特許第6266235号(P6266235)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社エスミーの特許一覧

<>
  • 特許6266235-便座クリーナ液供給システム 図000002
  • 特許6266235-便座クリーナ液供給システム 図000003
  • 特許6266235-便座クリーナ液供給システム 図000004
  • 特許6266235-便座クリーナ液供給システム 図000005
  • 特許6266235-便座クリーナ液供給システム 図000006
  • 特許6266235-便座クリーナ液供給システム 図000007
  • 特許6266235-便座クリーナ液供給システム 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6266235
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】便座クリーナ液供給システム
(51)【国際特許分類】
   A47K 5/12 20060101AFI20180115BHJP
【FI】
   A47K5/12 Z
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-117880(P2013-117880)
(22)【出願日】2013年6月4日
(65)【公開番号】特開2014-155687(P2014-155687A)
(43)【公開日】2014年8月28日
【審査請求日】2016年6月1日
(31)【優先権主張番号】特願2013-8583(P2013-8583)
(32)【優先日】2013年1月21日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】506182309
【氏名又は名称】株式会社エスミー
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(74)【代理人】
【識別番号】100066061
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100177437
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 英子
(74)【代理人】
【識別番号】100143340
【弁理士】
【氏名又は名称】西尾 美良
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 誠
【審査官】 油原 博
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2004/0206772(US,A1)
【文献】 特開平09−215624(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/098993(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 5/12、17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
便座クリーナ液を収納するためのボトル本体を有する薬液ボトルと、
便座クリーナ液を貯蔵するためのタンク本体と、前記薬液ボトルを保持するためのボトル保持部と、前記タンク本体の底部に設置された薬液取出部とを有する薬液タンクと、を備える便座クリーナ液供給システムであって、
前記薬液タンクの前記ボトル保持部の底部には、薬液パイプとエアーパイプが設置され、前記エアーパイプの一方の端部は、前記薬液パイプから前記タンク本体に供給される便座クリーナ液の液面と接触可能に前記タンク本体内に位置し、前記薬液ボトルが前記ボトル保持部に挿入されることにより、前記薬液パイプの他方の端部および前記エアーパイプの他方の端部が前記ボトル本体内に位置して、前記薬液ボトル内の便座クリーナ液が前記薬液タンクに貯蔵されることを特徴とする便座クリーナ液供給システム。
【請求項2】
記薬液ボトルが保持され、前記薬液タンクが固定された板状体と、
前記板状体の一端が丁番により連結された開口部を有する筐体と、
前記板状体の下部に回動可能に設置され、前記薬液タンクの前記薬液取出部を押圧する押圧ボタンと、
を有することを特徴とする請求項1記載の便座クリーナ液供給システム。
【請求項3】
前記薬液タンクは、
前記ボトル保持部が、前記タンク本体とパイプを介して連結され、
前記パイプは、更に前記タンク本体とは異なるタンク本体に連結されていることを特徴とする請求項1記載の便座クリーナ液供給システム。
【請求項4】
前記薬液ボトルは、キャップを有し、
前記キャップは、頂上部の中央に前記薬液パイプと前記エアーパイプが通過するための穴を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の便座クリーナ液供給システム。
【請求項5】
前記薬液ボトルは、キャップを有し、
前記キャップの頂上部がフィルム状の天面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の便座クリーナ液供給システム。
【請求項6】
前記薬液ボトルが、ビニール製の袋であり、前記薬液パイプと前記エアーパイプにより突き破られる薄さの底面を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の便座クリーナ液供給システム。
【請求項7】
前記薬液パイプと前記エアーパイプが、上下方向に移動可能であり、前記ボトル保持部の底部からの前記薬液パイプと前記エアーパイプの突出長さを変更することが可能であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の便座クリーナ液供給システム。
【請求項8】
前記薬液ボトルは、シールを有し、
前記薬液パイプは、前記他の端部から前記薬液ボトルの前記シールと接する部分までスリットが形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の便座クリーナ液供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレに設置される便座クリーナ液供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般家庭や駅等の洋式トイレにおいて、蓋を開けた状態の便座を清掃するための便座クリーナが常時設置されるようになってきている。これは、トイレの使用者が常に清潔な状態で便座を使用したいという要望を叶えるためのものである。
【0003】
図5(a)に、一般的なトイレブース200の構成を示す。まず、便座110が所定の位置に設置されており、その側方に種々の機器を設置するための枠体70及び高齢者のための取手80が配置されている。そして、枠体70には、ロールペーパ供給部90、便座クリーナ液供給部50及び洗浄水押しボタン100が所定の位置に設置されている。ロールペーパ供給部90にはロールペーパ91が収納されており、紙切りカバー92によりロールペーパ91がトイレ使用者により切り取られる。便座クリーナ液供給部50には便座クリーナ液が充填された薬液タンク55が収納されており、トイレ使用者は便座クリーナ液供給ボタン52を押すことにより便座クリーナ液を開口部51に滴下、または噴霧することができる。そして、トイレ使用者は、この滴下された便座クリーナ液を切り取ったロールペーパ91に含浸させて、自己が使用する便座の座面を清掃することができる。また、トイレ使用者は、便座クリーナ覗き窓53を見ることによって、便座クリーナ液の残量を確認することができる。そして、便座クリーナ液の残量が少なくなった場合には、図5(b)に示すように収納カバー54を手前に開けた後、薬液タンク55のキャップ55aを外して便座クリーナ液を随時補充することができる。なお、例えば特許文献1には、除菌便座クリーニングディスペンサーの技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−247495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した便座クリーナ液供給部50には次のような課題があった。すなわち、便座クリーナ液の残量を確認するのが面倒であり、たとえ便座クリーナ液が少量となっていることを確認できたとしても、図5(b)のように収納カバー54を開けて便座クリーナ液を適宜補充することは時間と手間がかかるという課題があった。また、便座クリーナ液を補充する際に、薬液タンク55から便座クリーナ液が漏れてしまい、便座クリーナ液の一部が無駄になり、かつ薬液タンクの周辺を汚してしまうという課題もあった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、短時間に確実に便座クリーナ液を補充することができる便座クリーナ液供給システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上述の目的を達成するため、以下の構成を備えるものである。
【0008】
(1)便座クリーナ液を収納するためのボトル本体を有する薬液ボトルと、
便座クリーナ液を貯蔵するためのタンク本体と、前記薬液ボトルを保持するためのボトル保持部と、前記タンク本体の底部に設置された薬液取出部とを有する薬液タンクと、を備える便座クリーナ液供給システムであって、
前記薬液タンクの前記ボトル保持部の底部には、薬液パイプとエアーパイプが設置され、前記エアーパイプの一方の端部は、前記薬液パイプから前記タンク本体に供給される便座クリーナ液の液面と接触可能に前記タンク本体内に位置し、前記薬液ボトルが前記ボトル保持部に挿入されることにより、前記薬液パイプの他方の端部および前記エアーパイプの他方の端部が前記ボトル本体内に位置して、前記薬液ボトル内の便座クリーナ液が前記薬液タンクに貯蔵されることを特徴とする便座クリーナ液供給システム。
【0009】
(2)記薬液ボトルが保持され、前記薬液タンクが固定された板状体と、
前記板状体の一端が丁番により連結された開口部を有する筐体と、
前記板状体の下部に回動可能に設置され、前記薬液タンクの前記薬液取出部を押圧する押圧ボタンと、
を有することを特徴とする前記(1)記載の便座クリーナ液供給システム。
【0010】
(3)前記薬液タンクは、
前記ボトル保持部が、前記タンク本体とパイプを介して連結され、
前記パイプは、更に前記タンク本体とは異なるタンク本体に連結されていることを特徴とする前記(1)記載の便座クリーナ液供給システム。
【0011】
(4)前記薬液ボトルは、キャップを有し、
前記キャップは、頂上部の中央に前記薬液パイプと前記エアーパイプが通過するための穴を有していることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の便座クリーナ液供給システム。
【0012】
(5)前記薬液ボトルは、キャップを有し、
前記キャップの頂上部がフィルム状の天面であることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の便座クリーナ液供給システム。
【0013】
(6)前記薬液ボトルが、ビニール製の袋であり、前記薬液パイプと前記エアーパイプにより突き破られる薄さの底面を有することを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の便座クリーナ液供給システム。
【0014】
(7)前記薬液パイプと前記エアーパイプが、上下方向に移動可能であり、前記ボトル保持部の底部からの前記薬液パイプと前記エアーパイプの突出長さを変更することが可能であることを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれか1項に記載の便座クリーナ液供給システム。
【0015】
(8)前記薬液ボトルは、シールを有し、
前記薬液パイプは、前記他の端部から前記薬液ボトルの前記シールと接する部分までスリットが形成されていることを特徴とする前記(1)乃至(7)のいずれか1項に記載の便座クリーナ液供給システム。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、短時間に確実に便座クリーナ液を補充することができる便座クリーナ液容器及びそれを用いたシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例1の薬液ボトル及び薬液タンクを示す図
図2】実施例1の薬液タンクに薬液ボトルを挿入した状態を示す断面図
図3】実施例1の便座クリーナ液供給部の構成を示す図
図4】実施例1の1つの薬液ボトルと2つの薬液タンクからなる構成を示す図
図5】実施例2の薬液ボトルを示す図
図6】実施例2のビニール製の袋を示す図
図7】従来のトイレブースの構成を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づいて詳しく説明する。
【実施例1】
【0019】
図1(a)は、本発明に係る便座クリーナ供給システムの薬液ボトル10を、図1(b)は薬液タンク20を示す。薬液ボトル10は、ボトル本体10a,フィルムシール10b,キャップ10cから構成されている。薬液ボトル10は、当初はボトル本体に便座クリーナ液が充填され、フィルムシール10bで密封した後、キャップ10cをかぶせ固定する。一方、薬液タンク20は、タンク本体20a,ボトル保持部20b,薬液取出部20dより構成されている。そして、ボトル保持部20bの底部にはパッキン20cが設置され、そのパッキン20cを薬液パイプ21とエアーパイプ22が貫通している。この薬液パイプ21とエアーパイプ22は、薬液ボトル10が挿入された場合には、フィルムシール10bを破って貫通しボトル本体10aの内部に突出する。薬液パイプ21は、便座クリーナ液が通るパイプであり、エアーパイプ22は薬液タンク内の空気を抜くためのパイプである。薬液取出部20dは、従来の薬液タンクと同様の構成を有し、その先端部を押すことによりタンク本体20aに充填されている便座クリーナ液を霧状、液滴等の状態で外部に取り出すことができる。
【0020】
薬液ボトル内の便座クリーナ液が薬液タンクに移動する状態を図2を用いて説明する。図2(a)は、薬液ボトル10内の便座クリーナ液30が薬液タンク20内に移動し始めた初期の状態を示す図であり、図2(b)は、薬液ボトル10内の便座クリーナ液30が薬液タンク20内に十分に充填された後の状態を示す図である。図2(a)に示したように、便座クリーナ液30は薬液パイプ21を経由して薬液タンク20のタンク本体20aに移動し、その際薬液タンク20のタンク本体内の空気がエアーパイプ22を経由して薬液ボトル10に移動する。そして、薬液タンク20のタンク本体20a内の空気が所定の圧力になった状態で、便座クリーナ液30の移動が停止する。なお、パッキン20cは液を透過する素材を使用するとよい。これは、薬液ボトル10から漏れ出た便座クリーナ液30を薬液タンク20に移動させるためである。
【0021】
図2(c)は、薬液パイプ21の拡大図である。薬液パイプ21のパッキン20cから突出する長さを変えることで、薬液ボトル10に便座クリーナ液の残がないようにすることができる。更に、パイプの先端にスリット(溝カット)21aを入れることで、落下する液の張力で便座クリーナ液30の残液を引っ張るので最後の残液量を少なくすることができる。
【0022】
図3(a)は、薬液タンク20に薬液ボトル10を挿入し、固定具A 41,固定具B 42を用いて固定した状態の便座クリーナ液供給部75の背面側から見た状態を示す図である。なお、薬液タンク20は固定具A 41によって固定されており簡単には外れないものとする。一方、薬液ボトル10は、固定具B 42により固定されるものの、図の上側には簡単に移動できるもとする。薬液ボトル10を交換する場合には、ボード76を矢印Aの方向に回転させた後、便座クリーナ液が入っていない薬液ボトル10を薬液タンク20から外し、新しい薬液ボトル10を上方から挿入して交換を完了する。
【0023】
薬液タンク20内の便座クリーナ液が少量となった時点で、薬液ボトル10を取り外し、新たな薬液ボトル10を挿入するだけで簡単に、短時間に便座クリーナ液30を補充することができる。従来のように、薬液タンク55のキャップ55aを外しつつ便座クリーナ液を薬液タンク55に慎重に充填するという手間を省くことができる。図3(b)は、便座クリーナ液供給部75を正面からみた場合の斜視図である。従来の便座クリーナ液供給部と外観は同一である。
【0024】
図4は、2つの薬液タンク63をボトル保持具60にパイプ62と連結具61を用いて連結した構成を示す図である。薬液ボトル10は上述の例と同様にボトル保持具60に着脱される。この構成によれば、2つのトイレブースの便座クリーナ液供給部の各薬液タンク63に、便座クリーナ液を同時に1つの薬液ボトル10で供給することができるため、ボトル保持具60が1つで済むという利点がある。
【0025】
以上、本実施例によれば、短時間に確実に便座クリーナ液を補充することができる便座クリーナ液供給システムを提供することができる。
【実施例2】
【0026】
本実施例の薬液ボトル11,12を図5に、ビニール製の袋13を図6に示す。
【0027】
図5(a)に示した薬液ボトル11は、キャップ10dに特徴がある。ボトル本体10aとフィルムシール10bは実施例1の薬液ボトル10と同一のものである。キャップ10dは、その頂上部の中央に穴を有している。従って、薬液ボトル11はキャップ10dを外すことなく、薬液タンク20に装着することができるため、薬液ボトル11の交換時の作業を簡便に行うことができる。
【0028】
図5(b)に示した薬液ボトル12は、フィルムシールを有しておらず、キャップ10fの頂上部がフィルム状の天面であるものとする。このフィルム状の天面は、薬液パイプ21とエアーパイプ22により突き破られる程度の薄さを有しているものとする。その結果、ボトル本体10aにキャップ10fを締めたまま薬液タンク20に装着することができるため、薬液ボトル12の交換時の作業を簡便に行うことができる。更にフィルムシートが不要であるのでコストダウンにも寄与する。
【0029】
図6に示したビニール製の袋は、図のように薄い底面を有している。すなわち、ボトルではなくそのまま薬液タンクに装着するだけで、薄い底面が薬液パイプ21とエアーパイプ22により破られて薬液を薬液タンク20に供給することができる。
【0030】
本実施例によれば、短時間に確実に便座クリーナ液を補充することができる便座クリーナ液供給システムを提供することができる。
【符号の説明】
【0031】
10 薬液ボトル
10a ボトル本体
10b フィルムシール
10c,10d,10f キャップ
11,12 薬液ボトル
13 ビニール製の袋
20 薬液タンク
20a タンク本体
20b ボトル保持部
20c パッキン
20d 薬液取出部
21 薬液パイプ
21a スリット
22 エアーパイプ
30 便座クリーナ液
41 固定具A
42 固定具B
44 丁番
50 従来の便座クリーナ液供給部
51 開口部
52 便座クリーナ液供給ボタン
53 便座クリーナ液覗き窓
54 収納カバー
55 薬液タンク
55a キャップ
60 ボトル保持具
61 連結具
62 パイプ
63 薬液タンク
70 枠体
75 実施例の便座クリーナ液供給部
76 ボード
80 取手
90 ロールペーパ供給部
91 ロールペーパ
92 紙切りカバー
100 洗浄水用押しボタン
110 便座
200 トイレブース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7