(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1〜4の何れか一項に記載の医療用のバルーンにおいて、前記バルーンは二つから四つのパターン化された凹部と、二つから四つのフレキシブル回路とを含み、各回路は二つから四つのパターン化された前記凹部の各々の内に配置される医療用のバルーン。
請求項1〜5の何れか一項に記載の医療用のバルーンにおいて、前記バルーン壁は本体部、腰部、及び円錐部を含み、パターン化された前記凹部における前記バルーン壁は、前記バルーンの本体の残りの部分と同じ厚さである医療用のバルーン。
請求項1〜6の何れか一項に記載の医療用のバルーンにおいて、前記フレキシブル回路は、前記バルーン壁の残りの部分との同一平面上よりも下に位置する別のエッジを有するように、前記凹部内に配置される医療用のバルーン。
請求項1〜9の何れか一項に記載の医療用のバルーンにおいて、前記フレキシブル回路は、前記バルーン壁を形成するポリマー材料よりも剛性の高い複合材料である医療用のバルーン。
請求項1〜11の何れか一項に記載の医療用のバルーンにおいて、前記フレキシブル回路は、前記バルーンの外面に、パターン化された前記凹部内において接着剤で接着される医療用のバルーン。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願の実施形態は様々な形態をとることができるが、本明細書では本願の特定の実施形態について詳細に説明する。この説明は本願の原理の例示であり、本願を図示された特定の実施形態に限定することを意図するものではない。
【0010】
本願は、経皮的腎動脈神経除去のための装置、特に拡張可能なバルーンと、その製造方法及び使用方法に関する。
高血圧とは、血圧が上昇しているという慢性的な医学的状態をいう。持続的な高血圧は、心臓発作、心不全、動脈瘤、及び脳卒中等の様々な医学的状態に関連した重要なリスク要因である。持続的な高血圧は、慢性腎不全の主原因でもある。腎交感神経の機能亢進は、高血圧やその進行に関連する。腎動脈神経除去を介した腎神経の不活性化は、血圧を低下させることができ、従来の薬では効果のなかった高血圧患者に対する治療の選択肢となり得る。
【0011】
超音波、高周波エネルギー、マイクロ波エネルギー、直接加熱素子、及び熱源やエネルギー源を備えるバルーンを、交感神経領域に適用することができる。
腎交感神経の治療のための具体的な方法として、腎交感神経を破壊するための高周波エネルギーを用いた経皮的なカテーテルベースの治療がある。この方法では拡張可能な医療用バルーンが用いられるが、このバルーンは治療部位まで前進されて拡張され、バルーンの外側に配置されたフレキシブル回路を介し、バルーンを通してエネルギーが送達される。
【0012】
フレキシブル回路は、腎神経除去バルーンの外面に接着される。
バルーンの挿入、折り畳み、及び除去の間に、フレキシブル回路のエッジリフトに起因して剥離や裂け目が生じる可能性がある。そこで、腎動脈神経除去のための高いロバスト性を有する改良されたバルーンのための技術が、依然として必要とされている。
【0013】
本願は、内面及び外面を有するバルーン壁と、接着剤でバルーンの外側に接着されたフレキシブル回路とを含む腎神経変調バルーンに関する。腎神経の変調や除去はしばしば、高血圧及びうっ血性心不全の少なくとも一方に関連する状態を治療するために行われる。
【0014】
本明細書に開示される装置及び方法は腎神経変調に関連して説明されているが、これらの装置及び方法は同様に、他の治療においても利用可能であることを意図する。
本願に係る装置及び方法は、一時的又は恒久的に神経機能を変調させるため、腎神経に高周波エネルギーを送達することを含む。
【0015】
治療は、カテーテル送達装置を介して治療部位にバルーンを送達し、治療部位においてバルーンを膨張させ、神経除去のためにフレキシブル回路にエネルギーを送達し、バルーンを収縮させて折り畳み、患者から除去するためにカテーテル送達装置内にバルーンを引き戻すことを含む。
【0016】
代替実施形態においては、腎動脈神経除去のため、超音波エネルギー、マイクロ波エネルギー、又は直接加熱要素等の他のエネルギー源を使用してもよい。
図1は、遠位端に配置された腎神経変調バルーン20を有するカテーテル又はカテーテルアセンブリ10の側面図である。カテーテル10は、膨張流体のためのポート32を有するマニホールド31、ポート33、並びに、フレキシブル回路22上の電極から電極プラグ36、さらに発電機(図示なし)へ延在するワイヤ、及びガイドワイヤ管腔34を含む。
【0017】
バルーン20は、その上に配置されたフレキシブル回路22を含む。バルーン20は、径方向に拡張可能なバルーンである。バルーン20は、患者の血管内の治療部位に送達され、使用中にポート32を介して供給される流体によって膨張される。このバルーンは、その遠位端において外側カテーテルシャフト24の遠位端に、また、その近位端において内側カテーテルシャフトに接合される。各フレキシブル回路は、
図6でより詳細に説明するように、二つのパッド60、62を含むポリマー基材50で形成され、各パッドは、外側カテーテルシャフト内のワイヤを介して装置の近位端にある電源に接続される二つの電極対を含む。
【0018】
フレキシブル回路は、電極間の導電性を確保するために銅線を備えた、比較的剛性の高いポリマー材料から形成される。
図2は、カテーテル10の外側シャフト24、外側シャフト24内に配置された電極26、膨張管腔28、及びガイドワイヤ管腔30を示す、
図1の2−2線に沿った断面図である。
【0019】
図3は、電極26に遠位に接続されるワイヤ38を示す、
図1の3−3線に沿った径方向の断面図である。これらのワイヤは電力を供給し、温度センサ及びアブレーション電極を接地する働きがある。
【0020】
一般に、フレキシブル回路22はバルーン20に接着剤を用いて接着されるが、この場合、バルーンの挿入、折り畳み、及び治療部位からの除去の間に、フレキシブル回路22のエッジが剥離して露出することがわかった。
【0021】
図4に示すように、フレキシブル回路22のエッジを収容して保護するように設計されたバルーン20の外面上のパターン化された凹部21を設けることによって、キャッチポイントが排除され、フレキシブル回路22のバルーンの外面からの剥離を低減又は排除できることがわかっている。
【0022】
図4は、膨張も収縮もしていない、静的状態におけるバルーン20の部分図である。本実施形態において、パターン化された凹部21は遠位領域23、中間領域25、及び近位領域27を含み、これらは、遠位スプライン64で接続された遠位パッド60及び近位パッド62を有するフレキシブル回路22を収容するように設計される。
図6に示すように、各パッド60、62は、個々の温度制御フィードバックのために銅線上に実装されたサーミスタ54に結合された電極52と、共通の接地56とを有する。
【0023】
また、パッド62からバルーンの近位腰部の近くに延在し(
図1参照)、そこにおいてワイヤ38(
図2及び3参照)がはんだ付けされる近位スプライン部(図示なし)も存在する。ワイヤ38はその後、ポート33を通って発電機(
図1に図示なし)のためのプラグ36へ延びる。これについては、本発明の譲受人に譲渡され、本明細書においてその全体が参考として取り入れられる米国特許出願第14/316,352号明細書、及び米国仮特許出願第61/686,863号明細書も参照されたい。
【0024】
図5は、バルーン壁の外面のパターン化された凹部21を示す
図4と同様のバルーン全体の拡張状態における斜視図である。
図6は、
図4及び5と同様のバルーン20の膨張状態における部分拡大図である。
【0025】
図7及び8は、パッド60、遠位スプライン64、及びパッド62をそれぞれ受容するための遠位領域23、中間領域25、及び近位領域27を含むパターン化された凹部21を有するバルーン20を示す。
【0026】
図8は、
図5及び6と同様のバルーン20のパターン化された凹部(
図8に図示なし)内に埋め込まれた、
図7と同様のフレキシブル回路22の斜視図である。フレキシブル回路は、電極52、サーミスタ54、及び共通の接地56を含む。
【0027】
図9は、直径4mmのバルーンを示す。バルーン20は、本体部40、遠位円錐部42、遠位腰部44、近位円錐部43、及び遠位近位腰部45(
図8に図示なし)を含む。
図10は、その上に配置された四つのフレキシブル回路22を示す腎神経変調バルーン20の一実施形態の側面図である。バルーン20はあるいは、三つ、五つ、又はそれ以上のフレキシブル回路をその上に配置してもよい。フレキシブル回路のポケットとしての凹部が、バルーン本体の近位及び遠位円錐部の少なくとも一方まで延在することにより、除去の際にフレキシブル回路のエッジをさらに保護することができる。
【0028】
直径5、6、7、又は8mmのより大きなバルーンは、例えば三つ以上のような、より多くのフレキシブル回路を含んでもよい。
図11、12A〜12Bは、本願に係るバルーン20を形成するために使用可能なスリーブ80及び鋳型90を示す。
【0029】
スリーブ80は、鋳型90内に挿入されるように設計される。スリーブ80は、スリーブ80の内面81で画定された内径を有する。
以下により詳細に説明するように、スリーブ80は、フレキシブル回路22の遠位パッド60、スプライン64、及び近位パッド62をそれぞれ受容するための凹部23、25、及び27を形成するような、遠位パッド部82、中間スプライン部84、近位パッド部86、及び近位スプライン部88を含む。
【0030】
図12A〜12Dに示すように、スリーブ80は、鋳型90内に挿入されるように構成される。スリーブ80の外径はスリーブ80の外面83で画定され、(
図12Cに示す)バルーン鋳型90の本体部96の内面91で画定される内径とほぼ同じ大きさであり、これはスリーブ80の内面81で画定される内径よりも大きい。
【0031】
バルーン鋳型90は、遠位円錐部92、遠位腰部94、近位円錐部93、及び近位腰部95をさらに含む。
スリーブ80は、
図12B及び12Cにおいてバルーン鋳型90の本体部96に部分的に挿入されて示され、
図12Dにおいてバルーン鋳型90に完全に挿入されて示される。
【0032】
押出チューブ形態のバルーンプリフォームは、所定の位置にスリーブ80を備えたバルーン鋳型90内に挿入され、径方向に拡張される。従来のバルーン成形工程を、本明細書のバルーンを形成するために利用することができる。
【0033】
例えば、以下の成形のための設定パラメータは、標準的な水性IMS成形ステーションを用いて、6mmの大きさのPEBAX(登録商標)72Dの凹状バルーンを形成するために使用したものである。なお、最適な歩留りを実現するため、バルーン径やチューブロットについて、様々な工程の変更が行われている。
【0034】
PEBAX(登録商標)72Dの押出チューブは、バルーンの成形前に延伸される。押出チューブは負荷位置において170mmであり、延伸位置において590mmであった。この延伸は、常温において、200mm/秒の延伸速度で実行された。事前延伸中のチューブ内の気圧は0psi(0kPa)であった。
【0035】
PEBAX(登録商標)72Dのバルーンは、95℃の水浴温度で製造した。このバルーンは、30秒間118℃で形成した後に加熱した。
【0036】
【表1】
距離:所与の停止ポイントについて、温水浴に浸された(押出チューブを有する)鋳型の深さ
PSI:鋳型内に位置するチューブ内に充填された空気の圧力
張力:温水浴中のチューブの逆巻防止のため、押出バルーンチューブに対して垂直方向に、空気圧テンションアーム上に印加された張力(グラム単位)
保持時間:所与の停止ポイントに鋳型が保持される時間の長さ
移動時間:Z軸における移動の速度比
バルーン鋳型は、その用途に応じて任意の適切な大きさの直径を有するバルーンを生成するように設計することができる。腎神経変調を目的とする場合、バルーンの大きさは一般に直径4〜8mmである。
【0037】
より小さなバルーンについては、わずか二つのフレキシブル回路を有することとしてもよく、その場合、スリーブ40は二つの遠位パッド部42と、二つの中間又は遠位スプライン部44と、二つの近位パッド部56とを有するであろう。
【0038】
より大きなバルーンについては、四つ以上ものフレキシブル回路を有することとしてもよく、その場合、スリーブ40は四つ以上の遠位パッド部42と、四つ以上の中間又は遠位スプライン部44と、四つ以上の近位パッド部とを有するであろう。
【0039】
上述の例はフレキシブル回路の形状についての例示であるが、本願の範囲から逸脱することのない他の設計も考えられる。
また、本願に係るバルーンの用途は、腎神経変調に限定されない。
【0040】
バルーンは、非柔軟性ポリマー材料、セミコンプライアント、又は柔軟性ポリマー材料で形成することができる。
柔軟性バルーンは、比較的柔軟な、可撓性を有するポリマー材料から生成される。これらの材料の例には、熱可塑性ポリマー、熱可塑性エラストマー、(高密度、低密度、中間密度、線状低密度の)ポリエチレン、ポリエチレンの様々な共重合体及び混合物、アイオノマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ塩化ビニルやアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体が挙げられる。適切な共重合体材料やポリオレフィン材料は、SURLYN(登録商標)という商品名のアイオノマーとして、イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール社(デラウェア州ウィルミントン)から入手可能である。
【0041】
セミコンプライアントバルーンは、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)共重合体やナイロン材料で生成される。
非柔軟性バルーンは、比較的硬い、剛性を有するポリマー材料から生成される。これらの材料は、熱可塑性ポリマー及び熱硬化性ポリマー材料である。このような材料のいくつかの例には、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリプロピレン、及び硬質ポリウレタンが挙げられる。ポリ(エチレンテレフタレート)から生成された非柔軟性バルーンは一般に、PETバルーンと呼ばれる。
【0042】
いくつかの実施形態において、バルーンはポリエチレンテレフタレート(PET)等の非柔軟性ポリマー材料で形成される。
各フレキシブル回路は、バルーンを形成するポリマーよりも一般に剛性の高いポリマー基材50から形成される。いくつかの実施形態において、フレキシブル回路のベースは、デュポン社(デラウェア州ウィルミントン)から入手可能なKAPTON(登録商標)というポリイミドで形成される。
【0043】
フレキシブル回路を形成可能な他の適切なポリマー材料には、デュポンテイジンフィルム社(バージニア州チェスター)から入手可能なポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエチレンテレフタレート(PET)が非限定的に含まれ、また、本明細書においては、熱硬化性ポリイミドを使用することもできる。
【0044】
各フレキシブル回路22をパターン化された凹部21内に固定するため、接着剤を使用することができる。この接着剤は、本願の範囲から逸脱することなく、他の様々なパターンや形状に適用することができる。
【0045】
熱可塑性及び熱硬化性接着剤を含む生体適合性医療用接着剤であれば、任意の適切な接着剤を使用することができる。
いくつかの実施形態において、接着剤は熱硬化性接着剤である。
【0046】
いくつかの実施形態において、接着剤は紫外線(UV)硬化性接着剤である。
一実施形態において、接着剤はウレタンアクリル系接着剤である。
市販の医療用ウレタンアクリル系接着剤の一例として、Dymax(商標)社(コネチカット州トリントン)から入手可能なDymax(商標)204CTHが挙げられる。
【0047】
接着剤は、バルーン、フレキシブル回路、又はその両方に適用することができる。接着剤は、互いに接触するバルーン及びフレキシブル回路の少なくとも一方の少なくとも一部に適用されるのが望ましい。
【0048】
フレキシブル回路22及びバルーン20の少なくとも一方は、接着剤70の適用前に、テクスチャ加工してもよい。この結果、フレキシブル回路22のバルーン20からの剥離が生じにくくなる。例えば、フレキシブル回路22及びバルーン20の少なくとも一方は、接着剤70の適用前に、レーザーエッチングを施すことができる。この結果、フレキシブル回路のバルーンへの接着が強化される。フレキシブル回路及びバルーンの少なくとも一方に対するレーザーエッチングについては、本発明の譲受人に譲渡され、同時係属中である米国特許出願第14/316,352号明細書に開示されており、当該文献は本明細書においてその全体が参考として取り入れられる。
【0049】
バルーンの外面及び内面の少なくとも一方にテクスチャ加工を行うこと、あるいはフレキシブル回路の表面を接合することにより、電極の取付についてのロバスト性が向上し得ることがわかっている。
【0050】
上述の実施形態は単なる例示を目的としており、本願の範囲を限定することを意図するものではない。
図13は、その上に結合されたフレキシブル回路122を有するバルーン120の一例の断面図である。フレキシブル回路122は、本明細書に開示される他のフレキシブル回路と形状及び機能において類似しており、基材又は基板150を含むことができる。温度センサ154を基板150に結合してもよい。温度センサ154は、サーミスタ、熱電対等の形態をとることができる。本例において、温度センサ154は基板150の表面から外方に突出する。この結果、フレキシブル回路122がバルーン120に結合される時、フレキシブル回路122はバルーン120の壁から外方に突出する。また、フレキシブル回路122の周辺領域にギャップが形成されることによって、フレキシブル回路122をバルーンに接合するために用いられる接着剤を、温度センサ154の周囲に(例えば、「テント」のようにして)蓄積することができる。これらの構造的側面は、装置の形状、及びバルーン120の折り畳み性の少なくとも一方に影響を及ぼし得る。
【0051】
いくつかの例において、フレキシブル回路122のバルーン120からの突出を低減することが望ましい場合がある。例えば、
図14は、温度センサ凹部298を有するバルーン220を示す。
図15は、基板250と、基板250から延びる温度センサ254とを含むフレキシブル回路222を示す。バルーン220に沿って配置される時、温度センサ254は温度センサ凹部298内に嵌合し得る。温度センサ凹部298は、例えばブロー成形や他のバルーン製造工程中に、バルーン220内のポケットとして形成することができる。例えば、凹部298等を画定するため、(例えば、クラムシェルスタイルや他の種類の鋳型を含む)鋳型を加工することにより、成形器具内においてインサートを利用することができる。あるいは、エッチングや機械的除去工程を介して、温度センサ凹部298を画定するようにバルーン壁の一部を除去する。
【0052】
温度センサ凹部298が存在することによって、装置の外形の縮小、折り畳み性の向上、及びフレキシブル回路222のバルーン220からの剥離可能性の低減の内の、少なくとも一つが実現され得る。また、温度センサ凹部298は、接着剤が適切に含まれ得る位置を画定することによって、接着剤の厚さをより一定にすることができる。さらに、温度センサ凹部298は、フレキシブル回路222をバルーン220に沿って所望の位置に誘導する「位置マーカー」として機能するのみならず、フレキシブル回路222とバルーン220との間の接合の完全性を高め得る機械的連動機能を実現することによって、製造における助けとなり得る。
【0053】
これらの、あるいは他の実施形態のいくつかにおいて、バルーン220もまた、(例えば、本明細書に開示されるのと同様の)フレキシブル回路を収容するように設計された(
図14において仮想線で示す)パターン化された凹部221を含むことができる。
図16は、(温度センサ凹部298とパターン化された凹部221の両方を含む)バルーン220´を示しており、温度センサ254が温度センサ凹部298内に配置され、且つフレキシブル回路222がパターン化された凹部221内に配置される。
【0054】
本明細書における説明は、特定の実施形態の態様についての一例として記載された特定の実施形態にその範囲を限定するものではない。本明細書に記載された方法、組成物、及び装置は、本明細書に記載された任意の特徴のみを、あるいは本明細書に記載された他の任意の特徴との組み合わせを含むことができる。実際、通常の実験を行うだけで、本明細書に図示して説明したものに加えて、様々な改変が前述の説明及び添付の図面から当業者に明らかとなるであろう。このような改変及び均等物は、添付の特許請求の範囲に含まれることを意図する。
【0055】
米国特許出願公開第2013/0165926号明細書、米国特許出願第14/070,211号明細書、及び米国仮特許出願第61/891,257号明細書は、本明細書において参考として援用される。
【0056】
本明細書で触れられた全ての米国特許文献及び米国特許出願公開を含む全ての刊行物は、本明細書においてその全体が参考として取り入れられる。本明細書で触れられた任意の同時係属中の特許出願もまた、本明細書においてその全体が参考として取り入れられる。本明細書における参考文献についての引用や考察は、これらが従来技術であると認められるというように解釈してはならない。