特許第6265544号(P6265544)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6265544
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】濾材
(51)【国際特許分類】
   B01D 39/16 20060101AFI20180115BHJP
   B01D 46/52 20060101ALN20180115BHJP
【FI】
   B01D39/16 A
   !B01D46/52
【請求項の数】3
【外国語出願】
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2014-153105(P2014-153105)
(22)【出願日】2014年7月28日
(62)【分割の表示】特願2013-153819(P2013-153819)の分割
【原出願日】2005年11月4日
(65)【公開番号】特開2015-37783(P2015-37783A)
(43)【公開日】2015年2月26日
【審査請求日】2014年8月26日
(31)【優先権主張番号】60/625,439
(32)【優先日】2004年11月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/650,051
(32)【優先日】2005年2月4日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591163214
【氏名又は名称】ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(72)【発明者】
【氏名】デマ, ケー, ビー.
(72)【発明者】
【氏名】イスラエル, ジョー
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ, デレク, オー.
(72)【発明者】
【氏名】カールバウグ, ブラッド, イー.
(72)【発明者】
【氏名】ラヴァリー, グレゴリー, エル.
(72)【発明者】
【氏名】マデーン, マイケル, エー.
(72)【発明者】
【氏名】オルソン, リンダ, エム.
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, チュアンファン
(72)【発明者】
【氏名】ロジャース, ロバート, エム.
(72)【発明者】
【氏名】コジェティン, ポール, エル.
【審査官】 中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭60−025521(JP,A)
【文献】 実開昭57−099716(JP,U)
【文献】 特開昭58−205520(JP,A)
【文献】 特開昭55−117615(JP,A)
【文献】 特開平10−046486(JP,A)
【文献】 特開平09−000841(JP,A)
【文献】 特表2008−518772(JP,A)
【文献】 特開平09−192423(JP,A)
【文献】 特開平11−309315(JP,A)
【文献】 特開2004−017041(JP,A)
【文献】 特許第5340598(JP,B2)
【文献】 特開2002−085918(JP,A)
【文献】 特許第5580459(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 39/16、46/10−16、52
D04H 1/4218、1/541
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱的に結合したシートを含む濾材であって、
前記シートは、
(a)14μm(ただし14μmを含む)のファイバ直径と0.1〜15cmのファイバ長さとを有する、20〜80重量%の2成分バインダファイバと、
(b)0.1〜2μmのファイバ直径と10〜10,000の範囲のアスペクト比とを有する、80〜20重量%のファイバと、を含み、
前記濾材は、0.2〜2mmの厚さと、40〜350g・m-2の坪量と、0.5〜30μmの細孔径と、1.5〜61.0m・min-1(5〜200ft・min-1)の透過率と、を有し、前記透過率は、水柱1.27cm(0.5インチ)の圧力降下で前記濾材中を流れる空気の量であることを特徴とする濾材。
【請求項2】
熱的に結合したシートを含む濾材であって、
前記シートは、
(a)1014μm(ただし14μmを含む)のファイバ直径と0.1〜15cmのファイバ長さとを有する、80〜98重量%の2成分バインダファイバと、
(b)0.1〜5μmのファイバ直径と10〜10,000の範囲のアスペクト比とを有する、〜20重量%のファイバと、を含み、
前記濾材は、0.1〜2mmの厚さと、10〜25%のソリディティと、40〜400g・m-2の坪量と、10〜30μmの細孔径と、〜61.0m・min-1(20〜200ft・min-1)の透過率と、を有し、前記透過率は、水柱1.27cm(0.5インチ)の圧力降下で前記濾材中を流れる空気の量であることを特徴とする濾材。
【請求項3】
前記濾材は、バインダ樹脂を含まないことを特徴とする請求項1または2に記載の濾材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動する流体(空気、ガスまたは液体)流から微粒子を除去するための、成形された層、濾材、ならびに強度、圧縮性および大容量を有するフィルタに関するものである。このフィルタおよび濾材は、透過率(permerability)、効率、捕集(loading)および他の濾過パラメータを用いて、移動する液体およびガスから微粒子を除去するのに適合された不織布を備える。本発明は、流体の流れから大量の微粒子を捕集して除去しながら、流速、温度、圧力、微粒子の捕集量の変動などの普通の操作条件に耐えるのに十分な引張強度、湿潤強度、破裂強度(tensile strength,wet strength, burststrength)および他の特性を有する不織濾材層(non-woven media layer)に関するものである。さらに本発明は、同じまたは異なる濾材の他の層を有する、1つ以上の微粒子除去濾材層を備えるフィルタ構造体に関するものである。これらの層は、多孔性または穴あき支持体で支持されることができ、濾過操作中の機械的安定性を提供することができる。これらの構造体は、パネル、カートリッジ、差込みなどの多数のフィルタ形態に成形され得る。本開示は、濾材層と、ガスおよび水性または非水性液体を濾過する方法とに関するものである。ガス流は、空気と産業排気ガスとの両方を含むことができる。液体は、水、燃料、油、油圧流体および他のものを含むことができる。本開示はまた、ガスまたは液体から混入した微粒子を分離するためのシステムおよび方法にも関するものである。本発明はまた、ガス流からエーロゾル(例えば、空気中に浮遊するエーロゾル、またはクランクケースガス中のエーロゾル)として混入した疎水性流体(油、水性油乳濁液、他の油混合物などの)にも関するものである。ガス流からの他の微細な汚染物質、例えばカーボン材料の濾過を行う好ましい構成もまた提供される。分離を行うための方法も提供される。
【背景技術】
【0002】
本出願は、米国以外の全ての指定国に対する出願人である、米国内の会社Donaldson Company,Inc.の名において、ならびに米国のみの指定に対する出願人である、すべて米国市民であるKeh B.Dema、Joe Israel、Derek O.Jones、Brad E.Kahlbaugh、Gregory LaVallee、Michael A.Madden、Linda M.Olson、Robert M.Rogers、Paul L.Kojetinおよび中国市民であるChuanfang Yangの名において2005年11月4日にPCT国際出願として出願中であり、2004年11月5日に出願された米国特許出願第60/625,439号および2005年2月4日に出願された第60/650,051号に対する優先権を主張するものである。
【0003】
濾材を含めての多数の末端用途用の不織布は、多年製造されている。こうした構造体は、例えば、Wincklhoferらの米国特許第3616160号;Sandersの米国特許第3639195号;Perrottaの米国特許第4210540号;Gessnerの米国特許第 5108827号;Nielsenらの米国特許第5167764号;Nielsenらの米国特許第5167765号;Powersらの米国特許第5580459号;Bergerの米国特許第5620641号;Hollingsworthらの米国特許第6146436号;Bergerの米国特許第6174603号;Dongの米国特許第6251224号;Amslerの米国特許第6267252号;Sorvariらの米国特許第6355079号;Hunterの米国特許第6419721号;Coxらの米国特許第6419839号;Stokesらの米国特許第6528439号;Amslerの米国特許第H2086号、米国特許第5853439号、米国特許第6171355号、米国特許第6355076号、米国特許第6143049号、米国特許第6187073号、米国特許第6290739号および米国特許第6540801号、米国特許第6530969号において開示されている2成分またはコアシェル材料から作製することができる。本出願には、2001年7月5日に公開された国際公開第01/47618号および2000年6月8日に公開された国際公開第00/32295号が参照により合体される。こうした構造体は、適用され、乾式と湿式両方の加工法により作製され、ガスと空気両方の流体の濾過用途、ならびに水性および非水性液体濾過用途において使用されており、ある程度の成功を収めている。この点に関しては、本出願人らは、移動流体から微粒子を除去するために使用される不織布は多数の欠点を有する場合が多いことを見出した。
【0004】
適切な穴あき支持体を備えた不織構造体を得るための試みが多数なされている。熱積層技法を用いて作製された多数の溶融吹きつけ材料および溶融吹きつけ層では、得られた構造体は、適切でない細孔径、効率の低下、透過率の低下、強度不足、あるいは、濾材またはフィルタ構造体を有用な流体濾過用途用として不十分にするような他の問題点、を有する場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第3616160号
【特許文献2】米国特許第3639195号
【特許文献3】米国特許第4210540号
【特許文献4】米国特許第5108827号
【特許文献5】米国特許第5167764号
【特許文献6】米国特許第5167765号
【特許文献7】米国特許第5580459号
【特許文献8】米国特許第5620641号
【特許文献9】米国特許第6146436号
【特許文献10】米国特許第6174603号
【特許文献11】米国特許第6251224号
【特許文献12】米国特許第6267252号
【特許文献13】米国特許第6355079号
【特許文献14】米国特許第6419721号
【特許文献15】米国特許第6419839号
【特許文献16】米国特許第6528439号
【特許文献17】米国特許第0000000号
【特許文献18】米国特許第5853439号
【特許文献19】米国特許第6171355号
【特許文献20】米国特許第6355076号
【特許文献21】米国特許第6143049号
【特許文献22】米国特許第6187073号
【特許文献23】米国特許第629073号
【特許文献24】米国特許第6540801号
【特許文献25】米国特許第6530969号
【特許文献26】国際公開第01/47618号
【特許文献27】国際公開第00/32295号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
流体の流れ、特に、空気などのガス流、潤滑油や油圧流体などの水性および非水性液体から微粒子材料を除去するために使用できる、濾材、フィルタ構造体および濾過方法に対するかなりの必要性が存在する。本発明は、そうした濾材、濾過構造体および濾過方法を提供し、かなりの透過率、高い濾材強度、かなりの効率および長い濾過寿命を実現するユニークな濾材または濾材層の組合せを提供する。
【0007】
ディーゼルエンジンのクランクケースからの吹抜けガスなど、ある種のガス流は、その中に、エーロゾルとして多量の混入した油を運ぶ。エーロゾル中の大部分の油滴の大きさは、一般に0.1〜5.0μmの範囲内である。加えて、そうしたガス流は、カーボン汚染物質など、多量の微細汚染物質をも運ぶ。そうした汚染物質の平均の粒子サイズは一般に、約0.5〜3.0μmである。これらのシステム中のそうした汚染物質の量を減少させることが好ましい。上記のタイプの問題点を対象として様々な努力がなされている。それに向けての改善が望まれている変数には一般に以下のものが関係している:すなわち、(a)サイズ/効率問題;つまり、効率の良い分離と同時に大きなセパレータシステムの必要性を回避することに対する希望;(b)コスト/効率;つまり、実質的に高価なシステムを必要としない良いまたは高い効率に対する希望;(c)多用途;つまり、大幅な再エンジニアリングをしないで多用な応用および用途に適合させることができるシステムの開発;および(d)洗浄可能なこと/再生可能なこと;つまり、長期間使用した後、所望の場合に容易に洗浄(または再生)することができるシステムの開発である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本出願人らは、様々な条件下の移動流体流から効率的に微粒子を除去することが可能である、濾材およびユニークなフィルタ構造体を見出した。本発明の濾材は、高強度と優れた濾過特性を合わせたものである。本発明は、熱的に結合したシート、濾材、または成型もしくは成形された濾材を含むフィルタを含む。成形された層内で、大量の比率の有機または無機濾材ファイバ、2成分熱可塑性バインダファイバ(bicomponentthermoplastic binder fiber)、場合によっては樹脂バインダ、第2ファイバまたは他の濾過材料を合わせることにより、これらのシート材料が作製される。2成分ファイバを使用することにより、別の樹脂バインダを用いずに、あるいは、バインダ樹脂からのフィルム形成をかなり減少または防止し、さらに樹脂が濾材層の特定の位置に移動するために濾材またはエレメントの均一性が欠如するのを防止する、最小量の樹脂バインダにより形成することができる濾材層またはフィルタエレメントを形成することが可能になる。2成分ファイバを使用することにより、圧縮の減少が可能になり、ソリディティ(solidity)が改善され、引張強度が増加し、濾材層またはフィルタエレメントに付加されたガラスファイバや他の微細ファイバ材料などの濾材ファイバの利用度が改善される。濾材ファイバは、制御可能な細孔径、透過率、効率などの濾過特性を濾材に対して提供するようなファイバである。さらに、2成分ファイバにより、完成紙料の配合、シートまたは層の形成、ならびに厚さの調節、乾燥、切断およびフィルタエレメントの形成を含めての下流側処理の加工性が改善される。これらの成分を様々な比率で組み合わせて、大きな濾過容量、透過率および濾過寿命を有する高強度材料を形成する。本発明の濾材は、かなりの流速およびかなりの効率で長期間濾過容量を完全に維持することができる。
【0009】
本出願人らは、流体流から微粒子を除去することが可能である、濾材およびユニークなフィルタ構造体を見出した。この濾材は、熱的に結合したシート、濾材、またはかなりの比率の濾材ファイバと2成分熱可塑性バインダファイバとを合わせることにより作製されたフィルタを含む。この濾材は、ガラスファイバと、ファイバ直径の異なるファイバブレンドと、バインダ樹脂と、2成分熱可塑性バインダファイバとを含むことができる。こうした濾材は、任意選択の第2ファイバおよび他の追加の材料を用いて作製することができる。これらの成分を組み合わせて大きな流動容量、透過率および高強度を有する高強度材料を形成する。本発明の濾材は、高圧において長期間無傷で濾過容量を維持することができる。この濾材およびフィルタは、かなりの流速、大容量およびかなりの効率において稼動する。
【0010】
本発明の第1の態様は、熱的に結合された不織構造体を有する濾材を備える。
【0011】
本発明の第2の態様は、2層、3層または多層(4〜20,4〜64または4〜100層)の濾材を備える。一実施例では、濾材は、最初に捕集層(loading layer)を有する1層中を通過し、続いて効率層(efficiencylayer)を有する他の層を通過する移動流体を含む。1つの層は、ファイバの量、使用する異なるファイバのサイズもしくは量を変化させることにより、またはプロセス条件を変化させることにより、到達し得る異なるファイバ構造体を含む材料の領域である。多くの層は、別々に作製することも、あとで組み合わせることも、または同時にも作製することもできる。
【0012】
本発明の第3の態様は、フィルタ構造体を備える。この構造体は、本発明の1つの濾材層を、または本発明の2〜100濾材層を備えることができる。こうした層は、本発明の捕集層の濾材(loading layer filtration media)と、本発明の効率層の濾材(efficiencylayer filtration media)とを含む、または他の濾過層、支持構造体および他のフィルタコンポーネントと組み合わせられた組合せを含み得る。
【0013】
高い濾過性能を有する第4の態様は、適用条件または転換プロセスに晒された場合に圧縮されないまたは引き裂けない深部捕集濾材(depth loading media)を備える。こうした濾材は、比較的広い間隔の2成分ファイバおよびフィルタファイバから得られる、小さいソリディティを有し得る。
【0014】
本発明の第5の態様は、本発明の濾過態様を使用して微粒子の捕集を含む可動性の流体相を濾過する方法を含む。透水支持構造体は、濾材および支持体を通過する圧力下で流体の影響下で濾材を支持することができる。機械的な支持体は、穴あき支持体、ワイヤ支持体、高透過率スクリムまたは他の支持体の追加の層を備えることができる。この濾材は、非水性または水性液体の濾過において通常使用される、フィルタエレメント、パネル、カートリッジまたは他のユニット内に通常、格納されている。
【0015】
本発明の追加の態様は、好ましいクランクケース通風(CCV)フィルタによる濾過方法を含む。特に、クランクケースガスを濾過するための構成における有利な濾材の使用に関する。好ましい濾材は、湿式プロセスからのシート形態において供給される。それは、様々な方法、例えばラッピングまたはコイリング手法により、またはパネル構造体で供給することによりフィルタ構成中に組み込むことができる。本開示によれば、エンジンクランクケースからの吹抜けガスを濾過するための好ましい用途用のフィルタ構造体が提供される。フィルタ構造体の例が提供される。好ましいフィルタエレメントまたは好ましい種類の濾材を含むカートリッジ構成も供給される。
【0016】
本発明の濾材材料は、ダスト捕集、ガスタービンおよびエンジン空気取込みまたは誘導システム用の、パルスクリーンフィルタおよびノンパルスクリーンフィルタ;ガスタービン取込みまたは誘導システム、ヘビーデューティーエンジンの取込みまたは誘導システム、軽車両エンジンの取込みまたは誘導システム;車両キャビン用空気;オフロード車両キャビン用空気、ディスクドライブ用空気、フォトコピートナー除去;商用または自家用両方の濾過用途におけるHVACフィルタを含む様々なフィルタ用途において使用することができる。紙フィルタエレメントは、表面捕集濾材(surface loading media)の広く使用されている形態である。一般に、紙エレメントは、微粒子材料を運ぶガス流を横切る方向に配向されたセルロース、合成ファイバまたは他のファイバの密なマットを含む。紙は、一般に、ガス流が透過可能であるように作られ、選定したサイズより大きい粒子がその中を通過するのを阻害するのに十分微細な細孔径および適切な気孔率をも有するように作られている。ガス(流体)は、ろ紙を通過するので、ろ紙の上流側は、拡散と、ガス(流体)流れから選定されたサイズの粒子を捕捉し、保持するための遮断作用と、により作動する。粒子は、ろ紙の上流側上にダストケーキとして集められる。やがて、ダストケーキもフィルタとして作動を開始し、効率を増加する。
【0017】
一般に、本発明は、その中に混入した微粒子材料を運ぶ場合が多い空気およびガス流を濾過するために使用することができる。多くの例では、流れから微粒子材料の一部または全部を除去することは、連続運転、快適性または審美性のために必要である。例えば、自動車のキャビン、自動車用エンジンまたは発電装置への空気取込み流;ガスタービンに向けたガス流;および様々な燃焼炉への空気流は、その中に微粒子材料を含む場合が多い。キャビン空気フィルタの場合、乗客の快適性および/または美学のために微粒子を除去することが望ましい。エンジン、ガスタービンおよび燃焼炉への空気およびガス取込み流に関しては、微粒子を除去することが望ましい。というのは、微粒子は関連する様々なメカニズムに関わる内部機構へ大きな損傷を引き起こし得るからである。他の例では、工業プロセスまたはエンジンからの生産用ガスまたは廃棄ガスは、その中に微粒子材料を含む場合がある。こうしたガスは、様々な下流の装置を通って、または大気へ排出し得る、または排出すべきであるが、その前に、それらの流れから微粒子材料を相当に除去することが望ましい場合がある。一般に、その技術は、液体濾過システムに適用することができる。液体濾過技法では、収集メカニズムは、サイズ排除により粒子を除去する場合、ふるいであると考えられている。単一層では、効率は、その層の効率である。液体用途における複合効率はその最高効率に関して単一層の効率により限定される。液体は、本発明による濾材を通過する方向に進み、ふるいメカニズムにおいてその中に微粒子がトラップされる。液体フィルタシステム、すなわち、濾過すべき微粒子材料が液体中で運ばれている場合では、こうした用途には、水流、潤滑油、油圧流体、燃料フィルタシステム、ミストコレクタなど、水性および非水性および混合水性/非水性用途が含まれる。水性流には、排水、冷却水、工程水など、天然および人工流が含まれる。非水性流には、ガソリン、ディーゼル燃料、石油および合成潤滑剤、油圧流体および他のエステルベースの作業流体、切断油、食用グレード油などが含まれる。混合流には、油中水および水中油組成物を含む分散液、ならびに水および非水性成分を含むエーロゾルが含まれる。
【0018】
本発明の濾材は、有効量の2成分バインダファイバを含む。「2成分ファイバ(bicomponent fiber)」とは、ある融点を有する少なくとも1種のファイバ部分と、より低い融点を有する第2の熱可塑性部分とを含む熱可塑性材料を意味する。これらのファイバの物理的な配置は、通常、「並列(side-by-side)」また「シース(鞘)−コア(sheath-core)」構造である。並列構造では、2種の樹脂が、通常、並列構造の連続形態において押し出される。先端部がより低い融点のポリマーであるローブドファイバ(lobed fiber)を使用することもできる。「ガラスファイバ(Glass fiber)」は、様々なタイプのガラスを使用して作製したファイバである。用語「第2ファイバ」には、天然、合成または特殊供給源からの様々な異なるファイバを含めることができる。こうしたファイバは、熱的に結合した濾材シート、濾材またはフィルタを得るために使用され、適切な細孔径(pore size)、透過率(permerability)、効率、引張強度、圧縮性、および他の望ましいフィルタ特性を得る際の助けをすることもできる。本発明の濾材は、ある種の移動流を濾過するために使用する場合、効率的な濾過特性を得るために十分なソリディティ、厚さ、坪量(basic weight)、ファイバ直径、細孔径、効率、透過率、引張強度および圧縮性を得るために巧みに処理される。ソリディティ(solidity)は、固体ファイバ容積を濾材の総容積で除したものであり、通常パーセンテージで表される。例えば、ダスト含有空気流を濾過する際に使用される濾材は、空気流から水またはオイルのエーロゾルを濾過するのに使用される濾材とは異なる場合がある。さらに、液体流から微粒子を除去するのに使用される濾材は、ガス流から微粒子を除去するのに使用される濾材とは異なる場合がある。本発明の技術の応用はそれぞれ、以下に議論する操作パラメータのある組合せからもたらされる。
【0019】
本発明の濾材は、濾材ファイバから作製できる。濾材ファイバには、濾過用途に使用するための適切な直径、長さおよびアスペクト比を有する多様なファイバが含まれる。1つの好ましい濾材ファイバは、ガラスファイバである。かなりの比率のガラスファイバを本発明の濾材の製造において使用できる。ガラスファイバは、細孔径制御に使用され、かなりの流速、大容量、高効率および高い濡れ強度の濾材を得るために濾材中の他のファイバと協同する。用語ガラスファイバ「供給源」とは、明確な原材料として入手可能である、平均直径およびアスペクト比で特徴付けられているガラスファイバ組成物を意味する。1つまたは複数のこうした供給源のブレンドは、単一供給源とは言えない。
【0020】
本出願人らは、様々な比率の2成分ファイバおよび濾材ファイバをブレンドすることにより強度および濾過を著しく改善することができることを見出した。さらに、様々なファイバ直径をブレンドすることにより特性を強化することができる。湿式または乾式プロセスを使用できる。本発明の濾材を作製する場合、ウエットまたはドライ加工法のいずれかを使用してファイバマットが形成される。このマットを熱可塑性材料が溶融するまで加熱してファイバを内部的に接着することにより濾材を形成する。本発明の濾材において使用される2成分ファイバにより、ファイバが溶融して機械的に安定なシート、濾材またはフィルタになることが可能になる。熱的に結合する外部シースを有する2成分ファイバは、2成分ファイバを濾材層中の他のファイバと結合させる。2成分ファイバは、水性樹脂または溶媒ベース樹脂および他のファイバと共に使用して濾材を形成することができる。
【0021】
好ましい湿式加工では、濾材は、水性濾材中のファイバ状材料分散液を含む水性完成紙料から作製される。分散液の水性液体は、一般に水であるが、pH調整材料,界面活性剤、脱泡剤、難燃剤、粘度調整剤、濾材処理剤、着色剤などの様々な他の材料を含むことができる。水性液体は、通常、分散液を、分散固体を保持し液体を通過させるスクリーンまたは他の穴あき支持体上に導いて分散液から排出され、湿潤紙組成物を得る。一旦支持体上に形成された湿潤組成物は、通常さらに、真空または他の圧力により脱水され、残留液体を蒸発させることによりさらに乾燥させる。液体を除去した後、通常、熱可塑性ファイバの一部分、樹脂、または形成された材料の他の部分を溶融することにより熱的な結合が起こる。溶融材料は、成分を結合させて層を形成する。
【0022】
本発明の濾材は、実験室スクリーンから商業サイズの製紙までの任意の規模の装置上で作製することができる。商業規模のプロセスに対しては、本発明の2成分マットは、一般に、市販のFourdrinier、ワイヤシリンダ、Stevens Former、Rote Former、Inver Former、Venti Formerおよび 傾斜したDelta Former machinesなどの製紙機械を使用することにより加工される。好ましくは、傾斜したDelta Former machinesが利用される。一般のプロセスは、水性液体中の2成分ファイバ、ガラスファイバまたは他の濾材材料の分散液を作製すること、得られた分散液から液体を排出して湿潤組成物を得ること、および熱を加えて湿潤不織組成物を形成、結合および乾燥させて有用な濾材を形成することを含む。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の濾材は、成形性、剛性、引張強度、低圧縮性、および濾過用特性としての機械的安定性;大きな微粒子の捕集容量(particulate loading capacity)、使用中の圧力損失が小さいこと、濾過流体中での使用に適した細孔径および効率を有する、複合、不織の乾式また湿式濾材(non-woven air laid or wet laid media)に関するものである。好ましくは、本発明の濾材は、通常、湿式であり、ガラスファイバや2成分ファイバなどの濾材ファイバのランダムに配向したアレイから作製される。これらのファイバは、2成分ファイバを使用して、場合によっては本発明にバインダ樹脂を加えて、一緒になるように結合される。本発明のフィルタおよび方法において使用できる濾材は、無機ファイバ、2成分バインダファイバ、バインダおよび他の成分を含む。本発明の濾材ファイバには、ポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、綿、毛のファイバなどを含む天然ファイバ、および合成ファイバなどの有機ファイバを含めることができる。本発明の濾材ファイバには、ガラス、金属、シリカ、ポリマー性ファイバ、他の関連ファイバなどの無機ファイバを含めることができる。
【0024】
本発明の好ましいフィルタ構造体は、機械的に安定な穴あき支持構造体上で支持される、少なくとも1つの本発明の濾材層を備える。濾材および支持体は、パネル、カートリッジまたは他のフィルタフォーマットとしてパッケージ化される場合が多い。濾材層は、約0.01〜100μmの粒子サイズを有する流体流、約0.01〜100μmの液滴サイズを有するミストの形態の液体を含むガス流、約0.01〜100μmの粒子サイズを有する水性流、約0.05〜100μmの粒子サイズを有する非水性流、または約0.05〜100μmの粒子サイズを有する燃料、潤滑剤または油圧流からの微粒子を除去するための確定した細孔径を有することができる。
【0025】
湿ったおよび乾燥した引張強度、破裂強度などを含めての機械的属性は、濾材にとって重要である。圧縮特性は重要である。圧縮性は、(すなわち)濾材を通過する流体流の方向での圧縮または変形に対する抵抗力である。これは、材料の厚さを維持し、それによりその細孔構造および濾過流れおよび微粒子除去性能を維持するのに十分でなければならない。通常の樹脂飽和(resin saturation)、溶融吹きつけ材料および他の乾式材料を使用する多数の高効率の湿式材料には、こうした圧縮強度がなく、圧力下で崩壊する。これは、特に、液体フィルタに関しての問題点であるが、ガスフィルタに関しての問題点にもなり得る。加えて、プリーツ付きの濾材は、全体がプリーツ付きの構造を備えた完成フィルタへの加工をするために十分な引張強度がなければならない。例えば、プリーツ加工、コルゲーティング、巻き取り、糸通し(threading)、巻出し、積層、被覆、超音波溶接、陥凹形成または様々な他のロール製品操作が挙げられる。十分な引張強度のない材料は、これらのプロセス中に破壊する場合がある。
【0026】
本明細書での圧縮強度を、厚さ測定中に印加された圧力を増加した場合の厚さの変化パーセントとして定義する。本発明により作製された材料の典型的な圧縮強度は以下の通りである:
*圧力を1.25lb・in-2(8618Pa)から40lb・in-2(275800Pa)まで変動させた場合の圧縮強度は、8%〜40%である。
*圧力を0.125lb・in-2(861.8Pa)から0.625lb・in-2(4309.3Pa)まで変動させた場合の圧縮強度は、10%〜20%である。
【0027】
本明細書での引張強度を、強制たわみ試験を実施する場合の乾燥濾材の単位幅当りのピークロードとして通常表されるピークロードとして定義する。引張強度は通常、シートの配向と共に変動する。ロール製品操作の場合の重要な配向は、縦方向である。これらの2成分シートに対する縦方向引張強度の範囲は、約2lb(0.9kg)/(一幅分)〜約40lb(18.2kg)/(一幅分)、または5lb(2.3kg)/(一幅分)〜約35lb(15.9kg)/(一幅分)である。これが、厚さおよび2成分ファイバの量と共に変動することは明らかである。
【0028】
濾材の細孔が下流側でより小さくなる傾斜構造を有するフィルタは、役立つ場合が多い。換言すれば、多孔質構造は、上流側から下流側に行くにつれて連続的に密になる。結果として、濾過すべき粒子または汚染物質は、粒子サイズに応じて異なる深さまで浸透することができる。これにより、粒子または汚染物質がフィルタ材料の深さ全体に分布することが可能になり、圧力降下の形成が減少し、フィルタの寿命が延びる。
【0029】
他の場合では、例えば、ガス流から油または水のミストを濾過する場合、濾材の細孔が下流側でより大きくなる傾斜構造を有するフィルタを使用することが有利である場合が多い。換言すれば、多孔質構造は、上流側から下流側に行くにつれてより粗になる。一般に、これにより、下流領域でファイバ表面積がより小さくなる。結果として、捕捉された液滴は、強制的に一緒になり合体してより大きな液滴になる。同時に、これらの下流領域は、より開いた状態になり、そこでより大きい液滴がフィルタ材料から排出することが可能になる。これらのタイプの傾斜構造体は、より微細なファイバを下流か上流かいずれかで層状化することにより、あるいは一連の異なる完成紙料を施用することによって数個の個別の層を形成し、合わせることにより単一層において作製できる。個別の層を合わせる場合の多くでは、積層技法により有用な濾過表面積の損失がもたらされる。これは、均一コーティングまたはドットパターンいずれで行っても、1つの表面を接着剤によりコートし、次いで層を一緒に接触させることにより行われる大部分の接着積層システムにあてはまる。同じことが、超音波結合を使用する点結合材料についてもあてはまる。フィルタシートまたは材料において2成分ファイバを使用する場合のユニークな特徴は、この2成分が、個々の層のファイバを一緒に結合させるだけでなく、層をいっしょに結合させる働きをすることもできることである。これは、通常の加熱積層において、およびプリーツ加工により実現されている。
【0030】
本発明の濾材は、空気および他のガス、水性および非水性燃料、潤滑剤、油圧または他のそうした流体を含めての流体を速やかに濾過して汚染微粒子を除去できるように、通常高効率濾過特性に適したものである。
【0031】
圧力チャージディーゼルエンジンは、「吹抜け」ガス、すなわち、燃焼室からピストンを過ぎて漏洩する空気−燃料混合物の流れを発生する場合が多い。こうした「吹抜けガス」は、ガス相、例えば、(a)主として0.1〜5.0μmの液滴(主として数による)を含む疎水性流体(例えば、油を含む燃料エーロゾル)と、(b)大部分が約0.1〜10μmの大きさである、カーボン粒子を含む通常の燃焼からのカーボン汚染物質と、を運ぶ空気または燃焼オフガスを一般に含む。こうした「吹抜けガス」は、一般に、エンジンブロックから吹抜け口を通って外部に向かう。本明細書で、用語「疎水性」流体をガス流れ中の混入した液体エーロゾルに対して使用する場合、それは、非水性流体、特に油に対して意味する。一般に、こうした材料は、水と混じりあわない。本明細書で、キャリア流体と連携して使用される用語「ガス」またはその変形物は、空気、燃焼オフガスおよびエーロゾルのための他のキャリアガスを指す。ガスは、大量の他の成分を運ぶことができる。そうした成分には、例えば、銅、鉛、シリコーン、アルミニウム、鉄、クロム、ナトリウム、モリブデン、スズおよび他の重金属を含めることができる。トラック、農業機械、ボート、バス、および一般にディーゼルエンジンを備える他のシステムなどのシステムにおいて稼動するエンジンは、上記したような汚染された大量のガス流を有する場合がある。例えば、流速は、1分間当り約2〜50cfm(ft3/min)(0.06〜1.42m3/min)、通常5〜10cfm(0.14〜0.28m3/min)であり得る。例えばターボチャージャー付ディーゼルエンジンにおけるそうしたエーロゾルセパレータでは、大気から取り込まれる空気を清浄にする空気フィルタを通してエンジンに空気を取り込む。ターボは、清浄な空気をエンジン内に押し込む。その空気は、ピストンおよび燃料とかみ合うことにより圧縮され燃焼する。燃焼プロセス中、エンジンは吹抜けガスを排出する。フィルタ構成は、エンジンとガス流れにより連通し、空気取込み口または誘導システムに戻される吹抜けガスを清浄にする。ガスおよび空気は再度、ターボから引っ張り込まれ、エンジン内に引っ張り込まれる。ガス流から疎水性液体相を分離するために使用されるガス流連結におけるフィルタ構成(本明細書では、合体器/セパレータ構成と呼ばれる場合もある)が提供される。運転においては、汚染ガス流は、合体器/セパレータ構成内に向かう。この構成内で、微細な油相またはエーロゾル相(すなわち、疎水性相)は合体する。この構成は、疎水性相が合体して液滴になるので、それが容易に集合し、系から除去できるような液体として排出されるように構築されている。以下本明細書に記載の好ましい構成を用いると、合体器(coalescer)または合体器/セパレータは、特にその上に部分的に油相が捕集された場合、ガス流が運ぶ他の汚染物質(カーボン汚染物質など)用のフィルタとして働く。実際、一部の系では、油が系から排出されるので、その油は、合体器を幾分自己清浄する。というのは、その油が、捕集されたカーボン汚染物質の一部をその中で運ぶからである。本開示によるこの原理は、単一ステージ構成または多ステージ構成で実施することができる。多数の図では、多ステージ構成が示されている。一般的な説明では、本出願人らは、所望であるなら、その構成を単一ステージ構成に変更することができる方法を説明する。
【0032】
本出願人らは、一実施形態において、本詳細説明の2種の濾材を組み合わせて1つの実施形態にすることができることを見出した。前記層のそれぞれが明確な構造体および濾過特性を有する捕集層(loading layer)および効率層(efficiency layer)を使用して複合層を形成することができる。流体通過路中で捕集層に続いて効率層がある。効率層は、流体がフィルタ構造を通過する際に流体流から全ての残留有害微粒子を除去するために適した気孔率、効率、透過率および他の濾過特性を有する高効率の層である。本発明の捕集用濾材は、坪量が約30〜約100g・m-2である。効率層は、坪量が、約40〜約150g・m-2である。捕集層は、平均細孔径が、約5〜約30μmである。効率層は、細孔径が、約0.5〜約3μmの範囲である捕集層より小さい。捕集層は、透過率が約50〜200ft・min-1(15.2〜61.0m・min-1)の範囲である。効率層は、透過率が約5〜30ft・min-1(1.5〜9.1m・min-1)の範囲である。本発明の捕集層または効率層は、湿り破裂強度が約5lb・in-2(34475Pa)を超え、通常約10〜約25lb・in-2(約68950〜約172375Pa)である。合わせた濾過層は、透過率が約4〜20ft・min-1(1.2〜6.1m・min-1)、湿り破裂強度が10〜20lb・in-2(68950〜137900Pa)、および坪量が100〜200g・m-2である。
【0033】
2成分ファイバ用のポリマーの様々な組合せは、本発明において有用であり得るが、第1ポリマー成分が、第2ポリマー成分の融点より低い温度、通常205℃未満で溶融することが重要である。さらに、2成分ファイバは、パルプファイバと全体を混合されて均等に分散される。2成分ファイバの第1ポリマー成分の溶融は、2成分ファイバが粘着性の骨格構造を形成するのを可能にするために必要であり、この骨格構造が、冷却して、多数の第2ファイバを捕捉し、結合させ、他の2成分ファイバに結合する。
【0034】
シース−コア構造では、低融点(例えば、約80〜205℃)熱可塑性樹脂は通常、高融点(例えば、約120〜260℃)材料のファイバの周囲に押し出される。使用において、2成分ファイバは通常、約5〜50μm、多くの場合約10〜20μmのファイバ直径を有し、ファイバ形態において通常、0.1〜20ミリメートル、多くの場合約0.2〜15ミリメートルの長さを有する。こうしたファイバは、ポリオレフィン(ポリエチレンやポリプロピレンなど)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、PCTなど)、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,12を含めてのナイロンを含めての様々な熱可塑性材料から作製することができる。適切な融点を有することができる任意の熱可塑性樹脂は、2成分ファイバの低融点成分において使用することができ、高融点ポリマーは、ファイバの高融点「コア」部分において使用することができる。こうしたファイバの断面構造は、上記において議論したように、「並列(side-by-side)」または「シース−コア」構造または同じ熱結合機能を提供する他の構造であり得る。先端部が低融点ポリマーであるローブドファイバをも使用することができる。2成分ファイバの価値は、比較的低分子量の樹脂が、シート、濾材またはフィルタ形成条件下で、溶融して、2成分ファイバおよびシート、濾材またはフィルタ作製材料中に存在する他のファイバと結合して機械的に安定なシート、濾材またはフィルタを作るように作用することである。
【0035】
通常、2成分(コア/シェルまたはコア/シース、および並列(side-by-side))ファイバのポリマーは、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレンシースが、コア、例えばポリエステルより低い温度で溶融する、例えばポリオレフィン/ポリエステル(シース/コア)2成分ファイバなど、様々な熱可塑性材料から作製される。通常の熱可塑性ポリマーには、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、およびそのコポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニルアセテート、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂、例えば、ポリアクリレート、およびポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、すなわち、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、セルロース性樹脂、すなわち、硝酸セルロース、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、エチルセルロースなど、任意の上記材料のコポリマー、例えば、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、Kratonゴムなどが含まれる。DuPontから入手できる271Pと呼ばれる2成分ファイバは、本発明において特に好ましい。他のファイバには、FIT201、Kuraray N720およびNichimen 4080、および類似の材料が含まれる。これらのすべてにより、最初の溶融が完了した時でのシースポリを架橋させるという特性が実際に示されている。これは、使用時の温度が、通常、シース溶融温度を超えている液体用途に対して重要である。シースが十分に結晶化しない場合、シースポリマーは、使用時に再溶融し、下流の装置および成分をコートしたり、損傷させる。
【0036】
濾材ファイバは、濾過を助け、または構造濾材層を形成するのを助けることができるファイバである。こうしたファイバは、多数の親水性、疎水性、親油性および疎油性を兼ね備えたファイバから作製される。これらのファイバは、ガラスファイバおよび2成分ファイバと協同して、流体材料の通過の機械的な応力に耐え、使用中の捕集した微粒子を保持できる、機械的に安定であるが、強く、透過率の濾材を形成する。こうしたファイバは通常、直径が約0.1〜約50μmであり得る1成分ファイバであり、天然に産出する綿、麻、毛、様々なセルロースおよびタンパク質系天然ファイバ;レーヨン、アクリル、アラミド、ナイロン、ポリオレフィン、ポリエステルファイバを含めての合成ファイバを含めての様々な材料から作製することができる。第2ファイバの1つのタイプは、他の成分と協同して材料を結合させシートにするバインダファイバである。構造ファイバの他のタイプは、他の成分と協同して乾燥および湿潤条件における材料の引張りおよび破裂強度を増加させる。加えて、バインダファイバには、ポリ塩化ビニルやポリビニルアルコールなどのポリマーから作製されるファイバをも含めることができる。第2ファイバには、カーボン/グラファイトファイバ、金属ファイバ、セラミックファイバ、その組合せなどの無機ファイバをも含めることができる。
【0037】
熱可塑性ファイバには、限定されないが、ポリエステルファイバ、ポリアミドファイバ、ポリプロピレンファイバ、コポリエーテルエステルファイバ、ポリエチレンテレフタレートファイバ、ポリブチレンテレフタレートファイバ、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)ファイバ、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)ファイバ、液晶ポリマー(LCP)ファイバおよびその混合物が含まれる。ポリアミドファイバには、限定されないが、ナイロン6、66、11、12、612;およびセルロースファイバ、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールファイバ(88%加水分解、95%加水分解、98%加水分解、99.5%加水分解ポリマーなど、ポリビニルアルコールの様々な加水分解物を含めて)を含めての高温「ナイロン」(ナイロン46など);綿、ビスコースレーヨン;ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなど熱可塑性樹脂;ポリ酢酸ビニル、ポリ乳酸、および他の通常のファイバタイプが含まれる。熱可塑性樹脂ファイバは一般に、酸化防止剤、安定化剤、潤滑剤、タフナーウナーなど、予めコンパウンド化された通常の添加剤を場合により含む、細くて(約0.5〜20デニール直径)、短い(長さ約0.1〜5cm)ステープルファイバである。加えて、熱可塑性ファイバは、分散助剤により表面処理される場合がある。好ましい熱可塑性ファイバは、ポリアミドおよびポリエチレンテレフタレートファイバであり、最も好ましくは、ポリエチレンテレフタレートファイバである。
【0038】
好ましい濾材ファイバは、名称A、C、D、E、Zero BoronE、ECR、AR、R、S、S−2、Nなどにより周知のガラスタイプや、一般に、強化ファイバの作製に使用される引抜き法または断熱ファイバの作製に使用される紡績法いずれかによりファイバが作製できる任意のガラスを含めての、本発明の濾材中で使用されるガラスファイバを含む。こうしたファイバは通常、直径が約0.1〜10μm、およびアスペクト比(直径で長さを除したもの)が約10〜10000のものとして使用される。これらの市販のファイバは、サイズ剤コーティングにより特徴的にサイズ化されている。こうしたコーティングにより、そうしなければイオン的に中性なガラスファイバが束を形成し、束の状態を保つことが可能になる。直径が約1μm未満のガラスファイバはサイズ化されない。直径が大きいチョップドガラスはサイズ化される。
【0039】
ガラスファイバの生産者は通常、このようなサイズ剤を使用する。サイジング組成物およびカチオン性静電気防止剤によりファイバの凝集が排除され、タンク内での分散物を攪拌するとガラスファイバが均一に分散することが可能になる。ガラススラリー中での効果的な分散に対する通常のガラスファイバ量は、分散物中の固体の重量に対して50%〜約90%の範囲内、最も好ましくは約50〜80%である。ガラスファイバのブレンドは、実質的に、材料の透過率を改善する助けになり得る。本出願人らは、ファイバの平均直径が約0.3〜0.5μmであるガラスファイバ、ファイバの平均直径が約1〜2μmであるガラスファイバ、ファイバの平均直径が約3〜6μmであるガラスファイバ、ファイバの直径が約6〜10μmであるガラスファイバおよびファイバの直径が約10〜100μmであるガラスファイバを様々な比率で合わせることにより、実質的に透過率が改善されることを見出した。本出願人らは、ガラスファイバブレンドにより濾材層中の確定された透過率をもたらす制御された細孔径がえられると考えている。バインダ用樹脂は通常、水溶性または水感受性ポリマー材料を含むことができる。そのポリマー材料は通常、乾燥形態または水性分散液のいずれかで供給される。こうした有用なポリマー材料には、アクリルポリマー、エチレン酢酸ビニルポリマー、エチレンビニルポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコールポリマー、ポリビニルピロリドンポリマー、および水溶液中で有用な天然ガムおよび樹脂が含まれる。
【0040】
驚くべきことに、本出願人らは、本発明の濾材が、驚くべき熱特性を有することを見出した。2成分ファイバの低融点部分の融点以上において形成および熱結合された後の濾材は、その融点を超える温度で使用できる。一旦熱形成されると、その濾材は、ファイバの軟化または溶融のために機械的安定性を失うはずである温度において安定であるように見える。本出願人らは、ファイバの溶融を防止し、溶融によりもたらされる濾材の損傷を防止する、結合体における何らかの相互作用があると考えている。従って、濾材は、2成分ファイバの低融点部分の融点より10〜100F°(−12.2〜37.7℃)以上高い温度において移動ガス相または液体相と共に使用できる。こうした用途には、油圧流体の濾過、潤滑油の濾過、炭化水素燃料の濾過、熱プロセスガス濾過などが含まれる。
【0041】
バインダ樹脂は、使用してファイバを結合させて機械的に安定な濾材層とするのに役立てることができる。こうした熱可塑性バインダ樹脂材料は、乾燥粉末または溶媒系として使用することができるが、通常ビニル熱可塑性樹脂の水性分散液(ラテックスまたは多数の格子の1つ)である。樹脂状バインダ成分は、本発明の紙の適切な強度を得るのには必要でないが、使用することはできる。バインダとして使用される樹脂は、製紙分散液に直接加えられる水溶性または水分散性ポリマーの形態、または紙を形成した後に加えられる熱によりバインダとして活性化されるアラミドファイバおよびガラスファイバと混合される樹脂材料の熱可塑性バインダファイバの形態にすることができる。樹脂には、酢酸ビニル材料、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアセチル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン酢酸ビニルコポリマー樹脂;尿素フェノール、尿素ホルムアミド、メラミン、エポキシ、ポリウレタン、硬化性不飽和ポリエステル樹脂、ポリ芳香族樹脂、レゾルシノール樹脂、類似のエラストマー樹脂などの熱硬化性樹脂が含まれる。水溶性または水分散性バインダポリマー用の好ましい材料は、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ尿素、ポリウレタン、メラミンホルムアミド樹脂、ポリエステルおよびアルキッド樹脂が一般的であり、具体的には、製紙業において通常使用される、水溶性アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂である。こうしたバインダ樹脂により通常、ファイバはコートされ、最終の不織マトリックス内のファイバとファイバが接着される。十分な樹脂を完成紙料に加えて、シート、濾材またはフィルタ材料中に形成された細孔上にフィルムができないようにファイバを十分コートする。樹脂は、紙製造中に完成紙料に加えることができ、または成形後に濾材に施用することができる。
【0042】
各不織層中の3次元不織ファイバ布を一緒に結合させるために使用される、または追加の接着剤として使用されるラテックスバインダは、当技術分野において周知の様々なラテックス接着剤から選択できる。当業者は、結合させるべきセルロースファイバのタイプに応じて具体的なラテックス接着剤を選択できる。ラテックス接着剤は、スプレーまたは発泡など、周知の技法により施用できる。一般に、固形分が15〜25%であるラテックス接着剤が使用される。分散液は、ファイバを分散させ次いでバインダ材料を加えることにより、またはバインダ材料を分散させ次いでファイバを加えることにより作製できる。分散液は、ファイバの分散液をバインダ材料の分散液と合わせることにより作製することもできる。分散液中の総ファイバの濃度は、分散液の総重量に対して0.01〜5または0.005〜2重量%とすることができる。分散液中のバインダ材料の濃度は、ファイバの総重量に対して10〜50重量%とすることができる。
【0043】
本発明の不織濾材ファイバは、多数の親水性、疎水性、親油性および疎油性を兼ね備えたファイバから作製された第2ファイバを含むことができる。これらのファイバは、ガラスファイバおよび2成分ファイバと協同して、流体材料の通過の機械的な応力に耐え、使用中の捕集した微粒子を保持できる、機械的に安定であるが、強く、透過性の濾材を形成する。第2ファイバは通常、直径が約0.1〜約50μmであり得る1成分ファイバであり、天然に産出する綿、麻、毛、様々なセルロースおよびタンパク質系天然ファイバ;レーヨンファイバ、アクリルファイバ、アラミドファイバ、ナイロンファイバ、ポリオレフィンファイバ、ポリエステルファイバを含めての合成ファイバを含めての様々な材料から作製することができる。第2ファイバの1つのタイプは、他の成分と協同して材料を結合させシートにするバインダファイバである。第2ファイバの他のタイプは、他の成分と協同して乾燥および湿潤条件における材料の引張りおよび破裂強度を増加させる構造ファイバである。加えて、バインダファイバには、ポリ塩化ビニルやポリビニルアルコールなどのポリマーから作製されるファイバをも含めることができる。第2ファイバには、カーボン/グラファイトファイバ、金属ファイバ、セラミックファイバ、その組合せなどの無機ファイバをも含めることができる。
【0044】
第2の熱可塑性ファイバには、限定されないが、ポリエステルファイバ、ポリアミドファイバ、ポリプロピレンファイバ、コポリエーテルエステルファイバ、ポリエチレンテレフタレートファイバ、ポリブチレンテレフタレートファイバ、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)ファイバ、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)ファイバ、液晶ポリマー(LCP)ファイバおよびその混合物が含まれる。ポリアミドファイバには、限定されないが、ナイロン6、66、11、12、612;およびセルロースファイバ、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールファイバ(88%加水分解、95%加水分解、98%加水分解、99.5%加水分解ポリマーなど、ポリビニルアルコールの様々な加水分解を含めて)を含めての高温「ナイロン」(ナイロン46など);綿、ビスコースレーヨン;ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂;ポリ酢酸ビニル、ポリ乳酸、および他の通常のファイバタイプが含まれる。熱可塑性ファイバは一般に、酸化防止剤、安定剤、潤滑剤、タフナーなど、予めコンパウンド化された通常の添加剤を場合により含む、細くて(約0.5〜20デニール直径)、短い(長さ約0.1〜5cm)ステープルファイバである。加えて、熱可塑性ファイバは、分散助剤により表面処理される場合がある。好ましい熱可塑性ファイバは、ポリアミドおよびポリエチレンテレフタレートファイバであり、最も好ましくは、ポリエチレンテレフタレートファイバである。
【0045】
ファイバ層に加えるための、本発明において有用な有機フッ素湿潤剤は、以下の式R−Gによって表される有機分子であり、式中Rは、フッ素脂肪族基であり、Gは、カチオン基、アニオン基、非イオン基、両性基など、少なくとも1個の親水基を含む基である。非イオン材料が好ましい。Rは、少なくとも2個の炭素原子を含むフッ素化された一価の脂肪族有機基である。好ましくは、一価の飽和ペルフルオロ脂肪族有機基である。しかし、水素または塩素原子が、骨格鎖上の置換基として存在することができる。多数の炭素原子を含む基は、適切に機能できるが、約20個以下の炭素原子を含む化合物が好ましい。というのは大きな基は、通常、より小さな骨格鎖よりもフッ素の効率的な利用が劣るからである。好ましくは、Rは、約2〜8個の炭素原子を含む。
【0046】
本発明において用いられる有機フッ素剤中で使用可能であるカチオン基は、酸素がなくても(例えば−NH2)酸素を含んでも(例えば、アミンオキシド)よいアミンまたは第4級アンモニウムカチオン基を含むことができる。そうしたアミンおよび第4級アンモニウムカチオン親水基は、−NH2、−(NH3)X、−(NH(R22)X、−(NH(R23)X、−N(R22→Oなどの式を有することができ、式中、Xは、ハロゲン化物、水酸化物、硫酸塩、重硫酸塩、カルボン酸塩などのアニオン性対イオンであり、R2は、HまたはC1-18アルキル基であり、R2は、それぞれ、他のR2基と同じでも異なってもよい。好ましくは、R2は、HまたはC1-16アルキル基であり、Xは、ハロゲン化物、水酸化物または重硫酸塩である。
【0047】
本発明において用いられる有機フッ素湿潤剤中で使用可能であるアニオン基は、イオン化によりアニオン基になることができる基を含む。アニオン基は、−COOM、−SO3M、−OSO3M、−PO3HM、−OPO32、または−OPO3HMなどの式を有することができ、式中、Mは、H、金属イオン、(NR4+または(SR4+であり、Rはそれぞれ、独立に、Hまたは置換もしくは非置換のC1〜C6アルキル基である。好ましくは、Mは、Na+またはK+である。本発明において用いられる有機フッ素湿潤剤の好ましいアニオン基は、−COOMまたは−SO3Mである。アニオン性有機フッ素湿潤剤の群内には、それに付加された懸垂フルオロカーボン基を有する、エチレン性不飽和モノおよびジカルボン酸モノマーから通常製造されるアニオン性ポリマー材料が含まれる。こうした材料には、FC−430およびFC−431に知られている3M Corporationから入手できる界面活性剤が含まれる。
【0048】
本発明において用いられる有機フッ素湿潤剤中で使用可能である両性基は、上記で定義された少なくとも1個のカチオン基および上記で定義された少なくとも1個のアニオン基を含む基を含む。
【0049】
本発明において用いられる有機フッ素湿潤剤中で使用可能である非イオン基は、親水性であるが、通常の農業用途のpH条件下ではイオン化しない基を含む。非イオン基は、xが1を超える−O(CH2CH2xOH、−SO2NH2、−SO2NHCH2CH2OH、−SO2N(CH2CH2H)2、−CONH2、−CONHCH2CH2OH、−CON(CH2CH2OH)2などの式を有することができる。こうした材料の例には、以下の構造
F(CF2CF2n−CH2CH2O−(CH2CH2O)m−H
の材料が挙げられ、式中、nは2〜8、mは0〜20である。
【0050】
他の有機フッ素湿潤剤には、例えば、米国特許第2764602号、第2764603号、第3147064号および第4069158号に記載のカチオン性フッ素ケミカルが含まれる。そうした両性有機フッ素湿潤剤には、例えば、米国特許第2764602号、第4042522号、第4069158号、第4069244号、第4090967号、第4161590号および第4161602号に記載の両性フッ素ケミカルが含まれる。そうしたアニオン性有機フッ素湿潤剤には、例えば、米国特許第2803656号、第32255131号、第3450755号および第4090967号に記載のアニオン性フッ素ケミカルが含まれる。
【0051】
ファイバの表面を改質する方法は無数にある。排水を促進するファイバを使用して濾材を製造できる。ファイバの製造中、濾材の製造中または後処理として濾材の製造後に処理を施用できる。接触角を増加させるフッ素ケミカルやシリコーン含有ケミカルなどの膨大な処理材料が入手可能である。一例としては、8195などのDuPont Zonylフッ素ケミカルがある。濾材中に組み込まれた膨大なファイバを処理してそれらの排水能力を増強することができる。ポリエステル、ポリプロピレンまたは他の合成ポリマーからなる2成分ファイバを処理することができる。ガラスファイバ、合成ファイバ、セラミックまたは金属ファイバも処理することができる。本出願人らは、DuPont#8195、#7040および#8300など、様々なフッ素ケミカルを利用している。この濾材グレードは、50重量%の長さ6mmにカットされたDuPont 271P2成分ファイバ、40重量%の6mmにカットされたDuPont Polyester 205 WSDおよび10質量%の6mmにカットされたOwens Coming DS−9501−11W Advantexからなる。この濾材グレードは、ファイバの分布および濾材の一様性を最適化した傾斜ワイヤ上で湿式プロセスを使用して製造された。この濾材は、一過性の湿潤剤(イソプロピルアルコール)を組み込んだZonylとDI水との希薄な混合物により濾材またはエレメント形態中で後処理される。処理し、ラップされたエレメントパックを乾燥させ、240Fで硬化させて液体を除去し、フッ素ケミカルを賦活した。
【0052】
こうした材料の例としては、DuPont Zonyl FSNおよびDuPont Zonyl FSO非イオン性界面活性剤がある。本発明のポリマー中で使用できる添加剤の他の態様は、次の一般構造式CF3(CX2n−アクリレートを有する3MのScotchgard材料など、低分子量フルオロカーボンアクリレート材料を含み、式中、Xは、−Fまたは−CF3、nは1〜7である。
【0053】
以下の表は、本発明の層の有用なパラメータを示す。
【0054】
【表1-1】
【0055】
【表1-2】
【0056】
【表1-3】
【0057】
本出願人らは、濾材のファイバとファイバの間の内部結合を増強させる技術の改善策を見出した。2成分ファイバを使用してファイバ層を形成することができる。層を形成する間、液体樹脂を使用することができる。濾材の樹脂飽和プロセスでは、液体結合樹脂は濾材の外側に移動して濾材の内部ファイバが相対的に結合しないようにすることができる。プリーツ加工プロセスの間、未結合領域により、濾材の剛性および耐久性の低下が引き起こされ、製造時のスクラップが過剰にもたらされる。本発明では、2成分バインダファイバおよびホモポリマーバインダファイバを使用して濾材のファイバとファイバの間の内部結合を増強させた。2成分ファイバを共押し出しすると、断面内に2種の異なるポリマーが配置される;2成分バインダは、同心のシース/コア、偏心のシース/コアまたは並列などであり得る。
【0058】
本調査において使用された2成分ファイバは、同心のシース/コア:TJ04CN Teijin Ltd.(日本)2.2 DTEX×5mmシースコアPET/PETと、3380 Unitika Ltd.(日本)4.4 DTEXx5mmシースコアPET/PETである。
【0059】
ホモポリマーバインダファイバ3300は、130℃で粘着し、寸法が6.6DTEX×5mmである。TJ04CNおよび3380のシースの融点は、130℃であり、これらのバインダファイバのコアの融点は、250℃である。加熱すると、シースのファイバ成分が、溶融および拡散を開始し、それ自体がファイバマトリックス内で接着し、コアのファイバ成分が、濾材中に残留し、濾材の強度および可撓性を改善するために機能する。未加圧のハンドシートをDonaldsonにあるCorporate Media Labにおいて作製した。また、加圧ハンドシートをも作製し、150℃(302F°)で1分間加圧した。本発明の詳細な説明では、いくつかのコード、およびハンドシートの完成紙料パーセンテージ、および内部結合強度の試験結果を示す。結果により、Teijin およびUnitikaのバインダファイバが合成濾材中の内部結合強度を改善することが分かる。
【0060】
本調査では、8種の完成紙料配合物が創出された。以下は完成紙料配合物についての情報である。Johns Manville108BおよびEvanite710は、ガラスファイバである。Teijin TJ04CN、Unitika3380およびUnitika3300は、バインダファイバである。Polyester LS Code 6 3025−LSはMiniFibers,Inc.製造である。
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】
【表7】
【0067】
【表8】
【0068】
【表9】
【0069】
ハンドシート(手すきシート)手順には、個々のファイバの最初の秤量が含まれる。Emerhurst 2348の約6滴を水100ml中に入れて横に置いておく。冷たくて清浄な水道水約2ガロン(7.6リットル)をEmerhurst溶液3mlを含む5ガロン(19.0リットル)容器に入れて混合した。合成ファイバを加え、追加のファイバを加える前に少なくとも5分間混合した。Waringブレンダを水で満杯の1/2〜3/4まで満たし、70%硫酸3mlを加える。グラスファイバを加える。最も遅い速度で30秒間混合する。ペール中の合成ファイバに加える。5分間さらに混合する。バインダファイバを容器に加える。使用する前にドロップボックスを清浄にし、すすぐ。ハンドシートスクリーンを挿入し、第1の停止点まで満たす。プランジャ上で引っ張ることによりスクリーン下にトラップされた空気を除去する。完成紙料をドロップボックスに加え、プランジャにより混合し、排水する。真空スロットを用いてハンドシートを真空にする。加圧を必要としない場合、ハンドシートをスクリーンから取り外し、250で乾燥させる。
【0070】
100psi(689500Pa)で加圧されたハンドシート
上記の完成紙料配合物に基づいて2005年9月1日から2005年9月14日までに作製された加圧ハンドシートの物理データが以下である。ハンドシートは、100psi(689500Pa)で加圧された。
【0071】
【表10】
【0072】
【表11】
【0073】
【表12】
【0074】
【表13】
【0075】
Unitika 3300を含まないハンドシートを作製した。実施例6#1および6#2の結果により、Unitika 3300を含まないハンドシートは、結合強度が十分でないことが分かった。
【0076】
内部結合データにより、結合強度は、完成紙料中Unitika 3300が15〜20%存在する場合に最善であることが分かる。
【0077】
実施例4#1、4#2、7#1、7#2、8#1および8#2の結果より、ハンドシート中の内部結合強度の創出においてUnitika 3300は、TeijinTJ04CNおよびUnitika3380に比較してよりよい成果をもたらすことが分かる。
【0078】
【表14】
【0079】
未加圧ハンドシート
試料4#3および4#4の2種のハンドシートを加圧なしで作製した。写真乾燥機中で乾燥させた後、試料をオーブン中に300F°で5分間入れた。
【0080】
【表15】
【0081】
試料4#1および4#2(加圧ハンドシート)と比較して、非加圧試料4#3および4#4は、内部結合強度がはるかに低かった。
【0082】
50psi(344750Pa)で加圧されたハンドシート
2種のハンドシート試料4#5および4#6を作製し、50psi(344750Pa)で加圧した。以下にハンドシートの物理特性がある。
【0083】
【表16】
【0084】
実施例4#1〜4#6の結果より、バインダは、加圧すると、より効果的であることが分かる。
【0085】
加圧および飽和させたハンドシート
実施例4#7および6#3の2種のハンドシートを作製した。最初にハンドシートを写真乾燥機内で乾燥し、次いで乾燥樹脂基準でRhoplex TR−407(Rohm&Haas)95%とCymel481(Cytec)5%の溶液中で飽和させた。次いで、ハンドシートを100psiで加圧し、試験した。以下は飽和ハンドシートの物理特性である。結果により、樹脂溶液が内部結合強度を減少させ得ることが分かる。
【0086】
【表17】
【0087】
結果により、Teijin TJ04CN、Unitika3380およびUnitika3300バインダファイバが、合成濾材中の内部結合強度を改善し、Unitika3300がバインダファイバの中で最もよい効果をもたらすことが分かる。Unitika3300を含まないハンドシートは、内部結合強度が不十分であった。ハンドシートは、完成紙料中Unitika3300が15〜20%存在する場合結合強度が最善であった。加圧ハンドシートは、非加圧ハンドシートより内部結合強度が高かった。ラテックス樹脂は、ポリエステルファイバに対して内部結合強度をもたらさない。ラテックス樹脂は、バインダファイバと一緒に使用できるが、バインダファイバは、ラテックス樹脂がない場合により効果的な内部結合強度をもたらす。
【0088】
本発明のシート濾材は通常、製紙プロセスを使用して作製される。こうした湿式プロセスは、特に有用であり、多数のファイバ成分は、水性分散液加工用として設計されている。しかし、本発明の濾材は、乾式加工用に適合化された類似の成分を使用する乾式プロセスによって作製することができる。湿式シート製造において使用される機械には、手動シート装置、Fourdrinier製紙機械、円筒状製紙機械、傾斜製紙機械、組合せ製紙機械、および適切に混合された紙を取込み、完成紙料成分の1層または複数層を形成し、流体水性成分を除去して湿潤シートを形成できる他の機械が含まれる。材料を含むファイバスラリーは通常、混合されて比較的一様なファイバスラリーを形成する。次いでファイバスラリーを湿式製紙プロセスにかける。一旦、スラリーを湿式シートに成形すると、次いでこの湿式シートは、乾燥させ、硬化させてまたはそれ以外の加工により乾燥し、乾燥して透過性であるが実体のあるシート、濾材またはフィルタを形成することができる。十分に乾燥させ、濾材まで加工すると、シートは、通常、厚さが約0.25〜1.9ミリメートル、坪量が約20〜200または30〜150g・m-2である。商業規模のプロセスでは、本発明の2成分マットは、一般に、市販のFourdrinier、ワイヤシリンダ、Stevens Former、Roto Former、Inver Former、Venti Former、傾斜Delta Former機械などの製紙機械を使用することにより加工される。好ましくは、傾斜Delta Former機械が利用される。本発明の2成分マットは、例えば、パルプおよびガラスファイバのスラリーを形成し、混合タンク内でそのスラリーを合わせることにより調製できる。プロセスにおいて使用される水の量は、使用装置のサイズに応じて変えることができる。完成紙料は、そこで脱水される通常のヘッドボックス内を通過させ、吸引または真空により脱水して2成分不織布が形成される移動式ワイアスクリーン上に堆積させることができる。次いでこの布は、通常の手段、例えば、フラッドアンドエクストラクト法によりバインダでコートし;マットを乾燥させ、バインダを硬化させ、シート、濾材またはフィルタを熱で結合させる乾燥セクションを通過させることができる。得られたマットは、大きなロール内に集めることができる。
【0089】
濾材は、熱結合中に湿潤組成物を保持する型枠を使用して、実質的に平面状のシートを形成したり、または様々な幾何学的形状を形成したりすることができる。本発明の濾材ファイバには、ガラス、金属、シリカ、ポリマーおよび他の関連ファイバが含まれる。成型濾材を形成する場合、各層またはフィルタは、ファイバを水系中に分散させ、真空の助けによりマンドレル上にフィルタを形成することにより形成される。次いで形成された構造体を乾燥させ、オーブン中で結合させる。スラリーを使用してフィルタを形成することにより、このプロセスは、管状、円錐状、楕円シリンダなど、数種の構造体を形成するための可撓性を提供する。
【0090】
本発明によるある種の好ましい構成には、フィルタ構造全体において一般的に定義されるような濾材が含まれる。こうした使用のための好ましい構成の一部は、一般に長手方向に、すなわち、円筒状パターンの長手軸と同じ方向に延伸するプリーツを有する円筒状でプリーツ付の配置においてアレンジされた濾材を備える。こうした構成に対しては、濾材は、通常のフィルタと同様に、末端キャップ内に埋め込むことができる。こうした構成は、典型的な通常の目的のために必要であれば上流ライナおよび下流ライナを備えることができる。透過率は、水柱0.5インチ(0.0127m)の圧力降下で濾材中を流れる空気の量(ft3・min-1−ft-2またはft・min-1)に関するものである。一般に、この用語が使用されるような透過率は、Frazier Precision Instrument Co.Inc.,Gaithersburg,Marylandから入手できるFrazier Permeability Testerを使用してASTM D737に従ってFrazier Permeability Testにより、またはAdvanced Testing Instruments Corp (ATI),243 East Black Stock Rd.Suite 2,Spartanburg,So.Carolina 29301.(864)989−0566.www.aticorporation.com.から入手できるTexTest 3300または TexTest 3310により評価される。本開示でいう所の細孔径とは、Pores Materials,Inc.,Cornell University Research Park,Bldg.4.83 Brown Road,Ithaca,new York 14850−1298,1−800−825−5764,www.pmiapp.com.から販売されているModel APP 1200 AEXSCのような毛細管流ポロメータ装置を使用して求められる平均流れ細孔直径を意味する。
【0091】
本明細書で特徴付けられているタイプの好ましいクランクケース通風フィルタは、湿式濾材を備える少なくとも1つの濾材ステージを含む。湿式濾材は、湿式加工法を使用してシート形態に形成され、次いでフィルタカートリッジの上/中に設置される。通常、湿式濾材シートは、便利なカートリッジにおいて、積層され、ラップされた、またはコイル化された濾材ステージとして、通常多層において、例えば、管状形態において、少なくとも使用される。使用する場合、便利なカートリッジは、好都合な排水のために垂直に配向させた濾材ステージを用いて設置される。例えば、濾材が、管状形態である場合、濾材は、通常、一般に垂直に延伸する長手方向の中心軸によって配向させられる。
【0092】
示したように、多重ラッピングまたはコイリングからの多層を使用できる。最初に、第1のタイプの湿式濾材の1つまたは複数の層を施用し、次いで異なる第2のタイプの濾材の1つまたは複数の層(通常湿式濾材)を施用することにより、濾材ステージにおいて傾斜をもたらすことができる。通常、傾斜をもたらす場合、傾斜には、効率の違いから選択される2種の濾材タイプを使用することが関与する。これは、以下でさらに議論される。
【0093】
本明細書では、濾材ステージを形成するのに使用される濾材シートの定義と、全体の濾材ステージ自体の定義とを区別することが重要である。本明細書では、用語「湿式シート(wet laid sheet)」、「濾材シート(media sheet)」またはその変形体は、フィルタ中の総濾材ステージの全体としての定義と異なり、フィルタ中の濾材ステージを形成するのに使用されるシート材料を指すのに使用される。これは、以下の説明の内のあるものから明らかであろう。
【0094】
第2に、濾材ステージは、主として合体/排液用、合体/排液と微粒子濾過の両方用または主として微粒子濾過用であり得ることを理解することが重要である。本明細書における最も重要なタイプの濾材ステージは、少なくとも合体/排液用として使用される。但し、これらは、通常、微粒子除去機能をも持ち、合体/排液と固体粒子除去の所望の効率との両方がもたらされる全体的な濾材ステージの部分を備えることもできる。
【0095】
上記の実施例の構成では、任意選択の第1ステージおよび第2ステージは、示した構成において説明された。本詳細説明による湿式濾材は、両方のステージで利用できる。しかし、通常、この濾材は、示した構成において管状濾材ステージを形成するステージで利用される。本開示による材料を使用する一部の例では、図と連携した上記詳細説明の任意選択の第1ステージとして特徴付けられる濾材の第1ステージは、有利には全く避けることができる。
【0096】
フィルタ中のステージを形成するのに使用される湿式シートの濾材組成物は、計算された細孔径(X−Y方向)が少なくとも10μm、通常少なくとも12μmである形態において提供される。細孔径は、通常、60μm以下、例えば、12〜50μmの範囲内、通常15〜45μmである。濾材は、DOP効率%(0.3μm粒子に対して10.5fpmで)が3〜18%の範囲内、通常5〜15%であるように配合される。この濾材は、本明細書で提供された一般詳細説明に従って、前記シート内のフィルタ材料の総重量に対して、少なくとも30重量%、通常少なくとも40重量%、多くの場合少なくとも45重量%、通常45〜70重量%の範囲内の2成分ファイバ材料を含むことができる。この濾材は、シート内のファイバ材料の総重量に対して、平均の最大断面寸法(平均直径は円である)が少なくとも1μm、例えば、1〜20μmの範囲内である第2ファイバ材料の30〜70重量%(通常、30〜55%)を占める。8〜15μmである例もある。平均の長さは、通常、1〜20mm、多くの場合、定義されたように1〜10mmである。この第2ファイバ材料は、ファイバの混合物でもよい。通常、ポリエステルおよび/またはグラスファイバが使用される。但し、代替品も可能である。通常および好ましくは、ファイバシート(および得られた濾材ステージ)は、2成分ファイバ内に含まれるバインダ材料以外の追加のバインダを含まない。追加の樹脂またはバインダが存在する場合、好ましくは、総ファイバ重量に対して約7重量%以下、より好ましくは総ファイバ重量に対して3重量%以下で存在する。通常および好ましくは、湿式濾材は、少なくとも3,000平方フィート当り20ポンド(9kg/278.7平方メートル)、通常、3,000平方フィート当り120ポンド(54.5kg/1278.7平方メートル)以下の坪量を目標にして作製される。通常、3,000平方フィート当り40〜100ポンド(18kg〜45.4kg/278.7平方メートル)の範囲内で選択される。通常および好ましくは、湿式濾材は、1分当り40〜500フィート(12〜153メートル/分)、通常1分当り100フィート(30メートル/分)のFrazier透過率(1分当りフィート)を目標にして作製される。約40ポンド/3,000平方フィート〜100ポンド/3,000平方フィート(18〜45.4kg/278.7平方メートル)のオーダーの坪量に対して、通常の透過率は、1分当り約200〜400フィート(60〜120メートル/分)である。0.125psi(8.6ミリバール(861.8Pa))でフィルタ内の記載された濾材ステージを後に形成するのに使用される湿式濾材シートの厚さは、通常、少なくとも0.01インチ(0.25mm)、多くの場合約0.01インチ〜0.06インチ(0.45〜1.53mm)のオーダー、通常、0.018インチ〜0.03インチ(0.45〜0.76mm)である。
【0097】
2成分ファイバと他のファイバの配合物を含む、本明細書で提供された一般定義に従う濾材は、図と連携して上記で一般的に説明されたようなフィルタにおいて任意の濾材ステージとして使用できる。通常および好ましくは、それは、管状ステージを形成するのに利用される。こういう仕方で使用される場合、それは、通常、多層、例えば、多くの場合少なくとも20層、通常20〜70層におけるフィルタ構造体の中心コアの周りにラップされる。但し、代替品も可能である。通常、ラッピングの深さの全長は、所望の全効率に応じて、約0.25〜2インチ(6〜51mm)、通常、0.5〜1.5インチ(12.7〜38.1mm)である。全効率は、層の数および各層の効率に基づいて計算できる。例えば、それぞれの効率が12%である2層の湿式濾材を含む濾材ステージに対して、0.3μmDOP粒子が1分当り10.5フィート(3.2m/min)での効率は、22.6%、すなわち、12%+0.12×88である。
【0098】
濾材ステージにこの方法で測定された全効率として少なくとも85%、通常90%以上を提供するために、最終濾材ステージにおいて通常十分な濾材シートが使用される。95%以上の効率であることが好ましい例もある。本文脈では、用語「最終濾材ステージ(final media stage)」とは、湿式濾材のシートのラップまたはコイルから得られるステージを指す。
【0099】
クランクケース通風フィルタでは、12〜80μmの範囲内の細孔径の計算値が一般的に有用である。通常、細孔径は、15〜45μmの範囲内である。図面において特徴付けられた設計に対して、混入した液体を含むガス流を最初に受ける濾材部分、すなわち、管状濾材構造体の内側表面に隣接する部分は、少なくとも0.25インチ(6.4mm)の深さにわたり、平均細孔径が少なくとも20μmである場合が多い。これは、この領域では、合体/排液のより大きな最初のパーセンテージが行われるからである。合体性排液があまり生じない外側の層では、固体粒子をより効率的に濾過するためのより小さい細孔径が望ましい場合がある。本明細書で使用される場合の用語X−Y細孔径おびその変形体は、濾材中のファイバ間の理論距離を指すことを意味する。X−Yは、濾材厚さであるZ方向に対する表面方向を指す。計算には、濾材内のファイバすべてが、濾材の表面に平行に整列し、等間隔であり、ファイバの長さに垂直な断面内で見た場合正方形として配列されていることが仮定されている。X−Y細孔径は、この正方形の対向するコーナー上のファイバ表面間の距離である。濾材が、様々な直径のファイバからなる場合、ファイバのd2平均が、直径として使用される。d2平均は、直径の二乗の平均の平方根である。クランクケース通風フィルタ内の問題にしている濾材ステージが、7インチ(178mm)未満の総垂直高さである場合、細孔径の計算値が好ましい範囲の大きい方の限度、通常30〜50μmであることが有用であり;フィルタカートリッジの高さが、大きい方の限度、通常7〜12インチ(178〜305mm)である場合、小さい方の限度の細孔径、約15〜30μmは、有用である場合があることが分かった。この理由は、より高いフィルタステージは、合体中、より高い液体ヘッドをもたらし、これにより、排液中に重力で、合体した液体を、強制的により小さい細孔中を通して下方に流すからである。当然のことながら、より小さい細孔により、より高い効率およびより少ない層が可能になる。当然のことながら、同じ濾材ステージが、様々なフィルタサイズにおいて使用されるために、通常、少なくとも、最初の分離における合体/排液のために使用される湿式濾材の部分のために構築されている通常の運転では、約30〜50μmの平均細孔径が有用である。
【0100】
ソリディティは、ファイバが占める濾材の容積分率である。それは、単位質量当りのファイバ容積を単位質量当りの濾材の容積で除した比である。本開示による濾材ステージ、特に図と連携して上記したような構成における管状濾材ステージとして使用するのが好ましい通常の湿式材料は、0.125psi(8.6ミリバール(861.8Pa))でのソリディティパーセントが10%未満、通常8%未満、例えば6〜7%である。本開示による濾材積層体を作製するのに利用される濾材の厚さは、1平方インチの円形押さえを装填したAmes#3W(BCA Melrose MA)などのダイアルコンパレータを使用して通常測定される。全2オンス(56.7g)の重量を押さえにかけた。本開示による濾材構成を形成するためにラップまたは積層するのに使用可能な通常の湿式濾材シートは、厚さが、0.125psi(8.6ミリバール(861.8Pa))で少なくとも0.01インチ(0.25mm)、やはり0.125psi(8.6ミリバール(861.8Pa))で最高約0.06インチ(1.53mm)である。通常、厚さは、類似の条件下で0.018〜0.03インチ(0.44〜0.76mm)である。
【0101】
圧縮性は、ダイアルコンパレータを使用して行う2つの厚さ測定の比較であり、圧縮性は、全重量2オンス(56.7g)から9オンス(255.2g)(0.125psi〜0.563psiまたは8.6ミリバールから38.8ミリバール(861.8Pa〜3881.8Pa))までの厚さの相対的減少である。本開示によるラッピングにおいて使用可能である通常の湿式濾材(坪量約40ポンド/3,000平方フィート(18kg/278.7平方メートル)は、25%以下、通常12〜16%の圧縮性(0.125psiから0.563psiまで、すなわち8.6ミリバールから38.8ミリバール(861.8Paから3881.8Pa)までの変化パーセント)を示す。
【0102】
本発明の濾材は、湿式濾材の層またはシートの場合0.3μmの粒子に対して10.5フィート/分(3.2m/分)において好ましいDOP効率を有する。この要件により、濾材ステージに対して通常少なくとも85%、多くの場合90%以上、場合によっては95%以上の望ましい全効率を得るために、通常、多数の湿式濾材層が必要とされることが分かる。一般に、DOP効率は、10fpm(フィート/分)(3.0m/分)で濾材に挑む(challenge)0.3μmのDOP粒子(フタール酸ジオクチル)の部分効率である。TSIモデル3160 Bench (TSI Incorporated,St.Paul,Minnesota)を使用してこの特性を評価できる。濾材にチャレンジする前にDOPのモデル分散粒子をサイズ化し、中和する。湿式濾材は、追加のバインダの利用により強度を獲得する。しかし、これは、効率および透過率を含み、ソリディティを増加させる。したがって、上に示したように、本明細書での好ましい定義による湿式濾材シートおよびステージは、通常、追加のバインダを含まない、またはバインダが存在しても、総ファイバ重量の7%以下、通常総ファイバ重量の3%以下のレベルである。4つの強度特性:すなわち、剛性、引張り強度、耐圧縮性、および折畳み後の引張り強度は、一般に、濾材のグレードを定義する。一般に、2成分ファイバを利用し、ポリマー性バインダを避けると、所与のまたは類似の耐圧縮性と共により低い剛性、ならびに良好な引張り強度および良好な折畳み後の引張り強度がもたらされる。折畳み後の引張強度は、濾材の取扱い、ならびに多数のクランクケース通風フィルタにおいて使用されるタイプのフィルタカートリッジの調製にとって重要である。縦方向引張り強度は、縦方向(MD)において評価される濾材の薄片の破壊強度である。Tappi494を参照する。折畳み後の縦方向引張り強度は、縦方向に対して180°試料を折り畳んだ後に行われる。引張り強度は、以下の試験条件の関数である:試料幅、1インチ(25.4mm);試料長さ、4インチギャップ(101.6mm);直径0.125インチ(3.2mm)のロッドの上で幅1インチ(25.4mm)の試料を180°折り畳み、そのロッドを除去し、試料上に10ポンド(4.54kg)のオモリを5分間置く。引張り強度を評価する;引張り速度−2インチ/分(50.8mm/分)。
【0103】
[実施例9]
実施例9、EX1051は、例えば、フィルタ内の濾材相として使用可能なシート材料であり、層において使用して、濾過全体の使用可能な効率をもたらすことができる。例えば、高さが4インチ〜12インチ(100〜300.5mm)である管状濾材構造体として使用する場合、この濾材は、十分に、効率よく排液する。この濾材は、こうした濾材積層体を生成するための多重ラッピングにおいて供給できる。この濾材は、以下のようなファイバ混合物、すなわち、50重量%の6mm長に切断されたDuPontポリエステル2成分271P;40重量%の6mm長に切断されたDuPontポリエステル205WSD;および10重量%の6mm長に切断されたOwens Corning DS−9501−11W Advantexグラスファイバから作製された湿式シートを備える。DuPont271P2成分ファイバは、平均ファイバ直径が約14μmである。DuPontポリエステル205WSDファイバは、平均ファイバ直径が約12.4μmである。Owens Corning DS−9501−11Wは、平均ファイバ直径が約11μmである。この材料は、坪量が約40.4lbs(18.3kg)/3,000平方フィート(278.7平方m)になるように作製された。この材料は、0.125psi(861.9Pa)において厚さが0.027インチ(0.069cm)、0.563psi(3881.9Pa)で0.023インチ(0.058cm)であった。こうして、0.125psii(861.9Pa)から0.563psii(3881.9Pa)までの全パーセント変化(圧縮性)は、わずか14%であった。1.5psii(10342.5Pa)で、材料の厚さは0.021インチ(0.053cm)であった。材料のソリディティは、0.125psi(861.9Pa)で6.7%であった。透過率(frazier)は、1分当り392フィート(119.5m)であった。MD折畳み引張り強度は、2.6ポンド/インチ幅(0.46kg/cm幅)であった。X−Y方向の細孔径の計算値は、43μmであった。0.43μm粒子につき、10.5フィート/分(3.2m/分)のDOP効率は、6%であった。
【0104】
[実施例10]
実施例10、EX1050は、50重量%の6mm長に切断されたDuPontポリエステル2成分271Pと、50重量%のLauscha B50Rマイクロガラスファイバとを含むファイバ混合物から作製された。マイクロガラスファイバは、長さが約3〜6mmのオーダーであった。今回も、DuPontポリエステル2成分271Pは、平均直径が14μmであった。Lauscha B50Rは、平均直径が1.6μm、d2平均が2.6μmであった。
【0105】
試料は、坪量が約38.3lbs(17.4kg)/3,000平方フィート(278.7平方m)になるように作製された。濾材は、0.125psi(861.9Pa)において厚さが0.020インチ(0.051cm)、0.563psi(3881.9Pa)で0.017インチ(0.043cm)であった。こうして、0.125psi(861.9Pa)から0.563psi(3881.9Pa)までのパーセント変化は、15%、すなわち、圧縮性は15%であった。1.5psi(10342.5Pa)で、試料は、厚さが0.016インチ(0.04cm)であった。0.125psi(861.9Pa)で測定された材料のソリディティは、6.9%であった。材料の透過率は、約204フィート/分(62.2m/分)であった。縦方向折畳み引張り強度は、3.9ポンド/インチ幅(0.7kg/cm幅)と測定された。X−Y方向の細孔径の計算値は、18μmであった。0.3μm粒子に対して、10.5フィート/分(3.2m/分)でのDOP効率は、12%であった。濾過を改善するための層または複数の層として使用する場合、この材料は効果的になるはずである。そのより高い効率のために、それは、濾材において高効率を生じるために単独または多層において使用できる。
【0106】
[実施例11]
実施例11、EX1221は、例えば、フィルタ内の濾材相として使用可能なシート材料であり、層において使用して、濾過全体の使用可能な効率をもたらすことができる。この材料は、実施例9または10のいずれよりも排液が十分でないが、効率がはるかに高い。それは、捕集速度がより小さく、エレメント構造体として例えば10インチのより高いプリーツ高のプリーツ構造体が可能であるミスト用途に対して有用である。この濾材は、50重量%の6mm長に切断されたDuPontポリエステル2成分271Pと、12.5重量%のLauscha B50Rマイクロガラスファイバと、37.5重量%のLauscha B26Rとを含むファイバ混合物から作製された。マイクロガラスファイバは、長さが約3〜6mmのオーダーであった。今回も、DuPontポリエステル2成分271Pは、平均直径が14μmであった。Lauscha B50Rは、平均直径が1.6μm、d2平均が2.6μmであった。
【0107】
試料は、坪量が約78.8lbs(35.8kg)/3,000平方フィート(278.7平方m)になるように作製された。濾材は、0.125psi(861.9Pa)において厚さが0.050インチ(0.127cm)、0.563psi(3881.9Pa)で0.039インチ(0.99cm)であった。こうして、0.125psi(861.9Pa)から0.563psi(3881.9Pa)までで変化したパーセントは、22%、すなわち、圧縮性は22%であった。1.5psi(10342.5Pa)で、試料は、厚さが0.035インチ(0.089cm)であった。0.125psi(861.9Pa)で測定された材料のソリディティは、5.6%であった。材料の透過率は、約68フィート/分(20.7m/分)であった。縦方向折畳み引張り強度は、6.8ポンド/インチ幅(1.2kg/cm幅)と測定された。X−Y方向の細孔径の計算値は、16μmであった。0.3μm粒子に対して10.5フィート/分(3.2m/分)でのDOP効率は、26%であった。濾過を改善するための層または複数の層として使用する場合、この材料は効果的になるはずである。そのより高い効率のために、それは、濾材における高効率を達成するために単独または多層において使用できる。
【0108】
接触角を増加させることなど、濾材中のファイバの表面特徴を改変して親水性を増加させることにより、水との結合、および濾材の排液能力、およびしたがってフィルタの性能(圧力降下の減少および質量効率の改善)が増強されるはずである。例えば、ミストフィルタやその他のものなどの低圧フィルタ用(終端圧力降下1psi未満)として使用される濾材の設計において、様々なファイバが使用される。ファイバの表面を改変する一方法は、フルオロケミカルまたはシリコーン含有材料などの表面処理剤を、濾材の0.001〜5重量%または約0.01〜2重量%で施用することである。本出願人らは、2成分ファイバと、追加の樹脂バインダを含む、および含まない合成、セラミック、金属ファイバなどの他の第2ファイバとを、使用時約0.001〜7重量%含むことができる湿式層中のファイバの表面特徴が改変されることを期待する。得られた濾材は、厚さが一般に0.05インチを超え、多くの場合約0.1〜0.25インチ(0.25〜0.64cm)であるファイバエレメント構造体中に組み込まれるはずである。この濾材は、XY細孔径が従来の空気濾材より大きく、一般に10μmを超え、多くの場合約15〜100μmであり、より大きなサイズのファイバ、一般に6μmを超えるファイバからなるであろう。但し、ある場合には、効率を増強するために細いファイバを使用できる。表面改変剤を使用することにより、無処理濾材より小さいXY細孔径を有する濾材の構築が可能になるはずであり、それにより、細いファイバの使用により効率が増加し、濾材の厚さが減少してよりコンパクトなエレメントになり、エレメントの平衡時の圧力降下が減少する。
【0109】
ミスト濾過の場合、系は、集められた液体を排出するように設計されなければならない;そうでないと、エレメントの寿命は不経済にも短い。前置フィルタおよび一次エレメント両方の中の濾材は、液体が濾材から排出できるような位置に置かれる。これら2つのエレメントの主要な性能特性は、最初および平衡時の部分効率、圧力降下および排液能力である。濾材の主要な物理特性は、厚さ、ソリディティおよび強度である。
【0110】
エレメントは、通常、垂直に配列されており、これにより、フィルタの排液能力が増強される。この方向では、任意の所与の濾材組成物は、XY細孔径、ファイバの配向、および接触角として測定される、液体とファイバ表面との相互作用の関数である平衡液体高さを示す。濾材中の液体の収集により、濾材からの液体の排出速度トバランスする点まで高さが増加する。排出液体によりふさがれた濾材のすべての部分は、濾過のために利用できないので、圧力降下が増加し、フィルタ全体の効率が減少する。したがって、液体を保持するエレメントの部分を最小にすることが有利である。
【0111】
排液速度に影響する3種の濾材因子、すなわち、XY細孔径、ファイバの配向、および排出される液体とファイバ表面との相互作用はすべて、改変して液体によりふさがれる濾材の部分を最小にすることができる。エレメントのXY細孔径は、濾材の排液能力を増強するために増加させるすることができるが、この手法は、濾過に利用可能なファイバの数を減少させ、したがってフィルタの効率を減少させる影響がある。比較的大きいXY細孔径が必要とされるので、目標の効率を実現するために、比較的厚いエレメント構造体、通常、0.125インチ(0.368cm)を超えるものを必要とする場合がある。ファイバは、濾材と垂直方向に配向させることができるが、この手法は、製造のシナリオにおいて実現するのが困難である。排出される液体とファイバ表面の相互作用を改変して排出速度を高めることができる。本発明の開示によりこの手法が支持される。
【0112】
一用途、すなわち、クランクケース濾過用途では、小さい油粒子のミストが、捕捉され、エレメント内に集まり、実際にエレメントから排出されてエンジンの油貯めに戻される。ディーゼルエンジンのクランクケース吸排気管上に設置された濾過システムは、多重エレメントと、一般に5μmを超える大粒子を除去する前置フィルタと、残留汚染物質全体を除去する主フィルタとからなり得る。主エレメントは、濾材の単一層または多層からなり得る。各層の組成を変えて効率、圧力降下および排液性能を最適化することができる。
【0113】
濾過システムのサイズに制約があるために、前置および主エレメントは、部分効率が平衡するように設計しなければならない。平衡部分効率は、あるエレメントが収集に等しい速度で液体を排出するようになった時のそのエレメントの効率として定義される。3種の性能特性、すなわち、初期および平衡部分効率、圧力降下および排液能力は、最適性能を実現するためのエレメント設計とバランスさせられる。したがって、一例として、高い液体の捕集環境中にある短いエレメントは、比較的速やかな速度で排液するように設計しなければならない。
【0114】
空間要件と結びついた濾過性能(比較的低い圧力降下、高効率および排液能力)は、比較的厚い、目の粗い濾材からなる短いエレメントを必要とする。一例として、小さい換気エレメントは、IDが2インチ(5.1cm)で厚さが0.81インチ(2.06cm)である濾材の垂直に位置する円筒である。濾過に利用可能な濾材の高さは、わずか4.72インチ(11.99cm)である。
【0115】
様々なエレメント構造が、評価されている。前置フィルタは、乾式のロフトが高いポリエステル濾材の2層からなる.主エレメントは、利用可能なOD寸法に応じて42〜64層である、EX1051の多重ラップからなる。エキスパンドメタルにより隔てられたEX1051の32ラップとEX1050の12ラップなどの構造体が評価されている.様々な坪量を使用して等価なエレメント厚さを実現することができる。エレメントは、標準エンジンの吹抜けフィルタハウジングの逆フロー(インサイド−アウトからの流れを有する円筒エレメント)において試験されている。ハウジングを改変すると、油の排出が促進されることが予測される。主エレメントが内部ラップであり得ることも想像される。乾式VTF、2成分ファイバを利用する他の乾式濾材グレードの使用、湿式プロセスを使用するファイバの他の組合せなど、他の前置および主エレメント濾材構造が予期される。
【0116】
高さ制限は厳しくないが、濾材の排液速度が主たる問題である用途において、この同じ手法を使用することができる。一例として、工業空気濾過では、機械工具切断において使用される冷却流体から発生するミスト粒子を集める濾材が利用される。この場合、垂直方向に位置する濾材の高さは、10インチ(25.4cm)から30インチ(76.2cm)を超えるものまである。したがって、より小さいXY細孔径を使用できるが、促進された排液により、エレメント、平衡効率および圧力降下の性能が改善される。本出願人らは、第2の濾材グレードを評価している。濾材グレード、EX1050は、50質量%の6mm長に切断されたDuPontポリエステル2成分271Pと、50質量%のLauscha B50Rマイクロファイバガラス(添付の濾材物理定数を参照されたい)とからなる。細いマイクロファイバガラスを組み込む濾材の追加グレードも評価されている。
【0117】
ファイバサイズと、表面改変と結びついたXY細孔径をもたらすソリディティとのある組合せが優れた性能をもたらし、一方はるかに小さいXY細孔径が不十分な性能をもたらすことが予想される。
【0118】
濾材の性能が、エレメント形態において評価された。約42ラップである、多重ラップのEX1051−40が、中心コアのまわりに巻かれた。太いポリエステルファイバと大きな細孔とからなる乾式ラテックス含浸濾材である2層の前置フィルタEN0701287を、円として切り出し、中心コアの1つの端部に置いた。両方の端部をつぼの中にいれ、チャレンジ空気が、前置フィルタ、次いでラップされたコアの内部、および濾材に向かい、円筒の外側に出るように、エレメントをハウジング内に位置させた。
【0119】
チャレンジ油であるMallinckrodt N.F.6358鉱油は、Laskinおよび/またはTSIアトマイザを使用して創出される。ノズル数と空気圧の両方を変えて粒子を発生させ、質量流を維持する。LaskinとTSIアトマイザの間の質量比2/1を生成させて小および中サイズのCCVエレメントを評価する.両方のノズルを使用してディーゼルエンジンクランクケース通風孔において現れる期待されている粒子分布に合致させる。
【0120】
エレメント評価を、如何なる予備浸漬もなしで高/高試験条件で開始してより悪い場合のフィールド条件をモデル化した。運転の24時間ごとに、質量バランスをとってエレメントの効率を求めた。排出される油の質量が捕捉される油の質量に等しい(平衡の95%以上)場合に定義される平衡をエレメントが実現するまで流れおよび油の供給速度条件は維持される。次いで、圧力降下/流れ曲線は、様々な流れにおいてDPを得ることにより得られる。
【0121】
低い流れおよびフラックス下(2cfm(0.06m3/min)および7.4gm/hr/平方フィート)で、未処理EX1051−40濾材(40lb(18.2kg)/3,000平方フィート(278.7平方m)の約42ラップ)を利用する小型ディーゼルエンジンクランクケース通風エレメント(ID:水2インチ(5.1cm)、OD:3.62インチ(9.19cm)、濾材高5.25インチ(13.33cm))に対する平衡圧力降下は、水柱1.9インチ(4.82cm)であった.平衡質量効率は92.7%であった。フルオロケミカルであるZonly7040約2.5%により処理され、等価なエレメントを構築するのに使用された濾材は、水柱2.7インチ(6.8cm)の平衡圧力降下を示したが、質量効率は98.8%であった。
【0122】
【表18】
【0123】
本発明を、具体的なその実施形態と関連させて説明したが、本発明は、さらなる改変形態が可能であり、本出願は、一般に、本発明の原理に従い、かつ本発明に係わる技術分野内の周知または慣習の実務に伴うような本開示からの乖離、および本明細書でこれまで説明した基本的な特徴に適用できるような本開示からの乖離、および添付の特許請求の範囲に従うような本開示からの乖離を含む、本発明の任意の変形形態、使用または適合形態をカバーすることが意図されていることを理解されたい。