(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ユーザの目の検眼を行うことによって前記ユーザの視力情報を取得する、或いは、前記ユーザによって入力された視力情報を含む情報を受信することによって前記ユーザの視力情報を取得する、或いは、前記ユーザのログインアカウントと関連付けられた前記視力情報を読み込むことによって前記ユーザの視力情報を取得する
ように構成された取得ユニットを更に備える、請求項10に記載の表示制御装置。
【発明の概要】
【0004】
従来技術の問題点を解決するために、本開示の実施形態は、表示制御方法及び装置を提供する。
【0005】
本開示の実施形態の第1態様によれば、ユーザの視力情報に応じて観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断するステップと、前記観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではない場合、前記観察対象物の画像を拡大表示するステップと、
を含む、表示制御方法を提供する。
【0006】
また、本方法は、前記ユーザの目の検眼を行うことによって前記ユーザの視力情報を取得するステップ、或いは、前記ユーザによって入力された視力情報を含む情報を受信することによって前記ユーザの視力情報を取得するステップ、或いは、前記ユーザのログインアカウントと関連付けられた前記視力情報を読み込むことによって前記ユーザの視力情報を取得するステップ、を更に含んでもよい。
【0007】
また、本方法は、前記ユーザの現在の視野範囲を決定するステップと、前記ユーザの視線特性を捕捉し、前記観察対象物として前記ユーザの視野範囲内の前記視線特性と合う対象物を用いるステップとを含んでもよい。
【0008】
また、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断するステップは、前記観察対象物と前記ユーザとの間隔距離を取得するステップと、前記間隔距離が予め決められた視認可能な距離よりも大きい又は同じであるか否かに応じて、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断し、前記間隔距離が前記予め決められた視認可能な距離よりも大きい又は同じである場合、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断するステップとを含んでもよい。
【0009】
また、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断するステップは、前記観察対象物が詳細情報を含むか否かに応じて、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断し、前記観察対象物が前記詳細情報を含む場合、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断するステップを含んでもよい。
【0010】
また、前記観察対象物が詳細情報を含むか否かに応じて、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断するステップは、前記観察対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いを取得するステップと、前記予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが予め決められた変動度合いよりも大きい又は同じであるか否かに応じて、前記観察対象物が前記詳細情報を含むか否かを判断し、前記予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが前記予め決められた変動度合いよりも大きい又は同じである場合、前記観察対象物が前記詳細情報を含むと判断するステップとを含んでもよい。
【0011】
また、前記観察対象物が詳細情報を含むか否かに応じて、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断するステップは、前記観察対象物の周辺対象物を取得するステップと、前記観察対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが前記周辺対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いと一致するか否かに応じて、前記観察対象物が前記詳細情報を含むか否かを判断し、前記観察対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが前記周辺対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いと一致しない場合、前記観察対象物が前記詳細情報を含むと判断するステップとを含んでもよい。
【0012】
また、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断するステップは、同一対象物を観察するユーザの継続時間又は視線合焦時間を取得するステップと、前記継続時間又は前記視線合焦時間が予め決められた時間よりも大きい又は同じであるか否かに応じて、前記観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断し、前記継続時間又は前記視線合焦時間が前記予め決められた時間よりも大きい又は同じである場合、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断するステップとを含んでもよい。
【0013】
また、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断するステップは、前記観察対象物が予め決められたタイプの情報要素を含むか否かに応じて、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断し、前記観察対象物が予め決められたタイプの情報要素を含む場合、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断するステップを含む。
【0014】
また、前記観察対象物の画像を拡大表示するステップは、予め決められたサイズの表示領域を表示するステップと、前記表示領域に前記観察対象物の画像を拡大表示するステップとを含んでもよい。
【0015】
また、本方法は、前記ユーザの視線移動事象を監視するステップと、前記視線移動事象に応じて前記表示領域を移動すると共に、前記観察対象物の画像の拡大率に応じて前記表示領域に拡大表示される前記観察対象物の画像を更新するステップとを更に含んでもよい。
【0016】
また、本方法は、前記ユーザの視線が前記観察対象物の範囲外に移動するとき、前記観察対象物の画像の拡大表示を取り消すステップを更に含んでもよい。
【0017】
本開示の実施形態の第2態様によれば、ユーザの視力情報に応じて観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断するように構成された判断ユニットと、前記観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではない場合、前記観察対象物の画像を拡大表示するように構成された表示ユニットとを備える、表示制御装置を提供する。
【0018】
また、本装置は、前記ユーザの目の検眼を行うことによって前記ユーザの視力情報を取得する、或いは、前記ユーザによって入力された視力情報を含む情報を受信することによって前記ユーザの視力情報を取得する、或いは、前記ユーザのログインアカウントと関連付けられた前記視力情報を読み込むことによって前記ユーザの視力情報を取得するように構成された取得ユニットを更に備えてもよい。
【0019】
また、本装置は、前記ユーザの現在の視野範囲を決定するように構成された決定ユニットと、前記ユーザの視線特性を捕捉し、前記観察対象物として前記ユーザの視野範囲内の前記視線特性と合う対象物を用いるように構成された捕捉ユニットとを更に備えてもよい。
【0020】
また、前記判断ユニットは、前記観察対象物と前記ユーザとの間隔距離を取得するように構成された距離取得サブユニットと、前記間隔距離が予め決められた視認可能な距離よりも大きい又は同じであるか否かに応じて、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断し、前記間隔距離が前記予め決められた視認可能な距離よりも大きい又は同じである場合、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断するように構成された距離判断サブユニットとを更に備えてもよい。
【0021】
また、前記判断ユニットは、前記観察対象物が詳細情報を含むか否かに応じて、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断し、前記観察対象物が前記詳細情報を含む場合、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断するように構成された詳細判断サブユニットを備えてもよい。
【0022】
また、前記詳細判断サブユニットは、前記観察対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いを取得するように構成された変動取得モジュールと、前記予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが予め決められた変動度合いよりも大きい又は同じであるか否かに応じて、前記観察対象物が前記詳細情報を含むか否かを判断し、前記予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが前記予め決められた変動度合いよりも大きい又は同じである場合、前記観察対象物が前記詳細情報を含むと判断するように構成された第1変動判断モジュールとを備えてもよい。
【0023】
また、前記詳細判断サブモジュールは、前記観察対象物の周辺対象物を取得するように構成された対象物取得モジュールと、前記観察対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが前記周辺対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いと一致するか否かに応じて、前記観察対象物が前記詳細情報を含むか否かを判断し、前記観察対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが前記周辺対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いと一致しない場合、前記観察対象物が前記詳細情報を含むと判断するように構成された第2変動判断モジュールとを備えてもよい。
【0024】
また、前記判断ユニットは、同一対象物を観察するユーザの継続時間又は視線合焦時間を取得するように構成された時間取得サブユニットと、継続時間又は視線合焦時間が予め決められた時間よりも大きい又は同じであるか否かに応じて、前記観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断し、前記継続時間又は前記視線合焦時間が前記予め決められた時間よりも大きい又は同じである場合、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断するように構成された時間判断サブモジュールとを備えてもよい。
【0025】
また、前記判断ユニットは、前記観察対象物が予め決められたタイプの情報要素を含むか否かに応じて、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断し、前記観察対象物が予め決められたタイプの情報要素を含む場合、前記観察対象物が前記ユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断するように構成されたタイプ判断サブユニットを備えてもよい。
【0026】
また、前記表示ユニットは、予め決められたサイズの表示領域を表示するように構成された領域表示サブユニットと、前記表示領域に前記観察対象物の画像を拡大表示するように構成された拡大処理サブユニットとを備えてもよい。
【0027】
また、本装置は、前記ユーザの視線移動事象を監視するように構成された監視ユニットと、前記視線移動事象に応じて前記表示領域を移動すると共に、前記観察対象物の画像の拡大率に応じて前記表示領域に拡大表示された前記観察対象物の画像を更新するように構成された更新ユニットとを更に備えてもよい。
【0028】
また、本装置は、前記ユーザの視線が前記観察対象物の範囲外に移動するとき、前記観察対象物の画像の拡大表示を取り消すように構成された取消ユニットを更に備えてもよい。
【0029】
また、本開示の実施形態の第3態様によれば、プロセッサと、前記プロセッサによって実行可能な指示を記憶するメモリとを備える電子機器を提供する。前記プロセッサは、ユーザの視力情報に応じて観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断し、前記観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではない場合、前記観察対象物の画像を拡大表示するように構成されている。
【発明の効果】
【0030】
本開示によって提供される技術的解決策は、次のような有利な効果を有する。
【0031】
本開示の実施形態によれば、ユーザの視力情報を取得することによって、ユーザが観察対象物を明瞭に観察できるか否かを正確に判断することができる。更に、ユーザが明瞭に観察できない観察対象物の画像を拡大表示することによって、ユーザは、観察対象物に近づくことなく観察対象物を明瞭に観察することができる。
【0032】
前述の一般的説明及び以下の詳細な説明の両方は、例示的で説明的なものであり、クレーム化された本発明を限定するものではないことは理解されるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
添付図面に示されている例示的な実施形態、実施例を詳細に参照する。以下の説明は、添付の図面を参照し、異なる図面における同一の数字は、特に示さない限り、同一又は類似の要素を表す。例示的な実施形態の以下の説明に記載されている実施例は、本発明と一致する全ての実施例を表すものではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に記載の本発明に関連する態様と一致する装置及び方法の単なる例示である。
【0035】
図1は、例示的な実施形態に係る表示制御方法を示すフローチャートである。
図1を参照すると、本方法は、以下のステップを含む。
【0036】
ステップ102においては、ユーザの視力情報に応じて観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断する。
【0037】
ステップ104においては、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではない場合、観察対象物の画像が拡大表示される。
【0038】
本開示の技術解決策において、ステップ102及びステップ104における各処理機能に対して、複数の可能性のある実施例がある。各処理機能は下記に示されている。
【0039】
1.ユーザの視力情報
ユーザの視力情報は、画像を区別するユーザの網膜の能力である。異なるユーザ間で視力の違いがある。例えば、あるユーザは、ユーザによる観察対象物の観察に影響を与える近視、乱視、又は遠視を患っていることが有り得る。
【0040】
本発明の技術解決策は、スマートグラスなどのウェアラブルデバイスに適用できる。ユーザの視力情報及び観察対象物を決定することによって、観察対象物がユーザによって明瞭に観察され得るか否かを自動的に推測し、自動的に拡大表示処理を行うことができる。
【0041】
説明の便宜上、以下の実施形態は、例えば、全てスマートグラスであるものとする。しかしながら、当業者は、本開示の技術解決策が他の非ウェアラブル電子機器に明らかに適用可能であることを理解するだろう。電子機器(表示スクリーンなど)が、情報を処理するとともに画像を表示する能力を有し、観察対象物を識別するとともに、ユーザによる観察対象物の観察状況を判断する場合、本開示の技術解決策が適用できる。
【0042】
1)能動的検知
例示的な実施形態として、スマートグラスは、ユーザの目の検眼を能動的に行うことによって、ユーザの視力情報を取得してもよい。
【0043】
スマートグラスは、ユーザの検眼を行うとき、従来技術のコンピュータ検眼を使用することができ、その原理は網膜検影法である。
図2に示すように、ユーザがスマートグラスを装着するとき、スマートグラスは、ユーザの目の屈折系統に光線を照射し、検影鏡を介して直接網膜に光線を照射してもよい。それにより、網膜の反射光は検影鏡に達し、視力情報の検知を実現できる。
【0044】
検眼中、赤外線光源及び自動噴霧装置によってユーザの眼球に緩和調節が行われ、光電技術及び自動制御技術によってユーザの目の屈折度合いが検査されてもよい。
【0045】
もちろん、「網膜検影法」以外に他の方式が本開示の技術解決策に適用されてもよく、本開示に限定されない。
【0046】
2)ユーザ入力
例示的な実施形態として、スマートグラスは、ユーザによって入力された視力情報を含む情報を受信することによって、視力情報を取得してもよい。
【0047】
ユーザは、自身の視力を知っている場合、自身の視力情報を直接入力してもよい。例えば、視力情報の入力インターフェースがスマートグラスの表示スクリーンに表示されてもよい。入力インターフェースは、入力キーボードを備え、ユーザの視線によって焦点を合わされた入力キーボードのキーを決定するようにユーザの眼球の動きが捕捉され、前記情報の入力が達成される。
【0048】
また、
図3に示すように、スマートグラスとユーザのスマートモバイルフォンなどの他の装置との通信を確立し、ユーザがスマートモバイルフォンのインターフェースに自身の視力情報を直接入力するようにしてもよい。
【0049】
3)ネットワークアクセス
他の例示的な実施形態として、スマートグラスは、ユーザのログインアカウントと関連付けられた視力情報を読み込んでもよい。
【0050】
図4に示すように、ユーザは、スマートグラスのアカウントにログインでき、アカウントとユーザとの間には1対1の関連性がある。このため、ユーザがあらかじめクラウドに視力情報、高さ及び重量などの自身の様々な情報を記憶させている場合、スマートグラスは、現在のログインアカウントに応じてインターネットを介してユーザの視力情報を読み込むことができる。
【0051】
2.観察対象物
ユーザの視野範囲は、ユーザの目の観察範囲として理解される。
図5に示すように、ユーザの視野範囲は、見渡すと扇形の領域である。
【0052】
スマートグラスは、ユーザの目の前に位置してユーザの目の方向と一致し、ユーザの頭と共に回るので、スマートグラスのカメラの画像収集範囲が概ねユーザの視野範囲と一致すると考えることができる。
【0053】
しかしながら、ユーザの頭と目の方向が変化しないとき、ユーザの視野範囲は変化しないが、ユーザの眼球の回転は、観察対象物の変化をもたらし得る。従って、スマートグラスは、ユーザの眼球の回転を記録することによってユーザの視線特性を捕捉し、観察対象物としてユーザの視野範囲内で対象物を視線特性に合わせることができる。
【0054】
例えば、
図5に示すように、ユーザの左目の視線と右目の視線を捕捉することによって、左目の視線と右目の視線との交差部の対象物が、本開示の技術解決策における観察対象物として用いられる。
【0055】
3.ユーザが観察対象物を明瞭に観察可能か否か
1)距離に基づく測定
例示的な実施形態として、観察対象物とユーザとの間隔距離が取得され、当該間隔距離が予め決められた視認可能な距離よりも大きい又は同じか否かに応じて、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断する。
【0056】
図6に示すように、ユーザの視線特性を捕捉することによって、スマートグラスが、ユーザの視野範囲内の観察対象物Aを決定して観察対象物Aとユーザとの間隔距離L1を測定するとともに、ユーザの視野範囲内の観察対象物Bを決定して観察対象物Bとユーザとの間隔距離L2を測定することを想定する。
【0057】
ユーザが近眼を患っている場合、ユーザの視力情報に基づいて、ユーザによって明瞭に観察される最も遠い距離は、L0であり且つL1<L0<L2であると判断され、観察対象物Aは拡大表示なしでユーザによって明瞭に観察されると判断される。一方、観察対象物Bはユーザによって明瞭に観察されることができないので拡大表示が必要であると判断される。
【0058】
同様に、ユーザが遠視を患っている場合、ユーザの視力情報に基づいて、ユーザによって明瞭に観察される最も近い距離はL0’であり且つL1<L0’<L2であると判断され、観察対象物Aはユーザによって明瞭に観察されることができないので拡大表示が必要であると判断される。一方、観察対象物Bは拡大表示なしでユーザによって明瞭に観察されると判断される。
【0059】
2)詳細に基づく測定
他の例示的な実施形態として、観察対象物が詳細情報を含むか否かに応じて、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断する。
【0060】
例えば、観察対象物が、
図7に示す白い壁である観察対象物Aなど、詳細情報を含まない場合、現実的に拡大表示は無意味になる。観察対象物が、
図7に示す絵画である観察対象物Bなど、詳細情報を含む場合、ユーザにとって絵画の詳細を見るのに都合が良いように、画像を拡大表示してもよい。従って、本実施形態の技術解決策の要点は、観察対象物が詳細情報を含むことを判断する方法にある。
【0061】
実施形態1
スマートグラスは、観察対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いを取得し、当該変動度合いが予め決められた変動度合いよりも大きい又は同じであるか否かに応じて、観察対象物が詳細情報を含むか否かを判断してもよい。
【0062】
本実施形態において、画素特性パラメータは、濃淡値、各カラーチャンネルの色彩値などの各画素の1以上の属性値であってもよい。
図7に示す「白い壁」及び「絵画」を例に取ると、前者について、画像の全ての画素が「白」、すなわち、対応する濃淡値(ここでは濃淡値を例に取るが、他のタイプの画素特性パラメータでもよい)が変動なく同一であり、観察対象物が詳細情報を含まないと判断する。しかしながら、後者について、「絵画」は、各画素の濃淡値の差及び変動をもたらし且つ変動度合いが大きい(例えば、予め決められた変動度合いよりも大きい又は同じ)色変化などの多数の詳細を含むので、観察対象物は詳細情報を含むと判断する。
【0063】
実施形態2
スマートグラスは、観察対象物の周辺対象物を取得し、観察対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが周辺対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いと一致するか否かに応じて、観察対象物が詳細情報を含むか否かを判断してもよい。
【0064】
本実施形態において、
図7を例に取る。観察対象物Aは「白い壁」の一部であるので、観察対象物Aの予め決められた画素特性パラメータの変動度は、周辺対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度と一致する。すなわち、観察対象物A及び周辺対象物は、1つの大きな体積の全体を形成し、ユーザにとって詳細を観察する必要がなく、観察対象物が詳細情報を含まないと判断する。観察対象物Bは白い壁上の絵画であるので、観察対象物Bの予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが周辺対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いと一致せず、変動度合い(例えば、予め決められた変動度合いよりも大きい又は同じ)が大きく、観察対象物が詳細情報を含むと判断する。
【0065】
3)時間に基づく測定
また、他の例示的な実施形態として、同一対象物を観察するユーザの継続時間又は視線合焦時間が取得され、当該継続時間又は視線合焦時間が予め決められた時間よりも大きい又は同じであるか否かに応じて、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物である否かを判断してもよい。
【0066】
本実施形態において、ユーザが、長時間、特定の観察対象物を観察する又は焦点を合わせる場合、ユーザが注意深く観察対象物を調べたいことを示す。また、ユーザが見損なったために自身の視線の焦点を合わせようとする場合、ユーザが現在の観察対象物を詳細に観察したいことを示す。この場合、拡大表示が必要とされる。
【0067】
4)情報要素に基づく測定
また、他の例示的な実施形態として、観察対象物が予め決められたタイプの情報要素を含むか否かに応じて、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断してもよい。
【0068】
例えば、現在の観察対象物を決定した後、スマートグラスは、更に、観察対象物に含まれる情報要素(例えば、キャラクター、アイコン(例えば、商品ロゴ))を認識する。観察対象物がそのような情報要素を含む場合、観察対象物がユーザによって明瞭に観察できず、拡大表示が必要であると判断する。
【0069】
前記では4つの態様が紹介されているが、前述した態様の1つ又は組合せが適用されてもよく、観察対象物がユーザによって明瞭に観察されるか否かで正確な判断がなされてもよい。種々の態様の組合せが適用される場合、例示的な実施形態として、少なくとも1つの方法の判断結果が観察対象物がユーザによって明瞭に観察されることができないという状況においては、観察対象物がユーザによって明瞭に観察されることができないと判断する。或いは、他の実施形態として、適用される全ての態様の判断結果が観察対象物がユーザによって明瞭に観察されることができないという状況においては、観察対象物がユーザによって明瞭に観察されることができないと判断する。
【0070】
4.観察対象物を拡大表示するステップ
【0071】
例示的な実施形態として、予め決められたサイズの表示領域が表示され、観察対象物の画像が当該表示領域に拡大表示される。
【0072】
図7は、ユーザの目の中のユーザの視野範囲を画像化した概略図である。
図8は、スマートグラスによって拡大表示された観察対象物Bの画像を示す概略図である。
図8に示すように、表示領域は、画像に表示されてもよい。また、表示領域は、「拡大鏡」又は他の形態であってもよく、本明細書に限定されない。
図8から分かるように、観察対象物Bの拡大表示によって、絵の中の人間のスカートの左側のドットパターンが観察されるが、その詳細はユーザによって直接観察されることができない。
【0073】
ユーザは、観察対象物の拡大率を制御してもよい。例えば、ユーザがスマートグラスに拡大率の指示を送信し、
図9に示す概略図を取得してもよい。表示領域の表示内容と表示領域の観察対象物Bに属する表示内容の両方が拡大される。もちろん、表示領域の表示内容のみが拡大される。しかし、表示領域の増大は、十分大きな表示エリアを確保し、ユーザの観察を容易にする。
【0074】
更に、スマートグラスは、ユーザの視線移動事象を監視し、当該視線移動事象に応じて表示領域が移動され、表示領域に拡大表示された観察対象物の画像が観察対象物の画像の拡大率に応じて更新される。例えば、
図10に示すように、ユーザの視線が右側に移動するとき、それに応じて表示領域が移動し、表示領域の表示内容が更新されてもよい。例えば、
図9に示す「スカートの左側」は、
図10に示す「スカートの右側」として更新される。
【0075】
もちろん、ユーザの視線が観察対象物の範囲外に移動する場合、「観察対象物」が変化しているので、観察対象物の画像の拡大表示が取り消され、新しい観察対象物が前述の実施形態に応じて再び決定され、新しい観察対象物を拡大サイズで表示するか否かが判断される。
【0076】
なお、
図8〜
図10に示される「拡大鏡」の形態の「表示領域」は必須ではなく、スマートガラスは表示内容の拡大表示だけでよく、スマートグラスの表示スクリーンの全体が「表示領域」として機能してもよい。
【0077】
前述の表示制御方法の実施形態に対応して、本開示は、更に、表示制御装置の実施形態を提供する。
【0078】
図11は、例示的な実施形態に係る表示制御装置のブロック図である。
図11を参照すると、本装置は、判断ユニット1101と、表示ユニット1102とを備えている。
【0079】
判断ユニット1101は、ユーザの視力情報に応じて観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断するように構成されている。
【0080】
表示ユニット1102は、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断された場合、観察対象物の画像を拡大表示するように構成されている。
【0081】
図12に示すように、
図12は、例示的な実施形態に係る他の表示制御装置のブロック図である。
図11に示される前述の実施形態を基礎として、本装置は、更に、取得ユニット1103を備えている。
【0082】
取得ユニット1103は、ユーザの目の検眼を行うことによって、或いは、ユーザによって入力された視力情報を含む情報を受信することによって、或いは、ユーザのログインアカウントに関連付けられた視力情報を読み取ることによって、ユーザの視力情報を取得する。
【0083】
図13に示すように、
図13は、例示的な実施形態に係る他の表示制御装置のブロック図である。
図11に示される前述の実施形態を基礎として、本装置は、決定ユニット1104と、捕捉ユニット1105とを備えている。
【0084】
決定ユニット1104は、現在のユーザの視野範囲を決定するように構成されている。
【0085】
捕捉ユニット1105は、ユーザの視線特性を捕捉し、観察対象物としてユーザの視野範囲内の視線特性に合う対象物を用いるように構成されている。
【0086】
なお、
図13に示す前述の実施形態の装置の決定ユニット1104及び捕捉ユニット1105は、本開示に限定されるものではなく、
図12に示す前述の実施形態の装置に含まれてもよい。
【0087】
図14に示すように、
図14は、例示的な実施形態に係る他の表示制御装置のブロック図である。
図11に示すように、本実施形態を基礎として、判断ユニット1101は、更に、距離取得サブユニット1101Aと、距離判断サブユニット1101Bとを備えてもよい。
【0088】
距離取得サブユニット1101Aは、観察対象物とユーザとの間隔距離を取得するように構成されている。
【0089】
距離判断サブユニット1101Bは、前記間隔距離が予め決められた視認可能な距離よりも大きい又は同じであるか否かに応じて、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であると判断するように構成されている。前記間隔距離が予め決められた視認可能な距離よりも大きい又は同じである場合、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断する。
【0090】
なお、
図14に示す前述した本実施形態の装置の距離取得サブユニット1101A及び距離判断サブユニットの構造は、
図12−13に示す前述した実施形態の装置に含まれてもよく、本開示に限定されない。
【0091】
図15に示すように、
図15は、例示的な実施形態に係る他の表示制御装置のブロック図である。
図11に示す前述の実施形態を基礎として、判断ユニット1101は、更に、詳細判断サブユニット1101Cを備えてもよい。
【0092】
詳細判断サブユニット1101Cは、観察対象物が詳細情報を含むか否かに応じて、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断するように構成されている。観察対象物が詳細情報を含む場合、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断する。
【0093】
なお、
図15に示す前述の実施形態の装置における詳細判断サブユニット1101Cの構造は、
図12−14に示す前述の実施形態の装置に含まれてもよく、本開示に限定されない。
【0094】
図16に示すように、
図16は、例示的な実施形態に係る他の表示制御装置のブロック図である。
図15に示す前述の実施形態を基礎として、詳細判断サブユニット1101Cは、変動取得モジュール1601と、第1変動判断モジュール1602とを備えてもよい。
【0095】
変動取得モジュール1601は、観察対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いを取得するように構成されている。
【0096】
第1変動判断モジュール1602は、予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが予め決められた変動度合いよりも大きい又は同じであるか否かに応じて、観察対象物が詳細情報を含むか否かを判断するように構成されている。予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが予め決められた変動度合いよりも大きい又は同じである場合、観察対象物が詳細情報を含むと判断する。
【0097】
図17に示すように、
図17は、例示的な実施形態に係る他の表示制御装置のブロック図である。
図15に示される前述の実施形態を基礎として、詳細判断サブモジュール1101Cは、対象物取得モジュール1603と、第2変動判断モジュール1604とを備えている。
【0098】
対象物取得モジュール1603は、観察対象物の周辺対象物を取得するように構成されている。
【0099】
第2変動判断モジュール1604は、観察対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが周辺対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いと一致するか否かに応じて、観察対象物が詳細情報を含むか否かを判断するように構成されている。観察対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いが周辺対象物の予め決められた画素特性パラメータの変動度合いと一致しない場合、観察対象物が詳細情報を含むと判断する。
【0100】
図18に示すように、
図18は、例示的な実施形態に係る他の表示制御装置のブロック図である。
図11に示される前述の実施形態を基礎として、判断ユニット1101は、時間取得サブユニット1101Dと、時間判断サブユニット1101Eとを備えている。
【0101】
時間取得サブユニット1101Dは、同一対象物を観察するためにユーザの継続時間又は視線合焦時間を取得するように構成されている。
【0102】
時間判断サブユニット1101Eは、継続時間又は視線合焦時間が予め決められた時間よりも大きい又は同じであるか否かに応じて、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物である否かを判断するように構成されている。継続時間又は視線合焦時間が予め決められた時間よりも大きい又は同じである場合、対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断する。
【0103】
なお、
図18に示す前述した実施形態の装置における時間取得サブユニット1101D及び時間判断サブユニット1101Eの構造は、
図12〜17に示す前述の実施形態の装置に含まれてもよく、本開示に限定されない。
【0104】
図19に示すように、
図19は、例示的な実施形態に係る他の表示制御装置のブロック図である。
図11に示す前述の実施形態を基礎として、判断ユニット1101は、タイプ判断サブユニット1101Fを備えてもよい。
【0105】
タイプ判断サブユニット1101Fは、観察対象物が予め決められたタイプの情報要素を含むか否かに応じて、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断するように構成されている。観察対象物が予め決められたタイプの情報要素を含む場合、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではないと判断する。
【0106】
なお、
図19に示す前述の実施形態の装置のタイプ判断サブユニット1101Fの構造は、
図12〜18に示す前述の実施形態の装置に含まれてもよく、本開示に限定されない。
【0107】
図20に示すように、
図20は、例示的な実施形態に係る他の表示制御装置のブロック図である。
図11に示す前述の実施形態を基礎として、表示ユニット1102は、領域表示サブユニット1102Aと、拡大処理サブユニット1102Bとを備えてもよい。
【0108】
領域表示サブユニット1102Aは、予め決められたサイズの表示領域を表示するように構成されている。
【0109】
拡大処理サブユニット1102Bは、表示領域に観察対象物の画像を拡大表示するように構成されている。
【0110】
なお、
図20に示す前述の実施形態の装置の領域表示サブユニット1102A及び拡大処理サブユニット1102Bの構造は、
図12〜19に示す前述の実施形態の装置に含まれてもよく、本開示に限定されない。
【0111】
図21に示すように、
図21は、例示的な実施形態に係る他の表示制御装置のブロック図である。
図20に示す前述の実施形態を基礎として、本装置は、更に、監視ユニット1106と、更新ユニット1107とを備えてもよい。
【0112】
監視ユニット1106は、ユーザの視線移動事象を監視するように構成されている。
【0113】
更新ユニット1107は、視線移動事象に応じて表示領域を移動させ、観察対象物の画像の拡大率に応じて表示領域に拡大表示される観察対象物の画像を更新するように構成されている。
【0114】
図22に示すように、
図22は、例示的な実施形態に係る他の表示制御装置のブロック図である。
図11に示す前述の実施形態を基礎として、本装置は、取消ユニット1108を備えてもよい。
【0115】
取消ユニット1108は、ユーザの視線が観察対象物の範囲外に移動するとき、ユーザの観察対象物の画像の拡大表示を取り消すように構成されている。
【0116】
なお、
図22に示す前述の実施形態の装置の取消ユニット1108の構造は、
図12〜21に示す前述の実施形態の装置に含まれてもよく、本開示に限定されない。
【0117】
前記実施形態の装置に関し、個々のモジュールの動作を行う具体的な方式が前記方法に関する実施形態に詳細に述べられているので、ここでは詳細に述べない。
【0118】
本装置の実施形態は、基本的に本方法の実施形態に対応しているので、その相関関係は、本装置の実施形態の範囲内で本方法の実施形態の部分的な説明を参照できる。前述の装置の実施形態は例示のみであることを意図する。別個のコンポーネントとして説明されたユニットは、物理的に分離されても、分離されなくてもよい。ユニットとして表されたコンポーネントは、物理的なユニットであっても、なくてもよい。すなわち、当該コンポーネントは、一ヶ所に配置されても、複数のネットワークユニットに分散されてもよい。一部又は全部のモジュールは、本開示の解決策の目的を実行するために、実際的な要求に応じて選択されてされもよい。当業者は、創造的な労働をすることなく、理解し実行することができる。
【0119】
また、本開示は、更に、プロセッサと、プロセッサによって実行可能な指示を記憶するメモリとを備える表示制御装置を提供する。プロセッサは、ユーザの視力情報に応じて観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断し、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではない場合、観察対象物の画像を拡大表示するように構成されている。
【0120】
また、本開示は、更に、メモリと、1以上のプログラムとを含む端末を提供する。1以上のプログラムは、メモリに記憶され、1以上のプロセッサによって実行されるように構成されている。1以上のプログラムは、ユーザの視力情報に応じて観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物であるか否かを判断し、観察対象物がユーザにとって明瞭に視認可能な対象物ではない場合、観察対象物の画像を拡大表示するという動作を行う指示を含む。
【0121】
図23は、例示的な実施形態に係る表示制御装置2300のブロック図である。例えば、装置2300は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージ装置、ゲーム機、タブレット、医療機器、運動機器、携帯情報端末などであってもよい。
【0122】
図23を参照すると、装置2300は、処理コンポーネント2302、メモリ2304、電力コンポーネント2306、マルチメディアコンポーネント2308、オーディオコンポーネント2310、入力/出力(I/O)インターフェース2312、センサコンポーネント2314、及び通信コンポーネント2316の1つ以上のコンポーネントを備えてもよい。
【0123】
処理コンポーネント2302は、一般的には、表示、電話、データ通信、カメラ動作、及びレコーディング動作に関連する動作などの、装置2300の全体動作を制御する。処理コンポーネント2302は、上述した方法のステップの全部又は一部を行うように、指示を実行する1以上のプロセッサ2320を備えてもよい。更に、処理コンポーネント2302は、処理コンポーネント2302と他のコンポーネントとの間のインタラクションを容易にするために、1以上のモジュールを備えてもよい。例えば、処理コンポーネント2302は、マルチメディアコンポーネント230
8と処理コンポーネント2302との間のインタラクションを容易にするために、マルチメディアモジュールを備えてもよい。
【0124】
メモリ2304は、装置2300の動作をサポートするために様々なタイプのデータを記憶するように構成されている。そのようなデータの例には、装置2300上で動作するアプリケーション又は方法のための指示、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、写真、映像などが含まれる。メモリ2304は、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気又は光ディスクなどの任意のタイプの揮発性又は不揮発性メモリ装置、又はその組合せを用いて実現されてもよい。
【0125】
電力コンポーネント2306は、装置2300の様々なコンポーネントに対して電力を提供する。電力コンポーネント2306は、電力管理システム、1以上の電源、及び、装置2300の電力の生成、管理、分配に関連する他のコンポーネントを備えてもよい。
【0126】
マルチメディアコンポーネント2308は、装置2300とユーザとの間の出力インターフェースを提供する画面を備えている。いくつかの実施形態において、前記画面は、液晶ディスプレイ(LCD)やタッチパネル(TP)を備えてもよい。前記画面がタッチパネルを備える場合、前記画面は、ユーザからの入力信号を受信するタッチスクリーンとして実現されてもよい。前記タッチパネルは、前記タッチパネル上でのタッチ、スワイプ、及びジェスチャーを検知するための1以上のタッチセンサを備えてもよい。タッチセンサは、タッチ又はスワイプの動作の境界を検知するだけでなく、タッチ又はスワイプの動作に関連する持続時間及び圧力も検知してもよい。いくつかの実施形態において、マルチメディアコンポーネント2308は、フロントカメラ及び/又はリアカメラを備えている。フロントカメラ及びリアカメラは、装置2300が撮影モードや映像モードなどの動作モードにあるときに、外部のマルチメディアデータを受信してもよい。フロントカメラ及びリアカメラの各々は、固定された光学レンズ系であってもよいし、焦点整合及び光学ズーム性能を有してもよい。
【0127】
オーディオコンポーネント2310は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成されている。例えば、オーディオコンポーネント2310は、装置2300が通話モード、レコーディングモード、音声認識モードなどの動作モードにあるときに外部オーディオ信号を受信するように構成されたマイクロフォン(MIC)を備えている。受信されたオーディオ信号は、更に、メモリ2304に記憶されても、通信コンポーネント2316を介して送信されてもよい。いくつかの実施形態において、オーディオコンポーネント2310は、更に、オーディオ信号を出力するスピーカを備えている。
【0128】
I/Oインターフェース2312は、処理コンポーネント2302と、キーボード、クリックホイール、ボタンなどの周辺機器インターフェースモジュールとの間のインターフェースを提供するように構成されている。ボタンは、限定されるものではないが、ホームボタン、ボリュームボタン、スタートボタン、及びロックボタンを備えてもよい。
【0129】
センサコンポーネント2314は、例えば、装置2300の様々な態様のステータス評価を提供する1以上のセンサを備えている。例えば、センサコンポーネント2314は、装置2300の開/閉状態、及びコンポーネント(例えば、装置2300の表示部及びキーパッド)の相対位置、装置2300又は装置2300のコンポーネントの位置の変化、装置2300に接触するユーザの有無、装置2300の方位又は加速/減速、装置2300の温度の変化を検知してもよい。センサコンポーネント2314は、いかなる物理的接触もなく、近くの物体の存在を検知するように構成された近接センサを備えてもよい。また、センサコンポーネント2314は、更に、イメージングアプリケーションで使用するために、CMOSやCCDイメージングセンサなどの光センサを備えてもよい。いくつかの実施形態において、センサコンポーネント2314は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ、又は温度センサも備えてもよい。
【0130】
通信コンポーネント2316は、装置2300と他の装置との間の有線又は無線通信を容易にするように構成されている。装置2300は、WiFi、2G、3Gなどの通信規格、又はそれらの組合せに基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。例示的な一実施形態において、通信コンポーネント2316は、放送チャンネルを介して外部の放送制御システムからの放送信号又は放送関連情報を受信する。例示的な実施形態において、通信コンポーネント2316は、更に、短距離通信を容易にするために近距離無線通信(NFC)モジュールを備えている。例えば、NFCモジュールは、無線自動識別(RFID)技術、赤外線通信協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース
(登録商標)(BT)技術、又は他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0131】
例示的な実施形態において、装置2300は、前述した方法を行うために、特定用途向け集積回路(ASICs)、デジタル信号プロセッサ(DSPs)、デジタル信号処理装置(DSPDs)、プログラマブル論理装置(PLDs)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又は他の電子部品などの1以上の電子的要素で実現されてもよい。
【0132】
例示的な実施形態においては、メモリ2304などの、指示を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が提供される。前記指示は、前述した方法を行う装置2300のプロセッサ2320によって実行可能である。例えば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピーディスク(登録商標)、光データ記憶装置等であってもよい。
【0133】
本発明の他の実施形態は、ここに開示された本発明の明細書及びプラクティスの考慮から当業者には明らかであろう。本願は、本発明の一般的な原理に従う任意の変形、使用、又は適応をカバーし、当該技術分野において公知又は慣行の範囲内にある本開示から逸脱するものを含むことが意図される。明細書及び実施形態は、以下の特許請求の範囲によって示される本発明の真の範囲及び精神と共に、例示的のみとして考慮されることが意図される。
【0134】
本発明が上述され且つ添付の図面に図示された正確な構成に限定されるものではなく、様々な修正及び変更がその範囲から逸脱することなくなされてもよいことは認識されるであろう。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。