特許第6266482号(P6266482)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6266482
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 13/18 20060101AFI20180115BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20180115BHJP
【FI】
   G09F13/18 N
   F21S2/00 370
   F21S2/00 330
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-190527(P2014-190527)
(22)【出願日】2014年9月18日
(65)【公開番号】特開2016-61982(P2016-61982A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2017年4月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000127857
【氏名又は名称】株式会社エス・ケー・ジー
(73)【特許権者】
【識別番号】501128092
【氏名又は名称】藤原工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129676
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼荒 新一
(74)【代理人】
【識別番号】100158067
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 基
(72)【発明者】
【氏名】坂本 光秀
(72)【発明者】
【氏名】松井 均
【審査官】 青山 玲理
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3152614(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3128922(JP,U)
【文献】 特開2009−047916(JP,A)
【文献】 特開2015−072306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 13/00−13/46
F21S 2/00
F21V 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面から入射された光を主面から出射する導光板と、
前記導光板の少なくとも一つの側面に設けられた光源部材と、
前記導光板の外周側に設けられており、内部が空洞の筒状部材からなる長尺部材と、
前記長尺部材の内側面を除き、少なくとも外側面を含む外周面に設けられたシーラントと、
前記導光板、前記光源部材、前記長尺部材及び前記シーラントが間に位置するように配置された2枚の保護板と、
前記長尺部材には、乾燥剤が封入されていることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記長尺部材は、複数の空気用貫通孔が内側面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項3】
前記シーラントは、前記導光板の伸縮を緩衝可能な柔軟性を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記長尺部材と前記光源部材との間には、緩衝材が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項5】
前記導光板と前記保護板との間には、隙間が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項6】
前記保護板は、光の一部を反射するガラス板であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項7】
前記導光板には、文字、模様、図柄等の拡散部を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
導光板の両側をガラス等の保護板で挟み込んだ発光装置において、内部に結露が発生することを防止するために乾燥剤を内部に備えた発光装置が特許文献1に開示されている。
【0003】
この特許文献1に記載の発光装置は、平板状の導光板と、導光板の端面に沿って設けられた光源基板と、を備えた光源板ユニットであって、導光板の表裏面に配置された一対の保護板を備え、一対の保護板は、導光板より大きく形成されており、導光板の端面に沿った全周において、一対の保護板間に形成される隙間にシーラントを充填してあり、導光板を保持する枠体とシーラントの間に乾燥剤を備える構成が開示されている。
【0004】
しかしながら、かかる発光装置によれば、乾燥剤を単に枠体とシーラントの間に挟み込んでいるだけであるため、流体状又は粉体状の乾燥剤はそのまま使用することができず、板状に成形するか、若しくは袋等に入れなければ設置することができないという問題があった。また、乾燥剤が枠体とサポートテープによって導光板側の空間と遮断されているため、効率的に除湿機能を発揮することができないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−145675号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような課題を鑑みされたものであり、導光板の両主面側をガラス等の保護板で挟み込んだ発光装置において、流体状又は粉体状の乾燥剤をそのまま使用することができる発光装置を提供することを目的とする。また、導光板のある密閉空間の空気が効率よく乾燥剤に接触することができる発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の主目的を達成するために、以下の手段を採った。
【0008】
本発明にかかる発光装置は、側面から入射された光を主面から出射する導光板と、
前記導光板の少なくとも一つの側面に設けられた光源部材と、
前記導光板の外周側に設けられており、内部が空洞の筒状部材からなる長尺部材と、
前記長尺部材の内側面を除き、少なくとも外側面を含む外周面に設けられたシーラントと、
前記導光板、前記光源部材、前記長尺部材及び前記シーラントが間に位置するように配置された2枚の保護板と、
前記長尺部材の少なくとも一つには、乾燥剤が封入されていることを特徴とする。
【0009】
本発明にかかる発光装置は、乾燥剤が筒状部材の内部に封入されるので粉状又は粒状の乾燥剤を使用することができる。そのため、粉状又は粒状の乾燥剤とすることで空気との設置面積を増加させることができ、より効率的な発光装置を提供することができる。
【0010】
また、本発明にかかる発光装置において、前記長尺部材は、複数の空気用貫通孔が内側面に設けられていることを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、長尺部材内の空気と外部の空気の出入りがしやすくなり、乾燥剤に接触しやすくなるため、より効率よく空気を乾燥させることができる。
【0011】
さらに、本発明にかかる発光装置において、前記シーラントは、前記導光板の伸縮を緩衝可能な柔軟性を有することを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、導光板の気温の変化による伸縮をシーラントによって緩衝することができるので、導光板が歪んだり、曲がったりする可能性を低減することができる。
【0012】
さらに、本発明にかかる発光装置において、前記長尺部材と前記光源部材との間には、緩衝材が設けられていることを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、導光板の気温の変化による伸縮を緩衝材によっても緩衝することができるので、導光板が歪んだり、曲がったりする可能性をさらに低減することができる。
【0013】
さらに、本発明にかかる発光装置において、前記導光板と前記保護板との間には、隙間が形成されていることを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、保護板にあたった光が一部反射することによって、導光板からの光がガラス板間で複数回反射して奥行きを有するように見せることができる。
【0014】
さらに、本発明にかかる発光装置において、前記保護板は、光の一部を反射するガラス板であることを特徴とするものであってもよい。積極的にガラス板に一部の光を反射させる機能を持たせることによって、導光板からの光がガラス板間で複数回反射することによって、より深い奥行きを有するように見せることができる。
【0015】
さらに、本発明にかかる発光装置において、前記導光板には、文字、模様、図柄等の拡散部を有することを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、拡散部によって表示情報を表示することができ、表示装置、看板としての機能を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、実施形態にかかる発光装置100の正面側から視た図である。
図2図2は、図1のA−A断面図である。
図3図3A図3Fは、実施形態にかかる拡散ドット29を示す斜視図である。
図4図4は、実施形態にかかる長尺部材30の斜視図である。
図5図5は、実施形態にかかる発光装置100におけるシーラントの状態の変形例を示すA−A断面図である。
図6図6は、実施形態にかかる発光装置100の変形例を示すA−A断面図である。
図7図7は、実施形態にかかる発光装置100のさらに別の変形例を示すA−A断面図である。
図8図8は、実施形態にかかる発光装置100のさらに別の変形例を示すA−A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明にかかる発光装置100の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。各図において対応する構成要素には同一又は類似の符号が付されている。
【0018】
(実施形態)
実施形態にかかる発光装置100が図1及び図2に示されている。図1は、実施形態にかかる発光装置100の正面から視た正面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。実施形態にかかる発光装置100は、主として、光源部材10、導光板20、導光板20の外周に設けられる長尺部材30、これらを挟み込むように配置される保護板40及び、光源部材10、導光板20及び長尺部材30を保護板40の内部に密閉するシーラント50を備えている。
【0019】
光源部材10は、複数の発光ダイオード(以下「LED12」という。)が基板14に配置されている。光源部材10は導光板20の少なくとも一つの側面に沿って複数配置されており、側面から導光板20内に光を入射する。LED12は、平面発光型、側面発光型、砲弾型等いずれのタイプであってもよい。好ましくは、平面発光型のLED12を使用するとよい。LED12の光の色は、限定するものではなく、例えば、白色、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色又は紫色のいずれかの色若しくはそれらの色の組み合わせ等であってもよい。LED12は、個々に取り付けてもよいし、長い基板14に複数のLED12を取り付けたものであってもよい。また、電源の種類その他取り付け方法に応じて、LED12に電力を供給する電源ユニット(図示しない。)を備えていてもよい。電源ユニットとしては、外部から入力された電力をLED12の定格に適合させるため、降圧、直流の定電流への整流、整流後のパルス変調及びノイズの除去等を行い、LED12に駆動電力を供給するため、例えば、変圧機、整流器、コンデンサ等から構成されるものがある。なお、光源は、LEDに限定されるものではない。
【0020】
導光板20は、側面から入射した光を正面又は背面の主面から出射する板であり、光が内部を通過可能な透明な樹脂又はガラスで作製されており、例えば、メチルメタクリレートやエチルメタクリレート等のメタクリル樹脂の他、メチルアクリレート、エチルアクリレート等のアクリル製樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレン、ガラス等の種々の素材を用いることができる。高透過性を有する素材であれば特に限定するものではない。
【0021】
導光板20の主面は、なんら加工のない平滑面であってもよいが、反射又は拡散の向上のため、主面の一部又は全部に拡散部として拡散ドット29を設けたり、シボ加工を設けたりしてもよい。拡散ドット29は、主として凹部に形成される。凹部の形状は特に限定するものではなく、図3に示すように、四角錐形状(図3A)、円錐形状(図3B)、三角錐形状(図3C)、四角錐台形状(図3D)及び半球形状(図3E)等種々の穴の形態を選択することができる。また拡散ドット29の作製方法としては、特に限定するものではなく、超音波加工、加熱加工、レーザー加工、切削加工等種々の加工方法を採用することができる。四角錐型の拡散ドット39を超音波加工によって作製する場合には、先端面に拡散ドット29を反転させた形状を有する加工ドットが縦横に複数マトリクス状に配置されている超音波加工ホーンを、導光板20に対して垂直に押圧することによって、加工ドットの形状が反映された形状の四角錐型の拡散ドット29を形成することができる。本実施形態においては、拡散ドット39は、略四角錐形状に凹む凹部からなり、四角錐底面に相当する位置が導光板20の背面に位置するように設けられている。なお、個々の拡散ドット29の大きさは、同じであっても異なっていても良い。例えば、LED12から遠ざかるにつれて、四角錐型の拡散ドット29の各辺を徐々に長くしたり、四角錐型の拡散ドット29の深さを徐々に深くしたりしても良い。こうすればLED12から近く光が強い位置では拡散される光量が小さくなり、光源部材10から遠ざかるにつれて拡散される光量が大きくなるため、出射する光の光量を均等に近づけることができる。また、より強く光を出射したい部分のみに大きい拡散ドット29を形成したりしてもよいし、一部のみが異なる外観を呈するように、一部のみ異なる形状の拡散ドット29を形成してもよい。本実施形態では拡散ドット29の各辺の長さが約0.6mm、深さが約0.4mmであり、隣り合う四角錐型の拡散ドット29間のピッチが2.0mmに形成されている。勿論、これに限定するものではなく、適宜好適なサイズを選択することができる。好ましくは、四角錐型の拡散ドット29の各辺の長さは、0.2mm〜1.5mmで選択するとよい。また、四角錐型の拡散ドット29の深さは、0.4mm〜0.8mmで選択するとよい。また、隣り合う四角錐型の拡散ドット29間のピッチについても特に限定するものではなく、例えば、1.5mm〜8.0mmのピッチの間から適宜選択することができる。好ましくは、1.5mm〜3.0mmのピッチに作製するとよい。なお、拡散部は、背面側のみ、正面側のみであってもよいし、両面に設けても良い。
【0022】
なお、拡散ドット29の形状としては、凹状に凹んだ凹部に限らず、凸状の膨らんだ拡散凸部(図3F)であってもよい。拡散凸部としては、スクリーン印刷やシルク印刷等によって、盛り上がるように(凸状)に形成してもよい。
【0023】
なお、拡散ドット29を作製する際に、上述した後加工の方法だけでなく、予め拡散ドット29を成形することができるように作製しておいた射出成形等の型を使用して導光板20の成形時に同時に拡散ドット29を成形してもよい。
【0024】
また、拡散ドット29に加えて、又は拡散ドット29に代えて、レーザー加工による粗面28による拡散部を形成してもよい。図1に示すように文字をレーザーで加工したり、模様又は図柄等をレーザーで加工したりすることによって、看板や装飾看板としての機能を有する発光装置100とすることもできる。さらに、拡散部としてシルク印刷等の印刷により、文字、模様又は図柄等を描いても良い。同様に看板や装飾看板としての機能を有する発光装置100とすることができる。
【0025】
長尺部材30は、図4に示すように、中部が空洞の筒状部材に形成されており、内部に乾燥剤60を挿入したり、光源部材10の配線を通したりすることができる。長尺部材30は、導光板20側に配置される内側面35、保護板40側に配置される横側面36及び外側に配置される外側面37からなる外周面38を有している。長尺部材30の断面形状は特に限定するものではないが、好ましくは、挟み込む保護板40の面に沿うように、外周面38のうち保護板40側に配置される横側面36が平行に形成された四角形、五角形及び六角形に形成するとよい。また、少なくとも乾燥剤60が挿入される長尺部材30には、外周面38のうち導光板20側の面、すなわち、内側面35に空気が流出入できるように複数の空気用貫通孔31が形成される。空気用貫通孔31は、内部に挿入される乾燥剤60の粒状又は粉状の直径より小さく形成して、内部の乾燥剤60が空気用貫通孔31から飛び出さないように形成される。長尺部材30は、湿気によって錆びることのないように、アルミニウムやプラスチック等で作製するとよい。
【0026】
保護板40は、透明又は透過性のガラス板又は硬質プラスチック板が使用される。保護板40は、少なくとも導光板20の面積より大きく、かつ導光板20の主面全体を覆うことができる大きさに作製される。保護板40の厚さは、特に限定するものではないが、ガラス板を使用した場合には、4mm〜5mm程度の厚さに形成するとよい。ガラス板には、ハーフミラーのように一部の光を反射するガラスを使用することもできる。一部を反射するガラス板を使用した場合、例えば、正面側のガラス板によって一部が反射された光は、再度、背面側のガラス板で反射される。この光の一部が正面側のガラス板を透過し、その他の部分が正面側のガラス板によって再度反射される。同様にして、入射された光がガラス板によって透過及び反射を繰り返すことにより、導光板20の拡散部が、あたかも発光装置100の奥行き方向に等ピッチで連続する複数の像として、視覚化される。言い換えると、奥行き方向に複数の拡散部の同一パターンがあたかも存在するかのように多重化して視覚的に認識させることができる。
【0027】
シーラント50は、両側の保護板40を接着するとともに、内部に配置される光源部材10、導光板20及び長尺部材30を内部に密閉する役割を有するものである。シーラント50は、長尺部材30の外側面37又は横側面36に設けられる。シーラント50自体の素材は特に限定するものではないが、導光板20の熱による伸縮を吸収可能な程度の柔軟性を有することが好ましい。
【0028】
乾燥剤60としては、シリカゲル、生石灰、塩化カルシウム加工品等種々のものを使用することができる。形状も粒状、板状、粉状等特に限定するものではない。好ましくは、化学的に安定で、長期間の使用に優れたシリカゲル等の物理的乾燥剤を使用するとよい。
【0029】
次に、以上のように構成された各構成部品の組立状態について説明する。図1及び図2に示すように、光源部材10は、導光板20の側面に、断面U字型のチャンネル部材25を介して取り付けられている。実施形態では、導光板20の上側面及び下側面に光源部材10を配置してある。導光板20の右側面及び左側面には、チャンネル部材25のみが取り付けられている。勿論、光源部材10をすべての側面に配置してもよいし、1側面又は3側面に設けても良い。さらに、チャンネル部材25の外側面側には、長尺部材30が設けられる。長尺部材30は、チャンネル部材25側に空気用貫通孔31が配置されるように設けられる。長尺部材30は、チャンネル部材25に直接当接するように設けても良いが、空気の通り道を設けるために間に中間部材70を取り付けてもよい。好ましくは導光板20の伸縮を吸収することができるようにクッション性のあるスポンジ状の緩衝材を配設するとよい。上側面、左側面及び右側面に配置される長尺部材30には、粒状の乾燥剤60としてシリカゲルが封入されている。なお、光源部材10を取り付けない側面には、チャンネル部材25は取り付けなくても良い。
【0030】
こうして構成された導光板20、光源部材10及び長尺部材30は、図2に示すように、全体が内側に配置されるように保護板40で挟み込まれている。保護板40は、長尺部材30の外周側のシーラント50で保護板40が固定され、内部が密閉空間となされる。この状態で、保護板40と導光板20との間には、隙間が形成される。なお、図5に示すように、保護板40と長尺部材30との間にシーラント50を設けても良い。
【0031】
こうして作製された発光装置100は、導光板20の両方の主面側に保護板40が配置されているので、導光板20が損傷したり、キズがついたりする可能性を低減することができる。また、両側の保護板40を透明又は半透明な素材を使用することによって、裏側も視認することができるので開放感のある発光装置100を提供することができる。また、乾燥剤60が長尺部材30内に封入されているので、内部が湿気を帯びた場合であっても乾燥剤60によって湿気を除去することができる。そのため、保護板40又は導光板20が曇る可能性を低減することができる。この際に長尺部材30内に乾燥剤60を挿入するという手段を採用しているで、粒状又は粉状の乾燥剤60を使用することができる。また、長尺部材30には内側面35に複数の孔が形成されているので、長尺部材30内の空気と外部の空気の出入りがしやすくなり、効率よく密閉空間内の空気を乾燥させることができる。また、保護板40にハーフミラーのような一部光が反射するものを使用することによって、導光板20によって光った部分が奥行き方向に立体的に重なって見えるので、奥行き感のある表示板として機能させることもできる。
【0032】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0033】
上述した実施形態においては、光源部材10、導光板20及び長尺部材30が保護板40の内部にすべて配置されているものとしたが、図6に示すように、長尺部材30の一部が保護板40の端部からはみ出るように配置してもよい。かかる構成を採用することによって、同じ大きさの保護板40でも導光板20の面積をより大きくすることができる。そのため、発光領域又は表示領域をより大きくすることができる。
【0034】
また、図7に示すように、光源部材10、導光板20及び長尺部材30が正面から視認できないように、保護板40の該当位置に、シール90を貼付したり、不透明なインク等を塗布してもよい。このようにすることで、内部構造が視認できなくなるので、美観性に優れた発光装置100とすることができる。
【0035】
また、上述した実施形態においては、長尺部材30は、チャンネル部材25と別部材に設けるものとしたが、図8に示すように、長尺部材30及びチャンネル部材25とを一体にした長尺部材30aとしてもよい。この場合、空気用貫通孔31は、チャンネル部材に相当する部分の保護板40側の内側面35に形成するとよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
上述した実施の形態で示すように、発光装置として利用することができる。
【符号の説明】
【0037】
10…光源部材、12…LED、14…基板、20…導光板、25…チャンネル部材、
28…粗面、29…拡散ドット、30…長尺部材、30a…長尺部材、
31…空気用貫通孔、35…内側面、36…横側面、37…外側面、
38…外周面、39…拡散ドット、40…保護板、50…シーラント、
60…乾燥剤、70…中間部材、90…シール、100…発光装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8