特許第6266723号(P6266723)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6266723
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】広角照明光源
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20180115BHJP
   F21V 13/04 20060101ALI20180115BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20180115BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20180115BHJP
   G02B 5/08 20060101ALI20180115BHJP
   G02B 3/04 20060101ALI20180115BHJP
   G09F 13/02 20060101ALN20180115BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20180115BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20180115BHJP
【FI】
   F21S2/00 340
   F21V13/04 500
   F21V19/00 600
   F21V17/00 250
   G02B5/08 A
   G02B3/04
   !G09F13/02
   F21Y115:10 500
   F21Y115:30
【請求項の数】17
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-196151(P2016-196151)
(22)【出願日】2016年10月4日
(65)【公開番号】特開2017-212189(P2017-212189A)
(43)【公開日】2017年11月30日
【審査請求日】2016年10月4日
(31)【優先権主張番号】105116433
(32)【優先日】2016年5月26日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】596039187
【氏名又は名称】台達電子工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DELTAELECTRONICS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】鄭 崇華
(72)【発明者】
【氏名】林 來誠
【審査官】 杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−103062(JP,A)
【文献】 特表2009−543335(JP,A)
【文献】 特表2014−527269(JP,A)
【文献】 実開昭56−131612(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 13/04
F21V 17/00
F21V 19/00
G02B 3/04
G02B 5/08
F21Y 115/10
F21Y 115/30
G09F 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光線を提供するための発光素子と、
前記発光素子に向けて実質的に次第に縮小する幅を有する光発散システムと、
前記発光素子と前記光発散システムとの間に設置される集光システムと、を含み、前記集光システムが前記発光素子の前記光線を前記光発散システムに集束することに用いられ、且つ前記光発散システムが前記集光システムを通過した前記光線を投射面に投射し、前記発光素子が前記投射面と前記光発散システムとの間に設置され
前記発光素子と前記集光システムとの間及び前記集光システムと前記光発散システムとの間に少なくとも設置される反射構造を更に含む広角照明光源。
る広角照明光源。
【請求項2】
70%を超える前記集光システムを通過した前記光線は、前記光発散システムに入射する請求項1に記載の広角照明光源。
【請求項3】
前記光発散システムは、前記発光素子に向かう非球面の反射面を有する請求項1に記載の広角照明光源。
【請求項4】
前記光発散システムは、頂点が前記発光素子に向かうテーパ状反射素子である請求項1に記載の広角照明光源。
【請求項5】
前記テーパ状反射素子の頂点から前記テーパ状反射素子の底までの断面は、少なくとも1つの湾曲した側辺を有する請求項4に記載の広角照明光源。
【請求項6】
70%を超える前記発光素子の提供した前記光線は、前記集光システムに入射する請求項1に記載の広角照明光源。
【請求項7】
前記集光システムは、凸レンズ、凹レンズ、複合放物面集光器又はその組み合わせを含む請求項1に記載の広角照明光源。
【請求項8】
前記発光素子は、前記集光システムの光軸に位置する請求項1に記載の広角照明光源。
【請求項9】
前記発光素子は、前記集光システムの光軸からずれるように設置される請求項に記載の広角照明光源。
【請求項10】
前記反射構造は、前記集光システムと前記光発散システムを嵌め込むための複数の貫通穴を有する請求項に記載の広角照明光源。
【請求項11】
前記集光システムは、少なくとも1つの接触面を有し、前記接触面により前記反射構造に固定されて、前記集光システムの光軸が前記接触面に位置する請求項に記載の広角照明光源。
【請求項12】
前記光発散システムは、接触面を有し、前記接触面により前記反射構造に固定され、前記集光システムの光軸が前記接触面に位置する請求項に記載の広角照明光源。
【請求項13】
前記発光素子、前記光発散システム及び前記集光システムのいずれも固定され、前記発光素子、前記光発散システム及び前記集光システムを前記投射面に固定するためのライトスタンドを更に含む請求項1に記載の広角照明光源。
【請求項14】
前記ライトスタンドは、前記投射面に設置された固定部と、前記光発散システムを前記固定部に固定する支持部と、を含む請求項13に記載の広角照明光源。
【請求項15】
前記固定部は、前記発光素子と前記集光システムのいずれも設置され、且つ前記集光システムの一部を露出させる収納空間を有する請求項14に記載の広角照明光源。
【請求項16】
前記光発散システムは、ベースを含み、前記支持部の対向する両端が前記ベースと前記固定部にそれぞれ固定される請求項14に記載の広角照明光源。
【請求項17】
前記発光素子と前記集光システムとの間及び前記集光システムと前記光発散システムとの間に少なくとも設置され、且つ前記ライトスタンドに固定される反射構造を更に含む請求項13に記載の広角照明光源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広角照明光源に関し、特に、広角度照明を有するとともに照明が均一である照明光源に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、間接照明は、室内設計及び建築装飾に広く適用されている。直接照明のギラギラとまぶしい光線に対して、間接照明は、より柔らかい光線を生成することができ、よりリラックスした感覚を与える。しかし、間接照明は、空間の快適性を改良することができるが、照明効率が悪く、照明角度範囲が小さく、照明が不均一で、複雑な装飾構造を必要とする等の欠点を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
また、大規模な屋外広告看板は、一般的に光源を看板に直接照射することにより、照明の目的を達成する。より均一な照射面積を得るために、光源が看板から遠く離れて架設されることを必要とし、ただし、このようにして、必要な輝度を達成するために、複数組の光源を必要とする。複数組の光源が遠距離で照射しても、依然として照射面積が不均一である問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、光線を提供するための発光素子と、発光素子に向けて実質的に次第に縮小する幅を有する光発散システムと、発光素子と光発散システムとの間に設置され、発光素子の光線を光発散システムに集束することに用いられる集光システムと、を含み、光発散システムが集光システムを通過した光線を投射面に投射することに用いられ、発光素子が投射面と光発散システムとの間に設置される広角照明光源を提供する。
【0005】
1つ又は複数の実施形態において、70%を超える集光システムを通過した光線は、光発散システムに入射する。
【0006】
1つ又は複数の実施形態において、光発散システムは、発光素子に向かう非球面の反射面を有する。
【0007】
1つ又は複数の実施形態において、光発散システムは、頂点が発光素子に向かうテーパ状反射素子である。
【0008】
1つ又は複数の実施形態において、テーパ状反射素子の頂点からテーパ状反射素子の底までの断面は、少なくとも1つの湾曲した側辺を有する。
【0009】
1つ又は複数の実施形態において、70%を超える発光素子から提供された光線は、集光システムに入射する。
【0010】
1つ又は複数の実施形態において、集光システムは、凸レンズ、凹レンズ、複合放物面集光器又はその組み合わせを含む。
【0011】
1つ又は複数の実施形態において、発光素子は、集光システムの光軸に位置する。
【0012】
1つ又は複数の実施形態において、広角照明光源は、発光素子と集光システムとの間及び集光システムと光発散システムとの間に少なくとも設置される反射構造を更に含む。
【0013】
1つ又は複数の実施形態において、発光素子は、集光システムの光軸からずれるように設置される。
【0014】
1つ又は複数の実施形態において、反射構造は、集光システムと光発散システムを嵌め込むための複数の貫通穴を有する。
【0015】
1つ又は複数の実施形態において、集光システムは、少なくとも1つの接触面を有し、接触面により反射構造に固定され、集光システムの光軸が接触面に位置する。
【0016】
1つ又は複数の実施形態において、光発散システムは、接触面を有し、接触面により反射構造に固定され、集光システムの光軸が接触面に位置する。
【0017】
1つ又は複数の実施形態において、広角照明光源は、発光素子、光発散システム及び集光システムのいずれも固定され、発光素子、光発散システム及び集光システムを投射面に固定するためのライトスタンドを更に含む。
【0018】
1つ又は複数の実施形態において、ライトスタンドは、投射面に設置された固定部と、光発散システムを固定部に固定する支持部と、を含む。
【0019】
1つ又は複数の実施形態において、固定部は、発光素子と集光システムのいずれも設置されるとともに、集光システムの一部を露出させる収納空間を有する。
【0020】
1つ又は複数の実施形態において、光発散システムは、ベースを含み、支持部の対向する両端がそれぞれベースと固定部に固定される。
【0021】
1つ又は複数の実施形態において、広角照明光源は、発光素子と集光システムとの間及び集光システムと光発散システムとの間に少なくとも設置されるとともに、ライトスタンドに固定される反射構造を更に含む。
【発明の効果】
【0022】
上記実施形態の広角照明光源は、均一で広い面積を有する光を射出するように、発光素子の光線を投射面に効果的に投射することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態の広角照明光源と投射面の模式図である。
図2図1の光発散システムのある実施形態における断面図である。
図3図1の発光素子の断面図である。
図4】表1と段落〔0027〕の各パラメータにより投射面に模擬された照射輝度図である。
図5】本発明の別の実施形態の広角照明光源と投射面の模式図である。
図6図5の反射構造の正面図である。
図7】本発明の更に他の実施形態の広角照明光源と投射面の模式図である。
図8図5の広角照明光源の投射面に模擬された照射輝度図である。
図9】本発明の更に1つの実施形態の広角照明光源と投射面の模式図である。
図10図9の広角照明光源の分解図である。
図11】本発明の別の実施形態の広角照明光源と投射面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面で本発明の複数の実施形態を開示し、明確に説明するために、下記記述で多くの実際の細部を合わせて説明する。しかしながら、理解すべきなのは、これらの実際の細部が、本発明を制限するためのものではない。つまり、本発明の実施形態の一部において、これらの実際の細部は、必要ないものである。また、図面を簡略化するために、ある従来慣用の構造及び素子は、図面において簡単で模式的に示される。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態の広角照明光源と投射面900の模式図である。広角照明光源は、発光素子110、光発散システム120及び集光システム130を含む。発光素子110は、光線112を提供することに用いられる。光発散システム120は、発光素子110に向けて実質的に次第に縮小する幅Wを有する。集光システム130は、発光素子110と光発散システム120との間に設置される。集光システム130は、発光素子110の光線112を光発散システム120に集束することに用いられ、且つ光発散システム120が集光システム130を通過した光線112を投射面900に投射することに用いられる。発光素子110は、投射面900と光発散システム120との間に設置される。
【0026】
明確に説明するために、図1において、一部の光線112の通過経路のみを示す。また、集光システム130が透明材質であってもよいため、光線112は集光システム130の内部を透過することができ、光発散システム120が反射面122(詳しいことは下記を参照する)を有してもよいため、図1に示す光線112は光発散システム120の表面(即ち、反射面122)で反射される。
【0027】
本文において、「実質的に」は、任意のわずかに変化できる関係を修飾するが、これらのわずかな変化がその本質を改変することがない。例を挙げると、「光発散システム120が発光素子110に向けて実質的に次第に縮小する幅Wを有する」という記述は、光発散システム120の幅Wが確実に発光素子110に向けて次第に縮小することを表現する以外、光発散システム120の幅Wがほぼ発光素子110の方向に向けて縮小すれば、光発散システム120の幅Wは光発散システム120の一部の区間でもやや増加してから更に縮小してもよいし、又はやや縮小してから更に増加してもよい。
【0028】
本実施形態の広角照明光源は、均一で且つ広角度と広範囲を有する照射面積を形成するように、効果的に発光素子110の光線112を投射面900に投射することができる。具体的には、発光素子110の提供した光線112が集光システム130に入射する。集光システム130は、光線112を集束し、即ち、集光システム130に入射する光線112と比べて、集光システム130を透過する光線112に更に小さな発散角を持たせる。このような構造は、光線112の使用効率を向上させるように、発光素子110の提供した光線112を光発散システム120に効果的に集束することができる。次に、集光システム130を透過した光線112が光発散システム120に入射し、光発散システム120は、光線112を発光素子110の後方に位置する投射面900に反射する。光発散システム120は、発光素子110に向けて実質的に次第に縮小する幅Wを有するため、光線112の発散角を増加することができ、これにより光線112の照射面積を増加させる。投射面900に投射された光線112は、散乱により間接照明の目的を達成することができる。このようにして、本実施形態の広角照明光源により、短距離で投射面900に広く且つ均一である照明面積を形成することができる。
【0029】
ある実施形態において、70%を超える発光素子110から提供した光線112が集光システム130に入射し、即ち、集光システム130が大部分の発光素子110から提供した光線112を収束するため、集光システム130が大部分の光線112を集束して光発散システム120にガイドすることができる。また、集光システム130が光線112を集束するため、70%を超える集光システム130を通過した光線112が光発散システム120に入射し、このようにして、光発散システム120は、大部分の光線112を投射面900に効果的にガイドすることができる。
【0030】
次に、ある実施形態における光発散システム120の具体的な構造を説明する。図1において、光発散システム120は、発光素子110と集光システム130に向かう非球面の反射面122を有する。反射面122は、光線112を投射面900に反射することに用いられる。実際の需要に応じて反射面122を設計することができ、これにより、反射面122に非球面を呈させて、投射面900に均一の照明面積を形成させる。
【0031】
図2を参照されたい。図2は、図1の光発散システム120のある実施形態における断面図である。例えば、光発散システム120がテーパ状反射素子、例えば円錐状反射素子又は多角錐状反射素子であってもよいが、本発明はこれらに限定されない。テーパ状反射素子は、対向する頂点Pと底124を有し、頂点Pが発光素子110に向かう(図1に示す)。本実施形態において、光発散システム120の幅Wは、実質的に底124の面と平行である各断面の直径と定義される。例えば、図2に示す幅Wは、底124の面の直径である。図2において、テーパ状反射素子の各断面の直径は、実質的に頂点Pに向けて次第に縮小する。
【0032】
更に均一の照射面積を形成しようとする場合、テーパ状反射素子の側面の弧度を設計してもよい。図2において、テーパ状反射素子の頂点Pからテーパ状反射素子の底124までの断面125は少なくとも1つの湾曲した側辺126を有する。換言すれば、側辺126は、直線ではない。ある実施形態において、実際の需要に応じて、側辺126は、テーパ状反射素子の外部へ湾曲(図2に示す)しても、テーパ状反射素子の内部へ湾曲してもよく、又は波状、不規則な形状であってもよい。図2の光発散システム120の形状は、単なる例示であり、本発明を限定するためのものではない。当業者は、実際の需要に応じて、光発散システム120の形状を柔軟に設計することができる。
【0033】
図1に戻る。ある実施形態において、発光素子110は、集光システム130の光軸Oに位置し、換言すれば、集光システム130の光軸Oは、発光素子110を通過し、このような設置により投射面900に比較的に対称する照射面積を得ることができ、例えば室内照明に適用されることができ、このため、投射面900が天井又は壁面であってもよい。また、光発散システム120は、集光システム130の光軸Oに位置してもよく、即ち、発光素子110、集光システム130及び光発散システム120は、直線で配列されてもよい。
【0034】
また、図1に示すように、集光システム130は、少なくとも1つのレンズ、例えば2つの凸レンズ132、134を含む。別の実施形態において、集光システム130は、凸レンズ、凹レンズ、複合放物面集光器(Compound Parabolic Concentrator;CPC)又はその組み合わせを含んでもよい。基本的に、発光素子110の提供した光線112を、光発散システム120の反射面122にガイドするように集束することができれば、本発明の範囲に属する。ある実施形態において、実際な状況に応じて、凸レンズ132、134の表面は、球面、非球面又は自由曲面であってもよい。
【0035】
ある実施形態において、発光素子110は、発光ダイオード、レーザー又は別の適切な発光源であってもよい。例を挙げるので、図3を参照されたい。図3は、図1の発光素子110の断面図である。図3の発光素子110は、発光ダイオードモジュールであり、発光ダイオードチップ114、ホルダ116及びパッケージング材料118を含む。発光ダイオードチップ114は、線材115によりホルダ116に電気的に接続されてもよく、パッケージング材料118が発光ダイオードチップ114を被覆する。パッケージング材料118は、発光ダイオードチップ114を保護することができるだけでなく、発光ダイオードチップ114の光射出方向を調整するように異なる形状に設計してもよい。ある実施形態において、パッケージング材料118は、波長変換材料119、例えば蛍光粉末又は量子ドット材料からなる。発光ダイオードチップ114からの光が波長変換材料119により吸収され、波長変換材料119が更に他の色の光を発光させ、これにより発光ダイオードモジュールの光射出色を改変する。図3の発光素子110の構造は、単なる例示であり、本発明を限定するためのものではない。当業者は、実際な需要に応じて発光素子110の構造を柔軟に選択することができる。
【0036】
一実施例において、広く且つ均一である照明面積を形成する目的を達成するように、集光システム130と光発散システム120の各パラメータを設計することができる。表1は、本発明の一実施例の各素子のパラメータ値であり、図1の各素子の表面(発光素子110から光発散システム120までの反射面122が順次に表面1から表面6までのものであり、即ち、発光素子110の発光面が表面1であり、集光システム130の凸レンズ132の発光素子110に近接する表面が表面2であり、集光システム130の凸レンズ132の凸レンズ134に近接する表面が表面3であり、集光システム130の凸レンズ134の凸レンズ132に近接する表面が表面4であり、集光システム130の凸レンズ134の光発散システム120に近接する表面が表面5であり、光発散システム120の反射面122が表面6である)の曲率半径、各表面と次の表面との距離(又は厚さ)、屈折率及びアッベ数を含む。また、表面2〜表面4の座標は、方程式(1)で示され、係数k、A2、A4...A16を含み、cが曲率を示し、表面5は、方程式(2)で示され、係数B1、B2...B8を含む。
【0037】
【数1】
【表1】
【0038】
また、本実施例において、B1=0.35233、B2=0.06588、B3=−1.524E−03、B4=2.417E−04、B5=−6.918E−06、B6=−1.215E−07、B7=−1.202E−09及びB8=4.847E−12である。発光素子110の発光面(即ち表面1)の面積は、4ミリメートル×4ミリメートルである。図4は、表1と段落〔0027〕の各パラメータにより投射面に模擬された照射輝度図であり、広角照明光源が原点(即ち座標が(0、0)である箇所)に位置する。
【0039】
次に、図5図6を参照されたい。図5は、本発明の別の実施形態の広角照明光源と投射面900の模式図であり、図6は、図5の反射構造140の正面図である。本実施形態において、広角照明光源は、発光素子110と集光システム130との間及び集光システム130と光発散システム120との間に少なくとも設置される反射構造140を更に含む。例を挙げると、図6に示すように、反射構造140は、集光システム130と光発散システム120を嵌め込むための複数の貫通穴142、144及び146を有する反射鏡であってもよい。具体的には、集光システム130の凸レンズ132が貫通穴142に嵌め込まれ、集光システム130の凸レンズ134が貫通穴144に嵌め込まれ、且つ光発散システム120が貫通穴146に嵌め込まれる。
【0040】
しかし、反射構造140と他の素子の固定関係は、図5図6に限定されない。図7は、本発明の更に他の実施形態の広角照明光源と投射面900の模式図である。図7において、集光システム130と光発散システム120は裁断された後(例えば図5における反射構造140の左半部に位置する一部の集光システム130と光発散システム120が裁断される)、更に右半部の部分の集光システム130と光発散システム120を反射構造140に固定してもよい。具体的には、集光システム130の凸レンズ132は、図5の凸レンズ132を半分に切断する裁断面であってもよい接触面133を有する。集光システム130の凸レンズ134は、図5の凸レンズ134を半分に裁断する裁断面であってもよい接触面135を有する。凸レンズ132は、接触面133により反射構造140に固定され、且つ凸レンズ134は、接触面135により反射構造140に固定される。集光システム130の光軸Oは、接触面133及び/又は接触面135に位置する。一方、光発散システム120は、図5の光発散システム120を半分に裁断する裁断面であってもよい接触面129を有する。光発散システム120は、接触面129により反射構造140に固定される。集光システム130の光軸Oは、接触面129に位置してもよい。
【0041】
図5図7において、反射構造140を増設した後、もとの図5図7の左側へ伝送しようとする光線112は、反射構造140で右側に反射されてから、更に投射面900に投射されることができる。このようにして、光線112は、右側の投射面900に集中して照射されることができる。また、光線112の使用効率を増加するために、発光素子110は、集光システム130の光軸Oからずれて設置されることができ、例えば図5図7の右側へ偏向するように設置されることができる。このようにして、発光素子110の左側へ伝送する光線112は、反射構造140により右側に反射されることができる。本実施形態の広角照明光源は、例えば室外の広告看板に適用されることができ、広告看板の縁部に設置され、斜方向に広告看板へ投射することができ、即ち、投射面900が広告看板である。広角照明光源は、広く且つ均一である照射面積を提供することができるため、少量(例えば1つ)の広角照明光源でも全体の広告看板を照射することができ、電力を節約する効果を有する。図8は、図5の広角照明光源の投射面900に模擬された照射輝度図であり、広角照明光源が原点(即ち座標が(0、0)である箇所)に位置する。図5図7の実施形態の他の構造細部は、図1の実施形態と同じであるため、繰り返して説明しない。
【0042】
次に、図9図10を参照されたい。図9は、本発明の更に1つの実施形態の広角照明光源と投射面900の模式図であり、図10は、図9の広角照明光源の分解図である。本実施形態において、広角照明光源は、ライトスタンド150を更に含む。発光素子110、光発散システム120及び集光システム130のいずれもライトスタンド150に固定される。ライトスタンド150は、発光素子110、光発散システム120及び集光システム130を投射面900に固定するためのものである。具体的には、ライトスタンド150は、固定部152と少なくとも1つの支持部154を含んでもよい。例えば、本実施形態において、3つの支持部154があるが、本発明はこれに限定されない。固定部152は、投射面900に固定されるとともに、収納空間153を有する。発光素子110と集光システム130のいずれも収納空間153に設置されるとともに、一部の集光システム130を収納空間153から露出させる。支持部154は、光発散システム120を固定部152に固定し、これにより光発散システム120と集光システム130との間の距離を固定する。例を挙げると、光発散システム120は、ベース128を更に含み、各支持部154の対向する両端155a、155bがそれぞれ光発散システム120のベース128と固定部152に固定される。しかし、本実施形態のライトスタンド150の構造は、単なる例示であり、本発明を限定するためのものである。当業者は、実際な需要に応じて、ライトスタンド150の構造を柔軟に設計することができる。他の実施形態において、反射構造140は、図6に示す照射面積を達成するように、ライトスタンド150に固定される(図11に示す)。図9図11の実施形態の他の構造細部が図1の実施形態と同じであるため、再び繰り返して説明しない。
【0043】
以上のように、上記各実施形態の広角照明光源は、集光システムにより発光素子の光線を収束して更に光線を光発散システムにガイドするため、光の使用効率を増加することができ、且つ短距離で投射面に広く且つ均一である光線を発生することができる。また、反射構造を増設して照射面積の範囲と方向を制御することができ、且つ反射構造の反射を利用して光線を再利用する。また、ライトスタンドは、発光素子、光発散システム及び集光システムを投射面に固定することができ、それが簡単な構造を備えるため、組み立て時間とコストを低減することができる。
【0044】
本発明の実施形態を前述の通りに開示したが、これは、本発明を限定するものではなく、当業者なら、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、多様の変更や修正を加えることができ、したがって、本発明の保護範囲は、後の特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0045】
110 発光素子
112 光線
114 発光ダイオードチップ
115 線材
116 ホルダ
118 パッケージング材料
119 波長変換材料
120 光発散システム
122 反射面
124 底
125 断面
126 側辺
128 ベース
129、133、135 接触面
130 集光システム
132、134 凸レンズ
140 反射構造
142、144、146 貫通穴
150 ライトスタンド
152 固定部
153 収納空間
154 支持部
155a、155b 端
900 投射面
O 光軸
P 頂点
W 幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11