(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パレットは繰り返し使用されるものであるので、一定回数使用されたパレットを洗浄する必要がある。樹脂製のパレットは、例えば、水や洗浄液等により洗浄される。洗浄されたパレットを再び使用するためには、パレットを乾燥させなくてはならない。パレットを段積みする前に完全に乾燥させるためには、乾燥のための専用の設備が必要となる。パレットの乾燥のための設備を備えるためには、コスト及びスペースが必要となる。また、気温が低い時期にパレットを段積みして倉庫や屋外に保管すると、段積みされたパレットが凍結していることがある。段積みされたパレットを一枚ずつ取り出して使用したり、洗浄したりするためには、凍結したパレットを解凍しなくてはならない。凍結したパレットを解凍するために加温等するための設備を設けるためには、コスト及びスペースが必要となる。
【0005】
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、多くのコスト及びスペースを要することなくパレットの乾燥又は解凍が可能なパレット段積み装置及びパレット段ばらし装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係るパレット段積み装置は、段積みされた1以上のパレットを支持する支持部と、段積みされるパレットが載置される載置部を含み、支持部の下方に設けられ、1枚ずつ受け入れたパレットを載置部に載置させながら該パレットを上昇させ該パレットを支持部に支持させることにより段積みするリフタと、段積みされた複数のパレットを排出する排出部と、を有するパレット段積み装置であって、支持部により支持されたパレットの側方及び上方の少なくとも一部を囲うように、当該パレット段積み装置の枠体に設けられたカバーと、支持部により支持されたパレットに向かって空気を送出する送風手段と、を備える。
【0007】
上記形態のパレット段積み装置では、パレットが1枚ずつ順次受け入れられて段積みされるので、パレットは、一定枚数段積みされて排出されるまでの間、当該パレット段積み装置において段積みされた状態で一定時間滞留することとなる。そして、段積みされたパレットの側方及び上方の少なくとも一部がカバーにより囲われ、パレットがカバーにより囲われた空間内に滞留している間にパレットに向けて空気が送り込まれるので、段積みされたパレットに水分が着いていた場合には、パレットを乾燥させることができる。また、段積みされたパレットが凍結していた場合には、パレットを解凍することができる。
【0008】
別の形態に係るパレット段積み装置では、カバーは、支持部により支持されたパレットの側方及び上方を囲うように設けられており、当該パレット段積み装置の枠体に対して固定された固定部と、枠体又は固定部に設けられ、上下方向を軸心とするヒンジと、軸心を中心に回転可能にヒンジを介して枠体又は固定部に連結されており、支持部により支持されたパレットの側方の一部であって排出部によりパレットが排出される排出方向を開放可能なように開閉する扉部とを含むこととしてもよい。
【0009】
上記形態によれば、段積みされたパレットの側方及び上方を囲うカバーが固定部と扉部とを含み、扉部がヒンジの回転機構により開閉されるので、一定枚数段積みされたパレットを、扉部を押しながら排出方向に移動させることにより、扉部が排出方向に開放される。これにより、扉部を開くための動力源を設けることなく、段積みされたパレットを排出することが可能となる。
【0010】
さらに別の形態に係るパレット段積み装置では、ヒンジは、扉部が開かれることにより該扉部を閉めるような復元力を発生する復元部材を含むこととしてもよい。
【0011】
上記形態によれば、開かれた扉部を閉めるような復元力をヒンジが発生させるので、扉部を閉めるための動力源を設けることなく、段積みされたパレットが排出された後に、扉部を閉じることが可能となる。また、扉部の重量及び復元部材における復元力の調整により、扉部が閉じられる速度を調整できる。従って、カバーにより囲われた空間の換気のための時間が設けられるように、扉部が開かれてから閉じられるまでの時間を調整することが可能である。
【0012】
さらに別の形態に係るパレット段積み装置では、送風手段は、リフタの下方に設けられ、上方に向かって送風し、リフタの載置部は、載置されたパレット下面の開口部の少なくとも一部が露出するような形状を有することとしてもよい。
【0013】
上記形態によれば、下方から送り込まれる空気をリフタの載置部が遮らないので、パレット下面の開口部に送り込まれる空気が当てられることとなる。パレット下面の開口部に当てられた空気は、パレット側面のフォーク差し込み口又はパレット上面の孔を抜けて、上方に段積みされたパレットに向かう。また、リフタにパレットが載置されていない場合には、上方に向かう空気を載置部及びパレットが遮らないので、段積みされたパレットに空気が当てられることとなる。従って、段積みされたパレットの乾燥又は解凍が促進される。
【0014】
さらに別の形態に係るパレット段積み装置では、送風手段は、空気を熱するための熱源と、熱源により熱せられた空気を熱風として送出する送風部と、を含むこととしてもよい。
【0015】
上記形態によれば、熱せられた空気が段積みされたパレットに向けて送られるので、段積みされたパレットの乾燥及び解凍が一層促進される。
【0016】
本発明の一形態に係るパレット段ばらし装置は、段積みされた複数のパレットを受け入れる受入部と、受入部により受け入れられた、段積みされた複数のパレットを支持する支持部と、パレットが載置される載置部を含み、支持部の下方に設けられ、支持部により支持された複数のパレットのうちの1枚のパレットを載置部に載置させながら該パレットを下降させることにより段ばらしするリフタと、を有する、パレット段ばらし装置であって、支持部により支持されたパレットの側方及び上方の少なくとも一部を囲うように、当該パレット段ばらし装置の枠体に設けられたカバーと、支持部により支持されたパレットに向かって空気を送出する送風手段と、を備える。
【0017】
上記形態のパレット段ばらし装置では、段積みされたパレットが1枚ずつ順次段ばらしされるので、パレットは、段積みされたパレットが受け入れられて一枚ずつ排出されるまでの間、当該パレット段ばらし装置において段積みされた状態で一定時間滞留することとなる。そして、段積みされたパレットの側方及び上方の少なくとも一部がカバーにより囲われ、パレットがカバーにより囲われた空間内に滞留している間にパレットに向けて空気が送り込まれるので、段積みされたパレットに水分が着いていた場合には、パレットを乾燥させることができる。また、段積みされたパレットが凍結していた場合には、パレットを解凍することができる。
【0018】
別の形態に係るパレット段ばらし装置では、カバーは、支持部により支持されたパレットの側方及び上方を囲うように設けられており、当該パレット段ばらし装置の枠体に対して固定された固定部と、枠体又は固定部に設けられ、上下方向を軸心とするヒンジと、軸心を中心に回転可能にヒンジを介して枠体又は固定部に連結されており、支持部により支持されたパレットの側方の一部であって受入部によりパレットが受け入れられる受入方向を開放可能なように開閉する扉部とを含むこととしてもよい。
【0019】
上記形態によれば、段積みされたパレットの側方及び上方を囲うカバーが固定部と扉部とを含み、扉部がヒンジの回転機構により開閉されるので、一定枚数段積みされたパレットを扉部を押しながら受入方向に移動させることにより、扉部が受入方向に開放される。これにより、扉部を開くための動力源を設けることなく、段積みされたパレットを排出することが可能となる。
【0020】
さらに別の形態に係るパレット段ばらし装置では、ヒンジは、扉部が開かれることにより該扉部を閉めるような復元力を発生する復元部材を含むこととしてもよい。
【0021】
上記形態によれば、開かれた扉部を閉めるような復元力をヒンジが発生させるので、扉部を閉めるための動力源を設けることなく、段積みされたパレットが受け入れられた後に、扉部を閉じることが可能となる。また、扉部の重量及び復元部材における復元力の調整により、扉部が閉じられる速度を調整できる。従って、カバーにより囲われた空間の換気のための時間が設けられるように、扉部が開かれてから閉じられるまでの時間を調整することが可能である。
【0022】
さらに別の形態に係るパレット段ばらし装置では、送風手段は、リフタの下方に設けられ、上方に向かって送風し、リフタの載置部は、載置されたパレット下面の開口部の少なくとも一部が露出するような形状を有することとしてもよい。
【0023】
上記形態によれば、下方から送り込まれる空気をリフタの載置部が遮らないので、パレット下面の開口部に送り込まれる空気が当てられることとなる。パレット下面の開口部に当てられた空気は、パレット側面のフォーク差し込み口又はパレット上面の孔を抜けて、上方に段積みされたパレットに向かう。また、リフタにパレットが載置されていない場合には、上方に向かう空気を載置部及びパレットが遮らないので、段積みされたパレットに空気が当てられることとなる。従って、段積みされたパレットの乾燥又は解凍が促進される。
【0024】
さらに別の形態に係るパレット段ばらし装置では、送風手段は、空気を熱するための熱源と、熱源により熱せられた空気を熱風として送出する送風部と、を含むこととしてもよい。
【0025】
上記形態によれば、熱せられた空気が段積みされたパレットに向けて送られるので、段積みされたパレットの乾燥及び解凍が一層促進される。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、多くのコスト及びスペースを要することなくパレットの乾燥又は解凍が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明に係るパレット段積み装置及びパレット段ばらし装置の実施形態について詳細に説明する。なお、全図中、同一又は相当部分には同一符号を付すこととする。
【0029】
図1は、パレット段積み装置及びパレット段ばらし装置を含むパレット洗浄ラインを概略的に示す正面図である。
図1に示すように、パレット洗浄ライン1は、パレット段積み装置3及びパレット段ばらし装置5を含む。また、パレット洗浄ライン1は、パレット洗浄装置7及びパレット移動部9を更に含む。
【0030】
パレット段積み装置3は、1枚ずつ受け入れたパレットを段積みし、段積みされた複数のパレットを排出する装置である。
【0031】
パレット段ばらし装置5は、段積みされた複数のパレットを受け入れて、段積みされたパレットを1枚ずつ段ばらしし、段ばらしされたパレットを排出する装置である。
【0032】
パレット洗浄装置7は、パレットを1枚ずつ洗浄する装置である。例えば、パレット洗浄装置7は、パレットを水洗する装置である。本実施形態におけるパレット洗浄装置7は、周知の装置であってもよく、いかなる装置にも限定されない。
【0033】
パレット移動部9は、パレットを移動させる手段であって、例えばローラコンベアにより構成される。また、パレット移動部9は、チェーンコンベアにより構成されることとしてもよい。また、パレット移動部9は、コンベアを駆動するための動力源を有するものであっても、有さないものであってもよい。
【0034】
パレット洗浄ライン1では、まず、パレット段ばらし装置5が、段積みされた複数のパレット(例えば15枚のパレット)を受け入れて段ばらしし、段ばらしされたパレットを1枚ずつ排出する。パレット洗浄装置7は、パレット段ばらし装置5から排出されたパレットを、パレット移動部9を介して受け入れる。そして、パレット洗浄装置7は、受け入れたパレットを洗浄し、洗浄したパレットを排出する。パレット段積み装置3は、パレット洗浄装置7から排出されたパレットを、パレット移動部9を介して受け入れる。そして、パレット段積み装置3は、受け入れたパレットを段積みし、段積みされた複数のパレット(例えば15枚の段積みされたパレット)を排出する。
【0035】
次に、
図2を参照して、本実施形態において段積み及び段ばらし並びに洗浄される対象であるパレットの一例について説明する。
図2は、パレットPの斜視図である。
図2に示すように、パレットPは、荷物を載せるための略正方形の主面を構成する上面デッキ部P1、主面に対向する略正方形の下面を構成する下面デッキ部P5、及び上面デッキ部P1と下面デッキ部P5との間に設けられた側面部P2を有する。また、パレットPには、一対の対向する側面部P2間を貫通するフォーク差し込み穴P4が設けられている。また、パレットPの上面には、例えば、人手によりパレットPを運搬する際に手をかけることが可能な切りかけ部P6が設けられている。切りかけ部P6は、長方形状の孔を形成しており、その孔は上面デッキ部P1を貫通し、フォーク差し込み穴P4と連通している。
【0036】
続いて
図3を参照して、パレットPについて更に説明する。
図3(a)は、
図2に示したパレットPの正面図である。
図3(b)は、パレットPの側面図である。
図3(c)は、パレットPの下面図である。
図3(a)〜(c)に示すように、パレットPは、下面に4つの開口部P7を有する。開口部P7における開口は、略正方形状であって、フォーク差し込み穴P4と連通している。
図3に示す例では、一のフォーク差し込み穴P4に対して2つの開口部P7の開口が連通するように設けられている。また、切りかけ部P6により形成される孔は、フォーク差し込み穴P4及び開口部P7の開口と連通している。
【0037】
次に、
図4及び
図5を参照して、本実施形態のパレット段積み装置3を詳細に説明する。
図4は、パレット洗浄ライン1においてパレットが移動される方向を紙面奥行き方向にとった、パレット段積み装置3を示す斜視図である。
図5は、パレット洗浄ライン1においてパレットが移動される方向を紙面手前方向にとった、パレット段積み装置3を示す斜視図である。
図4及び
図5に示すように、パレット段積み装置3は、スタッカ部40、カバー31、送風手段32を備える。
【0038】
スタッカ部40は、パレットPを段積みする装置により構成される。パレットを段積みするための、いわゆるスタッカと言われる装置は周知である。本実施形態のスタッカ部40は、パレットを段積み可能な装置であればどのようなものであってもよく、周知のスタッカにより構成されてもよい。スタッカ部40は、パレット段積み装置3の枠体を構成する。スタッカ部40は、
図4に示すように、段積みされた複数のパレットPを支持する。なお、スタッカ部40の詳細については、後に
図8を参照して説明する。
【0039】
カバー31は、スタッカ部40により支持されたパレットの側方及び上方の少なくとも一部を囲うように、パレット段積み装置3の枠体を構成するスタッカ部40に設けられている。具体的には、カバー31は、スタッカ部40により支持されている段積み状態のパレットPの側方及び上方を囲うように設けられており、固定部31a、扉部31b及びヒンジ31dを含む。
【0040】
カバー31は、スタッカ部40により支持される段積みされたパレットPを囲うことが可能であれば、どのような材料により構成されてもよいが、断熱性及び保温性を有する材料により構成されることが、より好ましい。カバー31は、例えば、合成樹脂(例えばプラスチック)から成る段ボールを材料としてもよい。
【0041】
また、カバー31は、どのような手段により、パレット段積み装置3の枠体に装着されることとしてもよい。例えば、パレット段積み装置3の枠体が鉄等の磁性体により構成されている場合には、カバー31に磁石を固定し、磁石の磁力によりカバー31をパレット段積み装置3の枠体に装着することとしてもよい。この場合には、カバー31の装着及び取り外しが容易となる。
【0042】
固定部31aは、パレット段積み装置3の枠体を構成するスタッカ部40に固定されている。ヒンジ31dは、固定部31aに上下方向を軸心として設けられている。ヒンジ31dは、当該ヒンジ31dが固定された部材に対して、軸心を中心に回転又は揺動可能に他の部材を連結する部品である。なお、パレット段積み装置3のスタッカ部40に採用されるスタッカの形状によっては、ヒンジ31dは、パレット段積み装置3の枠体を構成するスタッカ部40に設けられることとしてもよい。
【0043】
扉部31bは、
図5に示すように、ヒンジ31dの軸心を中心に回転可能にヒンジ31dを介して固定部31aに連結されている。そして、扉部31bは、スタッカ部40により支持されたパレットPの側方の一部であって、段積みされたパレットPが排出される排出方向(
図5における紙面手前方向)を開放可能なように開閉する。
【0044】
扉部31bの動作を具体的に説明する。スタッカ部40において段積みされたパレットPは、排出部45により排出される。排出部45は、例えばチェーンコンベアにより構成されている。排出部45は、段積みされたパレットPを排出方向に移動させる。段積みされたパレットPがカバー31による囲いの内側から扉部31bを押しながら移動されるので、扉部31bは、ヒンジ31dの軸心を中心に回転することにより開放される。これにより、扉部31bの開閉動作のための動力源を設けることなく、段積みされたパレットを排出することが可能となる。
【0045】
ヒンジ31dは、扉部31bが開かれることにより、扉部31bを閉めるような復元力を発生する復元部材を含む。これにより、扉部31bを閉めるための動力源を設けることなく、段積みされたパレットPがカバー31による囲いの外側に排出された後に、扉部31bを閉じることが可能となる。また、ヒンジ31dにおいて、扉部31bの重量に対する復元部材における復元力の調整により、扉部31bが閉じられる速度を調整できる。従って、カバー31により囲われた空間の換気のための時間が設けられるように、扉部31bが開かれてから閉じられるまでの時間を調整することが可能である。なお、ヒンジ31dが復元部材を含むことに代えて、例えばゴム紐等の復元力を有する部品を、扉部31bと固定部31aとを連結するように設けることにより、開かれた扉部31bを閉じさせる機能を実現させることとしてもよい。
【0046】
また、カバー31は、段積みするパレットPを受け入れるための受入部31cをさらに含む。受入部31cは、例えば、
図4に示されるように、カバー31の固定部31aにおける開口部として構成される。また、受入部31cは、カバー31の固定部31aにおける切りかけとして構成されることとしてもよい。即ち、受入部31cは、段積みされるパレットPを1枚ずつ受け入れることが可能であれば、どのような形状により構成されてもよい。
【0047】
送風手段32は、スタッカ部40により支持されたパレットPに向かって空気を送り込む装置である。送風手段32は、例えば、ブロアといった装置により構成される。
図4及び
図5に示す例では、送風手段32は、スタッカ部40の下方に設けられ、上方に向かって空気を送出する。
【0048】
また、送風手段32は、空気を熱するための熱源と、熱源により熱せられた空気を熱風として送出する送風部と、を含んで構成されることとしてもよい。この場合には、送風手段32は、ボイラー(例えば蒸気ボイラー)を熱源として、ボイラーにより熱せられた空気を送出するブロアを送風部として、構成されてもよい。また、送風手段32は、既存の熱風機と、熱風機からの熱風の流路を調節するダクトとにより構成されることとしてもよい。送風手段32が熱源及び送風部を含んで構成されることにより、熱せられた空気が段積みされたパレットに向けて送られることとなるので、段積みされたパレットの乾燥又は解凍が一層促進される。
【0049】
次に、
図6及び
図7を参照して、本実施形態のパレット段ばらし装置5を詳細に説明する。
図6は、パレット洗浄ライン1においてパレットが移動される方向を紙面手前方向にとった、パレット段ばらし装置5を示す斜視図である。
図7は、パレット洗浄ライン1においてパレットが移動される方向を紙面奥行き方向にとった、パレット段ばらし装置5を示す斜視図である。
図6及び
図7に示すように、パレット段ばらし装置5は、アンスタッカ部60、カバー51、送風手段52を備える。
【0050】
アンスタッカ部60は、パレットPを段ばらしする装置により構成される。パレットを段ばらしするための、いわゆるアンスタッカと言われる装置は周知である。本実施形態のアンスタッカ部60は、パレットを段ばらし可能な装置であればどのようなものであってもよく、周知のアンスタッカにより構成されてもよい。アンスタッカ部60は、パレット段ばらし装置5の枠体を構成する。アンスタッカ部60は、
図6に示すように、段ばらしする複数のパレットPを支持する。なお、アンスタッカ部60の詳細については、後に
図8を参照して説明する。
【0051】
カバー51は、アンスタッカ部60により支持されたパレットPの側方及び上方の少なくとも一部を囲うように、パレット段ばらし装置5の枠体を構成するアンスタッカ部60に設けられている。具体的には、カバー51は、アンスタッカ部60により支持されている段積み状態のパレットPの側方及び上方を囲うように設けられており、固定部51a、扉部51b及びヒンジ51dを含む。
【0052】
カバー51は、アンスタッカ部60により支持される段積みされたパレットPを囲うことが可能であれば、どのような材料により構成されてもよいが、断熱性及び保温性を有する材料により構成されることが、より好ましい。カバー51は、例えば、合成樹脂(例えばプラスチック)から成る段ボールを材料としてもよい。
【0053】
また、カバー51は、どのような手段により、パレット段ばらし装置5の枠体に装着されることとしてもよい。例えば、パレット段ばらし装置5の枠体が鉄等の磁性体により構成されている場合には、カバー51に磁石を固定し、磁石の磁力によりカバー51をパレット段ばらし装置5の枠体に装着することとしてもよい。この場合には、カバー51の装着及び取り外しが容易となる。
【0054】
固定部51aは、パレット段ばらし装置5の枠体を構成するアンスタッカ部60に固定されている。ヒンジ51dは、固定部51aに上下方向を軸心として設けられている。ヒンジ51dは、当該ヒンジ51dが固定された部材に対して、軸心を中心に回転又は揺動可能に他の部材を連結する部品である。なお、パレット段ばらし装置5のアンスタッカ部60に採用されるアンスタッカの形状によっては、ヒンジ51dは、パレット段ばらし装置5の枠体を構成するアンスタッカ部60に設けられることとしてもよい。
【0055】
扉部51bは、
図7に示すように、ヒンジ51dの軸心を中心に回転可能にヒンジ51dを介して固定部51aに連結されている。そして、扉部51bは、アンスタッカ部60により支持されたパレットPの側方の一部であって、段積みされたパレットPを受け入れる受入方向(
図7における紙面手前方向)を開放可能なように開閉する。
【0056】
扉部51bの動作を具体的に説明する。段積みされたパレットPは、アンスタッカ部60において段ばらしされるために、受入部65により受け入れられる。受入部65は、例えばチェーンコンベアにより構成されている。受入部65は、段積みされたパレットPを受入方向からアンスタッカ部60に向かって移動させる。
図7に示すように、段積みされたパレットPがカバー51による囲いの外側から扉部51bを押しながら移動されるので、扉部51bは、ヒンジ51dの軸心を中心に回転することにより開放される。これにより、扉部51bの開閉動作のための動力源を設けることなく、段積みされたパレットを受け入れることが可能となる。
【0057】
ヒンジ51dは、扉部51bが開かれることにより、扉部51bを閉めるような復元力を発生する復元部材を含む。これにより、扉部51bを閉めるための動力源を設けることなく、段積みされたパレットPがカバー51による囲いの内側に受け入れられた後に、扉部51bを閉じることが可能となる。また、ヒンジ51dにおいて、扉部51bの重量に対する復元部材における復元力の調整により、扉部51bが閉じられる速度を調整できる。従って、カバー51により囲われた空間の換気のための時間が設けられるように、扉部51bが開かれてから閉じられるまでの時間を調整することが可能である。なお、ヒンジ51dが復元部材を含むことに代えて、例えばゴム紐等の復元力を有する部品を、扉部51bと固定部51aとを連結するように設けることにより、開かれた扉部51bを閉じさせる機能を実現させることとしてもよい。
【0058】
また、カバー51は、段ばらしされたパレットPを排出するための排出部51cをさらに含む。排出部51cは、例えば、
図6に示されるように、カバー51の固定部51aにおける開口部として構成される。また、排出部51cは、カバー51の固定部51aにおける切りかけとして構成されることとしてもよい。即ち、排出部51cは、段ばらしされたパレットPを1枚ずつ排出することが可能であれば、どのような形状により構成されてもよい。
【0059】
送風手段52は、アンスタッカ部60により支持されたパレットPに向かって空気を送り込む装置である。送風手段52は、例えば、ブロアといった装置により構成される。
図6及び
図7に示す例では、送風手段52は、アンスタッカ部60の下方に設けられ、上方に向かって空気を送出する。
【0060】
また、送風手段52は、パレット段積み装置3の送風手段32と同様に、空気を熱するための熱源と、熱源により熱せられた空気を熱風として送出する送風部と、を含んで構成されることとしてもよい。送風手段52が熱源及び送風部を含んで構成されることにより、熱せられた空気が段積みされたパレットに向けて送られることとなるので、段積みされたパレットの乾燥又は解凍が一層促進される。
【0061】
次に、
図8を参照して、パレット段積み装置3のスタッカ部40及びパレット段ばらし装置5のアンスタッカ部60について説明する。スタッカ部40とアンスタッカ部60とは、構成要素の動作タイミングの調整により同一の装置により構成可能であるので、一の図面を用いてスタッカ部40及びアンスタッカ部60を説明する。
【0062】
スタッカ部40及びアンスタッカ部60を構成するスタッカ及びアンスタッカといった装置は、本発明が属する技術分野において、周知の装置である。本実施形態において説明するスタッカ部40及びアンスタッカ部60は、本発明に適用可能な装置のうちの一例を示すものであって、本実施形態に示されるスタッカ部40及びアンスタッカ部60以外の構成の適用を除外するものではない。
【0063】
スタッカ部40/アンスタッカ部60は、支持部41,61、リフタ部42,62及び枠体部46,66を含む。リフタ部42,62は、載置部43,63及びパレット移動部44,64を備える。
【0064】
支持部41,61は、段積みされた1以上のパレットPを支持する部分である。具体的には、支持部41,61は、段積みされた1以上のパレットのうちの最下段のパレットを所定高さの位置において支持する部分である。支持部41,61は、パレットにおける4つのフォーク差し込み穴P4に挿入されてパレットPを支持するために、例えば、2組4本の棒状部材が、枠体部46,66における所定高さの位置において、水平方向に沿って延在するように、各々対を成して対向配置されている。従って、スタッカ部40/アンスタッカ部60では、フォーク差し込み穴P4の延在方向が支持部41,61の棒状部材の延在方向に沿うようにパレットPが配置される。
【0065】
支持部41,61を構成する棒状部材は、その延在方向に沿って第1の位置及び第2の位置の間を、所定の駆動手段(図示せず)により往復移動可能に設けられている。所定の駆動手段は、例えば、油圧を用いた駆動機構及び電力による駆動機構等の如何なるものであってもよい。支持部41,61は、第1の位置において、対向する棒状部材の先端部間の距離が、スタッカ部40/アンスタッカ部60において段積みされたパレットPの略四辺形の上面の一辺の長さより小さくなるように配置及び駆動される。また、支持部41,61は、第2の位置において、対向する棒状部材の先端部間の距離が、スタッカ部40/アンスタッカ部60において段積みされたパレットPの略四辺形の上面の一辺の長さより大きくなるように配置及び駆動される。支持部41,61がこのように配置及び駆動されることにより、支持部41,61は、第1の位置において段積みされたパレットPを支持し、第2に位置において段積みされたパレットPの支持を解放できる。
【0066】
スタッカ部40においては、リフタ部42は、段積みされるパレットが載置される載置部43を含み、支持部41の下方に設けられ、1枚ずつ受け入れたパレットを載置部43に載置させながら上昇させ、該パレットPを支持部41に支持させることにより該パレットPを段積みする。
【0067】
アンスタッカ部60においては、リフタ部62は、パレットPが載置される載置部63を含み、支持部61の下方に設けられ、支持部61により支持された複数のパレットPのうちの1枚のパレットを載置部63に載置させながら該パレットPを下降させることにより、段積みされたパレットを段ばらしする。
【0068】
リフタ部42,62は、載置部43,63に載置されたパレットを昇降可能とするように、載置部43,63を昇降させる駆動手段(図示せず)を有する。この駆動手段は、油圧式及び電動式等の如何なる駆動方式であってもよい。
【0069】
枠体部46,66は、
図8に示すように、例えば、上方からみて略正方形の頂点の位置に配された4本の柱状部材と、この柱状部材同士を連結する梁部材とにより枠体を形成して構成されている。枠体部46,66の4本の梁部材が形成する略正方形は、パレットPを受け入れるのに十分な大きさを備えている。また、この枠体の中にリフタ部42,62が設けられている。
【0070】
スタッカ部40においては、パレット移動部44は、段積みするパレットを枠体部46内に受け入れて、リフタ部42の載置部43に配置する装置である。アンスタッカ部60においては、パレット移動部64は、段ばらしされて載置部63に載置されたパレットを、枠体部66外に排出する装置である。パレットの受け入れ及び排出いったパレットの移動は、例えば、パレット移動部44,64に設けられたチェーンコンベアによって実現される。このチェーンコンベアは、載置されたパレットを移動可能に構成されている。
【0071】
続いて、
図9を参照して、リフタ42,62の載置部43,63の形状について説明する。送風手段32,52がリフタ42,62の下方に設けられ、上方に向かって送風するように構成されている場合には、載置部43,63は、載置されたパレットPの下面の開口部P7の少なくとも一部が露出するように形状を有してもよい。具体的には、載置部43,63は、載置されたパレットPの開口部P7に相当する位置に、開口43a、63aが設けられた形状であってもよい。
【0072】
載置部43,63がこのような形状を有することにより、下方から送出された空気をリフタ42,62の載置部43,63が遮らないので、パレットPの下面の開口部P7に、送出された空気が当てられることとなる。パレット下面の開口部P7に当てられた空気は、パレットPの側面のフォーク差し込み穴P4又はパレットPの上面の切りかけ部P6の孔を抜けて、上方に段積みされたパレットPに向かう。また、リフタ42,62にパレットが載置されていない場合には、上方に向かう空気を載置部43,63及びパレットPが遮らないので、段積みされたパレットPに空気が当てられることとなる。従って、段積みされたパレットの乾燥又は解凍が促進される。
【0073】
以上説明したように、本実施形態のパレット段積み装置3では、パレットPが1枚ずつ順次受け入れられて段積みされるので、パレットPは、一定枚数段積みされて排出されるまでの間、当該パレット段積み装置3において段積みされた状態で一定時間滞留することとなる。そして、段積みされたパレットPの側方及び上方の少なくとも一部がカバー31により囲われ、パレットPがカバー31により囲われた空間内に滞留している間にパレットPに向けて空気が送り込まれるので、段積みされたパレットPに水分が着いていた場合には、パレットPを乾燥させることができる。また、段積みされたパレットPが凍結していた場合には、パレットを解凍することができる。
【0074】
また、本実施形態のパレット段ばらし装置5では、段積みされたパレットPが1枚ずつ順次段ばらしされるので、パレットPは、段積みされたパレットPが受け入れられて一枚ずつ排出されるまでの間、当該パレット段ばらし装置5において段積みされた状態で一定時間滞留することとなる。そして、段積みされたパレットPの側方及び上方の少なくとも一部がカバー51により囲われ、パレットPがカバー51により囲われた空間内に滞留している間にパレットPに向けて空気が送り込まれるので、段積みされたパレットPに水分が着いていた場合には、パレットを乾燥させることができる。また、段積みされたパレットPが凍結していた場合には、パレットPを解凍することができる。
【0075】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。