザのセキュリティレベル及び前記特定された第2の出力先のセキュリティレベルの内、最も低いレベルを前記第2のセキュリティレベルとして設定すること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項15】
画像データ、及び、当該画像データに対して、第1のユーザに基づいて設定された第1のセキュリティレベルを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている画像データを処理する画像処理部と、
第2のユーザから前記記憶部に記憶されている画像データを処理する指示の入力を受け付ける入力部と、
前記第2のユーザに基づいて設定された第2のセキュリティレベルと、前記第2のユーザからの処理指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルとの比較結果に応じて、前記記憶部に記憶されている画像データの前記画像処理部による処理を制限する出力制限部と、を有すること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項16】
前記出力制限部は、前記第2のセキュリティレベルが、前記第2のユーザからの処理指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルよりも低い場合に、前記画像処理部による処理を制限すること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項17】
画像データ、及び、当該画像データに対して、第1のユーザに基づいて設定された第1のセキュリティレベルと第2のユーザを含む複数のユーザの各々のセキュリティレベルを示すユーザ情報とを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている画像データを処理する画像処理部と、
前記第2のユーザから前記記憶部に記憶されている画像データを処理する指示の入力を受け付ける入力部と、
前記第2のユーザのセキュリティレベルを前記ユーザ情報から特定し、当該特定されたセキュリティレベルである第2のセキュリティレベルに基づいて、前記記憶部に記憶されている画像データの前記画像処理部による処理を制限する出力制限部と、を有すること
を特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷やスキャン実行時に使用された画像データを保存しておき、印刷やスキャンを実行したユーザのみが保存された画像データを再利用することができるようにする技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載された画像処理装置は、スキャン処理要求に付随して入力されたユーザIDとスキャン情報とを関連付けて管理し、スキャン情報の読出し処理要求に付随して入力されたユーザIDとスキャン情報に関連付けられたユーザIDとが一致したときにアクセスを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−339928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、保存されたスキャン情報を再利用するには、スキャン処理要求に付随して入力されたユーザIDと、スキャン情報の読出し処理要求に付随して入力されたユーザIDとが一致する必要がある。このようにすることで、スキャンを実行したユーザ以外の他のユーザが勝手にスキャン情報を利用することができなくなり、高いセキュリティレベルを保持することができる。
しかしながら、最初にスキャンを行ったユーザとは異なるユーザが保存されているスキャン情報を再利用したい場合もある。
【0005】
そこで、本発明は、画像データを保存し他のユーザが再利用できるようにする場合でも、必要なセキュリティレベルを保持することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る画像形成装置は、記憶部と、第1のユーザから、画像データを第1の出力先に出力する指示の入力を受け付ける入力部と、前記第1のユーザの指示に応じて、前記第1の出力先に前記画像データを出力する画像出力部と、前記画像出力部による出力の対象となった画像データ、及び、当該画像データに対して、前記第1のユーザ及び前記第1の出力先に基づいて設定された第1のセキュリティレベルを、前記記憶部に保存させる画像管理部と、前記記憶部に記憶された画像データの前記画像出力部による出力を、当該画像データに設定された前記第1のセキュリティレベルに基づいて制限する出力制限部と、を有し、前記入力部が、第2のユーザから、前記記憶部に記憶された画像データを第2の出力先に出力する指示の入力を受け付けた後に、前記出力制限部は、前記第2のユーザ及び前記第2の出力先に基づいて設定された第2のセキュリティレベルと、前記第2のユーザからの出力指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルとの比較結果に応じて、前記画像出力部による出力を制限することを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る画像形成装置は、記憶部と、第1のユーザから、画像データを第1の出力先に出力する指示の入力を受け付ける入力部と、前記第1のユーザの指示に応じて、前記第1の出力先に前記画像データを出力する画像出力部と、前記画像出力部による出力の対象となった画像データ、及び、当該画像データに対して、前記第1のユーザ及び前記第1の出力先に基づいて設定された第1のセキュリティレベルを、前記記憶部に保存させる画像管理部と、前記記憶部に記憶された画像データの前記画像出力部による出力を、当該画像データに設定された前記第1のセキュリティレベルに基づいて制限する出力制限部と、を有し、前記記憶部は、前記第1のユーザを含む複数のユーザの各々のセキュリティレベルを示すユーザ情報、及び、前記第1の出力先を含む複数の出力先の各々のセキュリティレベルを示す出力先情報を記憶し、前記第1のユーザのセキュリティレベルを前記ユーザ情報から特定するとともに、前記第1の出力先のセキュリティレベルを前記出力先情報から特定し、当該特定されたセキュリティレベルに基づいて前記第1のセキュリティレベルを設定するセキュリティレベル設定部をさらに有する、ことを特徴とする。
【0007】
本発明の第の態様に係る画像形成装置は、記憶部と、第1のユーザから画像データを処理する指示の入力を受け付ける入力部と、前記第1のユーザの指示に応じて、前記画像データを処理する画像処理部と、前記画像処理部による処理の対象となった画像データ、及び、当該画像データに対して、前記第1のユーザに基づいて設定された第1のセキュリティレベルを、前記記憶部に保存させる画像管理部と、前記記憶部に記憶された画像データの前記画像処理部による処理を、当該画像データに設定された前記第1のセキュリティレベルに基づいて制限する出力制限部と、を有し、前記入力部が、第2のユーザから前記記憶部に記憶された画像データを処理する指示の入力を受け付けた後に、前記出力制限部は、前記第2のユーザに基づいて設定された第2のセキュリティレベルと、前記第2のユーザからの処理指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルとの比較結果に応じて、前記画像処理部による処理を制限することを特徴とする。
本発明の第4の態様に係る画像形成装置は、記憶部と、第1のユーザから画像データを処理する指示の入力を受け付ける入力部と、前記第1のユーザの指示に応じて、前記画像データを処理する画像処理部と、前記画像処理部による処理の対象となった画像データ、及び、当該画像データに対して、前記第1のユーザに基づいて設定された第1のセキュリティレベルを、前記記憶部に保存させる画像管理部と、前記記憶部に記憶された画像データの前記画像処理部による処理を、当該画像データに設定された前記第1のセキュリティレベルに基づいて制限する出力制限部と、を有し、前記記憶部は、前記第1のユーザを含む複数のユーザの各々のセキュリティレベルを示すユーザ情報を記憶し、前記第1のユーザのセキュリティレベルを前記ユーザ情報から特定し、当該特定されたセキュリティレベルを前記第1のセキュリティレベルとして設定するセキュリティレベル設定部をさらに有することを特徴とする。
【0008】
本発明の第の態様に係る画像形成装置は、画像データ、及び、当該画像データに対して、第1のユーザ及び第1の出力先に基づいて設定された第1のセキュリティレベルを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている画像データを出力する画像出力部と、第2のユーザから、前記記憶部に記憶されている画像データを第2の出力先に出力する指示の入力を受け付ける入力部と、前記第2のユーザ及び前記第2の出力先に基づいて設定された第2のセキュリティレベルと、前記第2のユーザからの出力指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルとの比較結果に応じて、前記記憶部に記憶されている画像データの前記画像出力部による出力を制限する出力制限部と、を有することを特徴とする。
本発明の第6の態様に係る画像形成装置は、画像データ、及び、当該画像データに対して、第1のユーザ及び第1の出力先に基づいて設定された第1のセキュリティレベルと、第2のユーザを含む複数のユーザの各々のセキュリティレベルを示すユーザ情報、及び、第2の出力先を含む複数の出力先の各々セキュリティレベルを示す出力先情報とを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている画像データを出力する画像出力部と、第2のユーザから、前記記憶部に記憶されている画像データを第2の出力先に出力する指示の入力を受け付ける入力部と、前記第2のユーザのセキュリティレベルを前記ユーザ情報から特定するとともに、前記第2の出力先のセキュリティレベルを前記出力先情報から特定し、当該特定されたセキュリティレベルに基づいて設定された前記第2のセキュリティレベルに基づいて、前記記憶部に記憶されている画像データの前記画像出力部による出力を制限する出力制限部と、を有することを特徴とする。
【0009】
本発明の第の態様に係る画像形成装置は、画像データ、及び、当該画像データに対して、第1のユーザに基づいて設定された第1のセキュリティレベルを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている画像データを処理する画像処理部と、第2のユーザから前記記憶部に記憶されている画像データを処理する指示の入力を受け付ける入力部と、前記第2のユーザに基づいて設定された第2のセキュリティレベルと、前記第2のユーザからの処理指示の対象となった画像データに設定されている前記第1のセキュリティレベルとの比較結果に応じて、前記記憶部に記憶されている画像データの前記画像処理部による処理を制限する出力制限部と、を有することを特徴とする。
本発明の第8の態様に係る画像形成装置は、画像データ、及び、当該画像データに対して、第1のユーザに基づいて設定された第1のセキュリティレベルと第2のユーザを含む複数のユーザの各々のセキュリティレベルを示すユーザ情報とを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている画像データを処理する画像処理部と、前記第2のユーザから前記記憶部に記憶されている画像データを処理する指示の入力を受け付ける入力部と、前記第2のユーザのセキュリティレベルを前記ユーザ情報から特定し、当該特定されたセキュリティレベルが設定された第2のセキュリティレベルに基づいて、前記記憶部に記憶されている画像データの前記画像処理部による処理を制限する出力制限部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、画像データを保存し他のユーザが再利用できるようにする場合でも、必要なセキュリティレベルを保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態1に係る複合機の構成を概略的に示すブロック図である。
図2】実施の形態1における保存画像情報テーブルの一例を示す概略図である。
図3】実施の形態1におけるユーザ情報テーブルの一例を示す概略図である。
図4】実施の形態1におけるスキャン送信先情報テーブルの一例を示す概略図である。
図5】実施の形態1におけるファックス送信先情報テーブルの一例を示す概略図である。
図6】実施の形態1におけるログイン画面の表示例を示す概略図である。
図7】実施の形態1における機能選択画面の表示例を示す概略図である。
図8】実施の形態1における送信先選択画面の表示例を示す概略図である。
図9】実施の形態1における再利用画像選択画面の表示例を示す概略図である。
図10】実施の形態1における操作部での処理を説明するためのフローチャート(その1)である。
図11】実施の形態1における操作部での処理を説明するためのフローチャート(その2)である。
図12】実施の形態1に係る複合機においてスキャン機能を実行する際の処理を説明するためのフローチャートである。
図13】実施の形態1に係る複合機においてファックス送信機能を実行する際の処理を説明するためのフローチャートである。
図14】実施の形態1に係る複合機において印刷機能を実行する際の処理を説明するためのフローチャートである。
図15】実施の形態1に係る複合機において画像再利用機能でスキャンが選択された際の処理を説明するためのフローチャートである。
図16】実施の形態1に係る複合機において画像再利用機能でファックス送信が選択された際の処理を説明するためのフローチャートである。
図17】実施の形態1に係る複合機において画像再利用機能で印刷が選択された際の処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
(構成の説明)
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置としての複合機1の構成を概略的に示すブロック図である。
複合機1は、記憶部10と、操作パネル20と、実行部30と、制御部40とを備える。複合機1は、スキャンして得られた画像データを、選択された送信先のメールアドレスに送信するスキャン機能と、スキャンして得られた画像データを、選択された送信先のファックス番号に送信するファックス送信機能と、外部I/F31で受信された画像データ又はスキャンして得られた画像データを印刷する(画像形成する)印刷機能(画像形成機能)と、スキャン機能、ファックス送信機能及び印刷機能で使用された画像データを一旦保存して、その画像データを再利用して、スキャン機能、ファックス送信機能及び印刷機能を再度行う画像再利用機能とを有する。
【0013】
記憶部10は、複合機1での処理に必要な情報を記憶する。例えば、記憶部10は、不揮発性記憶装置であるハードディスクドライブにより構成することができる。記憶部10は、画面データ100と、画像フォルダ101と、保存画像情報テーブル102と、ユーザ情報テーブル103と、スキャン送信先情報テーブル104と、ファックス送信先情報テーブル105とを記憶する。なお、スキャン送信先情報テーブル104及びファックス送信先情報テーブル105を合わせて、出力先情報(送信先情報)ともいう。
【0014】
画面データ100は、操作パネル20に表示する画面を生成するために必要なプログラムデータ及び画像データである。
画像フォルダ101は、スキャン機能、ファックス送信機能及び印刷機能のジョブで使用された画像データを再利用するために保存する領域である。
保存画像情報テーブル102は、ジョブで使用された画像データを管理するための保存画像管理情報である。保存画像情報テーブル102は、例えば、図2に示されているように、ジョブ名欄102aと、ユーザ名欄102bと、機能欄102cと、ファイルパス欄102dと、セキュリティレベル欄102eとを有する。
ジョブ名欄102aは、複合機1で実行されたジョブを識別するためのジョブ識別情報としてのジョブ名を格納する。例えば、スキャン機能を実行するジョブの場合は、ジョブ名は、「Scan」に、ジョブを実行した日時を付加したものになっている。ファックス送信機能を実行するジョブの場合は、ジョブ名は、「Fax」に、ジョブを実行した日時を付加したものになっている。印刷機能を実行するジョブの場合は、ジョブ名は、ジョブデータから抽出されたジョブ名になっている。
ユーザ名欄102bは、ジョブを実行させたユーザを識別するためのユーザ識別情報としてのユーザ名を格納する。例えば、スキャン機能及びファックス送信機能を実行するジョブの場合は、ジョブの実行時に複合機1にログインしているユーザのユーザ名となっている。印刷機能を実行するジョブの場合は、ジョブデータから抽出されたユーザ名となっている。
機能欄102cは、ジョブにより実行される機能を識別するための機能識別情報としての機能名を格納する。例えば、スキャン機能を実行するジョブの場合は、「Scan」となっている。ファックス送信機能を実行するジョブの場合は、「Fax」となっている。印刷機能を実行するジョブの場合は、「Print」となっている。
ファイルパス欄102dは、ジョブで使用された画像データの保存場所を示す保存場所情報を格納する。例えば、画像フォルダ101に保存された画像データのパスが保存される。
セキュリティレベル欄102eは、ジョブで使用された画像データに対して、画像セキュリティレベル設定部47が設定したセキュリティレベルである画像セキュリティレベル(第1のセキュリティレベルともいう)を格納する。セキュリティレベルは、安全性の程度を示す指標である。本実施の形態では、セキュリティレベルの値が大きいほど、安全性が高いものとする。ここで、画像セキュリティレベルは、画像データを利用したユーザのセキュリティレベル、又は、画像データを出力させたユーザ及び画像データの出力先のセキュリティレベルに基づいて設定される。言い換えると、画像セキュリティレベルは、画像データが利用された際に、どの程度の安全性を有する者に利用されたか、又は、どの程度の安全性で利用されたかを示す。
【0015】
図1に戻り、ユーザ情報テーブル103は、複合機1のユーザを管理するためのユーザ情報である。ユーザ情報テーブル103は、例えば、図3に示されているように、ユーザ名欄103aと、パスワード欄103bと、セキュリティレベル欄103cとを有する。
ユーザ名欄103aは、複合機1を利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報としてのユーザ名を格納する。
パスワード欄103bは、ユーザ名欄103aに格納されたユーザ名で識別されるユーザを認証するためのパスワードを格納する。
セキュリティレベル欄103cは、ユーザ名欄103aに格納されたユーザ名で識別されるユーザのセキュリティレベルを保存する。ユーザのセキュリティレベルは、例えば、ユーザの権限又は地位、ユーザが社内の者であるか、社外の者であるか等、そのユーザの属性に応じて、そのユーザが画像データを利用する上でどの程度の安全性を有するかに基づいて決められることが望ましい。
【0016】
図1に戻り、スキャン送信先情報テーブル104は、スキャン機能での送信先を管理するためのスキャン送信先管理情報である。スキャン送信先情報テーブル104は、例えば、図4に示されているように、送信先名欄104aと、メールアドレス欄104bと、セキュリティレベル欄104cとを有する。
送信先名欄104aは、画像データの送信先を識別するためのスキャン送信先識別情報としての送信先名を格納する。送信先名は、任意の名前でよい。
メールアドレス欄104bは、送信先名欄104aに格納された送信先名で識別される送信先の通信アドレス(メールアドレス)を格納する。
セキュリティレベル欄104cは、送信先名欄104aに格納された送信先名で識別される送信先のセキュリティレベルを格納する。送信先のセキュリティレベルは、例えば、そのメールアドレスを有する者の権限又は地位、その者が社内の者であるか、社外の者であるか等、その者の属性に応じて、その者が画像データを利用する上でどの程度の安全性を有するかに基づいて決められることが望ましい。
【0017】
図1に戻り、ファックス送信先情報テーブル105は、ファックス送信機能での送信先を管理するためのファックス送信先管理情報である。ファックス送信先情報テーブル105は、例えば、図5に示されているように、送信先名欄105aと、ファックス番号欄105bと、セキュリティレベル欄105cとを有する。
送信先名欄105aは、画像データの送信先を識別するためのファックス送信先識別情報としての送信先名を格納する。送信先名は、任意の名前でよい。
ファックス番号欄105bは、送信先名欄105aに格納された送信先名で識別される送信先の通信番号(ファックス番号)を格納する。
セキュリティレベル欄105cは、送信先名欄105aに格納された送信先名で識別される送信先のセキュリティレベルを格納する。送信先のセキュリティレベルは、例えば、そのファックス番号を有する者の権限又は地位、その者が社内の者であるか、社外の者であるか等、その者の属性に応じて、その者が画像データを利用する上でどの程度の安全性を有するかに基づいて決められることが望ましい。
【0018】
図1に戻り、操作パネル20は、画面を表示する表示部、及び、入力を受け付ける入力部として機能する。ユーザは、操作パネル20に対して、画像データを出力先に出力する指示の入力、画像データを処理する指示の入力等を行う。例えば、操作パネル20は、タッチパネル及びキーボードにより形成される。本実施の形態においては、操作パネル20は、図6に示されているログイン画面21、図7に示されている機能選択画面22、図8に示されている送信先選択画面23、図9に示されている再利用画像選択画面24、及び、図示しないエラーメッセージを表示する。
【0019】
図6は、ログイン画面21の表示例を示す概略図である。
ログイン画面21は、複合機1のユーザの関する情報、例えば、ユーザの認証情報の入力を受け付ける。ログイン画面21は、ユーザ名入力領域21aと、パスワード入力領域21bと、ログインボタン21cとを備える。ユーザ名入力領域21aは、複合機1を利用するユーザ名の入力を受け付ける領域である。パスワード入力領域21bは、複合機1を利用するユーザを認証するためのバスワードの入力を受け付ける領域である。ここでは、入力されたパスワードは「*」で表示される。ログインボタン21cは、ユーザ名入力領域21aに入力されたユーザ名と、パスワード入力領域21bに入力されたパスワードとで、ログインを行う指示の入力を受け付ける領域である。
【0020】
図7は、機能選択画面22の表示例を示す概略図である。
機能選択画面22は、ユーザが複合機1に実行させる機能の選択の入力を受け付ける画面である。この画面で選択された機能に応じて、画像データが処理される。機能選択画面22は、スキャンボタン22aと、ファックス送信ボタン22bと、画像再利用ボタン22cとを備える。スキャンボタン22aは、スキャン機能を選択する指示の入力を受け付ける領域である。ファックス送信ボタン22bは、ファックス送信機能を選択する指示の入力を受け付ける領域である。画像再利用ボタン22cは、画像再利用機能の指示の入力を受け付ける領域である。
【0021】
図8は、送信先選択画面23の表示例を示す概略図である。
送信先選択画面23は、ユーザが複合機1に画像データを出力(送信)させる出力先(送信先)の入力を受け付ける出力先入力画面である。送信先選択画面23は、送信先リスト23aと、OKボタン23bとを備える。送信先リスト23aは、画像データの送信先の選択の入力を受け付ける領域である。ここでは、複数の送信先を選択可能で、選択された送信先は反転表示される。選択された送信先を再度選択すると、反転が解除され、選択も解除される。OKボタン23bは、画像データの送信先の決定指示の入力を受け付ける領域である。
【0022】
図9は、再利用画像選択画面24の表示例を示す概略図である。
再利用画像選択画面24は、記憶部10に記憶されている画像データを再利用して、複合機1に処理を行わせる指示の入力を受け付ける画面である。再利用画像選択画面24は、再利用画像リスト24aと、OKボタン24bとを備える。再利用画像リスト24aは、再利用する画像データのジョブの選択の入力を受け付ける領域である。選択されたジョブは反転表示される。選択されたジョブを再度選択すると、反転が解除され、選択も解除される。OKボタン24bは、再利用するジョブの決定指示の入力を受け付ける領域である。
【0023】
図1に戻り、実行部30は、複合機1における処理を実行する。例えば、実行部30は、画像データの入力を受け付ける画像入力部、画像データを出力する画像出力部、画像データを処理する画像処理部として機能する。画像処理部は、例えば、画像データに基づいて画像形成(印刷)を行う機能である。実行部30は、外部インターフェース(以下、外部I/Fという)31と、スキャナ部32と、ファックス部33と、画像形成部としての印刷部34とを備える。
【0024】
外部I/F31は、外部の装置との間でデータの送受信を行うためのインターフェースである。例えば、外部I/F31は、複合機1で印刷(画像形成)を行うためのジョブデータを外部の装置から受信する。ここで、外部I/F31が受信するジョブデータには、ジョブ名、ユーザ名、パスワード及び画像データが含まれるものとする。また、外部I/F31は、スキャナ制御部42からの指示に応じて、指示されたメールアドレスに画像データを送信する。
スキャナ部32は、画像をスキャンして、画像データを生成する。
ファックス部33は、スキャナ部32で生成された画像データのファクシミリ通信を行う。
印刷部34は、外部I/F31で受信された画像データに基づいて、印刷(画像形成)を行う。なお、印刷部34は、スキャナ部32で生成された画像データを印刷してもよい。
【0025】
制御部40は、複合機1での処理を制御する。制御部40は、操作部41と、スキャナ制御部42と、ファックス制御部43と、印刷制御部44と、出力制限部45と、画像管理部46と、画像セキュリティレベル設定部47とを備える。
【0026】
操作部41は、操作パネル20を制御する。例えば、操作部41は、記憶部10に記憶されている画面データ100を用いて操作パネル20に表示する画面の画面画像データを生成する。そして、操作部41は、生成された画面画像データを操作パネル20に送り、操作パネル20に画面を表示させる。また、操作部41は、操作パネル20から、ユーザにより入力された指示を受け取る。具体的には、操作部41は、以下のような処理を行う。
【0027】
操作部41は、操作パネル20に図6に示されているようなログイン画面21を表示させて、ユーザ名入力領域21a及びパスワード入力領域21bに、ユーザ名及びパスワードを入力させる。そして、ログインボタン21cが押下されたときは、入力されたユーザ名及びパスワードを受け取り、ユーザ情報テーブル103に格納されているユーザ名及びパスワードを用いて認証を行う。ユーザ情報テーブル103のユーザ名欄103aに、ログイン画面21で入力されたユーザ名が存在し、そのレコードのパスワード欄103bに格納されているパスワードがログイン画面21入力されたパスワードと一致すれば、操作部41は、認証が成功と判断する。認証が成功した場合には、操作部41は、操作パネル20に図7に示されているような機能選択画面22を表示させ、認証が失敗した場合には、認証が失敗したことを示すエラーメッセージを操作パネル20に表示させる。
【0028】
機能選択画面22でスキャンボタン22aが押下された場合には、操作部41は、操作パネル20に図8に示されているような送信先選択画面23を表示させる。ここで、操作部41は、スキャン送信先情報テーブル104(図4参照)から、送信先名欄104a及びメールアドレス欄104bに格納されている送信先名及びメールアドレスを読み出して、送信先リスト23aに表示させ、OKボタン23bを無効にさせる。送信先リスト23aにおいて1つ以上の送信先が選択されると、操作部41は、OKボタン23bを有効にさせる。そして、OKボタン23bが押下されると、操作部41は、ログイン画面21で入力されたユーザ名と、送信先リスト23aで選択された送信先のメールアドレスとをスキャナ制御部42に渡す。
【0029】
機能選択画面22でファックス送信ボタン22bが押下された場合には、操作部41は、操作パネル20に図8に示されているような送信先選択画面23を表示させる。ここで、操作部41は、ファックス送信先情報テーブル105(図5参照)から、送信先名欄105a及びファックス番号欄105bに格納されている送信先名及びファックス番号を読み出して、送信先リスト23aに表示させ、OKボタン23bを無効にさせる。送信先リスト23aにおいて1つ以上の送信先が選択されると、操作部41は、OKボタン23bを有効にさせる。そして、OKボタン23bが押下されると、操作部41は、ログイン画面21で入力されたユーザ名と、送信先リスト23aで選択された送信先のファックス番号とをファックス制御部43に渡す。
【0030】
機能選択画面22で画像再利用ボタン22cが押下された場合には、操作部41は、操作パネル20に図9に示されているような再利用画像選択画面24を表示させる。ここで、操作部41は、保存画像情報テーブル102(図2参照)から、ジョブ名欄102a、ユーザ名欄102b及び機能欄102cに格納されているジョブ名、ユーザ名及び機能名を読み出して、再利用画像リスト24aに表示させ、OKボタン24bを無効にさせる。再利用画像リスト24aにおいてジョブが選択されると、操作部41は、OKボタン24bを有効にさせる。
そして、OKボタン24bが押下され、再利用画像リスト24aで選択されたジョブの機能がスキャン機能の場合には、操作部41は、操作パネル20に図8に示されているような送信先選択画面23を表示させる。ここでも、操作部41は、スキャン送信先情報テーブル104(図4参照)から送信先名及びメールアドレスを読み出して、送信先リスト23aに表示させ、OKボタン23bを無効にさせる。送信先リスト23aにおいて1つ以上の送信先が選択されると、操作部41は、OKボタン23bを有効にさせる。そして、OKボタン23bが押下されると、操作部41は、ログイン画面21で入力されたユーザ名、再利用画像リスト24aで選択されたジョブ名、及び、送信先リスト23aで選択された送信先のメールアドレスを出力制限部45に渡す。
一方、再利用画像選択画面24においてOKボタン24bが押下され、再利用画像リスト24aで選択されたジョブの機能がファックス送信機能の場合は、操作部41は、操作パネル20に図8に示されているような送信先選択画面23を表示させる。ここでも、操作部41は、ファックス送信先情報テーブル105(図5参照)から送信先名及びファックス番号を読み出して、送信先リスト23aに表示させ、OKボタン23bを無効にさせる。送信先リスト23aにおいて1つ以上の送信先が選択されると、操作部41は、OKボタン23bを有効にさせる。そして、OKボタン23bが押下されると、操作部41は、ログイン画面21で入力されたユーザ名、再利用画像リスト24aで選択されたジョブ名、及び、送信先リスト23aで選択された送信先のファックス番号を出力制限部45に渡す。
また、再利用画像選択画面24においてOKボタン24bが押下され、再利用画像リスト24aで選択されたジョブの機能が印刷機能の場合は、操作部41は、ログイン画面21で入力されたユーザ名、及び、再利用画像リスト24aで選択されたジョブ名を出力制限部45に渡す。
【0031】
出力制限部45から画像データの再利用の失敗が通知された場合は、操作部41は、画像データの再利用ができない旨のエラーメッセージを操作パネル20に表示させる。
また、外部I/F31からジョブデータが渡された場合には、操作部41は、そのジョブデータからユーザ名及びパスワードを取得し、ユーザ情報テーブル103に格納されているユーザ名及びパスワードを用いて認証を行う。ユーザ情報テーブル103のユーザ名欄103aに取得されたユーザ名が存在し、そのレコードのパスワード欄103bに格納されているパスワードと取得されたパスワードとが一致した場合には、操作部41は、認証が成功したと判断する。認証が成功した場合には、操作部41は、ユーザ名及び画像データを印刷制御部44に渡す。
【0032】
スキャナ制御部42は、スキャナ部32及び外部I/F31を制御して、スキャン機能を実行する。例えば、スキャナ制御部42は、スキャン機能が選択された場合、言い換えると、操作部41からユーザ名及び送信先のメールアドレスを受け取った場合には、スキャナ部32に画像をスキャンさせて画像データを取得する。そして、スキャナ制御部42は、外部I/F31に、取得された画像データを、操作部41から受け取った全ての送信先のメールアドレスへ送信させる。さらに、スキャナ制御部42は、ユーザ名、画像データ及び送信先のメールアドレスを画像管理部46に渡す。
また、スキャナ制御部42は、画像再利用機能においてスキャン機能が選択された場合、言い換えると、出力制限部45から、送信先のメールアドレス及びジョブ名を受け取った場合には、受け取ったジョブ名を画像管理部46に渡し、そのジョブ名に対応する画像データを受け取る。そして、スキャナ制御部42は、外部I/F31に、受け取った画像データを、出力制限部45から受け取った全ての送信先のメールアドレスへ送信させる。
【0033】
ファックス制御部43は、スキャナ部32及びファックス部33を制御して、ファックス機能を実行する。例えば、ファックス制御部43は、ファックス送信機能が選択された場合、言い換えると、操作部41からユーザ名及び送信先のファックス番号を受け取った場合には、スキャナ部32に画像をスキャンさせて画像データを取得する。そして、ファックス制御部43は、ファックス部33に、取得された画像データを、操作部41から受け取った全ての送信先のファックス番号へ送信させる。さらに、ファックス制御部43は、ユーザ名、画像データ及び送信先のファックス番号を画像管理部46に渡す。
また、ファックス制御部43は、画像再利用機能においてファックス機能が選択された場合、言い換えると、出力制限部45から、送信先のファックス番号及びジョブ名を受け取った場合には、受け取ったジョブ名を画像管理部46に渡し、そのジョブ名に対応する画像データを受け取る。そして、ファックス制御部43は、ファックス部33に、画像管理部46から受け取った画像データを、出力制限部45から受け取った全ての送信先のファックス番号へ送信させる。
【0034】
印刷制御部44は、印刷部34を制御して、印刷機能を実行する。例えば、印刷制御部44は、印刷機能が選択された場合、言い換えると、操作部41からユーザ名、ジョブ名及び画像データを受け取った場合には、受け取った画像データに基づいて、印刷部34に印刷を行わせる。そして、印刷制御部44は、ユーザ名、ジョブ名及び画像データを画像管理部46に渡す。
また、印刷制御部44は、画像再利用機能において印刷機能が選択された場合、言い換えると、出力制限部45からジョブ名を受け取った場合には、受け取ったジョブ名を画像管理部46に渡し、そのジョブ名に対応する画像データを受け取る。そして、印刷制御部44は、画像管理部46から受け取った画像データに基づいて、印刷部34に印刷を行わせる。
【0035】
出力制限部45は、画像再利用機能において、画像データの再利用の可否を判断する。例えば、出力制限部45は、記憶部10に記憶されている画像データの再利用を、その画像データに設定されている画像セキュリティレベルに基づいて制限する。具体的には、出力制限部45は、画像データを再利用する際のセキュリティレベルを対象セキュリティレベル(以下、第2のセキュリティレベルともいう)として決定する。対象セキュリティレベルは、画像再利用機能においてスキャナ機能及びファックス送信機能が選択された場合には、画像データを再利用しようとするユーザ及び送信先のセキュリティレベルに基づいて決定される。また、対象セキュリティレベルは、画像再利用機能において印刷機能が選択された場合には、画像データを再利用しようとするユーザのセキュリティレベルに基づいて決定される。言い換えると、対象セキュリティレベルは、画像再利用機能に関わる者のセキュリティレベルにより決定される。
そして、出力制限部45は、再利用する画像データのセキュリティレベル(以下、画像セキュリティレベルともいう)と、対象セキュリティレベルとを比較して、画像セキュリティレベルの方が高い場合には、操作部41に画像の再利用失敗を通知する。一方、対象セキュリティレベルが画像セキュリティレベル以上である場合には、画像データを再利用したスキャン機能、ファックス送信機能及び印刷機能の実行を許可する。画像データを再利用したスキャン機能を許可する場合には、出力制限部45は、選択された全ての送信先のメールアドレス及びジョブ名をスキャナ制御部42に渡す。画像データを再利用したファックス送信機能を許可する場合は、出力制限部45は、選択された全ての送信先のファックス番号及びジョブ名をファックス制御部43に渡す。画像データを再利用した印刷機能を許可する場合には、出力制限部45は、選択されたジョブ名を印刷制御部44に渡す。
【0036】
画像管理部46は、スキャン機能、ファックス送信機能及び印刷機能で使用された画像データの管理を行う。例えば、画像管理部46は、これらの機能で使用された画像データを、この画像データに設定された画像セキュリティレベルとともに記憶部10に記憶させる。具体的には、画像管理部46は、スキャン機能が実行された場合は、スキャナ制御部42から画像データ、ユーザ名及び送信先のメールアドレスを受け取る。画像管理部46は、受け取った画像データを画像フォルダ101に保存する。また、画像管理部46は、受け取ったユーザ名及び送信先のメールアドレスを画像セキュリティレベル設定部47に渡し、画像セキュリティレベル設定部47から画像セキュリティレベルを受け取る。そして、画像管理部46は、保存画像情報テーブル102に新たなレコードを追加して、そのジョブ名欄102aに保存させた画像データを用いて行われたジョブのジョブ名を、その機能欄102cにスキャン機能を示す「Scan」を、ファイルパス欄102dに画像フォルダ101に保存させた画像データのファイルパスを、セキュリティレベル欄102eに画像セキュリティレベル設定部47から受け取った画像セキュリティレベルを格納する。また、画像管理部46は、ファックス送信機能が実行された場合は、ファックス制御部43から画像データ、ユーザ名及び送信先のファックス番号を受け取る。画像管理部46は、受け取った画像データを画像フォルダ101に保存する。また、画像管理部46は、受け取ったユーザ名及び送信先のファックス番号を画像セキュリティレベル設定部47に渡し、画像セキュリティレベル設定部47から画像セキュリティレベルを受け取る。そして、画像管理部46は、保存画像情報テーブル102に新たなレコードを追加して、そのジョブ名欄102aに保存させた画像データを用いて行われたジョブのジョブ名を、その機能欄102cにファックス送信機能を示す「Fax」を、ファイルパス欄102dに画像フォルダ101に保存させた画像データのファイルパスを、セキュリティレベル欄102eに画像セキュリティレベル設定部47から受け取った画像セキュリティレベルを格納する。さらに、また、画像管理部46は、印刷機能が実行された場合は、印刷制御部44から画像データ、ユーザ名及びジョブ名を受け取る。画像管理部46は、受け取った画像データを画像フォルダ101に保存する。また、画像管理部46は、受け取ったユーザ名を画像セキュリティレベル設定部47に渡し、画像セキュリティレベル設定部47から画像セキュリティレベルを受け取る。そして、画像管理部46は、保存画像情報テーブル102に新たなレコードを追加して、そのジョブ名欄102aに受け取ったジョブ名を、その機能欄102cに印刷機能を示す「Print」を、ファイルパス欄102dに画像フォルダ101に保存させた画像データのファイルパスを、セキュリティレベル欄102eに画像セキュリティレベル設定部47から受け取った画像セキュリティレベルを格納する。
また、画像管理部46は、スキャナ制御部42、ファックス制御部43及び印刷制御部44からジョブ名を受け取ったときは、保存画像情報テーブル102から、受け取ったジョブ名に対応するファイルパスを読み込んで、画像フォルダ101から、読み込んだファイルパスの画像データを読み込む。そして、画像管理部46は、読み込んだ画像データを、ジョブ名の送り元である、スキャナ制御部42、ファックス制御部43又は印刷制御部44に渡す。
【0037】
画像セキュリティレベル設定部47は、画像フォルダ101に保存する画像データのセキュリティレベルである画像セキュリティレベルを設定するセキュリティレベル設定部である。例えば、画像セキュリティレベルは、複合機1のユーザ、又は、複合機1のユーザ及び画像データの出力先(送信先)に基づいて設定される。具体的には、画像セキュリティレベル設定部47は、スキャン機能又はファックス送信機能で使用された画像データの場合、言い換えると、画像管理部46からユーザ名、及び、送信先のメールアドレス又はファックス番号を受け取った場合には、受け取ったユーザ名で特定されるユーザ及び送信先のセキュリティレベルに基づいて、画像セキュリティレベルを決定する。また、画像セキュリティレベル設定部47は、印刷機能で使用された画像データの場合、言い換えると、画像管理部46からユーザ名を受け取った場合には、受け取ったユーザ名で特定されるユーザのセキュリティレベルを画像セキュリティレベルとして決定する。そして、画像セキュリティレベル設定部47は、以上のようにして決定された画像セキュリティレベルを画像管理部46に返す。
【0038】
(動作の説明)
上述した複合機1での動作について、図10図17を用いて説明する。
図10及び図11は、操作部41での処理を説明するためのフローチャートである。
操作部41は、記憶部10に記憶されている画面データ100を用いて、操作パネル20に図6に示されているようなログイン画面21を表示させる(S10)。
次に、操作部41は、外部I/F31がジョブデータを受信したか否かを確認する(S11)。外部I/F31がジョブデータを受信していない場合(S11でNo)には、処理はステップS12に進み、外部I/F31がジョブデータを受信した場合(S11でYes)には、処理はステップS31に進む。
【0039】
ステップS12では、操作部41は、ログイン画面21を介して、操作パネル20に入力が行われたか否かを判断する(S12)。ログイン画面21では、ユーザ名とパスワードの入力を受け付ける他、ログインボタン21cの押下を受け付ける。入力が行われた場合(S12でYes)には、処理はステップS13に進む。
ステップS13では、操作部41は、ログインボタン21cが押下されたか否かを判断する。ログインボタン21cが押下された場合(S13でYes)には、処理はステップS14に進む。
ステップS14では、操作部41は、ログイン画面21を介して入力されたユーザ名及びパスワードが、記憶部10のユーザ情報テーブル103に格納されているユーザ名及びパスワードと一致するか否かを判断する。これらが一致しなかった場合(S14でNo)には、処理はステップS15に進み、これらが一致した場合(S14でYes)には、処理はステップS16に進む。
ステップS15では、操作部41は、記憶部10に記憶されている画面データ100を用いて、操作パネル20にエラーメッセージを表示させる。そして、処理はステップS12に戻る。
【0040】
ステップS16では、操作部41は、記憶部10に記憶されている画面データ100を用いて、操作パネル20に図7に示されているような機能選択画面22を表示させる。
次に、操作部41は、機能選択画面22を介して、操作パネル20に入力が行われたか否かを判断する(S17)。機能選択画面22では、スキャンボタン22a、ファックス送信ボタン22b又は画像再利用ボタン22cの入力を受け付ける。入力が行われた場合(S17でYes)には、処理はステップS18に進む。
ステップS18では、操作部41は、スキャンボタン22aが押下されたか否かを判断する。スキャンボタンが押下された場合(S18でYes)には、処理はステップS19に進み、スキャンボタンが押下されていない場合(S18でNo)には、処理はステップS24に進む。
【0041】
ステップS19では、操作部41は、記憶部10に記憶されている画面データ100を用いて、操作パネル20に図8に示されているような送信先選択画面23を表示させる。ここでは、操作部41は、記憶部10のスキャン送信先情報テーブル104に格納されている送信先名欄104aに格納されている送信先名及びメールアドレス欄104bに格納されているメールアドレスを送信先リスト23aとして表示させる。このとき、操作部41は、送信先リスト23aにおいて送信先が選択される前に、OKボタン23bが押下されるのを防止するため、OKボタン23bの押下を無効とする。例えば、操作部41は、OKボタン23bを表示させないこと又は送信先リスト23aよりも淡い色で表示させることで、OKボタン23bの押下を無効とする。
次に、操作部41は、送信先選択画面23を介して、操作パネル20に入力が行われたか否かを判断する(S20)。送信先選択画面23は、送信先の選択と、OKボタン23bの押下とが可能であるが、送信先の選択が行われた後でしか、OKボタン23bを押下することができないようになっている。操作パネル20に入力が行われた場合(S20でYes)には、処理はステップS21に進む。
ステップS21では、操作部41は、送信先リスト23aにおいて送信先が選択されたか否かを判断する。送信先の選択が行われた場合(S21でYes)には、ステップS22に進む。
送信先リスト23aで送信先が選択されると、OKボタン23bの押下が可能になるため、ステップS22では、操作部41は、OKボタン23bが押下されたか否かを判断する。なお、操作部41は、OKボタン23bを表示すること又はOKボタン23bを送信先リスト23aと同じ濃さの色で表示することで、OKボタン23bの押下を有効とする。そして、OKボタン23bが押下された場合(S22でYes)には、処理はステップS23に進む。
ステップS23では、操作部41は、ログイン画面21を介して入力されたユーザ名及び送信先選択画面23を介して選択されたメールアドレスをスキャナ制御部42に提供し、処理は図12のステップS60に進む。
【0042】
ステップS18において、図7に示されている機能選択画面22でスキャンボタン22aが押下されていない場合(S18でNo)には、処理はステップS24に進む。
ステップS24では、操作部41は、機能選択画面22においてファックス送信ボタン22bが押下されたか否かを判断する。ファックス送信ボタン22bが押下された場合(S24でYes)には、処理はステップS25に進み、ファックス送信ボタン22bが押下されていない場合(S24でNo)には、処理はステップS30に進む。
【0043】
ステップS25では、操作部41は、記憶部10に記憶されている画面データ100を用いて、操作パネル20に図8に示されているような送信先選択画面23を表示させる。ここでは、操作部41は、記憶部10のファックス送信先情報テーブル105に格納されている送信先名欄105aに格納されている送信先名及びファックス番号欄105bに格納されているファックス番号を送信先リスト23aとして表示させる。このとき、操作部41は、送信先リスト23aにおいて送信先が選択される前に、OKボタン23bが押下されるのを防止するため、OKボタン23bの押下を無効とする。
次に、操作部41は、送信先選択画面23を介して、操作パネル20に入力が行われたか否かを判断する(S26)。送信先選択画面23は、送信先の選択と、OKボタン23bの押下とが可能であるが、送信先の選択が行われた後でしか、OKボタン23bを押下することができないようになっている。操作パネル20に入力が行われた場合(S26でYes)には、処理はステップS27に進む。
ステップS27では、操作部41は、送信先リスト23aにおいて送信先が選択されたか否かを判断する。送信先の選択が行われた場合(S27でYes)には、ステップS28に進む。
送信先リスト23aで送信先が選択されると、OKボタン23bの押下が可能になるため、ステップS28では、操作部41は、OKボタン23bが押下されたか否かを判断する。そして、OKボタン23bが押下された場合(S28でYes)には、処理はステップS29に進む。
ステップS29では、操作部41は、ログイン画面21を介して入力されたユーザ名及び送信先選択画面23を介して選択されたファックス番号をファックス制御部43に提供し、処理は図13のステップS70に進む。
【0044】
ステップS24において、図7に示されている機能選択画面22でファックス送信ボタン22bが押下されていない場合(S24でNo)には、処理はステップS30に進む。
ステップS30では、操作部41は、機能選択画面22において画像再利用ボタン22cが押下されたか否かを判断する。画像再利用ボタン22cが押下された場合(S30でYes)には、処理は図11のステップS40に進み、画像再利用ボタン22cが押下されていない場合(S30でNo)には、処理はステップS17に戻る。
【0045】
また、ステップS11において、外部I/F31がジョブデータを受信した場合(S11でYes)には、処理はステップS31に進む。
ステップS31では、操作部41は、受信されたジョブデータに含まれているユーザ名及びパスワードを取得する。
次に、操作部41は、ジョブデータから取得されたユーザ名及びパスワードが、記憶部10のユーザ情報テーブル103に格納されているユーザ名及びパスワードと一致するか否かを判断する(S32)。これらが一致した場合(S32でYes)には、処理はステップS33に進み、これらが一致しなかった場合(S32でNo)には、処理はステップS34に進む。
ステップS33では、操作部41は、ジョブデータから取得されたユーザ名、画像データ及びジョブ名を印刷制御部44に与え、処理は図14のステップS80に進む。
ステップS34では、操作部41は、外部I/F31に、エラーメッセージを画像データの送信元へ送信させる。そして、処理はステップS11に戻る。
【0046】
図11のステップS40では、操作部41は、記憶部10に記憶されている画面データ100を用いて、操作パネル20に図9に示されているような再利用画像選択画面24を表示させる。ここでは、操作部41は、記憶部10の保存画像情報テーブル102のジョブ名欄102aに格納されているジョブ名と、ユーザ名欄102bに格納されているユーザ名と、機能欄102cに格納されている機能名とを再利用画像リスト24aとして表示させる。このとき、操作部41は、再利用画像リスト24aにおいて再利用する画像データのジョブが選択される前に、OKボタン24bが押下されるのを防止するため、OKボタン24bの押下を無効とする。
次に、操作部41は、再利用画像選択画面24を介して、操作パネル20に入力が行われたか否かを判断する(S41)。再利用画像選択画面24は、ジョブの選択と、OKボタン24bの押下とが可能であるが、ジョブの選択が行われた後でしか、OKボタン24bを押下することができないようになっている。操作パネル20に入力が行われた場合(S41でYes)には、処理はステップS42に進む。
ステップS42では、操作部41は、再利用画像リスト24aにおいてジョブが選択されたか否かを判断する。ジョブの選択が行われた場合(S42でYes)には、ステップS43に進む。
再利用画像リスト24aでジョブが選択されると、OKボタン24bの押下が可能になるため、ステップS43では、操作部41は、OKボタン24bが押下されたか否かを判断する。そして、OKボタン24bが押下された場合(S43でYes)には、処理はステップS44に進む。
ステップS44では、再利用画像選択画面24を介して、選択されたジョブの機能がスキャン機能であるか否かを判断する。選択されたジョブの機能がスキャン機能である場合(S44でYes)には、処理はステップS45に進み、選択されたジョブの機能がスキャン機能ではない場合(S44でNo)には、処理はステップS50に進む。
【0047】
ステップS45では、操作部41は、記憶部10に記憶されている画面データ100を用いて、操作パネル20に図8に示されているような送信先選択画面23を表示させる。ここでは、操作部41は、記憶部10のスキャン送信先情報テーブル104に格納されている送信先名欄104aに格納されている送信先名及びメールアドレス欄104bに格納されているメールアドレスを送信先リスト23aとして表示させる。このとき、操作部41は、送信先リスト23aにおいて送信先が選択される前に、OKボタン23bが押下されるのを防止するため、OKボタン23bの押下を無効とする。
次に、操作部41は、送信先選択画面23を介して、操作パネル20に入力が行われたか否かを判断する(S46)。操作パネル20に入力が行われた場合(S46でYes)には、処理はステップS47に進む。
ステップS47では、操作部41は、送信先リスト23aにおいて送信先が選択されたか否かを判断する。送信先の選択が行われた場合(S47でYes)には、ステップS48に進む。
送信先リスト23aで送信先が選択されると、OKボタン23bの押下が可能になるため、ステップS48では、操作部41は、OKボタン23bが押下されたか否かを判断する。OKボタン23bが押下された場合(S48でYes)には、処理はステップS49に進む。
ステップS49では、操作部41は、ログイン画面21を介して入力されたユーザ名、再利用画像選択画面24を介して選択されたジョブのジョブ名、及び、送信先選択画面23を介して選択されたメールアドレスを出力制限部45に提供し、処理は図15のステップS90に進む。
【0048】
ステップS44において、選択されたジョブの機能がスキャン機能ではない場合(S44でNo)には、処理はステップS50に進む。
ステップS50では、操作部41は、選択されたジョブの機能がファックス送信機能であるか否かを判断する。選択されたジョブの機能がファックス送信機能である場合(S50でYes)には、処理はステップS51に進み、選択されたジョブの機能がファックス送信機能ではない場合(S50でNo)には、処理はステップS56に進む。
ステップS51では、操作部41は、記憶部10に記憶されている画面データ100を用いて、操作パネル20に図8に示されているような送信先選択画面23を表示させる。ここでは、操作部41は、記憶部10のファックス送信先情報テーブル105に格納されている送信先名欄105aに格納されている送信先名及びファックス番号欄105bに格納されているファックス番号を送信先リスト23aとして表示させる。このとき、操作部41は、送信先リスト23aにおいて送信先が選択される前に、OKボタン23bが押下されるのを防止するため、OKボタン23bの押下を無効とする。
次に、操作部41は、送信先選択画面23を介して、操作パネル20に入力が行われたか否かを判断する(S52)。操作パネル20に入力が行われた場合(S52でYes)には、処理はステップS53に進む。
ステップS53では、操作部41は、送信先リスト23aにおいて送信先が選択されたか否かを判断する。送信先の選択が行われた場合(S53でYes)には、ステップS54に進む。
送信先リスト23aで送信先が選択されると、OKボタン23bの押下が可能になるため、ステップS54では、操作部41は、OKボタン23bが押下されたか否かを判断する。OKボタン23bが押下された場合(S54でYes)には、処理はステップS55に進む。
ステップS55では、操作部41は、ログイン画面21を介して入力されたユーザ名、再利用画像選択画面24を介して選択されたジョブのジョブ名、及び、送信先選択画面23を介して選択されたファックス番号を出力制限部45に提供し、処理は図16のステップS110に進む。
【0049】
ステップS50において、選択されたジョブの機能がファックス送信機能ではない場合(S50でNo)には、処理はステップS56に進む。
ステップS56では、操作部41は、ログイン画面21を介して入力されたユーザ名、及び、再利用画像選択画面24を介して選択されたジョブのジョブ名を出力制限部45に提供し、処理は図17のステップS130に進む。
【0050】
図12は、複合機1においてスキャン機能を実行する際の処理を説明するためのフローチャートである。
図10のステップS23で、操作部41からユーザ名及びメールアドレスを受け取ったスキャナ制御部42は、スキャナ部32を制御してスキャンを実行して、画像データを取得し、外部I/F31に、取得された画像データを受け取ったメールアドレス宛に送信させる(S60)。
そして、スキャナ制御部42は、図10のステップS23で受け取ったユーザ名、並びに、ステップS60で使用したメールアドレス及び画像データを画像管理部46に渡す(S61)。
画像管理部46は、ステップS61で渡されたユーザ名及びメールアドレスを画像セキュリティレベル設定部47に渡す(S62)。
【0051】
画像セキュリティレベル設定部47は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103から、ステップS62で渡されたユーザ名に対応するセキュリティレベルをユーザセキュリティレベルとして取得する(S63)。
また、画像セキュリティレベル設定部47は、記憶部10に記憶されているスキャン送信先情報テーブル104から、ステップS62で渡された全てのメールアドレスに対応する全てのセキュリティレベルを送信先セキュリティレベルとして取得する(S64)。
そして、画像セキュリティレベル設定部47は、ステップS63で取得したユーザセキュリティレベル及びステップS64で取得した送信先セキュリティレベルの中で、最もレベルの低いセキュリティレベルを画像セキュリティレベルとして決定し、決定した画像セキュリティレベルを画像管理部46に与える(S65)。
画像管理部46は、ステップS61で渡された画像データを記憶部10の画像フォルダ101に保存して、そのファイルパスを取得するとともに、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102に新たなレコードを追加して必要な情報を格納することで、保存画像情報テーブル102を更新する(S66)。
【0052】
図13は、複合機1においてファックス送信機能を実行する際の処理を説明するためのフローチャートである。
図10のステップS29で、操作部41からユーザ名及びファックス番号を受け取ったファックス制御部43は、スキャナ部32を制御してスキャンを実行して、画像データを取得し、ファックス部33に、取得された画像データを受け取ったファックス番号宛に送信させる(S70)。
そして、ファックス制御部43は、図10のステップS29で受け取ったユーザ名、並びに、ステップS70で使用したファクス番号及び画像データを画像管理部46に渡す(S71)。
画像管理部46は、ステップS71で渡されたユーザ名及びファックス番号を画像セキュリティレベル設定部47に渡す(S72)。
【0053】
画像セキュリティレベル設定部47は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103から、ステップS72で渡されたユーザ名に対応するセキュリティレベルをユーザセキュリティレベルとして取得する(S73)。
また、画像セキュリティレベル設定部47は、記憶部10に記憶されているファックス送信先情報テーブル105から、ステップS72で渡された全てのファックス番号に対応する全てのセキュリティレベルを送信先セキュリティレベルとして取得する(S74)。
そして、画像セキュリティレベル設定部47は、ステップS73で取得したユーザセキュリティレベル及びステップS74で取得した送信先セキュリティレベルの中で、最もレベルの低いセキュリティレベルを画像セキュリティレベルとして決定し、決定した画像セキュリティレベルを画像管理部46に与える(S75)。
画像管理部46は、ステップS71で渡された画像データを記憶部10の画像フォルダ101に保存して、そのファイルパスを取得するとともに、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102に新たなレコードを追加して必要な情報を格納することで、保存画像情報テーブル102を更新する(S76)。
【0054】
図14は、複合機1において印刷機能を実行する際の処理を説明するためのフローチャートである。
図10のステップS33で、操作部41からユーザ名、画像データ及びジョブ名を受け取った印刷制御部44は、受け取った画像データに基づいて印刷部34に印刷を行わせる(S80)。
そして、印刷制御部44は、図10のステップS33で受け取ったユーザ名及びジョブ名、並びに、ステップS80で使用した画像データを画像管理部46に渡す(S81)。
画像管理部46は、ステップS81で渡されたユーザ名を画像セキュリティレベル設定部47に渡す(S82)。
【0055】
画像セキュリティレベル設定部47は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103から、ステップS82で渡されたユーザ名に対応するセキュリティレベルをユーザセキュリティレベルとして取得する(S83)。
また、画像セキュリティレベル設定部47は、ステップS83で取得されたユーザセキュリティレベルを画像セキュリティレベルとして決定し、決定した画像セキュリティレベルを画像管理部46に与える(S84)。
画像管理部46は、ステップS81で渡された画像データを記憶部10の画像フォルダ101に保存して、そのファイルパスを取得するとともに、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102に新たなレコードを追加して必要な情報を格納することで、保存画像情報テーブル102を更新する(S85)。
【0056】
図15は、複合機1において画像再利用機能でスキャンが選択された際の処理を説明するためのフローチャートである。
図11のステップS49で、操作部41からユーザ名、ジョブ名及びメールアドレスを受け取った出力制限部45は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103から、受け取ったユーザ名に対応するセキュリティレベルをユーザセキュリティレベルとして取得する(S90)。
また、出力制限部45は、記憶部10に記憶されているスキャン送信先情報テーブル104から、図11のステップS49で受け取った全てのメールアドレスに対応する全てのセキュリティレベルを送信先セキュリティレベルとして取得する(S91)。
そして、出力制限部45は、ステップS90で取得されたユーザセキュリティレベル及びS91で取得された送信先セキュリティレベルの中から最もレベルの低いセキュリティレベルを、比較対象とする対象セキュリティレベルとして決定する(S92)。
【0057】
出力制限部45は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102から、受け取ったジョブ名に対応する画像セキュリティレベルを取得する(S93)。
出力制限部45は、ステップS92で決定された対象セキュリティレベルと、ステップS93で取得された画像セキュリティレベルとを比較して(S94)、画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルであるか否かを判断する(S95)。画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルではない場合、言い換えると、対象セキュリティレベルが画像セキュリティレベル以上である場合(S95でNo)には、処理はステップS96に進む。画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルである場合(S95でYes)には、処理はステップS101に進む。
【0058】
ステップS96では、出力制限部45は、図11のステップS49で、操作部41から受け取ったジョブ名及びメールアドレスをスキャナ制御部42に渡す。
スキャナ制御部42は、ステップS96で受け取ったジョブ名を画像管理部46に渡す(S97)。
画像管理部46は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102から、ステップS97で受け取ったジョブ名に対応するファイルパスを読み込む(S98)。
そして、画像管理部46は、ステップS98で読み込んだファイルパスに保存されている画像データを、記憶部10の画像フォルダ101から読み込み、読み込まれた画像データをスキャナ制御部42に渡す(S99)。
スキャナ制御部42は、外部I/F31に、ステップS99で受け取った画像データを、ステップS96で受け取ったメールアドレス宛に送信させる(S100)。
【0059】
一方、ステップS95において、画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルである場合(S95でYes)には、処理はステップS101に進む。
ステップS101では、出力制限部45は、操作部41に画像再利用失敗を通知する。
操作部41は、操作パネル20に画像データの再利用ができない旨のメッセージを表示させる(S102)。
【0060】
図16は、複合機1において画像再利用機能でファックス送信が選択された際の処理を説明するためのフローチャートである。
図11のステップS55で、操作部41からユーザ名、ジョブ名及びファックス番号を受け取った出力制限部45は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103から、受け取ったユーザ名に対応するセキュリティレベルをユーザセキュリティレベルとして取得する(S110)。
また、出力制限部45は、記憶部10に記憶されているファックス送信先情報テーブル105から、受け取った全てのファックス番号に対応する全てのセキュリティレベルを送信先セキュリティレベルとして取得する(S111)。
そして、出力制限部45は、ステップS110で取得されたユーザセキュリティレベル及びS111で取得された送信先セキュリティレベルの中から最もレベルの低いセキュリティレベルを比較対象とする対象セキュリティレベルとして決定する(S112)。
【0061】
出力制限部45は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102から、図11のステップS55で受け取ったジョブ名に対応する画像セキュリティレベルを取得する(S113)。
出力制限部45は、ステップS112で決定された対象セキュリティレベルと、ステップS113で取得された画像セキュリティレベルとを比較して(S114)、画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルであるか否かを判断する(S115)。画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルではない場合、言い換えると、対象セキュリティレベルが画像セキュリティレベル以上である場合(S115でNo)には、処理はステップS116に進む。画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルである場合(S115でYes)には、処理はステップS121に進む。
【0062】
ステップS116では、出力制限部45は、図11のステップS55で操作部41から受け取ったジョブ名及びファクス番号をファックス制御部43に渡す。
ファックス制御部43は、ステップS116で受け取ったジョブ名を画像管理部46に渡す(S117)。
画像管理部46は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102から、ステップS117で受け取ったジョブ名に対応するファイルパスを読み込む(S118)。
そして、画像管理部46は、ステップS118で読み込んだファイルパスに保存されている画像データを、記憶部10の画像フォルダ101から読み込み、読み込まれた画像データをファックス制御部43に渡す(S119)。
ファックス制御部43は、ファックス部33に、ステップS119で受け取った画像データを、ステップS116で受け取ったファックス番号宛に送信させる(S120)。
【0063】
一方、ステップS115において、画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルである場合(S115でYes)には、処理はステップS121に進む。
ステップS121では、出力制限部45は、操作部41に画像再利用失敗を通知する。
操作部41は、操作パネル20に画像データの再利用ができない旨のメッセージを表示させる(S122)。
【0064】
図17は、複合機1において画像再利用機能で印刷が選択された際の処理を説明するためのフローチャートである。
図11のステップS56で、操作部41からユーザ名及びジョブ名を受け取った出力制限部45は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103から、受け取ったユーザ名に対応するセキュリティレベルをユーザセキュリティレベルとして取得する(S130)。
そして、出力制限部45は、ステップS130で取得されたユーザセキュリティレベルを比較対象とする対象セキュリティレベルとして決定する(S131)。
【0065】
出力制限部45は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102から、図11のステップS56で受け取ったジョブ名に対応する画像セキュリティレベルを取得する(S132)。
出力制限部45は、ステップS131で決定された対象セキュリティレベルと、ステップS132で取得された画像セキュリティレベルとを比較して(S133)、画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルであるか否かを判断する(S134)。画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルではない場合、言い換えると、対象セキュリティレベルが画像セキュリティレベル以上である場合(S134でNo)には、処理はステップS135に進む。画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルである場合(S134でYes)には、処理はステップS140に進む。
【0066】
ステップS135では、出力制限部45は、図11のステップS56で操作部41から受け取ったジョブ名を印刷制御部44に渡す。
印刷制御部44は、ステップS135で受け取ったジョブ名を画像管理部46に渡す(S136)。
画像管理部46は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102から、ステップS136で受け取ったジョブ名に対応するファイルパスを読み込む(S137)。
そして、画像管理部46は、ステップS137で読み込んだファイルパスに保存されている画像データを、記憶部10の画像フォルダ101から読み込み、読み込まれた画像データを印刷制御部44に渡す(S138)。
印刷制御部44は、ステップS138で受け取った画像データに基づいて、印刷部34に印刷を行わせる(S139)。
【0067】
一方、ステップS134において、画像セキュリティレベルが対象セキュリティレベルよりも高いレベルである場合(S134でYes)には、処理はステップS140に進む。
ステップS140では、出力制限部45は、操作部41に画像再利用失敗を通知する。
操作部41は、操作パネル20に画像データの再利用ができない旨のメッセージを表示させる(S141)。
【0068】
以上のように、本実施の形態によれば、画像データを再利用する際に関与する者のセキュリティレベルが、画像データを保存した際、言い換えると、画像データを最初に利用した際に関与した者のセキュリティレベル以上である場合に、この画像データの再利用が可能となる。このため、画像データを最初に利用した際のセキュリティレベルを維持したまま、画像データの再利用をすることができる。
【0069】
以下、図10図17を用いて、具体的な処理の流れを説明する。
まず、「User3」のユーザ名で識別されるユーザが、複合機1で「Mail1」、「Mail2」及び「Mail5」の送信先にスキャンの実行を指示したときの動作を図1〜4、図6〜8、図10及び図12を参照しながら説明する。
図10のステップS10において、操作部41は、図6に示されているようなログイン画面21を操作パネル20に表示させる。
操作部41は、外部I/F31からジョブデータを受信していないため(S11でNo)、操作パネル20に入力が有ったか否かを確認する(S12)。ユーザが、ユーザ名入力領域21aに「User3」を、パスワード入力領域21bに「password3」を入力すると(S12でYes)、操作部41は、入力に従って画面の表示を変更させる。ログインボタン21cが押下されると(S13でYes)、ユーザ情報テーブル103(図3参照)に、入力されたユーザ名「User3」が存在し、また、入力されたパスワード「password3」も一致するため(S14でYes)、操作部41は、操作パネル20に機能選択画面22(図7参照)を表示させる(S16)。ユーザ「User3」が、スキャンボタン22aを押下すると(S17でYes、S18でYes)、操作パネル20に入力があったため、入力に従って画面の表示が変更され、操作部41は、操作パネル20に送信先選択画面23(図8参照)を表示させる(S19)。このとき、操作部41は、スキャン送信先情報テーブル104(図4参照)から送信先名欄104a及びメールアドレス欄104bに格納されている情報を読み込んで、送信先リスト23aに表示させる。また、OKボタン23bを無効にさせる。
ユーザ「User3」が、送信先として「Mail1」、「Mail2」及び「Mail5」を選択すると、操作パネル20に入力があったため(S20でYes)、操作部41は、入力に従って画面の表示を変更させる。ここでは、送信先リスト23aで「Mail1」、「Mail2」及び「Mail5」が選択されているため(S21でYes)、操作部41は、OKボタン23bを有効にさせる。ユーザ「User3」が、OKボタン23bを押下すると、操作部41は、ユーザ名「User3」と、送信先のメールアドレス「User1@aaa.bbb」、「User2@aaa.bbb」及び「User5@aaa.bbb」をスキャナ制御部42に渡す(S23)。
【0070】
次に、図12のステップS60に進み、スキャナ制御部42は、スキャナ部32に画像のスキャンを実行させて画像データを取得し、外部I/F31に、送信先のメールアドレス「User1@aaa.bbb」、「User2@aaa.bbb」及び「User5@aaa.bbb」宛で、その画像データを送信させる。そして、スキャナ制御部42は、ユーザ名「User3」、送信に用いた画像データ、送信先のメールアドレス「User1@aaa.bbb」、「User2@aaa.bbb」及び「User5@aaa.bbb」を画像管理部46に渡す(S61)。
画像管理部46は、ユーザ名「User3」、送信先のメールアドレス「User1@aaa.bbb」、「User2@aaa.bbb」及び「User5@aaa.bbb」を画像セキュリティレベル設定部47に渡す(S62)。画像セキュリティレベル設定部47は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103(図3参照)から、受け取ったユーザ名「User3」に対応するセキュリティレベル「2」をユーザセキュリティレベルとして読み込む(S63)。また、画像セキュリティレベル設定部47は、記憶部10に記憶されているスキャン送信先情報テーブル104(図4参照)から、受け取ったメールアドレス「User1@aaa.bbb」に対応するセキュリティレベル「3」、受け取ったメールアドレス「User2@aaa.bbb」に対応するセキュリティレベル「2」、受け取ったメールアドレス「User5@aaa.bbb」のセキュリティレベル「1」を送信先セキュリティレベルとして読み込む(S64)。そして、ステップS63で読み込んだユーザセキュリティレベルと、ステップS64で読み込んだ送信先セキュリティレベルとの内、最も低いレベル「1」を画像セキュリティレベルとして画像管理部46に渡す(S65)。
【0071】
画像管理部46は、受け取った画像データを、記憶部10の画像フォルダ101のファイルパス「Scan¥ScanJob1」に保存させるとともに、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102(図2参照)のジョブ名欄102aに、ジョブ名として機能名「Scan」に日時を付与した「Scan_20140108135024」を、ユーザ名欄102bにユーザ名「User3」を、機能欄102cにスキャン機能を示す「Scan」を、ファイルパス欄102dに画像データを保存した画像フォルダ101のファイルパスScan¥ScanJob1を、セキュリティレベル欄102eに画像セキュリティレベル1を書き込み(S66)、終了する。
【0072】
次に、「User1」のユーザ名で識別されるユーザが、複合機1で「Fax1」及び「Fax2」の送信先にファックス送信の実行を指示したときの動作を図1〜3、図5〜8、図10及び図13を参照しながら説明する。
図10のステップS10において、操作部41は、図6に示されているようなログイン画面21を操作パネル20に表示させる。
操作部41は、外部I/F31からジョブデータを受信していないため(S11でNo)、操作パネル20に入力が有ったか否かを確認する(S12)。ユーザが、ユーザ名入力領域21aに「User1」を、パスワード入力領域21bに「password1」を入力すると(S12でYes)、操作部41は、入力に従って画面の表示を変更させる。ログインボタン21cが押下されると(S13でYes)、ユーザ情報テーブル103(図3参照)に、入力されたユーザ名「User1」が存在し、また、入力されたパスワード「password1」も一致するため(S14でYes)、操作部41は、操作パネル20に機能選択画面22(図7参照)を表示させる(S16)。ユーザ「User1」が、ファックス送信ボタン22bを押下すると(S17でYes、S18でNo、S24でYes)、操作パネル20に入力があったため、入力に従って画面の表示が変更され、操作部41は、操作パネル20に送信先選択画面23(図8参照)を表示させる(S25)。このとき、操作部41は、ファックス送信先情報テーブル105(図5参照)から送信先名欄105a及びファックス番号欄105bに格納されている情報を読み込んで、送信先リスト23aに表示する。また、OKボタン23bを無効にする。
ユーザ「User1」が、送信先リスト23aで送信先として「Fax1」と「Fax2」を選択すると、操作パネル20に入力があったため(S26でYes)、操作部41は、入力に従って画面の表示を変更させる。ここでは、送信先リスト23aにおいて「Fax1」と「Fax2」とが選択されているため(S27でYes)、操作部41は、OKボタン23bを有効にする。ユーザ「User1」がOKボタン23bを押下すると(S28でYes)、操作部41は、ユーザ名「User1」と、選択された送信先のファックス番号「0x−xxxx−1xxx」及び「0x−xxxx−2xxx」をファックス制御部43に渡す(S29)。
【0073】
次に、図13のステップS70に進み、ファックス制御部43はスキャナ部32に画像のスキャンを実行させて画像データを取得し、ファックス部33に、送信先のファックス番号「0x−xxxx−1xxx」及び「0x−xxxx−2xxx」宛で、その画像データを送信させる(S70)。そして、ファックス制御部43は、ユーザ名「User1」、送信に用いた画像データ、送信先のファックス番号「0x−xxxx−1xxx」及び「0x−xxxx−2xxx」を画像管理部46に渡す(S71)。
画像管理部46は、ユーザ名「User1」、送信先のファックス番号「0x−xxxx−1xxx」及び「0x−xxxx−2xxx」を画像セキュリティレベル設定部47に渡す(S72)。画像セキュリティレベル設定部47は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103(図3参照)から、受け取ったユーザ名「User1」に対応するセキュリティレベル「3」をユーザセキュリティレベルとして読み込む(S73)。また、画像管理部46は、記憶部10に記憶されているファックス送信先情報テーブル105(図5参照)から、受け取ったファックス番号「0x−xxxx−1xxx」に対応するセキュリティレベル「3」と、受け取ったファックス番号「0x−xxxx−2xxx」に対応するセキュリティレベル「3」とを送信先セキュリティレベルとして読み込む(S74)。そして、ステップS73で読み込んだユーザセキュリティレベルと、ステップS74で読み込んだ送信先セキュリティレベルとの内、最も低いレベル「3」を画像セキュリティレベルとして決定し、画像管理部46に渡す(S75)。
【0074】
画像管理部46は、受け取った画像データを、記憶部10の画像フォルダ101のファイルパス「Fax¥FaxJob1」に保存させるとともに、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102(図2参照)のジョブ名欄102aに、ジョブ名として機能名「Fax」に日時を付与した「Fax_20140108112012」を、ユーザ名欄102bにユーザ名「User1」を、機能欄102cにファックス送信機能を示す「Fax」を、ファイルパス欄102dに画像データを保存した画像フォルダ101のファイルパス「Fax¥FaxJob1」を、セキュリティレベル欄102eに画像セキュリティレベル「3」を書き込み(S76)、終了する。
【0075】
次に、「User2」のユーザ名で識別されるユーザが、外部装置から「password2」のパスワードを指定して、複合機1にジョブ名「PrintDocument1」のジョブ(印刷)の実行を指示したときの動作を図1〜3、図6図10及び図14を参照しながら説明する。
図10のステップS10において、操作部41は、図6に示されているようなログイン画面21を操作パネル20に表示させる。
そして、操作部41は、外部I/F31からジョブデータを受け取り(S11でYes)、受け取ったジョブデータからユーザ名「User2」とパスワード「password2」を取得する(S31)。
操作部41は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103(図3参照)に、取得されたユーザ名「User2」が存在し、また、取得されたパスワード「password2」も一致するため(S32でYes)、受け取ったジョブデータに含まれていた、ユーザ名「User2」、ジョブ名「PrintDocument1」及び画像データを、印刷制御部44に渡す(S33)。
【0076】
次に、図14のステップS80に進み、印刷制御部44は、受け取った画像データに基づいて、印刷部34に印刷を実行させる。そして、印刷制御部44は、ユーザ名「User2」と、ジョブ名「PrintDocument1」と、印刷を実行した画像データとを画像管理部46に渡す(S81)。
画像管理部46は、ユーザ名「User2」を画像セキュリティレベル設定部47に渡す(S82)。画像セキュリティレベル設定部47は、ユーザ情報テーブル103(図3参照)から受け取ったユーザ名「User2」に対応するセキュリティレベル「2」をユーザセキュリティレベルとして読み込み(S83)、読み込んだユーザセキュリティレベルを画像セキュリティレベルとして決定して、画像管理部46に渡す(S84)。
【0077】
画像管理部46は、受け取った画像データを、記憶部10の画像フォルダ101のファイルパス「Print¥PrintJob1」に保存させるとともに、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102(図2参照)のジョブ名欄102aに画像データを抽出したジョブデータのジョブ名「PrintDocument1」を、ユーザ名欄102bにユーザ名「User2」を、機能欄102cに印刷機能を示す「Print」を、ファイルパス欄102dに画像フォルダ101に画像データを保存したファイルパス「Print¥PrintJob1」を、セキュリティレベル欄102eに画像セキュリティレベル「2」を書き込み(S85)、終了する。
【0078】
次に、「Scan_20140108135024」のジョブ名で識別されるジョブを実行させた、「User3」のユーザ名で識別されるユーザとは異なるユーザ「User5」が複合機1でジョブ名「Scan_20140108135024」で利用された画像データを、画像再利用で送信先「Mail3」、「Mail4」及び「Mail5」に送信するスキャンの実行を指示したときの動作を、図1〜4、図6〜11及び図15を参照しながら説明する。
図10のステップS10において、操作部41は、図6に示されているようなログイン画面21を操作パネル20に表示させる。
操作部41は、外部I/F31からジョブデータを受信していないため(S11でNo)、操作パネル20に入力が有ったか否かを確認する(S12)。ユーザが、ユーザ名入力領域21aに「User5」を、パスワード入力領域21bに「password5」を入力すると(S12でYes)、操作部41は、入力に従って画面の表示を変更させる。ログインボタン21cが押下されると(S13でYes)、ユーザ情報テーブル103(図3参照)に、入力されたユーザ名「User5」が存在し、また、入力されたパスワード「password5」も一致するため(S14でYes)、操作部41は、操作パネル20に機能選択画面22(図7参照)を表示させる(S16)。ユーザ「User5」が、画像再利用ボタン22cを押下すると(S17でYes、S18でNo、S24でNo、S30でYes)、処理は図11のステップS40に進む。
【0079】
図11のステップS40では、操作パネル20に入力があったため、入力に従って画面の表示が変更され、操作部41は、操作パネル20に再利用画像選択画面24(図9参照)を表示させる。このとき、操作部41は、保存画像情報テーブル102(図2参照)からジョブ名欄102a、ユーザ名欄102b及び機能欄102cに格納されている情報を読み込んで、再利用画像リスト24aに表示させる。また、OKボタン24bを無効にさせる。
ユーザ「User5」が、再利用画像リスト24aでジョブ名「Scan_20140108135024」のジョブを選択すると、操作パネル20に入力があったため(S41でYes)、入力に従って画面の表示が変更される。ここでは、再利用画像リスト24aにおいてジョブが選択されているため(S42でYes)、操作部41は、OKボタン24bを有効にさせる。ユーザ「User5」がOKボタン24bを押下すると(S43でYes)、操作パネル20に入力があったため、入力に従って画面の表示が変更される。ここでは、選択されたジョブの機能が「Scan」であるため(S44でYes)、操作部41は、操作パネル20に送信先選択画面23(図8参照)を表示させる(S45)。操作部41は、記憶部10に記憶されているスキャン送信先情報テーブル104(図4参照)から送信先名欄104a及びメールアドレス欄104bに格納されている情報を読み込んで、送信先リスト23aに表示させ、OKボタン23bを無効にさせる。
ユーザ「User5」が送信先リスト23aで送信先として「Mail3」、「Mail4」及び「Mail5」を選択すると、操作パネル20に入力があったため(S46でYes)、入力に従って画面の表示が変更される。ここでは、送信先リスト23aで「Mail3」、「Mail4」及び「Mail5」が選択されているため(S47でYes)、操作部41は、OKボタン23bを有効にさせる。ユーザ「User5」がOKボタン23bを押下すると(S48でYes)、操作部41は、ユーザ名「User5」、ジョブ名「Scan_20140108135024」、選択された送信先のメールアドレス「Mail3@ccc.bbb」、「Mail4@ddd.bbb」及び「User5@aaa.bbb」を出力制限部45に渡し(S49)、処理は図15のステップS90に進む。
【0080】
図15のステップS90では、出力制限部45は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103(図3参照)から、受け取ったユーザ名「User5」に対応するセキュリティレベル「1」をユーザセキュリティレベルとして読み込む。また、出力制限部45は、記憶部10に記憶されているスキャン送信先情報テーブル104(図4参照)から、受け取ったメールアドレス「Mail3@ccc.bbb」のセキュリティレベル「3」、受け取ったメールアドレス「Mail4@ddd.bbb」のセキュリティレベル「3」、及び、メールアドレス「User5@aaa.bbb」のセキュリティレベル「1」を送信先セキュリティレベルとして読み込む(S91)。そして、出力制限部45は、ステップS90で読み込んだユーザセキュリティレベルと、ステップS91で読み込んだ送信先セキュリティレベルとの内、最も低いレベル「1」を対象セキュリティレベルとして決定する(S92)。
さらに、出力制限部45は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102(図2参照)から、受け取ったジョブ名「Scan_20140108135024」に対応するセキュリティレベル「1」を画像セキュリティレベルとして読み込む(S93)。そして、出力制限部45は、対象セキュリティレベル「1」と、画像セキュリティレベル「1」とを比較する(S94)。ここでは、画像セキュリティレベルの方が高くはないため(S95でNo)、出力制限部45は、ジョブ名「Scan_20140108135024」と、送信先のメールアドレス「Mail3@ccc.bbb」、「Mail4@ddd.bbb」及び「User5@aaa.bbb」をスキャナ制御部42に渡す(S96)。
【0081】
スキャナ制御部42は、受け取ったジョブ名「Scan_20140108135024」を画像管理部46に渡す(S97)。画像管理部46は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102(図2参照)から、ジョブ名「Scan_20140108135024」に対応するファイルパス「Scan¥ScanJob1」を読み込み(S98)、画像フォルダ101のファイルパス「Scan¥ScanJob1」から画像データを読み込み、スキャナ制御部42に渡す(S99)。スキャナ制御部42は、外部I/F31に、受け取った画像データを、受け取った送信先のメールアドレス「Mail3@ccc.bbb」、「Mail4@ddd.bbb」及び「User5@aaa.bbb」宛で送信させ(S100)、終了する。
【0082】
次に、「Fax_20140108112012」のジョブ名で識別されるジョブを実行させた、「User1」のユーザ名で識別されるユーザとは異なるユーザ「User2」が複合機1でジョブ名「Fax_20140108112012」で利用された画像データを、画像再利用で送信先「Fax1」及び「Fax3」に送信するファックス送信の実行を指示したときの動作を、図1〜3、図5〜11及び図16を参照しながら説明する。
図10のステップS10において、操作部41は、図6に示されているようなログイン画面21を操作パネル20に表示させる。
操作部41は、外部I/F31からジョブデータを受信していないため(S11でNo)、操作パネル20に入力が有ったか否かを確認する(S12)。ユーザが、ユーザ名入力領域21aに「User2」を、パスワード入力領域21bに「password2」を入力すると(S12でYes)、操作部41は、入力に従って画面の表示を変更させる。ログインボタン21cが押下されると(S13でYes)、ユーザ情報テーブル103(図3参照)に、入力されたユーザ名「User2」が存在し、また、入力されたパスワード「password2」も一致するため(S14でYes)、操作部41は、操作パネル20に機能選択画面22(図7参照)を表示させる(S16)。ユーザ「User2」が、画像再利用ボタン22cを押下すると(S17でYes、S18でNo、S24でNo、S30でYes)、処理は図11のステップS40に進む。
【0083】
図11のステップS40では、操作パネル20に入力があったため、入力に従って画面の表示が変更され、操作部41は、操作パネル20に再利用画像選択画面24(図9参照)を表示させる。このとき、操作部41は、保存画像情報テーブル102(図2参照)からジョブ名欄102a、ユーザ名欄102b及び機能欄102cに格納されている情報を読み込んで、再利用画像リスト24aに表示させる。また、OKボタン24bを無効にさせる。
ユーザ「User2」が再利用画像リスト24aでジョブ名「Fax_20140108112012」のジョブを選択すると、操作パネル20に入力があったため(S41でYes)、入力に従って画面の表示が変更される。ここでは、再利用画像リスト24aにおいてジョブが選択されているため(S42でYes)、操作部41は、OKボタン24bを有効にさせる。ユーザ「User2」がOKボタン24bを押下すると(S43でYes)、操作パネル20に入力があったため、入力に従って画面の表示が変更される。ここでは、選択されたジョブの機能が「Fax」であるため(S44でNo、S50でYes)、操作部41は、操作パネル20に送信先選択画面23(図8参照)を表示させる。操作部41は、記憶部10に記憶されているファックス送信先情報テーブル105から送信先名欄105a及びファックス番号欄105bに格納されている情報を読み込んで、送信先リスト23aに表示させ、OKボタン23bを無効にさせる。
ユーザ「User2」が送信先リスト23aで送信先として「Fax1」及び「Fax3」を選択すると、操作パネル20に入力があったため(S52でYes)、入力に従って画面の表示が変更される。ここでは、送信先リスト23aで「Fax1」及び「Fax3」が選択されているため(S53でYes)、操作部41は、OKボタン23bを有効にさせる。ユーザ「User2」がOKボタン23bを押下すると(S54でYes)、操作部41は、ユーザ名「User2」、ジョブ名「Fax_20140108112012」、送信先のファックス番号「0x−xxxx−1xxx」及び「0x−xxxx−3xxx」を出力制限部45に渡し(S55)、処理は図16のステップS110に進む。
【0084】
図16のステップS110では、出力制限部45は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103(図3参照)から、受け取ったユーザ名「User2」に対応するセキュリティレベル「2」をユーザセキュリティレベルとして読み込む。また、出力制限部45は、記憶部10に記憶されているファックス送信先情報テーブル105(図5参照)から、受け取った送信先のファックス番号「0x−xxxx−1xxx」のセキュリティレベル「3」、及び、受け取った送信先のファックス番号「0x−xxxx−3xxx」のセキュリティレベル「2」を送信先セキュリティレベルとして読み込む(S111)。そして、出力制限部45は、ステップS110で読み込んだユーザセキュリティレベルと、ステップS111で読み込んだ送信先セキュリティレベルとの内、最も低いレベル「2」を対象セキュリティレベルとして決定する(S112)。
さらに、出力制限部45は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102(図2参照)から、受け取ったジョブ名「Fax_20140108112012」に対応するセキュリティレベル「3」を画像セキュリティレベルとして読み込む(S113)。そして、出力制限部45は、対象セキュリティレベル「2」と、画像セキュリティレベル「3」とを比較する(S114)。ここでは、画像セキュリティレベルの方が高いため(S115でYes)、出力制限部45は、操作部41に画像再利用失敗を通知する(S121)。操作部41は、操作パネル20に画像の再利用ができない旨のメッセージを表示させ(S122)、終了する。
【0085】
次に、「Fax_20140108112012」のジョブ名で識別されるジョブを実行させた、「User1」のユーザ名で識別されるユーザとは異なるユーザ「User4」が複合機1でジョブ名「Fax_20140108112012」で利用された画像データを、画像再利用で送信先「Fax1」及び「Fax2」に送信するファックス送信の実行を指示したときの動作を、図1〜3、図5〜11及び図16を参照しながら説明する。
図10のステップS10において、操作部41は、図6に示されているようなログイン画面21を操作パネル20に表示させる。
操作部41は、外部I/F31からジョブデータを受信していないため(S11でNo)、操作パネル20に入力が有ったか否かを確認する(S12)。ユーザが、ユーザ名入力領域21aに「User4」を、パスワード入力領域21bに「password4」を入力すると(S12でYes)、操作部41は、入力に従って画面の表示を変更させる。ログインボタン21cが押下されると(S13でYes)、ユーザ情報テーブル103(図3参照)に、入力されたユーザ名「User4」が存在し、また、入力されたパスワード「password4」も一致するため(S14でYes)、操作部41は、操作パネル20に機能選択画面22(図7参照)を表示させる(S16)。ユーザ「User4」が、画像再利用ボタン22cを押下すると(S17でYes、S18でNo、S24でNo、S30でYes)、処理は図11のステップS40に進む。
【0086】
図11のステップS40では、操作パネル20に入力があったため、入力に従って画面の表示が変更され、操作部41は、操作パネル20に再利用画像選択画面24(図9参照)を表示させる。このとき、操作部41は、保存画像情報テーブル102(図2参照)からジョブ名欄102a、ユーザ名欄102b及び機能欄102cに格納されている情報を読み込んで、再利用画像リスト24aに表示させる。また、OKボタン24bを無効にさせる。
ユーザ「User4」が再利用画像リスト24aでジョブ名「Fax_20140108112012」のジョブを選択すると、操作パネル20に入力があったため(S41でYes)、入力に従って画面の表示が変更される。ここでは、再利用画像リスト24aにおいてジョブが選択されているため(S42でYes)、操作部41は、OKボタン24bを有効にさせる。ユーザ「User4」がOKボタン24bを押下すると(S43でYes)、操作パネル20に入力があったため、入力に従って画面の表示が変更される。ここでは、選択されたジョブの機能が「Fax」であるため(S44でNo、S50でYes)、操作部41は、操作パネル20に送信先選択画面23(図8参照)を表示させる。操作部41は、記憶部10に記憶されているファックス送信先情報テーブル105から送信先名欄105a及びファックス番号欄105bに格納されている情報を読み込んで、送信先リスト23aに表示させ、OKボタン23bを無効にさせる。
ユーザ「User4」が送信先リスト23aで送信先として「Fax1」及び「Fax2」を選択すると、操作パネル20に入力があったため(S52でYes)、入力に従って画面の表示が変更される。ここでは、送信先リスト23aで「Fax1」及び「Fax2」が選択されているため(S53でYes)、操作部41は、OKボタン23bを有効にさせる。ユーザ「User4」がOKボタン23bを押下すると(S54でYes)、操作部41は、ユーザ名「User4」、ジョブ名「Fax_20140108112012」、送信先のファックス番号「0x−xxxx−1xxx」及び「0x−xxxx−2xxx」を出力制限部45に渡し(S55)、処理は図16のステップS110に進む。
【0087】
図16のステップS110では、出力制限部45は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103(図3参照)から、受け取ったユーザ名「User4」に対応するセキュリティレベル「3」をユーザセキュリティレベルとして読み込む。また、出力制限部45は、記憶部10に記憶されているファックス送信先情報テーブル105(図5参照)から、受け取った送信先のファックス番号「0x−xxxx−1xxx」のセキュリティレベル「3」、及び、受け取った送信先のファックス番号「0x−xxxx−2xxx」のセキュリティレベル「3」を送信先セキュリティレベルとして読み込む(S111)。そして、出力制限部45は、ステップS110で読み込んだユーザセキュリティレベルと、ステップS111で読み込んだ送信先セキュリティレベルとの内、最も低いレベル「3」を対象セキュリティレベルとして決定する(S112)。
さらに、出力制限部45は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102(図2参照)から、受け取ったジョブ名「Fax_20140108112012」に対応するセキュリティレベル「3」を画像セキュリティレベルとして読み込む(S113)。そして、出力制限部45は、対象セキュリティレベル「3」と、画像セキュリティレベル「3」とを比較する(S114)。ここでは、画像セキュリティレベルの方が高くないため(S115でNo)、出力制限部45は、ジョブ名「Fax_20140108112012」と、送信先のファックス番号「0x−xxxx−1xxx」及び「0x−xxxx−2xxx」とをファックス制御部43に渡す(S116)。ファックス制御部43は、ジョブ名「Fax_20140108112012」を画像管理部46に渡す(S117)。
画像管理部46は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102(図2参照)からジョブ名「Fax_20140108112012」に対応するファイルパス「Fax¥FaxJob1」を読み込み(S118)、記憶部10の画像フォルダ101のファイルパス「Fax¥FaxJob1」から画像データを読み込み、ファックス制御部43に渡す(S119)。ファックス制御部43は、ファックス部33に、受け取った画像データを、ファックス番号「0x−xxxx−1xxx」及び「0x−xxxx−2xxx」を宛先として送信させ、終了する。
【0088】
次に、「PrintDocument1」のジョブ名で識別されるジョブを実行させた、「User2」のユーザ名で識別されるユーザとは異なるユーザ「User3」が複合機1でジョブ名「PrintDocument1」で利用された画像データを、画像再利用で印刷の実行を指示したときの動作を、図1〜3、図6図7図9〜11及び図17を参照しながら説明する。
図10のステップS10において、操作部41は、図6に示されているようなログイン画面21を操作パネル20に表示させる。
操作部41は、外部I/F31からジョブデータを受信していないため(S11でNo)、操作パネル20に入力が有ったか否かを確認する(S12)。ユーザが、ユーザ名入力領域21aに「User3」を、パスワード入力領域21bに「password3」を入力すると(S12でYes)、操作部41は、入力に従って画面の表示を変更させる。ログインボタン21cが押下されると(S13でYes)、ユーザ情報テーブル103(図3参照)に、入力されたユーザ名「User3」が存在し、また、入力されたパスワード「password3」も一致するため(S14でYes)、操作部41は、操作パネル20に機能選択画面22(図7参照)を表示させる(S16)。ユーザ「User3」が、画像再利用ボタン22cを押下すると(S17でYes、S18でNo、S24でNo、S30でYes)、処理は図11のステップS40に進む。
【0089】
図11のステップS40では、操作パネル20に入力があったため、入力に従って画面の表示が変更され、操作部41は、操作パネル20に再利用画像選択画面24(図9参照)を表示させる。このとき、操作部41は、保存画像情報テーブル102(図2参照)からジョブ名欄102a、ユーザ名欄102b及び機能欄102cに格納されている情報を読み込んで、再利用画像リスト24aに表示させる。また、OKボタン24bを無効にさせる。
ユーザ「User3」が再利用画像リスト24aでジョブ名「PrintDocument1」を選択すると、操作パネル20に入力があったため(S41でYes)、入力に従って画面の表示が変更される。ここでは、再利用画像リスト24aにおいてジョブが選択されているため(S42でYes)、操作部41は、OKボタン24bを有効にさせる。ユーザ「User3」がOKボタン24bを押下すると(S43でYes)、操作パネル20に入力があったため、入力に従って画面の表示が変更される。ここでは、選択されたジョブの機能が「Scan」でも「Fax」でもないため(S44でNo、S50でNo)、操作部41は、ユーザ名「User3」及びジョブ名「PrintDocument1」を出力制限部45に渡し(S56)、処理は図17のステップS130に進む。
【0090】
図17のステップS130では、出力制限部45は、記憶部10に記憶されているユーザ情報テーブル103(図3参照)から、受け取ったユーザ名「User3」に対応するセキュリティレベル「2」をユーザセキュリティレベルとして読み込む。そして、出力制限部45は、ステップS130で読み込んだユーザセキュリティレベルを対象セキュリティレベルとして決定する(S131)。
さらに、出力制限部45は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102(図2参照)から、受け取ったジョブ名「PrintDocument1」に対応するセキュリティレベル「2」を画像セキュリティレベルとして読み込む(S132)。そして、出力制限部45は、対象セキュリティレベル「2」と、画像セキュリティレベル「2」とを比較する(S133)。ここでは、画像セキュリティレベルの方が高くないため(S134でNo)、出力制限部45は、ジョブ名「PrintDocument1」を印刷制御部44に渡す(S135)。印刷制御部44は、受け取ったジョブ名「PrintDocument1」を画像管理部46に渡す(S136)。
画像管理部46は、記憶部10に記憶されている保存画像情報テーブル102から、ジョブ名「PrintDocument1」に対応するファイルパス「Print¥PrintJob1」を読み込む(S137)。そして、画像管理部46は、記憶部10の画像フォルダ101のファイルパス「Print¥PrintJob1」から画像データを読み込み、印刷制御部44に渡す(S138)。印刷制御部44は、受け取った画像データに基づいて、印刷部34に印刷を行わせ(S139)、終了する。
【0091】
以上のように、本実施の形態によれば、保存された画像データのユーザと、その画像データを再利用するユーザとが一致していなくても、画像データが保存されたときのセキュリティレベルを保ったまま、その画像データを再利用することができる。
【0092】
以上に記載した実施の形態においては、スキャン機能における送信先はメールアドレスの例をあげたが、メールアドレスに限定されるわけではない。
【0093】
以上に記載された実施の形態では、画像データを再利用するユーザのユーザセキュリティレベル及び画像データの送信先の送信先セキュリティレベルの全てが、再利用する画像データの画像セキュリティレベル以上でない限り、その画像データを送信先に送信することができないようになっているが、このような例に限定されるものではない。例えば、ユーザセキュリティレベルが画像セキュリティレベル以上であることを条件として、画像セキュリティレベル以上の送信先セキュリティレベルを有する送信先にだけ画像データを送信するように構成されていてもよい。このような場合、画像セキュリティレベルよりも低い送信先セキュリティレベルを有する送信先がある場合には、操作部41が画像データの再利用ができない旨のメッセージにそのような送信先を示す情報(例えば、送信先名等)を含めて、操作パネル20に表示させてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1 複合機、 10 記憶部、 20 操作パネル、 30 実行部、 31 外部I/F、 32 スキャナ部、 33 ファックス部、 34 印刷部、 40 制御部、 41 操作部、 42 スキャナ制御部、 43 ファックス制御部、 44 印刷制御部、 45 出力制限部、 46 画像管理部、 47 画像セキュリティレベル設定部、 100 画面データ、 101 画像フォルダ、 102 保存画像情報テーブル、 103 ユーザ情報テーブル、 104 スキャン送信先情報テーブル、 105 ファックス送信先情報テーブル。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17