特許第6266711号(P6266711)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6266711
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】ジフルオロアルコール化合物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07C 29/14 20060101AFI20180115BHJP
   C07C 33/46 20060101ALI20180115BHJP
   C07C 29/62 20060101ALI20180115BHJP
   C07C 255/53 20060101ALI20180115BHJP
   C07C 253/30 20060101ALI20180115BHJP
   C07C 205/26 20060101ALI20180115BHJP
   C07C 201/12 20060101ALI20180115BHJP
   C07C 43/23 20060101ALI20180115BHJP
   C07C 41/26 20060101ALI20180115BHJP
   C07B 41/02 20060101ALN20180115BHJP
   C07B 39/00 20060101ALN20180115BHJP
【FI】
   C07C29/14
   C07C33/46
   C07C29/62
   C07C255/53
   C07C253/30
   C07C205/26
   C07C201/12
   C07C43/23 A
   C07C41/26
   !C07B41/02 Z
   !C07B39/00 B
【請求項の数】12
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-143066(P2016-143066)
(22)【出願日】2016年7月21日
(65)【公開番号】特開2017-197511(P2017-197511A)
(43)【公開日】2017年11月2日
【審査請求日】2016年7月21日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0052121
(32)【優先日】2016年4月28日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513276053
【氏名又は名称】三和ペイント工業株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMHWA PAINTS IND.CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(72)【発明者】
【氏名】クォン ダ ウン
(72)【発明者】
【氏名】ホン ミョン チャン
(72)【発明者】
【氏名】クァク ジョン ユン
【審査官】 鈴木 雅雄
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2006/0189830(US,A1)
【文献】 特開平09−110729(JP,A)
【文献】 特表2009−501770(JP,A)
【文献】 特開2009−215261(JP,A)
【文献】 特開2014−201553(JP,A)
【文献】 国際公開第01/030740(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 29/14
C07C 29/62
C07C 33/46
C07C 41/26
C07C 43/23
C07C 201/12
C07C 205/26
C07C 253/30
C07C 255/53
C07B 39/00
C07B 41/02
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルデヒドおよびフルオロ含有化合物をフルオロ反応及び還元反応させる段階を含むジフルオロアルコールの製造方法において、
前記アルデヒドは、下記化学式1または化学式2で表示され、
(化学式1)
【化1】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つを指す)
(化学式2)
【化2】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つであり、Rは、水素原子、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基から選択されるいずれか一つを指す)
前記フルオロ含有化合物は、N−フルオロベンゼンスルホンイミドであり、
前記アルデヒドおよび前記フルオロ含有化合物をフルオロ反応及び還元反応させる段階は、L−プロリン又はD−プロリンの存在下で行い、
前記ジフルオロアルコールは
下記化学式4または化学式5で表示される
(化学式4)
【化3】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つを指す)
(化学式5)
【化4】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つであり、Rは、水素原子、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基から選択されるいずれか一つを指す)
ことを特徴とする、ジフルオロアルコールの製造方法。
【請求項2】
前記化学式1におけるRは、無置換のフェニル基、または−OCH、−CH、−F、−Cl、−Br、−CF、−CN、または−NOで置換されたフェニル基であることを特徴とする、請求項1に記載のジフルオロアルコールの製造方法。
【請求項3】
前記化学式2におけるRは、無置換のフェニル基、または−OCH、−CH、−F、−Cl、−Br、−CF、−CN、または−NOで置換されたフェニル基であり、Rは、水素原子、−CH、またはCであることを特徴とする、請求項1に記載のジフルオロアルコールの製造方法。
【請求項4】
前記化学式4におけるRは、無置換のフェニル基、または−OCH、−CH、−F、−Cl、−Br、−CF、−CN、または−NOで置換されたフェニル基であることを特徴とする、請求項1に記載のジフルオロアルコールの製造方法。
【請求項5】
前記化学式5におけるRは、無置換のフェニル基、または−OCH、−CH、−F、−Cl、−Br、−CF、−CN、または−NOで置換されたフェニル基であり、Rは、水素原子、−CH、またはCであることを特徴とする、請求項1に記載のジフルオロアルコールの製造方法。
【請求項6】
前記フルオロ化反応に第1溶媒を使用し、
還元反応に第2溶媒を使用し、
前記第1溶媒と第2溶媒は、相異なる種類であることを特徴とする、請求項1に記載のジフルオロアルコールの製造方法。
【請求項7】
前記フルオロ化反応に使用される前記第1溶媒は、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル(ACN)から選択されるいずれか一つの化合物であることを特徴とする、請求項に記載のジフルオロアルコールの製造方法。
【請求項8】
前記還元反応に使用される前記第2溶媒は、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノールから選択されるいずれか一つの化合物であることを特徴とする、請求項に記載のジフルオロアルコールの製造方法。
【請求項9】
前記アルデヒドおよび前記フルオロ含有化合物をフルオロ反応及び還元反応させた後、水酸化ホウ素ソジウムを滴下する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1または請求項に記載のジフルオロアルコールの製造方法。
【請求項10】
前記水酸化ホウ素ソジウムを滴下する段階は、常温で1時間〜6時間撹拌する段階であることを特徴とする、請求項に記載のジフルオロアルコールの製造方法。
【請求項11】
前記アルデヒド及びフルオロ含有化合物の反応温度は、0℃〜100℃であることを特徴とする、請求項1または請求項に記載のジフルオロアルコールの製造方法。
【請求項12】
前記アルデヒド及びフルオロ含有化合物の反応時間は、2時間〜24時間であることを特徴とする、請求項1または請求項に記載のジフルオロアルコールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ジフルオロアルコール化合物の製造方法に関し、具体的には、機能性医薬品、農薬、重合性化合物の原材料として使用されるジフルオロアルコール化合物の製造方法に関する。より具体的には、L−プロリンの存在下でアルデヒドと、N−フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI)とを反応させ、水素化ホウ素ソジウムを用いて還元させて、ジフルオロアルコール化合物を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フルオリン原子が含まれた代表的な医薬品では、抗がん剤として使用されるフルオロウラシル(Fluorouracil)や、抗うつ剤として使用されるフルオキセチン(Fluoxetine)、および炭疽病の治療剤として知られているシプロフロキサシン(Ciprofloxacin)などがある。このように、製薬および農薬、材料科学の分野において、フルオロ化合物の重要性はますます増加している。その理由は、水素をフルオリン原子で置換した場合、溶解度や新陳代謝の安全性、親油性などの性質が向上するためである。したがって、フルオロ有機化合物の合成に関して盛んに進められている。
【0003】
フルオロアルコールは、フッ素を含むことにより、極性および酸性度が高く、酸化されにくいという特徴があり、機能性医薬品、農薬、フルオリン含有重合性化合物を合成する原材料として使用される。ホスフェート反応やエチレンオキサイドを付加して、エトキシレート反応を通じて界面活性剤を合成したり、エステル反応で各種撥水、撥油剤を製造することができ、イソシアネートと共にウレタン反応を通じて、ウレタンにフッ素機能を付与することができる。このようなフルオロアルコールから得られる特徴は、疎水性および耐油性、高い熱的・化学的な安定性ならびに低表面エネルギー、炭化水素系との低溶解度、潤滑性、離型性などを有していて注目されている。
【0004】
フルオロ化塗料は、超耐候性の塗料として知られており、物性が非常に優れ、建築物の初期表面状態が長期保持できるよう助長する非汚染性塗料で、価格水準が高くて、メンテナンスが難しい設置物や高級マンションに主に適用されている。また、撥水・撥油などの性質のため、食品調理用のファンなどや産業用の離型剤などに適用される。
【0005】
CFCHOH(TFE)、(CFCHOH(HFIP)、HCFCFCHOH(TFP)、C13OHなどのフルオロアルコールが実用化されているが、TFEは、吸入麻酔剤のイソフルランとデスフルラン(Desflurane)の原料として重要である。また、高熱安定性および動力学的な特性があり、ランキンサイクルの作動媒体である廃熱回収発電システムの媒体として使用されており、ポリアミド、PMMA、アセチルセルロースなどのポリマー溶媒として使用され、メタクリレートに転換しモノマーとして、光ファイバーの基礎材料として使用されている。
【0006】
HFIPは、PET、ポリアミド、ポリビニルアルコールなどの溶媒で、特にGPC分析液の溶離液として使用されており、HFIPを導入したレジストとしても重要である。このレジストを基板に塗布したとき、親水性に加え、高透明性および基板との密着性を発現し、300nm以下のフッ化アルゴン(ArF)、フッ化クリプトン(KrF)の光源露光における感度が概ね高くて、放射線感応レジスト重合体の製造に使用される。
【0007】
TFPは、基板への影響がない特性を用いて、光学記録媒体の記録層形成時に色素を溶解させ、ポリカーボネート基板に塗布する溶剤として使用されている。
13OHは、リン酸とエステル化して紙用の撥油剤、離型剤として使用されている。また、イソシアネートと反応させたウレタン化合物は、医学的には血液や組織における良好な安定性を有し、防染コーティング物および高圧乳化装置物質に対する対案として浮上している。
【0008】
ジフルオロ構造が含まれた医薬品も開発されているが、従来から、この化合物は、昆虫やダニのような害虫の駆除やオオタバコガのような蛾類、Mexican bean beetleのような甲虫類用の殺虫剤やダニ駆虫剤として使用されている。
また、他の従来技術として、喘息や気管支炎のような天性的な肺疾患に効果があるβ2アドレナリンレセプター拮抗物質が開示されているが、この医薬品もまたジフルオロ構造が含まれている。これは、肺疾患だけでなく、早期分娩、緑内障、神経疾患、心臓疾患などの治療薬としても使用されている。
【0009】
関連技術によれば、3段階を通じて、フルオリン原子が2個導入されたアルコールである2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロフェニル)エタノールが合成された。マグネシウムを用いて、−78℃で1−ブロモ−4−フルオロベンゼンと、ジエチルオキサラートとを、グリニャール反応を通じて44%の収率でエチル(4−フルオロベンゾイル)ギ酸塩を得、ジエチルアミンサルファートリフルオロライド(DAST)を用いて、60℃で52%の収率で2−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチルエーテルを得た。水素化ホウ素ソジウムを還元剤として用い、75%の収率で最終化合物である2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロフェニル)エタノールを合成した。
【0010】
他の関連技術によれば、5段階を通じて、フルオリン原子が2個導入されたアルコール2,2−ジフルオロ−2−フェニルエタノールを合成した。スチレンからN−ブロモサクシニミド(NBS)と、トリエチルアミントリヒドロフルオライド(TEA.3HF)とを用いて、常温で15時間反応して(2−ブロモ−1−フルオロエチル)ベンゼンを合成し、テトラヒドロフラン溶媒下でポタシウムtert−ブトキシドを用いて、1−(フルオロビニル)ベンゼン(1−(フルオロビニル)ベンゼン)を合成した。そして、NBSとTEA.3HFを用いて、(2−ブロモ−1,1−ジフルオロエチル)ベンゼンを得、ジメチルホルムアミド溶媒下で、酢酸ポタシウムと18クラウン6を使用し、150℃で15時間反応して、2,2−ジフルオロ−2−フェニルエチルアセテートを合成した。水酸化ソジウムを用いて、最終化合物である2,2−ジフルオロ−2−フェニルエタノールを合成した。
【0011】
さらに別の関連技術によれば、4段階を通じて、フルオリン原子2個導入されたアルコールである(2,2−ジフルオロ−3−(4−プロフィールフェニル)プロパン−1−オール)が合成された。エチルブロモジフルオロアセテートと、4−プロフィールベンズアルデヒドとを使用して、2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−3−(4−プロフィールフェニル)プロパノエイトを合成し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデス−7−エン(DBU)と二硫化炭素(CS)を使用して、2,2−ジフルオロ−3−(((メチルチオ)カルボノチオイル)オキシ)−3−(4−プロフィールフェニル)プロパノエイトを得た。トルエン溶媒下でトリブチル錫ハイドライドと、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)とを添加し還流して、2,2−ジフルオロ−3−(4−プロフィールフェニル)プロパノラマエイトを合成し、水素化アルミニウムリチウムを還元剤として用いて、最終化合物である2,2−ジフルオロ−3−(4−プロフィールフェニル)プロパン−1−オールを合成した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前記関連技術では、比較的に低収率の3段階を経て合成が行われ、マグネシウム金属と、高価のジエチルアミンサルファートリフルオロライド試薬とを使用し、極低温(−78℃)、高温(60℃)で反応を行うという欠点がある。
【0013】
前記他の関連技術では、5段階を経て合成が行われ、高価の18クラウン6を使用し、高温(150℃)で長時間反応するという欠点がある。
【0014】
前記他の関連技術では、4段階を経て反応が行われ、亜鉛、スズ金属および毒性の強い二硫化炭素試薬を使用し、反応性が激しい水素化アルミニウムリチウムを使用するため、危険である。また、還流過程と1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデス−7−エンを使用するため、非経済的であるという欠点がある。
【0015】
上述の関連技術等での過程は、複雑な合成過程および高価の試薬を使用するので、非経済的でかつ安全ではなく、高温または低温で反応をしなければならない問題点を有している。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本願発明は、アルデヒドおよびN−フルオロベンゼンスルホンイミドを反応させる段階を含むことを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0017】
本願発明の他の実施形態は、前記アルデヒドおよび前記N−フルオロベンゼンスルホンイミドを反応させる段階は、L−プロリン下で行うことを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0018】
本願発明の他の実施形態は、前記アルデヒドは、下記化学式1で表示されることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0019】
(化学式1)
【0020】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基、から選択されるいずれか一つを指す)
【0021】
本願発明の他の実施形態は、前記化学式1におけるRは、無置換のフェニル基、または−OCH、−CH、−F、−Cl、−Br、−CF、−CN、または−NOで置換されたフェニル基であることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0022】
本願発明の他の実施形態は、前記アルデヒドは、下記の化学式2で表示されることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0023】
(化学式2)
【0024】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つであり、Rは、水素原子、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基から選択されるいずれか一つを指す)
【0025】
本願発明の他の実施形態は、前記化学式2におけるRは、無置換のフェニル基、または−OCH、−CH、−F、−Cl、−Br、−CF、−CN、または−NOで置換されたフェニル基であり、Rは、水素原子、−CH、またはCであることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0026】
本願発明の他の実施形態は、前記アルデヒドは、下記の化学式3で表示されることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0027】
(化学式3)
【0028】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つを指し、nは1〜20である。)
【0029】
本願発明の他の実施形態は、前記ジフルオロアルコールは、下記化学式4で表示されることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0030】
(化学式4)
【0031】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つを指す)
【0032】
本願発明の他の実施形態は、前記化学式4におけるRは、無置換のフェニル基、または−OCH、−CH、−F、−Cl、−Br、−CF、−CN、または−NOで置換されたフェニル基であることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0033】
本願発明の他の実施形態は、前記ジフルオロアルコールは、下記化学式5で表示されることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0034】
(化学式5)
【0035】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つであり、Rは、水素原子、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基から選択されるいずれか一つを指す)
【0036】
本願発明の他の実施形態は、前記の化学式5におけるRは、無置換のフェニル基、または−OCH、−CH、−F、−Cl、−Br、−CF、−CN、または−NOで置換されたフェニル基であり、Rは、水素原子、−CH、またはCであることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0037】
本願発明の他の実施形態は、前記ジフルオロアルコールは、下記化学式6で表示されることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0038】
(化学式6)
【0039】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基、から選択されるいずれか一つを指し、nは1〜20である。)
【0040】
本願発明の他の実施形態は、前記アルデヒドおよび前記N−フルオロベンゼンスルホンイミドを反応させた後、水酸化ホウ素ソジウムを滴下する段階をさらに含むことを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0041】
本願発明の他の実施形態は、前記の水酸化ホウ素ソジウムを滴下する段階は、常温で1時間〜6時間撹拌する段階であることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0042】
本願発明の他の実施形態は、前記反応温度は、0℃〜100℃であることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【0043】
本願発明の他の実施形態は、前記反応時間は、2時間〜24時間であることを特徴とするジフルオロアルコールの製造方法に関するものである。
【発明の効果】
【0044】
そこで、本願の発明者らは、高価の試薬を使用し、複雑な合成で非経済的な従来の技術を改善するために、L−プロリンの存在下でN−フルオロベンゼンスルホンイミドとアルデヒドを反応させ、ジフルオロアルコールを簡単に合成した。
【0045】
この化合物は、医薬品の中間体として導入することができ、1段階の工程でジフルオロアルコールを製造することにより、従来の多段階の複雑な合成を単純化させるこで、追加的な試薬や生産過程が不要となり、生産コストを削減することができる。このような特徴は、ジフルオロアルコールの大量生産に適している。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本願発明のジフルオロアルコールの製造方法は、アルデヒドおよびフルオロ含有化合物を反応させる段階が含まれる。
【0047】
フルオロ含有化合物として、N−フルオロベンゼンスルホンイミド、セレクトフルオロ(Selectfluor)、1−フルオロ−4−ヒドロキシ−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロボレート)(NFTh)、N−フルオロピリジニウムピリジンヘプタフルオロジボレート(NFPy)などのNF−試薬を使用することができる。N−フルオロベンゼンスルホンイミドが低価でかつ、収率が高く、副生成物が少ないという点で最も好ましい。
【0048】
前記反応は、反応混合物で行うことができる。また、前記反応化合物の例として、L−プロリン、D−プロリン、(S)−αアリル−プロリン塩化水素((S)−αproline hydrochloride)、(R)−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル((R)−pyrrolidine−2−carboxylic acid methyl ester)、H−D−プロ−O−エチル塩化水素(H−D−Pro−O-Ethyl hydrochloride)、D−プロリンメチルエステル塩化水素(D−Proline methyl ester hydrochloride)を使用することができる。L−プロリンが収率が高く、低価という点で最も好ましい。
【0049】
アルデヒドと前記フルオロ含有化合物、前記反応に使用される化合物は、1:2〜4:0.1〜4の範囲であるのが収率が高く、副生成物の増加割合が少ないという点で好ましい。特に、アルデヒド:N−フルオロベンゼンスルホンイミド:L−プロリンの比が1:2〜4:0.1〜4の範囲であるのが最も好ましい。それぞれのモル比未満であると、収率が低い点で望ましくなく、それぞれのモル比を超えると、副生成物が生成され、非経済的であるという点で望ましくない。
【0050】
前記ジフルオロアルコールの製造方法では、フルオロ化反応に使用される第1溶媒と、還元反応に使用される第2の溶媒とは、相異なることが望ましい。
【0051】
フルオロ化反応には、第1溶媒を使用することが望ましい。前記第1溶媒は、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル(ACN)などの極性非プロトン溶媒を使用することができる。ジメチルアセトアミド(DMAc)を使用することが収率が高く、副生成物が少ないという点で最も好ましい。
【0052】
還元反応には、第2溶媒を使用することが望ましい。前記第2の溶媒は、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノールなどのアルコール系列の溶媒を使用することができる。メタノールが収率が高いという点で最も好ましい。
【0053】
アルデヒドは、下記の式1で表示されるものを使用することができるが、具体的には、下記化学式1で表示されることが好ましい。
【0054】
[式1]
【0055】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つを指す)
【0056】
(化学式1)
【0057】
ここで、Rは、例えば、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つが挙げられる。
【0058】
好ましくは、Rは、例えば、無置換のフェニル基が挙げられる。または、Rは、例えば、OCH、CH、F、Cl、Br、CF、CN、またはNOで置換されたフェニル基が挙げられる。
【0059】
さらに好ましくは、Rは、下記式のいずれか一つで表われる。
【0060】
【0061】
(ここで、*は、R基と化学式1−1を連結する基を示す)
【0062】
(化学式1−1)
【0063】
アルデヒドは、下記化学式2で表示されるものを好ましく使用することができる。
【0064】
(化学式2)
【0065】
ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つが挙げられ、Rは、例えば、水素原子、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基から選択されるいずれか一つが挙げられる。
【0066】
好ましくは、Rは、無置換のフェニル基を使用することができる。または、Rは、OCH、CH、F、Cl、Br、CF、CN、またはNOで置換されたフェニル基を使用することができる。さらに好ましくは、Rは、下記式のいずれか一つを使用することができる。
【0067】
【0068】
(ここで、*は、R基と式2−1を連結する基を示す)
【0069】
(化学式2−1)
【0070】
好ましくは、Rは、水素原子、CH、またはCを使用することができる。
【0071】
本願発明のアルデヒドは、下記化学式3で表示される化合物を使用することができる。
【0072】
(化学式3)
【0073】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つを指し、nは、1〜20である。)
【0074】
本願発明のジフルオロアルコールの製造方法によって製造された化合物は、化学式4で表わされる。
【0075】
(化学式4)
【0076】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つを指す)
【0077】
本願発明の他の実施形態では、前記化学式4におけるRは、例えば、無置換のフェニル基が挙げられる。さらには、例えば、OCH、CH、F、Cl、Br、CF、CN、またはNOで置換されたフェニル基が挙げられる。
【0078】
さらに好ましくは、Rは、下記式のいずれか一つで表われる。
【0079】
【0080】
(ここで、*は、R基と化学式4−1を連結する基を示す)
【0081】
(化学式4−1)
【0082】
本願発明のジフルオロアルコールの製造方法によって製造された化合物は、下記化学式5で表われる。
【0083】
(化学式5)
【0084】
ここで、Rは、例えば、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基から選択されるいずれか一つであり、Rは、例えば、水素原子、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基から選択されるいずれか一つが挙げられる。
【0085】
好ましくは、Rは、例えば、無置換のフェニル基が挙げられる。さらには、Rは、例えば、OCH、CH、F、Cl、Br、CF、CN、またはNOで置換されたフェニル基が挙げられる。Rは、例えば、水素原子、−CH、またはCが挙げられる。
【0086】
さらに好ましくは、Rは、下記式のいずれか一つを使用することができる。
【0087】
【0088】
(ここで、*は、R基と化学式5−1を連結する基を示す)
【0089】
(化学式5−1)
【0090】
ジフルオロアルコールは、例えば、下記化学式6で表示される化合物が挙げられる。
【0091】
(化学式6)
【0092】
(ここで、Rは、C〜C20の無置換のアルキル基、C〜C20の置換のアルキル基、無置換のフェニル基、置換のフェニル基、無置換のヘテロ環化合物、置換のヘテロ環化合物、無置換のシクロヘキシル基または置換のシクロヘキシル基、から選択されるいずれか一つを指し、nは、1〜20である。)
【0093】
アルデヒドおよびN−フルオロベンゼンスルホンイミドを反応させた後、水酸化ホウ素ソジウムを滴下する段階をさらに含むことができる。
【0094】
また、水酸化ホウ素ソジウムを滴下する段階は、常温で1時間〜6時間攪拌することができる。
【0095】
アルデヒドおよびN−フルオロベンゼンスルホンイミドを反応させる温度は、例えば、0℃〜100℃が挙げられる。反応温度が0℃よりも低い場合には、反応に長時間がかかる、または収率が非常に低いことがあり、逆に100℃よりも高い場合には、反応の副生成物が急激に増加する問題があるので、好ましくは常温が挙げられる。
【0096】
また、反応時間は、例えば、1時間〜24時間が挙げられる。
【0097】
反応時間が1時間よりも短い場合には、収率が非常に低いことがあり、逆に、24時間よりも長い場合には、反応の副生成物が増加する問題があるので、好ましくは1時間〜6時間が挙げられる。
【0098】
(実施例1)β、β−ジフルオロベンゼンプロパノールの製造
攪拌機が装置された1000mL反応器に、3−フェニルプロピオンアルデヒド50g、L−プロリン13g、ジメチルアセトアミド250mLを入れ、常温で30分間撹拌する。N−フルオロベンゼンスルホンイミド235gを入れ、常温で4時間撹拌する。反応終了後、層を分離し、メタノール250mLに溶かす。温度を0℃に下げ、水素化ホウ素ソジウム62gを滴下し、温度を常温に上げ、2時間撹拌する。反応終了後、分離してβ、β−ジフルオロベンゼンプロパノールを86%の収率で得た。
【0099】
(実施例2)2,2−ジフルオロ−2−フェニルエタノールの製造
攪拌機が装置された1000mL反応器に、フェニルアセトアルデヒド50g、L−プロリン14g、ジメチルアセトアミド250mLを入れ、常温で30分間撹拌する。N−フルオロベンゼンスルホンイミド262gを入れ、常温で4時間撹拌する。反応終了後、層を分離し、メタノール250mLに溶かす。温度を0℃に下げ、水素化ホウ素ソジウム83gを滴下し、温度を常温に上げ、2時間撹拌する。反応終了後、分離して2,2−ジフルオロ−2−フェニルエタノールを72%の収率で得た。
【0100】
(実施例3)2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシフェニル)エタノールの製造
攪拌機が装置された1000mL反応器に、2−(4−メトキシフェニル)アセトアルデヒド50g、L−プロリン11g、ジメチルアセトアミド250mLを入れ、常温で30分間撹拌する。N−フルオロベンゼンスルホンイミド209gを入れ、常温で4時間撹拌する。反応終了後、層を分離し、メタノール250mLに溶かす。温度を0℃に下げ、水素化ホウ素ソジウム56gを滴下し、温度を常温に上げ、2時間撹拌する。反応終了後、分離して2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシフェニル)エタノールを90%の収率で得た。
【0101】
(実施例4)2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルフェニル)エタノールの製造
攪拌機が装置された1000mL反応器に、2−(4−メチルフェニル)アセトアルデヒド50g、L−プロリン13g、ジメチルアセトアミド250mLを入れ、常温で30分間撹拌する。N−フルオロベンゼンスルホンイミド235gを入れ、常温で4時間撹拌する。反応終了後、層を分離し、メタノール250mLに溶かす。温度を0℃に下げ、水素化ホウ素ソジウム96gを滴下し、温度を常温に上げ、2時間撹拌する。反応終了後、分離して2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルフェニル)エタノールを83%の収率で得た。
【0102】
(実施例5)2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロフェニル)エタノールの製造
攪拌機が装置された1000mL反応器に、2−(4−フルオロフェニル)アセトアルデヒド50g、L−プロリン12g、ジメチルアセトアミド250mLを入れ、常温で30分間撹拌する。N−フルオロベンゼンスルホンイミド228gを入れ、常温で4時間撹拌する。反応終了後、層を分離し、メタノール250mLに溶かす。温度を0℃に下げ、水素化ホウ素ソジウム76gを滴下し、温度を常温に上げ、2時間撹拌する。反応終了後、分離して2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロフェニル)エタノールを68%の収率で得た。
【0103】
(実施例6)2,2−ジフルオロ−2−(4−クロロフェニル)エタノールの製造
攪拌機が装置された1000mL反応器に、2−(4−クロロフェニル)アセトアルデヒド50g、L−プロリン11g、ジメチルアセトアミド250mLを入れ、常温で30分間撹拌する。N−フルオロベンゼンスルホンイミド204gを入れ、常温で4時間撹拌する。反応終了後、層を分離し、メタノール250mLに溶かす。温度を0℃に下げ、水素化ホウ素ソジウム75gを滴下し、温度を常温に上げ、2時間撹拌する。反応終了後、分離して2,2−ジフルオロ−2−(4−クロロフェニル)エタノールを69%の収率で得た。
【0104】
(実施例7)2,2−ジフルオロ−2−(4−ブロモフェニル)エタノールの製造
攪拌機が装置された1000mL反応器に、2−(4−ブロモフェニル)アセトアルデヒド50g、L−プロリン8g、ジメチルアセトアミド250mLを入れ、常温で30分間撹拌する。N−フルオロベンゼンスルホンイミド158gを入れ、常温で4時間撹拌する。反応終了後、層を分離し、メタノール250mLに溶かす。温度を0℃に下げ、水素化ホウ素ソジウム39gを滴下し、温度を常温に上げ、2時間撹拌する。反応終了後、分離して2,2−ジフルオロ−2−(4−ブロモフェニル)エタノールを67%の収率で得た。
【0105】
(実施例8)2,2−ジフルオロ−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エタノールの製造
攪拌機が装置された1000mL反応器に、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアルデヒド50g、L−プロリン9g、ジメチルアセトアミド250mLを入れ、常温で30分間撹拌する。N−フルオロベンゼンスルホンイミド167gを入れ、常温で4時間撹拌する。反応終了後、層を分離し、メタノール250mLに溶かす。温度を0℃に下げ、水素化ホウ素ソジウム54gを滴下し、温度を常温に上げ、2時間撹拌する。反応終了後、分離して2,2−ジフルオロ−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エタノールを60%の収率で得た。
【0106】
(実施例9)2,2−ジフルオロ−2−(4−シアノフェニル)エタノールの製造
攪拌機が装置された1000mL反応器に、2−(4−シアノフェニル)アセトアルデヒド50g、L−プロリン12g、ジメチルアセトアミド250mLを入れ、常温で30分間撹拌する。N−フルオロベンゼンスルホンイミド217gを入れ、常温で4時間撹拌する。反応終了後、層を分離し、メタノール250mLに溶かす。温度を0℃に下げ、水素化ホウ素ソジウム67gを滴下し、温度を常温に上げ、2時間撹拌する。反応終了後、分離して2,2−ジフルオロ−2−(4−シアノフェニル)エタノールを58%の収率で得た。
【0107】
(実施例10)2,2−ジフルオロ−2−(4−ニトロフェニル)エタノールの製造
攪拌機が装置された1000mL反応器に、2−(4−ニトロフェニル)アセトアルデヒド50g、L−プロリン10g、ジメチルアセトアミド250mLを入れ、常温で30分間撹拌する。N−フルオロベンゼンスルホンイミド191gを入れ、常温で4時間撹拌する。反応終了後、層を分離し、メタノール250mLに溶かす。温度を0℃に下げ、水素化ホウ素ソジウム62gを滴下し、温度を常温に上げ、2時間撹拌する。反応終了後、分離して2,2−ジフルオロ−2−(4−ニトロフェニル)エタノールを57%の収率で得た。
【0108】
(実施例11)β−ジフルオロ−γ−メチルベンゼンプロパノールの製造
攪拌機が装置された1000mL反応器に、フェニルブチルアルデヒド50g、L−プロリン11g、ジメチルアセトアミド250mLを入れ、常温で30分間撹拌する。N−フルオロベンゼンスルホンイミド213gを入れ、常温で4時間撹拌する。反応終了後、層を分離し、メタノール250mLに溶かす。温度を0℃に下げ、水素化ホウ素ソジウム36gを滴下し、温度を常温に上げ、2時間撹拌する。反応終了後、分離してβ−ジフルオロ−γ−メチルベンゼンプロパノールを80%の収率で得た。