(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を適用した弾球遊技機たるパチンコ機1を説明する。
図1に示すように、パチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠10にて構成の各部を保持する構造としてある。外枠10には、左側の上下の位置に設けたヒンジ101を介して、板ガラス110が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)11及び図略の内枠が開閉可能に設けてある。尚、これら前枠11及び前記内枠はシリンダ錠18により外枠10に閉鎖ロックされ、シリンダ錠18に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して前記内枠を開放するようになし、反時計まわりの操作により前枠11を開放する。
前枠11の板ガラス110の奥には前記内枠に保持された遊技盤2(
図2)が設けてある。
【0011】
前枠11の上部の左右両側位置にはそれぞれスピーカ112が設置してあり、これらにより遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また前枠11には遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ113のほか、遊技の異常を報知するLED類が設けてある。
【0012】
前枠11の下半部には上皿12と下皿13とが一体に形成してある。下皿13の右側には発射ハンドル14が設けてあり、該発射ハンドル14を時計回りに操作することにより発射装置が作動して、上皿12から供給された遊技球が遊技盤2に向けて発射される。また上皿12には賞球が払い出される。
下皿13は上皿12から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿13に溜まった遊技球を遊技店に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。
【0013】
本パチンコ機1は所謂CR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)60が隣接してある。パチンコ機1には上皿12の右側に貸出ボタン171、精算ボタン172及び精算表示装置173が設けてある。また上皿12の中央位置には遊技者が操作可能な遊技ボタン15と、その外周を囲むようにジョグダイヤル16が設置されている。
【0014】
図2に示すように、遊技盤2には外レール201と内レール202とによって囲まれた略円形の遊技領域20が形成されている。また遊技領域は、そのほぼ中央上方寄りの位置にセンターケース200が装着されている。これにより遊技領域20は、遊技球を所定の強度で発射したときに遊技球が流下する左打ち領域と、前記所定の強度よりも強く発射したときに遊技球が流下する右打ち領域とに分けられる。尚、遊技領域20には図示しない多数の遊技釘や風車が植設されている。
センターケース200は中央に演出図柄表示装置21(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設されている。尚、センターケース200には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージなどが設けられている。
【0015】
センターケース200の直下には、常時入球(入賞)可能な普通図柄(以下、普図という)の普図始動口22Aが設置されている。普図始動口22Aへは、前記左打ち領域から流下する遊技球が入球しやすい構成である。普図始動口22Aは、入球により普図の当否判定が実行される起因となる入球口である。普図始動口22Aへの入球により普図の当り決定用乱数、普図の当り図柄決定乱数、普図の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数が抽出され、保留記憶される。保留記憶は4つまで記憶される。これら保留記憶に基づいて普図の当否判定が実行される。
尚、普図始動口22Aへは、左打ち領域から流下する遊技球のみが入球する構成でも良い。
また左打ち領域の下部には3つの普通入賞口27が配置されている。
【0016】
図2及び
図3に前記右打ち領域の詳細を示し、右打ち領域は、透明な流下路203に沿って遊技球が流下するように構成されている。流下路203に沿って流下する遊技球は先ず、緩やかな傾斜姿勢で遊技盤に対して斜め横方向へ遊技球を案内する通路上部と通路下部及びこれらをほぼ垂直に繋ぐ通路中間部とでほぼ逆コ小字形をなす速度調整通路204を通過し、これにより流下速度が一定の速度に落とされる。尚、速度調整通路204の中間部には演出用検出SW509が設置されており、これに入球しこれを通過することで右打ち領域へ入ったことが検知される。
【0017】
速度調整通路204の下流には、速度調整通路204を通過した遊技球が高い確率で入球し通過可能な普図の普図作動ゲート22Bが設けられている。普図作動ゲート22Bは、遊技球が入球して通過することにより普図の当否抽選が実行される起因となるもので、前記普図始動口22Aと同様、通過により普図の当り決定用乱数、普図の当り図柄決定乱数、普図のリーチ判定用乱数、普図の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数が抽出され、保留記憶される。
【0018】
普図作動ゲート22Bの左右両側には遊技球をパチンコ機台内へ取り込むアウト球口205,205が設けられている。これらは普図作動ゲート22B直上流の通路の左右両側壁に設けられた開口部と連通され、普図作動ゲート22Bへ入球できなかった遊技球を取り込むように構成されている。即ち遊技球が普図作動ゲート22Bへ入球し通過する際に球の流下速度が落ちるため、後続の遊技球が前の球に衝突して横に逸れて前記開口部より通路外へ飛び出した球を取り込む。これにより普図作動ゲート22Bへ連続して入球する遊技球はある程度の間隔をおくこととなる。
【0019】
普図作動ゲート22Bの下流側には、普図作動ゲート22Bからの遊技球を誘導する誘導路206、普通電動役物(普電役物)23及び普電役物23により開閉可能な特別図柄(以下、特図という)の特図始動口24が設けられている。普電役物23及び特図始動口24へは普図作動ゲート22Bへ入球しこれを通過した遊技球のみが到達できる構成とされている。
前記誘導路206は遊技球を左斜め下方へ緩やかに誘導する様にほぼ逆L字状をなす。また誘導路206は、遊技球を左方向へ案内する下辺部の右寄りの底壁の一部が開閉可能な普電役物23の平板状の扉部で構成されている。
【0020】
普電役物23は、前記普図の当否抽選の結果が当りであれば、扉部が所定の開放態様、開放時間で開放される。
普電役物23の扉部は、遊技盤の前面に張出して前記底壁の位置部をなす閉鎖位置と、遊技盤内に後退した開放位置とに進退可能に設けられ、通常、前記閉鎖位置にて普電役物23を閉じている。これにより下流側へ遊技球を誘導可能である。
普電役物23の直下位置には前記特図始動口24が設けられ、普電役物23の開放時にのみ入球可能とされている。
【0021】
特図始動口24は、入球により特図の当否判定が実行される起因となる入球口である。特図始動口24への入球により特図の大当り決定用乱数、大当り図柄決定乱数、特図の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数が抽出される。これら乱数に応じて特図の当否判定が実行される。尚、本実施形態では、通常遊技では、普図の変動時間は長く、普電役物の開放時間は短時間に設定しているので、通常遊技時に右打ちしても特図始動口24での抽選は開始されないように設計されている。そのため、通常遊技時は左打ちにて普図始動口22Aで普図の当りを目指すのがメインとなる。また、通常遊技では遊技盤の右側の普図作動ゲート22Bを、これに入球があっても無効にすることが望ましい。これは通常遊技で右打ちをさせないようにして賞球ベースを維持することが望ましい。
【0022】
誘導路206には、普電役物23に対応する位置に遊技球の流下速度を減退させる複数の流下速度減退部207が設けられている。流下速度減退部207は、誘導路206の遊技盤側の内壁面及びガラス枠側の内壁面よりそれぞれ通路内へ断面ほぼ半円状に突出する突条部からなり、各内壁面の縦方向に沿って設けられている。
前記遊技盤側の内壁面の流下速度減退部207は、普電役物23の扉部の上流側の端末部に対応する位置及び下流側の端末部に対応する位置それぞれ設けられている。そして前記ガラス枠側の内壁面の流下速度減退部207は前記遊技盤側の2条の流下速度減退部207の中間中央に対応する位置に1条設けられている。
このように、誘導路206には内部へ突出する複数の流下速度減退部207を設けたので、流下する遊技球は各流下速度減退部207に接触して蛇行することとなり、流下速度が減速される。そして、普電役物23の扉部の開放により減速した遊技球を普電役物23内へ入球させることができる。
【0023】
また誘導路206には、流下速度減退部207が設けられた部位の直上流側の位置に、誘導路206外へ遊技球を送出可能な開放口を設けることが望ましい。これは前記流下速度減退部207により流下速度が落ちて遊技球が滞留した場合、後から多くの遊技球が流下してきても、これらを遊技盤面上に送り出す役割をなし、普電役物23の扉部の上で滞留している遊技球を押し流したり、球詰まりを起こしたりすることを防止する。
【0024】
誘導路206の下流位置には下部流路208が設けられ、遊技球を前記大入賞口26へ誘導する。大入賞口26は特別電動役物(特電役物)25の開閉扉の開放作動により遊技球が入球可能である。大入賞口26へは普図作動ゲート22Bを入球、通過し、普電役物23が非作動で特図始動口24へ入球しない遊技球のみが到達できる構成とされている。
大入賞口26は、特図の当否判定結果が大当りとなり、該大当り遊技において特電役物25が作動して所定の時間開放される。尚、特電役物25は前記開閉扉が通常、大入賞口26を塞ぐようにその上部に突出しており、作動時に後退して大入賞口26を開放する。また特電役物25は非作動時において大入賞口26の下流側へ遊技球を案内するように下部流路208の一部をなす。
尚、下部流路208の特電役物25に対応する位置には、前記普電役物23と同様に、複数の流下速度減退部207を設け、遊技球の流下速度を減退し遊技球を滞留させることが望ましい。
【0025】
大入賞口26の下流には、普通入賞口27が、遊技領域20の中央下端部の盤面最下部には遊技球を取込むアウト口209が設けられている(
図2)。
遊技盤2の右下端部には、外レール201の外部に、特図表示装置28、普図表示装置29及び普図保留数表示装置291が設けられている。
【0026】
図4に示すように本パチンコ機1の裏面側は、前記遊技盤2を脱着可能に取付ける内枠30が収納されている。内枠30は、前記前枠11と同様に、一方の側縁(
図4の右側)の上下位置が前記外枠10にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠30には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク31、タンクレール32、払出ユニット33が設けられ、払出ユニット33の中には払出機構が設けられている。この構成により、遊技盤2の入賞口に遊技球が入賞すれば球タンク31からタンクレール32を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出ユニット33により払出球流下通路を通り前記上皿12に払い出される。また、前記賞球を払い出す払出ユニット33により前記貸出ボタン171の操作で払い出される貸球も払い出す構成としてある。
【0027】
パチンコ機1の裏面側には、主制御装置40、払出制御装置41、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43、発射制御装置44、電源基板45が設けられている。
主制御装置40、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43は遊技盤2に設けられ、払出制御装置41、発射制御装置44、電源基板45は内枠30に設けられている。
図4では発射制御装置44が描かれていないが、払出制御装置41の下に設けてある。
【0028】
また、球タンク31の右側には、外部接続端子板38が設けてあり、外部接続端子板38により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。尚、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠側(外枠10、前枠11、内枠30から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施形態では、ひとつの外部接続端子板38を介して遊技状態や遊技結果を示す信号をホールコンピュータへ送信する。
【0029】
図5は本パチンコ機1の電気的構成を示すもので、遊技の制御を司る主制御装置40を中心に、サブ制御装置として払出制御装置41、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43を具備する構成である。主制御装置40、払い出し制御装置41、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43においては、何れもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備え、これら制御装置は何れもCPUにより、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因してROMに搭載しているメインルーチン及びサブルーチンからなるプログラムが開始され、各種の制御が実行される。また、主制御装置40には各種の乱数を抽出する乱数カウンタ等も備わっている。
発射制御装置44にはCPU、ROM、RAM等が設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置44にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
【0030】
主制御装置40は、裏配線中継端子板530及び外部接続端子板38を介して遊技施設のホールコンピュータ500と電気的に接続される。また主制御装置40には、裏配線中継端子板530や遊技盤中継端子板531を介して、前枠(ガラス枠)及び内枠が閉鎖しているか否か検出するガラス枠開放SW(スイッチ)501、内枠開放SW502、特図始動口24への入球を検出する特図始動口SW503、普図始動口22Aへの入球を検出する中央普図作動SW504と普図作動ゲート22Bへの入球を検出する右普図作動SW505、複数の普通入賞口27への入球を検出する左入賞口SW506、右入賞口SW507及び大入賞口26への入球を検出するカウントSW508等の検出信号が入力される。
【0031】
また主制御装置40は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置41や、演出中継端子板532を介してサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ向けてのコマンドの出力や、図柄表示装置中継端子板533を介して特図表示装置28、普図表示装置29及び普図保留数表示装置291等の表示制御を行なう。
【0032】
更に主制御装置40は、遊技盤中継端子板531を介して、大入賞口ソレノイド510、及び普通電役ソレノイド511が接続されている。そして大入賞口ソレノイド510を制御して特電役物25の開閉扉を作動させて大入賞口26を開放せしめる。更に普通電役ソレノイド511を制御して普電役物23の開閉作動せしめる。
主制御装置40からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や特図の大当り等の管理用の信号が外部接続端子板38を経てホールコンピュータ500に送られる。
主制御装置40と払出制御装置41とは双方向通信が可能である。
【0033】
払出制御装置41は、裏配線中継端子板530や払出中継端子板534を介して球タンクが空状態になったことを検出する球切れSW520、遊技球が払い出されたことを検出する払出SW522、遊技球貯留皿が満杯状態になったことを検出する満杯SW523等の検出信号が入力される。また主制御装置40から送られてくるコマンドに応じて払出モータ521を稼働させて遊技球を払い出させる。また、CRユニット端子板535を介してCRユニット60と電気的に接続され、貸出要求信号に応じて払出モータ521を稼働させて貸球を払い出させる。精算表示装置173を介して貸出ボタン171及び精算ボタン172による貸出要求、精算要求の操作信号がCRユニット60に入力され、プリペイドカードの残高表示はCRユニット60によって制御される。
【0034】
発射制御装置44は、発射を停止する発射停止SW524、発射ハンドル14に遊技者が接触(操作)していることを検出するタッチSW525等の検出信号が入力される。払出制御装置41を介して主制御装置40から送られてくるコマンド(タッチSW525の信号や遊技状況を反映している)、発射ハンドル14の回動信号及び発射停止SW524の信号に基づいて発射モータ526を制御して遊技球を発射及び停止させる。
【0035】
サブ統合制御装置42には、音量調節SWを備え、また遊技ボタン15やジョグダイヤル16の操作信号が入力される。
そしてサブ統合制御装置42は、スピーカ112を駆動して音声を出力することや、各種LEDや各種ランプ113の点灯、消灯等を制御する。更に演出図柄制御装置43へキャラクタなどを表示する演出や特図の擬似演出図柄の表示態様のコマンドを送信する。
【0036】
演出図柄制御装置43は、LCDパネルユニットや付属ユニットと共に演出図柄表示装置21を構成している。演出図柄制御装置43は、サブ統合制御装置42から送られてくるコマンドに応じて演出図柄表示装置21のLCDパネルの表示を制御する。
【0037】
次にパチンコ機1の作動を説明する。
パチンコ機1は、普図の始動口22A又は作動ゲート22Bに遊技球が入球すると、普図の抽選(当否判定)を実行する。このとき普図表示装置29および演出図柄表示装置21の図柄変動を開始し、その後、普図表示装置29に普図を、演出図柄表示装置21に普図に対応する擬似図柄を確定表示して前記抽選結果を報知する。抽選結果が当りであれば普図の当り遊技として普電役物23を開放し、特図始動口24への入球を可能とする。
この状態で特図始動口24に遊技球が入球すると特図の抽選(当否判定)を実行し、特図表示装置28の図柄変動を開始し、その後、特図表示装置28に特図を確定表示して前記抽選結果を報知する。該抽選結果が大当りであれば大入賞口26を開放する特図の大当り遊技を実施する。
【0038】
本パチンコ機1は、特図の大当り遊技の遊技態様として、少なくとも、特図の変動開始から大当り遊技終了までの時間が普電役物の開放時間よりも短時間となるように設定される短時間大当り(普通電動役物の開放時間から大当り遊技の起因となる特図の当否判定に伴う特図の変動時間及び図柄確定表示時間を減算した時間よりも短くなるように設定された短時間大当り)と、特図の変動開始から大当り遊技終了までの時間が普電役物の開放時間よりも長時間となるように設定される長時間大当り(普通電動役物の開放時間から大当り遊技の起因となる特図の当否判定に伴う特図の変動時間及び図柄確定表示時間を減算した時間よりも長くなるように設定された長時間大当り)とを備え、当否判定時に決定された特図の大当り図柄に応じて短時間又は長時間の大当り遊技態様を決定する。
【0039】
大当り遊技終了後には、特図の大当り図柄に応じて、遊技状態が通常の遊技状態とは異なる特別の遊技状態へ移行可能とされる。この種の遊技状態として、特図の当選確率を高確率とする特図確率変動(確変)機能を付与する確変遊技状態、及び、普図の変動時間を短縮するとともに普図確率変動(確変)機能と前記普電役物の開放時間が延長される開放延長機能を付与する開放延長遊技状態に移行可能である。
【0040】
そして、大当り遊技態様及び大当り遊技終了後の遊技状態を決定する特図の大当り図柄として、少なくとも、前記短時間大当り遊技態様を選択するとともに大当り遊技終了後に開放延長遊技状態に移行させない第1の大当り図柄(短時間大当り図柄)と、前記長時間大当り遊技態様を選択するとともに大当り遊技終了後に開放延長遊技状態に移行させる第2の大当り図柄(長時間開放延長大当り図柄)と、前記短時間大当り遊技態様を選択するとともに大当り遊技終了後に開放延長遊技状態に移行させる第3の大当り図柄(短時間開放延長大当り図柄)とを備える。
本パチンコ機1は、特図の大当り図柄が開放延長図柄であれば、特図の大当り遊技終了後に前記確変及び開放延長遊技状態に移行する。
大当り遊技の終了後には、前記開放延長遊技になり易く、特図始動口へ入球し易い状態となって、特図の大当り遊技を連続して実行させることが可能である。また、特図の大当り遊技の連続回数はリミッタ(特許請求の範囲の制限手段に相当)により制限される。即ち、リミッタにより開放延長機能が作動する回数をカウントして、所定の回数に達することで開放延長機能の作動を規制して特図の大当り遊技への移行を規制する基本構成を有する。
【0041】
図6は本パチンコ機1の遊技仕様を示し、普図の当選確率は、通常の低確率(開放延長機能非作動)時に「4933分の21」とされ、高確率(開放延長機能作動)時では「1」とされる。
普図の当り遊技における普電役物23の開放時間は、開放延長非作動時では「5.78秒」とされ、開放延長作動時では「5.8秒」とされ、規定入賞数は「10個」に設定されている。
特図の当選確率は、通常の低確率(確変機能非作動)時に「65521分の65519」とされ、高確率(確変機能作動)時では「65521分の65520」とされる。
【0042】
特図の大当り図柄は、前記第1の大当り図柄である「(大当り)図柄A」、前記第2の大当り図柄である「(大当り)図柄B」、前記第3の大当り図柄である「(大当り)図柄C」の三種類を備える。
「大当り図柄A」は、決定される割合が4%とされ、これに対応する大当り遊技態様として前記短時間大当り遊技態様である「大当りA」が設定され、且つ大当り遊技終了後に開放延長機能は付与されない。
「大当り図柄B」は、決定される割合が92%とされ、対応する大当り遊技態様として前記長時間大当り遊技態様である「大当りB」が設定され、且つ大当り遊技終了後に開放延長機能が付与される。
「大当り図柄C」は、決定される割合が4%とされ、対応する大当り遊技態様として前記短時間第1の大当り遊技態様である「大当りC」が設定され、且つ大当り遊技終了後に開放延長機能が付与される。
【0043】
特図の確変遊技に移行される割合は96%である。
開放延長機能を規制するリミッタは、開放延長機能が連続20回で作動する設定である。
「大当りA」及び「大当りC」の遊技態様は、大入賞口26(特電役物25)の所定の開放動作を1ラウンドとするラウンド遊技を2ラウンド行い、大当り遊技の所要時間は最長「2.5秒」とされる。
「大当りB」の遊技態様は、ラウンド遊技を2ラウンド行い、大当り遊技の所要時間は最長「5.5秒」とされる。
また「大当りA、B、C」の何れの大当り遊技においてもラウンド遊技の大入賞口6の開放時間は最長「0.25秒」とされ、規定入賞数は「1個」である。
特図の変動時間は「1秒」とされ、特図の確定表示される確定時間は「0.5秒」で、両者ともに極めて短時間である。
このように「大当りA」及び「大当りC」の遊技態様は、特図の変動開始から図柄の確定表示を経て大当り遊技終了までの時間が最長4秒であり、普電役物23の開放時間よりも短時間としている。一方、「大当りB」の遊技態様は、特図の変動開始から図柄の確定表示を経て大当り遊技終了までの時間が最長7秒であり、普電役物23の開放時間よりも長時間としている。
【0044】
以下、主制御装置40(厳密には、そのCPU)が実行するプログラム処理に基づいて作動の詳細を説明する。
先ず
図7を参照して前記プログラム処理の「メインルーチン」の概要を説明する。「メインルーチン」は本処理(S100〜S111,S115)と残余処理(S112)とで構成され、2ms又は4ms周期の割り込み信号に起因して開始され、最初に正常割り込みか否かを判断する(S100)。この判断はRAMの特定アドレスに特定の数値が書き込まれているか否かに基づいて行われ、ここで否定判断(S100:no)なら初期設定(S115)を実行する。前述の正常割り込みか否かを判断するための数値は、この初期設定の一環としてRAMに書き込まれる。
【0045】
前記S100の処理において正常割り込みなら(S100:yes)、初期乱数更新処理(S101)、特図の大当り決定用乱数の更新処理(S102)、特図の大当り図柄決定用乱数の更新処理(S103)、普図の当り決定用乱数の更新処理(S104)、普図の当り図柄決定用乱数の更新処理(S105)、特図及び普図のリーチに関するリーチ判定用乱数の更新処理(S106)、特図及び普図の変動パターンに関する変動パターン決定用乱数の更新処理(S107)、入賞確認処理(S108)、当否判定処理(S109)、各出力処理(S110)、不正監視処理(S111)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S112)をループ処理する。
【0046】
次に主制御装置40が実行するプログラム処理で、本発明に関わりの深い当否判定処理(S109)を中心に、入賞確認処理(S108)や各出力処理(S110)の一部のサブルーチンについて説明する。
【0047】
図8に示す「普図始動入賞確認処理」は前記入賞確認処理(S108)のサブルーチンで、S200の処理において普図始動口である普図始動口22A又は普図作動ゲート22Bへの入球があるか否かを確認し、入球があれば(S200:yes)、S201の処理において普図の保留記憶が満杯であるか否かを確認する。保留記憶が満杯でなければ(S201:no)、S202の処理で数値データとして、普図の当り決定用乱数、当り図柄決定用乱数、リーチ図柄決定用乱数、はずれ図柄決定用乱数などの各種乱数を抽出し、抽出された各種乱数が保留記憶として主制御装置40のメモリに記憶される(最大4つ)。そして、普図保留数表示装置291の表示制御、及びサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ普図保留数のコマンドを送信する(S203)。尚、前記S202の処理は特許請求の範囲に記載の普通図柄数値データ抽出手段に相当する。
【0048】
図9に示す「普図当否判定処理」は前記当否判定処理(S109)のサブルーチンで、S300の処理において特図始動口24を開放させるための普電役物23が作動中か否かを確認し、作動していなければ(S300:no)、普図が変動中か否かを確認し(S301)、変動中でなければ(S301:no)、確定図柄が表示されているか否かを確認する(S302)。尚、普電役物23が作動中(S300:yes)であれば「普図遊技処理」に移行する(
図10参照)。
【0049】
前記S302の処理で確定図柄が表示中でなければ(S302:no)、
図10に示すように、S310の処理において普図の保留記憶があるか否かを確認し、普図の保留記憶があれば(S310:yes)、普図の保留記憶数を減算し、保留記憶のシフト処理を行う(S311)。該シフト処理により普図の保留記憶のうち最も古い保留記憶が当否判定の対象となる。普図の保留記憶がなければ(S310:no)、「普図遊技処理」に移行する。
【0050】
前記普図保留記憶シフト処理の次にS312の処理において現在の遊技状態が普図の確変中(高確率)であるか確認する。確変中であれば(S312:yes)、S313の処理において確変の当否判定用テーブルで普図の当否判定を行う。確変中でなければ(S312:no)、通常確率(低確率)の当否判定用テーブルで普図の当否判定を行う(S314)。そしてS315の処理では、前記S313又はS314の処理における普図の判定結果が当りであるか否かを確認する。前記のように普図の当り確率は、通常、4933分の21に設定してあり、確変時には100%である。尚、S313及びS314の処理は特許請求の範囲の普通図柄当否判定手段に相当する。
【0051】
前記S315の処理において普図の当否判定の結果が当りであれば(S315:yes)、S316の処理において前記対象となる普図の保留記憶の普図当り図柄決定用乱数に基づいて普図当り図柄を決定し、前記対象となる普図の保留記憶の変動パターン決定用乱数に基づいて当りの変動パターンを決定する(S317)。
一方、普図の当否判定の結果が当りでなければ(S315:no)、ハズレの変動パターンを決定する(S318)。
次にS319の処理において普図表示装置29の変動開始、及びサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ普図変動開始コマンドを送信し、「普図遊技処理」に移行する。
【0052】
前記S301の処理において普図の図柄変動中のときは(S301:yes)、
図11に示すように、S320の処理において図柄の変動時間が経過したことを確認すると(S320:yes)、S321の確定図柄表示設定処理により普図表示装置29の確定図柄表示、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ普図に対応する擬似図柄を確定表示させるようにコマンドを送信する。
続いてS322の処理において確定表示された普図が当りになる組合せであるか否か確認し、当りになる組合せであったときは(S322:yes)、S323の普図当り開始演出処理によりサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ当り演出を開始させるようにコマンドを送信し、「普図遊技処理」に移行する。
【0053】
前記S302の処理で確定図柄表示中であれば(S302:yes)、
図12に示すように、S330の処理において確定図柄の表示時間が経過したことを確認すると(S330:yes)、S331の確定図柄表示終了処理において普図表示装置29の確定図柄表示の終了、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ擬似図柄の表示を終了させるようにコマンドを送信し、「普図遊技処理」へ移行する。
【0054】
図13に示すように「普図遊技処理」は前記「メインルーチン」(
図7)の各出力処理(S110)のサブルーチンである。先ず、S400の処理において普電役物23が開放作動中かであるか否かを確認する。普電役物23が開放中でなければ(S400:no)、普図当り終了演出中か否かを確認し(S401)、普図当り終了演出中でなければ(S401:no)、普図当り開始演出時間が経過したか否かを確認し(S402)、普図当り開始演出時間が経過していることが確認できれば(S402:yes)、S403の処理において普電役物23を開放してリターンする。
尚、普図当り開始演出及び普図当り終了演出は、普図や普電の状態が通常状態であるとき、即ち、普図の時短、確変、普電の開放延長が作動していないときには、それなりの時間を持っても良いが、作動しているときにはスピーディーな遊技を実現するために極めて短時間の演出を行う設定又は演出をしないことが望ましい。
【0055】
前記S400の処理で普電役物23が開放中であれば(S400:yes)、
図14に示すように、普電役物23に10個(規定入賞数)の入賞があったか否かの確認(S410)、又は普電役物23の開放時間が終了したか否かを確認して(S411)、いずれか確認できれば、S412の処理において普電役物23を閉鎖し、普図当り演出終了処理を実行して(S413)、リターンする。
【0056】
前記S401の処理で普図当り終了演出中であれば(S401:yes)、
図15に示すように、S420の処理において前記普図当り終了演出時間が経過(終了)したか否かを確認し、経過していれば(S420:yes)、S421の普図当り終了コマンド送信の処理を実行し、この処理でサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43に普図当り終了コマンドを送信し、普図当り遊技を終了してリターンする。
【0057】
前記普図当り遊技で普電役物23が開放し、特図始動口24へ入球することにより特図の当否判定が実行される。
図16に示すように「特図当否判定処理」は、先ず、S500の処理において大入賞口26の特電役物25を連続(2ラウンド)して作動させるための役物連続作動装置が作動中か否かを確認し、作動していなければ(S500:no)、特図が変動中か否かを確認し(S501)、変動中でなければ(S501:no)、確定図柄が表示されているか否かを確認する(S502)。尚、役物連続作動装置が作動中(S500:yes)であれば「特別遊技処理」に移行する(
図17参照)。
【0058】
前記S502の処理で確定図柄が表示中でなければ(S502:no)、
図17に示すように、S510の処理において特図始動口24(普電役物23)への入球があるか否かを確認する。特図始動口24への入球があれば(S510:yes)、次にS511の処理で数値データとして、特図の大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ図柄決定用乱数、はずれ図柄決定用乱数などの各種乱数が抽出される。これらの乱数が特図の当否判定の対象とされる。尚、前記S511の処理は特許請求の範囲に記載の特別図柄数値データ抽出手段に相当する。
【0059】
続くS512の処理において現在の遊技状態が、確変フラグを確認して特図の大当り確率が高確率の確変中であるか否かを確認する(確変フラグが1であれば確変中)。確変中であれば(S512:yes)、S513の処理において高確率の当否判定用テーブル(確変テーブル)と前記特図大当り決定用乱数とを対比して大当りか否かの当否判定を行う。確変中でなければ(S513:no)、S514の処理において通常確率(低確率)の当否判定用テーブルと前記特図大当り決定用乱数とを対比して大当りか否かの当否判定を行う。そしてS515の処理では、前記S513又はS514の処理における特図の当否判定の結果が大当りであるか否かを確認する。前記のように特図の大当り確率は、通常、65521分の65519に設定してあり、確変時には65521分の65520である。尚、前記S513及びS514の処理は特許請求の範囲の特別図柄当否判定手段に相当する。
【0060】
前記S515の処理において特図の当りであれば(S515:yes)、
図18に示すように、S520の処理において特図の前記大当り図柄決定用乱数に基づいて特図の大当り図柄を決定し、S521の変動パターン決定処理において特図の大当りの変動パターンを決定する。尚、前記S520の処理は特許請求の範囲の大当り図柄決定手段に相当する。
【0061】
続くS522の処理において、決定された特図の大当り図柄は前記開放延長遊技状態に移行させる開放延長図柄(前記大当り図柄B,C)であるか否か確認し、開放延長図柄であれば(S522:yes)、S523の処理において開放延長機能が連続して作動する回数を制限する前記リミッタのカウンタを確認し、リミッタが作動していないか確認する。例えばリミッタの規制回数は20回に設定し、カウンタが20に達するとリミッタが作動する。
リミッタが作動していなければ(S523:yes)、リミッタのカウンタを加算し(S524)、S525の処理において開放延長遊技状態に移行させるための開放延長設定フラグに「1」をセットする。更にS526の処理において確変遊技状態に移行させるための確変設定フラグに「1」をセットする。特図の大当り遊技終了後の遊技状態は、開放延長及び確変が組み合わされた遊技状態に移行することとなる。
続くS527の特図変動開始コマンド送信処理では特図表示装置28の特図の変動開始、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ特図の変動開始に対応するコマンドを送信し、「特別遊技処理」に移行する。
【0062】
前記S523の処理において、前記カウンタが「20」に達し、リミッタの作動が確認できれば(S523:no)、前記カウンタをクリアし(S528)、開放延長設定フラグを「0」にリセットし(S529)、更に確変設定フラグを「0」にリセットする(S530)。これにより開放延長遊技及び確変遊技は付与されない。
前記S530の処理の後、前記S527の特図変動開始コマンド送信処理で、特図表示装置28の特図の変動開始、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ特図の変動開始に対応するコマンドを送信し、「特別遊技処理」に移行する。
【0063】
前記S522の処理において特図が開放延長図柄でなければ(S522:no)、カウンタをクリアし(S531)、開放延長設定フラグを「0」にリセットする(S532)。大当り遊技終了後の遊技状態は、開放延長遊技は付与されないが、大当り時の遊技状態が確変であれば確変遊技は継続される。
その後、前記S527の特図変動開始コマンド送信処理を実行して「特別遊技処理」に移行する。
【0064】
図17の前記S515の処理に戻って、大当りでなければ(S515:no)、S516の処理において、特図のハズレ図柄を決定し、S517の処理において前記変動パターン決定用乱数に基づいてハズレの変動パターンを決定し、
図18の前記S527の処理で、特図表示装置28のハズレ時の特図の変動開始、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へハズレ時の特図の変動開始に対応するコマンドを送信し、「特別遊技処理」に移行する。
【0065】
図16の前記S501の処理で、特図が変動中であれば(S501:yes)、
図19に示すように、S540の処理において図柄の変動時間が経過したことを確認すると(S540:yes)、S541の確定図柄表示設定処理により特図表示装置28の確定図柄表示、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ特図確定図柄に対応するコマンドを送信する。
【0066】
続いてS542の処理において確定表示させた特図が当りになる組合せであるか否か確認し、当りになる組合せであったときは(S542:yes)、確変フラグが「1」(確変中)であれば(S543:yes)、確変フラグを「0」にリセットし(S544)、開放延長フラグが「1」(時短中)であれば(S545:yes)、開放延長フラグを「0」にリセットする(S426)。これらの処理により大当り遊技中での遊技状態を通常状態にリセットする。
【0067】
続いて条件装置の作動を開始させ(S547)、役物連続作動装置の作動を開始させる(S548)。条件装置は大当り遊技で役物連続作動装置の作動に必要な装置であり、役物連続作動装置は特電役物25を連続(2ラウンド)して作動させる装置である。
そして大当り開始演出処理(S549)によりサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ大当り開始演出を開始させるようにコマンドを送信し、「特別遊技処理」に移行する。
【0068】
前記S542の処理で、大当りになる組合せでなければ(S542:no)、S550の処理において確変フラグが「1」か否かを確認し、確変フラグが「1」であれば(S550:yes)、S551の処理において確変の付与を制限するための確変カウンタを減算する。次にS552の処理で前記確変カウンタが「0」であれば(S552:yes)、特図の変動回数が確変遊技の制限に達したので、確変フラグを「0」にリセットして(S553)、「特別遊技処理」に移行する。
【0069】
図16の前記S502の処理で確定図柄表示中のときは(S502:yes)、
図20に示すように、確定図柄の表示時間が経過したことを確認すると(S560:yes)、確定図柄表示終了処理(S561)において特図表示装置28の確定図柄表示の終了、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ確定図柄表示の終了に関するコマンドを送信し、「特別遊技処理」へ移行する。
【0070】
図21に示す「特別遊技処理」は、特許請求の範囲の特別図柄当り遊技実行手段に相当するもので、先ず、S600の処理において前記役物連続作動装置が作動中か否かを確認し、作動中であれば(S600:yes)、S601の処理で大入賞口26が開放中か否かを確認する。役物連続作動装置が作動中でなければ(S600:no)リターンする。
前記S601の処理で大入賞口26が開放中でなければ(S601:no)、大当り遊技のインターバル中か否かを確認し(S602)、インターバル中でなければ(S602:no)、特図大当り終了演出中か否かを確認し(S603)、大当り終了演出中でなければ(S603:no)、大当り開始演出時間が経過したか否かを確認し(S604)、大当り開始演出時間の経過を確認すれば(S604:yes)、S605の大入賞口開放処理で第1ラウンドの大入賞口26を開放してリターンする。
【0071】
前記S601の処理で大入賞口開放中であれば(S601:yes)、
図22に示すように、大入賞口26に入賞があったか否か(規定入賞数)の確認(S610)、又は大入賞口26の開放時間が終了したか否かを確認して(S611)、いずれか確認できれば大入賞口26を閉鎖し(S612)、大当りインターバル処理を実行して(S613)、リターンする。
【0072】
前記S602の処理で大当りのインターバル中であれば(S602:yes)、
図23に示すように、S620の処理において大当りインターバル時間が経過したか否かを確認し、経過していれば(S620:yes)、最終ラウンド(第2ラウンド)であるか否かを確認し(S621)、最終ラウンドであれば、(S621:yes)、大当り終了演出の処理(S622)を実行し、この処理でサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43に大当り終了コマンドを送信し、大当り遊技を終了してリターンする。
一方、最終ラウンドでなければ、(S621:no)、大入賞口26の開放処理(S623)により第2ラウンドの大入賞口26の開放を実行してリターンする。
【0073】
図21の前記S603の処理で大当り終了演出中であれば(S603:yes)、
図24に示すように、大当り終了演出時間が経過したか否かを確認し(S630)、該時間の経過を確認すれば(S630:yes)、役物連続作動装置の作動を停止する処理(S631)を実行し、条件装置の作動を停止する処理(S632)を実行する。
【0074】
続く、S633の処理において前記確変設定フラグが「1」か否かを確認し、確変設定フラグが「1」であれば(S633:yes)、確変遊技の繰り返し回数(例えば、4回)を設定し(S634)、確変フラグに「1」をセットする(S635)。これにより大当り遊技終了後に確変遊技が付与される。
次にS636の処理では開放延長設定フラグが「1」か否かを確認し、開放延長設定フラグが「1」であれば(S636:yes)、開放延長フラグに「1」をセットする(S637)。これにより大当り遊技終了後に開放延長遊技が付与される。尚、S637の処理は特許請求の範囲の開放延長遊技の設定手段に相当する。その後、特図の大当り終了コマンド送信の処理(S638)を実行し、この処理でサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43に大当り終了コマンドを送信し、大当り遊技を終了してリターンする。
【0075】
本パチンコ機1は、通常遊技では左打ちにより普図始動口22Aを狙い、普図の当り遊技を目指す。遊技が進行して普図が当選すると、右打ちに切り換えて普図の当り遊技において特図始動口24への入球を狙う。特図始動口24への入球があり、特図の当否判定が行われるとほぼ確実に当選して特図の大当り遊技が実行される。大当り遊技の終了後、遊技状態は、高い割合で確変遊技状態、開放延長遊技状態に移行される。開放延長遊技状態に移行されることにより、普図の当選確率が高確率とされ、普電役物23の開放が延長されるので特図始動口24への入球が容易で続けて特図の大当り遊技を生起させることが可能となる。このため開放延長遊技状態を維持できるか否かに遊技者の関心が集まる。
【0076】
図25に示すように、開放延長遊技状態で、普図の当否判定が実施されると確実に当選して、普図の変動及び確定表示された後に普図当り遊技が実施されて普電役物23が開放される。そして普電役物23の開放中の特図始動口24への入球(a)により特図の当否判定が実施されるとほぼ確実に大当りとなる。該当否判定に伴い特図の大当り図柄として「大当り図柄B」が最も選択される割合が高く、「大当り図柄B」が設定されると、これに応じて「大当りB」の大当り遊技が実施される。
即ち、前記入球(a)に起因する当否判定に伴う特図の変動及び確定表示が終了すると、「大当りB」遊技が開始され、大当り遊技の開始インターバルが実施される。また「大当りB」遊技の開始とともに開放延長が非作動状態に切り換えられる。
「大当りB」遊技は、開始インターバルの後、大入賞口26(特電役物25)が所定の開放態様で開放される1ラウンド目のラウンド遊技、ラウンド遊技間のラウンド間インターバル、2ラウンド目のラウンド遊技及び大当り終了インターバルが実施される。
そして大当り終了インターバルが終了すると、「大当り図柄B」は開放延長図柄であるため、「大当りB」遊技の終了後に開放延長遊技に移行する。
【0077】
「大当りB」遊技は、特図の変動開始から大当り終了インターバル終了までの特図変動時間と確定表示時間及び大当り遊技時間を合算した遊技時間(T1)が普電役物23の開放時間よりも長い時間とされ、「大当りB」遊技の終了時にはすでに普電役物23は閉鎖されている。この場合、普電役物23の開放中に複数の特図始動口24への入球が可能であるが、特図は保留記憶されないためこれらの入球による特図の当否判定は行われない。勿論、これらの入球に対する賞球が払出され、遊技者は多くの賞球を獲得する。本パチンコ機1は大当り遊技の大入賞口26の開放時間が極めて短いので特図始動口24への入球がメインとなって賞球を獲得する遊技を行う。
「大当りB」遊技によればその終了後に開放延長遊技を獲得できるので、大当りの連続獲得が期待でき、遊技者は安心感と満足感を得られる。
【0078】
図26に示すように、開放延長遊技状態で、普電役物23の開放中での特図始動口24への入球(a)により特図の当否判定が実施されて大当りとなり、大当り図柄として「大当り図柄A」が設定されると、これに応じて「大当りA」の大当り遊技が実施される。前記入球(a)に起因する当否判定の特図の変動及び確定表示が終了すると、「大当りA」遊技の開始インターバルが実施され、「大当りA」遊技の開始とともに開放延長が非作動となる。
【0079】
「大当りA」遊技は、前記「大当りB」遊技と同様に、開始インターバルの後、大入賞口26が所定の開放態様で開放される1ラウンド目のラウンド遊技、ラウンド遊技間のラウンド間インターバル、2ラウンド目のラウンド遊技及び大当り終了インターバルが実施される。
そして大当り終了インターバルが終了すると、「大当り図柄A」は開放延長図柄でないため、「大当りA」遊技の終了後に前記リミッタの開放延長計数カウンタがクリアされ、且つ開放延長遊技に移行しない。
【0080】
特図の変動中、確定表示中及び「大当りA」遊技中においては普電役物23の開放により特図始動口24への複数の入球が可能で、これらの入球に対する賞球が払出されるが、特図は保留記憶されないためこれらの入球による特図の当否判定は行われない。
しかしながら「大当りA」遊技は、特図変動時間、確定表示時間及び2つのラウンド遊技時間が「大当りB」遊技のそれらと同じ時間であるが、特図の変動開始から大当り終了インターバル終了までの特図変動時間と確定表示時間及び大当り遊技時間を合算した遊技時間(T2)は普電役物23の開放時間よりも短い時間とされ、「大当りA」遊技の終了後も普電役物23は開放されている。このため、当該普電役物23の開放中に、「大当りA」遊技の終了後の特図始動口24への入球(b)により特図の当否判定が行われる可能性が高い。
【0081】
前記入球(b)により特図の当否判定が実施されて大当りとなり、大当り図柄として「大当り図柄C」が設定されると、これに応じて「大当りC」の大当り遊技が実施される。この場合、「大当り図柄C」は開放延長図柄であるので、「大当りC」遊技の終了後に開放延長遊技に移行し、前記リミッタの開放延長計数カウンタが最初からカウントを開始するように再設定される。
このように普電役物23の一回の開放期間に、「大当りA」に続いて「大当りC」が生起すると、「大当りC」により開放延長とされ、且つリミッタのカウントは初期値となるので、あたかも連続可能な大当りの残り回数が増加するような上乗せチャンスが得られる。例えば、リミッタの制限回数は20回であり、開放延長の大当りが15回連続しているときに(制限まで残り5回)、「大当りA」となり、直後に「大当りC」が生起することで大当り遊技終了後に開放延長となり且つリミッタのカウントが初期値に戻るので、遊技者にとって、大当りの連続可能な残り回数が5回から20回に変わることで15回分の上乗せがなされた感覚となる。これにより遊技者の緊張感や期待感を向上させることができる。
また、図は省略するが、普電役物23の一回の開放期間に、「大当りA」に続いて「大当りB」が生起した場合も、前記「大当りA」に続いて「大当りC」が生起したのと同様に、「大当り図柄B」は開放延長図柄であるので、「大当りB」遊技の終了後に開放延長遊技とされ、且つリミッタのカウントは初期値となるので、あたかも連続可能な大当りの残り回数が増加するような上乗せチャンスが得られる。
【0082】
一方、
図27に示すように、「大当りA」遊技の終了後の特図始動口24への入球(b)により大当りとなり、大当り図柄として「大当り図柄A」が設定され、これに応じて「大当りA」の大当り遊技が実施されても、「大当り図柄A」は開放延長図柄でないので、「大当りA」遊技の終了後、開放延長遊技に移行しないので、前記上乗せチャンスは失敗である。
【0083】
図28に示すように、開放延長遊技状態で且つリミッタが作動中において、普電役物23の開放中の特図始動口24への入球(a)により特図の当否判定が実施されて大当りとなり、大当り図柄として「大当り図柄B」が設定されると、これに応じて「大当りB」の大当り遊技が実施される。前記入球(a)に起因する当否判定に伴う特図の変動及び確定表示が終了すると、「大当りB」遊技の開始インターバルが実施され、「大当りB」遊技の開始とともに開放延長が非作動状態に切り換えられる。
「大当りB」遊技の終了後、「大当り図柄B」は開放延長図柄であるが、リミッタ作動後であるのため、開放延長遊技とならず、尚、リミッタは「大当りB」遊技の終了後に非作動となる。
【0084】
一方、
図29に示すように、開放延長遊技状態で且つリミッタが作動中において、普電役物23の開放中の特図始動口24への入球(a)による特図の当否判定で大当りとなり、大当り図柄として「大当り図柄C」が設定されると、これに応じて「大当りC」の大当り遊技が実施される。前記入球(a)に起因する特図の変動及び確定表示が終了すると、「大当りC」遊技の開始インターバルが実施され、「大当りC」遊技の開始とともに開放延長が非作動状態に切り換えられる。
【0085】
「大当りC」遊技は、前記「大当りA」遊技、「大当りB」遊技と同様に、開始インターバルの後、大入賞口26が所定の開放態様で開放される1ラウンド目のラウンド遊技、ラウンド遊技間のラウンド間インターバル、2ラウンド目のラウンド遊技及び大当り終了インターバルが実施される。
そして大当り終了インターバルが終了すると、「大当り図柄C」は開放延長図柄であるがリミッタにより規制されるので、「大当りC」遊技の終了後に開放延長遊技に移行しない。尚、「大当りC」遊技の終了後にリミッタは非作動に切り換えられる。
【0086】
特図の変動中、確定表示中及び「大当りC」遊技中では、普電役物23の開放により特図始動口24への複数の入球が可能で、これらの入球に対する賞球が払出されるが、特図は保留記憶されないためこれらの入球による特図の当否判定は行われない。
しかしながら「大当りC」遊技は、特図の変動開始から大当り終了インターバル終了までの特図変動時間と確定表示時間及び大当り遊技時間を合算した遊技時間(T3)が、前記「大当りA」遊技のそれと(T2)と同じであり、普電役物23の開放時間よりも短い時間とされる。従って、「大当りC」遊技の終了後も普電役物23は開放されている。このため、当該普電役物23の開放中に、「大当りC」遊技の終了後の特図始動口24への入球(b)により特図の当否判定が行われる可能性が高い。
【0087】
前記入球(b)により特図の当否判定が実施されて大当りとなり、大当り図柄として「大当り図柄C」が設定されると、これに応じて「大当りC」の大当り遊技が実施される。この場合、「大当り図柄C」は開放延長図柄であるので、「大当りC」遊技の終了後に開放延長遊技に移行し、前記リミッタの開放延長計数カウンタが最初からカウントを開始するように再設定される。
このようにリミッタ作動後には、普電役物23の一回の開放期間に、「大当りC」が連続して生起すると、後者の「大当りC」により開放延長とされ、且つリミッタのカウントは初期値となるので、大当りが連続可能な遊技状態を引き戻したような感覚の引き戻しチャンスが得られ、これにより遊技者の緊張感や期待感を向上させることができる。
また、図は省略するが、普電役物23の一回の開放期間に、「大当りC」に続いて「大当りB」が生起すると、前記「大当りC」に続いて「大当りC」が生起したのと同様に、「大当り図柄B」は開放延長図柄であるので、「大当りB」遊技の終了後に開放延長遊技とされ、且つリミッタのカウントは初期値となるので、大当りが連続可能な遊技状態を引き戻したような感覚の引き戻しチャンスが得られる。
また、図は省略するが、開放延長遊技状態で且つリミッタが作動中において、普電役物23の開放中の特図始動口24への入球(a)による特図の当否判定で大当りとなり、大当り図柄として「大当り図柄A」が設定された場合も同様である。普電役物23の一回の開放期間に、「大当りA」に続いて「大当りB又はC」が生起すると、「大当りB又はC」は開放延長図柄であるので、「大当りB又はC」遊技の終了後に開放延長遊技とされ、且つリミッタのカウントは初期値となるので、大当りが連続可能な遊技状態を引き戻したような感覚の引き戻しチャンスが得られる。
【0088】
一方、
図30に示すように、「大当りC」遊技の終了後の特図始動口24への入球(b)により大当りとなり、大当り図柄として「大当り図柄A」が設定され、これに応じて「大当りA」の大当り遊技が実施されても、「大当り図柄A」は開放延長図柄でないので、「大当りA」遊技の終了後、開放延長遊技に移行しないので、前記引き戻しチャンスは失敗である。リミッタ作動の有無に拘らず、普電役物23の一回の開放期間における入球(b)で生起する大当り遊技が「大当りA」であれば終了することになる。
【0089】
本実施形態によれば、大当り遊技終了後に開放延長とはならないが特図の変動時間と確定表示時間及び大当り遊技時間を合算した遊技時間が普電役物23の開放時間よりも短くなるように設定した「大当りA」と、大当り遊技終了後に開放延長とされ且つ特図の変動時間と確定表示時間及び大当り遊技時間を合算した遊技時間が普電役物23の開放時間よりも長くなるように設定した「大当りB」、及び大当り遊技終了後に開放延長とされ且つ特図の変動時間と確定表示時間及び大当り遊技時間を合算した遊技時間が普電役物23の開放時間よりも短くなるように設定した「大当りC」とを備えるので(実行可能であるので)、開放延長時に「大当りA」が生起しても、残りの普電役物23の開放期間中に「大当りB」又は「大当りC」が生起することにより再び開放延長にできる。またリミッタ作動後も、「大当りA」又は「大当りC」が生起し、且つ残りの普電役物23の開放期間中に「大当りB」又は「大当りC」が生起することにより再び開放延長にできる。
一方、開放延長時に「大当りA」が生起しても、残りの普電役物23の開放期間中に「大当りA」が生起すると開放延長とならず、またリミッタ作動後も、「大当りB」が生起すると開放延長とならない。
従って開放延長を継続できるか否かといった遊技への遊技者の関心を高め、緊張感や期待感を向上させることができ、興趣の豊かな遊技を実現できる。
【0090】
尚、本実施形態のパチンコ機1では、特図の変動時間は1秒、特図の確定時間は0.50秒、大当り遊技の所要時間(開始インターバル、第1及び第2ラウンド、ラウンド間インターバル、終了インターバル)は、「大当りA」では最長2.50秒(開始INT:0.75秒、第1ラウンド:0.25秒、ラウンド間INT:0.50秒、第2ラウンド:0.25秒、終了INT:0.75秒)、「大当りB」では最長5.50秒(開始INT:2.0秒、第1ラウンド:0.25秒、ラウンド間INT:1.0秒、第2ラウンド:0.25秒、終了INT:2.0秒)、「大当りC」では最長2.50秒(開始INT:0.75秒、第1ラウンド:0.25秒、ラウンド間INT:0.50秒、第2ラウンド:0.25秒、終了INT:0.75秒)としている。
即ち、遊技球の帰趨によって変化する時間はラウンドに要する時間であって、他の時間は変化しないので、「大当りA」は2.0秒以上、「大当りB」は5.0秒以上、「大当りC」は2.0秒以上の時間を要することになる。
本パチンコ機1の遊技構成は、普図が当り図柄で確定することで開放する普電役物23(特図始動口24)への入球によって特図の変動が開始され、該特図が大当り図柄で確定することで大当り遊技が実行されることを考えると、「特図の変動時間(1秒)+大当りA又はCの所要時間(2.0〜2.5秒)<普電役物23の開放時間(5.78秒又は5.80秒)」、「特図の変動時間(1秒)+大当りBの所要時間(5.0〜5.5秒)≧普電役物23の開放時間(5.78秒or5.80秒)」の関係性が成立するようになっている。
発射した遊技球のほぼ全てが普電付近を流下し、普電が開放された状態でほぼ全てが入賞する配置であるため、普電の開放から入賞するまでに想定される最大時間は0.9秒程度となり、「大当りB」終了時には「大当りB」の開始前の開放した進む普電役物は既に閉鎖されているが、「大当りA及びC」終了時には未だ普電役物が閉鎖されることなく開放が継続されていることになる。
そのため、前記した全ての条件を満たすことによって、リミッタ非作動時には「大当りA」の終了時に、リミッタ作動時には「大当りA及びC」の終了時に、遊技者にとって感覚的に異なる上乗せチャンスや引き戻しチャンスが到来することになる。
【0091】
尚、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは勿論である。例えば、前記実施形態では「大当り図柄A」とこれに対応する「大当りA」、「大当り図柄B」とこれに対応する「大当りB」、「大当り図柄C」とこれに対応する「大当りC」を備えた構成であるが、少なくとも「大当り図柄A」とこれに対応する「大当りA」、「大当り図柄B」とこれに対応する「大当りB」を備えた構成、少なくとも「大当り図柄B」とこれに対応する「大当りB」、「大当り図柄C」とこれに対応する「大当りC」を備えた構成、少なくとも「大当り図柄A」とこれに対応する「大当りA」、「大当り図柄C」とこれに対応する「大当りC」を備えた構成としてもよい。「普電役物23の開放時間」と、「特図の変動時間、確定時間、大当り遊技の所要時間(開始インターバル、第1及び第2ラウンド、ラウンド間インターバル、終了インターバル)の合算した時間」との関係性が崩れない範囲であれば、どのような時間設定としてもよい。
また前記実施形態では、特図がほぼ100%の確率で当選するようにし、且つ特図の保留記憶を行わない構成であるが、特図の当選確率を下げ、特図の保留記憶を設ける構成としてもよい。また前記実施形態では、特図の確変機能を備えたが、備えない構成としてもよい。更に普図の当選確率を高確率とする普通図柄確率変動機能及び普電役物の開放時間を延長する開放延長機能を備えたが、それらとは別に普図の変動時間を短縮する普通図柄時短機能を備えてもよい。開放延長遊技は、普通図柄確率変動機能、開放延長機能、普通図柄時短機能の内、普通図柄確率変動機能のみが作動する遊技としてもよく、少なくとも普通図柄確率変動機能を作動し、開放延長機能又は普通図柄時短機能が作動する遊技としてもよい。
【0092】
更に、本発明は、パチンコ機台内に所定数の遊技球が封入され、封入された遊技球を遊技盤の遊技領域に向けて発射するとともに、発射された遊技球を回収し、回収した遊技球を再度発射することで内部の所定数の遊技球を循環的に使用して遊技を行う封入式パチンコ機に適用してもよい。