(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プレッシャデマンド弁は、装着者の吸気動作に応じて、吸気管(43)の他端部まで導かれた吸気ガスを前記呼吸室に導くための肺力弁となり、前記プレッシャデマンド弁(44)は、前記呼吸室内の気体の圧力であるデマンド弁2次圧力に基づいて、その開度を調整し、前記デマンド弁2次圧力が、前記第1設定圧力P1未満になると開き、前記デマンド弁2次圧力が、前記第1設定圧力P1以上になると閉じる、請求項4に記載の呼吸器。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る呼吸器1の構成を示す平面図である。
図2は、呼吸器1の構成の一部である面体11の右側面図である。本実施形態に係る呼吸器1は、火災現場や災害現場などのような人体に有毒なガスが発生する環境において作業を行う際に、装着者に酸素または空気などの吸気ガスを供給し、装着者の呼吸を確保するために用いられる。
【0016】
本実施形態に係る呼吸器1は、大略的に、面体11と、圧力容器12と、吸気ガス供給装置13と、呼気弁14と、背負具15と、報知装置16(
図3参照)とを含んで構成される。
【0017】
面体11は、人体の頭部に装着されて使用されるものであり、装着状態において、装着者の顔面を覆うように構成される面体本体21と、面体本体21を装着者の頭部に固定するための締め紐22とを含んで構成される。
【0018】
面体本体21は、人体の顔面を被覆可能なサイズを有する無色透明の板状部材である前面板31と、装着状態において、前面板31を、装着者の顔面の前方に、装着者の顔面から適度な間隔をあけて支持する支持体32とを含んで構成される。この前面板31は、アイピースとも称される部材である。
【0019】
以下、前面板31における厚み方向の一方の表面であって、装着状態において装着者の顔面に臨む側の表面を内表面31aと称することとし、内表面31aとは反対側の表面を外表面31bと称することとする。
【0020】
前面板31は、装着状態において、装着者の顔面の大略的に上半分に対向するように配置される上部36と、上部36の下端部に連なり、装着者の顔面の大略的に下半分に対向するように配置される下部37とを有し、上部36と下部37とが屈曲して連なるように形成されている。詳細には、上部36に対して、下部37が内表面31a側に屈曲するように形成されている。
【0021】
上部36および下部37はいずれも、装着状態において、その左右の両端部間にわたって、装着者の顔面から離反する方向に凸となるように滑らかに湾曲した形状に形成されている。また、下部37には、その左右の両端部間の中央部に、厚み方向に貫通するように透孔が形成されている。
【0022】
この下部37の中央部には、その外表面31b側に、後述する弁ユニット20が着脱可能に連結される連結部が設けられるとともに、その内表面31a側に、隔障33の一端部が固定される隔障保持部が設けられる。
【0023】
隔障33は、弾力性を有する軟質ゴムから成る環状のシール部材であり、一端部は隔障保持部に固定され、他端部は、装着状態において、装着者の鼻の上部から両頬および顎にかけて弾発的に面接触することで、装着者の口および鼻を覆うように形成されている。このように装着状態では、隔障33と装着者の顔面とによって気密性を有する呼吸室が形成され、この呼吸室には、前記連結部に連結された弁ユニット20に設けられるプレッシャデマンド弁44および前記透孔を介して吸気ガスが供給される。
【0024】
弁ユニット20には、吸気ガス供給装置13の構成の一部であるプレッシャデマンド弁44と、呼気弁14とが設けられる。呼気弁14は、逆止弁であり、前記呼吸室内の気体の圧力が予め定める第1設定圧力P1を超えると、呼吸室内の気体を排出口から外部の空間へ排出し、呼吸室内の気体の圧力が第1設定圧力P1以下であると排出口を閉塞するように構成されている。第1設定圧力P1は、装着者が吸気動作を行うことが可能な圧力であって、大気圧よりも少し高い圧力である陽圧に設定される。本実施形態では、弁ユニット20には、2つの呼気弁14が設けられる。プレッシャデマンド弁44については後述する。
【0025】
圧力容器12は、大略的に有底の円筒形状に形成された部材である。圧力容器12において、直円筒状の円筒部分に連なる一方の端部には、円筒部分の軸線方向に沿って円筒部分から離反するにつれて内径が連続的に減少する肩部が形成されるとともに、その先端には開口が形成される。したがって、開口の内径は、円筒部分の内径よりも小さくなっている。この圧力容器12には、酸素を含む呼吸用気体であるたとえば空気が、吸気ガスとして大気圧よりも高い圧力で圧縮充填される。
【0026】
吸気ガス供給装置13は、塞止弁41と、減圧弁42と、吸気管43と、プレッシャデマンド弁44とを含んで構成される。
【0027】
塞止弁41は、圧力容器12の前記開口を開閉する開閉弁であり、圧力容器12の開口を規定する開口部に着脱可能に連結される。塞止弁41には、手動つまみ41aが設けられ、手動つまみ41aを操作することによって、圧力容器12の開口が開閉されるように構成されている。
【0028】
減圧弁42は、圧力制御弁であって、塞止弁41を介して圧力容器12から流出した吸気ガスの圧力を、予め定める第2設定圧力P2に減圧する。第2設定圧力P2は、第1設定圧力P1よりも大きい(P2>P1)。減圧弁42は、吸気ガスの供給方向において減圧弁42よりも下流側の吸気ガスの圧力である減圧弁2次圧力に基づいて、その開度を調整する。具体的には、減圧弁2次圧力が、前記第2設定圧力P2未満になると開き、前記第2設定圧力P2以上になると閉じる。本実施形態では減圧弁42は、塞止弁41と直結される。
【0029】
吸気管43は、吸気ガスを減圧弁42から面体11へ導くための流路を規定する管であり、一端部が減圧弁42に接続され、他端部が弁ユニット20に接続される。吸気管43は、減圧弁42から流出した吸気ガスを、プレッシャデマンド弁44に導く。
【0030】
プレッシャデマンド弁44は、装着者の吸気動作に応じて、吸気管43の他端部まで導かれた吸気ガスを前記呼吸室に導くための肺力弁となる。プレッシャデマンド弁44は、呼吸室内の気体の圧力であるデマンド弁2次圧力に基づいて、その開度を調整する。具体的には、デマンド弁2次圧力が、前記第1設定圧力P1未満になると開き、デマンド弁2次圧力が、前記第1設定圧力P1以上になると閉じる。
【0031】
背負具15は、板状に形成され、圧力容器12が着脱可能に取付けられる背板51と、背板51に取付けられる一対の背負バンド52と、背板51に取付けられる腰ベルト53と、背板51に取付けられた圧力容器12を、使用状態において重力方向に支持する支持台54とを含んで構成される。各背負バンド52は、その長手方向の中央部に、装着者の胸部の位置で締めるように設けられた胸ベルト52aをそれぞれ有している。圧力容器12は、塞止弁41が圧力容器12に対して下方に配置されるような姿勢で、背負具15に支持される。
【0032】
背負具15を装着しようとする者は、両腕を各背負バンド52と背板51との間に挿入し、各背負バンド52を両肩に掛けることで、背板51を背負い、腰ベルト53を締め、さらに胸の位置で胸ベルト52aを締めることによって、背板51を背中に密着させて、背負具15を装着することができる。
【0033】
図3は、報知装置16の電気的構成を示すブロック図である。報知装置16は、背負具15側に設けられる背負具側報知装置61と、面体11に設置される面体側報知装置62とによって構成される。
【0034】
図4は、背負具側報知装置61の装置本体70の構成を示す図であり、
図4(a)は、背負具側報知装置61の装置本体70の正面図であり、
図4(b)は、背負具側報知装置61の装置本体70の上面図であり、
図4(c)は、
図4(b)における切断面線C−Cから見た断面図であり、
図4(d)は、
図4(b)における切断面線D−Dから見た断面図である。
【0035】
以下、
図3および
図4を参照して、背負具側報知装置61について説明する。背負具側報知装置61は、
図4に示される装置本体70と、装置本体70に連結される圧力センサ71とを含んで構成される。
【0036】
装置本体70は、電池81と、電圧レギュレータ82と、温度センサ83と、第1のADC(Analog to Digital Converter)84aと、第2のADC84bと、残量検出回路80と、第1のLED(Light Emitting Diode)85aと、入出力ポート86と、シリアル通信ポート87と、制御部(Central Processing Unit;略称「CPU」)88と、これらを収容する樹脂製のケース89と、圧力センサ71に電気的に接続される第1のケーブル90aと、第2のケーブル90bとを含んで構成される。
【0037】
ケース89は、電池81を収容可能な電池収容部89cが形成されるとともに、CPU88などが搭載された基板が収容されるケース本体89aと、ケース本体89aに着脱可能であり、電池収容部89cを開閉する蓋体89bとを含んで構成される。本実施形態では、電池収容部89cは、4本の電池81を収容可能に構成されている。
【0038】
電池81は、背負具側報知装置61および面体側報知装置62において電力が供給されて動作する部分に電力を供給する。面体側報知装置62には、第2のケーブル90bおよび後述する第3のケーブル90cを介して電力が供給される。電池81の入力電圧は、電圧レギュレータ82によってたとえば5V(ボルト)に降圧されて、圧力センサ71およびCPU88に与えられる。
【0039】
圧力センサ71は、圧力容器12内に圧縮充填された吸気ガスの圧力を検出し、圧力検出信号を第1のADC84aに出力する。第1のADC84aでは、圧力センサ71から入力されたアナログ信号である温度検出信号をデジタル信号に変換してCPU88に出力する。
【0040】
温度センサ83は、たとえばサーミスタによって実現され、装置本体70の周辺環境の温度を検出し、温度検出信号を第2のADC84bに出力する。第2のADC84bでは、温度センサ83から入力されたアナログ信号である温度検出信号をデジタル信号に変換してCPU88に出力する。
【0041】
残量検出回路80は、電池収容部89cに設置された電池81の残量を検出し、検出結果をCPU88に出力する。CPU88は、第1および第2のADC84a,84bおよび残量検出回路80から入力される各種の検出結果に基づいて所定の演算処理を実行し、入出力ポート86に接続されるLED85aの点灯/消灯を制御するとともに、シリアル通信ポート87を介して、面体側報知装置62に設けられる各種の報知部85b〜85gを動作させるための制御信号を出力する。
【0042】
LED85aは、そのLEDレンズの頂部がケース89の上部において外部に露出するように、ケース89内に設置される。LED85aは、本実施形態では、赤色の光を発するように構成されている。背負具側報知装置61の装置本体70は、LED85aの点灯状態を確認可能な姿勢で、たとえば装着者の胸部あるいは肩部に装着される。
【0043】
図5は、面体側報知装置62の構成を示す図であり、
図5(a)は、面体側報知装置62の正面図であり、
図5(b)は、面体側報知装置62の背面図であり、
図5(c)は、
図5(b)における切断面線C−Cから見た断面図である。
【0044】
図6は、面体側報知装置62が面体11に設置された状態を示す図であり、
図6(a)は、面体11の正面図であり、
図6(b)は、面体11の左側面図であり、
図6(c)は、面体11の上面図であり、
図6(d)は、面体11の底面図である。なお、
図6では、支持体32および締め紐22を省略して示すとともに、弁ユニット20が面体11に連結された状態を示している。
【0045】
以下、
図3、
図5および
図6を参照して、面体側報知装置62について説明する。面体側報知装置62は、第2〜第6のLED85b〜85fと、ブザー85gと、入出力ポート91と、シリアル通信ポート92と、CPU93と、これらを収容する樹脂製のケース94と、第3のケーブル90cとを含んで構成される。
【0046】
背負具側報知装置61の装置本体70に設けられた第2のケーブル90bと、面体側報知装置62に設けられた第3のケーブル90cとを連結することによって、背負具側報知装置61と面体側報知装置62とは通信可能に接続される。このように本実施形態では、背負具側報知装置61と面体側報知装置62とは有線通信するように構成されているが、他の実施形態では、無線通信するように構成されてもよい。
【0047】
ケース94は、前面板31の下部37の中央部に固定される半円弧形状の固定部94aと、固定部94aに連なり、内部に収容空間S1が形成される本体部94bとを含んで構成される。
【0048】
本体部94bは、大略的に直方体形状に形成され、収容空間S1には、CPU93などが搭載された基板とともに、異常の発生を報知するための警告音を発生するブザー85gが設置される。ブザー85gは、本実施形態では、圧電振動板によって実現される。
【0049】
CPU93は、第2および第3のケーブル90b,90cならびにシリアル通信ポート92を介して入力される制御信号に基づいて、入出力ポート91に接続される第2〜第6のLED85b〜85fの点灯/消灯を制御するとともに、ブザー85gの駆動を制御する。
【0050】
第2〜第6のLED85b〜85fは、そのLEDレンズの頂部が、本体部94bにおける厚み方向の一方の表面部である対向部95において外部に露出するように、一列に整列されて本体部94b内に設置される。
【0051】
本実施形態では、第2および第3のLED85b,85cは、緑色の光を発するように構成され、第4のLED85dは、黄色の光を発するように構成され、第5のLED85eは、赤色の光を発するように構成され、第6のLED85fは、青色の光を発するように構成されている。
【0052】
本体部94bの対向部95には、第2〜第6のLED85b〜85fを外部に露出させるための孔が形成されるとともに、
図5(b)および
図5(c)に示すように、凹部96が形成される。凹部96は、対向部95の中央部から本体部94bの一側面部97にわたって延び、かつ一側面部97に開放するような凹所が形成されるように設けられている。この一側面部97は、本体部94bにおいて、固定部94aに連なる側面部とは反対側の側面部である。さらに対向部95には、凹部96によって形成された凹所と収容空間S1とを連通するように2つの放音孔98が形成されている。
【0053】
上記のように構成される面体側報知装置62は、本体部94bの対向部95が前面板31の外表面31bに対向するような姿勢で、固定部94aを前面板31の下部37の中央部に固定することによって、弁ユニット20に隣接した位置に設置される。本実施形態では、装着状態において、本体部94bが、装着者の顔面の右側に対向するように設置される。
【0054】
このように、対向部95が前面板31の外表面31bに対向するように設置されているので、面体11を装着したとき、装着者は、無色透明の前面板31を介して、第2〜第6のLED85b〜85fの点灯状態を確認することができる。また、面体側報知装置62は、前面板31の下部37に設けられているので、装着者の前方視界を妨げることなく、装着者に種々の情報を報知することができる。
【0055】
また、面体側報知装置62のケース94における本体部94bの対向部95には、凹部96によって凹所が形成されているので、面体側報知装置62を前面板31に設置することによって、
図5(c)に示すように、凹部96と前面板31の下部37の外表面31bとによって囲まれる放音空間S2が形成される。
【0056】
さらに、この放音空間S2と本体部94bの収容空間S1とを連通するように放音孔98が形成されているので、ブザー85gを駆動することによって発生した警告音は、収容空間S1、放音孔98、放音空間S2および一側面部97に形成される開口99(
図6(b)参照)を介して、外部に出力される。
【0057】
本実施形態では、装着者が面体11を装着したとき、放音空間S2が装着者の右耳に向かう方向に開口するように、すなわち本体部94bの一側面部97が装着者の右耳付近に臨むように、面体側報知装置62が前面板31の外表面31bに設置されている。したがって、騒音環境下においても、ブザー85gから発せられた警告音を、装着者に聞こえ易くすることができる。これにより、装着者に異常の発生に早急に気付かせることができるので、装着者の安全性を確保することができる。
【0058】
以下、報知装置16の動作について説明する。報知装置16に電源が投入されると、背負具側報知装置61のCPU88(以下、「背負具側CPU88」と称する)は、残量検出回路80から出力される検出結果を、温度センサ83によって検出された温度に基づいて補正し、補正後の電池残量と予め定める値とを比較する。ここで、予め定める値は、たとえば報知装置16を約2時間動作させることが可能な値に設定される。
【0059】
背負具側CPU88は、補正後の電池残量と予め定める値との比較を常時行い、補正後の電池残量が予め定める値を下回ると、背負具側報知装置61に設けられる第1のLED85aを、予め定める回数(本実施形態では5回)だけ点滅させるとともに、電池残量が予め定める値を下回ったことを示す残量低下信号を、シリアル通信ポート87を介して面体側報知装置62に出力する。
【0060】
面体側報知装置62のCPU93(以下、「面体側CPU93」と称する)は、残量低下信号を受信すると、第6のLED85fを点滅させる。以降、電池81が交換されるなどによって、補正後の電池残量が予め定める値を上回るまでは、第6のLED85fの点滅は継続される。
【0061】
また、背負具側CPU88は、圧力センサ71から出力される圧力検出信号に基づいて、圧力容器12内に圧縮充填されている吸気ガスの圧力である残圧を常時監視し、残圧レベルを判定する。残圧レベルは、本実施形態では、5段階にレベル分けされ、残圧が21.0MPa以上29.4MPa以下の範囲をレベル4とし、残圧が14.5MPa以上21.0MPa未満の範囲をレベル3とし、残圧が7.5MPa以上14.5MPa未満の範囲をレベル2とし、残圧が0.7MPa以上7.5MPa未満の範囲をレベル1とし、残圧が0.7MPa未満をレベル0としている。
【0062】
そして、背負具側CPU88は、残圧レベルを示す残圧通知信号を、シリアル通信ポート87を介して面体側報知装置62に出力する。残圧通知信号は、報知装置16の動作中、継続して出力される。
【0063】
また、背負具側CPU88は、残圧レベルがレベル1であると判定すると、1秒間に1回の周期で第1のLED85aを点滅させる。この第1のLED85aの点滅は、残圧レベルがレベル1である限りにおいて継続される。
【0064】
面体側CPU93は、残圧通知信号を受信すると、残圧通知信号に示されている残圧レベルに応じて、第2〜第6のLED85b〜85fおよびブザー85gの駆動を制御する。
【0065】
本実施形態では、面体側CPU93は、残圧レベルがレベル4であれば、第2〜第5のLED85b〜85eを点灯させ、点灯開始から予め定める第1の時間(本実施形態では6秒間)が経過すると第2〜第5のLED85b〜85eを消灯させ、消灯してから予め定める第2の時間(本実施形態では9秒)が経過すると、再び第2〜第5のLED85b〜85eを点灯させるように制御する。すなわち、面体側CPU93は、残圧レベルがレベル4であれば、第2〜第5のLED85b〜85eが、6秒間の点灯状態と9秒間の消灯状態とが交互に繰り返されるように制御する。
【0066】
同様に、面体側CPU93は、残圧レベルがレベル3であれば、第3〜第5のLED85c〜85eが、6秒間の点灯状態と9秒間の消灯状態とが交互に繰り返されるように制御し、残圧レベルがレベル2であれば、第4〜第5のLED85d〜85eが、6秒間の点灯状態と9秒間の消灯状態とが交互に繰り返されるように制御する。
【0067】
また、面体側CPU93は、残圧レベルがレベル1であれば、第5のLED85eを1秒間に1回の周期で点滅させ、残圧レベルがレベル0であれば、第2〜第5のLED85b〜85eを消灯させる。
【0068】
さらに、面体側CPU93は、残圧レベルがレベル4からレベル3に変化したときには、警告音が2回鳴るようにブザー85gを駆動させ、残圧レベルがレベル3からレベル2に変化したときには、警告音が4回鳴るようにブザー85gを駆動させ、残圧レベルがレベル2からレベル1に変化したときには、警告音が6回鳴るようにブザー85gを駆動させる。
【0069】
また、背負具側CPU88は、温度センサ83から出力される温度検出信号に基づいて、周辺環境の温度を常時監視し、周辺環境の温度と予め定める温度とを比較する。予め定める温度は、たとえば当該温度環境下で作業を続けると人体に悪影響を及ぼすような温度に設定される。
【0070】
背負具側CPU88は、周辺環境の温度と予め定める温度との比較を常時行い、周辺環境の温度が予め定める温度を超えると、1秒間に1回の周期で第1のLED85aを点滅させるとともに、周辺環境の温度が予め定める温度を超えたことを示す温度警告信号を、シリアル通信ポート87を介して面体側報知装置62に出力する。
【0071】
面体側CPU93は、温度警告信号を受信すると、前記予め定める第1の時間だけ、残圧レベルに応じた前記のような点灯パターンで第2〜第5のLED85b〜85eを点灯あるいは点滅させた後、前記予め定める第2の時間だけ、第2〜第6のLED85b〜85fをダイナミック点灯するように駆動させる。
【0072】
ここで、ダイナミック点灯とは、第6のLED85f、第5のLED85e、第4のLED85d、第3のLED85cおよび第2のLED85bを、1つずつこの順番で順次点灯させる点灯パターンである。本実施形態では、1秒間に2回の割合でダイナミック点灯が行われるように制御される。さらに、面体側CPU93は、温度警告信号を受信すると、警告音が連続的に出力されるようにブザー85gを駆動させる。
【0073】
たとえば、残圧レベルがレベル2である場合に周辺環境の温度が予め定める温度を超えたとすると、面体側CPU93は、第4〜第5のLED85d〜85eを6秒間だけ点灯させる第1の点灯状態と、第2〜第6のLED85b〜85fを9秒間だけダイナミック点灯させる第2の点灯状態とが繰り返されるとともに、警告音が連続的に出力されるように、第2〜第6のLED85b〜85fおよびブザー85gの駆動を制御する。
【0074】
このように、本実施形態に係る呼吸器1を装着した装着者は、面体11に設置された面体側報知装置62における第2〜第6のLED85b〜85fの点灯状態を視認することで、吸気ガスの残圧の状況、電池残量の状況、および周辺環境の温度の状況を把握することができる。
【0075】
具体的には、青色の光が発せられている場合(第6のLED85fが点滅している場合)には、電池残量が低下していることを把握することができ、第2〜第6のLED85b〜85fがダイナミック点灯している場合には、周辺環境の温度が人体にとって危険な温度にまで上昇していることを把握することができる。また、第2〜第5のLED85b〜85eについては、点灯あるいは点滅しているLEDの個数を確認することによって、残圧レベルを把握することができる。
【0076】
また、面体側報知装置62に設けられたブザー85gの鳴動パターンによっても、吸気ガスの残圧レベルの変化、および周辺環境の温度の状況を把握することができる。さらには、背負具側報知装置61における第1のLED85aの点灯状態を視認することによっても、吸気ガスの残圧の低下、電池残量の低下、および周辺環境の温度の状況を把握することができる。
【0077】
以上のように、本実施形態によれば、周辺環境の温度が予め定める温度を超えると、周辺環境の温度が予め定める温度を超えたことが、背負具側報知装置61に設けられた第1のLED85a、ならびに、面体側報知装置62に設けられた第2〜第6のLED85b〜85fおよびブザー85gによって装着者に報知されるように構成されているので、呼吸器1を装着して火災現場などのように高温環境下で作業を行う場合に、装着者に、作業環境の温度が人体にとって危険な温度にまで上昇していることを気付かせることができる。これにより、作業環境の温度上昇に起因する事故を未然に防ぐことができる。
【0078】
他の実施形態では、背負具側報知装置61に、温度センサ83による検出結果と、圧力センサ71による検出結果とを関連付けて記憶する不揮発性メモリをさらに設けてもよい。これにより、作業現場での活動状況を作業後に振り返り、以降の活動方針の策定に活かすことができる。
【0079】
また他の実施形態では、背負具側報知装置61に、温度センサ83による検出結果を外部へ無線送信する無線通信手段をさらに設けてもよい。これにより、作業を指揮する本部において、呼吸器1から無線送信される温度の検出結果を受信することで、作業現場の状況を把握することができる。
【0080】
また他の実施形態では、背負具側報知装置61あるいは面体側報知装置62に、温度センサ83によって検出された周辺環境の温度をデジタル表示する表示装置をさらに設けてもよい。これにより、装着者は、周辺環境の詳細な温度を把握することができる。
【0081】
図7は、他の実施形態に係る面体側報知装置62Aの構成を示す図であり、
図7(a)は、面体側報知装置62Aの側面図であり、
図7(b)は、
図7(a)における切断面線B−Bから見た断面図である。本実施形態に係る面体側報知装置62Aは、前述の実施形態に係る面体側報知装置62に類似し、同一の構成については同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。
【0082】
本実施形態に係る面体側報知装置62Aは、振動モータ100を備え、振動モータ100の振動が、ケース94を介して面体11に伝達するように構成されている。そして、本実施形態では、面体側CPU93は、温度警告信号を受信すると、振動モータ100を振動させるように構成されている。
【0083】
このように、本実施形態によれば、周辺環境の温度が予め定める温度を超えると、周辺環境の温度が予め定める温度を超えたことが、面体側報知装置62に設けられた振動モータ100の振動によって装着者に報知されるように構成されているので、呼吸器1を装着して火災現場などのように高温環境下で作業を行う場合に、装着者に、作業環境の温度が人体にとって危険な温度にまで上昇していることを気付かせることができる。これにより、作業環境の温度上昇に起因する事故を未然に防ぐことができる。