特許第6263876号(P6263876)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6263876記録媒体の供給装置、記録媒体の印刷装置、記録媒体の残量導出装置、記録媒体の残量導出方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6263876
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】記録媒体の供給装置、記録媒体の印刷装置、記録媒体の残量導出装置、記録媒体の残量導出方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 11/44 20060101AFI20180115BHJP
   B65H 20/04 20060101ALI20180115BHJP
   B65H 23/18 20060101ALI20180115BHJP
【FI】
   B41J11/44
   B65H20/04
   B65H23/18
【請求項の数】10
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2013-139069(P2013-139069)
(22)【出願日】2013年7月2日
(65)【公開番号】特開2015-9549(P2015-9549A)
(43)【公開日】2015年1月19日
【審査請求日】2016年6月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000104124
【氏名又は名称】カシオ電子工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】長坂 利男
(72)【発明者】
【氏名】沼津 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】矢嶋 俊昭
【審査官】 佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−338113(JP,A)
【文献】 特開2009−073645(JP,A)
【文献】 特開2010−042898(JP,A)
【文献】 実開平05−040247(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 11/00−11/70
B41J 15/00−15/24
B41J 29/00−29/70
B65H 7/00− 7/20
B65H 23/18−23/198
B65H 26/00−26/08
B65H 43/00−43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状に巻かれた記録媒体を回転可能に保持する保持手段と、
前記保持手段から巻き出された前記記録媒体に対して所定の張力を与え、当該記録媒体の弛みに応じて変位するテンションローラと、
第1の条件が満たされると前記保持手段の回転軸を第1の回転速度で回転させて前記保持手段から前記記録媒体を巻き出し、第2の条件が満たされると前記保持手段の前記回転軸を停止させず前記第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて前記保持手段から前記記録媒体を巻き出す巻き出し制御手段と、
前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間に基づいて、前記保持手段が保持する前記ロール状に巻かれた記録媒体の残量を導出する導出手段と、
を備え
前記第1の条件は、前記テンションローラの位置が所定の閾位置に達した場合に満たされ、前記第2の条件は、前記第1の条件が満たされてからの経過時間が所定の上限時間に達した場合に満たされる、
ことを特徴とする記録媒体の供給装置。
【請求項2】
前記導出手段は、前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間が短くなるほど前記保持手段が保持する前記記録媒体の残量が少なくなるように、前記保持手段が保持する前記記録媒体の残量を導出する、
ことを特徴とする請求項に記載の記録媒体の供給装置。
【請求項3】
画像形成手段に前記記録媒体を所定の速度で搬送する搬送手段を備え、
前記第1の回転速度は、前記保持手段の前記回転軸が前記第1の回転速度で回転したときの前記保持手段の前記回転軸又は巻き芯の周速度が前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体の速度よりも大きい、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の記録媒体の供給装置。
【請求項4】
前記第2の回転速度は、前記保持手段が保持する前記記録媒体の残量が最大のときに前記保持手段の回転軸が前記第2の回転速度で回転したときのロール状に巻かれた前記記録媒体の周速度が前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体の速度よりも小さい、
ことを特徴とする請求項に記載の記録媒体の供給装置。
【請求項5】
前記テンションローラを所定の位置で挟むように配置された発光素子と受光素子とを有し、前記発光素子から発せられた光を前記受光素子が受けたか否かを判別することにより前記テンションローラの位置を測定する位置センサを備える、
ことを特徴とする請求項に記載の記録媒体の供給装置。
【請求項6】
前記テンションローラが移動する距離を検知するように配置された当該テンションローラまでの距離を測定する距離センサをさらに備える、
ことを特徴とする請求項に記載の記録媒体の供給装置。
【請求項7】
ロール状に巻かれた記録媒体を回転可能に保持する保持手段と、
前記保持手段から巻き出された前記記録媒体に対して所定の張力を与え、当該記録媒体の弛みに応じて変位するテンションローラと、
第1の条件が満たされると前記保持手段の回転軸を第1の回転速度で回転させて前記保持手段から前記記録媒体を巻き出し、第2の条件が満たされると前記保持手段の前記回転軸を停止させず前記第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて前記保持手段から前記記録媒体を巻き出す巻き出し制御手段と、
前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間に基づいて、前記保持手段が保持する前記記録媒体の残量を導出する導出手段と、
を備え
前記第1の条件は、前記テンションローラの位置が所定の閾位置に達した場合に満たされ、前記第2の条件は、前記第1の条件が満たされてからの経過時間が所定の上限時間に達した場合に満たされる、
ことを特徴とする記録媒体の印刷装置。
【請求項8】
ロール状に巻かれた記録媒体を回転可能に保持する保持手段と、
前記保持手段から巻き出された前記記録媒体に対して所定の張力を与え、当該記録媒体の弛みに応じて変位するテンションローラと、
第1の条件が満たされると前記保持手段の回転軸を第1の回転速度で回転させて前記保持手段から前記記録媒体を巻き出し、第2の条件が満たされると前記保持手段の前記回転軸を停止させず前記第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて前記保持手段から前記記録媒体を巻き出す巻き出し制御手段と、
前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した経過時間に基づいて、前記保持手段が保持する前記記録媒体の残量を導出する導出手段と、
を備え
前記第1の条件は、前記テンションローラの位置が所定の閾位置に達した場合に満たされ、前記第2の条件は、前記第1の条件が満たされてからの経過時間が所定の上限時間に達した場合に満たされる、
ことを特徴とする記録媒体の残量導出装置。
【請求項9】
ロール状に巻かれた記録媒体を保持手段に回転可能に保持し、
前記保持手段から巻き出された前記記録媒体に対してテンションローラを用いて所定の張力を与え、前記テンションローラは、当該記録媒体の弛みに応じて変位し、
第1の条件が満たされると前記保持手段の回転軸を第1の回転速度で回転させて前記記録媒体を巻き出し、
第2の条件が満たされると前記回転軸を停止させず前記第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて前記記録媒体を巻き出し、
前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間を取得し、
取得した経過時間に基づいて、前記記録媒体の残量を導出し、
前記第1の条件は、前記テンションローラの位置が所定の閾位置に達した場合に満たされ、前記第2の条件は、前記第1の条件が満たされてからの経過時間が所定の上限時間に達した場合に満たされる、
ことを特徴とする記録媒体の残量導出方法。
【請求項10】
コンピュータに、
ロール状に巻かれた記録媒体を保持手段に回転可能に保持させ、
第1の条件が満たされると、前記保持手段の回転軸を第1の回転速度で回転させて前記記録媒体を巻き出させ、
第2の条件が満たされると、前記回転軸を停止させず前記第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて前記記録媒体を巻き出させ、
前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間を取得させ、
取得させた前記経過時間に基づいて、前記記録媒体の残量を導出させ
前記第1の条件は、前記保持手段から巻き出された前記記録媒体に対して所定の張力を与え、当該記録媒体の弛みに応じて変位するテンションローラの位置が所定の閾位置に達した場合に満たされ、前記第2の条件は、前記第1の条件が満たされてからの経過時間が所定の上限時間に達した場合に満たされる、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体の供給装置、記録媒体の印刷装置、記録媒体の残量導出装置、記録媒体の残量導出方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置が画像形成するための記録媒体として、用紙やフィルム等の記録媒体がロール状に巻かれたロール状記録媒体がある。ロール状記録媒体は、大きなものでもカットの必要がなく収納できるため、大きな面積の画像形成を切れ目なく行う場合によく用いられる。
【0003】
大きな面積の画像形成を行う場合には特に、画像形成中にロール状記録媒体が不足する等のような誤処理を防止するため、画像形成可能なロール状記録媒体の残量を適切に導出することが必要となる。さらには、用途に応じて様々な種類のロール状記録媒体を入れ替えながら画像形成を行う場合、終始1つのロール状記録媒体を使用する場合に比べ、使用するロール状記録媒体のそれぞれについて画像形成可能な残量を精度よく知っておくことがより必要となる。
【0004】
ロール状記録媒体の残量を導出する方法として、所定の導出部材をロール状記録媒体の外周に接触させてその外径又は周速度を測定し、測定した外径又は周速度に基づいてロール状記録媒体の残量を導出する方法がある。また、別の方法として、例えば特許文献1は、ロール形状の印刷媒体の一端部に欠損部を連続的に設け、欠損部をセンシングすることによりロール形状の印刷媒体の残量を導出する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−176522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ロール状記録媒体に導出部材を接触させると、ロール状記録媒体が汚れたり傷付いたりすることがある。また、欠損部を利用して残量を導出するためには、欠損部を設けた特別なロール状記録媒体を用いなければならない。そのため、ロール状記録媒体に汚れや傷等の損傷を生じさせず、且つ簡便な方法で、画像形成装置において画像形成可能なロール状記録媒体の残量を導出できる方法が求められていた。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決するためのものであり、ロール状に巻かれた記録媒体への損傷を防ぎつつロール状に巻かれた記録媒体の残量を簡便な方法で導出するために好適な記録媒体の供給装置、記録媒体の印刷装置、記録媒体の残量導出装置、記録媒体の残量導出方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る記録媒体の供給装置、印刷装置、残量導出装置は、ロール状に巻かれた記録媒体を回転可能に保持する保持手段と、前記保持手段から巻き出された前記記録媒体に対して所定の張力を与え、当該記録媒体の弛みに応じて変位するテンションローラと、第1の条件が満たされると前記保持手段の回転軸を第1の回転速度で回転させて前記保持手段から前記記録媒体を巻き出し、第2の条件が満たされると前記保持手段の前記回転軸を停止させず前記第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて前記保持手段から前記記録媒体を巻き出す巻き出し制御手段と、前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間に基づいて、前記保持手段が保持する前記ロール状に巻かれた記録媒体の残量を導出する導出手段と、を備え、前記第1の条件は、前記テンションローラの位置が所定の閾位置に達した場合に満たされ、前記第2の条件は、前記第1の条件が満たされてからの経過時間が所定の上限時間に達した場合に満たされる、ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る記録媒体の残量導出方法は、ロール状に巻かれた記録媒体を保持手段に回転可能に保持し、前記保持手段から巻き出された前記記録媒体に対してテンションローラを用いて所定の張力を与え、前記テンションローラは、当該記録媒体の弛みに応じて変位し、第1の条件が満たされると前記保持手段の回転軸を第1の回転速度で回転させて前記記録媒体を巻き出し、第2の条件が満たされると前記回転軸を停止させず前記第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて前記記録媒体を巻き出し、前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間を取得し、取得した経過時間に基づいて、前記記録媒体の残量を導出し、前記第1の条件は、前記テンションローラの位置が所定の閾位置に達した場合に満たされ、前記第2の条件は、前記第1の条件が満たされてからの経過時間が所定の上限時間に達した場合に満たされる、ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る記録媒体の残量導出プログラムは、コンピュータに、ロール状に巻かれた記録媒体を保持手段に回転可能に保持させ、第1の条件が満たされると、前記保持手段の回転軸を第1の回転速度で回転させて前記記録媒体を巻き出させ、第2の条件が満たされると、前記回転軸を停止させず前記第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて前記記録媒体を巻き出させ、前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間を取得させ、取得させた前記経過時間に基づいて、前記記録媒体の残量を導出させ、前記第1の条件は、前記保持手段から巻き出された前記記録媒体に対して所定の張力を与え、当該記録媒体の弛みに応じて変位するテンションローラの位置が所定の閾位置に達した場合に満たされ、前記第2の条件は、前記第1の条件が満たされてからの経過時間が所定の上限時間に達した場合に満たされる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ロール状に巻かれた記録媒体への損傷を防ぎつつロール状に巻かれた記録媒体の残量を簡便な方法で導出するために好適な記録媒体の供給装置、記録媒体の印刷装置、記録媒体の残量導出装置、記録媒体の残量導出方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係るロール状記録媒体の供給装置として機能する給紙装置の構成を示す図である。
図2】画像形成装置の内部構成を説明するための断面図である。
図3】画像形成装置の制御に係る構成を説明するためのブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係るロール状記録媒体の残量導出装置として機能する給紙制御装置の構成を説明するためのブロック図である。
図5】(a)、(b)共に、ロール紙の残量導出の概要を説明するための図である。
図6】画像形成装置において実行される処理の流れを示すフローチャートである。
図7】給紙制御装置において実行される処理の流れを示すフローチャートである。
図8】ロール紙の巻き出し及び搬送に係る処理の流れを示すフローチャートである。
図9】ロール紙の残量導出に係る処理の流れを示すフローチャートである。
図10】ロール紙の巻き出し開始から次の巻き出し開始までの経過時間とロール紙の残量との対応関係の例を示す図である。
図11】距離センサを用いてテンションローラの位置が測定される場合の給紙装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
【0012】
以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であれば下記の各構成要素を均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。また、以下の説明では、本発明の理解を容易にするため、重要でない公知の技術的事項の説明を適宜省略する。
【0013】
図1に、本発明の実施形態に係るロール状記録媒体の供給装置として機能する給紙装置1の構成を示す。
【0014】
給紙装置1は、画像形成用の記録媒体として、ロール紙3を画像形成装置2へと供給する。給紙装置1は、所定の巻き芯(紙管)の周りに用紙がロール状に巻き回されたロール紙3を連続的に巻き出して、画像形成装置2へと搬送する。具体的に説明すると、給紙装置1は、保持部(アンワインダ)8、及び搬送部10をその内部に備え、さらに巻き取り部(リワインダ)9をその上に備える。
【0015】
保持部(アンワインダ)8は、画像形成装置2へ供給するべきロール紙3を保持するための部材である。保持部8は、ロール紙3の巻き中心にある巻き芯を貫通してロール紙3を保持する回転可能な回転軸(シャフト)と、この回転軸を支持する支持台と、によって構成され、ロール紙3を回転可能に保持する。保持部(アンワインダ)8は、保持手段として機能する。
【0016】
保持部8には、回転軸を回転させるための不図示のモータが搭載される。保持部8は、このモータの駆動により指示された単位時間当たりの回転数(単位時間当たりに回転する回数)で保持部8の回転軸を回転させて、保持しているロール紙3を巻き出して搬送部10に送り出すことができる。
【0017】
搬送部10は、保持部8から巻き出されたロール紙3を所定の搬送経路に沿って搬送し、画像形成装置2へと供給する搬送手段として機能する。具体的には、搬送部10は、テンションローラ12、従動ローラ13、用紙セットユニット14、用紙搬送ローラ対15、オートカッタ16、及び本体進入搬送ローラ対17を備える。
【0018】
テンションローラ12は、搬送部10における保持部8の直後に設置され、保持部8から送り出されたロール紙3がたるまないように制御する。テンションローラ12は、鉛直方向に移動可能に設置され、自重又はバネ等の力により鉛直下向きに移動して搬送中のロール紙3にバックテンションを与える。このようなテンションローラ12の機能により、ロール紙3にかかるテンション(張力)が一定に保たれ、ロール紙3の搬送が安定する。
【0019】
従動ローラ13は、ロール紙3の搬送に従動して、位置が固定された所定の回転軸の周りを回転するローラである。従動ローラ13は、搬送経路におけるテンションローラ12の下流に配置され、ロール紙3の搬送方向を調整する役割を果たす。
【0020】
用紙セットユニット14は、オペレータが用紙をセットするために用意されたユニットである。用紙セットユニット14は、用紙搬送ローラ対15の片側のローラを保持する部材と一体的に構成されており、オペレータにより用紙搬送ローラ対15と共に開閉される。
【0021】
用紙搬送ローラ対15は、用紙セットユニット14によりセットされたロール紙3を後続の搬送機構へと搬送するための部材である。用紙搬送ローラ対15は、不図示のモータにより駆動され、用紙セットユニット14によりセットされたロール紙3を挟時搬送し、オートカッタ16及び本体進入搬送ローラ対17へと供給する。
【0022】
オートカッタ16は、必要に応じてロール紙3をカットするための部材である。オートカッタ16は、例えば画像形成装置2における画像形成に必要な長さのロール紙3を搬送し終えたときに、ロール紙3の終端をカットする。
【0023】
本体進入搬送ローラ対17は、ロール紙3を画像形成装置2の内部へと搬送するための部材である。本体進入搬送ローラ対17は、不図示のモータにより駆動され、用紙搬送ローラ対15から供給されたロール紙3を挟時搬送し、画像形成装置2へと供給する。
【0024】
ロール紙3をセットする操作を具体的に説明すると、オペレータは、ロール紙3を保持部8から引き出してテンションローラ12の下を通し、そして、開状態にした用紙セットユニット14までロール紙3を引き出して用紙搬送ローラ対15に挟む。この状態で用紙セットユニット14を閉じると、セットされたロール紙3が適宜のセンサにより検出されて、用紙搬送ローラ対15が回転駆動する。すると、セットされたロール紙3は、オートカッタ16を通って本体進入搬送ローラ対17まで送られて、画像形成装置2への進入直前の待機位置(ホームポジション)に設置される。
【0025】
一方で、給紙装置1上に設置された巻き取り部(リワインダ)9は、画像形成装置2から排出されたロール紙3を巻き取って保持するための部材である。巻き取り部9は、保持部8と同様、ロール紙3の巻き中心にある巻き芯(紙管)を貫通してロール紙3を保持する回転可能な巻き取り軸(シャフト)と、この巻き取り軸を支持する支持台と、によって構成され、ロール紙3を回転可能に保持する。
【0026】
巻き取り部9には、巻き取り軸を回転させるための不図示のモータが搭載される。このモータの駆動により、巻き取り部9は、指示された単位時間当たりの回転数で巻き取り軸を回転させて、画像形成装置2から従動ローラ18を経由して送り出されたロール紙3を巻き取る。
【0027】
また、給紙装置1は、テンションローラ12の周辺に設置されるテンションローラ12の位置を測定する位置センサ11sと、給紙装置1から画像形成装置2へ供給可能なロール紙3の残量を導出しながら画像形成装置2へのロール紙3の供給を制御する給紙制御装置100と、を備える。
【0028】
位置センサ11sは、ロール紙3のたわみに応じて変化するテンションローラ12の位置を、テンションローラ12及び搬送されるロール紙3に接触することなく測定可能なセンサである。例えば、位置センサ11sは、テンションローラ12が移動する範囲を挟むように互いに向かい合って配置された発光素子11aと受光素子11bとの組によって構成される。
【0029】
具体的に図1では、1組の発光素子11aと受光素子11bとが、テンションローラ12が搬送中のロール紙3にテンションを与えるために移動する移動範囲のうちの上限位置に相当する高さに配置される。発光素子11aから発せられた光が遮断されずに受光素子11bによって受光されたか否かを判別することにより、2つの素子が向かい合うラインにテンションローラ12が到達したか否かの情報が得られる。
【0030】
保持部8から巻き出されたロール紙3は、このような位置センサ11sにより測定される上限位置をテンションローラ12が超えないようにテンションの調整を受けながら、画像形成装置2へと搬送される。
【0031】
画像形成装置2は、給紙装置1の上に据え置かれ、給紙装置1から供給されるロール紙3に画像形成すべき画像データを出力する。画像形成装置2は、例えばラベルプリンタであり、給紙装置1から連続的に供給されるロール紙3を記録媒体として、比較的大きな面積に及ぶ画像データの画像形成を用紙の切れ目なく行うことができる。
【0032】
図2を参照して、画像形成装置2の内部構成を説明する。以下では、画像形成装置2として、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラープリンタを例にとって説明する。画像形成装置2は、画像形成部20、中間転写ベルトユニット30、及び定着装置40等を備える。
【0033】
画像形成部20は、4つの画像形成ユニット21(21k、21c、21m、21y)が直列して設置された構成を備える。この4つの画像形成ユニット21のうちの上流側(図2における右側)の3つの画像形成ユニット21c、21m、及び21yは、それぞれ減法混色の三原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のカラートナーによるカラー画像を形成する。一方、下流側(図2における左側)の画像形成ユニット21kは、主として文字や画像の暗黒部分等に用いられるブラック(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。
【0034】
各画像形成ユニット21は、最下部に感光体ドラム22を備える。この感光体ドラム22は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成される。感光体ドラム22の近傍には、周面を取り巻くように、クリーナ23、帯電ローラ24、光書込ヘッド25、及び現像器26の現像ローラ27が配置される。
【0035】
現像器26は、上部に設置されたトナー容器にブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のいずれかのトナーを収容し、中間部には下部へのトナー補給機構を備え、下部には側面開口部に上述した現像ローラ27を備える。現像器26は、さらに内部にトナー撹拌部材、現像ローラ27にトナーを供給するトナー供給ローラ、現像ローラ27上のトナー層を一定の層厚に規制するドクターブレード等を備える。
【0036】
なお、図2ではブラック(K)用の画像形成ユニット21kの構成にのみ符号を付しているが、各画像形成ユニット21は、トナー容器に収納されたトナーの色を除いて同じ構成を備える。
【0037】
中間転写ベルトユニット30は、画像形成装置2内部のほぼ中央で、図2における左右のほぼ端から端まで扁平なループ状になって延在する無端状の転写ベルト31、この転写ベルト31を掛け渡されて転写ベルト31を図2における反時計回り方向に循環移動させる駆動ローラ32、及び従動ローラ33を備える。転写ベルト31は、直接ベルト面に転写(一次転写)されたトナー像を、ロール紙3に転写(二次転写)すべくロール紙3への転写位置まで搬送する。
【0038】
中間転写ベルトユニット30は、転写ベルト31のループ内に、4個の画像形成ユニット21k、21c、21m、及び21yに対応する4個の一次転写ローラ34を備える。一次転写ローラ34は、それぞれ、転写ベルト31を介して感光体ドラム22の下部周面に押圧するための導電性発泡スポンジによって構成され、指示された回転周期で回転し、転写ベルト31を感光体ドラム22に当接させたり感光体ドラム22から離接させたりする。
【0039】
待機搬送ローラ対35は、給紙装置1から搬送されたロール紙3を受け取り、受け取ったロール紙3を二次転写ローラ36へと搬送する。二次転写ローラ36は、転写ベルト31を介して従動ローラ33に圧接するように配設されており、転写ベルト31のベルト面に転写されたトナー像をロール紙3へ二次転写する二次転写部を形成する。
【0040】
定着装置40は、二次転写ローラ36の下流(図2では上方)に配置される。定着装置40は、ヒータ41を内蔵した加熱ローラ42と、この加熱ローラ42に圧接する加圧ローラ43と、を備える。
【0041】
また、定着装置40のさらに下流側には、トナー画像の定着後のロール紙3を定着装置40から搬出し、さらに画像形成装置2の上面に形成されている排紙トレイに排紙する排紙ローラ対44が配設される。排紙ローラ対44を通って排出されたロール紙3は、画像形成装置2の側部に設置された従動ローラ18を経由して巻き取り部9へと供給される。
【0042】
続いて、図3を参照して、画像生成装置2の制御に係る構成を説明する。
【0043】
画像形成装置2は、ホストコンピュータ5及び給紙装置1に設置された給紙制御装置100と、LAN(Local Area Network)等のネットワーク又はUSB(Universal Serial Bus)によって互いに接続されている。
【0044】
画像形成装置2は、制御部50、及び印刷部60を備える。より詳細には、制御部50は、CPU(Central Processing Unit)51、LAN通信部52、USB通信部53、パネル制御部54、オペレーションパネル55、記憶装置56、記憶装置制御部57、及びコマンド解析部58を備える。そして、印刷部60は、印刷制御部61、及び印刷機構部62を備える。画像形成装置2は、画像形成手段として機能する。
【0045】
CPU51は、命令やデータを転送するための伝送経路であるシステムバスを介して画像形成装置2の各部と接続され、画像形成装置2の各部の動作を制御する。CPU51は、不図示のROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)をワークメモリとして用いながら、ROMや記憶装置56に記憶されているシステムソフトウェア等の各種プログラムを読み出し、適宜実行する。
【0046】
LAN通信部52及びUSB通信部53は、それぞれLAN及びUSBを介して外部の機器と通信を行う。例えばCPU51は、LAN通信部52又はUSB通信部53を介してホストコンピュータ5及び給紙制御装置100と通信を行い、ホストコンピュータ5から送信された印刷ジョブを受信したり、給紙制御装置100にロール紙3の搬送要求を送信したりする。
【0047】
パネル制御部54は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等の表示パネル、及び各種の操作ボタン等の入力装置を備えるオペレーションパネル55に接続される。パネル制御部54は、CPU51の制御のもと、種々の画像や文字、記号等をオペレーションパネル55に表示する。また、パネル制御部54は、オペレーションパネル55に入力されたユーザからの各種操作を受け付け、受け付けた各種操作にそれぞれ対応する操作信号をCPU51に供給する。
【0048】
なお、オペレーションパネル55の表示装置と入力装置とは、互いに重畳して配置されたいわゆるタッチパネル(タッチスクリーン)によって構成されるものであってもよい。
【0049】
記憶装置56は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等の不揮発性メモリやHDD(Hard Disk Drive)等によって構成され、画像形成装置2の動作に必要となる各種プログラム及びデータを記憶する。記憶装置制御部57は、CPU51の制御のもと、記憶装置56へのデータの書き込み、及び記憶装置56に記憶されたデータの読み出し制御を行う。
【0050】
コマンド解析部58は、CPU51の制御のもと、ホストコンピュータ5から送信される印刷データに含まれるコマンドの解析を行い、印刷データをビットマップの画像データに変換する。そして、コマンド解析部58は、変換したビットマップの画像データを、ブラック(K)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)ごとに、フレームメモリの対応する記憶エリアに展開する。フレームメモリに展開された画像データは、印刷制御部61に出力される。
【0051】
印刷制御部61は、CPU51の制御のもと、画像形成部20、中間転写ベルトユニット30、及び定着装置40等を含む印刷機構部62を制御し、コマンド解析部58によって生成された画像データに従って印刷処理を行う。例えば、印刷制御部61は、中間転写ベルトユニット30の上下移動や転写ベルト31の回転駆動を行うための制御、駆動ローラ32、待機搬送ローラ対35、排紙ローラ対44等の回転駆動される搬送機構を駆動するための制御、及び回転駆動系等への電圧印加を行うための制御等を行う。
【0052】
続いて、図4を参照して、給紙装置1内に配置された給紙制御装置100の構成を説明する。給紙制御装置100は、保持部8が保持するロール紙3の画像形成装置2への供給を制御しつつ、保持部8が保持するロール紙3の残量を導出する残量導出装置として機能する。より詳細には、給紙制御装置100は、制御部110、記憶部120、計時部130、及び通信部140を備える。
【0053】
制御部110は、例えばCPUと、CPUのメインメモリとして機能するRAM等と、を備える。制御部110は、命令やデータを転送するための伝送経路であるシステムバスを介して給紙制御装置100の各部と接続され、給紙制御装置100全体を制御する。なお、制御部110は、一部にASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用回路を備えていてもよい。
【0054】
記憶部120は、例えばROM、フラッシュメモリ等の記憶装置を備える。記憶部120は、制御部110が各種処理を行うために使用する各種プログラム及びデータ、制御部110が各種処理を行うことにより生成又は取得する各種データを記憶する。例えば、記憶部120は、導出したロール紙3の残量の情報や、搬送部10においてロール紙3を搬送すべき線速度の情報等を記憶する。
【0055】
計時部130は、例えばクロック等によって時間を測定するための機能を有する。計時部130は、後述するように、保持部8からロール紙3を間欠的に巻き出す過程における、巻き出し開始からの経過時間等を計測する。
【0056】
通信部140は、制御部110の制御のもと、LANやUSB等を介して接続された画像形成装置2との通信を行う。例えば、通信部140は、画像形成の指示に応じて画像形成装置2から送信されたロール紙3の搬送要求を受信処理や、ロール紙3の残量が不足している場合にその旨を画像形成装置2に伝えるための送信処理を行う。
【0057】
そして、制御部110は、搬送制御部111、巻き出し制御部112、及び残量導出部113として機能する。
【0058】
搬送制御部111は、巻き出し制御部112によって保持部8から巻き出されたロール紙3の、搬送部10における搬送を制御する。例えば、搬送制御部111は、保持部8から巻き出されたロール紙3が指定された搬送速度で搬送されるように、搬送部10における駆動可能なローラ対、すなわち用紙搬送ローラ対15及び本体進入搬送ローラ対17等の駆動を制御する。
【0059】
巻き出し制御部112は、ロール紙3の保持部8からの巻き出しを制御する。より詳細には、巻き出し制御部112は、保持部8における回転軸を間欠的に駆動させて、搬送部10を搬送されるロール紙3のたわみ量を制御しながらロール紙3を巻き出す。
【0060】
具体的に説明すると、巻き出し制御部112は、以下のように2つの条件が交互に満たされる毎に回転軸の駆動と停止とを切り替えて、保持部8からロール紙3を間欠的に巻き出す。
(1)第1の条件として、テンションローラ12の位置が所定の閾位置としての位置センサ11sの設置位置に達した場合、巻き出し制御部112は、第1の巻き出し制御手段として機能し、保持部8の回転軸を単位時間当たりに所定の回転数で回転駆動させてロール紙3の巻き出しを開始する。
(2)第2の条件として、第1の条件が満たされてからの経過時間が所定の上限時間に達した場合、巻き出し制御部112は、第2の巻き出し制御手段として機能し、保持部8の回転軸の回転を停止させてロール紙3の巻き出しを停止させる。
【0061】
残量導出部113は、巻き出し制御部112がロール紙3を間欠的に巻き出す過程において、巻き出しを開始してから次に巻き出しを開始するまでの経過時間に基づいて、保持部8が保持するロール紙3の残量を導出する。
【0062】
具体的に説明すると、残量導出部113は、図5に示すような原理により、保持部8に保持されたロール紙3の残量を導出する。
【0063】
図5(a)は、保持部8においてロール紙3が外径(巻径)D1で巻かれて保持された場合、すなわち例えばロール紙3が保持部8に設置されたばかりで残量が多い場合の例を示している。これに対し、図5(b)は、保持部8において、ロール紙3が外径D2(D2<D1)で巻かれて保持された場合、すなわちロール紙3の残量が少なくなった場合の例を示している。
【0064】
図5(a)及び図5(b)のいずれにおいても、巻き出し制御部112は、第1の条件としてテンションローラ12が所定の閾位置である“A”の位置に達したことに応答して、保持部8の回転軸を単位時間当たりに一定の回転数Wで回転させ始めてロール紙3の巻き出しを開始する。そして、巻き出し制御部112は、第2の条件として、ロール紙3の巻き出しを開始してから所定の上限時間T0が経過すると、保持部8の回転軸の回転を停止させてロール紙3の巻き出しを止める。その間、保持部8から巻き出されたロール紙3は、搬送部10内を一定の搬送速度Vで搬送されて、画像形成装置2に供給される。
【0065】
このとき、ロール紙3の巻き出し速度(保持部8から巻き出された直後のロール紙3の線速度)は、ロール紙3の外径と回転数とによって定まる。具体的に、円周率をπとすると、図5(a)のように外径D1の場合には、巻き出し速度は(π×D1×W)となり、図5(b)のように外径D2の場合には、巻き出し速度は(π×D2×W)となる。すなわち、回転数Wが一定に保たれている限り、保持部8におけるロール紙3の残量が少なくなって外径がD1からD2に小さくなると、それに比例して巻き出し速度は小さくなる。
【0066】
ロール紙3が保持部8から巻き出されると、上記のような巻き出し速度と搬送速度Vとの差の分だけ搬送部10内に過剰に供給され、その分、ロール紙3のたるみを吸収するためにテンションローラ12の位置は下方向に移動する。
【0067】
具体的に、図5(a)の場合、搬送部10内におけるロール紙3は(π×D1×W−V)の速度で増加する。そのため、巻き出し開始から停止までの時間T0の間に、搬送部10内のロール紙3は、下記の式(1)で定められる長さL1だけ増加し、その結果、テンションローラ12は“B”の位置まで下降する。同様に、図5(b)の場合、搬送部10内におけるロール紙3は(π×D2×W−V)の速度で増加する。そのため、巻き出し開始から停止までの時間T0の間に、搬送部10内のロール紙3は、下記の式(2)で定められる長さL2だけ増加し、その結果、テンションローラ12は“C”の位置まで下降する。すなわち、保持部8におけるロール紙3の残量(外径)が大きいほど搬送部10内において増加するロール紙3の長さが長くなって、テンションローラ12の位置もより低い位置まで下降する。
L1=(π×D1×W−V)×T0・・・(1)
L2=(π×D2×W−V)×T0・・・(2)
【0068】
一方、ロール紙3の巻き出しを開始してから上限時間T0が経過して巻き出しを停止すると、搬送部10内にあるロール紙3は、保持部8におけるロール紙3の残量(外径)に拘わらず、すなわち図5(a)及び図5(b)のどちらの場合も搬送速度に相当する速度Vで徐々に減少し、それに伴いテンションローラ12の位置は上昇する。そして、テンションローラ12が再度“A”の位置まで上昇すると、巻き出し制御部112は、保持部8の回転軸を一定の回転数Wで回転させてロール紙3の巻き出しを開始する。
【0069】
ロール紙3の巻き出しを停止してから再開するまでの時間は、搬送部10内のロール紙3が増加した長さL1又はL2だけ搬送されるのにかかる時間に相当する。具体的に、保持部8が保持するロール紙3の外径がD1(図5(a))の場合、ロール紙3の巻き出しを停止してから再開するまでの時間T1は、下記の式(3)に示すように、増加した長さL1を搬送速度Vで除した時間となる。同様に、保持部8が保持するロール紙3の外径がD2(図5(b))の場合、ロール紙3の巻き出しを停止してから再開するまでの時間T2は、下記の式(4)に示すように、増加した長さL2を搬送速度Vで除した時間となる。
T1=L1/V=(π×D1×W/V−1)×T0・・・(3)
T2=L2/V=(π×D2×W/V−1)×T0・・・(4)
【0070】
すなわち、D1>D2の場合にT1>T2が成立するため、保持部8におけるロール紙3の残量(外径)が少なくなるほどロール紙3の巻き出しを停止してから再開するまでの時間が短くなる。そのため、ロール紙3の巻き出しを停止してから再開するまでの時間を指標としてロール紙3の残量を導出することができる。
【0071】
なお、ロール紙3の巻き出しを開始してから次に巻き出しを開始するまでの時間、すなわち巻き出し制御部112の間欠動作の間隔は、上記のT1又はT2に一定時間T0を加算した時間であるため、保持部8が保持するロール紙3の外径がD1(図5(a))の場合とD2(図5(b))の場合とで、それぞれ下記の式(5)と式(6)とで定められる。すなわち、間欠動作の間隔は、T1又はT2と同様に、保持部8におけるロール紙3の残量(外径)が少ないほど短い時間となるため、ロール紙3の残量を導出するための指標に用いることができる。
T0+T1=(π×D1×W/V)×T0・・・(5)
T0+T2=(π×D2×W/V)×T0・・・(6)
【0072】
なお、ロール紙3の搬送速度Vと巻き出しの回転数Wとは、保持部8におけるロール紙3の残量が少なくなって外径が小さくなったとしても、巻き出すロール紙3の量が搬送量よりも大きくなくてはならないという条件を満たす必要がある。そのため、保持部8におけるロール紙3の残量が最小になったときの外径(すなわち巻き芯の外径)をDminとすると、回転数Wは、下記の式(7)に示す通り、保持部8の回転軸が単位時間当たりに回転数Wで回転したときの保持部8の巻き芯の周速度(π×Dmin×W)が搬送部10におけるロール紙3の搬送速度Vよりも大きくなるように、定められる。
π×Dmin×W>V・・・(7)
【0073】
また、ロール紙3の搬送速度Vや巻き出しの回転数Wの情報は、画像形成装置2から送信された搬送要求に含まれており、搬送要求を受信したことに応答して、制御部110が、受信した搬送要求からこれらの情報を抽出するようにしてもよい。あるいは、ロール紙3の搬送速度Vや巻き出しの回転数Wの情報は、あらかじめ給紙装置1が備える記憶部120に記憶されており、搬送要求を受信したことに応答して、制御部110が、記憶部120からこれらの情報を読み出すようにしてもよい。
【0074】
以上のような画像形成装置2及び給紙制御装置100の処理の流れについて、フローチャートを参照して説明する。
【0075】
まず、図6に示すフローチャートを参照して、画像形成装置2において実行される処理の流れを説明する。
【0076】
図6のフローチャートの処理は、画像形成装置2の制御部50が印刷ジョブを受け付けたことに応答して、開始する(ステップS11)。例えば、制御部50は、ホストコンピュータ5から送信された印刷データ及びその他の印刷設定条件を含んだ印刷ジョブを、LAN制御部52又はUSB制御部53を介して受信する。制御部50は、受信した印刷ジョブをコマンド解析部58により解析して、印刷ジョブに含まれる印刷データから画像データを生成してフレームメモリに展開し、また印刷処理に必要な設定条件の情報を取得する。
【0077】
印刷ジョブを受け付けると、続いて制御部50は、ロール紙3の搬送要求を給紙装置1に送信する(ステップS12)。すなわち、制御部50は、画像データを出力して印刷を実行するためのロール紙3を供給する旨の要求を、LAN制御部52又はUSB制御部53を介して給紙装置1に送信する。
【0078】
この搬送要求には、印刷に必要なロール紙3の量(長さ)の情報も含まれる。すなわち、制御部50は、受信した印刷データから生成した画像データの面積から印刷に必要なロール紙3の長さを算出し、算出したロール紙3の長さを含んだ搬送要求を給紙装置1に送信する。
【0079】
搬送要求を給紙装置1に送信すると、制御部50は、要求した量のロール紙3を搬送できない旨の通知を給紙装置1から受信したか否かを判別する(ステップS13)。そして、搬送できない旨の通知がされると(ステップS13;YES)、制御部50は、指示された印刷ができない旨をオペレータに提示し、印刷可能になるまで待機する(ステップS14)。
【0080】
例えば、詳細は後述するように、給紙装置1は、搬送要求された量のロール紙3が給紙装置1内に残っていない場合、ロール紙3の残量が不足している旨を画像形成装置2に対して通知する。ステップS13では、制御部50は、このような通知を受信したか否かを判別することにより、印刷の実行を開始できるか否かを判別する。
【0081】
画像形成に必要な量のロール紙3が給紙装置1にない場合には、制御部50は、ロール紙3を給紙装置1に補充するようにオペレータに促すようなメッセージをオペレーションパネル55に表示したり、印刷ジョブの送信元であるホストコンピュータ5に送信したりすることにより、印刷ができない旨をオペレータに提示する。そして、制御部50は、給紙装置1の保持部8にロール紙3が補充され、印刷に必要な量のロール紙3を搬送できるようになった旨の通知を給紙装置1から受け取るまで印刷の実行を開始せずに待機する。
【0082】
ロール紙3を搬送できない旨の通知がない場合(ステップS13;NO)、又はステップS14の処理の後に印刷ができる状態になると、画像形成処理はステップS15へと進み、制御部50は、給紙装置1から供給されたロール紙3に画像形成を実行する(ステップS15)。すなわち、制御部50は、画像形成装置2が備える画像形成部20、中間転写ベルトユニット30、定着装置40等を用いて、給紙装置1から画像形成装置2にまで搬送されたロール紙3に、コマンド解析部58によって生成した画像データを順次出力していく。
【0083】
画像形成を実行する一方で、制御部50は、給紙装置1からロール紙3の残量の通知がされたか否かを判別する(ステップS16)。そして、ロール紙3の残量の通知がされると(ステップS16;YES)、制御部50は、通知されたロール紙3の残量をオペレータに提示する(ステップS17)。
【0084】
すなわち、詳細は後述するように、給紙装置1は、適宜のタイミングで保持部8に残存しているロール紙3の量を導出し、画像形成装置2に通知する。そのため、画像形成装置2では、制御部50が、ロール紙3の残量の通知を受信するたびに、通知された残量をオペレーションパネル55に表示したり、印刷ジョブの送信元であるホストコンピュータ5に送信したりすることにより、ロール紙3の残量情報をオペレータに報知する。
【0085】
ロール紙3の残量の通知がないと(ステップS16;NO)、又は通知されたロール紙3の残量を提示すると、制御部50は、印刷終了か否かを判別する(ステップS18)。そして、印刷終了でないと(ステップS18;NO)、画像形成処理はステップS15へと戻る。すなわち、制御部50は、給紙装置1から供給されたロール紙3に画像形成を実行し、そして給紙装置1から通知されたロール紙3の残量を提示する処理を、印刷指示がされたデータの印刷が終了するまで繰り返す。そして、最終的に印刷が終了すると(ステップS18;YES)、図6のフローチャートにおける画像形成処理は終了する。
【0086】
このように、画像形成装置2は、給紙装置1から順次供給されるロール紙3に画像形成を行いつつ、給紙装置1に残っているロール紙3の残量情報が通知されると、その残量情報をオペレータに提示する。
【0087】
続いて、図7に示すフローチャートを参照して、給紙装置1に備えられた給紙制御装置100において実行される処理の流れを説明する。
【0088】
図7のフローチャートの処理は、給紙制御装置100の制御部110がロール紙3の搬送要求を画像形成装置2から受信したことに応答して、開始する(ステップS21)。すなわち、制御部110は、図6のフローチャートにおけるステップS12の処理によって画像形成装置2が送信した搬送要求を、通信部140を介して受信する。
【0089】
搬送要求を受信すると、続いて制御部110は、印刷に必要なロール紙3の量(長さ)の情報を搬送要求から抽出し、要求された量のロール紙3を搬送可能であるか否かを判別する(ステップS22)。そして、搬送ができないと判別すると(ステップS22;NO)、制御部110は、その旨を画像形成装置2に通知し、搬送可能になるまで待機する(ステップS23)。
【0090】
要求された量のロール紙3が搬送可能か否かを判別するために、制御部110は、後述する残量導出方法により過去に導出したロール紙3の残量の情報を記憶部120に記憶しておく。そして、制御部110は、画像形成装置2から搬送要求を受信したことに応答して、記憶部120からロール紙3の残量の情報を読み出し、搬送が要求されたロール紙量と比較することにより、保持部8が有するロール紙3の残量が搬送すべきロール紙量以上であるか否かを判別する。
【0091】
保持部8が有するロール紙3の残量が不足している場合には、制御部110は、その旨を画像形成装置2に通知し、保持部8にロール紙3が補充されて搬送が可能になるまでロール紙3の搬送を開始せずに待機する。このように搬送可能であることを確認してからロール紙3の搬送を開始するため、特に大きな面積の印刷を行っている最中に、ロール紙3が足りなくなることにより発生する印刷エラーを防止することができる。
【0092】
ロール紙3の搬送ができると判別した場合(ステップS22;YES)、又はステップS23の処理の後にロール紙3を搬送できる状態になると、給紙制御装置100の処理はステップS24へと進み、搬送制御部111と巻き出し制御部112とが動作して、ロール紙3を保持部8から間欠的に巻き出して搬送する(ステップS24)。そして、残量導出部113が、保持部8に保持されたロール紙3の残量を導出する(ステップS25)。このロール紙3の巻き出し及び搬送に係る処理、及び、ロール紙3の残量導出に係る処理の詳細については、それぞれ図8及び図9のフローチャートを参照して説明する。
【0093】
図8のフローチャートにおいて、ロール紙3の巻き出し及び搬送に係る処理が開始されると、搬送制御部111及び巻き出し制御部112は、第1に、ロール紙3を保持部8から巻き出さずに搬送する(ステップS241)。すなわち、巻き出し制御部112が保持部8の回転軸の回転を停止させてロール紙3を保持部8から巻き出さないようにした状態において、搬送制御部111が、搬送部10における回転駆動可能なローラ対(用紙搬送ローラ対15及び本体進入搬送ローラ対17等)を駆動させて、搬送部10内にあるロール紙3を順次画像形成装置2へと送り出す。
【0094】
このとき、搬送制御部111は、ロール紙3の搬送速度が一定の速度に保たれるように、各ローラ対を回転駆動させる。例えば、線速度Vでロール紙3を搬送させるためには、直径dのローラが単位時間当たりの回転数w=V/(π×d)で回転する必要がある。このようなローラの径と単位時間当たりの回転数との関係を考慮して、搬送制御部111は、駆動すべきローラ対ごとにその単位時間当たりの回転数を制御して、一定の搬送速度でロール紙3を搬送させる。
【0095】
このように保持部8からの巻き出しを停止してロール紙3を搬送している最中、巻き出し制御部112は、位置センサ11sの機能により、第1の条件としてテンションローラ12が所定の上限位置に達したか否かを判別する(ステップS242)。判別の結果、テンションローラ12が上限位置にまで達していない場合には(ステップS242;NO)、ステップS241において、引き続き搬送制御部111が、ロール紙3を保持部8から巻き出さずに搬送する。
【0096】
すなわち、保持部8からの巻き出しを停止した状態でロール紙3を搬送速度Vで搬送していると、搬送部10内に存在するロール紙3の量は速度Vで徐々に減少していく。これに伴い、搬送中のロール紙3にかかるテンションを調整するため、テンションローラ12は鉛直上方向に徐々に移動する。ステップS242では、このように上昇するテンションローラ12が給紙装置1内に設置された位置センサ11sの高さ(例えば図5における“A”の位置)にまで到達し、位置センサ11sにより検知されたときに、巻き出し制御部112は、テンションローラ12が上限位置にまで達したと判別する。
【0097】
最終的に、テンションローラ12が上限位置にまで達すると(ステップS242;YES)、巻き出し制御部112は、ロール紙3の巻き出しを開始する(ステップS243)。すなわち、巻き出し制御部112は、保持部8の回転軸を単位時間当たりに所定の回転数Wで回転させて、搬送部10内にロール紙3を供給し始める。
【0098】
また、ロール紙3の巻き出しを開始すると同時に、給紙制御装置100は、計時部130による計時を開始する(ステップS244)。
【0099】
ロール紙3の巻き出し及び計時を開始すると、搬送制御部111及び巻き出し制御部112は、ロール紙3を保持部8から巻き出しながら搬送する(ステップS245)。例えば、巻き出し制御部112が保持部8において外径Dで巻かれたロール紙3を単位時間当たり回転数Wで巻き出し、搬送制御部111が巻き出されたロール紙3を搬送速度Vで搬送している場合、搬送部10内に存在するロール紙3の量は速度(π×D×W−V)で徐々に増加していく。これに伴い、テンションローラ12は、搬送中のロール紙3にかかるテンションを調整するため、鉛直下方向に徐々に移動する。
【0100】
このようにロール紙3を保持部8から巻き出しながら搬送している最中、巻き出し制御部112は、第2の条件としてロール紙3の巻き出し開始から所定の上限時間が経過したか否かを判別する(ステップS246)。判別の結果、上限時間が経過していない場合には(ステップS246;NO)、ステップS245において、引き続き搬送制御部111が、ロール紙3を保持部8から巻き出しながら搬送する。
【0101】
最終的に、ロール紙3の巻き出しを開始してから所定の上限時間が経過すると(ステップS246;YES)、巻き出し制御部112は、ロール紙3の巻き出しを停止する(ステップS247)。すなわち、上限時間が経過して、テンションローラ12が下限位置(例えば図5における“B”又は“C”の位置)にまで到達すると、巻き出し制御部112が保持部8の回転軸の回転を止め、保持部8からのロール紙3の供給を止める。これにより、搬送部10内に存在するロール紙3の量は徐々に減少し、テンションローラ12は再び上昇し始める。
【0102】
ステップS247の処理を実行すると、ロール紙3を保持部8から間欠的に巻き出しながら搬送する処理の1サイクルが終了する。搬送制御部111及び巻き出し制御部112は、要求された量のロール紙を搬送し終えるまで、ステップS241〜S247のサイクルを繰り返しながら、ロール紙3を搬送する。
【0103】
一方、図7のフローチャートにおけるステップS25の残量導出処理の詳細について、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0104】
図9のフローチャートにおいて、残量導出部113は、まず取得手段として機能し、残量導出の指標として、ロール紙3の巻き出し開始から次の巻き出し開始までの経過時間を取得する(ステップS251)。すなわち、残量導出部113は、上述した図8のフローチャートにおける巻き出し及び搬送に係る処理が繰り返し実行される過程において、ステップS244で計時部130が計時を開始してから次にステップS244で計時を開始するまでの経過時間を取得する。
【0105】
このように巻き出し制御部113による間欠動作の間隔に相当する経過時間を取得すると、残量導出部113は、次に導出手段として機能し、取得した経過時間に基づいてロール紙3の残量を導出する(ステップS252)。上述の式(5)及び式(6)に示したように、間欠動作の間隔と保持部8に保持されたロール紙3の外径とは比例関係にあるため、残量導出部113は、取得した経過時間が短くなればなるほど残量が少なくなるように、保持部8に残っているロール紙3の残量を評価する。
【0106】
例えば、残量導出部113は、図10に示されたような対応関係に従って、保持部8に残っているロール紙3の残量を評価する。なお、理解を容易にするため、図10では残量の見積もりを4段階に分けて説明しているが、より多くの段階に分けてロール紙3の残量を精密に判定することも可能である。
【0107】
具体的に説明すると、残量導出部113は、以下のように、S1からS3までの3つの時間を基準として、保持部8におけるロール紙3の残量の程度を段階的に見積もる。
(1)取得した経過時間Xが最大時間Smax以下であり、且つ、基準時間S1以上である場合、保持部8におけるロール紙3の残量は十分に満たされている。
(2)取得した経過時間Xが基準時間S1よりも少なく、且つ、基準時間S2以上である場合、保持部8におけるロール紙3の残量は中程度である。
(3)取得した経過時間Xが基準時間S2よりも少なく、且つ、基準時間S3以上である場合、保持部8におけるロール紙3の残量はやや少ない。
(4)取得した経過時間Xが基準時間S3よりも少なく、且つ、最小時間Smin以上である場合、保持部8におけるロール紙3の残量は少ない。
【0108】
ここで、最大時間Smaxは、巻き出し制御部112による間欠動作の間隔の最大値であり、ロール紙3が保持部8に設置されて回転を始めた直後における間欠動作の間隔に相当する。最大時間Smaxは、想定されるロール紙3の最大外径Dmaxを用いて下記の式(8)により定められる。一方、最小時間Sminは、巻き出し制御部112による間欠動作の間隔の最小値であり、ロール紙3の残量がなくなる直前の間欠動作の間隔に相当する。最小時間Sminは、ロール紙3の最小外径(巻き芯の外径)Dminを用いて下記の式(9)により定められる。また、S1、S2、S3は、例えば(Smax−Smin)を4等分するような時間でもよい。
Smax=(π×Dmax×W/V)×T0・・・(8)
Smin=(π×Dmin×W/V)×T0・・・(9)
【0109】
また、このような経過時間とロール紙3の残量との対応関係は、用紙の厚みや巻き芯の径が異なるロール紙又はその他のロール状記録媒体を使用した場合には、変わりうる。例えば、芯径の大きなロール紙を使用した場合には、芯径が小さなロール紙を使用する場合に比べて同じ残量でもロール紙の巻き径が大きくなるため、同じ対応関係に従うと残量の過大評価となる。そのため、用紙の厚みや巻き芯の種類に応じて、図10のような比率と残量との対応関係が複数用意され、あらかじめ記憶部120に記憶される。そして、残量導出部113が使用するロール状記録媒体に応じて必要な対応関係を記憶部120から読み出すことにより、多数の種類のロール状記録媒体についても精度よく残量を導出できるようにする。
【0110】
ロール紙3の残量を見積もると、残量導出部113は、導出したロール紙3の残量で記憶部120に記憶されたロール紙3の残量を更新する(ステップS253)。このように残量を更新した後は、制御部110は、画像形成装置2からロール紙3の搬送要求を受信すると、更新された新たな残量に基づいて、画像形成に必要となる量のロール紙3を供給できるか否かを判別する。
【0111】
そして、残量導出部113が、通信部140を介して導出したロール紙3の残量を画像形成装置2に送信し(ステップS254)、図9に示した残量導出処理は終了する。例えば残量導出部113は、導出したロール紙3の残量が所定の量以下である場合にその残量の情報を画像形成装置2に送信することで、ロール紙3のニアーエンドをオペレータに報知する。送信されたロール紙3の残量の情報は、画像形成装置2のオペレーションパネル55への表示等によりオペレータに提示される。これにより、オペレータは、ロール紙3を補充すべき適切なタイミングを知ることができる。
【0112】
図7に示すフローチャートの説明に戻って、ステップS24の搬送処理及びステップS25の残量導出処理が実行されると、搬送制御部111は、搬送終了か否かを判別する(ステップS26)。
【0113】
より詳細に説明すると、画像形成装置2から搬送の要求がなされたロール紙3の長さをLとし、オートカッタ16から本体進入搬送ローラ対17までの搬送経路に沿った距離をL0とすると、ホームポジションにセットされた状態のロール紙3は、長さ(L−L0)だけ搬送されたときにロール紙3をオートカッタ16でカットすべき状態となる。そのため、搬送制御部111は、ロール紙3を長さ(L−L0)だけ搬送したか否かを判別することにより、搬送終了か否かを判別する。
【0114】
搬送制御部111が搬送終了でないと判別すると(ステップS26;NO)、給紙制御装置100の処理はステップS24へと戻る。すなわち、引き続き巻き出し制御部112が保持部8の回転軸の駆動と停止とを切り替えてロール紙3を間欠的に巻き出しながら、搬送制御部111が巻き出されたロール紙3を画像形成装置2に搬送する。そして、残量導出部113が、巻き出し制御部112による間欠動作の間隔に基づいて、保持部8に保持されたロール紙3の残量を導出する。
【0115】
なお、残量導出部113は、上述したステップS25における残量導出処理を、巻き出し制御部112による間欠動作のサイクル毎に実行しなくともよく、例えば数サイクルに1回の頻度のように、ロール紙3の残量を取得してオペレータに伝えるのに好適なタイミングで随時実行するように構成してもよい。その他、例えば画像形成装置2を介してオペレータからの指示を受け付けるようにし、指示を受け付けたタイミングをロール紙3の残量を導出するように構成してもよい。
【0116】
最終的に搬送が終了すると(ステップS26;YES)、制御部110は、オートカッタ16によりロール紙3をカットする(ステップS27)。そして、制御部110は、本体進入搬送ローラ対17を駆動させて、カットされたロール紙3を最後まで画像形成装置2へと送り出す。その後、図7のフローチャートにおける処理は終了する。
【0117】
以上説明したように、本実施形態に係るロール状記録媒体の供給装置は、搬送中のロール紙3にテンションを与えるテンションローラ12が所定の上限位置に達すると巻き出しを開始し、巻き出し開始から所定の上限時間が経過すると巻き出しを停止するというサイクルを繰り返しながらロール紙3を画像形成装置2に供給する。この供給過程において、残量導出部113は、ロール紙3の巻き出しを開始してから次に巻き出しを開始するまでの経過時間を取得し、取得した経過時間が短くなるほど残量が少なくなるように、保持部8が保持するロール紙3の残量を導出する。
【0118】
テンションローラ12の位置を取得するための位置センサ11sをロール紙3に当接させる必要がなく、ロール紙3の残量を間接的に導出するため、ロール紙3に汚れや損傷を与えることを防ぐことができる。また、ロール紙3を保持部8から間欠的に巻き出しながら搬送するために使用する位置センサ11sや計時部130等の構成要素をそのまま生かしながらロール紙3の残量を導出することができるため、スペースとコストとを節約することができる。
【0119】
(変形例)
以上に本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
【0120】
例えば、上記実施形態では、給紙制御装置100は、搬送制御部111及び巻き出し制御部112の給紙制御に係る機能と共に、残量導出部113の機能を備えていた。しかし、本発明では、搬送制御部111及び巻き出し制御部112の機能を備えた給紙制御用の装置と、残量導出部113の機能を備えた残量導出用の装置と、は別であってもよい。
【0121】
給紙制御用の装置とは別の装置が残量導出装置として機能する場合、残量導出装置は、ロール紙3の巻き出しを開始してから次に巻き出しを開始するまでの経過時間の情報を給紙制御用の装置から取得し、取得した経過時間に基づいて上述のようにロール紙3の残量を導出する。あるいは、残量導出装置は、給紙制御用の装置がロール紙3の巻き出しを開始する毎に巻き出しを開始した旨を取得し、ロール紙3の巻き出しを開始してから次に巻き出しを開始するまでの経過時間を自装置内で測定して、測定した経過時間に基づいて上述のようにロール紙3の残量を導出してもよい。
【0122】
また、上記実施形態では、残量導出部113は、巻き出し制御部112によるロール紙3の巻き出し開始から次の巻き出し開始までの経過時間(間欠動作の間隔)に基づいて、すなわち上記の(5)式及び(6)式に基づいて、ロール紙3の残量を導出した。しかし、本発明では、ロール紙3の巻き出し停止から次の巻き出し開始までの経過時間に基づいて、すなわち上記の(3)式及び(4)式に基づいて、ロール紙3の残量を導出することも可能である。
【0123】
この場合、残量導出部113は、ロール紙3の巻き出しを停止してから次に巻き出しを開始するまで、すなわち図8のフローチャートにおいて巻き出し制御部112がステップS247の処理を実行してから次にステップS243の処理を実行するまで、の経過時間を計時部130の測定により取得する。そして、残量導出部113は、上記の(3)式及び(4)式に従って、取得した経過時間が短いほど残量が少なくなるように、保持部8が保持するロール紙3の残量を導出する。
【0124】
また、上記実施形態では、巻き出し制御部112は、保持部8における回転軸の回転の駆動と停止とを切り替えて、保持部8からロール紙3を間欠的に巻き出した。しかし、巻き出し制御部112は、回転を停止させることに限らず、例えば、第1の条件が満たされると保持部8の回転軸を単位時間当たりに第1の回転数W1で回転させ、第2の条件が満たされると単位時間当たり第1の回転数W1よりも小さい第2の回転数W2で回転させて、保持部8からロール紙3を巻き出してもよい。すなわち、本発明における残量導出は、搬送部10を搬送中のロール紙3のテンションを適切に制御できるものであれば、段階的に回転数を変化させながらロール紙3を巻き出す方式の給紙装置においても適用できる。
【0125】
第1の回転数W1と第2の回転数W2とで間欠的に巻き出す場合、ロール紙3の巻き出しを停止してから再開するまでの時間は、上記の式(3)及び式(4)で示された巻き出しを停止させる(W2=0)場合の時間T1及びT2に対し、下記の式(3’)及び式(4’)のようにそれぞれ変更される。
T1’=L1/(V−π×D1×W2)
=(π×D1×W−V)/(V−π×D1×W2)×T0・・・(3’)
T2’=L2/(V−π×D2×W2)
=(π×D2×W−V)/(V−π×D2×W2)×T0・・・(4’)
【0126】
すなわち、上記実施形態に比べて、搬送部10内に存在するロール紙3が搬送されて減少していく速度は、Vから(V−π×D1×W2)又は(V−π×D2×W2)へと変更され、巻き出しが停止しない分だけロール紙3の巻き出しを停止してから再開するまでの時間は長くなる。一方で、上記実施形態と同様に、D1>D2の場合にT1’>T2’が成立するため、保持部8におけるロール紙3の残量(外径)が小さくなるほどロール紙3の巻き出しを停止してから再開するまでの時間が短くなる。そのため、上記実施形態と同様にロール紙3の残量を導出することができる。
【0127】
なお、第2の回転数W2は、ロール紙3のたるみを調整する目的のため、保持部8におけるロール紙3の残量(外径)に拘わらず巻き出し速度が搬送速度Vよりも小さくなくてはならないという条件を満たす必要がある。そのため、保持部8が保持するロール紙3の残量が最大のときの外径をDmaxとすると、第2の回転数W2は、下記の式(10)に示す通り、保持部8の回転軸が単位時間当たりに第2の回転数W2で回転したときの保持部8が保持するロール紙3の周速度が搬送部10におけるロール紙3の搬送速度Vよりも小さくなるように、定められる。
π×Dmax×W2<V・・・(10)
【0128】
また、上記実施形態では、ロール紙3は、保持部8において所定の巻き芯の周りに巻き回されて保持されるとして説明した。しかし、本発明では、保持部8は、巻き芯を介さずに回転軸の周りに直接ロール紙3を巻き回して保持する構成としてもよい。巻き芯を介さずにロール紙3を保持する場合は、上述した式(7)及び式(9)における巻き芯の外径Dminを回転軸の外径に置き換えることで、巻き芯を介してロール紙3を保持する場合と同様に説明可能である。
【0129】
また、上記実施形態では、位置センサ11sは、発光素子11aと受光素子11bとの組によって構成され、巻き出し制御部112は、発光素子11aから発せられた光が遮断されたか否かによってテンションローラ12が所定の上限位置に達したか否かを判別した。しかし、本発明では、ロール紙3に接触せずに位置を測定する方法であれば、他の方法でテンションローラ12の位置を測定することも可能である。
【0130】
例えば、テンションローラ12の移動ラインに対して斜めの方向から光を入射させる位置に発光素子11aを配置し、この発光素子11aから発せられた光をテンションローラ12の周囲に巻かれたロール紙3の表面で反射させ、反射光を受光素子11bで受光するようにしてもよい。この場合、光が反射される方向に受光素子11bを複数配置し、テンションローラ12の位置の変化に応じて反射光が異なる受光素子11bに受光されるように構成することで、テンションローラ12の位置を測定することができる。
【0131】
あるいは、テンションローラ12の位置に対して、テンションローラ12の移動方向に配置された距離センサが、この距離センサからテンションローラ12までの距離を測定してもよい。例えば図11に示すように、距離センサ11ssは、上下に移動するテンションローラ12の真下に配置することができる。この距離センサ11ssは、テンションローラ12へ向けて光を発し、テンションローラ12の周囲に巻かれたロール紙3の表面で反射した光を受け、反射光に基づいてテンションローラ12までの距離を測定する。そして、巻き出し制御部112は、距離センサ11ssが測定したテンションローラ12までの距離が所定の閾距離になった場合にテンションローラ12が所定の上限位置に達したと判別し、保持部8の回転軸を回転させてロール紙3の巻き出しを開始する。
【0132】
また、上記実施形態では、ロール紙3が残量の導出の対象であった。しかし、本発明において残量を導出する対象は、紙媒体に限らず、給紙装置1の保持部8から巻き出し可能なようにロール状に巻き回されて収容される記録媒体であれば、フィルム状の記録媒体等、その他の材質のロール状記録媒体であってもよい。
【0133】
また、上記実施形態では、画像形成装置2は、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラープリンタであった。しかし、本発明に係るロール状記録媒体の残量導出装置及び供給装置は、他の形式のプリンタ、又は、複写機、ファクシミリ等のようなロール状記録媒体に画像形成を行う他の画像形成装置に接続して上述した処理を実行するように構成することも可能である。
【0134】
なお、本発明に係る機能を実現するための構成を予め備えた残量導出装置として提供できることはもとより、プログラムの適用により、既存のパーソナルコンピュータや情報端末機器等を、本発明に係る残量導出装置として機能させることもできる。すなわち、上記実施形態で例示した給紙制御装置100による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存のパーソナルコンピュータや情報端末機器等を制御するCPU等が実行できるように適用することで、本発明に係る残量導出装置として機能させることができる。また、本発明に係る残量導出方法は、残量導出装置を用いて実施できる。
【0135】
また、このようなプログラムの適用方法は任意である。プログラムを、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して適用できる。さらに、プログラムを搬送波に重畳し、インターネットなどの通信媒体を介して適用することもできる。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にプログラムを掲示して配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OS(Operating System)の制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
【0136】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0137】
(付記1)
画像形成用の記録媒体がロール状に巻かれたロール状記録媒体を回転可能に保持する保持手段と、
第1の条件が満たされると、前記保持手段の回転軸を単位時間当たりに第1の回転数で回転させて前記保持手段から前記ロール状記録媒体を巻き出す第1の巻き出し制御手段と、
第2の条件が満たされると、前記保持手段の前記回転軸の回転を停止させて前記保持手段からの前記ロール状記録媒体の巻き出しを停止する、又は、前記保持手段の前記回転軸を単位時間当たりに前記第1の回転数よりも小さい第2の回転数で回転させて前記保持手段から前記ロール状記録媒体を巻き出す第2の巻き出し制御手段と、
前記保持手段から巻き出された前記ロール状記録媒体を搬送し、前記ロール状記録媒体に画像形成を行う画像形成手段に供給する搬送手段と、
前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間に基づいて、前記保持手段が保持する前記ロール状記録媒体の残量を導出する導出手段と、
を備える、
ことを特徴とするロール状記録媒体の供給装置。
【0138】
(付記2)
前記第1の条件は、前記搬送手段によって搬送される前記ロール状記録媒体に対してテンションを与えるテンションローラの位置が所定の閾位置に達した場合に満たされ、
前記第2の条件は、前記第1の条件が満たされてからの経過時間が所定の上限時間に達した場合に満たされる、
ことを特徴とする付記1に記載のロール状記録媒体の供給装置。
【0139】
(付記3)
前記導出手段は、前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間が短くなるほど前記保持手段が保持する前記ロール状記録媒体の残量が少なくなるように、前記保持手段が保持する前記ロール状記録媒体の残量を導出する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載のロール状記録媒体の供給装置。
【0140】
(付記4)
前記第1の回転数は、前記保持手段の前記回転軸が単位時間当たりに前記第1の回転数で回転したときの前記保持手段の前記回転軸又は巻き芯の周速度が前記搬送手段によって搬送される前記ロール状記録媒体の速度よりも大きくなるように、定められる、
ことを特徴とする付記1から3のいずれか1つに記載のロール状記録媒体の供給装置。
【0141】
(付記5)
前記第2の回転数は、前記保持手段が保持する前記ロール状記録媒体の残量が最大のときに前記保持手段の回転軸が単位時間当たりに前記第2の回転数で回転したときの前記ロール状記録媒体の周速度が前記搬送手段によって搬送される前記ロール状記録媒体の速度よりも小さくなるように、定められる、
ことを特徴とする付記1から4のいずれか1つに記載のロール状記録媒体の供給装置。
【0142】
(付記6)
前記搬送手段によって搬送される前記ロール状記録媒体に対してテンションを与えるテンションローラの位置を測定する位置センサをさらに備え、
前記位置センサは、前記テンションローラが移動する範囲を挟むように配置された発光素子と受光素子とを有し、前記発光素子から発せられた光を前記受光素子が受けたか否かを判別することにより前記テンションローラの位置を測定し、
前記第1の条件は、前記位置センサが測定した前記テンションローラの位置が前記所定の閾位置になった場合に満たされる、
ことを特徴とする付記2に記載のロール状記録媒体の供給装置。
【0143】
(付記7)
前記搬送手段によって搬送される前記ロール状記録媒体に対してテンションを与えるテンションローラの位置に対して当該テンションローラが移動する方向に配置され、当該テンションローラまでの距離を測定する距離センサをさらに備え、
前記第1の条件は、前記距離センサが測定した前記テンションローラまでの距離が所定の閾距離になった場合に満たされる、
ことを特徴とする付記1に記載のロール状記録媒体の供給装置。
【0144】
(付記8)
前記搬送手段は、前記保持手段から巻き出された前記ロール状記録媒体を一定の搬送速度で搬送する、
ことを特徴とする付記1から7のいずれか1つに記載のロール状記録媒体の供給装置
【0145】
(付記9)
画像形成用の記録媒体がロール状に巻かれたロール状記録媒体に画像形成を行う画像形成手段と、
前記ロール状記録媒体を回転可能に保持する保持手段と、
第1の条件が満たされると、前記保持手段の回転軸を単位時間当たりに第1の回転数で回転させて前記保持手段から前記ロール状記録媒体を巻き出す第1の巻き出し制御手段と、
第2の条件が満たされると、前記保持手段の前記回転軸の回転を停止させて前記保持手段からの前記ロール状記録媒体の巻き出しを停止する、又は、前記保持手段の前記回転軸を単位時間当たりに前記第1の回転数よりも小さい第2の回転数で回転させて前記保持手段から前記ロール状記録媒体を巻き出す第2の巻き出し制御手段と、
前記保持手段から巻き出された前記ロール状記録媒体を搬送し、前記画像形成手段に供給する搬送手段と、
前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間に基づいて、前記保持手段が保持する前記ロール状記録媒体の残量を導出する導出手段と、
を備える、
ことを特徴とするロール状記録媒体の印刷装置。
【0146】
(付記10)
画像形成用の記録媒体がロール状に巻かれたロール状記録媒体を回転可能に保持する保持手段と、
第1の条件が満たされると、前記保持手段の回転軸を単位時間当たりに第1の回転数で回転させて前記保持手段から前記ロール状記録媒体を巻き出す第1の巻き出し制御手段と、
第2の条件が満たされると、前記保持手段の前記回転軸の回転を停止させて前記保持手段からの前記ロール状記録媒体の巻き出しを停止する、又は、前記保持手段の前記回転軸を単位時間当たりに前記第1の回転数よりも小さい第2の回転数で回転させて前記保持手段から前記ロール状記録媒体を巻き出す第2の巻き出し制御手段と、
前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した経過時間に基づいて、前記保持手段が保持する前記ロール状記録媒体の残量を導出する導出手段と、
を備える、
ことを特徴とするロール状記録媒体の残量導出装置。
【0147】
(付記11)
画像形成用の記録媒体がロール状に巻かれたロール状記録媒体を回転可能に保持し、
第1の条件が満たされると、回転軸を単位時間当たりに第1の回転数で回転させて前記ロール状記録媒体を巻き出す第1の巻き出しをし、
第2の条件が満たされると、前記回転軸の回転を停止させて前記ロール状記録媒体の巻き出しを停止し、又は、前記回転軸を単位時間当たりに前記第1の回転数よりも小さい第2の回転数で回転させて前記ロール状記録媒体を巻き出す第2の巻き出しをし、
前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間を取得し、
取得した経過時間に基づいて、前記ロール状記録媒体の残量を導出する、
ことを特徴とするロール状記録媒体の残量導出方法。
【0148】
(付記12)
コンピュータに、
画像形成用の記録媒体がロール状に巻かれたロール状記録媒体を回転可能に保持させ、
第1の条件が満たされると、回転軸を単位時間当たりに第1の回転数で回転させて前記ロール状記録媒体を巻き出す第1の巻き出しをさせ、
第2の条件が満たされると、前記回転軸の回転を停止させて前記ロール状記録媒体の前記第1の巻き出しを停止させ、又は、前記回転軸を単位時間当たりに前記第1の回転数よりも小さい第2の回転数で回転させて前記ロール状記録媒体を巻き出す第2の巻き出しをさせ、
前記第1の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間、又は、前記第2の条件が満たされてから次に前記第1の条件が満たされるまでの経過時間を取得させ、
取得した経過時間に基づいて、前記ロール状記録媒体の残量を導出させる、
ことを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0149】
1…給紙装置、2…画像形成装置、3…ロール紙、5…ホストコンピュータ、8…保持部(アンワインダ)、9…巻き取り部(リワインダ)、10…搬送部、11s…位置センサ、11a…発光素子、11b…受光素子、11ss…距離センサ、12…テンションローラ、13…従動ローラ、14…用紙セットユニット、15…用紙搬送ローラ対、16…オートカッタ、17…本体進入搬送ローラ対、18…従動ローラ、20…画像形成部、21(21k、21c、21m、21y)…画像形成ユニット、22…感光体ドラム、23…クリーナ、24…帯電ローラ、25…光書込ヘッド、26…現像器、27…現像ローラ、30…中間転写ベルトユニット、31…転写ベルト、32…駆動ローラ、33…従動ローラ、34…一次転写ローラ、35…待機搬送ローラ対、36…二次転写ローラ、40…定着装置、41…ヒータ、42…加熱ローラ、43…加圧ローラ、44…排紙ローラ対、50…制御部、51…CPU、52…LAN通信部、53…USB通信部、54…パネル制御部、55…オペレーションパネル、56…記憶装置、57…記憶装置制御部、58…コマンド解析部、60…印刷部、61…印刷制御部、62…印刷機構部、100…給紙制御装置、110…制御部、111…搬送制御部、112…巻き出し制御部、113…残量導出部、120…記憶部、130…計時部、140…通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11