(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
まず、本発明の実施例に係る装置の特徴について説明する。
本発明の実施例に係る装置は、媒体を取り扱う媒体取扱装置であって、媒体が投入又は放出される媒体出入口部、媒体出入口部を覆い開閉するシャッタ、媒体出入口部に設置され媒体出入口部に投入又は放出された媒体或いは利用者の手を検知するセンサ、センサの出力値に応じてシャッタを開閉させる制御部、を有し、制御部は、センサによる出力値が所定値を超える場合、出力値が所定値以下となる位置までシャッタを移動させることを特徴とする。また、センサは、媒体出入口部に設置され媒体出入口部に投入又は放出された媒体の上方位置を検知対象とするセンサであることが好ましい。さらに、制御部は、シャッタを全開位置へ移動させた後、センサによる出力値が所定値を超える場合に、シャッタを所定時間又は所定距離閉動作させることが好ましく、シャッタの位置を検出する位置検出手段を有し、位置検出手段が、予め決められた位置を検出するまでシャッタを移動させることがより好ましい。このような構成により、シャッタを開いた状態、かつ、外光による影響を抑えた状態で利用者の手の有無を判定できるので、取引時間が長引くことを防ぎつつ、利用者の手があると誤って検知してシャッタが閉まらないという状況や、利用者の手が無いと誤って検知してシャッタを閉じてしまい、手を挟むという状況を防ぐことが可能となる。
【0011】
また、シャッタを所定時間又は所定距離閉動作させた後、センサにより利用者の手の有無を判定し、判定の結果、利用者の手が無いと判定された場合に、シャッタを閉動作させることが好ましい。このような構成により、より確実に利用者の手の有無が判定でき、安全性を向上させることができる。
【0012】
また、制御部は、シャッタが移動中において出力値を監視し、出力値が所定値以下となる位置まで、シャッタを開動作で移動させる、或いは、シャッタを全開位置へ移動させた後に閉動作で移動させることを特徴とする。この構成により、外光の強さや入射角度等の環境に応じてシャッタの停止位置を柔軟に自動で判定できるため、より安全性を高めることができる。
【0013】
さらに、本発明の実施例に係る装置は、貨幣類を取り扱う貨幣類取扱装置であって、貨幣類が投入又は放出される入出金口部、入出金口部をスライド移動させて開閉するシャッタ、入出金口部に設置され入出金口部に投入又は放出された貨幣類の上方位置を検知対象とするセンサ、センサで検知した受光量に応じてシャッタを開閉させる制御部、を有し、制御部は、受光量が所定値を超えることにより外光による影響があると判定した場合に、シャッタを全開位置から一部閉側に移動させた状態で停止させることを特徴とする。このような構成により、紙幣や硬貨等の貨幣類を取り扱う場合において、シャッタを開いた状態、かつ、外光による影響を抑えた状態で利用者の手の有無を判定できるので、取引時間が長引くことを防ぎつつ、利用者の手があると誤って検知してシャッタが閉まらないという状況や、利用者の手が無いと誤って検知してシャッタを閉じてしまい、手を挟むという状況を防ぐことが可能となる。
以下に、本発明の一実施形態を説明する。本実施形態は、硬貨を取り扱う硬貨処理装置を例に説明を行う。
【実施例1】
【0014】
図1は本実施例の硬貨処理装置を搭載する現金自動取引装置の外観図である。現金自動取引装置100は、金融機関等に設置され、利用者の操作によって現金の預入や引出等の取引を行い、利用者の要求する種々の取引を自動的に実行する装置である。内部には、入力兼表示機能を備えた操作部105、カード処理機構及び明細票処理機構を備えたカード・明細書処理機構部102、通帳処理機構部103、紙幣入出金処理機構部104、硬貨処理機構部101等で構成されている。
【0015】
図2は本発明の実施例に係る、
図1の硬貨処理機構部101に相当する硬貨処理装置200の概略構成を示す図である。ここで、硬貨処理装置200は、包装硬貨ではなくバラ状態の硬貨を取り扱いの対象としている。利用者により現金自動取引装置100に硬貨が投入される場合、シャッタ201が開いた硬貨処理装置200の入出金口部203に硬貨が投入され、その投入された硬貨は入出金口部203で一時的に保持されることになる。ここで、入出金口部203は、投入された入金すべき硬貨を一時的に保持した後に現金自動取引装置100に取り込んだり、現金自動取引装置の内部から搬送されてくる出金すべき硬貨を一時的に保持した後に外部に取り出し可能にする。またシャッタ201は、入出金口部203の上部に設けられ入出金口部203を覆うカバーであり、スライド移動することにより入出金口部203を開閉する扉である。
【0016】
入出金口部203から内部に取り込まれた硬貨は、繰出し部205で一枚ずつ分離して送り出される。そして、繰り出された硬貨は、硬貨識別部206に搬送され、硬貨の真偽及び金種が識別される。識別された硬貨は、識別結果に基づいて、一時保留部202で一括して保留されるか、或いは、入金搬送部207によって金種別スタッカ208に金種別に搬送され収納される。
【0017】
また、一括スタッカ210は、一時保留部202等から排出される硬貨を一括して収納するスタッカであり、運用カートリッジ211は補充用の硬貨が設置されたカートリッジである。さらに、縦搬送部209は、一括スタッカ210や運用カートリッジ211に収納された硬貨を上方へ搬送するための搬送部である。
次に、出金搬送部204は、一時保留部202等にある硬貨を入出金口部203へ搬送するための搬送部である。また手検知センサ220は、入出金口部203上部に設置された、シャッタを閉める際に、入出金口部203内に利用者の手がないことを検知するセンサであり、残留検知センサは、入出金口部203内の下部に設置された、媒体の有無を検出するためのセンサである。
【0018】
図3は本実施例に係る硬貨処理装置の機能ブロック図であり、
図2の概略構成図と対応している。具体的には、シャッタ部301、一時保留部302、入出金口部303、出金搬送部304、繰出し部305、硬貨識別部306、入金搬送部307、金種別スタッカ308、縦搬送部309、一括スタッカ310、運用カートリッジ311、メモリ313及びこれらを制御する制御部312で構成される。制御部312はCPUを有しており硬貨処理装置200の動作全体を制御すると共に、硬貨処理装置200が内蔵される現金自動取引装置100に相当する上位装置314と通信する。また操作部315は
図1の操作部105に相当し、利用者による入力操作を受け付ける。
【0019】
さらに、シャッタ部301は、シャッタ301が全開位置にあることを検出する開検知センサ322と、シャッタ301が全閉位置にあることを検出する閉検知センサ323と、シャッタ301を駆動するシャッタモータ324で構成される。また、入出金口部303には、入出金口部303内に手が入っていないかを検知する手検知センサ320、入出金口部203内に残留媒体の有無を検知する残留検知センサ321があり、手検知センサ320と残留検知センサ321では、受光素子にて受光した受光量をA/Dコンバータを介してデジタル量に変換して出力値として確認する。
【0020】
図4は、本実施例に係る硬貨処理装置200の入出金口部303及びシャッタ301を拡大したものである。入出金口部303内の上部かつシャッタ301の近傍には、利用者の手の有無を検知する手検知センサ320A、320Bを設ける。320Aが発光素子であり、320Bが受光素子であり、一対で検知センサとしての役割を果たす。この検知センサは、入出金口部303に投入又は放出された媒体の上方位置を検知対象とすることで、利用者の手の有無を検知できる。また、321A、321Bは、入出金口部303内の下部に設置され、入出金口部303に硬貨等の媒体が残留しているかを検知する残留検知センサ321である。321Aが発光素子であり、321Bが受光素子であり、一対にてセンサとしての役割を果たす。さらに322は、シャッタ301が全開位置にあることを検出する開検知センサ322であり、323は、シャッタ301が全閉位置にあることを検出する閉検知センサ323である。ここで、シャッタ301は、図示しないシャッタモータによって駆動し、シャッタモータを正転させるとシャッタ301が開側へ動き、逆転させるとシャッタ301が閉側へ動く。
【0021】
図5は、本実施例に係る硬貨処理装置を制御するにあたって必要となる手検知センサ220や残留検知センサ221についての遮光又は透光判定方法の一例を示した図である。これらのセンサは、発光ダイオード等の発光素子とフォトトランジスタ等の受光素子によって構成される。また、現金自動取引装置100内部に設置されるセンサとは異なり、外光に曝される場所に設置されるため、ある程度の外光影響には耐えうるような仕組みが必要となる。具体的には、発光素子のセンサ電源を点灯と消灯を間欠的に繰り返すように制御し(
図5A)、発光素子が点灯時の受光量A2と消灯時の受光量B2とをそれぞれ受光素子で確認する(
図5B)。そして、点灯時の受光量と消灯時の受光量の差分が、あらかじめ決められた一定値より小さい場合は、センサは遮光状態であると判定する。このように判定を行うことで、蛍光灯のような弱い外光であれば、受光量は外光の分だけ値が大きくなるが、点灯時の受光量A3と消灯時の受光量B3が共に同じだけ大きくなるため、差分については変化がなく、正しい遮光状態の判定を行うことができる(
図5C)。しかし、太陽光の様な強い外光が入った場合は同様に外光の分だけ受光量が大きくなるが、外光が非常に強いため受光量の最大値を超えてしまう。すると、点灯時の受光量A4も消灯時の受光量B4も共に最大値付近となり、差分がなくなり、センサが遮光状態なのか、透光状態なのか正確な判定ができない(
図5D)。以下、外光による影響の有無を判定するに当たって、外光による影響がある状態とは、
図5Dに示す、外光が非常に強い状態を意味する。
【0022】
続いて、
図6に沿って出金取引のシャッタ301の開動作時を例に、本実施例に係る処理フローを説明する。ここで、出金取引のシャッタ301の開動作時とは、入出金口部303に硬貨が放出され、利用者に放出された硬貨の抜き取りを促すべくシャッタが開く際のシャッタの開動作のことを意味する。出金取引では、利用者によって操作部315が操作され、出金指定金額が指定されると、指定された金額の硬貨が入出金口部303に放出される。ここで、シャッタ開処理が実行される。ここでのシャッタ開処理は、
図6に示すとおり、シャッタモータ324を正転させる(ステップ601)。そして、開検知センサ322が全開位置を検知したかを監視する(ステップ602)。全開位置を検知するとシャッタモータ324を停止させる(ステップ603)。
【0023】
次に、手検知センサ320にて、外光による影響があるかを判定する。具体的には、手検知センサ320にて、発光素子320Aが発光していない状態の時の受光素子320Bで読み取った受光量又は受光量に基づく出力値(以下、受光量と記載)が、予め決められた値よりも大きいかどうかを判定する。所定値以上の値であれば、外光による影響があると判断する(ステップ604)。外光による影響がないと判断する場合はシャッタ開処理を終了する。一方で、外光による影響があると判断した場合は、シャッタモータ324を逆転させる(ステップ605)。そして、一定時間経過したかを監視し(ステップ606)、一定時間経過するとシャッタモータ324を停止させる(ステップ607)。そして、シャッタ閉動作を終了する。このように、一定時間シャッタモータ324を逆転させることにより、シャッタ324は一定距離閉側に移動し、手検知センサ320の受光量が所定値以下の状態になる。その結果、シャッタがひさし(シェード)の役割を果たし外光の影響を防ぐことができる。またシャッタは一部しか閉じていないため、この状態においても、利用者は硬貨を抜き取ることが可能である。
【0024】
なお、本実施例では、一部シャッタを閉じさせるために、シャッタモータ324を一定時間逆転させているが、固定量であれば、シャッタモータ324のエンコーダ値によるシャッタ移動距離を算出して、一定距離移動したことを検出することにより、シャッタモータ324の駆動を制御する構成でも良い。また、シャッタの位置を検出できる位置検出手段を設けて、その位置まで移動させる制御を行う構成でも良い。さらに、本実施例では、外光の影響を判定するために、発光素子と受光素子で構成された手検知センサ320を用いているが、手検知センサ及び残留検知センサ321の両方を用いて判定しても良い。また、手検知センサ320や残留検知センサ321とは異なるセンサを新たに設けてもよいし、受光素子のみで構成されたセンサを用いてもよい。このような構成を採用することにより、シャッタが開いた状態、かつ、外光による影響がない状態で利用者の手の有無を判定できるので、取引時間が長引くことを防ぎつつ、利用者の手があると誤って検知してシャッタが閉まらないという状況や、利用者の手が無いと誤って検知してシャッタを閉じてしまい、手を挟むという状況を防ぐことが可能となる。
【実施例2】
【0025】
続いて実施例2について説明するが、実施例1の説明で触れた
図1〜5で示した物理的な構成及び外光による影響を判断する方法については、本実施例と同一である為、具体的な説明を省略する。以下、
図7に沿って出金取引のシャッタ301の開動作時を例に、本実施例に係る処理フローを説明する。ここで、出金取引のシャッタ301の開動作時とは、入出金口部303に硬貨が放出され、利用者に放出された硬貨の抜き取りを促すべくシャッタが開く際のシャッタの開動作のことを意味する。出金取引では、利用者によって操作部315が操作され、出金指定金額が指定されると、指定された金額の硬貨が入出金口部303に放出される。ここで、シャッタ開処理が実行される。具体的には、まずシャッタモータ324を正転させる(ステップ701)。そして、シャッタモータ324を正転させている間、手検知センサ320にて、外光による影響がある直前の状態かを判定する(ステップ702)。ここで、外光による影響がある直前の状態の判定とは以下のとおり判定する。手検知センサ320の発光素子320Aが発光していない状態の時の受光素子320Bで読み取った受光量が、予め設定された外光による影響がない受光量の上限値よりも大きいか否かで判定する。受光量がその上限値に達した時点では、まだ外光による影響はないが、さらに受光量が大きくなると外光による影響が出る状態となる。
【0026】
ステップ702で、外光による影響がある直前の状態と判定した場合は、シャッタモータ324を停止させ(ステップ703)、シャッタ開処理を終了する。即ち、シャッタモ−タ324を正転させている間、手検知センサ320によって外光レベルを監視して、手検知センサ320の受光量が所定値となったら、シャッタモ−タ324を停止するようにする。また、外光による影響がある直前の状態でないと判定した場合は、開検知センサ322が全開位置を検知したかを監視し(ステップ704)、全開位置を検知したならシャッタモータ324を停止させ(ステップ703)、シャッタ開処理を終了する。
【0027】
このように、シャッタ301が開検知センサ322で全開を検知し、シャッタモータ324が停止した場合は、外光による影響がなかった場合であり、外光による影響がある直前の状態の判定にて、シャッタモータ324を停止した場合は、外光による影響があるため、シャッタ301を全開位置まで移動させずに、外光による影響を受けない位置でシャッタの閉動作を停止させることにより、シャッタ301にひさし(シェード)の役割をさせて、外光による影響を防ぐことが可能になる。
【0028】
なお、本実施例では、外光の影響を判定するために、発光素子と受光素子で構成された手検知センサ320を用いているが、手検知センサ及び残留検知センサ321の両方を用いて判定しても良い。また、手検知センサ320や残留検知センサ321とは異なるセンサを新たに設けてもよいし、受光素子のみで構成されたセンサを用いてもよい。
【0029】
このような構成を採用することにより、シャッタを開いた状態、かつ、外光による影響がない状態で利用者の手の有無を判定できるので、取引時間が長引くことを防ぎつつ、利用者の手があると誤って検知してシャッタが閉まらないという状況や、利用者の手が無いと誤って検知してシャッタを閉じてしまい、手を挟むという状況を防ぐことが可能となる。また、外光の強さや入射角度等の環境に応じてシャッタの停止位置を柔軟に自動で判定できるため、より安全性を高めることができる。
【実施例3】
【0030】
続いて実施例3について説明するが、実施例1の説明で触れた
図1〜5で示した物理的な構成及び外光による影響を判断する方法については、本実施例と同一である為、具体的な説明を省略する。以下、
図8に沿って出金取引のシャッタ301の開動作時を例に、本実施例に係る処理フローを説明する。ここで、出金取引のシャッタ301の開動作時とは、入出金口部303に硬貨が放出され、利用者に放出された硬貨の抜き取りを促すべくシャッタが開く際のシャッタの開動作のことを意味する。出金取引では、利用者によって操作部315が操作され、出金指定金額が指定されると、指定された金額の硬貨が入出金口部303に放出される。ここで、シャッタ開処理が実行される。具体的には、まずシャッタモータ324を正転させる(ステップ801)。そして、開検知センサ322が全開を検知したかを監視し(ステップ802)、全開を検知したならシャッタモータ324を停止させる(ステップ803)。
【0031】
次に、手検知センサ320にて、外光による影響があるかを判定する。具体的には、手検知センサ320の発光素子320Aが発光していない状態の時の受光素子320Bで読み取った受光量が、予め設定された外光による影響を受けない受光量の上限値よりも大きいか否かを判定する。この上限値よりも大きい場合には、外光による影響があると判断する(ステップ804)。ステップ804で、外光による影響がないと判定される場合は、シャッタ開処理は終了する。一方で、外光による影響があると判定した場合は、シャッタモータ324を逆転させる(ステップ805)。そして、シャッタモータ324を逆転させている間、外光による影響の有無を判定する(ステップ806)。外光による影響がないと判定されると、シャッタモータ324を停止させる(ステップ807)。即ち、シャッタモ−タ324を逆転させている間、手検知センサ320によって、外光レベルを計測し、手検知センサ320の受光量が所定値以下となったら、シャッタモ−タ324を停止するようにする。
【0032】
このように、シャッタ301が開検知センサ322で全開を検知し、シャッタモータ324の逆転動作が行われない場合は、外光による影響がない場合であり、全開位置において外光による影響があると判定され、シャッタモータ324を逆転させた場合は、シャッタ301を全開位置から一部閉めた外光による影響を受けない位置でシャッタの閉動作を停止させることにより、シャッタ301にひさし(シェード)の役割をさせて、外光による影響を防ぐことが可能になる。
【0033】
なお、本実施例では、外光の影響を判定するために、発光素子と受光素子で構成された手検知センサ320を用いているが、手検知センサ及び残留検知センサ321の両方を用いて判定しても良い。また、手検知センサ320や残留検知センサ321とは異なるセンサを新たに設けてもよいし、受光素子のみで構成されたセンサを用いてもよい。
【0034】
このような構成を採用することにより、シャッタを開いた状態、かつ、外光による影響を抑えた状態で利用者の手の有無を判定できるので、取引時間が長引くことを防ぎつつ、利用者の手があると誤って検知してシャッタが閉まらないという状況や、利用者の手が無いと誤って検知してシャッタを閉じてしまい、手を挟むという状況を防ぐことが可能となる。また、外光の強さや入射角度等の環境に応じてシャッタの停止位置を柔軟に自動で判定できるため、より安全性を高めることができる。
【実施例4】
【0035】
続いて実施例4について説明するが、実施例1の説明で触れた
図1〜5で示した物理的な構成及び外光による影響を判断する方法については、本実施例と同一である為、具体的な説明を省略する。以下、
図9に沿って出金取引のシャッタ301の閉動作時を例に、本実施例に係る処理フローを説明する。ここで、出金取引のシャッタ301の閉動作時とは、利用者による硬貨の抜き取りが終了した後のシャッタ301の閉動作のことを意味する。出金取引では、利用者によって操作部315が操作され、出金指定金額が指定されると、指定された金額の硬貨が入出金口部303に放出される。ここで、シャッタ開処理が実行され、外光による影響の有無に関わらず、シャッタ301は全開を検知するまでシャッタモータ324は駆動する。そして、入出金口部303の残留有無センサ321により、利用者が硬貨の抜き取り完了した場合、シャッタ閉処理を実行する。
【0036】
まず、手検知センサ320にて、外光による影響があるかを判定する。具体的には、手検知センサ320にて、発光素子320Aが発光していない状態の時の受光素子320Bで読み取った受光量が、予め設定された外光による影響を受けない受光量の上限値よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きい値であれば、外光による影響があると判断する(ステップ901)。ステップ901で、外光による影響があると判定された場合は、
シャッタモータ324を逆転させる(ステップ902)。そして、一定時間経過したかを監視し(ステップ903)、一定時間経過するとシャッタモータ324を停止させる(ステップ904)。その結果、手検知センサ320の受光量が所定値以下の状態になる。そして、手検知センサ320による利用者の手の有無を判定し(ステップ905)、手ありと判定された場合は、シャッタ301は動作させずに、シャッタ閉できなかったことを通知し終了する。一方、ステップ905で、手なしと判定された場合は、シャッタモータ324を逆転させる(ステップ906)。そして、閉検知センサ323が全閉を検知したかを監視する(ステップ907)。全閉を検知したなら、シャッタモータ324を停止させ(ステップ908)、シャッタ閉処理は正常終了する。
【0037】
また、ステップ901で、外光による影響がないと判断した場合は、シャッタ301を閉動作させる前に、手検知センサ320による手検知の有無を確認する(ステップ905)。手検知センサ320で手検知ありと判断された場合は、シャッタ301は動作させずにシャッタ閉できなかったことを上位装置314に通知し終了する。手検知センサ320で手検知なしと判断された場合は、シャッタモータ324を逆転させる(ステップ906)。そして、閉検知センサ323が全閉を検知したかを監視する(ステップ907)。全閉を検知したなら、シャッタモータ324を停止させ(ステップ908)、シャッタ閉処理は正常終了する。このようにシャッタ閉できた時点で出金取引は完了となる。
【0038】
なお、本実施例では、一部シャッタを閉じさせるために、シャッタモータ324を一定時間逆転させているが、固定量であれば、シャッタモータ324のエンコーダ値によるシャッタ移動距離を算出して、一定距離移動したことを検出することにより、シャッタモータ324の駆動を制御する構成でも良い。また位置を検出できるセンサを設けて、その位置まで移動させる制御を行う構成でも良い。また、実施例2及び3で前述したように、手検知センサ320によって外光レベルを監視し、その受光量が所定値以下になったら、シャッタモータ324を停止する構成でも良い。さらに、本実施例では、外光の影響を判定するために、発光素子と受光素子で構成された手検知センサ320を用いているが、手検知センサ及び残留検知センサ321の両方を用いて判定しても良い。また、手検知センサ320や残留検知センサ321とは異なるセンサを新たに設けてもよいし、受光素子のみで構成されたセンサを用いてもよい。
【0039】
このような構成を採用することにより、シャッタを開いた状態、かつ、外光による影響を抑えた状態で利用者の手の有無を判定できるので、取引時間が長引くことを防ぎつつ、利用者の手があると誤って検知してシャッタが閉まらないという状況や、利用者の手が無いと誤って検知してシャッタを閉じてしまい、手を挟むという状況を防ぐことが可能となる。
【0040】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。具体的には、上記実施例では出金取引を例にして説明したが、入金取引や振り込み取引等、入出金口部を使用して貨幣の投入、抜き取りを行う場合に適用することができる。また、言うまでもなく、硬貨を取り扱う場合のみではなく、紙幣を含めた貨幣の残留検知に適用することができる。
【0041】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0042】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。