特許第6266629号(P6266629)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロードの特許一覧

特許6266629燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備
<>
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000002
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000003
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000004
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000005
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000006
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000007
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000008
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000009
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000010
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000011
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000012
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000013
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000014
  • 特許6266629-燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6266629
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】燃焼の生成物からの熱回収のための方法およびシステム、その方法およびシステムを備える装荷燃料加熱設備
(51)【国際特許分類】
   F23K 5/20 20060101AFI20180115BHJP
   F23N 1/00 20060101ALI20180115BHJP
【FI】
   F23K5/20
   F23N1/00 102B
【請求項の数】10
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2015-534665(P2015-534665)
(86)(22)【出願日】2013年9月26日
(65)【公表番号】特表2015-535921(P2015-535921A)
(43)【公表日】2015年12月17日
(86)【国際出願番号】US2013061986
(87)【国際公開番号】WO2014052635
(87)【国際公開日】20140403
【審査請求日】2016年7月20日
(31)【優先権主張番号】61/706,094
(32)【優先日】2012年9月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/955,909
(32)【優先日】2013年7月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591036572
【氏名又は名称】レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】カン、テキュ
(72)【発明者】
【氏名】マクアンドリュー、ジェームズ・ジェイ.エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ジョウマニ、ヨウゼフ
(72)【発明者】
【氏名】ツィアバ、レミ・ピエール
【審査官】 杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−526568(JP,A)
【文献】 特開2000−193381(JP,A)
【文献】 特開平03−160210(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23K 5/20
F23N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
事前加熱された燃料を利用する装荷燃料加熱設備であって、
気体状の燃料の供給源と、
高温シェル側流体の流れを生成するために、低温シェル側流体の流れと、炉からの高温燃焼ガスの流れとの間で、熱交換するように適合及び構成される、復熱器又は再生器と、
第1のシェルアンドチューブ熱交換器であって、
シェルと、
前記シェルに形成された高温シェル側流体入口及び低温シェル側流体出口と、
前記燃料の第1及び第2の主燃料流れをそれぞれ受け入れる第1及び第2の燃料入口と、
各々が1つ又は複数の燃料管の第1及び第2のセットと、ここで、該第1及び第2のセットは、前記第1及び第2の主燃料流れを前記第1及び第2の燃料入口からそれぞれ受け入れ、前記燃料管の各々は前記シェルの内部を通って延びるものであり、
前記第1及び第2の主燃料流れを、それぞれ燃料管の前記第1及び第2のセットからそれぞれ受け入れる第1及び第2の燃料出口と、ここで、前記第1のシェルアンドチューブ熱交換器は、前記高温シェル側流体の流れから、前記燃料管を通って流れる前記主燃料流れへと熱を伝達するように適合及び構成されるものである、
を備える第1のシェルアンドチューブ熱交換器と、
前記燃料の供給源と前記第1の燃料入口との間で流体連通する第1の低温燃料供給路と、
前記燃料の供給源と前記第2の燃料入口との間で流体連通する第2の低温燃料供給路と、
前記第1及び第2の低温燃料供給路にそれぞれ配置された第1及び第2の燃料流量制御装置と、
前記燃料供給源から前記第1及び第2の低温燃料供給路を通る燃料の流量を、前記第1及び第2の燃料流量制御装置でそれぞれ制御するように適合及び構成された第1の制御部と、ここで、前記第1及び第2の低温燃料供給路を通る第1及び第2の燃料流れの各々が、互いの制御から独立及び分離して、前記第1の制御部によって制御でき、前記第1及び第2の燃料流れは同じ前記第1のシェルアンドチューブ熱交換器で加熱されるものであり、
前記第1及び第2の主燃料流れを、それぞれ前記第1及び第2の燃料出口からそれぞれ受け入れる第1及び第2の高温燃料供給路と、
高温燃料の第1及び第2の流れを、それぞれ前記第1及び第2の高温燃料供給路からそれぞれ受け入れる第1及び第2の燃焼器と、
装荷燃料を含む溶解炉と、を備え、
前記燃焼器の各々は、前記装荷燃料が燃料と前記燃焼器によって噴射された前記高温燃料との燃焼を通じて加熱されるように、前記炉に運転可能に関連付けられ、前記復熱器又は再生器は、前記高温シェル側流体の流れを生成するために、前記炉における前記高温燃料及び酸化剤の前記燃焼からの高温燃焼ガスの流れを受け入れるものである、
装荷燃料加熱設備。
【請求項2】
前記第1及び第2の燃料流れのいずれも、前記第1及び第2の燃料流れが前記第1及び第2の主燃料流れにそれぞれなるように、前記第1のシェルアンドチューブ熱交換器を迂回しない、請求項に記載の装荷燃料加熱設備。
【請求項3】
前記第1及び第2の低温燃料供給路にそれぞれ配置された第1及び第2のバイパス弁をさらに備え、ここにおいて、
前記バイパス弁の各々は、前記燃料流れのうちの関連する1つを第1及び第2の部分へと分けるように適合及び構成され、
前記第1のバイパス弁によって分けられた前記第1の部分は前記第1の主燃料流れであり、前記第1のバイパス弁によって分けられた前記第2の部分は第1のバイパス燃料流れであり、
前記第2のバイパス弁によって分けられた前記第1の部分は前記第2の主燃料流れであり、前記第2のバイパス弁によって分けられた前記第2の部分は第2のバイパス燃料流れであり、
前記第1及び第2のバイパス燃料流れは、前記シェルの外側全体に配置された第1及び第2のバイパス流路を通って流れ、
前記第1の高温燃料供給路は、前記第1のバイパス燃料流れが前記第1の主燃料流れと混合される前記第1のバイパス流路から前記第1のバイパス燃料流れを受け入れ、
前記第2の高温燃料供給路は、前記第2のバイパス燃料流れが前記第2の主燃料流れと混合される前記第2のバイパス流路から前記第2のバイパス燃料流れを受け入れる、
請求項に記載の装荷燃料加熱設備。
【請求項4】
前記第1及び第2の部分のそれぞれへと前記第1及び第2の燃料流れを分けることの各々は、互いから分離及び独立して、前記第1の制御部によって制御される、請求項に記載の装荷燃料加熱設備。
【請求項5】
炉から熱を回収するための方法であって、
第1の燃焼器から酸化剤と高温燃料の第1の流れとを噴射するステップと、
第2の燃焼器から酸化剤と高温燃料の第2の流れとを噴射するステップと、
前記炉で装荷燃料を加熱し、高温燃焼ガスを生成するために、前記噴射された燃料と高温燃料とを燃焼するステップと、
高温シェル側流体の流れを生成するために、低温シェル側流体の流れと前記高温燃焼ガスの流れとの間で、復熱器又は再生器によって熱交換するステップと、
シェルと、前記シェルに形成された高温シェル側流体入口及び低温シェル側流体出口と、第1及び第2の燃料入口と、各々が1つ又は複数の燃料管の第1及び第2のセットと、ここで、前記燃料管の各々は前記シェルの内部を通って延びるものであり、そして第1及び第2の燃料出口と、を備える第1のシェルアンドチューブ熱交換器を提供するステップと、
第1の主燃料流れを第1の低温燃料供給路を通して前記第1の燃料入口へ許容するステップと、ここで、第1の燃料流量制御装置が前記第1の低温燃料供給路に配置されており、
第2の主燃料流れを第2の低温燃料供給路を通して前記第2の燃料入口へ許容するステップと、ここで、第2の燃料流量制御装置が前記第2の低温燃料供給路に配置されており、
前記第1の主燃料流れを前記第1の燃料入口から前記複数の燃料管の第1のセットへ受け入れるステップと、
前記第2の主燃料流れを前記第2の燃料入口から前記複数の燃料管の第2のセットへ受け入れるステップと、
高温燃料の前記第1及び第2の流れを生成するために、前記第1のシェルアンドチューブ熱交換器における前記高温シェル側流体との熱交換を通じて、前記第1及び第2の主燃料流れを加熱するステップと、
前記第1及び第2の燃料入口の上流で、前記第1及び第2の低温燃料供給路を流れる第1及び第2の燃料流れの流量を独立及び分離して、第1の制御部で制御するステップと、ここで、前記第1及び第2の主燃料流れが前記第1及び第2の燃料流れから得られ、前記第1及び第2の燃料流れは同じ前記第1のシェルアンドチューブ熱交換器で加熱されるものであり、
前記前記第1及び第2の主燃料流れを、前記第1及び第2の燃料出口からそれぞれ第1及び第2の高温燃料供給路へ、それぞれ受け入れるステップと、
前記高温燃料の前記第1及び第2の流れを、それぞれ前記第1及び第2の高温燃料供給路を通して前記第1及び第2の燃焼器へと許容するステップと、
を備える方法。
【請求項6】
前記低温シェル側流体は、空気、二酸化炭素、ヘリウム、窒素、他の不活性ガス、又はそれらの混合物である、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のシェルアンドチューブ熱交換器において、前記高温シェル側流体と燃料の前記第1及び第2の主燃料流れとの間の熱交換を通じて、前記低温シェル側流体を生成するステップをさらに備える、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1及び第2の燃料流れのいずれも、前記第1及び第2の燃料流れが前記第1及び第2の主燃料流れにそれぞれなるように、前記第1のシェルアンドチューブ熱交換器を迂回しない、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1及び第2の燃料流れの各々を、第1及び第2のバイパス弁でそれぞれ第1及び第2の部分へと分けるステップであって、前記第1のバイパス弁によって分けられた前記第1の部分は前記第1の主燃料流れであり、前記第1のバイパス弁によって分けられた前記第2の部分は第1のバイパス燃料流れであり、前記第2のバイパス弁によって分けられた前記第1の部分は前記第2の主燃料流れであり、前記第2のバイパス弁によって分けられた前記第2の部分は第2のバイパス燃料流れであり、前記第1及び第2のバイパス燃料流れは、前記シェルの外側全体に配置された第1及び第2のバイパス流路を通って流れるものである、ステップと、
前記第1のシェルアンドチューブ熱交換器の下流で、前記第1のバイパス燃料流れを前記第1の主燃料流れと混合するステップと、
前記第1のシェルアンドチューブ熱交換器の下流で、前記第2のバイパス燃料流れを前記第2の主燃料流れと混合するステップと
をさらに備える、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1及び第2の部分のそれぞれへと前記第1及び第2の燃料流れを分けることの各々は、互いから分離及び独立して、前記第1の制御部によって制御される、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2012年9月26日に出願された米国仮特許出願第61/706,094号の優先権を主張する、2013年7月31日に出願された米国特許出願第13/955,909号の優先権を主張し、それらの全体の内容が、本明細書において参照により組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
燃料の燃焼によって大量の熱エネルギーを炉に送ることに依存するプロセスでは、できるだけ高いエネルギー効率を達成することが特に重要である。したがって、例えば、燃焼空気を加熱するために燃焼排気を使用するといったことにより、燃焼排気の過剰な熱を回収することが、一般的に行われている。効率を向上するための別の方法は酸素燃焼によるものであり、酸素燃焼は、燃焼で通常使用される空気を大部分が酸素である流れで置き換えることで、空気の窒素成分を加熱することを回避している。燃焼排気への熱損失が酸素燃焼で低減される(燃焼排気の量がより少ないため)一方で、熱損失の量は、なおも相当の量であり、その熱を回収することは有利である。
【0003】
ガラス製造における酸素燃焼からの熱回収は、U.S.Department of Energy(ODE)によって資金提供されて、契約DE−AC02−89CE40917F(1992年2月に発行され、米国政府のNational Technical Information Serviceから入手可能な報告番号DOE/CE/40917−T2)のもとでAir Productによって完成された「Development of an advanced glass melting system:The Thermally Efficient Alternative Melter,TEAM.Phase 1,Final report.−Progress rept.」という題名の研究で詳細に検討されている。この報告で検討された初期の方法は、1)バッチおよびカレット(つまり、ガラス製造原料)の事前加熱、2)蒸気またはCO2による天然ガスの改質、3)ガスタービンサイクル(ここで、熱は空気分離ユニットのためにガス圧縮に変換される)、である。これらのうち、バッチおよびカレットの事前加熱の選択肢は、効率において最大限の向上をもたらすことが分かっている。しかしながら、ガラス製造者からの評価では、バッチおよびカレットの事前加熱の手法が試されたが、目詰まり、機械的な複雑さ、および、絶え間ない保守の問題のため、非常に難しいことが分かったことが指摘された。蒸気による天然ガスの改質は、優れた効率の向上をもたらすことが分かり、さらなる開発が推奨されている。
【0004】
自動車の分野では、熱エネルギーを複数の独立した流体流れへと伝達できる熱交換器が知られている。このような熱交換器は、米国特許出願公開第2006/0266501号によって説明されている。これらはプレート式熱交換器であり、複数の理由のため、酸素供給には適していない。例えば、この種類の熱交換器は、十分に滑らかな流路を提供せず、酸素供給に対して、また、特に高温の酸素供給に対して、適切な洗浄度で製造するのが難しすぎる。高温の酸素供給に対する洗浄度は、当然ながら、局所的に高い酸化環境が制御不能な燃焼の容認できないほどの高い危険性をもたらす可能性があるため、安全上の理由のために非常に重要である。
【0005】
米国特許第5,006,141号は、カレットの事前加熱と燃料の事前加熱との両方が組み合わされたものを含む、カレットの事前加熱の計画を開示している。これらの計画は、前述のカレットの事前加熱の困難さの影響を受けてしまう。
【0006】
米国特許第5,057,133号は天然ガスを改質する計画を開示しており、それによれば、改質装置に熱を提供するために用いられる燃焼排気が、温度制御を提供するために、改質装置の下流からの再利用の流れと組み合わされる。凝縮物を捕獲するために高温の砂の流動床を用いること、および、砂をガラス製造炉へと再利用することも、記載されている。
【0007】
米国特許第5,714,132号は、蒸気および/またはCO2の供給源として燃焼排気自体を用いる天然ガス改質を開示している。この構想は、本質的には魅力的に思われるが、実際には、燃焼排気中の硫黄および他の触媒毒は経済的に除去することが難しい。
【0008】
天然ガスの改質は熱回収の見込みがあると認められているが、実践されてはいない。蒸気の改質はよく知られているプロセスである一方で、この用途は、特には、ガラス燃焼排気の流れで見込まれる硫酸塩およびホウ酸塩の凝縮と適合できる改質装置の管と、低エネルギー密度の燃料に適した燃焼器技術といった、追加の開発を必要とする。これらのハードルは、非常に手ごわいことが分かっており、この構想の実際の適用を不可能にしてきた。
【0009】
先のDOE報告でも触れられているのは、酸素の流れと天然ガスの流れとの両方を加熱する構想である。O2の事前加熱のための温度限界は、高温の酸素と適合できる材料によって課される華氏465度(240℃)として与えられ、一方、天然ガスの事前加熱は、より高い温度での天然ガスの熱分解(炭素形成)によって課される華氏750度(399℃)として与えられる。
【0010】
前述の計画に対する代替案は、酸素を240℃超まで加熱することである。しかしながら、酸素の流れを加熱することは、酸素の高い反応性が、特に高温では、熱回収システムの設計および構造に極端な制限をもたらすため、非常に難易度が高い。例えば、空気を事前加熱するために、燃焼排気と空気とが交互の周期で流れる再生器を使用することが一般的に行われているが、この技術を酸素で用いることは、燃焼排気に不可避的に存在して再生器に堆積した汚染物質と酸素が反応する恐れがあるため、一般的に不可能であると考えられている。
【0011】
別の公知の解決策は、セラミック熱交換器の使用である。これらのシステムは、約1000℃の温度で運転するように通常意図されており、熱伝達は放射となっている。しかしながら、セラミック材料は脆いことが知られており、セラミックの熱交換器は漏れが生じやすい。空気が燃焼排気の流れに少しだけ漏れることは容認できるが、酸素または燃料ガスの流れに関しては、安全上の懸念から容認できない。したがって、この種類の熱交換器は、酸素または燃料ガスの流れを加熱することに関しては容認できない。
【0012】
したがって、堅牢であって、安全上の懸念を生じさせる漏れの影響を受けにくい、燃焼の生成物から熱回収するための方法およびシステムを提供する必要性がある。
【0013】
米国特許出願公開第2009/0298002号は、酸素が二重壁の管を通って流れる一方で高温の燃焼ガスがシェルを通って流れるシェルアンドチューブ熱交換器の使用を開示している。未燃焼の燃料を含み得る高温の燃焼ガスと酸素との接触は、内側管の壁の存在によってだけでなく、外側管の壁の存在によっても阻止されている。ダクトと管との間の環状の空間は静的な不活性ガスを収容しており、そのため、熱交換は、先ず高温燃焼ガスと不活性ガスとの間で進行し、次に不活性ガスと酸素との間で進行する。米国特許出願公開第2009/0298002号は、新規の熱交換器が複数の燃焼器を備える炉でどのように使用できるかには対処していない。さらに、熱交換の2つの分離した局面の各々が、流れている流体と静止している流体との間で起こるため、比較的低い熱交換係数を示すという欠点がある。
【0014】
したがって、複数の燃焼器を備え、十分に高い熱交換係数を有する、燃焼の生成物から熱回収するための方法およびシステムを提供する必要性がある。
【0015】
米国特許第5,807,418号は、酸化剤(少なくとも50%のO2)の「並流間接熱交換」と、バッチおよび/またはカレットを事前加熱するために部分冷却された燃焼排気を続いて用いることとによる熱回収を開示している。米国特許第5,807,418号によって用いられているように、「並流間接熱交換」は、酸化剤と燃焼排気との両方が同じ方向に流れている状態で、酸化剤と熱交換器とが壁によって分離されている熱交換器を言っているだけである。草案が提供されているが、熱交換器の構造の材料などの詳細は、熱交換器が「酸素の豊富な酸化剤と高い温度とを取り扱うことに適合されつつそのことに対して安全とさせる材料の使用と方法とで構築される」との説明を除いてない。このような熱交換器を構築することの実際の難しさを考えると、この指示は、当業者による実際の実践を可能にするには不十分である。
【0016】
したがって、通常の当業者による実際の実践を可能にする、燃焼の生成物から熱回収するための方法およびシステムを提供する必要性がある。
【0017】
米国特許出願公報第2009/0084140号は、米国特許第5,807,418号と同様の計画を用いるが、バッチ/カレットの事前加熱が酸化剤の事前加熱と並行しており、また、バッチ/カレットの熱交換器と関連する追加の開示がある。ここでも、酸化剤の熱交換器の構造についての詳細は開示されていない。図1で最良に示されているように、燃焼ガスFGが、熱交換器HXにおいて酸素OMを事前加熱するために用いられている。高温の酸素は、高温の燃焼ガスFGを生成するために、関連付けられた燃焼器Bにおいて、燃料の流れFと共に各々1つが燃焼される3つの流れOA、OB、OCへと分けられる。この手法は、個々の酸素の流れの流量が、酸素熱交換器の下流で分離して制御させることしかできないという欠点がある。これは、流量制御装置が高温の酸素の攻撃に曝され、早期の潜在的な突発故障につながることを意味している。この手法は、高温の燃焼ガス中の未燃焼の燃料が、漏れから、または、再生器においてのいずれかで、酸素と接触でき、それによって、壊滅的な制御できない燃焼の容認できないほどの高い危険性をもたらし得るという欠点もある。
【0018】
したがって、早期の潜在的な突発故障の容認できないほどの高い危険性を示さない、単一の熱交換器から複数の燃焼器への高温の酸素の流量を分離して制御可能にする、燃焼の生成物から熱回収するための方法およびシステムを提供する必要性がある。
【0019】
酸素を燃焼排気で加熱するための実際の方法を提供するために、熱伝達流体を用いる構想が、ガラス溶解炉の場合に関して、Illyら(International Glass Journal,96,pp.65−72,1998)によって検討されている。明確にするために、Illyらは、燃焼排気および酸化剤が壁のみによって分離されている熱交換器を、「直接」と言及している一方で、Chamberlandらは、その熱交換器を「間接」と言及していることは、留意されるべきである。Illyらは、3つの熱交換器を使用する計画を開示しており、それらは、第1の熱交換器は熱を燃焼排気から熱伝達流体へと伝達するもの、第2の熱交換器は加熱された流体から酸素へと伝達するもの、第3の熱交換器は加熱された流体空気から天然ガス燃料へと伝達するものである。それらの説明によれば、熱伝達流体は、閉ループ再利用システムを用いるヘリウムであり得るが、蒸気または空気などの任意のガスであってもよく、空気が最も安価な選択肢となっている。Illyらは、高温の酸素が熱交換器の下流でどのように制御されるのかを検討していなかった。
【0020】
1つの燃焼器に基づいた、商業的に実践されて利用されている1つの解決策は、酸素を事前加熱するための1つの熱交換器と、天然ガスを事前加熱するための1つの熱交換器とを備えている。酸素および天然ガスは、復熱器で高温の燃焼ガスによってそれ自体が加熱されている高温の空気の流れによって、熱交換器で事前加熱される。この手法は所望の熱回収を生成するが、酸素の設備のために適した金属の価格自体が高い場合、数多くある熱交換器が、資本支出を望ましくない高いレベルまで跳ね上げてしまう可能性がある。また、小形から中形までの炉において、利用可能な空間は、数多くの熱交換器によって占められる大きな設置面積を許容するには適さない可能性がある。
【0021】
したがって、容認できないほどの高い資本支出を作り出さない、または、満足できない大きな設置面積を呈しない、燃焼の生成物からの熱回収の方法およびシステムを提供する必要性がある。
【0022】
米国特許出願公開第2007/0287107号は、高温の酸素を使用するとき、酸素の流れの制御の問題への一解決策を開示している。2つの酸化剤が送られ、第1の酸化剤は少なくとも300℃まで加熱され、第2の酸化剤は200℃以下に維持される。この方法の欠点は、酸素の流れの実質的に一部分が有意には加熱されず、そのため燃焼排気からの熱の回収が限定されることである。
【0023】
したがって、満足できる高い度合いの熱回収を達成する、燃焼の生成物からの熱回収の方法およびシステムを提供する必要性がある。
【0024】
別の解決策は、好ましくは1つの燃焼器につき1つの熱交換器であるが、3つの燃焼器に少なくとも1つの熱交換器で、複数の熱交換器を使用することである。この解決策は、米国特許出願公開第2010/0258263とWO2008/141937とに記載されている。この手法は、1〜3つの燃焼器につき1つの酸素用熱交換器と、1〜3つの燃焼器につき1つの燃料用熱交換器とを設ける必要があるため、非常に高い資本支出となる。さらに、全体として熱交換器の数が多いことは、各熱交換器が比較的大きいため、多くの空間を使ってしまう。
【0025】
したがって、非常に高い資本支出を必要とせず、望ましくない大きな空間を使うことのない、燃焼の生成物からの熱回収の方法およびシステムを提供する必要性がある。
【0026】
米国特許第6,250,916号は、高温の燃焼ガスが、使用される空気を事前加熱し、さらには酸素を事前加熱するために使用される一解決策を開示している。一実施形態では、図2で最良に示されているように、いくつかの燃焼器Bの各々1つが、酸素OCを事前加熱するための1つの熱交換器HXOと、燃料FCを事前加熱するための1つの熱交換器HXFと関連付けられている。事前加熱された酸素OHと事前加熱された燃料FHとは、高温の燃焼ガスFGを生成するために燃焼器Bにおいて燃焼される。空気Aが、復熱器Rにおいて高温の燃焼ガスFGと熱交換され、燃焼器の数と等しい数の複数の流れとして、熱交換器HXO、HXFへと並列で向かわされる。米国特許出願公開第2010/0258263およびWO2008/141937と同様に、この手法も非常に高い資本支出となり、大きな空間を使う。
【0027】
米国特許第6,250,916号の別の実施形態では、図3で最良に示されるように、空気Aが、復熱器Rにおいて高温の燃焼ガスFGによって事前加熱され、酸素OCを事前加熱するために、直列で、3つの熱交換器HXOを通るように向かわされる。各熱交換器HXOからの事前加熱された酸素OHは、一対の燃焼器Bにおける2つの燃焼器Bのうちの1つへと各々1つが向かわされている2つの回路へと分けられる。酸素OCを事前加熱するために最後の熱交換器HXOを出た冷えた空気は、次に、燃料FCを事前加熱するために、ここでも直列で、3つの熱交換器HXFを通るように向かわされる。各熱交換器HXFからの事前加熱された燃料FHは、一対の燃焼器Bにおける2つの燃焼器Bのうちの1つへと各々1つが向かわされている2つの回路へと分けられる。米国特許出願公報第2009/0084140号と同様に、一対の燃焼器の各燃焼器のための酸素の流量の分離した制御を持つためには、流量制御装置が熱交換器の下流に配置されなければならず、それによって、流量制御装置を高温の酸素との接触に曝してしまい、早期の潜在的な突発故障の可能性を高めてしまう。一対の燃焼器の各燃焼器に対する酸素流量が固定され、それによって、炉内の熱流束を制御するための能力を相当に低下させてしまう可能性がある一方で、熱交換器の燃焼器に対する割合は、なおも1:2の大きさである。したがって、この手法は、資本支出および空間要件における十分に望ましい低減を達成しない。
【0028】
したがって、流量制御装置の早期の潜在的な突発故障の容認できないほどの高い危険性がなく、また、容認不可能な高い資本経費のない、燃焼器酸素の個々の流量に対して制御のより大きな度合いを可能にする、燃焼の生成物からの熱回収の方法およびシステムを提供する必要性がある。
【発明の概要】
【0029】
炉から熱を回収するためのシステムが提供され、そのシステムは、燃料の供給源と、復熱器または再生器と、n個の燃焼器と、nは2以上の整数であり、前記燃焼器の各々は燃料ノズルと燃料ノズルとを備える、相対する供給端および排出端、筐体の内部と流体連通している高温流体入口および低温流体出口、ならびに、複数の燃料管を有する前記筐体を備える熱交換器と、供給入口はn個の低温燃料入口を備え、排出端はn個の高温燃料出口を備え、複数の燃料管は、各セットが前記n個の低温燃料入口のうちの関連付けられた1つと、前記n個の高温燃料出口のうちの関連付けられた1つとの間で流体連通するnセットの燃料管を備え、前記復熱器または再生器に連結されて前記復熱器または再生器から高温熱交換流体を受け入れる第1の端と、前記高温流体入口と流体連通している第2の端とを有する高温熱交換流体路と、第1の端と第2の端とを各々1つが有するn個の低温燃料供給路と、前記低温燃料供給路の第1の端の各々は前記燃料供給源と流体連通し、前記低温燃料供給路の第2の端の各々1つは前記低温燃料入口のうちのそれぞれ1つと流体連通しており、各々1つが前記n個の低温燃料供給路のうちのそれぞれ1つに配置されたn個の低温燃料流量制御装置と、前記n個の低温燃料供給路を通る燃料の流れが、前記対応する低温燃料流量制御装置によって分離および独立して制御可能であり、各々1つが第1および第2の端を有するn個の高温燃料供給路と、前記高温燃料供給路の第1の端の各々1つは前記高温燃料出口のうちのそれぞれの1つと流体連通し、前記高温燃料供給路の第2の端の各々1つは前記燃焼器のうちのそれぞれ1つと流体連通している。
【0030】
炉から熱を回収する方法も提供され、その方法は以下のステップを備える。熱伝達流体が、高温の熱伝達流体を生成するために、高温の燃焼ガスとの熱交換を通じて再生器または復熱器で加熱される。低温燃料のN本の流れが、燃料供給源から熱交換器へと流され、前記熱交換器は、筐体と、nセットの燃料管を備える複数の燃料管と、各セットは筐体の内部を通って延び、筐体に形成された前記低温燃料入口のそれぞれの1つと、筐体に形成された前記高温燃料出口のそれぞれの1つとの間で流体連通しており、筐体の内部と流体連通している高温熱交換流体入口と、筐体内部と流体連通している高温流体出口とを備え、低温燃料の前記n本の流れの各々は、燃料管の前記セットのうちのそれぞれの1つへと向かわされ、nは2以上の整数である。高温の熱伝達流体は、前記高温熱交換流体入口へと流される。熱は、前記高温燃料出口において高温燃料のn本の流れと、冷却された熱伝達流体の流れとを生成するために、前記熱交換器において、高温の熱伝達流体と低温燃料の前記流れとの間で交換される。高温燃料の前記流れは、前記高温燃料出口からn個の燃焼器へと流され、各燃焼器は燃料ノズルと燃料ノズルとを備える。燃料および前記高温燃料は、高温燃焼ガスを生成するために前記燃焼器で燃焼され、ここにおいて、低温燃料の前記流れの流量は、それぞれn個の燃料流量制御装置が前記熱交換器の上流に配置された状態で、互いと独立して制御され得る。
【0031】
炉から熱を回収するためのシステムも提供され、そのシステムは、燃料の供給源と、復熱器または再生器と、前記復熱器または再生器は、高温シェル側流体の流れを生成するために、低温シェル側流体の流れと、炉からの高温燃焼ガスの流れとの間で、熱交換するように適合および構成される、第1のシェルアンドチューブ熱交換器と、第1および第2の低温燃料供給路と、第1の制御部と、第1および第2の高温燃料供給路とを備える。第1のシェルアンドチューブ熱交換器は、シェルと、シェルに形成された高温シェル側流体入口および低温シェル側流体出口と、燃料の第1および第2の主流れをそれぞれ受け入れる第1および第2の燃料入口と、各々が1つまたは複数の燃料管の第1および第2のセットと、第1および第2のセットは、燃料の第1および第2の主流れを第1および第2の燃料入口からそれぞれ受け入れ、燃料管の各々はシェルの内部を通って延びる、燃料の第1および第2の主流れを、それぞれ燃料管の第1および第2のセットからそれぞれ受け入れる第1および第2の燃料出口とを備える。第1のシェルアンドチューブ熱交換器は、高温シェル側流体の流れから、燃料管を通って流れる燃料の主流れへと熱を伝達するように適合および構成される。第1の低温燃料供給路は、燃料の供給源と第1の燃料入口との間で流体連通する。第2の低温燃料供給路は、燃料の供給源と第2の燃料入口との間で流体連通する。第1および第2の燃料流量制御装置は、第1および第2の低温燃料供給路にそれぞれ配置される。第1の制御部は、燃料供給源から第1および第2の低温燃料供給路を通る燃料の流量を、第1および第2の燃料流量制御装置でそれぞれ制御するように適合および構成される。低温燃料供給路を通る第1および第2の燃料流れの各々は、互いの制御から独立および分離して、前記第1の制御部によって制御できる。第1および第2の高温燃料供給路は、第1および第2の主燃料流れを、それぞれ第1および第2の燃料出口からそれぞれ受け入れる。
【0032】
事前加熱された燃料を利用する装荷燃料加熱設備も提供され、その設備は、炉から熱を回収するための上記のシステムと、高温燃料の第1および第2の流れを、それぞれ前記第1および第2の高温燃料供給路からそれぞれ受け入れる第1および第2の燃焼器と、装荷燃料を含む溶解炉とを備える。燃焼器の各々は、装荷燃料が酸化剤と燃焼器によって噴射された高温燃料との燃焼を通じて加熱されるように、炉に運転可能に関連付けられる。復熱器または再生器は、高温シェル側流体の流れを生成するために、炉における高温燃料および燃料の燃焼からの高温燃焼ガスの流れを受け入れる。
【0033】
炉から熱を回収するための別の方法も提供される。その方法は以下のステップを備える。酸化剤と高温燃料の第1の流れとが第1の燃焼器から噴射される。酸化剤と高温燃料の第2の流れとが第2の燃焼器から噴射される。噴射された燃料と高温燃料とは、炉で装荷燃料を加熱し、高温燃焼ガスを生成するために、燃焼される。高温シェル側流体の流れを生成するために、低温シェル側流体の流れと高温燃焼ガスの流れとの間で、復熱器または再生器によって、熱交換される。燃料の第1および第2の主流れが、高温燃料の第1および第2の流れを生成するために、シェルアンドチューブ熱交換器における高温シェル側流体との熱交換を通じて加熱される。燃料入口の上流で、第1および第2の低温燃料供給路を流れる燃料の第1および第2の流れの流量が、独立および分離して制御され、ここにおいて、燃料の第1および第2の主流れが燃料の第1および第2の流れから得られる。
【0034】
上記の開示したシステム、設備、または方法のうちのいずれか1つまたは複数は、以下の態様の1つまたは複数を含み得る。
− 冷却された熱伝達流体の流れは、筐体の内部と流体連通している低温流体出口で集められ、熱伝達のサイクルを完結するために、前記復熱器または再生器へと戻るように向かわされる。
− 熱伝達流体は、空気、二酸化炭素、ヘリウム、他の不活性ガス、またはそれらの混合物である。
− 熱伝導充填剤が筐体内部にあり、隣接する燃料管同士の間で熱接触している。
− 充填剤はセラミック材料である。
− 前記低温燃料流れの各々は、前記燃料管へと向かわされる内部流と、前記熱交換器の外部へと向かわされる外部流とに分けられ、外部流は、前記高温燃料流れを提供するために対応する内部流と再混合され、各低温燃料流れがそれぞれの内部流とそれぞれの外部流との間で分けられる度合いは、関連付けられたn個の高温燃料流れ制御装置によって、前記低温燃料流れのうちの他の流れから独立して制御される。
− 低温燃料流れを各々分けることは、前記再混合の下流で、関連付けられた高温燃料供給路で感知された温度に基づいて、前記低温燃料流れのうちの他の流れから独立して制御される。
− 冷却された熱交換流体は、前記筐体の内部と流体連通している低温流体出口で集められる。
− 前記再混合の前に、前記外部流は、追加の熱交換器において、前記冷却された熱交換流体との熱交換を通じて加熱される。
− nは4以上である。
− 炉はガラス炉である。
− 第1および第2の燃料流れのいずれも、第1および第2の燃料流れが第1および第2の主燃料流れにそれぞれなるように、熱交換器を迂回しない。
− 第1および第2のバイパス弁が、第1および第2の低温燃料供給路に配置される。
− バイパス弁の各々は、燃料流れのうちの関連する1つを第1および第2の部分へと分けるように適合および構成される。
− 第1のバイパス弁によって分けられた第1の部分は第1の主燃料流れであり、第1のバイパス弁によって分けられた第2の部分は第1のバイパス燃料流れである。
− 第2のバイパス弁によって分けられた第1の部分は第2の主燃料流れであり、第2のバイパス弁によって分けられた第2の部分は第2のバイパス燃料流れである。
− 第1および第2のバイパス流れは、シェルの外側全体に配置された第1および第2のバイパス流路を通って流れる。
− 第1の高温燃料供給路は、第1のバイパス流れが第1の主燃料流れと混合される第1のバイパス流路から第1のバイパス流れを受け入れる。
− 第2の高温燃料供給路は、第2のバイパス流れが第2の主燃料流れと混合される第2のバイパス流路から第2のバイパス流れを受け入れる。
− 第1および第2の部分のそれぞれへと第1および第2の燃料流れを分けることの各々は、互いから分離および独立して、制御部によって制御される。
− ガス状燃料の供給源と、第2のシェルアンドチューブ熱交換機と、第1の低温燃料供給路と、第2の低温燃料供給路と、第1および第2の低温燃料供給路に配置された第1および第2の燃料流量制御装置と、第1および第2高温燃料供給路とをさらに備え、第2のシェルアンドチューブ熱交換器は、以下のものを備える。
・シェル。
・シェルに形成された高温シェル側流体入口および低温シェル側流体出口。
・燃料の第1および第2の主流れをそれぞれ受け入れる第1および第2の燃料入口。
・各々が1つまたは複数の燃料管の第1および第2のセットで、燃料管の第1および第2のセットは、燃料の第1および第2の主流れを第1および第2の燃料入口からそれぞれ受け入れ、燃料管の各々はシェルの内部を通って延びる。
・燃料の第1および第2の主流れを燃料管の第1および第2のセットからそれぞれ受け入れる第1および第2の燃料出口で、第2のシェルアンドチューブ熱交換器は、高温シェル側流体の流れから、燃料管を通って流れる燃料の主流れへと熱を伝達するように適合および構成される。
【0035】
第1の低温燃料供給路は、燃料の供給源と第1の燃料入口との間で流体連通する。第2の低温燃料供給路は、燃料の供給源と第2の燃料入口との間で流体連通する。第1の制御部または第2の制御部は、燃料供給源から第1および第2の低温燃料供給路を通る燃料の流量を、第1および第2の燃料流量制御装置でそれぞれ制御するように適合および構成される。低温燃料供給路を通る第1および第2の燃料流れの各々は、互いの制御から独立および分離して、制御部によって制御できる。第1および第2の高温燃料供給路は、第1および第2の主燃料流れを、それぞれ第1および第2の燃料出口からそれぞれ受け入れる。
【0036】
− シェル側流体は、空気、二酸化炭素、ヘリウム、窒素、他の不活性ガス、またはそれらの混合物である。
− シェルアンドチューブ熱交換器において、高温シェル側流体と燃料の第1および第2の主流れとの間の熱交換を通じて、低温シェル側流体が生成される。
− 第1および第2の燃料流れの各々は、第1および第2のバイパス弁でそれぞれ第1および第2の部分へと分けられる。第1のバイパス弁によって分けられた第1の部分は第1の主燃料流れであり、第1のバイパス弁によって分けられた第2の部分は第1のバイパス燃料流れである。第2のバイパス弁によって分けられた第1の部分は第2の主燃料流れであり、第2のバイパス弁によって分けられた第2の部分は第2のバイパス燃料流れである。第1および第2のバイパス流れは、シェルの外側全体に配置された第1および第2のバイパス流路を通って流れる。シェルアンドチューブ熱交換器の下流で、第1のバイパス流れは、第1の主燃料流れと混合される。シェルアンドチューブ熱交換器の下流で、第2のバイパス流れは、第2の主燃料流れと混合される。
− 第1および第2の部分のそれぞれへと第1および第2の燃料流れを分けることの各々は、互いから分離および独立して、制御部によって制御される。
− 熱交換器の全体設計は、事前加熱された燃料(又は酸化剤と燃料の両方)を受け入れる組み合わされた燃焼器の全出力に基づいて最適化される。これは、燃料管の直径、燃料管の数、燃料管のピッチ(つまり、管から管までの空間)、および燃料管の長さと直径との比率が、事前加熱された燃料を受け入れる燃焼器の組み合わされた全出力に基づいて最適化されることを意味する。これらの変数が最適化されると、熱交換器は単一のシェルで提供される。そして、燃料管は、各々のセットが分離した燃料流を受け入れる熱交換器によって事前加熱されるように、燃料流の数に基づいたセットに分割される。この設計の最適化は、熱交換器の組合せが組み合わされた熱交換器の数と等しい多くのシェルを含む、事前加熱された燃料の供給される燃焼器に基づいて各々1つが個々に最適化された熱交換器の組合せから識別できる。熱交換器の組合せは、本発明の最適化された熱交換器より非効率的である。
− 熱交換器は単一のシェルで提供される。
本発明の本質および目的のさらなる理解のために、同様の要素が同じまたは同様の符号で与えられている添付の図面との組合せで、以下の詳細な説明が参照されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】ある先行技術の炉の熱回収解決策の概略図。
図2】別の先行技術の炉の熱回収解決策の概略図。
図3】さらに別の先行技術の炉の熱回収解決策の概略図。
図4】4つの燃焼器ごとに1つの酸化剤熱交換器と1つの燃料熱交換器とを含む、炉における熱回収の比限定的な例の概略図。
図5】内部の特徴を示す、本発明のシェルアンドチューブ熱交換器の比限定的な例の概略的な端の(酸化剤供給端からの)立面図。
図6】内部の特徴を示す、図5のシェルアンドチューブ熱交換器の概略的な側面の立面図。
図7A】代替の内部の特徴を示す、図5のものと同様のシェルアンドチューブ熱交換器の概略的な側面の立面図。
図7B】代替の内部の特徴を示す、図5のものと同様のシェルアンドチューブ熱交換器の概略的な側面の立面図。
図7C】代替の内部の特徴を示す、図5のものと同様のシェルアンドチューブ熱交換器の概略的な側面の立面図。
図7D】代替の内部の特徴を示す、図5のものと同様のシェルアンドチューブ熱交換器の概略的な側面の立面図。
図7E】代替の内部の特徴を示す、図5のものと同様のシェルアンドチューブ熱交換器の概略的な側面の立面図。
図7F】代替の内部の特徴を示す、図5のものと同様のシェルアンドチューブ熱交換器の概略的な側面の立面図。
図7G】代替の内部の特徴を示す、図5のものと同様のシェルアンドチューブ熱交換器の概略的な側面の立面図。
図8】熱交換器の下流で酸化剤流のうちの1つの温度を制御するための迂回計画のプロセスの流れの図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
従来の炉では、酸化剤の単一の供給源と燃料の単一の供給源とは、典型的には、複数の燃焼器による噴射のために、複数の流れ(環境温度において)へと分けられている。運転者が、他の燃焼器の出力から独立して、特定の1つまたは複数の燃焼器の出力を制御しようとする場合、燃焼の上流または燃焼器の段階において、流量制御装置を用いて当該燃焼器についての燃料および/または酸化剤の流量を調節するという、比較的単純な問題である。
【0039】
事前加熱された酸化剤および/または事前加熱された燃料を用いる燃焼器を備える従来の炉の場合、反応剤(燃料および酸化剤)の各々は、反応剤が高温の流体との熱交換を通じて加熱される熱交換器へと、単一の流れの酸化剤として向かわされる。そして、加熱された反応剤は、複数の燃焼器による噴射のために、並列な複数の流れへと分けられる。運転者が、個々の1つまたは複数の燃焼器の出力を、他の燃焼器の出力から独立して制御しようとする場合、当該燃焼器についての燃料および/または酸化剤の流量は、仮定として、事前加熱された燃料流から分けられた事前加熱された酸化剤流および/または回路から分けられた回路にある流量制御装置を用いて調節できる。
【0040】
しかしながら、この仮定の手法は、3つの重大な欠点がある。第1に、流量制御装置の内部部品同士の間の許容誤差が、高温反応剤からそれらの部品への熱伝達によって引き起こされるそれらの部品の熱膨張のため、増加される。増加した許容誤差は、安全上の危険性を作り出すことがない場合、装置からの漏れの形成をもたらすことで、流量に対して粗悪な制御をもたらすことになる。第2に、複数の流れのうちの1つだけの流量の任意の変更は、流れのうちの他のものを搬送する回路が並列で互いと流れがつながっているため、それらの回路の圧力に影響を与えることになる。この影響は、事前加熱された反応剤が、環境温度の反応剤より加熱後に高い圧力となっている事実によって、悪化させられる。他の回路の流量は、相当の圧力変化を受け、同時に制御されなければならないため、これは、非常に複雑で難しい制御計画につながる。第3に、具体的には高温酸化剤の場合、流量制御装置の内部部品への高温の酸化の攻撃が、装置を備える材料の増加した酸化反応率のため、早期の故障または突発故障さえも引き起こす可能性がある。
【0041】
本発明は、a)加熱の上流で、反応剤を複数の流れに分けることと、b)新規の熱交換器を使用することと、c)熱交換器の上流に配置された流量制御装置で、反応剤流の流量を制御することとによって、これらの欠点を克服する。流量制御装置は加熱に曝されず、したがって、内部部品同士の間の許容誤差が影響されないため、比較的漏れのないままでいる。反応剤供給源(酸化剤または燃料)の圧力が、熱交換器の上流における複数の反応剤流の圧力よりもかなり高いため、熱交換器の上流の流れのうちの1つの流量の調節は、流れのうちの他のものの圧力に、同じ程度の重大な影響をもたらすことはない。したがって、他の流れの流量を同時に制御する必要性がもはやないか、または代替で、このような同時制御は、環境温度における比較的より小さい圧力変化のため、より容易に行われる。
【0042】
概して、本システムおよび本方法は、炉(装荷燃料を含む)で生成された高温燃焼ガスから熱伝達流体へと熱を伝達するために使用される復熱器または再生器を備える。シェルアンドチューブ熱交換器は、高温熱伝達流体から複数の反応体の流れ(酸化剤および/または気体状の燃料)へと熱を伝達するために使用される。熱伝達流体は、シェル側における熱交換器の内部、つまり、シェルの内表面と空間中を延びる管の外表面との間の空間を通って流れるため、シェル側流体と呼ばれる。したがって、酸化剤または燃料は、管側で(つまり、熱交換器を通って延びる管を通って)流れるため、管側流体と呼ばれる。酸化剤および/または燃料の流れの数と等しい数の流量制御装置が、熱交換器の上流に配置され、熱交換器へと流れる酸化剤および/または燃料の流れの流量を制御するために用いられる。これらの流量制御装置は、互いから分離および独立して、制御部によって制御される。これは、酸化剤流(または、燃料流)のうちの1つの流量の調節が、酸化剤流(または、燃料流)のうちの他のものの流量の同時の調節を必要としないことを意味する。
【0043】
シェルアンドチューブ熱交換器は、事前加熱されている酸化剤流(または燃料流)の数と等しい数の複数の酸化剤(または燃料)の入口および出口を備えている。関連付けられた入口と出口との間で流れがつながって延びているのは、酸化剤事前加熱の場合には酸化剤管と呼ばれる管のセットであり、燃料事前加熱の場合には燃料管と呼ばれる管のセットである。各酸化剤流(または燃料流)は、酸化剤(または燃料)入口によって最初に受け入れられ、関連付けられたセットの管を通って流れる複数の副流へと分割される。典型的には、管は、酸化剤または燃料を高温シェル側流体から分離するために、上流管板と下流管板との間で延びる。所与のセットの管についての酸化剤(または燃料)の副流は、次に、関連付けられた酸化剤(または燃料)出口において熱交換器から流出する酸化剤(または燃料)の加熱された流れへと再混合される。したがって、事前加熱される酸化剤(または燃料)の各流れは、酸化剤(または燃料)入口のうちの1つと、酸化剤管(または燃料管)のセットのうちの1つと、酸化剤(または燃料)出口のうちの1つと関連付けられる。1セット当たりの管の数は、非限定的であり、空間、設計、および材料の限定に基づいて選択できる。典型的には、1セット当たりの管の数は2〜12本の範囲である。
【0044】
シェルアンドチューブ熱交換器は、高温シェル側流体と酸化剤管(または燃料管)の第1の部分との間、次に、第1の部分に隣接する酸化剤管(または燃料管)の第2の部分などとの間での熱伝達を可能にする曲がりくねった経路に、高温シェル側流体が追従するように、酸化剤管(または燃料管)の外側で酸化剤管(または燃料管)に垂直に配向された従来のバッフルを選択的に備え得る。この方法では、高温シェル側流体は、酸化剤管(または燃料管)の温度を均一にするように作用し、そのため、管を通って流れる酸化剤(または燃料)の温度を均一にする。シェルアンドチューブ熱交換器は、円形、楕円形、矩形、および四角形を含むがそれらに限定されない、熱交換器の技術で従来から用いられている断面構成を有し得る。
【0045】
熱交換器は、多くの様々な材料から作ることができるが、典型的には、高温酸化剤(酸素事前加熱の場合)または高温ガス状燃料(燃料事前加熱の場合)を取り扱うのに適していると認識されている材料から作られる。また、酸化剤管(または燃料管)の各々のセットは、管と平行に延びる壁によって互いから選択的に分離され得る。この場合、高温シェル側流体は、セットの数に等しい数の複数の副流へと分けられ、高温シェル側流体の各々単一の副流が、酸化剤管(または燃料管)の1つだけのセットに平行して流されるようになる。
【0046】
酸化剤は、空気の酸素濃度より大きい酸素濃度を有する。典型的には、酸化剤は、酸素富化空気または産業用純酸素である。燃料の事前加熱のない場合、燃料は、粒状化、微粒子、もしくは粉砕された固形燃料、液体燃料、またはガス状燃料を含む、装荷燃料を加熱するための炉と関連付けられた燃焼器で従来から使用される任意の燃料であり得る。燃料の事前加熱のある場合、燃料はガス状である。典型的には、燃料は、天然ガス、メタン、またはプロパンである。炉は、セラミック、ガラス、または金属など、装荷燃料を加熱および/または溶解するために設計された任意の従来の炉であり得る。典型的には、ガラス溶解炉など、溶解炉である。シェル側流体は、空気、二酸化炭素、ヘリウム、他の不活性ガス、またはそれらの混合物であり得る。
【0047】
燃焼器は、例えば、米国特許第6,910,879号、米国特許出願公開第2007−0172781号、および米国特許出願公開第2007−0281254号によって開示されているものといった、装荷燃料(金属またはガラスなど)を加熱および/または溶解するための炉で、燃料を酸化剤と共に燃焼するのに適した任意の燃焼器であり得る。
【0048】
運転中、シェル側流体の流量の酸化剤流または燃料流の流量に対する比は、シェル側流体の種類、酸化剤の種類、シェル側流体の温度、事前加熱される前の酸化剤の温度、事前加熱される前の燃料の温度、所望の高温酸化剤および高温燃料の温度、プロセス要求、ならびに、熱交換器の特定の構成を含む、細かな面において様々な要因に依存している。典型的には、この比は少なくとも2:1である。
【0049】
シェル側流体および高温燃焼ガスの温度も、シェル側流体の種類、燃焼ガスの種類、復熱器または再生器における熱交換の前のシェル側流体の温度、高温燃焼ガスの温度、プロセス要求、および、復熱器または再生器の特定の構成を含む、細かな面において様々な要因に依存している。より高い温度が可能であるが、典型的には、高温シェル側流体は約730℃までの温度である。典型的には、事前加熱の前の酸化剤および燃料は、環境温度である。事前加熱の後、酸化剤は典型的には約700℃までの温度であるが、より高い温度がなおも可能である。事前加熱の後、燃料は典型的には450℃までの温度である。高温シェル側流体と酸化剤流および燃料流との間の熱交換の後、冷却されたシェル側流体は典型的には約200〜300℃の温度である。
【0050】
選択的に、酸化剤流の各々は第1の熱交換器で事前加熱され、一方、燃料流の各々は第2の熱交換器で事前加熱される。高温シェル側流体の流れは並列に配置でき、それによって、高温シェル側流体の2つの流れは2つの熱交換器へと向かわされる。高温シェル側流体の流れは、代わりに直列で配置されてもよく、それによって、酸化剤流および燃料流のうちの一方が、第1の熱交換器において、熱交換器を通って高温シェル側流体により事前加熱され、第1の熱交換器を出てこの時点でいくらか冷却された高温シェル側流体が、第2の熱交換器において、酸化剤流および燃料流のうちの他方を事前加熱するために使用される。
【0051】
選択的に、シェル側流体は再循環されてもよい。再循環によって、熱交換がシェル側流体と酸化剤流および/または燃料流との間で実施された後、シェル側流体は再生器または復熱器へと戻されて回路を完結することを意味している。この場合、空気以外のシェル側流体は、よりコスト効率が良くなる。シェル側流体は、例えば、ヘリウムなどの高い熱伝導の流体を選択することで、流路間の熱伝達を最適化するように選択され得る。代替で、全体の熱伝達が、二酸化炭素などの高い熱容量の流体を選択することで最適化されてもよい。選択的には、シェル側流体は、任意の他の不活性ガス、または、ヘリウム、二酸化炭素、および他の不活性ガスの混合物である。
【0052】
熱交換器の全体設計は、事前加熱された酸化剤(および/または燃料)を受け入れる組み合わされた燃焼器の全出力に基づいて最適化される。これは、酸化剤管(または燃料管)の直径、酸化剤管(または燃料管)の数、酸化剤管(または燃料管)のピッチ(つまり、管から管までの空間)、および酸化剤管(または燃料管)の長さと直径との比が、事前加熱された酸化剤(または燃料)を受け入れる燃焼器の組み合わされた全出力に基づいて最適化されることを意味する。これらの変数が最適化されると、熱交換器は単一のシェルで提供される。そして、酸化剤管(または燃料管)は、各々のセットが分離した酸化剤流(または燃料流)を受け入れる熱交換器によって事前加熱されるように、酸化剤流(または燃料流)の数に基づいたセットに分割される。この設計の最適化は、熱交換器の組合せが組み合わされた熱交換器の数と等しい数のシェルを含む、事前加熱された酸化剤または燃料の供給される燃焼器に基づいて各々1つが個々に最適化された熱交換器の組合せから識別できる。熱交換器の組合せは、本発明の最適化された熱交換器より非効率的である。
【0053】
各々が個々に分離して制御された酸化剤流(または燃料流)の流量は、典型的には、プロセス要求に応じて時間と共に変化させられる。酸化剤流(または燃料流)のうちの1つまたは全部未満の流量が低下される場合、より遅い酸化剤流(または燃料流)の流量は、そのより遅い流量の流れを、他のより速い流量の流れよりも、比較的より高い温度まで加熱させる。これは、酸化剤(または燃料)の熱交換器内におけるより長い滞留時間が、高温の熱伝達流体とより遅い流量の流れとの間のより多くの熱伝達を可能にするためである。反対に、より速い酸化剤流(または燃料流)の流量は、より速い流量の流れのより短い滞留時間のため、そのより速い流量の流れを、他のより遅い流量の流れよりも、比較的より低い温度まで加熱させる。
【0054】
個々の酸化剤流(または燃料流)は、より高いかまたはより低い流量を有し得る(したがって、酸化剤管(または燃料管)が対応してより低いかまたはより高い温度を有する)ため、より高いかまたはより低い流量の流れを搬送する各酸化剤管(または燃料管)の熱膨張または熱収縮は、他の酸化剤流(または燃料流)の熱膨張または熱収縮より大きくかまたは小さくなり得る。熱膨張および/または熱収縮が一致しないことが酸化剤管(または燃料管)およびシェルに過度の応力を掛け得る可能性を回避するために、酸化剤管(または燃料管)の各セットには、分離した熱膨張結合部が設けられ得る。この方法で、分離した結合部は、熱交換器に過度の応力を被らせることなく、管の異なるセットの膨張および収縮が一致しないことを許容できる。
【0055】
様々な事前加熱された酸化剤流(または燃料流)の酸化剤(または燃料)の温度を、できるだけ近くに維持することが望ましい。しかしながら、また、前述のように、個々の酸化剤流(または燃料流)がより高いかまたはより低い流量を有するとき、それらの温度は、他のより低いかまたはより高い流量の流れより低くかまたは高くなり得る。これらの異なる温度を平衡させるための方法がいくつかある。
【0056】
ある手法では、適切な場合、熱伝導充填材料が、熱伝達を容易にするために用いることができ、例えば、アルミナ充填が用いられ得る。充填材料を用いるとき、圧力低下が最小限とされるが、熱交換器の高温表面および低温表面との優れた熱接触を実現するように、十分に余裕のある充填をすることが重要である。また、酸化剤流(または燃料流)同士の間の熱伝導が、例えば、酸化剤管(または燃料管)同士を互いと接続するために熱伝導板を用いるなどして、最大化される。したがって、熱伝達は、板を介して流れ同士の間で発生する。管から管への熱伝達を容易にすることで、様々な酸化剤流(または燃料流)同士の間の温度差が平衡され得る。
【0057】
別の手法では、酸化剤管(または燃料管)の所与のセットのうちの酸化剤管(または燃料管)が、前述のように互いと平行して配置されない。したがって、所与の酸化剤流(または燃料流)の複数の副流への分割の後、様々な酸化剤流(または燃料流)のための酸化剤管(または燃料管)は互いと交互に配置される。例えば、各々1つが3つの酸化剤管(または燃料管)に分割される酸化剤(または燃料)の3つの流れの場合、第1の流れの第1の管は第2の流れの第1の管と並列に延び、さらに、その第2の流れの第1の管は第3の流れの第1の管と並列に延びる。第1の流れの第2の管は第2の流れの第2の管と並列に延び、さらに、その第2の流れの第2の管は第3の流れの第2の管と並列に延びる。最後に、第1の流れの第3の管は第2の流れの第3の管と並列に延び、さらに、その第2の流れの第3の管は第3の流れの第3の管と並列に延びる。各々の場合で、(第1、第2、および第3の流れの)対応する第1の管は、セットの流れの第2の管または第3の管に対してよりも、互いとより近くなっている。
【0058】
さらに別の手法では、酸化剤(または燃料)の1つまたは複数の流れは、制御弁によって主流れとバイパス流れとに分けられる。主流れは、高温シェル側流体との熱交換を通じて加熱される熱交換器へと向かわされる。バイパス流れは、熱交換器を完全に迂回し、加熱されている主流れと再混合される。制御部は、主流れの流量とバイパス流れの流量との比を、制御弁によって、1:0から0:1までの範囲内の値に制御する。典型的には、値は、9:1から7:3までの範囲にある。任意の公知のプロセス制御計画がこの比を制御するために利用され得る一方で、一般的に言って、流れの温度(主流れとバイパス流れとが再混合される位置の下流での温度)が設定最大温度を超えるとき、制御部は、バイパス流れの割合を増やし、主流れの割合を減らすように、制御弁に命令する。流れの温度(ここでも、主流れとバイパス流れとが再混合される位置の下流での温度)が設定最小温度未満へと下がるとき、制御部は、バイパス流れの割合を減らし、主流れの割合を増やすように、制御弁に命令する。
【0059】
上記のバイパス制御は図8によって示されている。低温酸化剤の全体の流れM1A、M1B、M1C、M1Dが、関連付けられた内部流M2A、M2B、M2C、M2Dと外部流M3A、M3B、M3C、M3Dとの間に分けられる。内部流は、熱交換器の供給端へと向かわされ、熱交換器の酸化剤管において高温熱伝達流体によって加熱され、高温酸化剤出口から排出される。外部流は、熱交換器の外部に留まり、全体の流れM1を再び提供するために、内部流と再混合される。温度設定が、高温酸化剤の再混合された流れに対してあらかじめ定められている。T2を測定し、全体の流れM1の内部流M2と外部流M3とへの割り当てを調節することで、流れの再混合の後の高温酸化剤の温度が制御できる。別の言い方をすれば、T2が設定温度より高い場合、T2が設定に達するまで、分けることを行う弁において、M3は増加され、M2は低減される。好ましくは、バタフライ弁がこれを行うために使用される。T1は、M1が低減するにつれて増加することになり、最終的に、高温熱伝達流体温度に近い限度に達する。この限度の近くで、M1が低減するにつれて、T1はゆっくりと増加することになる。一方、T2は、内部流が低温の加熱されていない外部流(流れM3を有する)で薄まることで低下することになる。この温度低下は、限度近くでより急速になっている。このようにして、全体の流量と関係なく、所望の温度を達成できる。
【0060】
本発明の1つの一般化されて図示された構成が、図4に示されている。高温燃焼ガス1が、熱伝達流体(つまり、シェル側流体)3を復熱器または再生器5で事前加熱する。その結果得られた高温シェル側流体7は、酸化剤を事前加熱するための熱交換器9へと流れ、そこで低温酸化剤11A、11B、11C、11Dの流れと熱交換する。その結果得られた高温酸化剤13A、13B、13C、13Dの流れは、燃焼器23A、23B、23C、23Dへと向かわされる。燃料19A、19B、19C、19Dの流れが燃焼器23A、23B、23C、23Dへと向かわされ、そこで、燃料は高温酸化剤と共に燃焼して高温燃焼ガス1を生成する。高温シェル側流体は、熱交換器9において冷却され、選択的に、ループを完結するために、シェル側流体3として復熱器または再生器5へと再循環される。
【0061】
本発明の別の一般化されて図示された構成が、図5に示されている。高温燃焼ガス1が、シェル側流体3を復熱器または再生器5で事前加熱する。その結果得られた高温シェル側流体7は、燃料を事前加熱するための熱交換器17へと流れ、そこで低温燃料19A、19B、19C、19Dの流れと熱交換する。その結果得られた高温燃料21A、21B、21C、21Dの流れは燃焼器23A、23B、23C、23Dへと向かわされ、そこで、高温燃料は酸化剤11A、11B、11C、11Dの流れと共に燃焼する。高温シェル側流体は、熱交換器17において冷却され、選択的に、ループを完結するために、シェル側流体3として復熱器または再生器5へと再循環される。
【0062】
本発明の別の一般化されて図示された構成が、図6に示されている。高温燃焼ガス1が、シェル側流体3を復熱器または再生器5で事前加熱する。その結果得られた高温シェル側流体7は、酸化剤を事前加熱するための熱交換器9へと流れ、そこで低温酸化剤11A、11B、11C、11Dの流れと熱交換する。その結果得られた高温酸化剤13A、13B、13C、13Dの流れは、燃焼器23A、23B、23C、23Dへと向かわされる。高温シェル側流体は、熱交換器9で冷却され、燃料を事前加熱するための熱交換器17へと向かわされ、そこで低温燃料19A、19B、19C、19Dの流れと熱交換する。その結果得られた高温燃料21A、21B、21C、21Dの流れが燃焼器23A、23B、23C、23Dへと向かわされ、そこで、高温燃料は高温酸化剤と共に燃焼して高温燃焼ガス1を生成する。選択的に、シェル側流体3(復熱器または再生器5における加熱の前)は、熱交換器17における熱交換の後、冷却されたシェル側流体であり得る。
【0063】
図4図6は、酸化剤11A、11B、11C、11Dの4つの流れごとに対して1つの熱交換器と、燃料19A、19B、19C、19Dの4つの流れごとに対して1つの熱交換器とを示しているが、本発明はこのような方法に限定されてはいない。むしろ、各熱交換器は、2つまたは3つの酸化剤流11A、11B、11C、11Dまたは燃料流19A、19B、19C、19D程の少ない数を取り扱ってもよいし、あるいは、4つを超える数を取り扱ってもよい。また、図4図6は4つの燃焼器だけを示しているが、2つまたは3つの少ない数、あるいは、数十の多くの数があってもよい。ガラス溶解炉の場合では、典型的には、炉の一方の側のすべての燃焼器(事前加熱された酸化剤および/または燃料を利用する燃焼器)は、事前加熱された酸化剤と事前加熱された燃料とを一対の熱交換器(1つが酸化剤用で、1つが燃料用)から受け入れるが、反対の側のすべての燃焼器は、事前加熱された酸化剤と事前加熱された燃料とを異なる対の熱交換器(ここでも、1つが酸化剤用で、1つが燃料用)から受け入れる。また、図6は、シェル側流体3が燃料を事前加熱するために使用される前に、酸化剤を事前加熱することを示しているが、この順番は逆にされてもよい。
【0064】
本発明で使用するためのシェルアンドチューブ熱交換器の非限定的な例が、図7A図7Fで最良に示されており、低温酸化剤11A、11B、11C、11Dの流れは、シェル36に形成された酸化剤流路/ノズル33A、33B、33C、33Dでそれぞれ受け入れられる。酸化剤13A、13B、13C、13Dの高温の流れは、シェル36に同じく形成された酸化剤流路/ノズル51A、51B、51C、51Dからそれぞれ熱交換器を出て行く。高温シェル側流体の流れ7は、高温流体入口35を介してシェル36の内部へと向かわされる。冷却されたシェル側流体は、低温流体出口37から熱交換器を出て行く。
【0065】
酸化剤(または燃料)流路/ノズル33A、33B、33C、33Dに隣接する筐体の内部空間41A、41B、41C、41Dは、酸化剤(または燃料)13A、13B、13C、13D(21A、21B、21C、21D)の流れを互いから分離したままに維持するために、分割体39によって分割されている。酸化剤(または燃料)流路/ノズル51A、51B、51C、51Dに隣接する内部空間49A、49B、49C、49Dは、高温の酸化剤(または燃料)13A、13B、13C、13D(21A、21B、21C、21D)の流れを互いから分離したままに維持するために、分割体59によって同様に分割されている。
【0066】
酸化剤(または燃料)13A、13B、13C、13D(21A、21B、21C、21D)の各流れは、対応する室41A、41B、41C、41Dから、酸化剤管(または燃料管)45A、45B、45C、45Dの対応するセットへと流れる複数の副流へと分けられる。酸化剤管(または燃料管)45A、45B、45C、45Dの所与のセットを通って流れる副流の各々は、関連付けられた室49A、49B、49C、49Dにおいて、高温の酸化剤(または燃料)13A、13B、13C、13D(21A、21B、21C、21D)の単一の流れへと再混合する。このようにして、高温の酸化剤(または燃料)13A、13B、13C、13D(21A、21B、21C、21D)の流れは、互いと混ざらないが、分割体39、酸化剤管45A、45B、45C、45D、および分割体59によって、分離した状態に維持される。
【0067】
引き続き図7A図7Fを参照すると、酸化剤(または燃料)およびシェル側流体は、熱交換器の内部を分離する管板43、47によって互いとの接触が防止されており、その熱交換器の内部を通って、高温シェル側流体は流れ、その熱交換器の内部を通って酸化剤管45A、45B、45C、45Dが内部空間41A、41B、41C、41D、49A、49B、49C、49Dを構成する端部から延びている。別の言い方をすれば、酸化剤管(または燃料管)45A、45B、45C、45Dの供給端および排出端は、管板43、47の存在によって高温シェル側流体から封止されている。
【0068】
図7A図7Fのシェルアンドチューブ交換器の改良が、図7Gで最良に示されており、シェルと酸化剤管(または燃料管)の様々なセットとの間の熱膨張の差を相殺する特徴が含まれている。例えば酸化剤流11Aといった、酸化剤流のうちの1つまたは複数が熱交換器を通って減少される一方で、例えば他の酸化剤流11B、11C、11Dといった他の酸化剤流が調節されないままかまたは増加されるとき、当業者は、酸化剤11A(関連付けられた酸化剤管45Aを通る)のより少ない流れは、酸化剤11B、11C、11D(および、関連付けられた酸化剤管45B、45C、45D)のより多い流れより比較的より高い温度まで加熱されることになることを認めるものである。より高い温度の酸化剤管45Aは、より低い温度の酸化剤管45B、45C、45Dの熱膨張より大きな熱膨張を被ることになる。当業者は、逆の状況が等しい力で加わること、つまり、酸化剤流れ11Aの流量がより大きい一方で酸化剤流れ11B、11C、11Dの流量がより小さいとき、酸化剤管45Aは酸化剤管45B、45C、45Dの熱膨張より小さな熱膨張を被ることも認めるものである。熱膨張(および/または熱収縮)の差が、熱交換器がその結果生じる応力に耐えることができる度合いを超えてしまう場合、酸化剤管と管板との間の封止が破壊または漏れてしまう可能性がある。
【0069】
熱膨張の上記の差を相殺するために、シェル36には、膨張結合部59が設けられ得る。また、酸化剤(または燃料)11A、11B、11C、11D、(19A、19B、19C、19D)の流れと関連付けられたセットの酸化剤管(または燃料管)45A、45B、45C、45Dの各々は、帽蓋53A、53Bで包囲されて封止されている関連付けられた集合空間へと排出する(他の流れと関連付けられた帽蓋は図7Gに示されていない)。帽蓋53A、53B(他の流れのためのものも含む)の各々は、一致しない熱膨張/熱収縮を調整するために、関連付けられた膨張結合部55A、55Bを介してシェル36に連結されている。
【0070】
図7Gの改良では、熱交換器には下流の管板47が設けられていない。代わりに、熱交換器は「管板状」の分割体48を備えており、その分割体48は、一方において高温シェル側流体が通って流れるシェルの内部と、他方において分割体48とシェル36の下流端との間の空間との間で、不完全な封止を提供する。分割体48は、酸化剤管(または燃料管)45A、45B、45C、45Dの断面に近い断面を有するオリフィスを備えており、それらオリフィスは、酸化剤管(または燃料管)45A、45B、45C、45Dがオリフィスを貫いた状態で膨張または収縮によって摺動できる分だけより大きな寸法となっている。熱交換器の排出端にある集合室において酸化剤(または燃料)から高温シェル側流体を分離するために管板47を使用する代わりに、酸化剤管(または燃料管)45A、45B、45C、45Dと分割体48との組合せが、酸化剤(または燃料)と高温シェル側流体とを分離したままに維持する。
【0071】
当業者は、図7A図7Gが、4つの酸化剤管(または燃料管)45A、45B、45C、45Dだけを各々備える各セットを示しているが、各セットは、製造する複雑さ、および/または、製造コストによってのみ限定される任意の数を備え得ることを認めるものである
ある変形では、各々の燃焼器は、2つの熱交換器から事前加熱された酸化剤(または燃料)を受け入れてもよい。これは、燃焼器における温度の大きな変化を与えることなく、燃焼器への酸化剤(または燃料)の全体の流れにより大きな変化を可能にする。例えば、各々が200Nm3/hrの酸素(または燃料)を消費する4つの燃焼器と、4つの酸化剤(または燃料)の流れを事前加熱するように各々が構成された2つの熱交換器とについて、各熱交換器は、100Nm3/hrの事前加熱された酸化剤(または燃料)を、各熱交換器から各燃焼器へと送ることができる。そして、1つの燃焼器への酸化剤(または燃料)の流れを100Nm3/hrへと減らすことが必要とされる場合、その燃焼器への1つの酸化剤流(または燃料流)が止められ、対応する熱交換器への高温空気の流れが、残りの3つの流れの温度を維持するために減らされる。このようにして、1つの燃焼器への流れが、任意の燃焼器へと流れる酸化剤(または燃料)の温度に影響を与えることなく、大きな要因によって減らすことができる。
【0072】
本発明はその特定の実施形態との組合せで説明されてきたが、多くの代替、改良、および変形が、前述の記載に鑑みて当業者には明らかとなるものである。したがって、すべてのこのような代替、改良、および変形を、添付の請求項の精神および広い範囲内にあるとして包含することが、意図されている。本発明は、開示された要素を適切に備え得る、それら要素から成り得る、または、それら要素から必然的に成り得るものであり、開示されていない要素がなくても実施され得る。さらに、第1および第2など、順番に言及する言葉がある場合、例示の意味で理解されるべきであり、限定する意味で理解されるべきではない。例えば、特定のステップは単一のステップへと組み合わされ得ることは、当業者によって認められ得る。
【0073】
単数形の「1つ(a、an、およびthe)」は、文脈がそうではないことを明確に指示していない場合、複数の指示対象を含んでいる。
【0074】
請求項における「備える(Comprising)」は、実質的に特定される請求要素が非排他的な列挙であること、つまり、他のものが、追加的に含まれてもよく、「備える」の範囲内に留まり得ることを意味する非制限的な移行部の用語である。「備える(Comprising)」は、本明細書では、より限定される移行部の用語「必然的に成る(consisting essentially of)」および「成る(consisting of)」を必ず包含するとして定義され、そのため、「備える(Comprising)」は、「必然的に成る(consisting essentially of)」または「成る(consisting of)」によって置き換えられてもよく、「備える(Comprising)」の明示的に定義された範囲内に留まり得る。
【0075】
請求項における「提供する(Providing)」は、何かを備え付ける、供給する、利用可能にする、または準備することを意味するように定義される。ステップは、反対に、請求項において表明言語のない場合に任意の主体によって実施され得る。
【0076】
選択的な、または、選択的には、実質的に記載された事象または状況が起こり得るか、または、起こり得ないことを意味する。記載は、事象または状況が起こる例と、事象または状況が起こらない例とを含んでいる。
【0077】
範囲は、本明細書では、およそのある特定の値から、および/または、およその別の特定の値までとして表され得る。このような範囲が表現されるとき、他の実施形態は、前記範囲内のすべての組合せと共に、ある特定の値から、および/または、他の特定の値までであることは、理解されるものである。
【0078】
本明細書で特定されたすべての参考文献は、各々が引用される特定の情報についても同様に、それらの全体において参照により本出願へと、本明細書によって各々組み込まれている。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] 炉から熱を回収するためのシステムであって、
気体状の燃料の供給源と、
高温シェル側流体の流れを生成するために、低温シェル側流体の流れと、炉からの高温燃焼ガスの流れとの間で、熱交換するように適合および構成される、復熱器または再生器と、
第1のシェルアンドチューブ熱交換器であって、
シェルと、
前記シェルに形成された高温シェル側流体入口および低温シェル側流体出口と、
前記燃料の第1および第2の主流れをそれぞれ受け入れる第1および第2の燃料入口と、
各々が1つまたは複数の燃料管の第1および第2のセットと、ここで、該第1および第2のセットは、燃料の前記第1および第2の主流れを前記第1および第2の燃料入口からそれぞれ受け入れ、前記燃料管の各々は前記シェルの内部を通って延びるものであり、
燃料の前記第1および第2の主流れを、それぞれ燃料管の前記第1および第2のセットからそれぞれ受け入れる第1および第2の燃料出口と、ここで、前記第1のシェルアンドチューブ熱交換器は、高温シェル側流体の前記流れから、前記燃料管を通って流れる燃料の前記主流れへと熱を伝達するように適合および構成されるものである、
を備える第1のシェルアンドチューブ熱交換器と、
燃料の前記供給源と前記第1の燃料入口との間で流体連通する第1の低温燃料供給路と、
燃料の前記供給源と前記第2の燃料入口との間で流体連通する第2の低温燃料供給路と、
前記第1および第2の低温燃料供給路にそれぞれ配置された第1および第2の燃料流量制御装置と、
前記燃料供給源から前記第1および第2の低温燃料供給路を通る燃料の流量を、前記第1および第2の燃料流量制御装置でそれぞれ制御するように適合および構成された第1の制御部と、ここにおいて、前記低温燃料供給路を通る前記第1および第2の燃料の流れの各々が、互いの制御から独立および分離して、前記第1の制御部によって制御できるものである、
前記第1および第2の主燃料流れを、それぞれ前記第1および第2の燃料出口からそれぞれ受け入れる第1および第2の高温燃料供給路と、
を備えるシステム。
[2] 前記第1および第2の燃料流れのいずれも、前記第1および第2の燃料流れが前記第1および第2の主燃料流れにそれぞれなるように、前記熱交換器を迂回しない、[1]に記載のシステム。
[3] 前記第1および第2の低温燃料供給路にそれぞれ配置された第1および第2のバイパス弁をさらに備え、ここにおいて、
前記バイパス弁の各々は、前記燃料流れのうちの関連する1つを第1および第2の部分へと分けるように適合および構成され、
前記第1のバイパス弁によって分けられた前記第1の部分は前記第1の主燃料流れであり、前記第1のバイパス弁によって分けられた前記第2の部分は第1のバイパス燃料流れであり、
前記第2のバイパス弁によって分けられた前記第1の部分は前記第2の主燃料流れであり、前記第2のバイパス弁によって分けられた前記第2の部分は第2のバイパス燃料流れであり、
前記第1および第2のバイパス流れは、前記シェルの外側全体に配置された第1および第2のバイパス流路を通って流れ、
前記第1の高温燃料供給路は、前記第1のバイパス流れが前記第1の主燃料流れと混合される前記第1のバイパス流路から前記第1のバイパス流れを受け入れ、
前記第2の高温燃料供給路は、前記第2のバイパス流れが前記第2の主燃料流れと混合される前記第2のバイパス流路から前記第2のバイパス流れを受け入れる、
[1]に記載のシステム。
[4] 前記第1および第2の部分のそれぞれへと前記第1および第2の燃料流れを分けることの各々は、互いから分離および独立して、前記制御部によって制御される、[3]に記載のシステム。
[5] ガス状燃料の供給源と、
第2のシェルアンドチューブ熱交換器であって、
シェルと、
前記シェルに形成された高温シェル側流体入口および低温シェル側流体出口と、
燃料の第1および第2の主流れをそれぞれ受け入れる第1および第2の燃料入口と、
各々が1つまたは複数の燃料管の第1および第2のセットと、ここで、該燃料管の前記第1および第2のセットは、燃料の前記第1および第2の主流れを前記第1および第2の燃料入口からそれぞれ受け入れ、前記燃料管の各々は前記シェルの内部を通って延びるものであり、
燃料の前記第1および第2の主流れを燃料管の前記第1および第2のセットからそれぞれ受け入れる第1および第2の燃料出口と、前記第2のシェルアンドチューブ熱交換器は、高温シェル側流体の前記流れから、前記燃料管を通って流れる燃料の前記主流れへと熱を伝達するように適合および構成されるものである、
を備える第2のシェルアンドチューブ熱交換器と、
燃料の前記供給源と前記第1の燃料入口との間で流体連通する第1の低温燃料供給路と、
燃料の前記供給源と前記第2の燃料入口との間で流体連通する第2の低温燃料供給路と、
前記第1および第2の低温燃料供給路にそれぞれ配置された第1および第2の燃料流量制御装置と、ここにおいて、
前記第1の制御部または第2の制御部は、前記燃料供給源から前記第1および第2の低温燃料供給路を通る燃料の流量を、前記第1および第2の燃料流量制御装置でそれぞれ制御するように適合および構成されるものであり、
前記低温燃料供給路を通る前記第1および第2の燃料流れの各々は、互いの制御から独立および分離して、前記制御部によって制御できるものである、
前記第1および第2の主燃料流れを、それぞれ前記第1および第2の燃料出口からそれぞれ受け入れる第1および第2高温燃料供給路と
を備える、[1]に記載のシステム。
[6] 事前加熱された燃料を利用する装荷燃料加熱設備であって、
[1]の炉から熱を回収するための前記システムと、
高温燃料の第1および第2の流れを、それぞれ前記第1および第2高温燃料供給路からそれぞれ受け入れる第1および第2の燃焼器と、
装荷燃料を含む溶解炉と、前記燃焼器の各々は、前記装荷燃料が燃料と前記燃焼器によって噴射された前記高温燃料との燃焼を通じて加熱されるように、前記炉に運転可能に関連付けられ、ここにおいて、前記復熱器または再生器は、高温シェル側流体の前記流れを生成するために、前記炉における前記高温燃料および酸化剤の前記燃焼からの高温燃焼ガスの流れを受け入れる、
を備える装荷燃料加熱設備。
[7] 前記第1および第2の燃料流れのいずれも、前記第1および第2の燃料流れが前記第1および第2の主燃料流れにそれぞれなるように、前記熱交換器を迂回しない、[6]に記載の設備。
[8] 前記第1および第2の低温燃料供給路にそれぞれ配置された第1および第2のバイパス弁をさらに備え、ここにおいて、
前記バイパス弁の各々は、前記燃料流れのうちの関連する1つを第1および第2の部分へと分けるように適合および構成され、
前記第1のバイパス弁によって分けられた前記第1の部分は前記第1の主燃料流れであり、前記第1のバイパス弁によって分けられた前記第2の部分は第1のバイパス燃料流れであり、
前記第2のバイパス弁によって分けられた前記第1の部分は前記第2の主燃料流れであり、前記第2のバイパス弁によって分けられた前記第2の部分は第2のバイパス燃料流れであり、
前記第1および第2のバイパス流れは、前記シェルの外側全体に配置された第1および第2のバイパス流路を通って流れ、
前記第1の高温燃料供給路は、前記第1のバイパス流れが前記第1の主燃料流れと混合される前記第1のバイパス流路から前記第1のバイパス流れを受け入れ、
前記第2の高温燃料供給路は、前記第2のバイパス流れが前記第2の主燃料流れと混合される前記第2のバイパス流路から前記第2のバイパス流れを受け入れる、
[6]に記載の設備。
[9] 前記第1および第2の部分のそれぞれへと前記第1および第2の燃料流れを分けることの各々は、互いから分離および独立して、前記制御部によって制御される、[8]に記載の設備。
[10] 炉から熱を回収するための方法であって、
第1の燃焼器から酸化剤と高温燃料の第1の流れとを噴射するステップと、
第2の燃焼器から酸化剤と高温燃料の第2の流れとを噴射するステップと、
前記炉で装荷燃料を加熱し、高温燃焼ガスを生成するために、前記噴射された燃料と高温燃料とを燃焼するステップと、
高温シェル側流体の流れを生成するために、低温シェル側流体の流れと前記高温燃焼ガスの流れとの間で、復熱器または再生器によって熱交換するステップと、
高温燃料の前記第1および第2の流れを生成するために、シェルアンドチューブ熱交換器における前記高温シェル側流体との熱交換を通じて、燃料の第1および第2の主流れを加熱するステップと、
前記燃料入口の上流で、第1および第2の低温燃料供給路を流れる燃料の第1および第2の流れの流量を独立および分離して制御するステップと、ここにおいて、燃料の前記第1および第2の主流れが燃料の前記第1および第2の流れから得られる、
を備える方法。
[11] 前記シェル側流体は、空気、二酸化炭素、ヘリウム、窒素、他の不活性ガス、またはそれらの混合物である、[10]に記載の方法。
[12] 前記シェルアンドチューブ熱交換器において、前記高温シェル側流体と燃料の前記第1および第2の主流れとの間の熱交換を通じて、前記低温シェル側流体を生成するステップ
をさらに備える、[10]に記載の方法。
[13] 前記第1および第2の燃料流れのいずれも、前記第1および第2の燃料流れが前記第1および第2の主燃料流れにそれぞれなるように、前記熱交換器を迂回しない、[10]に記載の方法。
[14] 前記第1および第2の燃料流れの各々を、第1および第2のバイパス弁でそれぞれ第1および第2の部分へと分けるステップと、ここにおいて、前記第1のバイパス弁によって分けられた前記第1の部分は前記第1の主燃料流れであり、前記第1のバイパス弁によって分けられた前記第2の部分は第1のバイパス燃料流れであり、
前記第2のバイパス弁によって分けられた前記第1の部分は前記第2の主燃料流れであり、前記第2のバイパス弁によって分けられた前記第2の部分は第2のバイパス燃料流れであり、前記第1および第2のバイパス流れは、前記シェルの外側全体に配置された第1および第2のバイパス流路を通って流れるものである、
前記シェルアンドチューブ熱交換器の下流で、前記第1のバイパス流れを前記第1の主燃料流れと混合するステップと、
前記シェルアンドチューブ熱交換器の下流で、前記第2のバイパス流れを前記第2の主燃料流れと混合するステップと
をさらに備える、[10]に記載の方法。
[15] 前記第1および第2の部分のそれぞれへと前記第1および第2の燃料流れを分けることの各々は、互いから分離および独立して、前記制御部によって制御される、[14]に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図8