(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
空気を圧縮する圧縮機、圧縮された空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、及び、燃焼ガスで駆動するタービンを有するガスタービンにおける前記圧縮機から前記空気を抽気して、抽気した該空気を冷却して高温部品を冷却する冷却空気を生成する冷却空気クーラと、
前記冷却空気クーラからの排熱を回収する排熱回収装置と、
を備え、
前記排熱回収装置は、前記冷却空気クーラに熱媒体としての流体を流入させ、相変化させないまま流出させる回収部と、前記冷却空気クーラと前記燃焼器との間に設けられた補助圧縮機と、を有し、
前記補助圧縮機によって、前記圧縮機から抽気した前記空気を前記冷却空気クーラに導入した後に昇圧して圧力、及び温度を調整し、燃焼器へ直接に導入可能とする排熱回収システム。
空気を圧縮する圧縮機、圧縮された空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、及び、燃焼ガスで駆動するタービンを有するガスタービンにおける前記圧縮機から前記空気を抽気する抽気工程と、
抽気した前記空気を冷却して高温部品を冷却する冷却空気を生成する冷却工程と、
前記冷却空気を生成した際の排熱を、熱媒体としての流体を相変化させないまま回収する排熱回収工程と、
前記抽気工程で前記圧縮機から抽気した前記空気を前記冷却工程の後に昇圧して圧力、及び温度を調整し、燃焼器へ直接に導入する工程と、
を含む排熱回収方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された冷却空気クーラ(空気冷却器)には、節炭器(エコノマイザ)、蒸発器、及び過熱器が設けられており、排熱ボイラからの水を冷却空気クーラで相変化させている。このため、水が相変化している状態では、水の温度は上昇せず、この相変化領域では冷却空気クーラを流通する空気との温度差が大きくなってしまう。この結果、空気との間の温度差が大きくなってしまい、冷却空気クーラでの排熱回収の効率向上に余地が残されている。即ち、十分に温度の高い熱媒体に排熱を回収できていないのが現状である。
【0006】
そこで、本発明は、圧縮機から抽気した空気から冷却空気を生成する際に生じる排熱の回収効率を向上させ、効率的に冷却空気の生成が可能な排熱回収システム、ガスタービンプラント、及び排熱回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための発明に係る一態様としての排熱回収システムは、空気を圧縮する圧縮機、圧縮された空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、及び、燃焼ガスで駆動するタービンを有するガスタービンにおける前記圧縮機から前記空気を抽気して、抽気した該空気を冷却して高温部品を冷却する冷却空気を生成する冷却空気クーラと、前記冷却空気クーラからの排熱を回収する排熱回収装置と、を備え、前記排熱回収装置は、前記冷却空気クーラに熱媒体としての流体を流入させ、相変化させないまま流出させる回収部と、前記冷却空気クーラと前記燃焼器との間に設けられた補助圧縮機と、を有
し、前記補助圧縮機によって、前記圧縮機から抽気した前記空気を前記冷却空気クーラに導入した後に昇圧して圧力、及び温度を調整し、燃焼器へ直接に導入可能とする。
【0008】
このような排熱回収システムによれば、回収部では、熱媒体としての流体の相変化をさせずに冷却空気クーラからの排熱を回収することができる。流体が相変化を伴う場合、この相変化の領域では流体の温度が上昇せず、冷却空気クーラでの空気との温度差が大きくなってしまうが、本発明では、流体が相変化しないことで、空気と熱媒体としての流体との温度差を小さく抑えることができる。
【0009】
また、上記の排熱回収システムにおいて、前記排熱回収装置は、前記回収部として、前記冷却空気クーラに水蒸気を流入させ、水蒸気のまま流出させる蒸気流回収部を有していてもよい。
【0010】
圧縮機から抽気した空気が高温であって水の飽和温度以上である場合、熱媒体に液体の水を用いた場合には、空気と熱媒体との温度差が大きくなってしまい、十分に冷却空気クーラからの排熱回収を行うことができない。ここで、蒸気流回収部を設け、熱媒体に水蒸気を用いることで、空気と熱媒体との温度差を小さく抑えることが可能となり、十分に温度の高い熱媒体に排熱を回収し、排熱の回収効率を向上することが可能である。
【0011】
また、上記の排熱回収システムにおいて、前記排熱回収装置は、前記回収部として、前記蒸気流回収部に加え、該蒸気流回収部よりも前記冷却空気の流れの下流側に配されて、前記冷却空気クーラに前記流体として水を流入させ、水のまま流出させる水流回収部を有していてもよい。
【0012】
このように、水流回収部では流体としての水が相変化しないことで、空気と水との温度差を小さく抑え、空気との間の温度差を低減できる。さらに、蒸気流回収部でまず冷却空気クーラからの排熱を回収した後に、水流回収部によってさらに排熱を回収することができる。従って、空気の温度に見合った熱媒体、即ち、水蒸気と水とを用いて二段階に排熱回収を行うことができるため、排熱の回収効率を向上しつつ、空気の温度低下量を大きくし、十分に低い温度の空気を得ることが可能となる。
【0013】
また、上記の排熱回収システムにおいて、前記蒸気流回収部では、前記水蒸気の質量流量が、前記冷却空気クーラで生成される前記冷却空気の質量流量よりも小さくともよい。
【0014】
空気に比べて水蒸気の比熱は大きいため、水蒸気の質量流量を空気の質量流量よりも小さくすることによって、空気の温度低下量と水蒸気の温度上昇量を同等レベルとすることができる。これにより、熱交換時の空気と水蒸気との温度差を低減することができ、排熱を十分温度の高い熱媒体に回収し、冷却空気クーラでの熱交換の効率化による排熱の回収効率のさらなる向上が可能となる。
【0015】
また、上記の排熱回収システムにおいて、前記蒸気流回収部では、前記水蒸気の質量流量が前記冷却空気クーラで生成される前記冷却空気の質量流量よりも小さく、前記水流回収部では、前記水の質量流量が前記水蒸気の質量流量よりも小さくともよい。
【0016】
空気、水蒸気、及び液体の水の比熱の大小関係は、空気<水蒸気<水となっている。従って、これらの質量流量の大小関係を、空気>水蒸気>水とすることで、前記蒸気流回収部における空気の温度低下量と水蒸気の温度上昇量、前記水流回収部における空気の温度低下量と水の温度上昇量をそれぞれ同等レベルにすることができる。よって、熱交換時の空気と水蒸気との間の温度差、及び、空気と水との温度差を低減することがで、冷却空気クーラでの熱交換の効率化による排熱の回収効率のさらなる向上が可能となる。
【0017】
また、上記の排熱回収システムにおいて、前記排熱回収装置は、前記タービンからの排気ガスで水を加熱して水蒸気を生成する排熱回収ボイラを有し、前記回収部では、前記流体として、前記排熱回収ボイラからの前記水及び前記水蒸気の少なくとも一方が流通してもよい。
【0018】
このような排熱回収ボイラを設けることで、排熱回収システムをコージェネレーションシステムやガスタービン/蒸気タービンコンバインドシステムの一部として機能させることができ、設備の共通化によるコストダウンにつながる。また、流体としての水、水蒸気を、その温度、相(気相、液相)に応じた排熱回収ボイラの箇所に回収することで、冷却空気クーラからの排熱のさらなる有効利用が可能となる。
【0019】
また、上記の排熱回収システムにおいて、前記排熱回収装置は、前記排熱回収ボイラに加え、前記排熱回収ボイラで生成された前記水蒸気を作動媒体として駆動する蒸気タービンを有し、前記回収部では、前記流体として、前記蒸気タービンの出口からの前記水蒸気が流通してもよい。
【0020】
このように、蒸気タービンの出口からの蒸気を冷却空気クーラへ供給して冷却空気クーラからの排熱の回収を行うため、比較的圧力及び温度の低い蒸気を冷却空気クーラへ供給することになる。従って、冷却空気クーラでの耐熱強度を抑えることができ、冷却空気クーラのコストダウンを図ることが可能となる。また、蒸気タービンからの蒸気を冷却空気クーラからの排熱で再熱することができ、排熱の有効利用が可能となる。
【0021】
また、上記の排熱回収システムにおいて、前記冷却空気クーラは、前記高温部品として前記タービン及び前記燃焼器の構成部品のうちの少なくとも一方の冷却を行う冷却空気を生成してもよい。
【0022】
このように、冷却空気クーラによって生成した冷却空気によって、特に高温となるタービンや燃焼器の構成部品の冷却を行うことで、冷却効果の向上が可能となる。
さらに、上記目的を達成するための発明に係る一態様としての排熱回収システムは、空気を圧縮する圧縮機、圧縮された空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、及び、燃焼ガスで駆動するタービンを有するガスタービンにおける前記圧縮機から前記空気を抽気して、抽気した該空気を冷却して高温部品を冷却する冷却空気を生成する冷却空気クーラと、前記冷却空気クーラからの排熱を回収する排熱回収装置と、を備え、前記排熱回収装置は、前記冷却空気クーラに熱媒体としての流体を流入させ、相変化させないまま流出させる回収部を有し、前記排熱回収装置は、前記回収部として、前記冷却空気クーラに水蒸気を流入させ、水蒸気のまま流出させる蒸気流回収部と、蒸気流回収部よりも前記冷却空気の流れの下流側に配されて、前記冷却空気クーラに前記流体として水を流入させ、水のまま流出させる水流回収部とを有し、前記蒸気流回収部での前記空気の温度低下量と前記水蒸気の温度上昇量とを、及び、前記水流回収部での前記空気の温度低下量と前記水の温度上昇量とをそれぞれ同等レベルに近づけるように、前記蒸気流回収部では、前記水蒸気の質量流量が前記冷却空気クーラで生成される前記冷却空気の質量流量よりも小さく、前記水流回収部では、前記水の質量流量が前記水蒸気の質量流量よりも小さくなっている。
【0023】
さらに、上記目的を達成するための発明に係る一態様としてのガスタービンプラントは、上記の排熱回収システムと、空気を圧縮する圧縮機、圧縮された空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、及び、燃焼ガスで駆動するタービンを有するガスタービンとを備えている。
【0024】
このようなガスタービンプラントによれば、排熱回収システムを備えていることで、回収部では、熱媒体としての流体の相変化をさせずに冷却空気クーラからの排熱を回収する。そして流体が相変化しないことで、空気と熱媒体としての流体との温度差を小さく抑えることができる。
【0025】
また、上記目的を達成するための発明に係る一態様としての排熱回収方法は、空気を圧縮する圧縮機、圧縮された空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、及び、燃焼ガスで駆動するタービンを有するガスタービンにおける前記圧縮機から前記空気を抽気する抽気工程と、抽気した前記空気を冷却して高温部品を冷却する冷却空気を生成する冷却工程と、前記冷却空気を生成した際の排熱を、熱媒体としての流体を相変化させないまま回収する排熱回収工程と、
前記抽気工程で前記圧縮機から抽気した前記空気を前記冷却工程の後に昇圧して圧力、及び温度を調整し、燃焼器へ直接に導入する工程と、を含んでいる。
【0026】
このような排熱回収方法によれば、熱媒体としての流体の相変化をさせずに冷却空気を生成した際の排熱を回収する。そして流体が相変化しないことで、空気と熱媒体としての流体との温度差を小さく抑えることができる。
【0027】
また、上記の排熱回収方法において、前記排熱回収工程では、前記流体としての水蒸気によって前記排熱を回収してもよい。
【0028】
圧縮機から抽気した空気が高温であって水の飽和温度以上である場合、熱媒体に液体の水を用いた場合には、空気と熱媒体との温度差が大きくなってしまい、十分に排熱を回収することができない。ここで、熱媒体に水蒸気を用いることで空気と熱媒体との温度差を小さく抑えることが可能となり、十分に温度の高い熱媒体に排熱を回収し、排熱の回収効率を向上することが可能である。
【0029】
上記の排熱回収方法において、前記排熱回収工程では、前記水蒸気によって前記排熱を回収した後に、前記流体としての水によって前記排熱をさらに回収してもよい。
【0030】
このように、まず冷却空気クーラからの排熱を回収した後に、さらに排熱を回収することで、空気の温度に見合った熱媒体を用いて二段階に排熱回収を行うことができるため、排熱の回収効率を向上しつつ、空気の温度低下量を大きくし、十分に低い温度の空気を得ることが可能となる。
【0031】
また、上記の排熱回収方法において、前記排熱回収工程では、前記冷却工程で生成される前記冷却空気の質量流量よりも小さい質量流量の前記水蒸気によって前記排熱を回収してもよい。
【0032】
空気に比べて水蒸気の比熱は大きいため、水蒸気の質量流量を空気の質量流量よりも小さくすることによって、空気の温度低下量及び水蒸気の温度上昇量を同等レベルに近づけることができる。従って、熱交換時の空気と水蒸気との間の温度差を低減でき、冷却空気クーラでの熱交換の効率化による排熱の回収効率のさらなる向上が可能となる。
【0033】
上記の排熱回収方法において、前記排熱回収工程では、前記冷却工程で生成される前記冷却空気の質量流量よりも小さい質量流量の前記水蒸気によって前記排熱を回収した後に、前記水蒸気の質量流量よりも小さい質量流量の前記水によって前記排熱をさらに回収してもよい。
【0034】
空気、水蒸気、及び液体の水の比熱の大小関係は、空気<水蒸気<水となっている。そして、これらの質量流量の大小関係を、空気>水蒸気>水とする。これにより、空気の温度低下量と水蒸気の温度上昇量、及び、空気の温度低下量と水の温度上昇量を同等レベルに近づけることができる。よって、熱交換時の空気と水蒸気との間の温度差、及び、空気と水との間の温度差を低減でき、冷却空気クーラでの熱交換の効率化による排熱の回収効率を向上しつつ、空気の温度低下量を大きくし、十分に低い温度の空気を得ることが可能となる。
【0035】
上記の排熱回収方法において、前記排熱回収工程では、前記流体として、前記タービンからの排気ガスで水を加熱して水蒸気を生成する排熱回収ボイラからの前記水及び前記水蒸気の少なくとも一方によって前記排熱を回収してもよい。
【0036】
このような排熱回収ボイラに排熱を回収することで、排熱回収システムをコージェネレーションシステムやガスタービン/蒸気タービンコンバインドシステムの一部として機能させることができ、設備の共通化によるコストダウンにつながる。また、流体としての水、水蒸気を、その温度、相(気相、液相)に応じた排熱回収ボイラの箇所に回収することで、排熱のさらなる有効利用が可能となる。
【0037】
上記の排熱回収方法において、前記排熱回収工程では、前記排熱回収ボイラで生成された前記水蒸気を作動媒体として駆動する蒸気タービンの出口からの前記水蒸気によって前記排熱を回収してもよい。
【0038】
比較的圧力及び温度の低い蒸気タービンの出口からの蒸気によって排熱の回収を行うため、排熱回収を行う部位の構成部品の耐熱強度を抑えることができ、この部品のコストダウンを図ることが可能となる。また、蒸気タービンからの蒸気を排熱で再熱することができ、排熱の有効利用が可能となる。
また、上記目的を達成するための発明に係る一態様としての排熱回収方法は、空気を圧縮する圧縮機、圧縮された空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、及び、燃焼ガスで駆動するタービンを有するガスタービンにおける前記圧縮機から前記空気を抽気する抽気工程と、抽気した前記空気を冷却して高温部品を冷却する冷却空気を生成する冷却工程と、前記冷却空気を生成した際の排熱を、熱媒体としての流体を相変化させないまま回収する排熱回収工程と、を含み、前記排熱回収工程では、前記流体としての水蒸気によって前記排熱を回収し、前記水蒸気によって前記排熱を回収した後に、前記流体としての水によって前記排熱をさらに回収し、前記排熱回収工程では、前記水蒸気によって前記排熱を回収する際の前記空気の温度低下量と前記水蒸気の温度上昇量とを、及び、前記水によって前記排熱を回収する際の前記空気の温度低下量と水の温度上昇量とをそれぞれ同等レベルに近づけるように、前記冷却工程で生成される前記冷却空気の質量流量よりも小さい質量流量の前記水蒸気によって前記排熱を回収した後に、前記水蒸気の質量流量よりも小さい質量流量の前記水によって前記排熱をさらに回収する。
【発明の効果】
【0039】
上記した排熱回収システム、ガスタービンプラント及び排熱回収方法によれば、相変化しない流体によって冷却空気を生成する際に生じる排熱を回収することで、排熱の回収効率を向上させ、効率的に冷却空気の生成が可能である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明に係るガスタービンプラントの各種実施形態
及び参考例について、図面を用いて説明する。
「
参考例」
図1を参照して、本発明に係るガスタービンプラント1の
参考例について説明する。
【0042】
本
参考例のガスタービンプラント1は、ガスタービン10と、ガスタービン10の駆動で発電する発電機41と、高温部品を冷却する冷却空気CAを生成する冷却空気クーラ54、及び冷却空気クーラ54からの排熱を回収する排熱回収装置51を有する排熱回収システム61とを備えている。
【0043】
ガスタービン10は、空気Aを圧縮する圧縮機11と、圧縮機11で圧縮された空気A中で燃料Fを燃焼させて燃焼ガスGを生成する燃焼器21と、高温高圧の燃焼ガスGにより駆動するタービン31とを備えている。
【0044】
圧縮機11は、軸線Oを中心として回転する圧縮機ロータ13と、この圧縮機ロータ13を回転可能に覆う圧縮機ケーシング17と有している。
【0045】
タービン31は、燃焼器21からの燃焼ガスGにより、軸線Oを中心として回転するタービンロータ33と、このタービンロータ33を回転可能に覆うタービンケーシング37とを有している。
【0046】
タービンロータ33は、軸線Oと平行な軸方向に延びるロータ軸34と、このロータ軸34の外周に固定されている複数段に配列された動翼35とを有している。また、タービンケーシング37の内周面には、複数段に配列された静翼38が固定されている。タービンケーシング37の内周面とロータ軸34の外周面との間は、燃焼器21からの燃焼ガスGが通る燃焼ガス流路となっている。ロータ軸34及び静翼38には、冷却空気CAが流れる冷却空気流路(不図示)が形成されている。
【0047】
燃焼器21は、タービンケーシング37に固定されている。タービンロータ33と圧縮機ロータ13とは、同一の軸線Oを中心として回転するもので、相互に連結されて、ガスタービンロータ40を成している。このガスタービンロータ40には、前述の発電機41のロータが接続されている。
【0048】
排熱回収システム61は、圧縮機11から抽気した空気Aを冷却する冷却空気クーラ54と、冷却空気クーラ54に熱媒体Mを導入することで冷却空気クーラ54の排熱を回収する排熱回収装置51とを有している。
【0049】
冷却空気クーラ54は、圧縮機11で圧縮された空気Aの一部を抽気し(抽気工程S1、
図2参照)、水等の熱媒体Mとの熱交換によって抽気した空気を冷却し、これをタービン31における冷却空気流路に送り、高温部品の冷却を行う。
【0050】
そして本
参考例では、圧縮機11の出口から空気Aを抽気して、冷却空気CAを生成する(冷却工程S2、
図2参照)。なお、例えば圧縮機11の中間段から空気Aを抽気してもよく、抽気位置は本
参考例の場合に限定されない。
【0051】
また、冷却空気クーラ54で生成される冷却空気CAは、例えば燃焼器21の構成部品の冷却に用いてもよいし、動翼35の冷却に用いてもよく、本
参考例の場合に限定されない。
【0052】
排熱回収装置51は、冷却空気クーラ54内に設けられ、冷却空気クーラ54を流通する空気Aとの間で熱交換を行う蒸気流回収部70と、熱媒体Mとして水蒸気S(以下、単に蒸気S)を供給する排熱回収ボイラ65と、排熱回収ボイラ65に水Wを供給する給水ポンプ66とを有している。
さらに、排熱回収装置51は、排熱回収ボイラ65で発生した水蒸気Sを作動媒体として駆動する蒸気タービン67と、蒸気タービン67の駆動で発電する発電機68と、蒸気タービン67を駆動させた蒸気Sを水Wに戻す復水器69とを有している。
【0053】
また、排熱回収ボイラ65は、タービン31を駆動させた燃焼ガスG、つまりガスタービン10から排気された排気ガスEGの熱で蒸気Sを発生させる蒸気発生部72を有している。蒸気発生部72は、即ち、蒸気Sとして低圧蒸気LSを発生する低圧蒸気発生部74と、中圧蒸気MSを発生する中圧蒸気発生部75と、高圧蒸気HSを発生する高圧蒸気発生部76となっている。
【0054】
低圧蒸気発生部74は、水Wを加熱する低圧節炭器74aと、低圧節炭器74aで加熱された水Wを蒸気Sにする低圧蒸発器74bと、低圧蒸発器74bで発生した蒸気Sを過熱して低圧蒸気LSを生成する低圧過熱器74cとを有している。
【0055】
中圧蒸気発生部75は、低圧節炭器74aで加熱された水Wを昇圧する中圧給水ポンプ75dと、この中圧給水ポンプ75dで昇圧された水Wを加熱する中圧節炭器75aと、中圧節炭器75aで加熱された水Wを蒸気Sにする中圧蒸発器75bと、中圧蒸発器75bで発生した蒸気Sを過熱して中圧蒸気MSを生成する中圧過熱器75cとを有している。
【0056】
高圧蒸気発生部76は、低圧節炭器74aで加熱された水Wを昇圧する高圧給水ポンプ76fと、この高圧給水ポンプ76fで昇圧された水Wを加熱する第一高圧節炭器76aと、第一高圧節炭器76aで加熱された水Wをさらに加熱する第二高圧節炭器76bと、第二高圧節炭器76bで加熱された水Wを蒸気Sにする高圧蒸発器76cと、高圧蒸発器76cで発生した蒸気Sを過熱して高圧蒸気HSを生成する第一高圧過熱器76d、及び第二高圧過熱器76eとを有している。
【0057】
高圧蒸気発生部76、中圧蒸気発生部75、及び低圧蒸気発生部74のそれぞれを構成する要素は、タービン31から排気ガスEGの下流側に向かって、第二高圧過熱器76e、第一高圧過熱器76d、高圧蒸発器76c、第二高圧節炭器76b、中圧過熱器75c及び低圧過熱器74c、中圧蒸発器75b、第一高圧節炭器76a及び中圧節炭器75a、低圧蒸発器74b、低圧節炭器74aの順序で並んでいる。
【0058】
蒸気タービン67としては、排熱回収ボイラ65からの低圧蒸気LSで駆動する低圧蒸気タービン77と、中圧蒸気MSで駆動する中圧蒸気タービン78と、高圧蒸気HSで駆動する高圧蒸気タービン79とが設けられている。
【0059】
高圧蒸気タービン79は、その入口で排熱回収ボイラ65における第二高圧過熱器76eに接続されている。
【0060】
ここで、排熱回収ボイラ65は、高圧蒸気タービン79を駆動させた後に高圧蒸気タービン79から排出された蒸気Sと、中圧過熱器75cの出口からの中圧蒸気MSとを過熱する第一再熱器83、及び第二再熱器84をさらに有している。第一再熱器83は、第一高圧過熱器76dよりも排気ガスEGの流れの上流側に配され、第二再熱器84は、第一再熱器83よりもさらに上流側であって、排気ガスEGの流れ方向に第二高圧過熱器76eと略同じ位置に配されている。
【0061】
即ち、高圧蒸気タービン79は、その出口で第一再熱器83の入口に接続されている。また、中圧蒸気タービン78は、その入口で第二再熱器84の出口に接続されている。
【0062】
低圧蒸気タービン77は、その入口で低圧過熱器74c及び中圧蒸気タービン78の出口に接続されている。また、出口で復水器69に接続されている。
【0063】
発電機68は、低圧蒸気タービン77、中圧蒸気タービン78、及び高圧蒸気タービン79の各々に設けられている。なお、この発電機68は、これら蒸気タービン67の各々に設けられている場合に限らず、全ての蒸気タービン67に共通で一つのみが設けられていてもよい。
【0064】
復水器69は、低圧蒸気タービン77の出口から蒸気Sを回収し、液相の水Wを生成する。
【0065】
蒸気流回収部70は、冷却空気クーラ54に設けられた熱交換器であって、その入口が排熱回収ボイラ65における高圧蒸発器76cの出口に接続され、出口が第二高圧過熱器76eの入口に接続されている。そして、熱媒体Mとして高圧蒸発器76cからの蒸気S(流体)を冷却空気クーラ54に流通させた後に第二高圧過熱器76eに流入させ、圧縮機11から抽気した空気Aと高圧蒸発器76cからの蒸気Sとの間で熱交換を行うことで冷却空気クーラ54からの排熱を回収する(排熱回収工程S3、
図2参照)。
【0066】
蒸気流回収部70では、熱媒体Mとしての蒸気Sが、相変化しないまま冷却空気クーラ54に流入させられた後に、流出するようになっている。
【0067】
給水ポンプ66は、復水器69と低圧節炭器74aとの間に設けられ、低圧蒸気タービン77から回収した蒸気Sから生成した水Wを、低圧節炭器74aに導入する。
【0068】
このようなガスタービンプラント1によると、蒸気流回収部70では、熱媒体Mとしての水蒸気Sの相変化をさせずに冷却空気クーラ54からの排熱を回収する。
ここで、
図3の破線に示すように、熱媒体M1が液相から気相へと流体が相変化を伴う場合には、この相変化領域では熱媒体M1は熱交換を行いつつも、回収した熱を潜熱として利用するため自身の温度が変化しない状態となる(
図3の破線参照)。一方で空気A1(
図3の実線参照)は相変化を伴わないため、温度の変化に伴って熱交換量も単調に変化する。従って、熱媒体M1の相変化が起きる領域では、熱媒体M1と空気A1との温度差が大きくなってしまう。
この点、本
参考例では熱媒体Mである水蒸気Sが相変化しないことで、熱交換時の熱媒体Mと空気Aとの温度差を小さく抑えることができ、冷却空気クーラ54からの排熱の回収効率を向上することができる。
【0069】
また、本
参考例では蒸気流回収部70を設け、熱媒体Mに水蒸気Sを用いている。
ここで、圧縮機11から抽気した空気Aが高温であって水の飽和温度以上となっている場合、熱媒体Mに液相の水を用いると空気Aと熱媒体Mとの温度差が大きくなってしまい、十分に冷却空気クーラ54からの排熱を回収することができない。
この点、本
参考例では、空気Aと熱媒体Mとの温度差を小さく抑えることが可能となり、十分に温度の高い熱媒体に排熱を回収し、排熱の回収効率を向上することが可能である。
【0070】
また、排熱回収ボイラ65からの水蒸気Sが、熱媒体Mとして蒸気流回収部70を流通する。従って、排熱回収システム61をコージェネレーションシステム、またはガスタービン/蒸気タービンコンバインドシステムの一部として機能させることができ、設備の共通化によるコストダウンにつながる。
【0071】
また、水蒸気Sを、その温度(圧力)に応じた排熱回収ボイラ65の箇所に回収することで、冷却空気クーラ54からの排熱のさらなる有効利用が可能となる。
【0072】
ここで、本
参考例では、熱媒体Mとして水蒸気Sを用いており、この水蒸気Sは湿り蒸気であってもよいが、乾き飽和蒸気や過熱蒸気であることがより好ましい。
【0073】
また、本
参考例では、熱媒体Mとして排熱回収ボイラ65からの水蒸気Sを用いて冷却空気クーラ54からの排熱を回収しているが、例えば排熱回収ボイラ65とは別途に設けられた蒸発器からの水蒸気を用いてもよい。
【0074】
さらに、本
参考例では、熱媒体Mとしての水蒸気Sの質量流量を、冷却空気クーラ54で生成される冷却空気CA(冷却空気クーラ54に流入する空気A)の質量流量よりも小さくすることが好ましい。空気に比べて水蒸気の比熱は大きいため、水蒸気Sの質量流量を冷却空気CA(圧縮機11から抽気した空気A)の質量流量よりも小さくすることによって、水蒸気Sの温度上昇量と空気Aの温度低下量を同等レベルとすることができる。
よって、熱交換時の水蒸気Sと空気Aとの温度差を低減しつつ熱交換を行わせることが可能となる。
【0075】
具体的には
図3に示すように、実線(空気A1)と二点鎖線(水蒸気S1)とが略平行となって互いに近接しつつ、水蒸気S1の温度の方が空気A1の温度よりも低い状態を維持しながら熱交換を行わせることが可能となる。よって、冷却空気クーラ54での熱交換の効率化による排熱の回収効率のさらなる向上が可能となる。
【0076】
「第
一実施形態」
次に、
図4を参照して、本発明に係るガスタービンプラント1Aの第
一実施形態について説明する。
【0077】
本実施形態のガスタービンプラント1Aは、
参考例におけるガスタービンプラント1Aを基本構成として、排熱回収装置51Aが蒸気流回収部70に加え、水流回収部71をさらに有している。
【0078】
水流回収部71は、蒸気流回収部70よりも冷却空気CAの流れの下流側に配されて、冷却空気クーラ54に熱媒体Mとして液相の水W(流体)を流入させ、液相のまま流出させる熱交換器である。
【0079】
水流回収部71は、その入口が第一高圧節炭器76aに接続され、出口が高圧蒸発器76cの入口に接続されている。そして、熱媒体Mとして第一高圧節炭器76aからの水Wを冷却空気クーラ54に流通させた後に高圧蒸発器76cに流入させ、蒸気流回収部70との間で熱交換を行った後の空気Aに対し、さらに熱交換を行うことで冷却空気クーラ54からの排熱を回収する。
【0080】
このように、冷却空気クーラ54を流通する空気Aは、まず蒸気流回収部70との間で熱交換を行って冷却され、その後、水流回収部71との間で熱交換を行って冷却されることで、冷却空気CAとされる。
【0081】
本実施形態のガスタービンプラント1Aによると、水流回収部71では熱媒体Mである水Wが相変化しないことで、熱交換時に空気Aと熱媒体Mとの温度差を低減できる。即ち、
図3の実線(空気A1)と二点鎖線(水W1)とが略平行となって互いに近接した状態で熱交換を行わせることができる。よって、排熱の回収効率を向上することができる。
【0082】
さらに、蒸気流回収部70でまず冷却空気クーラ54からの排熱を回収した後に、水流回収部71によってさらに排熱を回収することができる。従って、空気Aの温度に見合った熱媒体Mを用いて二段階に排熱回収を行うことができるため、空気Aの温度低下量を大きくすることができる。
【0083】
この結果、排熱の回収効率を向上しつつ、十分に温度の低い冷却空気CAを生成でき、高温部品の冷却に用いることができるため、高温部品の損傷防止効果を向上できる。また、冷却空気CAの温度を低くできることで、冷却空気CAの流量を小さくしても高温部品を十分に冷却することができる。よって、圧縮機11から抽気する空気Aの流量を低減でき、ガスタービン10の運転効率や出力を向上することができる。
【0084】
ここで、空気A、水蒸気S、及び液体の水Wの比熱の大小関係は、空気<水蒸気<水となっている。本実施形態では、これらの質量流量の大小関係を、空気>水蒸気>水とすることがより好ましい、この場合、蒸気流回収部70における空気Aの温度低下量と水蒸気Sの温度上昇量、水流回収部71における空気Aの温度低下量と水Wの温度上昇量をそれぞれ同等レベルとすることができる。よって、熱交換時の空気Aと水蒸気Sとの温度差、及び、空気Aと水Wとの温度差を低減することができる。
【0085】
即ち、
図3に示すように、まず、実線(空気A1)と一点鎖線(水蒸気S1)とが略平行となって互いに近接した状態で、かつ、水蒸気S1の温度の方が空気A1の温度よりも低い状態を維持しつつ熱交換を行わせることが可能となる。このようにして空気A1の温度が低下した後に、さらに、実線(空気A1)と二点鎖線(水W1)とが略平行となって互いに近接した状態で、かつ、水W1の温度の方が空気A1の温度よりも低い状態を維持しつつ熱交換を行わせることができる。よって、冷却空気クーラ54での熱交換の効率化による排熱の回収効率のさらなる向上が可能であると共に、空気Aの温度低下量を増大し、十分に温度の低い冷却空気CAを生成することができる。
【0086】
「第
二実施形態」
次に、
図5を参照して、本発明に係るガスタービンプラント1Bの第
二実施形態について説明する。
【0087】
本実施形態のガスタービンプラント1Bは、第
一実施形態におけるガスタービンプラント1Aを基本構成として、排熱回収装置51Bにおける蒸気流回収部70Bを流通する熱媒体Mが第
一実施形態とは異なっている。
【0088】
蒸気流回収部70Bは、その入口が高圧蒸気タービン79の出口、及び、排熱回収ボイラ65における中圧過熱器75cの出口に接続され、出口が第二再熱器84の入口に接続されている。そして、熱媒体Mとして高圧蒸気タービン79からの蒸気S、及び、中圧過熱器75cからの中圧蒸気MS(流体)を冷却空気クーラ54に流通させた後に第二再熱器84に流入させる。これにより冷却空気クーラ54からの排熱を回収する。
【0089】
このように、冷却空気クーラ54を流通する空気Aは、まず蒸気流回収部70Bとの間で熱交換を行って冷却され、その後、水流回収部71との間で熱交換を行って冷却されることで、冷却空気CAとされる。
【0090】
本実施形態のガスタービンプラント1Bによると、高圧蒸気タービン79からの蒸気S、及び、中圧過熱器75cからの中圧蒸気MSを冷却空気クーラ54へ供給することで冷却空気クーラ54からの排熱の回収を行う。このため、比較的圧力及び温度の低い蒸気Sを冷却空気クーラ54へ供給することになる。従って、冷却空気クーラ54や蒸気流回収部70Bでの耐熱(耐圧)強度を抑えることができ、冷却空気クーラ54のコストダウンを図ることが可能となる。
「第
三実施形態」
次に、
図6を参照して、本発明に係るガスタービンプラント1Cの第
三実施形態について説明する。
【0091】
本実施形態のガスタービンプラント1Cは、第
二実施形態におけるガスタービンプラント1Bを基本構成として、排熱回収装置51Cが、圧縮機11から抽気した空気Aを昇圧する補助圧縮機55Cをさらに有している。
【0092】
補助圧縮機55Cは、冷却空気クーラ54と燃焼器21との間に設けられて、空気Aを圧縮機11から抽気して冷却空気クーラ54に導入した後に昇圧する。即ち、冷却空気クーラ54内で、蒸気流回収部70B、及び水流回収部71によって空気Aが冷却された後に昇圧されて冷却空気CAとされ、燃焼器21に導入される。
【0093】
本実施形態のガスタービンプラント1Cによると、補助圧縮機55Cによって圧縮機11から抽気した空気Aの圧力、温度を調整しつつ、この空気Aを冷却空気CAとして燃焼器21へ導入することができる。このため、冷却空気Aと燃焼器21との間の熱交換量の調整が可能となり、燃焼器21での高温部品の冷却効果を向上できる。
【0094】
「第
四実施形態」
次に、
図7を参照して、本発明に係るガスタービンプラント1Dの第
四実施形態について説明する。
【0095】
本実施形態のガスタービンプラント1Dは、第
一実施形態におけるガスタービンプラント1Aを基本構成として、排熱回収装置51Dの排熱回収ボイラ65Dが第二実施形態とは異なるとともに、第
一実施形態における蒸気タービン67、発電機68、及び復水器69が設けられていない。
【0096】
排熱回収ボイラ65Dは、排熱回収ボイラ65における第一再熱器83及び第二再熱器84が設けられていない点を除き、第
一実施形態の排熱回収ボイラ65と同一構成となっている。
【0097】
本実施形態のガスタービンプラント1Dによると、熱媒体Mとして、排熱回収ボイラ65Dの水W、水蒸気Sによって冷却空気クーラ54からの排熱を回収することで、設備の共通化によるコストダウンが可能となる。即ち、排熱回収システム61Dをコージェネレーションシステムの一部として機能させることができる。また、熱媒体Mとしての水、水蒸気を、その温度、相(気相、液相)に応じた排熱回収ボイラ65Dの箇所に回収することで、冷却空気クーラ54からの排熱のさらなる有効利用が可能となる。
【0098】
「ガスタービンプラントの他の変形例」
以上の各実施形態及び変形例のガスタービンプラントについて説明を行ったが、下記の通り、その他様々な変形例を採用することができる。
【0099】
例えば、排熱回収装置における上記の回収部として、蒸気流回収部、水流回収部は、それぞれ二つ以上設けられていてもよいし、水流回収部のみを設けてもよい。
【0100】
さらに、排熱回収ボイラ65、65Dは必ずしも設けられなくともよく、熱媒体Mとして排熱回収ボイラ65、65Dからの水蒸気Sとは異なる流体を用いて排熱を回収してもよい。
【0101】
排熱回収ボイラ65、65Dの構造、即ち、節炭器、蒸発器、過熱器の数量、配置については一例であって、上述した実施形態の場合に限定されない。
【0102】
また、上述した各実施形態の構成は、適宜組み合わせることが可能である。