(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ルックアップテーブルは、複数のオーバードライブ電圧にて前記アクチュエータの周波数応答を測定することにより生成され、前記オーバードライブ電圧は、物体と接触するハウジングからの機械的ノイズを有さず、より大きな加速度を生じる、請求項8に記載のシステム。
プロセッサにより実行される場合、アクチュエータを使用して前記プロセッサにハプティック効果を生成させる、保存された命令を有するコンピュータ読み取り可能な媒体であって、前記生成させることは、請求項1〜7のいずれかに記載の1つまたは複数の方法を含む、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るハプティックイネーブルド(ハプティック動作可能な(haptically−enabled))システムのブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るアクチュエータについての例示的な周波数応答を示す。
【
図3】
図3は、一実施形態に係る
図2に示した周波数応答の例示的な逆周波数応答ルックアップテーブルを示す。
【
図4】
図4Aおよび4Bは、周波数応答、および対応する生成されたルックアップテーブルを有するアクチュエータの別の例を示す。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る多周波数を有する例示的なパラメータ化された効果を示す。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態に係る例示的な任意のハプティック効果信号を示す。
【
図7A】
図7Aは、本発明の一実施形態に係る時間分により生成された例示的な任意の信号のプロットを示す。
【
図7B】
図7Bは、本発明の一実施形態に係る時間分により生成された例示的な任意の信号のプロットを示す。
【
図7C】
図7Cは、本発明の一実施形態に係る時間分により生成された例示的な任意の信号のプロットを示す。
【
図7D】
図7Dは、本発明の一実施形態に係る時間分により生成された例示的な任意の信号のプロットを示す。
【
図7E】
図7Eは、本発明の一実施形態に係る時間分により生成された例示的な任意の信号のプロットを示す。
【
図7F】
図7Fは、本発明の一実施形態に係る時間分により生成された例示的な任意の信号のプロットを示す。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態に係るアクチュエータドライブモジュールの機能性のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
多くのデバイスにおいて、アクチュエータはいくつかのハプティック効果を含む振動を生成するために使用される。例えば、携帯用電子機器に頻繁に使用されるアクチュエータの1つのタイプはリニア共振アクチュエータ(「LRA」)である。典型的に、LRAは所望の振動を生成するために双方向性信号(すなわち、交流正電圧および負電圧信号)を必要とする。さらに、典型的なLRAの周波数範囲は、約30ミリ秒の機械的時定数で約150Hz〜200Hzに制限される。この制限された周波数範囲は、LRAの物体(mass)が、ハプティック効果の間にLRAのケーシングに「衝突」し、それにより望ましくない「ノイズ」を引き起こすことを防ぐ制約に部分的に起因する。
【0007】
上記に基づいて、所望の振動により物体がアクチュエータのケーシングに接触することを防ぐ制約をさらに維持しながら、LRAなどのアクチュエータの周波数範囲を増加させ、その機械的応答時間を最小化する必要がある。
【0008】
この必要性を達成するために、本発明の一実施形態は、その動的範囲を増加させるようにアクチュエータを駆動するために製造業者の推奨された電圧(すなわち「標準」電圧)より高い電圧レベル(すなわち「オーバードライブ」電圧)を使用してアクチュエータにハプティック信号を適用する。この結果として起こるオーバードライブされた周波数応答は、オーバードライブされていない応答より大きい振幅である。オーバードライブ電圧を使用することによって、LRAなどの比較的安価なアクチュエータが、ハプティック効果を生成する場合、圧電アクチュエータなどのより高価な種類のアクチュエータと同様の速い応答時間および広い動的範囲を達成できる。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係るハプティックイネーブルド(ハプティック動作可能な(haptically−enabled))システム110のブロック図である。システム110は、ハウジング115内に装着されたタッチセンサ式表面111または他のタイプのユーザインターフェースを含み、かつ物理的ボタン/スイッチ113を含んでもよい。システム110に振動などのハプティック効果を生成するハプティックフィードバックシステムはシステム110内部にある。一実施形態において、ハプティック効果はタッチ表面111上で生成される。
【0010】
ハプティックフィードバックシステムはプロセッサ112を含む。メモリ120およびアクチュエータ駆動回路116はプロセッサ112に接続され、その駆動回路116はアクチュエータ118に連結されている。プロセッサ112は任意のタイプの汎用目的のプロセッサまたは制御装置であってもよく、あるいは、特定用途向け集積回路(「ASIC」)等、ハプティック効果を提供するように特定的に設計されたプロセッサであってもよい。プロセッサ112はシステム110全体を作動させる同じプロセッサであってもよく、または別個のプロセッサであってもよい。プロセッサ112は、何のハプティック効果が再生されるかを決定することができ、かつ、そうした効果が高レベルのパラメータに基づいて再生される順序を決定することができる。一般に、特定のハプティック効果を定義する高レベルのパラメータは、大きさ(強さ)、頻度(周波数)、および期間を含む。ストリーミングモーターコマンド等の低レベルパラメータもまた、特定のハプティック効果を決定するために用いられることができる。ハプティック効果は、そのハプティック効果が生成された場合にそれがこれらのパラメータの一部のバリエーションを含む場合、あるいはユーザのやり取りに基づいたこれらのパラメータのバリエーションを含む場合、動的であると想定してよい。
【0011】
プロセッサ112は駆動回路116に制御信号を出力し、この駆動回路116は電子構成要素および回路を備え、これらはアクチュエータ118に必要な電流および電圧を供給するために使用されて、所望のハプティック効果を生じさせる。システム110は2つ以上のアクチュエータ118を備えてよく、各々のアクチュエータは別個の駆動回路116を備えてよく、それら全ては共通のプロセッサ112に連結される。メモリ120は任意のタイプの保存デバイス、あるいはランダムアクセスメモリ(「RAM」)または読み出し専用メモリ(「ROM」)等のコンピュータ可読媒体であってもよい。メモリ120はプロセッサ112によって実行される命令を保存する。命令の中でも、メモリ120はアクチュエータドライブモジュール122を含んでおり、これは複数の命令であって、プロセッサ112によって実行される場合に、以下により詳細に開示するようにオーバードライブするアクチュエータ118のための駆動信号を生成する。メモリ120はまたプロセッサ112内部に位置してよく、または、内部メモリおよび外部メモリの任意の組み合わせであってもよい。
【0012】
システム110は、セル式電話、携帯情報端末(「PDA」)、スマートフォン、コンピュータタブレット、ゲーム機等のハンドヘルドデバイスであってもよく、あるいはユーザインターフェースを提供し、1つ以上のアクチュエータを備えるハプティック効果システムを備える任意の他のタイプのデバイスであってもよい。ユーザインターフェースは、タッチセンサ式表面であってよく、あるいは、マウス、タッチパッド、ミニジョイスティック、スクロールホイール、トラックボール、ゲームパッド、またはゲームコントローラ等の任意の他のタイプのユーザインターフェースであってよい。2つ以上のアクチュエータを用いた実施形態において、各アクチュエータはデバイス上で広範なハプティック効果を生成するために異なる出力能力を有してもよい。各アクチュエータは、任意のタイプのハプティックアクチュエータまたはアクチュエータの信号もしくは多次元アレイであってもよい。アクチュエータ118は、例えば、電気モータ、電磁気アクチュエータ、音声コイル、形状記憶合金、電気活性ポリマー、ソレノイド、偏心回転体モータ(「ERM」)、LRA、圧電アクチュエータ、高帯域幅アクチュエータ、電気活性ポリマー(「EAP」)アクチュエータ、静電摩擦ディスプレイ、または超音波振動発電機であってもよい。
【0013】
一実施形態において、ハプティック効果の周波数成分が、アクチュエータをオーバードライブするために識別され、抽出される。所与のハプティック効果における周波数成分の識別は、2つの一般的なカテゴリー:(1)ハプティック効果がパラメータ化される場合の周波数の識別、および(2)ハプティック効果が任意信号を含む場合の周波数の識別に分けられ得る。
【0014】
パラメータ化されたハプティック効果
ハプティック効果がパラメータ化される場合、周波数値は一般に既に知られている。
図2は、本発明の一実施形態に係る、LRA(例えば
図1のアクチュエータ118)のための例示的な周波数応答200を示す。周波数応答200は質量加速度対周波数プロット210、220を含む。プロット210は、一実施形態に従って、アクチュエータが12Vのピーク・トゥ・ピーク(peak−to−peak)(「pp」)および50パルス正弦波信号にてオーバードライブされる場合の周波数応答を示す。プロット220は、6Vのピーク・トゥ・ピークおよび50パルス信号にて同じ例のアクチュエータのオリジナル(すなわち、オーバードライブされていない、製造業者により推奨されている電圧レベル)の応答を示す。プロット210は、100Hz〜500Hzのオーバードライブされた応答が、同じ周波数範囲内のプロット220のオーバードライブされていない応答と比較して、アクチュエータについて、より大きな大きさの加速度を生じることを示す。したがって、本発明の実施形態に従ってオーバードライブされる場合、例のアクチュエータの動的範囲は増加する。例えば、250Hzにて、オーバードライブされたアクチュエータの周波数応答は、オーバードライブされていないアクチュエータのほぼ2倍である。
【0015】
図3は、一実施形態に係る、
図2に示した周波数応答220の逆周波数応答ルックアップテーブル300の例を示す。逆周波数応答ルックアップテーブル300は、周波数に基づいてピーク・トゥ・ピーク駆動電圧値をルックアップするために使用され得る逆周波数応答プロット310を含み、次いで一実施形態に従ってオーバードライブされる応答プロット210を決定する。ルックアップテーブル300は、
図2のプロット220により示されるように、アクチュエータの周波数応答から生成される。プロット310は、特定のアクチュエータについての駆動電圧を決定するためにルックアップテーブルとして使用され、システム間またはアクチュエータ間で変化してもよい。プロット310は、プラントを反転させる制御理論の様々な公知の技術を使用して生成され得る。例えば、プロット310は、特定のシステムまたはアクチュエータの周波数応答を反転することにより、アクチュエータの(動的)
数学的モデルを導き、次いでその反転をコンピュータで計算することにより、または異なる入力信号に対してアクチュエータの応答を実験的に測定し、オーバードライブがどの周波数で必要とされるかを示すルックアップテーブルを導くためにその情報を使用することにより生成され得る。
【0016】
一実施形態において、逆周波数応答プロット310が決定されてもよく、オーバードライブ電圧値が、
図1のアクチュエータドライブモジュール122に保存されている命令により読み出されてもよい。ハプティック効果信号の各周波数値に関して、次いでモジュール122が、ルックアップテーブルとしてプロット310を使用して対応するオーバードライブ電圧をルックアップできる。例えば、テーブル300によれば、120Hzにおいてオーバードライブ電圧は12Vである。さらに、
図3のアクチュエータについて200Hzの共振周波数においてまたは付近で、オーバードライブ電圧は約6Vであり、これは実際にアクチュエータについての望ましくない「衝突」効果を防止する。テーブル300におけるプロット310により示されるように、システムにおけるノッチフィルタの使用により得られ得る共振(この実施例において200Hz)においてまたは付近で「ノッチ」効果が存在する。さらに、アクチュエータは、全ての周波数において同じ電圧を使用してアクチュエータをオーバードライブすることとは対照的に、周期波形を用いて駆動されてもよい。一実施形態は、
図3に示した周波数の関数として異なる電圧レベルにおいてオーバードライブ信号を適用する。
【0017】
1つの例の実施形態において、既知の周波数を有するパラメータ化されたオーバードライブされたハプティック効果が、ルックアップテーブル300を各々の既知の周波数に適用することにより生成される。例えば、既知の周波数パラメータが100Hzである場合、アクチュエータドライブモジュール122は、駆動周波数値で調べ、12Vのオーバードライブ電圧値を抽出する。別の例として、既知の周波数パラメータが200Hzである場合、アクチュエータドライブモジュール122は駆動周波数値で調べ、6.2Vのオーバードライブされた電圧値を抽出する。240Hzより大きい既知の周波数に関して、抽出されるオーバードライブ電圧値は12Vである。
【0018】
図4Aおよび4Bは、周波数応答、および対応する生成されたルックアップテーブルを有するアクチュエータの別の例を示す。
図4Aにおいて、標準的な6V信号についての周波数応答はプロット420においてであり、オーバードライブされた12V信号についての周波数応答はプロット410においてである。
図4Bのテーブル400は生成されたルックアップテーブルであり、逆信号プロット450を含む。
【0019】
図5は、本発明の一実施形態に係る、多周波数を有する例のパラメータ化された効果を示す。この例において、500にて示すように、いくつかの重ね合わされたパラメータ化された効果がハプティック効果を構成し得る。周波数510は100Hz、500Hzおよび180Hzを含む。この例において、単一のハプティック効果において3つの周波数510が存在し、アクチュエータドライブモジュール122は全ての周波数において調べ、ルックアップテーブルに基づいてそれらの全ての中で最も小さな駆動電圧を使用する。
図2および3のアクチュエータに関して、アクチュエータドライブモジュール122は、180Hzに対応し、100Hz、500Hzおよび180Hzの3つの周波数の中でルックアップテーブル300において最も小さな駆動電圧である7Vを選択する。
図3により見られ得るように、100Hzまたは500Hzのいずれかが選択される場合、全ての3つの周波数にわたる駆動電圧は、アクチュエータの共振周波数付近で140Hzから240Hzで非常に高く(すなわち12V)、「ノイズ」を生じ、特に共振周波数におけるアクチュエータの場合、物体が「衝突」する可能性がある。
【0020】
任意のハプティック効果
図6は、本発明の一実施形態に係る任意のハプティック効果信号の例を示す。ハプティック効果は、例えば、オーディオファイル610からまたは加速度ファイル620において得られるセンサ記録(例えば加速度計)から任意の信号を使用して生成され得る。
【0021】
一実施形態において、各々の任意信号の振動数成分は、アクチュエータドライブモジュール122が、アクチュエータ118に印加するためにオーバードライブ電圧を得ることができるように抽出される。一実施形態において、加速度ファイル620の周波数成分を抽出するために、時間領域信号が小さなセクションまたは時間分(例えば、10ミリ秒または20ミリ秒)に分けられ、次いで各小さなセクションの周波数成分が、フィルタリングまたは高速フーリエ変換(「FFT」)などの周波数領域技術により抽出される。次に、各々の小さなセクションまたはデータチャンクに見られる優位周波数が、
図3のルックアップテーブル300を介して適切なオーバードライブ電圧を見つけるために使用され得る。次のデータチャンクが同様に処理され、新たなオーバードライブ電圧が決定されるなどである。
【0022】
図7A〜7Fは、本発明の一実施形態に係る、時間分または「データチャンク」により分離される
図6の例の任意信号加速度ファイル620のプロットを示す。
図7Aは、20ミリ秒から40ミリ秒の間で得られる加速度ファイル620の時間セクションが、測定可能な周波数成分710を有することを示す。
図7Bは、250Hzの周波数に対応する720における優位周波数を示す。この場合、アクチュエータドライブモジュール122は、250Hzに対応するルックアップテーブル300からオーバードライブ電圧を使用する。なぜなら、それは
図7Bに示した優位周波数であるからである。
【0023】
図7Cは、40ミリ秒から60ミリ秒の間に得られた加速度ファイル620の時間セクションが測定可能な周波数成分730を有することを示す。
図7Dは、187Hzの周波数に対応する740において優位周波数を示す。この場合、アクチュエータドライブモジュール122は、187Hzに対応するルックアップテーブル300からオーバードライブ電圧を使用する。なぜなら、それは
図7Dに示した優位周波数であるからである。
【0024】
図7Eは、60ミリ秒から80ミリ秒の間に得られた加速度ファイル630の時間セクションが測定可能な周波数成分750を有することを示す。
図7Fは、760における優位周波数が125Hzの周波数に対応することを示す。この場合、アクチュエータドライブモジュール122は、125Hzに対応するルックアップテーブル300からオーバードライブ電圧を使用する。なぜなら、それは
図7Fに示した優位周波数であるからである。
【0025】
別の実施形態において、データチャンクに分けるというより、モジュール122は、見られる全ての優位(主)周波数に対応するオーバードライブ電圧の平均を決定するか、またはモジュール122は、任意の所与のアクチュエータ118のパラメータ内の優位周波数から見られる最小または最大のオーバードライブ値を使用してオーバードライブできる。
【0026】
一実施形態において、アクチュエータドライブモジュール122は、
図3に示したような周波数応答プロットまたはルックアップテーブルを使用して適切な値を絶えず調べる。さらに、アクチュエータドライブモジュール122における周波数応答はシステム間で変化する。あるいは、ソフトウェア実装はノッチフィルタ(図示せず)をシステム110に加えることを含んでもよい。さらに、ハードウェア実装は2段階ノッチフィルタ(図示せず)を使用することを含んでもよい。ハードウェアの実施形態において、2段階ノッチフィルタが、コストの関連に応じて、2つのパッシブ段階;1つのアクティブおよび1つのパッシブ段階;または2つのアクティブ段階フィルタとして構成されてもよい。
【0027】
図8は、本発明の一実施形態に係る、アクチュエータドライブモジュール122の機能性のフロー図を示す。一実施形態において、
図8の機能性は、メモリまたは別のコンピュータ読み取り可能媒体もしくは有形的表現媒体に保存されるソフトウェアにより実装され、プロセッサにより実行される。他の実施形態において、機能は、(例えば、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、プログラマブルゲートアレイ(「PGA」)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)などの使用を介して)ハードウェアまたはハードウェアとソフトウェアの任意の組み合わせにより実施され得る。
【0028】
810において、ハプティック効果を生成するために使用されるアクチュエータについての周波数応答が受信される。周波数応答はアクチュエータ間で変化する可能性があり、典型的に、製造業者の推奨される電圧(例えば、
図2のアクチュエータについて6V)にて決定される。
【0029】
820において、周波数応答に基づいてルックアップテーブル(例えば、
図3のルックアップテーブル300)が生成される。一実施形態において、逆プラント制御法を使用してルックアップテーブルは生成され、アクチュエータの動的応答の
数学的モデルが導かれ、システムがより大きな大きさで駆動され得る逆モデルを生成するために使用される。別の実施形態において、実験的モデルが、異なるオーバードライブ電圧にてアクチュエータまたはアクチュエータを有するシステムの応答を測定することにより生成されてもよい。アクチュエータ移動物体およびハウジングの衝突に起因して機械的ノイズを有さない、より大きな加速度を生成するオーバードライブ電圧は、特定の周波数についての適切なオーバードライブ電圧としてキャプチャされる。同様のことが周波数のセット(例えば、50Hz〜500Hz)について行われる。オーバードライブ電圧値および対応する周波数は
図3に示すようにプロットされ得、また、ルックアップテーブルとして使用され得る。
【0030】
830において、ハプティック効果およびハプティック信号についてのリクエストが受信される。一実施形態において、ハプティック信号はパラメータ化された周期信号または任意信号であってもよい。
【0031】
840において、ハプティック信号の周波数が抽出される。一実施形態において、多周波数が抽出されてもよく、異なる時間分についての異なる周波数が任意のハプティック信号について抽出されてもよい。
【0032】
850において、周波数値について適切なオーバードライブ電圧値がルックアップテーブルから読み出される。
【0033】
860において、読み出されたオーバードライブ値を使用し、それをアクチュエータに適用することによってハプティック効果が生成される。1つより多い周波数値に関して、850および860は必要に応じて反復される。
【0034】
開示されているように、実施形態は、逆信号ルックアップテーブルを生成し、ルックアップテーブルに基づいてアクチュエータに適用されるハプティック信号の電圧を変化させることによりアクチュエータをオーバードライブする。特定の周波数にて、オーバードライブ電圧は、アクチュエータの物体がアクチュエータのケーシングと接触することを防ぐために減少される。オーバードライブの結果として、アクチュエータの動的範囲が増加し、したがって、比較的強い短いパルスを有するハプティック効果が生成され得る。
【0035】
いくつかの実施形態が本明細書に具体的に例示および/または記載されている。しかしながら、開示された実施形態の修飾および変更が、上記の教示に含まれ、本発明の精神および意図する範囲から逸脱せずに添付の特許請求の範囲の範囲内であることは理解されるであろう。