特許第6266159号(P6266159)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6266159
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】マンホール用高さ調整リング
(51)【国際特許分類】
   E02D 29/12 20060101AFI20180115BHJP
【FI】
   E02D29/12 C
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-219867(P2017-219867)
(22)【出願日】2017年11月15日
【審査請求日】2017年11月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】598129093
【氏名又は名称】小河原セメント工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001922
【氏名又は名称】特許業務法人 日峯国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小河原 隆次
【審査官】 佐々木 創太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−093190(JP,A)
【文献】 特開平11−071777(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 29/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マンホールの上に鉄蓋枠を傾斜させて設置する際に、前記鉄蓋枠の高さ及び勾配を調整するために、前記マンホールと前記鉄蓋枠の間に介在させる調整リングであって、
前記マンホールの上端に差し込んだボルトを通すために上下に貫通させた貫通孔と、
前記マンホールに差し込まれないボルトを固定するためのインサート部材が埋め込まれた下側に貫通しない非貫通穴と、が空けられた、
ことを特徴とするマンホール用高さ調整リング。
【請求項2】
前記貫通孔と前記非貫通穴とが交互に一定の間隔で空けられた、
ことを特徴とする請求項1に記載のマンホール用高さ調整リング。
【請求項3】
前記貫通孔及び前記非貫通穴は、上部に前記鉄蓋枠の下側に配される調整コマ又はナットを収容するための収容部を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマンホール用高さ調整リング。
【請求項4】
傾斜した前記鉄蓋枠の端が当たらないように、上面の外縁部を斜めに切り欠いた、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載のマンホール用高さ調整リング。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一に記載のマンホール用高さ調整リングを用いて前記鉄蓋枠の高さ及び勾配を調整する、
ことを特徴とする高さ調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傾斜した路盤に設置されたマンホールの鉄蓋枠の高さ及び勾配を調整するためのマンホール用高さ調整リングに関する。
【背景技術】
【0002】
マンホールは、地下に埋設された下水道などに地上から出入りできるように空けられた縦孔である。マンホールは、管状のコンクリート等で下水道などから上方へ垂直に延びる通路が形成され、地上付近において径を絞った上で鉄蓋により塞がれる。なお、路盤が傾斜している場合には、鉄蓋及びその枠も傾斜させて設置することになる。
【0003】
特許文献1に記載されているように、マンホール用蓋受枠の高さ調整装置の発明も開示されている。また、特許文献2に記載されているように、マンホール用傾斜調整リングの考案も開示されている。
【0004】
従来の調整リングでは、マンホールの鉄蓋枠の高さを調整するために、マンホールの上端に埋め込まれたインサート部材にボルトを固定し、調整コマやナットなどを用いて鉄蓋枠の高さを調整している。そして、調整コマを上から締め付けることで鉄蓋枠を固定し、鉄蓋枠と調整リングの間に調整モルタルを充填している。調整リングを用いることで、調整モルタルの厚みが抑えられ、また、後に路盤の高さが変更となった場合に対応することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2926542号公報
【特許文献2】実用新案登録第2542818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、鉄蓋枠が老朽化してガタついたり路盤の高さが変更になったりして、鉄蓋枠を交換又は高さを変更する場合に、既存のマンホールの上端に差し込まれたボルトを固定するためのインサート部材が劣化等していると、マンホールの上端に新たにドリル等で穴を掘って後付けのインサート部材を埋め込むことになるが、接着剤の硬化に時間が掛かるので、硬化中に鉄蓋枠を設置してしまうと施工不良に繋がることもある。
【0007】
また、特に傾斜の低い側において、調整モルタルを充填するための高さが確保されていないと、鉄蓋枠を固定するための調整コマを入れることができず、鉄蓋枠が歪んだりして固定が不安定となる。そして、車両の走行等により振動を受けると、少しずつボルト等の締め付けが緩み、鉄蓋枠との間に少しずつ空隙が生じてしまう。
【0008】
さらに、傾斜した路盤の勾配が大きい場合に、その勾配に合わせて鉄蓋枠を設置する際に調整モルタルの高さが確保できないと、傾斜した鉄蓋枠の端が調整リングに接触し、施工し辛くなることもある。
【0009】
そこで、本発明は、傾斜した路盤に設置されたマンホールに鉄蓋枠を確実に固定するマンホール用高さ調整リングを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明であるマンホール用高さ調整リングは、マンホールの上に鉄蓋枠を傾斜させて設置する際に、前記鉄蓋枠の高さ及び勾配を調整するために、前記マンホールと前記鉄蓋枠の間に介在させる調整リングであって、前記マンホールの上端に差し込んだボルトを通すために上下に貫通させた貫通孔と、前記マンホールに差し込まれないボルトを固定するためのインサート部材が埋め込まれた下側に貫通しない非貫通穴と、が空けられた、ことを特徴とする。
【0011】
また、前記マンホール用高さ調整リングは、前記貫通孔と前記非貫通穴とが交互に一定の間隔で空けられた、ことを特徴とする。
【0012】
また、前記マンホール用高さ調整リングにおいて、前記貫通孔及び前記非貫通穴は、上部に前記鉄蓋枠の下側に配される調整コマ又はナットを収容するための収容部を有する、ことを特徴とする。

【0013】
また、前記マンホール用高さ調整リングは、傾斜した前記鉄蓋枠の端が当たらないように、上面の外縁部を斜めに切り欠いた、ことを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明である高さ調整方法は、前記マンホール用高さ調整リングを用いて前記鉄蓋枠の高さ及び勾配を調整する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、傾斜した路盤に設置されたマンホールに鉄蓋枠を確実に固定することができる。鉄蓋枠を交換又は高さを変更する場合に、既存のマンホールの上端に差し込まれたボルトを固定するためのインサート部材が劣化等していても、調整リングのインサート部材にボルトを差し込むことにより固定することができる。
【0016】
また、傾斜の低い側において、調整モルタルを充填するための高さがなくても、鉄蓋枠を固定するための調整コマを入れることができる。さらに、傾斜した路盤の勾配が大きい場合でも、傾斜した鉄蓋枠の端が調整リングに接触することはなく、容易に施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明であるマンホール用高さ調整リングを用いたマンホールを示す斜視図である。
図2】本発明であるマンホール用高さ調整リングを示す平面図及び正面断面図である。
図3】本発明であるマンホール用高さ調整リングの貫通孔側を拡大した正面断面図である。
図4】本発明であるマンホール用高さ調整リングの非貫通穴側を拡大した正面断面図である。
図5】本発明であるマンホール用高さ調整リングを用いたマンホールを示す平面断面図である。
図6】本発明であるマンホール用高さ調整リングを用いたマンホールを示す正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【実施例1】
【0019】
まず、本発明であるマンホール用高さ調整リングを用いたマンホールの構造について説明する。図1は、マンホール用高さ調整リングを用いたマンホールを示す斜視図である。
【0020】
図1に示すように、マンホール100は、地下の下水道などから垂設された管状の直壁110、直壁110に連設されてテーパ状に径が絞られた斜壁120等を有する上下に貫通する中空の縦孔であり、地上の出入口を塞ぐ鉄蓋400、鉄蓋400を支持する鉄蓋枠300、斜壁120と鉄蓋枠300の間に介在させる調整リング200等を用いて地面に空いた開口部が閉じられる。
【0021】
なお、本実施例において、斜壁120は、マンホール100の途中で径を絞った部分ではなく、鉄蓋枠300のサイズに合わせて径を絞ったマンホール100の一番上の部分とする。
【0022】
斜壁120の上に鉄蓋枠300を取り付ける場合、まず、斜壁120の環状の上面に穴130を空けてボルト500aを固定し、調整リング200の貫通孔210を貫通させて鉄蓋枠300の孔310まで通す。なお、穴130は、例えば、3箇所に等間隔(120度)で空ければ良い。また、貫通孔210及び孔310も、穴130と対応した位置に空けられれば良い。
【0023】
調整リング200は、斜壁120と鉄蓋枠300の間隔を埋めるために使用される。また、地上の路盤が傾斜している場合、鉄蓋400及び鉄蓋枠300を傾斜させて設置するので、鉄蓋枠300の高さ及び勾配を調整するために使用される。なお、調整リング200で埋められなかった隙間や、鉄蓋枠300の傾斜により調整リング200との間に生じた隙間には、モルタル等を充填すれば良い。
【0024】
鉄蓋枠300の交換や高さの変更などをする際に、既に斜壁120に固定されているボルト500aの何れかがインサート部材140(図6を参照)の劣化等により利用できない場合、調整リング200の非貫通穴220にボルト500bを固定し、鉄蓋枠300の孔310に通せば良い。なお、孔310は、非貫通穴220と対応した位置にも空けておく。
【0025】
次に、本発明であるマンホール用高さ調整リングの構造について説明する。図2は、マンホール用高さ調整リングを示す(a)平面図、及び(b)正面断面図である。図3は、マンホール用高さ調整リングの貫通孔側を拡大した正面断面図である。図4は、マンホール用高さ調整リングの非貫通穴側を拡大した正面断面図である。
【0026】
図2に示すように、調整リング200には、マンホール100の斜壁120の上端に差し込んだボルト500aを通すために上下に貫通させた貫通孔210、斜壁120に差し込まれないボルト500bを固定するためのインサート部材240が埋め込まれた下側に貫通しない非貫通穴220が空けられる。
【0027】
貫通孔210は、斜壁120の穴130の位置に合わせて3箇所に等間隔で空けられ、非貫通穴220は、それぞれ貫通孔210の間となるように3箇所に等間隔で空けられる。すなわち、貫通孔210と非貫通穴220とが交互に一定の間隔(60度)で空けられれば良い。なお、貫通孔210と非貫通穴220の数及び間隔は、任意に変更しても良い。
【0028】
貫通孔210は、斜壁120のボルト500aがそのまま貫通するように、内径をボルト500aの外径よりも大きくする。また、非貫通穴220は、ボルト500bが螺合するように、雌ネジ状のインサート部材240が埋め込まれる。
【0029】
図3に示すように、貫通孔210側においては、斜壁120の穴130に埋め込まれた雌ネジ状のインサート部材140に固定されたボルト500aが上方に延びる。貫通孔210の上部には、径を拡げた収容部230aを有する。収容部230aは、貫通しているボルト500aに螺合させた下調整コマ510bを収容可能な大きさ(径及び高さ)で設ければ良い。
【0030】
鉄蓋枠300の孔310を貫通するボルト500aには、鉄蓋枠300を挟むように、上調整コマ510aと下調整コマ510bを通し、さらに、上調整コマ510aの上側に上ナット520aを配置する。
【0031】
上調整コマ510aと下調整コマ510bとで鉄蓋枠300を挟持するが、鉄蓋枠300を傾斜させたときは、上調整コマ510aと下調整コマ510bの間隔が拡がる。上ナット520aは、上調整コマ510aが緩まないように下方に締め付ける。鉄蓋枠300の傾斜や高さが保持されたら、鉄蓋枠300と調整リング200の間に調整モルタル600を充填することで固定される。
【0032】
また、下調整コマ510bを収容部230aの底の位置まで下げることで、調整リング200が斜壁120に向けて締め付けられ、さらに、ボルト500aがインサート部材140から抜けないように締め付けられる。下調整コマ510bを収容部230aに収容される位置まで下げることで、鉄蓋枠300を調整リング200に接する位置まで下げることが可能である。
【0033】
鉄蓋枠300が調整リング200に近い位置で傾斜したときに、鉄蓋枠300の端が調整リング200に当たらないように、調整リング200の上面の外縁部を下方に傾斜させた外切欠き250を設けても良い。
【0034】
また、調整リング200を斜壁120の上に載せたときに位置ズレしないように、斜壁120の上端の内周側に切欠き150を空け、調整リング200の下端の内周側に突起270を設けて嵌合させても良い。なお、調整リング200の上端の内周側に内切欠き260を空ければ、使用しない調整リング200を重ねて収納することが可能となる。
【0035】
図4に示すように、非貫通穴220側においては、内部に埋め込まれた雌ネジ状のインサート部材240に固定されたボルト500bが上方に延びる。非貫通穴220の上部には、径を拡げた収容部230bを有する。収容部230bは、貫通していないボルト500bに螺合させた下調整コマ510bを収容可能な大きさ(径及び高さ)で設ければ良い。
【0036】
鉄蓋枠300の孔310を貫通するボルト500bには、鉄蓋枠300を挟むように、上調整コマ510aと下調整コマ510bを通し、さらに、上調整コマ510aの上側に上ナット520aを配置する。
【0037】
上調整コマ510aと下調整コマ510bとで鉄蓋枠300を挟持するが、鉄蓋枠300を傾斜させたときは、上調整コマ510aと下調整コマ510bの間隔が拡がる。上ナット520aは、上調整コマ510aが緩まないように下方に締め付ける。鉄蓋枠300の傾斜や高さが保持されたら、鉄蓋枠300と調整リング200の間に調整モルタル600を充填することで固定される。
【0038】
下調整コマ510b自体にネジが切ってあるので、下ナットは不要であるが、下調整コマ510bの緩み防止として下調整コマ510bの下側に下ナットを配しても良い。また、下ナットを収容部230aの底の位置まで下げることで、ボルト500bがインサート部材240から抜けないように締め付けることも可能である。下調整コマ510bを収容部230aに収容される位置まで下げることで、鉄蓋枠300を調整リング200に接する位置まで下げることが可能である。
【0039】
鉄蓋枠300が調整リング200に近い位置で傾斜したときに、鉄蓋枠300の端が調整リング200に当たらないように、調整リング200の上面の外縁部を下方に傾斜させた外切欠き250を設けても良い。
【0040】
また、調整リング200を斜壁120の上に載せたときに位置ズレしないように、斜壁120の上端の内周側に切欠き150を空け、調整リング200の下端の内周側に突起270を設けて嵌合させても良い。なお、調整リング200の上端の内周側に内切欠き260を空ければ、使用しない調整リング200を重ねて収納することが可能となる。
【0041】
次に、本発明であるマンホール用高さ調整リングを用いたマンホールの施工方法について説明する。図5は、(a)マンホール用高さ調整リングを用いたマンホール、及び(b)従来の平面図である。図6は、(a)マンホール用高さ調整リングを用いたマンホール、及び(b)従来の正面断面図である。
【0042】
図5及び6に示す例は、左側が高く右側が低い傾斜した路盤にマンホール100を設置した場合である。
【0043】
従来の(b)においては、調整リング200aに3つの貫通孔210aが空いており、最も低い位置一点と、高い位置二点で鉄蓋枠300を支持すべく、それぞれボルト500aが通され、上調整コマ510aで高さが保持されている。最も低い位置においては、鉄蓋枠300の端が調整リング200aに当たっており、そこが傾斜の支点となっている。また、鉄蓋枠300の下側に下調整コマ510bを配置するための空間がない。ボルト500aを固定するインサート部材140が劣化した場合、斜壁120に新たなインサート部材140を後付けする必要が生じる。
【0044】
それに対して、(a)においては、調整リング200に3つの貫通孔210と、3つの非貫通穴220が交互に空いており、最も高い位置が貫通孔210に通されたボルト500aで支持され、最も低い位置が非貫通穴220に通されたボルト500bで支持されている。その他に高い位置二点が非貫通穴220に通されたボルト500bで支持されており、最大六点で支持することが可能である。
【0045】
最も低い位置においては、鉄蓋枠300の端が調整リング200に当たらないため、ボルト500bが通る位置を支点に傾斜される。また、調整リング200に収容部230bがあるため、鉄蓋枠300の下側に下調整コマ510bを配置する空間があり、調整モルタル600を充填する空間も確保される。
【0046】
ボルト500aを固定するインサート部材140が劣化した場合でも、調整リング200のインサート部材240にボルト500bを固定すれば、例えば、一点が使用できなくなっても他の五点で、鉄蓋枠300を支持することが可能である。なお、斜壁120の上端に新たなインサート部材140を埋め込む等の加工をする必要はない。
【0047】
既に(b)の調整リング200aを使用したマンホール100をメンテナンスした際に、(a)の調整リング200に交換すれば、斜壁120の上端を加工することなく、新たにボルト500bを追加して鉄蓋枠300を支持することができる。鉄蓋枠300の上下に調整コマ510が入るため、鉄蓋枠300の傾斜や高さを保持しやすくなる。
【0048】
このように、傾斜した路盤に設置されたマンホール100に鉄蓋枠300を確実に固定することができる。鉄蓋枠300を交換又は高さを変更する場合に、既存のマンホール100の上端に差し込まれたボルト500aを固定するためのインサート部材140が劣化等していても、調整リング200のインサート部材240にボルト500を差し込むことにより固定することができる。
【0049】
また、傾斜の低い側において、調整モルタル600を充填するための高さがなくても、鉄蓋枠300を固定するための調整コマ510を入れることができる。さらに、傾斜した路盤の勾配が大きい場合でも、鉄蓋枠300の角が調整リング200に接触することはなく、容易に施工することができる。
【0050】
以上、本発明の実施例を述べたが、これらに限定されるものではない。例えば、調整コマをナット等に替えても良い。
【符号の説明】
【0051】
100:マンホール
110:直壁
120:斜壁
130:穴
140:インサート部材
150:切欠き
200:調整リング
210:貫通孔
220:非貫通穴
230:収容部
240:インサート部材
250:外切欠き
260:内切欠き
270:突起
300:鉄蓋枠
310:孔
400:鉄蓋
500:ボルト
510:調整コマ
520:ナット
600:調整モルタル
【要約】
【課題】傾斜した路盤に設置されたマンホールに鉄蓋枠を確実に固定するマンホール用高さ調整リングを提供する。
【解決手段】マンホール用高さ調整リングは、マンホールの上に鉄蓋枠を傾斜させて設置する際に、前記鉄蓋枠の高さ及び勾配を調整するために、前記マンホールと前記鉄蓋枠の間に介在させる調整リングであって、前記マンホールの上端に差し込んだボルトを通すために上下に貫通させた貫通孔と、前記マンホールに差し込まれないボルトを固定するためのインサート部材が埋め込まれた下側に貫通しない非貫通穴と、が空けられた、ことを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6