(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6263607
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】工作機械
(51)【国際特許分類】
B23Q 7/00 20060101AFI20180104BHJP
B23Q 1/48 20060101ALI20180104BHJP
B23Q 1/66 20060101ALI20180104BHJP
B23Q 1/01 20060101ALI20180104BHJP
B23Q 11/08 20060101ALI20180104BHJP
B23B 3/30 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
B23Q7/00 G
B23Q1/48 F
B23Q1/66 E
B23Q1/01 T
B23Q11/08 Z
B23B3/30
【請求項の数】9
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-512362(P2016-512362)
(86)(22)【出願日】2014年5月7日
(65)【公表番号】特表2016-520441(P2016-520441A)
(43)【公表日】2016年7月14日
(86)【国際出願番号】EP2014059333
(87)【国際公開番号】WO2014180903
(87)【国際公開日】20141113
【審査請求日】2016年11月18日
(31)【優先権主張番号】102013208440.4
(32)【優先日】2013年5月8日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102013216752.0
(32)【優先日】2013年8月23日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】515287882
【氏名又は名称】リコン エムテー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフトゥング ウント コンパニー カーゲー
【氏名又は名称原語表記】Licon mt GmbH & Co.KG
(74)【代理人】
【識別番号】100077584
【弁理士】
【氏名又は名称】守谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100132137
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 謙一郎
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンフリート ベンツ
(72)【発明者】
【氏名】フランク ゲスナー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ヴァインバッハ
(72)【発明者】
【氏名】ゲラルド シュテンゲーレ
【審査官】
亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】
特開平4−75844(JP,A)
【文献】
特開2013−173222(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0052341(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 7/00
B23B 3/30
B23Q 1/01
B23Q 1/48
B23Q 1/66
B23Q 3/04
B23Q 11/08
DWPI(Derwent Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向の機械ベッド(2)及び垂直方向のスタンド(3)を有する機械フレーム(1)、
機械フレーム(1)上に形成された加工チャンバー(19)、
スタンド(3)内に装着され、互いに直交する軸、即ちX軸及びY軸で加工チャンバー(19)内において移動可能である少なくとも1つの回転駆動される工作スピンドル(10、10’)、
加工チャンバー(19)内に装着され、X軸に平行なA軸の周りに枢動可能に駆動可能であるピボットブリッジ(12)、
ピボットブリッジ(12)上に配置され、ワークピースパレット(17、17’、17’’、17’’’)を着脱自在に装着し、A軸に直交するB軸の周りに枢動可能である少なくとも1つの円形テーブル(15、15’)、
加工チャンバー(19)の前面に形成された搬入出チャンバー(20)、
搬入出チャンバー(20)内に配置される少なくとも1つのパレットチェンジャー(24)を備え、
パレットチェンジャー(24)は、垂直方向(41)にのみ変位可能であり、垂直軸(29)の周りに枢動自在に駆動可能であり、
パレットチェンジャー(24)は、少なくとも2つのワークピースパレット(17、17’、17’’、17’’’)を着脱自在に装着するための第1及び第2の保持手段(32、32’、32’’、32’’’)を備え、
パレットチェンジャー(24)は、垂直方向(41)において第2のワークピースパレット(17’’、17’’’)が第2の保持手段(32’’、32’’’)に装着される搬入出下方位置(40)からピボットブリッジ(12)の円形テーブル(15、15’)上に配置する第1のワークピースパレット(17、17’)と第1の保持手段(32、32’)との間の接続部を形成する少なくとも1つの中間位置を経由して移動可能であり、
パレットチェンジャー(24)は、前記中間位置から、第1の保持手段(32、32’)に接続される第1のワークピースパレット(17、17’)がピボットブリッジ(12)の円形テーブル(15、15’)から上方に上昇される上方位置に移動可能であり、
パレットチェンジャー(24)は、ピボットブリッジ(12)から搬入出チャンバー(20)内に上昇される第1のワークピースパレット(17、17’)を枢動させ、第2のワークピースパレット(17’’、17’’’)を搬入出チャンバー(20)から加工チャンバー(19)に枢動させることにより前記上方位置において垂直軸(29)の周りに回転可能であり、
パレットチェンジャー(24)は、前記中間位置を経由して下方位置(40)に後退し下降可能である、ワークピース(18、18’、18’’、18’’’)の5軸加工用の工作機械において、
少なくとも1つのワークホルダ(23、23’)が設けられ、ワークホルダ(23、23’)は、ピボットブリッジ(12)の下部で搬入出チャンバー(20)内に配置され、ワークピースパレット(17、17’、17’’、17’’’)を着脱自在に装着するものであり、
スタンド(3)に装着される工作スピンドル(10、10’)はX軸及びY軸に直交するZ軸に移動可能であり、
ピボットブリッジ(12)は機械ベッド(2)上に支持されることを特徴とする工作機械。
【請求項2】
加工チャンバー(19)と搬入出チャンバー(20)との間に開成可能である隔壁(37)が配置されることを特徴とする請求項1記載の工作機械。
【請求項3】
ピボットブリッジ(12)は、ワークピースパレット(17、17’、17’’、17’’’)とパレットチェンジャー(24)の垂直方向変位経路に、かつ垂直方向移動経路外に枢動可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の工作機械。
【請求項4】
第1及び第2の保持手段(32、32’、32’’、32’’’)は、パレットチェンジャー(24)の2つの長手方向端縁に配置され、少なくとも1つの円形テーブル(15、15’)及び少なくとも1つのワークホルダ(23、23’)の1つに割り当てられることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか1項記載の工作機械。
【請求項5】
パレットチェンジャー(24)は、下方位置から中間位置を経由して上方位置に途中停止することなく変位可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか1項記載の工作機械。
【請求項6】
パレットチェンジャー(24)の下位の搬入出位置は、ピボットブリッジ(12)の前方及び下方に設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれか1項記載の工作機械。
【請求項7】
第1及び第2の保持手段(32、32’、32’’、32’’’)のそれぞれは、上部で開成している保持開口部(33)を備え、
ワークピースパレット(17、17’、17’’、17’’’)上に、保持開口部(33)に適合されるカウンターピース(34、34’、34’’、34’’’)が形成され、
それぞれの保持手段(32、32’、32’’、32’’’)は、パレットチェンジャー(24)の垂直方向上方への移動中に接続部を形成するによってカウンターピース(34、34’、34’’、34’’’)を装着することを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれか1項記載の工作機械。
【請求項8】
搬入出チャンバー(20)は、開口防護扉(39)によって外部に対して閉成されるように設計されることを特徴とする請求項1乃至請求項7いずれか1項記載の工作機械。
【請求項9】
互いに直交する軸、即ちX軸、Y軸及びZ軸で加工チャンバー(19)内において移動可能である2つの回転駆動される工作スピンドル(10、10’)、
ピボットブリッジ(12)上に配置され、第1又は第2のワークピースパレット(17、17’、17’’、17’’’)をそれぞれ着脱自在に装着する2つの円形テーブル(15、15’)、
ピボットブリッジ(12)の下部で搬入出チャンバー(20)内に配置され、第2又は第1のワークピースパレット(17、17’、17’’、17’’’)をそれぞれ着脱自在に装着する2つのワークホルダ(23、23’)、
搬入出チャンバー(20)内に配置される唯1つのパレットチェンジャー(24)を備え、
パレットチェンジャー(24)は、2つの第1及び第2のワークピースパレット(17、17’、17’’、17’’’)をそれぞれ着脱自在に装着するための2つの第1及び第2の保持手段(32、32’、32’’、32’’’)を備え、
パレットチェンジャー(24)は、垂直方向(41)において2つの第2のワークピースパレット(17’’、17’’’)が第2の保持手段(32’’、32’’’)に保持される搬入出下方位置(40)からピボットブリッジ(12)の2つの円形テーブル(15、15’)上に配置する2つの第1のワークピースパレット(17、17’)と2つの第1の保持手段(32、32’)との間の接続部を形成する少なくとも1つの中間位置を経由して移動可能であり、
パレットチェンジャー(24)は、前記中間位置から、第1の保持手段(32、32’)に接続される2つの第1のワークピースパレット(17、17’)がピボットブリッジ(12)の円形テーブル(15、15’)から上方に上昇される上方位置に移動可能であり、
前記パレットチェンジャー(24)は、ピボットブリッジ(12)から搬入出チャンバー(20)内に上昇される2つの第1のワークピースパレット(17、17’)を枢動させ、2つの第2のワークピースパレット(17’’、17’’’)を搬入出チャンバー(20)から加工チャンバー(19)に枢動させることにより前記上方位置において垂直軸(29)の周りに回転可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項8いずれか1項記載の工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
ワークピースの5軸加工用の工作機械に関する。この工作機械は、
水平方向の機械ベッド及び垂直方向のスタンドを有する機械フレーム、
機械フレーム上に形成された加工チャンバー、
スタンド内に装着され、互いに直交する軸、即ちX軸及びY軸で加工チャンバー内において移動可能である少なくとも1つの回転駆動される工作スピンドル、
加工チャンバー内に装着され、X軸に平行なA軸の周りに枢動可能に駆動可能であるピボットブリッジ、
ピボットブリッジ上に配置され、ワークピースパレットを着脱自在に装着し、A軸に直交するB軸の周りに枢動可能である少なくとも1つの円形テーブル、
加工チャンバーの前面に形成された搬入出チャンバー、
搬入出チャンバー内に配置される少なくとも1つのパレットチェンジャーを備え、
パレットチェンジャーは、垂直方向にのみ変位可能であり、垂直軸の周りに枢動自在に駆動可能であり、
パレットチェンジャーは、少なくとも2つのワークピースパレットを着脱自在に装着するための第1及び第2の保持手段を備え、
パレットチェンジャーは、垂直方向において第2のワークピースパレットが第2の保持手段に装着される搬入出下方位置からピボットブリッジの円形テーブル上に配置する第1のワークピースパレットと第1の保持手段との間の接続部を形成する少なくとも1つの中間位置を経由して移動可能であり、
パレットチェンジャーは、中間位置から、第1の保持手段に接続される第1のワークピースパレットがピボットブリッジの円形テーブルから上方に上昇される上方位置に移動可能であり、
パレットチェンジャーは、ピボットブリッジから搬入出チャンバー内に上昇される第1のワークピースパレットを枢動させ、第2のワークピースパレットを搬入出チャンバーから加工チャンバーに枢動させることにより上方位置において垂直軸の周りに回転可能であり、
パレットチェンジャーは、中間位置を経由して下方位置に後退し下降可能である。
【背景技術】
【0002】
5軸加工ワークピースのための上述の工作機械は、特許文献1(US 8 640 313 B2)で知られている。このワークピースにおいて、Z軸はピボットブリッジによって形成され、このピボットブリッジはZ方向に移動可能である工具キャリッジ上に形成される。パレットチェンジャーは、工具パレットを収容するのに供する2組のアームを備えている。ワークピースの加工中に、パレットチェンジャーは下方位置に移動され、ここでワークピーススライドに対向するアームはピボットブリッジの下方に収容され、そのためワークピーススライドはZ方向に自由に移動可能である。この具体例に因れば、パレットチェンジャーの搬入出位置はピボットブリッジの下方にあるが、ワークピーススライドの下方区域の上方にあることは事実である。搬入出工程中に、特にワークピーススライドの幾つかの移動が必要とされる。また、かなりのスペースが必要とされる。
【0003】
特許文献2(EP 2 623 256 A2)で知られる工作機械において、加工されたワークピース(被加工物)の搬出及び加工されるワークピースの搬入出チャンバー内への搬入は、加工チャンバー内でワークピースの加工中に実行される。これは、同時搬入として当該分野において称されている。
【0004】
一般的な工作機械において、パレットチェンジャーが設けられて、2つの直線変位方向を有し、かつ垂直軸の周りで枢動可能であってパレットチェンジャーとピボットブリッジ間の衝突を回避している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】US 8 640 313 B2
【特許文献2】EP 2 623 256 A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の基本目的は、単純であり、少量のスペースを占めるだけであり、短い交換工程を有するパレットチェンジャーを設計することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的は、本発明によれば、請求項1の特徴によって達成される。パレットチェンジャーは、直線運動と回転運動のみを実行し、かつ後者の両運動のみを実行する必要があることが重要である。ワークピースパレット上にクランプされた加工されるべきワークピースの供給は下方から垂直軸の周りに180°の回転を伴って直線的に実行され、ここで直線垂直上方移動の時点で加工されたワークピースはそれらを支持するパレットと共にピボットブリッジで持上げることができる。パレットチェンジャーの約180°の枢動運動後で後続する上方移動中に、ワークピースパレットは加工されるべきワークピースと共にピボットブリッジ上に下方に配置され、ワークピースパレットは加工されたワークピースと共に搬入出チャンバー内におけるマウント
、即ちワークホルダ上に下方に配置される。垂直方向の直線変位及び垂直軸の周りの回転運動のみが可能であるので、全体の構造は非常に単純であり、したがって安価である。パレットチェンジャーがピボットブリッジの前面、かつその下方で非常に近接して配置されるため、非常に小型の構造が得られる。2つの運動のみが必要であるので、交換工程が短縮される。1つ若しくは2つ以上のテーブルをピボットブリッジ上に設けることができ、したがって搬入出チャンバー内に同数のマウント
、即ちワークホルダを設けることもできる。また、同数の工作スピンドルを設けることもできる。しかしながら、工作スピンドルの数は、特にワークピースの連続加工中に、少数にすることも可能である。
【0008】
パレットチェンジャーが加工されるべきワークと共に、ピボットブリッジに下方から近づく場合に、この区域は削り屑で汚染されることがある。したがって、請求項2にしたがう
実施形態が特に有利である。
【0009】
ピボットブリッジ、虞らくはマウントテーブルの構造に応じて、ワークピースパレットの下方にあるパレットチェンジャーの保持手段の直線状垂直方向挿入中に、ピボットブリッジとパレットチェンジャーの保持手段との間に衝突があるかもしれない。このような場合には請求項3に記載の
実施形態が特に有利である。この場合、A軸の周りでピボットブリッジの一般的な枢動機能が使用されてパレットチェンジャーの水平移動を取り換える。このパレットチェンジャーの水平移動は本発明には不必要であるものの、従来技術においては必要である。
【0010】
本発明にしたがう方策は請求項9に記載の
実施形態において特に有利であり、ここで特に1つのパレットチェンジャーのみが2つの工作スピンドルを工作機械に設けているので、スペースが節約される。
【0011】
本発明の他の利点及び詳細は、以下の実施例の説明において図面を参照して明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】
図1に関して拡大された工作機械の部分斜視図であり、ワークピースパレットはクランプされたワークピースとともに省略されている。
【
図3】極めて概略的な図で表す工作機械の垂直縦断面図であり、パレットチェンジャーはーパレットの交換を開始する前に下方位置に配置されている。
【
図4】
図3にしたがう図であり、パレットチェンジャーは既に垂直方向に持ち上げられた最初の中間位置に配置されている。
【
図5】
図3及び
図4に本質的に対応する図であり、パレットチェンジャーは
図4よりも更に僅か上昇した位置に配置されている。
【
図6】
図3〜
図5に対応する図であり、パレットチェンジャーは
図5に関して僅か上昇した第2の中間位置に配置されている。
【
図7】
図3〜
図6に対応する図であり、パレットチェンジャーはその上方位置に配置されており、ここでワークピースパレットは加工されたワークピースとともにピボットブリッジから持ち上げられる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の工作機械における実施の形態について図面を参照して詳述する。
【0014】
特に
図1及び
図2に示すように、本発明にしたがう工作機械は略アングル形状の機械フレーム1を有し、これは水平方向の機械ベッド2と垂直方向のスタンド3によって本質的に形成される。フレーム構成のスタンド3において、駆動装置4が配置され、これはX駆動装置5により水平X方向に移動させることができるXスライド6を有する。Xスライド6上に、Yスライド7が装着され、これは垂直Y方向でY駆動装置(図示せず)によって移動することができる。Yスライド7上に、Zスライド9が装着され、これは水平Z方向でZ駆動装置8によって移動することができ、ここでスピンドル駆動装置(図示せず)によって回転駆動工作スピンドル10又は10’が取付けられる。工作スピンドル10、10’は、加工工具11、11’をそれぞれ装着するために使用される。
【0015】
機械ベッド2上に、ピボットブリッジ12が支持され、これはその端部においてピボット軸受13、13’内でX方向に平行なA軸の周りに枢動可能に装着され、ピボット駆動装置14によって枢動可能に駆動することができる。
【0016】
ピボットブリッジ12上に、円形テーブル15、15’の形で設計された2つのマウントテーブルが配置され、これはそれぞれ工作スピンドル10、10’に割り当てられる。これらの円形テーブル15、15’は、A軸に直交するB軸の周りで回転駆動装置(図示せず)によってそれぞれ回転駆動することができる。円形テーブル15、15’は、ワークピースパレット17、17’を装着するために使用され、その上にそれぞれのワークピース(被加工物)18、18’又は18’’、18’’’がクランプされる。機械ベッド2上でスタンド3の前面のチャンバーは、工作機械の加工チャンバー19である。
【0017】
加工チャンバー19の前方で、かつその下方のZ方向において、搬入出チャンバー20がパレット交換ユニット21を形成し、ここにおいて2つのワークピースパレット17’’、17’’’のための2つのマウント
、即ちワークホルダ23、23’がパレットチェンジャーフレーム22上に配置される。マウント
、即ちワークホルダ23、23’とピボットブリッジ12との間に、実際のパレットチェンジャー24が配置され、これは、
図2及び
図3に示すように、垂直方向に変位可能のパレットチェンジャースライド25上に配置される。パレットチェンジャースライド25の垂直駆動装置はスライド駆動装置26によってピニオンラック駆動装置27を介して行われる。本質的にプレートとして設計されたパレットチェンジャー24は、スライド25に取付けられたパレットピボット駆動装置28によって垂直パレットチェンジャーピボット軸29の周りに180°枢動可能である。
【0018】
特に
図1、
図2及び
図3に、また他の図にも示されるように、パレットチェンジャー24はガイド開口30、30’を備え、ここでパレットチェンジャーフレーム22に取り付けられる垂直ガイドロッド31、31’はパレットチェンジャー24の下方位置において係合し、このためパレットチェンジャー24はその下方位置において正確に位置合わせされ、安定した位置を実現する。
【0019】
パレットチェンジャー24の2つの長手方向端縁上で、円形テーブル15、15’又はマウント
、即ちワークホルダ23、23’にそれぞれ割り当てられた保持手段32、32’、32’’、32’’’が形成され、これは上部で開成する保持開口33を有し、これは底部でサポート16によって区切られている。各ワークピースパレット17、17’、17’’、17’’’上に、カウンターピース34、34’、34’’、34’’’がそれぞれの保持手段32、32’、32’’、32’’’における保持開口33に適合されるものとして取付けられ、そのため、組合わされたサポート16上でそれぞれの保持手段32、32’、32’’、32’’’において形状適合形態で保持されるようになっており、パレットチェンジャー24が起動されるとき、そしてこのような形態でそれぞれの保持手段32、32’、32’’、32’’’はカウンターピース34、34’、34’’、34’’’を装着又は保持する。
【0020】
特に
図2から理解できるように、円形テーブル15、15’上で、及びパレット交換ユニット21のマウント
、即ちワークホルダ23、23’上で、既知のクランプ機素35が形成され、これによって工具パレット17、17’、17’’、17’’’は正確な位置合わせで保持することができる。また、
図2に示されるように、マウント
、即ちワークホルダ23、23’上でメディアカップリング36、36’、即ち油圧接続部が設けられ、それによってワークピースパレット17、17’、17’’、17’’’上に形成された既知のワークピースクランプ装置(図示せず)が開成又は閉成され、それによって搬入出チャンバー20におけるワークピース18、18’又は18’’、18’’’はワークピースパレット17、17’又は17’’、17’’’上にクランプされ又は後者からクランプ解除される。
【0021】
図1に示すように、加工チャンバー19と搬入出チャンバー20との間に、隔壁37が防護壁として設けられ、それによって加工チャンバー19における加工中に削り屑、油等が搬入出チャンバー20内へ飛散するのを防止することができる。それが唯一開成されるのはパレット交換のときである。搬入出チャンバー20のオペレータ38に対向する側で、保護ドア39が設けられ、これは加工されたワークピース18、18’、18’’、18’’’を搬出するとき及び加工されるワークピース18、18’、18’’、18’’’を搬入するときに唯一開成される。
【0022】
パレットチェンジャー24の作業工程は、次のとおりである。
【0023】
加工チャンバー19内には、円形テーブル15、15’上でワークピースパレット17、17’にクランプされた2つのワークピース18、18’が存在する。それらは工具11、11’によって5軸加工が施され、ここで工具11、11’を支持する工作スピンドル10、10’はX、Y及びZ方向で給送される。ワークピース18、18’は、ピボットブリッジ12のA軸の周りで枢動させることにより、かつ円形テーブル15、15’のB軸の周りで回転させることにより可動される。同時に、搬入出チャンバー20の開成しているドア39で、既に加工されたワークピースは搬出され、加工されるワークピース18’’、18’’’は搬入されてマウンティング
、即ちワークホルダ23、23’に配置してパレットチェンジャー24に保持されるワークピースパレット17’’、17’’’にクランプされる。
【0024】
ワークピース18、18’の加工が完了した後、パレット交換が開始し、このため隔壁37は
図1に示される開成した位置に移動される。パレットチェンジャー24は、
図1及び
図3に示される下方の搬入出位置40に配置され、ここで保持手段32’’、32’’’はマウント
、即ちワークホルダ23、23’上に配置された2つのワークピースパレット17’’、17’’’のカウンターピース34’’、34’’’を形状適合形態で装着する。
【0025】
次いで、パレットチェンジャー24は、スライド駆動装置26により垂直変位方向41で第1の中間位置42に上方に変位される。この第1の中間位置42において、ピボットブリッジ12はA軸の周りに枢動され、それでピボットブリッジ12に対向するパレットチェンジャー24の保持手段32、32’と衝突することはない。この第1の中間位置42において、ピボットブリッジ12に対向する保持手段32、32’は、
図4に、かつ
図5に拡大して示されるように、円形テーブル15、15’のカウンターピース34’’、34’’’の下に未だ残っている。そして、
図6に示すように、ピボットブリッジ12は軸Aの周りに枢動され、それで円形テーブル15、15’のそれぞれのB軸は垂直、即ちパレットチェンジャー24の変位方向41に平行となる。パレットチェンジャー24は
図6にしたがって第2の中間位置43において配置され、ここで保持手段32、32’は円形テーブル15、15’上に配置される2つのワークピースパレット17、17’のカウンターピース34、34’の直下に配置される。
【0026】
パレットチェンジャー24は軸29の周りで回転することなくさらに上方に変位し、これは
図7に示されている。この場合、パレットチェンジャー24の保持手段32、32’は、円形テーブル15、15’に配置されたワークピースパレット17、17’のカウンターピース34、34’を最終的に加工されたワークピース18、18’とともに既に装着しており、ワークピースパレット17、17’は円形テーブル15、15’で持上げられる。この上方位置44において、パレットチェンジャー24の180°の回転がパレットチェンジャーピボット軸29の周りで行われ、それで加工されたワークピース18、18’が搬入出チャンバー20に枢動され、同時に未加工のワークピース18’’、18’’’が加工チャンバー19に枢動される。パレットチェンジャー24は上方移動と逆の順序で下降される。
【0027】
B軸の垂直位置におけるピボットブリッジ12がパレットチェンジャー24とその上方又は下方移動中で衝突帯にないならば、パレットチェンジャー24は、下方位置40から第2の中間位置43に直接移動することができる。原則として、パレットチェンジャー24を第1の中間位置42及び第2の中間位置43において停止させることは、その制御がこれを許容するならば、絶対に必要というわけではない。
【0028】
クランプ機素35及び前述のクランプ装置を含む幾つかの駆動装置の上記した制御は中央プログラマブル制御装置(図示せず)によって実行される。
【符号の説明】
【0029】
1・・・機械フレーム
2・・・機械ベッド
3・・・スタンド
4・・・駆動装置
5・・・X駆動装置
6・・・Xスライド
7・・・Yスライド
8・・・Z駆動装置
9・・・Zスライド
10、10’・・・工作スピンドル
11、11’・・・加工工具
12・・・ピボットブリッジ
13、13’・・・ピボット軸受
14・・・ピボット駆動装置
15、15’円形テーブル
16・・・サポート
17、17’、17’’、17’’’・・・ワークピースパレット
18、18’、18’’、18’’’・・・ワークピース
19・・・加工チャンバー
20・・・搬入出チャンバー
21・・・パレット交換ユニット
22・・・パレットチェンジャーフレーム
23、23’・・・マウント(マウンティング)
=ワークホルダ
24・・・パレットチェンジャー
25・・・パレットチェンジャースライド
26・・・スライド駆動装置
27・・・ピニオンラック駆動装置
28・・・パレットピボット駆動装置
29・・・垂直パレットチェンジャーピボット軸
30、30’・・・ガイド開口
31、31’・・・垂直ガイドロッド
32、32’、32’’、32’’’・・・保持手段
33・・・保持開口
34、34’、34’’、34’’’・・・カウンターピース
35・・・クランプ機素
36、36’・・・メディアカップリング
37・・・隔壁
38・・・オペレータ
39・・・保護ドア
40・・・下方位置
41・・・垂直変位方向
42・・・第1の中間位置
43・・・第2の中間位置
44・・・上方位置