(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1Aは、ミキサー又はバイオリアクターなどの従来の混合システム100を示す。このシステムは、適用される用途に応じて、混合、処理動作、バイオリアクターの機能、及び/又は生物学的、化学的又は薬学的な反応処理を実行するように構成されている。
【0038】
図に示すように、システム100は、バッグ支持構造104を含むことができる。バッグ支持構造104は、バッグ支持構造104の内部へのアクセスを可能にするようにバッグ支持構造104の底側部分に配置された入口ポート126を有することができる。バッグ支持構造104はまた、バッグ支持構造壁106を備え、バッグ支持構造壁106は、例えばステンレス鋼、ポリマー、複合材料、ガラス又は他の金属から形成することができる。
【0039】
バッグ支持構造104は、バッグ支持構造104内の可撓性バッグに対する支持を提供するリフトアセンブリ102を含むことができる。リフトアセンブリ102を使用して操作できる他の構造のいくつかの例には、システム100の撹拌器、スパージャー又は任意の他の部品が含まれる。
図1のリフトアセンブリ102は、アセンブリ支持構造112を介してバッグ支持構造104の上側部分に取り付けられる。アセンブリ支持構造112は、リフトアセンブリ102によって持ち上げるべき所望の機械的負荷を支持するのに適した1以上の支持バー114、プレート又は任意の他の構造上の部品を有する。リフトアセンブリ102は、アセンブリ支持構造112上に据え付けられ、アセンブリ支持構造112に対して動くことができる持上げ部品108を含む。持上げ部品108は、折り畳み式バッグなどの可撓性バッグを折り畳んだ構成又は折り畳んでいない構成で支持するために使用できるフック118を含む1以上の持上げバー116の形態とすることができる。リフトアセンブリ102はまた、アセンブリ支持構造112に接続された第1の端部と持上げ部品108に接続された第2の端部とを有するケーブル110を含む。ケーブルは、動かすべき部品を支持することが可能な任意の適した構成(例えば、チェーン、ロープ、撚糸など)のステンレス鋼、ポリマー、天然繊維又はエラストマ材料から作ることができる。リフトアセンブリ102はまた、アセンブリ支持構造112に対して持上げ部品108を動かすようにケーブル110に接続された原動デバイス120を含むことができる。原動デバイスは、モーター(図示)、プーリシステム、及び/又は手動のクランクとすることができる。原動デバイス120は、ケーブル110を延長又は後退させ、例えばその結果、持上げバー116を上昇又は降下させるために使用される。
【0040】
バッグ支持構造104はまた、持上げバー116の上昇、降下、及び/又は停止を制御するために、バッグ支持構造壁106の側面上に動作パネル124を含むことができる。原動デバイス120に動作可能に付随するリール122からケーブル110が延びると、持上げバー116は降下する。
【0041】
図1Bは、
図1Aの混合システムの部品を示す概略側面図である。システム100は、バッグ支持構造104に嵌合する可撓性バッグ128を含む。リフトアセンブリ102は、可撓性バッグ128を持ち上げて支持するように構成されている。
【0042】
バッグ支持構造104は、様々な寸法を有することができ、可撓性バッグ128を少なくとも部分的に囲繞、支持及び/又は収容するバッグ支持構造壁106を含み、可撓性バッグ128は、バッグ支持構造104によって支持されるように構成されている。バッグ支持構造壁106は、可撓性バッグ128を囲繞及び/又は収容することが可能な任意の適した形状を有することができる。典型的には、バッグ支持構造104は再利用可能である。バッグ支持構造壁106は、非磁性金属又は合金など、非磁性特性を有する実質上剛性材料から形成される。バッグ支持構造壁106を形成するために使用できる材料の非限定的な例には、ステンレス鋼、アルミニウム、ガラス、樹脂含浸ガラス繊維又は炭素繊維、ポリマー(例えば、高密度ポリエチレン、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ナイロン又は他のポリアミド、ポリエステル、フェノールポリマー、及びこれらの組合せ)が含まれる。他の実施形態では、バッグ支持構造は、折り畳み式バッグを含まないが、代わりに、典型的には、プラスチックの自己支持型の剛性又は半剛性シングルユース容器を備える。バッグ支持構造壁106は、実質上気密の特性を有するバッグ支持構造104を提供することができ、大気圧を上回ることも下回ることもあるシステム圧力に耐える材料から構築することができる。バッグ支持構造壁106は、単一又は複数の材料層で構築することができる。
【0043】
バッグ128は、折り畳み式バッグ、例えばポリマーのバッグとすることができる。追加又は別法として、一実施形態では、バッグ128のすべて又は一部分が、硬質ポリマー、金属、及び/又はガラスなどの実質上剛性材料を含む。可撓性バッグ128は、典型的には、シングルユース又は使い捨てのものであり、好ましくは、バッグ支持構造壁106から容易に取り外し可能に構成されているが、他の例では再利用可能とすることもできる。バッグ128は、好ましくは、流体を受けることが可能な気密シールされて事前に滅菌バッグである。
【0044】
可撓性バッグ128は、液体130を収容するように構築及び構成され、液体130は、化学的又は生物学的な反応などの所望のプロセスを実施するのに必要な反応物質、媒体、及び/又は他の部品を含有する。可撓性バッグ128は、使用時に液体130がバッグのみに実質上接触したままであり、バッグ支持構造壁106に接触しないように構成されている。かかる実施形態では、可撓性バッグ128は、使い捨てとすることができ、単一の反応又は一連の反応に使用することができ、その後バッグは廃棄される。可撓性バッグ128内の液体130がバッグ支持構造壁106に接触しない場合、バッグ支持構造壁106を清浄にすることなく再利用することができる。すなわち、バッグ128内で反応が生じた後、バッグ128をバッグ支持構造104から除去して、第2のバッグに置き換えることができる。第2のバッグは、シングルユースのものとすることができる。第2の反応は、第1のバッグ又は再利用可能なバッグ支持構造104を清浄にする必要なく、第2のバッグ内で実施することができる。
【0045】
図1Bに示すように、バッグ支持構造104及び可撓性バッグ128は、入口ポート134(バッグ支持構造の上部付近に位置する)と、出口ポート144A(バッグ支持構造の底部付近に位置する)とを含むことができる。これらのポートは、可撓性バッグに対する液体及び/又は気体の導入及び除去を容易にすることができる。他の入口ポートを使用して、異なる気体組成物を提供することもでき、及び/又は可撓性バッグ128内への導入前に気体の分離を可能にすることもできる。これらの入口ポートは、スパージャー138の形態とすることができる。スパージャーとは、特有の気体又は空気を液体中へ導入してこの空気又は気体を液体中へ撹拌及び/又は溶解させるために例えばバイオリアクター内で使用されるデバイスである。スパージャー138は制御システム132によって制御され、それによって各スパージャーを互いから独立して機能させることができ、可撓性バッグ128内への異なる気体の制御を可能にする。配管は、典型的には、例えば可撓性バッグ128に対して液体を導入及び除去するための送達及び収集ラインを形成するように、それぞれ入口及び/又は出口ポート(134及び144A)に接続される。バッグ支持構造壁106及び可撓性バッグ128はまた、採取、分析(例えば、液体中に溶解した気体のpH及び/又は量の判定)又は他の目的で使用できる1以上の出口ポート144Bを含むことができる。
【0046】
可撓性バッグ128は、可撓性バッグ128に対して液体、気体などを添加又は撤収するための開口、管、及び/又はバルブである1以上の接続150を含むことができる。これらの接続150はそれぞれ、流れセンサ及び/又はフィルタ(図示せず)を含むことができる。
【0047】
バッグ支持構造壁106は、バッグ支持構造壁106の内部に位置する1以上のデバイスと1以上のポンプ、コントローラ、並びに/又は電子機器(例えば、センサ電子機器、電子インターフェース、及び加圧気体コントローラ)又は他のデバイスとの相互接続を容易にするユーティリティタワー140を含むことができる。かかるデバイスは、制御システム132を使用して制御することができる。
【0048】
図1Bに示すように、システム100はまた、下部の磁気撹拌器142を有する撹拌システム200を含み、下部の磁気撹拌器142は、例えば、可撓性バッグ128及びバッグ支持構造壁106の外部に位置する磁気駆動システム121を使用して、可撓性バッグ128内の単一の軸の周りを回転させられる。この撹拌システム200は、好ましくは、制御システム132によって制御される。
【0049】
撹拌及びバルクヘッドシステム200はまた、バッグ128及びバッグ支持構造壁106の底部内の開口に嵌合される1以上のバルクヘッドユニット138を含むことができる。本明細書では、「バルクヘッド」という用語は、例えば流体、配管などの通過を可能にするように壁を通って取り付けられた継手を意味する。異なる実施形態では、バルクヘッドユニット138はバルクヘッドスパージャー、バルクヘッドセンサ又はバルクヘッド支持体である。バルクヘッドスパージャーは、システム100内へ気体を送達するために使用される。バルクヘッドセンサは、システム100内の状態を監視及び試験するために使用される。バルクヘッド支持体は、システム100内の撹拌中にバッグ又は撹拌器が動かないように支持するのを助ける。これらの部品は、制御システム132によって制御される。
【0050】
バルクヘッドユニット138は、スパージャーとして利用することができる。スパージャーとは、特有の気体又は空気を液体中へ導入してこの空気又は気体を液体中へ撹拌及び/又は溶解させるために使用されるデバイスである。スパージャーはまた、バッグ128内への導入前に気体を分離することによって、異なる気体組成物を提供する。これらのバルクヘッドスパージャー138は制御システム132によって制御され、それによって各スパージャーを互いから独立して機能させることができ、バッグ128内への異なる気体の制御を可能にする。
【0051】
追加として、バッグ支持構造104は、機械的消泡デバイスなどの消泡システムを含むことができる。消泡デバイスは、一例では、可撓性バッグ128の外部に位置するモーターを含む第2の駆動システム123を使用して回転させられる第2の撹拌器143である。第2の撹拌器143は、可撓性バッグ128のヘッド空間148内に含まれる気泡を崩すために使用され又は遠心力を介して細胞を濃縮して培養液へ戻すために使用される。消泡システムは、制御システム132を介してセンサ136(例えば、気泡センサ)と電気的に通信している。センサ136は、ヘッド空間148内の気泡のレベル又は量又は可撓性バッグ128内の圧力を判定し、それによって消泡システムの調整又は制御を作動させる。他の実施形態では、消泡システムは、あらゆるセンサから独立して動作される。
【0052】
バッグ支持構造壁106はまた、可撓性バッグ128内の液体130のレベルを観察するためのサイト窓146を含むことができる。
【0053】
バッグ支持構造104は、バッグ支持構造104の輸送を容易にするようにバッグ支持構造壁106に取り付けられた脚部152及び車輪154を含むことができる。
【0054】
図2は、本発明の原理によって構築された撹拌システム200を示す。撹拌又は混合システム200は、磁気撹拌器142及び磁気駆動システム121を備える。
【0055】
磁気撹拌器142は、可撓性バッグ128内で使い捨てであり、可撓性バッグ128内に位置する。可撓性バッグ128は、バッグ支持構造104のバッグ支持構造壁106の内面に沿って密接に嵌合する。バッグ支持構造壁106は、バッグ支持構造104の底部を形成する底部プレート219を含むことができる。バッグ支持構造壁106は、底部プレート219の中心内に形成された撹拌器ポート217又は開口を有することができる。
【0056】
好ましくは、撹拌器ポート217内にディスク状のインサート215が嵌合される。磁気駆動システム121は、バッグ支持構造104の外部に位置し、
図2に示すように、撹拌器ポート217内に設置されたディスク状のインサート215に嵌合する。ディスク状のインサート215の平坦な底面は、外部駆動システム121に対する均一のインターフェースを提供する。図示の例では、バッグ支持構造壁106の底部プレート219は、バッグ支持構造104の底面上に支持表面を形成する。底部プレート219及びディスク状のインサート215は、可撓性バッグ128及び撹拌器142を支持する。撹拌器142を受けて保持するための可撓性バッグ128の剛性部分がないことに留意されたい。さらに、撹拌器142を受けて保持するために可撓性バッグに取り付けられ又は他の方法で固定されたレシーバーもない。
【0057】
磁気撹拌器142は、システム200の混合プロセスを実行する。磁気撹拌器142は、可撓性バッグ128内で回転し、プロセス又は反応の一部として物質を混合するのを助ける。
【0058】
磁気撹拌器142は、撹拌器ハブ204を含む。一実施形態では、撹拌器ハブ204は、低い円筒形の形状を有する。ハブ204の構造材料は、好ましくは、プラスチックなど、非磁性で耐食性材料である。
【0059】
磁気撹拌器142は、好ましくは、1以上のパドル状の羽根又はブレード206A、好ましくは2以上の羽根又はブレード206Aを含み、羽根又はブレード206Aは、撹拌器ハブ204に取り付けられ又は据え付けられ又は撹拌器ハブ204と一体として形成される。ブレード206Aは、ハブ204から垂直に突出することができ、ハブが均衡に回転するようにハブ204の周辺部で均一に隔置することができる。羽根/ブレード206Aは、例えば、ピン(図示せず)によって撹拌器ハブに取り付けることができる。他の実施形態では、3以上の羽根/ブレードが撹拌器ハブに固定され、好ましくはハブの周囲に等しく隔置される。羽根/ブレード206Aは、可撓性バッグ128内で流体などの物質と係合して物質を混合する。
【0060】
典型的には、羽根/ブレードのピッチは、物質の最適の混合を実現するように設定される。羽根/ブレードが回転すると、軸方向又は半径方向に誘導される力が生じ、それによって物質又は流体がハブの回転方向に応じて下方又は上方へ押しやられる。
【0061】
磁気撹拌器142は、撹拌器ハブ204の垂直回転軸に沿って中心に形成された流れチャネル209を含むことができる。このチャネル209により、磁気撹拌器142が動作している間に、可撓性バッグ128内で軸方向の流れが可能になる。撹拌器ハブ204は、可撓性バッグ128の内面よりわずかに上に配置され、それによって流体がハブ204の下を通って流れチャネル209を通過することが可能になる。この構成を用いると、磁気撹拌器142の回転によって遠心流が生じ、流体は押し流され、磁気撹拌器142の側部を越えて流れチャネル209を上へ進む。羽根/ブレード206Aが回転すると、この回転によって、この経路全体にわたって流体を押し出す圧力に差が生じる。また、この回転は、磁気撹拌器142全体にわたって流体を容易に押し流すことによって、清浄プロセス中に役立つことができる。ブレードのピッチ及び撹拌器の動作中の回転方向に応じて、流体は、他方の方向へ進むこともあり、流れチャネル209を下へ進んで磁気撹拌器142まで流れる。
【0062】
磁気撹拌器142は、好ましくは、プラスチックの撹拌器ハブ204内に取り付けられ又は埋め込まれた2以上のハブマグネット208を含む。これらのマグネットは、典型的には、撹拌器ハブ204の本体内へ成型又は機械加工された空隙内へ設置される。これらの空隙は、磁気駆動システム121との適合した引力のために磁界がハブ204の垂直軸に沿って誘導されるような向きである。
【0063】
好ましくは、磁気撹拌器142は、均一の数のマグネットのアレイを形成するように円形に撹拌器ハブ204の周囲に等間隔をあけて隔置された3以上のハブマグネット208を含む。ハブマグネットの数は、必要とされる所望の磁束及びハブ204の物理的な寸法の制約に基づいて決定される。典型的には、バッグ支持構造が大きければ大きいほど、より多くのマグネットが必要とされる。ハブマグネット208は、好ましくは、より強い磁界を生じさせる高性能の希土類マグネットである。例えば、一実施形態では、ネオジウム−鉄−ホウ素から作られたマグネットが使用される。
図2〜
図6に示すように、撹拌器軸受け構造213は、ハブ204が中心軸の周りを回転することが可能になるように、また可撓性バッグ128の内部で可撓性バッグ128に接触してハブ204を支持するように、磁気撹拌器142に取り付けることができ、可撓性バッグ128は、底部プレート219の上面上に配置される。撹拌器軸受け構造213は、ローラ又は玉軸受を含む軸受けアセンブリとすることができる。
【0064】
軸受けアセンブリは、内側軸受けレース212−I及び外側軸受けレース212−Oを含むことができ、内側軸受けレース212−Iは、撹拌器ハブ204の下部周囲に取り付けられ、具体的には、ハブ204の底部外縁部内に形成された凹部内に配置される。内側軸受けレース212−Iは、二重玉軸受け構成を介して外側軸受けレース212−Oに結合又は噛合させることができる。この構成では、玉軸受214はレースを通って延び、スペーサが各玉軸受214を互いから分離する(図示せず)。軸受けレース212−I/212−Oと二重玉軸受214とを組合せることで、ハブ204は軸の周りを自由に回転することが可能になり、底部プレート219上に配置又は載置された可撓性バッグ128にはほとんど又はまったく摩擦がかからない。
【0065】
玉軸受け構成は、典型的には、単一の玉又は複数の玉の構成である。単一の玉の構成は、二重玉軸受け構成の場合は2つのレベルの玉軸受を有するのに対して、1つのレベルの玉軸受しかないことを特徴とする。この軸受け構成は、半径方向の軸受、アンギュラコンタクト軸受又はスラスト軸受け型とすることができる。
図3Aでは、撹拌器軸受け構造213は、二重玉のアンギュラ又はアキシャルコンタクト軸受け構造であり、その軸受けレースは、シールされていてもシールされていなくてもよい。シールされていない玉軸受を撹拌器軸受け構造に使用することで、流体は玉軸受の周りを流れることが可能になり、使用時に軸受の潤滑(すなわち、小さい摩擦)及び冷却が提供される。この軸受け構成により、全体的に低摩擦の支持が撹拌器に提供される。
図3Bは、別の可能な玉軸受け構造を示し、撹拌器軸受け構造213は軸方向又は垂直方向に位置合わせされている。この構成では、外側軸受けレース212−Oは、少なくとも部分的にハブ204より下に位置する。任意の他のタイプとすることができるブレード/羽根206Bも示すこの実施形態では、代替の軸受け構造213は、例えば
図3Aに示す解決策と比較すると90°回転させられる。
図3Aでは、撹拌器軸受け構造は、半径方向に位置合わせされる。
図3Bでは、軸受け構造は、軸方向に位置合わせされ、このようにして、外側軸受けレース212−Oはバッグ128に接続されたブート210の下側部分に載置されるため、ハブ204とバッグ128との間の間隔を簡単にさらに増大させることができる。
【0066】
玉軸受及び内側/外側軸受けレースは、好ましくは、耐食性、低コスト、軽量、及び/又は使い捨ての材料から作られる。これにより、使用のたびに軸受け構成を廃棄することが可能になり又は別法として、再利用できるように容易に滅菌/清浄にすることが可能になる。全体的にセラミック材料から作られた軸受は、より強いマグネット、高いRPM、全体的な重量の低減を必要とする用途で又は高温で腐食性物質が存在する極めて苛酷な環境で、金属又はステンレス鋼の軸受より優れていることがある。開示の装置の一実施形態で組み込まれた軸受での使用に適していることのあるセラミック材料には、窒化ケイ素(Si
3N
4)、酸化ジルコニウム(ZrO
2)、酸化アルミニウム(Al
2O
3)又は炭化ケイ素(SiC)が含まれる。軸受けレースはまた、プラスチック又はニッケル−ベリリウム合金から作ることもできる。開示の撹拌システムのプロトタイプでは、本発明者らは、酸化ジルコニウム、すなわちZrO
2を使用した(Xing Lun Bearings Group Limited、Ningbo、China)。酸化ジルコニウムなどのセラミック材料及び窒化ケイ素などのハイブリッドセラミックに加えて、玉軸受を形成するために使用できる他の適した材料には、例えば、プラスチック材料、クロム又はステンレス鋼が含まれる。玉リテーナ及びシールは、PEEK(登録商標)(Victrex(登録商標)Bearings Suppliers)又はTECAPEEK(登録商標)(ENSINGER、GmbH FED REP GERMANY、Nufringen)又は任意の他の高強度ポリマー材料から機械加工することができる。玉リテーナはまた、セラミック、鋼鉄、ナイロン、ポリイミド、フェノール樹脂、Bakelite、銅又は青銅から作ることもできる。
【0067】
セラミックガラスのような表面は、金属の表面と比較すると、極めて低い摩擦係数を提供する。セラミック玉は、必要とする潤滑剤がより少なく、ステンレス鋼の玉より大きい硬度を有し、その特性は、軸受け寿命の増大に寄与する。セラミックの熱特性は、ステンレス鋼の玉の熱特性より良好であり、その結果、高速での発熱及び保温がより小さくなる。完全にセラミックの軸受は、耐食性が非常に高く、非導電性で非磁性である。
【0068】
図2に示すように、撹拌器ハブ204は、ハブ204を可撓性バッグから離隔させるように、支持構造210内に配置される。支持構造210は、可撓性バッグ128に接触しており、撹拌器142とバッグ128の内面との間の接触を低減させるための環状ブート構造を構成することができる。
【0069】
さらに、
図2で、支持構造210は、可撓性バッグ128の内面に接触する環状ブート構造であり、可撓性バッグ128の底面上に位置する。ブート210の下面は、外側軸受けレース212−Oを可撓性バッグ128より上で支持するように、可撓性バッグ128の内面上に直接配置される。ブート210は、典型的には、プラスチックのリング、ワッシャ又はブッシングであり、好ましくは、ケイ素又はEPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー(Mクラス)ゴム)などの可撓性ポリマー材料から構成される。
図2で軸受け構造213に取り付けられている撹拌器ハブ204は、軸受けアセンブリに沿って回転し、外側軸受けレース212−Oはブート210内に圧入される。磁気駆動システム121は、バッグ支持構造104の外部に位置する磁力を介し、非金属又は非鉄のディスク状のインサート215を通って磁気撹拌器142の回転を制御する。
図2に示すように、磁気駆動システム121は、バッグ支持構造104及び可撓性バッグ128の外部に位置する。磁気駆動システム121と磁気撹拌器142内に埋め込まれたハブマグネット208との間の磁力のため、磁気駆動システム121から磁気撹拌器142へトルクが伝送される。
【0070】
磁気駆動システム121は、駆動ヘッドカウリング222に嵌合する駆動ヘッド216を含むことができる。駆動ヘッド216は、円筒形にすることができ、回転しない駆動ヘッドカウリング222内を回転することができる。
【0071】
磁気駆動システム121は、好ましくは、駆動ヘッド216内に取り付けられ又は埋め込まれてディスク状のインサート215より下に配置された2以上の駆動マグネット220を含む。これらの駆動マグネット220は、典型的には、成型又は機械加工された凹部内に設置される。これらの凹部は、駆動ヘッド216内へ形成されており、磁界がハブマグネット208に平行且つ回転軸に平行に誘導されるような向きであるが、駆動マグネット220とハブマグネット208との間の引力に適合している南北の向きを有する。
【0072】
好ましくは、磁気駆動システム121は、マグネットのアレイを形成するように駆動ヘッド216の周囲に等間隔をあけて隔置された3以上の駆動マグネット220を含む。駆動マグネットの数は、好ましくは、ハブマグネットの数と同じである。駆動マグネット220は、トルクの伝達によって可撓性バッグ128内の磁気撹拌器142を駆動することを可能にするのに必要な磁力を提供する。開示のシステムの一実施形態では、駆動マグネット220は、38〜50ニュートンの力であり、ハブマグネット208もまた38〜50ニュートンの力である。様々な組合せを使用することができる。駆動マグネット220が回転すると、ハブマグネット208間の磁引力のために磁気撹拌器142が回転し、ハブマグネット208と駆動マグネット220との間の磁引力のために磁気撹拌器142が駆動されて回転する。駆動マグネット220の運動によって生じる磁力により、逆の極のハブマグネット208が反応して同じ回転方向に動き、その結果、駆動ヘッド216が回転すると、磁気撹拌器142も回転する。駆動マグネットは、標準的なマグネットと比較するとより強い引力を生じさせる希土類マグネットである。
【0073】
駆動ヘッド216は、ディスク状のインサート215の外面における回転に関して駆動ヘッド216を支持及び支援する複数の部品を含むことができる。駆動ヘッド216は、駆動ヘッドカウリング222内で駆動マグネット220を支持するための駆動ヘッドベース218を含むことができる。駆動ヘッドカウリング222は、内側駆動マグネット220とともに駆動ヘッドベース218を囲繞する中空で円筒形の形状を有する。駆動ヘッド216は、回転しない駆動ヘッドカウリング222に対して駆動ヘッド216が回転することを可能にする回転盤又はスラスト軸受224を含む。回転盤軸受224は、駆動ヘッド216の上部中心部分の回転軸上で駆動マグネット220間に位置する。回転盤軸受224は、駆動ヘッドカウリング222の内面に沿って相互作用し、駆動ヘッド216の回転を引き起こす。駆動ヘッド216はまた、回転盤軸受224に平行な駆動ヘッド216の中心軸に沿って駆動ヘッドベース218の底部に取り付けられたスラストプレート226を含むことができる。
【0074】
磁気駆動システム121は、駆動ヘッド216及び回転可能なハブ204の回転を生じさせて制御するようにモーター202を駆動ヘッド216に接続する複数の部品を含む。磁気駆動システム121内のモーター202は、典型的には、可変速電気モーターなどの電気駆動モーター、空気駆動式モーター、油圧駆動式モーターなどである。モーター202は、モーター軸230に直接接続することができる。モーター軸230は、スラスト軸受228内で支持して終端させることができる。スラスト軸受228は、駆動ヘッド216のスラストプレート226に直接接続することができる。これにより、モーター202が動作しているときには、駆動マグネット220を含む駆動ヘッド216の回転が生じる。スラストプレートは、スラスト軸受より直径が大きく、スラスト軸受は、モーター軸より直径が大きい。したがって、スラストプレートは、スラスト軸受の上に同心円状に受けられ、スラスト軸受は、モーター軸の上に同心円状に受けられる。磁気駆動システム121内のこれらの駆動部分は、ともに軸方向に位置合わせされる。磁気駆動システム121が回転し始めると、磁気撹拌器142は、磁引力のために、駆動ヘッドと自動的に向き及び位置合わせされる。
【0075】
図3Aは、異なる成形ブレード/羽根206Bを有する代替撹拌器の実施形態を示す。これらのブレード/羽根206Bはまた、代替の軸受け構造213に関連して
図3Bにも示されている。この代替形態では、撹拌器142は、撹拌器ハブ204に取り付けられた薄い翼状の1組のブレード又は羽根206Bを含み、ブレード又は羽根206Bは、ハブ204から半径方向に突出し、概ね方形のプロファイルを有する。
図3Aの翼状の羽根は、羽根206Bの下にスパージャーを有するバイオリアクター内での使用に適していることがある。羽根に対する形状の変形形態は、混合/撹拌のトルクと程度の両方に影響を与える。
図2の羽根206Aは、羽根の表面積がより大きいため、より多くの体積と係合することが可能であることから、各回転中により大量の物質を混合することが可能である。羽根206Bは表面積が小さいにもかかわらず、羽根206Bはより速い速度で回転することができ、細い形状のため、各回転中に生じる摩擦をより小さくすることができる。1組の代替例では、羽根又はブレードは、いくつかの例を挙げると、円形の形状、正方形の形状又は方形の形状を有する。
図2及び
図3は、2つのブレード/羽根を有する撹拌器について説明するが、代替例は、撹拌器ハブに取り付けられた3以上のブレード/羽根を有する撹拌器である。
図2及び
図3では、羽根/ブレードは撹拌器ハブに据え付けられ又は取り付けられているが、別法として羽根/ブレードは、撹拌器ハブと一体化される。
図3Aは、二重玉のアンギュラ又はアキシャルコンタクト軸受け構造213である。
【0076】
図4は、ハブ204を支持するために使用される異なる軸受け構成を有する代替の撹拌器軸受け構造413を示す。この軸受け構成は、内側軸受けレース400−Iと外側軸受けレース400−Oとの間に結合された単一のレベルの玉軸受414(単一の玉軸受)を含む。外側軸受けレース400−Oは、ハブを可撓性バッグ及びバッグ支持構造(
図4には図示せず)の内面よりわずかに上へ上昇させるのを支援するために、外側軸受けレース400−O内へブートを実質上一体化するL字状の横断面を含む。内側軸受けレース400−Iは、ハブ204の周囲に取り付けられてこの周囲を囲繞し、L字状の外側軸受けレース400−Oよりわずかに短く、その結果、内側軸受けレース400−Iをバッグ支持構造104又は可撓性バッグ128の底部より上で隔置することができる。内側軸受けレース400−Iは、外側軸受けレース400−Oの上側部分に位置する1つのレベルの玉軸受414を介して外側軸受けレース400−Oに結合される。
【0077】
図5は、
図2に示す撹拌器に類似の磁気撹拌器142を示す。しかし、この例では、磁気撹拌器142は、変形するように適合された可撓性バッグ128の内面に撹拌器軸受け構造213及びブート210が接触した状態で、支持構造104の賦形部に嵌合することが示されている。賦形部は、可撓性バッグ128及び流体撹拌用撹拌器142を保持するキャビティ、リング状隆起部又は突起、溝又はポストのうちの1以上とすることができる。好ましくは、賦形部は、環状バッグ支持構造壁突起又は突出部500である。突起500は、可撓性バッグ128を収容するバッグ支持構造104の内壁内に位置し、バッグ支持構造壁106の底部プレート219の頂面より上に突出し、可撓性容器の壁の外側に位置する。このようにして、可撓性バッグ128を磁気撹拌器142とバッグ支持構造104との間に挟むことができる。本発明の一実施形態では、環状突起500は、可撓性バッグ128の内面上の中心の位置で磁気撹拌器142を支持及び維持するように、バッグ支持構造壁106の底部プレート219内で、上から見て円形に形成される。他の実施形態では、環状突起500は、可撓性バッグ128の上部又は側部又はその付近に位置する内面上の中心の位置で磁気撹拌器142を支持及び維持するように、バッグ支持構造壁106の側部又は上部プレート内に形成される。他の実施形態では、撹拌器に対して代替の箇所を提供するために、及び/又は同じバッグ内に複数の撹拌器を追加するために、バッグ支持構造壁のプレートの中に複数の環状突起を形成することができる。いくつかの実施形態では、突起は底部、側部又は上部のプレートと一体化されており、他の実施形態では、別個のワッシャ構造が底部、側部又は上部のプレートに固定される。特に、突起500は、可撓性バッグ128の中心の方へ内向きに突出しており、ブート(支持構造)210を突起500と係合でき、ブート210がこの突出部分502の内側に嵌合するように寸法設定される。撹拌器軸受け構造213は、ブート210に嵌合し、その結果、磁気撹拌器142は、バッグ支持構造壁106に対して所定の位置で保持される。この構成により、混合プロセス中に撹拌システム200が安定し、撹拌システム200がその所期の位置合わせされた箇所から離れないようになっている。突起500はまた、バッグ支持構造104内で可撓性バッグ128を配置又は保持するのを可能にする。上記で開示したように、全体的な目的を果たしながら、バッグ支持構造壁106の底部、側部又は上部のプレート219内に他の突起の形状を形成することもできる。
【0078】
図6は、
図2及び
図5に示す撹拌器に類似の磁気撹拌器142を示す。しかし、この実施形態では、磁気撹拌器142は、ブートの形態とすることができる撹拌器軸受け構造213及び支持構造210が可撓性バッグ128の内面に接触した状態で、バッグ支持構造壁環状溝600に嵌合する。バッグ支持構造壁環状溝600は、上から見ると、バッグ支持構造壁106の底部プレート219内へ形成された円形の形状を有する。またこのようにして、可撓性バッグを磁気撹拌器142とバッグ支持構造104との間に挟むことができる。この環状溝600は、ブート210の底面全体を受けるように成形され、撹拌器軸受け構造213の外側軸受けレース212−Oと、内面がブートに接触している可撓性バッグ128とを保持する。特に、溝600は、環状溝600の形状に共形となるように可撓性バッグ128をわずかに内向きに折り畳むことが可能であり、その結果、ブート(支持構造)210を賦形部と係合させることができ、ブート(支持構造)210は、可撓性バッグ128の表面を覆って形成された溝セクション602に嵌合し、可撓性バッグ128は、バッグ支持構造壁106の底部、側部又は上部のプレート219とブート210及び撹拌器ハブ204との間に挟まれる。
【0079】
溝600は、可撓性バッグ128の内面上の所定の位置に磁気撹拌器142を保持するように、バッグ支持構造壁106の底部、上部又は側部のプレート219内に形成することができる。この構成により、混合プロセス中に撹拌システム200が安定し、撹拌システム200がその所期の位置合わせされた箇所から離れないようになっている。この場合も、撹拌器142を受けて保持するための可撓性バッグ128の剛性部分がないことに留意されたい。さらに、撹拌器142を受けて保持するために可撓性バッグに取り付けられ又は他の方法で固定されたレシーバーもない。したがって、開示された本発明は、バッグ内の様々な箇所で配置及び保持できる撹拌器142を有する無レシーバー式可撓性バッグ128を備えるシステムを提供する。溝600はまた、バッグ支持構造104内で可撓性バッグ128を配置又は保持するのを可能にする。全体的な目的を果たしながら、バッグ支持構造壁106の底部、側部又は上部のプレート219内に他の溝の形状を形成することもできる。
【0080】
図7は、本発明の一実施形態によるバイオリアクターとすることができる混合システムを示し、本発明の原理によって構築された撹拌及び支持システム700を示す。バイオリアクターは、インサート730のバルクヘッドユニット開口に嵌合するスパージャー138を含む。簡単な形態では、本発明の一実施形態によるバイオリアクターは、バイオリアクターが好ましくは空気又は酸素ガス又は気体の混合物の入口として1以上のスパージャー138を有することを除いて、本発明の一実施形態によるミキサーにほぼ同一であり、スパージャー138は、概して、インペラブレード710付近及び/又はインペラブレード710の下に配置される。
【0081】
撹拌及び支持システム700は、上側部分及び下側部分を有するバッグ支持構造104及び可撓性バッグ128内で撹拌器706を磁気的に支持するための外部の下部磁気安定器702及び上部磁気安定器704を備える。撹拌器706は、バッグ支持構造104の上部に位置する上部磁気安定器704と、バッグ支持構造104の底部に位置する下部磁気安定器702との間に取り付けられる。
【0082】
撹拌器706は、撹拌器軸708と、撹拌器軸に取り付けられた1以上の回転可能なインペラとを含む。好ましくは、軸708の長さに沿って3つのインペラ710が取り付けられる。下部磁気安定器702は、可撓性バッグ128内の第1のコア磁気支持体712と、バッグ支持構造104及び可撓性バッグ128の外部に位置する第1の磁気駆動システム714とを含む。上部磁気安定器704は、可撓性バッグ128内の第2のコア磁気支持体716と、バッグ支持構造104及び可撓性バッグ128の外部に位置する磁気継手718とを含むことができる。上部磁気安定器704はまた、磁気継手718をバッグ支持構造104に取り付けて磁気継手718に追加の支持を提供するための支持ブラケット720及びブロック支持体722を含むことができる。本発明の別の実施形態(図示せず)では、上部磁気安定器704は、上部の磁気駆動を含むこともでき、上部又は第2のコア磁気支持体716は、追加の撹拌器を含むこともできる。
【0083】
撹拌器706並びに第1のコア磁気支持体712及び第2のコア磁気支持体716は、好ましくは上記のバッグである可撓性バッグ128内に位置する。本発明のデバイスの一実施形態では、可撓性バッグ128は、バッグ支持構造壁106の内面に沿って密接に嵌合する。バッグ支持構造壁106は、バッグ支持構造104の底部を形成する底部セクション724と、バッグ支持構造104の上部を形成する上部プレート726とを含む。バッグ支持構造壁106は、バッグ支持構造104内で底部セクション724の中心に形成された安定器ポート728又は開口を有する。
図7には、安定器ポート728に嵌合するディスク状のインサート730も示す。
【0084】
図8のバイオリアクターに示すように、このディスク状のインサート730は、好ましくは、インサートの片面上に位置する駆動システムスロット732と、駆動システムスロット732の周囲に沿って位置する2以上のバルクヘッドユニット開口734とを含む。磁気駆動システム714は、バッグ支持構造壁106の外部に位置し、ディスク状のインサート730の駆動システムスロット732に嵌合する。バッグ支持構造壁106の底部セクション724は、インサート730及び下部磁気安定器702を安定器ポート728の縁部に沿って定位置で支持するように湾曲したプロファイルを形成する。ディスク状のインサート730の平坦な頂面及び底面により、外部磁気駆動システム714及び第1のコア磁気支持体712に対して均一の平面のインターフェースが提供される。インサート730のバルクヘッドユニット開口734内には、スパージャー138が嵌合する。別法として、バルクヘッドユニット開口734は、インサートを定位置に保つための支持ユニット又は気体の組成を測定するセンサユニットとして使用される。
【0085】
図8に示すように、撹拌器706は撹拌器軸708を有し、撹拌器軸708は、各インペラ206、736を軸708に取り付けること、並びに撹拌器軸708を上部磁気安定器704(
図7と同様)及び第1のコア磁気支持体712に取り付けることを可能にするために、軸708の長さに沿って異なる間隔でスロット733を有する。
図7に戻ると、撹拌器軸708は、上端部709A、中間セクション709B、及び下端部709Cを有することができる。撹拌器軸708の上端部709Aは、上部磁気安定器704に取り付けられる。撹拌器軸708の中間セクション709Bには、インペラ710が取り付けられる。撹拌器軸708の下端部709Cでは、軸708が第1のコア磁気支持体712に取り付けられる。
【0086】
撹拌器706は、好ましくは、それぞれ2以上の羽根/ブレード(206B又は206C)を有するインペラ710を含み、これらの羽根/ブレードは、アーム736A/736Bによって互いに接続される。羽根/ブレード206B/206Cは、アーム736A/736B内へ嵌合する溝又はスロットを有し又は別法として、羽根206B/206Cは、ピン(図示せず)を介してアーム736A/736Bに取り付けられる。各アーム736A/736Bは、アーム736A/736Bの一方の端部で第1の羽根/ブレード206B/206Cに取り付けられ、アーム736A/736Bの他方の端部で第2の羽根/ブレード206B/206Cに取り付けられ、その結果、羽根/ブレード206B/206Cを有するインペラ710が外側で回転する。
【0087】
各インペラ710のアーム736A/736Bは、軸スロット733に嵌合してインペラ710のアーム736A/736Bと撹拌器軸708との間の取付けを可能にするように成形されたタブ部分(図示せず)を有することができる。各アーム736A/736Bは、取付け点に沿って撹拌器軸708の回転とともに回転する。これにより、撹拌器軸708がその回転をインペラ710に伝達するため、物質の混合及び撹拌が可能になる。
【0088】
図7に示すように、撹拌器軸708に沿って3つのインペラ710が取り付けられる。中間のインペラ及び下部のインペラは、上記のパドル状の羽根/ブレード206Aに類似の方形の形状を有する羽根/ブレード206Cを含む。これらの羽根/ブレード206Cは、細い又は狭いアーム736Bに取り付けられて撹拌器軸708に取り付けられる。上部のインペラは、
図3Aに示す上記の1組の薄い翼状の羽根/ブレード206Bを含むことができる。これらの羽根/ブレード206Bは、羽根206Bを撹拌器軸708に取り付けるためのより太いアーム736Aを有する。
【0089】
図8は、
図7に示す第1のコア磁気支持体712の横断面図を示す。下部磁気安定器702は、第1のコア磁気支持体712及び磁気駆動システム714を含む。第1のコア磁気支持体712は、可撓性バッグ128内でバッグ支持構造104の底部に配置される。磁気駆動システム714は、第1のコア磁気支持体712と磁気的に結合するように駆動システムスロット732内に配置される。磁気駆動システム714が使用されるとき、磁気駆動システム714と第1のコア磁気支持体712との間の磁束により、第1のコア磁気支持体712の回転が引き起こされる。
【0090】
第1のコア磁気支持体712は、1以上のマグネットを含む撹拌器ハブ804を含むことができる。撹拌器軸708の下端部709Cは、撹拌器ハブ804の上部に取り付けられ、撹拌器軸708が撹拌器ハブ804の回転とともに回転することを可能にする。アーム736A/736Bと同様に、撹拌器ハブ804は、撹拌器軸708の底端部(図示せず)で軸スロット733に直接取り付けられるように、スロット又はタブをその頂面上に含む。
【0091】
第1のコア磁気支持体712は、撹拌器ハブ804をインサート730及び可撓性バッグ128より上で支持しながら撹拌器ハブ804がその中心軸の周りを回転することを可能にするための下部のコア軸受け構造813を含むことができる。下部のコア軸受け構造813は、撹拌器ハブ204ではなく撹拌器ハブ804を支持するために使用されることを除いて、撹拌器軸受け構造213(
図6に示す)と同じ構成を有する。この下部のコア軸受け構造813は、上記のように二重玉軸受814を介して外側軸受けレース812−Oに結合された内側軸受けレース812−Iを含む軸受けアセンブリとすることができる。撹拌器ハブ204と同様に、内側軸受けレース812−Iは、撹拌器ハブ804の下部周囲に取り付けられ、具体的には撹拌器ハブ804の底部外縁部内に形成された凹部内に位置する。下部のコア軸受け構造813は、
図8に示す上記のブート(支持構造)210に嵌合する。
【0092】
撹拌器ハブ804の設計と撹拌器ハブ204の設計との間の主な違いは、撹拌器ハブ804内には外側コアマグネット808A及び内側コアマグネット808Bを含むことができることである。これらのマグネットは、小さな内側コアマグネット808Bと比較すると、外側コアマグネット808Aの寸法がより大きいことを除いて、上記のハブマグネット208に類似している。1組の小さな内側コアマグネット808Bがより大きい外側コアマグネット808Aによって囲繞されることで、撹拌器706の回転を制御しながらバッグ支持構造104の長さに沿って撹拌器706を安定させるのに十分な量の磁束が生じる。ハブマグネット208と同様に、マグネット808A及び808Bは、撹拌器ハブ804の本体内へ成型又は機械加工された空隙内へ送られる。これらの空隙は、磁気駆動システム714との適合した引力のために磁界が撹拌器ハブ804の垂直軸に沿って誘導されるような向きである。好ましくは、撹拌器ハブ804は、マグネットのアレイを形成するように撹拌器ハブ804の中心を囲繞する3以上の外側コアマグネット808A及び3以上の内側コアマグネット808Bを含む。マグネットの数は、必要とされる所望の磁束及び撹拌器ハブ804の物理的な寸法の制約に基づいて決定される。外側コアマグネット808A及び内側コアマグネット808Bは、好ましくは、高性能の希土類マグネットである。
【0093】
磁気駆動システム714は、第1のコア磁気支持体712の回転を制御することができ、この回転を撹拌器706の撹拌器軸708に移して、バッグ128内で物質の撹拌を引き起こす。磁気駆動システム714は、上記の同じ構成内に接続された磁気駆動システム121と本質的に同じ部品を含むことができる。
【0094】
磁気駆動システム714と磁気駆動システム121との間の主な違いは、マグネット構成である。磁気駆動システム714は、小さな内側駆動マグネット808Bと比較すると寸法がより大きい1組の外側駆動マグネット808Aを含む。これらの外側駆動マグネット808A及び内側駆動マグネット808Bは、駆動マグネット220と同様に、成型又は機械加工されて駆動ヘッド216内へ形成された凹部内に設置される。この磁気構成により、バッグ支持構造104の外部に位置するコア磁気駆動システム714とバッグ支持構造104及び可撓性バッグ128内の第1のコア磁気支持体712との間に強い磁束を生じさせて強い結合を形成することが可能になる。
【0095】
図9は、
図7に示す上部磁気安定器704の横断面図を示す。上部磁気安定器704の機能は、バッグ支持構造壁106の上部プレート726への取付け又は上部プレート726を通る取付けを必要とすることなく、バッグ支持構造104の上部から撹拌器706に対してさらなる支持を提供することである。上部磁気安定器704は、第2のコア磁気支持体716及び磁気継手718を含むことができる。第2のコア磁気支持体716は、好ましくは、可撓性バッグ128の上部面に沿ってバッグ支持構造104の上部に配置される。磁気継手718は、第2のコア磁気支持体716と磁気的に結合するように、上部プレート726の外面に配置される。撹拌器軸708の上端部709Aは、第2のコア磁気支持体716の底部に取り付けられる。したがって、撹拌器軸708が第2のコア磁気支持体716を回転させると、磁束により、上部プレート726の表面に沿って磁気継手718の回転が引き起こされる。
【0096】
第2のコア磁気支持体716は、上記の第1のコア磁気ベース804及び撹拌器ハブ204と比較すると類似の設計を有する第2のコア磁気ベース904を含むことができる。第1のコア磁気ベース804と同様に、第2のコア磁気ベース904は、撹拌器軸708の上端部709A(図示せず)で軸スロット733に直接取り付けられるように、スロット又はタブをその底面上に含む。
【0097】
図9に示すように、第2のコア磁気ベース904は、上部のコア軸受け構造913に取り付けることができ、それによって、第2のコア磁気ベース904がバッグ支持構造壁106の上部プレート726に沿って可撓性バッグ128内で容易に回転することが可能になる。上部のコア軸受け構造913は、可撓性バッグ128の頂面に沿って第2のコア磁気ベース904を支持するために使用されることを除いて、撹拌器軸受け構造213及び下部のコア軸受け構造813と同じ構成を有する。上部のコア軸受け構造913は、二重玉軸受915を介して外側軸受けレース914−Oに結合された内側軸受けレース914−Iを含む軸受けアセンブリである。下部のコア軸受け構造813と同様に、内側軸受けレース914−Iは、第2のコア磁気ベース904の上部周囲に取り付けられ、具体的には第2のコア磁気ベース904の上部外縁部内に形成された凹部内に位置する。上部のコア軸受け構造913は、安定性を維持しながら撹拌器軸708及び第2のコア磁気ベース904が回転中に進むのを防止するように、ブート210に嵌合する。上部のコア軸受け構造913は、バッグ支持構造壁106の一部分又はリッドと係合するように適合されている。
【0098】
第2のコア磁気支持体716はまた、第2のコア磁気ベース904内に第2のコアマグネット908を含むことができる。これらの第2のコアマグネット908は、上記のハブマグネット208に類似の希土類マグネットである。第2のコアマグネット908は、第2のコア磁気ベース904の本体内へ成型又は機械加工された空隙内へ送られる。これらの空隙は、磁気継手718との適合した引力のために磁界がベース904の垂直軸に沿って誘導されるような向きである。
【0099】
磁気継手718は、第2のコア磁気ベース904と比較すると類似の設計を有する結合ベース900を含むことができる。結合ベース900は、バッグ支持構造104の上部から結合ベース900を見下ろすと円形の形状を有する。結合ベース900は、上部プレート726の中心外面に沿って位置する。
【0100】
結合ベース900は、第2のコアマグネット908及びハブマグネット208に類似の希土類マグネットである結合マグネット902を含むことができる。結合マグネット902は、結合ベース900の本体内へ成型又は機械加工された空隙内へ送られる。これらの空隙は、第2のコア磁気支持体716との適合した引力のために磁界が結合ベース900の垂直軸に沿って誘導されるような向きである。
【0101】
磁気継手718はまた、接続片915内で結合ベース900の頂面に中心で取り付けられた支持軸906を含むことができる。接続片915は、結合ベース900の上部中心表面に取り付けられる短い管状の構造である。支持軸906は、接続片915内へ密接に嵌合して、結合ベース900に対する強い取付けを提供する。
【0102】
支持軸906の周囲に沿って、2組の軸軸受け構造916を取り付けることができる。
図9に示すように、一方の軸軸受け構造916は支持軸906の上側部分に取り付けられ、他方の軸軸受け構造916は軸906の下側部分に取り付けられ、その結果、支持軸906は中心の垂直軸に沿って容易に回転することができる。
【0103】
これらの軸軸受け構造916は、2つの異なる位置で支持軸906の回転を安定させるために軸軸受け構造916が使用されることを除いて、撹拌器軸受け構造213、下部のコア軸受け構造813、及び上部のコア軸受け構造913と同じ構成を有することができる。各軸軸受け構造916は、二重玉軸受917を介して外側軸受けレース918−Oに結合された内側軸受けレース918−Iを含む。どちらの軸軸受け構造916に対する内側軸受けレース918−Iも、支持軸906の外壁内に形成された凹部(図示せず)内に取り付けられる。
【0104】
磁気継手718はまた、支持軸906の中間セクションを囲繞するばね910を含むことができる。このばね910は、強い垂直方向の力を防ぎながら回転中の磁気継手718の調整可能性も可能にする弾性特性を有する。
【0105】
磁気継手718はまた、支持軸906に取り付けられて支持軸906の周りに嵌合する上部の短いブラケット912A及び下部の短いブラケット912Bを含むことができる。これらの短いブラケット912A/912Bは、軸軸受け構造916とばね910との間に配置される。短いブラケット912A/912Bは、平坦な側で軸軸受け構造916に直接配置され、ブラケットで支えられている横断面から見て反対側に沿って、ばね910に直接配置される。支持軸906に沿って軸軸受け構造916、ばね910、及び短いブラケット912A/912Bをこうして構成することで、第2のコア磁気支持体716に対する磁気継手とともに結合ベース900が回転するときに、結合ベース900にさらなる安定性が提供される。
【0106】
上部磁気安定器704はまた、支持ブラケット720を含む。短いブラケット912Aは、支持ブラケット720に取り付けられる位置で、支持軸906に沿って配置される。支持ブラケット720の中心セクションは、支持軸906に接続された短いブラケット912Aに取り付けられる。支持ブラケット720は、磁気継手718をバッグ支持構造壁106の上部プレート726へつなぐ。支持ブラケット720は、バッグ支持構造壁106の上部プレート726の中心の上に弧を形成する。支持ブラケット720は、弧の両端部で上部プレート726に取り付けられる。支持ブラケット720はまた、2以上のブロック支持体722に取り付けられた2以上の支柱を含む。ブロック支持体722は、結合ベース900の外周で上部プレート726に取り付けられ、磁気継手718に対してさらなる安定性を提供する。
【0107】
図10は、代替混合システムの実施形態を示す。この混合システムは、本発明の原理によって構築された撹拌及び支持システム1000を含む。
【0108】
システム1000は、撹拌器アセンブリ1706と、下部磁気安定器702と、撹拌器アセンブリ1706をバッグ支持構造104及び可撓性バッグ128内で支持するバッグ支持構造壁安定器1002とを備える。撹拌器アセンブリ1706は、バッグ支持構造104の底部で下部磁気安定器702に取り付けられる。
【0109】
撹拌器アセンブリ1706は、好ましくはセグメント軸である撹拌器軸1013と、セグメント軸1013の長さに沿って取り付けられた1以上のインペラ710とを含む。下部磁気安定器701は、バッグ128内に配置された第1のコア磁気支持体712と、
図7及び
図8に関連して上述したインサート730内に配置されたコア磁気駆動システム714とを含む。各バッグ支持構造壁安定器1002は、一方の端部でバッグ支持構造104の側部に取り付けられ、他方の端部でセグメント軸1013に取り付けられる。1以上の安定器1002が、撹拌器軸1013と支持構造104とを連結するように構成されている。
【0110】
撹拌器アセンブリ1706は、噛合軸セグメント1014間に取り付けられた主軸セグメント1012を有するセグメント軸1013を含み、それによってバッグ支持構造104の上部から底部までセグメント軸1013全体を形成する。
【0111】
撹拌器アセンブリ1706は、
図7〜
図9に示したものと同じインペラ設計を有する。撹拌器1706は、アーム736Bによって互いに取り付けられた2つのブレード/羽根206Cを有するインペラ710を含む。アーム736Bは、主セクション1012に沿った位置で、セグメント軸1013に取り付けられ、それによって、インペラ710はこの取付け軸に沿ってセグメント軸1013とともに回転することが可能になる。
【0112】
下部磁気安定器702は、
図7及び
図8に関連して上述したように、使用中の撹拌器アセンブリ1706を支持するとともに、撹拌器アセンブリ1706の回転を磁気駆動するように機能する。下部磁気安定器702は、第1のコア磁気支持体712及び磁気駆動システム714を含む。磁気駆動システム714が使用されるときには、磁気駆動システム714と第1のコア磁気支持体712との間の磁束により、第1のコア磁気支持体712の回転が引き起こされる。セグメント軸1013の底部主軸セグメント1012は、第1のコア磁気支持体712の上部に取り付けられる。したがって、磁気駆動システム714の起動により第1のコア磁気支持体712が回転すると、セグメント軸1013の回転が引き起こされ、したがって、回転式撹拌器アセンブリ1706によって撹拌が可能になる。
【0113】
バッグ支持構造104の両側でセグメント軸1013の支持を平衡させるように、セグメント軸1013に沿って異なる間隔で、好ましくは2以上のバッグ支持構造壁安定器1002が、バッグ支持構造壁106からセグメント軸1013まで同じ噛合軸セグメント1014で取り付けられる。好ましくは、支持構造の側壁106の異なる部分に撹拌器軸1013を連結するように、複数の安定器1002が半径方向配向で配置される。
【0114】
各バッグ支持構造壁安定器1002は、第1の端部及び第2の端部を有するロッド1004を含む。ロッド1004は、バッグ支持構造壁安定器1002に対して主支持及びコア構造を形成する。ロッド1004の第1の端部は、可撓性バッグを囲繞するバッグ支持構造104の一部分に取り付けられるように構成されており、第2の端部は、撹拌器軸1013に取り付けられるように構成されている。ロッドの第1の端部は、支持構造104の側側部分又は上側部分に取り付けることができる。上側部分は、支持構造104又は支持構造に付随するブラケット又はリッドの一体要素とすることができる。ロッド1004は、バッグ支持構造104からバッグ支持構造壁106を通ってセグメント軸1013上の取付けセクションまで垂直方向に延びることができる。これらのロッド1004は、例えばプラスチックから又は別法として金属から形成することができる。壁の安定器(並びに、同じく本明細書に開示する上部安定器)内で有用なロッドは、好ましくは剛性である。本明細書では、「剛性」という用語は、容易に曲がらず又は「可撓性」として記載する構造より可撓性小さい構造を指し、様々な幾何学的な形状、例えば円筒形、管状又は先細りした形状の剛性及び半剛性で、固体、中空又は複合の構造を包含するものである。いくつかの用途では、剛性ロッドをやや可撓性とすることができ、ある程度屈曲する能力が望ましいことがある。任意の剛性ロッドの主要な要件は、単に、剛性ロッドがインペラ又は撹拌器軸の中心から外れて動くのを抑制するのに十分な機械的完全性を有することである。
【0115】
バッグ支持構造壁安定器1002はまた、ロッド1004の遠位端部セクションをバッグ支持構造壁106の外面に取り付けるピンチブロック1006を含むことができる。別の例で、ロッド1004は、ピンチブロック1006が嵌合するバッグ支持構造壁106の外面に溶接され又は恒久的に接続される。
【0116】
図10及び
図11にさらに示すように、バッグ支持構造壁安定器1002はまた、ロッド1004の第2の端部を撹拌器軸1013の一部分に接続する軸受けブロックアセンブリ1016を含むことができる。ロッド1004の近位端部は、軸受けブロックアセンブリ1016に取り付けられる。軸受けブロックアセンブリ1016は、セグメント軸1013の噛合軸セグメント1014に直接取り付けられる。
【0117】
バッグ支持構造壁安定器1002はまた、可撓管1008を含む。ロッド1004のうち、バッグ支持構造104及び可撓性バッグ128内の部分は、可撓管1008によって囲繞される。この管は、可撓性バッグ内の流体に接触しないで可撓性バッグを通過できるように、ロッド1004を囲繞する。可撓管1008は、可撓管1008の両端部に管継手1009を含み、管継手1009は、一方の端部でバッグ支持構造壁106上のバーブ継手1010に取り付けられ、他方の端部で軸受けブロックアセンブリ1016上のバーブ継手1010に取り付けられる。可撓管1008は、ロッド1004の周りに嵌合し、必要な可撓性をバッグ支持構造壁安定器1002に提供するために可撓管1008の長さに沿ってベローズを含む。これらの可撓管は、好ましくは、例えばプラスチック又はポリマー材料から作られる。
【0118】
バッグ支持構造壁安定器1002はまた、バッグ支持構造壁106の内面に取り付けられ又は恒久的に溶接されたポートプレート1011を含む。ポートプレート1011は、ロッド1004がバッグ支持構造壁106を通ってバッグ支持構造104及び可撓性バッグ128内へ嵌合することを可能にする中心開口を含む。ポートプレート1011はまた、可撓管1008の管継手1009への取付けを可能にする中心のバーブ継手1010を含む。ポートプレート1011は、バッグ支持構造壁106への確実な取付けを可撓管1008及びロッド1004に提供する。
【0119】
図10はまた、バルクヘッドユニット138を示す。
【0120】
図11は、
図10に示すバッグ支持構造壁安定器1002の1つの横断面図を示す。バッグ支持構造壁安定器1002は、ポートプレート1011を用いて又は別法としてバルクヘッドユニット1100を用いて、バッグ支持構造壁106に取り付けることができ、ポートプレート1011とバルクヘッドユニット1100はそれぞれ、バーブ継手1010に嵌合されて可撓管1008に接続される。この結果、バッグ支持構造104の外側からバッグ支持構造壁106及び可撓性バッグ128を通って軸受けブロックアセンブリ1016へ内部までロッド1004を嵌合するための開いた経路が得られる。
【0121】
バルクヘッドユニット1100は、可撓管1008をバッグ支持構造壁106に取り付けるとともに、バッグ支持構造壁106を通る経路をロッド1004に提供するために、
図10に示すように、バッグ支持構造壁106に嵌合するねじ付きバルクヘッド継手とすることができる。バルクヘッドユニット1100は、バーブ(竹の子式)ファスナー1102(下部セクション)、スペーサ1106(中間セクション)、及びバルクヘッドベース(上部セクション)を含む3つの部分を備えることができ、これらの部分がともに組み合わされてバルクヘッドユニット1100を形成する。
【0122】
バルクヘッドユニット1100は、バッグ支持構造104の外部からバッグ支持構造壁106及び可撓性バッグ128に嵌合するバーブファスナー1102を含むことができる。バーブファスナー1102は、ロッド1004の挿入を可能にして必要な場合は外部支持体に取り付けられるバーブ中心セクション1108を含む。ファスナー1102はまた、バーブセクション1108を保護する保護タブ1110を含む。ファスナー1102は、ファスナー1102のシールを維持するようにファスナー1102の上側部分を囲繞するファスナーガスケット1111をさらに含む。
【0123】
バルクヘッドユニット1100はまた、バッグ支持構造104内からバッグ支持構造壁106及び可撓性バッグ128に嵌合するバルクヘッドベース1104を含むことができる。バルクヘッドベース1104は、可撓管1008への取付けを可能にするバーブ継手1010を含む。バルクヘッドベース1104はまた、取り付けられたときにバーブファスナーからベース1104をシールするベースガスケット1112を含む。
【0124】
図11にさらに示すように、バルクヘッドベース1104は、外側ねじ溝を含むことができ、バーブファスナー1102は、バルクヘッドベース1104をバーブファスナー1102内へねじ込むことを可能にする内側ねじ溝を含む。バルクヘッドユニット1100はまた、バルクヘッドベース1104とバーブファスナー1102との間に配置されたワッシャなどのスペーサ1106を含む。バルクヘッドベース1104は、スペーサ1106内の通路1114及びバーブファスナー1102の内側ねじ溝付きのセクションに嵌合して、バーブファスナー1102の外側溝付きのセクションとの締まり嵌合を形成する。
【0125】
可撓管1008は、バッグ支持構造壁106の端部に位置するバルクヘッドユニット1100のバーブ継手1010又はポートプレート1011のバーブ継手1010と、セグメント軸1013の端部に位置する軸受けブロックアセンブリ1016との間に取り付けることができる。
【0126】
軸受けブロックアセンブリ1016は、管継手1009で可撓管1008への取付けを可能にするバーブ継手1010を含むことができる。このバーブ継手1010は、軸受けブロックアセンブリ1016上のセクション1116で中間軸受けブロック1018に取り付けられる。中間軸受けブロック1018は、支持軸受1020を介してセグメント軸1013の噛合軸セグメント1014に取り付けられる。
【0127】
この支持軸受1020は、撹拌器軸受け構造213、特に軸軸受け構造916に構成が類似している。支持軸受1020は、二重玉軸受1023間に嵌合された内側及び外側レース(1022−I及び1022−O)を含む。玉軸受1023は、単一の玉軸受として構成することができ又は3以上の玉軸受を使用することもできる。外側レース1022−Oは、中間軸受けブロック1018に取り付けられ、内側レース1022−Iは、噛合軸セグメント1014に取り付けられて、軸受けブロックアセンブリ1016とセグメント軸1013との間に可撓性支持構造を形成する。この支持軸受1020の構成により、噛合軸セグメント1014は、玉軸受1023を介して軸受けブロックアセンブリ1016に取り付けられた状態で、セグメント軸1013の残り部分とともに回転することが可能になり、すなわち支持軸受1020は、安定器を撹拌器軸1013に連結しながら、安定器に対する軸の回転を可能にする。これらの玉軸受により、低減された摩擦で独立した回転が容易になる。
【0128】
図12は、バッグ支持構造の上部安定器1110の横断面図を示す。可撓性バッグは、上側部分及び下側部分を有する。流体を混合するために、撹拌器706が設けられる。撹拌器は、撹拌器軸708に取り付けられた1以上の回転可能なインペラ710を備える。撹拌器軸は、下端部及び上端部を有する。1以上の安定器1110は、撹拌器軸708の上端部と支持構造104Aの上側部分とを連結するように構成されている。
図12に示すように、バッグ支持構造の上部安定器1110は、アンカ要素、例えばポートプレートを用いて又は別法として継手1110、例えば可撓管1008に接続されるバーブ継手を含むバルクヘッドユニットを用いて、支持構造104Aの上側部分、例えば頂壁又はリッドに取り付けられる。本明細書では、「支持構造の上側部分」という用語は、垂直支持ロッド又はストラットに対するアンカとして働くことができる任意の構造を含むものとし、すなわち、このアンカには、それだけに限定されるものではないが一体型の支持構造の上部区分を含めて、支持構造を接続することができ、すなわち支持構造の上側部分は支持構造の一体要素であり、支持構造の側壁又は支持構造と係合するリッドからブラケットが延びる。継手1110は、バッグ支持構造104の外側から支持構造104Aの上側部分、バッグ128、及び内側可撓管1008を通ってロッド1004に嵌合して軸受けブロックアセンブリ1016と係合する開いた経路を提供する。
【0129】
図12の軸受けブロックアセンブリ1016は、可撓管1008の他方の端部を取り付けるための軸受けブロック継手、例えば別のバーブ継手と、ロッド1004の他方の端部を受けるためのブロック1015とを含むことができる。軸受けブロックアセンブリ1016は、安定器1110を撹拌器軸708の上端部に連結しながら安定器に対する軸の回転を可能にするための支持軸受1120をさらに備えることができる。この軸受けブロックアセンブリ1016は、他の点では、前述の撹拌器軸受け構造に構成上類似しており、レースウェイ、例えば二重玉軸受間に嵌合された内側及び外側レースを含む軸受1120を含むことができる。この支持軸受け構成により、外部の駆動器714がマウント780と係合されて撹拌器706と磁気的に結合したとき、噛合軸セグメント708はインペラ710とともに回転することが可能になる。
【0130】
図13〜
図20は、本発明の別の態様を示し、すなわち、半径方向又は擬似半径方向の磁気継手を使用して、外部の駆動マグネットから撹拌器のマグネットへの改善されたエネルギー伝達、並びに外部の動軸と撹拌器の結合及び減結合中の結合力のより良好な制御を行うことを示す。磁気撹拌器は、好ましくは、可撓性バッグ内で使い捨てであり、外部磁気駆動システム(121、714、1200)と磁気的に結合したときに回転軸の周りを回転するように構成されている。磁気撹拌器は、外部磁気駆動システムに付随する逆の極性駆動マグネットと磁気的に結合するように構成された1以上のマグネットを備える。撹拌器マグネットと駆動マグネットとの間の結合は、回転軸に対して概ね半径方向に生じる。
【0131】
図13A及び
図13Bは、駆動ヘッド1202を含む半径方向の磁気駆動システム1200のそれぞれ横断平面図及び側面図を示し、駆動ヘッド1202は、図示のように、回転しない駆動ヘッド上部1210及び駆動マウント1207に嵌合する。駆動ヘッド1202は円筒形であり、回転しない駆動マウント1207内で回転する。
【0132】
半径方向の磁気駆動システム1200は、好ましくは、駆動ヘッド1202内に取り付けられ又は埋め込まれてディスク状の駆動ヘッド上部1210より下に配置された2以上の駆動マグネット1206を含む。これらの駆動マグネット1206は、典型的には、成型又は機械加工された凹部内に設置される。これらの凹部は、駆動ヘッド1202内へ形成され又は支持リング1218を介して結合されており、磁界が回転軸に対して垂直又は中間の角度で誘導されるような向きであるが、駆動マグネット1206と類似の半径方向配向の撹拌器マグネット(以下でさらに論じる)との間の引力に適合している南北の向きを有する。回転式駆動ヘッド1202は、上部及び下側スラスト軸受(それぞれ1212−U及び1212−L)によって支持される。半径方向の駆動システムは、1以上の半径方向の軸受1216をさらに含むことができる。
【0133】
図14及び
図15は、流体容器を有する撹拌器ハブアセンブリ1240に結合された外部駆動システムの駆動ヘッド1202の横断平面図及び側面図を示す。この構成では、駆動システム1200のマグネット1206は内側部品を形成し、撹拌器ハブアセンブリのマグネット1226は、駆動ヘッド1202の回転に同期して回転させられる。撹拌器ハブアセンブリは、マグネット1226を含み、これらの撹拌器マグネットを支持するプラスチック(例えば、HDPE)の本体1230、低炭素鋼リング1232、及びベース壁1222をさらに含むことができる。バッグ又は流体容器の外側では、駆動ヘッド1202が軸受1212−U及び1216によって支持される。駆動ヘッド1202は、磁束に対する経路及び駆動マグネット1206に対する追加の支持を提供する低炭素鋼リング1241をさらに含むことができる。
【0134】
図16及び
図17は、無レシーバー式リテーナシステムにおける半径方向の磁気的結合のさらなる改良形態を示す。
図16で、外部の駆動ヘッド1202及びそのマグネット1206は、この場合も、マウント780によって支持されるバッグ128の外側に位置する内側構成内に配置される。マウント780は、支持構造の底壁の残り部分に対して上昇され、それによってマウント780の周りにバッグ128を強制的に屈曲させる。撹拌器ハブアセンブリ1240はバッグ128とともに配置され、マウントを囲繞する。撹拌器ハブ本体1240及び環状のリテーナブート210(上記で詳細に論じた)の寸法により、撹拌器がバッグ128に接触しないで回転するための隙間が提供される。撹拌器の回転は、軸受け構造又はレースウェイ1250(同じく上記で詳細に論じた)によってさらに案内及び支持される。この軸受け構造により、ハブ1240が支持構造から独立して回転することが可能になる。
図17では、内側構成内(バッグ128と撹拌器ハブアセンブリ1240との間)に配置されたブート210Aを示す。この場合も、軸受け構造(レースウェイ)1250は、撹拌器の回転を案内する働きをする。
【0135】
図18は、外部駆動システム1300と内部撹拌器アセンブリ1240との半径方向結合の代替実施形態を示す。この実施形態では、外部の駆動ヘッド1202及びそのマグネット1206は、この場合も、バッグ128の外側に配置され、マウント780によって支持される。しかし、マグネット1206は、マウントに対して外側(周辺)の構成内に配置される(回転可能な駆動ヘッド1202に対する軸受及び補助的な支持体は、説明を簡単にするために省略したが、同じく存在することは容易に理解できる)。この実施形態では、マウント780は、支持構造の底壁の残り部分に対して沈下した部分を含み、それによってバッグ128を沈下した部分内へ強制的に下げる。撹拌器ハブアセンブリ1240はバッグ128とともに配置され、同じく駆動アセンブリマウントの沈下した部分内に配置される。撹拌器ハブ本体1240及び環状のリテーナブート210の寸法により、撹拌器がバッグ128に接触しないで回転するための隙間が提供される。撹拌器の回転は、軸受け構造(レースウェイ)1250によって、例えば内側レースと外側レースとの間の二重玉軸受1288を用いてさらに案内される(レースウェイ設計に関するさらなる詳細は、
図3及び
図4参照)。
【0136】
図19A〜
図19Dは、駆動器と撹拌器マグネットとの半径方向結合を回転軸に対して厳密に垂直にする必要のない本発明のさらなる態様を示す。したがって、この磁気撹拌器は、好ましくは、撹拌器マグネットと駆動マグネットとの間の半径方向結合が回転軸「A」に対して0度より大きい角度をなすように構成されている。この角度は、回転軸に対して好ましくは約10度超又はさらにより好ましくは20度より大きい。
図19Aで、これらのマグネットは、磁気的結合力の方向「D」が回転軸「A」に対して垂直から数度しか外れておらず、例えば88度になるような向きである。
図19Bで、これらのマグネットは、磁気的結合力の方向「D」が回転軸「A」に対して約60度になるような向きである。
図19Cで、これらのマグネットは、磁気的結合力の方向「D」が回転軸「A」に対して約30度になるような向きであり、
図19Dで、これらのマグネットは、磁気的結合力の方向「D」が回転軸「A」に平行から数度、例えば2度しか外れていないような向きである。より一般的に言えば、駆動マグネットと撹拌器マグネットとの間の擬似半径方向結合は、約1度〜約90度、より好ましくは半径方向結合がもたらす結合効率を利用するために15〜75度、場合によってはより好ましくは30〜60度の範囲とすることができる。用途及び構成に応じて、結合角度(回転軸に対する)が90度或いは90度未満であるが85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20又は15度超の場合、擬似半径方向結合は特に有利になる可能性がある。
【0137】
図20は、約45度の擬似半径方向結合が用いられる本発明のさらに別の実施形態を示す。この実施形態では、外部の駆動ヘッド1202及びそのマグネット1206は、この場合も、バッグ128の外側に配置され、マウント780によって支持される。2列のマグネット1206が、回転軸に対して約45度の角度をなして外側(周辺)の構成内に配置される(この場合も、回転可能な駆動ヘッド1202に対する軸受及び補助的な支持体は、説明を簡単にするために省略したが、同じく存在することは容易に理解できる)。可撓性バッグ128は、使用時にバッグを少なくとも部分的に囲繞する支持構造104によって支持されるように構成されており、可撓性バッグは、撹拌器マグネット1226が外部の駆動マグネット1206に結合されたときにバッグ128内の磁気撹拌器に対する無レシーバー式リテーナを画成するために支持構造104の成形マウント780によって変形されるように構成されている。この実施形態では、マウント780は、支持構造の底壁の残り部分に対して沈下した部分を含み、それによってバッグ128を沈下した部分内へ強制的に下げる。撹拌器マグネット1226を有する撹拌器ハブアセンブリ1240はバッグ128とともに配置され、同じく駆動アセンブリマウントの沈下した部分内に配置される。撹拌器マグネット1226は、磁気的結合力の方向が回転軸に対してほぼ45度になるように、駆動マグネット1206と同じ角度に向けられる。撹拌器ハブ本体1240及び中心の円錐形のブート210Pの寸法により、撹拌器がバッグ128に接触しないで回転するための隙間が提供される。撹拌器の回転は、軸受け構造(レースウェイ)1250Pによって、例えば、この場合も内側レースと外側レースとの間の玉軸受を用いてさらに案内することができる。
【0138】
図21は、本発明の原理によって構築された撹拌及びバルクヘッドシステム200を示す。この撹拌及びバルクヘッドシステム200の主な部品には、磁気撹拌器142、外部磁気駆動システム121、及び1以上のバルクヘッドユニット138、具体的には第1のバルクヘッドスパージャー138Aが含まれる。このバルクヘッドシステムは、例えば
図5〜
図6並びに/又は
図16〜
図18及び
図20のいずれか1つに示すように、撹拌器に対する無レシーバー式リテーナを画成するようにバッグ支持構造104内で使用することができることに留意されたい。
【0139】
撹拌及びバルクヘッドシステム200の部品は、バッグ128及びバッグ支持構造壁106の外部及び内部で相互作用する。磁気駆動システム121は、バッグ支持構造壁106の底部の外部で回転し、それによって磁気撹拌器142の回転を引き起こし、磁気撹拌器142はバッグ128内で回転する。バルクヘッドユニット138は、バッグ支持構造壁106及びバッグ128の底部内に挿入される。
【0140】
バッグ支持構造104は、バッグ支持構造104の外側構造を形成するバッグ支持構造壁106を有する。バッグ支持構造壁106は、バッグ支持構造104の底部を形成する底部プレート300を含む。バッグ支持構造壁106は、底部プレート300の中心内に形成された撹拌器ポート301又は開口を有する。底部プレート300は、撹拌器ポート301の周囲に沿ってスロット付きの縁部303を含む。
【0141】
バッグ支持構造壁106は、バッグ支持構造壁106の内面に沿って嵌合するバッグ128を囲繞する。上記のように、このバッグ128は、典型的には、シングルユース可撓性バッグである。バッグ128は1以上の開口を含み、スパージャーアセンブリ又はバルクヘッドスパージャー138Aが、1以上の開口をシールするように適合されている。それによって、流体で充填されているときのバッグ128内へ気体を導入するための液密通路が提供される。
図21に示すように、バッグ128の底部は、第1のバルクヘッドスパージャー138Aなどのバルクヘッドユニット138の挿入を可能にする2以上のバルクヘッドユニットポート305を含む。
【0142】
撹拌及びバルクヘッドシステム200は、好ましくは、底部プレート300の撹拌器ポート301に嵌合するように成形されたディスク状のバッグ支持構造壁インサート307を含む。バッグ支持構造壁インサート307は、バッグ支持構造壁インサート307の底面上に駆動システム円筒形スロット309を含む。バッグ支持構造壁インサート307はまた、駆動システムスロット309の周囲に配置された2以上のバルクヘッドユニット開口311を含む。これらのバルクヘッドユニット開口311は、バッグ128のバルクヘッドユニットポート305と位置合わせされるように配置される。バッグ支持構造壁インサート307は、ディスク状のバッグ支持構造壁インサート307の外縁部に沿って、撹拌器ポート301のスロット付きの縁部303を覆うように嵌合するフランジ315を有することができる。ディスク状のバッグ支持構造壁インサート307の平坦な頂面及び平坦な底面により、外部磁気駆動システム121及び内部の磁気撹拌器142で受けるための均一の平面のインターフェースが提供される。
【0143】
システム200は、磁気撹拌器142を含む。磁気撹拌器142は、システム200に対する混合を実行する。磁気撹拌器142は、バッグ128内で回転し、プロセス又は反応の一部として物質を混合するのを助ける。
【0144】
磁気撹拌器142は、撹拌器ハブ304を含む。撹拌器ハブ304は、低い円筒形の形状を有する。ハブ304の構造材料は、好ましくは、プラスチックなど、非磁性で耐食性材料である。
【0145】
磁気撹拌器142は、撹拌器ハブ304に取り付けられ又は据え付けられた2組以上の翼状のブレード又は羽根306を含むことができ、図示の特有の実施形態では、概ね方形のプロファイルを有することができる。ブレード306は、ハブ304から垂直及び半径方向に突き出し、通常、ハブが均衡に回転するようにハブ304の周辺部で均一に隔置される。羽根/ブレード306は、一例では、ピン(図示せず)によって撹拌器ハブに取り付けられる。別法として、羽根/ブレード306は、撹拌器ハブと一体化又は成型することができる。また、別の例で、3以上の羽根/ブレードが撹拌器ハブに固定され、好ましくはハブの周囲に等しく隔置される。
【0146】
羽根/ブレード306は、バッグ128内で流体などの物質と係合して物質を混合する。典型的には、羽根/ブレードのピッチは、物質の最適の混合を実現するように設定される。羽根/ブレードが回転すると、軸方向に誘導される力が生じ、それによって物質又は流体がハブの回転方向に応じて下方又は上方へ押しやられる。
【0147】
撹拌器ハブ304は、好ましくは、バッグ128の内面よりわずかに上に配置され、それによって流体がハブ304の下を通って流れチャネル(図示せず)を通過することが可能になる。この設定を用いると、磁気撹拌器142の回転によって遠心流が生じ、流体は押し流され、磁気撹拌器142の側部を越えて流れチャネルを通過する。羽根/ブレード306が回転すると、この回転の結果、この経路全体にわたって流体を押し出す圧力に差が生じる。また、この回転は、磁気撹拌器142全体にわたって流体を容易に押し流すことによって、清浄プロセス中に役立つことができる。
【0148】
磁気撹拌器142は、プラスチックの撹拌器ハブ304内に取り付けられ又は埋め込まれた2以上のハブマグネット308を含むことができる。これらのマグネットは、典型的には、撹拌器ハブ304の本体内へ成型又は機械加工された空隙内へ送られる。これらの空隙は、磁気駆動システム121との適合した引力のために磁界がハブ304の垂直軸に沿って誘導されるような向きである。
【0149】
好ましくは、磁気撹拌器142は、マグネットのアレイを形成するように円形に撹拌器ハブ304の周囲に等間隔をあけて隔置された3以上のハブマグネット308を含む。ハブマグネットの数は、必要とされる所望の磁束及びハブ304の物理的な寸法の制約に基づいて決定される。典型的には、バッグ128が大きければ大きいほど、より多くのマグネットが必要とされる。ハブマグネット308は、好ましくは、より強い磁界を生じさせる高性能の希土類マグネットである。例えば、一実施形態では、ネオジウム−鉄−ホウ素から作られたマグネットが使用される。
【0150】
磁気撹拌器142は、バッグインサート307及びバッグ128より上でハブ304を支持しながらハブ304が中心軸の周りを回転することを可能にするための撹拌器軸受け構造313を含むことができる。この撹拌器軸受け構造313は、例えばローラ又は玉軸受を含む軸受けアセンブリである。
【0151】
この軸受けアセンブリは、内側軸受けレース312−I及び外側軸受けレース312−Oを含むことができ、内側軸受けレース312−Iは、撹拌器ハブ304の下部周囲に取り付けられ、具体的には、ハブ304の底部外縁部内に形成された凹部内に位置する。内側軸受けレース312−Iは、二重玉軸受け構成を介して外側軸受けレース312−Oに結合又は噛合することができる。この構成では、玉軸受314はレースを通って延び、スペーサが各玉軸受314を互いから分離する(図示せず)。軸受けレース312−I/312−Oと二重玉軸受314とを組合せることで、ハブ304はバッグ128内のバッグインサート307上で軸の周りを低減した摩擦で自由に回転することが可能になる。
【0152】
玉軸受け構成は、典型的には、それだけに限定されるものではないが、単一の玉又は二重の玉の構成である。単一の玉の構成は、二重玉軸受け構成の場合は2つのレベルの玉軸受を有するのに対して、1つのレベルの玉軸受しかないことを特徴とする。この軸受け構成は、半径方向の軸受、アンギュラコンタクト軸受又はスラスト軸受け型とすることができる。撹拌器軸受け構造に対して玉軸受を使用することで、流体は玉軸受の周りを流れることが可能になり、使用時に軸受の潤滑(すなわち、小さな摩擦)及び冷却が提供される。これらの玉軸受及び内側/外側軸受けレースは、好ましくは、耐食性、低コスト、軽量、及び/又は使い捨て材料から作られる。これにより、使用のたびに軸受け構成を廃棄することが可能になり又は別法として、再利用できるように容易に滅菌/清浄にすることが可能になる。例えば、軸受けレースは、プラスチック又はニッケル−ベリリウム合金から作ることができ、玉軸受は、窒化ケイ素などのハイブリッドセラミック又はプラスチック材料から作ることができる。この軸受け構成により、全体的に低摩擦の支持が撹拌器に提供される。
【0153】
撹拌器軸受け構造313を有する撹拌器ハブ304は、支持構造310内でバッグ128の底面上に配置することができる。支持構造310は、環状ブート構造310とすることができる。ブート310の下面は、外側軸受けレース312−Oをバッグ128より上で支持するように、バッグ128の内面上に直接位置する。ブート310は、典型的には、プラスチックのリング、ワッシャ又はブッシングであり、好ましくは、シリコーン又はEPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー(Mクラス)ゴム)などの可撓性ポリマー材料から構成される。撹拌器ハブ304は、軸受けアセンブリに沿って回転し、外側軸受けレース312−Oはブート310内に圧入される。
【0154】
磁気駆動システム121は、バッグ支持構造壁106の外側からの磁力を介し、非金属のディスク状のバッグインサート307を通って磁気撹拌器142の回転を制御することができる。磁気駆動システム121は、バッグインサート307の駆動システムスロット309内でバッグ支持構造壁106及びバッグ128の外部に位置する。磁気駆動システム121と磁気撹拌器142内に埋め込まれたハブマグネット308との間の磁力のため、駆動システムスロット309内で回転する磁気駆動システム121から磁気撹拌器142へトルクが伝送される。
【0155】
磁気駆動システム121は、駆動ヘッドカウリング322に嵌合する駆動ヘッド316を含むことができる。駆動ヘッド316は円筒形であり、回転しない駆動ヘッドカウリング322内を回転する。
【0156】
磁気駆動システム121は、駆動ヘッド316内に取り付けられ又は埋め込まれてディスク状のバッグインサート307より下に配置された2以上の駆動マグネット320を含むことができる。これらの駆動マグネット320は、典型的には、成型又は機械加工された凹部内に設置される。これらの凹部は、駆動ヘッド316内へ形成されており、磁界がハブマグネット308に平行且つ回転軸に平行に誘導されるような向きであるが、駆動マグネット320とハブマグネット308との間の引力に適合している南北の向きを有する。
【0157】
好ましくは、磁気駆動システム121は、マグネットのアレイを形成するように駆動ヘッド316の周囲に等間隔をあけて隔置された3以上の駆動マグネット320を含む。駆動マグネットの数は、好ましくは、ハブマグネットの数と同じである。駆動マグネット320は、トルクの伝達によってバッグ128内の磁気撹拌器142を駆動することを可能にするのに必要な磁力を提供する。駆動マグネット320が回転すると、ハブマグネット308と駆動マグネット320との間の磁引力のため、磁気撹拌器142が回転させられる。駆動マグネット320の運動によって生じる磁力により、逆の極のハブマグネット308が反応して同じ回転方向に動き、その結果、駆動ヘッド316が回転すると、磁気撹拌器142も回転する。駆動マグネットは、標準的なマグネットと比較するとより強い引力を生じさせる希土類マグネットである。
【0158】
駆動ヘッド316は、バッグインサート307の駆動システムスロット309内での回転に関して駆動ヘッド316を支持及び支援する複数の部品を含むことができる。駆動ヘッド316は、駆動ヘッドカウリング322内の駆動マグネット320を支持するための駆動ヘッドベース318を含む。駆動ヘッドカウリング322は、内側駆動マグネット320とともに駆動ヘッドベース318を囲繞する中空で円筒形の形状を有する。
【0159】
駆動ヘッド316は、回転しない駆動ヘッドカウリング322に対して駆動ヘッド316が回転することを可能にする回転盤軸受324を含むことができる。回転盤軸受324は、駆動ヘッド316の上部中心部分の回転軸上で駆動マグネット320間に位置する。回転盤軸受324は、駆動ヘッドカウリング322の内面に沿って相互作用し、駆動ヘッド316の回転を引き起こす。
【0160】
駆動ヘッド316はまた、回転盤軸受324に平行な駆動ヘッド316の中心軸に沿って駆動ヘッドベース318の底部に取り付けられたスラストプレート326を含むことができる。
【0161】
磁気駆動システム121は、駆動ヘッド316の回転を生じさせて制御するようにモーター302を駆動ヘッド316に接続する複数の部品を含む。磁気駆動システム121内のモーター302は、典型的には、可変速電気モーターなどの電気駆動モーター、空気駆動式モーター、油圧駆動モーターなどである。モーター302は、モーター軸330に直接接続される。モーター軸330は、スラスト軸受328内で終端する。スラスト軸受328は、駆動ヘッド316のスラストプレート326に直接接続される。これにより、モーター302が動作しているときには、駆動マグネット320を含む駆動ヘッド316の回転が生じる。スラストプレートは、スラスト軸受より直径が大きく、スラスト軸受は、モーター軸より直径が大きい。したがって、スラストプレートは、スラスト軸受の上に同心円状に受けられ、スラスト軸受は、モーター軸の上に同心円状に受けられる。
【0162】
磁気駆動システム121内のこれらの駆動部分は、ともに軸方向に位置合わせされる。磁気駆動システム121が始動し始めると、磁気撹拌器142は、磁引力のために、駆動ヘッドと自動的に向き及び位置合わせされる。
【0163】
システム200は、好ましくは1以上のバルクヘッドユニット138、具体的にはスパージャーアセンブリ又はスパージャーユニットとも呼ばれる第1のバルクヘッドスパージャー138Aを含む。
図21に示すように、第1のバルクヘッドスパージャー138Aは、バッグ128内のバルクヘッドユニットポート305及びバッグインサート307内のバルクヘッドユニット開口311に嵌合する。第1のバルクヘッドユニットスパージャー138Aは、システム200内でほぼ一定レベルの気体を維持するために、バッグ128内へ気体の発泡を提供する。
【0164】
好ましい実施形態では、バルクヘッドユニットスパージャー138Aは、撹拌器ハブ304に隣接して、撹拌器ハブ304に取り付けられ又は据え付けられた2組以上の翼状のブレード又は羽根306の下に位置する。スパージャー138Aを羽根306の下に配置することで、羽根306の作用によってスパージャーから入ってくる気体がバッグ128内の流体と直ちに確実に混合されるようにするのに役立つ。
【0165】
図22は、バッグ128の第1のブッシング414に嵌合する第1のバルクヘッドスパージャー138Aを示す。第1のブッシング414は、プラスチック溶接又はエポキシ接合などによって、バルクヘッドユニットポート又は開口305内の可撓性バッグ128に恒久的に固定される。第1のブッシング414は、第1のブッシング414がバルクヘッドユニットポート305に嵌合することを可能にする外向きのフランジセクション415を有し、フランジ415は、バッグ128の縁部に沿って位置し、バッグ128の縁部に固定される。第1のブッシング414は、プラスチック又は硬質ポリマー材料から作られる。代替の例では、第1のブッシング414は、ワッシャ又はポートプレートである。
【0166】
第1のブッシング414は、その内面に沿ってブッシングガスケット416を含み、それによって、挿入された第1のバルクヘッドスパージャー138Aに第1のブッシング414をシールすることを可能にする。代替の例では、ブッシングガスケットはOリングである。
【0167】
第1のバルクヘッドスパージャー138Aは、第1のスパージャー本体又はベース400と、ファスナー402とを含む。ファスナー402は、バッグ128のバルクヘッドユニットポート305及びブッシング414の内側ポート409内に挿入された第1のスパージャーベース400に回転可能に取り付けられ、それによって第1のバルクヘッドスパージャー138Aを形成する。第1のスパージャーベース400及びファスナー402は、互いに対する取付けを可能にするねじ山を含む。第1のスパージャーベース400は、ファスナー402と組合せて、バッグ128の第1のブッシング414及びバッグインサート307のバルクヘッドユニット開口311に嵌合するように寸法設定される。
【0168】
第1のスパージャーベース400は、第1のブッシング414を通って載置することができる。第1のスパージャーベース400は、概して、第1のベースガスケット404、スパージャーディスク406、ディスクシール要素408、気体流路412、及び継手又はベース突刺410を含む。継手410を用いて、外部の気体ラインをプレナム418に結合することができる。第1のスパージャーベース400は、プラスチック又は他の硬質ポリマー材料から作られる。
【0169】
第1のスパージャーベース400は、スパージャーディスク406がベース400の上部に沿って延びてスパージャーディスク406と第1のスパージャーベース400との間に気体プレナム418を形成するように構成されている。第1のスパージャーベース400は、第1のブッシング414の頂面に沿って位置するようにベース400の上縁部に沿って延びるフランジ外側セクション401を含む。フランジ401は、フランジ401と支持構造106との間に可撓性バッグ128を挟むことによって、バッグ開口を実質上囲繞してバルクヘッドスパージャーをシールするように適合されている。
【0170】
第1のスパージャーベース400はまた、気体プレナム418からベース突刺410までの中心セクション403を形成する気体流路412を含むことができる。外側下部セクション405は、プレナムから突出してブッシング414の内側ポート409を通ってこの気体流路セクション403を囲繞する中空の円筒を形成し、ファスナー402に取り付けられるように外側ねじ溝を有し、並びに中心の気体流路セクション403を保護する。
【0171】
第1のベースガスケット404は、第1のスパージャーベース400を囲繞する外側ベースフランジセクションの底面に沿って配置することができる。第1のベースガスケット404は、シリコーンゴム又は可撓性ポリマー材料から作られる。代替の例では、第1のベースガスケット404はOリングである。
【0172】
スパージャーディスク406は、第1のスパージャーベース400の上部に沿って配置することができる。スパージャーディスク406は、多孔質のステンレス鋼又は焼結金属から作られる。これらのスパージャーディスク406は、気体プレナム418からの気体をバッグ128内へ通して発泡効果を引き起こすように機能する。
【0173】
ディスクシール要素408は、スパージャーディスク406と第1のスパージャーベース400との間に配置される。このディスクシール要素408は、スパージャーディスク406の外周と第1のスパージャーベース400との間にシールを形成して漏れを防止する。ディスクシール要素408は、プラスチック又は硬質ポリマー材料から作られる。
【0174】
ベース突刺410は、中心の気体流路412セクションの外端部に形成することができる。ベース突刺410により、バッグ支持構造壁106及びバッグ128の外部に位置する第1のバルクヘッドスパージャー138Aにホースを直接接続することが可能になる。ホース(図示せず)はベース突刺410上へ直接接続され、それによって中心の気体流路412から気体プレナム418へ特有の気体又は気体の組合せを送達し、スパージャーディスク406を通って絞り出すことが可能になる。
【0175】
第1のバルクヘッドスパージャー138Aは、ファスナー402を含む。ファスナー402は、バルクヘッドナットとすることができる。ファスナー402は、その内面に沿ってねじ山を含み、第1のスパージャーベース400に噛合して第1のブッシング414に締め付けられると、無菌の非恒久的なシールを形成する。
【0176】
図23は、本発明の原理によって構築された撹拌及びバルクヘッドシステム200の概略横断面図である。システム200は、第2の実施形態による第2のバルクヘッドスパージャー138Bを含むことを除いて、
図22で上述したものと同じ部品を含む。
【0177】
図24は、第2のバルクヘッドスパージャー138Bをより詳細に示す。第2のバルクヘッドスパージャー138Bは、バッグ128の第2のブッシング614に嵌合する。第2のブッシング614は、第2のブッシング614がバルクヘッドユニットポート305を覆って嵌合するように、溶接又はエポキシ接合などによって、バルクヘッドユニットポート305の縁部に沿って可撓性バッグ128に恒久的に固定される。第2のブッシング614は、中心ポート622を有する円筒形の薄片であり、スパージャーシールリング空洞を形成する。第2のブッシング614は、プラスチック又は硬質ポリマー材料から作られる。代替の例では、第2のブッシング614は、ワッシャ又はポートプレートである。
【0178】
第2のバルクヘッドスパージャー138Bは、第2のスパージャーベース600と、バーブファスナー602とを含むことができる。バーブファスナー602は、バッグ128のバルクヘッドユニットポート305内で第2のスパージャーベース600上へねじ込まれ、したがって第2のスパージャーベース600に取り付けられ、それによって第2のバルクヘッドスパージャー138Bを形成する。第2のスパージャーベース600及びバーブファスナー602は、互いに対する取付けを可能にするねじ山を含む。第2のスパージャーベース600は、バーブファスナー602と組合せて、バッグインサート307のバルクヘッドユニット開口311に嵌合するように成形される。
【0179】
第2のスパージャーベース600は、第2のブッシング614に嵌合する。第2のスパージャーベース600は、概して、第2のベースガスケット604、スパージャーディスク606、及びディスクシール要素608を含む。第2のスパージャーベース600は、プラスチック又は他の硬質ポリマー材料から作られる。
【0180】
第2のスパージャーベース600は、スパージャーディスク606がベース600の上部に沿って延びてスパージャーディスク606と第2のスパージャーベース600との間にスパージャープレナム又はキャビティ620を形成するように構成することができる。第2のスパージャーベース600は、第2のブッシング614の頂面に沿って位置するようにベース600の上縁部に沿って延びるフランジ外側セクション601を含む。第2のスパージャーベース600は、第2のブッシング614を通って嵌合する短い円筒形の下部本体セクション650を有する。この下部本体セクション650は、その外面上にねじ溝652を有し、ねじ山654と係合することによって第2のスパージャーベース600をバーブファスナー602内に回転可能に取り付けることが可能になる。
【0181】
第2のベースガスケット604は、第2のスパージャーベース600が第2のブッシング614上に位置する場所をシールするように、フランジ外側セクション601の底面に沿って配置することができる。第2のベースガスケット604は、シリコーンゴム又は可撓性ポリマー材料から作られる。代替の例では、第2のベースガスケット604はOリングである。
【0182】
スパージャーディスク606は、第2のスパージャーベース600の上部に沿って配置される。スパージャーディスク606は、多孔質のステンレス鋼又は焼結金属から作ることができる。スパージャーディスク606は、スパージャーディスク406と同様に、スパージャー保持キャビティ620からの気体をバッグ支持構造壁106及びバッグ128内へ送達するように機能する。
【0183】
ディスクシール要素608は、スパージャーディスク606と第2のスパージャーベース600との間に配置される。このディスクシール要素608は、スパージャーディスク606の外周と第2のスパージャーベース600との間にシールを形成して漏れを防止する。ディスクシール要素608は、プラスチック又は硬質ポリマー材料から作ることができる。
【0184】
バーブファスナー602は、概して、気体流路623、突刺610、保護タブ603、及びファスナーガスケット616を含む。バーブファスナー602は、気体プレナム618を形成する円筒形の上部セクションを含む。この円筒形のセクションは、第2のスパージャーベース600に取り付けられるように、気体プレナム618を囲繞する内面に沿ってねじ付き溝を含む。第2のスパージャーベース600は、バーブファスナー602の空間618内へ嵌合されながら、これらのねじ山内へ回転可能にロックされる。これにより、第2のスパージャーベース600とバーブファスナー602との間に無菌の非恒久的なシールが形成される。
【0185】
バーブファスナー602は、円筒形の上部セクションの上縁部に沿ってファスナーガスケット616を含むことができる。ファスナーガスケット616は、バーブファスナー602の頂面に沿って位置し、気体プレナム618を囲繞し、その結果、ファスナーガスケット616は、バッグ128のバルクヘッドユニットポート305内に第2のブッシング614の底面に対するシールを形成する。ファスナーガスケットは、別法として、Oリングシールである。
【0186】
バーブファスナー602は、気体プレナム618から突刺610までの中心セクション607内に形成された気体流路623を含む。バーブファスナー602の外側下部セクション605は、突刺602が損傷を受けないように保護するためにこの気体流路セクション607を囲繞する。
【0187】
中心の気体流路セクション607の外端部の周りには、突刺610が形成される。突刺610により、バッグ支持構造壁106及びバッグ128の外部に位置する第2のバルクヘッドスパージャー138Bにホースを直接接続することが可能になる。ホース(図示せず)は突刺610上へ直接接続され、それによって第2のブッシング614を通って中心の気体流路612から気体プレナム618へ特有の気体又は気体の組合せを送達し、スパージャーディスク606によってスパージャー保持キャビティ620からバッグ128内へ発泡することが可能になる。
【0188】
バーブファスナー602は、バーブファスナー602の外側下部セクション605に取り付けられて外側下部セクション605を囲繞する保護タブ603をさらに含むことができ、それによって突刺610に追加の保護を提供する。
【0189】
図25は、バッグインサート307の底面図を示す。上記のように、バッグインサート307は、インサート307の底面上で中心に位置する駆動システムスロット309を含む。駆動システムスロット309は、上から見て円形の形状を有する。バッグインサート307はまた、駆動システムスロット309を画成するリテーナ壁700を含む。
【0190】
バッグインサート307は、リテーナ壁700及び中心の駆動システムスロット309を囲繞する円形のバルクヘッドユニット開口311をさらに含むことができる。底部プレート300の撹拌器ポート301に嵌合するように、バッグインサート307の外周をフランジ315が囲繞する。バッグインサート307は、バルクヘッドユニット開口311を囲繞して外側フランジ315と駆動システムスロット309との間に位置するキャビティセクション704を含む。このキャビティセクション704は、機械的な剛性を改善するために、ハニカム状の形状を有する。
【0191】
図26は、バッグインサート307の上面図を示す。この図もまた、インサート307の中心800を囲繞する円形のバルクヘッドユニット開口311及び外側フランジ315を含む。中心領域800は、磁気撹拌器142が回転するための平坦な平面を提供する撹拌器パンである。
【0192】
図27は、
図22の第1のバルクヘッドスパージャー138Aに比較すると類似の構成を有するバルクヘッドセンサユニット138Cを示す。センサユニット(138C)は、バッグ内の1以上の特性を測定するために設けられる。この特性は、pH、溶解ガス、導電性、細胞密度、温度、流体の流れ、及び気体の組成からなる群から選択することができる。
【0193】
バルクヘッドセンサユニット138Cは、センサベース900及びセンサファスナー902を含む。センサベース900及びセンサファスナー902は、センサベース900にセンサファスナー902を取り付けることを可能にするために、第1のスパージャーベース400及びファスナー402と同様に配置されたねじ溝を含む。第1のバルクヘッドスパージャー138Aと同様に、センサベース900及びセンサファスナー902は、バッグ128の第1のブッシング414に嵌合する。
【0194】
センサベース900は、第1のブッシング414を通って載置される。センサベース900は、概して、センサベースガスケット904、センサ通路912、及びセンサベース突刺910を含む。センサベース900は、プラスチック又は他の硬質ポリマー材料から作られる。センサベース900は、センサ906を中に配置するために開いた上部セクションを含むように構成されている。センサベース900は、第1のブッシング414の頂面に沿って位置するようにベース900の上側部分の外縁部に沿って延びるフランジ外側セクション901を含む。センサベース900はまた、バッグ128の外側からバッグの内部の下部セクションへの中心セクション913を形成するセンサ通路912を含む。センサベース900の外側下部セクション903は、センサ通路セクション913が損傷を受けないように保護するためにセンサ通路セクション913を囲繞し、センサファスナー902に取り付けるための外側ねじ溝を有する。
【0195】
センサベースガスケット904は、センサベース900を囲繞する外側センサベースフランジセクション901の底面に沿って位置することができる。センサベースガスケット904は、シリコーンゴム又は可撓性ポリマー材料から作られる。代替の例では、センサベースガスケット904はOリングである。
【0196】
センサベース突刺910は、中心のセンサ通路912セクションの外端部の周りに形成される。センサベース突刺910を利用して、センサ部品をセンサ906に接続することができ、並びにホースを利用して、1つのデバイスからバルクヘッドセンサユニット138Cを通ってワイアを延ばすことができる。
【0197】
バルクヘッドセンサユニット138Cは、センサファスナー902を含むことができる。センサファスナー902は、バルクヘッドナットである。センサファスナー902は、その内面に沿ってねじ付き溝を含み、これらの溝は、センサベース900の外側ねじ付き溝に取り付けるために使用される。この結果、センサベース900とセンサファスナー902との間に締まり嵌合が生じ、第1のブッシング414に対して無菌の非恒久的なシールが形成される。
【0198】
バルクヘッドセンサユニット138Cは、センサ変換器906及びセンサコントローラ920を含む。センサ変換器906は、センサ変換器906をバッグ128内の所望の位置に配置するようにセンサ通路912を通って案内されるワイア918に取り付けられる。センサセクション906は、ワイア918を介してバッグ128の外部に位置するセンサコントローラ920に直接接続される。センサコントローラ920は、気体の温度又は組成などの特定の特性レベルを監視する。センサセクション906は、センサベース900より上の空間内で流体中に浮遊することが可能である。状態が変化したときは常に、センサセクション906は、特定の特性に関するデータを、ワイア918を介してコントローラ920へ送る。
【0199】
バルクヘッドセンサユニット138Cはまた、通路シール要素908を含むことができる。これらのシール要素908は、センサ通路912の端部とワイア918との間の空間を埋めるために使用される。通路シール要素908は、プラスチック又は硬質ポリマー材料から作られる。
【0200】
図28は、本発明のさらに別の態様を示す。
図2を再び参照すると、インペラ又は磁気撹拌器142上の負荷が撹拌器又はインペラと外部磁気駆動システム121との間の最大の磁気的結合力を超過したとき、撹拌器142は外部磁気駆動システム121から減結合され、最初に斥力、次いで引力の一時的な振動が生じる。かかる力は、撹拌器142をバッグ支持構造壁106から垂直方向に押し離す可能性がある。このため、
図28に示す環状ブート構造は、この減結合事象中に環状ブート構造をバッグ支持構造壁に密接したまま保つ半径方向に延びる鉤爪2802を有するアウトリガー安定器2800を含むことができ、撹拌器上の負荷が低減されたときに撹拌器が再結合することを可能にする。アウトリガー安定器の機能は、減結合が生じるのを防止することではなく、再結合が生じるのを可能にするのに十分なほど撹拌器を駆動ヘッドに密接したまま保つことであることに留意されたい。アウトリガー安定器は、横方向の延長部であり、より大きい領域にわたって磁力を支持及び分布させ、それによってインペラプレートの起こりうる反り及び/又は摩損を低減させるための機能も担う。
【0201】
アウトリガー設計により、インペラと容器壁との間である程度の垂直運動が可能になるが、インペラが駆動ヘッド付近の領域から離れるほどの全体的な垂直運動は可能でない。減結合されたインペラの運動を制限する目的は、インペラの負荷が低減されたときにインペラが容易に再結合することを可能にすることである。アウトリガー安定器は、駆動ヘッドに対するインペラの一次配置機能を提供しない。駆動ヘッドに対するインペラの一次配置機能は、インペラと駆動ヘッドとの間のトルク結合力によって提供される。アウトリガー安定器がこの機能を実行できるいくつかの方法がある。アウトリガー安定器は、インペラの減結合の場合、磁気トルクを伝送する結合力とは異なる磁気的結合力を使用して、環状ブート構造を容器壁に密接したまま保つことができる。例えば、バッグ支持構造壁の下に強磁性プレートを挿入して、アウトリガー安定器上の封入マグネット2804に対して結合引力を提供することができる。アウトリガー安定器と容器壁との間で真空又は静電力を使用するなど、他の方法を使用してアウトリガー安定器に力を加え、インペラが減結合する場合に容器壁に密接したまま保つこともできる。
【0202】
図29〜
図33を次に参照すると、使い捨てセンサを可撓性容器に接続するさらなるデバイス及び方法を示す本発明のさらなる一態様が示されている。このデバイスは、光、電気化学、コンダクタンス、インピーダンス、pH、導電性、溶解酸素、溶解二酸化炭素、細胞質量又はイオン選択性などの任意の種類のセンサに関連して使用するのに適している。
図29〜
図33で、センサは、実質上円筒形の本体を有するが、センサ及びセンサ筐体は、任意の他の形状を有することもできる。さらに、これらのシステムは、プロセス制御のためにリアルタイムのデータを提供できる1以上のインライン感知部品を有する細胞の培養、細胞の閉じ込め、バイオリアクター、及び/又は医薬品製造システムの容器及び/又はユニット動作又は部品を備えることができる。
【0203】
図29〜
図33に示すように、
図29に示すバルクヘッド使い捨てセンサアセンブリ2300は、プラスチック又は他の硬質ポリマー材料から形成されたバルクヘッド本体40を備えることができ、バルクヘッド本体40は、可撓性容器又は配管32の片側に据え付けられた監視センサ30と、容器又は配管壁32の外側に据え付けられたプラスチック、剛性又は半剛性ディスクシール要素又はポリマーポートプレート42と、プラスチック又は可撓性ポリマーガスケット又はOリング36とを収容する。ねじ付きセンサ本体30又はねじ付き筐体48は、二次Oリング又はガスケット46を収容するポリマーポートプレート42を通って載置され、バルクヘッド継手本体40上にはバルクヘッドナット50がねじ込まれて、Oリング又はガスケット36、46などのシール要素並びにポリマーポートプレート42及び容器又は配管壁32に締め付けられ、無菌の非恒久的なシールに作用する。本発明の一実施形態では、バルクヘッド使い捨てセンサアセンブリ2300は取り外し可能である。別の実施形態では、バルクヘッドセンサアセンブリは取り外し可能でない。この取付けを用いて、センサ本体30は、プレート42を通って載置され、且つプレート42とバルクヘッド本体40との間に容器又は配管壁32が挟まれるように配置され、漏れないシールが提供される。
【0204】
本明細書では、「バルクヘッドユニット」又は「バルクヘッド継手」という用語は、一部分が可撓性バッグ又は配管の内部上に配置され、一部分がバッグ又は配管の外部に位置するアセンブリを指す。
【0205】
図30に示すように、バルクヘッドユニット2400は、バッグ又は配管壁32を通って恒久的に据え付けられた使い捨てセンサ30に取り付けるために、剛性、半剛性又は可撓性バッグ又は配管壁32に嵌合するバルクヘッドベース70を含むことができる。バルクヘッドベース70は、センサ30をバルクヘッドベース70に恒久的に取り付けるためにセンサ30を囲繞して保持するシースを形成するセンサ筐体54を含み、センサ筐体54は、必要な場合に外部の支持体、配線、及びケーブルへの取付けを可能にするねじ山、溝又はスロット55を含む。バルクヘッドベース70はまた、取り付けられたときに可撓性又は半剛性バッグ又は配管壁32に対してベース70をシールするようにベース70の上側部分を囲繞するベースシールガスケット56を含む。
【0206】
バルクヘッドベース70及び筐体部分54は、外側ねじ山又はねじ溝52を含む。典型的には、バルクヘッドファスナー60は、バルクヘッドファスナー60をバルクヘッドベース70内へ螺合又は回転させるために、内側ねじ山又はねじ溝(図示せず)を含む。バルクヘッドユニット2400はまた、バルクヘッドベース70とバルクヘッドファスナー60との間に配置されたワッシャなどのスペーサ58を含む。バルクヘッドベース70は、バルクヘッドベース70の外側溝付きのセクション52との締まり嵌合を形成するためのスペーサ58及びバルクヘッドファスナー60の内側ねじ付きセクション内の通路に嵌合する。
【0207】
図31に示すように、バルクヘッドユニット2500は、剛性、半剛性又は可撓性バッグ又は配管壁32に嵌合するバルクヘッドベース70を含むことができる。バルクヘッドベース70はまた、取り付けられたときにバッグ又は配管壁32に対してベース70をシールするベースガスケット56を含む。バルクヘッドベース70は、好ましくは、使い捨てセンサ30の少なくとも一部分を収容する。使い捨てセンサ30は、上側部分30b及び底側部分30aを有し、使用の際にセンサ30の底側部分30aがバッグ又は配管32内の溶液などの材料に接触するように配置される。センサガスケット58がセンサ30の底側部分30aの外面に接触することで、センサ30とバルクヘッドベース70との間にシールが形成される。センサ筐体又はスリーブ54は、センサ30の上側部分30bを囲繞して保持するシースを形成する。センサ30の上側部分30bに接触するプレート30cは、必要な場合に外部の支持体、配線、及びケーブルへの取付けを可能にするねじ山、溝又はスロット(図示せず)を含む。センサ30の上側部分30bはまた、センサ30がバルクヘッドユニット2500内で動くのを防止する突刺又は他のタイプの保持特徴30dを有する。
【0208】
バルクヘッドベース70は、外側ねじ山又はねじ溝52を含む。バルクヘッドファスナー60は、バルクヘッドファスナー60をバルクヘッドベース70内へ回転させ又はねじ込むことを可能にする内側ねじ山又はねじ溝(図示せず)を含む。バルクヘッドユニット2500はまた、バルクヘッドベース70とバルクヘッドファスナー60との間に配置されたワッシャなどのスペーサ58を含む。スペーサ58は、バルクヘッドファスナー60とバッグ膜32との間の接触を防止することによって、バッグ又は配管膜32を保護する。バルクヘッドベース70は、スペーサ58内の通路に嵌合する。バルクヘッドファスナー60の内側ねじ付きセクションは、バルクヘッドベース70の外側溝付きのセクション52との締まり嵌合を形成する。
【0209】
図32は、単体のバルクヘッドファスナー62と、取り付けられ又は一体化されたセンサ64とを含むバルクヘッドユニット2600を示し、センサ64は、センサ64とバルクヘッドセンサベース70との間にシールを形成するように配置されたセンサガスケット68を有する。バルクヘッドセンサベース70は、剛性、半剛性又は可撓性バッグ又は配管壁32に嵌合する。バルクヘッドベース70はまた、取り付けられたときにバッグ又は配管壁32に対してベース70をシールするベースガスケット56を含む。バルクヘッドベース70は、外側ねじ山又はねじ溝52を含む。バルクヘッドファスナー62は、バルクヘッドファスナー62をバルクヘッドベース70内へ回転させ又はねじ込むことを可能にする内側ねじ山又はねじ溝(図示せず)を含む。一実施形態では、スペーサ58は、バルクヘッドファスナー62とバッグ又は配管膜32との間に配置されたワッシャであり、膜32はバルクヘッドベース70より上に配置される。
【0210】
図33は、上記で開示したバルクヘッドユニットと比較するとバルクヘッドファスナー80を可撓性バッグ又は配管壁32の外側に比較的近接して維持するように設計されたバルクヘッドユニット2700を示す。
【0211】
バルクヘッドユニット2700は、ねじ付き部分82を有するバルクヘッドファスナー80を含み、ねじ付き部分82は、バルクヘッドファスナー80を受けるためのねじ付き部分又はねじ又は溝部分74を有するバルクヘッドベース72内へねじ込まれ又は回し入れられる。任意選択の保持特徴30e及びセンサガスケット58を有する使い捨てセンサ30は、バルクヘッドファスナー80に上側部分で取り付けられる。バルクヘッドベース72は、保持フィン30eを受けるためのキャビティを有する。センサ30の底側部分は、バルクヘッドベース72とのシールを形成するセンサガスケット58を含む。
【0212】
本明細書に記載する使い捨てセンサアセンブリの実施形態のいずれにおいても又は本発明の任意の他の実施形態においても、センサは、容器又は配管内の任意の深さに位置するように筐体又はバルクヘッド継手内で配置することができることに留意されたい。例えば、センサは、容器又は配管の内壁と同じ高さ又は同一平面の深さに位置することができ又は例えば、容器又は配管の可撓性又は半剛性壁の表面の内側で、約1mm〜約25mmの深さ又は約5mm〜約13mmの深さに位置することができる。
【0213】
本発明について、本発明の好ましい実施形態に関連して特に図示及び説明したが、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細に様々な変更を加えることができることが、当業者には理解されるであろう。本発明の特定の態様、実施形態又は例に関連して説明した特徴、整数、特性、化合物、化学成分又は群は、不適合でない限り、本明細書に記載の任意の他の態様、実施形態又は例に適用できると理解されるべきである。本明細書(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に開示する特徴のすべて、並びに/又は本明細書に開示するあらゆる方法又はプロセスの段階のすべては、かかる特徴及び/又は段階の少なくともいくつかが相互に排他的である組合せを除いて、任意の組合せで組合せることができる。本発明は、いかなる上記の実施形態の詳細にも制限されるものではない。本発明は、本明細書(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に開示する特徴の新規ないずれか1つ又は新規ないずれかの組合せ又は本明細書に開示するあらゆる方法又はプロセスの段階の新規ないずれか1つ又は新規ないずれかの組合せに及ぶ。