(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係る遊技機の実施の形態について、図面を用いて具体的に説明する。なお、本明細書では、本発明に係る遊技機の例としてパチンコ遊技機を用いて説明するが、本発明はパチンコ遊技機以外の遊技機にも適用することが可能である。また、本明細書においては、パチンコ遊技機(以下、単に「遊技機」と言う。)及び遊技機を構成する各部材の「前側」、「後側」、「上側」、「下側」、「左側」及び「右側」は、遊技機を正面から見た場合における表面側(前面側)、背面側(後面側)、「上側」、「下側」、「左側」及び「右側」を示すものとする。また、本明細書においては、遊技球が各種入賞口に流入することを「入賞」と言い、遊技球が入賞することによって遊技者に払い出される遊技球のことを「賞球」と言う。
【0012】
[遊技機1の外観構成]
図1に示すように、遊技機1は、機体の外郭を構成する縦長方形の外枠2を備えている。この外枠2の開口前面側には、縦長方形の中枠3が着脱自在に組み付けられている。中枠3は、全体的に合成樹脂材料を用いて形成されており、内部に遊技盤11等を取付固定することができるように構成されている。前枠4は、中枠3の前面側に、該前枠4の左側に設けられたヒンジを中心に中枠3に対して横開きをすることができるように開閉自在に組み付けられている。前枠4は、ガラス板5を備えており、遊技者が遊技盤11を視認することができ、かつ遊技盤11を保護することができるように構成されている。また、前枠4は、遊技に使用する遊技球を一時的に貯留する上受け皿6と、上受け皿6から溢れ出て流下した遊技球を貯留する下受け皿7とをガラス板5の下方に備えている。
【0013】
遊技機1は、遊技盤11に向けて遊技球を弾発するための発射装置を内部に備えており、この発射装置の弾発強さを操作ハンドル8の回動量によって調節することができるように構成されている。また、上受け皿6には、遊技球を貯留する貯留スペースの前側に、遊技者が遊技中に押圧操作する各種ボタン9が配置されている。また、遊技機1の上部には音声を出力するためのスピーカ10が設けられている。
【0014】
図2に示すように、遊技盤11は、アクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材料で略正方形に形成された平板状の部材である。この遊技盤11の背面側には、裏ユニット(図示せず)がビス等によって取付固定されている。遊技盤11には、センター役物(図示せず)の装飾枠を取り付けるための開口部12が略中央部に開口形成されている。また、遊技盤11の表面には、発射装置で弾発された遊技球を遊技盤11の上部へ案内する案内レール13が設けられている。また、遊技盤11には、案内レール13により遊技盤11の上部に案内された遊技球が遊技盤11の下部に向けて流下する遊技領域14が形成されている。
【0015】
遊技領域14には、センター役物を取り付けるための開口部12が該遊技領域14の略中央部に開口形成されている。また、遊技領域14には、普通入賞装置15、始動入賞装置16、大入賞装置17等の各種入賞装置が設けられている。また、遊技領域14には、多数の誘導釘18が打たれている。遊技領域14を流下する遊技球は、誘導釘18に当たって流下方向を変化させながら、遊技領域14の上部から下部に向かって流下する。遊技領域14を流下する遊技球の一部は、各種入賞装置に設けられている各種入賞口(図示せず)に入賞する。また、遊技領域14を流下する遊技球のうち、各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、遊技領域14の最下部に設けられたアウト口19に流入する。
【0016】
普通入賞装置15は、遊技領域14に複数個設けられている。これら普通入賞装置15は、普通入賞口(図示せず)を有しており、遊技球が普通入賞口に入賞すると、所定数(例えば10個)の賞球を払い出すように構成されている。
【0017】
始動入賞装置16は、装飾枠の下方に配置されている。始動入賞装置16は、始動入賞口(図示せず)を有しており、遊技球が始動入賞口に入賞すると、遊技者に不利な通常遊技状態から遊技者に有利な大当たり遊技状態で遊技を行うか否かを抽選するための大当り抽選を行うように構成されている。
【0018】
大入賞装置17は、装飾枠の下方であって、遊技領域14の左右方向中央よりも右側に配置されている。この大入賞装置17は、大入賞口(図示せず)を備えている。大入賞装置17は、通常遊技状態では遊技球が入賞することはなく、大当り抽選に当選して、遊技状態が通常遊技状態から大当り遊技状態へ移行した時に遊技球が入賞できるように構成されている。この大入賞装置17は、大当り遊技状態では、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、又は所定時間(例えば30秒)が経過するまでの間、遊技球が入賞するように構成されている。遊技機1は、大入賞口に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の数に対応した数の賞球を遊技者に払い出す。なお、本実施の形態では、大入賞装置17を1個有する遊技機1を用いて説明したが、大入賞装置17の数はこれに限定されるものではない。
【0019】
センター役物は、装飾枠を備えている。装飾枠は、各種の装飾が施されている枠状の部材であり、遊技盤11の開口部12に対して、遊技盤11の前側から挿入して取付固定されている。図示しない裏ユニットには、図柄表示手段として機能する液晶表示装置及び役物装置が取付固定されている。液晶表示装置は、遊技中に所定の図柄等を変動表示又は停止表示すると言うように、遊技の状態や遊技の進行に応じて種々の演出表示を行うためのものである。この液晶表示装置で表示される図柄等としては、例えば、数字等から構成される種々の図柄やアニメーション等、各種画像等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0020】
遊技盤11は、該遊技盤11に形成された開口部12が裏ユニットに取付固定された液晶表示装置の表示画面と同じ位置に位置するように裏ユニットに取付固定されており、液晶表示装置で表示される図柄等は、遊技盤11に形成されている開口部12を介して遊技者が視認することができるように構成されている。なお、本実施の形態では、図柄表示手段の例として液晶表示装置を用いて説明したが、上記した演出表示を行うことができるものであれば、液晶表示装置以外のものを任意に選択して用いてもよい。なお、
図1及び
図2においては、説明の便宜上、液晶表示装置の記載を省略している。
【0021】
図2に示すように、演出装置21は、裏ユニットにおいて、液晶表示装置の前方側であって、通常は上方に位置するように配置されている。また、演出装置21は、第1のアーム部材22及び第2のアーム部材23により上下方向に移動することができるように構成されている。これら第1のアーム部材22及び第2のアーム部材23は、一端が演出装置21にネジ止め等の各種方法によって取付固定され、他端が裏ユニットに対してネジ止め等の各種方法によって取付固定されている。なお、本実施の形態では、演出装置21が遊技領域14の上部から上下動するように構成されているが、これに限定されるものではない。
【0022】
また、第1のアーム部材22には第1のサブ表示装置24が取り付けられ、第2のアーム部材23には第2のサブ表示装置25が取り付けられている。即ち、該演出装置21を正面視した場合にこの演出装置21の左側に位置する第1のアーム部材22には、遊技者が視認できるように第1のサブ表示装置24が取り付けられている。また、該演出装置21を正面視した場合にこの演出装置21の右側に位置する第2のアーム部材23には、遊技者が視認できるように第2のサブ表示装置25が取り付けられている。これら第1のサブ表示装置24及び第2のサブ表示装置25は、同じ大きさや形状であってもよいし、異なっていてもよい。また、これら第1のサブ表示装置24及び第2のサブ表示装置25は、演出装置21に設けられている後述する表示部31と連動して所定の映像や図柄等を表示させるようにしてもよいし、表示部31とは連動せずに所定の映像や図柄等を表示させるようにしてもよい。さらに、本実施の形態では、演出装置21に加えて第1のサブ表示装置24及び第2のサブ表示装置25が取り付けられているが、これらは全て取り付けることに限定されるものではない。例えば、演出装置21のみを取り付けて、第1のサブ表示装置24及び第2のサブ表示装置25は取り付けないように構成してもよいし、これ以外の構成でもよい。
【0023】
図3及び
図6に示すように、演出装置21は、表示部31、回転演出部32、回転駆動部33及び後カバー部34を備えている。表示部31は、表示枠35、表示パネル36及び表示基部37を有している。表示枠35は、表示パネル36の表示面36aを遊技者が視認可能となるようにするための表示窓部38を有しており、この表示窓部38の外周側に所定の装飾を施した表示装飾部39が形成されている。表示枠35は、例えば任意に選択した各種の樹脂材料を用いて成形して形成されており、表示装飾部39に所定の塗料やメッキなどのような各種装飾を施して形成されている。なお、この表示装飾部39は、本実施の形態では表示窓部38の四方全てを囲むように形成されているが、これに限定されるものではない。また、表示枠35は、裏面側に表示パネル36を取付固定するための表示パネル固定部40が形成されている。なお、本実施の形態では、表示パネル固定部40は、ネジ止めによって表示パネル36を取付固定することができるように形成されているが、これに限定されるものではない。
【0024】
表示パネル36は、前面に表示面36aを有する板状の部材である。この表示パネル36は、表示面36aにおいて所定の映像や画像等を表示することができるように構成されている。表示パネル36には、例えば液晶表示装置等のような、従来から公知の表示パネル36を任意に選択して用いてよいし、これも液晶表示装置に限定されない。また、表示パネル36は、表示枠35の後側から、表示面36aを前側にしながら取付固定することができるように構成されている。即ち、表示パネル36は、表示枠35の裏面側に形成されている表示パネル固定部40において、ネジ止め等によって取付固定されている。なお、表示パネル36の表示枠35への取付固定は、従来から公知の方法で行ってよい。
【0025】
表示基部37は、表示パネル36の後側に配置されており、表示枠35に取り付けられた表示パネル36を後方から支えるように配置されている。この表示基部37は、表示枠35の形状と相似形に形成されており、該表示枠35に対してネジ止め固定することができるように形成されている。また、表示基部37は、後方に向けて延出する表示枠回転軸部41が延出形成されている。この表示枠回転軸部41は、後側の先端面に後述する第2従動ギヤ212がネジ止め等の任意な方法で取付固定されるように形成されている。
【0026】
詳細は後述するが、表示基部37の表示枠回転軸部41は、先端に取付固定されている第2従動ギヤ212を介して第2駆動モータ184と連結しており、この第2駆動モータ184の回転駆動によって、表示枠回転軸部41を回転軸として回転するように構成されている。即ち、第2駆動モータ184が回転駆動すると、それに伴って表示部31が回転するようになっている。
【0027】
回転演出部32は、第1回転体51、第1移動体52、第2移動体53、並びに装飾体としての第1〜第8装飾体54〜61、及び第1付勢部材62を備えている。
【0028】
図4及び
図7に示すように、第1回転体51は、回転演出部32のベースになる部材であり、中心に表示枠回転軸部41が挿通可能な大きさに形成された中心軸孔部64が開口形成された円板状に形成されている。この第1回転体51には、第1移動体52及び第2移動体53がネジ止めによって取付固定されている。第1移動体52は、中心軸孔部64を中心として第1回転体51の前側に位置するように配置されている。また、第2移動体53は、中心軸孔部64を中心として第1回転体51の後側に位置するように配置されている。即ち、これら第1移動体52及び第2移動体53は、第1回転体51を挟んで対向する位置に位置するように配置されており、これら第1移動体52及び第2移動体53をネジ止め固定することによって、第1回転体51に対して取付固定されている。
【0029】
また、この第1回転体51には、第1〜第8装飾体54〜61がネジ止めによって取り付けられている。第1〜第8装飾体54〜61は、遊技者が視認可能な第1位置としての突出位置と、遊技者が視認できない第2位置としての隠れ位置との間で回動可能に取り付けられており、所定の装飾が施されている。
【0030】
第1回転体51は、上記した通り、中心に表示枠回転軸部41が挿通可能な大きさに形成された中心軸孔部64が開口形成されている。そして、この中心軸孔部64の周囲に4つの円弧状の長孔65a〜65dが開口形成されている。これら4つの長孔65a〜65dは、第1移動体52に形成されている固定ピン117を挿通させるためのものである。詳細は後述するが、第1移動体52に形成されている固定ピン117と、第2移動体53に形成されているネジ孔は、それぞれが対応する位置に形成されており、第1移動体52の固定ピン117を4つの長孔65a〜65dに挿通し、第2移動体53に形成されているネジ孔の位置を位置合わせを行い第2移動体53の側からネジ止めすることで、第1移動体52及び第2移動体53が第1回転体51に取付固定されるようになっている。なお、本実施の形態では、円弧状の長孔65a〜65dが4つ形成されているが、この長孔65a〜65dの形状及び個数は、これに限定されるものではない。
【0031】
また、第1回転体51には、4つの円弧状の長孔65a〜65dが開口形成されている円周状に、図中x方向に向けて突出する突出ピン66が形成されている。この突出ピン66は、後述する第1付勢部材62の一端を取り付けるためのものである。突出ピン66は、x方向に突出した後にz方向に向けて屈曲するL字形に形成されており、第1付勢部材62を取り付けると、その第1付勢部材62の一端が外れないようになっている。
【0032】
さらに、第1回転体51には、長孔65a〜65dよりも外周側に、第1〜第8装飾体54〜61を取り付けるための第1〜第8装飾体取付部71〜78が形成されている。これら第1〜第8装飾体取付部71〜78のうち、第1〜第4装飾体取付部71〜74は第1回転体51の表面側に形成されており、第5〜第8装飾体取付部75〜78は第1回転体51の裏面側に形成されている。
【0033】
第1装飾体取付部71は、第1回転体51の表面側から裏面側に向かって形成された第1穴部81が形成されている。この第1穴部81は、該第1穴部81の中心に第1嵌合部82が形成されており、後述する第1装飾体54の第1被嵌合部132に挿入することができるように構成されている。また、この第1穴部81は、該第1穴部81の深さを確保するために、裏面側に突出するように形成されている。即ち、第1回転体51の裏面側から見ると、第1装飾体取付部71が形成されている箇所には、第1装飾体取付部71を形成したことによる第1突出部83が形成されている。この第1突出部83を形成することにより、第1装飾体取付部71を形成するための穴をより深く形成することができる。
【0034】
また、第1装飾体取付部71には、第1装飾体54の移動を規制する第1規制用長孔84が形成されている。この第1規制用長孔84は、第1穴部81の周囲に、所定の長さを有する円弧状に形成されている。第1規制用長孔84は、第1装飾体54が、遊技者が第1装飾体54を視認可能な第1位置としての突出位置と、遊技者が第1装飾体54を視認できない第2位置としての隠れ位置との間で移動する際の、移動可能な位置を規制するためのものである。即ち、この第1規制用長孔84は、隠れ位置に位置している第1装飾体54が移動を開始したら、突出位置において該第1装飾体54の移動を規制し、逆に突出位置に位置する第1装飾体54が移動を開始したら、隠れ位置において該第1装飾体54の移動を規制するようになっている。
【0035】
第2装飾体取付部72は、第1回転体51の表面側から裏面側に向かって形成された第2穴部85が形成されている。この第2穴部85は、該第2穴部85の中心に第2嵌合部86が形成されており、後述する第2装飾体55の第2被嵌合部137に挿入することができるように構成されている。また、この第2穴部85は、該第2穴部85の深さを確保するために、裏面側に突出するように形成されている。即ち、第1回転体51の裏面側から見ると、第2装飾体取付部72が形成されている箇所には、第2装飾体取付部72を形成したことによる第2突出部87が形成されている。この第2突出部87を形成することにより、第2装飾体取付部72を形成するための穴をより深く形成することができる。
【0036】
また、第2装飾体取付部72には、第2装飾体55の移動を規制する第2規制用長孔88が形成されている。この第2規制用長孔88は、第2穴部85の周囲に、所定の長さを有する円弧状に形成されている。第2規制用長孔88は、第2装飾体55が、遊技者が第2装飾体55を視認可能な第1位置としての突出位置と、遊技者が第2装飾体55を視認できない第2位置としての隠れ位置との間で移動する際の、移動可能な位置を規制するためのものである。即ち、この第2規制用長孔88は、隠れ位置に位置している第2装飾体55が移動を開始したら、突出位置において該第2装飾体55の移動を規制し、逆に突出位置に位置する第2装飾体55が移動を開始したら、隠れ位置において該第2装飾体55の移動を規制するようになっている。
【0037】
第3装飾体取付部73は、第1回転体51の表面側から裏面側に向かって形成された第3穴部89が形成されている。この第3穴部89は、該第3穴部89の中心に第3嵌合部90が形成されており、後述する第3装飾体56の第3被嵌合部142に挿入することができるように構成されている。また、この第3穴部89は、該第3穴部89の深さを確保するために、裏面側に突出するように形成されている。即ち、第1回転体51の裏面側から見ると、第3装飾体取付部73が形成されている箇所には、第3装飾体取付部73を形成したことによる第3突出部91が形成されている。この第3突出部91を形成することにより、第3装飾体取付部73を形成するための穴をより深く形成することができる。
【0038】
また、第3装飾体取付部73には、第3装飾体56の移動を規制する第3規制用長孔92が形成されている。この第3規制用長孔92は、第3穴部89の周囲に、所定の長さを有する円弧状に形成されている。第3規制用長孔92は、第3装飾体56が、遊技者が第3装飾体56を視認可能な第1位置としての突出位置と、遊技者が第3装飾体56を視認できない第2位置としての隠れ位置との間で移動する際の、移動可能な位置を規制するためのものである。即ち、この第3規制用長孔92は、隠れ位置に位置している第3装飾体56が移動を開始したら、突出位置において該第3装飾体56の移動を規制し、逆に突出位置に位置する第3装飾体56が移動を開始したら、隠れ位置において該第3装飾体56の移動を規制するようになっている。
【0039】
第4装飾体取付部74は、第1回転体51の表面側から裏面側に向かって形成された第4穴部93が形成されている。この第4穴部93は、該第4穴部93の中心に第4嵌合部94が形成されており、後述する第4装飾体57の第4被嵌合部147に挿入することができるように構成されている。また、この第4穴部93は、該第4穴部93の深さを確保するために、裏面側に突出するように形成されている。即ち、第1回転体51の裏面側から見ると、第4装飾体取付部74が形成されている箇所には、第4装飾体取付部74を形成したことによる第4突出部95が形成されている。この第4突出部95を形成することにより、第4装飾体取付部74を形成するための穴をより深く形成することができる。
【0040】
また、第4装飾体取付部74には、第4装飾体57の移動を規制する第4規制用長孔96が形成されている。この第4規制用長孔96は、第4穴部93の周囲に、所定の長さを有する円弧状に形成されている。第4規制用長孔96は、第4装飾体57が、遊技者が第4装飾体57を視認可能な第1位置としての突出位置と、遊技者が第4装飾体57を視認できない第2位置としての隠れ位置との間で移動する際の、移動可能な位置を規制するためのものである。即ち、この第4規制用長孔96は、隠れ位置に位置している第4装飾体57が移動を開始したら、突出位置において該第4装飾体57の移動を規制し、逆に突出位置に位置する第4装飾体57が移動を開始したら、隠れ位置において該第4装飾体57の移動を規制するようになっている。
【0041】
第5装飾体取付部75は、第1回転体51の裏面側から表面側に向かって形成された第5穴部97が形成されている。この第5穴部97は、該第5穴部97の中心に第5嵌合部98が形成されており、後述する第5装飾体58の第5被嵌合部152に挿入することができるように構成されている。また、この第5穴部97は、該第5穴部97の深さを確保するために、表面側に突出するように形成されている。即ち、第1回転体51の表面側から見ると、第5装飾体取付部75が形成されている箇所には、第5装飾体取付部75を形成したことによる第5突出部99が形成されている。この第5突出部99を形成することにより、第5装飾体取付部75を形成するための穴をより深く形成することができる。
【0042】
また、第5装飾体取付部75には、第5装飾体58の移動を規制する第5規制用長孔100が形成されている。この第5規制用長孔100は、第5穴部97の周囲に、所定の長さを有する円弧状に形成されている。第5規制用長孔100は、第5装飾体58が、遊技者が第5装飾体58を視認可能な第1位置としての突出位置と、遊技者が第5装飾体58を視認できない第2位置としての隠れ位置との間で移動する際の、移動可能な位置を規制するためのものである。即ち、この第5規制用長孔100は、隠れ位置に位置している第5装飾体58が移動を開始したら、突出位置において該第5装飾体58の移動を規制し、逆に突出位置に位置する第5装飾体58が移動を開始したら、隠れ位置において該第5装飾体58の移動を規制するようになっている。
【0043】
第6装飾体取付部76は、第1回転体51の裏面側から表面側に向かって形成された第6穴部101が形成されている。この第6穴部101は、該第6穴部101の中心に第6嵌合部102が形成されており、後述する第6装飾体59の第6被嵌合部157に挿入することができるように構成されている。また、この第6穴部101は、該第6穴部101の深さを確保するために、表面側に突出するように形成されている。即ち、第1回転体51の表面側から見ると、第6装飾体取付部76が形成されている箇所には、第6装飾体取付部76を形成したことによる第6突出部103が形成されている。この第6突出部103を形成することにより、第6装飾体取付部76を形成するための穴をより深く形成することができる。
【0044】
また、第6装飾体取付部76には、第6装飾体59の移動を規制する第6規制用長孔104が形成されている。この第6規制用長孔104は、第6穴部101の周囲に、所定の長さを有する円弧状に形成されている。第6規制用長孔104は、第6装飾体59が、遊技者が第6装飾体59を視認可能な第1位置としての突出位置と、遊技者が第6装飾体59を視認できない第2位置としての隠れ位置との間で移動する際の、移動可能な位置を規制するためのものである。即ち、この第6規制用長孔104は、隠れ位置に位置している第6装飾体59が移動を開始したら、突出位置において該第6装飾体59の移動を規制し、逆に突出位置に位置する第6装飾体59が移動を開始したら、隠れ位置において該第6装飾体59の移動を規制するようになっている。
【0045】
第7装飾体取付部77は、第1回転体51の裏面側から表面側に向かって形成された第7穴部105が形成されている。この第7穴部105は、該第7穴部105の中心に第7嵌合部106が形成されており、後述する第7装飾体60の第7被嵌合部162に挿入することができるように構成されている。また、この第7穴部105は、該第7穴部105の深さを確保するために、表面側に突出するように形成されている。即ち、第1回転体51の表面側から見ると、第7装飾体取付部77が形成されている箇所には、第7装飾体取付部77を形成したことによる第7突出部107が形成されている。この第7突出部107を形成することにより、第7装飾体取付部77を形成するための穴をより深く形成することができる。
【0046】
また、第7装飾体取付部77には、第7装飾体60の移動を規制する第7規制用長孔108が形成されている。この第7規制用長孔108は、第7穴部105の周囲に、所定の長さを有する円弧状に形成されている。第7規制用長孔108は、第7装飾体60が、遊技者が第7装飾体60を視認可能な第1位置としての突出位置と、遊技者が第7装飾体60を視認できない第2位置としての隠れ位置との間で移動する際の、移動可能な位置を規制するためのものである。即ち、この第7規制用長孔108は、隠れ位置に位置している第7装飾体60が移動を開始したら、突出位置において該第7装飾体60の移動を規制し、逆に突出位置に位置する第7装飾体60が移動を開始したら、隠れ位置において該第7装飾体60の移動を規制するようになっている。
【0047】
第8装飾体取付部78は、第1回転体51の裏面側から表面側に向かって形成された第8穴部109が形成されている。この第8穴部109は、該第8穴部109の中心に第8嵌合部110が形成されており、後述する第8装飾体61の第8被嵌合部167に挿入することができるように構成されている。また、この第8穴部109は、該第8穴部109の深さを確保するために、表面側に突出するように形成されている。即ち、第1回転体51の表面側から見ると、第8装飾体取付部78が形成されている箇所には、第8装飾体取付部78を形成したことによる第8突出部111が形成されている。この第8突出部111を形成することにより、第8装飾体取付部78を形成するための穴をより深く形成することができる。
【0048】
また、第8装飾体取付部78には、第8装飾体61の移動を規制する第8規制用長孔112が形成されている。この第8規制用長孔112は、第8穴部109の周囲に、所定の長さを有する円弧状に形成されている。第8規制用長孔112は、第8装飾体61が、遊技者が第8装飾体61を視認可能な第1位置としての突出位置と、遊技者が第8装飾体61を視認できない第2位置としての隠れ位置との間で移動する際の、移動可能な位置を規制するためのものである。即ち、この第8規制用長孔112は、隠れ位置に位置している第8装飾体61が移動を開始したら、突出位置において該第8装飾体61の移動を規制し、逆に突出位置に位置する第8装飾体61が移動を開始したら、隠れ位置において該第8装飾体61の移動を規制するようになっている。
【0049】
第1移動体52は、第1回転体51の表面側に取付固定される。この第1移動体52は、第1回転体51の裏面側に取付固定される第2移動体53とネジ止め固定することによって、第1回転体51を挟む形で、第1回転体51に対して取付固定される。
【0050】
この第1移動体52は、中心に表示枠回転軸部41が挿通可能な大きさに形成された第1軸通孔114が開口形成された円板状の部材であり、外周縁には、山部と溝部が交互に形成された歯車状の第1ギヤ部115を備えた部材として形成されている。また、第1移動体52の裏面側には、第1移動体52を第1回転体51に取り付ける時に、第1回転体51に対する位置決めを行うための第1位置決めリブ116が、第1移動体52の裏面側から図中x方向に向けて突出するように形成されている。また、この第1移動体52には、第2移動体53と取付固定される際に使用する固定ピン117がx方向に突出するように形成されている。
【0051】
第2移動体53は、円板状に形成された部材の外周縁に山部と溝部が交互に形成された歯車状の第2ギヤ部118を備えた部材であり、その裏面側には、x方向に向けて突出するように形成された筒状部119が形成されている。第2移動体53においては、この第2ギヤ部118の中心と筒状部119の中心とが一致するように形成されている。また、第2移動体53には、中心に、表示枠回転軸部41が挿通可能な大きさに形成された第2軸通孔120が開口形成されている。この第2軸通孔120は、筒状部119の内部空間121と連通している。なお、本実施の形態では、第2軸通孔120の孔径と筒状部119の内径とは、筒状部119の内径の方が大径となるように形成しているが、これは表示枠回転軸部41を挿通させることができれば、第2軸通孔120の孔径と筒状部119の内径は同じであってもよいし、第2軸通孔120の孔径の方が大径であってもよい。
【0052】
また、第2移動体53は、筒状部119よりも径方向外周側に、突出ピン66と干渉するのを防止する干渉防止孔122が開口形成されている。この干渉防止孔122は、第2移動体53が第1回転体51に取付固定された時に第1移動体52の突出ピン66が孔内を挿通する位置に開口形成されている。なお、本実施の形態では、干渉防止孔122は、長孔形状に形成されているが、この形状は長孔形状に限定されるものではない。
【0053】
第1〜第4装飾体57は、第1回転体51の前側に回動自在に取付固定されている。また、第5〜第8装飾体61は、第1回転体51の後側に回動自在に取付固定されている。
【0054】
第1装飾体54は、第1装飾部131、第1被嵌合部132、第1伝達部133、及び第1逃げ部134を備えている。また、第1装飾体54は、略L字形状に形成されており、基端側の一端部に第1伝達部133が形成され、一端部から延びて屈曲した先にある先端側の他端部に第1装飾部131が形成されている。第1装飾部131は、表面側に所定の装飾を施しており、遊技者の興趣を大きく向上できるような絵柄や形状が形成されている。例えば、本実施の形態では、第1装飾部131には、トラやライオンの形状が形成されており、トラやライオンの絵柄等が施されている。なお、第1装飾体54の形状や絵柄は、これに限定されるものではなく、これら以外の形状や絵柄であってもよい。
【0055】
第1被嵌合部132は、第1装飾体54を第1回転体51の第1装飾体取付部71に回動可能に取り付けるためのものである。この第1被嵌合部132は、第1装飾体54の裏面側からx方向に向けて突出形成されるとともに、その内部に、第1回転体51の第1装飾体取付部71に形成された第1嵌合部82の外径よりも孔径が若干大径となるように形成された第1嵌合孔135が貫通形成されている。第1装飾体54は、第1嵌合孔135が第1嵌合部82と嵌合することにより第1回転体51に取り付けられ、さらにネジ止め固定することによって、第1回転体51から外れないように構成されている。
【0056】
第1伝達部133は、第1被嵌合部132の周囲に形成されている。この第1伝達部133は、山部と溝部が交互に形成されたギヤ状に形成されており、第1移動体52の第1ギヤ部115と噛み合うことができるように形成されている。即ち、第1装飾体54は、第1回転体51に取付固定されると、該第1回転体51に取り付けられている第1移動体52の第1ギヤ部115と第1伝達部133とが噛み合うようになり、第1移動体52が回転移動すると、それに伴って第1ギヤ部115を介して第1伝達部133に回転駆動力が伝達され、第1被嵌合部132を中心にして回動するようになっている。
【0057】
第1逃げ部134は、第1被嵌合部132と第1装飾部131との間に位置するように形成されている。この第1逃げ部134は、切欠き状に形成されており、第1装飾体54が隠れ位置に位置する時に、第8突出部111と干渉するのを防止することができるように形成されている。
【0058】
第2装飾体55は、第2装飾部136、第2被嵌合部137、第2伝達部138、及び第2逃げ部139を備えている。また、第2装飾体55は、略L字形状に形成されており、基端側の一端部に第2伝達部138が形成され、一端部から延びて屈曲した先にある先端側の他端部に第2装飾部136が形成されている。第2装飾部136は、表面側に所定の装飾を施しており、遊技者の興趣を大きく向上できるような絵柄や形状が形成されている。例えば、本実施の形態では、第2装飾部136には、象の形状が形成されており、象の絵柄等が施されている。なお、第2装飾体55の形状や絵柄は、これに限定されるものではなく、これら以外の形状や絵柄であってもよい。
【0059】
第2被嵌合部137は、第2装飾体55を第1回転体51の第2装飾体取付部72に回動可能に取り付けるためのものである。この第2被嵌合部137は、第2装飾体55の裏面側からx方向に向けて突出形成されるとともに、その内部に、第1回転体51の第2装飾体取付部72に形成された第2嵌合部86の外径よりも孔径が若干大径となるように形成された第2嵌合孔140が貫通形成されている。第2装飾体55は、第2嵌合孔140が第2嵌合部86と嵌合することにより第1回転体51に取り付けられ、さらにネジ止め固定することによって、第1回転体51から外れないように構成されている。
【0060】
第2伝達部138は、第2被嵌合部137の周囲に形成されている。この第2伝達部138は、山部と溝部が交互に形成されたギヤ状に形成されており、第1移動体52の第1ギヤ部115と噛み合うことができるように形成されている。即ち、第2装飾体55は、第1回転体51に取付固定されると、該第1回転体51に取り付けられている第1移動体52の第1ギヤ部115と第2伝達部138とが噛み合うようになり、第1移動体52が回転移動すると、それに伴って第2ギヤ部118を介して第2伝達部138に回転駆動力が伝達され、第1被嵌合部132を中心にして回動するようになっている。
【0061】
第2逃げ部139は、第2被嵌合部137と第2装飾部136との間に位置するように形成されている。この第2逃げ部139は、切欠き状に形成されており、第2装飾体55が隠れ位置に位置する時に、第6突出部103と干渉するのを防止することができるように形成されている。
【0062】
第3装飾体56は、第3装飾部141、第3被嵌合部142、第3伝達部143、及び第3逃げ部144を備えている。また、第3装飾体56は、略L字形状に形成されており、基端側の一端部に第3伝達部143が形成され、一端部から延びて屈曲した先にある先端側の他端部に第3装飾部141が形成されている。第3装飾部141は、表面側に所定の装飾を施しており、遊技者の興趣を大きく向上できるような絵柄や形状が形成されている。例えば、本実施の形態では、第3装飾部141には、ゴリラの形状が形成されており、ゴリラの絵柄等が施されている。なお、第3装飾体56の形状や絵柄は、これに限定されるものではなく、これら以外の形状や絵柄であってもよい。
【0063】
第3被嵌合部142は、第3装飾体56を第1回転体51の第3装飾体取付部73に回動可能に取り付けるためのものである。この第3被嵌合部142は、第3装飾体56の裏面側からx方向に向けて突出形成されるとともに、その内部に、第1回転体51の第3装飾体取付部73に形成された第3嵌合部90の外径よりも孔径が若干大径となるように形成された第3嵌合孔145が貫通形成されている。第3装飾体56は、第3嵌合孔145が第3嵌合部90と嵌合することにより第1回転体51に取り付けられ、さらにネジ止め固定することによって、第1回転体51から外れないように構成されている。
【0064】
第3伝達部143は、第3被嵌合部142の周囲に形成されている。この第3伝達部143は、山部と溝部が交互に形成されたギヤ状に形成されており、第1移動体52の第1ギヤ部115と噛み合うことができるように形成されている。即ち、第3装飾体56は、第1回転体51に取付固定されると、該第1回転体51に取り付けられている第1移動体52の第1ギヤ部115と第3伝達部143とが噛み合うようになり、第1移動体52が回転移動すると、それに伴って第1ギヤ部115を介して第3伝達部143に回転駆動力が伝達され、第3被嵌合部142を中心にして回動するようになっている。
【0065】
第3逃げ部144は、第3被嵌合部142と第3装飾部141との間に位置するように形成されている。この第3逃げ部144は、切欠き状に形成されており、第3装飾体56が隠れ位置に位置する時に、第7突出部107と干渉するのを防止することができるように形成されている。
【0066】
第4装飾体57は、第4装飾部146、第4被嵌合部147、第4伝達部148、及び第4逃げ部149を備えている。また、第4装飾体57は、略L字形状に形成されており、基端側の一端部に第4伝達部148が形成され、一端部から延びて屈曲した先にある先端側の他端部に第4装飾部146が形成されている。第4装飾部146は、表面側に所定の装飾を施しており、遊技者の興趣を大きく向上できるような絵柄や形状が形成されている。例えば、本実施の形態では、第4装飾部146には、ヒョウの形状が形成されており、ヒョウの絵柄等が施されている。なお、第4装飾体57の形状や絵柄は、これに限定されるものではなく、これら以外の形状や絵柄であってもよい。
【0067】
第4被嵌合部147は、第4装飾体57を第1回転体51の第4装飾体取付部74に回動可能に取り付けるためのものである。この第4被嵌合部147は、第4装飾体57の裏面側からx方向に向けて突出形成されるとともに、その内部に、第1回転体51の第4装飾体取付部74に形成された第4嵌合部94の外径よりも孔径が若干大径となるように形成された第4嵌合孔150が貫通形成されている。第4装飾体57は、第4嵌合孔150が第4嵌合部94と嵌合することにより第1回転体51に取り付けられ、さらにネジ止め固定することによって、第1回転体51から外れないように構成されている。
【0068】
第4伝達部148は、第4被嵌合部147の周囲に形成されている。この第4伝達部148は、山部と溝部が交互に形成されたギヤ状に形成されており、第1移動体52の第1ギヤ部115と噛み合うことができるように形成されている。即ち、第4装飾体57は、第1回転体51に取付固定されると、該第1回転体51に取り付けられている第4移動体の第1ギヤ部115と第4伝達部148とが噛み合うようになり、第1移動体52が回転移動すると、それに伴って第1ギヤ部115を介して第4伝達部148に回転駆動力が伝達され、第4被嵌合部147を中心にして回動するようになっている。
【0069】
第4逃げ部149は、第4被嵌合部147と第4装飾部146との間に位置するように形成されている。この第4逃げ部149は、切欠き状に形成されており、第4装飾体57が隠れ位置に位置する時に、第5突出部99と干渉するのを防止することができるように形成されている。
【0070】
第5装飾体58は、第5装飾部151、第5被嵌合部152、第5伝達部153、及び第5逃げ部154を備えている。また、第5装飾体58は、略L字形状に形成されており、基端側の一端部に第5伝達部153が形成され、一端部から延びて屈曲した先にある先端側の他端部に第5装飾部151が形成されている。第5装飾部151は、表面側に所定の装飾を施しており、遊技者の興趣を大きく向上できるような絵柄や形状が形成されている。例えば、本実施の形態では、第5装飾部151には、シマウマの形状が形成されており、シマウマの絵柄等が施されている。なお、第5装飾体58の形状や絵柄は、これに限定されるものではなく、これら以外の形状や絵柄であってもよい。
【0071】
第5被嵌合部152は、第5装飾体58を第1回転体51の第5装飾体取付部75に回動可能に取り付けるためのものである。この第5被嵌合部152は、第5装飾体58の表面側からy方向に向けて突出形成されるとともに、その内部に、第1回転体51の第5装飾体取付部75に形成された第5嵌合部98の外径よりも孔径が若干大径となるように形成された第5嵌合孔155が貫通形成されている。第5装飾体58は、第5嵌合孔155が第5嵌合部98と嵌合することにより第1回転体51に取り付けられ、さらにネジ止め固定することによって、第1回転体51から外れないように構成されている。
【0072】
第5伝達部153は、第5被嵌合部152の周囲に形成されている。この第5伝達部153は、山部と溝部が交互に形成されたギヤ状に形成されており、第2移動体53の第2ギヤ部118と噛み合うことができるように形成されている。即ち、第5装飾体58は、第1回転体51に取付固定されると、該第1回転体51に取り付けられている第5移動体の第2ギヤ部118と第5伝達部153とが噛み合うようになり、第5移動体が回転移動すると、それに伴って第2ギヤ部118を介して第5伝達部153に回転駆動力が伝達され、第5被嵌合部152を中心にして回動するようになっている。
【0073】
第5逃げ部154は、第5被嵌合部152と第5装飾部151との間に位置するように形成されている。この第5逃げ部154は、切欠き状に形成されており、第5装飾体58が隠れ位置に位置する時に、第5突出部99と干渉するのを防止することができるように形成されている。
【0074】
第6装飾体59は、第6装飾部156、第6被嵌合部157、第6伝達部158、及び第6逃げ部159を備えている。また、第6装飾体59は、略L字形状に形成されており、基端側の一端部に第6伝達部158が形成され、一端部から延びて屈曲した先にある先端側の他端部に第6装飾部156が形成されている。第6装飾部156は、表面側に所定の装飾を施しており、遊技者の興趣を大きく向上できるような絵柄や形状が形成されている。例えば、本実施の形態では、第6装飾部156には、水牛の形状が形成されており、水牛の絵柄等が施されている。なお、第6装飾体59の形状や絵柄は、これに限定されるものではなく、これら以外の形状や絵柄であってもよい。
【0075】
第6被嵌合部157は、第6装飾体59を第1回転体51の第6装飾体取付部76に回動可能に取り付けるためのものである。この第6被嵌合部157は、第6装飾体59の表面側からy方向に向けて突出形成されるとともに、その内部に、第1回転体51の第6装飾体取付部76に形成された第6嵌合部102の外径よりも孔径が若干大径となるように形成された第6嵌合孔160が貫通形成されている。第6装飾体59は、第6嵌合孔160が第6嵌合部102と嵌合することにより第1回転体51に取り付けられ、さらにネジ止め固定することによって、第1回転体51から外れないように構成されている。
【0076】
第6伝達部158は、第6被嵌合部157の周囲に形成されている。この第6伝達部158は、山部と溝部が交互に形成されたギヤ状に形成されており、第2移動体53の第2ギヤ部118と噛み合うことができるように形成されている。即ち、第6装飾体59は、第1回転体51に取付固定されると、該第1回転体51に取り付けられている第2移動体53の第2ギヤ部118と第6伝達部158とが噛み合うようになり、第2移動体53が回転移動すると、それに伴って第2ギヤ部118を介して第6伝達部158に回転駆動力が伝達され、第6被嵌合部157を中心にして回動するようになっている。
【0077】
第6逃げ部159は、第6被嵌合部157と第6装飾部156との間に位置するように形成されている。この第6逃げ部159は、切欠き状に形成されており、第3装飾体56が隠れ位置に位置する時に、第6突出部103と干渉するのを防止することができるように形成されている。
【0078】
第7装飾体60は、第7装飾部161、第7被嵌合部162、第7伝達部163、及び第7逃げ部164を備えている。また、第7装飾体60は、略L字形状に形成されており、基端側の一端部に第7伝達部163が形成され、一端部から延びて屈曲した先にある先端側の他端部に第7装飾部161が形成されている。第7装飾部161は、表面側に所定の装飾を施しており、遊技者の興趣を大きく向上できるような絵柄や形状が形成されている。例えば、本実施の形態では、第7装飾部161には、カバの形状が形成されており、カバの絵柄等が施されている。なお、第7装飾体60の形状や絵柄は、これに限定されるものではなく、これら以外の形状や絵柄であってもよい。
【0079】
第7被嵌合部162は、第7装飾体60を第1回転体51の第7装飾体取付部77に回動可能に取り付けるためのものである。この第7被嵌合部162は、第7装飾体60の表面側からy方向に向けて突出形成されるとともに、その内部に、第1回転体51の第7装飾体取付部77に形成された第7嵌合部106の外径よりも孔径が若干大径となるように形成された第7嵌合孔165a〜65dが貫通形成されている。第7装飾体60は、第7嵌合孔165a〜65dが第7嵌合部106と嵌合することにより第1回転体51に取り付けられ、さらにネジ止め固定することによって、第1回転体51から外れないように構成されている。
【0080】
第7伝達部163は、第7被嵌合部162の周囲に形成されている。この第7伝達部163は、山部と溝部が交互に形成されたギヤ状に形成されており、第2移動体53の第2ギヤ部118と噛み合うことができるように形成されている。即ち、第7装飾体60は、第1回転体51に取付固定されると、該第1回転体51に取り付けられている第2移動体53の第2ギヤ部118と第7伝達部163とが噛み合うようになり、第2移動体53が回転移動すると、それに伴って第2ギヤ部118を介して第7伝達部163に回転駆動力が伝達され、第7被嵌合部162を中心にして回動するようになっている。
【0081】
第7逃げ部164は、第7被嵌合部162と第7装飾部161との間に位置するように形成されている。この第7逃げ部164は、切欠き状に形成されており、第3装飾体56が隠れ位置に位置する時に、第7突出部107と干渉するのを防止することができるように形成されている。
【0082】
第8装飾体61は、第8装飾部166、第8被嵌合部167、第8伝達部168、第8逃げ部169及び付勢部材固定部171を備えている。また、第8装飾体61は、略L字形状に形成されており、基端側の一端部に第8伝達部168が形成され、一端部から延びて屈曲した先にある先端側の他端部に第8装飾部166が形成されている。第8装飾部166は、表面側に所定の装飾を施しており、遊技者の興趣を大きく向上できるような絵柄や形状が形成されている。例えば、本実施の形態では、第8装飾部166には、サイの形状が形成されており、サイの絵柄等が施されている。なお、第8装飾体61の形状や絵柄は、これに限定されるものではなく、これら以外の形状や絵柄であってもよい。
【0083】
第8被嵌合部167は、第8装飾体61を第1回転体51の第8装飾体取付部78に回動可能に取り付けるためのものである。この第8被嵌合部167は、第8装飾体61の表面側からy方向に向けて突出形成されるとともに、その内部に、第1回転体51の第8装飾体取付部78に形成された第8嵌合部110の外径よりも孔径が若干大径となるように形成された第8嵌合孔170が貫通形成されている。第8装飾体61は、第8嵌合孔170が第8嵌合部110と嵌合することにより第1回転体51に取り付けられ、さらにネジ止め固定することによって、第1回転体51から外れないように構成されている。
【0084】
第8伝達部168は、第8被嵌合部167の周囲に形成されている。この第8伝達部168は、山部と溝部が交互に形成されたギヤ状に形成されており、第2移動体53の第2ギヤ部118と噛み合うことができるように形成されている。即ち、第8装飾体61は、第1回転体51に取付固定されると、該第1回転体51に取り付けられている第2移動体53の第2ギヤ部118と第8伝達部168とが噛み合うようになり、第2移動体53が回転移動すると、それに伴って第2ギヤ部118を介して第8伝達部168に回転駆動力が伝達され、第8被嵌合部167を中心にして回動するようになっている。
【0085】
第8逃げ部169は、第8被嵌合部167と第8装飾部166との間に位置するように形成されている。この第8逃げ部169は、切欠き状に形成されており、第3装飾体56が隠れ位置に位置する時に、第8突出部111と干渉するのを防止することができるように形成されている。
【0086】
付勢部材固定部171は、第8逃げ部169に近接する位置において、図中のx方向に延出するピン状に形成されている部分である。この付勢部材固定部171に第1付勢部材62の他端側の端部が取り付けられるように構成されている。
【0087】
また、第8装飾体61には、この付勢部材固定部171の裏面側から当接部材172がネジ止めによって取り付けられている。この当接部材172が付勢部材固定部171の裏面側から取り付けられることによって、第1付勢部材62は、他端側の端部が外れることなく、付勢部材固定部171に取り付けられるようになっている。
【0088】
当接部材172は、第8装飾体61に対して2本のネジで取付固定されており、そのネジ止めする箇所と対向する位置に移動ピン173が形成されている。この移動ピン173は、第8装飾体61の位置によって位置が異なるように配置されている。即ち、移動ピン173は、第8装飾体61が隠れ位置に位置している時よりも、第8装飾体61が突出位置に位置している時の方が、第1回転体51の外周側、即ち、第1回転体51の中心から離れた位置に位置するように配置されている。具体的には、この移動ピン173は、第8装飾体61が隠れ位置に位置している時は第1回転体51の中心に近い内接位置に位置し、第8装飾体61が突出位置に位置している時は、第1回転体51の中心から離れて該第1回転体51の外周縁に近い外接位置に位置するようになっている。言い換えれば、この移動ピン173は、第8装飾体61の移動に伴って、内接位置と外接位置との間を移動することができるように構成されている。
【0089】
この移動ピン173は、当接部材172からx方向に突出形成するピン状に形成されており、内接位置に位置している時に後述する回転駆動部33のベース部材に形成されている非接触部に接触すると、その接触に伴って内接位置から外接位置まで移動する。また、この移動ピン173は、ベース部材に取り付けられている後述する戻し片195の戻し部196に当接すると、外接位置から内接位置まで移動するように構成されている。
【0090】
第1付勢部材62は、本実施の形態ではコイルばねを用いているが、これに限定されるものではない。この第1付勢部材62は、一端側の端部が第1回転体51に形成されている突出ピン66にひっかけられ、他端側の端部が第8装飾体61の付勢部材固定部171に取付固定されている。そして、この第1付勢部材62は、直接的には第8装飾体61を隠れ位置に位置するように付勢している。なお、上記した第1〜第4装飾体54〜57は第1移動体52の第1ギヤ部115と連結しており、第5〜第8装飾体58〜61は第2移動体53の第2ギヤ部118と連結している。また、第1移動体52と第2移動体53は第1回転体51とともにネジ止め固定されて一体化されている。したがって、第1付勢部材62は、直接的には第8装飾体61が隠れ位置に位置するように第8装飾体61に対して付勢力を付与していることになるが、間接的には、第1ギヤ部115及び第2ギヤ部118を介して、第1〜第7装飾体60に対しても、これら第1〜第7装飾体60が隠れ位置に位置するように付勢力を付与している。
【0091】
次に、回転駆動部33の構成について説明する。
図5及び
図8に示すように、回転駆動部33は、前カバー部材181と後カバー部材182に種々のギヤが配置され、さらに後カバー部材182の裏面側から第1駆動モータ183及び第2駆動モータ184が取付固定されている。
【0092】
前カバー部材181は、該前カバー部材181の基部に対して一段盛り上がるように形成された第1段部185と、この第1段部185に対してさらに一段盛り上がるように形成された第2段部186とが形成されている。第2段部186は、前カバー部材181の略中央に位置し、該前カバー部材181を正面視した時に外形が円形状となるように形成されている。また、第2段部186は、中心に、表示枠回転軸部41が挿通可能な軸挿通孔187が開口形成している。
【0093】
第1段部185は、場所によって第2段部186の外側面からの幅がそれぞれ異なるように形成されている。また、第1段部185には、第1移動部188と、係止部189とが形成されている。即ち、この第1段部185は、第2段部186の外側面よりも大径で略同じ形状となるように形成されている箇所の幅H1に対して、係止部189が形成されている箇所の幅H2が小さく、また第1移動部188が形成されている箇所の幅H3が大きくなるように形成されている。また、係止部189に形成された爪部190での幅H4は、上記したいずれの幅よりも大きくなるように形成されている。即ち、これらの幅H1〜H4の関係は、H4>H3>H1>H2となるように形成されている。
【0094】
図9に示すように、これら第1段部185の形状は、係止部189を始点とし、爪部190を終点とすると、幅がH2から連続的にH3となるように増加して第1移動部188に到達する。そして、第1移動部188を越えると、幅はH3から連続的にH1となり、第2段部186の外側面と略同じ形状となるように形成されている箇所では、幅は連続的にH1となるように形成されている。そして、爪部190に近接する地点から、幅はH1からH4となるように形成されている。なお、爪部190から係止部189に至る箇所においては、径方向内側に向けて幅がH4からH2となるように形成されており、この部分で、内接位置に位置する移動ピン173が受け止められるようになっている。
【0095】
この前カバー部材181には、戻し部196が形成されている。この戻し部196は、前カバー部材181の基部に形成された戻し片取付部192に対して、前カバー部材181とは別部材として形成された戻し片195がネジ止め等によって取付固定されている。戻し片取付部192は、基部から前方に向けて突出する嵌合ピン193と、この嵌合ピン193と近接する位置にピン挿通用孔194が開口形成されている。
【0096】
戻し片195は、戻し部196を有する本体197と、この本体197に対して裏面側に突出する被付勢用ピン198と、被嵌合用孔199とが形成されている。被付勢用ピン198は、戻し片195が前カバー部材181に取付固定された時に、ピン挿通用孔194を挿通して、前カバー部材181の裏面側に先端が位置するように配置されるためのものである。また、被嵌合用孔199は、嵌合ピン193と嵌合するように形成されており、この嵌合ピン193を中心として回動するようになっている。
【0097】
また、前カバー部材181には、戻し片195が取り付けられる箇所の裏面側に第2付勢部材201と、この第2付勢部材201をカバーする第2付勢部材カバー部202が取付固定されている。第2付勢部材201は、一端が被付勢用ピン198と当接し、他端が第2付勢部材カバー部202に当接するように形成されており、戻し片195に対して付勢力を付与するように構成されている。
【0098】
このように、付勢力を付与された戻し片195は、一端が第1段部185の爪部190と近接する近接位置に位置するようになり、所定の力を加えられた場合にのみ、爪部190と離間する離間位置に位置するようになっている。
【0099】
第2付勢部材カバー部202は、前カバー部材181の裏面側にネジ止め等によって取付固定されている。この第2付勢部材カバー部202は、前カバー部材181の裏面側において図中x方向に向けて突出形成された第2付勢部材固定ピン203の先端と嵌合する固定ピン嵌合孔204と、戻し片195に形成されている被付勢用ピン198の先端が挿通されている被付勢用ピン挿通孔205と、第2付勢部材201の他端と当接するように形成されている第2付勢部材当接部206とが形成されている。なお、この第2付勢部材カバー部202は、第2付勢部材201の他端と当接し、かつこの第2付勢部材201が第2付勢部材固定ピン203において固定された状態を維持することができればよい。
【0100】
前カバー部材181の軸挿通孔187には、第2移動体53の筒状部119及び表示基部37の表示枠回転軸部41が挿通される。そして、筒状部119の先端には、第1従動ギヤ211がネジ止め等により取付固定され、表示枠回転軸部41の先端には、第2従動ギヤ212がネジ止め等により取付固定される。この第1従動ギヤ211は、後述する第1駆動ギヤ221と噛み合うように形成された第1歯部213が形成されるとともに、図示しないセンサ部材により回転位置を検出するために用いられる第1検出片214が形成されている。また、この第1従動ギヤ211は、中心に、表示枠回転軸部41が挿通可能な大きさに形成された挿通孔部215が開口形成されている。さらに、この第1従動ギヤ211には、筒状部119の先端にネジ止め固定するためのネジ固定孔216が形成されている。
【0101】
第2移動体53の筒状部119は、前カバー部材181に挿通されると、該前カバー部材181の裏面側に突出する突出高さが表示枠回転軸部41の突出高さよりも低くなる。そのため、第1従動ギヤ211を筒状部119の先端に取付固定する時は、第1従動ギヤ211の軸挿通部に表示枠回転軸部41を挿通させておき、その状態で筒状部119にネジ止め等により取付固定するようになっている。
【0102】
第2従動ギヤ212は、後述する第2駆動ギヤ223と噛み合うように形成された第2歯部217が形成されるとともに、図示しないセンサ部材により回転位置を検出するために用いられる第2検出片218が形成されている。また、この第2従動ギヤ212は、中心に、ネジ止め等により表示枠回転軸部41に取付固定するための固定孔219が3ヶ所に開口形成されている。第2従動ギヤ212は、この固定孔219にネジを通して表示枠回転軸部41に取付固定することにより、固定される。
【0103】
即ち、第1従動ギヤ211及び第2従動ギヤ212は、第1従動ギヤ211を筒状部119に取付固定し、第2従動ギヤ212を表示枠回転軸部41に取付固定すると、これら第1従動ギヤ211及び第2従動ギヤ212が前後方向に直線的に配置される。このとき、第1従動ギヤ211は、第2従動ギヤ212よりも前方に位置するように配置されている。
【0104】
裏カバー部材220は、前カバー部材181の裏面側に取付固定することができるように形成されている。この裏カバー部材220には、該裏カバー部材220の裏面側から、第1駆動モータ183及び第2駆動モータ184がネジ止め等により取付固定されている。また、裏カバー部材220には、該裏カバー部材220の表面側から第1駆動ギヤ221、第1伝達ギヤ222、第2駆動ギヤ223及び第2伝達ギヤ224が取付固定されている。
【0105】
第1駆動モータ183は、回転演出部32における第1回転体51を回転駆動するための駆動力を付与するためのものである。また、第2駆動モータ184は、表示部31を回転駆動するための駆動力を付与するためのものである。これら第1駆動モータ183及び第2駆動モータ184は、従来から公知のものを任意に選択して用いてよく、これら第1駆動モータ183及び第2駆動モータ184の大きさ及び形状等は、任意に決定してよい。
【0106】
第1駆動ギヤ221は、第1駆動モータ183の図示しない第1駆動軸に取り付けられており、第1伝達ギヤ222と噛み合うことによって第1駆動軸の駆動力を第1伝達ギヤ222に伝達することができるように形成されている。また、第1伝達ギヤ222は、第1駆動ギヤ221及び第1従動ギヤ211と噛み合うように配置されている。この第1伝達ギヤ222は、第1駆動ギヤ221から受けた駆動力を第1従動ギヤ211に伝達するためのものである。
【0107】
第2駆動ギヤ223は、第2駆動モータ184の図示しない第2駆動軸に取り付けられており、第2伝達ギヤ224と噛み合うことによって第2駆動軸の駆動力を第2伝達ギヤ224に伝達することができるように形成されている。また、第2伝達ギヤ224は、第2駆動ギヤ223及び第2柔道着やと噛み合うように配置されている。この第2伝達ギヤ224は、第2駆動ギヤ223から受けた駆動力を第2従動ギヤ212に伝達するためのものである。
【0108】
なお、これら第1駆動ギヤ221、第1伝達ギヤ222、第2駆動ギヤ223及び第2伝達ギヤ224は、第1駆動モータ183又は第2駆動モータ184の駆動力を伝達することができればよく、その形状は限定されるものではない。またこれらは、従来から公知のものを任意に選択して用いてもよい。
【0109】
次に、本実施の形態に係る遊技機1の作用効果について説明する。本実施の形態では、演出装置21の動作を
図9〜
図13に基いて説明する。なお、
図9〜
図13においては、演出装置21を構成する表示部31及び回転駆動部33の表記は省略し、回転演出部32における各部の動作を説明する。
【0110】
図9に示すように、本実施の形態に係る回転演出部は、通常は第1〜第8装飾体54〜61が隠れ位置に位置している。この時、
図9に示すように、移動ピン173の位置は、係止部189に位置しており、該係止部189において係止された状態になっている。なお、移動ピン173が係止部189に位置しているこの位置は、上記した内接位置となる。また、戻し片195は、第2付勢部材201により付勢されており、近接位置に位置している。
【0111】
次に、遊技機1において、遊技が進行すると、例えば遊技球が始動入賞装置の始動入賞口に入賞して大当り抽選が開始され、その演出として、3つの「7」のうちの2つが表示され、残りの1つの図柄が「7」となって、「777」と言うように図柄が揃うか否かを演出する時に、
図2に示すように、演出装置21が遊技領域12の隠れた位置から遊技者が視認しやすい位置まで下降する。そして、その時に、第1駆動モータ183の回転駆動が開始する。
【0112】
第1駆動モータ183の回転駆動が開始すると、第1駆動ギヤ221、第1伝達ギヤ222及び第1従動ギヤ211を介して、回転駆動力が第2移動体53に伝達される。第2移動体53は、第1回転体51を挟むように第1移動体52とネジ止め固定されているので、第2移動体53に回転駆動力が伝達されると、これら第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53は、共に第1方向へ回転を開始する。なお、ここでの第1方向は、
図9中のA方向を示す。即ち、A方向は、係止部189に位置する移動ピン173が係止部189から離れる方向を意味する。
【0113】
図10に示すように、第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53が共に回転を開始すると、移動ピン173もその回転に伴って、係止部189から離れるA方向への回転移動を開始する。移動ピン173は、A方向から回転移動を開始すると、係止部189から離れるにつれて径方向外方に向けて位置するように連続的に形成されている第1段部185の側面に接触し、当接する。
【0114】
第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53は、第1駆動モータ183の回転駆動力の伝達を受けて、移動ピン173が第1段部185の側面と当接した後もA方向に回転する。この時、移動ピン173は、第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53と共に回転駆動するに伴い、第1段部185の側面に押されて、径方向外方に向けての力も受けるようになる。
【0115】
このように、移動ピン173には、径方向外方に向けての力を受けると、その力が第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53と共に回転移動する際の抵抗力となって作用する。そして、移動ピン173は、第1段部185の側面と当接することにより径方向外方に向く力を受ける。この時、移動ピン173は、第8装飾体61に取り付けられているため、移動ピン173に対して径方向外方に向けて作用している力は、第8装飾体61にも作用する。この力を受けた第8装飾体61は、第8被伝達部167を回動軸として、回動を開始する。
【0116】
そして、第8装飾体61が回動を開始すると、第8装飾体第8伝達部168と噛み合っている第2移動体の第2ギヤ部118に駆動回転力が伝達される。その時、第2移動体53は第1移動体52と接続されており、これら第1移動体52及び第2移動体53は、第1回転体51の4つの長孔65を通って接続されている。そのため、第1移動体52及び第2移動体53は、第1回転体51に対して相対的に回転運動を開始する。
【0117】
図11に示すように、第1回転体51に対して相対的に第1移動体52及び第2移動体53が回転を開始すると、これら第1移動体52の第1ギヤ部115及び第2移動体53の第2ギヤ部118を介して連結している第1〜第7装飾体54〜60も一斉に隠れ位置から突出位置まで移動する。即ち、移動ピン173が径方向外方に向けて力を受けると、第1〜第8装飾体54〜61が一斉に隠れ位置から突出位置まで移動することになる。この時、第1付勢部材62は、長さがL1からL2になり、移動ピン117の位置は、内接位置から外接位置まで移動する。
【0118】
図12に示すように第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53は、移動ピン117が外接位置に位置すると、第1〜第8装飾体54〜61を突出位置に位置させたままA方向に回転移動する。そして、これら第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53が回転移動すると、爪部190の近傍に差し掛かり、この爪部の近傍において、近接位置に位置している戻し片195に当接する。
【0119】
第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53は、戻し片195に移動ピン117が接触する位置まで回転移動する。そして、戻し片195は、移動ピン117が接触すると、さらに回転移動する移動ピン117により力が加わり、その力の大きさが第2付勢部材201による付勢力よりも大きくなると、近接位置から離隔位置に向けて移動する。つまり、移動ピン117は、第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体195の移動に伴って戻し片195を近接位置から離隔位置まで押し避けるように移動させで、A方向への回転移動を継続して行う。
【0120】
このようにして、演出装置21は、第1〜第8装飾体54〜61を突出位置に位置させながら、演出が終了するまで回転移動を継続して行う。
【0121】
次に、遊技機1において、演出装置21を用いた演出が終了した時の動作について説明する。
図13に示すように、演出が終了すると、第1駆動モータ183は演出が開始された時とは反対方向への回転駆動を開始する。第1駆動モータ183の回転駆動が開始すると、第1駆動ギヤ221、第1伝達ギヤ222及び第1従動ギヤ211を介して、回転駆動力が第2移動体53に伝達される。第2移動体53は、上記した通り、第1回転体51を挟むように第1移動体52とネジ止め固定されているので、第2移動体53に回転駆動力が伝達されると、これら第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53は、共に第2方向へ回転を開始する。なお、ここでの第2方向は、図のB方向を示す。即ち、B方向は、係止部189に位置する移動ピン173が係止部189に近づく方向を意味する。
【0122】
第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53が共にB方向への回転を開始すると、移動ピン173もその回転に伴って、係止部189に近づくB方向への回転移動を開始する。移動ピン173は、B方向への回転移動を開始すると、
図13に示すように戻し片195の戻し部196に当接する。
【0123】
第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53は、第1駆動モータの回転駆動力の伝達を受けて、移動ピン173が戻し部196に当接した後も、B方向に回転する。この時、移動ピン173は、第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53と共に回転駆動するに伴い、戻し部196に相対的に押されて、径方向内方に向けての力も受けるようになる。
【0124】
このように、移動ピン173には、径方向内方に向けての力を受けると、その力が第1回転体51、第1移動体52及び第2移動体53と共に回転移動する際の抵抗力となって作用する。そして、移動ピン173は、戻し部196と当接することにより、さらに径方向内方に向く力を受ける。この時、移動ピン173は、第8装飾体61に取り付けられているため、移動ピン173に対して径方向内方に向けて作用している力は、第8装飾体61にも作用する。この力を受けた第8装飾体61は、第8被伝達部167を回動軸として回動を開始する。
【0125】
そして、第8装飾体61が回動を開始すると、第8装飾体61の大8伝達部168と噛み合っている第2移動体53の第2ギヤ部118に回転駆動力が伝達される。その時、第2移動体53は第1移動体52と接続されており、これら第1移動体52及び第2移動体53は、第1回転体51に対して相対的に回転運動を開始する。
【0126】
第1回転体51に対して相対的に第1移動体52及び第2移動体53が回転を開始すると、これら第1移動体52の第1ギヤ部115及び第2移動体53の第2ギヤ部118を介して連結している第1〜第7装飾体54〜60も一斉に突出位置から隠れ位置まで移動する。即ち、移動ピン173が径方向内方に向けて力を受けると、第1〜第8装飾体54〜61が一斉に突出位置から隠れ位置まで移動することになる。
【0127】
また、この時は、移動ピン173が外接位置から内接位置に移動する。そしてこの移動ピン173は、係止部189まで移動して停止する。
【0128】
このように、本発明に係る遊技機における演出装置21は、遊技の進行に応じて回転演出部32が上記の通りに動作するので、遊技者の興趣を大きく向上させることができる。また、本実施の形態に係る演出装置21は、上記した回転演出部32での動作による演出効果に加えて、表示部31において映像等を遊技者に見せることによる演出、さらには、この表示部31が回転することによる意外性を持った演出などを組み合わせることができる。したがって、本発明に係る遊技機によれば、遊技者の興趣をさらに大きく向上させることができ、より遊技機の稼働率を上げることができたり、遊技者をより遊技に熱中させて遊技を行わせることが可能になる。
【0129】
以上、本発明に係る遊技機について詳細に説明したが、本明細書に記載した遊技機の構成及び作用効果は、本発明に係る遊技機に関する一つの例を示したに過ぎず、これに限定されるものではない。また、本明細書では、遊技機の一つの例として、パチンコ遊技機に本発明を適用した例を用いて説明したが、本発明は、パチンコ遊技機以外の遊技機に適用してもよい。さらには、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜変更してもよい。