特許第6263571号(P6263571)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6263571着席式頸椎牽引装置及びその角度感知方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6263571
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】着席式頸椎牽引装置及びその角度感知方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/042 20060101AFI20180104BHJP
【FI】
   A61F5/042 A
   A61F5/042 C
   A61F5/042 Z
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-80556(P2016-80556)
(22)【出願日】2016年4月13日
(65)【公開番号】特開2017-170102(P2017-170102A)
(43)【公開日】2017年9月28日
【審査請求日】2016年4月13日
(31)【優先権主張番号】105109141
(32)【優先日】2016年3月24日
(33)【優先権主張国】TW
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 頸椎牽引角度自動化調整モニターシステム(コピー) 中原大学2015健康医療創業イノベーションコンテスト 2015年10月14日開催
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506255902
【氏名又は名称】中原大學
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】莊 炯承
(72)【発明者】
【氏名】陳 育安
(72)【発明者】
【氏名】張 家維
(72)【発明者】
【氏名】李 冠廷
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭58−171133(JP,U)
【文献】 特開昭59−200647(JP,A)
【文献】 特開2015−217231(JP,A)
【文献】 特開2007−313243(JP,A)
【文献】 特開2013−099424(JP,A)
【文献】 実開平06−003313(JP,U)
【文献】 国際公開第2006/006316(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/042
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着席式頸椎牽引装置であって、引っ張りモジュール、オーバーハング部材、牽引部材、圧力感知モジュール、感知モジュールを有し、
前記オーバーハング部材は、棒部材と車輪軸を有し、前記車輪軸は、前記棒部材の一端に枢設され、前記棒部材の反対端は、前記引っ張りモジュールの片側に垂直に設置され、 前記牽引部材は、牽引ロープと牽引ヘッドギアを有し、前記牽引ロープの一端は、前記引っ張りモジュールに連接され、その反対端は、前記牽引ヘッドギアに連接され、前記牽引ロープは前記オーバーハング部材に沿って設置され、並びに前記オーバーハング部材の一端を通して下方へと垂れ下がり、
前記圧力感知モジュールは、前記牽引ヘッドギアに設置され、ストレージユニット、表示ユニットとアラームユニットは、前記圧力感知モジュールに電気的に連接され、前記アラームユニットは、アラーム音を発し、
前記感知モジュールは、前記オーバーハング部材の一端を通して下方へと垂れ下がる前記牽引ロープの一部に設置され、前記ストレージユニット、前記表示ユニットと前記アラームユニットは、前記感知モジュールに電気的に連接され、
前記オーバーハング部材の一端点が下方へと延伸し、水平面に垂直な角度を基準とし、垂れ下がる前記牽引ロープの一部は基準の前記角度を偏移して牽引角度を形成し、前記感知モジュールにより前記牽引角度を感知し、並びに前記牽引角度を前記ストレージユニットに保存し、前記牽引角度を前記表示ユニットに表示することを特徴とする着席式頸椎牽引装置。
【請求項2】
前記感知モジュールは三軸加速度計或いは/及びジャイロスコープであることを特徴とする請求項1に記載の着席式頸椎牽引装置。
【請求項3】
前記ストレージユニットは、前記感知モジュールが牽引角度を感知し発する感知シグナルを受け取って保存することを特徴とする請求項1に記載の着席式頸椎牽引装置。
【請求項4】
前記アラームユニットは、プレ設定角度範囲を備え、
前記牽引角度が、プレ設定角度範囲より大きいか小さいと、前記アラームユニットは、アラーム音を発することを特徴とする請求項1に記載の着席式頸椎牽引装置。
【請求項5】
前記牽引ヘッドギアは、固定部材と少なくとも1個の環状ベルトを有し、
前記固定部材は、前記牽引ロープの反対端に設置され、
前記少なくとも1個の環状ベルトは、前記固定部材に固定されることを特徴とする請求項1に記載の着席式頸椎牽引装置。
【請求項6】
前記牽引ヘッドギアは、固定部材、牽引サポートフレームと少なくとも1個の環状ベルトを有し、
前記固定部材は、前記牽引ロープの一端に設置され、
前記牽引サポートフレームは、前記固定部材に固定して設置され、
前記少なくとも1個の環状ベルトは、前記牽引サポートフレームに掛けて設置されることを特徴とする請求項1に記載の着席式頸椎牽引装置。
【請求項7】
前記圧力感知モジュールは、前記少なくとも1個の環状ベルトの内側に設置されることを特徴とする請求項5或いは6に記載の着席式頸椎牽引装置。
【請求項8】
前記ストレージユニットは、前記圧力感知モジュールが牽引圧力を感知し発する圧力感知シグナルを受け取って保存することを特徴とする請求項7に記載の着席式頸椎牽引装置。
【請求項9】
前記アラームユニットは、プレ設定圧力範囲を備え、前記牽引圧力が前記プレ設定圧力範囲より大きいか、小さい時には、前記アラームユニットは、アラーム音を発することを特徴とする請求項8に記載の着席式頸椎牽引装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療設備及びその使用方式に関し、特に着席式頸椎牽引装置及びその角度感知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
首と肩の痛みは現代人にしばしば出現する問題である。
長期的な姿勢不良は、骨格、筋肉或いは神経上の病的症状を引き起こす。
このような問題は、人々の生活を不便にし、生活の質を低下させてしまう。
頸部の疼痛はしばしば見られる疾病であり、個人の健康においても、医療資源全体においても、非常に重要な問題である。
【0003】
近年はスマートフォン、タブレット型コンピューターが発展し、オンラインでホームページを閲覧し、ビデオを視聴し、通信ソフトでチャットし、或いは携帯電話内のゲームをプレイする等その使用法はどんどん多様化している。
上述の装置はすべて携帯できるため、いつでも取り出し使用できる。
そのため、バスや電車を待っている時であろうと、車内であろうと、どんなに短い時間でも、人々はスマートフォン或いはタブレット型コンピューターを用いることができる。
しかも、スマートフォン或いはタブレット型コンピューターの使用では、下向きにスクリーンを見る必要があるため、長時間下向きにスマートフォン或いはタブレット型コンピューターを使う状況下では、頸部疼痛を生じる可能性は高くなる。
【0004】
上述の原因は、人体の頸部及びその付近の筋肉、靭帯等の部位の関節が、バランスが崩れた圧力作用を受けることで、人体頸部位置の血液循環が悪くなり、疼痛等の不快な感覚を生じるもので、長期間抑圧を受ければ変形して痛みを発する。
前述の問題に対して、従来の東洋医学の療法では、鍼灸、マッサージ、温湿布に伝統的な推拿法を加え、その不当に圧を受ける部位を矯正し、疼痛等症状を軽減する。
伝統的な推拿治療過程では、施力の強さ及びバランスはコントロールが難しく、治療効果が大きく割り引かれてしまっている。
【0005】
よって現在では、大多数は機械による頸椎牽引を治療手段としている。
機械牽引は頸椎退化性関節炎(頸椎骨棘)或いはつい間板ヘルニアに常用される。
神経根圧迫を併発する病人に対する機械式頸椎牽引は現在臨床上では、頸肩疼痛に対する主要な保守治療方式である。
頸椎牽引は、着席式と臥式の2種に分けられる。
前者はスペースを節減でき、後者は患者が比較的楽である。
但し、後者に使用する必要な牽引力は比較的大きく、身体とベッドとの間の抵抗を克服しなければならない。
現在では主に着席式頸椎牽引が主流である。
その中で、着席式牽引は、牽引過程において、角度の偏移、或いは牽引圧力のコントロール不適当等の状況が発生しやすい。
牽引角度の偏移或いは牽引圧力の不適当は、治療効果に対して悪影響を及ぼし、治療の効果を低下させてしまう。
よって、これら要因をいかにして抑えるかは、非常に重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は牽引角度の変化を探知し、操作者或いは使用者に、対応する調整と修正を行うように提示でき、また本発明は牽引圧力の変化を探知し、操作者或いは使用者に、対応する調整と修正を行うように提示でき、さらに牽引角度と牽引圧力の変化を保存し、操作者或いは使用者に後続処理と診断の依拠を提供できる着席式頸椎牽引装置及びその角度感知方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による着席式頸椎牽引装置は、引っ張りモジュール、オーバーハング部材、牽引部材、感知モジュールを有する。
該オーバーハング部材は、該引っ張りモジュールの片側に設置される。
該牽引部材一端は、該引っ張りモジュールに連接され、反対端は該オーバーハング部材の一端を通して下方へと垂れ下がる。
該感知モジュールは、該オーバーハング部材の一端を通して下方へと垂れ下がる牽引ロープの一部分に設置される。
該オーバーハング部材の一端点は下方へと延伸し、水平面に垂直な角度を基準とし、垂れ下がる牽引部材の一部はある牽引角度の偏りを示し、該感知モジュールにより該牽引角度を感知する。
【0008】
本発明の一実施形態において、該感知モジュールは、三軸加速度計及び/或いはジャイロスコープである。
【0009】
本発明の一実施形態はさらに、ストレージチップを有し、該感知モジュールが該牽引角度を探知し、発する感知シグナルを保存する。
【0010】
本発明の一実施形態はさらに、アラームユニットを有し、それはプレ設定角度範囲を備え、該牽引角度が、プレ設定角度範囲より大きいか小さいと、該アラームユニットは、アラーム音を発する。
【0011】
本発明の一実施形態において、該牽引部材は、牽引ロープと牽引ヘッドギアを有し、該牽引ロープの一端は、該引っ張りモジュールに連接され、その反対端は、該牽引ヘッドギアに連接される。
【0012】
本発明の一実施形態において、該牽引ヘッドギアは、固定部材と少なくとも1個の環状ベルトを有し、該固定部材は、該牽引ロープの反対端に設置され、該少なくとも1個の環状ベルトは、該固定部材に固定される。
【0013】
本発明の一実施形態において、該牽引ヘッドギアは、固定部材、牽引サポートフレーム、少なくとも1個の環状ベルトを有する。
該固定部材は、該牽引ロープの一端に設置され、該牽引サポートフレームは、該固定部材に固定して設置され、該少なくとも1個の環状ベルトは、該牽引サポートフレームに掛けて設置される。
【0014】
本発明の一実施形態はさらに、圧力感知モジュールを有し、該少なくとも1個の環状ベルトの内側に設置される。
【0015】
本発明の一実施形態はさらに、ストレージユニットを有し、該圧力感知モジュールが牽引圧力を感知し発する圧力感知シグナルを保存する。
【0016】
本発明の一実施形態はさらに、アラームユニットを有し、それはプレ設定圧力範囲を備え、該牽引圧力が該プレ設定圧力範囲より大きいか、小さい時には、該アラームユニットは、アラーム音を発する。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、牽引角度の変化を探知し、操作者或いは使用者に、対応する調整と修正を行うように提示でき、また本発明は牽引圧力の変化を探知し、操作者或いは使用者に、対応する調整と修正を行うように提示でき、さらに本発明は牽引角度と牽引圧力の変化を保存し、操作者或いは使用者に後続処理と診断の依拠を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1本発明による着席式頸椎牽引装置の第一実施形態の立体図である。
図2本発明による着席式頸椎牽引装置の第一実施形態の使用模式図である。
図3本発明による着席式頸椎牽引装置の第一実施形態のXYZ空間の使用模式図である。
図4本発明による着席式頸椎牽引装置の第一実施形態のYZ平面の使用模式図である。
図5本発明による着席式頸椎牽引装置の第一実施形態のXZ平面の使用模式図である。
図6本発明による着席式頸椎牽引装置の第一実施形態の水平回転の使用模式図である。
図7本発明による着席式頸椎牽引装置の第二実施形態の模式図である。
図8本発明による着席式頸椎牽引装置の一実施形態の電性連接の模式図である。
図9本発明による着席式頸椎牽引装置の第三実施形態の模式図である。
図10本発明による着席式頸椎牽引装置の第四実施形態の模式図である。
図11本発明による着席式頸椎牽引装置の第五実施形態の模式図である。
図12本発明による着席式頸椎牽引装置のステップのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1図2は本発明による着席式頸椎牽引装置の立体図と使用模式図である。
図に示す通り、本実施形態は着席式頸椎牽引装置1である。
頸椎牽引は、頸椎の関節位置の病変の治療に主に用いられる。
頸椎は平均でない圧力作用を受けると、頸椎部位の血液循環が不良となり、疼痛等の不快な感覚を生じる。
さらには、頸椎は長期間圧迫を受けると、骨格変形等を生じ、より深刻な疼痛現象を発生する。
【0020】
上述の状況に対して、着席式頸椎牽引は一つの治療手段である。
本実施形態による着席式頸椎牽引装置1は、引っ張りモジュール10、オーバーハング部材20、牽引部材33と感知モジュール40を有する。
オーバーハング部材20は、引っ張りモジュール10の片側に設置する。
【0021】
牽引部材33の一端は、引っ張りモジュール10に連接され、その反対端はオーバーハング部材20の一端を通して下方へと垂れ下がる。
感知モジュール40は、オーバーハング部材20の一端を通して下方へと垂れ下がる牽引ロープ30の一部に設置され、オーバーハング部材20の一端点は下方へと延伸し、水平面に垂直な角度を基準とし、垂れ下がる牽引部材33の一部はある牽引角度310の偏りを示し、感知モジュール40により、該牽引角度310を探知する。
本実施形態では着席式頸椎牽引を行う過程において、牽引部材33の牽引角度310を感知できる。
こうして操作者(医者或いは看護人員等)は、牽引角度310の状況を随時知ることができ、適当に角度を調整でき、これにより頸椎牽引の治療は最良の治療効果を達成できる。
【0022】
着席式頸椎牽引装置1は、引っ張りモジュール10、オーバーハング部材20、牽引部材33と感知モジュール40を有する。
オーバーハング部材20は、棒部材21と車輪軸23をさらに有する。
車輪軸23は、棒部材21の一端に枢設される。
棒部材21の反対端は、引っ張りモジュール10の片側に設置され、それは引っ張りモジュール10に垂直である。
牽引部材33一端は、引っ張りモジュール10の内部に連接される。
牽引部材33はオーバーハング部材20の棒部材21に沿って設置され、その反対端は、オーバーハング部材20の車輪軸23を通して、地面へと垂れ下がる。
牽引部材33は、牽引ロープ30と牽引ヘッドギア31を有する。
牽引ロープ30の一端は、引っ張りモジュール10に連接され、その反対端は、牽引ヘッドギア31に連接される。
牽引ロープ30はオーバーハング部材20に沿って設置される。
牽引ヘッドギア31は、固定部材311と少なくとも1個の環状ベルト312を有する。
固定部材311は、牽引ロープ30の反対端に固定され、少なくとも1個の環状ベルト312は、固定部材311上に固定される。
感知モジュール40はオーバーハング部材20の一端を通して下方へと垂れ下がる牽引ロープ30の一部の上に設置され、感知モジュール40は、三軸加速度計、或いはジャイロスコープである。
本実施形態の引っ張りモジュール10は、シート100のバックレスト101上方に設置され、使用者(患者等)は着席状態で頸椎の牽引治療を行うことができる。
【0023】
本実施形態において、三軸加速度計は、X軸、Y軸、Z軸方向の電圧値を備える。
三軸加速度計を水平に置くと、X軸とY軸は水平面で、Z軸はX軸とY軸に垂直な水平面である。
センサーが傾斜を生じると、X軸、Y軸或いは/及びZ軸は、重力の影響を受け、その電圧数値が変わる。
さらにこれら数値は公式の演算を通して、三軸の角度変化値を算出することができる。
この部分は従来の技術であるため、ここでは説明しない。
一方、ジャイロスコープは、加速度計が感知できない角速度を感知し、回転を続けるジャイロを一定の電圧状態とする。
センサーが振動すると、ジャイロの水平を変え、しかも周囲の電圧も変わり、数値積分を算出し、物体回転の角度を導き出すことができる。
【0024】
図3図6は本発明による着席式頸椎牽引装置の第一実施形態のXYZ空間の使用模式図、YZ平面の使用模式図、XZ平面の使用模式図、水平回転の使用模式図である。
図に示す通り、本実施形態において、着席式頸椎牽引を行う時には、使用者はシート100上に着席する。
しかも、使用者の背中はバックレスト101にもたれ、使用者の着席姿勢を固定する。
使用者の頭部2は、牽引ヘッドギア31に掛けられる。
牽引ヘッドギア31の少なくとも1個の環状ベルト312が2個の環状ベルト312である時、2個の環状ベルト312はそれぞれ第一環状ベルト313と第二環状ベルト314である。
第一環状ベルト313は、頭部2を取り囲み、その内側はそれぞれ頭部2のあごと両頬位置に接触する。
第二環状ベルト314は同様に頭部2を取り囲み、その内側は頭部2の後頭部に接触する。
【0025】
本実施形態において、着席式頸椎牽引装置1により治療を行う時には、引っ張りモジュール10は牽引部材33を引いて収める。
牽引部材33の垂れ下がる部分は、車輪軸23と棒部材21の方向に沿って牽引収納される。
すなわち、牽引ロープ30の反対端は、牽引ヘッドギア31をそのままの方向に引き、同時に使用者の頭部2は、牽引ロープ30の引っ張り作用を受ける。
頭部2は外力に引っ張られた状況下で、それはそのままの方向で身体を連動し、これにより頸椎はまっすぐな状態となる。
引っ張りモジュール10は持続プル&ホールド、間歇プル&ホールド或いは段階的プル&ホールド等の引っ張り方式に設定できる。
本実施形態では、使用者の必要に応じて、上述の引っ張り方式の調整を行うことができる。
上述の状況下で、牽引部材33は頭部2を長時間プル&ホールドし、頸椎は外力作用下の角度に維持される。
このような方式により、頸椎変形を調整する治療手段を更生する。
【0026】
図3に合わせて示す通り、牽引部材33の垂れ下がる部分オーバーハング部材20の一端を、支点として偏移し、オーバーハング部材20の一端を三次元空間の座標軸の0点とする。
感知モジュール40は、牽引ロープ30の垂れ下がる部分上に設置される。
【0027】
図4に合わせて示す通り、二次元空間では、牽引部材33はYZ平面の牽引角度310にある。
一般的に、着席式頸椎牽引治療の手段は、頭部2を引っ張ってホールドすることを利用する。
この引っ張りは、使用者の真正面(Y軸方向)と真上(Z軸方向)に対して作用する。
図に示す通り、牽引部材33が、オーバーハング部材20の一端より第一角度θ1の偏移を行うと、感知モジュール40は、牽引ロープ30の垂れ下がる部分において、牽引部材33の牽引角度310が第二角度θ2であると感知する。
相似三角形の原理に基づき、第二角度θ2は第一角度θ1に等しいことが分かる。
よって、感知モジュール40は、着席式頸椎牽引装置の牽引過程における牽引角度310を感知できる。
【0028】
図5に合わせて示す通り、二次元空間では、牽引部材33はYZ平面の牽引角度310であることが分かる。
正常状況下では、着席頸椎牽引治療の方式は、左へ偏移したり、右へ偏移したりしないはずである。
着席式牽引治療の過程では、使用者の頭部2が居眠り或いは自分自身で気付かない状況下で、牽引角度310の変化を生じることもある。
図に示す通り、牽引部材33が、オーバーハング部材20の一端から第三角度θ3の偏移を示すと、牽引部材33の垂れ下がる部分に設置された該感知モジュール40により、牽引部材33の牽引角度310を感知し、同様に相似三角形の原理に基づき、第三角度θ3を知ることができる。
【0029】
図6は、牽引角度310の角度変化を示す。
図に示す通り、図6は、XY平面の牽引角度310、つまり第一角度θ1が図4の牽引角度310と相同だと示すが、図6ではさらに回転角度を追加する。
使用者の頭部2がある角度の回転を行うと、牽引角度310は同様に第一角度θ1であるが、使用者の頭部2の回転によって、変化しない。
しかし、頭部2の回転は、牽引部材33の牽引ロープ30の回転をもたらす他、この状況では、頸椎牽引治療に対して深刻な影響を及ぼし、治療効果が得られないばかりか、頸椎に対して深刻な傷害を及ぼす恐れさえある。
よって、感知モジュール40が牽引ロープ30の回転を感知すると、牽引ロープ30は角度θ4の回転を行う。
こうして、正確に頸椎牽引の角度を制御でき、治療の効果を高めることができる。
【0030】
本実施形態は従来の技術の欠点に対して改良を加える。
従来の技術の着席式頸椎牽引装置は、頸椎牽引等治療手段に用いることができる。
しかし、頸椎牽引治療を行う過程では、使用者(患者等)が居眠り或いは自分自身でも察知できない状況下で、頭部が左右に偏移或いは回転し、これにより頸椎牽引の牽引角度は操作者(医師或いは看護人員等)がもともと設定した頸椎矯正の治療角度と違ってくることがある。
このような状況下で、治療効果が不良となり、或いは頸椎傷害等の状況を生じる恐れがある。
【0031】
よって、本実施形態は、着席式頸椎牽引装置を提供し、オーバーハング部材20の一端が下方へと垂れ下がる牽引部材33の牽引ロープ30に設置される感知モジュール40を利用する。
牽引部材33を牽引し、使用者の頭部を引っ張ってホールドする時、オーバーハング部材20の一端点は下方へと延伸し、水平面に垂直な角度を基準とする。
水平面に垂直な角度の基準に基づき、牽引部材33がこの基準に対して、牽引角度310を偏移すれば、感知モジュール40は牽引角度310を感知できる。
こうして操作者は、着席式頸椎牽引装置1の使用者に対する牽引角度310即時に、しかも明確に知ることができ、対応する調整を適時に行うことができ、こうして最良の治療手段と効果を提供することができる。
【0032】
図7は、本発明による着席式頸椎牽引装置の第二実施形態模式図である。
図に示す通り、本実施形態と第一実施形態との差異は、以下の通りである。
本実施形態は、圧力感知モジュール50をさらに有する。
圧力感知モジュール50は牽引ヘッドギア31の少なくとも1個の環状ベルト312の内側に設置される。
使用者は、牽引ヘッドギア31を装着し、少なくとも1個の環状ベルト312の第一環状ベルト313は、頭部2を取り囲み、圧力感知モジュール50は、頭部2のあご位置に接触する。
【0033】
頸椎牽引治療の過程では、外力は牽引ロープ30を牽引し、これにより牽引ロープ30は牽引ヘッドギア31を引き動かす。
この時使用者の頭部2は、外部の引っ張り作用を受け、頭部2は第一環状ベルト313のプル&ホールドを受ける。
この際の主要な受力位置は、頭部2のあご位置である。
こうして、圧力感知モジュール50は、第一環状ベルト313の引っ張りと頭部2のあごの抵抗引っ張りを受け、牽引圧力Pを感知することができる。
【0034】
圧力感知モジュール50は、半導体単一チップを直接加工する薄膜状のストレインゲージで、気体或いは液体の圧力を測定することができる。
圧力感知モジュール50は、シリコン結晶板により製作する圧力を受けることができる薄膜で、この圧力ダイアフラムの周縁は固定され、圧力ダイアフラムの中央は、平均分配の圧力を受け止める。
圧力は、圧力ダイアフラムの中央より受け取り測定される。
この圧力ダイアフラムの中央と周縁上には、それぞれ2個の半導体ストレインゲージを取り付け、ホイートストンブリッジを形成する。
圧力感知モジュール50はブリッジ式回路の圧力感知構造で、それは一定の圧力範囲内で、リニア電圧出力を得ることができ、測定数値とする。
このように、操作者或いは使用者着席式頸椎牽引装置1の使用者に対する牽引圧力を即時に、しかも明確に知ることができ、対応する調整を適時に行うことができ、こうして最良の治療手段と効果を提供することができる。
【0035】
図8は本発明による着席式頸椎牽引装置の一実施形態の電性連接模式図である。
図に示す通り、本実施形態はさらに、ストレージユニット41、表示ユニット43とアラームユニット45を有する。
上述のストレージユニット41、表示ユニット43とアラームユニット45は、感知モジュール40と圧力感知モジュール50にそれぞれ電気的に連接する。
感知モジュール40が、牽引角度310を感知すると、同時に感知シグナル400を発する。
ストレージユニット41は、感知シグナル400を受け取って保存する。
圧力感知モジュール50が牽引圧力Pを感知すると、同時に、圧力感知シグナル500を発する。
ストレージユニット41は、圧力感知シグナル500を受け取って保存する。
こうして、保存される複数の感知シグナル400と複数の圧力感知シグナル500のデータにより、治療過程が明確になり、治療功効の判断と後続処理の依拠とすることができる。
【0036】
さらに、前記と同様、感知モジュール40は感知シグナル400を発し、圧力感知モジュール50は圧力感知シグナル500を発する。
表示ユニット43は、感知シグナル400と圧力感知シグナル500を受け取り、しかも感知シグナル400と圧力感知シグナル500の情報を表示する。
こうして、表示ユニット43に即時に表示でき、操作者或いは使用者は、現在の牽引角度310と牽引圧力Pの数値を便利に知ることができ、即時に適当な調整を行うことができる。
【0037】
さらに、前記と同様、感知モジュール40は、感知シグナル400を発し、圧力感知モジュール50は、圧力感知シグナル500を発する。
アラームユニット45は、感知シグナル400と圧力感知シグナル500を受け取り、しかもアラームユニット45は、プレ設定角度範囲とプレ設定圧力範囲を備える。
牽引角度310が、プレ設定角度範囲より大きいか小さいと、アラームユニット45はアラーム音を発し、操作者或いは使用者に、牽引角度310の過大或いは過小を知らせる。
牽引圧力Pがプレ設定圧力範囲より大きいか小さいと、アラームユニット45は同様にアラーム音を発する。
上述の2種の状況に対応するため、2種のアラーム音を設定可能で、これにより操作者或いは使用者に対する通知の便利を図る。
【0038】
図9は、本発明による着席式頸椎牽引装置の第三実施形態の模式図である。
図に示す通り、本実施形態と第一実施形態との差異は、以下の通りである。
本実施形態のオーバーハング部材20の棒部材21はさらに、第一棒体211と第二棒体212を有する。
第一棒体211の外径は、第二棒体212の外径より大きい。
第一棒体211の一端は、第二棒体212の一端に連接し、第二棒体212は、第一棒体211内に収納される。
第一棒体211の反対端は、引っ張りモジュール10の片側に設置され、第二棒体212の反対端には、車輪軸23を設置する。
本実施形態の第二棒体212は、自由に伸縮し、棒部材21の全体的な長さをコントロールでき、これにより牽引部材33の牽引角度310を調整し、頸椎牽引治療の便を図る。
【0039】
図10は本発明による着席式頸椎牽引装置の第四実施形態の模式図である。
図に示す通り、本実施形態と第一実施形態との差異は、以下の通りである。
本実施形態のオーバーハング部材20の様式は、第一実施形態とは異なり、本実施形態のオーバーハング部材20の一端は、引っ張りモジュール10に設置され、オーバーハング部材20の反対端は、軸部材210に通して設置される。
牽引ロープ30の一端は、引っ張りモジュール10の内部に設置され、その反対端は、オーバーハング部材20の内部より外へと延伸し、軸部材210を巡って設置された後、牽引部材33下方へと垂れ下がる。
このように本実施形態は、別種の着席式頸椎牽引装置1を提供する。
【0040】
図11は本発明による着席式頸椎牽引装置の第五実施形態の模式図である。
図に示す通り、本実施形態と第四実施形態との差異は、以下の通りである。
本実施形態の牽引ヘッドギア31の構造は、前記とは異なり、牽引ヘッドギア31はさらに、牽引サポートフレーム315を有する。
牽引サポートフレーム315は、固定部材311の下に設置され、少なくとも1個の環状ベルト312は、牽引サポートフレーム315の下方に掛けて設置される。
本実施形態において、牽引サポートフレーム315は硬体構造で、これにより引っ張りモジュール10は、牽引ロープ30を通して、頭部を引っ張りホールドする時、牽引サポートフレーム315の構造による引っ張りとホールドの下、2個の環状ベルト312が牽引する角度は、プレ設定の牽引角度310に近くなる。
さらに、本実施形態では、感知モジュール40を牽引サポートフレーム315に設置し、それが感知する牽引角度310は、実際に牽引し引っ張りホールドする牽引角度310に近くなる。
【0041】
本発明による着席式頸椎牽引装置のステップのフローチャートである図12に示す通り、本実施形態による着席式頸椎牽引の角度感知方法の第一ステップS1では、牽引部材33を吊り下げる。
第二ステップS2では、水平面に垂直な角度を基準とし、牽引部材33を基準から偏離するよう牽引し、牽引角度310を形成する。
第三ステップS3では、牽引角度310を感知する。
上述のステップにおいて、第二ステップではさらに、牽引角度310、及び牽引を感知する牽引部材33の牽引圧力Pを保存する。
第三ステップではさらに、牽引角度310がプレ設定角度範囲より大きいか小さいと、アラーム音を発する。
本実施形態では、着席式頸椎牽引装置1を使用し、上述の方法を行う。
【0042】
上記を総合すると、本発明による着席式頸椎牽引装置及びその角度感知方法は、感知モジュールを、オーバーハング部材の一端が下方へと垂れ下がる牽引部材の牽引ロープに設置することを利用する。
牽引部材を牽引し、使用者の頭部を引っ張ってホールドすると、オーバーハング部材の一端点は下方へと延伸し、水平面に垂直な角度を基準とし、牽引部材はこの基準に対して牽引角度を偏移し、感知モジュールは、牽引角度の変化を感知する。
こうして、操作者或いは使用者は、着席式頸椎牽引装置の使用者に対する牽引角度を、即時にしかも明確に知ることができ、対応する調整を適時に行うことができ、こうして最良の治療手段と効果を提供することができる。
さらに、圧力感知ユニットを提供し、牽引圧力を探知できる。
また、ストレージユニットを提供し、牽引角度と牽引圧力の数値を保存できる。
表示ユニットは、牽引角度と牽引圧力の数値を表示する。
アラームユニットは、使用者或いは操作者に、牽引角度が、プレ設定角度範囲より大きいか小さい、或いは牽引圧力の数値がプレ設定圧力範囲より大きいか小さいと知らせることができる。
【0043】
前述した本発明の実施形態は本発明を限定するものではなく、よって、本発明により保護される範囲は後述される特許請求の範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0044】
1 着席式頸椎牽引装置
2 頭部
10 引っ張りモジュール
100 シート
101 バックレスト
20 オーバーハング部材
21 棒部材
211 第一棒体
212 第二棒体
23 車輪軸
30 牽引ロープ
31 牽引ヘッドギア
33 牽引部材
310 牽引角度
311 固定部材
312 環状ベルト
313 第一環状ベルト
314 第二環状ベルト
315 牽引サポートフレーム
40 感知モジュール
400 感知シグナル
41 ストレージユニット
43 表示ユニット
45 アラームユニット
50 圧力感知モジュール
500 圧力感知シグナル
θ1 第一角度
θ2 第二角度
θ3 第三角度
θ4 轉動角度
P 牽引圧力
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12