(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
命令を記憶する前記媒体が、前記バスバーへの印加電圧を、前記第1の印加電圧から前記第1の印加電圧よりも小さな大きさを有する保持電圧までランピングするためのコードをさらに含む、請求項9に記載の制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0020】
典型的なエレクトロクロミックデバイスの色遷移の駆動は、デバイス上の2つの隔離したバスバーに所定の電圧を印加することによって達成される。このようなデバイスでは、矩形の窓(
図1A参照)の小さい方の寸法に対して直角にバスバーを配置することが好都合である。これは、透明導電層が関連するシート抵抗を有するが、この配設によって電流がデバイスの領域全体を網羅するように移動しなければならないスパンを最短にすることができるので、導体層がそれぞれの領域全体を完全に充電するために必要な時間を縮小でき、したがってデバイスを遷移させる時間を縮小できるからである。
【0021】
印加電圧V
appがバスバー全体に供給されている間、本質的にデバイスの全領域は、透明導電層のシート抵抗およびデバイス全体の電位の抵抗降下によって局所の実効電圧(V
eff)は低下する。デバイスの中心(2つのバスバー間の中間の位置)は、多くの場合、最低値のV
effを有する。これは、多くの場合、デバイスの中心に許容できないほど小さい光学的切換範囲および/または許容できないほど遅い切換時間をもたらす。これらの問題は、バスバーにより近いデバイスの端部には存在し得ない。これは、
図1Bおよび
図1Cを参照して以下で詳細に説明する。
【0022】
本明細書で使用されるように、V
appは、エレクトロクロミックデバイス上の逆極性の2つのバスバーに印加される電位の差を意味する。以下に説明するように、個々のバスバーは、隔離した透明導電性層に電気的に接続される。透明導電性層の間には、エレクトロクロミックデバイス材料が挟まれる。個々の透明導電性層は、接続されたバスバーからの電位降下をバスバーから離れた場所に生じる。一般的に、バスバーからの距離が大きくなるほど、透明導電層内の電位降下が大きくなる。透明導電性層の局所の電位は、本明細書ではしばしばV
TCLとして参照される。示されるように、逆極性のバスバーは、典型的にはエレクトロクロミックデバイスの表面を横切って互いから横方向に隔離される。用語V
effは、エレクトロクロミックデバイス上の任意の特定の位置(デカルト空間におけるx、y座標)にある正の透明導電層と負の透明導電層との間の電位を指す。V
effが計測される箇所では、それらの2つの透明導電層は、z方向に(ECデバイス材料によって)隔離され、同じx、y座標を共有する。
【0023】
本開示の態様は、バスバーに印加される電圧が、エレクトロクロミックデバイスの表面全体の遷移を駆動するとともに、デバイスを損傷または劣化させないレベルにある制御装置および制御方法に関する。この印加電圧は、囲まれた範囲内にある実効電圧をエレクトロクロミックデバイスの表面の全ての場所に生成する。この範囲の上限は、デバイスが短期間または長期間のうちに性能に影響する損傷または劣化を受けるレベルよりも安全に低い電圧に関連付けられ得る。この範囲の下限は、エレクトロクロミックデバイスの光学的状態間の遷移が比較的迅速に起こる実効電圧である。バスバー間に印加される電圧のレベルは、囲まれた範囲内のV
effの最大値よりも大幅に大きい。
【0024】
図1Aは、平面構成を有するバスバーを備えるエレクトロクロミックライト100の上面図を示す。エレクトロクロミックライト100は、第1の導電性層110上に配置された第1のバスバー105と、第2の導電性層120上に配置された第2のバスバー115とを備える。エレクトロクロミックスタック(図示せず)は、第1の導電性層110と第2の導電性層120との間に挟まれる。図示のように、第1のバスバー105は、第1の導電性層110の片側を実質的に横切って延在し得る。第2のバスバー115は、第1のバスバー105が上に配置されたエレクトロクロミックライト100の側面と反対側の第2の導電性層120の片側を実質的に横切って延在し得る。いくつかのデバイスは、製造を複雑にするが、例えば全ての4つの端部に余分のバスバーを有し得る。平面構成されたバスバーを備えるバスバー構成の詳細な説明は、2012年4月20日に出願された米国特許出願第13/452,032号に見出され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0025】
図1Bは、例えば消色状態から着色状態にエレクトロクロミックライト100の遷移を駆動する第1の透明導電性層110内の局所の電圧と第2の透明導電性層120内の電圧のプロットを示すグラフである。プロット125は、第1の透明導電性層110内のV
TCLの局所の値を示す。図示のように、電圧は、シート抵抗および第1の導電性層110を通る電流によって、第1の導電性層110の左手側(例えば、第1のバスバー105が第1の導電性層110上に配置された場所および電圧が印加される場所)から第1の導電性層110の右手側に降下する。プロット130は、第2の導電性層120内の局所の電圧V
TCLも示す。図示のように、電圧は、第2の導電性層120のシート抵抗によって、第2の導電性層120の右手側(例えば、第2のバスバー115が第2の導電性層120上に配置された場所および電圧が印加される場所)から第2の導電性層120の左手側に増加する。この例のV
appの値は、電位プロット130の右端部と電位プロット125の左端部との間の電圧の差である。バスバー間の任意の場所のV
effの値は、関心対象の場所に対応するx軸上の位置の曲線130の値と曲線125の値の差である。
【0026】
図1Cは、エレクトロクロミックライト100の第1の導電性層110と第2の導電性層120との間のエレクトロクロミックデバイスを横切るV
effのプロットを示すグラフである。説明したように、実効電圧は、第1の導電性層110と第2の導電性層120との間の局所の電圧差である。より高い実効電圧を受けるエレクトロクロミックデバイスの領域は、より低い実効電圧を受ける領域よりも高速で光学的状態間を遷移する。図示のように、実効電圧は、エレクトロクロミックライト100の中心で最低であり、エレクトロクロミックライト100の両端部で最高である。デバイスを横切る電圧降下は、デバイスを通過する電流(エレクトロクロミックデバイス内の酸化還元反応を受けることができる層間の電流と酸化還元反応に関連するイオン電流の合計となる)による抵抗降下である。大きなエレクトロクロミック窓を横切る電圧降下は、窓の表示領域内に追加のバスバーを構成し、1つの大きな光学的窓を直列または並列で駆動される複数のより小さいエレクトロクロミック窓に事実上分割することにより、緩和することができる。しかしながら、この手法は、表示領域と表示領域内のバスバー(複数可)との間のコントラストに起因して美観上好ましくない。すなわち、表示領域内に邪魔となるバスバーを一切設けずにモノリシックのエレクトロクロミックデバイスを得ることによってはるかに見映えがよくなる。
【0027】
上述のように、窓サイズが増加するにつれて、バスバーに最も近い箇所(以下の説明ではデバイスの端部として参照される)とバスバーから最も離れた箇所(以下の説明ではデバイスの中心として参照される)との間のTCO層の抵抗が増加する。TCOを通過する固定電流の場合、TCOを横切る実効電圧降下が増加し、これによってデバイスの中心の実効電圧が縮小する。この影響は、典型的には窓面積が増加すると、窓の漏れ電流密度が一定に留まるが増加した面積によって全漏れ電流が増加するという事実によって悪化する。したがって、これらの両方の影響によって、エレクトロクロミック窓の中心の実効電圧が実質的に降下し、例えば直径が約30インチよりも大きいエレクトロクロミック窓に関しては性能の低下が観測され得る。性能の低下の一部は、デバイスの中心が適当な実効電圧に達するようにより高いV
appを使用することによって緩和されるが、この手法に伴う問題は、中心で適当な電圧に達するために必要となる窓の端部の典型的なより高い電圧が端部領域のエレクトロクロミックデバイスを劣化させる可能性があり、性能の低下につながる可能性があることである。
【0028】
典型的には、固体エレクトロクロミックデバイスに基づく窓に関する安全動作の範囲は、約0.5V〜4Vであり、またはより典型的には約1V〜約3V、例えば1.1V〜1.8Vである。これらは、V
effの局所の値である。一実施形態では、エレクトロクロミックデバイス制御装置または制御アルゴリズムは、V
effが常に3V未満である駆動プロファイルを提供し、別の実施形態では、制御装置は、V
effが常に2.5V未満であるようにV
effを制御し、別の実施形態では、制御装置は、V
effが常に1.8V未満であるようにV
effを制御する。当業者は、これらの範囲がデバイスの光学的状態間の両方の遷移(例えば、吸収デバイス内で消色(クリア)から彩色へ、および彩色から消色への遷移)に適用可能であることと、特定の遷移に関するV
effの値が異なり得ることと、を理解するであろう。記載された電圧値は、時間平均電圧を指す(平均時間は、小さい光学的応答に必要な時間規模であり、例えば数秒から数分である)。当業者は、この説明が固定電圧(固定DC)、固定極性(時間変化DC)または逆極性(DCバイアスを備えるAC、MF、RFパワー等)を含む駆動機構の様々な類型に適用可能であることも理解するであろう。
【0029】
エレクトロクロミック窓のさらなる複雑さは、窓を介して引き出される電流が経時的に固定されないことである。もしくは、一状態から他の状態への初期遷移中に、デバイスを通過する電流は光学的遷移が完了する終了状態よりも実質的に大きい(最大で30倍大きい)。デバイスの中心の貧弱な着色の問題は、中心のV
effが遷移期間の終了時であるものよりもさらに低いので、この初期遷移期間中にさらに悪化する。
【0030】
本明細書に記載のエレクトロクロミックデバイス制御装置および制御アルゴリズムは、上述の問題を克服する。上述のように、囲まれた範囲内にある実効電圧を印加電圧はエレクトロクロミックデバイスの表面の全ての場所に生成し、バスバー間に印加される電圧のレベルは、囲まれた範囲内のV
effの最大値よりも大幅に大きい。
【0031】
平面バスバーを備えたエレクトロクロミックデバイスの場合、平面バスバーを備えたデバイスを横切るV
effは、一般的に以下によって与えられることが示され、
[式1]
ΔV(0)=V
app−RJL
2/2
ΔV(L)=V
app−RJL
2/2 式1
ΔV(L/2)=V
app−3RJL
2/4
式中、
V
appは、エレクトロクロミック窓を駆動するためにバスバーに印加される電圧差であり、
ΔV(0)は、第1の透明導電層(以下の例では、TEC型TCO)に接続されたバスバーにおけるV
effであり、
ΔV(L)は、第2の透明導電層(以下の例では、ITO型TCO)に接続されたバスバーにおけるV
effであり、
ΔV(L/2)は、2つの平面バスバー間の中間であるデバイスの中心におけるV
effであり、
R=透明導電層シート抵抗、
J=瞬時局所電流密度、および
L=エレクトロクロミックデバイスのバスバー間の距離である。
【0032】
透明導電層は、同じでなくても、計算のために実質的に同様のシート抵抗を有するとみなされる。しかしながら、当業者は、たとえ透明導電層が同様でないシート抵抗を有していても、抵抗性電圧降下および局所実効電圧の該当する物理学は同様に適用されることを理解するであろう。
【0033】
上述のように、特定の実施形態は、平面バスバーを有するデバイス内の光学的遷移を駆動するための制御装置および制御アルゴリズムに関する。このようなデバイスでは、逆極性の実質的に線形のバスバーが矩形または他の多角形のエレクトロクロミックデバイスの両側に配置される。いくつかの実施形態では、非平面バスバーを備えたデバイスが使用され得る。そのようなデバイスは、例えばデバイスの頂点に配置された角度付けされたバスバーを使用することができる。このようなデバイスでは、バスバー有効隔離距離Lは、デバイスおよびバスバーの幾何学的形状に基づいて決定される。バスバーの幾何学的形状および隔離距離の考察は、2012年4月20日に出願された「Angled Bus Bar」と題する米国特許出願第13/452,032号に見出され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0034】
R、J、またはLが増加すると、デバイスを横切るV
effが減少し、したがって遷移中の、さらには最終の光学的状態のデバイス着色を遅延または減少させる。
図2に示されるように、バスバー距離が10インチから40インチに増加すると、TECおよびITO層(上側プロットの曲線)を横切る電圧降下が増加し、これによってV
eff(下側の曲線)がデバイス全体で降下する。
【0035】
したがって、従来の駆動アルゴリズムを使用すると、10インチおよび20インチのエレクトロクロミック窓は効果的に切り換えることができるが、30インチの窓は中心で限界性能を有することになり、40インチの窓は窓全体で良好な性能を示さないことになる。これは、より大きなサイズの窓へのエレクトロクロミック技術のスケーリングを制限する。
【0036】
再び式1を参照すると、窓を横切るV
effはV
appより少なくともRJL
2/2だけ低い。抵抗電圧降下が増加すると(窓サイズ、電流引き出し等の増加により)、損失の一部は、デバイスの端部のV
effを信頼性の劣化が起こる閾値未満に維持する値に限定してV
appを増加させることにより、無効にすることができることが見出された。言い換えれば、両方の透明導電層が抵抗降下を受けることと、降下は関連するバスバーからの距離とともに増加し、したがってV
TCLは、両方の透明導電性層に関するバスバーからの距離とともに減少し、結果的にV
effがエレクトロクロミック窓全体にわたって減少することと、が認識された。
【0037】
印加電圧が安全なV
effの上限超のレベルまで増加するとき、実際のV
effは印加電圧のこの高値に実際には決して近づかない。バスバー近くの場所では、バスバーに接触する取り付けられた透明導電性層の電圧は非常に高いが、同じ場所で、逆極性の透明導電性層の電圧は導電性層の表面にわたる抵抗降下によって印加電圧にかなり近くなる。本明細書に記載された駆動アルゴリズムは、これを考慮に入れる。言い換えれば、バスバーに印加される電圧は、従来考えられたよりも高くすることができる。バスバーに提供される高いV
appは、バスバーの近くに非常に高いV
effを提示すると想定され得る。しかしながら、窓のサイズおよび透明導電層内の抵抗降下を考慮するV
appを使用することにより、安全であるが、適切に高いV
effがエレクトロクロミックデバイスの表面全体にわたって生じる。バスバーに印加される適切なV
appは、小さいデバイスよりも大きいデバイスで大きくなる。これは、
図3および関連する説明においてより詳細に示されている。
【0038】
図3を参照すると、エレクトロクロミックデバイスはV
appを印加する制御機構を使用して駆動され、V
effは(
図2と比較して)1.2Vの閾値電圧超に確実に留まる。必要とされるV
appの増加は、約2.5Vから約4Vまで増加するV
TCLの最大値で見ることができる。しかしながら、これは、全てのデバイスに関して約2.4Vに留まるバスバー近くのV
effの増加につながらない。
【0039】
図4は、V
appが異なるサイズのデバイスに対して固定された従来の手法と、V
appが異なるサイズのデバイスに対して変化する新しい手法を比較するプロットを示す。デバイスサイズに対してV
appを調整することにより、全ての場合においてV
effが閾値電圧超ではあるが安全範囲内に維持されるので、デバイス劣化の危険性を増加せずに、大きなエレクトロクロミック窓の性能(切換速度)を改善することができる。窓サイズ、透明導電性層類型、Rs、デバイスを通る瞬時電流密度などの与えられた窓メトリクスに関して調整された駆動アルゴリズムは、実質的に大きなエレクトロクロミック窓がデバイスを劣化させることなく、他の方法では不可能である適当な切換速度で機能することを可能にする。
V
effおよびV
appパラメータ
【0040】
エレクトロクロミックデバイスの表面全体にわたって、V
effの範囲の上限および下限を制御することについて、さらに説明する。上述のように、V
effが非常に高いと、高い場所(複数可)のエレクトロクロミックデバイスを損傷または劣化させる。その損傷または劣化は、光学的切換範囲を縮小し得る不可逆的エレクトロクロミック反応、美観の劣化(ピンホールの出現、膜外観の局所的変化)、漏れ電流の増加、膜剥離等として現れ得る。多くのデバイスについて、V
effの最大値は、約4ボルトまたは約3ボルトまたは約2.5ボルトまたは約1.8ボルトである。いくつかの実施形態では、V
effの上限は、V
effの最大値が劣化を生じると予測される実際の値未満となるように緩衝範囲を含むように選択される。実際の値とV
effの最大値との間の差は、緩衝の大きさになる。特定の実施形態では、緩衝値は約0.2〜0.6ボルトである。
【0041】
実効電圧の範囲の下限は、エレクトロクロミックデバイスの光学的状態間の許容可能、かつ有効な遷移を提供するように選択されるべきである。この遷移は、電圧を印加後に遷移が起こる速度、ならびにカーテニング(エレクトロクロミックデバイスの表面を横切る不均一な着色)などの遷移に関連する他の効果の点において特徴付けることができる。一例として、V
effの最小値は、約45分以下または約10分以下で、デバイスの表面にわたって完全な光学的遷移(例えば、完全な消色から完全な着色)を達成するように選択され得る。多くのデバイスにおいて、V
effの最大値は、約0.5ボルトまたは約0.7ボルトまたは約1ボルトまたは約1.2ボルトである。
【0042】
3つ以上の状態を有するデバイスについて、V
effの目標範囲は、典型的にはマルチステートエレクトロクロミックデバイスの中間状態を達成して維持することに影響しない。中間状態は、端部状態間の電圧で駆動され、したがってV
effは常に安全範囲内に維持される。
【0043】
上述のように、大きなエレクトロクロミックデバイスでは、V
appの値はV
effの最大許容値よりも大きくなり得る。したがって、いくつかの実施形態では、V
appはV
effの最大値よりも(任意の量だけ)大きい。しかしながら、いくつかの実装形態では、V
appとV
effの最大値との間の差は少なくとも定められた大きさを有する。例えば、その差は、約0.5ボルトまたは約1ボルト、または約1.5ボルト、または約2ボルトであり得る。V
appの値とV
effの最大値との間の差は、デバイスのバスバー間の隔離距離と、デバイスの透明導電性層のシート抵抗および漏れ電流などの可能な他のパラメータと、によって、部分的に決定されることを理解されたい。一例として、デバイスの漏れ電流が非常に低い場合、V
effとV
appとの間の差は、そうでない場合にあり得るよりも小さくてもよい。
【0044】
上述のように、開示された制御アルゴリズムは、例えば大きなエレクトロクロミック窓などの大きな寸法を有するデバイスで特に有用である。技術的には、サイズはバスバー間の有効隔離距離Lによって決定される。いくつかの実施形態では、デバイスは少なくとも約30インチ、または少なくとも約40インチ、または少なくとも約50インチまたは少なくとも約60インチのLの値を有する。隔離距離は、遷移を駆動するためにV
appの適当に大きな値を使用するために必要性に影響する唯一のパラメータではない。他のパラメータは、透明導電性層のシート抵抗および光学的切換中のデバイスの電流密度を含む。いくつかの実施形態では、これらおよび/または他のパラメータの組合せを使用してV
appの大きな値を印加する時を決定する。パラメータは相互運用され、大きな印加電圧を必要とする透明導電性層の表面を横切る、十分に大きな抵抗性電圧降下が存在するか否かを集合的に示す。
【0045】
特定の実施形態では、パラメータの組合せ(例えば、無次元数)を使用して適当な動作範囲を決定することができる。例えば、電圧損失パラメータ(V
loss)は、典型的な制御アルゴリズムが機能し得ない、かつ開示された手法が処理に好適であり得る条件を定義するために使用することができる。特定の実施形態では、V
lossパラメータは、RJL
2(Lはバスバー間の隔離距離、Rは透明導電性層のシート抵抗)として定義される。いくつかの実装形態では、本明細書で説明された手法は、V
lossが約3Vよりも大きいとき、または特に約2Vよりも大きいとき、または特に約1Vよりも大きいときに、最も有用である。
遷移中のV
appプロファイル。
【0046】
透明導電性層の表面を横切る抵抗性電圧降下に関連する電流は2つの成分を有する。それは、光学的遷移を駆動するために使用されるイオン電流と、電解質またはイオン伝導層を通る寄生電流と、を含む。寄生電流は、印加電圧の与えられた値に対して比較的一定であるべきである。それは、漏れ電流としても参照され得る。イオン電流は、光学的遷移を駆動するためにエレクトロクロミック層と対向電極層との間を移動するリチウムイオンに起因する。与えられた印加電圧について、イオン電流は遷移中に変化を受けることになる。任意のV
appの印加の前、イオン電流は小さい、または存在しない。V
appを印加すると、イオン電流が成長することができ、印加電圧が一定に保持された後でも成長し続けることができる。しかしながら、最終的に、全ての利用可能なイオンが光学的遷移中に電極間を移動すると、イオン電流はピークに達して降下する。光学的遷移が完了した後、漏れ電流(電解質を通る電流)だけが継続する。漏れ電流の値は、印加電圧の関数である実効電圧の関数である。以下に詳細に説明するように、光学的遷移が完了した後に印加電圧を変調することにより、この制御技術は、漏れ電流の量およびV
effの値を縮小する。
【0047】
いくつかの実施形態では、光学的遷移を駆動するための制御技術は、光学的遷移の過程全体の間、最大V
effを特定のレベル(例えば、2.5V)未満に維持する可変V
appを使用するように設計される。特定の実施形態では、V
appは、エレクトロクロミックデバイスの一状態から別の状態への遷移中の時間にわたって変化する。V
appの変化は、少なくとも部分的にV
effの関数として決定される。特定の実施形態では、V
appは、デバイス機能を劣化させないように、許容可能なV
effを維持するように遷移の時間にわたって調整される。
【0048】
光学的遷移中にV
appを調整しないと、イオン電流が遷移の過程で減衰するにつれて、V
effは非常に大きく成長し得る。V
effを安全レベルに維持するために、V
appは、デバイス電流が大きな漏れ電流のときに減少され得る。特定の実施形態では、V
appの調整は、以下で説明するように駆動電圧プロファイルの「ランプ/ホールド」部分によって達成される。
【0049】
特定の実施形態では、V
appは光学的遷移中の瞬時電流引込み(J)に基づいて選択され、調整される。最初は、その遷移中に、V
appはより大きな電圧引込みを考慮して高くなっている。
図5は、従来の駆動アルゴリズムを使用する固定窓サイズ(40インチ)のためのV
effに関する電流引込みの影響を示す。この例では、駆動プロファイルは、電流引込みが実質的に長い切換時間をもたらす電流引込みが高い(42μA/cm
2)のときの初期切換中に、非常に低いV
effをもたらす中間電流引込みシナリオ(25μA/cm
2)を説明する。さらに、遷移が完了して窓が低電流引込み構成(5μA/cm
2)に達した後に、V
effは遷移中よりもずっと高くなる(3.64V)。これは安全動作の電圧閾値を超えるので、これは長期的信頼性リスクとなり得る。
【0050】
図6は、瞬時電流引込みを考慮する特定の電圧制御技術を図解する。図示の実施形態では、低電流引込みおよび高電流引込み条件は、必要な電圧窓内に確実にある。高電流引込み条件についても、デバイスの大部分は、このデバイスの切換速度を改善する電圧閾値の上にある。駆動プロファイルは、電圧に関するフィードバックループを要求するよりも、瞬時電圧を所望の設定点に近くなることを可能にする電圧ランプレートを選択することにより、単純化され得る。
【0051】
図7は、エレクトロクロミックデバイスの光学的状態遷移サイクル(着色に続く消色)を生じさせる単純な電圧制御アルゴリズムを使用する、エレクトロクロミックデバイスのための完全な電流プロファイル、および電圧プロファイルを示す。グラフでは、全電流密度(I)は時間の関数として表される。上述のように、全電流密度は、エレクトロクロミック遷移に関連するイオン電流密度、および電気化学的に活性である電極間の漏れ電流の組合せである。多くの異なる類型のエレクトロクロミックデバイスは、示された電流プロファイルを有し得る。一例では、酸化タングステンなどの陰極エレクトロクロミック材料は、対向電極のニッケルタングステン酸化物などの陽極エレクトロクロミック材料と組み合わせて使用される。このようなデバイスでは、負電流はデバイスの着色を示す。一例では、リチウムイオンがニッケルタングステン酸化物陽極着色エレクトロクロミック電極から酸化タングステン陰極着色エレクトロクロミック電極に流れる。それに応じて、電子は正に帯電した流入するリチウムイオンを補償するために、酸化タングステン電極に流入する。したがって、電圧および電流が負の値を有するように示される。
【0052】
示されたプロファイルは、電圧を設定レベルまでランピングアップ後、その電圧を保持して光学的状態を維持することの結果である。電流ピーク701は、光学的状態の変化、すなわち着色および消色に関連付けられる。特に、電流ピークは、デバイスを着色または消色するために必要なイオン電荷の供給を表す。数学的には、ピークの下の斜線領域は、デバイスを着色または消色するために必要な全電荷を表す。初期電流スパイク後の曲線の部分(部分703)は、デバイスが新しい光学的状態にあるときの漏れ電流を表す。
【0053】
図において、電圧プロファイル705は、電流曲線に重ねられる。電圧プロファイルは、負のランプ(707)、負のホールド(709)、正のランプ(711)および正のホールド(713)のシーケンスに従う。電圧は、最大の大きさに達した後にデバイスが所定の光学的状態に留まる時間の長さの間、一定に留まることに注意されたい。電圧ランプ707はデバイスを新しい着色状態に駆動し、電圧ホールド709は、電圧ランプ711が着色状態から消色状態へ、遷移を反対方向に駆動するまでデバイスを着色状態に維持する。いくつかの切換アルゴリズムでは、電流キャップが課される。すなわち、電流はデバイスを損傷することを防ぐために所定のレベルを超えることを許可されない。着色速度は、印加電圧だけではなく、温度および電圧ランピングレートの関数でもある。
【0054】
図8は、特定の実施形態による電圧制御プロファイルを説明する。図示の実施形態では、電圧制御プロファイルは、消色状態から着色状態へ(または中間状態へ)の遷移を駆動するために使用される。エレクトロクロミックデバイスを着色状態から消色状態へ(または濃い着色状態から薄い着色状態へ)逆方向に駆動するために、類似しているが反転したプロファイルが使用される。いくつかの実施形態では、着色から消色へ移行する電圧制御プロファイルは、
図8に示されたものの鏡像である。
【0055】
図8に示された電圧値は、印加電圧(V
app)値を表す。印加電圧プロファイルは、点線ラインによって示される。対照的に、デバイスの電流密度は、実線によって示される。示されたプロファイルでは、V
appは、遷移を開始するランプ/駆動成分803、継続して遷移を駆動するV
drive成分813、ランプ/ホールド成分815、およびV
hold成分817の4つの成分を含む。ランプ成分は、V
appの変化として実装され、V
drive成分およびV
hold成分は、一定のまたは実質的に一定のV
app大きさを提供する。
【0056】
ランプ/駆動成分は、ランプレート(増加する大きさ)およびV
driveの大きさによって特徴付けられる。印加電圧の大きさがV
driveに達すると、ランプ/駆動成分が完了する。V
drive成分は、V
driveの値ならびにV
driveの期間によって特徴付けられる。上述のように、V
driveの大きさは、エレクトロクロミックデバイスの表面全体にわたって安全であるが有効である範囲でV
effを維持するように選択され得る。
【0057】
ランプ/ホールド成分は、電圧ランプレート(減少する大きさ)およびV
holdの値(または任意でV
driveとV
holdとの間の差)によって特徴付けられる。V
appは、V
holdの値に達するまで、ランプレートに従って降下する。V
hold成分は、V
holdの大きさおよびV
holdの期間によって特徴付けられる。実際に、V
holdの期間は、典型的にはデバイスが着色状態(または逆に消色状態)に保持される時間の長さによって管理される。ランプ/駆動成分、V
drive成分およびランプ/ホールド成分と異なり、V
hold成分は、デバイスの光学的遷移の物理学と無関係である任意の長さを有する。
【0058】
エレクトロクロミックデバイスの個々の類型は、光学的遷移を駆動するための電圧プロファイルの独自の特徴的成分を有し得る。例えば、比較的大きなデバイスおよび/またはより抵抗性の導電性層を備えたデバイスは、成分を駆動するためにV
driveのより高い値およびランプのより高いランプレートを必要とすることになる。大型のデバイスは、さらにV
holdの高い値を必要とすることもある。2012年4月17日に出願され、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第13/449,251号は、条件の広範囲にわたって光学的遷移を駆動するための制御装置および関連のアルゴリズムを開示している。そこで説明されているように、印加電圧プロファイルの個々の成分(本明細書では、ランプ/駆動、V
drive、ランプ/ホールド、およびV
hold)は、現在の温度、透過率の現在のレベルなどの実時間の状態に対処するように独立して制御することができる。いくつかの実施形態では、印加電圧プロファイルの個々の要素の値は、特定のエレクトロクロミックデバイス(独自のバスバー隔離、抵抗率等を有する)のために設定され、現在の状態に基づいて変わる。言い換えれば、そのような実施形態では、電圧プロファイルは、温度、電流密度などのフィードバックを考慮しない。
【0059】
示されるように、
図8の電圧遷移プロファイルに示される全ての電圧値は、上述したV
appV
appの値に対応する。それらは、上述したV
effの値に対応しない。言い換えれば、
図8に示された電圧値は、エレクトロクロミックデバイス上の逆極性のバスバー間の電圧差を表す。
【0060】
特定の実施形態では、電圧プロファイルのランプ/駆動成分は、エレクトロクロミックと対向電極との間に流れるイオン電流を安全にかつ迅速に誘導するように選択される。
図8に示されるように、デバイス内の電流は、プロファイルのランプ/駆動部分が終了してV
drive部分が開始するまで、ランプのプロファイルに従って電圧成分を駆動する。
図8の電流成分801を参照のこと。電流および電圧の安全レベルは、経験的にまたは他のフィードバックに基づいて決定され得る。2011年3月16日に出願されて2012年8月28日に発行され、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,254,013号は、エレクトロクロミックデバイス遷移中に安全電流レベルを維持するためのアルゴリズムの例を提示する。
【0061】
特定の実施形態では、V
driveの値は、上述した考察に基づいて選択される。特に、選択によって、エレクトロクロミックデバイスの表面全体にわたるV
effの値が大きなエレクトロクロミックデバイスを効果的に、かつ安全に遷移させる範囲内に留まる。V
driveの期間は、様々な考察に基づいて選択され得る。それらのうちの1つは、駆動電位がデバイスの実質的な着色を生じさせるために十分な期間にわたって保持されることを保証する。この目的のために、V
driveの期間は、V
driveが適所に留まる時間の長さの関数としてデバイスの光学的密度を観察することにより、経験的に決定され得る。いくつかの実施形態では、V
driveの期間は特定の期間に設定される。別の実施形態では、V
driveの期間は、通過するイオン電荷の所望の量に対応して設定される。示されるように、電流はV
drive中にランプダウンする。電流セグメント807を参照のこと。
【0062】
別の考慮事項は、光学的遷移中に陽極着色電極から陰極着色電極(または対向電極)への移動を完了する利用可能なリチウムイオンの結果として、イオン電流が減衰するようなデバイス内の電流密度の減少である。遷移が完了すると、デバイスを横切って流れる電流のみがイオン伝導層を通過する漏れ電流である。この結果、デバイスの表面を横切る電位の抵抗降下が減少し、V
effの局所の値が増加する。V
effの増加した値は、印加電圧を減少させないと、デバイスを損傷または劣化させる可能性がある。したがって、V
driveの期間の決定における別の考慮事項は、漏れ電流に関連するV
effのレベルを減少させることを目標とする。印加電圧をV
driveからV
holdに降下させることにより、デバイスの表面でV
effが減少するだけでなく、漏れ電流も同様に減少する。
図8に示されるように、デバイス電流はランプ/ホールド成分にわたるセグメント805で遷移する。電流は、V
hold中に安定した漏れ電流809に落ち着く。
エレクトロクロミックデバイスと制御装置
【0063】
図9は、2つの窓ガラスまたはライト216を含むIGU102の実施形態の断面等角投影図を示す。様々な実施形態において、IGU102は、1つ、2つ、またはそれ以上の実質的に透明な(例えば、印加電圧がない)ライト216ならびにライト216を支持するフレーム218を備えることができる。例えば、
図9に示されるIGU102は、2重窓として構成される。1つ以上のライト216自体は、2層、3層、またはそれ以上の層もしくはライト(例えば、自動車のフロントガラスに類似する飛散防止ガラス)の積層構造であり得る。IGU102では、少なくとも1つのライト216は、例えば外側のライト216の内側の表面222などの内側の表面222または外側の表面224の少なくとも1つに配置されたエレクトロクロミックデバイスまたはスタック220を備える。
【0064】
多重窓ガラス構成では、ライト216の個々の隣接するセットは、それらの間に配置された内側空間226を有し得る。全般的に、個々のライト216およびIGU102は、全体として矩形であり、直方体を形成する。しかしながら、他の実施形態では、他の形状(例えば、円形、楕円形、三角形、曲線状、凸状、凹状)が望ましい場合もある。いくつかの実施形態では、ライト116間の空間226は空気が排気される。いくつかの実施形態では、IGU102は密閉される。さらに、空間226は、例えばアルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、またはキセノン(Xn)などの1つ以上のガスで(適当な圧力まで)充填され得る。空間226をAr、Kr、またはXnなどのガスで充填することにより、それらのガスが低い熱伝導率を有するのでIGU102を介する伝導性熱伝達を縮小することができる。後者の2つのガスは、重量を増加させるので改善された防音性を付与することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、フレーム218は1つ以上の部品から構築される。例えば、フレーム218は、ビニル、PVC、アルミニウム(Al)、スチール、またはファイバーグラスなどの1つ以上の材料から構築され得る。フレーム218は、ライト216を隔離するために、かつライト216間の空間226を密閉するためにフレーム218と併せて機能する1つ以上の発泡体または他の材料部品も備え、または保持し得る。例えば、典型的なIGU実装形態では、スペーサーが隣接するライト216間に位置し、間に堆積させることができる接着剤シーラントと併せて窓ガラスとの気密シールを形成する。これは1次シールと呼ばれ、その周りには典型的には追加の接着剤シーラントからなる2次シールが作成され得る。いくつかの実施形態では、フレーム218は、IGU構築物を支持する別箇の構造であり得る。
【0066】
個々のライト216は、実質的に透明または半透明の基板228を含む。一般的に、基板228は、第1(例えば、内側)の表面222および第1の表面222と反対側の第2(例えば、外側)の表面224を有する。いくつかの実施形態では、基板228はガラス基板であり得る。例えば、基板228は、例えば約75%のシリカ(SiO
2)とNa
2O、CaOおよびいくつかの微量な添加物からなるソーダライムガラスまたはフロートガラスなどの従来のシリコン酸化物(SO
x)に基づくガラス基板であり得る。しかしながら、適当な光学的、電気的、熱的、および機械的特性を有する任意の材料を基板228として使用することができる。このような基板は、さらに例えば、他のガラス材料、プラスチックおよび熱可塑性プラスチック(例えば、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリスチレン、ポリカーボネート、アリルジグリコールカーボネート、SAN(スチレンアクリロニトリル共重合体)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリエステル、ポリアミド)、またはミラー材料を含むことができる。基板が例えばガラスから作られる場合、基板228は、例えば焼き戻し、加熱、または化学的な強化によって強化され得る。他の実装形態では、基板228は、さらには強化されず、例えば基板は焼き戻しされない。
【0067】
いくつかの実施形態では、基板228は住宅用または商用の窓用途のサイズの窓ガラスである。このような窓ガラスのサイズは、住宅または商業企業の特定の要求に依存して広く変化し得る。いくつかの実施形態では、基板228は建築用ガラスから形成することができる。建築用ガラスは、典型的には商用建物で使用され、さらに住宅用建物で使用することもでき、典型的には、必ずしも必要ではないが、室内環境を室外環境から隔離する。特定の実施形態では、適当な建築用ガラス基板は、少なくとも約20インチ×約20インチであり、さらに大きくてもよく、例えば約80インチ×約120インチであり、またはさらに大きくてもよい。建築用ガラスは、典型的には少なくとも約2ミリメートル(mm)厚みであり、6mm以上の厚みでもよい。もちろん、エレクトロクロミックデバイス220は、それぞれの長さ、幅または厚み寸法の何れかまたは全てを含めて、建築用ガラスよりも小さいまたは大きい基板228に対して拡大縮小可能であり得る。いくつかの実施形態では、基板228は、約1mm〜約10mmの範囲内の厚みを有する。いくつかの実施形態では、基板228は、NewYork、CorningのCorning社からそれぞれ市販されているGorilla Glass(登録商標)またはWillow(商標)などの非常に薄くて可撓性を有することができ、これらのガラスは、1mm厚み未満であり、0.3mm厚みの薄さであり得る。
【0068】
エレクトロクロミックデバイス220は、例えば外側の窓ガラス216(外側の環境に隣接する窓ガラス)の基板228の内側の表面222の上に配置される。IGU102がより大きな量の直射日光(例えば、エレクトロクロミックデバイス220の表面に直角)を受け取る冷涼状態または用途などのいくつかの他の実施形態では、エレクトロクロミックデバイス220が例えば内側環境に隣接する内側の窓ガラスの内側の表面(空間226に接する表面)の上に配置されることは好都合であり得る。いくつかの実施形態では、エレクトロクロミックデバイス220は、第1の導電層(CL)230(多くの場合、透明)、エレクトロクロミック層(EC)232、イオン伝導層(IC)234、対向電極層(CE)236、および第2の導電層(CL)238(多くの場合、透明)を含む。さらに、層230、232、234、236、および238は、また集合的にエレクトロクロミックスタック220として参照される。
【0069】
電源240は、電位(V
app)をデバイスに印加し、エレクトロクロミックスタック220の厚みにわたってV
effを生成し、エレクトロクロミックデバイス220の、例えば、消色または明状態(例えば、透明、半透光性、または半透明状態)から着色または暗状態(例えば、彩色、低透明、または低半透明状態)への遷移を駆動するように動作可能である。いくつかの他の実施形態では、層230、232、234、236、および238の順番は、基板238に対して逆にでき、またはそれ以外に並べ替え、もしくは再配列することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、第1の導電性層230および第2の導電性層238の一方または両方は、無機の固体材料から形成される。例えば、第1の導電性層230、ならびに第2の導電性層238は、適当な材料の中でも導電性酸化物、薄い金属被覆、導電性金属窒化物、および複合導体から形成され得る。いくつかの実施形態では、導電性層230と導電性層238は、少なくともエレクトロクロミック層232によってエレクトロクロミズムが示される波長範囲で実質的に透明である。透明導電性酸化物は、金属酸化物と、1つ以上の金属がドープされた金属酸化物とを含む。例えば、第1の導電性層230または第2の導電性層238として使用に適する金属酸化物およびドープ金属酸化物は、とりわけ酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO)、ドープインジウム酸化物、酸化錫、ドープ酸化錫、酸化亜鉛、アルミニウム亜鉛酸化物、ドープ酸化亜鉛、酸化ルテニウム、ドープ酸化ルテニウムを含み得る。上述のように、第1の導電性層230および第2の導電性層238は、時に「透明導電性酸化物」(TCO)層として称される。
【0071】
いくつかの実施形態では、ガラス基板などの市販の基板は、購入時に既に透明導電性層コーティングを含む。いくつかの実施形態では、そのような製品は、基板238および導電性層230の両方に一括して使用され得る。そのようなガラス基板の例は、Ohio、ToledoのPilkingtonによる商標TEC Glass(商標)ならびにPennsylvania、PittsburghのPPGインダストリーズによるSUNGATE(商標)300およびSUNGATE(商標)500として販売されている導電性層被覆ガラスを含む。具体的には、例えば、TEC Glass(商標)はフッ素化酸化錫導電性層で被覆されたガラスである。
【0072】
いくつかの実施形態では、第1の導電性層230または第2の導電性層238は、それぞれ例えばスパッタリングを含む物理的気相堆積工程によって堆積され得る。いくつかの実施形態では、第1の導電性層230および第2の導電性層238は、それぞれ約0.01μm〜約1μmの範囲の厚みを有し得る。いくつかの実施形態では、一般的に第1の導電性層230および第2の導電性層238の厚み、ならびに以下に説明する任意のまたは全ての他の層の厚みが、与えられた層に対して個別に均一であるのが望ましい、すなわち、与えられた層の厚みが均一であり、その層の表面は、滑らかであり、実質的に欠陥または他のイオントラップを含まない。
【0073】
第1の導電性層230および第2の導電性層238の主要な機能は、電圧源または電流源などの電源240が提供する電位をエレクトロクロミックスタック220の表面全体にわたってスタックの外側表面領域からスタックの内側表面領域へ拡散することである。上述のように、エレクトロクロミックデバイスに印加される電圧は、第1の導電性層230および第2の導電性層238のシート抵抗の結果として外側領域から内側領域へ多少の抵抗性電位降下を受ける。図示の実施形態では、バスバー242、244は、導電性層230に接触するバスバー242および導電性層238に接触するバスバー244として設けられ、電圧源または電流源240と導電性層230、238との間に電気的接続を提供する。例えば、バスバー242は電源240の第1の(例えば、正の)端子246に電気的に結合でき、バスバー244は電源240の第2の(例えば、負の)端子248に電気的に結合できる。
【0074】
いくつかの実施形態では、IGU102は、プラグイン構成要素250を含む。いくつかの実施形態では、プラグイン構成要素250は、例えば1つ以上のワイヤーまたは他の電気的接続、構成要素またはデバイスを介して、電源端子246に電気的に結合される第1の電気的入力252(例えば、ピン、ソケット、または他の電気的コネクタまたは導体)を含む。同様に、プラグイン構成要素250は、例えば1つ以上のワイヤーまたは他の電気的接続、構成要素またはデバイスを介して、電源端子248に電気的に結合する第2の電気的入力254を含む。いくつかの実施形態では、第1の電気的入力252は、バスバー242に電気的に結合され、そこから第1の導電性層230に結合され得る、一方第2の電気的入力254は、バスバー244に結合され、そこから第2の導電性層238に結合され得る。導電性層230,238は、他の従来の手段によって、ならびに窓制御装置に関して以下に説明される他の手段によって、電源240に接続することもできる。例えば、
図10を参照して後述するように、第1の電気的入力252は、第1の電源線に接続でき、一方、第2の電気的入力254は、第2の電源線に接続できる。さらに、いくつかの実施形態では、第3の電気的入力256は、デバイス、システム、または建物の接地に結合できる。さらに、いくつかの実施形態では、第4および第5の電気的入力/出力258、260は、それぞれ例えば、窓制御装置またはマイクロコントローラとネットワーク制御装置との間の通信のために使用され得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、エレクトロクロミック層232は、第1の導電性層230上に堆積される、もしくは形成される。いくつかの実施形態では、エレクトロクロミック層232は、無機の固体材料から形成される。様々な実施形態では、エレクトロクロミック層232は、電気化学的陰極材料または電気化学的陽極材料を含む複数のエレクトロクロミック材料を含み得る、または形成され得る。例えば、エレクトロクロミック層232として使用に適する金属酸化物は、材料の中でも酸化タングステン(WO
3)、酸化モリブデン(MoO
3)、酸化ニオブ(Nb
2O
5)、酸化チタン(TiO
2)、酸化銅(CuO)、酸化イリジウム(Ir
2O
3)、酸化クロム(Cr
2O
3)、酸化マグネシウム(Mn
2O
3)、酸化バナジウム(V
2O
5)、酸化ニッケル(Ni
2O
3)、および酸化コバルト(Co
2O
3)を含み得る。いくつかの実施形態では、エレクトロクロミック層232は、約0.05μm〜約1μmの範囲の厚みを有し得る。
【0076】
動作時、第1の導電性層230および第2の導電性層238によってエレクトロクロミック層232の厚みを横切って発生される電圧に応じて、エレクトロクロミック層232は、対向電極層236に対してイオンを転送または交換してエレクトロクロミック層232内に所望の光学的遷移を生じさせ、いくつかの実施形態では、さらに対向電極層236内に光学的遷移を生じさせる。いくつかの実施形態では、適当なエレクトロクロミック材料および対向電極材料の選択は、関連する光学的遷移を決定付ける。
【0077】
いくつかの実施形態では、対向電極層236は、無機の固体材料から形成される。対向電極層236は、一般的にエレクトロクロミックデバイス220が、例えば透明状態にあるときに、イオンの容器として機能できる複数の材料または材料層のうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、対向電極層236は、エレクトロクロミック層232と逆極性の第2のエレクトロクロミック層である。例えば、エレクトロクロミック層232が電気化学的陰極材料から形成されるとき、対向電極層236は、電気化学的陽極材料から形成され得る。対向電極層236に適する材料の例は、酸化ニッケル(NiO)、ニッケルタングステン酸化物(NiWO)、ニッケルバナジウム酸化物、ニッケルクロム酸化物、ニッケルアルミニウム酸化物、ニッケルマンガン酸化物、ニッケルマグネシウム酸化物、酸化クロム(Cr
2O
3)、酸化マンガン(MnO
2)、およびプルシアンブルーを含む。いくつかの実施形態では、対向電極層236は、約0.05μm〜約1μmの範囲の厚みを有し得る。
【0078】
例えば、エレクトロクロミックスタック220の厚みを横切る適当な電位の印加によって開始されたエレクトロクロミック遷移の間、対向電極236は、保持するイオンの全部または一部をエレクトロクロミック層232に転送し、エレクトロクロミック層232内に光学的遷移を生じさせる。いくつかの実施形態において、NiWOから形成された対向電極層236の場合の例では、対向電極層236も、同様にエレクトロクロミック層232へ転送したイオンの損失によって光学的に遷移する。電荷がNiWOから作られた対向電極層236から除去されると(例えば、イオンは対向電極236からエレクトロクロミック層232に輸送される)、対向電極層236は、逆方向(例えば、透明状態から暗色状態に)に遷移する。
【0079】
いくつかの実施形態では、エレクトロクロミックデバイス220が光学的状態間で遷移するときに、イオン伝導層234は、イオンが輸送される(例えば、電解質の方法で)媒体として機能する。いくつかの実施形態では、イオン伝導層234は、エレクトロクロミック層232および対向電極層236の関連するイオンに対して高度に導電性であるが、同時に十分に低い電子伝導性を有しており、通常動作時にごくわずかな電子移動が生じる。高いイオン伝導度を有する薄いイオン伝導層234は、高速イオン伝導を可能にするので、高性能エレクトロクロミックデバイス220の高速切換を可能にする。漏れ電流は、デバイス動作中に層234を通過する。いくつかの実施形態では、イオン伝導層234は、約0.01μm〜約1μmの範囲の厚みを有し得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、イオン伝導層234は、無機の固体である。例えば、イオン伝導層234は、シリケート、酸化ケイ素、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化ニオブ、およびホウ酸塩のうちの1つ以上から形成することができる。酸化シリコンは、シリコンアルミニウム酸化物を含む。これらの物質は、またリチウムを含む様々なドーパントでドープすることができる。リチウムドープ酸化シリコンは、リチウムシリコンアルミニウム酸化物を含む。
【0081】
いくつかの他の実施形態では、エレクトロクロミック層232および対向電極層236は、イオン伝導層を別々に堆積させることなく、互いに隣接して、時には直接に接触して形成される。例えば、いくつかの実施形態では、異なるイオン伝導層234ではなく第1の導電性電極層と第2の導電性電極層との間に界面領域を有するエレクトロクロミックデバイスを利用することができる。そのようなデバイス、およびそれらの製造方法は、それぞれが2010年4月30日に出願された米国特許出願第12/772,055号および第12/772,075号と、それぞれが2010年6月11日に出願された米国特許出願第12/814,277号および第12/814,279号と、に記載され、それらの全ての4つがELECTROCHROMIC DEVICESと題され、発明者としての名前がZhongchun Wangおよび他である。それらの4つの出願のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0082】
いくつかの実施形態では、エレクトロクロミックデバイス220は、さらに1つ以上の受動層などの1つ以上の追加の層(図示せず)を含むことができる。例えば、特定の光学的特性を改善するために使用される受動層をエレクトロクロミックデバイス220内または上に含むことができる。さらに耐湿性または耐擦傷性を提供するための受動層もエレクトロクロミックデバイス220内に含むことができる。例えば、導電性層230および238は、反射防止または保護酸化物もしくは窒化物層で処理することができる。他の受動層は、エレクトロクロミックデバイス220を密封するために働くことができる。
【0083】
さらに、いくつかの実施形態では、エレクトロクロミックスタック220の1つ以上の層は、若干の有機材料を含むことができる。さらに、または代わりに、いくつかの実施形態では、エレクトロクロミックスタック220内の1つ以上の層は、1つ以上の層内に若干の液体を含むことができる。さらに、または代わりに、いくつかの実施形態では、ゾル−ゲル法または化学的気相堆積を使用する特定の工程などの液体成分を使用する工程によって堆積され得る、もしくは形成され得る。
【0084】
さらに、消色または透明状態と着色または不透明状態との間の遷移は、実装され得る光学的またはエレクトロクロミック遷移の多くの例のうちの一例である。本明細書でそれ以外に指定(前述の説明を含めて)されない限り、消色から不透明への遷移(または両者間の中間状態との間の)を参照するときはいつでも、記載された対応するデバイスまたは工程は、他の光学的状態の遷移、例えば部分透過(%T)から%Tへの遷移などの中間状態遷移、非反射性から反射性への遷移(または両者間の中間状態との間の)、消色から着色への遷移(または両者間の中間状態との間の)、および色から色への遷移(または両者間の中間状態との間の)を包含する。さらに、「消色」という用語は、例えば無着色、透明または半透明などの光学的中立状態を指し得る。さらに、本明細書で特に指定しない限り、エレクトロクロミック遷移の「色」は、任意の特定の波長または波長範囲に限定されない。
【0085】
一般的に、エレクトロクロミック層232内のエレクトロクロミック材料の着色または他の光学的遷移は、材料内への可逆的イオン挿入(例えば、インターカレーション)および電荷平衡電子の対応する注入によって引き起こされる。典型的には、光学的遷移に寄与するイオンの一部は、エレクトロクロミック材料内に不可逆的に結合する。不可逆的に結合するイオンの一部または全部は、材料内の「ブラインドチャージ」を補償するために使用することができる。いくつかの実施形態では、適当なイオンは、リチウムイオン(Li+)および水素イオン(H+)(すなわち、プロトン)を含む。しかしながら、いくつかの他の実施形態では、他のイオンが好適であり得る。例えば、酸化タングステン(WO
3−y(0<y≦約0.3))内へのリチウムイオンのインターカレーションは、酸化タングステンを透明(例えば、消色)状態から青色(例えば、着色)状態へ変化させる。
【0086】
本明細書に記載の特定の実施形態では、エレクトロクロミックデバイス220は、透明状態と不透明または着色状態との間を逆にサイクルする。いくつかの実施形態では、デバイスが透明状態にあるとき、エレクトロクロミックスタック220に電位が印加されていてスタック内の利用可能なイオンが対向電極層236内に主に存在する。エレクトロクロミックスタック220上の電位の大きさが縮小されると、またはその極性が反転されると、イオンはイオン伝導層234を横切ってエレクトロクロミック層232に戻され、エレクトロクロミック材料を不透明、着色、または暗状態にする。特定の実施形態では、層232および層236は相補着色層であり、すなわち、例えば、イオンが対向電極層内に輸送されるとそれは着色されない。同様に、イオンがエレクトロクロミック層の外に転送されると、または転送された後は、それは着色されない。しかし、極性が切り換わると、または電位が縮小すると、しかしながら、イオンが対向電極層からエレクトロクロミック層内に転送され、対向電極およびエレクトロクロミック層の両方が着色する。
【0087】
いくつかの他の実施形態では、デバイスが不透明状態にあるとき、エレクトロクロミックスタック220に電位が印加されていてスタック内の利用可能なイオンが主に対向電極層236内に存在する。そのような実施形態では、エレクトロクロミックスタック220上の電位の大きさが縮小されると、またはその極性が反転されると、イオンはイオン伝導層234を横切ってエレクトロクロミック層232に戻され、エレクトロクロミック材料を透明または明状態へ遷移させる。これらの層は、相補的着色であってもよい。
【0088】
光学的遷移駆動ロジックは、多くの異なる制御装置構成で実装され、他の制御ロジックに結合され得る。適当な制御装置設計および動作の様々な例は、以下の特許出願で提供され、それぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、すなわち、2011年3月16日に出願された米国特許出願第13/049,623号、2011年3月16日に出願された米国特許出願第13/049,756号、2011年3月16日に出願された米国特許第8,213,074号、2012年4月17日に出願された米国特許出願第13/449,235号、2012年4月17日に出願された米国特許出願第13/449,248号、2012年4月17日に出願された米国特許出願第13/449,251号、および2011年12月14日に出願された米国特許出願第13/326,168号。以下の説明および関連する図面、
図9および10は、本明細書に記載された駆動プロファイルを実装するために適する特定の限定しない制御装置設計オプションを示す。
【0089】
いくつかの実施形態では、電気入力252および電気入力254は、相補的電力信号を受信、搬送、または送信する。いくつかの実施形態では、電気入力252およびその相補的電気入力254は、それぞれバスバー242および244に直接に接続され、他方の側では、可変直流電圧(例えば、符号および大きさ)を提供する外部の電源に接続され得る。外部の電源は、それ自体が窓制御装置(
図10の要素114を参照)であることができ、または建物から窓制御装置に送信される、もしくは電気入力252および254に結合される電源であり得る。このような実施形態では、電気入力/出力258および260を介して送信される電気信号は、メモリデバイスに直接に接続することができ、窓制御装置とメモリデバイスとの間の通信を可能にする。さらに、このような実施形態では、電気入力256へ入力される電気信号は、電気入力252または254の何れか、またはバスバー242または244に内部で(IGU102内で)接続または結合することができ、それらの要素の1つ以上の電位が遠隔で計測(検出)されるのを可能にする。これは、窓制御装置からエレクトロクロミックデバイス220への接続配線上の電圧降下を窓制御装置が補償することを可能にすることができる。
【0090】
いくつかの実施形態では、窓制御装置は、近接に(例えば、ユーザーが分離できないようにIGU102の外部に)取り付けることができる、またはIGU102内に一体化される。例えば、Brownらの発明者としての名義で、ONBOARD CONTROLLER FOR MULTISTATE WINDOWSの名称が付けられ、2011年3月16日に出願されて、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第13/049,750号(代理人整理番号第SLDMP008号)は、「オンボード」制御装置の詳細な様々な実施形態を説明する。このような実施形態では、電気入力252は、外部の直流電源の正の出力に接続され得る。同様に、電気入力254は、直流電源の負の出力に接続され得る。しかしながら、以下に説明するように、電気入力252および254は、外部の低電圧交流電源(例えば、HVAC産業に共通する典型的な24VのAC変圧器)の出力に交互に接続され得る。このような実施形態では、電気入力/出力258および260は、窓制御装置とネットワーク制御装置との間の通信バスに接続され得る。この実施形態では、電気入力/出力256は、最終的に(例えば、電源で)、システムの接地(例えば、ヨーロッパでは保護接地、またはPE)端子に接続され得る。
【0091】
図7および8にプロットされた電圧は直流電圧として表現され得るが、いくつかの実施形態では、外部の電源によって供給される電圧は、交流電圧信号である。いくつかの他の実施形態では、供給される電圧信号は、パルス幅変調電圧信号に変換される。しかしながら、バスバー242および244に実際に表れるまたは印加される電圧は、実効的に直流電圧である。典型的には、端子246および248に印加される電圧振動は、約1Hz〜1MHzの範囲内に、特定の実施形態では、約100kHzである。様々な実施形態では、暗色化(例えば、着色)および薄色化(例えば、消色)部分の期間のための非対称滞留時間を有する。例えば、いくつかの実施形態では、第1の低透明状態から第2の高透明状態への遷移は、逆方向の、すなわち第2の高透明状態から第1の低透明状態への遷移よりも多くの時間を必要とする。後述するように、制御装置は、これらの要件を満たす駆動電圧を印加するように設計または構成され得る。
【0092】
振動印加電圧制御は、エレクトロクロミックデバイス220を動作させ、エレクトロクロミックデバイススタック220または遷移時間に任意の必要な変更をせずに1つ以上の状態間で遷移させることを可能にする。むしろ、窓制御装置は、可能性のある適切または適当な因子の中でも周波数、デュティサイクル、平均電圧、振幅などの因子を考慮して適当な波形の振動駆動電圧を提供するように構成または設計され得る。さらに、このような制御のレベルは、2つの終端状態間の光学的状態の全範囲にわたって任意の状態への遷移を可能にする。例えば、適当に構成された制御装置は、終端状態(例えば、不透明および消色終端状態)間の任意の値に調整可能である透過率(%T)の連続的な範囲を提供できる。
【0093】
振動駆動電圧を使用して、デバイスを中間状態に駆動するために、制御装置は単に適切な中間電圧を印加することができる。しかしながら、中間の光学的状態に到達するためにより効率的な方法が存在し得る。この一因は、中間状態に到達するために典型的には印加されない高い駆動電圧を終端状態に到達するために印加できるからである。エレクトロクロミックデバイス220が所望の中間状態に到達する速度を増加させるための1つの技術は、(終端状態への)完全遷移に適する高い電圧パルスを最初に印加後、振動中間状態(今説明した)の電圧に後退させることである。別様に述べると、遷移を高速化するために目的とする最終状態のために選択された大きさおよび期間を有する初期低周波単一パルス(中間状態を維持するために使用される周波数と比較して低い)を使用することができる。この初期パルスの後に、中間状態を所望の長さにわたって維持するために、より高周波の電圧振動を使用することができる。
【0094】
いくつかの実施形態では、個々のIGU102は、(例えば、メンテナンス、製造、または交換を容易にするために)プラグ可能なまたはIGU102から容易に取り外し可能である構成要素250を含む。いくつかの特定の実施形態では、個々のプラグイン構成要素250自体は窓制御装置を備える。すなわち、いくつかのそのような実施形態では、個々のエレクトロクロミックデバイス220は、プラグイン構成要素250内に配置された独自のそれぞれの局所的窓制御装置によって制御される。いくつかの他の実施形態では、窓制御装置は、2次シール領域内または空間226内の窓ガラス間でフレーム218の別の部分と一体化される。いくつかの他の実施形態では、窓制御装置は、IGU102の外部に配置することができる。様々な実施形態では、個々の窓制御装置は、1つ以上の有線(例えば、イーサネット(登録商標))ネットワークまたは無線(例えば、WiFi)ネットワーク、例えば有線(例えば、イーサネット(登録商標))インターフェース263または無線(WiFi)インターフェース265を介して、制御および駆動するIGU102と通信可能であり、ならびに他の窓制御装置、ネットワーク制御装置、BMS、または他のサーバー、システム、またはデバイス(例えば、センサ)と通信可能である。
図10を参照。イーサネット(登録商標)またはWiFi機能を有する実施形態は、住宅および他の小規模非商業的用途にも適している。さらに、通信は、直接的または、例えばネットワーク制御装置112などのマスタ制御装置とIGU102との間の中間ノードを介して間接的であり得る。
【0095】
図10は、例えば構成要素250として配備することができる窓制御装置114を示す。いくつかの実施形態では、窓制御装置114は、通信バス262を介してネットワーク制御装置と通信する。例えば、通信バス262は、コントローラエリアネットワーク(CAN)車両バス規格に従って設計され得る。このような実施形態では、第1の電気入力252は第1の電源線264に接続することができ、第2の電気入力254は第2の電源線266に接続することができる。いくつかの実施形態では、上述のように、電源線264および266を介して送られる電力信号は相補的であり、すなわち、集合的にそれらは差動信号(例えば、差動電圧信号)を表す。いくつかの実施形態では、ライン268は、システムまたは建物の接地(例えば、アース接地)に結合される。このような実施形態では、CANバス262上の通信(例えば、マイクロコントローラ274とネットワーク制御装置112との間)は、CANopen通信プロトコルまたは他の適当なオープン、プロプライエタリ、またはオーバーレイ通信プロトコルに従って、電気入力/出力258および260を介してそれぞれ送信される第1の通信ライン270および第2の通信ライン272に沿って進むことができる。いくつかの実施形態では、通信ライン270および272上で送信される通信信号は相補的であり、すなわち、集合的にそれらは差動信号(例えば、差動電圧信号)を表す。
【0096】
いくつかの実施形態では、構成要素250は、CAN通信バス262を窓制御装置114に結合し、特定の実施形態では、マイクロコントローラ274に結合する。いくつかのそのような実施形態では、マイクロコントローラ274はまた、CANopen通信プロトコルを実装するように構成される。マイクロコントローラ274はまた、パルス幅変調増幅器またはパルス幅変調器(PWM)276、スマートロジック278、および信号調整器280と連動して1つ以上の駆動制御アルゴリズムを実装するように設計または構成(例えば、プログラムされる)される。いくつかの実施形態では、マイクロコントローラ274は、例えば電圧信号の形式でコマンド信号V
COMMANDを発生するように構成され、それは次にPWM276に送信される。PWM276は、今度はV
COMMANDに基づいて、第1(例えば、正の)の成分V
PW1および第2(例えば、負の)の成分V
PW2を含むパルス幅変調電力信号を発生する。電力信号V
PW1およびV
PW2は、次に例えばインターフェース288を介して、IGU102またはより具体的にはバスバー242および244に送信され、エレクトロクロミックデバイス220内に所望の光学的遷移を生じさせる。いくつかの実施形態では、PWM276は、信号V
PW1およびV
PW2内の信号のパルス期間が、例えば第1の60%デュティサイクルを有するPWM276パルスV
PW1および第2の40%デュティサイクルのパルスV
PW2に等しくならないようにパルス幅変調信号のデュティサイクルを変調するように構成される。第1のデュティサイクルの期間および第2のデュティサイクルの期間は、集合的に個々の電力サイクルの期間t
PWMを表す。いくつかの実施形態では、PWM276は、さらにまたは代わりに、信号パルスV
PW1およびV
PW2の大きさを変調できる。
【0097】
いくつかの実施形態では、マイクロコントローラ274は、例えばCANバス262を介して受け取る任意の信号ならびにそれぞれPWM276が発生する電圧または電流フィードバック信号V
FBおよびI
FBなどの一つ以上の因子または信号に基づいてV
COMMANDを発生するように構成される。いくつかの実施形態では、マイクロコントローラ274は、フィードバック信号I
FBまたはV
FBにそれぞれ基づいて、エレクトロクロミックデバイス220内の電流または電圧信号を決定し、相対的パルス期間(例えば、第1および第2のデュティサイクルの相対的期間)または電力信号V
PW1およびV
PW2の振幅に変化を生じさせて前述のように電圧プロファイルを生成するための1つ以上の規則またはアルゴリズムに従ってV
COMMANDを調整する。さらに、または代わりに、マイクロコントローラ274はまた、スマートロジック278または信号調整器280から受け取る信号に応じてV
COMMANDを調整することができる。例えば、調整信号V
CONは、例えば外部光センサまたは光検出器282、内部光センサまたは光検出器284、熱または温度センサ286などの1つ以上のネットワーク化または非ネットワーク化デバイスからのフィードバック、または色合いコマンド信号V
TCに応じて信号調整器280によって発生することができる。例えば、信号調整器280の追加の実施形態およびV
CONはまた、2012年4月17日に出願されて、参照によって先に組み込まれた米国特許出願第13/449,235号に記載されている。
【0098】
特定の実施形態では、V
TCは、V
COMMANDを決定するマイクロコントローラ274内のロジックに動的ユーザー入力を導入してIGU102の色合いを動的に調整するために(例えば、ユーザーは、室内または区域内でIGU102の色合いを細かく調整または変調するために室内または建物104の区域内でサーモスタットと同様な制御を使用することができる)、ユーザー(例えば、居住者または労働者など)によって使用または調整され得る0V〜10Vの間のアナログ電圧信号であり得る。例えば、0〜2.5Vの範囲で設定すると、V
TCは5%T状態への遷移を生じさせるために使用することができ、2.51〜5Vの範囲で設定すると、V
TCは20%T状態への遷移を生じさせるために使用することができ、他の範囲および電圧の例の中で、5.1〜7.5Vおよび7.51〜10Vなどの他の範囲についても同様である。いくつかの実施形態では、信号調整器280は、通信バスまたはインターフェース290を介して前述の信号または他の信号を受け取る。いくつかの実施形態では、PWM276はまた、スマートロジック278から受け取る信号V
SMARTに基づいてV
COMMANDを発生する。いくつかの実施形態では、スマートロジック278は、例えば集積回路間(I
2C)マルチ・マスタ・シリアル・シングルエンドコンピュータバスなどの通信バスを介してVSMARTを送信する。いくつかの他の実施形態では、スマートロジック278は、1−WIREデバイス通信バスシステムプロトコル(Texas、DallasのDallas Semiconductor Corpによる)を介してメモリデバイス292と通信する。
【0099】
いくつかの実施形態では、マイクロコントローラ274は、1つ以上の制御機能を実行するためのロジックを含むプロセッサ、チップ、カード、またはボード、またはそれらの組合せを含む。マイクロコントローラ274の電源および通信機能は、例えばプログラマブルロジックデバイス(PLD)チップまたはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または同様のロジックなどの単一チップ内に組み合わせることができる。このような集積回路は、単一のプログラマブルチップ内にロジック、制御および電源機能を組み合わせることができる。1枚の窓ガラス216が2つのエレクトロクロミックデバイス220を(例えば、対向面上に)有する、またはIGU102がエレクトロクロミックデバイス220をそれぞれ備える2枚以上の窓ガラス216を含む一実施形態では、ロジックは2つのエレクトロクロミックデバイス220のそれぞれを互いに独立して制御するように構成され得る。しかしながら、一実施形態では、2つのエレクトロクロミックデバイス220のそれぞれの機能は、例えば相乗的方式で制御されてそれぞれのデバイスが相互に補完するように制御される。例えば、光透過、断熱効果、または他の特性の所望のレベルは、個別のエレクトロクロミックデバイス220のそれぞれに関する状態の組合せを介して制御することができる。例えば、一方のエレクトロクロミックデバイスは着色状態に置くことができ、他方は例えばデバイスの透明電極を介して抵抗加熱のために使用される。別の例では、2つのエレクトロクロミックデバイスの光学的状態は、組み合わせた透過率が所望の結果となるように制御される。
【0100】
一般的に、エレクトロクロミックデバイス遷移を制御するために使用されるロジックは、ハードウエアおよび/またはソフトウエアで設計または構成され得る。言い換えれば、駆動回路を制御するための命令は、ハードコード化され得る、またはソフトウエアとして提供され得る。命令は「プログラミング」によって提供されると言える。このようなプログラミングは、ハードウエアとして実装された特定のアルゴリズムを有するデジタル信号プロセッサおよび他のデバイス内にハードコード化ロジックを含む任意の形式のロジックを含むと理解される。プログラミングはまた、汎用プロセッサ上で実行され得るソフトウエアまたはファームウエア命令を含むと理解される。いくつかの実施形態では、バスバーへの電圧の印加を制御するための命令は、制御装置に関連するメモリデバイスに保存される、またはネットワークを介して提供される。適当なメモリデバイスの例として、半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリ、などが挙げられる。印加電圧を制御するためのコンピュータプログラムコードは、アセンブリ言語、C、C++、パスカル、フォートラン、などの任意の従来のコンピュータ可読プログラミング言語で書くことができる。コンパイルされたオブジェクトコードまたはスクリプトは、プログラム内で特定されたタスクを実行するためにプロセッサによって実行される。
【0101】
上述のように、いくつかの実施形態では、マイクロコントローラ274、または窓制御装置114はまた、無線制御および電力供給機能などの無線機能を有することができる。例えば、マイクロコントローラ274に命令を送信するために、およびマイクロコントローラ274がデータを例えば他の窓制御装置、ネットワーク制御装置112、またはBMS110に直接に送信するために、例えば無線周波数(RF)信号または赤外線(IR)信号などの無線制御信号、ならびにWiFi(上述)、ブルートゥース、ジグビー、エンオーシャンなどの無線通信プロトコルを使用することができる。様々な実施形態では、無線通信は、エレクトロクロミックデバイス220をプログラミングまたは操作すること、一般的にエレクトロクロミックデバイス220またはIGU102からデータを収集するまたは入力を受け取ること、センサからデータを収集するまたは入力を受け取ること、ならびに窓制御装置114を他の無線通信のための中継点として使用することのうちの少なくとも1つのために使用され得る。IGU102から収集されたデータはまた、有用なデータまたは性能メトリクスの中でも、エレクトロクロミックデバイス220が作動された(サイクルされた)回数などの計数データ、時間の経過に対するエレクトロクロミックデバイス220の効率を含むことができる。
【0102】
窓制御装置114はまた、無線電力能力を有することができる。例えば、窓制御装置は、1つ以上の無線電力送信機から伝送を受け取る1つ以上の無線電力受信機、ならびに窓制御装置114が電力を無線で受け取って電力をエレクトロクロミックデバイス220に無線で分配することを可能する電力伝送を送信する1つ以上の無線電力送信機を有することができる。無線電力伝送は、例えば、誘導、共振誘導、RF電力転送、マイクロ波電力転送、およびレーザー電力転送を含む。例えば、Rozbickiとの発明者としての名義で、WIRELESS POWERED ELECTROCHROMIC WINDOWSの名称が付けられて、2010年12月17日に出願され、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第12/971,576号(代理人整理第SLDMP003号)は、無線電力能力の様々な実施形態を詳細に説明する。
【0103】
所望の光学的遷移を達成するために、パルス幅変調電力信号は、正の成分V
PW1が電力サイクルの第1の部分の間に例えばバスバー244に供給されて、同時に負の成分V
PW2が電力サイクルの第2の部分の間に例えばバスバー242に供給されるように発生される。
【0104】
いくつかの場合、パルス幅変調信号の周波数(または継続期間の逆数)に依存して、電力サイクルの全継続期間t
PWMに対する第1のデュティサイクルの継続期間の比によって与えられるV
PW1の大きさの実質的に一部でバスバー244をフローティングさせることができる。同様に、電力サイクルの全継続期間t
PWMに対する第2のデュティサイクルの継続期間の比によって与えられるV
PW2の大きさの実質的に一部でバスバー242をフローティングさせることができる。このように、いくつかの実施形態では、パルス幅変調信号成分V
PW1およびV
PW2の大きさの間の差は、端子246および248にわたる、したがって、エレクトロクロミックデバイス220にわたる実効直流電圧の二倍である。換言すれば、いくつかの実施形態では、バスバー244に印加されるV
PW1の一部(第1のデュティサイクルの相対的継続期間によって決定される)とバスバー242に印加されるV
PW2の一部(第2のデュティサイクルの相対的継続期間によって決定される)との間の差は、エレクトロクロミックデバイス220に印加される実効直流電圧V
EFFである。負荷のエレクトロクロミックデバイス220を通る電流IEFFは、実効電圧VEFFを実効抵抗(抵抗体316によって表される)または負荷のインピーダンスで除算したものにほぼ等しい。
他の実施形態
【0105】
前述の実施形態は、理解を容易にするために幾分詳細に説明したが、説明した実施形態は、例示的であり、制限的ではないことを考慮されたい。特定の変更および改変が添付の特許請求の範囲内で実施可能であることは当業者には明らかである。例えば、平面バスバーを有するエレクトロクロミックデバイスを参照して駆動プロファイルを説明したが、それらは、一方のバスバーから他方にかけて透明導体層内に大きな抵抗性電圧降下を生じさせる十分に大きな距離で反対の極性のバスバーが隔離された任意のバスバー方向に適用される。さらに、駆動プロファイルは、エレクトロクロミックデバイスを参照して説明されたが、それらは、デバイスの両側に反対の極性のバスバーが配置された他のデバイスに適用することができる。本願によれば、以下の構成もまた開示される。
(項目1)
薄膜エレクトロクロミックデバイスの光学的状態を制御する制御装置であって、
前記薄膜エレクトロクロミックデバイス上のバスバー間に電圧を印加する、または電圧を印加するための命令を提供する回路と、
処理構成要素であって、以下の操作、
(i)前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが第1の光学的状態から第2の光学的状態に遷移するべきであることを決定することと、
(ii)前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態に遷移するべきであるという決定に応じて、前記薄膜エレクトロクロミックデバイスの前記バスバー間に第1の印加電圧を保持することと、を実行するように設計または構成された、処理構成要素と、を含み、
前記第1の印加電圧が、前記薄膜エレクトロクロミックデバイス上の全ての場所で前記薄膜エレクトロクロミックデバイスへの損傷を安全に回避すると特定される最大実効電圧と前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態への前記遷移を駆動するために十分であると特定される最小実効電圧との間の実効電圧が得られることを保証するために十分な大きさを有し、
前記第1の印加電圧が前記最大実効電圧よりも大幅に大きい、制御装置。
(項目2)
前記処理構成要素が、前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態への前記遷移中に前記薄膜エレクトロクロミックデバイス上の全ての場所で実効電圧を維持するように設計または構成される、項目1に記載の制御装置。
(項目3)
前記処理要素が、前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態への前記遷移の過程において前記バスバー間の前記第1の印加電圧の前記大きさを前記第1の電圧から下げるように設計または構成される、項目2に記載の制御装置。
(項目4)
前記最大実効電圧が約2.5ボルト以下であり、前記最小実効電圧が約1.2ボルト以上である、項目1に記載の制御装置。
(項目5)
項目1に記載の制御装置と、
前記制御装置に電気的に結合されたバスバーを有する薄膜エレクトロクロミックデバイスと、を備える、エレクトロクロミックデバイスおよび制御システム。
(項目6)
前記バスバーが、前記薄膜エレクトロクロミックデバイスの両側に配置される、項目5に記載のエレクトロクロミックデバイスおよび制御システム。
(項目7)
前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが、建築用ガラス上に配置される、項目5に記載のエレクトロクロミックデバイスおよび制御システム。
(項目8)
前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが、少なくとも約30インチの距離で隔離されたそのバスバーを有する、項目5に記載のエレクトロクロミックデバイスおよび制御システム。
(項目9)
前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが、少なくとも約40インチの距離で隔離されたそのバスバーを有する、項目5に記載のエレクトロクロミックデバイスおよび制御システム。
(項目10)
前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが、少なくとも約30インチの幅を持つ、項目5に記載のエレクトロクロミックデバイスおよび制御システム。
(項目11)
前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが、それぞれシート抵抗R
Sを有する2つの透明導電性層を有し、前記バスバーが距離Lで隔離され、前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが、約3Vよりも大きなR
S*J
*L
2の値を有する、項目5に記載のエレクトロクロミックデバイスおよび制御システム。
(項目12)
薄膜エレクトロクロミックデバイスの光学的状態を制御する制御装置であって、
前記薄膜エレクトロクロミックデバイス上のバスバー間に電圧を印加する、または電圧を印加する命令を提供する回路と、
前記回路を制御する命令を記憶する媒体と、を備え、前記命令が、
(i)前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが第1の光学的状態から第2の光学的状態に遷移するべきであることを決定するコードと、
(ii)前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態に遷移すべきであるという決定に応じて、前記薄膜エレクトロクロミックデバイスの前記バスバー間に第1の印加電圧を保持するコードと、を含み、
前記第1の印加電圧が、前記薄膜エレクトロクロミックデバイス上の全ての場所で前記薄膜エレクトロクロミックデバイスへの損傷を安全に回避すると特定される最大実効電圧と前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態への前記遷移を駆動するために十分であると特定される最小実効電圧との間の実効電圧が得られることを保証するように選択され、
前記第1の印加電圧が前記最大実効電圧よりも大幅に大きい、制御装置。
(項目13)
命令を記憶する前記媒体が、前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態への前記遷移中に前記薄膜エレクトロクロミックデバイス上の全ての場所で実効電圧を維持するためのコードをさらに含む、項目12に記載の制御装置。
(項目14)
命令を記憶する前記媒体が、前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態への前記遷移の過程において前記バスバー間の前記第1の印加電圧の前記大きさを前記第1の電圧から下げるためのコードをさらに含む、項目13に記載の制御装置。
(項目15)
前記最大実効電圧が約2.5ボルト以下、かつ最小実効電圧が約1.2ボルト以上である、項目12に記載の制御装置。
(項目16)
命令を記憶する前記媒体が、前記第1の印加電圧に達するまで、所定のランプレートで前記バスバーへの前記印加電圧をランピングするためのコードをさらに含む、項目12に記載の制御装置。
(項目17)
前記第1の印加電圧が、約2.5ボルト〜5ボルトである、項目12に記載の制御装置。
(項目18)
命令を記憶する前記媒体が、所定の期間にわたって、前記バスバーに前記第1の印加電圧を保持するためのコードをさらに含む、項目12に記載の制御装置。
(項目19)
命令を記憶する前記媒体が、前記バスバーへの前記印加電圧を、前記第1の印加電圧から前記第1の印加電圧よりも小さな大きさを有する保持電圧までランピングするためのコードをさらに含む、項目12に記載の制御装置。
(項目20)
前記バスバーへの前記印加電圧を前記第1の印加電圧から保持電圧までランピングするためのコードが、所定のランプレートを指定する、項目19に記載の制御装置。
(項目21)
薄膜エレクトロクロミックデバイスの光学的状態を制御する方法であって、
(a)前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが第1の光学的状態から第2の光学的状態に遷移すべきであることを決定することと、
(b)前記薄膜エレクトロクロミックデバイスが前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態に遷移すべきであるという決定に応じて、前記薄膜エレクトロクロミックデバイスの前記バスバー間に第一の印加電圧を保持することと、を含み、
前記第1の印加電圧が、前記薄膜エレクトロクロミックデバイスの全ての場所で前記薄膜エレクトロクロミックデバイスへの損傷を安全に回避すると特定される最大実効電圧と前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態への前記遷移を駆動するために十分であると特定される最小実効電圧との間の実効電圧が得られることを保証するために十分な大きさを有し、
前記第1の印加電圧が前記最大実効電圧よりも大幅に大きい、方法。
(項目22)
前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態への前記遷移中に、前記薄膜エレクトロクロミックデバイス上の全ての場所で前記実効電圧を維持することをさらに含む、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記第1の光学的状態から前記第2の光学的状態への前記遷移中に前記バスバー間の前記第1の印加電圧の前記大きさを前記第1の電圧から下げることをさらに含む、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記最大実効電圧が約2.5ボルト以下、および前記最小実効電圧が約1.2ボルト以上である、項目21に記載の方法。
(項目25)
前記第1の印加電圧に達するまで、所定のランプレートで前記バスバーに前記印加電圧をランピングすることをさらに含む、項目21に記載の方法。
(項目26)
前記第1の印加電圧が、約2.5ボルト〜5ボルトである、項目21に記載の方法。
(項目27)
所定の期間にわたって前記バスバーへの前記第一印加電圧を保持することをさらに含む、項目21に記載の方法。
(項目28)
前記印加電圧を前記第1の印加電圧から前記第1の印加電圧よりも小さい大きさを有する保持電圧までランピングすることをさらに含む、項目21に記載の方法。
(項目29)
前記バスバーへの前記印加電圧を前記第1の印加電圧から保持電圧までランピングすることが、所定のランプレートで起こる、項目28に記載の方法。