(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記フォルダに関する登録要求属性情報は、前記記憶部に前記フォルダを作成する際に設定可能に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のコンテンツデータ管理システム。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明にかかるコンテンツデータ管理システムの実施形態について図面に基づいて具体的に説明する。本実施形態においては、説明を簡単にするため、管理対象のコンテンツデータの一例として、一般コンテンツデータと、規定系コンテンツデータとを扱うコンテンツデータ管理システム10に基づいて発明の詳細な説明を行うことにする。
本実施形態において一般コンテンツデータとは、単なる文書データや画像(図画)データからなるコンテンツデータのことを指すものとする。同じく、規定系コンテンツデータとは、ISO関連書類データに代表されるような文書データや画像(図画)データのように、各データが有している登録属性情報に基づいて各データの詳細な管理を行う必要があるコンテンツデータのことを指すものとする。
【0017】
図1は、本実施形態にかかるコンテンツデータ管理システムの概略構成図である。
コンテンツデータ管理システム10は、
図1に示すように、データ入力部20と、データ出力部30と、コンテンツデータや、コンテンツデータ管理用動作制御プログラムが記憶されている記憶部40と、コンテンツデータ管理用動作制御プログラムに基づいて動作するCPUに代表されるデータ管理部50とを有している。
このように、本実施形態におけるコンテンツデータ管理システム10は、いわゆるコンピュータ(サーバコンピュータやパソナルコンピュータ)のハードディスクドライブにコンテンツデータ管理用動作制御プログラムをインストールし、CPUにコンテンツデータ管理用動作制御プログラムに基づいた処理を実行させることにより構成することができる。他の形態例としては、コンテンツデータ管理用動作制御プログラムが記憶されたROMをコンピュータのCPUに読み取りおよび実行させる構成を採用することもできる。
【0018】
本実施形態にかかるコンテンツデータ管理システム10は、ネットワークに接続されていない、いわゆるスタンドアロン型のシステムとして説明を行うが、コンテンツデータ管理システム10をネットワーク型のシステムに構成することも可能である。この場合、上記構成例にあるようなコンピュータを複数台ネットワーク接続することにより構成することができる。例えば、記憶部40とデータ管理部50を主に担うサーバコンピュータに対し、データ入力部20とデータ出力部30を主に担うクライアントコンピュータがネットワークを介して接続されたクライアントサーバ方式、または、Webアプリケーション方式などにより構成することができる。
なお、ネットワークはLANであってもWANであってもよく、通信方式や通信形態は特に限定されるものではない。
【0019】
データ入力部20はユーザにより操作され、コンテンツデータ管理システム10に対するデータ入力のために用いられる構成であり、本実施形態においてはマウスやキーボードを想定している。
データ出力部30は、コンテンツデータ管理システム10においてユーザに情報表示を行うための構成であり、具体的にはモニタや記録媒体接続装置などが例示でき、本実施形態においてはモニタを想定している。
【0020】
記憶部40についてより詳細に説明する。
本実施形態にかかるコンテンツデータ管理システム10の記憶部40としては、コンピュータによりアクセス可能な記録媒体が好適であり、具体的にはハードディスクドライブを用いることができる。このような記憶部40には、データの格納先であるフォルダ42X(X=A,B,C,D,…)が形成(作成)されている。フォルダ42Xは予め記憶部40に形成しておくこともできるし、ユーザがデータ入力部20を用いて任意のタイミングで記憶部40にフォルダ42Xを形成することもできる。
【0021】
記憶部40内の各フォルダ42Xに対しては、登録要求属性情報44X(X=A,B,C,D,…)がそれぞれ紐付けされた状態で記憶部40に記憶されている。登録要求属性情報44Xは、登録要求属性情報44Xが紐付けされているフォルダ42Xにコンテンツデータを格納する際に、コンテンツデータが備えるべき登録属性情報46X(X=A,B,C,D,…)の内訳(登録すべき属性情報の項目)を指定するためのデータである。このようなコンテンツデータが備えるべき登録属性情報46Xとしては、いわゆるコンテンツデータのプロパティ情報を用いることができる。
【0022】
登録要求属性情報44Xの内訳は、記憶部40にフォルダ42Xを形成する際に同時に設定してもよいし、フォルダ42Xにコンテンツデータを格納する際に設定することもできる。また、フォルダ42Xにコンテンツデータを一旦格納させた後の適宜のタイミングで、ユーザが登録要求属性情報44Xを設定または変更することも可能である。
【0023】
本コンテンツデータ管理システム10では、前述のとおり、一般コンテンツデータと規定系コンテンツデータの一元管理が行われる。通常、一般コンテンツデータにおける登録属性情報46Xの情報量に対して、規定系コンテンツデータにおける登録属性情報46Xの情報量の方が多いといったように、コンテンツデータの種類に応じて登録属性情報46Xの情報量はそれぞれ異なっている。
【0024】
より詳細には、一般コンテンツデータにおける登録属性情報46Xは、登録データ名称のみがあればよい。したがって、一般コンテンツデータを格納する予定のフォルダ42Xに紐付された登録要求属性情報44Xには登録データ名称のみが指定されていれば、コンテンツデータ管理システム10において一般コンテンツデータを管理可能な状態で記憶させる(格納させる)ことができる。
これに対して規定系コンテンツデータにおける登録属性情報46Xは、ISO書類であれば、登録データ名称に加え、登録番号、版数、承認者情報、公開日に関する情報が必要である。よって、規定系コンテンツデータを格納するフォルダ42Xに紐付された登録要求属性情報44Xには、少なくとも、登録データ名称、登録番号、版数、承認者情報、公開日に関する情報が指定されていれば、コンテンツデータ管理システム10において規定系コンテンツデータを管理可能な状態で記憶させる(格納させる)ことができる。
【0025】
このように、複数種類のフォルダ42Xと、これらフォルダ42Xに紐付けされた登録要求属性情報44Xを記憶部40に記憶させることが可能になっているため、本実施形態にかかるコンテンツデータ管理システム10によれば、管理対象となるコンテンツデータの種類に応じたフォルダ42Xにコンテンツデータを格納することができる。
なお、ここでは説明を簡単にするため、コンテンツデータ管理システム10が取り扱うコンテンツデータとして、一般コンテンツデータおよび規定系コンテンツデータの2種類としているが、コンテンツデータの種類を3種類以上に増やすこともできる。
【0026】
また、本実施形態にかかるコンテンツデータ管理システム10においては、一般コンテンツデータや規定系コンテンツデータのそれぞれにおいて、さらにコンテンツデータの種類を細分化した状態で記憶部40に記憶させるようにしてもよい。
具体的には、一般コンテンツデータに対応する案件管理フォルダ42Aと、規定系コンテンツデータに対応する規定管理フォルダ42Bをそれぞれ記憶部40内に配設し、案件管理フォルダ42Aと規定管理フォルダ42Bに対して単数または複数の下層フォルダ(図示せず)と、それぞれの下層フォルダに紐付けした下層フォルダ用登録要求属性情報をさらに設けた構成を採用することにより実現可能である。
【0027】
このような下層フォルダを適宜作成することにより、管理対象となるコンテンツデータを一般コンテンツデータまたは規定系コンテンツデータ内において細分化した状態で管理することが可能になる。このような構成によれば、コンテンツデータ管理システム10に登録されているコンテンツデータの検索など細かい条件設定により行うことができる点でコンテンツデータの運用面で特に好都合である。
下層フォルダに紐付けされる下層フォルダ用登録要求属性情報は、そのフォルダの上層のフォルダ(ここでは案件管理フォルダ42Aと規定管理フォルダ42B)に紐付けされている登録要求属性情報(ここでは44A,44B)と同一の構成となるように一括設定すること、そのフォルダのさらに下層のフォルダに紐付けされる登録要求属性情報を同一の構成となるように一括設定すること、さらにはユーザにより任意の登録要求属性情報に設定することも可能である。
【0028】
次にテータ管理部50について詳細な説明をする。
データ管理部50は、記憶部40に予め記憶されているコンテンツデータ管理用動作制御プログラムおよびユーザによるデータ入力部20からの入力データに基づいてデータ出力部30や記憶部40に対する処理動作を実行させるための構成である。以下に使用状況に基づきながらデータ管理部50が行う処理動作について詳細に説明する。
【0029】
ユーザがデータ入力部20を介してコンテンツデータ管理システム10を起動させると、データ管理部50は、データ出力部30であるモニタにコンテンツデータ管理システム10の操作画面(以下、単に操作画面という)を表示させる。データ管理部50は、データ出力部30に表示した操作画面に沿ってユーザが操作するマウスやキーボードなどのデータ入力部20によるコンテンツデータ管理システム10(記憶部40)へのデータ入力の補助を行う(データ入力を促す)。ここで、
図2は、データ出力部に表示された操作画面の初期画面の一例を示すものである。
【0030】
データ管理部50は、データ出力部30に操作画面の表示を行う際と同時、または、ユーザが操作画面に配設されたフォルダ表示ボタン(図示せず)をデータ入力部20により選択(以下、単にクリックという)した際に、記憶部40内にある各フォルダ42Xを参照し、データ出力部30に記憶部40内のフォルダ42Xの一覧(
図2においては、案件管理フォルダ42A、規定管理フォルダ42B、一般文書フォルダ42C,監査資料42Dの4つ)を表示させる。このときデータ出力部30に表示されるフォルダ42Xはいわゆるルートフォルダのみである。先述にあるように下位フォルダを有する案件管理フォルダ42Aと規定管理フォルダ42Bには、フォルダ名表示部分の近傍位置にその旨を表示する識別子(ここでは+マーク)が表示される。
【0031】
また、ユーザが、操作画面に表示されているフォルダ42Xのうちの特定のフォルダ(ここでは一般文書フォルダ42C)をデータ入力部20により選択し、右クリックなどの動作を実行すると、図示しない編集メニューが表示される。続いてユーザがデータ入力部20で編集メニューをクリックすると、データ管理部50は、ユーザに選択された一般文書フォルダ42Cに紐付けされている登録要求属性情報44Cを参照する。続いてデータ管理部50は、一般文書フォルダ42Cに紐付けされた登録要求属性情報44Cにて特定されている詳細情報画面をデータ出力部30に表示させる(
図3参照)。
【0032】
図3に示すように、詳細情報画面では、最上部から上位フォルダ、フォルダ名、説明欄が一群の状態で表示され、その下にプロパティ欄およびタスク欄がそれぞれ一群の状態で表示されている。ここで、一般文書フォルダ42Cはルートフォルダであるため、上位フォルダの欄はブランク(データ入力ができない状態)に表示されている。フォルダ名および説明の欄には、ユーザがデータ入力部20を用いて必要情報の入力および編集が可能になっている。すなわち、
図3に示す画面は、コンテンツデータの登録属性情報の入力画面ということになる。
【0033】
現時点においては一般文書フォルダ42Cに登録要求属性情報44Cが設定されていないため、プロパティ欄の部分には、上位フォルダと同一の設定をするチェックボックスと、すべての下位フォルダに同一の設定をするチェックボックスと、ドキュメントのプロパティ変更を許可しないチェックボックスと、選択ボタンおよびすべて削除ボタンのみからなる基本メニューのみが表示されている。
基本メニューのチェックボックスを選択した際におけるデータ管理部50の動作は、それぞれのチェックボックスに記載されたとおりの動作を行うため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0034】
タスク欄の部分においても、一般文書フォルダ42Cに登録要求属性情報44Cが設定されていないため、上位フォルダと同一の設定をするチェックボックスと、すべての下位フォルダに同一の設定をするチェックボックスとからなる基本メニューのみが表示されている。ここでも基本メニューが選択された場合のデータ管理部50の動作もそれぞれのチェックボックスの記載内容とおりであるためここでの詳細な説明は省略する。
【0035】
ユーザがデータ入力部20によりプロパティ欄の選択ボタンをクリックすると、データ管理部50は、一般文書フォルダ42Cに紐付けされる登録要求属性情報44Cの選択画面をデータ出力部30内に別画面表示させる(
図4参照)。続いてユーザが
図4に示す登録要求属性情報44Cの選択画面の左側画面に表示されているプロパティ項目の一覧から一般文書フォルダ42Cに紐付けすべきプロパティ項目を選択し、追加ボタンをクリックすると右側画面にそのプロパティ項目を追加することができる。登録要求属性情報44Cに必要なすべてのプロパティ項目が右側画面に追加された後、ユーザがデータ入力部20により決定ボタンをクリックする。これに続いてデータ管理部50は、
図4に示す登録要求属性情報44Cの選択画面を消すと共に、登録要求属性情報44Cの内容に関する詳細情報画面をデータ出力部30に表示させる(
図5参照)。ここでは、ユーザが
図4に示した選択画面に表示されているプロパティ項目から公開日・通知設定の項目と、登録番号管理の項目を選択したものとして説明する。
【0036】
図5に示す登録要求属性情報44Cの内容に関する詳細情報画面は、
図3に示す一般文書フォルダ42Cに紐付けされている登録要求属性情報44Cの内容に関する詳細情報画面のプロパティ欄に、登録要求属性情報44Cの選択画面からユーザにより選択されたプロパティ項目が追加された表示になっていることがわかる。追加した各プロパティ項目のうち、登録要求属性情報44Cにおいて必須項目にすべきプロパティ項目の場合、必須チェックボックスにチェックを入れることにより必須項目に指定することができる。
【0037】
この必須要件にするか否かのチェックボックスがユーザにより有効になるよう設定された場合、データ管理部50は、必須要件として選択されているプロパティ項目がユーザによりデータ入力されていなければ、一般文書フォルダ42Cにコンテンツデータの登録を許可しないようにすることができる。また、削除ボタンをクリックすると、登録要求属性情報44から削除対象の項目を削除することができる。
【0038】
ユーザが操作画面上にて戻るボタンをクリックするなどの編集メニューを終了させる操作をおこなうと、データ管理部50は、データ出力部30の表示画面を
図2に示した画面表示状態に戻す。
続いてユーザがデータ入力部20により一般文書フォルダ42Cを選択すると共に、データ入力部20にて所定の操作(例えば、右クリック)を実行すると、データ出力部30に
図6に示すようにメニュー一覧が表示される。ユーザが登録コンテンツ編集メニューを選択すると、図示しないサブメニューが展開表示される。ユーザが展開表示されたサブメニューの中からドキュメント登録メニューをデータ入力部20により選択すると、データ管理部50は、データ出力部30に
図7に示すようなドキュメント登録用画面を表示させる。
【0039】
このときデータ管理部50は、一般文書フォルダ42Cに紐付けされている登録要求属性情報44Cに設定されている情報を、登録属性情報46Cとしてデータ出力部30に表示させる。これを具体的に説明すると、データ管理部50は、登録要求属性情報44に設定されている情報のうち、
図5で示した項目設定メニューを必須条件にするか否かについてのチェックボックスが選択された設定項目に対しては、
図7に示す画面においてプロパティ欄の設定項目名の脇にアスタリスクを表示させている。なお、ユーザが表示画面上で確認することが可能であれば、本実施形態のように必須設定項目名の脇にアスタリスクを表示する方法以外の方法であってもよい。
【0040】
ユーザがデータ入力部20を用いて
図7に示すドキュメント登録用画面内のドキュメント名の入力部にテキストを入力し、コンテンツ欄のファイル登録ボタンをクリックすると、データ管理部50はファイル登録ボタンと削除ボタンをドキュメント登録用画面に表示させる。ユーザは、これらのボタンをデータ入力部20でクリックして登録または削除すべきコンテンツデータを選択または削除する編集を行うことができる。
【0041】
このようにドキュメント登録用画面に沿ってユーザによるデータ入力操作が行われると、データ管理部50は、入力されたデータに基づいて登録属性情報46Cを作成または編集し、コンテンツデータと共に記憶部40に記憶させる。このとき、コンテンツ欄において登録されるコンテンツデータは、1つのファイルを登録する他に、同一または異なる種類の複数のファイルを登録することもできる。
【0042】
図7では、コンテンツ欄においてファイル登録ボタンが選択されているため、ファイル登録ボタンの下側位置にファイル追加ボタンと削除ボタンが表示されているが、ファイル登録ボタンではなく、ファイル登録ボタンの右隣にあるテキスト入力ボタンを選択すると、ファイル追加ボタンと削除ボタンではなく、テキスト入力画面が表示される(ここでは図示しない)。
コンテンツ欄において、ファイル登録ボタンまたはテキスト入力ボタンを適宜選択し、ファイルまたはユーザがデータ入力部20を用いて入力したテキストデータのうちの少なくとも一つのコンテンツデータを登録した後、プロパティ小画面の各入力項目についてのデータ入力を行う。このプロパティ小画面の入力項目は、
図7に示す画面の最上位に入力したドキュメント名に紐付けされることになる。
【0043】
ユーザにより、
図7に示すドキュメント名の入力部、コンテンツデータの選択および/またはテキスト入力、プロパティ小画面の各項目のデータ入力がなされると、データ管理部50は、データ出力部30に
図8に示す画面を表示させる。
図8に示すように、コンテンツ欄の登録済コンテンツ表示部に、ユーザにより追加されたコンテンツデータが表示されていることがわかる。
フォルダ欄の選択ボタンをユーザがクリックすると、現在選択されているフォルダ(ここでは、一般文書フォルダ42C)とは別のフォルダにデータを登録させることもできる。そして、タスク欄の選択ボタンをユーザがクリックすると、タスク進捗状況確認機能についての設定を行うことができる。タスクの進捗状況確認機能の詳細については後述する。
【0044】
以上のようにユーザにより選択された一般文書フォルダ42Cに対するデータ入力画面に沿ってデータの入力がなされると、データ管理部50は、一般文書フォルダ42Cに紐付けされている登録要求属性情報44Cと、一般文書フォルダ42Cに格納したコンテンツデータに紐付けさせた登録属性情報46C(
図8内のプロパティ欄に入力されたデータ)との比較を行う。
【0045】
データ管理部50は、
図8に示すプロパティ欄の設定項目名の脇にアスタリスクマークが表示されている箇所のデータが未入力であることを検出した場合、データ管理部50はデータ出力部30に図示しない警告画面を表示させて、一般文書フォルダ42Cに対して必須要件とされているにもかかわらず、データ入力がなされていない設定項目の表示を行い、ユーザによる該当部分のデータの追加入力を促す。必須要件とされている設定項目のすべてにデータ入力がなされると、データ管理部50は一般文書フォルダ42C(記憶部40)に登録属性情報46が紐付けされたコンテンツデータを記憶させ、一般文書フォルダ42Cへのコンテンツデータの登録を完了させる。
【0046】
これに対してデータ管理部50は、
図8に示すプロパティ欄の設定項目名の脇にアスタリスクマークが表示されていない箇所(ここでは登録番号の欄)のデータが未入力である場合には、一般文書フォルダ42C(記憶部40)へのコンテンツデータおよびコンテンツデータに紐付けされた登録属性情報46Cの登録処理を実行し、一般文書フォルダ42Cへのコンテンツデータの登録を一旦完了させる。
一般文書フォルダ42Cに登録(格納)したコンテンツデータに紐付けされた登録属性情報46Cは、編集可能であるため、一般文書フォルダ42Cにコンテンツデータを登録させた後に、ユーザによる登録属性情報46Cの設定項目の入力処理や変更処理を行うことが可能である。
【0047】
以上に説明した一般文書フォルダ42C以外においても、一般文書フォルダ42Cへのコンテンツデータの登録方法と同様にしてコンテンツデータの登録を行うことができる。なお、あるフォルダ42Xに対してコンテンツデータを登録する際においては、あるフォルダ42Xに紐付けされた登録要求属性情報44Xが未設定であれば、そのフォルダ42Xにコンテンツデータを自由に登録することができる。このときデータ管理部50は、コンテンツデータに紐付けされている登録属性情報46Xをユーザに設定させたうえでコンテンツデータと共にフォルダ42X(記憶部40)に記憶させることも可能であり、さらには登録属性情報46Xも未設定にした状態でフォルダ42Xにコンテンツデータと共に記憶(格納)させる処理を実行することも可能である。
【0048】
以上のようにブランク状態でコンテンツデータと共にフォルダ42X(記憶部40)に記憶された登録要求属性情報44Xおよび/または登録属性情報46Xは、いずれも編集可能であるため、必要に応じて、ユーザにより適宜データの設定および変更などのデータ編集を行うことができる。また、特定のフォルダ42Xにコンテンツデータを格納させた場合には、コンテンツデータをフォルダ42Xに登録処理をしたユーザに関する情報(フォルダ管理者情報)を登録属性情報46Xの一部として登録させることも可能である。
【0049】
また、このフォルダ管理者情報はフォルダ42Xに対応させた状態で記憶部40に記憶させておくこともできる。このような構成を採用することにより、フォルダ管理者情報に登録されているユーザやシステム管理者のみに、そのフォルダ42Xの閲覧権限や閲覧権限および編集権限を付与させることができ、コンテンツデータに対する不用意な処理から保護することもできる。
【0050】
つづいて、本実施形態にかかるコンテンツデータ管理システム10におけるコンテンツデータの登録状態の確認方法について説明する。
ユーザがデータ入力部20を用いて図示しないメニュー画面において登録内容確認ボタンをクリックすると、データ管理部50は、記憶部40に記憶されているフォルダ管理者情報に基づいて、ユーザがフォルダ管理者として登録されているフォルダ42Xを抽出する。続いてデータ管理部50は、抽出したフォルダ42Xに紐付けされている登録要求属性情報44Xおよび登録属性情報46Xの登録情報の内容についての比較を行い、登録要求属性情報44Xにおいて指定されている情報と登録属性情報46Xにて登録されている情報とが一致しているか否かの確認処理を行う。
【0051】
ここで、データ管理部50が、登録要求属性情報44Xの内容と登録属性情報46Xの内容とが一致していないことを検出した場合には、これらの登録要求属性情報44と登録属性情報46が紐付けされているフォルダ42Xに対し、
図9に示すようにフォルダ表示部に表示されているフォルダ名の脇に警告表示を表示させる。本実施形態においては、警告表示を
図9に示すように三角マークとエクスクラメーションマークを合成した表示を採用しているが、この警告表示方法に限定されるものではない。なお、フォルダ42Xに紐付けされている登録要求属性情報44Xと登録属性情報46Xの内容が一致した後はフォルダ42Xに対する警告表示は非表示になる。
【0052】
また、データ管理部50は、登録要求属性情報44Xの内容と登録属性情報46Xの内容とが一致している場合においてのみ、そのフォルダ42Xを他のユーザに対して公開可能に設定することもできる。さらにデータ管理部50は、システム管理者に対してのみは、登録要求属性情報44Xの内容と登録属性情報46Xの内容とが一致していない場合であってもそのフォルダ42Xを公開可能に設定することも可能である。
また、データ管理部50は、登録要求属性情報44Xの内容と登録属性情報46Xの内容とが不一致であることを検出した後に、ユーザ(システム管理者)により登録属性情報46Xのデータ補充がなされ、登録要求属性情報44Xの内容と登録属性情報46Xの内容とが不一致状態が解消されたことを検出した場合には、その時点からフォルダ42Xを公開可能に設定してもよい。
【0053】
このように登録要求属性情報44Xと登録属性情報46Xの内容の一致・不一致状態によってユーザに対するコンテンツデータの公開・非公開処理を行う条件設定は、予め記憶部40に公開条件データとして予め記憶させておくことが好ましい。管理者権限を有するユーザ(システム管理者)であれば、公開条件データを編集することも可能である。このような設定を行うことによって、公開に不十分な状態のコンテンツデータをむやみに公開することによるデータ漏えいなどの不具合の発生を防止することができる。
【0054】
管理者モードでの画面表示においては、表示画面右上に一般モードへのボタンが表示される。ユーザが一般モードボタンをデータ入力部20によりクリックすると、
図9に示した画面表示は
図10に示した画面表示に切り替わる。
図10は、一般モードの表示画面であり、ログインしたユーザにより登録されたコンテンツデータまたは閲覧が許可されたコンテンツデータのみが表示されている。ここでは、表示画面の右上に管理者モードボタンが表示されることになる。
【0055】
また、データ管理部50による警告表示の実行と同時または別のタイミングで、データ管理部50は、フォルダ名を特定したうえで、そのフォルダ42Xに対応する登録要求属性情報44Xの内容とそのフォルダ42Xに保存されているコンテンツデータの登録属性情報46Xの内容が不一致であることをユーザに通知するために、属性不一致通知をデータ出力部30に出力させる処理を実行することもできる。
【0056】
ユーザが
図9で示すような警告表示がなされているフォルダ42(ここでは規定管理フォルダ42BのISO9000系フォルダ42Ba)をクリックすると、データ管理部50がデータ出力部30に
図11に示す画面を表示させる。ユーザが表示された画面内のメニューに従って連絡先や通知日、通知手段を選択または入力し、決定ボタンをクリックすると、データ管理部50が属性不一致通知条件を記憶部40に記憶させる。
図9に示す画面内において選択された処理対象、通知内容についてはデータ管理部50により自動入力される。通知内容については、ユーザがデータ入力部20を用いて編集が可能である。データ管理部50は、特定フォルダ42Xに対応する登録要求属性情報44Xと登録属性情報46Xとの不一致を抽出した際は、記憶部40に予め記憶させてある属性不一致通知条件の内容に従ってその旨の通知を行う。
【0057】
次に、コンテンツデータ管理システム10を用いたタスク進捗状況確認機能について説明する。
図12に示すように、フォルダの一覧表示画面で特定のフォルダ(ここでは一般文書フォルダ42C)でユーザが右クリックをして表示させたメニューから新規フォルダ作成メニューを選択すると、データ管理部50は、一般文書フォルダ42Cの下位フォルダとして取引書類フォルダ42Caを作成する(
図13参照)。続いてユーザが取引書類フォルダ42Ca上にて右クリックをして、登録コンテンツ編集メニューを選択すると図示しないサブメニューが表示される。表示されたサブメニューの中からユーザがタスク選択メニューを選択すると、データ管理部50は、データ出力部30に
図14に示すタスク選択画面を表示させる。
【0058】
次にユーザは、データ入力部20を用いて
図14に示すタスク選択画面内の左側画面からタスク項目を選択し追加ボタンをクリックして右側下面にタスク項目を追加する。ユーザが決定ボタンをクリックするとタスク項目が決定する。タスク項目が決定するとデータ管理部50は、データ出力部30に
図15に示す画面を表示させる。画面にはタスク項目と、各タスク項目が必須項目であるか否かを決定するチェックボックスが表示される。ここでは、
図15に示すように、ユーザがすべてのタスク項目が必須であるように指定したものとして説明する。
【0059】
ユーザが
図15内の保存ボタンをクリックすると、
図15の画面表示内のタスク設定項目が決定され、データ管理部50が記憶部40にタスク管理設定項目データを保存させる。
図15に示す画面に示されている上位フォルダと同一の設定をするチェックボックスと、全ての下位フォルダに同一の設定をするチェックボックスにユーザがチェックを入れると、データ管理部50は、タスク管理設定項目データの設定条件をチェックボックスに記載された内容に設定する。
【0060】
また、
図15に示す表示画面内において、各タスク項目はリンクになっており、ユーザがあるタスク項目(ここでは納品書)をクリックすると、データ管理部50は、
図16に示す設定登録画面をデータ出力部30に表示させる。
図16に示す設定登録画面内のフォルダ欄とタスク欄には、ユーザにより選択されたタスク項目に関する情報がデータ管理部50によって自動的に反映される。これらの情報はフォルダ欄とタスク欄に設けられている選択ボタンにより変更することもできる。
【0061】
図16のコンテンツ欄にはファイル登録ボタンと、テキスト入力ボタンが配設されている。ここではファイル登録ボタンをクリックした状態を示している。ファイル登録ボタンが選択されると、
図16に示すようにファイル追加ボタンと削除ボタンが表示される。ユーザがファイル選択ボタンをクリックすると、ファイル一覧が表示されるので、適宜のファイルを選択して追加することができる。ファイルは単数または複数登録することができる。これに対してテキスト入力ボタンをクリックすると、テキスト入力画面が表示され、任意のテキスト情報を入力し、テキストデータを登録することができる。テキストデータについても複数を登録することができる。このようにして登録されたデータは、登録済コンテンツ欄に表示されることになる。
【0062】
また、ドキュメント名の入力部にはテキストが入力可能になっており、見積書のタスクに関するドキュメント名を命名することができる。最後にユーザが戻るボタンをクリックすると、データ管理部50が
図16の設定登録画面に入力されたデータを見積書のタスク項目データとして記憶部40させ、
図17に示す文書作成進捗確認機能のメイン画面をデータ出力部30に表示させる。
【0063】
図17はタスク管理設定項目のうち、見積書、注文書、注文請書までの項目についての設定を終えた状態を示している。取引書類フォルダ42Caにおいて必須項目である納品書と請求書のドキュメントが未設定であるため、これらに対応するドキュメント名にはブランク表示がされると共に、必須項目部分には×マークが表示される。データ管理部50が
図17に示すような画面表示を行うことにより、ユーザは、取引書類フォルダ42Caにおけるタスク進捗状況(文書作成の進捗状況)を把握することができる。
【0064】
なお、
図13に示す状態で、ユーザがタスク進捗状況確認機能を起動させると、データ管理部50は、記憶部40に記憶されているタスク管理設定項目データとタスク項目データとの比較を行い、タスク項目データの内容がタスク管理設定項目データにおいて指定されている項目のすべてを含んでいないことを検出すると、
図18に示すような警告表示画面をデータ出力部30に表示させるようにすることもできる。ユーザが
図18内の警告表示がなされている取引書類フォルダ42Caをクリックすると、データ管理部50がデータ出力部30に
図18に示す画面表示をさせるようにすることもできる。
【0065】
このようなタスク進捗状況確認機能によれば、記憶部40に形成されている各フォルダ42Xにおける文書データの作成状況を把握することができるため、文書データ(コンテンツデータ)のタスク進捗状況の管理に要する手間を大幅に軽減させることができる。
また、タスク進捗状況確認機能は、記憶部40に形成されているすべてのフォルダ42Xに対して適用される機能ではなく、記憶部40にタスク管理設定項目データとタスク項目データが記憶されているフォルダ42Xのみに限定させることもできる。
【0066】
以上に実施形態に基づいて、本願発明にかかるコンテンツデータ管理システム10およびコンテンツデータ管理方法について説明をしたが、本願発明は、以上の実施形態に限定されるものではない。
例えば、以上の実施形態においては、取り扱うコンテンツデータを一般コンテンツデータと規定系コンテンツデータとしているが、取り扱うコンテンツデータの種類は、一般コンテンツデータのみまたは規定系コンテンツデータのみであってもよい。
また、以上の実施形態にかかるコンテンツデータ管理システム10においては、タスク進捗状況確認機能を有する構成について説明しているが、タスク進捗状況確認機能は必須ではなく省略可能である。