(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6265488
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】1穴パンチ具
(51)【国際特許分類】
B26F 1/32 20060101AFI20180115BHJP
【FI】
B26F1/32 U
B26F1/32 K
B26F1/32 V
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-163202(P2014-163202)
(22)【出願日】2014年8月8日
(65)【公開番号】特開2016-36889(P2016-36889A)
(43)【公開日】2016年3月22日
【審査請求日】2017年7月14日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509033697
【氏名又は名称】佐々木 典政
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 典政
【審査官】
岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭56−007697(JP,U)
【文献】
実開昭62−165894(JP,U)
【文献】
実開平01−166093(JP,U)
【文献】
実開昭61−134897(JP,U)
【文献】
実開昭62−121100(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0251367(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26F 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面にパンチ屑溜めを設けた基台の上方に作動部固定部を固着し、該作動部固定部の前部に、支点ピンにより回動可能にハンドルを装着し、ハンドルを押し下げることにより、内部に装着された穿孔刃が下降して、挿入口から挿入された書類を穿孔する1穴パンチ具において、
パンチガイド押さえによりパンチ位置をガイドするパンチガイドがパンチ屑溜めの下面に固着されたパンチガイドピンに係留されており、
該パンチガイドには中心に細長いパンチガイド摺動孔があり、
パンチ屑溜めの下面にはパンチガイドを収納することとパンチガイドを引き出して回転させた場合にパンチガイドが基台と直角になるように規制することを目的とするパンチガイド収納カバーがあり、
パンチガイドはそのパンチガイド摺動孔にパンチガイドピンを保持しながら、パンチガイドをパンチガイド収納カバーから最大限まで引き出すまでは基台の長辺方向のみの移動、パンチガイドを最大限まで引き出した時点では左右両方向へ90度までの回転及び左若しくは右方向に90度回転させたときの基台の長辺方向と直角の動き又は基台の長辺方向と同じ向きにあるときの基台の長辺方向のみの動き、が可能であり、
パンチガイドとパンチ屑溜めの下面との間には、板バネがあり、パンチガイドはパンチガイド押さえに押圧されており、不用意に動かないようになっている、
1穴パンチ具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パンチガイドを有する1穴パンチ具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の1穴パンチ具でガイド機能を有するものに、収納可能な定規を有するものがある。(例えば、特許文献1参照。)
また、収納可能なパンチガイドを有するものがある。(例えば、特許文献2参照。)
また、本体に目印を有するものがある。(例えば、特許文献2参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭38−5503号公報
【特許文献2】実公昭50−22390号公報
【特許文献3】特開2000−127096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの1穴パンチ具は、そのパンチガイド等が1方向にのみにあり、利き手が合致しない者には使いづらいことがある。
この発明は、パンチガイドをパンチ具の右または左のどちらの側でも利用できる1穴パンチ具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1穴パンチ具は、下面にパンチ屑溜めを設けた基台の上方に作動部固定部を固着し、該作動部固定部の前部に、支点ピンにより回動可能にハンドルを装着し、ハンドルを押し下げることにより、内部に装着された穿孔刃が下降して、挿入口から挿入された書類を穿孔する1穴パンチ具において、パンチガイド押さえによりパンチ位置をガイドするパンチガイドがパンチ屑溜めの下面に固着されたパンチガイドピンに係留されており、 該パンチガイドには中心に細長いパンチガイド摺動孔があり、パンチ屑溜めの下面にはパンチガイドを収納することとパンチガイドを引き出して回転させた場合にパンチガイドが基台と直角になるように規制することを目的とするパンチガイド収納カバーがあり、パンチガイドはそのパンチガイド摺動孔にパンチガイドピンを保持しながら、パンチガイドをパンチガイド収納カバーから最大限まで引き出すまでは基台の長辺方向のみの移動、パンチガイドを最大限まで引き出した時点では左右両方向へ90度までの回転及び左若しくは右方向に90度回転させたときの基台の長辺方向と直角の動き又は基台の長辺方向と同じ向きにあるときの基台の長辺方向のみの動き、が可能であり、パンチガイドとパンチ屑溜めの下面との間には、板バネがあり、パンチガイドはパンチガイド押さえに押圧されており、不用意に動かないようになっている、構成とした。
【発明の効果】
【0006】
この1穴パンチ具の使用者は、パンチガイドを使いやすい側で使用することができ、利便性が増す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の1穴パンチ具の実施例の斜視図である。
【
図2】本発明の1穴パンチ具の実施例のパンチガイド収納時の斜視図である。
【
図3】本発明の1穴パンチ具の実施例の下方向からの斜視図である。
【
図4】本発明の1穴パンチ具の実施例の断面図である。
【
図5】本発明の1穴パンチ具の実施例のハンドル押下時の断面図である。
【
図6】本発明の1穴パンチ具の実施例のパンチガイド収納時の下側からの平面図である。
【
図7】本発明の1穴パンチ具の実施例のパンチガイド引き出し時の下側からの平面図である。
【
図8】本発明の1穴パンチ具の実施例のパンチガイド回転時の下側からの平面図である。
【
図9】本発明の1穴パンチ具の実施例のパンチガイドセット時の下側からの平面図である。
【
図10】パンチガイド組み込み順序を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を
図1から
図11までに基づいて説明する。
【0009】
板バネ15の中央にはパンチガイド押さえ9aが通過できる大きさの孔があるものとする。
また、パンチガイドピン挿入部5aはパンチガイド押さえ9aが通過できる大きさとする。
パンチガイド摺動孔5bの幅は、パンチガイド押さえ9aの直径より小さいものとする。
図10では、基台2の長辺方向とパンチガイド5の長辺方向とは直角であり、この状態から板バネ15の中央の孔及びパンチガイドピン挿入部5aにパンチガイド押さえ9aを通してパンチガイド5を押さえると
図11の状態になる。
パンチガイド5を押さえたまま
図11の状態からパンチガイド5をその長辺方向に動かすとパンチガイド摺動孔5bの幅は、パンチガイド押さえ9aの直径より小さいのでパンチガイド5はパンチガイドピン9に係留される。
【0010】
パンチガイド摺動孔5bの幅は、パンチガイドピン9に係留されて摺動できる大きさとする。
【0011】
パンチガイド5のパンチガイドピン挿入部5aから遠い方の端は、パンチガイド5の幅の長さを1辺とする正方形の対角線の長さの2分の1を半径とする円の4分の1円弧とする。
【0012】
パンチガイド5の上面には、パンチガイド5を所定の位置にセットするための書類の判型に対応した目印を設けるものとする。
【符号の説明】
【0013】
1 1穴パンチ具
2 基台
3 作動部固定部
4 ハンドル
5 パンチガイド
5a パンチガイドピン挿入部
5b パンチガイド摺動孔
6 支点ピン
7 押しピン
8 パンチ屑溜めふた
9 パンチガイドピン
9a パンチガイド押さえ
10 パンチガイド収納カバー
11 穿孔刃
12 穿孔孔
13 バネ
14 パンチ屑溜め
15 板バネ
16 挿入口