【実施例】
【0070】
以下、実施例を参照しながら、本発明をより詳しく説明する。
【0071】
調製の実施例
実施例1
化合物(1):2−(4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
具体的な反応式は以下の通りである。
【0072】
【化7】
【0073】
ステップ1:2−オキソ−2,3−2H−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチルの調製
2,3−ジアミノ安息香酸メチル(0.8g、4.8mmol)を溶解した無水テトラヒドロフラン溶液(20mL)にカルボニルジイミダゾール(1.56g、9.6mmol)を添加し、還流まで加熱し、8時間反応させた後冷却し、溶媒を減圧下で除去し、残留物を迅速にカラムクロマトグラフィーし(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、淡黄色の固体化合物a:2−オキソ−2,3−2H−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチル(0.3g、収率33%)を得た。MS(ESI)m/z:[M+H]
+=193。
【0074】
ステップ2:2−クロロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチルの調製
化合物a:2−オキソ−2,3−2H−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチル(1.1g、5.7mmol)をオキシ塩化リン(8mL)に添加し、還流まで加熱し、8時間反応させた後冷却し、溶媒を減圧下で除去し、残留物を迅速にカラムクロマトグラフィーし(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、白色の固体化合物b:2−クロロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチル(1.5g、収率100%)を得た。MS(ESI)m/z:[M+H]
+=211。
【0075】
ステップ3:2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチルの調製
化合物b:2−クロロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチル(59mg、0.28mmol)を溶解したジメチルホルムアミド(5mL)にピペラジン(110mg、1.12mmol)を添加し、100℃まで加熱し、8時間反応させた後冷却し、溶媒を減圧下で除去し、残留物を迅速にカラムクロマトグラフィーし(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、白色の固体化合物c:2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチル(100mg、収率100%)を得た。MS(ESI)m/z:[M+H]
+=261。
【0076】
ステップ4:2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
化合物c:2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチル(100mg、0.28mmol)を溶解したテトラヒドロフラン溶液(5mL)にアンモニア水(5mL)を添加し、70℃まで加熱し、管を密封して8時間反応させた後冷却し、溶媒を減圧下で除去し、残留物を迅速にカラムクロマトグラフィーし(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、白色の固体化合物d:2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(20mg、収率28%)を得た。MS(ESI)m/z:[M+H]
+=246。
【0077】
ステップ5:2−(4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0078】
化合物d:2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(74mg、0.3mmol)を溶解したジメチルホルムアミド(5mL)に2−クロロピリミジン(34mg、0.3mmol)とトリエチルアミン(30mg、0.3mmol)を添加し、100℃まで加熱し、8時間反応させた後冷却し、溶媒を減圧下で除去し、残留物を迅速にカラムクロマトグラフィーし(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、化合物(1):2−(4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(32mg、収率33%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 324(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.10(br,1H),9.16(br,1H),8.44−8.38(m,2H),7.62−7.54(m,2H),7.36−7.32(m,1H),7.01−6.95(m,1H),6.70−6.63(m,1H),3.89(br,4H),3.67(br,4H)。
【0079】
実施例2
化合物(2):2−(4−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0080】
【化8】
【0081】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−5−フルオロピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(2):2−(4−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(30mg、収率72%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 342(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 11.92(br,1H),9.13(br,1H),8.50(s,2H),7.60(d,1H,J=7.8Hz),7.52(br,1H),7.32(d,1H,J=7.8Hz),6.98(t,1H,J=7.8Hz),3.87−3.83(m,4H),3.67−3.64(m,4H)。
【0082】
実施例3
化合物(3):2−(4−(5−エチルアミンピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0083】
【化9】
【0084】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−5−エチルアミンピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(3):2−(4−(5−エチルアミンピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(23mg、収率42%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 367(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 9.08(br,1H),7.92(s,2H),7.78−7.72(m,2H),7.66−7.60(m,2H),7.22−7.16(m,1H),4.71−4.67(m,2H),4.19−4.15(m,2H),3.73−3.70(m,4H),2.65−2.60(m, 2H),1.37 (t,3H,J=4.5Hz)。
【0085】
実施例4
化合物(4):2−(4−(5−アセトアミドピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0086】
【化10】
【0087】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−5−アセトアミドピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(4):2−(4−(5−アセトアミドピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(12mg、収率22%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 381(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 11.85(br,1H),9.89(br,1H),9.14(s,1H),8.54(s,2H),7.60(d,1H,J=7.5Hz),7.51(br,1H),7.31(d,1H,J=7.5Hz),6.98(t,1H,J=7.5Hz),3.84−3.65(m,8H),2.00(s,3H)。
【0088】
実施例5
化合物(5):2−(4−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0089】
【化11】
【0090】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−5−メトキシピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(5):2−(4−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(17mg、収率41%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 354(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 11.86(br,1H),9.15(br,1H),8.25(s,2H),7.60(d,1H,J=7.5Hz),7.51(br,1H),7.31(d,1H,J=7.5Hz),6.98(t,1H,J=7.5Hz),3.77(br,7H),3.64(br,4H)。
【0091】
実施例6
化合物(6):2−(4−(5−アミノピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0092】
【化12】
【0093】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−5−アミノピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(6):2−(4−(5−アミノピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(190mg、収率83%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 339(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 9.12(br,1H),7.60−7.25(m,7H),7.00−6.95(m,1H),3.67(br,8H)。
【0094】
実施例7
化合物(7):2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0095】
【化13】
【0096】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと4−クロロピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(7):2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(25mg、収率65%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 324(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 11.85(br,1H),9.09(br,1H),8.53(s,1H),8.22(d,1H,J=8.1Hz),7.60(d,1H,J=7.5Hz),7.50(br,1H),7.33(d,1H,J=7.5Hz),6.99(t,1H,J=7.5Hz),6.91(d,1H,J=8.1Hz),3.80−3.79(m,4H),3.68−3.66(m,4H)。
【0097】
実施例8
化合物(8):2−(4−(3−エチルアミンピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0098】
【化14】
【0099】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−3−エチルアミンピリジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(8):2−(4−(3−エチルアミンピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(13mg、収率36%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 366(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.02(br,1H),9.18(br,1H),7.62−7.50(m,4H),7.34−7.31(m,1H),7.00−6.89(m,3H),3.77−3.74(m,4H),3.14−3.10(m,4H),2.00−1.93(m,2H),0.85−0.80(m,3H)。
【0100】
実施例9
化合物(9):2−(4−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0101】
【化15】
【0102】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−4−トリフルオロメチルピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(9):2−(4−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(36mg、収率55%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 392(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 11.87(br,1H),9.13(br,1H),8.72(d,1H,J=4.8Hz),7.61(d,1H,J=7.8Hz),7.53(br,1H),7.33(d,1H,J=7.8Hz),7.07(d,1H,J=4.8Hz),6.99(t,1H,J=7.8Hz),3.94(br,4H),3.69(br,4H)。
【0103】
実施例10
化合物(10):2−(4−(6−トリフルオロメチルピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0104】
【化16】
【0105】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと6−クロロ−4−トリフルオロメチルピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(10):2−(4−(6−トリフルオロメチルピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(40mg、収率61%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 392(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 11.88(br,1H),9.12(br,1H),8.66(s,1H),7.61(d,1H,J=7.5Hz),7.53(br,1H),7.35(s,1H),7.33(d,1H,J=7.5Hz),6.99(t,1H,J=7.5Hz),3.92(br,4H),3.69(br,4H)。
【0106】
実施例11
化合物(11):2−(4−(5−メチルカルバモイルピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0107】
【化17】
【0108】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと6−クロロ−3−メチルカルバモイルピリジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(11):2−(4−(5−メチルカルバモイルピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(15mg、収率24%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 380(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 11.86(br,1H),9.14(br,1H),8.6(s,1H),8.24(br,1H),7.96(d,1H,J=9.6Hz),7.61(d,1H,J=7.8Hz),7.52(br,1H),7.32(d,1H,J=7.8Hz),7.01−6.92(m,2H),3.77(br,4H),3.67(br,4H),2.74(d,3H,d=4.2Hz)。
【0109】
実施例12
化合物(12):2−(4−(5−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0110】
【化18】
【0111】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと6−クロロ−3−カルバモイルピリジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(12):2−(4−(5−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(25mg、収率41%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 366(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 11.86(br,1H),9.14(br,1H),8.64(s,1H),7.99(d,1H,J=7.8Hz),7.79(br,1H),7.60(d,1H,J=9.0Hz),7.51(br,1H),7.32(d,1H,J=7.8Hz),7.17(br,1H),7.01−6.91(m,2H),3.78(br,4H),3.67(br,4H)。
【0112】
実施例13
化合物(13):2−(4−(2−トリフルオロメチルピリジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0113】
【化19】
【0114】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(13):2−(4−(2−トリフルオロメチルピリジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(7mg、収率13%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 391(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 11.88(br,1H),9.13(br,1H),8.34−8.29(m,1H),7.63−7.60(m,1H),7.53(br,1H),7.35−7.30(m,2H),7.12−7.09(m,1H),7.03−6.97(m,1H),3.70−3.64(m,8H)。
【0115】
実施例14
化合物(14):2−(4−(5−シアノピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0116】
【化20】
【0117】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−5−シアノピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(14):2−(4−(5−シアノピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(40mg、収率71%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 349(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 11.88(br,1H),9.09(br,1H),8.80(s,2H),7.60(d,1H,J=7.2Hz),7.53(br,1H),7.33(d,1H,J=7.2Hz),6.99(t,1H,J=7.2Hz),4.01(br,4H),3.69(br,4H)。
【0118】
実施例15
化合物(15):2−(4−(5−ジメチルカルバモイルピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0119】
【化21】
【0120】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物d:2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと6−クロロ−3−ジメチルカルバモイルピリジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(15):2−(4−(5−ジメチルカルバモイルピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(35mg、収率44%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 394(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.11(br,1H),9.19(br,1H),8.24(s,1H),7.66−7.59(m,2H),7.53(br,1H),7.34−7.31(m,1H),7.00−6.91(m,2H),3.73−3.70(m,8H),2.96(s,6H)。
【0121】
実施例16
化合物(16):6−フルオロ−2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0122】
具体的な反応式は以下の通りである。
【0123】
【化22】
【0124】
ステップ1:5−フルオロ−3−ニトロ−2−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)安息香酸の調製:
氷浴下で、2−トリフルオロアセトアミド−5−フルオロ−安息香酸(2.5g、10mmol)を発煙硝酸(14mL)にゆっくりと添加し、氷浴下で反応させて、続いて1時間撹拌した後、氷水に注入し、濾過して白色の固体化合物e:5−フルオロ−3−ニトロ−2−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)安息香酸(1.9g、収率65%)を得た。MS(ESI)m/z:[M−H]
−=295。
【0125】
ステップ2:2−アミノ−5−フルオロ−3−ニトロ安息香酸の調製:
10%の水酸化ナトリウム水溶液(20mL)を化合物e:5−フルオロ−3−ニトロ−2−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)安息香酸(1.18g、4mmol)を溶解したエタノール溶液(20mL)に添加し、反応させて、80℃まで加熱し、3時間撹拌する。エタノールを減圧下で除去し、残留物のpHを塩酸で4に調整し、濾過して、黄色の固体化合物f:2−アミノ−5−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(0.72g、収率90%)を得た。MS(ESI)m/z:[M−H]
−=199。
【0126】
ステップ3:2−アミノ−5−フルオロ−3−ニトロ安息香酸メチルの調製:
氷浴下で、塩化チオニル(2.38g)を、化合物f:2−アミノ−5−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(0.8g、4mmol)を溶解したメタノール溶液(20mL)にゆっくりと滴下し、還流まで加熱し、8時間反応させた後冷却し、溶媒を減圧下で除去し、残留物を迅速にカラムクロマトグラフィーし(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色の固体化合物g:2−アミノ−5−フルオロ−3−ニトロ安息香酸メチル(0.5g、収率58%)を得た。MS(ESI)m/z:[M+H]
+=215。
【0127】
ステップ4:2,3−ジアミノ−5−フルオロ安息香酸メチルの調製
10%のパラジウム炭素(0.7g)を化合物g:2−アミノ−5−フルオロ−3−ニトロ安息香酸メチル(7g、32.7mmol)を溶解したメタノール(50mL)溶液に添加し、常温で7時間水素化し、濾過して、残留物を迅速にカラムクロマトグラフィーし(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、黄色の固体化合物h:2,3−ジアミノ−5−フルオロ安息香酸メチル(2.16g、収率36%)を得た。MS(ESI)m/z:[M+H]
+=185。
【0128】
ステップ5:6−フルオロ−2−オキソ−2,3−2H−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチルの調製
実施例1における化合物(1)を調製するステップ1と類似する方法を採用して、化合物h:2,3−ジアミノ−5−フルオロ安息香酸メチルとカルボニルジイミダゾール(CDI)とを環化反応させることにより、化合物i:6−フルオロ−2−オキソ−2,3−2H−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチル(711mg、収率37%)を得た。MS(ESI)m/z:[M+H]
+=211。
【0129】
ステップ6:2−クロロ−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチルの調製
実施例1における化合物(1)を調製するステップ2と類似する方法を採用して、化合物i:6−フルオロ−2−オキソ−2,3−2H−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチルとオキシ塩化リンとを塩素化反応させることにより、化合物j:2−クロロ−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチル(681mg、収率94%)を得た。MS(ESI)m/z:[M+H]
+=229。
【0130】
ステップ7:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチルの調製:
実施例1における化合物(1)を調製するステップ3と類似する方法を採用して、化合物j:2−クロロ−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチルとピペラジンとを求核置換反応させることにより、化合物k:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチル(430mg、収率65%)を得た。MS(ESI)m/z:[M+H]
+=279。
【0131】
ステップ8:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
化合物k:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ギ酸メチル(100mg、0.28mmol)を溶解したテトラヒドロフラン溶液(5mL)にアンモニア水(5mL)を添加し、70℃まで加熱し、管を密封して8時間反応させた後冷却し、溶媒を減圧下で除去し、残留物を迅速にカラムクロマトグラフィーし(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、白色の固体化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(20mg、収率28%)を得た。MS(ESI)m/z:[M+H]
+=246。
【0132】
ステップ9:6−フルオロ−2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと4−クロロピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(16):6−フルオロ−2−(4−(ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(21mg、収率48%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 342(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.04(br,1H),9.10(br,1H),8.52(s,1H),8.22(d,1H,J=7.2Hz),7.71(br,1H),7.33−7.2(m,1H),7.19−7.17(m,1H),6.90(d,1H,J=7.2Hz),3.80(br,4H),3.66(br,4H)。
【0133】
実施例17
化合物(17):6−フルオロ−2−(4−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0134】
【化23】
【0135】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−5−フルオロピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(17):6−フルオロ−2−(4−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(27mg、収率87%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 360(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 9.11(br,1H),8.49(s,2H),7.71−7.69(m,1H),7.31−7.28(m,1H),7.18−7.15(m,1H),3.84−3.82(m,4H),3.68−3.65(m,4H)。
【0136】
実施例18
化合物(18):2−(4−(5−(ジホルムアミド)ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0137】
【化24】
【0138】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと6−クロロ−3−ジメチルカルバモイルピリジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(18):2−(4−(5−(ジホルムアミド)ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(14mg、収率18%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 412(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.57(br,1H),9.12(br,1H),8.23(s,1H),7.70−7.63(m,2H),7.31−7.27(m,1H),7.18−7.14(m,1H),6.94−6.91(m,1H),3.72(br,8H),2.95(s,6H)。
【0139】
実施例19
化合物(19):2−(4−(5−シアノピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0140】
【化25】
【0141】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−5−シアノピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(19):2−(4−(5−シアノピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(43mg、収率77%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 367(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.11(br,1H),9.07(br,1H),8.80(s,2H),7.72(br,1H),7.33−7.29(m,1H),7.20−7.16(m,1H),4.00(br,4H),3.69(br,4H)。
【0142】
実施例20
化合物(20):6−フルオロ−2−(4−(3−メチルアミドピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0143】
【化26】
【0144】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−N−メチルニコチンアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(20):6−フルオロ−2−(4−(3−メチルアミドピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(28mg、収率52%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 398(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.21(br,1H),9.10(br,1H),8.41(br,1H),8.26−8.25(m,1H),7.75−7.72(m,1H),7.68(br,1H),7.32−7.28(m,1H),7.18−7.15(m,1H),6.96−6.92(m,1H),3.69(br,8H),2.79(s,3H)。
【0145】
実施例21
化合物(21):6−フルオロ−2−(4−(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0146】
【化27】
【0147】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(21):6−フルオロ−2−(4−(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(23mg、収率52%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 409(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.32(br,1H),9.10(br,1H),8.44(s,1H),7.85−7.81(m,1H),7.70(br,1H),7.32−7.28(m,1H),7.19−7.15(m,1H),7.06−7.02(m,1H),3.81(br,4H),3.70(br,4H)。
【0148】
実施例22
化合物(22):6−フルオロ−2−(4−(5−メチルアミドピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0149】
【化28】
【0150】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−N−メチルピリミジン−5−ホルムアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(22):6−フルオロ−2−(4−(5−メチルアミドピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(17mg、収率29%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 399(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.01(br,1H),9.08(br,1H),8.78(s,2H),8.37(br,1H),7.73(br,1H),7.34−7.27(m,1H),7.19−7.13(m,1H),3.98(br,4H),3.67(br,4H),2.75(s,3H)。
【0151】
実施例23
化合物(23):6−フルオロ−2−(4−(6−メチルアミドピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0152】
【化29】
【0153】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと6−クロロ−N−メチルピリダジン−3−ホルムアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(23):6−フルオロ−2−(4−(6−メチルアミドピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(20mg、収率27%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 399(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.05(br,1H),9.11(br,1H),8.84(br,1H),7.87(d,1H,J=10.5Hz),7.74(br,1H),7.44−7.41(m,1H),7.31(d,1H,J=10.5Hz),7.20−7.17(m,1H),3.90(br,4H),3.72(br,4H),2.80(s,3H)。
【0154】
実施例24
化合物(24):6−フルオロ−2−(4−(5−メチルアミドピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製:
【0155】
【化30】
【0156】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと6−クロロ−N−メチルニコチンアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(24):6−フルオロ−2−(4−(5−メチルアミドピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(6mg、収率13%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 398(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.58(br,1H),9.12(br,1H),8.62(s,1H),8.04−7.98(m,1H),7.72(s,1H),7.32−7.26(m,2H),7.17−7.15(m,1H),6.98−6.92(m,1H),3.75−3.69(m,8H),2.73(s,3H)。
【0157】
実施例25
化合物(25):6−フルオロ−2−(4−(5−メチルアミドピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0158】
【化31】
【0159】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−クロロ−N−メチルピラジン−2−ホルムアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(25):6−フルオロ−2−(4−(5−メチルアミドピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(38mg、収率64%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 399(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.05(br,1H),9.09(br,1H),8.62(s,1H),8.39(br,1H),8.34(s,1H),7.72(br,1H),7.33−7.29(m,1H),7.19−7.17(m,1H),3.88(br,4H),3.70(br,4H),2.77(s,3H)。
【0160】
実施例26
化合物(26):2−(4−(5−エチルアミドピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0161】
【化32】
【0162】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−クロロ−N−エチルピラジン−2−ホルムアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(26):2−(4−(5−エチルアミドピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(19mg、収率31%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 413(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.09(br,1H),9.11(br,1H),8.63(s,1H),8.44−8.42(m,1H),8.34(s,1H),7.73(br,1H),7.33−7.29(m,1H),7.20−7.17(m,1H),3.87(br,4H),3.71(br,4H),3.28(q,2H,J=6.9Hz),1.09(t,3H,J=6.9Hz)。
【0163】
実施例27
化合物(27):6−フルオロ−2−(4−(5−イソプロピルアミドピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0164】
【化33】
【0165】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−クロロ−N−イソプロピルピラジン−2−ホルムアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(27):6−フルオロ−2−(4−(5−イソプロピルアミドピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(22mg、収率28%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 427(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.04(br,1H),9.09(br,1H),8.63(s,1H),8.32(s,1H),8.05−8.00(m,1H),7.70(br,1H),7.34−7.29(m,1H),7.20−7.16(m,1H),4.09(sep,1H,J=6.6Hz),3.88(br,4H),3.71(br,4H),1.15(d,6H,J=6.6Hz)。
【0166】
実施例28
化合物(28):2−(4−(5−t−ブチルアミドピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0167】
【化34】
【0168】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−クロロ−N−t−ブチルピラジン−2−ホルムアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(28):2−(4−(5−t−ブチルアミドピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(29mg、収率35%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 441(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.04(br,1H),9.09(br,1H),8.62(s,1H),8.31(s,1H),7.71(br,1H),7.53(br,1H),7.33−7.29(m,1H),7.20−7.16(m,1H),3.86(br,4H),3.71(br,4H),1.37(s,9H)。
【0169】
実施例29
化合物(29):6−フルオロ−2−(4−(5−(ピロリン−1−アシル)ピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0170】
【化35】
【0171】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと(5−クロロピラジン−2−イル)(ピロリン−1−イル)メタノンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(29):6−フルオロ−2−(4−(5−(ピロリン−1−アシル)ピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(14mg、収率17%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 441(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.04(br,1H),9.08(br,1H),8.51(s,1H),8.34(s,1H),7.71(br,1H),7.33−7.29(m,1H),7.19−7.16(m,1H),3.86(br,4H),3.70(br,4H),3.47−3.45(m,4H),1.86−1.83(m,4H)。
【0172】
実施例30
化合物(30):6−フルオロ−2−(4−(5−(モルホリノ−4−アシル)ピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0173】
【化36】
【0174】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと(5−クロロピラジン−2−イル)(モルホリノ−2−イル)メタノンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(30):6−フルオロ−2−(4−(5−(ピロリン−1−アシル)ピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(32mg、収率37%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 455(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.04(br,1H),9.09(br,1H),8.41(s,1H),8.35(s,1H),7.71(br,1H),7.34−7.30(m,1H),7.20−7.16(m,1H),3.85(br,6H),3.70(br,4H),3.62(br,6H)。
【0175】
実施例31
化合物(31):6−フルオロ−2−(4−(6−トリフルオロメチルピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0176】
【化37】
【0177】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと3−クロロ−6−トリフルオロメチルピリダジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(31):6−フルオロ−2−(4−(6−トリフルオロメチルピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(15mg、収率20%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 410(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.05(br,1H),9.10(br,1H),7.94−7.85(m,1H),7.71(br,1H),7.51−7.47(m,1H),7.34−7.30(m,1H),7.21−7.17(m,1H),3.93(br,4H),3.72(br,4H)。
【0178】
実施例32
化合物(32):6−フルオロ−2−(4−(6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0179】
【化38】
【0180】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−ブロモ−2−トリフルオロメチルピリジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(32):6−フルオロ−2−(4−(6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(23mg、収率19%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 409(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 9.09(br,1H),8.50(s,1H),7.72−7.66(m,2H),7.52−7.48(m,1H),7.33−7.28(m,1H),7.20−7.16(m,1H),3.72(br,4H),3.54(br,4H)。
【0181】
実施例33
化合物(33):6−フルオロ−2−(4−(2−トリフルオロメチルピリミジン−5−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0182】
【化39】
【0183】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−ブロモ−2−トリフルオロメチルピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(33):6−フルオロ−2−(4−(2−トリフルオロメチルピリミジン−5−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(12mg、収率16%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 410(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.04(br,1H),9.09(br,1H),8.69(s,2H),7.71(br,1H),7.32−7.29(m,1H),7.20−7.17(m,1H),3.73(br,4H),3.62(br,4H)。
【0184】
実施例34
化合物(34):6−フルオロ−2−(4−(5−トリフルオロメチルピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0185】
【化40】
【0186】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(34):6−フルオロ−2−(4−(5−トリフルオロメチルピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(8mg、収率14%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 410(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.02(br,1H),9.09(br,1H),8.75(s,2H),7.72(br,1H),7.33−7.29(m,1H),7.20−7.17(m,1H),4.00(br,4H),3.69(br,4H)。
【0187】
実施例35
化合物(35):6−フルオロ−2−(4−(5−トリフルオロメチルピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0188】
【化41】
【0189】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと2−クロロ−5−トリフルオロメチルピラジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(35):6−フルオロ−2−(4−(5−トリフルオロメチルピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(60mg、収率90%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 410(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.04(br,1H),9.09(br,1H),8.51(s,1H),8.50(s,1H),7.71(br,1H),7.33−7.30(m,1H),7.20−7.17(m,1H),3.89(br,4H),3.71(br,4H)。
【0190】
実施例36
化合物(36):2−(4−(5−ジメチルアミドピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0191】
【化42】
【0192】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−クロロ−N,N−ジメチルピラジン−2−ホルムアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(36):2−(4−(5−ジメチルアミドピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(29mg、収率37%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 413(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.02(br,1H),9.09(br,1H),8.37(s,1H),8.34(s,1H),7.71(br,1H),7.33−7.30(m,1H),7.20−7.16(m,1H),3.83(br,4H),3.73(br,1H),3.07(s,3H),2.98(s,3H)。
【0193】
実施例37
化合物(37):2−(4−(5−シアノピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0194】
【化43】
【0195】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−クロロ−2−シアノピラジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(37):2−(4−(5−シアノピラジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(40mg、収率58%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 367(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.05(br,1H),9.07(br,1H),8.59(s,1H),8.49(s,1H),7.69(s,1H),7.33−7.29(m,1H),7.20−7.16(m,1H),3.93(br,4H),3.71(br,4H)。
【0196】
実施例38
化合物(38):2−(4−(2−シアノピリミジン−5−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0197】
【化44】
【0198】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−ブロモ−2−シアノピリミジンとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(38):2−(4−(2−シアノピリミジン−5−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(18mg、収率26%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 367(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.03(br,1H),9.08(br,1H),8.63(s,2H),7.73−7.65(m,1H),7.33−7.29(m,1H),7.22−7.17(m,1H),3.73−3.69(m,8H)。
【0199】
実施例39
化合物(39):6−フルオロ−2−(4−(2−メチルアミドピリミジン−2−イル)ピペラジン−5−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド
【0200】
【化45】
【0201】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−ブロモ−N−メチルピリミジン−2−ホルムアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(39):6−フルオロ−2−(4−(2−メチルアミドピリミジン−2−イル)ピペラジン−5−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(16mg、収率29%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 399(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.02(br,1H),9.08(br,1H),8.67(s,2H),8.34(br,1H),7.71(br,1H),7.33−7.27(m,1H),7.19−7.12(m,1H),3.99(br,4H),3.68(br,4H),2.72(s,3H)。
【0202】
実施例40
化合物(40):2−(4−(2−エチルアミドピリミジン−5−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0203】
【化46】
【0204】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−ブロモ−N−エチルピリミジン−2−ホルムアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(40):2−(4−(2−エチルアミドピリミジン−5−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミド(17mg、収率23%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 413(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.01(br,1H),9.09(br,1H),8.64(s,2H),8.31(br,1H),7.72(br,1H),7.34−7.27(m,1H),7.19−7.13(m,1H),3.96(br,4H),3.65(br,4H),3.26(q,2H,J=6.9Hz),1.07(t,3H,J=6.9Hz)。
【0205】
実施例41
化合物(41):2−(4−(2−ジメチルアミドピリミジン−5−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製
【0206】
【化47】
【0207】
実施例1における化合物(1)を調製するステップ5と類似する方法を採用して、化合物l:6−フルオロ−2−(ピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドと5−ブロモ−N−ジメチルピリミジン−2−ホルムアミドとを芳香族求核置換反応させることにより、化合物(41):2−(4−(2−ジメチルアミドピリミジン−5−イル)ピペラジン−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−4−ホルムアミドの調製(19mg、収率26%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 413(M+1)
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ 12.03(br,1H),9.07(br,1H),8.63(s,2H),8.32(br,1H),7.72(br,1H),7.31−7.26(m,1H),7.18−7.13(m,1H),3.97(br,4H),3.67(br,4H),3.08(s,3H),2.97(s,3H)。
【0208】
生物学的評価
実験原理
核タンパク質のポリADPリボシル化はDNA損傷応答の際の翻訳の後に発生する。PARPは、ポリアデノシン二リン酸リボースポリメラーゼと称し、NADが存在する際に、ポリ(ADP−リボース)を近燐の核タンパク質に結合させるように触媒し、塩基切除修復によるDNA修復機構を引き起こす。Trevigen社製のHT Universal Chemiluminescent PARP Assay Kitはこのようなビオチンによって標識されたADP−リボースとヒストンとの結合レベルを検出することができる。
【0209】
試薬及び消耗品
1.HT Universal Chemiluminescent PARP Assay Kit with Histone−coated Strip Wells、米国Trevigen社、製品番号:4676−096−K。
【0210】
2.プレートリーダー、米国Perkin Elmer社、EnVision Multilabel Plate Reader。
【0211】
溶液及び緩衝液
1.洗浄液。0.1%のTriton X−100を含有するPBS溶液。
【0212】
2.20×PARP緩衝液。脱イオン水で20×PARP緩衝液を20倍希釈し、1×緩衝液を得て、該緩衝液は組換えPARP酵素、PARP Cocktail及び被試験化合物の希釈に用いられる。
【0213】
3.10×PARP Cocktail。以下の方法で1×PARP Cocktailを調製する:10×PARP Cocktail 2.5μl/well、10×活性化DNA 2.5μl/well、1×PARP緩衝液 20μl/well。
【0214】
4.PARP Enzyme。使用される前のみに、1×PARP緩衝液で組換え酵素を慎重に希釈し、希釈された酵素溶液をできるだけ早く使用し、未使用のものを廃棄する。
【0215】
5.Strep−HRP。使用される前のみに、1×Strep希釈液でStrep−HRPを500倍希釈して1×溶液を得る。
【0216】
6.化学発光基質。使用される前のみに、同じ体積のPeroxyGlow A及びB溶液を均一に混合して、ホースラディッシュペルオキシダーゼの基質を得る。
【0217】
実験方法
化合物の調製
1.DMSOで10mMの各被試験化合物母液を10uM、1uMまで希釈する。
【0218】
2.実験を始める前のみに、DMSOに溶解した各化合物の勾配濃度溶液を1×PARP緩衝液で20倍希釈し、5×の化合物溶液を得て、テストに利用することができ、陽性対照(POSITIVE)と陰性対照(NEGATIVE)ウェルに1×PARP緩衝液(DMSO含有量5%)を注入する。
【0219】
操作ステップ
1.各ウェルに50μlの1×PARP緩衝液を添加してヒストンを湿らし、室温でウェルプレートを30分間インキュベートし、次にウェル内の1×PARP緩衝液を吸出するとともに、ペーパータオルで残留液を完全に除去する。
【0220】
2.化合物(1)〜(37)により、希釈された5×化合物溶液を対応するウェルに添加し、各ウェルで10μlを注入し、陽性対照(POSITIVE)と陰性対照(NEGATIVE)ウェルに1×PARP緩衝液(DMSO含有量5%)を注入する。
【0221】
3.1×PARP緩衝液でPARP酵素を溶液15μl当たり0.5Unitまで希釈し、次に、陰性対照ウェルを除いたウェルに15μlの酵素溶液を添加し、陰性対照ウェルに1×PARP緩衝液のみを添加し、室温でウェルプレートを10分間インキュベートする。
【0222】
4.続いて、25μlの1×PARP Cocktailを各ウェルに添加する。
【0223】
5.27℃でウェルプレートを60分間インキュベートする。
【0224】
6.インキュベートが終わった後、ウェル内の反応液を吸出するとともに、ペーパータオルで残留液を完全に除去する。次に、0.1%のTriton X−100を含有するPBS溶液でウェルプレートを4回洗浄し、毎回、各ウェルに200μlを注入し、ペーパータオルで残留液を完全に除去する。
【0225】
7.続いて、各ウェルに希釈された1×Strep−HRP溶液を添加し、次に、27℃でウェルプレートを60分間インキュベートする。
【0226】
8.インキュベートが終わった後、ウェル内の反応液を吸出するとともに、ペーパータオルで残留液を完全に除去する。次に、0.1%のTriton X−100を含有するPBS溶液でウェルプレートを4回洗浄し、毎回、各ウェルに200μlを注入し、ペーパータオルで残留液を完全に除去する。
【0227】
9.洗浄が終わった後、同じ体積のPeroxyGlow AとB溶液を均一に混合し、各ウェルに100μl添加し、直ちにプレートリーダーに置いて化学発光シグナルを記録する。
【0228】
データ処理
各ウェルの示度を阻害率に換算する必要がある。化合物の阻害率は以下の式で算出することができる。
【0229】
【数1】
【0230】
注:陽性対照ウェルの示度はpositiveウェルの示度であり、酵素が100%の活性があること意味し、陰性対照ウェルの示度はnegativeウェルの示度であり、酵素が0%であること意味し、活性Xは各サンプルの各濃度の示度である。
【0231】
【表1】
【0232】
表1に示す活性データから分かるように、本発明の化合物はいずれもPARP−1の阻害剤であり、実施例において、化合物(1)、(2)、(5)、(6)、(7)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)、(16)、(17)、(18)、(19)、(20)、(21)、(22)、(23)、(24)、(25)、(26)、(27)、(28)、(29)、(30)、(31)、(32)、(33)、(34)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)のIC
50値は100nM以下であり、化合物(16)、(19)、(25)、(26)、(30)、(31)、(33)、(35)、(36)、(37)、(38)、(39)、(40)、(41)のIC
50値は10nM以下である。