特許第6266163号(P6266163)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許62661633Dプリンタ、3Dプリンタ装置および生成造形工程
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6266163
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】3Dプリンタ、3Dプリンタ装置および生成造形工程
(51)【国際特許分類】
   B28B 1/30 20060101AFI20180115BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20180115BHJP
   B29C 64/153 20170101ALI20180115BHJP
   B29C 64/236 20170101ALI20180115BHJP
   B29C 64/205 20170101ALI20180115BHJP
   B29C 64/245 20170101ALI20180115BHJP
   B29C 64/171 20170101ALI20180115BHJP
   B22F 3/105 20060101ALI20180115BHJP
   B22F 3/16 20060101ALI20180115BHJP
【FI】
   B28B1/30
   B33Y30/00
   B29C64/153
   B29C64/236
   B29C64/205
   B29C64/245
   B29C64/171
   B22F3/105
   B22F3/16
【請求項の数】16
【全頁数】38
(21)【出願番号】特願2017-507710(P2017-507710)
(86)(22)【出願日】2015年8月26日
(65)【公表番号】特表2017-532218(P2017-532218A)
(43)【公表日】2017年11月2日
(86)【国際出願番号】EP2015069505
(87)【国際公開番号】WO2016030405
(87)【国際公開日】20160303
【審査請求日】2017年4月26日
(31)【優先権主張番号】102014112447.2
(32)【優先日】2014年8月29日
(33)【優先権主張国】DE
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514326904
【氏名又は名称】エクスワン ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(72)【発明者】
【氏名】ホクスマン, レイナー
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー, アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】クラウア, スヴェン
【審査官】 関口 貴夫
(56)【参考文献】
【文献】 独国特許出願公開第102009036153(DE,A1)
【文献】 国際公開第2011/067301(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B28B 1/30
B22F 3/105
B22F 3/16
B29C 64/153
B29C 64/171
B29C 64/205
B29C 64/236
B29C 64/245
B33Y 30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3Dプリンタ(100)であって、
前記3Dプリンタは、粒子造形材料の層を1つの層が他の層の上になるように形成すること、および、それぞれの前記造形材料層の部分領域を選択的に硬化させることによって、三次元構成要素を層状に形成するように構成されており、
前記3Dプリンタは、前記3Dプリンタ内に配置されている第1の造形空間(B1)内で1つまたは複数の第1の三次元構成要素を形成し、前記3Dプリンタ内で前記第1の造形空間に隣接して、前記第1の造形空間から一定の水平距離をおいて配置されている第2の造形空間(B2)内で1つまたは複数の第2の三次元構成要素を形成するように構成されており、
前記3Dプリンタは、硬化されるべき前記造形材料のそれぞれ均一な造形材料層の形態の造形材料を、前記第1の造形空間および前記第2の造形空間に供給するために、前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)を横切って第1の水平方向(H)に移動可能であるコーティングデバイス装置(30)を有し、
前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)は、上面視において2つの長辺および2つの短辺を有し、
前記第1の水平方向(H)は、前記長辺に垂直であり、かつ/または、前記短辺に平行であり、
前記3Dプリンタは、流動可能な処理剤の出力を制御することによって、それぞれの前記造形空間の前もって被着されている造形材料層の部分領域を選択的に硬化させるために、前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)を横切って第2の水平方向(H)に移動可能である共通の印刷デバイス(50)を有し、
前記第2の水平方向(H)は、前記第1の水平方向(H)に垂直であり、かつ/または、前記短辺に垂直であり、かつ/または、前記長辺に平行であり、
前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)は、それぞれの短辺に沿って互いに隣接して配置されており、
前記共通の印刷デバイス(50)は、前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)の両方にサービスするように構成されている、1つまたは複数の印刷ノズルを有する共通の印刷ヘッド(52)を備え、
前記コーティングデバイス装置(30)は、前記第1の造形空間(B1)に割り当てられている第1のコーティングデバイス(32)と、前記第2の造形空間(B2)に割り当てられている、前記第1のコーティングデバイス(32)とは別個の第2のコーティングデバイス(34)とを備える、
3Dプリンタ(100)。
【請求項2】
前記3Dプリンタ(100)は、第1の造形プラットフォーム(14)と第2の造形プラットフォーム(24)とを有し、
前記3Dプリンタ(100)は、前記第1の造形プラットフォーム(14)および前記第2の造形プラットフォーム(24)を、互いに分離しており、前記造形プラットフォームにそれぞれ関連付けられる第1の造形プラットフォーム造形位置および第2の造形プラットフォーム造形位置に同時に受け入れるように構成されており、それぞれの前記造形プラットフォームは前記3Dプリンタ内に配置されており、前記第1の造形空間は前記第1の造形プラットフォームの上に配置されており、前記第2の造形空間は前記第2の造形プラットフォームの上に配置されている、
請求項1に記載の3Dプリンタ(100)。
【請求項3】
前記3Dプリンタ(100)は、第1の造形ボックス(10)と第2の造形ボックス(20)とを有し、
前記3Dプリンタ(100)は、前記第1の造形ボックス(10)および前記第2の造形ボックス(20)を、それぞれ、互いに分離しており、前記造形ボックスにそれぞれ関連付けられる第1の造形ボックス造形位置および第2の造形ボックス造形位置に同時に受け入れるように構成されており、それぞれの前記造形ボックスは、前記第1の造形ボックスおよび前記第2の造形ボックスによってそれぞれ画定される前記第1の造形空間および前記第2の造形空間内で、前記3Dプリンタによってそれぞれ少なくとも1つの構成要素を形成するために、前記3Dプリンタ内に配置されており、
それによって、それぞれ1つまたは複数の構成要素が、前記3Dプリンタ(100)によって前記第1の造形ボックス(10)および前記第2の造形ボックス(20)内に層状に形成され得る、
請求項1または2に記載の3Dプリンタ(100)。
【請求項4】
前記第1の造形ボックス(10)および/または前記第2の造形ボックス(20)は、それぞれの造形ボックス内部空間を画成する、垂直方向に延伸する周壁構造(12、22)を備える、請求項3に記載の3Dプリンタ(100)。
【請求項5】
前記第1の造形プラットフォーム(14)および/または前記第2の造形プラットフォーム(24)は、高さを調整可能であり、それによって、それぞれの前記造形プラットフォームを、構成要素を形成するために徐々に下げることができる、請求項2〜4のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
【請求項6】
前記第1の造形空間(B1)および/または前記第2の造形空間(B2)の各短辺は、2m以下の寸法を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
【請求項7】
前記第1の造形プラットフォーム(14)もしくは前記第1の造形ボックス(10)および/または前記第2の造形プラットフォーム(24)もしくは前記第2の造形ボックス(20)は、前記造形プラットフォームまたは前記造形ボックスのそれぞれの造形位置と、それぞれの前記造形プラットフォームまたは前記造形ボックスが前記3Dプリンタの外部に配置される追加の位置との間で移動可能である、請求項2〜6のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
【請求項8】
前記第1のコーティングデバイス(32)および/または前記第2のコーティングデバイス(34)はそれぞれ、前記粒子造形材料を出力するための開口部につながる、粒子造形材料を受け入れるための内部空洞を画定する容器(38)を備え、かつ/または
前記第1のコーティングデバイス(32)および前記第2のコーティングデバイス(34)は、それぞれ前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)を横切ってともに移動可能であるように、固定されるように互いに接続されている、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
【請求項9】
前記共通の印刷ヘッド(52)は、
前記印刷ノズルによって形成される処理剤出力領域であって、その寸法がそれぞれの短辺の長さ/寸法の一部分もしくは全体に対応する、処理剤出力領域を有し、かつ/または
前記第1のコーティングデバイス(32)および前記第2のコーティングデバイス(34)から一定の距離をおいて垂直方向に配置され、別個の水平面内で水平方向に移動可能である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
【請求項10】
前記3Dプリンタ(100)は、前記3Dプリンタ内に組み込まれている共通のコーティングデバイス供給ユニット(60)をさらに有し、
前記ユニットは、前記第1のコーティングデバイス(32)および前記第2のコーティングデバイス(34)の垂直上方に配置されており、かつ/または
前記ユニットによって、前記第1のコーティングデバイス(32)および前記第2のコーティングデバイス(34)の両方に造形材料を供給することができ、かつ/または
前記ユニットは、共通の混合ユニットを備える、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
【請求項11】
前記第1の造形空間(B1)と前記第2の造形空間(B2)の両方が内部に配置される共通のフレーム構造(70)、および/または
前記第1の造形空間(B1)と前記第2の造形空間(B2)の両方が内部に配置される共通のハウジング(80)を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
【請求項12】
前記3Dプリンタは、第1の造形ボックス挿入開口部(82)および第2の造形ボックス挿入開口部(84)を備える、請求項1〜11のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)と、
前記3Dプリンタ(100)に造形ボックス(10、20)を自動的に装填するための自動運転輸送システム(90)と、を有する3Dプリンタ装置(200)。
【請求項14】
前記3Dプリンタ装置(200)は、請求項12に記載の第1の3Dプリンタ(100)と第2の3Dプリンタ(100’)とを有し、
前記第1の3Dプリンタ(100)および前記第2の3Dプリンタ(100’)は、前記第1の3Dプリンタ(100)の前記第1の造形ボックス挿入開口部(82)および前記第2の造形ボックス挿入開口部(84)と、前記第2の3Dプリンタ(100’)の前記第1の造形ボックス挿入開口部(82’)および前記第2の造形ボックス挿入開口部(84’)とが互いに向き合い、前記自動運転輸送システム(90)が、前記第1の3Dプリンタおよび前記第2の3Dプリンタに、共通の前記自動運転輸送システムによってそれぞれの造形ボックスを装填することができるように、前記第1の3Dプリンタと前記第2の3Dプリンタとの間に延伸するように、対向する両側に配置されている、
請求項13に記載の3Dプリンタ装置(200)。
【請求項15】
生成造形工程であって、1つまたは複数の三次元構成要素がそれぞれ、請求項1〜12のいずれか一項に記載の共通の3Dプリンタ(100)の第1の造形空間(B1)および隣接する第2の造形空間(B2)内で、粒子造形材料の層を、1つの層が他の層の上になるように形成すること、および、それぞれの前記造形空間内のそれぞれの前記造形材料層の部分領域を選択的に硬化させることによって、それぞれの造形ジョブにおいて層状に形成される、生成造形工程。
【請求項16】
前記第1の造形空間(B1)は第1の造形プラットフォーム(14)の上に配置されており、前記第2の造形空間(B2)は第2の造形プラットフォーム(24)の上に配置されており、かつ/または
前記第1の造形空間(B1)は第1の造形ボックス(10)によって画定され、前記第2の造形空間(B2)は第2の造形ボックス(20)によって画定され、かつ/または
前記共通の印刷ヘッドは、前記第1の造形空間および前記第2の造形空間を横切って蛇行パターンで、またはU字状に走行し、かつ/または
前記共通の印刷ヘッド(52)は、第1の水平面内で移動し、両方のコーティングデバイス(32、34)が、前記第1の水平面から一定の垂直距離をおいて配置されている第2の水平面内で移動し、かつ/または
前記印刷ヘッド(52)は、それぞれの前記コーティングデバイス(32、34)よりも速い速度で移動し、かつ/または
前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)は、共通のハウジング(80)内に収容され、かつ/または
前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)は、共通のフレーム構造(70)内に配置され、かつ/または
前記第1のコーティングデバイス(32)および前記第2のコーティングデバイス(34)は、共通のコーティングデバイス供給ユニット(60)によって造形材料を装填される、
請求項15に記載の生成造形工程。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3Dプリンタ、少なくとも1つのそのような3Dプリンタを有する3Dプリンタ装置および生成造形工程に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な生成造形工程(および、したがって、様々なタイプの3Dプリンタ)が知られている。
【0003】
いくつかの生成造形工程は、一般的に以下のステップを有する。
(1)最初に、粒子材料が、未硬化粒子材料の層を形成するように、造形フィールドの表面全体にわたって粒子材料が被着される。
(2)被着された未硬化粒子材料の層は、例えば、処理剤、例えば、結合剤を選択的に印刷することによって(代替的に、例えば、レーザ焼結によって)所定の部分領域において選択的に硬化される。
(3)所望の構成要素を造形するために、ステップ(1)および(2)が繰り返される。この目的のために、その上で構成要素が層状に形成される造形プラットフォームが、新たな層が表面全体にわたって被着される前に、それぞれ1層分の厚さだけ下げられ得る(代替的に、コーティングデバイスおよび印刷デバイスが、例えば、それぞれ1層分の厚さだけ持ち上げられてもよい)。
(4)最後に、緩い未硬化粒子材料によって支持および包囲されている造形構成要素が開包(unpack:アンパック)され得る。
【0004】
1つまたは複数の構成要素が造形される造形空間は、例えば、いわゆる造形ボックス(「ジョブボックス」としても参照される)によって画定され得る。このタイプの造形ボックスは、上向きの方向において開いており、垂直方向において延伸する周壁構造(例えば、4つの垂直な側壁によって形成され得る)を有し得、これは、例えば、上から見たときに矩形であるように形成され得る。高さ調整可能な造形プラットフォームが、造形ボックス内に受け入れられ得る。これに関連して、造形プラットフォームの上で、垂直周壁構造の間にある空間が、例えば、少なくとも、造形空間の形成に寄与する。造形空間の上側領域は、例えば、造形フィールドとして参照され得る。そのような造形ボックスの一例が、例えば、独国特許出願公開第102009056696号明細書に記載されている。
【0005】
コーティングデバイス(「リコータ」としても参照される)を有するコーティングデバイス装置が、上記ステップ(1)において通常使用される。粒子造形材料を表面全体にわたって均一な層の形態で造形フィールド(造形面または造形領域としても参照される)に被着させることができる、3Dプリンタに使用するための様々なコーティングデバイス装置が知られている。
【0006】
1つのタイプのコーティングデバイス装置は、ローラを使用し(略して「ローラコーティングデバイス」)、その正面に、最初一定量の粒子造形材料が置かれ、ローラはその後、造形フィールドを横切って水平方向に動かされて、均一な層の形態の粒子造形材料が、造形フィールド上へ被着される。これに関連して、ローラは、動く方向に対して反対に回転され得る。ローラコーティングデバイスを使用して、長さの大きいコーティングデバイス装置を実現することは困難である。
【0007】
もう1つの種類のコーティングデバイス装置(いわゆる、「容器コーティングデバイス」、例えば「スロットコーティングデバイス」を有するコーティングデバイス装置)は、造形フィールドを横切って移動可能であり、粒子造形材料を造形フィールド上へ出力するための開口部につながる、粒子造形材料を受け入れるための内部空洞を画定する容器を有するコーティングデバイスを使用する。このコーティングデバイスは、例えば、矩形造形フィールドの長さまたは幅に及ぶかまたはカバーするために、細長くすることができる。その後、開口部を、長手方向スロットとして設けることができる。このように、コーティングデバイスを造形フィールドを横切って水平方向に動かし、同時に、開口部から造形フィールド上に粒子造形材料を出力し、それによって、造形フィールドの表面全体にわたって均一な層を被着させることができる。
【0008】
上記ステップ(2)において、例えば、前もって被着されている造形材料層の部分領域上に処理剤を制御された様式で被着させるプリントヘッドを有する印刷デバイスが使用される場合がある。処理剤は、部分領域内で造形材料層が硬化するのに寄与する。例えば、処理剤は、結合剤、例えば、他成分結合剤の結合剤成分であってもよい。
【0009】
代替的に、上記ステップ(2)において、前もって被着されている造形材料層の部分領域を、例えば、部分領域内の造形材料を焼結または溶融させることによって硬化させるために、例えば、レーザが使用される場合がある。
【0010】
この応用形態の意味での粒子造形材料は、少なくとも1種類の粒子材料(例えば、砂(の粒子)、例えば、鋳物砂、および/または、金属粒子、および/または、合成材料の粒子)を含む造形材料として理解され得る。新砂とリサイクル砂との混合物、または、細砂と粗砂との混合物、または、2つの異なる種類の砂の混合物のような、いくつかの異なる種類の粒子材料も、造形材料に含まれてもよい。その上、造形材料は、少なくとも1つの液体成分、例えば、結合剤成分、例えば、活性剤、ならびに/または、1つまたは複数の固体および/もしくは液体添加物を含んでもよい。造形材料が結合剤成分を含む場合、フラン樹脂のような別の結合剤成分が、前もって被着されている造形材料層上に、この層を所定の領域において硬化させるように、印刷デバイスによって選択的に印刷され得る。造形されるべき構成要素、例えば鋳型または鋳物用中子、に応じて、造形目的のために特に調製されている造形材料組成が使用され得る。これに関連して、造形材料組成は、使用される成分の数、ならびに、造形材料(混合物)内に含まれているそれぞれの種類およびそれぞれの割り当てによって規定され得る。
【0011】
2つの造形ボックスを有する3Dプリンタが、上記で言及した文献からすでに知られている。しかしながら、3Dプリンタは、常に2つの造形ボックスのうちの1つしか受け入れることができず、それゆえ、常に1つの造形ジョブ(=割り当てられている造形空間における1つまたは複数の構成要素の生成造形)しか実施することができない。しかしながら、2つの造形ボックスは、その間、(例えば、造形ボックスを取り外す、中に含まれている作業片を開包する、および、次の造形ジョブのために造形ボックスを準備する、などのために)プラントまたはプリンタが動作していないまたは印刷していない、第1の造形ジョブと第2の造形ジョブとの間の期間を低減することが可能である。
【0012】
独国特許出願公開第102009036153号明細書は、2つの造形空間部分に分割されている造形空間を有する、放射エネルギーを導入することによって粉末状造形材料から三次元成形部品を生成造形するためのデバイスを開示しており、造形空間部分はそれぞれ交換容器を受け入れ、デバイスは、両側が開いている開放ポータルとして構成されており、交換容器は、両方の開放ポータル側から装填および/もしくは取り外しすることができ、または、ポータルを通じて供給することができ、交換容器は、下げることができる造形プラットフォームを含み、その上に粉末を層状にコーティングすることができ、付加的に、粉末処理装置を設けられている、すなわち、粉末貯蔵タンク、コーティングデバイス、および粉末オーバーフロータンクを備える容器状装置である。
【発明の概要】
【0013】
出力を増大させることを可能にする3Dプリンタおよび生成造形方法を提供することが、本発明の目的であると考えることができる。
【0014】
本発明は、請求項1による3Dプリンタ、少なくとも1つのそのような3Dプリンタを有する請求項15による3Dプリンタ装置、および、請求項17による生成造形工程を提供する。本発明によるさらなる実施形態は、それぞれの従属請求項に記載されている。
【0015】
例示として、本発明の様々な実施形態によれば、造形は単一の造形空間に限定されず、必要とされる場合、3Dプリンタを使用して2つ(またはそれ以上)の造形空間において同時に造形すること、すなわち、3Dプリンタを使用して2つ(またはそれ以上)の造形ジョブを実施することが可能であるため、3Dプリンタの容量、および、したがって、出力も増大することができる。
【0016】
例示として、本発明の様々な実施形態によれば、単一の、比較的大きい造形空間を提供する代わりに、第1の造形空間および第2の造形空間へ区分化することによって、造形されるべき構成要素の品質を、例えば、正当な費用および/または正当な複雑度において適切に維持され得ること(すなわち、容量または出力の増大とともに品質が低下しないこと)が可能である。これに関連して、コーティングデバイス装置または印刷デバイスが、(例えば、出力される造形材料を平滑化するためのコーティングデバイスブレードのようなコーティングデバイス構成要素が歪む結果として)構成要素の品質を低下させることなく連続的に及ぶことができるそれぞれの長さは、実際には(特に、正当な費用および/または正当な複雑度においては)限られていることが考慮されるべきである。例示として、第1の造形空間および第2の造形空間への区分化のために、例えば、コーティングデバイス装置もまた、それに応じて分割され得る。対照的に、単一の大きい造形空間に対していくつかのコーティングデバイスを使用することには、このとき、(特に2つのコーティングデバイスの間で)均一な層を被着させることはもはや不可能であるか、または、少なくともかなり困難であるため、問題があり得る。
【0017】
例示として、本発明の様々な実施形態によれば、単一の、比較的大きい造形空間を提供する代わりに、第1の造形空間および第2の造形空間へ区分化することによって、(例えば、2つの別個の造形ボックスによって形成される)2つの別個の造形空間は、1つの大きい造形空間よりもはるかに取り扱いやすいため、管理可能性/取り扱いを犠牲にすることなく容量および/または出力を増大させることがさらに可能である。例えば、大きい造形空間から構成要素を開包することには、プラントのオペレータが、造形空間の中程に配置されている構成要素に工具を用いずに手を届かせることが不可能であり得る限り、問題があり得るが、一方で、2つの別個の造形空間は、それぞれの造形空間からすべての構成要素を人間工学的に開包することを可能にすることができる。
【0018】
本発明の様々な実施形態によれば、第1の造形空間において実施されるべき第1の造形ジョブおよび第2の造形空間において実施されるべき第2の造形ジョブは、コーティングデバイス装置および/または印刷デバイスの洗練された構成の結果として、例えば、妥当な労力および/または妥当な費用で比較的迅速に実施することができる。
【0019】
それぞれの造形ジョブが中で実施されるそれぞれの造形空間を提供する2つ(またはそれ以上)の別個の3Dプリンタを有する装置と比較して、本発明による2つ(またはそれ以上)の造形空間を有する3Dプリンタは、例えば、共通の/共有されるハウジング、共通のフレーム構造、共通の制御部または共通の制御キャビネット、共通のプリントヘッド、共通のコーティングデバイス供給デバイスなどを使用することができる(例えば、上記の共通の構成要素の1つまたは複数またはすべて)、すなわち、そうでなければ2倍(または数倍)設けなければならなくなる複数の構成要素を節約することができるため、妥当な費用で出力を増大させることができる。
【0020】
様々な実施形態によれば、3Dプリンタは、例えば砂粒子を含む、粒子造形材料の層を、1つの層が他方の上になるように成形すること、および、それぞれの造形材料層の部分領域を選択的に硬化させることによって、三次元構成要素、例えば鋳型または鋳物用中子を層状に形成するように構成されている。
【0021】
これに関連して、3Dプリンタは、3Dプリンタ内に配置されている第1の造形空間内で1つまたは複数の第1の三次元構成要素を形成し、同時に、3Dプリンタ内で第1の造形空間に隣接して、当該第1の造形空間から一定の水平距離をおいて配置されている第2の造形空間内で1つまたは複数の第2の三次元構成要素を形成するように構成(例えば、形成および/または設計および/または構造化および/またはプログラム)されている。
【0022】
言い換えれば、本発明による3Dプリンタを使用して、2つ以上の造形ジョブを同時に、すなわち、互いに一定の水平距離をおいて配置されている2つ以上の隣接する造形空間内で実行することができる。これに関連して、3Dプリンタの構成要素(例えば、プリントヘッドおよび/またはコーティングデバイス供給デバイスおよび/またはハウジングおよび/またはプラントフレーム)の1つまたは複数をまとめて第1の造形空間(第1の造形ジョブを実施するための)と第2の造形空間(第2の造形ジョブを実施するための)の両方によって/両方のために使用することができ、または、両方の造形空間に割り当てることができるため、3Dプリンタ自体が、例えば、第1の造形空間および第2の造形空間に対する共通/共有3Dプリンタとして参照され得る。
【0023】
すなわち、3Dプリンタは、少なくとも1つの第1の構成要素を含む第1の造形空間内で第1の積層物を形成し、同時に、少なくとも1つの第2の構成要素を含む第2の造形空間内で第2の積層物を形成するように構成されており、第1の積層物および第2の積層物は、3Dプリンタ内で互いに分離されるように配置される。
【0024】
2つの隣接する造形空間の間の水平距離は、例えば1.5m以下、例えば1.4m以下、例えば1.3m以下、例えば1.2m以下、例えば1.1m以下、例えば1.0m以下、例えば0.9m以下、例えば0.8m以下、例えば0.7m以下、例えば0.6m以下、例えば0.5m以下、例えば0.4m以下、例えば0.3m以下、例えば0.2m以下であってもよい。
【0025】
2つの隣接する造形空間の間の水平距離は、例えば、3Dプリンタのコーティングデバイス装置(このコーティングデバイス装置の一例は後に詳細に説明する)を、(例えば、付加的に)この水平距離によって形成される空間内に(例えば、リニアガイド構造上で)固定、例えば、(例えば、リニアガイド構造上で)支持するために使用することができる。例えば、コーティングデバイス装置の第1のコーティングデバイスおよび第2のコーティングデバイス(これらのコーティングデバイスの一例は後に詳細に説明する)の各々は、2つの隣接する造形空間の間で(例えば、付加的に)、例えば、それぞれ別個のリニアガイド機構/スライドまたは共通のリニアガイド機構/スライドに固定(例えば、支持)されてもよい。リニアガイド構造または別個のリニアガイド機構/スライドもしくは共通のリニアガイド機構/スライドは、これによって、3Dプリンタの共通のフレーム構造の一部分に固定されてもよい。
【0026】
例えば、3Dプリンタは、第1の造形空間と第2の造形空間の両方が配置され、その一部分によって2つの隣接する造形空間の間、すなわち、水平距離によって形成される空間内に延伸する共通のフレーム構造を備えることができる。例えば、3Dプリンタの構成要素は、フレーム構造のこの部分、例えば、上記で言及したコーティングデバイス装置または当該コーティングデバイスのリニアガイド構造に固定されてもよい。
【0027】
第1の造形空間および/または第2の造形空間は、例えば、それぞれ(3Dプリンタによって)画定されるおよび/または3Dプリンタ内の所定の位置に配置されてもよい。例えば、(共通の)フレーム構造が、第1の造形空間および第2の造形空間を指定するのに寄与することができる。例えば、3Dプリンタは、少なくとも部分的にそれぞれの造形空間の造形フィールドを包囲する、水平方向に延伸する、造形空間ごとの1つまたは複数のプラント固定造形フィールド境界を備えることができる。例えば、後述する短辺および長辺のいずれか一方に沿って延伸する、水平方向に延伸する少なくとも1つのプラント固定造形フィールド境界が、造形空間ごとに設けられてもよい。
【0028】
様々な実施形態によれば、3Dプリンタは、例えば、第1の造形プラットフォームと第2の造形プラットフォームとを備えることができ、第1の造形プラットフォームおよび第2の造形プラットフォームを、それぞれ、互いに別個の(すなわち、互いに異なる)それぞれ関連付けられる第1の造形プラットフォーム造形位置および第2の造形プラットフォーム造形位置に同時に(例えば、水平方向において互いに一定の距離をおいて、代替的に、例えば、接するように、ここで、例えば、造形プラットフォームの一方または両方が、上面視において当該プラットフォームの関連付けられる造形空間よりも大きい)受け入れるように構成されてもよく、それぞれの造形プラットフォームは3Dプリンタによって少なくとも1つの構成要素を形成するために3Dプリンタ内に配置され、第1の造形空間は第1の造形プラットフォームの上に形成/配置され、第2の造形空間は第2の造形プラットフォームの上に形成/配置される。第1の造形プラットフォームおよび第2の造形プラットフォームは、例えば、下向きの方向において、それぞれの造形空間を画成することができる。言い換えれば、それぞれの造形空間は、例えば、関連付けられる造形プラットフォームによって、少なくとも、ともに画定され得る。
【0029】
これに関連して、それぞれの造形プラットフォームは、例えば、プラント内で固定されるように、すなわち、当該プラットフォームの高さについては任意選択的に調整可能であるが、それ以外では(当該プラットフォームの造形プラットフォーム造形位置において)固定であるように設けられてもよく、または、(例えば、可動造形ボックス内に受け入れられることによって、または、レールシステム上で可動に誘導されることによって)可動であるように構成されてもよい。後者の可動な事例において、それぞれの造形プラットフォームは、例えば、当該プラットフォームの関連する造形プラットフォーム造形位置にあるときに、関連する造形空間を、下向きの方向に画成することができる。
【0030】
造形プラットフォームが造形ボックス内に留まることができる一方で、未硬化粒子材料の粒子材料充填物から構成要素を開包するために、粒子材料充填物および構成要素とともに、構成要素が造形された後に造形ボックスから除去される、プレート形状構造物が、例えば、造形プラットフォーム上に(または造形空間の下側領域内に)配置されてもよい。
【0031】
第1の造形プラットフォームおよび/または第2の造形プラットフォームは、例えば、関連付けられる造形ボックス内に収容することができる。この収容は実際に適切であることが証明されており、代替的に、構成要素または構成要素を含む積層物が一方でまた、造形プラットフォーム上で、周方向に自由に形成されてもよい。
【0032】
造形プラットフォーム間の水平距離は、これらのプラットフォームがそれぞれの造形プラットフォーム造形位置にあるとき、造形空間の間の上記水平距離と同一であってもよい。
【0033】
様々な実施形態によれば、3Dプリンタは、例えば、第1の造形ボックスと第2の造形ボックスとを備えることができ、第1の造形ボックスおよび第2の造形ボックスを、それぞれ、それぞれ関連付けられる別個の第1の造形ボックス造形位置および第2の造形ボックス造形位置に、例えば、水平方向において互いに一定の距離をおいて、同時に受け入れるように構成することができ、それぞれの造形ボックスは、それぞれ1つまたは複数の構成要素が第1の造形ボックスおよび第2の造形ボックス内に同時に層状に形成され得るように、それぞれ、それぞれの造形ボックスによって画定される第1の造形空間および第2の造形空間内で3Dプリンタによって少なくとも1つの構成要素を形成するために、3Dプリンタ内に配置される。
【0034】
言い換えれば、それぞれの造形空間は、例えば、少なくとも、関連付けられる造形ボックスによってともに形成されてもよく、例えば、少なくとも周方向において少なくとも、ともに形成されてもよい。これに関連して、それぞれの造形ボックスは、例えば、プラント内で固定されるように設けられてもよく、または、可動であるように構成されてもよい。後者の事例において、それぞれの造形ボックスは、当該ボックスの関連付けられる造形ボックス造形位置にあるときに、関連付けられる造形空間を画定する。
【0035】
言い換えれば、3Dプリンタは、例えばそれぞれの画定されている/所定の造形ボックス受け入れ空間内にいくつかの造形ボックスを同時に受け入れることが可能である、この実施形態によるマルチボックス3Dプリンタとして構成されてもよい。
【0036】
3Dプリンタ内に同時に受け入れることができる造形ボックスの数は、例えば、3つ、4つ、5つ、6つまたはそれ以上の造形ボックスに、さらに増大され得ることが理解されるべきである。同じことが、上述した造形プラットフォーム、および、一般的に、造形空間に当てはまる。
【0037】
造形プラットフォームおよび/または造形ボックスは、例えば、同一に形成されてもよい。
【0038】
様々な実施形態によれば、第1の造形ボックスおよび/または第2の造形ボックスは、例えば、それぞれの造形ボックス内部空間を画成する、垂直方向に延伸する周壁構造を備えることができる。
【0039】
例えば、それぞれの造形ボックスによって画定される造形ボックス内部空間内に、水平方向に延伸する第1の造形プラットフォームまたは第2の造形プラットフォームが設けられてもよく、例えば、第1の造形空間または第2の造形空間は、上向きの方向に開いている、それぞれの造形プラットフォームの上のそれぞれの造形ボックス内部空間によって画定され、造形ボックスが当該ボックスのそれぞれ関連付けられる造形ボックス造形位置にあるときに、当該内部空間内で、3Dプリンタによって少なくとも1つの構成要素を形成することができる。
【0040】
様々な実施形態によれば、第1の造形プラットフォームおよび/または第2の造形プラットフォームは、例えば、高さを調整可能であってもよく、それによって、それぞれの造形プラットフォームは、例えば、それぞれの層厚の分だけ、構成要素を形成するために徐々に下げることができる。それぞれの造形プラットフォームは、例えば、それぞれ割り当てられるプラント固定リフト駆動装置によって、または、それぞれの造形ボックス内に組み込まれている、当該プラットフォーム自体のリフト駆動装置によって下げられてもよい。すなわち、様々な実施形態によれば、それぞれの造形空間は、造形工程の間に関連する造形プラットフォームを徐々に下げることによって徐々に拡張することができ、または、むしろ、造形されるべき構成要素とともに「成長」することができる。造形プラットフォームを徐々に下げることは実際に適切であることが分かっており、代替的に、構成要素またはこの構成要素を含む積層物は一方でまた、例えば、印刷デバイスおよびコーティングデバイス装置を徐々に持ち上げることによって形成されてもよい。
【0041】
第1の造形空間および/または第2の造形空間(例えば、第1の造形プラットフォームおよび/もしくは第2の造形プラットフォームならびに/または第1の造形ボックスおよび/もしくは第2の造形ボックス)は、上面視において2つの長辺および2つの短辺を有する。例えば、第1の造形空間および/または第2の造形空間(例えば、第1の造形プラットフォームおよび/もしくは第2の造形プラットフォームならびに/または第1の造形ボックスおよび/もしくは第2の造形ボックス)は、上面視において長方形であるように構成されてもよい。例えば、第1の造形空間および/または第2の造形空間(例えば、第1の造形プラットフォームおよび/または第2の造形プラットフォーム)のそれぞれの短辺は、2m以下、例えば1.8m以下、例えば1.6m以下、例えば1.5m以下、例えば1.4m以下、例えば1.3m以下の寸法を有してもよい。この寸法は、例えば0.5m以上、例えば0.6m以上、例えば0.7m以上、例えば0.8m以上、例えば0.9m以上、例えば1.0m以上であってもよい。これに関連して、下側閾値および上側閾値の例示的な値を、例えば、0.5〜2m、0.6〜1.6mまたは1m〜1.3mのように、任意に組み合わせることができる。3つ以上の造形空間、例えば、少なくとも3つ、例えば、少なくとも4つ、例えば、少なくとも5つ、例えば、少なくとも6つの造形空間が設けられる場合、提供されるデータを、すべての造形空間に適用することができる。
【0042】
第1の造形空間および/または第2の造形空間の記載されている構成によって、一方では、それぞれの造形空間の取り扱いを容易にすることができ、例えば、それぞれの造形空間またはそれぞれの造形ボックスの人間工学的な開包を可能にすることができる。加えて、特に、コーティングデバイス装置が、層を被着させるために長辺に垂直な方向において走行し、それによって、比較的短い距離のみを走行しなければならない場合に、記載されている構成によって構成要素の迅速な造形を可能にすることができる。コーティングデバイス装置の速度は、制限要因であり得、例えば、プリントヘッドが動かされる速度よりも小さくなり得る。
【0043】
様々な実施形態によれば、第1の造形空間および第2の造形空間(例えば、第1の造形プラットフォームおよび/もしくは第2の造形プラットフォームまたは第1の造形ボックスおよび/もしくは第2の造形ボックス)は、例えば、それぞれの短辺に沿って、例えば、実質的にそれぞれの短辺全体にわたって互いに隣接して配置されてもよい。例えば、第1の造形空間および第2の造形空間(例えば、第1の造形プラットフォームおよび/もしくは第2の造形プラットフォームまたは第1の造形ボックスおよび/もしくは第2の造形ボックス)は、実質的に、4つすべての短辺が互いに平行であり、かつ、それぞれ2つの長辺(各造形空間の1つ)が、互いに延長線上にあるように、互いに対して配置されてもよい。
【0044】
すでに上記で示唆されているように、第1の造形プラットフォームおよび/もしくは第2の造形プラットフォームまたは第1の造形ボックスおよび/もしくは第2の造形ボックスは、例えば、様々な実施形態によれば、当該プラットフォームまたはボックスのそれぞれの造形位置と、それぞれの造形プラットフォームまたは造形ボックスが3Dプリンタの外部に配置される(また、例えば、ユーザにとって容易に手が届く)追加の位置との間で可動であってもよい。これにより、例えば、関連付けられる造形ボックスからの少なくとも1つの構成要素の開包工程を容易にすることができる。
【0045】
それぞれの造形ボックスは、例えば、関連付けられる造形ボックス造形位置を出入りする、関連付けられるローラコンベヤによって可動であってもよい。それぞれのローラコンベヤ(または代替的な造形ボックス供給デバイス)は、このとき、第1の造形ボックスおよび第2の造形ボックスを追加の位置へ動かすことができる、共通の自動運転輸送システムと接続することができる。
【0046】
可動造形ボックスの事例において、3Dプリンタは、例えば、位置整合および/または固定メカニズムによって、関連付けられる造形ボックス造形位置においてそれぞれの造形ボックスを位置整合および/または固定するように構成されてもよい。
【0047】
追加の位置は、例えば、造形ボックス、もしくは、むしろ造形ボックス内に含まれる構成要素が(手動でもしくは自動的に)開包される開包位置、および/または、1つもしくは複数の造形ボックスが保管されている造形ボックス保管位置であってもよい。
【0048】
3Dプリンタは、第1の造形空間および第2の造形空間に、硬化されるべき造形材料のそれぞれ均一な造形材料層の形態の造形材料を供給するために、第1の造形空間および第2の造形空間を横切って(すなわち、例えば、第1の造形ボックスおよび第2の造形ボックスがそれぞれ関連付けられる造形位置にある場合は、第1の造形ボックスおよび第2の造形ボックスを横切って)第1の水平方向に移動可能であるコーティングデバイス装置を備える。コーティングデバイス装置は、例えば、第1の造形空間および第2の造形空間に造形材料を、並行して供給するように構成されてもよい。コーティングデバイス装置は、例えば、双方向コーティングデバイス装置として、すなわち、往路と復路の両方において均一な造形材料層を被着させることができるコーティングデバイス装置として構成されてもよい。
【0049】
第1の水平方向は、長辺に垂直であり、かつ/または、短辺に平行である。これによって、構成要素の迅速な造形を達成することができる。
【0050】
様々な実施形態によれば、コーティングデバイス装置は、例えば、第1の造形空間に割り当てられている第1のコーティングデバイス、および、第2の造形空間に割り当てられている、第1のコーティングデバイスとは別個の第2のコーティングデバイスとを備えることができる。これに関連して、第1のコーティングデバイスおよび第2のコーティングデバイスは、当該コーティングデバイスの関連付けられる造形空間を横切って、それぞれの第1の水平方向、例えば、互いに平行な第1の水平方向に、例えば、ともにまたは別個に可動であってもよい。
【0051】
これに関連して、第1のコーティングデバイスおよび第2のコーティングデバイスへの区分化は、例えば、正当な費用における、かつ/または、正当な複雑度を有する、適切な品質の、造形空間の均一な層の迅速な形成を可能にする。
【0052】
様々な実施形態によれば、第1のコーティングデバイスおよび/または第2のコーティングデバイスは、例えば、それぞれ、粒子造形材料を受け入れるための内部空洞を画定する容器(例えば、細長い容器)を備えることができ、これによって、粒子造形材料をそれぞれの造形空間の造形フィールド上へ出力するための開口部(例えば、長手方向スロット)がもたらされる。したがって、第1のコーティングデバイスおよび/または第2のコーティングデバイスは、例えば、「容器コーティングデバイス」として、例えば、「スロットコーティングデバイス」として構成されてもよい。細長い第1のコーティングデバイス/コンテナおよび細長い第2のコーティングデバイス/コンテナは、互いに平行に、例えば、互いに延長線上にあるように、または、長手方向に順々に配置することができる。
【0053】
例えば、粒子造形材料を出力するための開口部を、例えば、制御された様式で、すなわち、電子制御回路によって選択的に閉じるように構成されている、閉鎖デバイス(例えば、膨張した状態において開口部を閉じる1つまたは複数の膨張可能中空体、または、スライドメカニズムを含む)が、それぞれ第1のコーティングデバイスおよび/または第2のコーティングデバイス上に配置されてもよい。
【0054】
例えば、開口部から出力される粒子造形材料を平滑化し、それによって、出力粒子材料を均し、および/または、圧縮するように構成されている平滑化部材がそれぞれ、第1のコーティングデバイスおよび/または第2のコーティングデバイスに取り付けられてもよい。
【0055】
例えば、第1のコーティングデバイスおよび第2のコーティングデバイスは、当該コーティングデバイスが第1の造形空間または第2の造形空間を横切ってともに可動であるように、互いに固定されるように接続されてもよい。
【0056】
3Dプリンタは、流動可能な処理剤の出力を制御することによって、それぞれの造形空間の前もって被着されている造形材料層の部分領域を選択的に硬化させるために、第1の造形空間および第2の造形空間を横切って第2の水平方向に移動可能である共通の印刷デバイスを備える。印刷デバイスは、例えば、第1の造形空間および第2の造形空間に処理剤を、連続的に供給するように構成されてもよい。この連続供給に関連して、印刷デバイスは、例えば、最初に第1の造形空間全体を処理し(例えば、第1の造形空間全体を横切って走行し)、その後、第2の造形空間全体を処理してもよい。代替的に、印刷デバイスは、例えば、最初に第1の造形空間の一部分を処理し、その後、第2の造形空間の一部分を処理し、その後、第2の造形空間の別の部分を処理し、その後、第1の造形空間の別の部分を処理してもよい(双方向処理)。さらに代替的に、印刷デバイスは、例えば、最初に第1の造形空間の一部分を処理し、その後、第2の造形空間の一部分を処理し、その後、第1の造形空間の別の部分を処理し、その後、第2の造形空間の別の部分を処理してもよい(一方向処理)。
【0057】
処理剤は、部分領域を選択的に硬化させるのに寄与し、例えば、結合剤、例えば、多成分結合剤の結合剤成分であってもよい。
【0058】
言い換えれば、第1の造形領域および第2の造形領域は、共通のまたはむしろ同じ印刷デバイスによって、例えば、共通のまたはむしろ同じプリントヘッドによってサービスされる。
【0059】
共通の印刷デバイスは、例えば、リニアガイド構造(例えば、連続リニアガイド構造)を備えてもよく、その長さは、実質的に、第1の造形空間の長さと第2の造形空間の長さとの合計以上であり、かつ/または、印刷デバイスは、例えば、それぞれの造形空間の長手方向において、実質的に第1の造形空間および第2の造形空間全体に沿って(例えば、当該2つの造形空間の上でまたは当該2つの造形空間に側方に隣接して)延伸する。それゆえ、共通のプリントヘッド(下記参照)が、第1の造形空間と第2の造形空間の両方にサービスすることが可能である。リニアガイド構造は、例えば、例としてそれぞれの造形空間の長手方向において、第1の造形空間および第2の造形空間の上方に、または側方に隣接して延伸するキャリア構造(例えば、連続キャリア構造)に固定されてもよい。キャリア構造は、例えば、3Dプリンタの共通のフレーム構造に固定されてもよい。
【0060】
第2の水平方向は、コーティングデバイス装置が可動である第1の水平方向に垂直であり、
かつ/または、造形空間の短辺に垂直であり、かつ/または、長辺に平行である。
【0061】
印刷デバイス(例えば、印刷デバイスのプリントヘッド)は、例えば、第2の水平方向に加えて、付加的に第1の水平方向においても可動/移動可能であってもよく、それによって、印刷デバイス(例えば、印刷デバイスのプリントヘッド)は、2つの造形空間を横切って、完全に蛇行するパターン、例えば、U字状に可動である。一方、印刷デバイス(例えば、印刷デバイスのプリントヘッド)が、例えば、造形空間幅全体にわたって延伸するか、または、造形空間幅全体をカバーすることも可能である。
【0062】
様々な実施形態によれば、共通の印刷デバイスは、例えば、1つまたは複数の印刷ノズルを有する共通のプリントヘッドを備えることができる。
【0063】
共通のプリントヘッドは、第1の造形空間と第2の造形空間の両方にサービスするように構成されてもよい。すなわち、第1の造形空間および第2の造形空間が、同じプリントヘッドを使用して、例えば、同じ印刷ノズルを使用して選択的に印刷される。
【0064】
共通のプリントヘッドは、例えば、プリントヘッドの印刷ノズルを有する造形空間のそれぞれの短辺の長さ/寸法の一部分、例えば略半分、または全体に及んでもよい。すなわち、プリントヘッドは、印刷ノズルによって形成される処理剤出力領域を有してもよく、その寸法(例えば、長さ)は、それぞれの短辺の長さ/寸法の一部分、例えば略半分、または全体に対応する。
【0065】
共通のプリントヘッドは、例えば、コーティングデバイス装置、例えば、第1のコーティングデバイスおよび第2のコーティングデバイスから一定の距離をおいて垂直方向に配置されてもよく、別個の水平面内で水平方向に可動であってもよい。
【0066】
様々な実施形態によれば、3Dプリンタは、例えば、3Dプリンタ内に組み込まれている共通のコーティングデバイス供給ユニットを備えてもよく、当該ユニットは、第1のコーティングデバイスおよび第2のコーティングデバイスの上に垂直方向において配置されており、かつ/もしくは、当該ユニットによって、第1のコーティングデバイスおよび第2のコーティングデバイスの両方に、造形材料を供給することができ(例えば、それぞれのコーティングデバイスの上記容器の上に配置されている、コーティングデバイスのそれぞれの供給容器)、かつ/または、例えば、かくはん器を有する共通の混合容器を含む、共通の混合ユニットを備えてもよく、コーティングデバイスがそれぞれの充填位置へ動かされた場合に、混合容器内で調製される造形材料を、分岐供給構造によって第1のコーティングデバイスおよび第2のコーティングデバイスに供給することができる。
【0067】
様々な実施形態によれば、3Dプリンタは、例えば、第1の造形空間と第2の造形空間の両方が内部に配置される共通のフレーム構造、および/または、第1の造形空間と第2の造形空間の両方が内部に配置される共通のハウジングを備えることができる。ハウジングは、例えば、第1の造形空間と第2の造形空間の両方の、例えば、それぞれ大部分を、例えば、それぞれ全体をカバーする内部に配置される連続的なハウジング部分または壁部分を備えることができる。共通のフレーム構造は、例えば、連続的に形成されてもよく、または、そうではなく接続されてもよい。共通のフレーム構造および/または共通のハウジングは、例えば、少なくとも部分的に、第1の造形空間と第2の造形空間の両方にサービスすることができ、または、これらの造形空間によって使用されてもよく、もしくは、これらの造形空間に割り当てられてもよい。
【0068】
例えば、3Dプリンタは、共通の制御キャビネットを備えることができる。
【0069】
様々な実施形態によれば、3Dプリンタは、例えば、例として3Dプリンタの共通の側面(例えば、周側面)に設けられ、かつ/または、3Dプリンタの共通の側壁内に形成される、第1の造形ボックス挿入開口部および第2の造形ボックス挿入開口部を備えることができる。3Dプリンタまたは3Dプリンタのハウジングは、例えば、前方側壁および後方側壁、ならびに、前方側壁および後方側壁よりも長くなるように構成されている2つの側方側壁を備えてもよく、第1の造形ボックス挿入開口部および第2の造形ボックス挿入開口部は、2つの側方側壁のうちの一方に設けられる。
【0070】
様々な実施形態によれば、3Dプリンタ装置は、例えば、上述したように構成されている(第1の)3Dプリンタと、3Dプリンタに造形ボックスを自動的に供給するための自動運転輸送システムとを備えることができる。
【0071】
自動運転輸送システムは、例えば、第1の造形ボックス挿入開口部および第2の造形ボックス挿入開口部の側面において3Dプリンタの外部に延伸するレールシステムを備えてもよく、当該レールシステムに沿って、第1の造形ボックスおよび第2の造形ボックスのそれぞれが移動可能である。自動運転輸送システムは、例えば、レールシステムに沿って可動であり、少なくとも1つの造形ボックスを輸送することが可能である、輸送台車を備えることができる。
【0072】
自動運転輸送システム、例えば、レールシステムは、例えば、1つまたは複数の3Dプリンタを、1つまたは複数の造形ボックスが利用可能に保持されている任意選択の造形ボックス保管庫、および/または、例えば、構成要素をさらに硬化もしくは完全に硬質化させるための任意選択の電子レンジ、および/または、構成要素が、構成要素を含む未硬化造形材料の粒子材料充填物から(例えば、自動的に)開包され得、任意選択的に構成要素保管庫内に保管され得る任意選択の開包ステーションと接続することができる。
【0073】
様々な実施形態によれば、3Dプリンタ装置は、例えば、第1の3Dプリンタと第2の3Dプリンタとを備えてもよく、第1の3Dプリンタおよび第2の3Dプリンタは、第1の3Dプリンタの第1の造形ボックス挿入開口部および第2の造形ボックス挿入開口部と、第2の3Dプリンタの第1の造形ボックス挿入開口部および第2の造形ボックス挿入開口部とが互いに向き合い、自動運転輸送システム、例えば、自動運転輸送システムのレールシステムが、第1の3Dプリンタおよび第2の3Dプリンタに、共通の自動運転輸送システム、例えば、自動運転輸送システムのレールシステムによってそれぞれの造形ボックスを装填することができるように、第1の3Dプリンタと第2の3Dプリンタとの間に延伸し、かつ/または、第1の3Dプリンタと第2の3Dプリンタとの間で可動であるように、対向する両側に配置されている。
【0074】
様々な実施形態によれば、生成造形工程を提供することができ、1つまたは複数の三次元構成要素、例えば鋳型または鋳物用中子、がそれぞれ、上述したような共通の3Dプリンタ構成の第1の造形空間および隣接する第2の造形空間内で同時に、例えば、例として砂粒子を含む、粒子造形材料の層を、1つの層が他方の上になるように成形すること、および、それぞれの造形空間内のそれぞれの造形材料層の部分領域を選択的に硬化させることによって、それぞれの造形ジョブにおいて層状に形成される。3Dプリンタについて上述したように、2つの造形空間は、例えば、互いに一定の水平距離をおいて配置されてもよい。
【0075】
記載されている方法を使用して、第1の造形空間における第1の造形ジョブ、および、第2の造形空間における第2の造形ジョブを、共通の、または、むしろ同じ3Dプリンタを使用して、同時に、すなわち、時間的に重なり合って実行することができる。第1の造形ジョブおよび第2の造形ジョブは、例えば、同じ期間がかかってもよく、または、異なる時間がかかってもよく、この事例において、第2の造形ジョブは、2つの造形ジョブのうちの第1の造形ジョブの完了を受けて、単独で実行される。このとき、終了した造形ジョブの上述したコーティングデバイスは「スイッチオフ」することができ、上述した共通の印刷デバイスはその後、第2の造形ジョブのみに集中することができる。このとき、第1の造形ジョブに割り当てられている造形ボックスも、すでに開包工程のために取り外されてもよい。第1の造形ジョブおよび第2の造形ジョブは、例えば、ともに開始されてもよく、または、代替的に、順々に開始されてもよく、すなわち、第2の造形ジョブは、すでに開始した第1の造形ジョブに「切り替え」られてもよい。
【0076】
様々な実施形態によれば、生成造形工程において、以下のことが適用されてもよい。
第1の造形空間は、第1の造形プラットフォームの上に配置されてもよく、第2の造形空間は、第2の造形プラットフォームの上に配置されてもよい、ならびに/または
第1の造形空間は、第1の造形ボックスによって画定されてもよく、第2の造形空間は、第2の造形ボックスによって画定されてもよい、ならびに/または
第1の造形空間および第2の造形空間はそれぞれ、上面視において2つの長辺および2つの短辺を有してもよく、第1の造形空間および第2の造形空間は、例えば、2つの短辺が互いに隣り合って配置される、
各造形空間は、別個のコーティングデバイスによってサービスされてもよく、その目的のために、それぞれのコーティングデバイスは、当該デバイスの関連付けられる造形空間を横切って、例えば、当該空間の長辺に垂直に走行する、ならびに/または
両方の造形空間が共通の印刷ヘッドによってサービスされてもよく、その目的のために、共通の印刷ヘッドは、第1の造形空間および第2の造形空間を横切って、例えば、第1の造形空間および第2の造形空間の短辺に垂直に、例えば蛇行パターンで、例えばU字状に、走行する、ならびに/または
共通の印刷ヘッドは、第1の水平面内で移動してもよく、両方のコーティングデバイスが、第1の水平面から一定の垂直距離をおいて配置されており、例えば、当該第1の水平面の下に位置する第2の水平面内で移動してもよく、ならびに/または
印刷ヘッドは、例えば、それぞれのコーティングデバイスよりも速い速度で移動してもよい(例えば、プリンタは、コーティングデバイスよりも3倍以上速く移動してもよく、例えば、コーティングデバイスが約0.2m/sで移動する一方で、プリンタは約1m/sで移動してもよい)、ならびに/または
第1の造形空間および第2の造形空間は、共通のハウジング内に収容されてもよい、ならびに/または
第1の造形空間および第2の造形空間は、共通のフレーム構造内に配置されてもよい、ならびに/または
第1のコーティングデバイスおよび第2のコーティングデバイスは、共通のコーティングデバイス供給ユニットによって造形材料を装填されてもよい。
【0077】
本発明の追加の特徴および利点が、ともに本発明の特定の原理を説明する役割を果たす、本明細書に組み込まれている添付の図面、および、以下の詳細な記述によって例示され、または、当該図面および記述において詳細に説明される。
【0078】
以下、様々な実施形態を用い、図面を参照しながら、本発明をより詳細に記述する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
図1】本発明の第1の実施形態による3Dプリンタの概略斜視図である。
図2】ハウジングおよびコーティングデバイス供給ユニットのような、3Dプリンタのいくつかの構成要素が省略されている、本発明の第2の実施形態による3Dプリンタの概略斜視図である。
図3】ここではハウジングの主要部分も示されており、加えて、コーティングデバイス供給ユニットの一部分も図解されている、図2の3Dプリンタの概略斜視図である。
図4】当該図面によって3Dプリンタを使用した構成要素の造形が例示されることが可能である、図2および図3の3Dプリンタの概略斜視図である。
図5】当該図面によって3Dプリンタを使用した構成要素の造形が例示されることが可能である、図2および図3の3Dプリンタの概略斜視図である。
図6】当該図面によって3Dプリンタを使用した構成要素の造形が例示されることが可能である、図2および図3の3Dプリンタの概略斜視図である。
図7】当該図面によって3Dプリンタを使用した構成要素の造形が例示されることが可能である、図2および図3の3Dプリンタの概略斜視図である。
図8】当該図面によって3Dプリンタを使用した構成要素の造形が例示されることが可能である、図2および図3の3Dプリンタの概略斜視図である。
図9】当該図面によって3Dプリンタを使用した構成要素の造形が例示されることが可能である、図2および図3の3Dプリンタの概略斜視図である。
図10】当該図面によって3Dプリンタを使用した構成要素の造形が例示されることが可能である、図2および図3の3Dプリンタの概略斜視図である。
図11】当該図面によって3Dプリンタを使用した構成要素の造形が例示されることが可能である、図2および図3の3Dプリンタの概略斜視図である。
図12】当該図面によって3Dプリンタを使用した構成要素の造形が例示されることが可能である、図2および図3の3Dプリンタの概略斜視図である。
図13】当該図面によって3Dプリンタを使用した構成要素の造形が例示されることが可能である、図2および図3の3Dプリンタの概略斜視図である。
図14】当該図面によって3Dプリンタを使用した構成要素の造形が例示されることが可能である、図2および図3の3Dプリンタの概略斜視図である。
図15】本発明の一実施形態による3Dプリンタ装置を示す図である。
図16】本発明の一実施形態による3Dプリンタ装置を示す図である。
図17】本発明による3Dプリンタにおいて使用するためのコーティングデバイス装置の可能な構成を示す図である。
図18図17によるコーティングデバイス装置において使用するためのコーティングデバイスを通る断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0080】
以下の詳細な説明において、当該説明に組み込まれている添付の図面が参照され、当該図面において、それによって本発明を実施することができる特定の実施形態が実例として示されている。これに関連して、「上」、「下」、「前」、「後」などの用語は、記載されている図面における向きを参照して使用されている。実施形態の構成要素は、いくつかの異なる向きにおいて位置付けることができるため、種々の方向を示す用語は、例示の役割を果たし、決して限定的なものであるべきではない。本発明の保護範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用されてもよく、構造的または論理的変更が行われてもよいことが理解されるべきである。本明細書において記載されている様々な例示的な実施形態の特徴は、別途指定されない限り組み合わされてもよいことは言うまでもない。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味において理解されるべきではなく、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって規定されるべきである。
【0081】
本明細書において、「接続されている」、「取り付けられている」または「結合されている」のような用語は、直接的と間接的両方の接続、直接的または間接的取り付け、および、直接的または間接的結合を説明するために使用され得る。
【0082】
図面において、同一または同様の部材には、適切な場合に同一の参照符号が与えられる。
【0083】
図1は、本発明の第1の実施形態による3Dプリンタ100の概略斜視図を示す。
【0084】
図示されている3Dプリンタ100は、例えば砂粒子を含む、粒子造形材料の層を、1つの層が他方の上になるように成形すること、および、それぞれの造形材料層の部分領域を選択的に硬化させることによって、三次元構成要素、例えば鋳型または鋳物用中子を層状に形成するように構成されている。この形成する目的のために、3Dプリンタは、例えば、選択的処理剤印刷方法を適用/実行することができる。
【0085】
3Dプリンタ100は、3Dプリンタ内に配置されている第1の造形空間B1内で1つまたは複数の第1の三次元構成要素を形成し、同時に、3Dプリンタ内で第1の造形空間に隣接して、当該第1の造形空間から一定の水平距離をおいて配置されている第2の造形空間B2内で1つまたは複数の第2の三次元構成要素を形成するように構成されている。
【0086】
図1に示すように、3Dプリンタ100は、例えば、例として、それぞれの造形ジョブの後に、構成要素を開包するために3Dプリンタ100から取り外すことができる、移動式造形ボックスとして形成されている、第1の造形ボックス10と第2の造形ボックス20とを備えることができる。
【0087】
図示されているように、3Dプリンタ100は、例えば、第1の造形ボックス10および第2の造形ボックス20を、それぞれ、互いに別個の、それぞれ関連付けられる第1の造形ボックス造形位置および第2の造形ボックス造形位置に同時に受け入れるように構成されてもよい。当該造形ボックスの造形ボックス造形位置において、それぞれの造形ボックスは、それぞれ第1の造形空間および第2の造形空間を画定する。
【0088】
その結果として、3Dプリンタ100を使用して、第1の積層物を第1の造形ボックス10内に形成することができ、同時に、第2の積層物を第2の造形ボックス20内に形成することができ、各積層物は、未硬化粒子材料内に(少なくとも部分的に)埋め込まれている1つまたは複数の構成要素を含む。
【0089】
図示されているように、第1の造形ボックス10および/または第2の造形ボックス20はそれぞれ、例えば、それぞれの造形ボックス内部空間を画成する、垂直方向に延伸する周壁構造12および22を備えることができる。ここで、例として、それぞれの垂直周壁構造は、上から見たときに、2つの長辺および2つの短辺を有する矩形形状を有する。
【0090】
図示されているように、第1の造形プラットフォームおよび第2の造形プラットフォームが、例えば、水平方向に延伸するそれぞれの造形ボックス内部空間内に受け入れられてもよい。これに関連して、第2の造形ボックス20の造形プラットフォーム24が図1に示されており、一方で、第1の造形ボックス10の造形プラットフォームは、下向きに動かされている。
【0091】
これに関連して、第1の造形空間B1および第2の造形空間B2はそれぞれ、上向きに開いている、それぞれの造形プラットフォームの上のそれぞれの造形ボックス内部空間によって画定され、当該内部空間の中で、造形ボックスが当該造形ボックスのそれぞれ関連付けられる造形ボックス造形位置にあるときに、3Dプリンタによって少なくとも1つの構成要素を形成することができる。
【0092】
第1の造形プラットフォームおよび/または第2の造形プラットフォーム24は、例えば、高さを調整可能であってもよく、それによって、それぞれの造形プラットフォームを、構成要素を形成するために層ごとに下げることができる。したがって、造形空間B1およびB2はそれぞれ、それぞれの造形ジョブの過程において徐々に増大することができる。
【0093】
図1に示すように、第1の造形空間B1および/または第2の造形空間B2は、例えば、上面視において2つの長辺および2つの短辺を有してもよい。それぞれの短辺は、例えば1.8m以下の寸法を有してもよく、この寸法は、それぞれ、それぞれの造形ボックス10および12の2つの長辺を走行することによって、構成要素の人間工学的な開包を可能にする。
【0094】
図1にさらに示すように、第1の造形空間B1および第2の造形空間B2は、例えば、それぞれの短辺に沿って、例えば、それぞれの短辺全体にわたって互いに隣接してもよい。言い換えれば、2つの造形空間B1およびB2は、2つの短辺が互いに対向してもよく、一方で、それぞれ2つの長辺は、互いに延長線上にある。
【0095】
図1に示すように、3Dプリンタ100は、例えば、第1の造形空間および第2の造形空間に、硬化されるべき造形材料のそれぞれ均一な造形材料層の形態の造形材料を供給するために、第1の造形空間B1および第2の造形空間B2を横切って第1の水平方向H1に可動であるコーティングデバイス装置30を備えることができる。
【0096】
図示されているように、第1の水平方向H1は、例えば、長辺に垂直であってもよく、かつ/または、これに関連して短辺に平行であってもよい。
【0097】
コーティングデバイス装置30は、例えば、第1の造形空間B1に割り当てられている第1のコーティングデバイス32と、第2の造形空間B2に割り当てられている、第1のコーティングデバイス32とは別個の第2のコーティングデバイス34とを備えることができる。
【0098】
第1のコーティングデバイス32および第2のコーティングデバイス34は、例えば、当該コーティングデバイスがそれぞれ第1の造形空間または第2の造形空間を横切ってともに動くことができるように、堅固に接続されてもよい。
【0099】
そのようなコーティングデバイス装置30の一例が、図17を参照しながら下記に記載され、コーティングデバイス32、34の一例が、図18を参照しながら下記に記載される。
【0100】
図1に示すように、3Dプリンタ100は、流動可能な処理剤、例えば結合剤の出力を制御することによって、それぞれの造形空間の前もって被着されている造形材料層の部分領域を選択的に硬化させるために、第1の造形空間B1および第2の造形空間B2を横切って第2の水平方向H2に移動可能である共通の印刷デバイス50を備えることができる。
【0101】
図示されているように、第2の水平方向は、例えば、第1の水平方向H1に垂直であってもよく、かつ/または、構造空間短辺に垂直であってもよい。
【0102】
共通の印刷デバイス50は、例えば、1つまたは複数の印刷ノズルを備える共通のプリントヘッド52を備えることができる。プリントヘッド52は、第1の造形空間B1と第2の造形空間B2の両方に、処理剤を供給することができる。言い換えれば、第1の造形空間B1および第2の造形空間B2はそれぞれ、プリントヘッド52およびプリントヘッドの1つまたは複数の印刷ノズルを共有する。
【0103】
図示されているように、印刷デバイス50は、例えば、実質的に2つの造形空間B1およびB2の長さ全体に沿ってそれぞれの造形空間の長手方向において(ここでは、例えば、造形空間の垂直上方に)延伸するガイド構造54を備えることができ、当該ガイド構造54に沿って、プリントヘッド52は、第2の水平方向H2において移動可能である。
【0104】
プリントヘッド52は、印刷ノズルによって形成される処理剤出力領域を有してもよく、その長手方向の広がりは、例えば、それぞれの造形空間短辺の長さ/寸法の一部分、例えば、図示されているように、略半分に対応する。図示されているように、印刷デバイス50は、例えば、これに関連して、プリントヘッドとともに第1のガイド構造54に沿って可動である第2のガイド構造56を備えることができ、当該第2のガイド構造56に沿って、プリントヘッド52は、第1の水平方向H1において可動であり、それによって、プリントヘッド52は、2つの造形空間B1およびB2の上で/を横切って、完全に、蛇行パターン、例えばU字状に可動である。
【0105】
垂直方向において、プリントヘッド52は、例えば、第1のコーティングデバイス32および第2のコーティングデバイス34から一定の距離をおいて配置されてもよく、その結果として、例えば、コーティングデバイスの上で、別個の水平面内で水平方向に移動可能であってもよい。
【0106】
図1によってさらに図解するように、3Dプリンタ100は、例えば、ここでは例示的に第1の造形ボックス10によって形成される第1の造形空間B1と、ここでは例示的に第2の造形ボックス20によって形成される第2の造形空間B2の両方が中に配置される共通のフレーム構造70を備えることができる。
【0107】
図1によってさらに示すように、3Dプリンタ100は、例えば、ここでは例示的に第1の造形ボックス10によって形成される第1の造形空間B1と、ここでは例示的に第2の造形ボックス20によって形成される第2の造形空間B2の両方が中に収容される共通のハウジング80を備えることができる。図示されているように、共通のハウジングは、例えば、第1の造形空間と第2の造形空間の両方を少なくとも部分的にカバーする連続的なハウジング部分または壁部分を備えることができる。
【0108】
図1によってさらに示すように、3Dプリンタ100は、例えば、第1の造形ボックス挿入開口部82と、第2の造形ボックス挿入開口部84とを備えることができ、これらの挿入開口部は、例えば、3Dプリンタ100の共通辺上に設けられてもよく、当該挿入開口部を用いて、第1の造形ボックス10および第2の造形ボックス20をそれぞれ、3Dプリンタ内の当該ボックスのそれぞれの造形ボックス造形位置へ導入することができる。
【0109】
図1によってさらに示すように、3Dプリンタ100は、例えば、共通の制御キャビネット76と、例えば共通の制御パネルを含む共通の操作ステーション78とを備えることができる。
【0110】
図2および図3はそれぞれ、本発明の第2の実施形態による3Dプリンタの概略斜視図を示し、図2においては、ハウジングおよびコーティングデバイス供給ユニットのような、3Dプリンタのいくつかの構成要素が省略されている。加えて、例えば、第1の造形プラットフォームが見えるようにするために、図3の前方左手側において、3Dプリンタの一部分が切り離されている。
【0111】
第1の実施形態の3Dプリンタの特徴と同様または同一の特徴の記載は、以降では部分的に省略される。
【0112】
第2の実施形態による3Dプリンタ100は、粒子造形材料の層を、1つの層が他方の上になるように成形すること、および、例えば、選択的処理剤印刷方法によって、それぞれの造形材料層の部分領域を選択的に硬化させることによって、三次元構成要素を層状に形成するように構成されている。
【0113】
3Dプリンタ100は、3Dプリンタ内に配置されている第1の造形空間B1内で1つまたは複数の第1の三次元構成要素を形成し、同時に、3Dプリンタ内で第1の造形空間に隣接して、当該第1の造形空間に対して一定の水平距離をおいて配置されている第2の造形空間B2内で1つまたは複数の第2の三次元構成要素を形成するようにさらに構成されている。
【0114】
第1の実施形態におけるように、第2の実施形態による3Dプリンタ100もまた、例えば、例として同じく、それぞれの造形ジョブの完了後に、構成要素を開包するために3Dプリンタ100から取り外すことができる、移動式造形ボックスとして形成されている、第1の造形ボックス10と第2の造形ボックス20とを備えることができる。これに関連して、3Dプリンタ100は、第1の造形ボックス10および第2の造形ボックス20を、それぞれ、互いに別個の、それぞれ関連付けられる第1の造形ボックス造形位置および第2の造形ボックス造形位置に同時に受け入れるように構成されている。図2に示すように、第1の造形ボックス10および/または第2の造形ボックス20はそれぞれ、例えば、それぞれの造形ボックス内部空間を画成する、垂直方向に延伸する周壁構造12および22を備えることができる。ここで、それぞれの垂直周壁構造は、例えば、上から見たときに矩形形状を有する。図3に示すように、それぞれ水平方向に延伸する第1の造形プラットフォーム14および第2の造形プラットフォーム24が、例えば、それぞれの造形ボックス内部空間内に受け入れられてもよい。第1の造形プラットフォーム14および/または第2の造形プラットフォーム24は、例えば、高さを調整可能であってもよく、それによって、それぞれの造形プラットフォームを、例えば、構成要素を形成するために層ごとに下げることができる。これに関連して、参照符号18は、第1の造形ボックス10のための据え置きプラント固定リフト駆動装置を指定する。一方、造形ボックス内に組み込まれているリフト駆動装置も使用されてもよい。これに関連して、第1の造形空間B1および第2の造形空間B2はそれぞれ、上向きに開いている、それぞれの造形プラットフォームの上のそれぞれの造形ボックス内部空間によって画定され、当該内部空間の中で、造形ボックスが当該造形ボックスの関連付けられる造形ボックス造形位置にあるときに、3Dプリンタによって少なくとも1つの構成要素を形成することができる。図4を参照されたい。
【0115】
図示されているように、第1の造形空間B1および/または第2の造形空間B2は、例えば、上から見たときに2つの長辺および2つの短辺を有してもよい。第1の実施形態におけるように、それぞれの短辺は、例えば1.8m以下の寸法を有してもよい。第1の実施形態におけるように、2つの造形空間は、2つの短辺に沿って互いに隣接して配置されてもよい。
【0116】
加えて、それぞれの任意選択の造形ボックス供給デバイス16および26が図2および図3に示されており、当該供給デバイスによって、第1の造形ボックス10および第2の造形ボックス20はそれぞれ、3Dプリンタ内で当該ボックスの造形ボックス造形位置へ可動である。図示されているように、それぞれの造形ボックス供給デバイスは、例えば、ローラコンベヤとして構成されてもよい。
【0117】
図2および図3に示すように、3Dプリンタ100は、例えば、第1の造形空間および第2の造形空間に、例えば、互いに並行な、硬化されるべき造形材料のそれぞれ均一な造形材料層の形態の造形材料を供給するために、第1の造形空間B1および第2の造形空間B2を横切って第1の水平方向H1に可動であるコーティングデバイス装置30を備えることができる。図示されているように、第1の水平方向H1は、例えば、長辺に垂直であってもよく、かつ/または、これに関連して短辺に平行であってもよく、コーティングデバイス装置30は、例えば、第1の造形空間B1に割り当てられている第1のコーティングデバイス32と、第2の造形空間B2に割り当てられている別個の第2のコーティングデバイス34とを備えることができる。そのようなコーティングデバイス装置30の一例が、図17を参照しながら下記に記載され、コーティングデバイス32、34の一例が、図18を参照しながら下記に記載される。
【0118】
図2に示すように、3Dプリンタは、例えば、リニアガイド構造33を備えることができ、当該ガイド構造33において、第1のコーティングデバイス32の長手方向端(ここでは左端)が、直線的に移動可能であるように誘導される。別のリニアガイド構造が、例えば、第2のコーティングデバイス34の長手方向端(ここでは右端)に設けられてもよい。また別のリニアガイド構造が、例えば、2つのコーティングデバイス32、34の間に設けられてもよい。それぞれのリニアガイド構造は、例えば、共通のフレーム構造70上に/よって支持することができる。
【0119】
図2および図3に示すように、3Dプリンタ100は、流動可能な処理剤の出力を制御することによって、それぞれの造形空間の前もって被着されている造形材料層の部分領域を選択的に硬化させるために、第1の造形空間B1および第2の造形空間B2を横切って(例えば、順々に)第2の水平方向H2に可動である共通の印刷デバイス50を備えることができる。図示されているように、第2の水平方向は、例えば、第1の水平方向H1に垂直であってもよい。たとえ互いに垂直な第1の水平方向および第2の垂直方向の向きが実際に当該向きの価値を証明されているとしても、一般的に、例えば、同じ水平方向において、例えば、それぞれ2つの造形空間の長手方向において、すなわち、方向Hに沿って、コーティングと印刷の両方を行うことは可能である。
【0120】
共通の印刷デバイス50は、例えば、1つまたは複数の印刷ノズルを備える共通のプリントヘッド52、および/または、それに沿ってプリントヘッド52が動くことができるガイド構造54(例えば、リニアガイド構造)を備えることができる。ガイド構造54は、例えば、それぞれの造形空間の長手方向において、実質的に造形空間B1とB2の両方全体に沿って延伸してもよく、それによって、プリントヘッドは、第2の水平方向H2において移動可能である。
【0121】
図2に示すように、3Dプリンタ100は、例えば、キャリア構造58(例えば、細長い連続的なキャリア構造)を備えることができ、当該キャリア構造58に、第1のガイド構造54が固定され、当該キャリア構造58自体は、3Dプリンタのフレーム構造70に固定される。
【0122】
プリントヘッド52は、印刷ノズルによって形成される処理剤出力領域を有してもよく、その長手方向の広がりは、例えば、それぞれの造形空間短辺の長さ/寸法の一部分、例えば、図示されているように、略半分に対応する。図示されているように、印刷デバイス50は、例えば、これに関連して、プリントヘッドとともに第1のガイド構造54に沿って可動である第2のガイド構造56を備えることができ、当該第2のガイド構造56に沿って、プリントヘッド52は、第1の水平方向H1において可動であり、それによって、プリントヘッド52は、2つの造形空間B1およびB2を横切って、完全に、蛇行パターン、例えば、U字状に可動である。
【0123】
図3に示すように、3Dプリンタ100は、例えば、一体化されている、共通のコーティングデバイス供給ユニット60を備えることができる。図示されているように、コーティングデバイス供給ユニット60は、例えば、垂直方向において、第1のコーティングデバイス32および第2のコーティングデバイス34の上に配置される。コーティングデバイス供給ユニット60を使用して、第1のコーティングデバイス32と第2のコーティングデバイス34の両方に、造形材料を供給することができる。例えば、コーティングデバイス供給ユニット60は、例えば、かくはん器を有する共通の混合容器を含む、共通の混合ユニット(図示せず)を備えてもよく、コーティングデバイスがそれぞれの充填位置へ動かされた場合に、混合容器内で調製される造形材料を、分岐供給構造によって第1のコーティングデバイス32および第2のコーティングデバイス34へ供給することができる。この目的のために、それぞれのコーティングデバイスは、例えば、例として断面が漏斗形状である造形剤供給ホッパを備えることができる。第1のコーティングデバイス32について、図2は、コーティングデバイスの右手側にあるそのような造形材料供給ホッパを示しており、コーティングデバイスは、それ以外では上向きの方向において閉じている。第2のコーティングデバイス34には、例えば、例として、第1のコーティングデバイス32に面する当該第2のコーティングデバイス34の長手方向端に、同様の造形材料供給ホッパが設けられてもよい。図3に示すコーティングデバイス供給ユニット60の見えている部分は、第1の貯蔵容器と第2の貯蔵容器とを備え、当該貯蔵容器から、混合容器に、それぞれの造形材料成分(例えば、粒子材料)を供給することができる。その上、1つまたは複数の液体供給ラインが、混合容器に通じていてもよい。
【0124】
図4図14は、図2および図3の3Dプリンタ100の概略斜視図を示しており、当該図面によって、以下において、本発明の例示的な実施形態による、3Dプリンタ100を使用した構成要素の造形工程が説明される。工程のより良好な図解を可能にするために、3Dプリンタの一部分は図面において(選択される視点に従って左前を)切り離されている。
【0125】
これに関連して、3Dプリンタ100は、生成造形工程を実施し、1つまたは複数の三次元構成要素、例えば鋳型または鋳物用中子、がそれぞれ、共通の3Dプリンタ100の第1の造形空間B1、および、第1の造形空間に隣接して、一定の水平距離をおいて配置されている第2の造形空間B2内で同時に、例えば、例として砂粒子を含む、粒子造形材料の層を、1つの層が他方の上になるように成形すること、および、それぞれの造形空間内のそれぞれの造形材料層の部分領域を選択的に硬化させることによって、それぞれの造形ジョブにおいて層状に形成される。
【0126】
図4に示すように、生成造形工程において、以下のことが適用されてもよい。
第1の造形空間B1は、第1の造形プラットフォーム14の上に配置されてもよく、第2の造形空間B2は、第2の造形プラットフォーム24の上に配置されてもよい、ならびに/または
第1の造形空間B1は、第1の造形ボックス10によって画定されてもよく、第2の造形空間B2は、第2の造形ボックス20によって画定されてもよい、ならびに/または
第1の造形空間B1および第2の造形空間B2はそれぞれ、上面視において2つの長辺および2つの短辺を有してもよい、
各造形空間は、別個のコーティングデバイス32、34(図5も参照されたい)によってサービスされてもよく、その目的のために、それぞれのコーティングデバイスは、当該デバイスの関連付けられる造形空間を横切って、例えば、当該空間の長辺に垂直に走行する、ならびに/または
両方の造形空間が共通の印刷ヘッド52によってサービスされてもよく、その目的のために、共通の印刷ヘッドは、第1の造形空間および第2の造形空間を横切って、例えば、第1の造形空間および第2の造形空間の短辺に垂直に、例えば蛇行パターンで、例えばU字状に走行する(これは下記に詳細に説明する)、ならびに/または
第1の造形空間B1および第2の造形空間B2は、共通のハウジング80内に収容されてもよい、ならびに/または
第1の造形空間B1および第2の造形空間B2は、共通のフレーム構造70内に配置されてもよい、ならびに/または
第1のコーティングデバイス32および第2のコーティングデバイス34は、共通のコーティングデバイス供給ユニット60によって造形材料を装填されてもよい。
【0127】
共通のプリントヘッド52は、例えば、第1の水平面内で移動してもよく、一方で、両方のコーティングデバイス32、34が、第1の水平面から一定の垂直距離をおいて配置されており、例えば、当該第1の水平面の下に位置する第2の水平面内で移動する。
【0128】
例えば、プリントヘッド52は、それぞれのコーティングデバイス32、34よりも速い速度で移動してもよい。
【0129】
図4に示すように、生成造形工程において、2つの造形ボックス10、20が当該造形ボックスの関連する造形位置にあるとき、2つの造形プラットフォーム14および24を、図3に示す位置から1層分の厚さだけ下げることができる。プリントヘッド52は、図4においては右前側に配置されており、コーティングデバイス装置30は、後方に配置されている。
【0130】
図5に示すように、コーティングデバイス装置30は、その後、第1のコーティングデバイス32を使用して第1の造形プラットフォーム14上に第1の造形材料層を置き、第2のコーティングデバイス34を使用して第2の造形プラットフォーム24上に第2の造形材料層を置くために、水平方向Hにおいて前方に移動することができる。これに関連して、層の厚さは、他の構成要素に対してサイズが増大されているように表現されている。プリントヘッド52は依然として、右前に位置している。
【0131】
図6に示すように、プリントヘッド52は、その後、第2の造形材料層の前方部分領域(ここでは、例えば、前半分)、および、第1の造形材料層の前方部分領域(ここでは、例えば、前半分)に順々に選択的に処理剤を供給するか、むしろ、印刷するために、水平方向Hにおいて、左前側へ動かすことができる。コーティングデバイス装置30は、図5に示す当該装置の位置にあるままである。
【0132】
図7に示すように、プリントヘッド52はその後、それぞれの造形材料層の後方部分領域の選択的な印刷のためにプリントヘッド52を位置整合させるために、水平方向Hにおいて左後ろへ動かすことができる。コーティングデバイス装置30は、図5および図6に示す当該装置の位置にあるままである。
【0133】
図8に示すように、プリントヘッド52は、その後、第1の造形材料層の後方部分領域(ここでは、例えば、後半分)、および、第2の造形材料層の後方部分領域(ここでは、例えば、後半分)に順々に選択的に処理剤を供給するか、むしろ、印刷するために、水平方向Hにおいて、右後ろへ移動することができる。コーティングデバイス装置30は依然として、図5図7に示す当該装置の位置にあるままである。
【0134】
その結果として、造形材料層が各造形空間内の表面全体にわたって配置され、造形材料層は、処理剤を用いて選択的に処理され、処理剤は、選択的に印刷される領域において、粒子材料が(直ちに、および/または、後に)硬化するのに寄与する。
【0135】
図9に示すように、2つの造形プラットフォーム14および24はその後、もう1層分の厚さだけ下げることができる。コーティングデバイス装置30は依然として、前方位置にあるままである。プリントヘッド52は、右後から右前へ動かされている。
【0136】
図10に示すように、コーティングデバイス装置30は、その後、第1のコーティングデバイス32を使用して第1の造形プラットフォーム14上にもう一度第1の造形材料層を置き、第2のコーティングデバイス34を使用して第2の造形プラットフォーム24上にもう一度第2の造形材料層を置くために、水平方向Hにおいて後方へ動かすことができる。したがって、コーティングデバイス装置30は、例示的に、双方向コーティングデバイス装置として構成される。プリントヘッド52は依然として、右前に配置されている。
【0137】
図11に示すように、プリントヘッド52は、その後、もう一度第2の造形材料層の前方部分領域(ここでは、例えば、前半分)、および、もう一度第1の造形材料層の前方部分領域(ここでは、例えば、前半分)に順々に選択的に処理剤を供給するか、むしろ、印刷するために、水平方向Hにおいて、左前へ動かすことができる。コーティングデバイス装置30は、当該装置の後方位置にあるままである。
【0138】
図12に示すように、プリントヘッド52はその後、それぞれのもう1つの造形材料層の後方部分領域の選択的な印刷のためにプリントヘッド52を位置整合させるために、水平方向Hにおいて左後ろへ動かすことができる。コーティングデバイス装置30は、当該装置の後方位置にあるままである。図12の参照符号59は、任意選択のプリントヘッド洗浄ステーションを示しており、ここで、造形ジョブの前および/または造形ジョブの後および/または造形ジョブの間(例えば、コーティングデバイスが往復する間)にプリントヘッド52を洗浄することができる。
【0139】
図13に示すように、プリントヘッド52は、その後、もう一度第1の造形材料層の後方部分領域(ここでは、例えば、後半分)、および、もう一度第2の造形材料層の後方部分領域(ここでは、例えば、後半分)に順々に選択的に処理剤を供給するか、むしろ、印刷するために、水平方向Hにおいて、右後へ動かすことができる。コーティングデバイス装置30は、当該装置の後方位置にあるままである。
【0140】
図14に示すように、硬化した粒子材料(図示せず)の少なくとも1つの成分をそれぞれ含む、それぞれの造形空間内の粒子材料の積層物を形成するために、上述したステップを繰り返すことができる。
【0141】
図15および図16は、本発明の一実施形態による3Dプリンタ装置200を示す。
【0142】
図15および図16に示すように、3Dプリンタ装置200は、本発明による1つまたは複数の(ここでは例として2つの)3Dプリンタ、例えば、第1の実施形態による1つもしくは複数の3Dプリンタ100、ならびに/または、第2の実施形態による1つもしくは複数の3Dプリンタ100を備えることができる。
【0143】
その上、3Dプリンタ装置200は、例えば、3Dプリンタ100に造形ボックスを自動的に装填するための、自動運転輸送システム90を備えることができる。自動運転輸送システム90は、例えば、第1の造形ボックス挿入開口部82および第2の造形ボックス挿入開口部84の側面において3Dプリンタ100の外部に延伸するレールシステム94を備えてもよく、当該レールシステムに沿って、第1の造形ボックスおよび第2の造形ボックスのそれぞれが移動可能である。自動運転輸送システム90は、例えば、レールシステム94に沿って可動であり、少なくとも1つの造形ボックスを輸送することが可能である、輸送台車をさらに備えることができる。例えば、第1の造形ボックスは、輸送システム90によって第1の造形ボックス挿入開口部82の正面へ輸送することができ、その後、第1のローラコンベヤ16(または代替的な造形ボックス供給デバイス)によって、3Dプリンタ内で当該造形ボックスの造形ボックス造形位置へ動かすことができ、当該位置において、第1の造形空間が、第1の造形ボックスによって画定される。同様に、第2の造形ボックスは、輸送システム90によって第2の造形ボックス挿入開口部84の正面へと輸送することができ、その後、第2のローラコンベヤ26(または代替的な造形ボックス供給デバイス)によって、3Dプリンタ内で当該造形ボックスの造形ボックス造形位置へ移動させることができる。これに関連して、図16は、第1の造形ボックス(のみ)が、当該造形ボックスの造形位置へ動かされている状態を示している。第1の造形ボックスおよび第2の造形ボックスの記載されている造形ボックス装填工程は、例えば、完全に自動的に実施されてもよい。
【0144】
図15および図16に示すように、自動運転輸送システムによって3Dプリンタ100に接続されている1つまたは複数の任意選択の構成要素110、120、130が、輸送システムに沿って設けられてもよい。
【0145】
任意選択の構成要素は、1つもしくは複数の(ここでは例として2つの)造形ボックスが中に保持される任意選択の造形ボックス保管庫110、および/または、例えば、内部に受け入れられる造形構成要素をさらに硬化させるために造形ボックスが中へ動かされ得る任意選択の電子レンジ120、および/または、構成要素を含む未硬化造形材料の粒子材料充填物から構成要素を(例えば、自動的に)開包することができる任意選択の開包ステーション130を含んでもよい。開包された構成要素は、例えば、例として棚の形態の任意選択の構成要素保管庫140内に保管されてもよい。
【0146】
図15および図16にさらに示すように、3Dプリンタ装置200は、第1の3Dプリンタ100と第2の3Dプリンタ100’とを備えることができ、第1の3Dプリンタ100および第2の3Dプリンタ100’は、第1の3Dプリンタ100の第1の造形ボックス挿入開口部82および第2の造形ボックス挿入開口部84、ならびに、第2の3Dプリンタ100’の第1の造形ボックス挿入開口部82’および第2の造形ボックス挿入開口部84’が互いに向き合い、自動運転輸送システム90が、第1の3Dプリンタおよび第2の3Dプリンタに、自動運転輸送システムによってそれぞれの造形ボックスを装填することができるように、第1の3Dプリンタと第2の3Dプリンタとの間に延伸するように、対向する両側に配置することができる。この事例において、自動運転輸送システム90は、両方の3Dプリンタ100、100’によって使用されるため、共通の自動運転輸送システムとして参照される場合がある。
【0147】
図17は、本発明による3Dプリンタにおいて使用するためのコーティングデバイス装置30の可能な構成を示す。コーティングデバイス装置30は、例えば、第1の実施形態による3Dプリンタ100および/または第2の実施形態による3Dプリンタ100において使用されてもよい。
【0148】
図17に示すように、コーティングデバイス装置30は、第1のコーティングデバイス32と、第1のコーティングデバイス32とは別個の第2のコーティングデバイス34とを備える。第1のコーティングデバイス32は、第1の造形空間(図示せず)に割り当てることができ、例えば、当該造形空間の長手方向の広がりに及ぶことができ、第2のコーティングデバイス34は、第2の造形空間(図示せず)に割り当てることができ、例えば、当該造形空間の長手方向の広がりに及ぶことができる。
【0149】
コーティングデバイス装置30は、例えば、第1の造形空間および第2の造形空間に、それぞれ均一な造形材料層の形態の硬化されるべき造形材料を供給するために、第1の造形空間および第2の造形空間を横切って第1の水平方向に移動可能であるように、3Dプリンタ内に配置されてもよい。この目的のために、第1のコーティングデバイス32および第2のコーティングデバイス34は、当該コーティングデバイスの関連付けられる造形領域を横切って第1の水平方向に互いに平行に移動可能であるように、並行して誘導され得る。基本的に、第1のコーティングデバイス32と第2のコーティングデバイス34とは互いに独立して動かすことが可能であり、または、造形フィールドを横切ってそれらのコーティングデバイスをともに動かすことが可能である。後者の代替形態が、図17に示されており、下記に詳細に説明される。
【0150】
第1のコーティングデバイス32および第2のコーティングデバイス34は各々、いわゆる容器コーティングデバイスとして構成される。すなわち、それらのコーティングデバイスは、関連付けられる造形空間を横切って移動可能であり、粒子造形材料を受け入れるための内部空洞を画定し、これによって、粒子造形材料を造形フィールドまたは造形空間へ出力するための開口部につながるそれぞれの容器を備える。
【0151】
図示されているように、第1のコーティングデバイス32および第2のコーティングデバイス34は、例えば、細長くなるように形成されてもよい。言い換えれば、第1のコーティングデバイス32および第2のコーティングデバイス34は、いわゆるスロットコーティングデバイスとして構成されてもよい。これに関連して、それぞれのコーティングデバイスの(放出)スロットの長さは、関連する造形空間長以上であってもよい。
【0152】
図示されているように、第1のコーティングデバイス32および第2のコーティングデバイス34は、例えば、当該コーティングデバイスがそれぞれ第1の造形空間または第2の造形空間を横切ってともに移動可能であるように、共通の接続プレート36によって互いに堅固に接続されてもよい。
【0153】
これに関連して、共通の接続プレート36は、例えば、リニアガイド構造(図示せず)に固定されてもよく、例えば、リニアガイド構造のスライド上で、当該ガイド構造によって支持されてもよい。リニアガイド構造自体は、例えば、フレーム構造(図示せず)に固定されてもよい。それぞれのコーティングデバイスは、例えば、当該コーティングデバイスの長手方向自由端において別のリニアガイド構造に固定されてもよい。例えば、第1のコーティングデバイス32は、プレート37によって第2のリニアガイド構造に固定されてもよい。第2のコーティングデバイス34は、同様にして第3のリニアガイド構造に固定されてもよい。
【0154】
図18は、それぞれ、図17のコーティングデバイス装置30において使用するための、また、本発明による3Dプリンタ、例えば、第1の実施形態による3Dプリンタ100および/または第2の実施形態による3Dプリンタ100において使用するためのコーティングデバイスを通る断面図を示す。
【0155】
図示されているコーティングデバイスは、コーティングデバイス装置の第1のコーティングデバイスおよび/または第2のコーティングデバイスとして使用されてもよく、そのため、図18において参照符号32および34が示されている。
【0156】
図示されているように、コーティングデバイス32、34は、粒子造形材料を出力するための開口部につながる、粒子造形材料を受け入れるための内部空洞を画定する容器38を備えることができる。容器38は、例えば、キャリア構造48に接続されてもよく、または、当該キャリア構造48に固定されてもよい。
【0157】
(下側)容器38に粒子造形材料を供給する、いわゆる供給容器40が、例えば、容器38の上に設けられてもよい。供給容器40に供給される粒子造形材料を供給容器40内で分散させる、ここでは例としてオーガスクリュの形状をしている分散デバイス42が、供給容器40内に設けられてもよい。供給容器自体が、例えば、コーティングデバイス供給デバイス、例えば、図4のコーティングデバイス供給デバイス60によって、造形材料を供給されてもよい。この目的のために、コーティングデバイスは、例えば、3Dプリンタ内のいわゆるコーティングデバイス充填位置へ動かすことができ、この位置において、コーティングデバイスは、コーティングデバイス供給デバイスによって造形材料を供給される。
【0158】
例えば、粒子造形材料を出力するための開口部を選択的に閉じるように構成されている閉鎖デバイス46がそれぞれ、コーティングデバイス32、34に取り付けられてもよい。このタイプの閉鎖デバイスは、例えば、それぞれの拡張部分を有する1つまたは複数の(ここでは例として2つの)細長い中空体を備えることができ、細長い中空体は、圧力流体を中空体の空洞内へ供給することによって拡張することができ、拡張部分における中空体の拡張は、開口部を閉じるのに寄与する。それぞれの中空体の拡張部分は、例として、図18において内向きに湾曲しており、閉鎖デバイスの開放状態が図18に示されており、開放状態においては、容器の開口部が露出されている。2つの拡張部分は、それぞれの中空体内に圧力流体を供給し、それによって、容器の開口部をカバー/閉じることによって、外向きに、互いに向けて変形する。代替的に、閉鎖デバイス46は、例えば、スライダまたは仕切り弁デバイスとして構成されてもよい。
【0159】
それぞれのコーティングデバイスの開口部は、例えば、コーティングデバイスが関連付けられる造形領域を横切って走行するときに、造形領域の正面の加速部分/加速傾斜面および/もしくは造形領域の背後の減速部分の間に粒子材料が放出されることを回避し、ならびに/または、コーティングデバイスに割り当てられている造形ジョブの完了を受けてコーティングデバイスのうちの1つを選択的に「スイッチオフ」もしくは閉じるために、閉鎖デバイスによって(例えば、制御された様式で、すなわち、制御ユニットによって)選択的に閉鎖されてもよい。図17に示すコーティングデバイス装置30の実施形態において、スイッチオフされたコーティングデバイスは依然として、機能しているコーティングデバイスとともに走行し、当該コーティングデバイスの造形ジョブはまだ完了しておらず、しかし、機能していないコーティングデバイスからの粒子材料の放出は、閉鎖デバイスによって回避される。
【0160】
図18にさらに示すように、開口部から放出される粒子材料を平滑化し、それによって、放出されている粒子材料を均し、および/または、圧縮するように構成されている1つまたは複数の(ここでは例示的に2つの)平滑化部材44が、コーティングデバイス32、34に取り付けられてもよい。2つの平滑化部材44を取り付けることによって、コーティングデバイスを、両方の方向(往路および復路)において造形材料の均一な層を被着させることが可能である双方向コーティングデバイスとして動作させることが可能である。それぞれの平滑化部材44は、例えば、金属、例えば、鋼鉄から作成されてもよく、および/または、細長い形状を有してもよく、および/または、ブレードとして構成されてもよく、および/または、略平坦な下面を備えてもよく、当該下面によって、放出される粒子材料を均し、および/または、圧縮することができる。
【0161】
特定の例示的な実施形態の先行する記載は、例示および説明を目的として提示されている。網羅的であること、または、本発明を開示されている厳密な形態に限定することは意図されておらず、本明細書において開示されている教示に照らして、様々な修正および変更が可能であることは理解されたい。保護範囲は、添付の特許請求の範囲および当該特許請求の範囲の均等物によって画定される。
[発明の項目]
[項目1]
3Dプリンタ(100)であって、
前記3Dプリンタは、例えば砂粒子を含む、粒子造形材料の層を、1つの層が他の層の上になるように形成すること、および、それぞれの前記造形材料層の部分領域を選択的に硬化させることによって、三次元構成要素、例えば鋳型または鋳物用中子を層状に形成するように構成されており、
前記3Dプリンタは、前記3Dプリンタ内に配置されている第1の造形空間(B1)内で1つまたは複数の第1の三次元構成要素を形成し、同時に、前記3Dプリンタ内で前記第1の造形空間に隣接して、前記第1の造形空間から一定の水平距離をおいて配置されている第2の造形空間(B2)内で1つまたは複数の第2の三次元構成要素を形成するように構成されており、
前記3Dプリンタは、硬化されるべき前記造形材料のそれぞれ均一な造形材料層の形態の造形材料を、前記第1の造形空間および前記第2の造形空間に供給するために、前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)を横切って第1の水平方向(H)に移動可能であるコーティングデバイス装置(30)を有し、
前記第1の造形空間(B1)および/または前記第2の造形空間(B2)は、上面視において2つの長辺および2つの短辺を有し、
前記第1の水平方向(H)は、前記長辺に垂直であり、かつ/または、前記短辺に平行であり、
前記3Dプリンタは、流動可能な処理剤の出力を制御することによって、それぞれの前記造形空間の前もって被着されている造形材料層の部分領域を選択的に硬化させるために、前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)を横切って第2の水平方向(H)に移動可能である共通の印刷デバイス(50)を有し、
前記第2の水平方向(H)は、前記第1の水平方向(H)に垂直であり、かつ/または、前記短辺に垂直であり、かつ/または、前記長辺に平行である、
3Dプリンタ(100)。
[項目2]
前記3Dプリンタ(100)は、第1の造形プラットフォーム(14)と第2の造形プラットフォーム(24)とを有し、
前記3Dプリンタ(100)は、前記第1の造形プラットフォーム(14)および前記第2の造形プラットフォーム(24)を、互いに分離しており、前記造形プラットフォームにそれぞれ関連付けられる第1の造形プラットフォーム造形位置および第2の造形プラットフォーム造形位置に同時に受け入れるように構成されており、それぞれの前記造形プラットフォームは前記3Dプリンタ内に配置されており、前記第1の造形空間は前記第1の造形プラットフォームの上に配置されており、前記第2の造形空間は前記第2の造形プラットフォームの上に配置されている、
項目1に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目3]
前記3Dプリンタ(100)は、第1の造形ボックス(10)と第2の造形ボックス(20)とを有し、
前記3Dプリンタ(100)は、前記第1の造形ボックス(10)および前記第2の造形ボックス(20)を、それぞれ、互いに分離しており、前記造形ボックスにそれぞれ関連付けられる第1の造形ボックス造形位置および第2の造形ボックス造形位置に同時に受け入れるように構成されており、それぞれの前記造形ボックスは、前記第1の造形ボックスおよび前記第2の造形ボックスによってそれぞれ画定される前記第1の造形空間および前記第2の造形空間内で、前記3Dプリンタによってそれぞれ少なくとも1つの構成要素を形成するために、前記3Dプリンタ内に配置されており、
それによって、それぞれ1つまたは複数の構成要素が、前記3Dプリンタ(100)によって前記第1の造形ボックス(10)および前記第2の造形ボックス(20)内に同時に層状に形成され得る、
項目1または2に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目4]
前記第1の造形ボックス(10)および/または前記第2の造形ボックス(20)は、それぞれの造形ボックス内部空間を画成する、垂直方向に延伸する周壁構造(12、22)を備え、例えば、水平方向に延伸する第1の造形プラットフォーム(14)および第2の造形プラットフォーム(24)がそれぞれ、それぞれの前記造形ボックス内部空間内に受け入れられる、項目3に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目5]
前記第1の造形プラットフォーム(14)および/または前記第2の造形プラットフォーム(24)は、高さを調整可能であり、それによって、それぞれの前記造形プラットフォームを、構成要素を形成するために徐々に下げることができる、項目2または4に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目6]
前記第1の造形空間(B1)および/または前記第2の造形空間(B2)の各短辺は、2m以下、例えば1.8m以下、例えば1.6m以下の寸法を有する、項目1〜5のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目7]
前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)は、それぞれの短辺に沿って互いに隣接して配置されている、項目1〜6のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目8]
前記第1の造形プラットフォーム(14)もしくは前記第1の造形ボックス(10)および/または前記第2の造形プラットフォーム(24)もしくは前記第2の造形ボックス(20)は、前記造形プラットフォームまたは前記造形ボックスのそれぞれの造形位置と、それぞれの前記造形プラットフォームまたは前記造形ボックスが前記3Dプリンタの外部に配置される追加の位置との間で移動可能である、項目2〜7のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目9]
前記コーティングデバイス装置(30)は、前記第1の造形空間(B1)に割り当てられている第1のコーティングデバイス(32)と、前記第2の造形空間(B2)に割り当てられている、前記第1のコーティングデバイス(32)とは別個の第2のコーティングデバイス(34)とを備える、項目1〜8のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目10]
前記第1のコーティングデバイス(32)および/または前記第2のコーティングデバイス(34)はそれぞれ、前記粒子造形材料を出力するための開口部につながる、粒子造形材料を受け入れるための内部空洞を画定する容器(38)を備え、例えば、前記粒子造形材料を出力するための前記開口部を選択的に閉じるように構成されている閉鎖デバイス(46)がそれぞれ、前記第1のコーティングデバイス(32)および/もしくは前記第2のコーティングデバイス(34)に取り付けられており、かつ/または、例えば、前記開口部から出力される粒子造形材料を平滑化し、それによって、前記出力される粒子造形材料を均し、および/もしくは、圧縮するように構成されている平滑化部材(44)がそれぞれ、前記第1のコーティングデバイス(32)および/もしくは前記第2のコーティングデバイス(34)に取り付けられており、かつ/または
前記第1のコーティングデバイス(32)および前記第2のコーティングデバイス(34)は、それぞれ前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)を横切ってともに移動可能であるように、固定されるように互いに接続されている、
項目9に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目11]
前記共通の印刷デバイス(50)は、1つまたは複数の印刷ノズルを有する共通の印刷ヘッド(52)を備え、
前記共通の印刷ヘッドは、前記第1の造形空間(B1)と前記第2の造形空間(B2)の両方にサービスするように構成されており、かつ/または
前記印刷ノズルによって形成される処理剤出力領域であって、その寸法がそれぞれの短辺の長さ/寸法の一部分、例えば略半分、もしくは全体に対応する、処理剤出力領域を有し、かつ/または
前記コーティングデバイス装置(30)から、例えば、項目9に記載の前記第1のコーティングデバイス(32)および前記第2のコーティングデバイス(34)から、一定の距離をおいて垂直方向に配置され、別個の水平面内で水平方向に移動可能である、項目1〜10のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目12]
前記3Dプリンタ(100)は、前記3Dプリンタ内に組み込まれている共通のコーティングデバイス供給ユニット(60)をさらに有し、
前記ユニットは、項目9に記載の前記第1のコーティングデバイス(32)および前記第2のコーティングデバイス(34)の垂直上方に配置されており、かつ/または
前記ユニットによって、前記第1のコーティングデバイス(32)および前記第2のコーティングデバイス(34)の両方に、例えば、いくつかの部分に分割されており、例えば2つに分割されており、かつ/もしくは分岐している供給構造によって、造形材料を供給することができ、かつ/または
前記ユニットは、例えば、かくはん器を有する共通の混合容器を含む、共通の混合ユニットを備え、前記コーティングデバイスがそれぞれの充填位置へ動かされた場合に、前記混合容器内で調製される造形材料を、いくつかの部分に分割されており、例えば2つに分割されており、かつ/もしくは分岐している供給構造によって前記第1のコーティングデバイス(32)および前記第2のコーティングデバイス(34)へ供給することができる、
項目1〜11のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目13]
前記第1の造形空間(B1)と前記第2の造形空間(B2)の両方が内部に配置される共通のフレーム構造(70)、および/または
前記第1の造形空間(B1)と前記第2の造形空間(B2)の両方が内部に配置される共通のハウジング(80)を有する、項目1〜12のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目14]
前記3Dプリンタは、例えば、前記3Dプリンタの共通辺上に設けられている、第1の造形ボックス挿入開口部(82)および第2の造形ボックス挿入開口部(84)を備える、項目1〜13のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)。
[項目15]
項目1〜14のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(100)と、
前記3Dプリンタ(100)に造形ボックス(10、20)を自動的に装填するための自動運転輸送システム(90)とを有する3Dプリンタ装置(200)であって、
前記自動運転輸送システム(90)は、例えば、項目14に記載の前記第1の造形ボックス挿入開口部(82)および前記第2の造形ボックス挿入開口部(84)の側で前記3Dプリンタ(100)の外部に延伸するレールシステム(94)を備え、前記レールシステム(94)に沿って、前記第1の造形ボックス(10)および前記第2の造形ボックス(20)がそれぞれ移動可能である、
3Dプリンタ装置(200)。
[項目16]
前記3Dプリンタ装置(200)は、項目14に記載の第1の3Dプリンタ(100)と第2の3Dプリンタ(100’)とを有し、
前記第1の3Dプリンタ(100)および前記第2の3Dプリンタ(100’)は、前記第1の3Dプリンタ(100)の前記第1の造形ボックス挿入開口部(82)および前記第2の造形ボックス挿入開口部(84)と、前記第2の3Dプリンタ(100’)の前記第1の造形ボックス挿入開口部(82’)および前記第2の造形ボックス挿入開口部(84’)とが互いに向き合い、前記自動運転輸送システム(90)、例えば、前記自動運転輸送システム(90)のレールシステム(94)が、前記第1の3Dプリンタおよび前記第2の3Dプリンタに、共通の前記自動運転輸送システム、例えば、前記自動運転輸送システムの前記レールシステムによってそれぞれの造形ボックスを装填することができるように、前記第1の3Dプリンタと前記第2の3Dプリンタとの間に延伸するように、対向する両側に配置されている、
項目15に記載の3Dプリンタ装置(200)。
[項目17]
生成造形工程であって、1つまたは複数の三次元構成要素、例えば鋳型または鋳物用中子がそれぞれ、項目1〜14のいずれか一項に記載の共通の3Dプリンタ(100)の第1の造形空間(B1)および隣接する第2の造形空間(B2)内で同時に、例えば、例として砂粒子を含む、粒子造形材料の層を、1つの層が他の層の上になるように形成すること、および、それぞれの前記造形空間内のそれぞれの前記造形材料層の部分領域を選択的に硬化させることによって、それぞれの造形ジョブにおいて層状に形成される、生成造形工程。
[項目18]
前記第1の造形空間(B1)は第1の造形プラットフォーム(14)の上に配置されており、前記第2の造形空間(B2)は第2の造形プラットフォーム(24)の上に配置されており、かつ/または
前記第1の造形空間(B1)は第1の造形ボックス(10)によって画定され、前記第2の造形空間(B2)は第2の造形ボックス(20)によって画定され、かつ/または
前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)はそれぞれ、上面視において2つの長辺および2つの短辺を有し、
各造形空間は、別個のコーティングデバイス(32、34)によってサービスされ、その目的のために、それぞれの前記コーティングデバイスは、前記コーティングデバイスの関連付けられる造形空間を横切って、例えば、前記造形空間の前記長辺に垂直に、走行し、かつ/または
両方の造形空間は、共通の印刷ヘッド(52)によってサービスされ、その目的のために、前記共通の印刷ヘッドは、前記第1の造形空間および前記第2の造形空間を横切って、例えば、前記造形空間の前記短辺に垂直に、例えば蛇行パターンで、例えばU字状に走行し、かつ/または
前記共通の印刷ヘッド(52)は、第1の水平面内で移動し、両方のコーティングデバイス(32、34)が、前記第1の水平面から一定の垂直距離をおいて配置されており、例えば、前記第1の水平面の下に位置する第2の水平面内で移動し、かつ/または
前記印刷ヘッド(52)は、それぞれの前記コーティングデバイス(32、34)よりも速い速度で移動し、かつ/または
前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)は、共通のハウジング(80)内に収容され、かつ/または
前記第1の造形空間(B1)および前記第2の造形空間(B2)は、共通のフレーム構造(70)内に配置され、かつ/または
前記第1のコーティングデバイス(32)および前記第2のコーティングデバイス(34)は、共通のコーティングデバイス供給ユニット(60)によって造形材料を装填される、
項目17に記載の生成造形工程。
図1
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