特許第6266321号(P6266321)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6266321
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】車両用内装部品
(51)【国際特許分類】
   B60R 13/02 20060101AFI20180115BHJP
   B60J 5/00 20060101ALI20180115BHJP
【FI】
   B60R13/02 B
   B60J5/00 501A
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-241133(P2013-241133)
(22)【出願日】2013年11月21日
(65)【公開番号】特開2015-101126(P2015-101126A)
(43)【公開日】2015年6月4日
【審査請求日】2016年10月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000124454
【氏名又は名称】河西工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100144048
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 智弘
(74)【代理人】
【識別番号】100186679
【弁理士】
【氏名又は名称】矢田 歩
(74)【代理人】
【識別番号】100189186
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】安江 一司
【審査官】 三宅 龍平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−043571(JP,A)
【文献】 実開昭60−098635(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0153122(US,A1)
【文献】 特開2013−216242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 13/02
B60J 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂材で所要形状に成形された主芯材と該主芯材の表面側に貼着される表皮材を、縫い糸と縫い針で縫製して一体化される車両用内装部品において、
前記主芯材と前記表皮材を縫製したステッチラインを覆って前記主芯材の裏面に添設された補助芯材、を備え、
前記補助芯材は、前記ステッチライン上に対応し、かつ前記主芯材の裏面との間に隙間を設けてライン状に形成された強度調整部を有する、
ことを特徴とする車両用内装部品。
【請求項2】
前記強度調整部は、前記ステッチライン上に対応してライン状に形成された肉薄部を有する、
ことを特徴とする請求項に記載の車両用内装部品。
【請求項3】
前記肉薄部は、少なくとも前記補助芯材の片面側に、前記ステッチライン上に沿って設けた溝で形成されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用内装部品。
【請求項4】
前記強度調整部は、前記ステッチライン上に対応してライン状に配列形成された複数個のスリットを有する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用内装部品。
【請求項5】
前記主芯材と前記表皮材と前記補助芯材とを有してドアトリムを形成してなる、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用内装部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はドアトリム、トノボード、フロアトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等の車両用内装部品に関するものであり、特に、芯材の表面側に表皮材を見栄え良く取り付けることができる車両用内装部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車用内装部品として、合成樹脂材で所要形状に成形された主芯材の表面に、ステッチラインを有する表皮材を貼着した自動車用ドアトリムが特許文献1で知られている。特許文献1に示される自動車用ドアトリムは、予め縫製加工を施してステッチラインが設けられた表皮材を主芯材の表面に接着固定した構造になっている。また、その表皮材には、その裏側にステッチラインの矯正を行いながら表皮材を主芯材側へ引き込む形状保持シート(金巾シート)が予め縫製して設けられている。そして、表皮材を主芯材の表面に貼着して固定するときには、溝部内に矯正ロッドを嵌め込む、また一部には矯正ロッドにより形状保持シートを主芯材の裏面側に引き込み、ステッチラインが主芯材の所要位置と合うように矯正をしながら、表皮材を主芯材に貼着するようにしている。そのため、特許文献1で知られる自動車用ドアトリムの構造ではステッチラインを主芯材側に引くための部品が必要になる等、構成部品点数並びに作業工数が多く、コストがかかる。
【0003】
また、上記特許文献以外にも、従来のドアトリムを用いた自動車用ドアとしては、図5及び図6に示すような構造が知られている。図5及び図6に示す自動車用ドア51は、ドアインナーパネル52とドアアウターパネル(図示せず)との間にウインドーガラス53を配してなる昇降窓54が設けられている。そのドアインナーパネル52にはドアトリム55が装着されている。また、図6に示すように、ドアインナーパネル52の窓開口縁をなす上縁フランジ部52aに、ドアインナーシール56が取り付けられている。
【0004】
ドアインナーシール56は、熱可塑性合成樹脂やゴム等の材料よりなり、本体部56aと、上下のシールリップ部56b、56cと、遮蔽リップ部56dと、を一体に有して、上縁フランジ部52aの長手方向に沿って長尺をなして形成されている。そのドアインナーシール56は、本体部56aに形成された下向きの差し込み溝57に、ドアインナーパネル52の上縁フランジ部52aを差し込み、かつ接着剤等で固着して上縁フランジ部52aに取り付けられている。
【0005】
また、ドアインナーシール56は、ドアインナーパネル52に取り付けられた状態では、上下のシールリップ部56b,56cがウインドーガラス53の内面にシール機能を有して摺接するとともに、遮蔽リップ部56dが後述するドアトリム55側のウエストフランジ面55aに表皮材58の端末58aを介して弾接する。
【0006】
ドアトリム55は、合成樹脂材を射出成形することにより所要形状に成形されたトリム本体としての芯材59と、芯材59の表面側に貼着される表皮材58と、芯材59のウエスト部裏面に沿って貼着される長尺状の樹脂成形体(樹脂製)からなるウエストガーニッシュ61と、から大略構成されている。
【0007】
表皮材58は、装飾的効果等を向上させるために、芯材59に縫製加工処理をして取り付けられている。その縫製加工処理では、縫い針(図示せず)を表皮材58の表面側(車室内側)から芯材59の裏面側(ウインドーガラス53側)まで通して、その表皮材58と芯材59とを同時に縫い糸(図示せず)で縫製している。図5及び図6中に符号Sで示す部分は、その縫製ライン、すなわちステッチラインである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−13130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図5及び図6に示したような、縫い針を表皮材58の表面側から芯材59の裏面側まで通して、表皮材58と芯材59を同時に縫製する方法では、表皮材58と芯材59を一緒に縫製するため、見栄えが良く、また取付作業が簡単でコストを抑えて安価に提供することができる。しかしながら、縫い針を表皮材58の表面側から芯材59の裏面側まで通して縫製するので、芯材59の強度が低下し、十分な強度が得られないと言う問題点があった。
【0010】
また、その強度を向上させるために芯材59の厚みを大きくすることも考えられるが、樹脂材料を多く必要とし、コストが上がると言う問題点が生じる。さらに、その強度は、ただ強いだけでなく、ある一定以上の外力が加わった場合に破断をして緩衝する必要もあるが、その強度調整も難しいという問題点があった。
【0011】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、ステッチライン周辺部における強度調整が容易で、また見栄の良いステッチラインが得られる車両用内装部品を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、(1)本発明は、合成樹脂材で所要形状に成形された主芯材と該主芯材の表面側に貼着される表皮材を、縫い糸と縫い針で縫製して一体化される車両用内装部品において、前記主芯材と前記表皮材を縫製したステッチラインを覆って前記主芯材の裏面に添設された補助芯材、を備える車両用内装部品を提供する。
【0013】
本発明は、(1)において、前記補助芯材が、前記ステッチライン上に対応し、かつ前記主芯材の裏面との間に隙間を設けてライン状に形成された強度調整部を有する、(1)記載の車両用内装部品を提供する。
【0014】
(2)本発明は、前記強度調整部が、前記ステッチライン上に対応してライン状に形成された肉薄部を有する、(1)又は(2)記載の車両用内装部品を提供する。
【0015】
(3)本発明は、前記肉薄部が、少なくとも前記補助芯材の片面側に、前記ステッチライン上に沿って設けた溝で形成されている(2)に記載の車両用内装部品を提供する。
【0016】
(4)本発明は、強度調整部が、前記ステッチライン上に対応してライン状に配列形成された複数個のスリットを有する(1)〜(3)のいずれかに記載の車両用内装部品を提供する。
【0017】
(5)本発明は、主芯材と表皮材と補助芯材とを有してドアトリムを形成してなる(1)〜(4)のいずれかに記載の車両用内装部品を提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ステッチライン周辺部における強度調整が容易で、また見栄の良いステッチラインが得られる車両用内装部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る車両用内装部品を適用した自動車用ドアを車内側から見た正面図である。
図2図1のA−A線に相当する自動車用ドアの要部拡大断面図である。
図3】ステッチライン周辺部における強度調整部の構造を説明する図で、(a)は図2のB部に相当し、また(b)のE−E線に相当する拡大断面図、(b)は(a)の矢印C方向より見た部分拡大平面図である。
図4】ステッチライン周辺箇所における強度調整部の構造の一変形例を説明する図で、(a)は図2のB部に相当し、また(b)のF−F線に相当する拡大断面図、(b)は(a)の矢印C方向より見た部分拡大平面図である。
図5】従来の車両用内装部品を適用した自動車用ドアを車内側から見た正面図である。
図6図5のD−D線に相当する自動車用ドアの要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)を、添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
図1及び図2において、自動車用ドア11は、ドアインナーパネル12とドアアウターパネル(図示せず)との間にウインドーガラス13を配してなる昇降窓14が設けられている。そのドアインナーパネル12には、ドアトリム15が装着されている。また、図2に示すように、ドアインナーパネル12の窓開口縁をなす上縁フランジ部12aに、ドアインナーシール16が取り付けられている。
【0022】
ドアインナーシール16は、熱可塑性合成樹脂(例えば、PP:ポリプロピレン、PE:ポリエチレン、ABS:アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン)、熱可塑性エラストマ(例えば、TPO)やゴム等の材料よりなる。また、ドアインナーシール16は、本体部16aと、上下のシールリップ部16b、16cと、遮蔽リップ部16dとを一体に有して、上縁フランジ部12aの長手方向に沿って長尺をなして形成されている。
【0023】
そして、ドアインナーシール16は、本体部16aに形成された下向きの差し込み溝17に、ドアインナーパネル12の上縁フランジ部12aを差し込み、かつ接着剤等で固着してドアインナーパネル12に取り付けられる。そのドアインナーシール16は、ドアインナーパネル12に取り付けられた状態では、上下のシールリップ部16b,16cがウインドーガラス13の内面にシール機能を有して摺接するとともに、遮蔽リップ部16dが後述するドアトリム15側のウエストフランジ面15aに表皮材18の端末18aを介して弾接する。
【0024】
ドアトリム15は、本発明に係る車両用内装部品を構成しているものであり、合成樹脂材を射出成形して所要の形状に形成されたトリム本体としての主芯材19と、主芯材19の表面側に貼着された表皮材18と、主芯材19のウエスト部裏面に沿って添設された長尺状の樹脂成形体(樹脂製)からなる補助芯材としてのウエストガーニッシュ21と、から大略構成されている。
【0025】
また、このドアトリム15では、表皮材18は、装飾的効果等を向上させるために、主芯材19の表面側に縫製加工をして取り付けられ、その縫製加工した後から主芯材19の裏面にウエストガーニッシュ21を取り付けている。なお、図1及び図2中に、符号Sで示す部分が、図示しない縫い糸と縫い針で縫製加工処理が行われるステッチラインSである。このステッチラインSは、本例では車両の前後方向に延びるようにして一本だけ設けられているが、装飾的効果を上げるために、複数本設ける、あるいは前後方向、上下方向、斜め方向に向けて設ける場合もある。また、主芯材19とウエストガーニッシュ21との間は、例えば接着材等で固定される。
【0026】
ウエストガーニッシュ21は、図2に示すように、ドアインナーシール16の本体部16a上を覆うようにして、主芯材19の裏面に沿って内側(車室内)から外側(車室外)に向かって緩やかに屈曲されていると共に、下端側はステッチラインSの下方まで連続して延ばされている。また、ドアインナーシール16の本体部16aの上面16Uと対向する内面(ウインドーガラス13側)には、X方向(車車幅方向)とZ方向(車両の高さ方向)の移動を規制するための垂直リブ23が、所定の間隔をおいて前後方向に繰り返し並設されている。さらに、ウエストガーニッシュ21には、ステッチラインS上に対応して強度調整部24が設けられている。
【0027】
図3は強度調整部24の詳細な構造を示すものである。図1及び図2図3を加えて説明すると、強度調整部24は、図3の(b)に示すように該ステッチラインS上に対応し、該ステッチラインSを連続的に覆うようにしてライン状に形成されている。また、図3の(a)に示すように、強度調整部24の断面形状は、中央部が主芯材19の裏面との間に隙間αを設けるようにして、その裏面から僅かに離れる方向に屈曲されて、概略アーチ状に形成されている。なお、主芯材19の裏面と強度調整部24との間の隙間αは、図3の(a)に示すように好ましくは縫い糸28を逃がすことができる大きさである。すなわち、縫い糸28を逃がすことによって、強度調整部24を除いたウエストガーニッシュ21の裏面全体が主芯材19の裏面と密着して取り付けできるようにしている。さらに、強度調整部24の中央部の表裏面側にはそれぞれ、ステッチラインS上に対応して、そのステッチラインSに沿ってライン状に延びる断面概略薄皿状をした溝25a、25bが設けられ、その溝25aと溝25bの間に、この箇所以外の箇所の肉厚、すなわち強度調整部24以外の肉厚よりも小さく形成してなるライン状をした肉薄部26を設けている。なお、強度調整部24の断面形状は、中央部が主芯材19の裏面から離れる方向に屈曲してなる概略アーチ状ではなく、主芯材19の裏面から突出している縫い糸28を吸収できる深さがあれば、縫い糸28の逃げは前記溝25bで代用してもよい。
【0028】
肉薄部26は、表皮材18と主芯材19が一緒に縫製された際に、縫い針が通されて形成される縫い孔で主芯材19のステッチラインS周辺部の強度が低下するのを補い、反対に、所定の大きさ以上の外力がステッチラインS周辺部に加わったとき、強度調整部24を破断させて緩衝することができる厚みが確保される。したがって、その肉薄部26の肉厚量は、縫い孔の大きさ、間隔、材質、形状等を踏まえて、設計時に強度及び脆弱度を計算して、ステッチラインS周辺部における強度が所望する大きさとなるように調整・設定される。
【0029】
なお、強度調整部24の表裏面に設けられる溝25a、25bの形状は必ずしも概略薄皿状でなくてもよく、また表裏面のどちらか一方の面にだけ溝を設けた構造にしてもよいものである。
【0030】
また、強度調整部24は、図3に示す構造に変えて、図4に示すような構造にしてもよい。すなわち、図3に示した強度調整部24では、強度調整部24の表裏面にそれぞれ溝25a、25bを設けて、その溝25aと溝25bとの間に肉薄部26を形成し、その肉薄部26でステッチラインS周辺部の強度及び脆弱度を調整するようにしている。これに対して、図4に示す強度調整部24では、ステッチラインS上に対応して長孔であるスリット27をライン状に配列形成して複数個設けたものである。
【0031】
したがって、図4に示す強度調整部24にスリット27をライン状に配列して設けた場合では、このスリット27列を有する強度調整部24がウエストガーニッシュ21と共に主芯材19の裏面に添設される。そして、スリット27列の部分には、表皮材18と主芯材19が一緒に縫製された際に、縫い針が通されて形成される縫い孔で主芯材19のステッチラインS周辺部の強度が低下するのを補い、反対に所定の大きさ以上の外力がステッチラインS周辺部に加わったとき、強度調整部24を破断させて緩衝することができる脆弱性を持たせる。よって、そのスリット27の大きさ、間隔、形状等は、縫い孔の大きさ、間隔、材質、形状等を踏まえて、設計時に強度及び脆弱度を計算して、ステッチラインS周辺部の強度が所望する大きさとなるように調整・設定される。なお、強度調整部24は、図3に示した肉薄部26と図4に示したスリット27とを組み合わせて、肉薄部26内にスリット27を形成してなる構造にすることも可能である。
【0032】
このように、主芯材19の表裏面に表皮材18とウエストガーニッシュ21をそれぞれ配して縫製加工処理することによって一体化されてなるドアトリム15は、ドアインナーパネル12に、ウエストガーニッシュ21とドアインナーシール16との間に若干の隙間を設けた状態で配置され、ドアインナーシール16と一体感を持たせて取り付けられる。
【0033】
したがって、上記構成による主芯材19と表皮材18とを一体に縫製してなるドアトリム15では、表皮材18の表面側からステッチラインSを見た場合に、綺麗なステッチラインSが得られて装飾的効果が向上する。また、強度調整部24を設けたウエストガーニッシュ21を、主芯材19の裏面に取り付けていることにより、ステッチラインSで必要とする強度を設計の段階において強度調整部24の箇所で調整し、ドアトリム15全体の強度が所望の大きさとなるように簡単に調整・設定することができる。これにより、適正な強度を有した車両用内装部品としてのドアトリム15が得られる。
【0034】
また、この実施例に係る自動車用内装部品としてのドアトリム15は、強度調整部24が、表裏面に溝25a、25bを設けて形成された肉薄部26を有しているので、この肉薄部26によりステッチラインS周辺部における強度の調整・設定が簡単になる。また、主芯材19の裏面と強度調整部24との間の隙間αを設けているので、隙間αで縫い糸28を逃がし、強度調整部24を除いたウエストガーニッシュ21の裏面全体を主芯材19の裏面に密着させて取り付けることができるので、主芯材19とウエストガーニッシュ21との一体性が得られ、製品毎の強度のバラツキを無くすことができる。
【0035】
なお、自動車内装部品としてドアトリム15を例に説明したが、本発明はドアトリムに限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれものである。
【符号の説明】
【0036】
11 自動車用ドア
12 ドアインナーパネル
13 ウインドーガラス
14 昇降窓
15 ドアトリム
15a ウエストフランジ面
16 ドアインナーシール
16a 本体部
16b、16c シールリップ部
16d 遮蔽リップ部
16U 上面
17 差し込み溝
18 表皮材
18a 端末
19 主芯材
21 ウエストガーニッシュ(補助芯材)
23 垂直リブ(Z方向規制用突出部)
24 強度調整部
25a、25b 溝
26 肉薄部
27 スリット
28 縫い糸
S ステッチライン
α 主芯材の裏面と強度調整部との間の隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6