特許第6265795号(P6265795)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6265795
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】せん断誘導パターンの方法および機器
(51)【国際特許分類】
   G11B 5/84 20060101AFI20180115BHJP
   G11B 5/65 20060101ALI20180115BHJP
   B82Y 10/00 20110101ALI20180115BHJP
   B82Y 30/00 20110101ALI20180115BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20180115BHJP
   B82Y 40/00 20110101ALN20180115BHJP
【FI】
   G11B5/84 Z
   G11B5/65
   B82Y10/00
   B82Y30/00
   H01L21/30 502D
   !B82Y40/00
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-49433(P2014-49433)
(22)【出願日】2014年3月12日
(65)【公開番号】特開2014-207047(P2014-207047A)
(43)【公開日】2014年10月30日
【審査請求日】2016年12月1日
(31)【優先権主張番号】61/778,361
(32)【優先日】2013年3月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/778,364
(32)【優先日】2013年3月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/199,889
(32)【優先日】2014年3月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500373758
【氏名又は名称】シーゲイト テクノロジー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Seagate Technology LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルネ・ファン・デ・ビールドンク
(72)【発明者】
【氏名】シャオミン・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】キム・リー
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン・フー
【審査官】 中野 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−053263(JP,A)
【文献】 特開2012−142065(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0135159(US,A1)
【文献】 特開2010−123239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 5/84
B82Y 10/00
B82Y 30/00
G11B 5/65
H01L 21/027
B82Y 40/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固有範囲周期性にわたるいくつかの異なる長さのポリマーストリング材料の混合物を含むレジスト層を堆積させるステップと、
柔軟性を増加させるために、せん断誘導パターンを用いていくつかの異なる長さのポリマーストリング材料の混合物に刻み込むステップとを含み、
前記せん断誘導パターンは、内径における第1のパターンと、外径における第2のパターンとを含み、
前記第1のパターンは、前記第2のパターンよりも大きいクロストラックピッチを有し、
前記第1のパターンは、前記第2のパターンよりも小さいダウントラックピッチを有し、
前記第1のパターンの単位セル体積は、前記第2のパターンの単位セル体積に等しい、方法。
【請求項2】
いくつかの異なる長さのポリマーストリング材料は、ブロックコポリマー混合物の意図的非単分散を含み、
前記方法は、さらに、前記ブロックコポリマー混合物の意図的非単分散を用いて、多分散を作り出すステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、さらに、いくつかの異なる長さのポリマーストリング材料の混合物のBCP誘導自己組織化(DSA)により、正方形の構成パターンおよび六角形の構成パターンを作り出すステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、さらに、いくつかの異なる長さのポリマーストリング材料の混合物により、球または円筒構成を作り出すステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、さらに、異なる長さのポリマーストリングにより、0.95LO〜1.10LOという値の固有周期性(LO)に関するドット構成間隔のスキューを生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記せん断誘導パターンは、構成を含み、
前記方法は、さらに、トラック毎の±5%〜10%の構成間の間隔を変化させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記せん断誘導パターンは、球または円筒構成を含み、
前記球または円筒構成のピッチは、トラックにおいて、隣接する内側トラックよりも大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記せん断誘導パターンは、球または円筒構成を含み、
前記球または円筒構成は、トラックを横断して、およびクロストラック方向において、一定数である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
パターン構成間隔のXLO間隔(X≒1.05〜X≒1.10)への掃引のために、いくつかの異なる長さのポリマーストリング材料の混合物の固有周期性(LO)を使用するステップをさらに含み、
トラックに沿ったおよびダウントラックの前記せん断誘導パターン内の構成の間隔を±5%〜10%の範囲で伸長するステップをさらに含み、ここでX1O=1LO×1.05、X2O=X1O×1.05、X3O=X2O×1.05、およびXNO=1LO×1.05^Nである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記せん断誘導パターン内の構成のダウントラック間隔のスキューおよび伸長を生成して、−15%〜−18%から+15%〜+18%の変化の範囲で旋回する記録ヘッドのための円対称の湾曲に適応するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本願は、2013年3月12日に出願された、筆頭発明者ルネ バン ドゥ ベルドンク(Rene Van de Veerdonk)らによる「ブロックコポリマー混合物の意図的非単分散の方法」(A METHOD OF DELIBERATE NONMONODISPERSITY OF BLOCK-COPOLYMER MIXTURES)と題された米国仮特許出願連続番号第61/778,361号と、2013年3月12日に出願された、筆頭発明者ルネ バン ドゥ ベルドンクらによる「ゾーン化されたトラック幅変調の方法」(A METHOD OF ZONED TRACKWIDTH MODULATION)と題された米国仮特許出願連続番号第61/778,364号とに基づいている。
【図面の簡単な説明】
【0002】
図1】一実施例のせん断誘導パターンの方法の概要のブロック図である。
図2】一実施例のせん断誘導パターンの方法の概要フローチャートのブロック図である。
図3】一実施例の掃引間隔を計算する一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
図4】一実施例のポリマーの多分散長の一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
図5】一実施例のドットダウントラック間隔を伸長する一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
図6A】一実施例の同時のドット圧縮および伸長の一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
図6B】一実施例のスキュー角の一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
図6C】一実施例のダウントラック伸長における円対称性の一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
図6D】一実施例の記録ヘッドの角度の一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
図7】一実施例の六角形パターン化構成の圧縮および伸長の一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
図8】一実施例のブロックコポリマーの意図的非単分散を用いた六角形パターン化構成の圧縮および伸長の一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
図9】一実施例の予め定められたせん断誘導パターンの概要のブロック図である。
図10】一実施例のダウントラックピッチ伸長のゾーン例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
図11】一実施例のクロストラックピッチの段階的減少の一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
図12】一実施例の一定の単位セル体積の一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0003】
発明の詳細な説明
以下の説明では、明細書の一部を形成し、発明が実践され得る具体例を例示により示す添付図面を参照する。この発明の範囲から逸脱することなく、他の実施例が利用されてもよく、また構造的変更が行われてもよい、ということが理解されるべきである。
【0004】
全体的概要
たとえばせん断誘導パターンの方法について以下に述べる説明は、例示的な目的のために説明されること、および、根本的なシステムは、任意の数および複数のタイプのブロックコポリマー混合物に当てはまり得ることに留意されたい。この発明の一実施例では、せん断誘導パターンの方法は、BCPにおける同じ長さではないポリマー鎖、または「ストリング」を用いて構成可能である。せん断誘導パターンの方法は、本発明を用いて、球形成BCP材料を含むように構成可能であり、円筒形成および層形成BCP材料を含むように構成可能である。
【0005】
ビットパターンド媒体(Bit Patterned Media:BPM)は、ディスク表面上に明確に規定されたアイランドの配列を作製することに依拠した記録システムである。このプロセス用に一般に認められているアプローチは、ブロックコポリマー(block-copolymer:BCP)材料を用いた誘導自己組織化(Directed Self-Assembly:DSA)ステップに依拠している。これらの材料は、六方または正方対称性と平衡ピッチLOとを有する正規構造へと自己組織化する。開始BCP材料を精製することにより、すなわち多分散を減少させることにより、球状、円筒状、または層状特性サイズ分布のサイズ分布、および(誘導構造なしで測定されたような)それらの固有の長距離規則性の程度を改良することが可能である、ということが一般に受入れられている。これらの特性の双方は、磁気記録用途にとって望ましい。
【0006】
しかしながら、ディスクドライブ記録システムにおける用途については、これらの規則的パターンは、記録ヘッドがアドレス可能表面の内半径から外半径へと旋回する際、記録ヘッドのスキューに適応するように円対称に湾曲する。これに適応する1つの方法は、局所的対称性を歪める誘導構造を提供することによる。たとえば、全周について固定された数のドットを確実にするために、ダウントラックピッチを伸長または圧縮することが可能である。少なくとも、内半径R(ID,i)から外半径R(OD,i)にわたる単一の記録ゾーンi内で、これは個々のアイランドのアドレス可能性を提供する。ゾーン移行部では、ストロークにわたって準一定の面密度を維持するために、1周当たりのドット数をリセットしてもよい。同様に、スキューに追従するためにせん断変形を採用してもよい。
【0007】
しかしながら、歪みの範囲は、BCP材料の物理的特性によって定まる。実際の材料系については、5%の伸長または圧縮、および/または7度のスキューが、大規模な不良領域が一般化する前の上限であることがわかっている。これらの数字は、それらがさまざまな材料系および誘導手法について報告されてきたという意味で典型的である。特に、従来のディスクドライブ設計で見られる18度のスキューに適応するには、これでは不十分である。この作製方法の伸長または圧縮の上限、より特定的には掃引能力の上限は、全体的な記録システム設計およびその達成可能な性能に対して厳しい制約を課している。
【0008】
所望のパターンの上面図を観察すると、BCPにおけるすべてのストリングが同じ長さではないということがわかる。たとえば、最も短いストリングは、最も近い2つの隣接ドメインの中心間の距離(2LO)にわたっている。その同じ方向にわたっているものの、基板および表面近くの領域で充填しているストリングは、著しくより長く(22LO;この効果は、球形成BCP材料について特に顕著であり、層形成BCP材料についてはそれほど顕著ではない)、次に最も近い隣接ドメインの方向における面内距離(23LO)と同様である。これらの検討事項は、完全に長さが整合した対称的パターンにおいても当てはまるが、せん断または伸長誘導パターンについては、追加の意図的な長さ変更が取入れられる。したがって、BCPストリング長の範囲は、所望のパターンに基づいて期待される変更に整合するよう望まれる場合がある。
【0009】
図1は、一実施例のせん断誘導パターンの方法の概要のブロック図を示す。図1は、ブロックコポリマー混合物の意図的非単分散100を用いて多分散110を作り出すことを示している。多分散110は、固有範囲LOにわたるいくつかの開始材料を混合する(120)ことによって達成される。これらの材料は、カスタム合成130によって作り出される材料を含む。ブロックコポリマー混合物の意図的非単分散100は、異なる長さのポリマーストリング140を含む。異なる長さのポリマーストリング140は、ブロックコポリマー(BCP)自己組織化の際に作り出される構成間の間隔を広げ、または増加させる。構成間の増加した間隔は、ブロックコポリマー混合物の意図的非単分散100によって予め定められている。
【0010】
DSAは、予め定められたせん断誘導パターン上にブロックコポリマー混合物の意図的非単分散を堆積させる(145)ことによって開始される。多分散110は、予め定められたせん断誘導パターンに適合する増加した掃引能力150を作り出す。増加した掃引能力150は、たとえばディスクドライブ記録システムを作製する用途に使用される。
【0011】
規則的パターンは、記録ヘッドがアドレス可能表面の内半径から外半径へと旋回する際、記録ヘッドのスキューに適応するように円対称に湾曲する。一実施例では、せん断誘導パターンの方法は、構成パターン位置のスキューおよび伸長を達成する上でより多くの柔軟性を作り出して、記録ヘッドが旋回する際のそのスキューに整合する円対称性を作り出す。
【0012】
したがって、実施例は、予め定められたせん断誘導パターンに適合する予め定められた多分散を特徴とする。これは、固有範囲LOにわたるいくつかの開始材料を混合することによって、またはカスタム合成によって、意図的に行なわれ得る。スピンコーティングされたレジストにおける異なる長さのポリマーストリングの利用可能性により、相分離境界の縁が不鮮明になる。また、この増加した柔軟性により、BCP材料は、誘導パターンに、特にせん断誘導パターンにより容易に適合するようになるであろうということが期待される。増加した掃引能力は、全体的なシステム設計制約を大いに緩和する。パターン伸長およびスキュー能力における実施例は、サイズおよび位置精度のためにバランスが取られている。
【0013】
図2は、一実施例のせん断誘導パターンの方法の概要フローチャートのブロック図を示す。図2は、ブロックコポリマー混合物の意図的非単分散100を示す。多分散110は、固有範囲LOにわたるいくつかの開始材料を混合する(120)ことによって作り出される。カスタム合成130は、異なる長さのポリマーストリング140を作るために使用される。スピンコーティングされたレジスト200は、相分離境界の縁を不鮮明にする(210)。ブロックコポリマー混合物の意図的非単分散100の使用は、構成のパターン化において増加した柔軟性220を作り出す。
【0014】
BCP材料は、円筒形成および層形成BCP材料を含む(235)増加した掃引能力150によって、せん断誘導パターン240および誘導パターン250により容易に適合する(230)。一実施例では、ブロックコポリマー混合物の意図的非単分散100を用いた増加した掃引能力150は、全体的なシステム設計制約を緩和する(260)。
【0015】
図3は、一実施例のスキュー間隔を計算する一例を、例示的な目的のためにのみ示す図である。図3は、六角形パターンの構成を含む球または円筒構成300を示す。球または円筒構成300は、自己組織化用にBCPで使用されるポリマーのポリマーストリング長によって作り出される固有周期性310を有する。せん断誘導パターンの方法は、ドット構成間隔の掃引320のために使用される。ドット構成間隔の掃引320は、周期性を固有周期性0.95LO308〜1.00LO310〜1.05LO322〜1.10LO324へと増加させるために使用される。構成同士を分離する周期性距離の増加は、1.00LO310の距離320よりも小さい周期性(0.95LO308の距離322を含む)を含み、距離320よりも大きく増加する(距離324および距離326を含む)。
【0016】
掃引された構成間隔330はXLO340によって表わされ、構成間の間隔331を固有間隔1LO310から増加させる。掃引された構成間隔330はXLO340であり、ここでX≒1.05〜X≒1.10(342)である。
【0017】
トラックに沿った間隔は±5%〜10%の範囲で伸長され(360)、ここでX1O=1LO×1.05、X2O=X1O×1.05、X3O=X2O×1.05(361)である。掃引間隔X1O362、X2O364、およびX3O366は、構成を通って走る径方向の点線で見られるように、構成間間隔を1LO310よりも大きく増加させる。OD394での間隔LOD368のほうが、ID390での間隔より大きい。
【0018】
ダウントラックピッチに沿ったドットの数は隣接する内側トラックより多い(380)。トラックに沿ったまたはダウントラックの長さは2×r×πに等しい円周であり、ここでr=半径である(374)。トラックピッチTP372は、クロックトラック方向においてトラック同士を分離する距離である。図3に示すように、トラックピッチ(TP)は等しい(376)。一実施例では、トラックを横断する一定数のドット370が見える。
【0019】
図4は、一実施例のポリマーの多分散長の一例を、例示的な目的のためにのみ示す。図4は、ディスクの内側402からディスクの外側404へのトラック毎の±5%〜10%の変化400を示す。球または円筒構成300は、ピッチ定数414を有するトラックを横断するサーボアーク412に追従する。各トラック416における±5%〜10%の変化は、多分散≒ポリマーの長さ(420)を用いて作り出される球または円筒構成300のダウントラック構成間隔の掃引である。ポリマーの長さは変化しており、内側フィンガの同じ長さ422と外側フィンガの可変長さ426とが、BCP自己組織化の際に構成同士の間隔を作り出す。多分散≒ポリマーの長さ(420)は、ディスクの内側402により近いLx428と、ディスクの外側404により近いLy424とを含む混合された構成間隔を作り出す。
【0020】
BCPストリングおよびパターン440は、正方形パターン化構成442および六角形パターン化構成444を含む球または円筒構成300を作り出すために使用される。一実施例では、多分散≒ポリマーの長さ(420)は、変更されたストリング長450と、カスタムストリング長を有するカスタムポリマー460とを含む。
【0021】
図5は、一実施例のドットダウントラック間隔を伸長する一例を、例示的な目的のためにのみ示す。図5は、2つ以上のポリマーを混合することによって行なわれるドット移動500を示す。ドット移動510は、BCP自己組織化の際に起こる。球または円筒構成300の形成は、カスタムストリング長を有するカスタムポリマー460を含む変更されたストリング長450を用いて間隔をあけられる。形成中、変更されたストリング長450は、球または円筒構成300の位置を内径から外径へとスキューさせる。
【0022】
読出ヘッドは、BPMにおいて同時に2列のドットを読んでいる(520)。変更されたストリング長450を有するポリマーは、ドット移動が伸長および圧縮を同時に行なう(525)機能を作り出す。ドット移動は、記録ヘッド540のアーク経路における角変化に整合するように、ドット位置の15〜18%の変化530を作り出すよう、予め定められている。
【0023】
記録ヘッド540は、ディスク表面上のその円形走行経路に沿った3ヶ所で示されている。記録ヘッドが走行する円弧は、記録ヘッド枢軸560に取付けられた記録ヘッドアーム550に取付けられた記録ヘッド540の動きに起因する。一実施例では、せん断誘導パターンの方法は、混合されたポリマーストリング長を用いて、ドットダウントラック間隔を伸長し、記録ヘッドのための円対称の湾曲に適応する(570)。
【0024】
図6Aは、一実施例の同時のドットスキューおよび伸長の一例を、例示的な目的のためにのみ示す。図6Aは、ディスクの外径OD600を示す。OD600に沿って、外側トラック610が位置付けられている。外側トラック610内にはゾーンO615がある。ゾーンO615はトラックピッチTPOD620を有する。同様に図6Aは、同じディスクの内径ID630を示す。
【0025】
ID630に沿って、内側トラック650が位置付けられている。内側トラック650内にはゾーンi635がある。ゾーンi635はトラックピッチTPID640を有する。TPOD=TPID(642)は、トラックの間隔がID630からOD600まで同じであることを示す。図6Aは、ゾーンO615に沿った球または円筒構成300のスキューおよび伸長がLOD625であり、ゾーンi635に沿った球または円筒構成300のスキューおよび伸長がLID645であることを示す。一実施例では、LOD≧1.05×LID(648)である。
【0026】
図6Bは、一実施例のスキュー角の一例を、例示的な目的のためにのみ示す。図6Bは、記録ヘッド678が走行しているトラック670を示す。cos(θ)676に等しい距離が、ここにB674で表わされた位置での図3の球または円筒構成300の伸長距離である。一実施例では、B674の位置は、B674が位置するトラック670での記録ヘッド678の位置角に整合するように、角度θ672によって定められた距離だけ伸長されている。
【0027】
図6Cは、一実施例のダウントラック伸長における円対称性の一例を、例示的な目的のためにのみ示す。図6Cは、記録ヘッドがID630からOD600までディスク半径668の進行に沿って走行する際の円弧の記録ヘッドの角度のプロットを示す。TP660はID630から始まって一定であり、記録ヘッドの角度の円対称性664を増加させる。
【0028】
図6Dは、一実施例の記録ヘッドの角度の一例を、例示的な目的のためにのみ示す。図6Dは、球または円筒構成300の群を示す。記録ヘッドが旋回する際に走行する円形経路と構成位置との間に円形対称性を作り出すために、スキュー角θS=記録ヘッドの角度θRH(680)となっている。記録ヘッドがディスク表面を円弧状に横断するにつれて、記録ヘッドの角度θRH682は変化する。スキュー角θS684は、内径半径から外径半径へと動くトラックにおける記録ヘッドの角度θRH682に整合するように、予め定められている。一実施例では、記録ヘッド678が旋回する際のその位置は、スキュー角θS684に加えてドット位置伸長572を用いて勘案される。
【0029】
図7は、一実施例の六角形パターン化構成の圧縮および伸長の一例を、例示的な目的のためにのみ示す。図7は、非圧縮および非伸長パターン化構成720、および、せん断誘導パターンの方法を用いて可能となった圧縮および伸長を用いて作り出された、非圧縮および非伸長パターン化構成720の相対位置に対して位置が段階的に移動したスキューされたパターン化構成722の、六角形パターン700を示す。
【0030】
ダウントラック整列712、710および714では、ダウントラック整列710がダウントラック整列712よりも遠く、またダウントラック整列714がダウントラック整列710よりも遠くなるにつれて、相対位置の移動はより大きい距離S730伸長される。移動位置は、BCPにおける同じ長さではないポリマー鎖または「ストリング」を用いて構成されたブロックコポリマー混合物を用いて作り出される。移動位置は、Lstretching740およびLcompressing760に基づいて角度再配置を作り出す予め定められた混合物に基づいている。Lstretching740およびLcompressing760を変化させる角度は、圧縮プロセスにおけるクロストラック分離距離Ly750の値を調節する。ダウントラック移動では、S730の長くなった値が、パターン化構成732からパターン化構成734へのより大きい伸長において示されており、パターン化構成736、738についても同様である。クロストラック方向Y706における圧縮およびダウントラック方向X704における伸長の調節は、スキュー角θ=arctg(S/Ly)(770)を作り出す。一実施例では、スキュー角θ745は、整列716に示すような、パターン化構成を通る垂直のクロストラック方向Y706の整列に対するものである。
【0031】
図8は、一実施例のブロックコポリマーの意図的非単分散を用いた六角形パターン化構成の圧縮および伸長の一例を、例示的な目的のためにのみ示す。図8は、BCP自己組織化を誘導するために使用される、電子ビームプレパターン800がエッチングされた誘導パターンの一連のスライドを示す。スライド802は、伸長寸法S=0nm、スキュー角θ=0°(806)を用いて作り出された六角形パターン804を示す。スライド808は、伸長寸法S=2nm、スキュー角θ=2.3°(812)を用いて作り出された六角形パターン810を示す。スライド814は、伸長寸法S=4nm、スキュー角θ=4.7°(818)を用いて作り出された六角形パターン816を示す。スライド820は、伸長寸法S=7nm、スキュー角θ=7.0°(824)を用いて作り出された六角形パターン822を示す。スライド830は、伸長寸法S=8nm、スキュー角θ=9.3°(834)を用いて作り出された六角形パターン832を示す。
【0032】
電子ビームプレパターン800は、ディスクの中心から径方向に広がるトラックドメインでの圧縮および伸長の段階的変化におけるBCPパターン840の自己組織化を誘導する。スライド842は、伸長寸法S=0nm、スキュー角θ=0°(806)という誘導を用いて作り出されたBCPパターン840の六角形パターン844を示す。
【0033】
スライド850は、伸長寸法S=2nm、スキュー角θ=2.3°(812)という誘導を用いて作り出されたBCPパターン840の六角形パターン852を示す。スライド860は、伸長寸法S=4nm、スキュー角θ=4.7°(818)という誘導を用いて作り出されたBCPパターン840の六角形パターン862を示す。スライド870は、伸長寸法S=7nm、スキュー角θ=7.0°(824)という誘導を用いて作り出されたBCPパターン840の六角形パターン872を示す。スライド880は、伸長寸法S=8nm、スキュー角θ=9.3°(834)という誘導を用いて作り出されたBCPパターン840の六角形パターン882を示す。
【0034】
パターン化構成位置の予め定められた圧縮および伸長を含むBCP自己組織化を誘導するために使用される、電子ビームプレパターン800がエッチングされた誘導パターンの使用は、制約されないパターン化スタック作製における図2の増加した柔軟性220を可能にする。一実施例では、ブロックコポリマー混合物BCP材料の意図的非単分散は、図2のせん断誘導パターン240および図2の誘導パターン250に、より容易に適合する(図2の230)。
【0035】
図9は、一実施例の予め定められたせん断誘導パターンの概要のブロック図を示す。図9は、予め定められた誘導パターン900を示す。予め定められたせん断誘導パターン900は、一定の単位セル体積を維持するためにクロストラックピッチを選択する(910)ために使用される。単位セル体積とは、2つの隣接するダウントラックパターン化構成と、最初の2つの構成間にあるクロストラック方向の隣接するパターン化構成との間に位置する三角形の区域である。クロストラックピッチは、各記録ゾーン内で段階的に減少する(920)。
【0036】
ダウントラックピッチが、1周当たり一定数のアイランドに適応するように伸長される(930)。アイランドとはパターン化構成である。クロストラックピッチの変化は、ダウントラック伸長に使用される範囲と調和される(940)。クロストラックピッチおよびダウントラック伸長の予め定められた調和は、一定の単位セル体積を維持する。クロストラックピッチの範囲は、記録ヘッドによって適応可能である(950)。ダウントラックピッチのリセットとともに、クロストラックピッチのリセットが、ゾーン境界で再度行なわれる(960)。クロストラックピッチおよびダウントラック伸長の予め定められた調和された設定は、材料系に対する応力を減少させる(970)。材料系に対する応力は、たとえば次の誘導パターンまでのブロックコポリマー誘導自己組織化の距離が自己組織化の固有周期性よりも大きい場合に発生する。これは、不良の構成形状と誤った構成配置とをもたらす。この一定の体積のアプローチはまた、一定のパターン密度が望ましい関連するプロセスステップ、たとえばレジスト供給および平坦化の品質を支援する。クロストラックピッチおよびダウントラック伸長の予め定められた調和された設定は、誘導自己組織化で使用されるブロックコポリマー材料に合った一定の単位セル体積を維持する。せん断誘導パターンの調和された一定の単位セル体積は、欠陥のないブロックコポリマー適合性の径方向範囲を誘導パターンまで延ばす。
【0037】
ビットパターンド媒体は、ディスク表面上に規定されたアイランドの配列を作製することに依拠した新規の記録システムソリューションである。このプロセス用に一般に認められているアプローチは、ブロックコポリマー(BCP)材料を用いた誘導自己組織化(DSA)ステップに依拠している。これらの材料は、六方(または正方)対称性と平衡ピッチLOとを有する正規構造へと自己組織化する。
【0038】
しかしながら、ディスクドライブ記録システムにおける用途については、これらの規則的パターンは円対称に湾曲する。これに適応する1つの方法は、局所的対称性を歪める誘導構造を提供することによる。たとえば、全周について固定された数のドットを確実にするために、ダウントラックピッチを伸長することが可能である。少なくとも、内半径R(ID,i)から外半径R(OD,i)にわたる単一の記録ゾーンI内で、これは個々のアイランドのアドレス可能性を提供する。ゾーン移行部では、ストロークにわたって準一定の面密度を維持するために、1周当たりのドット数をリセットしてもよい。
【0039】
1立方インチ当たり1テラドット以上の現在のアイランドパターンは、ゾーン化された面密度設計を有しており、円周について一定数のドットを維持するためにダウントラックピッチは各ゾーン内で約5%伸長している。現在の設計では、自己組織化プロセスに応力を加えないように、スキューはゼロに設定されている。記録ヘッドがIDからOD半径へと旋回する際のそのスキューに整合するように、トラック密度は一定に保たれており、または、おそらくは標準余弦(スキュー角)関係に従うようにされてもよい。範囲の上位5%およびスキュー能力の欠如が、全体的なシステム設計にとっての主な制約である。
【0040】
自己組織化プロセスの頑健性を改良するには、材料系に対する応力を減少させることが適切である。材料系に対する応力は、(a)たとえばせん断または伸長による、完全に対称的なパターンからのずれ、および(b)材料のヤング率による単位セルの体積の変化という2つの原因によって生じる。
【0041】
現在のパターン設計は、(ほぼ)一定のクロストラックピッチを有する固有のダウントラック伸長の結果、双方の応力要因を抱えている。しかしながら、第2の応力要因は、一定の単位セル体積を維持するようにクロストラックピッチを適切に選択することによって避けることができる。最終結果は、1周当たり一定数のアイランドに適合するようにダウントラックピッチが伸長されるにつれて、各記録ゾーン内でクロストラックピッチが段階的に減少することである。クロストラックピッチの変化は、ダウントラック伸長に使用される同じゾーン範囲に対応するように予め定められており、それは一実施例では、たとえば5%に設定されている。クロストラックピッチのこの比較的小さい範囲は、記録ヘッドによって適応可能である。一実施例では、ダウントラックピッチのリセットとともに、クロストラックピッチのリセットが、ゾーン境界で再度行なわれる。
【0042】
図10は、一実施例のダウントラックピッチ伸長のゾーン例を、例示的な目的のためにのみ示す。図10は、記録ヘッドの動きに整列されたディスク上のアーク1000を示す。記録ゾーン1015の内径であるID1010が示されている。記録ゾーン1025の外径であるOD1020も示されている。記録ゾーンの内側および外側境界では、ダウントラックピッチのリセットが行なわれる。クロストラックピッチ(TP)は、各記録ゾーン内で段階的に減少し(1016)、TPID1052およびTPOD1072を含み、ここでTPOD<TPID(1074)である。ダウントラックピッチLODが、1周当たり一定数のアイランドに適応するように伸長される(1062)。この適応はLID1040およびLOD1060で示されており、ここで、LOD≦1+X%×LID(1080)であり、式中、X%は、予め定められた材料系の固有範囲周期性の百分率である(1082)。一実施例では、誘導パターンの調和された一定の単位セル体積は、単位セル体積1095、VID1050、およびVOD1070で示されており、ここでVOD〜VID(1090)である。
【0043】
図11は、一実施例のクロストラックピッチの段階的減少の一例を、例示的な目的のためにのみ示す。図11は、段階的に減少するクロストラックピッチを達成するためにアークに沿って伸長するプログラム制御を示す。このプログラム制御は、一定の単位セル体積を維持するためにダウントラック間隔の伸長およびクロストラック間隔の段階的圧縮を予め定める誘導パターンを作り出すよう、電子ビーム機能をプログラミングする(1100)ために使用される。
【0044】
プログラム制御は、たとえば六角形構成1102のダウントラック伸長といった、アークに沿った伸長を制御する(1110)ために使用される。プログラム制御は、クロストラックピッチ1112をダウントラック伸長と調和させる。調和はたとえばID1152でTP11104で示され、狭窄はたとえばOD1114でTP21122で示され、ここでTP2<TP1(1116)である。対応するダウントラック伸長はL11160およびL21162で示されており、ここでL1<L2(1164)である。
【0045】
クロストラックピッチの狭窄と長くなったダウントラック伸長との組合せは、六角形パターン1118に比べて平たくなった六角形1120を形成する。たとえば、クロストラックに3組の六角形構成を有するゾーンでは、そのゾーンの中央位置にある六角形パターンは、ある特定のブロックコポリマー材料系のための自己組織化の非応力固有周期性の距離の範囲に対応する、クロストラックピッチ径方向伸長およびダウントラック伸長のバランスの取れた適用である。ゾーンの中央位置にある六角形パターン内に確立された単位セル体積は、残りの内側および外側ゾーンのクロストラックの組の六角形構成において維持される。
【0046】
中央位置の六角形パターンに比べ、内側の六角形パターンは、円周がより小さいためにダウントラック伸長がより少なく、また、ディスクのIDのより近くに位置するためにクロストラック伸長がより大きくなるであろう。特定のブロックコポリマー材料系の固有周期性の距離の範囲に対応する、より少ないダウントラック伸長およびより大きいクロストラック伸長の距離は、ゾーンの単位セル体積を維持するために予め定められている。
【0047】
中央位置の伸長に比べ、ゾーンにおける第3の最も外側の六角形パターンは、その位置がより大きい円周を有するためにダウントラック伸長がゾーン内で最も大きく、また、ディスクのIDからより離れているためにクロストラック伸長がより小さくなるであろう。特定のブロックコポリマー材料系の固有周期性の距離の範囲に対応する、より大きいダウントラック伸長およびより小さいクロストラック伸長の距離は、ゾーンの単位セル体積を維持するために予め定められている。
【0048】
プログラム制御は、応力を受けた材料が、ランダムで調和されていない誘導パターンを用いて自己組織化する際に生じ、欠陥につながるランダムな分布を回避するために予め定められた非動的なプロセスで、間隔を制御するために使用される。一実施例では、伸長の事前決定は、ゾーンの中心で非応力ピッチを作り出し、次に同じゾーン内でID方向およびOD方向においてそれぞれ圧縮および伸長するために制御される。ゾーンのクロストラック中心に位置付けられた六角形パターンのダウントラックピッチ伸長を達成するために、予め定められたジブロックコポリマーが使用される。ここで、X%という中心間伸長は、その予め定められたジブロックコポリマーを含む予め定められた材料系の特性に基づいている(1140)。
【0049】
その後のID方向およびOD方向における圧縮および伸長は、予め定められたジブロックコポリマーの特性のX%の伸長に対応するように予め定められている。クロストラック幅の予め定められた段階的減少は、ディスクの外径に向かって外側へとゾーン毎にリセットされ、特定のブロックコポリマー材料系の固有周期性の距離の範囲を含む予め定められたジブロックコポリマーの特性のX%に対応している。
【0050】
固有周期性に対応するクロストラック幅の段階的減少およびダウントラック伸長の制御された事前決定は、材料系に応力をかけることなく、一貫したゾーンの単位セル体積を維持する。クロストラック幅の段階的減少の制御された事前決定は、記録ヘッドによって適応可能なクロストラックピッチの範囲を作り出す。同時に、内半径から外半径にわたる単一の記録ゾーン内では、ストロークにわたって準一定の面密度を作り出しつつ、個々のアイランドのアドレス可能性が維持される。
【0051】
ゾーン移行部でのゾーン毎のクロストラック幅の予め定められたリセットは、予め定められた材料系に対する応力を排除するように構成されている。予め定められた材料系に対する応力の排除は、ランダムな分布を回避する。調和されたせん断誘導パターンおよび一貫したゾーンの単位セル体積は、個々のアイランドのアドレス可能性を維持し、それにより読出/書込エラーを減少させる。
【0052】
制御され調和されたせん断誘導パターンは、V11142およびV21144に示すように一定の単位セル体積を発生させ、ここで、パターンが平たくなった六角形1120へと移行してもV1≒V2(1146)であり、単位セル体積は一定である。伸長の適応はCT11132およびCT21134で示されており、ここでCT1>CT2(1146)である。クロストラック幅はIDからODへと狭くなっている(1180)。一実施例では、せん断誘導パターンに対して自己組織化を誘導するテンプレートパターン1190は、ID1152からOD1154へと、各記録ゾーン内でクロストラックピッチが段階的に減少する(920)ように制御される。
【0053】
図12は、一実施例の一定の単位セル体積の一例を、例示的な目的のためにのみ示す。図12は、IDパターン構成1200を示す。IDパターン構成1200は、ダウントラック(DT)1202の方向およびクロストラック(CT)1204の方向に整列してパターン化される。クロストラックピッチ(CTP)1205の距離は、予め定められている。たとえば、クロストラック(CT)1204の方向における距離CTP11206は、トラックピッチTPとして表わされる。CTP11206の距離は、ダウントラック伸長(S)1209である距離S1に関連している。S11208は、ダウントラックピッチLOによって表わされる伸長距離である。CTP11206およびS11208の双方の距離または長さは、制御プログラムを用いて予め定められている。
【0054】
これらの予め定められた距離は、面積A11210を確立している。A11210は、単位セル体積Voによって表わされる面積測定値であり、ここで単位セル体積≒面積(A)(1212)である。予め定められた距離は、A=1/2×CTP×Sである面積を計算するために使用される。距離Sは、アーク伸長を補償するためにダウントラックピッチを増加させる(1220)ように調節される。各トラックについて内径から外径へとCTPX1224が定められ、ここでCTPX<CTP1(1230)である。これに応じて、制御プログラムを用いてSX1222が定められ、ここでSX>S1(1226)である。
【0055】
対応する予め定められた距離は、そのトラックにおける構成の面積AX1228を確立し、ここでAX≒A1(1242)である。単位セル体積が一定の予め定められた値であるように、Sの値の伸長の段階的増加はCTPの値の減少と調和される。クロストラックおよびダウントラックピッチの調節の調和が行なわれる。さもなければ、面積Aは、内径からの径方向距離の増加とともに増加するであろう。CTPの減少に伴うSの対応する増加は、欠陥を防止するために、径方向距離が増加するにつれてパターン面積を減少させる(1240)。制御は、アーク伸長を補償するためにODクロストラックピッチを減少させるために使用される(1250)。ODでは、CTP21252は、径方向距離が増加するにつれてトラックピッチを減少させる(1260)ように調節され、ここでCTP2<CTPX(1270)である。S21254は、S2>SX(1256)となるように調和され、それによりA21258は一定の面積測定値を維持し、ここでA1≒A2(1228)である。制御されていないパターン化欠陥は磁気構成に転移され、それにより品質が低下する。一実施例では、一定の単位セル体積を維持するために制御プログラムを使用する予め定められたせん断誘導パターンは、使用されるパターン化材料における応力を防止して、制御されていない自己組織化によって欠陥が発生することを防止する。
【0056】
前述の事項は、この発明の動作の原理、実施例、および形態を説明したものである。しかしながら、この発明は、説明された特定の実施例に限定されるよう解釈されるべきではない。上述の実施例は限定的ではなく例示的であるとして見なされるべきであり、また、以下の請求項によって定義されるようなこの発明の範囲から逸脱することなく、それらの実施例で当業者によって変更がなされてもよいということが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0057】
100:ブロックコポリマー混合物の意図的非単分散、110:多分散、300:球または円筒構成、540:記録ヘッド。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8
図9
図10
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図12