(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記結合凸部の第2リンクに接するラバーシールが、結合凸部の長手方向の全区間のうち、一部の区間に設けられ、前記結合凸部のラバーシールが設けられた区間を除いた残りの区間に、第2リンクとの摩擦低減のための突出部が突設されて備えられることを特徴とする請求項2に記載の車両用エアクリーナー。
前記ロッキング手段は、ドアの回転位置によって、選択的なドアロック/ロック解除を行うように、ケース側面部と、前記ケース側面部を取り囲むドア側面部との間に構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用エアクリーナー。
前記ロッキング手段は、ドアを閉める時、前記閉位置まで閉められたドアを押して、さらに回転させた後、押し解除するワンタッチ操作により、ドアをロッキングさせることを特徴とする請求項1に記載の車両用エアクリーナー。
前記押し突起とロッキング突起は、ドアが閉位置よりもさらに押されたバックラッシュ区間で回転する間、ロッキングカムの側面を順次に押して、ロッキングカム及び回転体を一方向に回転させることを特徴とする請求項8に記載の車両用エアクリーナー。
前記押し突起は、ドアが閉位置で押される間、ロッキングカムの側面を押し、前記ロッキング突起は、ドアが閉位置で押された後、弾性部材により開方向に回転する間、ロッキングカムの側面を押すように形成されたことを特徴とする請求項9に記載の車両用エアクリーナー。
前記ロッキングカムは、ロッキング突起とのロッキングが行われる部分である凸状の突出端と、隣接した二つの突出端間に形成され、押し突起とロッキング突起とが押す部分である溝部と、から構成され、
前記ロッキング突起には、ロッキングカムの突出端に係止され、噛み合い方式によりロッキングが行われる係止部が形成されたことを特徴とする請求項8に記載の車両用エアクリーナー。
ドアが閉位置よりもさらに押されたバックラッシュ区間で回転する間、押し突起とロッキング突起は、ロッキングカムで互いに180°間隔の逆方向に位置した溝部を一つずつ順次に押して、ロッキングカム及び回転体を一方向に回転させることを特徴とする請求項13に記載の車両用エアクリーナー。
前記ロッキング突起は、ドアが開方向及び閉方向に回転する間に、ロッキング突起の長手方向の全区間のうち少なくとも一部がロッキングカムの回転を規制可能なロッキングカムの側方位置に位置するように長い形状を有することを特徴とする請求項15に記載の車両用エアクリーナー。
【背景技術】
【0002】
一般的に、エンジン用の吸気装置は、燃焼過程に必要な空気をエンジンに供給する装置であり、これは、エンジンに吸入される空気中の異物質を除去するエアクリーナーを含む。
【0003】
吸入空気には、大気中に含まれている汚れや微細な不純物が含まれているので、吸入空気をエンジンのシリンダに供給する時は、汚れや不純物を除去した状態で供給しなければならない。
【0004】
したがって、エンジンの燃焼過程に必要な吸入空気を浄化するエアクリーナーが取り付けられ、前記エアクリーナーは、上部ケースと下部ケースとの間に、フィルタエレメントが掛けられたり、挟まれたりする形態に固設された構成を有する。
【0005】
これによって、ダクトを介してケースの内部に導入された吸入空気が、内部のフィルタエレメントを通過した後、エアホースを介してエンジンに供給され、これによって、フィルタエレメントにより異物質が除去された吸入空気をシリンダに供給させて、エンジンの高出力を実現しつつ、エンジンの摩耗などを防止する。
【0006】
一方、エアクリーナーのフィルタエレメントは、周期的な掃除ないし交替が必要であるので、フィルタエレメントを容易に取り除け及び取り付け可能なエアクリーナーが要求されているところ、ケースの内部に、スライド方式によりフィルタエレメントを取り付け及び取り除け可能な引き出し式の構造が提示されたことがある。
【0007】
特許文献1及び2には、ケースを一々解体せずに、簡単に引き出し式によりエアクリーナーのフィルタエレメントを取り付け及び取り除け可能にして、フィルタエレメントの交替作業を容易に行うことが可能な構成が開示されている。
【0008】
しかし、特許文献1及び2のエアクリーナーは、フィルタエレメントを固定するための引き出し式の別途のフレーム(特許文献1:ハンドルが設けられたフレーム、特許文献2:引き出し式のケース)を用い、フィルタエレメントが取り付けられたフレームをケース(上下部ハウジングまたはケース)に固定するための固定手段を必要とする。
【0009】
また、フレームを用いる構造であるので、フィルタエレメントの交替時に作業工数が多いという短所を有するが、ケースからフレームを取り出した後、フレームからフィルタエレメントを取り除き、新たなフィルタエレメントをフレームに再び取り付けた後、フレームをケース内に押し込まなければならない。
【0010】
この過程において、特許文献2のエアクリーナーにおいては、固定手段である環状ホルダーの固定状態を解除し、交替後に再び固定する面倒な過程がさらに必要である。
【0011】
なお、フィルタエレメントの取り付け方向において、フィルタエレメントを所定の方向に取り付けなければならない方向性が存在するので、交替作業の便宜性が低下するという短所を有する。
【0012】
そして、特許文献3には、フィルタエレメントを含むフィルタアセンブリの交替作業を容易に行うように、リンク手段を用いたフレーム構造を有するエアクリーナーが開示されており、これは、ケースの出入口を開閉するドアと、前記ドアの回転動作に連動して、フィルタエレメントをケースに密着または解除させるリンク手段とを含む。
【0013】
また、ドアには、閉状態を維持するために、フック状のクランプが一体に成形されて備えられるが、前記クランプが上部ケースの係止部に締結されつつ、ドアが閉状態に維持される。
【0014】
また、フィルタアセンブリのフレームの外側面には、側方に突設される結合凸部と、前記結合凸部を取り囲むように長く設けられるゴム材質のガスケット(ラバーシール)とが備えられ、前記ガスケットがケースの内側面と水平リンクに密着されつつ、機密性を維持する。
【0015】
特許文献3のエアクリーナーにおいては、ドアを開ける場合、ケースに対するフィルタアセンブリの密着状態が解除されつつ、スライド方式によりフィルタアセンブリを容易に取り除くことができ、続いて、新たなフィルタアセンブリを、ケースに収納及びリンク手段に結合した後、ドアを閉めれば、自動的にケースにフィルタアセンブリが密着されつつ固定される。
【0016】
しかし、前記エアクリーナーにおいては、エンジンルームの温度が上昇する場合、プラスチック材質のクランプが熱により膨張して、係止部との締結力が低下し、その結果、振動などにより、ドアが開けられ、フィルタアセンブリの固定状態が解除されるという問題が生じている。
【0017】
また、クランプの係止を解除して、ドアを開ける過程が面倒であり(工数が多い)、結合凸部とガスケットとが複雑な結合構造を有するだけでなく、ガスケット(結合凸部の長手方向の全区間にわたって長く設けられる)と、ケースの内側面及びリンクとの間の摩擦が大きく、ドアを開ける時、ドアとリンクとを動かすことが困難である(スムーズでない感じがある)。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、添付した図面を参照して、本発明の望ましい実施形態について詳細に説明する。本明細書及び特許請求の範囲において使われた用語や単語は、通常的、または辞典的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者が自分の発明を最良の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義することができるという原則に基づいて、本発明の技術的思想に符合する意味及び概念として解釈されなければならない。
【0042】
したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明の最も望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想を全て代弁するものではないので、本出願の時点において、それらを代替可能な色々な均等物と変形例があることを理解しなければならない。
【0043】
図1は、本発明の実施形態によるエアクリーナーの組立斜視図であり、
図2は、本発明の実施形態によるエアクリーナーの分解斜視図であり、
図3は、本発明の実施形態によるエアクリーナーのフィルタアセンブリを示す底面斜視図である。
【0044】
また、
図4は、本発明の実施形態によるエアクリーナーにおいて、ドアが閉まる時、リンク手段及びフィルタアセンブリの状態を示すための図面であって、上部ケースを分離して示す斜視図である。
【0045】
また、
図5は、本発明の実施形態によるエアクリーナーにおいて、ロッキング手段の構成を示すためのドアの開状態の斜視図であり、
図6ないし
図15は、ドアの位置による作動状態を示す図面である。
【0046】
図示しているように、本発明の実施形態による車両用エアクリーナー100は、ケース110に収納されて、吸入空気中の異物質を除去するフィルタアセンブリ120と、フィルタアセンブリ120の収納空間、及び交替のための出入口を有するケース110と、ケース110の出入口を開閉するドア130と、ドア130の回転時に連動して、ケース110の内部に収納されたフィルタアセンブリ120をケース110に密着または密着解除させるリンク手段140と、ドア130に開方向への弾性復元力を作用させる弾性部材150(
図6参照)と、ドア130を閉位置でロッキングして固定する一方、閉位置のドア130を閉方向にさらに押す押し操作により、ドアロック状態を解除するロッキング手段160と、から構成される。
【0047】
前述した構成において、フィルタアセンブリ120は、フィルタエレメント121と、フィルタエレメント121を固定するフレーム122とを含み、フレーム122の側面部の上端には、側方に突設された結合凸部123が備えられる(
図3及び
図4参照)。
【0048】
前記結合凸部123は、側方に突出した構造にして、フレーム122の左右の両側面部に沿って前後に長く形成され、該フレームの結合凸部123の下面には、所定のサイズのラバーシール124が設けられ、ラバーシール124が設けられていない結合凸部123の下面の残りの区間には、突出部125が一体に成形されて備えられる。
【0049】
ラバーシール124及び突出部125が設けられるフレームの結合凸部123の下面は、ドア130が閉まる時、リンク手段140が接触及び支持する面、すなわち、フィルタアセンブリ120をケース110の内側面に密着固定させるために、後述するリンク手段140の第2リンク142が接触して押して支持するフレーム面となる。
【0050】
本発明において、ラバーシール及び突出部の改善された構造と、それによる作用効果については、ドア及びリンク手段の作動状態に係る部分があるので、以後の説明において詳細に述べる。
【0051】
ケース110は、締結手段により締結されて結合される上部ケース111と下部ケース112とから構成され、上部ケース111には、エアホースが連結される排出口115が形成され、下部ケース112には、ダクトが連結される吸入口114が形成される。
【0052】
ケース110の内部空間、すなわち、上部ケース111と下部ケース112とが形成する収納空間に、フィルタアセンブリ120がほぼ水平に配置されるように取り付けられて位置するが、これによって、ダクトを介して吸入された空気が、ケース110の内部のフィルタアセンブリ120を通過した後、エアホースを介してエンジンに供給され、吸入空気がフィルタアセンブリ120のフィルタエレメント121を通過する間、空気中の異物質が除去される。
【0053】
また、上部ケース111と下部ケース112の前面には、交替時にフィルタアセンブリ120の出入のための出入口が形成され、出入口を開閉するドア130が設けられる。
【0054】
前記ドア130は、下端のヒンジ結合部131を介して、ケース110の外側面に回転可能に結合され、下端のヒンジ結合部131を中心として上下回転しつつ、ケースの前面の出入口を開閉する。
【0055】
一方、ドア130とケース110との間には、両端部がドア130の内側面とケース110の内側面とに回転可能に結合され、ドアの回転動作に連動するリンク手段140が構成され、この時、同じ構成の二つのリンク手段140が、ケース110に収納されたフィルタアセンブリ120の左右の両側方に位置するように備えられる。
【0056】
この時、各リンク手段140は、下端部がケースの内側面に回転可能に結合される第1リンク141と、後端部が第1リンク141の上端部に回転可能に結合され、前端部がドア130の内側面に回転可能に結合される第2リンク142と、を含む(
図2及び
図4参照)。
【0057】
ここで、ケース110の内部の第1リンク141は、ケース側面部116に近接した位置で、ほぼ上下方向に長く配置され、ケース110の内部の第2リンク142は、ケース側面部116に近接した位置で、前後方向に長く配置されて、後端部は、第1リンク141に、前端部は、ドア130に回転可能に結合される。
【0058】
また、第2リンク142は、ドア130が閉まる時、フィルタアセンブリ120をケース110の内側面に密着させる役割を行うリンクであって、ケースの内部でほぼ水平方向に長く配置され、前端部が下方に折られた形状を有するところ、その折られた部分の下端がドア130に回転可能にヒンジ結合される。
【0059】
したがって、ドア130が開く場合には、第2リンク142がドアにより前方に引っ張られつつ、第1リンク141が第2リンク142によりケースとのヒンジ結合部を中心として前方回転を行い、ドア130が閉まる場合には、第2リンク142がドアにより後方に押されつつ、第1リンク141が第2リンク142によりヒンジ結合部を中心として逆方向の回転、すなわち、後方回転を行う。
【0060】
また、ドア130が開く場合、ほぼ水平に前後長く配置されていた第2リンク142が、ドアにより前方に引っ張られて、下方に傾きつつ下降し、逆に、ドアが閉まる場合、第1リンク141により後端部が支持されている第2リンク142が、ドアにより後方に押されると共に、再び上昇して水平状態になる。
【0061】
このようなリンク手段140は、ドア130の開閉動作に連動して駆動されつつ、ケース110内に収納されているフィルタアセンブリ120を上方に持ち上げたり、下げたりする機能を行い(第2リンクが結合凸部を介してフィルタアセンブリを支持する)、かつ、ドア130が閉まった状態で、フィルタアセンブリ120をケース110の内側面に密着して固定させる役割を行う。
【0062】
この時、上方に上昇する第2リンク142が、フィルタアセンブリ120のフレームの結合凸部123を持ち上げて、ケース110の内側面に密着させる。
【0063】
また、ドア130が開方向に回転して、第2リンク142が下降し始めれば、第2リンクが押していた力が解除されるので、フィルタアセンブリ120の密着固定状態は解除される。
【0064】
さらに説明すれば、本発明のエアクリーナー100において、ドア130が完全に開状態である時、ケース110の内部にフィルタアセンブリ120をスライド方式により挿入すれば、最初に挿入された状態では、フィルタアセンブリ120がケース110(下部ケース)の内部の係止面(フレームの下端部分が係止されて支持される面)に載置される。
【0065】
この状態で、ドア130が閉まれば(閉方向に回転すれば)、それに連動して上昇する第2リンク142の上部面が、フレームの結合凸部123の下面に接触し、この後、ドア130が閉まれ続けつつ上昇する第2リンク142が、フィルタアセンブリ120を上方に持ち上げる。
【0066】
ドア130の閉動作に連動して上昇する第2リンク142の上部面が、フレームの結合凸部123を上方に持ち上げつつ、フィルタアセンブリ120の全体を上昇させ、その時点から第2リンク142とフィルタアセンブリ120とが共に上昇する。
【0067】
続いて、ドア130が完全に閉状態になれば、第2リンク142がフレームの結合凸部123を上方に押す状態になり、フレームの上部面がケース110(上部ケース)の内側面(フレームの上端部分が係止される面)に密着固定され、これによって、フィルタアセンブリ120の位置が完全に固定される。
【0068】
また、ドア130が開いている間(開方向に回転する間)、第2リンク142が前方に引っ張られると共に下降するので、第2リンクにより支持されているフィルタアセンブリ120も、ケース110との密着固定状態が解除された後、少し下降する。
【0069】
この後、フィルタアセンブリ120の下部面(フレームの下部面)が、ケース110(下部ケース)の内部の係止面に先に接触し、続いて、ドア130がさらに開いている間、第2リンク142がフィルタアセンブリ120のフレームの結合凸部123から分離された後、ドアにより引っ張られつつ、さらに下降する。
【0070】
結局、ドア130が完全に開状態になれば、折れ部を含む第2リンク142の前端部がドアにより完全に引っ張られた状態で、ケース110の外部に突出し、この時、ユーザがフィルタアセンブリ120をケースから取り出すことができる状態になる。
【0071】
次いで、弾性部材150とロッキング手段160は、ドアの開閉のために、ドア130を一回押す操作のみでドアをロック/解除可能なワンタッチ操作方式を具現するための構成部であって、本発明のエアクリーナー100においては、ドア130のワンタッチ操作のみで、前記弾性部材150とロッキング手段160により、ドアロック及びロック解除、ドアオープン過程が自動的に行われ、このようなドアのワンタッチ操作方式は、ユーザの便宜性を向上させる。
【0072】
ここで、ワンタッチ操作方式は、閉状態のドア130を一回押してから離せば、ドアロックが解除され、ドアが自動的に開く一方、ドアを閉める時にも、所定の閉位置(後でロックとなる位置)を通過するように、ドアをさらに押してから離せば、ドアが自動的にロッキングされる方式を意味する。
【0073】
また、本発明において、ドアの開閉動作は、ケース110の出入口を開閉可能に、ドア130が回転する動作を意味する。
【0074】
また、ドアの閉位置とは、ドアがケースの出入口を閉めている所定の位置を意味するものであって、ドアの閉位置で、前記ロッキング手段によりロックが行われ、また、ロッキングされた状態で、別途の押し操作が加えられるまでは、ドアは閉位置にある。
【0075】
以下、本明細書において明確な説明のために定義する前記閉位置は、ロックが行われるドアの位置と共に、ロッキングされていない状態であっても、ロック位置と同じドアの位置を全て含むものであることを明らかにする。
【0076】
また、本発明のエアクリーナーは、ドアの開閉のために、ドアを閉位置でさらに押す操作が必要であり、以下、本明細書では、ドアの閉位置から最大に押し操作された位置までのドア回転可能区間を、バックラッシュ区間であると定義する。
【0077】
ワンタッチ操作過程の間、ドア130を閉位置でさらに押せば、ドアは、バックラッシュ区間で回転し、バックラッシュ区間で押し操作を解除した後に行われるドアの開方向の回転は、弾性部材150(
図5ないし
図15参照)の弾性復元力により、自動的に行われる。
【0078】
まず、弾性部材150は、ドア130に開方向への弾性復元力を作用させる部材であって、ドア130とケース110との間に設けられ、ドアを外力なしに開方向に自動回転させる弾性復元力を提供する。
【0079】
前記弾性部材150は、ドア130が自動的に開くようにする役割を行い、かつ、ドアが閉まる時、押し操作されたドアをバックラッシュ区間で閉位置まで復元回転させる役割を行う。
【0080】
前記弾性部材150は、ドア130の左右両側の各ヒンジ結合部131に取り付けられ、一端部と他端部とがそれぞれドア130とケース110とに固定されるコイルスプリングとなり、ドアが閉方向に回転する時、弾性復元力を有するように変形されていて、その弾性復元力により、外力作用または係止作用(ロッキング作用)が解除されたドアを開方向に回転させる。
【0081】
次いで、ロッキング手段160は、ドア130が閉まるように回転する時、閉位置のドアが開方向に回転しないように、ドアを自動的にロッキングして固定する一方、閉位置でロッキングされた状態のドアを押し操作する場合、ドアロックを自動解除するように構成される。
【0082】
前記ロッキング手段160は、ケース側面部116の外側面を取り囲むように形成されたドア側面部132と、前記ケース側面部116との間に構成されるが、同じ構成のロッキング手段が、ドアの左右の両側面部とケースの左右の両側面部との間に設けられる。
【0083】
各ロッキング手段160は、ドア側面部132の内側面に突設される突起161,162と、ロッキングカム164が一体に突設され、ケース側面部116の外側面に回転可能に取り付けられる回転体163と、から構成される。
【0084】
このような構成のロッキング手段160において、ドア130が回転した位置によって、前記突起161,162により、前記回転体163が選択的に回転、拘束及び拘束解除され、特に回転体163が閉位置にあるドア130の突起162により回転拘束された状態である時、ドアロックが行われる。
【0085】
前記突起161,162は、ロッキングカム164の側面に接触して、ロッキングカムを押すことで、回転体163を回転させる役割を行うと共に、設定された回転体163の特定の回転位置では、前記ロッキングカム164の側面に噛み合い方式によりロッキングされて、回転体163の回転を拘束すると共に、ドア130の位置を固定する役割を行う。
【0086】
望ましい実施形態において、前記突起は、ドア側面部132に形成された二つの突起、すなわち、ドアの回転時、ロッキングカム164の側面を押して、回転体163を回転させる押し突起161と、ドアの回転時、ロッキングカム164の側面を押して回転させる一方、ロッキングカム164の側面に噛み合い方式によりロッキングされるロッキング突起162と、から構成され、前記押し突起161とロッキング突起162は、ロッキングカム164を中心として対向した位置に配置されるように形成される。
【0087】
ロッキング突起162には、ロッキングカム164の突出端165が係止される係止部162aが形成され、これによって、ロッキング突起162の係止部162aにロッキングカム164の突出端165が挿入されて係止されることで、ロッキング突起とロッキングカムとの噛み合いが行われ、この時の噛み合いによって、ロッキングカム164及び回転体163がロッキング突起162により回転しないように拘束されると共に、ロッキング突起162がロッキングカム164にロッキングされる状態になる。
【0088】
押し突起161とロッキング突起162は、ドア130に形成される部分であるので、ドアの回転時、二つの突起がロッキングカム164を回転させるか、またはロッキング突起162のロッキングが行われるところ、ドアの回転に連動して、ロッキングカム164が形成された回転体163が回転するか、またはロッキングカム164とロッキング突起162とのロッキングが行われる。
【0089】
また、ロッキング突起162は、ドア130に形成される部分であるので、ロッキング突起162とロッキングカム164とのロッキングが行われれば、回転体163の回転が拘束されつつ、ドア130も回転が拘束されて固定されるので、ドアロック状態になる。
【0090】
また、ドアの位置によって、ロッキングカム164に対する押し突起161及びロッキング突起162の相対位置が異なり、かつ各突起がロッキングカムをスライド接触しつつ押すか、または突起とロッキングカムとの離隔ないしロッキングが選択的に行われる。
【0091】
ロッキングカム164は、凸状の突出端165と、凹状の溝部166とが形成された形状を有し、ドアの回転時、押し突起161とロッキング突起162とが溝部166に順次に接触して、回転体163が回転するように、ロッキングカム164を押し、さらにドアロックが行われる場合には、全体の突出端165のうち、所定の突出端がロッキング突起162の係止部162aに係止されつつ、ロッキング突起162とロッキングカム164との噛み合いが行われる。
【0092】
ロッキングカムのプロファイル形状についてさらに説明すれば、ロッキングカム164は、その回転中心を通過する少なくとも一つの軸線に対して対称的な形状を有するが、この時、側面に沿って総四つの突出端165が対称に突設され、さらに、隣接した突出端165との間にそれぞれ一つずつ総四つの溝部166が対称に形成される。
【0093】
そのうち、全体の突出端165のうち、互いに逆方向に位置した(約180°の間隔に配置される)所定の二つの突出端のみが、係止部162aに係止されつつ、ロッキング突起162のロッキングが行われ、ドアが閉まる時、所定の二つの突出端165のうちいずれか一方が、ロッキング突起162の係止部162aに係止されて、ロッキングが行われたとすれば、ドア130が開いた後、次にドアが閉まる時は、逆方向の他方が係止部162aに係止されて、ロッキングが行われる。
【0094】
これは、ドアの閉状態から、ドア130が開いた後、再び閉状態になるまで、回転体163が180°回転を行うためである。
【0095】
また、二つの突起161,162により、回転体163は、所定の一方向のみに回転するが、各突起161,162が、溝部166を介してロッキングカム164を押して、回転体163を回転させるが、ドア130が開いている間、二つの突起161,162が交互に接触して、ロッキングカム164を一回ずつ押し、その後、ドア130が閉まっている間、同じ順番で二つの突起161,162が交互に接触して、ロッキングカム164を一回ずつ押す。
【0096】
このように、ドア130が一回開閉する間、各突起161,162は、二回ずつロッキングカム164に接触して(ロッキングカムを押す)、回転体163を回転させるが、ドアの開閉時に、ドア130が閉位置でさらに押された区間、すなわち、バックラッシュ区間で回転する間、押し突起161がロッキングカム164の溝部166に先に接触して、回転体163を一定の部分ほど回転させ、その後、ロッキング突起162がロッキングカム164の他の溝部166に接触して、回転体163を残りの部分ほどさらに回転させる。
【0097】
また、ドアが閉まる時、ロッキング突起162がロッキングカム164を押して、回転体163を回転させた後、ロッキングカムの突出端165が、ロッキング突起の係止部162aに係止される瞬間、回転体163の回転は停止し(ロック状態)、その瞬間から、ドア130及びロッキング突起162の更なる移動によって、ロッキングカム164の突出端165が、ロッキング突起162の係止部162aから分離されて抜け出るまでは、ロック状態が維持される。
【0098】
また、ドアの閉状態で、ドア130を開けようとする時、ドアをバックラッシュ区間内に押せば、押し突起161とロッキング突起162とが、全体の溝部166のうち、逆方向の二つの溝部(図面上の長溝部)に接触しつつ(二つの突起が順次に接触する)、ロッキングカム164を押す(ロッキングカム及び回転体の回転)。
【0099】
逆に、ドアの開状態で、ドア130を閉めようとする時、ドアをロッキングするために、バックラッシュ区間内に押せば、押し突起161とロッキング突起162とが、逆方向に配置された残りの二つの溝部166(図面上の短溝部)に接触しつつ(二つの突起が順次に接触する)、ロッキングカム164を押す(回転体の回転)。
【0100】
すなわち、総四つの溝部166のうち、図面上の長溝部は、ドアを開けるために使われ(ドアのバックラッシュ区間で、各突起が接触及び加圧)、図面上の短溝部は、ドアを閉めるために使われ(ドアのバックラッシュ区間で、各突起が接触及び加圧)、長溝部は、ドアの開閉時、ロッキング突起162の移動軌跡上、ロッキング突起とロッキングカムとの干渉を回避する目的としても使われる。
【0101】
また、ドアの開閉時、押し突起161とロッキング突起162は、約180°の間隔の逆方向に位置した二つの溝部166を押して(各突起が一つずつ溝部に順次に接触して押す)、ロッキングカム164及び回転体163を常に同じ方向に回転させるが、押し突起161は、ドア130が閉位置でさらに押される間、溝部166に接触して、ロッキングカム164と回転体163とを回転させ、ロッキング突起162は、ドア130が閉位置よりもさらに押された後、弾性部材150の復元力により、開方向に回転する間(ドアが閉位置に向かって回転する時)、溝部166に接触して、ロッキングカム164と回転体163とを回転させる。
【0102】
一方、ドアの開閉過程の作動状態を、
図6ないし
図15を参照して説明すれば、下記の通りである。
【0103】
図6ないし
図11は、ドアの閉状態及びロック状態から、ドアが開くまでの状態を示しており、
図12ないし
図15は、
図11のドアの開状態から、ドアが閉まり、バックラッシュ区間を経た後、ドアロックが行われるまでの状態を示している。
【0104】
まず、
図6に示すように、ドアの閉状態及びロック状態では、ロッキング突起162の係止部162aに、ロッキングカム164の突出端165の一つが係止された状態で、ロッキング突起162とロッキングカム164との噛み合いが行われている。
【0105】
この状態で、ロッキングカム164及び回転体163は、ドア130のロッキング突起162により拘束されて回転せず、ドアも、ロッキングカム及び突出端165により拘束されて回転しないので、ドアの位置は、閉状態に完全に固定される。
【0106】
次いで、ドアを開けようとする場合、
図7に示すように、ドア130を押してバックラッシュ区間に回転させなければならず、この時、ロッキング突起162が、図面上の下方に下がりつつ、ロッキング突起162の係止部162aから、ロッキングカム164の突出端165が抜け出る。
【0107】
また、ロッキング突起162がロッキングカム164の突出端165と分離される時点で、押し突起161がロッキングカムの長溝部166に接触し、その状態で、ドア130をさらに押して、さらに回転させれば、ロッキング突起162が回転体163のロッキングカム164から離隔されて遠くなると共に、
図8に示すように、押し突起161がロッキングカム164の長溝部166を押して、ロッキングカム164及び回転体163を図面上の時計回り方向に回転させる。
【0108】
図8のように、ロッキングカム164が回転した状態で、ドア130の押し状態を解除すれば(ドアから手を離せば)、弾性部材150の弾性復元力により、ドア130が逆方向である開方向(図面上の反時計回り方向)に回転し、結局、
図9のように、ロッキング突起162がロッキングカム164の長溝部166に接触する。
【0109】
次いで、ドア130が開方向にさらに回転すれば、ロッキング突起162がロッキングカム164の長溝部166を押して、ロッキングカム164と回転体163とを図面上の時計回り方向に回転させ、結局、
図10に示すように、ロッキング突起162がロッキングカム164により干渉を受けない状態になり、その後からドア130のみが開方向に回転するところ、最終的に
図11に示すように、ドア130が完全に開状態になる。
【0110】
図10の状態から
図11の状態にドア130が開く時、第2リンク142は、ドア130により引っ張られて、前方に移動すると共に下降し、ドア130の開状態で、
図11に示すように、第2リンク142の前端部が、ケース110の出入口を介して外部に突出した状態になる。
【0111】
また、第2リンク142が下降する間、ケース110内で第2リンク142により支持されているフィルタアセンブリ120が、ケースとの密着固定状態を解除した後、第2リンク142と共に下降し、
図10は、フィルタアセンブリ120のフレームの結合凸部123が、第2リンク142により支持された状態で共に下降する状態を示している。
【0112】
図10の状態で、ドア130がさらに開き、第2リンク142がさらに下降すれば、フィルタアセンブリ120がケース110の内部の係止面に先に接触し、続いて、ドア130が開き続ける間、第2リンク142が、フィルタアセンブリ120のフレームの結合凸部123から離隔した後、さらに下降して、結局、
図11の状態になる。
【0113】
次いで、フィルタアセンブリ120の交替後、
図11の状態で、ドア130を再び閉めようとする場合、ドア130を閉位置まで回転させた後、
図12、
図13及び
図14に示すように、バックラッシュ区間までさらに押さなければならない。
【0114】
これによって、バックラッシュ区間で、押し突起161及びロッキング突起162により、ロッキングカム164及び回転体163の回転が行われた後、最終的にロッキング突起162が、再びロッキングカム164によりロッキングされる
図15のドアロック状態(回転体及びドア固定状態)になる。
【0115】
ドア130を閉めるためには、
図11の状態でドア130を閉位置まで上方回転させた後、ドアをさらに押し、続いて、ドア130がバックラッシュ区間に進入すれば、
図12に示すように、押し突起161が先にロッキングカム164の短溝部166に接触する。
【0116】
続いて、ドア130がさらに回転することで、
図13に示すように、押し突起161が短溝部166を押して、ロッキングカム164を図面上の時計回り方向に回転させるが、
図13の状態で、ドア130の押し状態を解除すれば(ドアから手を離せば)、その時から弾性部材150の弾性復元力により、ドア130が逆方向、すなわち、開方向(図面上の反時計回り方向)に回転する。
【0117】
このように、ドア130が開方向に回転すれば、ロッキング突起162が、
図14に示すように、ロッキングカム164の短溝部166に接触し、続いて、ドア130がバックラッシュ区間内で、開方向にさらに回転すれば、ロッキング突起162がロッキングカム164の短溝部166を押して、ロッキングカム164を図面上の時計回り方向に回転させる。
【0118】
結局、
図15に示すように、ドア130が閉位置に達すれば、ロッキングカム164の突出端165が、ロッキング突起162の係止部162aに係止され、再びドアロック状態になる。
【0119】
図6及び
図15の両方は、ロッキングカム164の突出端165が、ロッキング突起162の係止部162aに同様に係止されたドアロック状態を示しているが、
図6のドアの閉状態後、次回のドアの閉状態が、
図15の状態とする時、
図6及び
図15のロッキング突起162の係止部162aに係止されたロッキングカム164の突出端165は、180°の間隔に位置する逆方向の異なる突起端165となる。
【0120】
また、
図6の状態から
図15の状態になるまで、ロッキングカム164と回転体163は、180°ほど回転する。
【0121】
また、
図11の開状態で、ドア130が
図12の位置になる時、第2リンク142は上昇して、フィルタアセンブリ120を上方に持ち上げ、
図15の最終的な閉状態で、第2リンク142がフィルタアセンブリ120のフレームの結合凸部123を押して、フィルタアセンブリをケース110の内側面(係止面)に完全に密着固定させる。
【0122】
また、ドア130を開閉するために、ドアを押して、バックラッシュ区間ほどドアが後に押される時(
図6ないし
図10の状態の間、
図12ないし
図15の状態の間)、ドア130の回転に連動して動く第2リンク142が、フィルタアセンブリ120のフレーム122とスライド接触する。
【0123】
すなわち、第2リンク142の動きによって、第2リンクの上部面が、フィルタアセンブリ120のフレーム122の下部面でスライド接触しており、ドア130の開閉を円滑かつ容易に行うためには、スライド接触時の摩擦力を最小化することが必要である。
【0124】
さらに、ドアの開閉時、離隔後に接触が行われる第2リンク142とフィルタアセンブリ120のフレームの結合凸部123との間には、ダンパーの役割を行う部材が必要であると共に、ドア130が閉まった時、エアクリーナー100の内側をシーリングする手段が必要である。
【0125】
これによって、ドアの開閉時、ダンパーの役割を行い、かつドア130が閉まった時、エアクリーナ100の内側をシーリングするラバーシール124を、フィルタアセンブリ120のフレームの結合凸部123の下面に、一定の区間のみに設ける(
図3参照)。
【0126】
従来のエアクリーナー(特許文献3参照)においては、ラバーシール(ガスケット)をフレームの結合凸部に沿って長手方向の全区間にわたって長く設けたが、その場合、第2リンクとの摩擦力が過度になるという問題がある。
【0127】
したがって、本発明のエアクリーナー100においては、ラバーシール124をフレームの結合凸部123の下面に、所定のサイズにより小さく設け、リンク142とフレームの結合凸部123との摩擦力の最小化のために、ラバーシール124が設けられていないフレームの結合凸部123の区間には、フレーム一体型の突出部125を形成する。
【0128】
このように、第2リンク142に接するラバーシール124を、フレームの結合凸部123の全区間ではない一部の区間のみに設け、その残りの区間にフレーム122に一体成形された突出部125を形成することで、ドア130及びリンク142が動く時、摩擦力を低減することが可能になり、ワンタッチ操作時、ドアの開閉が円滑に行われることができる。
【0129】
一方、本発明の他の実施形態として、ドア130が閉まる時に作動性を改善するために、ロッキング突起162の形状を次のように変更することが可能である。
【0130】
図16は、本発明の他の実施形態として、ロッキング突起の形状を変更した実施形態を示す図面であり、
図17は、
図16に示した実施形態において、ドアを示す斜視図である。
【0131】
図16及び
図17に示すように、ドア130の側面部132の内側面に形成されるロッキング突起162を長く延びた構造の弧状に形成することが可能であり、この時、ロッキング突起162の先端部に、ロッキングカム164の突出端165が係止される係止部162aが形成される。
【0132】
前記ロッキング突起162の形状は、ドア130の開状態で、回転体163が非正常的な角度に回転することを防止する。
【0133】
すなわち、前記ロッキング突起162の形状は、ドア130の開状態で、回転体163が流動や重力などによる影響により非正常的な角度に回転することを防止するが、ドア130が開いている間や完全に開いた状態で、前記ロッキング突起162が回転体163の回転角度を適切な角度に規制することになる。
【0134】
ロッキング手段160が前述したようにドア130の左右の両側面部132とケース110の左右の両側面部116との間に設けられるとする時、ドア130が開いている間や完全に開いた状態で、ケース110の左右の両側面部116にそれぞれ回転可能に設けられた回転体163が、流動や重力などの影響により動いて、正常な回転角度でなく、非正常的に回転した場合、以後、ドア130が再び閉まる時、突起161,162の移動軌跡上、突起161,162の移動を干渉する位置に回転体163のロッキングカム164が載置されている。
【0135】
この場合、ドア130を閉めようとしても、ロッキングカム164を含む回転体163が押し突起161により回転されないので、ドアを閉めること自体ができず、さらに回転体163を含むロッキング手段160の基本的な機能であるドア固定機能が行われていない。
【0136】
特に、ケース110の左右の両側面部116にそれぞれ設けられる二つの回転体163が同時に同じ回転位置及び回転角度範囲にない場合には、一方のみにロッキングが行われるので、完全なシーリング性を確保できない。
【0137】
したがって、ドア130の安定した閉作動、回転体163の適切な回転、及びドア130の安定した固定のために、ドア130が開いている間や完全に開いた状態で、すなわち、ドア130が開いてから再び閉まる前までは、両側の二つの回転体163が同じ回転位置及び回転角度範囲以内で正常な状態(押し突起により正常的に回転可能な状態)を維持するように、前記ロッキング突起162の形状を、
図16及び
図17に示すように長く延びた形状に形成することがさらに望ましい。
【0138】
前記ロッキング突起162の形状は、ドア130が開いている間や完全に開いた状態で、ロッキングカム164及び回転体163の回転位置及び回転角度を規制しつつ、特にドア130の開閉時にロッキングカム164及び回転体163の回転位置及び回転角度を適切にガイドし、ロッキングカム164及び回転体163の動きを安定して制御することになる。
【0139】
また、前記ロッキング突起162の形状は、ドア130の開閉時に左右両側の二つの回転体163を回転位置及び回転角度において相互間偏差が発生しないように同期化して制御し、二つの回転体163が互いに同じ動きを表すようにする。
【0140】
このように、前記ロッキング突起162は、ドア130が開方向及び閉方向に回転する間に、ロッキング突起162の長手方向の全区間のうち少なくとも一部が、回転体163、特にロッキングカム164の回転を規制可能なロッキングカムの側方位置に常に位置する長い形状の構造、望ましくは、ドア130の回転中心であるヒンジ結合部131を中心とするほぼ弧状を有するように形成される。
【0141】
図18は、
図16に示した実施形態において、ドアの位置による作動状態図であって、ドアの開閉時の作動状態は、
図6ないし
図15を参照して上述した実施形態の作動状態と比較して、大きい差がないので、重複説明は省略する。
【0142】
ただし、ドア130の開閉時にロッキングカム164の回転を規制しつつ、ロッキングカム164の回転位置及び回転角度をガイドするように、ロッキング突起162が長く形成されて、ロッキング突起162の長手方向の全区間のうち少なくとも一部がロッキングカム164の側方位置にあることが見られる。
【0143】
これにより、左右両側の二つの回転体163が回転位置及び回転角度において相互大きい偏差なしにほぼ同じ回転位置及び回転角度範囲以内にあり、ドアが動いている間に、回転体163の回転がロッキング突起162により常に規定された状態に適切にガイドされる。
【0144】
図19は、
図16に示した実施形態において、回転体の回転位置において回転方向に偏差が発生した状態を示す図面である。
【0145】
図19の(a)は、ロッキングカム164及び回転体163が正常な回転位置及び回転角度を維持している状態を示しており、(b)は、(a)に比べてロッキングカム164及び回転体163が時計回り方向にさらに回転した状態を示しており、(c)は、(a)に比べてロッキングカム164及び回転体163が反時計回り方向にさらに回転した状態を示している。
【0146】
基本的に長い弧状のロッキング突起162によって、ロッキングカム164を含む左右両側の二つの回転体163の回転方向の偏差が減少し、(b)と(c)の状態でもドア30が安定して閉まり、ドア130の開閉が繰り返して行われるとしても、ロッキング突起162によって、ロッキングカム163及び回転体164の回転角度がドアの位置による常に規定された角度に一定に制御されることができる。
【0147】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したところ、本発明の権利範囲は、前述した実施形態により限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって、本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で、多様な修正及び変形が可能であることはいうまでもない。