特許第6266743号(P6266743)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6266743PI3K阻害剤としてのヘテロシクリルアミン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6266743
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】PI3K阻害剤としてのヘテロシクリルアミン
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20180115BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20180115BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 19/08 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 21/04 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20180115BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20180115BHJP
【FI】
   C07D471/04 118A
   C07D487/04 143
   C07D487/04CSP
   C07D487/04 140
   A61K31/519
   A61P1/04
   A61P1/18
   A61P9/00
   A61P9/10
   A61P13/08
   A61P13/12
   A61P17/06
   A61P19/02
   A61P19/08
   A61P21/04
   A61P25/00
   A61P27/02
   A61P29/00
   A61P35/00
   A61P43/00 111
【請求項の数】35
【全頁数】402
(21)【出願番号】特願2016-248325(P2016-248325)
(22)【出願日】2016年12月21日
(62)【分割の表示】特願2014-528654(P2014-528654)の分割
【原出願日】2012年8月31日
(65)【公開番号】特開2017-52805(P2017-52805A)
(43)【公開日】2017年3月16日
【審査請求日】2017年1月20日
(31)【優先権主張番号】61/530,866
(32)【優先日】2011年9月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/594,882
(32)【優先日】2012年2月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/677,445
(32)【優先日】2012年7月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515311132
【氏名又は名称】インサイト・ホールディングス・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】INCYTE HOLDINGS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】ユン−ロン・リ
(72)【発明者】
【氏名】ウェンチン・ヤオ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・ピー・コームズ
(72)【発明者】
【氏名】エディ・ダブリュー・ユー
(72)【発明者】
【氏名】メイ・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ウェンユー・ジュー
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ・グレン
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ピー・マダスキエ・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ビー・スパークス
(72)【発明者】
【氏名】ブレント・ダウティ
(72)【発明者】
【氏名】ヘ・チュンホン
【審査官】 伊藤 幸司
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−511557(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/036380(WO,A1)
【文献】 Current Medicinal Chemistry,2011年,18(18),pp.2686-2714
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAPLUS/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式:
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
XはCRまたはNであり;
WはCRまたはNであり;
YはCR、CR8a、またはNであり;
Zは結合またはC(=O)であり;
但し、−W=Y−Z−が、−CR=CR−、−N=CR−、−CR=CR8a−C(=O)−、−N=CR8a−C(=O)−、または−CR=N−C(=O)−であることを条件とし;
はC1−3アルキルであり;
はハロ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、フェニル、または5〜6員ヘテロアリールであり;ここで前記フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールは、それぞれ、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、およびC1−4ハロアルコキシから独立して選択される、1個、2個、3個または4個の置換基により置換されていてもよく;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
はハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、またはシクロプロピルであり;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
はHまたはC1−4アルキルであり;
はH、ハロ、−OH、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、Cy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ORa2、SRa2、C(=O)Rb2、C(=O)NRc2d2、C(=O)ORa2、OC(=O)Rb2、OC(=O)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(=O)Rb2、NRc2C(=O)ORb2、NRc2C(=O)NRc2d2、C(=NR)Rb2、C(=NR)NRc2d2、NRc2C(=NR)NRc2d2、NRc2S(=O)Rb2、NRc2S(=O)NRc2d2、S(=O)Rb2、S(=O)b2、またはS(=O)NRc2d2であり;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、それぞれ、1個、2個、3個または4個の独立して選択されるR11基により置換されていてもよく;
8aはH、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、Cy、−(C1−3アルキレン)−Cy、C(=O)Rb2、C(=O)NRc2d2、C(=O)ORa2、NRc2d2、NRc2C(=O)Rb2、NRc2C(=O)ORb2、NRc2C(=O)NRc2d2、NRc2S(=O)Rb2、NRc2S(=O)NRc2d2、S(=O)Rb2、S(=O)b2、またはS(=O)NRc2d2であり;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、それぞれ、1個、2個、3個または4個の独立して選択されるR11基により置換されていてもよく;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
10はHまたはC1−4アルキルであり;
各RはH、CN、OH、C1−4アルキル、およびC1−4アルコキシから独立して選択され;
各R3bは、Cy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、NO、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、ORa1、SRa1、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、C(=O)ORa1、OC(=O)Rb1、OC(=O)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(=O)Rb1、NRc1C(=O)ORb1、NRc1C(=O)NRc1d1、C(=NR)Rb1、C(=NR)NRc1d1、NRc1C(=NR)NRc1d1、NRc1S(=O)Rb1、NRc1S(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、S(=O)b1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、それぞれ、1個、2個または3個の独立して選択されるR11基で置換されていてもよく;
各Cyは、それぞれが1個、2個、3個または4個の独立して選択されるR11基で置換されていてもよい、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員ヘテロアリールから独立して選択され;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員ヘテロアリールから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールは、それぞれ、1個、2個もしくは3個の独立して選択されるR11基で置換されていてもよいか;
またはRc1およびRd1は、それらが結合しているN原子と一緒になって、−OHもしくはC1−3アルキルで置換されていてもよい、4員、5員、6員もしくは7員ヘテロシクロアルキル基を形成し;
各Cyは、それぞれが1個、2個、3個または4個の独立して選択されるR11基で置換されていてもよい、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、または9〜10員二環式ヘテロアリールから独立して選択され;
各Ra2、Rb2、Rc2、およびRd2は、H、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員ヘテロアリールから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールは、それぞれ、1個、2個もしくは3個の独立して選択されるR11基で置換されていてもよいか;
またはRc2およびRd2は、それらが結合しているN原子と一緒になって、−OHもしくはC1−3アルキルで置換されていてもよい、4員、5員、6員もしくは7員ヘテロシクロアルキル基を形成し;
各R11は、OH、NO、CN、ハロ、C1−3アルキル、C2−3アルケニル、C2−3アルキニル、C1−3ハロアルキル、シアノ−C1−3アルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、チオ、C1−3アルキルチオ、C1−3アルキルスルフィニル、C1−3アルキルスルホニル、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、ジ(C1−3アルキル)カルバミル、カルボキシ、C1−3アルキルカルボニル、C1−4アルコキシカルボニル、C1−3アルキルカルボニルアミノ、C1−3アルキルスルホニルアミノ、アミノスルホニル、C1−3アルキルアミノスルホニル、ジ(C1−3アルキル)アミノスルホニル、アミノスルホニルアミノ、C1−3アルキルアミノスルホニルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、C1−3アルキルアミノカルボニルアミノ、およびジ(C1−3アルキル)アミノカルボニルアミノから独立して選択される]
で示される化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項2】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
で示される部分が
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
である、請求項1に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項3】
がメチルである、請求項1〜2のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項4】
がC1−6アルキル、C1−3アルコキシ、またはフェニルであり;ここで前記フェニルが、ハロから独立して選択される1個、2個、3個または4個の置換基で置換されていてもよい、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項5】
がハロ、CN、またはC1−4アルキルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項6】
がハロまたはCNである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項7】
がHである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項8】
がHである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項9】
がH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyが、それぞれが1個または2個の独立して選択されるR11基により置換されていてもよい、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、および4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項10】
がH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyが、それぞれがOH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、およびジ(C1−3アルキル)カルバミルから選択される1個のR11で置換されていてもよい、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、または4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項11】
がH、ハロ、CN、メチル、またはCyであり;ここでCyが、それぞれがOH、CN、フルオロ、メチル、2−ヒドロキシエチル、ジメチルカルバミル、アミノ、メチルカルバミル、およびジメチルカルバミルから選択される1個のR11で置換されていてもよい、シクロプロピル、フェニル、ピラゾール環、ピリジン環、またはピリミジン環から選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項12】
8aがH、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、またはCyである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項13】
8aがHまたはハロである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項14】
がHである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項15】
10がHである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項16】
各R11が独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項17】
化合物が、下記式:
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
で示される化合物である、請求項1に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩。
【請求項18】
1−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[3−(1−アセチルアゼチジン−3−イル)−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−プロピオニルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−(1−{5−クロロ−3−[1−(シクロプロピルメチル)アゼチジン−3−イル]−2−メトキシ−4−メチルフェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−メチルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[5−クロロ−3−(1−エチルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[5−クロロ−3−(1−イソブチルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[3−(1−sec−ブチルアゼチジン−3−イル)−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−3−[1−(2−メトキシエチル)アゼチジン−3−イル]−4−メチルフェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−メチルアゼチジン−1−カルボキサミド;
1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
4−アミノ−8−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン;
4−アミノ−8−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−4−メチルフェニル]エチル}ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン;
1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−オキセタン−3−イルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アゼチジン−3−イル]フェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
(2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)エタノール;
1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシ−3−(1−オキセタン−3−イルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
2−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−イル]エタノール;
(2S)−1−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−イル]プロパン−2−オール;
5−(1−(4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−2−フルオロ−3−(1−((S)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−4−メトキシベンゾニトリル;
1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)エタノール;
(2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール;
(2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−1−オキソプロパン−2−オール;
1−[1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−メチル−3−{1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)カルボニル]アゼチジン−3−イル}フェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
(2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)エタノール;
(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)アセトニトリル;
1−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−[1−(2,2,2−triフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]フェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
(2R)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−N−メチルプロパンアミド;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オール;
(2R)−3−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール;
1−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−{1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)カルボニル]アゼチジン−3−イル}フェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
(2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−1−オキソプロパン−2−オール;
(2R)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−1−オキソプロパン−2−オール;
[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−イル]アセトニトリル;
[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−イル]アセトニトリル;
1−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル;
5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−4−メトキシ−2−メチル−3−[1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル]−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル;
5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル;
5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)アゼチジン−3−イル]−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル;
(2S)−2−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−イル]−N−メチルプロパンアミド;
5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−[1−(2,2−ジフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル;
5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル;
3−(1−アセチルアゼチジン−3−イル)−5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル;
1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール;
1−(1−{5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−[1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]フェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
(2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール;
1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
2−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)アゼチジン−1−イル]エタノール;
(2R)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−1−オール;
1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール;
(2R)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−N,N−ジメチルプロパンアミド;
[1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)シクロブチル]アセトニトリル;
(2R)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール;
1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール;
(2R)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール;
1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール;
(2R)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−1−オキソプロパン−2−オール;
(2R)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパンニトリル;
1−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−[1−(テトラヒドロフラン−3−イル)アゼチジン−3−イル]フェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
3−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)アセトアミド;
1−(1−{5−クロロ−3−[1−(2,2−ジフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]−2−メトキシ−4−メチルフェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−(1−{5−クロロ−3−[1−(2−フルオロ−1−メチルエチル)アゼチジン−3−イル]−2−メトキシ−4−メチルフェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
(2S)−3−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール;
1−(1−{5−クロロ−3−[1−(シクロプロピルカルボニル)アゼチジン−3−イル]−2−メトキシ−4−メチルフェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−{1−[(5−メチルイソオキサゾール−4−イル)カルボニル]アゼチジン−3−イル}フェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−[(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)カルボニル]シクロプロパノール;
1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチル−1−オキソプロパン−2−オール;
1−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−[1−(1H−ピラゾール−4−イルカルボニル)アゼチジン−3−イル]フェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
(2R)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール;
(2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−イル)エタノール;
1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−(1−メチルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−3−(1−エチルアゼチジン−3−イル)−4−フルオロフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−(1−{5−クロロ−3−[1−(2,2−ジフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]−2−エトキシ−4−フルオロフェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−イル)アセトアミド;
(2S)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−1−オール;
(2S)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−N,N−ジメチルプロパンアミド;
3−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパンニトリル;
1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシ−3−(1−メチルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−2−フルオロ−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル]−4−メトキシベンゾニトリル;
5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−{1−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル;
(2R)−2−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−イル]−N−メチルプロパンアミド;
1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−(1−メチルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)アゼチジン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−オール;
(2S)−1−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)アゼチジン−1−イル]プロパン−2−オール;
(2R)−1−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)アゼチジン−1−イル]プロパン−2−オール;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(1−メチルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}ベンゾニトリル;
tert−ブチル2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパノエート;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパンアミド;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシ−2−(1−メチルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル]−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)アゼチジン−3−イル]−3−メトキシベンゾニトリル;
2−(1−アセチルアゼチジン−3−イル)−4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシ−2−[1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
メチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}−N−(tert−ブチル)アゼチジン−1−カルボキサミド;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキサミド;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}−N,N−ジメチルアゼチジン−1−カルボキサミド;
1−{1−[4,5−ジクロロ−3−(1−エチルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
4−[1−(4−アミノ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(1−エチルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(1−イソブチルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(シクロプロピルメチル)アゼチジン−3−イル]−3−エトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−(1−シクロブチルアゼチジン−3−イル)−3−エトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−{1−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2−メトキシエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−{1−[2−メトキシ−1−(メトキシメチル)エチル]アゼチジン−3−イル}ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(テトラヒドロフラン−3−イル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(3,3,3−トリフルオロプロピル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(シアノメチル)アゼチジン−3−イル]−3−エトキシベンゾニトリル;
エチル2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパノエート;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−N,2−ジメチルプロパンアミド;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−N,N,2−トリメチルプロパンアミド;
2−(1−アセチルアゼチジン−3−イル)−4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(1−プロピオニルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(1−イソブチリルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(2,2−ジメチルプロパノイル)アゼチジン−3−イル]−3−エトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(シクロプロピルカルボニル)アゼチジン−3−イル]−3−エトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(エチルスルホニル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(イソプロピルスルホニル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(シクロプロピルスルホニル)アゼチジン−3−イル]−3−エトキシベンゾニトリル;
メチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート;
エチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート;
イソプロピル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}−N−(tert−ブチル)アゼチジン−1−カルボキサミド;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキサミド;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}−N−メチルアゼチジン−1−カルボキサミド;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}−N−エチルアゼチジン−1−カルボキサミド;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}−N,N−ジメチルアゼチジン−1−カルボキサミド;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−(1−エチルアゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−(1−イソブチルアゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(シクロプロピルメチル)アゼチジン−3−イル]−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−(1−シクロブチルアゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−{1−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)アゼチジン−3−イル]−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシ−2−(1−オキセタン−3−イルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシ−2−[1−(テトラヒドロフラン−3−イル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシ−2−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシ−2−[1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシ−2−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシ−2−(1−プロピオニルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−(1−イソブチリルアゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(シクロプロピルカルボニル)アゼチジン−3−イル]−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(エチルスルホニル)アゼチジン−3−イル]−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(イソプロピルスルホニル)アゼチジン−3−イル]−3−メトキシベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(シクロプロピルスルホニル)アゼチジン−3−イル]−3−メトキシベンゾニトリル;
エチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート;
イソプロピル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}−N−メチルアゼチジン−1−カルボキサミド;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}−N−エチルアゼチジン−1−カルボキサミド;
1−{1−[4,5−ジクロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5,6−ジクロロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)エタノール;
(2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5,6−ジクロロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール;
(2R)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5,6−ジクロロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール;
1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5,6−ジクロロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール;
1−{1−[4,5−ジクロロ−2−メトキシ−3−(1−オキセタン−3−イルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5,6−ジクロロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)アセトニトリル;
1−{1−[3−(1−アセチルアゼチジン−3−イル)−4,5−ジクロロ−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
4−[1−(4−アミノ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}ベンゾニトリル;
4−[−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−3−メトキシ−6−メチルベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−3−エトキシ−2−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−6−メチルベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)アゼチジン−3−イル]−6−メチルベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイル)アゼチジン−3−イル]−6−メチルベンゾニトリル;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−3−エトキシ−2−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−6−メチルベンゾニトリル;
4−[−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル]−6−メチルベンゾニトリル;
4−[−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)アゼチジン−3−イル]−3−メトキシ−6−メチルベンゾニトリル;
4−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−(2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−((R)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−((S)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−((S)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−((R)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;および
4−((R)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−((R)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
から選択される、請求項1に記載の化合物、または前述のもののいずれかの薬剤的に許容される塩。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩、および少なくとも1つの薬剤的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項20】
PI3Kキナーゼの活性の阻害に用いるための医薬組成物であって、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩、および薬剤的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項21】
前記PI3Kが、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、およびPI3Kγから成る群から選択される、請求項20に記載の医薬組成物。
【請求項22】
前記PI3Kが変異を含む、請求項20に記載の医薬組成物。
【請求項23】
前記化合物が、PI3Kα、PI3Kβ、およびPI3Kγのうちの1つまたは複数よりも、PI3Kδに対する選択的阻害剤である、請求項20〜22のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項24】
患者の疾患を治療するための医薬組成物であって、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩、および薬剤的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項25】
前記疾患が、変形性関節症、再狭窄、アテローム性動脈硬化症、骨障害、関節炎、糖尿病性網膜症、乾癬、良性前立腺肥大、炎症、血管新生、膵炎、腎疾患、炎症性腸疾患、重症筋無力症、多発性硬化症、またはシェーグレン症候群である、請求項24に記載の医薬組成物。
【請求項26】
前記化合物のうちの2つ以上が投与されるように用いられる、請求項24または25に記載の医薬組成物。
【請求項27】
前記化合物がPI3Kキナーゼ以外のキナーゼを阻害するキナーゼ阻害剤と組み合わせて投与されるように用いられる、請求項25に記載の医薬組成物。
【請求項28】
患者の免疫に基づく疾患を治療するための医薬組成物であって、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩、および薬剤的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項29】
前記免疫に基づく疾患が、関節リウマチ、アレルギー、喘息、糸球体腎炎、ループス、または前述のもののいずれかに関連する炎症である、請求項28に記載の医薬組成物。
【請求項30】
患者の癌を治療するための医薬組成物であって、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩、および薬剤的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項31】
前記がんが、乳がん、前立腺がん、結腸がん、子宮内膜がん、脳がん、膀胱がん、皮膚がん、子宮がん、卵巣がん、肺がん、膵臓がん、腎臓がん、胃がん、または血液がんである、請求項30に記載の医薬組成物。
【請求項32】
前記血液がんが、急性骨髄芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、またはB細胞リンパ腫である、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項33】
前記がんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である、請求項30に記載の医薬組成物。
【請求項34】
患者の肺疾患を治療するための医薬組成物であって、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬剤的に許容される塩、および薬剤的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項35】
前記肺疾患が、急性肺傷害(ALI)または成人呼吸窮迫症候群(ARDS)である、請求項34に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2011年、9月2日に出願された米国特許仮出願第61/530,866号、2012年、2月3日に出願された米国特許仮出願第61/594,882号、および2012年、7月30日に出願された米国特許仮出願第61/677,445号の利益を主張し、そのそれぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の分野
本発明は、ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)の活性を調節し、例えば炎症性障害、免疫に基づく障害、がん、および他の疾患などを含む、PI3Kの活性に関連する疾患の治療において有用な、ヘテロシクリルアミン誘導体、例えば、ピラゾロピリミジンを提供する。
【背景技術】
【0003】
ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)は、イノシトール環のD3位置でホスホイノシチドをリン酸化する、脂質シグナル伝達キナーゼの大きなファミリーに属する(Cantley, Science, 2002, 296(5573):1655-7)。PI3Kは、それらの構造、調節および基質特異性に従って、3つのクラス(クラスI、II、およびIII)に分類される。PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kγ、およびPI3Kδを含むクラスI PI3Kは、ホスファチジルイノシト−4,5−ビスホスフェート(PIP)のリン酸化を触媒して、ホスファチジルイノシト−3,4,5−トリスホスフェート(PIP)を生成する、二重特異性の脂質およびタンパク質キナーゼのファミリーである。PIPは、増殖、生存、接着および遊走を含む、いくつかの細胞プロセスを調節するセカンドメッセンジャーとして機能する。4つのクラスI PI3Kアイソフォームはすべて、触媒サブユニット(p110)、ならびにそれらの発現、活性化、および細胞内局在性を調節する、緊密に結合した調節サブユニットからなる、ヘテロ二量体として存在する。PI3Kα、PI3KβおよびPI3Kδは、p85として知られる調節サブユニットと結合し、チロシンキナーゼ依存性の機序を介して、成長因子およびサイトカインにより活性化されるが(Jimenez, et al., J Biol Chem., 2002, 277(44):41556-62)、一方PI3Kγは2つの調節サブユニット(p101およびp84)と結合し、その活性化はGタンパク質共役型受容体の活性化により駆動される(Brock, et al., J Cell Biol., 2003, 160(1):89-99)。PI3KαおよびPI3Kβは偏在的に発現する。これに対して、PI3KγおよびPI3Kδは、主に白血球において発現する(Vanhaesebroeck, et al., Trends Biochem Sci., 2005, 30(4):194-204)。
【0004】
PI3Kアイソフォームの差次的な組織分布は、それらの明白に異なる生物学的機能の要因となる。PI3KαまたはPI3Kβのいずれかの遺伝的除去(genetic ablation)は、胎生致死をもたらし、これはPI3KαおよびPI3Kβが、少なくとも発達の間において、不可欠かつ重複しない機能を有することを示す(Vanhaesebroeck, et al., 2005)。これに対してPI3KγおよびPI3Kδを欠くマウスは、免疫系の変化を示すものの、生存可能で繁殖力があり、かつ正常な寿命を有する。PI3Kγの欠損は、マクロファージおよび好中球の炎症部位への動因の障害、ならびにT細胞活性化の障害を引き起こす(Sasaki, et al., Science, 2000, 287(5455):1040-6)。PI3Kδ変異体マウスは、B細胞発達の障害および抗原刺激後の抗体応答の減少をもたらす、B細胞のシグナル伝達における特異的欠陥を有する(Clayton, et al., J Exp Med. 2002, 196(6):753-63; Jou, et al., Mol Cell Biol. 2002, 22(24):8580-91; Okkenhaug, et al. , Science, 2002, 297(5583):1031-4)。
【0005】
PI3KγおよびPI3Kδ変異体マウスの表現型は、これらの酵素が、炎症および他の免疫に基づく疾患において役割を担い得ることを示唆し、これは前臨床モデルにおいて実証されている。PI3Kγ変異体マウスは、関節リウマチ(RA)および喘息のマウスモデルにおいて、概ね疾患から保護される(Camps, et al., Nat Med. 2005, 11(9):936-43; Thomas, et al., Eur J Immunol. 2005, 35(4):1283-91)。さらに、PI3Kγの選択的阻害剤による野生型マウスの処置は、全身性ループス腎炎(SLE)のMRL−lprモデルにおいて、糸球体腎炎を減少させ、生存率を延長すること、ならびにRAモデルにおいて関節の炎症および損傷を抑制することを示した(Barber, et al., Nat Med. 2005, 11(9):933-5; Camps, et al., 2005))。同様に、PI3Kδの選択的阻害剤で処置したPI3Kδ変異体マウスおよび野生型マウスの両方で、喘息のマウスモデルにおいてはアレルギー性気管支炎および応答亢進が減弱し(Ali, et al., Nature. 2004, 431(7011):1007-11; Lee, et al., FASEB J. 2006, 20(3):455-65)、およびRAモデルにおいては疾患が減弱することが示されている(Randis, et al., Eur. J. Immunol., 2008, 38(5):1215-24)。
【0006】
炎症性疾患におけるそれらの可能性のある役割に加え、4つのクラスI PI3Kアイソフォームはすべて、がんにおいても役割を担い得る。p110αをコードする遺伝子は、乳がん、前立腺がん、結腸がんおよび子宮内膜がんを含む一般的ながんにおいて、頻繁に変異している(Samuels, et al., Science, 2004, 304(5670):554; Samuels, et al., Curr Opin Oncol. 2006, 18(1):77-82)。これらの変異のうちの80%は、酵素のヘリカルドメインまたはキナーゼドメインにおける3つのアミノ酸置換のうちの1つを示し、細胞培養および動物モデルにおいて、キナーゼ活性の有意な上方制御を引き起こして、発癌性の形質転換をもたらす(Kang, et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 2005, 102(3):802-7; Bader, et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 2006, 103(5):1475-9)。このような変異は、他のPI3Kアイソフォームにおいて特定されていないが、それらが悪性病変の発症および進行に寄与し得るという証拠が存在する。急性骨髄芽球性白血病では、PI3Kδの一貫した過剰発現が観察され(Sujobert, et al., Blood, 2005, 106(3):1063-6)、PI3Kδ阻害剤は、白血病細胞の増殖を予防し得る(Billottet, et al., Oncogene. 2006, 25(50):6648-59)。慢性骨髄性白血病では、PI3Kγの発現増加がみられる(Hickey, et al., J Biol Chem. 2006, 281(5):2441-50)。PI3Kβ、PI3KγおよびPI3Kδの発現における変化は、脳がん、結腸がんおよび膀胱がんにおいても観察されている(Benistant, et al., Oncogene, 2000, 19(44):5083-90; Mizoguchi, et al., Brain Pathol. 2004, 14(4):372-7; Knobbe, et al., Neuropathol Appl Neurobiol. 2005, 31(5):486-90)。さらに、これらのアイソフォームはすべて、細胞培養において、発癌性であることが示されている(Kang, et al., 2006)。
【0007】
このように、PI3Kなどのキナーゼを阻害する、新たなまたは改善された薬剤が、免疫および炎症性経路の増強または抑制を目的とする、新たなかつより有効な医薬品(例えば、臓器移植のための免疫抑制剤など);ならびに自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症、関節リウマチ、喘息、I型糖尿病、炎症性腸疾患、クローン病、自己免疫性甲状腺障害、アルツハイマー病、腎炎)、過活性炎症反応を含む疾患(例えば、湿疹)、アレルギー、肺疾患、がん(例えば、前立腺がん、乳がん、白血病、多発性骨髄腫)、および他の治療により生じるいくつかの免疫反応(例えば、皮膚皮疹または接触性皮膚炎または下痢)の予防および治療のための薬剤;の開発のために、継続して必要とされている。本明細書に記載される化合物、組成物、および方法は、これらの必要性などに関する。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、特に、式I:
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩を提供し、式中、変数は下記の通り定義される。
【0009】
本発明はさらに、本発明の化合物、またはその薬剤的に許容される塩、および少なくとも1つの薬剤的に許容される担体を含む、組成物を提供する。
【0010】
本発明はまた、PI3Kキナーゼの活性を調節する方法であって、前記キナーゼを、本発明の化合物またはその薬剤的に許容される塩と接触させることを含む、方法を提供する。
【0011】
本発明はさらに、患者において疾患を治療する方法であって、前記疾患がPI3Kキナーゼの異常な発現または活性と関連し、前記方法が前記患者に、治療的有効量の本発明の化合物またはその薬剤的に許容される塩を投与することを含む、方法を提供する。
本発明はさらに、患者において免疫に基づく疾患を治療する方法であって、前記患者に、治療的有効量の本発明の化合物またはその薬剤的に許容される塩を投与することを含む、方法を提供する。
【0012】
本発明はまた、患者においてがんを治療する方法であって、前記患者に、治療的有効量の本発明の化合物またはその薬剤的に許容される塩を投与することを含む、方法を提供する。
本発明はさらに、患者において肺疾患を治療する方法であって、前記患者に、治療的有効量の本発明の化合物またはその薬剤的に許容される塩を投与することを含む、方法を提供する。
【0013】
本発明はまた、本明細書に記載される方法のうちのいずれかにおいて使用するための、本発明の化合物またはその薬剤的に許容される塩を提供する。
本発明はさらに、本明細書に記載される方法のうちのいずれかにおいて使用する薬剤の製造のための、化合物またはその薬剤的に許容される塩の使用を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施例269の化合物の結晶構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
詳細な説明
本発明は、特に、式I:
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩を提供し、式中:
XはCRまたはNであり;
WはCRまたはNであり;
YはCR、CR8a、またはNであり;
Zは結合またはC(=O)であり;
但し、−W=Y−Z−が、−CR=CR、−N=CR−、−CR=CR8a−C(=O)−、−N=CR8a−C(=O)−、または−CR=N−C(=O)−であることを条件とし;
はC1−3アルキルであり;
はハロ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、フェニル、または5〜6員のヘテロアリールであり;ここで前記フェニルおよび5〜6員のヘテロアリールは、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、およびC1−4ハロアルコキシから独立して選択される、1、2、3、または4個の置換基により、それぞれ所望により置換され;
はCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、NO、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、OR、SR、C(=O)R、C(=O)NR、C(=O)OR、OC(=O)R、OC(=O)NR、NR、NRC(=O)R、NRC(=O)OR、NRC(=O)NR、C(=NR)R、C(=NR)NR、NRC(=NR)NR、NRS(=O)、NRS(=O)NR、S(=O)、またはS(=O)NRであり;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルは、1、2、3、または4個の独立して選択されるR3a基により、それぞれ所望により置換され;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
はハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、またはシクロプロピルであり;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
はHまたはC1−4アルキルであり;
はH、ハロ、−OH、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、Cy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ORa2、SRa2、C(=O)Rb2、C(=O)NRc2d2、C(=O)ORa2、OC(=O)Rb2、OC(=O)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(=O)Rb2、NRc2C(=O)ORb2、NRc2C(=O)NRc2d2、C(=NR)Rb2、C(=NR)NRc2d2、NRc2C(=NR)NRc2d2、NRc2S(=O)Rb2、NRc2S(=O)NRc2d2、S(=O)Rb2、またはS(=O)NRc2d2であり;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、1、2、3、または4個の独立して選択されるR11基により、それぞれ所望により置換され;
8aはH、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、Cy、−(C1−3アルキレン)−Cy、C(=O)Rb2、C(=O)NRc2d2、C(=O)ORa2、NRc2d2、NRc2C(=O)Rb2、NRc2C(=O)ORb2、NRc2C(=O)NRc2d2、NRc2S(=O)Rb2、NRc2S(=O)NRc2d2、S(=O)Rb2、またはS(=O)NRc2d2であり;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、1、2、3、または4個の独立して選択されるR11基により、それぞれ所望により置換され;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
10はHまたはC1−4アルキルであり;
【0016】
各R、R、R、およびRは、H、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、およびCyから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルは、1、2、もしくは3個の独立して選択されるR3b基で、それぞれ所望により置換されるか;
またはRおよびRは、それらが結合するN原子と一緒になって、−OHもしくはC1−3アルキルで所望により置換される、4、5、6、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成し;
各RはH、CN、OH、C1−4アルキル、およびC1−4アルコキシから独立して選択され;
各Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR3b基で所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜10員のヘテロシクロアルキル、フェニル、ナフチル、および5〜10員のヘテロアリールから独立して選択され;
各R3aはハロ、CN、NO、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、ORa1、SRa1、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、C(=O)ORa1、OC(=O)Rb1、OC(=O)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(=O)Rb1、NRc1C(=O)ORb1、NRc1C(=O)NRc1d1、C(=NR)Rb1、C(=NR)NRc1d1、NRc1C(=NR)NRc1d1、NRc1S(=O)Rb1、NRc1S(=O)NRc1d1、S(=O)b1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で、それぞれ所望により置換され;
各R3bは、Cy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、NO、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、ORa1、SRa1、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、C(=O)ORa1、OC(=O)Rb1、OC(=O)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(=O)Rb1、NRc1C(=O)ORb1、NRc1C(=O)NRc1d1、C(=NR)Rb1、C(=NR)NRc1d1、NRc1C(=NR)NRc1d1、NRc1S(=O)Rb1、NRc1S(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で、それぞれ所望により置換され;
各Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR11基で所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから独立して選択され;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニルおよび5〜6員のヘテロアリールは、1、2、もしくは3個の独立して選択されるR11基で、それぞれ所望により置換されるか;
またはRc1およびRd1は、それらが結合しているN原子と一緒になって、−OHもしくはC1−3アルキルで所望により置換される、4、5、6、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成し;
各Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR11基で所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから独立して選択され;
各Ra2、Rb2、Rc2、およびRd2は、H、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニルおよび5〜6員のヘテロアリールは、1、2、もしくは3個の独立して選択されるR11基で、それぞれ所望により置換されるか;
またはRおよびRd2は、それらが結合しているN原子と一緒になって、−OHもしくはC1−3アルキルで所望により置換される、4、5、6、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成し;ならびに
各R11は、OH、NO、CN、ハロ、C1−3アルキル、C2−3アルケニル、C2−3アルキニル、C1−3ハロアルキル、シアノ−C1−3アルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、チオ、C1−3アルキルチオ、C1−3アルキルスルフィニル、C1−3アルキルスルホニル、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、ジ(C1−3アルキル)カルバミル、カルボキシ、C1−3アルキルカルボニル、C1−3アルコキシカルボニル、C1−3アルキルカルボニルアミノ、C1−3アルキルスルホニルアミノ、アミノスルホニル、C1−3アルキルアミノスルホニル、ジ(C1−3アルキル)アミノスルホニル、アミノスルホニルアミノ、C1−3アルキルアミノスルホニルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、C1−3アルキルアミノカルボニルアミノ、およびジ(C1−3アルキル)アミノカルボニルアミノから独立して選択される。
【0017】
本発明はまた、式I:
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩を提供し、式中:
XはCRまたはNであり;
WはCRまたはNであり;
YはCR、CR8a、またはNであり;
Zは結合またはC(=O)であり;
但し、−W=Y−Z−が、−CR=CR、−N=CR−、−CR=CR8a−C(=O)−、−N=CR8a−C(=O)−、または−CR=N−C(=O)−であることを条件とし;
はC1−3アルキルであり;
はハロ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、フェニル、または5〜6員のヘテロアリールであり;ここで前記フェニルおよび5〜6員のヘテロアリールは、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、およびC1−4ハロアルコキシから独立して選択される、1、2、3、または4個の置換基により、それぞれ所望により置換され;
はCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、NO、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、OR、SR、C(=O)R、C(=O)NR、C(=O)OR、OC(=O)R、OC(=O)NR、NR、NRC(=O)R、NRC(=O)OR、NRC(=O)NR、C(=NR)R、C(=NR)NR、NRC(=NR)NR、NRS(=O)、NRS(=O)NR、S(=O)、またはS(=O)NRであり;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルは、1、2、3、または4個の独立して選択されるR3a基により、それぞれ所望により置換され;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
はハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、またはシクロプロピルであり;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
はHまたはC1−4アルキルであり;
【0018】
はH、ハロ、−OH、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、Cy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ORa2、SRa2、C(=O)Rb2、C(=O)NRc2d2、C(=O)ORa2、OC(=O)Rb2、OC(=O)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(=O)Rb2、NRc2C(=O)ORb2、NRc2C(=O)NRc2d2、C(=NR)Rb2、C(=NR)NRc2d2、NRc2C(=NR)NRc2d2、NRc2S(=O)Rb2、NRc2S(=O)NRc2d2、S(=O)Rb2、S(=O)b2、またはS(=O)NRc2d2であり;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、1、2、3、または4個の独立して選択されるR11基により、それぞれ所望により置換され;
8aはH、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、Cy、−(C1−3アルキレン)−Cy、C(=O)Rb2、C(=O)NRc2d2、C(=O)ORa2、NRc2d2、NRc2C(=O)Rb2、NRc2C(=O)ORb2、NRc2C(=O)NRc2d2、NRc2S(=O)Rb2、NRc2S(=O)NRc2d2、S(=O)Rb2、S(=O)b2、またはS(=O)NRc2d2であり;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、1、2、3、または4個の独立して選択されるR11基により、それぞれ所望により置換され;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
10はHまたはC1−4アルキルであり;
各R、R、R、およびRは、H、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、およびCyから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルは、1、2、もしくは3個の独立して選択されるR3b基で、それぞれ所望により置換されるか;
またはRおよびRは、それらが結合するN原子と一緒になって、−OHもしくはC1−3アルキルで所望により置換される、4、5、6、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成し;
各RはH、CN、OH、C1−4アルキル、およびC1−4アルコキシから独立して選択され;
各Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR3b基で所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜10員のヘテロシクロアルキル、フェニル、ナフチル、および5〜10員のヘテロアリールから独立して選択され;
【0019】
各R3aはハロ、CN、NO、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、ORa1、SRa1、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、C(=O)ORa1、OC(=O)Rb1、OC(=O)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(=O)Rb1、NRc1C(=O)ORb1、NRc1C(=O)NRc1d1、C(=NR)Rb1、C(=NR)NRc1d1、NRc1C(=NR)NRc1d1、NRc1S(=O)Rb1、NRc1S(=O)NRc1d1、S(=O)b1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で、それぞれ所望により置換され;
各R3bは、Cy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、NO、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、ORa1、SRa1、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、C(=O)ORa1、OC(=O)Rb1、OC(=O)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(=O)Rb1、NRc1C(=O)ORb1、NRc1C(=O)NRc1d1、C(=NR)Rb1、C(=NR)NRc1d1、NRc1C(=NR)NRc1d1、NRc1S(=O)Rb1、NRc1S(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、S(=O)b1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で、それぞれ所望により置換され;
各Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR11基で所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから独立して選択され;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニルおよび5〜6員のヘテロアリールは、1、2、もしくは3個の独立して選択されるR11基で、それぞれ所望により置換されるか;
またはRc1およびRd1は、それらが結合しているN原子と一緒になって、−OHもしくはC1−3アルキルで所望により置換される、4、5、6、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成し;
各Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR11基で所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、または9〜10員の二環式ヘテロアリールから独立して選択され;
各Ra2、Rb2、Rc2、およびRd2は、H、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニルおよび5〜6員のヘテロアリールは、1、2、もしくは3個の独立して選択されるR11基で、それぞれ所望により置換されるか;
またはRおよびRd2は、それらが結合しているN原子と一緒になって、−OHもしくはC1−3アルキルで所望により置換される、4、5、6、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成し;ならびに
各R11は、OH、NO、CN、ハロ、C1−3アルキル、C2−3アルケニル、C2−3アルキニル、C1−3ハロアルキル、シアノ−C1−3アルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、チオ、C1−3アルキルチオ、C1−3アルキルスルフィニル、C1−3アルキルスルホニル、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、ジ(C1−3アルキル)カルバミル、カルボキシ、C1−3アルキルカルボニル、C1−4アルコキシカルボニル、C1−3アルキルカルボニルアミノ、C1−3アルキルスルホニルアミノ、アミノスルホニル、C1−3アルキルアミノスルホニル、ジ(C1−3アルキル)アミノスルホニル、アミノスルホニルアミノ、C1−3アルキルアミノスルホニルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、C1−3アルキルアミノカルボニルアミノ、およびジ(C1−3アルキル)アミノカルボニルアミノから独立して選択される。
【0020】
前述の実施形態のどちらかの一実施形態において、Cyは:
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
ではなく、式中:
GはNH、nは1、およびVはOであるか;または
GはNH、nは0、およびVはOもしくはCHであるか;または
GはO、nは0、およびVはNHである。
【0021】
前述の実施形態のうちの一実施形態において、Rは:
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0022】
前述の実施形態のうちの一実施形態において、RはCyであり、ここで各Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR3b基で所望により置換される、アゼチジン環、ピラゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、およびフェニル環から独立して選択される。
【0023】
いくつかの実施形態において:
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
部分は:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0024】
いくつかの実施形態において:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
部分は、
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0025】
いくつかの実施形態において:
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
部分は
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0026】
いくつかの実施形態において:
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
部分は
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0027】
いくつかの実施形態において:
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
部分は
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0028】
いくつかの実施形態において、Rはメチルである。
いくつかの実施形態において、RはC1−6アルキル、C1−3アルコキシ、またはフェニルであり;ここで前記フェニルは、ハロから独立して選択される1、2、3、または4個の置換基により、所望により置換される。
【0029】
いくつかの実施形態において、各R、R、RおよびRは、H、C1−6アルキル、およびC1−6ハロアルキルから独立して選択される。
【0030】
いくつかの実施形態において、RはCyまたはC(=O)NRであり;ここで各RおよびRは、C1−6アルキルから独立して選択される。
いくつかの実施形態において、RはCyである。
いくつかの実施形態において、RはC(=O)NRであり;ここで各RおよびRは、C1−6アルキルから独立して選択される。
【0031】
いくつかの実施形態において、各Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR3b基で所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから独立して選択される。
【0032】
いくつかの実施形態において、各Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR3b基で所望により置換される、アゼチジン環、ピラゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、およびフェニル環から独立して選択される。
【0033】
いくつかの実施形態において:
各Cyは、それぞれがCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択される1または2個のR3bで所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;
CyはC3−6シクロアルキルまたは4〜7員のヘテロシクロアルキルであり;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;ならびに
各R11は独立して、OHまたはC1−3アルコキシである。
【0034】
いくつかの実施形態において:
各Cyは、それぞれがCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から選択される1個のR3bで所望により置換される、アゼチジン環、ピラゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、フェニル環から独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;
CyはC3−6シクロアルキルまたは4〜7員のヘテロシクロアルキルであり;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;ならびに
各R11は独立して、OHまたはC1−3アルコキシである。
【0035】
いくつかの実施形態において:
各Cyは、それぞれがCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択される1または2個のR3bで所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;
CyはC3−6シクロアルキルまたは4〜7員のヘテロシクロアルキルであり;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0036】
いくつかの実施形態において:
各Cyは、それぞれがCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から選択される1個のR3bで所望により置換される、アゼチジン環、ピラゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、フェニル環から独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;
CyはC3−6シクロアルキルまたは4〜7員のヘテロシクロアルキルであり;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0037】
いくつかの実施形態において、Rはハロ、CN、またはC1−4アルキルである。
いくつかの実施形態において、RはF、Cl、CN、またはメチルである。
いくつかの実施形態において、RはFである。
いくつかの実施形態において、RはClである。
いくつかの実施形態において、RはCNである。
いくつかの実施形態において、Rはメチルである。
いくつかの実施形態において、RはハロまたはCNである。
いくつかの実施形態において、RはClである。
いくつかの実施形態において、RはHである。
いくつかの実施形態において、RはHである。
【0038】
いくつかの実施形態において、RはH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyは、それぞれが1または2個の独立して選択されるR11基で所望により置換される、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、および4〜7員のヘテロシクロアルキルから選択される。
【0039】
いくつかの実施形態において、RはH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyは、それぞれが、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、およびジ(C1−3アルキル)カルバミルから選択される1個のR11で所望により置換される、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、または4〜7員のヘテロシクロアルキルから選択される。
いくつかの実施形態において、RはH、ハロ、CN、メチル、またはCyであり;ここでCyは、それぞれが、OH、CN、フルオロ、メチル、2−ヒドロキシエチル、ジメチルカルバミル、アミノ、メチルカルバミル、およびジメチルカルバミルから選択される1個のR11で所望により置換される、シクロプロピル、フェニル、ピラゾール環、ピリジン環、またはピリミジン環から選択される。
【0040】
いくつかの実施形態において、RはH、メチル、F、Cl、またはIである。
いくつかの実施形態において、Rはメチルである。
いくつかの実施形態において、RはHである。
いくつかの実施形態において、RはFである。
いくつかの実施形態において、RはClである。
いくつかの実施形態において、RはIである。
【0041】
いくつかの実施形態において、各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0042】
いくつかの実施形態において、R8aはH、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、またはCyである。
【0043】
いくつかの実施形態において、R8aはHまたはハロである。
いくつかの実施形態において、R8aはHである。
いくつかの実施形態において、RはHである。
いくつかの実施形態において、R10はHである。
【0044】
いくつかの実施形態において:
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
部分は:
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
はメチルであり;
はC1−6アルキル、C1−3アルコキシ、またはフェニルであり;ここで前記フェニルは、ハロから独立して選択される1、2、3、または4個の置換基で所望により置換され;
はCyまたはC(=O)NRであり;ここで各RおよびRは、C1−6アルキルから独立して選択され;
Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR3b基で所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから選択され;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロまたはCNであり;
、R、R、およびR10はそれぞれHであり;
はH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyは、それぞれが1または2個の独立して選択されるR11基により所望により置換される、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、および4〜7員のヘテロシクロアルキルから選択され;
8aはHまたはハロであり;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0045】
いくつかの実施形態において:
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
部分は:
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
はメチルであり;
はC1−6アルキル、C1−3アルコキシ、またはフェニルであり;ここで前記フェニルは、ハロから独立して選択される1、2、3、または4個の置換基で所望により置換され;
はCyまたはC(=O)NRであり;ここで各RおよびRは、C1−6アルキルから独立して選択され;
Cyは、それぞれがCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択される1または2個のR3bで所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で、所望により置換され;
CyはC3−6シクロアルキルまたは4〜7員のヘテロシクロアルキルであり;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロまたはCNであり;
、R、R、およびR10はそれぞれHであり;
はH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyは、それぞれが1個のR11基により所望により置換される、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、および4〜7員のヘテロシクロアルキルから選択され;
8aはHまたはハロであり;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0046】
いくつかの実施形態において:
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
部分は:
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
はメチルであり;
はC1−3アルコキシであり;
はCyであり;
Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR3b基で所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから選択され;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロまたはCNであり;
、R、R、およびR10はそれぞれHであり;
はH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyは、それぞれが1または2個の独立して選択されるR11基により所望により置換される、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、および4〜7員のヘテロシクロアルキルから選択され;
8aはHまたはハロであり;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0047】
いくつかの実施形態において:
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
部分は:
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
はメチルであり;
はフェニルであり;ここで前記フェニルは、ハロから独立して選択される1、2、3、または4個の置換基により所望により置換され;
はC(=O)NRであり;ここで各RおよびRは、C1−6アルキルから独立して選択され;
Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR3b基で所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから選択され;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロまたはCNであり;
、R、R、およびR10はそれぞれHであり;
はH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyは、それぞれが1または2個の独立して選択されるR11基により所望により置換される、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、および4〜7員のヘテロシクロアルキルから選択され;
8aはHまたはハロであり;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0048】
いくつかの実施形態において:
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
部分は:
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
はメチルであり;
はC1−3アルコキシであり;
はCyであり;
Cyは、それぞれがCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択される1または2個のR3bで所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で、所望により置換され;
CyはC3−6シクロアルキルまたは4〜7員のヘテロシクロアルキルであり;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロまたはCNであり;
、R、R、およびR10はそれぞれHであり;
はH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyは、それぞれが1個のR11基により所望により置換される、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、および4〜7員のヘテロシクロアルキルから選択され;
8aはHまたはハロであり;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0049】
いくつかの実施形態において:
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
部分は:
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
はメチルであり;
はフェニルであり;ここで前記フェニルは、ハロから独立して選択される1、2、3、または4個の置換基により所望により置換され;
はC(=O)NRであり;ここで各RおよびRは、C1−6アルキルから独立して選択され;
Cyは、それぞれがCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択される1または2個のR3bで所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で、所望により置換され;
CyはC3−6シクロアルキルまたは4〜7員のヘテロシクロアルキルであり;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロまたはCNであり;
、R、R、およびR10はそれぞれHであり;
はH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyは、それぞれが1個のR11基により所望により置換される、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、および4〜7員のヘテロシクロアルキルから選択され;
8aはHまたはハロであり;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0050】
いくつかの実施形態において、化合物は、式II:
【化28】
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の化合物、またはその薬剤的に許容される塩である。
【0051】
いくつかの実施形態において、化合物は、式III:
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩である。
【0052】
いくつかの実施形態において、化合物は、式IV:
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩である。
【0053】
いくつかの実施形態において、化合物は、式V:
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩である。
【0054】
いくつかの実施形態において、化合物は、式VIa:
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩である。
【0055】
いくつかの実施形態において、化合物は、式VIb:
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩である。
【0056】
いくつかの実施形態において、化合物は、式VIa:
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はメトキシまたはエトキシであり;
3bは、F、OH、およびC1−3アルコキシ基から独立して選択される1または2個の基により所望により置換される、C1−6アルキルであり;
はF、CN、メチルまたはエチルであり;ならびに
はF、Cl、メチルまたはエチルである。
【0057】
いくつかの実施形態において、化合物は、式VIb:
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はメトキシまたはエトキシであり;
3bはC(=O)NRc1d1であり;
はF、CN、メチルまたはエチルであり;ならびに
はF、Cl、メチルまたはエチルである。
【0058】
いくつかの実施形態において、化合物は、式IIa:
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はC1−6アルキル、C1−3アルコキシ、またはフェニルであり;ここで前記フェニルは、ハロから独立して選択される1、2、3、または4個の置換基で所望により置換され;
はCyまたはC(=O)NRであり;ここで各RおよびRは、C1−6アルキルから独立して選択され;
Cyは、それぞれがCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択される1または2個のR3bで所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で、所望により置換され;
CyはC3−6シクロアルキルまたは4〜7員のヘテロシクロアルキルであり;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロまたはCNであり;
はH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyは、それぞれが1個のR11基により所望により置換される、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、および4〜7員のヘテロシクロアルキルから選択され;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0059】
いくつかの実施形態において、化合物は、IIIa:
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はC1−6アルキル、C1−3アルコキシ、またはフェニルであり;ここで前記フェニルは、ハロから独立して選択される1、2、3、または4個の置換基で所望により置換され;
はCyまたはC(=O)NRであり;ここで各RおよびRは、C1−6アルキルから独立して選択され;
Cyは、それぞれがCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択される1または2個のR3bで所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で、所望により置換され;
CyはC3−6シクロアルキルまたは4〜7員のヘテロシクロアルキルであり;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロまたはCNであり;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0060】
いくつかの実施形態において、化合物は、式IVa:
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はC1−6アルキル、C1−3アルコキシ、またはフェニルであり;ここで前記フェニルは、ハロから独立して選択される1、2、3、または4個の置換基で所望により置換され;
はCyまたはC(=O)NRであり;ここで各RおよびRは、C1−6アルキルから独立して選択され;
Cyは、それぞれがCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択される1または2個のR3bで所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で、所望により置換され;
CyはC3−6シクロアルキルまたは4〜7員のヘテロシクロアルキルであり;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロまたはCNであり;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0061】
いくつかの実施形態において、化合物は、式Va:
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はC1−6アルキル、C1−3アルコキシ、またはフェニルであり;ここで前記フェニルは、ハロから独立して選択される1、2、3、または4個の置換基で所望により置換され;
はCyまたはC(=O)NRであり;ここで各RおよびRは、C1−6アルキルから独立して選択され;
Cyは、それぞれがCy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ハロ、CN、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C(=O)Rb1、C(=O)NRc1d1、S(=O)Rb1、およびS(=O)NRc1d1から独立して選択される1または2個のR3bで所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で、所望により置換され;
CyはC3−6シクロアルキルまたは4〜7員のヘテロシクロアルキルであり;
各Ra1、Rb1、Rc1、およびRd1は、H、C1−6アルキルおよびC1−6ハロアルキルから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキルは、1、2、または3個の独立して選択されるR11基で所望により置換され;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロまたはCNであり;
はH、ハロ、CN、C1−6アルキル、またはCyであり;ここでCyは、それぞれが1個のR11基により所望により置換される、C3−6シクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、および4〜7員のヘテロシクロアルキルから選択され;ならびに
各R11は独立して、OH、CN、ハロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、またはジ(C1−3アルキル)カルバミルである。
【0062】
式IIa、IIIa、IvaまたはVaについての上述の実施形態において、RはC1−3アルコキシであり;およびRはCyである。
【0063】
式IIa、IIIa、IvaまたはVaに関する上述の実施形態において、Rは、ハロから独立して選択される1、2、3、または4個の置換基により所望により置換されるフェニルであり;およびRは、C(=O)NRであり、ここで各RおよびRは、C1−6アルキルから独立して選択される。
【0064】
前述の実施形態のうちのいずれかにおいて、RまたはRは、少なくとも1つの環状部分を含む。
【0065】
いくつかの実施形態において、化合物は以下から選択される:
1−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[3−(1−アセチルアゼチジン−3−イル)−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−プロピオニルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−(1−{5−クロロ−3−[1−(シクロプロピルメチル)アゼチジン−3−イル]−2−メトキシ−4−メチルフェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−メチルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[5−クロロ−3−(1−エチルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[5−クロロ−3−(1−イソブチルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−{1−[3−(1−sec−ブチルアゼチジン−3−イル)−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−3−[1−(2−メトキシエチル)アゼチジン−3−イル]−4−メチルフェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−メチルアゼチジン−1−カルボキサミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
4−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−メチルピコリンアミド;
4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルピリジン−2−カルボキサミド;
2−(4−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)エタノール;
【0066】
3’−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5’−クロロ−3−フルオロ−2’−メトキシ−N,N,6’−トリメチルビフェニル−4−カルボキサミド;
3’−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5’−クロロ−3−フルオロ−2’−メトキシ−N,6’−ジメチルビフェニル−4−カルボキサミド;
5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−(2−ヒドロキシエチル)ピコリンアミド;
4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
4−アミノ−8−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−[5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル]フェニル}エチル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン;
5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ニコチノニトリル;
4−アミノ−8−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−ピリジン−3−イルフェニル)エチル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン;
4−アミノ−8−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−ピリミジン−5−イルフェニル)エチル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン;
3’−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5’−クロロ−2’−メトキシ−N,N,6’−トリメチルビフェニル−3−カルボキサミド;
4−アミノ−8−{1−[5−クロロ−3−(5−フルオロピリジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン;
3’−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5’−クロロ−2’−メトキシ−N,N,6’−トリメチルビフェニル−3−スルホンアミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−メチルピリジン−2−カルボキサミド;
4−アミノ−8−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン;
4−アミノ−8−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−4−メチルフェニル]エチル}ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン;
5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
6−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−4−クロロ−N−エチル−3’,5’−ジフルオロ−3−メチルビフェニル−2−カルボキサミド;
4−{3−[1−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
4−{3−[1−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルピリジン−2−カルボキサミド;
【0067】
5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル]ベンゾニトリル;
5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル)−N,N−ジメチルピコリンアミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
4−(1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル)−6−クロロ−3−エトキシ−2−(5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル;
5−(3−{1−[4−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−(3−{1−[4−アミノ−3−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−(3−{1−[4−アミノ−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−(3−{1−[4−アミノ−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−(3−{1−[4−アミノ−3−(1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−[3−(1−{4−アミノ−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル}エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−3−シクロプロピル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−3−シアノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−(3−{1−[4−アミノ−3−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−{4−アミノ−1−[1−(5−クロロ−3−{6−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−(3−{1−[4−アミノ−3−(5−シアノピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−(3−{1−[4−アミノ−3−(2−アミノピリミジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−3−{6−[(メチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−3−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−3−ピリジン−3−イル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
5−{3−[1−(4−アミノ−3−{5−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−オキセタン−3−イルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
1−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アゼチジン−3−イル]フェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン;
5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルニコチンアミド;および
5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;
または前述のもののいずれかの薬剤的に許容される塩。
【0068】
いくつかの実施形態において、化合物は以下から選択される:
4−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−(2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−((S)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−((S)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−((R)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−((S)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−((S)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−((R)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−((R)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−((R)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
4−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
(S)−4−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;および
(R)−4−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル;
または前述のもののいずれかの薬剤的に許容される塩。
【0069】
いくつかの実施形態において、式I:
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
の星印の炭素は、キラル炭素であり、前記化合物または前記塩は(S)−エナンチオマーである。
【0070】
いくつかの実施形態において、化合物は、式IIa:
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はメトキシ、エトキシ、−OCHF、メチル、−F、または−CHFであり;
はメチル、Cl、F、またはCNであり;および
はメチル、Cl、F、またはCNである。
【0071】
いくつかの実施形態において、化合物は、式IIa:
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はメトキシ、エトキシ、−OCHF、メチル、−F、または−CHFであり;
はメチル、Cl、F、またはCNであり;
はメチル、Cl、F、またはCNであり;および
は、H、ハロ、CN、メチル、またはCyであり;ここで前記Cyは、それぞれが、OH、CN、フルオロ、メチル、2−ヒドロキシエチル、ジメチルカルバミル、アミノ、メチルカルバミル、およびジメチルカルバミルから選択される1個のR11により所望により置換される、シクロプロピル、フェニル、ピラゾール環、ピリジン環、またはピリミジン環から選択される。
【0072】
いくつかの実施形態において、化合物は、式IIb:
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はメトキシ、エトキシ、−OCHF、メチル、−F、または−CHFであり;
はメチル、Cl、F、またはCNであり;および
はメチル、Cl、F、またはCNである。
【0073】
いくつかの実施形態において、化合物は、式IIIa:
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はメトキシ、エトキシ、−OCHF、メチル、−F、または−CHFであり;
はメチル、Cl、F、またはCNであり;および
はメチル、Cl、F、またはCNである。
【0074】
いくつかの実施形態において、化合物は、式IVa:
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はメトキシ、エトキシ、−OCHF、メチル、−F、または−CHFであり;
はメチル、Cl、F、またはCNであり;および
はメチル、Cl、F、またはCNである。
【0075】
いくつかの実施形態において、化合物は、式Va:
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬剤的に許容される塩であり、式中:
はメトキシ、エトキシ、−OCHF、メチル、−F、または−CHFであり;
はメチル、Cl、F、またはCNであり;および
はメチル、Cl、F、またはCNである。
【0076】
いくつかの実施形態において、化合物は、式VIII:
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩である。
【0077】
いくつかの実施形態において、化合物は、式IX:
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩である。
【0078】
明確にするために、別個の実施形態との関連において記載される、本発明のある特定の特徴は、単一の実施形態での組み合わせにおいても提供され得ることが、さらに理解される。
【0079】
本出願はさらに、式VII:
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその薬剤的に許容される塩を提供し、式中:
GはNH、nは1、およびVはOであるか;または
GはNH、nは0、およびVはOもしくはCHであるか;または
GはO、nは0、およびVはNHであり;
XはCRまたはNであり;
WはCRまたはNであり;
YはCR、CR8a、またはNであり;
Zは結合またはC(=O)であり;
但し、−W=Y−Z−が、−CR=CR、−N=CR−、−CR=CR8a−C(=O)−、−N=CR8a−C(=O)−、または−CR=N−C(=O)−であることを条件とし;
はC1−3アルキルであり;
はハロ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、フェニル、または5〜6員のヘテロアリールであり;ここで前記フェニルおよび5〜6員のヘテロアリールは、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、およびC1−4ハロアルコキシから独立して選択される、1、2、3、または4個の置換基により、それぞれ所望により置換され;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
はハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、またはシクロプロピルであり;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
はHまたはC1−4アルキルであり;
【0080】
はH、ハロ、−OH、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、Cy、−(C1−3アルキレン)−Cy、ORa2、SRa2、C(=O)Rb2、C(=O)NRc2d2、C(=O)ORa2、OC(=O)Rb2、OC(=O)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(=O)Rb2、NRc2C(=O)ORb2、NRc2C(=O)NRc2d2、C(=NR)Rb2、C(=NR)NRc2d2、NRc2C(=NR)NRc2d2、NRc2S(=O)Rb2、NRc2S(=O)NRc2d2、S(=O)Rb2、S(=O)b2、またはS(=O)NRc2d2であり;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、1、2、3、または4個の独立して選択されるR11基により、それぞれ所望により置換され;
8aはH、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、Cy、−(C1−3アルキレン)−Cy、C(=O)Rb2、C(=O)NRc2d2、C(=O)ORa2、NRc2d2、NRc2C(=O)Rb2、NRc2C(=O)ORb2、NRc2C(=O)NRc2d2、NRc2S(=O)Rb2、NRc2S(=O)NRc2d2、S(=O)Rb2、S(=O)b2、またはS(=O)NRc2d2であり;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルは、1、2、3、または4個の独立して選択されるR11基により、それぞれ所望により置換され;
はH、ハロ、OH、CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、またはC1−4ハロアルコキシであり;
10はHまたはC1−4アルキルであり;
各RはH、CN、OH、C1−4アルキル、およびC1−4アルコキシから独立して選択され;
各Cyは、それぞれが1、2、3、または4個の独立して選択されるR11基で所望により置換される、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、または9〜10員の二環式ヘテロアリールから独立して選択され;
各Ra2、Rb2、Rc2、およびRd2は、H、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニル、および5〜6員のヘテロアリールから独立して選択され;ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、4〜7員のヘテロシクロアルキル、フェニルおよび5〜6員のヘテロアリールは、1、2、もしくは3個の独立して選択されるR11基で、それぞれ所望により置換されるか;
またはRc2およびRd2は、それらが結合しているN原子と一緒になって、−OHもしくはC1−3アルキルで所望により置換される、4、5、6、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成し;ならびに
各R11は、OH、NO、CN、ハロ、C1−3アルキル、C2−3アルケニル、C2−3アルキニル、C1−3ハロアルキル、シアノ−C1−3アルキル、HO−C1−3アルキル、C1−3アルコキシ−C1−3アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノ、チオ、C1−3アルキルチオ、C1−3アルキルスルフィニル、C1−3アルキルスルホニル、カルバミル、C1−3アルキルカルバミル、ジ(C1−3アルキル)カルバミル、カルボキシ、C1−3アルキルカルボニル、C1−4アルコキシカルボニル、C1−3アルキルカルボニルアミノ、C1−3アルキルスルホニルアミノ、アミノスルホニル、C1−3アルキルアミノスルホニル、ジ(C1−3アルキル)アミノスルホニル、アミノスルホニルアミノ、C1−3アルキルアミノスルホニルアミノ、ジ(C1−3アルキル)アミノスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、C1−3アルキルアミノカルボニルアミノ、およびジ(C1−3アルキル)アミノカルボニルアミノから独立して選択される。
【0081】
一実施形態において、式VIIの化合物は、実施例310〜311および323〜325の化合物ではない。別の実施形態において、式VIIの化合物は、実施例310〜311および323〜325の化合物から選択される。
【0082】
いくつかの実施形態において、Rはメチルである。
いくつかの実施形態において、RはC1−3アルコキシである。
いくつかの実施形態において、Rはハロ、CN、またはC1−4アルキルである。
いくつかの実施形態において、Rはメチルである。
いくつかの実施形態において、Rはハロである。
いくつかの実施形態において、Rはクロロまたはフルオロである。
いくつかの実施形態において、RはHである。
【0083】
いくつかの実施形態において、RはC1−6アルキルである。
いくつかの実施形態において、Rはメチルである。
いくつかの実施形態において、R10はHである。
いくつかの実施形態において、GはNH、nは0およびVはOである。
いくつかの実施形態において、GはNH、nは0およびVはCHである。
いくつかの実施形態において、GはNH、nは1およびVはOである。
いくつかの実施形態において、GはO、nは0およびVはNHである。
【0084】
いくつかの実施形態において、化合物は、式VIIa:
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬剤的に許容される塩である。
【0085】
いくつかの実施形態において、化合物は、式VIIb:
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬剤的に許容される塩である。
【0086】
いくつかの実施形態において:
GはNHであり;
nは0であり;
VはOであり;
はC1−3アルコキシであり;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロであり;および
はHである。
【0087】
いくつかの実施形態において:
GはNHであり;
nは0であり;
VはCHであり;
はC1−3アルコキシであり;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロであり;および
はHである。
【0088】
いくつかの実施形態において:
GはNHであり;
nは1であり;
VはOであり;
はC1−3アルコキシであり;
はハロ、CN、またはC1−4アルキルであり;
はハロであり;および
はHである。
【0089】
いくつかの実施形態において:
GはOであり;
nは0であり;
VはNHであり;
はC1−3アルコキシであり;
はハロであり;
はハロであり;および
はHである。
【0090】
いくつかの実施形態において、化合物は以下から選択される:
4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}ピロリジン−2−オン;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル)ベンゾニトリル;
6−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}モルホリン−3−オン;
5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン;
4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}ピロリジン−2−オン;
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(5−オキソピロリジン3−イル)ベンゾニトリル;
4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン;および
5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン;
または、前述のもののいずれかの薬剤的に許容される塩。
【0091】
いくつかの実施形態において、化合物は以下から選択される:
4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}ピロリジン−2−オン;
(S)−4−(3−((S)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;
(R)−4−(3−((S)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;
(S)−4−(3−((R)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;および
(R)−4−(3−((R)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;
または、前述のもののいずれかの薬剤的に許容される塩。
【0092】
いくつかの実施形態において、式VII:
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
の星印の炭素は、キラル炭素であり、前記化合物または塩は(S)−エナンチオマーである。
【0093】
逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の状況において記載される本発明の種々の特徴は、別個にまたはいずれかの好適なサブコンビネーションにおいても、提供され得る。
【0094】
本明細書の様々な箇所に、二価の連結置換基が記載される。それぞれの二価の連結置換基が、連結置換基の順方向および逆方向形態の両方を含むことが、具体的に意図される。例えば、−NR(CR’R’’)−は、−NR(CR’R’’)−および−(CR’R’’)NR−の両方を含む。構造が明らかに連結基を必要とする場合には、その基に関して記載されるマーカッシュ変数は、連結基であると理解される。
【0095】
「n員」(nは整数である)という用語は、一般的に、環形成原子の数がnである部分における、環形成原子の数を表す。例えば、ピペリジニルは6員のヘテロシクロアルキル環の例であり、ピラゾリルは5員のヘテロアリール環の例であり、ピリジルは6員のヘテロアリール環の例であり、および1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレンは10員のシクロアルキル基の例である。
【0096】
本明細書において使用される場合、「所望により置換される」という表現は、非置換または置換を意味する。本明細書において使用される場合、「置換される」という用語は、水素原子が除去され、置換基により置き換えられていることを意味する。所与の原子での置換は、原子価により限定されることが理解される。
【0097】
定義全体に渡って、「Cn−m」という用語は、終点を含む範囲を示し、ここでnおよびmは整数であり、炭素の数を示す。例としてはC1−4、C1−6等が挙げられる。
【0098】
本明細書において使用される場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される「Cn−mアルキル」という用語は、n〜m個の炭素を有する、直鎖または分岐鎖であり得る飽和炭化水素基を指す。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1〜6個の炭素原子、1〜4個の炭素原子、1〜3個の炭素原子、または1〜2個の炭素原子を含む。アルキル部分の例としては、限定されないが、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、イソブチル、sec−ブチル等の化学基;例えば2−メチル−1−ブチル、n−ペンチル、3−ペンチル、n−ヘキシル、1,2,2−トリメチルプロピル等の、より高次のホモログが挙げられる。
【0099】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルケニル」は、1つまたは複数の炭素−炭素二重結合を有し、かつn〜m個の炭素を有する、アルキル基を指す。いくつかの実施形態において、アルケニル部分は、2〜6、2〜4、または2〜3個の炭素原子を含む。アルケニル基の例としては、限定されないが、エテニル、n−プロペニル、イソプロペニル、n−ブテニル、sec−ブテニル等が挙げられる。
【0100】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキニル」は、1つまたは複数の炭素−炭素三重結合を有し、かつn〜m個の炭素を有する、アルキル基を指す。アルキニル基の例としては、限定されないが、エチニル、プロピン−1−イル、プロピン−2−イル、等が挙げられる。いくつかの実施形態において、アルキニル部分は、2〜6、2〜4、または2〜3個の炭素原子を含む。
【0101】
本明細書において使用される場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される「アルキレン」という用語は、二価のアルキル連結基を指す。アルキレン基の例としては、限定されないが、エタン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、プロパン−1,2−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、ブタン−1,3−ジイル、ブタン−1,2−ジイル、2−メチル−プロパン−1,3−ジイル等が挙げられる。
【0102】
本明細書において使用される場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される「Cn−mアルコキシ」という用語は、式−O−アルキルで表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素を有する。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n−プロポキシおよびイソプロポキシ)、t−ブトキシ等が挙げられる。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0103】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキルアミノ」という用語は、式−NH(アルキル)で表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0104】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルコキシカルボニル」という用語は、式−C(O)O−アルキルで表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0105】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキルカルボニル」という用語は、式−C(O)−アルキルで表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0106】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキルカルボニルアミノ」という用語は、式−NHC(O)−アルキルで表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0107】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキルスルホニルアミノ」という用語は、式−NHS(O)−アルキルで表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0108】
本明細書において使用される場合、「アミノスルホニル」という用語は、式−S(O)NHで表される基を指す。
【0109】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキルアミノスルホニル」という用語は、式−S(O)NH(アルキル)で表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0110】
本明細書において使用される場合、「ジ(Cn−mアルキル)アミノスルホニル」という用語は、式−S(O)N(アルキル)で表される基を指し、ここで各アルキル基は独立して、n〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、各アルキル基は独立して、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0111】
本明細書において使用される場合、「アミノスルホニルアミノ」という用語は、式−NHS(O)NHで表される基を指す。
【0112】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキルアミノスルホニルアミノ」という用語は、式−NHS(O)NH(アルキル)で表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0113】
本明細書において使用される場合、「ジ(Cn−mアルキル)アミノスルホニルアミノ」という用語は、式−NHS(O)N(アルキル)で表される基を指し、ここで各アルキル基は独立して、n〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、各アルキル基は独立して、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0114】
本明細書において使用される場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される「アミノカルボニルアミノ」という用語は、式−NHC(O)NHで表される基を指す。
【0115】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキルアミノカルボニルアミノ」という用語は、式−NHC(O)NH(アルキル)で表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0116】
本明細書において使用される場合、「ジ(Cn−mアルキル)アミノカルボニルアミノ」という用語は、式−NHC(O)N(アルキル)で表される基を指し、ここで各アルキル基は独立して、n〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、各アルキル基は独立して、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0117】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキルカルバミル」という用語は、式−C(O)−NH(アルキル)で表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0118】
本明細書において使用される場合、「チオ」という用語は、式−SHで表される基を指す。
【0119】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキルチオ」という用語は、式−S−アルキルで表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0120】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキルスルフィニル」という用語は、式−S(O)−アルキルで表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0121】
本明細書において使用される場合、「Cn−mアルキルスルホニル」という用語は、式−S(O)−アルキルで表される基を指し、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0122】
本明細書において使用される場合、「アミノ」という用語は、式−NHで表される基を指す。
【0123】
本明細書において使用される場合、「カルバミル」という用語は、式−C(O)NHで表される基を指す。
【0124】
本明細書において使用される場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される「カルボニル」という用語は、−C(O)−基を指す。
【0125】
本明細書において使用される場合、「シアノ−C1−3アルキル」という用語は、式−(C1−3アルキレン)−CNで表される基を指す。
【0126】
本明細書において使用される場合、「HO−C1−3アルキル」という用語は、式−(C1−3アルキレン)−OHで表される基を指す。
【0127】
本明細書において使用される場合、「C1−3アルコキシ−C1−3アルキル」という用語は、式−(C1−3アルキレン)−O(C1−3アルキル)で表される基を指す。
【0128】
本明細書において使用される場合、「カルボキシ」という用語は、式−C(O)OHで表される基を指す。
【0129】
本明細書において使用される場合、「ジ(Cn−m−アルキル)アミノ」という用語は、式−N(アルキル)で表される基を指し、ここで2つのアルキル基はそれぞれ独立して、n〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、各アルキル基は独立して、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0130】
本明細書において使用される場合、「ジ(Cn−m−アルキル)カルバミル」という用語は、式−C(O)N(アルキル)で表される基を指し、ここで2つのアルキル基はそれぞれ独立して、n〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、各アルキル基は独立して、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0131】
本明細書において使用される場合、「ハロ」は、F、Cl、Br、またはIを指す。いくつかの実施形態において、ハロ基はFまたはClである。
【0132】
本明細書において使用される場合、「Cn−mハロアルコキシ」は、n〜m個の炭素原子を有する、式−O−ハロアルキルで表される基を指す。ハロアルコキシ基の例は、OCFである。いくつかの実施形態においてハロアルコキシ基は、フッ素化されるのみである。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0133】
本明細書において使用される場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される「Cn−mハロアルキル」という用語は、同じであっても異なっていてもよい、1個のハロゲン原子〜2s+1個のハロゲン原子を有するアルキル基を指し、ここで「s」はアルキル基の炭素原子の数であり、ここでアルキル基はn〜m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態において、ハロアルキル基はフッ素化されるのみである。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を有する。
【0134】
本明細書において使用される場合、「シクロアルキル」は、環化アルキルおよび/またはアルケニル基を含む、非芳香族環状炭化水素を指す。シクロアルキル基は、単環式または多環式(例えば、2、3または4個の縮合環を有する)基およびスピロ環を含み得る。シクロアルキル基は、3、4、5、6、または7個の環形成炭素(C3−7)を有し得る。シクロアルキル基の環形成炭素原子は、オキソまたはスルフィドにより、所望により置換され得る。シクロアルキル基はまた、シクロアルキリデンも含む。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプタトリエニル、ノルボルニル、ノルピニル、ノルカルニル等が挙げられる。いくつかの実施形態において、シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。シクロアルキル環に縮合した(すなわち、結合を共有している)1つまたは複数の芳香環を有する部分、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン等のベンゾまたはチエニル誘導体もまた、シクロアルキルの定義に含まれる。縮合芳香環を含むシクロアルキル基は、縮合芳香環の環形成原子を含むいずれかの環形成原子を介して、結合することができる。
【0135】
本明細書において使用される場合、「ヘテロアリール」は、硫黄、酸素、および窒素から選択される少なくとも1つのヘテロ原子環員を有する、単環式または多環式の芳香族複素環を指す。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール環は、窒素、硫黄および酸素から独立して選択される、1、2、3、または4個のヘテロ原子環員を有する。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール部分のいかなる環形成Nも、N−オキシドであり得る。いくつかの実施形態において、ヘテロアリールは、5〜10個の環原子、および窒素、硫黄および酸素から独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子環員を有する。いくつかの実施形態において、ヘテロアリールは、5〜6個の環原子、および窒素、硫黄および酸素から独立して選択される1または2個のヘテロ原子環員を有する。いくつかの実施形態において、ヘテロアリールは5員または6員のヘテロアリール環である。
【0136】
5員のヘテロアリール環は、5個の環原子を有する環を含むヘテロアリールであり、ここで1つまたは複数の(例えば、1、2、または3個の)環原子は、N、O、およびSから独立して選択される。例となる5員環ヘテロアリールは、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、1,2,3−トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、および1,3,4−オキサジアゾリルである。
【0137】
6員のヘテロアリール環は、6個の環原子を有する環を含むヘテロアリールであり、ここで1つまたは複数の(例えば、1、2、または3個の)環原子は、N、O、およびSから独立して選択される。例となる6員環ヘテロアリールは、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニルおよびピリダジニルである。
【0138】
「二環式C9−10ヘテロアリール」は、9〜10個の環員を有する、二環式縮合ヘテロアリールである。
【0139】
本明細書において使用される場合、「ヘテロシクロアルキル」は、O、NまたはSから選択される1つまたは複数の環形成ヘテロ原子を有する、非芳香族の単環式または多環式複素環を指す。単環式の4、5、6、および7員のヘテロシクロアルキル基が、ヘテロシクロアルキルに含まれる。ヘテロシクロアルキル基はまた、スピロ環も含み得る。ヘテロシクロアルキル基の例としては、ピロリジン−2−オン、1,3−イソオキサゾリジン−2−オン、ピラニル、テトラヒドロプラン、オキセタニル、アゼチジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピペリジニル、ピロリジニル、イソオキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、アゼパニル、ベンゾアザペン等が挙げられる。ヘテロシクロアルキル基の、環形成炭素原子およびヘテロ原子は、オキソまたはスルフィドにより、所望により置換され得る(例えば、C(O)、S(O)、C(S)、またはS(O)等)。ヘテロシクロアルキル基は、環形成炭素原子または環形成ヘテロ原子を介して結合することができる。いくつかの実施形態において、ヘテロシクロアルキル基は、0〜3個の二重結合を含む。いくつかの実施形態において、ヘテロシクロアルキル基は、0〜2個の二重結合を含む。シクロアルキル環に縮合した1つまたは複数の芳香環(すなわち、結合を共有している)を有する部分、例えば、ピペリジン、モルホリン、アゼピン等のベンゾまたはチエニル誘導体もまた、ヘテロシクロアルキルの定義に含まれる。縮合芳香環を含むヘテロシクロアルキル基は、縮合芳香環の環形成原子を含むいずれかの環形成原子を介して結合することができる。いくつかの実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含む、4〜10、4〜7または4〜6個の環原子を有し、1つまたは複数の酸化型の環員を有する。
【0140】
ある特定の場所では、定義または実施形態は、特定の環(例えば、アゼチジン環、ピリジン環等)を指す。別途指示がない限り、これらの環は、原子の原子価を超えないことを条件とし、いずれかの環員を介して結合することができる。例えば、アゼチジン環は、環のいかなる位置でも結合し得るが、アゼチジン−3−イル環は、3位で結合している。
【0141】
本明細書に記載される化合物は、不斉(例えば、1つまたは複数の立体中心を有する)であり得る。特に指示がない限り、すべての立体異性体、例えばエナンチオマーおよびジアステレオマーが意図される。不斉に置換された炭素原子を含む本発明の化合物を、光学活性形態またはラセミ形態に単離することができる。ラセミ混合物の分割または立体選択的合成などにより、光学的に不活性な出発物質から光学的に活性な形態を調製する方法は、当技術分野で公知である。オレフィンの多くの幾何異性体、C=N二重結合等も、本明細書に記載される化合物中に存在し得、全てのそのような安定な異性体が、本発明において意図される。本発明の化合物のシスおよびトランス幾何異性体は、異性体の混合物として、または分離された異性体型として、記載されており、かつ単離され得る。
【0142】
いくつかの実施形態において、化合物は(R)−立体配置を有する。いくつかの実施形態において、化合物は(S)−立体配置を有する。
【0143】
化合物のラセミ混合物の分割は、当技術分野で公知の多数の方法のうちのいずれかにより実施することができる。方法の例としては、光学活性であり、塩を形成する有機酸であるキラル分割酸を使用する、分別再結晶法が挙げられる。分別再結晶法に好適な分割剤は、例えば、光学活性酸、例えばDおよびL型酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸または種々の光学活性カンファースルホン酸、例えばβ−カンファースルホン酸である。分別再結晶法に好適な他の分割剤としては、立体異性的に純粋な形態のα−メチル−ベンジルアミン(例えば、SおよびR型、またはジアステレオ異性的に純粋な形態)、2−フェニルグリシノール、ノルエフェドリン、エフェドリン、N−メチルエフェドリン、シクロヘキシルエチルアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン等が挙げられる。
【0144】
ラセミ混合物の分割は、光学活性分割剤(例えば、ジニトロベンゾイルフェニルグリシン)を充填したカラムでの溶出により、実施することもできる。好適な溶出溶媒組成物は、当業者により決定され得る。
【0145】
本発明の化合物はまた、互変異性型も含む。互変異性型は、プロトンの同時移動とともに、単結合と隣接する二重結合との交換により生じる。互変異性型には、同一の実験式および全電荷を有する異性体プロトン化状態である、プロトトロピック互変異性体が含まれる。プロトトロピック互変異性体の例としては、ケトン−エノール対、アミド−イミド酸対、ラクタム−ラクチム対、エナミン−イミン対、およびプロトンが複素環系の2つ以上の位置を占め得る環状形態、例えば、1H−および3H−イミダゾール、1H−、2H−および4H−1,2,4−トリアゾール、1H−および2H−イソインドール、および1H−および2H−ピラゾールが挙げられる。互変異性型は、平衡であり得るか、または適切な置換により、1つの形態に立体的に固定され得る。
【0146】
本発明の化合物はまた、中間体または最終化合物中に生じる原子の、すべての同位体をも含み得る。同位体には、同一の原子番号を有するが質量数が異なる原子が含まれる。例えば、水素の同位体は、トリチウムおよび重水素を含む。
【0147】
本明細書で使用される「化合物」という用語は、示される構造の、すべての立体異性体、幾何異性体、互変異性体、および同位体を含むことが意図される。名称または構造により、1つの特定の互変異性型として特定される本明細書の化合物は、別途指示がない限り、他の互変異性型を含むことが意図される。
【0148】
すべての化合物、およびその薬剤的に許容される塩は、水および溶媒などの他の物質とともに存在し得(例えば水和物および溶媒和物)、または単離され得る。
【0149】
いくつかの実施形態において、本発明の化合物、またはその塩は、実質的に単離されている。「実質的に単離された」とは、化合物が、それが形成されたかまたは検出された環境から、少なくとも部分的にまたは実質的に分離されていることを意味する。部分的分離には、例えば、本発明の化合物を豊富に含む組成物が含まれ得る。実質的分離には、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約99重量%の本発明の化合物またはその塩を含む組成物が含まれ得る。化合物およびそれらの塩の単離方法は、当技術分野において、通例である。
【0150】
「薬剤的に許容される」という表現は、本明細書において、健全な医学的判断の範囲内で、ヒトおよび動物の組織との接触における使用に好適であり、過度な毒性、刺激作用、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症を伴わず、合理的な利益/リスク比に釣り合う、化合物、材料、組成物、および/または剤形を指すために使用される。
【0151】
本明細書で使用される「周囲温度」および「室温」または「室温(rt)」という表現は、当技術分野において理解され、一般的に、例えば、反応が実施される部屋のおよその温度である反応温度、例えば、約20℃〜約30℃の温度を指す。
【0152】
本発明にはまた、本明細書に記載される化合物の、薬剤的に許容される塩も含まれる。本明細書において使用される場合、「薬剤的に許容される塩」は、開示される化合物の誘導体を指し、ここで親化合物は、既存の酸または塩基部分を、その塩形態に変換することにより、修飾される。薬剤的に許容される塩の例としては、限定されないが、アミン等の塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩;カルボン酸等の酸性残基のアルカリ塩または有機塩などが挙げられる。本発明の薬剤的に許容される塩には、例えば、非毒性の無機酸または有機酸から形成された親化合物の、慣用の非毒性塩が含まれる。本発明の薬剤的に許容される塩は、塩基性または酸性部分を含む親化合物から、従来の化学的方法により、合成することができる。一般的に、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を、水もしくは有機溶媒中またはその2つの混合物中で、化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることにより、調製することができる;一般的に、エーテル、酢酸エチル、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、またはブタノール)またはアセトニトリル(ACN)などの非水性の媒体が好ましい。好適な塩のリストは、Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1985, p. 1418およびJournal of Pharmaceutical Science, 66, 2 (1977)に見いだされ、そのそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0153】
合成
本発明の化合物は、その塩を含め、公知の有機合成技術を使用して調製することができ、多数の可能性のある合成経路のうちのいずれかに従って、合成することができる。
【0154】
本発明の化合物を調製するための反応は、有機合成の当業者により容易に選択され得る、好適な溶媒中で実施することができる。好適な溶媒は、反応が実施される温度、例えば、溶媒の凝結温度〜溶媒の沸騰温度までの範囲の温度において、出発物質(反応物)、中間体、または生成物と実質的に非反応性であり得る。所与の反応を、1つの溶媒または2つ以上の溶媒の混合物中で実施し得る。特定の反応ステップに応じて、特定の反応ステップのための好適な溶媒は、当業者により選択され得る。
【0155】
本発明の化合物の調製は、種々の化学基の保護および脱保護を含み得る。保護および脱保護の必要性、および適切な保護基の選択は、当業者により容易に判断され得る。保護基の化学反応は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、T. W. Greene and P. G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., Wiley &#38; Sons, Inc., New York (1999)に見出すことができる。
【0156】
当技術分野で公知のいずれかの好適な方法に従って、反応をモニタすることができる。例えば、核磁気共鳴法(例えば、Hまたは13C)、赤外分光法、分光光度法(例えば、紫外〜可視)、質量分析法などの分光学的手段、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、液体クロマトグラフィー質量分光法(LCMS)、もしくは薄層クロマトグラフィー(TLC)などのクロマトグラフィー法により、生成物の形成をモニタすることができる。化合物は、当業者により、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、“Preparative LC-MS Purification: Improved Compound Specific Method Optimization” Karl F. Blom, Brian Glass, Richard Sparks, Andrew P. Combs J. Combi. Chem. 2004, 6(6), 874-883)および順相シリカクロマトグラフィーを含む、種々の方法により精製され得る。
【0157】
例えば、式Iの化合物を、スキームIに示す通りに形成することができる。化合物(i)をN−クロロスクシンアミド、N−ブロモスクシンアミドまたはN−ヨードスクシンアミドでハロゲン化して、X=Cl、Br、またはIである、化合物(ii)を得ることができる。(ii)のハロ基を、Mがボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である(例えば、R−MがR−B(OH)、R−Sn(Bu)、またはZn−Rである)R−Mと、標準的な鈴木条件または標準的なスティル条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒、および塩基(例えば、炭酸水素塩または炭酸塩塩基)の存在下)または標準的な根岸条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒の存在下)でカップリングさせて、式(iii)の誘導体を得ることができる。あるいは、R−Mは環状アミン(MがHであり、アミン窒素に結合している)であり得、化合物(ii)とのカップリングを、塩基中またはブッフバルド条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒、および塩基(例えば、アルコキシド塩基)の存在下)での加熱により実施して、ケトン(iii)を得ることができる。テトラヒドロホウ酸ナトリウムなどの好適な試薬によるケトン(iii)の還元により、アルコール(iv)を得、それを脱離基(例えば、脱離基は、塩化シアヌルとの反応による塩化物であるか、またはメタンスルホン酸無水物との反応によるメシレートである)を有する誘導体(v)に変換することができる。最後に、化合物(v)を、適切な複素環(vi)(例えば、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンまたは4−アミノピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン)と、塩基性条件下(例えば、NaHまたはCsCOまたはKCO)で反応させて、式Iの化合物(vii)を得ることができる。
【0158】
スキームI
【化53】
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【0159】
あるいは、式Iの化合物を、スキームIIに示す通りに形成することもできる。ケトン化合物(i)を、N−クロロスクシンアミド、N−ブロモスクシンアミドまたはN−ヨードスクシンアミドでハロゲン化して、X=Cl、Br、またはIである、化合物(ii)を得ることができる。ケトン(ii)を、テトラヒドロホウ酸ナトリウムなどの好適な試薬により還元して、アルコール(iii)を得、それを脱離基(例えば、脱離基は、塩化シアヌルとの反応による塩化物であるか、またはメタンスルホン酸無水物との反応によるメシレートである)を有する誘導体に変換し、次いで複素環と反応させて、複素環誘導体(iv)を得ることができる。化合物のエナンチオマー(iv)を、キラルクロマトグラフィーにより分離して、複素環化合物の単一のエナンチオマー(v)を得ることができる。最後に、(v)のハロ基を、Mがボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である(例えば、R−MがR−B(OH)、R−Sn(Bu)、またはZn−Rである)R−Mと、標準的な鈴木条件または標準的なスティル条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒、および塩基(例えば、炭酸水素塩または炭酸塩塩基)の存在下)、または標準的な根岸条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒の存在下)でカップリングさせて、式Iの誘導体(vi)を得ることができる。
【0160】
スキームII
【化54】
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【0161】
LがO、N、またはSである式Iの化合物を、スキームIIIに示す通りに、形成することができる。チオール、フェノールまたはアミン(i)を、光延条件(例えば、R’OH、DEAD、PhP)または標準的なアルキル化条件(R’−Lg、Lg=脱離基)を使用してアルキル化し、それぞれ、チオエ−テル、エーテル、またはアルキルアミン誘導体(ii)を得ることができる。(ii)のハロ基を、Mがボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である(例えば、R−MがR−B(OH)、R−Sn(Bu)、またはZn−Rである)R−Mと、標準的な鈴木条件または標準的なスティル条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒、および塩基(例えば、炭酸水素塩または炭酸塩塩基)の存在下)または標準的な根岸条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒の存在下)でカップリングさせて、式(iii)の誘導体を得ることができる。あるいは、R−Mは環状アミン(MがHであり、アミン窒素に結合している)であり得、化合物(ii)とのカップリングを、塩基中またはブッフバルド条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、アルコキシド塩基)の存在下)での加熱により実施して、式(iii)の化合物を得ることができる。スキームIおよびIIに示されるものと類似の方法を使用して、ケトン(iii)を変換し、式Iの化合物(iv)を得ることができる。あるいは、スキームIおよびIIに示されるものと類似の方法を使用して、ハロ−ケトン(ii)を変換し、ハロ中間体(v)を得ることができる。スキームIおよびIIに記載されるものと類似の方法による、R−Mとハロ中間体(v)との、鈴木、スティル、根岸またはブッフバルドカップリングによっても、式Iの化合物(vi)を得ることもできる。
【0162】
スキームIII
【化55】
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【0163】
式Iの化合物を、スキームIVに示す通り形成することができる。好適なアシル化試薬(例えば、R−COCl)で、化合物(i)をアシル化してエステルを形成し、それをルイス酸条件下(例えば、BF/HOAc錯体)で再編成して、ケトン(ii)を得ることができる。NXS(例えば、NXS=N−クロロスクシンアミド、N−ブロモスクシンアミドまたはN−ヨードスクシンアミド)を使用する、ケトン(ii)のハロゲン化により、X=Cl、Br、またはIである、化合物(iii)を得ることができる。標準的な条件(例えば、TfO)を使用して、フェノールを、トリフレート(iv)に変換することができる。(iv)のトリフレート基を、Mがボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である(例えば、R−MがR−B(OH)、R−Sn(Bu)、またはZn−Rである)R−Mと、標準的な鈴木条件または標準的なスティル条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、炭酸水素塩または炭酸塩塩基)の存在下)、または標準的な根岸条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒の存在下)でカップリングさせて、式(v)の誘導体を得ることができる。あるいは、R−Mは環状アミン(MがHであり、アミン窒素に結合している)であり得、化合物(iv)とのカップリングを、塩基中またはブッフバルド条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および(例えば、アルコキシド塩基)の存在下)での加熱により実施して、ケトン(v)を得ることができる。(v)のハロ基を、Mがボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である(例えば、R−MがR−B(OH)、R−Sn(Bu)、またはZn−Rである)R−Mと、標準的な鈴木条件または標準的なスティル条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、炭酸水素塩または炭酸塩塩基)の存在下)でカップリングさせて、式(vi)の誘導体を得ることができる。あるいは、R−Mは環状アミン(MがHであり、アミン窒素に結合している)であり得、化合物(iv)とのカップリングを、塩基中またはブッフバルド条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、アルコキシド塩基)の存在下)での加熱により実施して、ケトン(vi)を得ることができる。スキームIおよびIIに示されるものと類似の方法を使用して、ケトン(vi)を変換し、式Iの化合物(viii)を得ることができる。
【0164】
あるいは、スキームIおよびIIに示されるものと類似の方法を使用して、ハロ−ケトン(v)を変換し、ハロ中間体(vii)を得ることができる。スキームIおよびIIに記載されるものと類似の方法による、M−Rと化合物(vii)との、鈴木、スティル、根岸またはブッフバルドカップリングによっても、式Iの化合物(viii)を得ることができる。
【0165】
スキームIV
【化56】
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【0166】
スキームI、IIおよびIIIのプロセスで使用し得るケトンを、以下のスキームVで示す通りに形成することができる。カルボン酸(i)をカップリング剤(例えば、HBTU、HATUまたはEDC)により活性化させ、次いでN,O−ジメチルヒドロキシルアミンと反応させて、N−メトキシ−N−メチルカルボキサミド誘導体(ii)を得ることができる。次いで、アミド(ii)を、式R−MgX(X=ハロ)のグリニャール試薬と反応させて、ケトン(iii)を得ることができる。スキームI、IIおよびIIIに示されるものと類似の方法を使用して、ケトン(iii)を変換し、式Iの化合物を得ることができる。
【0167】
スキームV
【化57】
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【0168】
スキームI、IIおよびIIIのプロセスにおいて使用し得るケトンを、以下のスキームVIに示す通りに、形成することもできる。カルボン酸(i)を、カップリング剤(例えばHBTUまたはHATU)により活性化し、次いでN,O−ジメチルヒドロキシルアミンと反応させて、N−メトキシ−N−メチルカルボキサミドを得ることができる。チオール、フェノールまたはアミンを、光延条件(例えば、R’OH、DEAD、PhP)または標準的なアルキル化条件(R’−Lg、Lg=脱離基)を使用してアルキル化し、それぞれ、チオエ−テル、エーテルまたはアルキルアミン誘導体(ii)を得ることができる。(ii)のハロ基(Xがハロである)を、Mがボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である(例えば、R−MがR−B(OH)、R−Sn(Bu)、またはZn−Rである)R−Mと、標準的な鈴木条件または標準的なスティル条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、炭酸水素塩または炭酸塩塩基)の存在下)、または標準的な根岸条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒の存在下)でカップリングさせて、式(iii)の誘導体を得ることができる。あるいは、R−Mは環状アミン(MがHであり、アミン窒素に結合している)であり得、化合物(ii)とのカップリングを、塩基中またはブッフバルド条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、アルコキシド塩基)の存在下)での加熱により実施して、アミド(iii)を得ることができる。化合物(iii)と、式R−MgX(X=ハロ)のグリニャール試薬との反応により、ケトン(iv)を得ることができる。スキームI、IIおよびIIIに示されるものと類似の方法を使用して、ケトン(iv)を変換し、式Iの化合物を得ることができる。
【0169】
スキームVI
【化58】
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【0170】
スキームI〜IIIのプロセスにおいて使用し得る化合物を、スキームVIIに示される通りに形成することもできる。標準的なシアノ化条件(例えば、Pd(0)およびZn(CN))を使用して、ハロ−ケトン(i)(Xがハロである)をシアノ−ケトン(ii)に変換することができる。酸または塩基条件下での(ii)のシアノ基の加水分解により、カルボン酸を得、それをカップリング剤(例えば、HATU、HBTU、EDC)および適切なアミン(HNR)を使用してアミンとカップリングさせて、アミド(iii)を得ることができる。いくつかの実施形態において、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望により環化して4〜7員のヘテロシクロアルキル基を形成することができる(それにより、RがC(O)Rであり、Rが4〜7員のヘテロシクロアルキルである、化合物を提供する)。スキームI、IIおよびIIIに示されるものと類似の方法を使用して、アミド(iii)のケトンを変換して、式Iの化合物を得ることができる。
【0171】
スキームVII
【化59】
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【0172】
スキームI〜IIIのプロセスにおいて使用し得る追加の化合物を、スキームVIIIに示す通りに形成することができる。標準的なニトロ化条件(例えば、HNO)を使用して、ケトン(i)をニトロ−ケトン(ii)に変換することができる。標準的な条件下(例えば、Fe、Zn、Pd/C上H)での(ii)のニトロ基の還元により、アミノ化合物を得ることができ、それを適切なアシル化剤(例えば、RC=OCl、ROC=OCl、SOCl、RRNC=O)によりアシル化して、ケトン(iii)を得ることができる。スキームI、IIおよびIIIに示されるものと類似の方法を使用して、ケトン(iii)を変換し、式Iの化合物を得ることができる。いくつかの実施形態において、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望により環化して、4〜7員のヘテロシクロアルキル基を形成することができる(それにより、RがC(O)Rであり、Rが4〜7員のヘテロシクロアルキルである、化合物を提供する)。
【0173】
スキームVIII
【化60】
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【0174】
スキームI、IIおよびIIIのプロセスにおいて使用し得るケトンを、以下のスキームIXに示す通り形成することもできる。(i)のハロ基(例えば、X=I)を、亜鉛試薬R−Zn(例えば、tert−ブチル3−ヨードアゼチジン−1−カルボキシレートとZn末など)と、標準的なKnochel/根岸条件下(例えば、パラジウム(0)触媒、例えばトリ−(2−フリル)ホスフィンおよびトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、ならびに1,2−ジブロモエタンおよびクロロトリメチルシランの存在下)でカップリングさせ、式(ii)の誘導体を得ることができる。アゼチジン(ii)を脱保護し(例えば、Pg=Boc、TFAを使用して)、次いでアルキル化、アシル化または還元的アミノ化(例えば、R−Br、RCOCl、R−SOCl、RN=C=OまたはRCHOなどのRXおよび還元剤)条件下で反応させて、ケトン誘導体(iii)を得、それをスキームI、II、およびIIIに示されるものと類似の方法により、式Iの化合物(v)に、変換することができる。あるいは、ケトン(ii)を、好適な試薬(アルコールの主に1つの異性体を得るための、NaBHまたはコーリーのキラルCBS触媒)により還元して、得られたアルコールを脱離基(例えば、脱離基は、塩化シアヌルとの反応による塩化物であるか、またはメタンスルホン酸無水物との反応によるメシレートである)に変換し、次いで塩化物またはメシレートを、適切な複素環と反応させて(例えば、スキームI、IIおよびIIIに示される方法と同様に)、式(iv)の誘導体を得ることができる。アミン上の保護基を標準的な条件下で除去し、次いでアルキル化、アシル化または還元的アミノ化条件下(例えば、R−Br、RCOCl、R−SOCl、RN=C=OまたはRCHOなどのRXおよび還元剤)で反応させて、式Iの化合物(v)を得ることができる。
【0175】
スキームIX
【化61】
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【0176】
式Iの化合物を、スキームXに示す通りに、形成することもできる。化合物(i)を、塩基性条件(例えば、NaHまたはCsCOまたはKCO)下、ハロで置換された複素環(ii)(例えば、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンまたは4−アミノ−6−ヨードピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン)と反応させ、V=Cl、Br、またはIである、化合物(iii)を得ることができる。(iii)のハロ基を、Mがボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である(例えば、R−MがR−B(OH)、R−Sn(Bu)、またはZn−Rである)R−Mと、標準的な鈴木条件または標準的なスティル条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、炭酸水素塩または炭酸塩塩基)の存在下)、または標準的な根岸条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒の存在下)でカップリングさせて、式(iii)の誘導体を得ることができる。あるいは、R−Mは環状アミン(MがHであり、アミン窒素に結合している)であり得、化合物(iii)とのカップリングを、塩基中またはブッフバルド条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および(例えば、アルコキシド塩基)の存在下)での加熱により実施して、式Iの化合物(iv)を得ることができる。
【0177】
スキームX
【化62】
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【0178】
式Iの化合物を、スキームXIに示す通りに形成することもできる。シアノ誘導体(i)を酸に加水分解して(例えば酸または塩基の存在下で)、対応する酸(ii)を得ることができる。カルボン酸(ii)を、アミン(例えば、HNRc2d2はジメチルアミンである)(iii)と、適切なカップリング剤(例えばHATU、HBTU、EDC)を、TEAまたはDIEAなどの塩基の存在下で使用してカップリングさせ、アミド(iii)を得ることができる。カルボン酸(ii)を、適切な還元剤(例えばLAHまたはNaBH)により、R=Hであるアルコール(iv)に還元するか、またはエステルに変換し、グリニャール試薬(例えばRMgBr)またはアルキルリチウム(例えばRLi)と反応させて、2級または3級アルコール(iv)を得ることもできる。塩化シアヌルなどの好適な試薬と反応させることにより、ハロゲン化物などの脱離基に変換することによって、アルコール(iv)を活性化させ、ついで適切なアミン(例えばHNRc2d2)と反応させて、式Iの化合物(v)を得ることができる。あるいは、アルコール(iv)を、光延条件下(例えば、DEAD、トリフェニルホスフィンおよび化合物A(例えばNHを有するフェノールまたはヘテロアリール、例えばイミダゾール)の存在下)で反応させて、式Iの化合物(vi)を得ることができる。スキームXI(例えば、アルコールのエステル化等)に示される化合物から出発する、他の改変が、当業者には明らかとなるであろう。
【0179】
スキームXI
【化63】
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【0180】
式Iの化合物を、スキームXIIに示す通り、酸塩化物化合物(i)から合成することができる。水素化ナトリウムなどの塩基の存在下での、酸塩化物(i)とマロノニトリルとの縮合によりジシアノエノール中間体を得、それを炭酸水素ナトリウムなどの適切な塩基の存在下、硫酸ジメチルなどの適切な試薬でO−メチル化して、エノールエーテル(ii)を得ることができる。トリエチルアミンなどの好適な塩基の存在下での、エノールエーテル(ii)とヒドラジン二塩酸塩の反応により、ピラゾール化合物(iii)を得ることができる。次いでピラゾール化合物(iii)をホルムアミドと反応させて、ピラゾロピリミジン(iv)を得ることができる。最後に、化合物(iv)を、塩基性条件下、脱離基を有する適切な化合物(v)と反応させて、式Iの化合物(vi)を得ることができる。
【0181】
スキームXII
【化64】
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【0182】
式Iの化合物を、市販の4−アミノピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン(i)から合成することができる。N−ハロスクシンアミド(X=Cl、BrまたはIである、NXS)などの好適な試薬による、化合物(i)のハロゲン化により、対応するハロ化合物(ii)を得ることができる。好適な塩基(例えばジイソプロピルエチルアミン)の存在下での、ハロ誘導体(ii)と脱離基を有する化合物(iii)との反応により、化合物(iv)を得ることができる。ハロ化合物(iv)を、Mがボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である(例えば、R8a−MがR8a−B(OH)、R8a−Sn(Bu)、またはZn−R8aである)R8a−Mと、標準的な鈴木条件または標準的なスティル条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、炭酸水素塩または炭酸塩塩基)の存在下)、または標準的な根岸条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒の存在下)でカップリングさせて、式(iii)の誘導体を得ることができる。あるいは、R8a−Mは環状アミン(MがHであり、アミン窒素に結合している)であり得、化合物(iii)とのカップリングを、塩基中またはブッフバルド条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、アルコキシド塩基)の存在下)での加熱により実施して、式Iの化合物(v)を得ることができる。
【0183】
スキームXIII
【化65】
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【0184】
式Iの化合物を、スキームXIVに示す通りに形成することもできる。(i)のハロ基、Xを、アルケン(例えば、アクリレートまたはアクリルアミド)と、標準的なヘック条件下(例えば、酢酸パラジウムなどのパラジウム(II)触媒の存在下)でカップリングさせて、式(ii)のアルケンを得ることができる。DBUの存在下での、アルケン(ii)とニトロメタンとの反応によりニトロ誘導体(iii)を得、それを標準的な条件下(例えば、NiCl/NaBH)で還元して、遊離アミンを得、それを環化してラクタム(iv)を形成することができる。ラクタムを、標準的な条件下(例えば、TEAまたはNaHなどの塩基の存在下での、X=ハロであるR3a−X)でアルキル化して、N−アルキル−ラクタム(v)を得ることができる。式(v)の化合物、およびLiAlHなどの好適な還元剤によるラクタム(v)の還元により得られたピロリジンを、スキームI、IIおよびIIIに記載される条件を使用して、式Iの化合物に変換することができる。
【0185】
スキームXIV
【化66】
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【0186】
式Iの化合物を、スキームXVに示す通りに形成することもできる。(i)のハロ基Xを、Mが適切に置換された金属である(例えば、R−MがRB(OH)である;R−Mを生成するための適切な出発物質はスキームXIIに示されるが、これらに限定されない)R−Mと、標準的な鈴木条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒の存在下で)でカップリングさせ、式(ii)のアルケンを得ることができる。mCPBAによるアルケン(ii)のエポキシ化によりエポキシド(iii)を得、それを2級または1級アミン(アミン=NHR;1級アミンに関してはR=H)と反応させて、式(iv)のアミノ化合物を得ることができる。2級または3級アミン誘導体(iv)を、カルボニルジアミダゾールまたはホスゲンとさらに反応させて、オキサゾリジノン(v)を形成するか、またはハロゲン化アセチルと反応させて(例えば、TEAなどの塩基の存在下での塩化クロロアセチル)N−アシル誘導体を得、それを塩基(例えば、NaH)で処理してモルホリノン誘導体(vi)に変換することができる。式(iv、v、およびvi)の化合物を、標準的な条件(例えば、THP基で保護された化合物を、TFAまたはHClなどの酸で処理し得る)を使用して脱保護し、式Iの化合物を得ることができる。
【0187】
スキームXV
【化67】
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【0188】
式Iの化合物を、スキームXVIに示す通りに形成することもできる。好適な条件下(JACS, 2001, 123(9), 1862-1871およびJ. Org. Chem, 2011, 76, 358-372に記載される、AまたはB)での、式(i)のアルケンのシャープレスアミノ−ヒドロキシル化により、アミノ−ヒドロキシ異性体(ii)または(iii)のいずれかを得ることができる。化合物(ii)および(iii)を、カルボニルジアミダゾールまたはホスゲンと反応させて、オキサゾリジノン(iv)を形成するか、またはハロゲン化アセチルと反応させて(例えば、TEAなどの塩基の存在下での塩化クロロアセチル)N−アシル誘導体を得、それを塩基(例えば、NaH)で処理してモルホリノン誘導体(v)に変換することができる。スキームXVに示す通りに、交互性のアミノ−ヒドロキシ異性体(iii)を、オキサゾリジノンおよびモルホリノン誘導体に変換することができる。
【0189】
スキームXVI
【化68】
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【0190】
式Iの化合物を、スキームXVIIに示す通りに、合成することができる。(i)のハロ基(例えば、X=Cl、Br、I)を、標準的な条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒の存在下の、ピナコールボロネートエステル(pinnacle boronate ester))、ボロネートエステル(ii)に変換することができる。ボロネート(ii)を、鈴木条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒およびNaCOなどの塩基の存在下)、ハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘテロアリール(例えば、R−X)と反応させて、式(iii)を得ることができる。スキームI、IIまたはIIIに記載される反応条件を使用して、式(iii)を式Iに変換することができる。
【0191】
スキームXVII
【化69】
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【0192】
=FまたはCNである、式Iの化合物を、スキームXVIIIに示す通りに形成することができる。化合物(i)を、好適なアシル化試薬(例えば、R−COCl)でアシル化してエステルを形成し、それをルイス酸条件下(例えば、BF/HOAc錯体)で再編成して、ケトン(ii)を得ることができる。ケトン(ii)を、N−クロロスクシンアミド、N−ブロモスクシンアミドまたはN−ヨードスクシンアミドでハロゲン化して、X=Cl、Br、またはIであるフェノール(iii)を得ることができる。化合物(iii)を、アルキル化して(例えばR−X、およびNaHまたはNaCOなどの塩基;または光延条件下)、エーテル(iv)を得ることができる。(iv)のフルオロ基を、置換して(例えば、NaCNまたはKCNで)、シアノ誘導体(v)を得ることができる。(v)のハロ基を、Mがボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である(例えば、R−MがR−B(OH)、R−Sn(Bu)、またはZn−Rである)R−Mと、標準的な鈴木条件または標準的なスティル条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、炭酸水素塩または炭酸塩塩基)の存在下)、または標準的な根岸条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒の存在下)でカップリングさせて、式(vi)の誘導体を得ることができる。あるいは、R−Mは、環状アミンであり得(MがHであり、アミン窒素に結合している)、塩基中またはブッフバルド条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、アルコキシド塩基)の存在下)での加熱により、化合物(v)とカップリングさせて、ケトン(vi)を得ることができる。テトラヒドロホウ酸ナトリウムまたはコーリーのCBS試薬などの好適な試薬によるケトン(vi)の還元によりアルコールを得、それを脱離基(例えば、脱離基は、塩化シアヌルとの反応による塩化物であるか、またはメタンスルホン酸無水物との反応によるメシレートである)を有する誘導体に変換し、次いで塩基性条件下(例えば、NaHまたはCsCOまたはKCO)で、適切な複素環(例えば、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンまたは4−アミノピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン)と反応させて、式Iの化合物(viii)を得ることができる。あるいは、ケトン(v)を還元してアルコールを得、それを脱離基に変換し、それをまず複素環で置換し、次いで鈴木、スティル、根岸またはブッフバルドカップリングを実施して、式Iの化合物(viii)を得ることができるように、最後の2ステップを逆にすることができる。スキームXVIIIのシアノ化ステップを除くことにより、フルオロ誘導体(iv)を、式Iの化合物に変換することもできる。
【0193】
スキームXVIII
【化70】
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【0194】
式Iの化合物を、スキームXIXに示されるとおりに、形成することもできる。化合物(i)を、好適なアシル化試薬(例えば、R−COCl)でアシル化してエステルを形成し、それをルイス酸条件下(例えば、AlClまたはBF/HOAc錯体)で再編成して、ケトン(ii)を得ることができる。NXS(例えば、NXS=N−クロロスクシンアミド、N−ブロモスクシンアミドまたはN−ヨードスクシンアミド)を使用するケトン(ii)のハロゲン化により、X=Cl、Br、またはIである化合物(iii)を得ることができる。フェノールを、標準的な条件(例えば、KCOなどの無機塩基、およびEt−Iなどのハロゲン化アルキル)を使用してエーテル(iv)に変換することができる。(iv)のハロ基を、Mがボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である(例えば、R−MがR−B(OH)、R−Sn(Bu)、またはZn−Rであり、Rが置換または非置換オレフィン、例えばビニルである)R−Mと、標準的な鈴木条件または標準的なスティル条件下(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム(0)触媒および塩基(例えば、炭酸水素塩または炭酸塩塩基)の存在下)でカップリングさせて、式(v)の誘導体を得ることができる。次いでシャープレスの条件を使用して、アルケンをジヒドロキシル化して、ジオール(vi)を得ることができる。2級アルコールの1つのエナンチオマーの強化は、標準的なシャープレス不斉ジヒドロキシル化法を使用して、達成することができる。2級アルコールを、6ステップのプロセス(例えば1級アルコールのシリル保護(例えば、TBS−ClおよびDIEA)、2級アルコールのメシル化、NaNによるメシレートの置換、PhPによるアジドの還元、得られた1級アミンのBoc保護、次いでTBAFによる1級アルコールのシリル保護基の脱保護)を介して、N−Boc保護アミンに変換し、アミノ−アルコール(vii)を得ることができる。アミノ−アルコール(vii)を、ホスゲンでの処理によりオキサゾリジノンに変換し、およびその後の、テトラヒドロホウ酸ナトリウムまたは水素化ホウ素ナトリウムなどの好適な試薬によるケトンの還元により、アルコール(viii)を得、それを脱離基(例えば、脱離基は、塩化シアヌルとの反応による塩化物であるか、またはメタンスルホン酸無水物との反応によるメシレートである)を有する誘導体(ix)に変換することができる。最後に、化合物(ix)を、適切な複素環(x)(例えば、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンまたは4−アミノピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン)と、塩基性条件下(例えば、NaHまたはCsCOまたはKCO)で反応させて、式Iの化合物(xi)を得ることができる。
【0195】
スキームXIX
【化71】
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【0196】
方法
本発明の化合物は、例えばホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)を含む、種々のキナーゼのうちの1つまたは複数の活性を調節することができる。「調節する」という用語は、PI3Kファミリーの1つまたは複数のメンバーの活性を増加または減少させる能力を指すことを意図する。従って、PI3Kと本明細書に記載される化合物または組成物のうちのいずれか1つまたは複数を接触させることにより、PI3Kを調節する方法において、本発明の化合物を使用することができる。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、1つまたは複数のPI3Kの阻害剤として作用し得る。さらなる実施形態において、調節量の本発明の化合物またはその薬剤的に許容される塩を投与することにより、本発明の化合物を、受容体の調節を必要とする個体において使用して、PI3Kの活性を調節することができる。いくつかの実施形態において、調節することは阻害することである。
【0197】
がん細胞の増殖および生存が複数のシグナル伝達経路による影響を受けることを考慮すると、本発明は、薬剤耐性のキナーゼ変異体を特徴とする疾患状態の治療において有用である。さらに、活性を調節するキナーゼにおいて異なる選好を示す異なるキナーゼ阻害剤を、組み合わせて使用し得る。このアプローチは、複数のシグナル伝達経路を標的とすることににより、疾患状態の治療において非常に有効であり得、細胞において生じる薬剤耐性の可能性を減少させ、かつ疾患に対する治療の毒性を減少させ得る。
【0198】
本発明の化合物が結合および/または調節する(例えば、阻害する)キナーゼには、PI3Kファミリーのあらゆるメンバーが含まれる。いくつかの実施形態において、PI3KはPI3Kα、PI3Kβ、PI3Kγ、またはPI3Kδである。いくつかの実施形態において、PI3KはPI3KγまたはPI3Kδである。いくつかの実施形態において、PI3KはPI3Kγである。いくつかの実施形態において、PI3KはPI3Kδである。いくつかの実施形態において、PI3Kには変異が含まれる。変異は、1つのアミノ酸の別のものによる置換、または1つまたは複数のアミノ酸の欠失であり得る。そのような実施形態において、変異は、PI3Kのキナーゼドメインに存在し得る。
【0199】
いくつかの実施形態においては、2つ以上の本発明の化合物を使用して、1つのキナーゼ(例えば、PI3KγまたはPI3Kδ)の活性を阻害する。
【0200】
いくつかの実施形態においては、2つ以上の本発明の化合物を使用して、2つ以上のキナーゼ、例えば少なくとも2つのキナーゼ(例えば、PI3KγまたはPI3Kδ)を阻害する。
【0201】
いくつかの実施形態においては、化合物のうちの1つまたは複数を、別のキナーゼ阻害剤と組み合わせて使用して、1つのキナーゼ(例えば、PI3KγまたはPI3Kδ)の活性を阻害する。
【0202】
いくつかの実施形態においては、化合物のうちの1つまたは複数を、別のキナーゼ阻害剤と組み合わせて使用して、2つ以上のキナーゼ(例えば、PI3KγまたはPI3Kδ)、例えば少なくとも2つのキナーゼの活性を阻害する。
【0203】
本発明の化合物は、選択的であり得る。「選択的」とは、少なくとも1つの他のキナーゼと比較して、化合物が、より大きな親和性または作用強度で、それぞれ、キナーゼと結合するかまたは阻害することを意味する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、PI3Kαおよび/またはPI3Kβよりも、PI3KγまたはPI3Kδに対して選択的な阻害剤である。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、PI3Kδの選択的阻害剤である(例えば、PI3Kα、PI3KβおよびPI3Kγよりも)。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、PI3Kγの選択的阻害剤である(例えば、PI3Kα、PI3KβおよびPI3Kδよりも)。いくつかの実施形態において、選択性は、少なくとも約2倍、5倍、10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約500倍または少なくとも約1000倍であり得る。選択性は、当技術分野で通例の方法により、測定することができる。いくつかの実施形態においては、各酵素のK ATP濃度において、選択性を試験することができる。いくつかの実施形態においては、特定のPI3Kキナーゼ活性と関連する細胞アッセイにより、本発明の化合物の選択性を判定することができる。
【0204】
本発明の別の態様は、個体において、キナーゼ(例えばPI3K)関連疾患または障害を治療することを、そのような治療を必要とする個体(例えば、患者)に、治療的有効量または用量の1つまたは複数の本発明の化合物またはその医薬組成物を投与することにより行う方法に関する。PI3K関連疾患は、過剰発現および/または異常活性レベルを含む、PI3Kの発現または活性と直接または間接的に関連するいかなる疾患、障害または状態をも含み得る。いくつかの実施形態において、疾患は、Akt(タンパク質キナーゼB)、ラパマイシンの哺乳類の標的(mTOR)、またはホスホイノシチド依存性キナーゼ1(PDK1)と関連し得る。いくつかの実施形態において、mTOR関連疾患は、炎症、アテローム性動脈硬化症、乾癬、再狭窄、良性前立腺肥大、骨障害、膵炎、血管新生、糖尿病性網膜症、アテローム性動脈硬化症、関節炎、免疫学的障害、腎疾患、またはがんであり得る。PI3K関連疾患はまた、PI3Kの活性を調節することにより予防、寛解、または治癒が可能な、いかなる疾患、障害または状態をも含み得る。いくつかの実施形態において、疾患は、PI3Kの異常な活性を特徴とする。いくつかの実施形態において、疾患は、変異体PI3Kを特徴とする。そのような実施形態において、変異は、PI3Kのキナーゼドメインに存在し得る。
【0205】
PI3K関連疾患の例としては、例えば、関節リウマチ、アレルギー、喘息、糸球体腎炎、ループス、または上述のうちのいずれかに関連する炎症を含む系に関与する、免疫に基づく疾患が挙げられる。
【0206】
PI3K関連疾患のさらなる例としては、乳がん、前立腺がん、結腸がん、子宮内膜がん、脳がん、膀胱がん、皮膚がん、子宮がん、卵巣がん、肺がん、膵臓がん、腎臓がん、胃がん、または血液がんなどのがんが挙げられる。
【0207】
いくつかの実施形態において、血液がんは、急性骨髄芽球性白血病(AML)もしくは慢性骨髄性白血病(CML)、またはB細胞リンパ腫である。
【0208】
PI3K関連疾患のさらなる例としては、急性肺傷害(ALI)および成人呼吸窮迫症候群(ARDS)などの肺疾患が挙げられる。
【0209】
PI3K関連疾患のさらなる例としては、変形性関節症、再狭窄、アテローム性動脈硬化症、骨障害、関節炎、糖尿病性網膜症、乾癬、良性前立腺肥大、炎症、血管新生、膵炎、腎疾患、炎症性腸疾患、重症筋無力症、多発性硬化症、またはシェーグレン症候群等が挙げられる。
【0210】
本明細書において使用される場合、「接触させること」という用語は、in vitro系またはin vivo系中で示される部分を一緒にすることを指す。例えば、PI3Kを本発明の化合物と「接触させること」には、PI3Kを有する、ヒトなどの個体または患者に本発明の化合物を投与すること;および、例えばPI3Kを含む細胞調製物または精製調製物を含む試料中に、本発明の化合物を導入すること、が含まれる。
【0211】
本明細書において使用される場合、互換可能に使用される「個体」または「患者」という用語は、哺乳類、好ましくはマウス、ラット、他の齧歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、または霊長類、および最も好ましくはヒトを含む、いかなる動物をも指す。
【0212】
本明細書において使用される場合、「治療的有効量」という表現は、組織、系、動物、個体またはヒトにおいて、研究者、獣医、医師または他の臨床医により探求される、生物学的応答または医薬応答を誘発する、活性化合物または医薬品の量を指す。いくつかの実施形態において、患者または個体に投与される、化合物またはその薬剤的に許容される塩の用量は、約1mg〜約2g、約1mg〜約1000mg、約1mg〜約500mg、約1mg〜約100mg、約1mg〜50mg、または約50mg〜約500mgである。
【0213】
本明細書において使用される場合、「治療すること」または「治療」という用語は:(1)疾患を予防すること;例えば、疾患、状態または障害に対する素因を有し得るが、まだ疾患の病理または総体症状を経験していないかまたは示してはいない個体において、疾患、状態または障害を予防すること;(2)疾患を阻害すること;例えば、疾患、状態または障害の病理または総体症状を経験しているかまたは示している個体において、疾患、状態または障害を阻害すること(すなわち、病理および/または総体症状のさらなる進行を抑止すること);ならびに(3)疾患を寛解させること;例えば、疾患、状態または障害の病理または総体症状を経験しているかまたは示している個体において、疾患、状態または障害を寛解させること(すなわち、病理および/または総体症状を逆転させること)、例えば疾患の重症度を減少させること;のうちの1つまたは複数を指す。
【0214】
併用療法
PI3K関連疾患、障害または状態の治療のために、1つまたは複数の追加の医薬品、例えば、化学療法薬、抗炎症薬、ステロイド剤、免疫抑制剤、ならびにBcr−Abl、Flt−3、EGFR、HER2、JAK(例えば、JAK1またはJAK2)、c−MET、VEGFR、PDGFR、cKit、IGF−1R、RAF、FAK、AktmTOR、PIM、およびAKT(例えば、AKT1、AKT2、またはAKT3)キナーゼ阻害剤、例えば、国際公開第2006/056399号に記載されるもの、または治療用抗体などの他の薬剤を、本発明の化合物と組み合わせて使用することができる。1つまたは複数の追加の医薬品を、同時にまたは順次に、患者に投与することができる。
【0215】
併用療法で使用するための抗体の例としては、限定されないが、トラスツズマブ(例えば抗HER2)、ラニビズマブ(例えば抗VEGF−A)、ベバシズマブ(商標名アバスチン、例えば抗VEGF、パニツムマブ(例えば抗EGFR)、セツキシマブ(例えば抗EGFR)、リツキサン(抗CD20)およびc−METに対する抗体が挙げられる。
【0216】
以下の薬剤のうちの1つまたは複数を、本発明の化合物との組み合わせで使用することができ、非限定的なリストとして提示する:細胞分裂阻害剤、シスプラチン、ドキソルビシン、タキソテール、タキソール、エトポシド、イリノテカン、カンプトスタール(camptostar)、トポテカン、パクリタキセル、ドセタキセル、エポチロン、タモキシフェン、5−フルオロウラシル、メトトレキサート、テモゾロミド、シクロホスファミド、SCH66336、R115777、L778,123、BMS214662、イレッサ、タルセバ、EGFRに対する抗体、グリベック(商標)、イントロン、ara−C、アドリアマイシン、シトキサン、ゲムシタビン、ウラシルマスタード、クロルメチン、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン、トリエチレンメラミン、トリエチレンチオホスホラミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、フロクスウリジン、シタラビン、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、リン酸フルダラビン、オキサリプラチン、ロイコボリン(leucovirin)、ELOXATIN(商標)、ペントスタチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトラマイシン、デオキシコホルマイシン、マイトマイシン−C、L−アスパラギナーゼ、テニポシド17.アルファ.−エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フルオキシメステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、テストラクトン、酢酸メゲストロール、メチルプレドニゾロン、メチルテストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、エストラムスチン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ロイプロリド、フルタミド、トレミフェン、ゴセレリン、シスプラチン、カルボプラチン、ヒドロキシ尿素、アムサクリン、プロカルバジン、ミトタン、ミトキサントロン、レバミソール、ナベルビン(Navelbene)、アナストロゾール(Anastrazole)、レトラゾール(Letrazole)、カペシタビン、レロキサフィン(Reloxafine)、ドロロキシフェン(Droloxafine)、ヘキサメチルメラミン、アバスチン、ハーセプチン、ベキサール、ベルケイド、ゼヴァリン、トリセノックス、ゼローダ、ビノレルビン、ポルフィマー、アービタックス、リポソーマル、チオテパ、アルトレタミン、メルファラン、トラスツズマブ、レトロゾール(Lerozole)、フルベストラント、エキセメスタン、フルベストラント、イホスファミド(Ifosfomide)、リツキシマブ、C225、キャンパス、クロファラビン、クラドリビン、アフィディコリン(aphidicolon)、リツキサン、スニチニブ、ダサチニブ、テザシタビン(tezacitabine)、Sml1、フルダラビン、ペントスタチン、トリアピン、ジドックス(didox)、トリミドックス、アミドックス(amidox)、3−AP、MDL−101,731、およびベンダムスチン(Treanda)。
【0217】
化学療法薬の例としては、プロテオソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ)、サリドマイド、レブリミド、およびDNA損傷剤、例えばメルファラン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、エトポシド、カルムスチン等が挙げられる。
【0218】
ステロイド剤の例としては、コルチコステロイド、例えばデキサメタゾンまたはプレドニゾンが挙げられる。
【0219】
Bcr−Abl阻害剤の例としては、米国特許第5,521,184号、国際公開第04/005281号、および米国特許出願番号第60/578,491号に開示される属および種の、化合物およびその薬剤的に許容される塩が挙げられる。
【0220】
好適なFlt−3阻害剤の例としては、国際公開第03/037347号、同第03/099771号、および同第04/046120号に開示される、化合物およびそれらの薬剤的に許容される塩が挙げられる。
【0221】
好適なRAF阻害剤の例としては、国際公開第00/09495号および同05/028444号に開示される、化合物およびそれらの薬剤的に許容される塩が挙げられる。
【0222】
好適なFAK阻害剤の例としては、国際公開第04/080980号、同04/056786号、同第03/024967号、同第01/064655号、同第00/053595号、および同第01/014402号に開示される、化合物およびそれらの薬剤的に許容される塩が挙げられる。
【0223】
好適なmTOR阻害剤の例としては、国際公開第2011/025889号に開示される、化合物およびそれらの薬剤的に許容される塩が挙げられる。
【0224】
いくつかの実施形態においては、特にイマチニブまたは他のキナーゼ阻害剤に耐性である患者を治療するために、本発明の化合物を、イマチニブを含む1つまたは複数の他のキナーゼ阻害剤と組み合わせて使用することができる。
【0225】
いくつかの実施形態においては、本発明の化合物を、多発性骨髄腫などのがんの治療において、化学療法薬と組み合わせて使用することができ、化学療法薬単独に対する応答と比較して、その毒性作用を悪化させることなく、治療応答を改善し得る。多発性骨髄腫の治療において使用される追加の医薬品の例としては、限定されないが、例えばメルファラン、メルファラン+プレドニゾン[MP]、ドキソルビシン、デキサメタゾン、およびベルケイド(ボルテゾミブ)を挙げることができる。多発性骨髄腫の治療において使用されるさらなる追加の薬剤としては、Bcr−Abl、Flt−3、RAFおよびFAKキナーゼ阻害剤が挙げられる。相加効果または相乗効果が、本発明のPI3K阻害剤と追加の薬剤を組み合わせることの、望ましい結果である。さらに、デキサメタゾン等の薬剤に対する多発性骨髄腫細胞の耐性は、本発明のPI3K阻害剤による治療において、可逆性であり得る。薬剤を、単一または連続剤形で、本発明の化合物と組み合わせることができ、または薬剤を別個の剤形として、同時にもしくは順次に投与することができる。
【0226】
いくつかの実施形態においては、デキサメタゾンなどのコルチコステロイドを、本発明の化合物と組み合わせて患者に投与し、ここでデキサメタゾンは、連続的ではなく断続的に投与される。
【0227】
いくつかのさらなる実施形態においては、本発明の化合物と他の治療薬との組み合わせを、骨髄移植または幹細胞移植の前、間、および/または後に、患者に投与し得る。
【0228】
医薬製剤および剤形
医薬品として用いる場合、本発明の化合物を、医薬組成物の形態で投与することができる。これらの組成物を、医薬品分野に周知の方法で調製することができ、ならびに、局所治療または全身治療のどちらが望ましいかに応じて、および治療される部位に応じて、種々の経路により投与することができる。投与は、局所投与(経皮、表皮、眼、ならびに鼻腔内、膣および直腸を含む粘膜への送達を含む)、径肺投与(例えば、噴霧器によるものを含む散剤もしくはエアゾルの吸入または吹送;気管内または鼻腔内)、経口投与または非経口投与であり得る。非経口投与には、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内または筋肉内への注射または注入;または頭蓋内、例えば、くも膜下腔内もしくは脳室内投与が含まれる。非経口投与は、単回ボーラス投与の形態、または、例えば連続灌流ポンプによる形態であり得る。局所投与用の医薬組成物および製剤は、経皮パッチ剤、軟膏剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、滴剤、坐剤、噴霧剤、液剤および散剤を含み得る。従来の医薬担体、水性、粉末または油性基材、増粘剤等が必要であるかまたは望ましい場合もある。本発明にはまた、活性成分として本発明の化合物またはその薬剤的に許容される塩を、1つまたは複数の薬剤的に許容される担体(賦形剤)との組み合わせで含む、医薬組成物も含まれる。いくつかの実施形態において、組成物は、局所投与に好適である。本発明の組成物の調製において、活性成分は一般的に賦形剤と混合され、賦形剤により希釈されるか、または例えば、カプセル、サシェ、紙、または他の容器の形態の、そのような担体内に封入される。賦形剤が希釈剤の機能を果たす場合、それは、活性成分のためのビヒクル、担体または媒体として機能する固体、半固体、または液体材料であり得る。従って、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ剤、エアゾル剤(固体として、または液体媒体中の)、軟膏剤(例えば活性化合物を最大10重量%を含む)、ソフトおよびハードゼラチンカプセル、坐剤、無菌注射剤、ならびに無菌包装された散剤の形態であり得る。
【0229】
製剤の調製において、活性化合物を他の成分と組み合わせる前に、粉砕して適切な粒径にすることができる。活性化合物が実質的に不溶性である場合は、それを200メッシュ未満の粒径に粉砕することができる。活性化合物が実質的に水溶性である場合、製剤中で実質的に均一に分布するように粉砕することにより、粒径を、例えば約40メッシュに調節することができる。
【0230】
本発明の化合物を、湿式粉砕などの公知の粉砕手順を使用して粉砕し、錠剤形成および他の製剤種類に適切な粒径を得ることができる。本発明の化合物の、微細化された(ナノ微粒子)製剤を、当技術分野で公知のプロセスにより調製することができる。例えば、国際出願第WO2002/000196号を参照のこと。
【0231】
好適な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、ブドウ糖、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、およびメチルセルロースが挙げられる。製剤はさらに、タルク、ステアリン酸マグネシウム、および鉱物油などの滑沢剤;湿潤剤;乳化剤および懸濁化剤;メチルベンゾエートおよびプロピルヒドロキシベンゾエートなどの保存剤;甘味剤;ならびに着香剤を含み得る。当技術分野で公知の手順を用いて患者に投与した後に、活性成分の急速放出、徐放または遅延放出を提供するように、本発明の組成物を製剤し得る。
【0232】
該組成物を単位剤形に製剤することができ、各用量は約5〜約1000mg(1g)、より一般的には約100〜約500mgの活性成分を含む。「単位剤形」という用語は、ヒト対象および他の哺乳類のための単位用量として好適な、物理的に個別の単位を指し、各単位は、所望の治療的効果を生じるように計算された所定の量の活性材料を、好適な医薬賦形剤とともに含む。
【0233】
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、約5〜約50mgの活性成分を含む。当業者は、これが、約5〜約10、約10〜約15、約15〜約20、約20〜約25、約25〜約30、約30〜約35、約35〜約40、約40〜約45、または約45〜約50mgの活性成分を含む組成物を具体化するということを理解するであろう。
【0234】
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、約50〜約500mgの活性成分を含む。当業者は、これが、約50〜約100、約100〜約150、約150〜約200、約200〜約250、約250〜約300、約350〜約400、または約450〜約500mgの活性成分を含む組成物を具体化するということを理解するであろう。
【0235】
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、約500〜約1000mgの活性成分を含む。当業者は、これが、約500〜約550、約550〜約600、約600〜約650、約650〜約700、約700〜約750、約750〜約800、約800〜約850、約850〜約900、約900〜約950、または約950〜約1000mgの活性成分を含む組成物を具体化するということを理解するであろう。
【0236】
本明細書に記載される化合物のものと類似する用量を、本発明の方法および使用において用い得る。
【0237】
活性化合物は、広範な用量範囲に渡って有効であり得、一般的に薬剤的有効量で投与される。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、通常、治療される状態、選択された投与経路、実際に投与される化合物、個々の患者の年齢、体重、および応答、患者の症状の重症度等を含む、関連する状況に応じて、医師により判断されるということが理解されるであろう。
【0238】
錠剤などの固体組成物を調製するために、主要な活性成分を医薬賦形剤と混合して、本発明の化合物の均一な混合物を含む、固体予備処方組成物を形成する。これらの予備処方組成物を均一であると表す場合、組成物を、錠剤、丸剤およびカプセル剤などの同等に有効な単位剤形中に容易に再分割し得るように、活性成分は一般的に、組成物に渡って均一に分散している。次いで、例えば、約0.1〜約1000mgの本発明の活性成分を含む、上述の種類の単位剤形に、この固体予備処方を再分割する。
【0239】
本発明の錠剤または丸剤を、コーティングするかまたは別の方法により配合して、持続作用の利点を与える剤形を提供することができる。例えば、錠剤または丸剤は、外側の製剤成分が内側の製剤成分を包み込む形態である、内側の製剤成分および外側の製剤成分を含み得る。2つの成分は腸溶層により分離され得、腸溶層は、胃中での崩壊に耐え、内側の成分を十二指腸にインタクトなまま通過させるかまたはその放出を遅延させる役割を果たす。種々の材料を、そのような腸溶層またはコーティングのために使用することができ、そのような材料としては、いくつかのポリマー酸、ならびにポリマー酸とシェラック、セチルアルコール、および酢酸セルロース等の材料との混合物が挙げられる。
【0240】
経口または注射による投与のために、本発明の化合物および組成物を組み込むことができる液体形態としては、水溶液、好適に風味づけされたシロップ剤、水性または油性懸濁液、および綿実油、ごま油、ヤシ油、またはピーナッツ油などの食用油を含む風味づけされた乳濁液、ならびにエリキシル剤および類似の医薬ビヒクルが挙げられる。
【0241】
吸入または吹送用の組成物としては、薬剤的に許容される、水性溶媒もしくは有機溶媒、またはその混合物中の溶液および懸濁液、ならびに散剤が挙げられる。液体または固体組成物は、上述のとおり、好適な、薬剤的に許容される賦形剤を含み得る。いくつかの実施形態においては、組成物を、局所または全身性作用のために、経口または経鼻呼吸経路により投与する。不活性ガスの使用により、組成物を噴霧することができる。噴霧された溶液を、噴霧デバイスから直接吸入することができ、または噴霧デバイスを顔用マスク、テント、または間欠陽圧人工呼吸器に取り付けることもできる。溶液、懸濁液、または粉末組成物を、適切な様式で製剤を送達するデバイスから、経口または経鼻投与することができる。
【0242】
局所製剤は、1つまたは複数の従来の担体を含み得る。いくつかの実施形態において、軟膏は、水、および例えば、流動パラフィン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、プロピレングリコール、白色ワセリン等から選択される1つまたは複数の疎水性の担体を含み得る。クリーム剤の担体組成物は、水と、グリセロールおよび1つまたは複数の他の成分、例えばグリセリンモノステアリン酸、PEG−グリセリンモノステアリン酸およびセチルステアリルアルコールとの組み合わせをベースとし得る。ゲル剤は、イソプロピルアルコールおよび水を、好適には他の成分、例えば、グリセロール、ヒドロキシエチルセルロース等と組み合わせて使用して、製剤することができる。いくつかの実施形態において、局所製剤は、少なくとも約0.1、少なくとも約0.25、少なくとも約0.5、少なくとも約1、少なくとも約2、または少なくとも約5重量%の本発明の化合物を含む。局所製剤を、例えば、乾癬または他の皮膚状態などの、選択された適応症の治療のための説明書を所望により添付した、例えば100gのチューブなどに、好適にパッケージすることができる。
【0243】
患者に投与される化合物または組成物の量は、投与するもの、予防または治療などの投与の目的、患者の状態、投与方法等に応じて異なる。治療用途においては、すでに疾患を患っている患者に、疾患の症状およびその合併症を治癒させるかまたは少なくとも部分的に抑止するために十分な量で、組成物を投与する。有効な用量は、治療される疾患状態、ならびに疾患の重症度、患者の年齢、体重および一般的な状態等の要因に応じた、担当医による判断に依存する。
【0244】
患者に投与する組成物は、上述の医薬組成物の形態であり得る。これらの組成物を、従来の滅菌技術により滅菌するか、または滅菌濾過することができる。水溶液は、そのまま使用するためにパッケージするか、または凍結乾燥することができ、凍結乾燥された製剤は、投与前に無菌の水性担体と混合される。化合物製剤のpHは、一般的に3〜11の間であり、より好ましくは5〜9、最も好ましくは7〜8である。前述の賦形剤、担体、または安定剤のうちのある特定のものの使用が、医薬塩の形成をもたらすということが、理解されるであろう。
【0245】
本発明の化合物の治療的用量は、例えば、治療が行われる特定の使用、化合物の投与方法、患者の健康および状態、ならびに処方医の判断に応じて、変化し得る。医薬組成物中の、本発明の化合物の割合または濃度は、用量、化学的特徴(例えば、疎水性)、および投与経路を含む、いくつかの要因に応じて変化し得る。例えば、非経口投与のために、約0.1〜約10重量/体積%の化合物を含む水性の生理緩衝溶液中で、本発明の化合物を提供し得る。いくつかの一般的な用量範囲は、約1μg/kg体重/日〜約1g/kg体重/日である。いくつかの実施形態において、用量範囲は、約0.01mg/kg体重/日〜約100mg/kg体重/日である。用量は、疾患または障害の種類および進行の程度、特定の患者の全体的な健康状態、選択された化合物の相対的な生物学的有効性、賦形剤の処方、およびその投与経路などの可変要素に、依存する可能性が高い。in vitroまたは動物モデルの試験系から得られる用量反応曲線から、有効な用量を推定することができる。
【0246】
本発明の組成物は、化学療法薬、ステロイド剤、抗炎症化合物、または免疫抑制剤などの、1つまたは複数の追加の医薬品をさらに含み得、その例は本明細書に記載される。
【0247】
標識化合物およびアッセイ方法
本発明の別の態様は、撮像技術においてのみならず、ヒトを含む組織試料においてPI3Kを局在化および定量化するための、ならびに標識化合物の阻害結合によりPI3Kリガンドを特定するための、in vitroおよびin vivo両アッセイにおいても有用であろう、標識された本発明の化合物(放射性標識、蛍光標識など)に関する。従って、本発明には、そのような標識化合物を含むPI3Kアッセイが含まれる。
【0248】
本発明はさらに、同位体標識された本発明の化合物も含む。「同位体的に」または「放射性標識された」化合物は、1つまたは複数の原子が、一般に自然界に存在する(すなわち、天然に存在する)原子質量または質量数と異なる、原子質量または質量数を有する原子により、置き換えられたかまたは置換された、本発明の化合物である。本発明の化合物に組み込み得る好適な放射性核種としては、限定されないが、H(トリチウムを表すTとも表記される)、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、18F、35S、36Cl、82Br、75Br、76Br、77Br、123I、124I、125Iおよび131Iが挙げられる。本発明の放射性標識化合物に組み込まれる放射性核種は、その放射標識化合物の特定の用途に依存する。例えば、in vitroでのPI3Kの標識および競合アッセイにおいては、H、14C、82Br、125I、131I、または35Sを組み込んだ化合物が、一般的に最も有用であろう。放射性イメージング用途においては、11C、18F、125I、123I、124I、131I、75Br、76Brまたは77Brが、一般的に最も有用であろう。
【0249】
「放射性標識された」または「標識化合物」は、少なくとも1つの放射性核種を組み込んだ化合物であることが理解される。いくつかの実施形態において、放射性核種は、H、14C、125I、35Sおよび82Brから成る群から選択される。いくつかの実施形態においては、本明細書に記載されるいずれかの化合物における1つまたは複数のH原子が、それぞれ重水素原子により置換される。
【0250】
本発明は、放射性同位元素を本発明の化合物に組み込むための合成方法を、さらに含み得る。放射性同位元素を有機化合物に組み込むための合成方法は、当技術分野で公知であり、当業者は、本発明の化合物に適用可能な方法を容易に理解するであろう。
【0251】
本発明の標識化合物をスクリーニングアッセイにおいて使用して、化合物を特定/評価することができる。例えば、標識の追跡を介して、PI3Kと接触させる際のその濃度変化をモニタすることにより、標識された、新たに合成されたかまたは特定された化合物(すなわち、試験化合物)の、PI3Kと結合する能力を評価することができる。例えば、PI3Kと結合することが知られる別の化合物(すなわち、標準化合物)の結合を減少させる、(標識された)試験化合物の能力を評価することができる。従って、PI3Kとの結合に対して標準化合物と競合する試験化合物の能力は、その結合親和性と直接相関する。逆に、いくつかの他のスクリーニングアッセイにおいては、標準化合物を標識し、試験化合物は標識しない。従って、標準化合物および試験化合物間の競合を評価するために、標識された標準化合物の濃度をモニタし、試験化合物の相対的な結合親和性をこのように確認する。
【0252】
キット
本発明はまた、例えばがんなどの、PI3K関連疾患または障害の治療または予防において有用な、医薬品キットも含まれ、該キットには、治療的有効量の本発明の化合物を含む医薬組成物を含む、1つまたは複数の容器が含まれる。そのようなキットは、所望の場合、当業者には容易に明らかとなる通り、1つまたは複数の種々の従来の医薬品キットの構成要素、例えば、1つまたは複数の薬剤的に許容される担体を含む容器、追加の容器などを、さらに含み得る。投与される成分の量、投与のためのガイドライン、および/または成分を混合するためのガイドラインを示す、添付文書またはラベルのいずれかとしての説明書もまた、キットに含まれ得る。
【0253】
特定の実施例により、本発明をより詳細に説明する。以下の実施例は、例示の目的のために提供され、いかなる様式においても、本発明を限定することを意図してはいない。当業者は、変更または改変しても本質的に同一の結果をもたらし得る、種々の決定的ではないパラメータを、容易に理解するであろう。実施例の化合物は、本明細書に記載される少なくとも1つのアッセイにより、PI3K阻害剤であることが判っている。
【実施例】
【0254】
別途指示がない限り、1つまたは複数のキラル中心を含む以下の実施例の化合物は、ラセミ化合物の形態または異性体混合物として得た。以下の生成物のうちのいずれにおいて示される塩の化学量論も、確率の高い化学量論を示すことのみを意図し、可能性のある、他の化学量論での塩の形成を除外するものと解釈されるべきではない。「時間(h)」および「分間(min)」という略語は、それぞれ時間および分間を示す。
【0255】
実施例1: 1−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンビス(トリフルオロアセテート)
【化72】
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【0256】
ステップ1: 1−(5−クロロ−2−ヒドロキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エタノン
【化73】
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酢酸(300mL)中の1−(5−クロロ−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)エタノン(オークウッド社(Oakwood)製、50.0g、271mmol)撹拌溶液に、N−ヨードスクシンイミド(73.1g、325mmol)を添加し、得られた混合物を、加熱マントル上、60〜80℃で3.5時間に渡り撹拌し、次いで室温まで冷却し、一晩撹拌した。水(500mL)を、何回かに分けて混合物に添加し、それにより暗色の固体が形成された。10分間撹拌した後、追加の水で洗浄しながら、固体を濾過した。淡〜濃褐色の固体を真空下で4時間乾燥し、次いで週末の間ずっと風乾して、81.3g(97%)の所望の生成物を得た。CClIOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=310.9;実測値:311.0。H NMR(300MHz、CDCl): δ 13.21(s、1H)、7.71(s、1H)、2.65(s、3H)、2.63(s、3H)ppm。
【0257】
ステップ2: 1−(5−クロロ−3−ヨード−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノン
【化74】
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炭酸カリウム(72.4g、524mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(250mL)中の1−(5−クロロ−2−ヒドロキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エタノン(81.3g、262mmol)およびヨウ化メチル(19.6mL、314mmol)混合物に添加した。混合物を、室温で4時間撹拌した。水(500mL)を添加し、15分間撹拌した。暗色の固体を濾過し、真空中で乾燥して、42.3gの所望の生成物を得た。濾液をEtOAcで抽出した(4x)。合わせた濾液を水(2x)およびブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。固体を真空中で乾燥して、追加の37.2gの所望の生成物を得た。生成物を、さらに精製することなく使用した。C1011ClIOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=324.9;実測値:325.0。H NMR(300MHz、CDCl): δ 7.62(s、1H)、3.78(s、3H)、2.65(s、3H)、2.62(s、3H)ppm。
【0258】
ステップ3: tert−ブチル3−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
【化75】
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亜鉛(1.71g、26.2mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(45.0mL)中に懸濁し、1,2−ジブロモエタン(210μL、2.5mmol)を添加した。混合物を、60℃で10分間加熱し、次いで室温まで冷却した。クロロトリメチルシラン(330μL、2.6mmol)を添加し、60℃で10分間撹拌し、室温まで冷却した。次いでN,N−ジメチルホルムアミド(5.0mL)中のtert−ブチル3−ヨードアゼチジン−1−カルボキシレート(オークウッド社(Oakwood)製、6.25g、22.1mmol)溶液を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。1−(5−クロロ−3−ヨード−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノン(5.00g、15.4mmol)、トリ−(2−フリル)ホスフィン(358mg、1.54mmol)、およびトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(0.70g、0.77mmol)を順に添加し、反応混合物を70℃まで温め、一晩撹拌した。混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(EtOAc)と飽和NHCl溶液に分配した。層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した(2x)。合わせた有機物を水およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮した。残渣を、シリカゲル上で、ヘキサン中0〜30%EtOAcで溶出して精製し、3.0g(55%)の橙色固体の所望の生成物を得た。C1824ClNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=376.1;実測値:376.0。H NMR(400MHz、CDCl): δ 7.52(s、1H)、4.32、(m、2H)、4.16(m、3H)、3.66(s、3H)、2.59(s、3H)、2.31(s、3H)、1.45(s、9H)ppm。
【0259】
ステップ4: tert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
【化76】
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0℃で撹拌中のメタノール(20mL)中のtert−ブチル3−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(1.3g、3.7mmol)溶液に、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.167g、4.41mmol)を添加した。混合物を、0〜5℃で1時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した(3x)。合わせた抽出物を、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、1.3g(100%)の所望の生成物を得た。C1826ClNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=378.2;実測値:378.1。H NMR(400MHz、CDCl): δ 7.37(s、1H)、5.10(q、1H)、4.30(m、2H)、4.14(m、3H)、3.63(s、3H)、2.25(s、3H)、1.48(d、3H)、1.44(s、9H)ppm。
【0260】
ステップ5: tert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
【化77】
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塩化シアヌル(アルドリッチ社(Aldrich)製、1.22g、6.62mmol)を、フラスコ中に秤り入れ、N,N−ジメチルホルムアミド(0.512mL、6.62mmol)を添加した。数分間撹拌した後、塩化メチレン(30mL)中のtert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(1.5g、4.2mmol)溶液を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。水を添加し、次いでジクロロメタンで希釈した。層を分離し、有機物を、飽和NaHCO溶液、水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮した。得られた残渣を、シリカゲル上で、ヘキサン中0〜35%EtOAcで溶出して精製し、所望の生成物(1.36g、86%)を得た。C1317ClNOについてのLCMS(M−Cl−Boc+H)計算値:m/z=238.1;実測値:238.1。H NMR(400MHz、CDCl): δ 7.46(s、1H)、5.44、(q、1H)、4.32(m、2H)、4.18−4.10(m、3H)、3.67(s、3H)、2.27(s、3H)、1.79(d、3H)、1.44(s、9H)ppm。
【0261】
ステップ6: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
【化78】
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室温にて、水素化ナトリウム(0.32g、8.0mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(ケンブリッジ社(ChemBridge)製、0.59g、4.0mmol)懸濁液に添加した。得られた混合物を室温で25分間撹拌し、その間に懸濁液はほぼ透明な溶液になった。得られた混合物に、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中のtert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(1.35g、3.61mmol、実施例1、ステップ5より)溶液を添加した。混合物を、50℃で一晩撹拌した。冷却後、混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(2x)。合わせた抽出物を、水およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮した。得られた残渣を、シリカゲル上で、ジクロロメタン中0〜10%MeOHで溶出して精製し、1.03g(59%)の黄色ゴム状の所望の生成物を得た。ラセミ生成物を、18mL/分の流量、4mg/注入にて、ヘキサン中10%エタノールで溶出する、Phenomenex Lux−セルロース2カラム(21.1x250mm、5ミクロン粒径)に適用して、2つのエナンチオマーを得た。第1ピークの保持時間は8.34分間であり、第2ピークの保持時間は10.92分間であった。ピーク1(463mg)、C2432ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=487.2;実測値:487.1。H NMR(400MHz、CDCl): δ 8.21(s、1H)、7.37(s、1H)、6.30、(q、1H)、5.40(s、2H)、4.23(m、2H)、4.17〜4.00(m、3H)、3.57(s、3H)、2.58(s、3H)、2.16(s、3H)、1.76(d、3H)、1.37(s、9H)ppm。
【0262】
ステップ7: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩
【化79】
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塩化メチレン(3.2mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(318mg、0.653mmol)(上述のピーク1)溶液に、1,4−ジオキサン中4.0Mの塩化水素(1.6mL、6.5mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で75分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を真空中で乾燥して、ビス−塩酸塩として、0.30gの所望の生成物を得た。C1924ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=387.2;実測値:387.1。
【0263】
ステップ8: 1−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンビス(トリフルオロアセテート)
【化80】
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塩化メチレン(1.0mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(58mg、0.13mmol)、アセトン(18.5μL、0.252mmol)およびトリエチルアミン(54.5μL、0.391mmol)混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウムの樹脂(108mg、0.249mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で3時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮した。RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、粗生成物を精製し、TFA塩として、50mg(60%)の所望の生成物を得た。C2230ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=429.2;実測値:429.1。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(500MHz、DMSO−d): δ 8.47(s、1H)、7.46(s、1H)、6.29(q、J=6.9Hz、1H)、4.52(m、2H)、4.21(m、1H)、4.15(t、J=9.8Hz、1H)、4.06(t、J=9.7Hz、1H)、3.53(s、3H)、3.39〜3.27(m、1H)、2.61(s、3H)、2.11(s、3H)、1.75(d、J=6.8Hz、3H)、1.11(dd、J=6.0、3.8Hz、6H)ppm。
【0264】
実施例2: 1−{1−[3−(1−アセチルアゼチジン−3−イル)−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミントリフルオロアセテート
【化81】
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【0265】
ステップ1: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩
【化82】
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塩化メチレン(1.5mL)中のラセミのtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(146mg、0.300mmol)(実施例1、ステップ6からのラセミ中間体)溶液に、1,4−ジオキサン中4.0Mの塩化水素(0.75mL、3.0mmol)を添加した。室温で2時間撹拌した後、溶媒を蒸発させ、得られた残渣を真空中で乾燥しで、塩酸塩として、138mgの所望の生成物を得た。C1924ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=387.2;実測値:387.1。
【0266】
ステップ2: 1−{1−[3−(1−アセチルアゼチジン−3−イル)−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミントリフルオロアセテート
【化83】
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塩化メチレン(0.20mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(20.0mg、0.0435mmol、実施例2、ステップ1より)およびトリエチルアミン(30.3μL、0.217mmol)混合物に、塩化アセチル(6.18μL、0.0870mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、粗生成物を精製し、TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2126ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=429.2;実測値:429.1。H NMR(400MHz、DMSO−d): δ 8.35(s、1H)、7.34(s、1H)、6.26(q、1H)、4.50(m、1H)、4.28〜4.20(m、2H)、4.01(m、1H)、3.88(m、1H)、3.52(s、3H)、2.58(s、3H)、2.18(s、3H)、1.75〜1.71(m、6H)ppm。
【0267】
実施例3: 1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−プロピオニルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミントリフルオロアセテート
【化84】
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塩化アセチルの代わりに塩化プロパノイルを使用し、実施例2と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2228ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=443.2;実測値:443.2。H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 8.30(s、1H)、7.33(s、1H)、6.25(q、1H)、4.49(m、1H)、4.27〜4.18(m、2H)、4.02(m、1H)、3.90(m、1H)、3.54(s、3H)、2.57(s、3H)、2.18(s、3H)、2.05(q、2H)、1.72(d、3H)、0.93(t、3H)ppm。
【0268】
実施例4: 1−(1−{5−クロロ−3−[1−(シクロプロピルメチル)アゼチジン−3−イル]−2−メトキシ−4−メチルフェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンビス(トリフルオロアセテート)
【化85】
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実施例2、ステップ1からのラセミの1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩、およびアセトンの代わりにシクロプロパンカルボアルデヒド(アルドリッチ社(Aldrich)製)を用いて、実施例1と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2330ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=441.2;実測値:441.1。H NMR(400MHz、DMSO−d): δ 8.06(s、1H)、7.13(s、1H)、5.96(q、1H)、4.22(m、2H)、4.07(m、1H)、3.90(m、1H)、3.80(m、1H)、3.24(s、3H)、2.68(t、2H)、2.21(s、3H)、1.80(s、3H)、1.45(d、3H)、0.64(m、1H)、0.24(m、2H)、0.01(m、2H)ppm。
【0269】
実施例5: 1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−メチルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化86】
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実施例2、ステップ1からのラセミの1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩、およびアセトンの代わりにホルムアルデヒドを用いて、実施例1と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、粗生成物を精製し、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2026ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=401.2;実測値:401.2。
【0270】
実施例6: 1−{1−[5−クロロ−3−(1−エチルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化87】
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実施例2、ステップ1からのラセミの1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩、およびアセトンの代わりにアセトアルデヒドを用いて、実施例1と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、粗生成物を精製し、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2128ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=415.2;実測値:415.1。
【0271】
実施例7: 1−{1−[5−クロロ−3−(1−イソブチルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化88】
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実施例2、ステップ1からのラセミの1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸、およびアセトンの代わりにイソブチルアルデヒドを用いて、実施例1と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、粗生成物を精製し、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2332ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=443.2;実測値:443.1。H NMR(400MHz、CDCl): δ 8.29(s、1H)、7.38(s、1H)、6.37(q、1H)、5.37(s、2H)、4.01(m、2H)、3.87(m、1H)、3.57(s、3H)、3.05(t、1H)、2.86(t、1H)、2.64(s、3H)、2.18(d、2H)、2.11(s、3H)、1.82(d、3H)、1.62(m、1H)、0.89(d、6H)ppm。
【0272】
実施例8: 1−{1−[3−(1−sec−ブチルアゼチジン−3−イル)−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化89】
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実施例2、ステップ1からのラセミの1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩、およびアセトンの代わりに、2−ブタノンを用いて、実施例1と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、粗生成物を精製し、所望の生成物を得た。生成物を、ジアステレオマーの混合物として単離した。C2332ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=443.2;実測値:443.1。
【0273】
実施例9: 1−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−3−[1−(2−メトキシエチル)アゼチジン−3−イル]−4−メチルフェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化90】
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実施例2、ステップ1からのラセミの1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩、およびアセトンの代わりにメトキシアセトアルデヒドを用いて、実施例1と類似した手順を使用し、この化合物を調製した。RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、粗生成物を精製し、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2230ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=445.2;実測値:445.2。
【0274】
実施例10: 3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−メチルアゼチジン−1−カルボキサミド
【化91】
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塩化アセチルの代わりにメチルイソシアネートを用いて、実施例2と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、粗生成物を精製し、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2127ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=444.2;実測値:444.2。
【0275】
実施例11: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化92】
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【0276】
ステップ1: 1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノン
【化93】
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酢酸(100mL)中の1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノン(5.00g、25.2mmol、オークウッド社(Oakwood)製)撹拌溶液に、N−ブロモスクシンイミド(4.93g、27.7mmol)を添加し、得られた混合物を、100℃で18時間加熱した。周囲温度まで冷却した後、反応混合物を真空中で濃縮し、次いで飽和炭酸水素ナトリウムで中和し、不溶性スクシンイミドを濾過して除去した。濾液をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残渣を、シリカゲル上で、ヘキサン中0〜50%EtOAcで溶出して精製し、所望の生成物(2.66g、38%)を得た。C1011BrClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=277.0;実測値:277.0。H NMR(DMSO−d、300MHz): δ 7.70(1H、s)、3.77(3H、s)、2.57(3H、s)、2.50(3H、s)ppm。
【0277】
ステップ2: 5−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化94】
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1,4−ジオキサン(6mL)中の1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノン(0.38g、1.4mmol)およびN,N−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(ペプテック社(PepTech)製、0.46g、1.6mmol)の混合物に、水(2mL)中炭酸カリウム(0.38g、2.7mmol)を添加した。反応混合物をNで通気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.095g、0.082mmol)を添加し、反応物を100℃で一晩撹拌した。反応物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜100%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物を得た。C1820ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=347.1;実測値:347.1
【0278】
ステップ3: 5−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化95】
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0℃で冷却されたメタノール(2mL)中の5−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(106mg、0.306mmol)溶液に、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(14mg、0.37mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、濃縮して、未精製のアルコールを得た。C1822ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=349.1;実測値:349.1。
【0279】
ステップ4: 5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化96】
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塩化シアヌル(85mg、0.46mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.036mL、0.46mmol)に、室温で添加した。白色固体の形成後(10分間)、塩化メチレン(2mL)を添加し、その後5−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(115mg、0.330mmol、実施例11、ステップ3より)を添加した。添加後、混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加し、次いでジクロロメタンで希釈した。有機相を、飽和NaHCO溶液、水およびブラインで洗浄し、次いで、MgSOで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲル上(ヘキサン中0〜80%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(76mg、63%)を得た。C1821ClについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=367.1;実測値:367.0。
【0280】
ステップ5: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化97】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.4mL)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(6.1mg、0.041mmol)溶液に、水素化ナトリウム(60%、2.0mg、0.082mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で10分間撹拌した。得られた混合物に、N,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL)中の5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(15.0mg、0.0408mmol)溶液を添加した。混合物を、室温で一晩撹拌した。未精製の混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、ビス−TFA塩として所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2427ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=480.2;実測値:480.1。
【0281】
実施例12: 5−{3−[1−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドトリフルオロアセテート
【化98】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.91mL)中の7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンサルフェート(オークウッド社(Oakwood)製、20mg、0.086mmol)、炭酸セシウム(42mg、0.13mmol)およびヨウ化カリウム(1.4mg、0.0086mmol)混合物に、5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(32mg、0.086mmol)を添加し、得られた混合物を140℃で1時間撹拌した。混合物をメタノールで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2426ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=465.2;実測値:465.1。
【0282】
実施例13: 1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンビス(トリフルオロアセテート)
【化99】
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【0283】
ステップ1: 1−(5−クロロ−4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン
【化100】
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4−クロロ−3−フルオロフェノール(アルドリッチ社(Aldrich)製、20g、100mmol)に、塩化アセチル(14.1mL、199mmol)を、N下、撹拌しながら添加した。得られた混合物は、室温で透明な溶液に素早く変化し、それを60℃で2時間加熱した。得られた混合物に、三塩化アルミニウム(25.0g、187mmol)を何回かに分けて添加し、反応混合物を、180℃で30分間加熱した。固体を、高温度でゆっくり溶解した。次いで、固体がフラスコ内に薄層を形成するように、フラスコを注意深く回しながら、反応混合物を室温まで冷却し、次いで、氷浴中で冷却しながら、1.0NのHCl(300mL)でゆっくりとクエンチし、一晩撹拌した。黄色の沈殿物を水で洗浄し、真空下で乾燥して、黄色の固体の所望の生成物(23.8g)を得、それをさらに精製することなく、次のステップで直接使用した。
【0284】
ステップ2: 1−(5−クロロ−4−フルオロ−2−ヒドロキシ−3−ヨードフェニル)エタノン
【化101】
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酢酸(100mL)中の1−(5−クロロ−4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(23.8g、126mmol)溶液を、N−ヨードスクシンイミド(34.1g、151mmol)で処理し、70℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAcで希釈し、発泡が止まるまで、飽和NaHCO溶液でクエンチした。有機層を分離し、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、除去して、所望の生成物を得、それをさらに精製することなく、次のステップで使用した。
【0285】
ステップ3: 1−(5−クロロ−4−フルオロ−3−ヨード−2−メトキシフェニル)エタノン
【化102】
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1−(5−クロロ−4−フルオロ−2−ヒドロキシ−3−ヨードフェニル)エタノン(13g、41mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(41.3mL)中に溶解した。ヨウ化メチル(3.9mL、62mmol)、その後炭酸カリウム(11g、83mmol)を添加した。反応物を、60℃で1時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、エーテルで希釈した。有機層を分離して合わせ、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜10%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(10g、70%)を得た。CClFIOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=328.9;実測値:328.9。
【0286】
ステップ4: tert−ブチル3−(3−アセチル−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
【化103】
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亜鉛(0.682g、10.4mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(12mL)中の1,2−ジブロモエタン(0.0598mL、0.694mmol)で懸濁した。混合物を70℃で10分間加熱し、次いで室温まで冷却した。クロロトリメチルシラン(0.088mL、0.69mmol)を滴加し、撹拌を1時間続けた。次いで、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中のtert−ブチル3−ヨードアゼチジン−1−カルボキシレート(2.5g、8.7mmol)溶液を添加し、混合物を40℃で1時間加熱し、その後N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の1−(5−クロロ−4−フルオロ−3−ヨード−2−メトキシフェニル)エタノン(3.0g、9.1mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(0.16g、0.17mmol)およびトリ−(2−フリル)ホスフィン(0.081g、0.35mmol)混合物を添加した。反応混合物を70℃まで温め、一晩撹拌した。次いで混合物を室温まで冷却し、エーテルと飽和NHCl溶液に分配した。有機層を水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜25%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(0.8g)を得た。C1721ClFNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=380.1;実測値:380.1。
【0287】
ステップ5: tert−ブチル3−[3−クロロ−2−フルオロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
【化104】
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0℃で冷却されたメタノール(3mL)中のtert−ブチル3−(3−アセチル−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.17g、0.48mmol)溶液に、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.022g、0.57mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥し濃縮して、未精製のアルコールを得た(0.19g)。C1723ClFNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=382.1;実測値:382.0。
【0288】
ステップ6: tert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−2−フルオロ−6−メトキシフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
【化105】
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塩化シアヌル(140mg、0.78mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.059mL、0.77mmol)に、室温で添加した。白色固体の形成後(約10分間)、塩化メチレン(4mL)、その後tert−ブチル3−[3−クロロ−2−フルオロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(197mg、0.547mmol)を添加した。添加後、混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加し、次いでジクロロメタンで希釈した。有機相を、飽和NaHCO溶液、水およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮した。得られた残渣を、シリカゲル上(ヘキサン中0〜30%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(110mg、53%)を得た。
【0289】
ステップ7: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
【化106】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.6mL)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(7.9mg、0.053mmol)溶液に、水素化ナトリウム(60%、2.5mg、0.11mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で10分間撹拌した。混合物に、N,N−ジメチルホルムアミド(0.3mL)中のtert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−2−フルオロ−6−メトキシフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(20mg、0.053mmol)溶液を添加した。反応混合物を、35℃で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、エーテルで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濃縮して、所望の生成物を得、それを次のステップで直接使用した。C2329ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=491.2;実測値:491.1。
【0290】
ステップ8: 1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンビス(トリフルオロアセテート)
【化107】
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塩化メチレン(0.2mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(14mg、0.028mmol)混合物を、室温で1時間、ジオキサン中4.0Mの塩化水素(0.2mL、0.8mmol)で処理し、次いで溶媒を除去して、1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン塩酸塩を得た。アセトニトリル(0.1mL)/メタノール(0.1mL)/テトラヒドロフラン(0.1mL)中の未精製の塩酸塩混合物に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.6mmol)、その後アセトン(0.050mL、0.68mmol)を添加した。混合物を30分間撹拌し、その後トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(0.030g、0.14mmol)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌し、次いでクエンチし、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2127ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=433.2;実測値:433.1。
【0291】
実施例14: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化108】
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【0292】
ステップ1: 1−(5−クロロ−2−エトキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エタノン
【化109】
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1−(5−クロロ−2−ヒドロキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エタノン(18.9g、60.9mmol)(実施例1、ステップ1より)を、N,N−ジメチルホルムアミド(60.8mL)中に溶解した。ヨードエタン(7.3mL、91mmol)、その後炭酸カリウム(17g、120mmol)を添加した。反応物を、60℃で1時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、エーテルで希釈した。有機層を合わせ、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜10%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(18.9g、91.7%)を得た。C1113ClIOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=339.0;実測値:339.0。
【0293】
ステップ2: 5−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化110】
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1,4−ジオキサン(10mL)中の1−(5−クロロ−2−エトキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エタノン(0.69g、2.0mmol)およびN,N−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(0.68g、2.4mmol)混合物に、水(3mL、200mmol)中の炭酸カリウム(0.56g、4.1mmol)を添加した。反応物をNで通気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.24g、0.20mmol)を添加し、Nを通気した。反応物を、95℃で一晩撹拌した。反応物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜90%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(0.6g、82%)を得た。C1922ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=361.1;実測値:361.0。
【0294】
ステップ3: 5−[3−クロロ−6−エトキシ−5−(1−ヒドロキシエチル)−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化111】
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0℃で冷却したメタノール(10mL)中の5−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(0.60g、1.7mmol)溶液に、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.075g、2.0mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、濃縮して、未精製のアルコールを得た(0.6g)。C1924ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=363.1;実測値:363.0。
【0295】
ステップ4: 5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化112】
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塩化シアヌル(0.43g、2.3mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.18mL、2.3mmol)に、室温で添加した。白色固体の形成後(10分間)、塩化メチレン(10mL)を添加し、その後5−[3−クロロ−6−エトキシ−5−(1−ヒドロキシエチル)−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(0.6g、2mmol)を添加した。添加後、混合物を室温で一晩撹拌し、次いでジクロロメタンで希釈し、飽和NaHCO溶液で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲル上(ヘキサン中0〜50%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(0.58、90%)を得た。C1923ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=381.1;実測値:381.0。
【0296】
ステップ5: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化113】
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N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(47mg、0.31mmol)溶液に、水素化ナトリウム(60%、12.6mg、0.524mmol)を0Cで添加し、得られた混合物を室温で10分間撹拌した。混合物に、N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中の5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(100mg、0.3mmol、実施例14、ステップ4より)溶液を添加した。反応物を、35℃で一晩撹拌した。反応をクエンチし、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)に供して、ビス−TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2529ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=494.2;実測値:494.1。
【0297】
実施例15: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化114】
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N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中の3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(CNHテクノロジー社製、120mg、0.46mmol)、炭酸セシウム(200mg、0.62mmol)およびヨウ化カリウム(7.0mg、0.042mmol)混合物に、5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(160mg、0.42mmol、実施例14、ステップ4より)を添加し、混合物を140℃で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、エーテルで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル上(ジクロロメタン中0〜10%MeOHで溶出)で精製して、所望の生成物(0.12g、47%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2426ClINについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=606.1;実測値:606.0。
【0298】
実施例16: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0299】
ステップ1: 1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノール
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.31g、8.1mmol)を、メタノール(25mL)中1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノン(実施例11、ステップ1より)(1.5g、5.4mmol)混合物に、0℃にて添加し、得られた反応混合物を、室温で1時間撹拌した。溶媒を除去し、得られた残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中0〜40%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(0.30g、90%)。
【0300】
ステップ2: 4−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピリジン−2−カルボニトリル
【化117】
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アセトニトリル(8mL)/水(2mL)中の、1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノール(0.30g、1.1mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボニトリル(コンビ−ブロックス社(Combi-Blocks)製、0.27g、1.2mmol)、炭酸ナトリウム(230mg、2.1mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(100mg、0.13mmol)混合物を脱気し、次いでNを再充填した。反応物を95℃で2時間撹拌し、次いで冷却し、酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中0〜40%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(0.249g、75%)。C1616ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=303.1;実測値:303.0。
【0301】
ステップ3: 4−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピリジン−2−カルボニトリル
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
塩化シアヌル(170mg、0.94mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(73μL、0.94mmol)混合物を、室温で10分間撹拌し、次いで塩化メチレン(4mL)中の4−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピリジン−2−カルボニトリル(190mg、0.628mmol)溶液を添加し、反応物を、室温で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、精製することなく、次のステップで直接使用した(121mg、60%)。C1615ClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=321.0;実測値:321.0。
【0302】
ステップ4: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボニトリル
【化119】
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水素化ナトリウム(20mg、0.50mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の4−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピリジン−2−カルボニトリル(90mg、0.28mmol)、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(63mg、0.42mmol)混合物に添加し、反応物を30℃で一晩撹拌した。混合物を冷却し、水で処理し、次いで濾過して、所望の生成物を得た。C2221ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=434.1;実測値:434.2。
【0303】
ステップ5: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボン酸
【化120】
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水中の水酸化ナトリウム(1.0M)(0.70mL、0.70mmol)を、エタノール(1.0mL)中の4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボニトリル(0.060g、0.14mmol)混合物に添加し、得られた混合物を、95℃で6時間加熱した。この時点で、濃塩酸を添加して、pHを約3に調節した。溶媒を除去し、残渣をさらに精製することなく、次のステップで使用した。C2222ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=453.1;実測値:453.2
【0304】
ステップ6: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
THF中2.0Mのジメチルアミン(0.14mL、0.28mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.7mL)中の4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボン酸(9.6mg、0.021mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(10mg、0.03mmol)溶液に、室温で添加し、その後トリエチルアミン(8.8μL、0.064mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌した。RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、未精製の混合物を精製し、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2427ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=480.2;実測値:480.2。
【0305】
実施例17: 4−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−メチルピコリンアミド
【化122】
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THF中2.0Mのジメチルアミンの代りに、THF中2.0Mのメチルアミン溶液を用いて、実施例16、ステップ6と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2325ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=466.2;実測値:466.2。
【0306】
実施例18: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化123】
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THF中2.0Mのジメチルアミンの代りにエタノールアミンを用いて、実施例16、ステップ6と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2427ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=496.2;実測値:496.2。
【0307】
実施例19: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルピリジン−2−カルボキサミド
【化124】
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THF中2.0Mのジメチルアミンの代りに、2−(メチルアミノ)エタノールを用いて、実施例16、ステップ6と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2529ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=510.2;実測値:510.2。
【0308】
実施例20: 2−(4−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)エタノール
【化125】
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【0309】
ステップ1: 3−ブロモ−1−クロロ−5−(1−クロロエチル)−4−メトキシ−2−メチルベンゼン
【化126】
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塩化シアヌル(1.7g、9.2mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(710μL、9.2mmol)混合物を、室温で10分間撹拌し、次いで塩化メチレン(34mL)中の1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノール(実施例16、ステップ1より)(1.72g、6.15mmol)溶液を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中0〜10%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(1.01g、60%)。
【0310】
ステップ2: 1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化127】
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水素化ナトリウム(36mg、0.91mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(8mL)中の3−ブロモ−1−クロロ−5−(1−クロロエチル)−4−メトキシ−2−メチルベンゼン(150mg、0.503mmol)、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(110mg、0.76mmol)混合物に添加し、反応物を30℃で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。CHCl中0〜70%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより、粗生成物を精製した(103mg、50%)。C1618BrClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=410.0;実測値:410。ラセミ生成物を、18mL/分の流量、約13mg/注入にて、ヘキサン中5%エタノールで溶出する、Phenomenex Lux−セルロース1カラム(21.1x250mm、5ミクロン粒径)に供して、2つのエナンチオマーを得た。
【0311】
ステップ3: 1−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール
【化128】
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THF中のカリウムtert−ブトキシド(1.0M)(0.60mL、0.60mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)中の4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.1g、0.5mmol)溶液に、0℃にて添加した。反応混合物を、室温で5分間撹拌し、次いで0℃まで冷却し、(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(0.2mL、0.8mmol)で処理した。反応物を室温で一晩撹拌し、次いで酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得、それを、ヘキサン中0〜30%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。C1734BNSiについての(M+H)計算値:m/z=353.2;実測値:353.1。
【0312】
ステップ4: 2−(4−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)エタノール
【化129】
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アセトニトリル(0.5mL)/水(0.1mL)中の、1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.026g、0.062mmol)(キラル純粋、ステップ2から第1ピーク)、1−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.024g、0.069mmol)、炭酸ナトリウム(13mg、0.12mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(6.1mg、0.0075mmol)混合物を、脱気し、次いでNを再充填した。反応混合物を95℃で2時間撹拌し、次いで濃塩酸(0.1mL)で処理し、次いで室温で1時間撹拌した。RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、未精製の混合物を精製し、所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2125ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=442.2;実測値:442.2。
【0313】
実施例21: 3’−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5’−クロロ−3−フルオロ−2’−メトキシ−N,N,6’−トリメチルビフェニル−4−カルボキサミドトリフルオロアセテート
【化130】
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【0314】
ステップ1: メチル3’−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5’−クロロ−3−フルオロ−2’−メトキシ−6’−メチルビフェニル−4−カルボキシレート
【化131】
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アセトニトリル(1.2mL)/水(0.3mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(60mg、0.15mmol、キラル純粋、実施例20、ステップ2からの第1ピーク)、[3−フルオロ−4−(メトキシカルボニル)フェニル]ボロン酸(コンビブロックス社(Combi-Blocks)製、0.041g、0.20mmol)、炭酸ナトリウム(36mg、0.34mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(6mg、0.007mmol)混合物を、真空にし、次いでNで再充填した。反応物を、95℃で2時間撹拌した。次いで溶媒を除去し、未精製の混合物を、CHCl中0〜70%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物(54mg、75%)を得た。C2424ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=484.2;実測値:484.1
【0315】
ステップ2: 3’−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5’−クロロ−3−フルオロ−2’−メトキシ−6’−メチルビフェニル−4−カルボン酸
【化132】
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水酸化リチウム一水和物(13mg、0.31mmol)を、メタノール(0.2mL)/テトラヒドロフラン(0.2mL)/水(0.09mL)中の、上で調製したメチル3’−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5’−クロロ−3−フルオロ−2’−メトキシ−6’−メチルビフェニル−4−カルボキシレート(0.030g、0.062mmol)溶液に添加した。反応物を、室温で1.5時間撹拌し、次いで、濃塩酸(60μL)で処理して、pHを2に調節した。溶媒を除去して粗生成物を得、それをさらに精製することなく、次のステップで使用した。C2322ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=470.1;実測値:470.2
【0316】
ステップ3: 3’−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5’−クロロ−3−フルオロ−2’−メトキシ−N,N,6’−トリメチルビフェニル−4−カルボキサミドトリフルオロアセテート
【化133】
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THF中2.0Mのジメチルアミン(0.1mL、0.2mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.7mL)中の、上で調製した3’−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5’−クロロ−3−フルオロ−2’−メトキシ−6’−メチルビフェニル−4−カルボン酸(12mg、0.026mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(20mg、0.04mmol)溶液に、室温で添加し、その後トリエチルアミン(11μL、0.077mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌し、水でクエンチした。未精製の混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)に供して、TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2527ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=497.2;実測値:497.2。
【0317】
実施例22: 3’−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5’−クロロ−3−フルオロ−2’−メトキシ−N,6’−ジメチルビフェニル−4−カルボキサミドトリフルオロアセテート
【化134】
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THF中2.0Mのジメチルアミンの代りに、THF中2.0Mのメチルアミンを用いて、実施例21、ステップ3と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2425ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=483.2;実測値:483.2。
【0318】
実施例23: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−(2−ヒドロキシエチル)ピコリンアミドトリフルオロアセテート
【化135】
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【0319】
ステップ1: 5−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピリジン−2−カルボニトリル
【化136】
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アセトニトリル(4mL)/水(1mL)中の、1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノール(0.15g、0.54mmol)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボニトリル(フロンティア社(Frontier)製、0.14g、0.59mmol)、炭酸ナトリウム(110mg、1.1mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(52mg、0.064mmol)混合物を、脱気し、次いでNを再充填した。反応物を95℃で2時間撹拌し、冷却し、酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中0〜40%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(114mg、70%)を得た。C1616ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=303.1;実測値:303.0
【0320】
ステップ2: 5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピリジン−2−カルボニトリル
【化137】
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塩化シアヌル(170mg、0.94mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(73μL、0.94mmol)混合物を、室温で10分間撹拌し、次いで塩化メチレン(4mL)中の5−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピリジン−2−カルボニトリル(190mg、0.628mmol)溶液を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、次いで濾過し、濃縮した。得られた粗生成物を、さらに精製することなく、次のステップで直接使用した(110mg、55%)。C1615ClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=321.0;実測値:321.0
【0321】
ステップ3: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボニトリル
【化138】
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水素化ナトリウム(20mg、0.50mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピリジン−2−カルボニトリル(90mg、0.28mmol)、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(63mg、0.42mmol)混合物に添加し、反応物を30℃で一晩撹拌した。混合物を水で処理し、次いで濾過して、所望の生成物を得た。C2221ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=434.1;実測値:434.2
【0322】
ステップ4: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボン酸
【化139】
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水中の水酸化ナトリウム(1.0M)(0.70mL、0.70mmol)を、エタノール(1.0mL)中5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボニトリル(0.060g、0.14mmol)混合物に添加した。反応物を95℃で6時間加熱し、その後濃塩酸を添加して、pHを約3に調節した。溶媒を除去し、得られた残渣を、さらに精製することなく、次のステップで使用した。C2222ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=453.1;実測値:453.2
【0323】
ステップ5: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−(2−ヒドロキシエチル)ピコリンアミドトリフルオロアセテート
【化140】
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エタノールアミン(15μL、0.25mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.7mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボン酸(9.6mg、0.021mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(10mg、0.03mmol)溶液に、室温で添加し、その後トリエチルアミン(8.8μL、0.064mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌し、次いで水でクエンチした。未精製の混合物をRP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)に供して、TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2427ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=496.2;実測値:496.2。
【0324】
実施例24: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルピリジン−2−カルボキサミドトリフルオロアセテート
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
エタノールアミンの代りに2−(メチルアミノ)エタノールを用いて、実施例23と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2529ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=510.2;実測値:510.2。
【0325】
実施例25: 5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化142】
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【0326】
ステップ1: 5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化143】
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塩化シアヌル(アルドリッチ社(Aldrich)製、690mg、3.7mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(290μL、3.7mmol)混合物を、室温で10分間撹拌し、次いで塩化メチレン(14mL)中の5−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(869mg、2.49mmol)溶液を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物を、ヘキサン中0〜100%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。
【0327】
ステップ2: 5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化144】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.1mL)中の4−アミノピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン(VWR社製、4.8mg、0.030mmol)、炭酸セシウム(14mg、0.044mmol)およびヨウ化カリウム(0.50mg、0.0030mmol)混合物に、5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(11mg、0.030mmol)を添加した。混合物を140℃で1時間撹拌した。反応混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)に供して、所望の生成物を得た。C2526ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=493.2;実測値:493.1。ラセミ生成物を、18mL/分の流量、4.2mg/注入にて、ヘキサン中30%エタノールで溶出する、Phenomenex Lux−セルロース1カラムに供して(21.1x250mm、5ミクロン粒径)、2つの単離されたエナンチオマーを得た。この最初に単離されたピークは、15.39分間の保持時間を有し、第2ピークは、22.98分間の保持時間を有した。第2ピークについて:H NMR(CDCl、400MHz) δ 9.86(d、J=5.6Hz、1H)、8.36(m、1H)、8.30(s、1H)、7.65〜7.58(m、2H)、7.37(m、2H)、6.84(q、J=7.2Hz、1H)、6.22(d、J=8.0Hz)、5.95(d、J=5.2Hz、1H)、3.08(s、3H)、3.05(s、3H)、2.93(m、3H)、2.09(s、3H)、1.68(d、J=7.2Hz、3H)ppm。
【0328】
実施例26: 4−アミノ−8−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−[5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル]フェニル}エチル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オンビス(トリフルオロアセテート)
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
ステップ1: 3−ブロモ−1−クロロ−5−(1−クロロエチル)−4−メトキシ−2−メチルベンゼン
【化146】
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塩化シアヌル(1.7g、9.2mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(710μL、9.2mmol)混合物を、室温で10分間撹拌し、次いで塩化メチレン(34mL)中の1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノール(1.72g、6.15mmol)溶液を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中0〜10%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。
【0330】
ステップ2: 4−アミノ−8−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン
【化147】
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N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の4−アミノピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン(0.80g、4.9mmol)、炭酸セシウム(2.4g、7.3mmol)およびヨウ化カリウム(82mg、0.49mmol)混合物に、3−ブロモ−1−クロロ−5−(1−クロロエチル)−4−メトキシ−2−メチルベンゼン(1.47g、4.93mmol)を添加し、混合物を140℃で1時間撹拌した。混合物を、水および酢酸エチルで希釈した。沈殿物を回収し、乾燥して、所望の化合物を得た。C1717BrClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=423.0;実測値:423.0。
【0331】
ステップ3: 4−アミノ−8−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−[5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル]フェニル}エチル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オンビス(トリフルオロアセテート)
【化148】
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アセトニトリル(0.5mL)/水(0.1mL)中の4−アミノ−8−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン(25mg、0.059mmol)、3−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(ペプテック社(PepTech)製、18mg、0.065mmol) 、炭酸ナトリウム(13mg、0.12mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(5.8mg、0.0071mmol)混合物を、Nで脱気し、次いで90℃で2時間撹拌した。未精製の混合物を冷却し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2323ClNSについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=500.1;実測値:500.0。
【0332】
実施例27: 5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ニコチノニトリルビス(トリフルオロアセテート)
【化149】
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3−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンの代りに3−シアノピリジン−5−ボロン酸ピナコールエステル(フロンティア社(Frontier)製)を用いて、実施例26と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2320ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=447.1;実測値:447.1。
【0333】
実施例28: 4−アミノ−8−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−ピリジン−3−イルフェニル)エチル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オンビス(トリフルオロアセテート)
【化150】
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3−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンの代りに、ピリジン−3−ボロン酸(アルドリッチ社(Aldrich)製)を用いて、実施例26と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2221ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=422.1;実測値:422.0。
【0334】
実施例29: 4−アミノ−8−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−ピリミジン−5−イルフェニル)エチル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オンビス(トリフルオロアセテート)
【化151】
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3−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンの代りに、ピリミジン−5−ボロン酸(フロンティア社(Frontier)製)を用いて、実施例26と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2120ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=423.1;実測値:423.0。
【0335】
実施例30: 3’−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5’−クロロ−2’−メトキシ−N,N,6’−トリメチルビフェニル−3−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
3−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンの代りに、3−(N,N−ジメチルアミノカルボニル)ベンゼンボロン酸(フロンティア社(Frontier)製)を用いて、実施例26と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2627ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=492.2;実測値:492.1。
【0336】
実施例31: 4−アミノ−8−{1−[5−クロロ−3−(5−フルオロピリジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オンビス(トリフルオロアセテート)
【化153】
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3−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンの代りに5−フルオロピリジン−3−ボロン酸(コンビ−ブロックス社(Combi-Blocks)製)を用いて、実施例26と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2220ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=440.1;実測値:440.0。
【0337】
実施例32: 3’−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5’−クロロ−2’−メトキシ−N,N,6’−トリメチルビフェニル−3−スルホンアミドビス(トリフルオロアセテート)
【化154】
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3−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンの代りにN,N−ジメチル3−ボロノベンゼンスルホンアミド(コンビ−ブロックス社(Combi-Blocks)製)を用いて、実施例26と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2527ClNSについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=528.1;実測値:528.1。
【0338】
実施例33: 5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−メチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化155】
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3−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンの代りに2−(N−メチルアミドカルボキシ)−5−ピリジンボロン酸ピナコールエステル(フロンティア社(Frontier)製)を用いて、実施例26と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2424ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=479.2;実測値:479.1。
【0339】
実施例34: 4−アミノ−8−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン
【化156】
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【0340】
ステップ1: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
【化157】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL)中の4−アミノピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン(VWR社製)(8.6mg、0.053mmol)、炭酸セシウム(26mg、0.080mmol)およびヨウ化カリウム(0.89mg、0.0053mmol)混合物に、tert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(20mg、0.05mmol、実施例1、ステップ5からの、ラセミ中間体)を添加した。混合物を140℃で1時間撹拌し、次いで冷却し、水で希釈し、エーテルで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、それを次のステップで直接使用した。C2531ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=500.2;実測値:500.1。
【0341】
ステップ2: 4−アミノ−8−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン
【化158】
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塩化メチレン(0.25mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(27mg、0.053mmol)溶液を、室温で1時間、ジオキサン中4.0Mの塩化水素(0.13mL、0.50mmol)で処理し、次いで乾燥するまで除去して、塩酸塩として、4−アミノ−8−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オンを得た。
アセトニトリル(0.2mL)/メタノール(0.2mL)/テトラヒドロフラン(0.2mL)中の未精製の塩酸塩混合物に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.046mL、0.27mmol)を添加した。混合物を、室温で、固体が溶解するまで撹拌し、次いでアセトン(0.032mL、0.43mmol)で処理した。得られた混合物を30分間撹拌し、その後トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(0.034g、0.16mmol)を添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いでクエンチし、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)に供して、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2329ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=442.2;実測値:442.1。
【0342】
実施例35: 4−アミノ−8−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−4−メチルフェニル]エチル}ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オンビス(トリフルオロアセテート)
【化159】
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【0343】
ステップ1: ベンジル3−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
【化160】
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亜鉛(0.967g、14.8mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(17mL)中の1,2−ジブロモエタン(0.085mL、0.98mmol)で懸濁した。混合物を70℃で10分間加熱し、次いで室温まで冷却した。クロロトリメチルシラン(0.125mL、0.984mmol)を滴加し、撹拌を1時間継続した。次いで、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中のベンジル3−ヨードアゼチジン−1−カルボキシレート(ファーマブロック社(PharmaBlock)製)(3.9g、12mmol)溶液を添加し、混合物を40℃で1時間加熱し、その後N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の1−(5−クロロ−2−エトキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エタノン(4.4g、13mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(0.22g、0.24mmol)およびトリ−(2−フリル)ホスフィン(0.12g、0.50mmol)混合物を添加した。反応混合物を70℃まで温め、一晩撹拌した。次いで混合物を室温まで冷却し、エーテルと飽和NHCl溶液に分配した。有機層を水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜20%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(3.87g、78%)を得た。C2225ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=402.1;実測値:402.1。
【0344】
ステップ2: ベンジル3−[3−クロロ−6−エトキシ−5−(1−ヒドロキシエチル)−2−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
【化161】
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0℃に冷却したメタノール(5mL)中のベンジル3−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.35g、0.87mmol)溶液に、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.040g、1.0mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、濃縮して、未精製のアルコール(0.31g、88%)を得た。C2227ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=404.2;実測値:404.0。
【0345】
ステップ3: ベンジル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
【化162】
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塩化シアヌル(200mg、1.1mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.083mL、1.1mmol)に、室温で添加した。白色固体の形成後(約10分間)、塩化メチレン(5mL)を添加し、その後ベンジル3−[3−クロロ−6−エトキシ−5−(1−ヒドロキシエチル)−2−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(310mg、0.77mmol)を添加した。添加後、得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。水を添加し、次いでジクロロメタンで希釈した。有機相を、飽和NaHCO溶液、水およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲル上(0〜40%EtOAc/ヘキサンで溶出)で精製して、所望の生成物(140mg、43%)を得た。C2226ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=422.1;実測値:422.0。
【0346】
ステップ4: ベンジル3−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
【化163】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL)中の4−アミノピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン(11.5mg、0.0708mmol)、炭酸セシウム(34mg、0.10mmol)およびヨウ化カリウム(1.2mg、0.0071mmol)混合物に、ベンジル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(30mg、0.07mmol)を添加した。混合物を140℃で1時間撹拌し、冷却し、次いで水で希釈し、エーテルで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、それを次のステップで直接使用した。C2931ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=548.2;実測値:548.2。
【0347】
ステップ5: 4−アミノ−8−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−4−メチルフェニル]エチル}ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オンビス(トリフルオロアセテート)
【化164】
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メタノール(1.6mL)中のベンジル3−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(23mg、0.042mmol)および5%パラジウム炭素(10mg)混合物に、水中0.25Mの塩化水素(0.42mL、0.10mmol)を添加した。懸濁液を、Hのバルーン圧下、室温で2時間水素化した。触媒を濾過して除去した後、濾液を飽和NaHCO溶液で中和し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濃縮して、4−アミノ−8−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン(7mg、40%)を得た。アセトニトリル(0.1mL)/メタノール(0.1mL)/テトラヒドロフラン(0.1mL)中の未精製のアミン混合物に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.02mL、0.1mmol)、その後アセトン(0.03mL、0.4mmol)を添加した。混合物を30分間撹拌し、その後トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(0.044g、0.21mmol)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌し、次いで水でクエンチし、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2431ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=456.2;実測値:456.1。
【0348】
実施例36: 5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化165】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.8mL)中の4−アミノピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン(47mg、0.29mmol)、炭酸セシウム(130mg、0.39mmol)およびヨウ化カリウム(4.4mg、0.026mmol)混合物に、5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(100mg、0.3mmol、実施例14、ステップ4からの、ラセミ中間体)を添加し、混合物を140℃で1時間撹拌した。得られた混合物をMeOHで希釈し、濾過し、濾液をRP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2628ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=507.2;実測値:507.1。
【0349】
実施例37: 6−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−4−クロロ−N−エチル−3’,5’−ジフルオロ−3−メチルビフェニル−2−カルボキサミド
【化166】
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【0350】
ステップ1: 3−アセチル−5−クロロ−2−ヒドロキシ−6−メチルベンゾニトリル
【化167】
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N−メチルピロリジノン(15mL)中の1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)エタノン(4.85g、18.4mmol)およびシアン化銅(2.47g、27.6mmol)混合物を、200℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後、混合物をEtOAcおよび1NのHClで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を水、次いでブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下で乾燥するまで濃縮した。残渣を次のステップで直接使用した(3.7g、96%)。C10ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=210.0;実測値:210.1。
【0351】
ステップ2: 6−アセチル−4−クロロ−2−シアノ−3−メチルフェニルトリフルオロメタンスルホネート
【化168】
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塩化メチレン(70mL)中の3−アセチル−5−クロロ−2−ヒドロキシ−6−メチルベンゾニトリル(3.70g、17.6mmol)混合物に、トリエチルアミン(7.4mL、53mmol)を添加し、その後トリフルオロメタンスルホン酸無水物(4.4mL、26mmol)を、−78℃で添加した。反応物を室温まで徐々に昇温させ、室温で30分間撹拌した。水でクエンチした後、混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥するまで濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜40%EtOAcで溶出する、シリカゲルで精製し、所望の生成物(2.54g、42%)を得た。C11ClFNOSについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=342.0;実測値:342.1。
【0352】
ステップ3: 6−アセチル−4−クロロ−3’,5’−ジフルオロ−3−メチルビフェニル−2−カルボニトリル
【化169】
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トルエン(30mL)中の6−アセチル−4−クロロ−2−シアノ−3−メチルフェニルトリフルオロメタンスルホネート(3.07g、8.98mmol)および(3,5−ジフルオロフェニル)ボロン酸(1.70g、10.8mmol)/水中0.8Mの炭酸水素ナトリウム(30mL、30mmol)(これは水中のNaHCOであった)二相性溶液を、Nで脱気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.414g、0.359mmol)を添加した。混合物をNで5分間脱気し、80℃で2時間加熱した。室温まで冷却した後、混合物をEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をさらなるEtOAcで抽出した。合わせた抽出物を、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の暗色固体を得た。この物質を、CHCl中に溶解し、ヘキサン中0〜20%のEtOAcで溶出する、シリカゲルカラム上で精製して、所望の生成物(2.71g、99%)を得た。C1611ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=306.0;実測値:306.1。
【0353】
ステップ4: 4−クロロ−3’,5’−ジフルオロ−6−(1−ヒドロキシエチル)−3−メチルビフェニル−2−カルバルデヒド
【化170】
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塩化メチレン(50mL)中の6−アセチル−4−クロロ−3’,5’−ジフルオロ−3−メチルビフェニル−2−カルボニトリル(2.43g、7.95mmol)混合物に、ヘキサン中1.0Mの水素化ジイソブチルアルミニウム(19.9mL、19.9mmol)を、−78℃で添加した。反応物を、撹拌しながら2時間に渡り、室温まで温めた。水中5.0Mの塩化水素(70mL)をゆっくりと添加し、撹拌を1時間継続した。得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで乾燥するまで濃縮した。残渣を、シリカゲル上で、ヘキサン中0〜50%EtOAcで溶出して精製し、所望の生成物(2.4g、97%)を得た。C1612ClFOについてのLCMS(M−OH)計算値:m/z=293.1;実測値:293.1。
【0354】
ステップ5: 4−クロロ−3’,5’−ジフルオロ−6−(1−ヒドロキシエチル)−3−メチルビフェニル−2−カルボン酸
【化171】
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メタノール(40mL)中4−クロロ−3’,5’−ジフルオロ−6−(1−ヒドロキシエチル)−3−メチルビフェニル−2−カルバルデヒド(1.00g、3.22mmol)溶液に、水中1.0Mの水酸化ナトリウム(16mL、16mmol)を添加し、その後水中1.0Mの水酸化ナトリウムを添加した。室温で一晩撹拌した後、混合物を、1NのHClで、pH5までゆっくりと酸性化し、次いでEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で乾燥するまで濃縮した。粗残渣を、次のステップで直接使用した(1.05g、100%)。
【0355】
ステップ6: 4−クロロ−N−エチル−3’,5’−ジフルオロ−6−(1−ヒドロキシエチル)−3−メチルビフェニル−2−カルボキサミド
【化172】
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N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の4−クロロ−3’,5’−ジフルオロ−6−(1−ヒドロキシエチル)−3−メチルビフェニル−2−カルボン酸(250mg、0.76mmol)、エチルアミン塩酸塩(94mg、1.1mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(0.51g、1.1mmol)混合物を、室温で10分間撹拌した。得られた混合物に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.40mL、2.3mmol)を添加した。室温で一晩撹拌した後、反応物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで乾燥するまで濃縮した。残渣を、シリカゲル上で、ヘキサン中0〜80%EtOAcで溶出して精製し、所望の生成物(185mg、68%)を得た。C1819ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=354.1;実測値:354.0。
【0356】
ステップ7: 1−{4−クロロ−6−[(エチルアミノ)カルボニル]−3’,5’−ジフルオロ−5−メチルビフェニル−2−イル}エチルメタンスルホネート
【化173】
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塩化メチレン(3mL)中の4−クロロ−N−エチル−3’,5’−ジフルオロ−6−(1−ヒドロキシエチル)−3−メチルビフェニル−2−カルボキサミド(185mg、0.523mmol)混合物に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.18mL、1.0mmol)、その後塩化メタンスルホニル(0.061mL、0.78mmol)を添加した。反応物を室温で10分間撹拌し、氷水上に注ぎ入れることによりクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥するまで蒸発させた。残渣を次のステップで直接使用した(0.226g、100%)。C1921ClFNOSについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=432.1;実測値:432.1。
【0357】
ステップ8: 6−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−4−クロロ−N−エチル−3’,5’−ジフルオロ−3−メチルビフェニル−2−カルボキサミド
【化174】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(ケンブリッジ社(ChemBridge)製)(26mg、0.17mmol)混合物に、水素化ナトリウム(14mg、0.35mmol)を添加した。室温で30分間撹拌した後、得られた混合物に、N,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の1−{4−クロロ−6−[(エチルアミノ)カルボニル]−3’,5’−ジフルオロ−5−メチルビフェニル−2−イル}エチルメタンスルホネート(50mg、0.1mmol)混合物を添加した。反応物を室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチした。得られた混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2424ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=485.2;実測値:485.1。
【0358】
実施例38: 4−{3−[1−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化175】
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【0359】
ステップ1: 4−{3−[1−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボニトリル
【化176】
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水素化ナトリウム(20.mg、0.50mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の4−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピリジン−2−カルボニトリル(実施例16、ステップ3より)(90mg、0.28mmol)、4−アミノピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(アクロスオーガニクス社(Acros Organics)製)(57mg、0.42mmol)混合物に添加し、反応物を30℃で一晩撹拌した。混合物を水で処理し、次いで濾過して、所望の生成物を得た。C2119ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=420.1;実測値:420.1
【0360】
ステップ2: 4−{3−[1−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボン酸
【化177】
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水中1.0Mの水酸化ナトリウム(0.3mL、0.3mmol)を、エタノール(0.3mL)中の4−{3−[1−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボニトリル(60mg、0.14mmol)混合物に添加した。反応混合物を、95℃で6時間加熱し、次いで濃塩酸で処理して、pHを約3に調節した。溶媒を減圧下で除去し、得られた残渣を、さらに精製することなく次のステップで使用した。C2120ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=439.1;実測値:439.2
【0361】
ステップ3: 4−{3−[1−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化178】
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THF中ジメチルアミン(2.0M)(0.14mL、0.28mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.7mL)中の4−{3−[1−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボン酸(18.6mg、0.042mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(10mg、0.03mmol)溶液に、室温で添加し、その後トリエチルアミン(8.8μL、0.064mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌し、次いで水でクエンチした。混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2325ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=466.2;実測値:466.2。
【0362】
実施例39: 4−{3−[1−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化179】
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THF中のエタノールアミン(2.0M)(0.14mL、0.28mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.7mL)中の4−{3−[1−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボン酸(実施例38、ステップ2より)(18.6mg、0.042mmol)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(10mg、0.03mmol)溶液に、室温で添加し、その後トリエチルアミン(8.8μL、0.064mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌し、次いで水でクエンチした。混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2325ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=482.2;実測値:482.2。
【0363】
実施例40: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルピリジン−2−カルボキサミド
【化180】
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触媒予備形成:無水ジメチルアセトアミド(DMA)を、使用前に、Nの穏やかな流気での30分間パージした。HSOの50mM溶液を、10mLのジメチルアセトアミドおよび26.8μLの濃硫酸で調製し、次いでNで10分間パージした。磁気撹拌子および隔壁キャップを備えた8mLバイアルに、Pd(OAc)(22.5mg、100μmol)および2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(95.3mg、200μmol)を添加した。バイアルを排気し、Nを3回充填し、Nの穏やかな流気で10分間パージした。HSO(2.0mL、DMA中50mM)を添加し、触媒混合物を、油浴中、80℃で30分間撹拌して、均一なコーヒーブラウン色の溶液を得た。
【0364】
上述の触媒(0.05mL)を、N,N−ジメチルアセトアミド(0.1mL)中の4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルピリジン−2−カルボキサミド(実施例19より)(4.0mg、0.0078mmol)、亜鉛(0.22mg、0.0034mmol)およびシアン化亜鉛(0.92mg、0.0078mmol)混合物に添加した。混合物を脱気し、次いで反応物を120℃で1.5時間加熱した。未精製の混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)に供して、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2629についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=501.2;実測値:501.2
【0365】
実施例41: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化181】
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【0366】
ステップ1: N−(2,4−ジメトキシベンジル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−アミン
【化182】
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1−ブタノール中の4−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(330mg、1.9mmol)および1−(2,4−ジメトキシフェニル)メタンアミン(0.58mL、3.9mmol)溶液を、マイクロ波中、150℃で40分間、加熱した。分取LCMSによる精製(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により、所望の生成物(240mg、42%)を得た。C1619についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=299.1;実測値:299.2。
【0367】
ステップ2: 5−[3−クロロ−5−(1−{4−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル}エチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化183】
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N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中のN−(2,4−ジメトキシベンジル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−アミン(110mg、0.37mmol)溶液を、水素化ナトリウム(30mg、0.75mmol)で処理し、20℃で30分間撹拌した。反応混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中の5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(130mg、0.34mmol)溶液で処理し、50℃で一晩加熱した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した(2x)。合わせた有機抽出物を、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して粗残渣を得た。分取LCMSによる精製(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により、所望の生成物(110mg、49%)を得た。C3438ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=629.3;実測値:629.1。
【0368】
ステップ3: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
塩化メチレン(2mL)中の5−[3−クロロ−5−(1−{4−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル}エチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(85mg、0.14mmol)溶液を、トリフルオロ酢酸(2mL)で処理し、20℃で3時間、40℃で20分間、撹拌した。分取LCMSによる精製(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により、所望の生成物(44mg、46%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2528ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=479.2;実測値:479.0。1H NMR(300MHz、DMSO−d): δ 12.8(brs、0.5H)、8.50(brs、0.5H)、8.37(brs、2H)、7.91−7.86(m、0.5H)、7.80−7.75(m、0.5H)、7.68−7.58(m、3H)、7.17(d、J=7.3Hz、1H)、6.19(q、J=6.9Hz、1H)、3.04(s、3H)、3.01(s、3H)、2.94(s、3H)、2.61(s、3H)、2.05(s、3H)、1.83(d、J=6.9Hz、3H)。
【0369】
実施例42: 5−{3−[1−(4−アミノ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化184】
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5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン[ACESファーマ社(ACES Pharma)、57974]を出発物質として使用し、実施例41、ステップ2の手順に従って、所望の化合物を、収率18%で調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2528ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=479.2;実測値:479.3。1H NMR(300MHz、DMSO−d): δ 8.46(brs、1H)、8.31(brs、1H)、8.28(s、1H)、7.87−7.83(m、1H)、7.65−7.61(m、1H)、7.51(s、1H)、7.48(s、1H)、6.24(q、J=7.0Hz、1H)、3.08(s、3H)、3.01(s、3H)、2.95(s、3H)、2.40(s、3H)、2.05(s、3H)、1.78(d、J=7.2Hz、3H)。
【0370】
実施例43: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル]ベンゾニトリル
【化185】
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【0371】
ステップ1: 1−(3−ブロモ−5−クロロ−4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン
【化186】
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1−(5−クロロ−4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(例えば、実施例13、ステップ1より)(20.0g、101mmol、1.00当量)および50%硫酸水溶液(120mL)を、フラスコに添加した。得られた混合物を、水浴中で撹拌しながら、60℃まで加熱した。N−ブロモスクシンイミド(21.52g、120.9mmol、1.20当量)を、8分間隔で、三回に分けて添加した[7.0g+7.0g+7.52g]。反応混合物を60℃で3時間加熱した後、反応は完了した。反応混合物を水(160ml)およびジクロロメタン(DCM)(300ml)で希釈し、混合物を0.5時間撹拌した。有機層を分離し、水層をジクロロメタン(100ml)で抽出した。合わせた有機層を1NのHCl(100mlx2)、水(100ml)、ブライン(60ml)で洗浄し、減圧下で濃縮して、黄色がかった固体の粗生成物(29.1g)を得た。粗生成物を、HOAc(100ml)中に溶解し、次いで撹拌しながら、水で希釈した(200ml)。得られた混合物を、室温で20分間撹拌し、生成物を濾過により回収し、乾燥して、黄色がかった固体の1−(3−ブロモ−5−クロロ−4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(21.8g、80.9%)を得た。H−NMR(300MHz、CDCl) δ 13.18(s、1H、−OH)、7.78(d、J=7.78Hz、1H)、2.63(s、3H)。
【0372】
ステップ2: 4−アセチル−2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル
【化187】
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1−(3−ブロモ−5−クロロ−4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(2.0g、7.5mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(16mL、210mmol)中でシアン化カリウム(0.58g、9.0mmol)と合わせ、油浴中で85℃まで加熱した。18時間加熱した後、反応物を室温まで放冷し、ヨードエタン(0.90mL、11mmol)および炭酸カリウム(2.1g、15mmol)を添加した。反応物を65℃まで加熱し、LC/MSによりモニタした。3時間加熱した後、反応は完了し、室温まで放冷し、次いで酢酸エチル中に取り込み、水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を濃縮して、暗色油状の粗生成物を得た。生成物を、シリカゲル上でヘキサン:酢酸エチルの濃度勾配で溶出する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、固体残渣の、4−アセチル−2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(1.15gm、50%)を得た。C11BrClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=301.9、303.9;実測値:(イオン化無し)
【0373】
ステップ3: 2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)ベンゾニトリル
【化188】
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テトラヒドロホウ酸ナトリウム(38mg、0.99mmol)を、メタノール(5mL、100mmol)中の4−アセチル−2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(200mg、0.7mmol)混合物に、0℃で添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、濃縮し、水とEtOAcに分配した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、透明油状の、未精製の2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)ベンゾニトリル(0.15gm、100%)を得た。C1111BrClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=303.9、305.9;実測値:304.0、305.9。
【0374】
ステップ4: 2−ブロモ−6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシベンゾニトリル
【化189】
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塩化シアヌル(0.11g、0.59mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(3mL、40mmol)中に溶解した。数分間撹拌した後、塩化メチレン(3mL、50mmol)中の2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)ベンゾニトリル(150mg、0.49mmol)溶液を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を、水とジクロロメタンに分配した。有機層を、飽和NaHCO溶液、水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮した。粗生成物を、0〜30%EtOAc/ヘキサンの濃度勾配で溶出する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、半固体の、2−ブロモ−6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシベンゾニトリル(0.12gm、75%)を得た。C1110BrClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=323.9、320.9;実測値:(乏しいイオン化)。
【0375】
ステップ5: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル
【化190】
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水素化ナトリウム(16mg、0.41mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(3mL、40mmol)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(33mg、0.22mmol)混合物に添加し、10分間撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の2−ブロモ−6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシベンゾニトリル(60mg、0.2mmol)を添加し、反応物を50℃で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物を、0〜10%CHCl/MeOHで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、固体の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(0.05gm、60%)を得た。C1716BrClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=437.0、435.0;実測値:436.9、434.7。
【0376】
ステップ6: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル]ベンゾニトリル
【化191】
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アセトニトリル(2mL、40mmol)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(20mg、0.04mmol)および3−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(19mg、0.069mmol)混合物に、水(0.5mL、30mmol)中の炭酸ナトリウム(10mg、0.09mmol)を添加した。反応物を、窒素の通気により脱気した。[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(2mg、0.002mmol)を添加し、Nでさらに脱気した。反応物を、100℃で2時間加熱した。粗生成物を、分取LC-MS(アセトニトリル、水、TFA)で精製して、白色非晶質固体の所望の生成物(0.004g、20%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2322ClNSについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=512.1;実測値:512.2。H NMR(500MHz、DMSO) δ 9.20(d、J=2.1Hz、1H)、9.12(d、J=1.9Hz、1H)、8.61(t、J=2.0Hz、1H)、8.12(s、1H)、7.80(s、1H)、6.36(q、J=7.0Hz、1H)、3.54(dt、J=14.0、7.0Hz、1H)、3.37(s、3H)、3.36−3.30(m、1H)、2.58(s、3H)、1.81(d、J=7.0Hz、3H)、0.92(t、J=6.9Hz、3H)。
【0377】
実施例44: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル)−N,N−ジメチルピコリンアミド
【化192】
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実施例43、ステップ6と類似した方法であるが、N,N−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピコリンアミド(ペプテック社(Peptech)、カタログ番号:BE1622)を使用して表題化合物を調製し、粗生成物を得、それを分取LC-MS(アセトニトリル、水、TFA)で精製して、白色非晶質固体の所望の生成物(0.005g、22%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2525ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=505.1;実測値:505.1。H NMR(500MHz、DMSO) δ 8.72(dd、J=2.1、0.7Hz、1H)、8.14−8.12(m、1H)、8.11(s、1H)、7.75(s、1H)、7.71(dd、J=8.0、0.7Hz、1H)、6.35(q、J=7.0Hz、1H)、3.61−3.48(m、1H)、3.42−3.31(m、1H)、3.03(s、3H)、2.95(s、3H)、2.57(s、3H)、1.80(d、J=7.1Hz、3H)、0.92(t、J=7.0Hz、3H)。
【0378】
実施例45: 5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化193】
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【0379】
ステップ1: 4−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル
【化194】
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水素化ナトリウム(16mg、0.41mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(3mL、40mmol)中の4−アミノピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン(36mg、0.22mmol)混合物に添加し、10分間撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の2−ブロモ−6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシベンゾニトリル(実施例43、ステップ4)(60mg、0.2mmol)を添加し、反応物を50℃で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物を、CHCl/MeOH(0〜10%)で溶出するFCCにより精製し、固体の4−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(0.04g、50%)を得た。C1815BrClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=450.0、448.0;実測値:450.0、448.0。
【0380】
ステップ2: 5−{3−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化195】
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アセトニトリル(2mL、40mmol)中の4−[1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(20mg、0.04mmol)および{6−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}ボロン酸(13mg、0.069mmol)混合物に、水(0.5mL、30mmol)中炭酸ナトリウム(10mg、0.09mmol)を添加した。反応物を、窒素の通気により脱気した。[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(2mg、0.002mmol)を添加し、N2によりさらに脱気した。反応物を100℃で1時間加熱した。粗生成物を、分取LC-MS(アセトニトリル、水、TFA)で精製して、白色非晶質固体の所望の生成物(0.005g、20%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2624ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=518.1;実測値:518.1。
【0381】
実施例46: 4−(1−(4−アミノ−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル)−6−クロロ−3−エトキシ−2−(5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル
【化196】
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実施例45、ステップ2に類似した方法であるが、3−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(アニシン社(Anisyn Inc.)製、カタログ番号:CT601515−3)を使用して表題化合物を調製し、粗生成物を得、それを分取LCMS(アセトニトリル、水、TFA)で精製して、白色非晶質固体の所望の生成物(0.005g、22%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2421ClNSについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=525.1;実測値:525.2。
【0382】
実施例47: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(3−フルオロフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド ビス(トリフルオロアセテート)
【化197】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.1mL)/水(74μL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(実施例15より)(15mg、0.025mmol)、(3−フルオロフェニル)ボロン酸(アルドリッチ社(Aldrich)製)(6.9mg、0.050mmol)、炭酸ナトリウム(16mg、0.15mmol)溶液に、N下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.9mg、0.0025mmol)を添加した。混合物を100℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物を濾過し、濾液を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、ビス−TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C3030ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=574.2;実測値:574.2。
【0383】
実施例48: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化198】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りに4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(アルドリッチ社(Aldrich)製)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2729ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z= 546.2;実測値:546.2。
【0384】
実施例49: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化199】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りに1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(アルドリッチ社(Aldrich)製)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2831ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=560.2;実測値:560.2。
【0385】
実施例50: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化200】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りに1−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(フロンティア社(Frontier)製)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2831ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=560.2;実測値:560.2。
【0386】
実施例51: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド ビス(トリフルオロアセテート)
【化201】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りに1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(アルドリッチ社(Aldrich)製)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。未精製の混合物を、精製前に、室温で1時間、濃塩酸(0.1mL)で処理した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2729ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=546.2;実測値:546.2。
【0387】
実施例52: 5−[3−(1−{4−アミノ−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル}エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化202】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りに1−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(実施例20、ステップ3より)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。未精製の混合物を、精製前に、室温で1時間、濃塩酸(0.1mL)で処理した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2933ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=590.2;実測値:590.2。
【0388】
実施例53: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−シクロプロピル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化203】
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トルエン(0.05mL)/水(0.02mL)(体積/体積、3/1)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(11mg、0.018mmol、実施例15からのラセミ中間体)、シクロプロピルトリフルオロホウ酸カリウム(3.2mg、0.022mmol)、リン酸カリウム(12mg、0.054mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.42mg、0.00036mmol)混合物を、還流にて一晩加熱した。混合物をMeOHで希釈し、次いで濾過した。濾液を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、ビス−TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2731ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=520.2;実測値:520.2。
【0389】
実施例54: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−シアノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化204】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(13mg、0.021mmol、実施例15からのラセミ中間体)およびシアン化銅(12mg、0.13mmol)混合物を、120℃で一晩加熱した。混合物を濾過し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2526ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=505.2;実測値:505.2。
【0390】
実施例55: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化205】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りに4−フルオロフェニルボロン酸(アルドリッチ社(Aldrich)製)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C3030ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=574.2;実測値:574.2。
【0391】
実施例56: 5−{4−アミノ−1−[1−(5−クロロ−3−{6−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドトリス(トリフルオロアセテート
【化206】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りにN,N−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(ペプテック社(PepTech)製)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C3235ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=628.3;実測値:628.3。
【0392】
実施例57: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(5−シアノピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドトリス(トリフルオロアセテート)
【化207】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りに5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ニコチノニトリル(フロンティア社(Frontier)製)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C3029ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=582.2;実測値:582.2。
【0393】
実施例58: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(2−アミノピリミジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドトリス(トリフルオロアセテート)
【化208】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りに5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−アミンを使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2830ClN10についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=573.2;実測値:573.2。
【0394】
実施例59: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−{6−[(メチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドトリス(トリフルオロアセテート)
【化209】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りにN−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(フロンティア社(Frontier)製)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C3133ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=614.2;実測値:614.2。
【0395】
実施例60: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドトリス(トリフルオロアセテート)
【化210】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りに4−ピリジニルボロン酸(アルドリッチ社(Aldrich)製)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2930ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=557.2;実測値:557.2。
【0396】
実施例61: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−ピリジン−3−イル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドトリス(トリフルオロアセテート)
【化211】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りに3−ピリジニルボロン酸(アルドリッチ社(Aldrich)製)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2930ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=557.2;実測値:557.2。
【0397】
実施例62: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−{5−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドトリス(トリフルオロアセテート)
【化212】
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この化合物を、(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りにN,N−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ニコチンアミド(ペプテック社(PepTech)製)を使用して、実施例47に記載される手順に従って調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C3235ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z= 628.3;実測値:628.3。
【0398】
実施例63: 1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−オキセタン−3−イルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化213】
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塩化メチレン(0.32mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(21mg、0.046mmol、実施例2、ステップ1からのラセミ中間体)、オキセタン−3−オン(シントニクス社(Synthonix)製、3.6mg、0.050mmol)、およびトリエチルアミン(20μL、0.14mmol)混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウムの樹脂(40mg、0.091mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濃縮し、次いで、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(2mg、9.9%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2228ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=443.2;実測値:443.1。
【0399】
実施例64: 1−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アゼチジン−3−イル]フェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化214】
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塩化メチレン(0.32mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(21mg、0.046mmol、実施例2、ステップ1からのラセミ中間体))、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(アルドリッチ社(Aldrich)製、4.6μL、0.050mmol)、およびトリエチルアミン(20μL、0.14mmol)混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウムの樹脂(40mg、0.091mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濃縮し、次いで、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2432ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=471.2;実測値:471.2。
【0400】
実施例65: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルニコチンアミド
【化215】
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アセトニトリル(0.8mL)/水(0.3mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(25mg、0.061mmol)(キラル純粋、実施例20、ステップ2からの第1ピーク)、N,N−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ニコチンアミド(ペプテック社(PepTech)製)(25mg、0.091mmol)、炭酸ナトリウム(13mg、0.12mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(9.9mg、0.012mmol)混合物を、Nで脱気し、次いで95℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2427ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=480.2;実測値:480.2。H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 8.64(1H、s)、8.54(1H、brs)、8.13(1H、s)、7.82(1H、m)、7.53(1H、s)、7.42(2H、brs)、6.28(1H、q、J=6.5Hz)、3.22(3H、s)、2.95(6H、m)、2.58(3H、s)、2.04(3H、s)、1.77(3H、d、J=6.5Hz)ppm。
【0401】
実施例66: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化216】
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アセトニトリル(0.8mL)/水(0.3mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(25mg、0.061mmol)(キラル純粋、実施例20、ステップ2からの第1ピーク)、N,N−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(25mg、0.091mmol)、炭酸ナトリウム(13mg、0.12mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(9.9mg、0.012mmol)混合物を、Nで脱気し、次いで95℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を濾過し、濾液を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、ビス−TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2427ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=480.2;実測値:480.2。H NMR(500MHz、DMSO−d) δ :8.78(2H、brs)、8.48(1H、m)、8.36(1H、s)、7.86(1H、brs)、7.65(1H、brs)、7.58(1H、s)、6.33(1H、q、J=7.0Hz)、3.19(3H、s)、3.03(3H、s)、2.97(3H、s)、2.62(3H、s)、2.06(3H、s)、1.81(3H、d、J=7.0Hz)ppm。
【0402】
実施例67: 1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化217】
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【0403】
ステップ1: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩
tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(1.6g、3.2mmol、実施例13、ステップ7より)を、室温で2時間、塩化メチレン(17mL)中、ジオキサン中4.0Mの塩化水素(8.15mL、32.6mmol)で処理した。混合物を乾燥するまで濃縮して、所望の生成物を得た。C1821ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=391.1;実測値:391.1。
【0404】
ステップ2: 1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
塩化メチレン(20mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(0.90g、1.9mmol、実施例67、ステップ1)、アセトン(1.0mL、14mmol)およびトリエチルアミン(2.5mL、18mmol)混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム樹脂(2.5g、5.8mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濾過し、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物(870mg、100%)を得た。C2127ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=433.2;実測値:433.1
【0405】
ステップ3: 1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの単一のエナンチオマー
1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(870mg、2.0mmol)のエナンチオマーを、流量18mL/分、および約8mg/注入でのカラム充填にて、ヘキサン中10%エタノールで溶出する、Phenomenex Luxセルロース−2カラムで分離して、2つのエナンチオマーを分離した。第1ピーク保持時間10.9分間;第2ピーク保持時間13.6分間。第1ピークの画分(110mg、13%)を濃縮し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製して、所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2127ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=433.2;実測値:433.1
【0406】
実施例68: (2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール
【化218】
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エタノール(0.53mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(15mg、0.032mmol、実施例67、ステップ1より)およびトリエチルアミン(18μL、0.13mmol)混合物に、(S)−(−)−メチルオキシラン(6.8μL、0.097mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で3時間加熱し、次いでRP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物を得た。エナンチオマーを、流量18mL/分にて、ヘキサン中20%エタノールで溶出する、Phenomenex LuxセルロースC−4カラム(5μM、21.2x250mm)で分離して、2つのエナンチオマーを得た。第1ピーク(2.7mg、18%)保持時間8.9分間;C2127ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=449.2;実測値:449.1。H NMR(DMSO−d、500MHz) δ 8.11(1H、s)、7.42(1H、d、J=8.5Hz)、7.25(2H、brs)、6.21(1H、q、J=7.5Hz)、4.28(1H、d、J=4.0Hz)、3.82(3H、m)、3.62(3H、s)、3.55(1H、m)、3.05(1H、m)、2.97(1H、m)、2.55(3H、s)、2.28(2H、m)、1.70(2H、d、J=7.5Hz)、1.00(3H、d、J=6.0Hz)ppm。第2ピーク保持時間10.0分間。
【0407】
実施例71: 2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)エタノール
【化219】
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メタノール(0.1mL)/アセトニトリル(0.1mL)/テトラヒドロフラン(0.1mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(19mg、0.041mmol、実施例67、ステップ1からのラセミ中間体)およびトリエチルアミン(28μL、0.20mmol)混合物に、{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}アセトアルデヒド(39μL、0.20mmol)を添加し、その後トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(22mg、0.10mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を、室温で10分間、水中6.0Mの塩化水素(0.07mL、0.4mmol)で処理し、次いでRP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物(2.5mg、13%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2025ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=435.2;実測値:435.1。
【0408】
実施例72: 1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシ−3−(1−オキセタン−3−イルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化220】
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メタノール(0.1mL)/アセトニトリル(0.1mL)/テトラヒドロフラン(0.1mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(19mg、0.041mmol、実施例67、ステップ1からのラセミ中間体)およびトリエチルアミン(28μL、0.20mmol)混合物に、37%ホルムアルデヒド(15μL、0.20mmol)を添加し、その後トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(22mg、0.10mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物(1.2mg、6.3%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C1923ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=405.2;実測値:405.1。
【0409】
実施例73: 1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化221】
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【0410】
ステップ1: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(6.9mL)中のtert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−2−フルオロ−6−メトキシフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(0.77g、2.0mmol、実施例13、ステップ6からのラセミ中間体)、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.58g、2.2mmol)混合物に、ヨウ化カリウム(34mg、0.20mmol)および炭酸セシウム(0.99g、3.0mmol)を添加した。得られた混合物を、140℃で加熱し、3時間撹拌した。冷却後、透明な溶液を、水および酢酸エチル(EtOAc)中に取り込んだ。固体を水およびEtOAcで希釈し、溶解するまで撹拌した。有機層を合わせ、濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜100%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(0.55g、45%)を得た。C2226ClFINについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=603.1;実測値:602.9。
【0411】
ステップ2: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ビニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)/水(2.73mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(0.55g、0.91mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.281g、1.82mmol)、炭酸ナトリウム(0.580g、5.47mmol)溶液に、N下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(0.105g、0.0910mmol)を添加した。混合物を、100℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜100%EtOAc、その後ジクロロメタン中0〜10%MeOHで溶出)で精製して、所望の生成物(0.34g、74%)を得た。C2429ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=503.2;実測値:503.1。
【0412】
ステップ3: tert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
tert−ブチルアルコール(5mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ビニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(340mg、0.680mmol)溶液に、N−メチルモルホリンN−オキシド(87mg、0.74mmol)および水(2.1mL)を添加した。この溶液に、次いで4%オスミウムテトラオキシド(0.21mL、0.034mmol)を添加した。3時間撹拌した後、さらに1当量のN−メチルモルホリンN−オキシドを添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。溶液を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物(0.4g、100%)を得、それを、次のステップで直接使用した。C2431ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=537.2;実測値:537.2。
【0413】
ステップ4: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
テトラヒドロフラン(5.6mL)/水(3.4mL)中のtert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.40g、0.74mmol)溶液に、酢酸(0.011mL、0.19mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(0.478g、2.23mmol)を、0℃で添加した。2時間撹拌した後、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(0.35g、92%)を得、それを次のステップで直接使用した。C2327ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=505.2;実測値:505.1。
【0414】
ステップ5: tert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
0℃に冷却した塩化メチレン(4mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(0.35g、0.69mmol)溶液に、ジエチルアミノ硫黄三フッ化物(0.23mL、1.7mmol)を滴加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いでジクロロメタンで希釈し、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、次いで濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜100%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(0.21g、57%)を得た。C2327ClFについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=527.2;実測値:527.2。
【0415】
ステップ6: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩
tert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.21g、0.40mmol)を、室温で2時間、塩化メチレン(4mL)中、ジオキサン中4.0Mの塩化水素(1mL、4mmol)で処理した。混合物を濃縮して、所望の生成物(0.177g、89%)を得た。C1819ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=427.1;実測値:427.1。
【0416】
ステップ7: 1−{1−[5−クロロ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
塩化メチレン(0.9mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(45mg、0.090mmol)、アセトン(37mg、0.63mmol)およびトリエチルアミン(63μL、0.45mmol)混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム樹脂(0.12g、0.27mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濾過し、濃縮し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物(2.5mg、6.8%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2125ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=469.2;実測値:469.2。
【0417】
実施例74: 2−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−イル]エタノール
【化222】
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塩化メチレン(0.9mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(45mg、0.090mmol)、{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}アセトアルデヒド(110mg、0.63mmol)およびトリエチルアミン(63μL、0.45mmol)混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム樹脂(0.12g、0.27mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を、水中6.0Mの塩化水素(0.2mL、0.9mmol)で処理し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物(2.5mg、5.6%)を得た。C2023ClFについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=471.1;実測値:471.2。ラセミ生成物を、流量18mL/分、および約4mg/注入でのカラム充填にて、ヘキサン中20%エタノールで溶出する、Phenomenex Luxセルロース−4カラムで分離して、2つのエナンチオマーを分離した。第1ピーク保持時間13.1分間;第2ピーク保持時間16.3分間。
【0418】
実施例76: (2S)−1−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−イル]プロパン−2−オール
【化223】
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エタノール(1.7mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−4−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(51mg、0.10mmol、実施例73、ステップ6からのラセミ中間体)およびトリエチルアミン(57μL、0.41mmol)混合物に、(S)−(−)−メチルオキシラン(18μL、0.26mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で3時間加熱し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物(2.7mg、5.3%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2125ClFについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=485.2;実測値:485.1。
【0419】
実施例77: 5−(1−(4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−2−フルオロ−3−(1−((S)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−4−メトキシベンゾニトリル
【化224】
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(2S)−1−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−6−フルオロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−イル]プロパン−2−オール(16mg、0.032mmol、実施例76より)を含むマイクロ波バイアルに、亜鉛(1.0mg、0.016mmol)、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(6.5mg、0.013mmol)およびN−メチルピロリジノン(0.20mL、2.0mmol)を添加した。混合物をNで数分間脱気して、その後シアン化亜鉛(7.5mg、0.064mmol)を添加した。得られた混合物を130℃で一晩撹拌し、次いで冷却し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物(1.8mg、11.2%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2225についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=476.2;実測値:476.2
【0420】
実施例79: 5−[3−(1−{4−アミノ−3−[(3R)−3−ヒドロキシブタ−1−イン−1−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル}エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化225】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.32mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(9.8mg、0.016mmol、実施例15からのラセミ中間体)およびヨウ化銅(I)(0.6mg、0.003mmol)混合物を、N下、(2R)−ブタ−3−イン−2−オール(11.3mg、0.162mmol)、トリエチルアミン(4.5μL、0.032mmol)およびテトラキス−(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(1.9mg、0.0016mmol)で処理した。混合物を、N下、室温で1時間撹拌した。次いで混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、ビス−TFA塩として、所望の生成物(4.3mg、44%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2831ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=548.2;実測値:548.1。
【0421】
実施例80: 5−[3−(1−{4−アミノ−3−[(3S)−3−ヒドロキシブタ−1−イン−1−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル}エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化226】
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(2R)−ブタ−3−イン−2−オールの代りに(2S)−ブタ−3−イン−2−オールを用いて、実施例79と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ジアステレオマーの混合物として単離した。C2831ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=548.2;実測値:548.1。
【0422】
実施例81: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−エチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化227】
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【0423】
ステップ1: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−ビニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)/水(0.64mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(130mg、0.21mmol、実施例15からのラセミ中間体)、4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(66mg、0.43mmol)、炭酸ナトリウム(136mg、1.29mmol)溶液に、N下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(25mg、0.021mmol)を添加した。混合物を100℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜100%EtOAc、その後ジクロロメタン中0〜10%MeOHで溶出)で精製して、所望の生成物(94mg、86%)を得た。C2629ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=506.2;実測値:506.2。
【0424】
ステップ2: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−エチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
5−{3−[1−(4−アミノ−3−ビニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(14mg、0.028mmol)および5%炭素上白金(14mg)を、メタノール(1mL)中で合わせ、それに、水中0.25Mの塩化水素(0.28mL、0.069mmol)を添加した。懸濁液をHのバルーン圧下、室温で3時間水素化した。懸濁液を濾過し、濾液をRP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物(3.9mg、28%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2631ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=508.2;実測値:508.3。
【0425】
実施例82: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化228】
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【0426】
ステップ1: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
tert−ブチルアルコール(1mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−ビニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(80mg、0.16mmol、実施例81、ステップ1より)溶液に、N−メチルモルホリンN−オキシド(20mg、0.17mmol)および水(0.50mL)を添加した。次いでこの溶液に、4%オスミウムテトラオキシド(5.0μL、0.00079mmol)を添加した。3時間撹拌した後、さらに1当量のN−メチルモルホリンN−オキシドを添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。溶液を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(0.64g、95%)を得た。C2631ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=540.2;実測値:540.2。
【0427】
ステップ2: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
テトラヒドロフラン(0.98mL)および水(0.59mL)中の5−(3−{1−[4−アミノ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(70mg、0.13mmol)溶液に、酢酸(1.9μL、0.034mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(83mg、0.39mmol)を、0℃で添加した。2時間撹拌した後、反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(0.059g、90%)を得た。C2527ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=508.2;実測値:508.1。
【0428】
ステップ3: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
0℃に冷却した塩化メチレン(0.1mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(8.8mg、0.017mmol)溶液に、ジエチルアミノ硫黄三フッ化物(5.7μL、0.043mmol)を滴加した。混合物を室温で3時間撹拌し、MeOHで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、ビス−TFA塩として、所望の生成物(0.7mg、8%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2527ClFについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=530.2;実測値:530.0。
【0429】
実施例83: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(ヒドロキシメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化229】
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5−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(5.6mg、0.011mmol、実施例82、ステップ2より)を、室温で1時間、メタノール(0.09mL)中のテトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.5mg、0.01mmol)で処理した。混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、ビス−TFA塩として、所望の生成物(2.5mg、45%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2529ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=510.2;実測値:510.0。
【0430】
実施例84: 5−[3−(1−{4−アミノ−3−[(メチルアミノ)メチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル}エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドトリス(トリフルオロアセテート)
【化230】
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メタノール(1mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(8.8mg、0.017mmol、実施例82、ステップ2より)溶液に、THF中2.0Mのメチルアミン(43μL、0.087mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、その後テトラヒドロホウ酸ナトリウム(1.3mg、0.035mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いでMeOHで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、TFA塩として、所望の生成物(4.2mg、48%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2632ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=523.2;実測値:523.0
【0431】
実施例85: 5−[3−(1−{4−アミノ−3−[(ジメチルアミノ)メチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル}エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドトリス(トリフルオロアセテート)
【化231】
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THF中2.0Mのメチルアミンの代りにTHF中2.0のジメチルアミンを用いて、実施例84と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2734ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=537.2;実測値:537.1。
【0432】
実施例86: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(フルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化232】
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0℃に冷却した塩化メチレン(0.1mL)中の5−(3−{1−[4−アミノ−3−(ヒドロキシメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(22mg、0.043mmol、実施例83より)溶液に、2−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−N−(トリフルオロ−λ(4)−スルファニル)エタンアミン(12μL、0.065mmol)をゆっくりと添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、MeOHで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、TFA塩として、所望の生成物(3.9mg、18%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2528ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=512.2;実測値:512.0。
【0433】
実施例87: 3−{1−[4−アミノ−3−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド
【化233】
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【0434】
ステップ1: 1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−メチル−3−ビニルフェニル)エタノン
1,4−ジオキサン(10mL)/水(5mL)中の1−(5−クロロ−2−エトキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エタノン(1.1g、3.2mmol、実施例14、ステップ1より)、4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.66mL、3.9mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(0.26g、0.32mmol)および炭酸カリウム(1.3g、9.4mmol)混合物を、Nで脱気し、80℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過した、濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜10%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(0.64g、82%)を得た。C1316ClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=239.1;実測値:239.1。
【0435】
ステップ2: 1−[5−クロロ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−2−エトキシ−4−メチルフェニル]エタノン
tert−ブチルアルコール(20mL)中の1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−メチル−3−ビニルフェニル)エタノン(0.59g、2.5mmol)溶液に、N−メチルモルホリンN−オキシド(0.318g、2.72mmol)および水(7.8mL)を添加した。次いでこの溶液に、4%オスミウムテトラオキシド(0.078mL、0.012mmol)を添加した。3時間後、さらに1当量のN−メチルモルホリンN−オキシドを添加した。反応物を、さらに3時間撹拌した。溶液を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濃縮して、所望の生成物(0.64g、95%)を得た。C1317ClONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=295.1;実測値:295.1。
【0436】
ステップ3: 3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルベンズアルデヒド
テトラヒドロフラン(18mL)および水(11mL)中の1−[5−クロロ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−2−エトキシ−4−メチルフェニル]エタノン(0.64g、2.3mmol)溶液に、酢酸(35μL、0.61mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(1.50g、7.04mmol)を、0℃で添加した。30分間撹拌した後、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物を、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(0.58g、100%)を得た。C1214ClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=241.1;実測値:241.1。
【0437】
ステップ4: 3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチル安息香酸
アセトニトリル(11.8mL)および水(2.5mL)中の3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルベンズアルデヒド(0.58g、2.4mmol)およびリン酸ナトリウム一塩基一水和物(116mg、0.844mmol)溶液を、氷浴中で冷却した。30%過酸化水素(0.98mL、9.6mmol)、その後固体亜塩素酸ナトリウム(0.545g、4.82mmol)を添加した。混合物を1時間撹拌した。混合物を1MのHCl溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(0.67g、100%)を得た。C1213ClONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=279.1;実測値:279.0。
【0438】
ステップ5: 3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド
N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチル安息香酸(0.26g、1.0mmol)溶液に、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(0.67g、1.5mmol)を添加した。10分間撹拌した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.35mL、2.0mmol)およびTHF中2.0Mのエチルアミン(2.5mL、5.1mmol)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、シリカゲルカラム(ヘキサン中0%〜50%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(0.2g、70%)を得た。C1419ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=284.1;実測値:284.1。
【0439】
ステップ6: 3−クロロ−6−エトキシ−N−エチル−5−(1−ヒドロキシエチル)−2−メチルベンズアミド
3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド(0.2g、0.7mmol)を、室温で1時間、メタノール(6mL)中のテトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.032g、0.84mmol)で処理した。混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物を得た。C1421ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=286.1;実測値:286.1。
【0440】
ステップ7: 3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−N−エチル−2−メチルベンズアミド
塩化シアヌル(0.15g、0.84mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(0.065mL、0.84mmol)混合物を、室温で10分間撹拌し、次いで塩化メチレン(3.1mL)中の3−クロロ−6−エトキシ−N−エチル−5−(1−ヒドロキシエチル)−2−メチルベンズアミド(0.16g、0.56mmol)溶液を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、水で洗浄し、濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜40%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(0.13g、76%)を得た。C1420ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=304.1;実測値:304.1。
【0441】
ステップ8: 3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド
N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中の3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−N−エチル−2−メチルベンズアミド(130mg、0.43mmol)、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(120mg、0.47mmol)、炭酸セシウム(210mg、0.64mmol)およびヨウ化カリウム(7.1mg、0.043mmol)混合物を、140℃で1時間加熱した。混合物をエーテルで希釈し、水で洗浄し、濃縮した。残渣をシリカゲル上(ヘキサン中0〜100%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(0.14g、62%)を得た。C1923ClINについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=529.1;実測値:528.9。
【0442】
ステップ9: 3−{1−[4−アミノ−3−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド
N,N−ジメチルホルムアミド(0.1mL)/水(51μL)中の3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド(9.0mg、0.017mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(6.6mg、0.034mmol)、炭酸ナトリウム(11mg、0.10mmol)溶液に、N下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.0mg、0.0017mmol)を添加した。混合物を、100℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物を濾過し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物(0.9mg、10%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2226ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=469.2;実測値:469.0。
【0443】
実施例88: 3−{1−[4−アミノ−3−(3−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド
【化234】
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4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールの代りに(3−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)ボロン酸を用いて、実施例87、ステップ9(ラセミ中間体)と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2527ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=513.2;実測値:513.0。
【0444】
実施例89: 3−(1−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド
【化235】
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4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールの代りに5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2−アミンを用いて、実施例87、ステップ9(ラセミ中間体)と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2628ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=535.2;実測値:535.0。
【0445】
実施例90: 3−{1−[4−アミノ−3−(2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾ−ル−6−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド
【化236】
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4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールの代りに6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−アミンを用いて、実施例87、ステップ9(ラセミ中間体)と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2628ClNSについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=551.2;実測値:551.0。
【0446】
実施例91: 3−{1−[4−アミノ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド
【化237】
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4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールの代りに5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを用いて、実施例87、ステップ9(ラセミ中間体)と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2628ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=519.2;実測値:519.0。
【0447】
実施例92: 3−{1−[4−アミノ−3−(1H−インダゾール−6−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド
【化238】
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4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールの代りに6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾールを用いて、実施例87、ステップ9(ラセミ中間体)と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2628ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=519.2;実測値:519.0。
【0448】
実施例93: 3−{1−[4−アミノ−3−(1H−インドール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−N−エチル−6−メチルベンズアミド
【化239】
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4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールの代りに5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドールを用いて、実施例87、ステップ9(ラセミ中間体)と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2729ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=518.2;実測値:518.0。
【0449】
実施例94: 1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンビス(トリフルオロアセテート)
【化240】
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【0450】
ステップ1: ベンジル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(2.8mL)中のベンジル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(0.375g、0.888mmol、実施例35、ステップ3より)、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.16g、1.1mmol)、炭酸セシウム(0.43g、1.3mmol)およびヨウ化カリウム(15mg、0.089mmol)混合物を、140℃で1時間加熱した。混合物をエーテルで希釈し、水で洗浄した。有機層を濃縮し、シリカゲル上(ヘキサン中0〜100%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(0.24g、50%)を得た。C2832ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=535.2;実測値:535.0。エナンチオマーを、流量18mL/分、および約4.5mg/注入でのカラム充填にて、ヘキサン中20%エタノールで溶出する、Phenomenex LuxセルロースC−2カラム(5μM、21.2x250mm)で分離して、2つのエナンチオマーを分離した。第1ピーク保持時間:21.2分間;第2ピーク保持時間:24.6分間。
【0451】
ステップ2: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
ベンジル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(170mg、0.32mmol、ラセミ中間体)および5%パラジウム(80mg)を、メタノール(12mL)中で合わせ、それに、水中0.25Mの塩化水素(3.2mL、0.79mmol)を添加した。懸濁液を、Hのバルーン圧下、室温で2時間水素化した。懸濁液を濾過した。濾液を、飽和NaHCO溶液で中和し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(117mg、92%)を得た。C2026ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=401.2;実測値:401.1。
【0452】
ステップ3: 1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンビス(トリフルオロアセテート)
アセトン(9.3μL、0.13mmol)を、メタノール(0.1mL)/テトラヒドロフラン(0.1mL)/アセトニトリル(0.1mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(10.2mg、0.0254mmol)に添加し、混合物を室温で10分間撹拌し、その後トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(16mg、0.076mmol)を添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いでRP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、TFA塩として、所望の生成物(2.3mg、22%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2332ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=443.2;実測値:443.1。
【0453】
実施例95: 2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)エタノールビス(トリフルオロアセテート)
【化241】
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テトラヒドロフラン(0.09mL)/アセトニトリル(0.09mL)/メタノール(0.09mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(7.9mg、0.020mmol、実施例94、ステップ2からのラセミ中間体)混合物に、{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}アセトアルデヒド(19μL、0.098mmol)を添加し、混合物を10分間撹拌し、その後トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(12mg、0.059mmol)を添加した。得られた混合物を室温で4時間撹拌し、次いで水中6.0Mの塩化水素(30μL、0.2mmol)で、10分間処理した。混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、TFA塩として、所望の生成物(3.2mg、40%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2230ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=445.2;実測値:445.1。
【0454】
実施例96: (2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オールビス(トリフルオロアセテート)
【化242】
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【0455】
ステップ1: ベンジル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
実施例94、ステップ1からのエナンチオマーを、流量18mL/分、および約4.5mg/注入でのカラム充填にて、ヘキサン中20%エタノールで溶出する、Phenomenex LuxセルロースC−2カラム(5μM、21.2x250mm)で分離して、2つのエナンチオマーを分離した。第1ピーク保持時間:21.2分間;第2ピーク保持時間:24.6分間。
【0456】
ステップ2: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
ベンジル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(前ステップの第1ピークからのキラル中間体)を、実施例94、ステップ2に記載される通り、5%パラジウムの存在下で水素化して、所望のキラル生成物を得た。C2026ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=401.2;実測値:401.1。
【0457】
ステップ3: (2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オールビス(トリフルオロアセテート)
イソプロピルアルコール(0.05mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(10mg、0.02mmol、ステップ2からのキラル中間体)およびトリエチルアミン(9μL、0.07mmol)混合物に、(S)−(−)−メチルオキシラン(4.5μL、0.064mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で一晩撹拌し、冷却し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、TFA塩として、所望の生成物(3.4mg、34%)を得た。生成物を、単一のジアステレオマーとして単離した。C2332ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=459.2;実測値:459.1。
【0458】
実施例99: (2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−1−オキソプロパン−2−オール トリフルオロアセテート
【化243】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.15mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(9.8mg、0.024mmol、実施例94、ステップ2からのラセミ中間体)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(14mg、0.037mmol)およびトリエチルアミン(10μL、0.073mmol)混合物に、水中85%の(2S)−2−ヒドロキシプロパン酸(3.2μL、0.037mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で2時間撹拌した。混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、トリフルオロ酢酸(TFA)塩として、所望の生成物(2.9mg、29%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2330ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=473.2;実測値:473.1。
【0459】
実施例101: 1−[1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−メチル−3−{1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)カルボニル]アゼチジン−3−イル}フェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミントリフルオロアセテート
【化244】
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塩化メチレン(0.2mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(9.6mg、0.024mmol、実施例94、ステップ2からのラセミ中間体)およびトリエチルアミン(10μL、0.072mmol)混合物に、1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニルクロリド(5.2mg、0.036mmol)を添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、減圧下で、乾燥するまで蒸発させた。得られた残渣をMeOHで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、TFA塩として、所望の生成物(1.3mg、13%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2530ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=509.2;実測値:509.1。
【0460】
実施例102: (2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール
【化245】
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イソプロピルアルコール(0.10mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(21mg、0.046mmol)(実施例1、ステップ7、ピーク1からのキラル中間体)およびトリエチルアミン(20μL、0.1mmol)混合物に、(S)−(−)−メチルオキシラン(3.2μL、0.046mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で撹拌した。90分後、追加の(S)−(−)−メチルオキシラン(6.4μL)を添加し、90℃で一晩撹拌した。冷却後、混合物をメタノールで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製して、6mg(30%)の生成物を得た。生成物を、単一のジアステレオマーとして単離した。C2230ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=445.2;実測値:445.2。
【0461】
実施例104: 2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)エタノール
【化246】
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塩化メチレン(0.3mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(20mg、0.04mmol)(実施例1、ステップ7、ピーク1からのキラル中間体)、{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}アセトアルデヒド(8.3mg、0.048mmol)、およびトリエチルアミン(19μL、0.14mmol)混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム樹脂(38mg、0.087mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濃縮した。粗生成物をテトラヒドロフラン(1mL)中に溶解し、0℃まで冷却した。THF中1.0Mのテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(0.44mL、0.44mmol)を添加し、室温まで温めた。3時間後、溶媒は蒸発した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、8.1mg(40%)の所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。2128ClNについてのLCMS(M+H)計算値C:m/z=431.2;実測値:431.3。
【0462】
実施例105: (3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)アセトニトリル
【化247】
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アセトニトリル(0.7mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(16mg、0.035mmol、実施例1、ステップ7のピーク1からのキラル中間体)およびトリエチルアミン(14μL、0.10mmol)混合物に、ブロモアセトニトリル(2.7μL、0.038mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で2.5時間撹拌した。混合物をアセトニトリルで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、TFA塩として、所望の生成物を得た。純粋画分を部分的に蒸発させ、次いで1NのNaOHの添加により、塩基性にした。水性混合物を、ジクロロメタンで抽出した(2x)。抽出物を乾燥し(MgSO4)、濾過し、濃縮した。固体を真空中で乾燥して、6.9mg(46%)の所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2125ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=426.2;実測値:426.0。
【0463】
実施例108: 1−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−[1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]フェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化248】
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塩化メチレン(0.3mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(15mg、0.024mmol、実施例1、ステップ7の第1ピークからのキラル中間体)、2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(6.8mg、0.029mmol)およびトリエチルアミン(12μL、0.085mmol)混合物を、週末の間ずっと、室温で撹拌した。溶媒を蒸発させ、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して粗生成物を精製し、4.5mg(39%)の所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2125ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=469.2;実測値:469.1。
【0464】
実施例110: (2R)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−N−メチルプロパンアミドトリフルオロアセテート
【化249】
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アセトニトリル(0.8mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(26mg、0.067mmol、実施例1、ステップ7のピーク1からのキラル中間体)、(2R)−2−ブロモプロパン酸(7.3μL、0.081mmol)およびトリエチルアミン(19μL、0.13mmol)混合物を、室温で一晩撹拌した。反応が完了していなかったので、50℃まで加熱した。4時間後、溶媒は蒸発した。粗残渣に、塩化メチルアンモニウム(4.5mg、0.067mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL)、トリエチルアミン(19μL、0.13mmol)、およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(45mg、0.10mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCOを含むバイアルに添加し、EtOAcで抽出した(2x)。有機物を乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、TFA塩として、1.4mg(3.6%)の所望の生成物を得た。生成物を、単一のジアステレオマーとして単離した。C2331ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=472.2;実測値:472.2。
【0465】
実施例113: 2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オール
【化250】
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アセトニトリル(0.6mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(20mg、0.04mmol、実施例1、ステップ7のピーク1からのキラル中間体)およびトリエチルアミン(19μL、0.13mmol)混合物に、2−ブロモ−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オール(シンクエストラブ社(Synquest Labs)製、9.2mg、0.048mmol)を添加した。N,N−ジメチルホルムアミド(0.3mL)を添加し、それにより透明な溶液が形成され、それを70℃で一晩撹拌した。混合物を水で希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、6.6mg(30%)の所望の生成物を得た。生成物を、ジアステレオマーの混合物として単離した。C2227ClFについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=499.2;実測値:499.1。
【0466】
実施例115: (2R)−3−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
【化251】
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エタノール(0.3mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(20mg、0.044mmol、実施例1、ステップ7のピーク1からのキラル中間体)、(2R)−2−(トリフルオロメチル)オキシラン(9.4μL、0.11mmol)、およびトリエチルアミン(18μL、0.13mmol)混合物を、マイクロ波中、120℃で25分間加熱した。混合物をMeOHで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、6.2mg(28%)の所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2227ClFについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=499.2;実測値:499.1。
【0467】
実施例117: 1−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−{1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)カルボニル]アゼチジン−3−イル}フェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化252】
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塩化メチレン(0.2mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(15mg、0.033mmol)(実施例1、ステップ7、ピーク1からのキラル材料)およびトリエチルアミン(14μL、0.098mmol)混合物に、1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニルクロリド(メイブリッジ社(Maybridge)製、6.1mg、0.042mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、粗物質を精製し、7.1mg(44%)の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2428ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=495.2;実測値:495.2。
【0468】
実施例118: (2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−1−オキソプロパン−2−オール
【化253】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(15mg、0.033mmol、実施例1、ステップ7、ピーク1からのキラル中間体)、(2S)−2−ヒドロキシプロパン酸(4.3μL、0.049mmol)(L−乳酸、85%水性)、およびトリエチルアミン(14μL、0.098mmol)の混合物に、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(19mg、0.049mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物をMeOHで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、3.0mg(20%)の所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2228ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=459.2;実測値:459.2。
【0469】
実施例121: (2R)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−1−オキソプロパン−2−オールトリフルオロアセテート
【化254】
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(2S)−2−ヒドロキシプロパン酸(4.3μL、0.049mmol)の代りに(R)−2−ヒドロキシプロパン酸を用い、およびN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェートの代りにベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートを用いて、実施例118と類似した手順を使用して(実施例1、ステップ7、ピーク1からのキラル材料から出発)、この化合物を調製した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2228ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=459.2;実測値:459.2。
【0470】
実施例125: [3−(3−{1−[4−アミノ−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−イル]アセトニトリルビス(トリフルオロアセテート)
【化255】
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【0471】
ステップ1: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(8mL)中のtert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(1.0g、2.7mmol)(実施例1、ステップ5からの、ラセミ中間体)および3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.629g、2.94mmol)混合物に、ヨウ化カリウム(44mg、0.27mmol)および炭酸セシウム(1.30g、4.01mmol)を添加した。得られた混合物を120℃まで加熱し、4時間撹拌した。冷却後、水を添加し、短い間撹拌し、その後固体を濾過した。得られた固体を水で洗浄し、シリカゲル上(ジクロロメタン中0〜10%MeOHで溶出)で精製して、1.11g(75%)の、黄色ゴム状の所望の生成物を得た。C2329BrClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=551.1;実測値:551.1。
【0472】
ステップ2: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
トリフルオロ酢酸(1.2mL、16mmol)を、塩化メチレン(2.5mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(224mg、0.407mmol)溶液に添加し、室温で2時間撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、1NのNaOHを添加し、数分間素早く撹拌した。層を分離し、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機物を乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。真空中で乾燥させて、163mg(91%)の遊離塩基を得た。C1821BrClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=451.1;実測値:451.0。
【0473】
ステップ3: (3−{3−[1−(4−アミノ−3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)アセトニトリル
アセトニトリル(3mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(100mg、0.2mmol)およびトリエチルアミン(37μL、0.27mmol)混合物に、ブロモアセトニトリル(19μL、0.27mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で撹拌した。1時間後、反応混合物は依然として濁ったままであり、すべての物質が溶液中にあるわけではなかった。数滴のDMFを添加し、それにより溶液は透明になった。混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒のほとんどが蒸発した。得られた残渣を、シリカゲル上(ジクロロメタン中0〜10%MeOHで溶出)で精製して、29mg(30%)の所望の生成物を得た。C2022BrClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=490.1;実測値:490.1。
【0474】
ステップ4: [3−(3−{1−[4−アミノ−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−イル]アセトニトリルビス(トリフルオロアセテート)
マイクロ波バイアルに、(3−{3−[1−(4−アミノ−3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)アセトニトリル(14mg、0.029mmol)、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(12mg、0.058mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.4mg、0.0029mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.15mL)、および水中2.0Mの炭酸ナトリウム(73μL、0.14mmol)を添加した。バイアルに蓋をし、100℃で3時間加熱した。混合物をジクロロメタンで希釈し、濾過し、濃縮した。粗物質を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、TFA塩として、4.6mg(22%)の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2427ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=492.2;実測値:492.1。
【0475】
実施例126: [3−(3−{1−[4−アミノ−3−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−イル]アセトニトリル
【化256】
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マイクロ波バイアル中に、1−(1−エトキシエチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(16mg、0.058mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.4mg、0.0029mmol)を秤り入れた。N,N−ジメチルホルムアミド(0.25mL)中の(3−{3−[1−(4−アミノ−3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)アセトニトリル(14mg、0.029mmol、実施例125、ステップ3からのラセミ中間体)溶液を添加し、その後水中2.0Mの炭酸ナトリウム(73μL、0.14mmol)を添加した。得られた混合物を120℃で5時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮した。テトラヒドロフラン(0.3mL)中の未精製のカップリング生成物の混合物に、水中3.0Mの塩酸溶液(100μL、0.3mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。混合物を飽和NaHCOで中和し、ジクロロメタンで抽出した。有機物を乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、1.0mg(2段階にて、7.2%)の所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2325ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=478.2;実測値:478.1。
【0476】
実施例127および128: 1−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンおよび5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル
【化257】
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【0477】
ステップ1: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ビニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(1.1g、2.0mmol、実施例125、ステップ1からのラセミ中間体)溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(230mg、0.20mmol)および4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.68mL、4.0mmol)を添加した。水中2.0Mの炭酸ナトリウム(5.0mL、1.0mmol)を、N下で添加し、混合物を100℃で3時間加熱し、次いで室温で一晩撹拌した。反応混合物をセライトを通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液を水およびブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカゲル上(ヘキサン中40〜100%酢酸エチルで溶出)で精製して、0.75g(75%)の所望の生成物を得た。C2532ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=499.2;実測値:499.0(M+H);H NMR(300MHz、CDCl): δ 8.30(s、1H)、7.50−7.40(m、1H)、6.99(dd、J=17.7、11.3Hz、1H)、6.44(q、J=7.0Hz、1H)、5.95(dd、J=17.7、1.3Hz、1H)、5.83(brs、1H)、5.65(dd、J=11.3、1.3Hz、1H)、4.39−3.96(m、4H)、3.63(d、J=6.7Hz、3H)、2.99−2.78(m、1H)、2.22(s、4H)、1.84(d、J=7.1Hz、3H)、1.43(s、9H)。
【0478】
ステップ2: tert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
tert−ブチルアルコール(11mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ビニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(0.87g、1.7mmol)懸濁液に、N−メチルモルホリンN−オキシド(225mg、1.92mmol)、水(5.5mL)、およびオスミウムテトラオキシド(26mg、0.10mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。反応物に水、その後EtOAcを添加した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して、0.93gの粗生成物を得た。C2534ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=533.2;実測値:533.2。
【0479】
ステップ3: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
テトラヒドロフラン(13mL)および水(8mL)中のtert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.93g、1.7mmol)溶液に、 酢酸(26μL、0.45mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(1.12g、5.23mmol)を0℃で添加した。かすかに温めながら3時間撹拌した後、反応はまだ完了していなかったので、冷蔵庫に一晩置いた。反応物に水を添加し、ジクロロメタンで抽出した(3x)。合わせた抽出物を、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲル上(ヘキサン中40〜85%酢酸エチル)で精製して、0.47g(54%)の所望の生成物を得た。C2430ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=501.2;実測値:501.3。H NMR(300MHz、CDCl) δ 10.05(s、1H)、8.37(s、1H)、7.39(s、1H)、6.55(q、J=7.1Hz、1H)、5.89(s、1H)、4.42−3.95(m、6H)、3.67(s、3H)、2.25(s、3H)、1.90(d、J=7.1Hz、3H)、1.44(s、9H)ppm。
【0480】
ステップ4: tert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
0℃で撹拌中の塩化メチレン(10mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(0.96g、1.9mmol)溶液に、ジエチルアミノ硫黄三フッ化物(0.63mL、4.8mmol)を添加した。混合物を0℃で数分間撹拌し、次いで室温まで温め、2.5時間撹拌した。水およびジクロロメタンを添加し、層を分離した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲル上(ジクロロメタン中0〜5%MeOHで溶出)で精製して、所望の生成物を得た。C2430ClFについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=523.2;実測値:523.2。
【0481】
ステップ5: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩
ジクロロメタン(0.2mL)中のtert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(30mg、0.057mmol)混合物に、1,4−ジオキサン中4.0Mの塩化水素(0.10mL、0.40mmol)を添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を真空中で乾燥し、塩として、27mg(100%)の生成物を得た。C1922ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=423.1;実測値:423.0。
【0482】
ステップ6: 1−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
塩化メチレン(0.4mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(27mg、0.054mmol)、アセトン(4.4μL、0.060mmol)、およびトリエチルアミン(23.5μL、0.169mmol)混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム樹脂(47mg、0.11mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で2時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮し、真空中で乾燥して、22mgの粗生成物を得、それを精製することなく使用する。C2228ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=465.2;実測値:465.1。
【0483】
ステップ7: 5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル
0.5mLの予備形成された触媒(実施例40より)を、N,N−ジメチルアセトアミド(0.7mL)中の1−{1−[5−クロロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(22mg、0.047mmol)、亜鉛(1.3mg、0.021mmol)およびシアン化亜鉛(5.6mg、0.047mmol)混合物に添加した。混合物をNで洗い流し、120℃で一晩加熱した。反応は約50%完了しており、両化合物を単離できるように、反応をそこで中止した。ジクロロメタンで洗浄しながら反応混合物を濾過し、濃縮した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、両表題化合物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。実施例126:収率=6.6mg(30%);C2228ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=465.2;実測値:465.2。実施例127:収率=3.0mg(14%);C2328OについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=456.2;実測値:456.2。
【0484】
実施例129: 5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−4−メトキシ−2−メチル−3−[1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル
【化258】
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【0485】
ステップ1: tert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
亜鉛(11mg、0.17mmol)およびビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(71mg、0.14mmol)を、マイクロ波バイアル中に秤り入れ、次いでN−メチルピロリジノン(2.0mL)中のtert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(182mg、0.348mmol、実施例127/128、ステップ4からのラセミ中間体)溶液を添加した。混合物をNで数分間脱気し、その後シアン化亜鉛(82mg、0.70mmol)を添加した。得られた混合物を、130℃で3時間撹拌した。冷却後、混合物を、セライトのパッドを通して濾過し、濃縮した。粗生成物を、ジクロロメタン中0〜5%MeOHで溶出する、シリカゲルで精製した。生成物は、NMPとともに、即座に溶出した。画分を合わせ、濃縮し、次いでEtOAc中に取り込み、ブラインで洗浄した(3x)。有機物を乾燥し、濾過し、濃縮して、0.17g(96%)の所望の生成物を得た。C2530についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=514.2;実測値:514.1。
【0486】
ステップ2: 5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−アゼチジン−3−イル−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル二塩酸塩
塩化メチレン(5mL)中のtert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.20g、0.39mmol)溶液に、1,4−ジオキサン中4.0Mの塩化水素(0.60mL、2.4mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で3.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を真空中で乾燥し、塩酸塩として、0.23gの生成物を得た。C2022OについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=414.2;実測値:414.1。
【0487】
ステップ3: 5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−4−メトキシ−2−メチル−3−[1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル
塩化メチレン(0.3mL)中の5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−アゼチジン−3−イル−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル二塩酸塩(20mg、0.04mmol)およびトリエチルアミン(20μL、0.14mmol)混合物に、2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(11mg、0.049mmol)を添加した。得られた混合物を、40℃で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、粗物質を精製し、3.4mg(20%)の所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2223OについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=496.2;実測値:496.1。
【0488】
実施例130: 5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル]−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル
【化259】
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塩化メチレン(0.3mL)中の5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−アゼチジン−3−イル−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル二塩酸塩(20mg、0.04mmol、実施例129、ステップ2)、{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}アセトアルデヒド(9.1μL、0.048mmol)、およびトリエチルアミン(19μL、0.14mmol)混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム樹脂(38mg、0.087mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で3時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮した。粗生成物をテトラヒドロフラン(1.0mL)中に溶解し、THF中1.0Mのテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(0.44mL、0.44mmol)を添加し、室温で撹拌した。1.5時間後、溶媒は蒸発した。粗残渣を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、4.1mg(20%)の所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2226についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=458.2;実測値:458.2。
【0489】
実施例131: 5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル
【化260】
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イソプロピルアルコール(0.1mL)中の5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−アゼチジン−3−イル−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル二塩酸塩(20mg、0.04mmol、実施例129、ステップ2からのラセミ中間体)およびトリエチルアミン(18μL、0.13mmol)混合物に、(S)−(−)−メチルオキシラン(9.1μL、0.13mmol)を添加した。得られた混合物を、90℃で5時間撹拌した。未精製の混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製して、2.5mg(10%)の所望の生成物を得た。生成物を、ジアステレオマーの混合物として単離した。C2328についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=472.2;実測値:472.2。
【0490】
実施例133: 5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)アゼチジン−3−イル]−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル
【化261】
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5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−アゼチジン−3−イル−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル二塩酸塩(21mg、0.043mmol、実施例129、ステップ2からのラセミ中間体)、オキシラン,2,2−ジメチル−(11μL、0.13mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(19μL、0.11mmol)およびエタノール(0.5mL)混合物を、マイクロ波中、120℃で30分間加熱した。未精製の混合物をアセトニトリルで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、6.1mg(29%)の所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2430についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=486.2;実測値:486.2。
【0491】
実施例134: (2S)−2−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−イル]−N−メチルプロパンアミド
【化262】
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【0492】
ステップ1: (2S)−2−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−イル]プロパン酸
N,N−ジメチルホルムアミド(0.35mL)中の5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−アゼチジン−3−イル−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル二塩酸塩(30mg、0.06mmol、実施例129、ステップ2からのラセミ中間体)およびメチル(2S)−2−クロロプロパノエート(7.9μL、0.074mmol)混合物に、炭酸カリウム(26mg、0.19mmol)を添加した。得られた混合物を、60℃で一晩撹拌した。冷却後、水を添加し、EtOAcで抽出した(3x)。合わせた抽出物を、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。粗残渣に、メタノール(0.3mL)、水(40μL、2mmol)、および水酸化リチウム一水和物(13mg、0.31mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で2.5時間撹拌した。混合物を濃縮し、次の反応にそのまま使用した。C2326についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=486.2;実測値:486.2。
【0493】
ステップ2: (2S)−2−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−イル]−N−メチルプロパンアミド
N,N−ジメチルホルムアミド(0.3mL)中の(2S)−2−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−イル]プロパン酸(30mg、0.06mmol)、塩化メチルアンモニウム(6.6mg、0.098mmol)およびトリエチルアミン(18μL、0.13mmol)混合物に、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(43mg、0.098mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で3時間撹拌した。混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製して、4.7mg(3段階にて、10%)の所望の生成物を得た。生成物を、ジアステレオマーの混合物として単離した。C2429についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=499.2;実測値:499.1。
【0494】
実施例136: 5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−[1−(2,2−ジフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル
【化263】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.3mL)中の5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−アゼチジン−3−イル−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル二塩酸塩(21mg、0.043mmol、実施例129、ステップ2からのラセミ中間体)、2−ブロモ−1,1−ジフルオロエタン(3.8μL、0.048mmol)、およびトリエチルアミン(18μL、0.13mmol)混合物を、70℃で一晩撹拌した。混合物をメタノール(MeOH)で希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、3.3mg(16%)の所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2224OについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=478.2;実測値:478.1。
【0495】
実施例137: 5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル
【化264】
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【0496】
ステップ1: tert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
流量18mL/分、5mg/注入にて、ヘキサン中10%エタノールで溶出するPhenomenex Lux−セルロース1カラム(21.1x250mm、5ミクロン粒径)を使用して、生成物を精製したことを除いて、実施例129、ステップ1と類似した手順を使用して、この化合物を調製し、2つのエナンチオマーを得た。ピーク1:保持時間:1.12分間;C2530についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=514.2;実測値:514.1。ピーク2保持時間は2.58分間であった。
【0497】
ステップ2: 5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−アゼチジン−3−イル−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル二塩酸塩
tert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレートの代りに、tert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−シアノ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(ステップ1からのピーク1)を用いて、実施例128、ステップ2と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。C2022OについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=414.2;実測値:414.1。
【0498】
ステップ3: 5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル
塩化メチレン(0.3mL)中の5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−アゼチジン−3−イル−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル二塩酸塩(25mg、0.051mmol)、(2S)−2−{[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}プロパナール(18mg、0.057mmol)およびトリエチルアミン(22μL、0.15mmol)混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム樹脂(45mg、0.10mmol)を添加した。混合物を一晩撹拌し、次いで濾過し、濃縮した。残渣に、テトラヒドロフラン(1.0mL)およびTHF中1.0Mのテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(0.51mL、0.51mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して、粗物質を精製し、1.6mg(6.6%)の所望の生成物を得た。生成物を、単一のジアステレオマーとして単離した。C2328についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=472.2;実測値:472.2。
【0499】
実施例138: 3−(1−アセチルアゼチジン−3−イル)−5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル
【化265】
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塩化メチレン(0.3mL)中の5−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−3−アゼチジン−3−イル−4−メトキシ−2−メチルベンゾニトリル二塩酸塩(21mg、0.043mmol、実施例129、ステップ2からのラセミ中間体)、塩化アセチル(3.4μL、0.048mmol)、およびトリエチルアミン(18μL、0.13mmol)混合物を、室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して粗物質を精製し、所望の生成物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2224についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=456.2;実測値:456.2。
【0500】
実施例139: 1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンのエナンチオマー
【化266】
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【0501】
ステップ1: 1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−ヨードフェニル)エタノン
出発物質として、1−(5−クロロ−4−フルオロ−2−ヒドロキシ−3−ヨードフェニル)エタノンおよびヨードエタンを使用し、実施例13、ステップ3の手順に従って、この化合物を精製した。C1010ClFIOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=342.9;実測値:342.9。
【0502】
ステップ2: tert−ブチル3−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
磁気撹拌子およびゴム製の隔壁を備えた丸底フラスコに、塩化リチウム(3.9g、91mmolを充填した。フラスコを、高真空下、140℃で10分間加熱し、室温まで冷却した後、窒素を再充填した。亜鉛(6.0g、91mmol)を添加し、フラスコを高真空下、140℃で10分間加熱し、室温まで冷却した後、窒素を再充填した。テトラヒドロフラン(THF)(38mL)および1,2−ジブロモエタン(233μL、2.70mmol)を、シリンジにより添加した。混合物を60℃で10分間加熱し、次いで室温まで冷却した。THF(1mL)中のクロロトリメチルシラン(68μL、0.54mmol)およびヨウ素(69mg、0.27mmol)を添加し、得られた混合物を60℃で10分間撹拌し、次いで室温まで冷却した。次いでTHF(10mL)中のtert−ブチル3−ヨードアゼチジン−1−カルボキシレート(12.17g、42.99mmol)溶液を添加し、混合物を40℃で1時間、および室温で1時間撹拌した。1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−ヨードフェニル)エタノン(13.0g、38.0mmol)、酢酸パラジウム(170mg、0.76mmol)、2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−N,N,N’,N’−テトラメチルビフェニル−2,6−ジアミン(660mg、1.5mmol)、およびトルエン(35mL)を充填した別のフラスコを、高真空下で排気し、窒素を再充填した。混合物を0℃まで冷却し、上で調製した亜鉛試薬を、シリンジによりゆっくりと添加した。添加後、反応物を50℃で一晩加熱した。反応溶液を、EtOAcと飽和NHCl溶液に分配した。層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した(2x)。合わせた有機物を水、ブラインで洗浄し、次いでMgSO4で乾燥し、濃縮した。未精製の混合物を、シリカゲルカラムで精製して、橙色油状の所望の生成物(6.3g、45%)を得た。C1823ClFNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=394.1;実測値:394.1。
【0503】
ステップ3: tert−ブチル3−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
出発物質として、tert−ブチル3−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレートおよびテトラヒドロホウ酸ナトリウムを使用し、実施例13、ステップ5の手順に従って、この化合物を調製した。C1825ClFNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=396.1;実測値:396.1。
【0504】
ステップ4: tert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−フルオロフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
出発物質として、tert−ブチル3−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(ラセミの)および塩化シアヌルを使用し、実施例13、ステップ6の手順に従って、この化合物を調製した。
【0505】
ステップ5: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
DMF(20mL)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(1.10g、7.37mmol)、炭酸セシウム(3.2g、10mmol)およびヨウ化カリウム(111mg、0.670mmol)混合物に、tert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−フルオロフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(2.63g、6.70mmol)を添加し、混合物を90℃で3時間撹拌した。溶媒を真空中で除去した。残渣を酢酸エチルおよび水で希釈した。水層を、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムで精製して(100%酢酸エチルで溶出)、泡状の所望の生成物(2.15g、63%)を得た。C2431ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=505.2;実測値:505.2。
【0506】
ステップ6: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩
ジクロロメタン(2.4mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(275mg、0.544mmol)溶液に、ジオキサン中4.0Mの塩化水素(1.1mL、4.4mmol)を添加した。反応溶液を、室温で6時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、白色固体の所望の生成物(250mg、96%)を得た。C1923ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=405.2;実測値:405.1。
【0507】
ステップ7: 1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
ジクロロメタン(0.67mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(49mg、0.10mmol)、アセトン(8.28μL、0.113mmol)、およびトリエチルアミン(44.3μL、0.318mmol)混合物に、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム樹脂(89mg、0.20mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濃縮し、次いで分取LCMS(XBridge C18カラム、流量60mL/分にて、0.05%TFAを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、ラセミ生成物を得た。LCMS:実測値 m/z=447.2(M+H)。ラセミ混合物を、キラルHPLC(カラムIA、流量18mL/分にて、5%エタノール/95%ヘキサンで溶出)により分離し、2つのピーク(異性体1:9.5mg、21%;異性体2:9.2mg、20%)を得た。
異性体1(最初に溶出、保持時間:4.4分間):H NMR(400MHz、DMSO−d): δ 8.10(s、1H)、7.45(d、1H)、6.21(m、1H)、3.70(m、5H)、2.91(m、2H)、2.53(s、3H)、2.17(m、1H)、1.66(d、3H)、1.31(t、3H)、0.81(m、6H)ppm;C2229ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値C:m/z=447.2;実測値:447.2.
異性体2(2番目に溶出、保持時間:19.5分間):C2229ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=447.2;実測値:447.2。
【0508】
実施例140: 1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
【化267】
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エタノール(1mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(20mg、0.042mmol、実施例139、ステップ6からのラセミ中間体)およびトリエチルアミン(18μL、0.12mmol)混合物に、オキシラン,2,2−ジメチル−(6.98μL、0.0837mmol)を添加した。得られた混合物を、マイクロ波反応器中、120℃で45分間加熱した。反応物をメタノールで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、白色固体の所望の生成物(3.4mg、17%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2331ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=477.2;実測値:477.3。
【0509】
実施例141: 1−(1−{5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−[1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼチジン−3−イル]フェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化268】
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ジクロロメタン(0.5mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(19mg、0.040mmol、実施例139、ステップ6からのラセミ中間体)およびトリエチルアミン(20μL、0.14mmol)混合物に、2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(11mg、0.048mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、未精製の混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物(3.8mg、19%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2124ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=487.2;実測値:487.1。
【0510】
実施例149: (2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール
【化269】
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【0511】
ステップ1: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレートのエナンチオマー
ラセミ混合物を、キラルHPLC(カラムIA、流量18mL/分にて、5%エタノール/95%ヘキサンで溶出)により分離して、2つのピークを得た;異性体1(最初に溶出):保持時間:16.8分間;C2431ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=505.2;実測値:505.2;異性体2(2番目に溶出):保持時間:19.5分間;C2431ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=505.2;実測値:505.2。
【0512】
ステップ2: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩
出発物質として、tert−ブチル3−{3−[(1S)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(キラル分離からの第1ピーク)を用いて、実施例139、ステップ6と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。C1923ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=405.2;実測値:405.1。
【0513】
ステップ3: (2S)−1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−2−オール
イソプロピルアルコール(0.3mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(46mg、0.11mmol)(異性体1より)およびトリエチルアミン(50μL、0.4mmol)混合物に、(S)−(−)−メチルオキシラン(16μL、0.23mmol)を添加した。得られた混合物を、90℃で3時間撹拌した。冷却後、混合物をアセトニトリルで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(12mg、23%)を得た。生成物を、単一のジアステレオマーとして単離した。H NMR(400MHz、DMSO−d): δ 8.05(s、1H)、7.38(d、1H)、6.15(m、1H)、4.26(d、1H)、3.76−3.60(m、6H)、2.99(m、2H)、2.48(s、3H)、2.22(m、2H)、1.62(d、3H)、1.25(t、3H)、0.93(d、3H)ppm;C2229ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=463.2;実測値:463.2。
【0514】
実施例150: 1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化270】
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【0515】
ステップ1: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
出発物質として、実施例139、ステップ4からの、ラセミのtert−ブチル3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−フルオロフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート、および3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンを用いて、実施例139、ステップ5と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。C2328ClFINについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=617.1;実測値:617.1
【0516】
ステップ2: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ビニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
1,4−ジオキサン(10mL)/水(7mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(1.32g、2.14mmol)、ピリジン−トリビニルボロキシン(1:1)(0.51g、2.1mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(90mg、0.1mmol)および炭酸カリウム(0.89g、6.4mmol)混合物を、100℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物を水および酢酸エチルで希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、所望の生成物(0.71g、64%)を得た。C2531ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=517.2;実測値:517.2
【0517】
ステップ3: tert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
tert−ブチルアルコール(8.6mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ビニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(0.707g、1.37mmol)懸濁液に、N−メチルモルホリンN−オキシド(176mg、1.50mmol)、水(4.3mL)、およびオスミウムテトラオキシド(20mg、0.080mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。反応物に水、その後EtOAcを添加した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。C2533ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=551.2;実測値:551.2。
【0518】
ステップ4: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
THF(10mL)および水(6mL)中のtert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.754g、1.37mmol)溶液に、酢酸(20μL、0.36mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(0.878g、4.10mmol)を、0℃で添加した。一晩撹拌した後、反応物に水を添加し、ジクロロメタンで抽出した(3x)。合わせた抽出物を、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。C2429ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=519.2;実測値:519.2。
【0519】
ステップ5: tert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
ジクロロメタン(7mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(0.61g、1.2mmol)溶液に、0℃で、ジエチルアミノ硫黄三フッ化物(0.39mL、2.9mmol)を添加した。混合物を0℃で数分間撹拌し、次いで室温まで温め、2.5時間撹拌した。水およびジクロロメタンを添加し、層を分離した。有機物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。黄色のゴム状物質を真空中で乾燥し、所望の生成物(0.60g、94%)を得た。C2429ClFについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=541.2;実測値:541.2。
【0520】
ステップ6: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エチル]−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩
ジクロロメタン(5mL)中のtert−ブチル3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.64g、1.2mmol)溶液に、ジオキサン中4.0Mの塩化水素(2.4mL、9.5mmol)を添加した。反応溶液を、室温で6時間撹拌した。溶媒を除去して、白色固体の所望の生成物(0.61g、100%)を得た。C1921ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=441.1;実測値:441.1。
【0521】
ステップ7: 1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル]エチル}−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
出発物質として、1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エチル]−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩およびアセトンを用いて、実施例1、ステップ8と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2227ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=483.2;実測値:483.2。
【0522】
実施例152: 2−[3−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)アゼチジン−1−イル]エタノール
【化271】
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出発物質として、1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エチル]−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(ラセミの)および{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}アセトアルデヒドを用いて、実施例1、ステップ8と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。還元的アミノ化後、テトラブチルアンモニウムフロリドを添加して、tert−ブチル(ジメチル)シリル基を除去した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2125ClFについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=485.2;実測値:485.2。H NMR(300MHz、DMSO−d): δ 8.23(s、1H)、7.38(m、2H)、6.29(m、1H)、3.78−3.67(m、4H)、3.53(m、1H)、3.12(m、2H)、2.99−2.87(m、2H)、2.34(m、2H)、1.68(d、3H)、1.22(m、3H)ppm。
【0523】
実施例156: (2R)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−1−オール
【化272】
[この文献は図面を表示できません]
【0524】
ステップ1: メチル(2S)−2−ブロモプロパノエート
DMF(28μL、0.36mmol)を、ジクロロメタン(4.6mL)中(2S)−2−ブロモプロパン酸(0.552g、3.61mmol)および塩化オキサリル(0.61mL、7.2mmol)混合物に、0℃で添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空中で除去した。残渣をジクロロメタン中に溶解し、メタノール(1.5mL、36mmol)およびピリジン(0.44mL、5.4mmol)で処理した。反応溶液を、室温で2時間撹拌した。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液でクエンチし、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(0.51g、85%)を得た。
【0525】
ステップ2: メチル(2R)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパノエート
アセトニトリル(1mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン塩酸塩(20.1mg、0.0475mmol、実施例1、ステップ7からのキラル中間体)溶液に、トリエチルアミン(23μL、0.17mmol)およびメチル(2S)−2−ブロモプロパノエート(9.5mg、0.057mmol)を添加した。反応溶液を、室温で4時間撹拌した。溶媒を除去して、所望の生成物(6.2mg、28%)を得た。C2330ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=473.2;実測値:473.3
【0526】
ステップ3: (2R)−2−(3−{3−[(1S)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン−1−オール
ジクロロメタン(0.5mL)中のメチル(2R)−2−(3−{3−[(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパノエート(6.2mg、0.013mmol)溶液を、0℃にて3時間、トルエン中1.0Mの水素化ジイソブチルアルミニウム(0.1mL、0.1mmol)で処理した。反応物をメタノールでクエンチし、分取RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物(0.8mg、14%)を得た。生成物を、単一のジアステレオマーとして単離した。C2230ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=445.2;実測値:445.1
【0527】
実施例158: 1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
【化273】
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出発物質として、1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン塩酸塩(実施例1、ステップ7からのキラル中間体)およびオキシラン,2,2−ジメチル−を用いて、実施例140と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2332ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=459.2;実測値:459。1H NMR(300MHz、DMSO−d): δ 8.04(s、1H)、7.23(bs、2H)、7.16(s、1H)、6.14(m、1H)、3.96(s、1H)、3.85(m、3H)、3.45(s、3H)、2.94(m、1H)、2.80(m、1H)、2.49(s、3H)、2.14(s、2H)、2.00(s、3H)、1.63(d、3H)、0.98(s、6H)ppm。
【0528】
実施例159: (2R)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−N,N−ジメチルプロパンアミド
【化274】
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【0529】
ステップ1: (2R)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン酸
アセトニトリル(0.6mL)および水(0.2mL)中のメチル(2R)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパノエート(実施例156、ステップ2からのキラル中間体)(13mg、0.027mmol)溶液に、水酸化リチウム(2.4mg、0.10mmol)を添加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。反応溶液を、酢酸エチルおよび1MのHCl溶液で希釈した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(10.2mg、83%)を得た。C2228ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=459.2;実測値:459.1。
【0530】
ステップ2: (2R)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)−N,N−ジメチルプロパンアミド
DMF(0.3mL)中の(2R)−2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)プロパン酸(4mg、0.009mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(4mg、0.009mmol)溶液に、室温で、トリエチルアミン(4μL、0.03mmol)およびジメチルアミン塩酸塩(0.9mg、0.01mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌し、次いでメタノールで希釈し、分取RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(2.7mg、63%)を得た。生成物を、単一のジアステレオマーとして単離した。C2433ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=486.2;実測値:486.1。H NMR(300MHz、DMSO−d): δ 8.09(s、1H)、7.23(s、1H)、6.18(m、1H)、3.78(m、3H)、3.50(s、3H)、3.01(s、3H)、3.0−2.9(m、3H)、2.77(s、3H)、2.54(s、3H)、2.06(s、3H)、1.67(d、3H)、0.98(d、3H)ppm。
【0531】
実施例161: [1−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アゼチジン−1−イル)シクロブチル]アセトニトリル
【化275】
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アセトニトリル(0.1mL)中の1−[(1−(3−アゼチジン−3−イル−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(10mg、0.022mmol、実施例1、ステップ7からのキラル中間体)溶液に、シクロブチリデンアセトニトリル(4.1mg、0.044mmol)、その後1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(13μL、0.087mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をアセトニトリルで希釈し、分取RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(4.3mg、41%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2531ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=480.2;実測値:480.0。
【0532】
実施例163: 1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−メチルピペリジン−4−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化276】
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【0533】
ステップ1: tert−ブチル4−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
出発物質として、1−(5−クロロ−3−ヨード−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノンおよびtert−ブチル4−ヨードピペリジン−1−カルボキシレートを用いて、実施例139、ステップ2と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。C2028ClNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=404.1;実測値:404.1。
【0534】
ステップ2: tert−ブチル4−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピペリジン−1−カルボキシレート
出発物質として、tert−ブチル4−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)ピペリジン−1−カルボキシレートおよびテトラヒドロホウ酸ナトリウムを使用し、実施例13、ステップ5の手順に従って、この化合物を調製した。C2030ClNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=406.1;実測値:406.1.
【0535】
ステップ3: tert−ブチル4−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピペリジン−1−カルボキシレート
出発物質として、tert−ブチル4−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピペリジン−1−カルボキシレート(ラセミの)および塩化シアヌルを使用し、実施例13、ステップ6の手順に従って、この化合物を調製した。H NMR(400MHz、CDCl): δ 7.44(s、1H)、5.46(m、1H)、4.23(bs、2H)、3.73(s、3H)、3.29(bs、1H)、2.78(bs、2H)、2.40(s、3H)、2.27−2.09(m、2H)、1.78(d、3H)、1.63(m、2H)、1.43(s、9H)ppm。
【0536】
ステップ4: tert−ブチル4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピペリジン−1−カルボキシレート
出発物質として、tert−ブチル4−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]ピペリジン−1−カルボキシレートおよび3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンを使用し、実施例139、ステップ5の手順に従って、この化合物を調製した。C2636ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=515.3;実測値:515.2。
【0537】
ステップ5: 1−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−ピペリジン−4−イルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩
出発物質として、tert−ブチル4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピペリジン−1−カルボキシレートを使用し、実施例139、ステップ6の手順に従って、この化合物を調製した。C2128ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=415.2;実測値:415.2。
【0538】
ステップ6: 1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−メチルピペリジン−4−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
出発物質として、1−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−ピペリジン−4−イルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩およびホルムアルデヒドを使用し、実施例139、ステップ7の手順に従って、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2230ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=429.2;実測値:429.1。
【0539】
実施例164: 1−(4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピペリジン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
【化277】
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出発物質として、1−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−ピペリジン−4−イルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン二塩酸塩(実施例163、ステップ5からのラセミ中間体)およびオキシラン,2,2−ジメチル−を用いて、実施例140と類似した手順を使用して、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2536ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=487.3;実測値:487.3。H NMR(300MHz、DMSO−d): δ 8.05(s、1H)、7.24(bs、2H)、7.22(s、1H)、6.16(m、1H)、4.01(bs、1H)、3.67(s、3H)、2.97(m、3H)、2.49(s、3H)、2.32(s、3H)、2.15−2.04(m、6H)、1.63(d、3H)、1.40(m、2H)、1.03(s、6H)ppm。
【0540】
実施例165: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(シアノメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化278】
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(3−フルオロフェニル)ボロン酸の代りに4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イソオキサゾール(フロンティア社(Frontier)製)を使用し、実施例47に記載される手順に従って、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2628ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=519.2;実測値:519.2。
【0541】
実施例166: 3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}シクロブタノールトリフルオロアセテート
【化279】
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【0542】
ステップ1: 1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−ビニルフェニル)エタノン
1,4−ジオキサン(10mL)および水(5mL)中の1−(5−クロロ−3−ヨード−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノン(1.0g、3.2mmol、実施例1、ステップ2より)、4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.66mL、3.9mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(0.26g、0.32mmol)および炭酸カリウム(1.3g、9.4mmol)混合物を、Nで脱気し、80℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物を水および酢酸エチルで希釈した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラム(ヘキサン中0〜10%EtOAcで溶出)で精製して、所望の生成物(0.60g、82%)を得た。C1214ClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=225.1;実測値:225.1
【0543】
ステップ2: 3−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)シクロブタノン
エーテル(10mL)中の1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−ビニルフェニル)エタノン(530mg、2.4mmol)溶液に、亜鉛−銅対(1.8g、14mmol)を添加した。反応混合物を40℃で加熱し、1,2−ジメトキシエタン(3mL)中の塩化トリクロロアセチル(1.4mL、13mmol)および塩化ホスホリル(1.2mL、13mmol)溶液を、2時間に渡りゆっくりと添加した。添加後、反応混合物を、還流下で一晩撹拌した。反応物を飽和NaHCO溶液でクエンチし、エーテルで希釈した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣および酢酸(10mL)中の亜鉛(0.31g、4.7mmol)を室温で2時間撹拌し、次いで一晩還流させた。さらに1回分の亜鉛を添加し、さらに4時間還流させた。混合物を水で希釈し、エーテルで抽出した。有機相を、飽和NaHCO溶液、水およびブラインで順次洗浄し、次いでMgSOで乾燥し、濃縮した。粗物質を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜30%酢酸エチルで溶出)で精製して、所望の生成物(0.17g、27%)を得た。C1416ClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=267.1;実測値:267.0
【0544】
ステップ3: 3−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]シクロブタノール
出発物質として、3−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)シクロブタノンおよびテトラヒドロホウ酸ナトリウムを使用し、実施例13、ステップ5の手順に従って、この化合物を調製した。C1419ClONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=293.1;実測値:293.1。
【0545】
ステップ4: 3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]シクロブタノール
ジメチルスルホキシド(1mL)中の3−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]シクロブタノール(170mg、0.628mmol)溶液に、塩化シアヌル(64mg、0.34mmol)を添加した。一晩撹拌した後、反応混合物を、エーテルおよび水で希釈した。水層を、酢酸エチルで1回抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムで精製して、所望の生成物(39.6mg、22%)を得た。C1418ClOについてのLCMS(M−Cl)計算値:m/z=253.1;実測値:253.2。
【0546】
ステップ5: 3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}シクロブタノール トリフルオロアセテート
出発物質として、3−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]シクロブタノールおよび3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンを使用し、実施例139、ステップ5の手順に従って、この化合物を調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2025ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=402.2;実測値:402.2。
【0547】
実施例167: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピコリンアミドビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
【化280】
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【0548】
ステップ1: 1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノン
酢酸(100mL)中の1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノン(5.00g、25.2mmol、オークウッド社(Oakwood)製)撹拌溶液に、N−ブロモスクシンイミド(4.93g、27.7mmol)を添加し、得られた混合物を、100℃で18時間加熱した。周囲温度まで冷却した後、反応混合物を真空中で濃縮し、次いで飽和炭酸水素ナトリウムで中和し、不溶性スクシンイミドを、濾過して除去した。濾液をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜50%EtOAcで溶出する、シリカゲルで精製し、所望の生成物(2.66g、38%)を得た。C1011BrClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=277.0;実測値:277.0。H NMR(DMSO−d、300MHz): δ 7.70(1H、s)、3.77(3H、s)、2.57(3H、s)、2.50(3H、s)ppm。
【0549】
ステップ2: 1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノール
テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.31g、8.1mmol)を、メタノール(25mL)中の1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノン(1.5g、5.4mmol)混合物に、0℃で添加し、得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を除去し、得られた残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中0〜40%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物(0.30g、90%)を得た。
【0550】
ステップ3: 3−ブロモ−1−クロロ−5−(1−クロロエチル)−4−メトキシ−2−メチルベンゼン
塩化シアヌル(1.7g、9.2mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(710μL、9.2mmol)混合物を、室温で10分間撹拌し、次いで塩化メチレン(34mL)中の1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノール(実施例16、ステップ1より)(1.72g、6.15mmol)溶液を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中0〜10%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物(1.01g、60%)を得た。
【0551】
ステップ4: 1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の3−ブロモ−1−クロロ−5−(1−クロロエチル)−4−メトキシ−2−メチルベンゼン(150mg、0.503mmol)、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(110mg、0.76mmol、ACESファーマ社(ACES Pharma)製品リスト、品目番号:47024)、ヨウ化カリウム(9.0mg、0.05mmol)および炭酸セシウム(330mg、1.0mmol)混合物を、140℃で1時間撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、CHCl中0〜70%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物(103mg、50%)を得た。C1618BrClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=410.0;実測値:410.2。ラセミ生成物を、流量18mL/分、約13mg/注入にて、ヘキサン中5%エタノールで溶出する、Phenomenex Lux−セルロース1カラム(21.1x250mm、5ミクロン粒径)に供して、2つのエナンチオマーを得た。ピーク1、保持時間:12.35分間;ピーク2、保持時間:14.98分間。
【0552】
ステップ5: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピコリンアミドビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
アセトニトリル(0.8mL)/水(0.3mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(25mg、0.061mmol)(前のステップのキラル分離からの第1ピーク)、N,N−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(25mg、0.091mmol、ペプテック社(Pep TechCorp.)、Encyclopedia of Amino Acid Analogs and Boronic Acids、品目番号:BE1622−1)、炭酸ナトリウム(13mg、0.12mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(9.9mg、0.012mmol)混合物を、Nで脱気し、次いで95℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を濾過し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で濾液を精製し、ビス−TFA塩として、所望の生成物(2.9mg、6.7%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2427ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=480.2;実測値:480.2。H NMR(500MHz、DMSO−d) δ :8.78(2H、brs)、8.48(1H、m)、8.36(1H、s)、7.86(1H、brs)、7.65(1H、brs)、7.58(1H、s)、6.33(1H、q、J=7.0Hz)、3.19(3H、s)、3.03(3H、s)、2.97(3H、s)、2.62(3H、s)、2.06(3H、s)、1.81(3H、d、J=7.0Hz)ppm。
【0553】
実施例174: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−シクロプロピル−N−メチルニコチンアミドビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
【化281】
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【0554】
ステップ1: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ニコチノニトリル
アセトニトリル(2mL)/水(0.6mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(実施例167、ステップ4のキラル分離からの第1ピーク、106mg、0.25mmol)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ニコチノニトリル(70.mg、0.31mmol、コンビブロックス社(Combi-Blocks)カタログ、品目番号:PN−8893)、炭酸ナトリウム(43mg、0.41mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(33mg、0.041mmol)混合物、をNで脱気し、95℃で2時間撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物(95mg、87%)を、CHCl/MeOH(最大、MeOH5%)で溶出するクロマトグラフィーにより精製した。C2221ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=434.2;実測値:434.2。
【0555】
ステップ2: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)ニコチン酸二塩酸塩
水中4.0Mの水酸化ナトリウム(0.3mL、1mmol)を、エタノール(1.0mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ニコチノニトリル(0.090g、0.21mmol)混合物に添加し、次いで混合物を95℃で6時間加熱した。この時点で、濃塩酸を添加して、PHを約3に調節した。溶媒を除去し、残渣を、さらに精製することなく、次のステップで使用した。C2222ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=453.1;実測値:453.2。
【0556】
ステップ3: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N−シクロプロピル−N−メチルニコチンアミド
N−メチルシクロプロパンアミン塩酸塩(4.0mg、0.04mmol)を、DMF(0.7mL)中の5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)ニコチン酸二塩酸塩(9.6mg、0.021mmol)およびBOP(10mg、0.03mmol)溶液に、室温で添加し、その後トリエチルアミン(13μL、0.10mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌した。生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、ビス−TFA塩として、所望の生成物(2.6mg、17%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2629ClNについてのLCMS(M+H)計算値C2629ClN:m/z=506.2;実測値:506.2。
【0557】
実施例179: 3−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−メチルプロパンアミド2,2,2−トリフルオロアセテート
【化282】
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【0558】
ステップ1: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}プロパノエート
マイクロ波バイアルに、1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(実施例167、ステップ4のキラル分離からのピーク1、35mg、0.085mmol)、カリウム(3−tert−ブトキシ−3−オキソプロピル)トリフルオロボレート(30.mg、0.13mmol、フロンティアサイエンティフィック社(Frontier Scientific)製、品目番号:P10370)、リン酸カリウム(54mg、0.26mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(9.8mg、0.0085mmol)およびトルエン(0.7mL)/水(0.2mL)を添加した。バイアルを密封し、Nで3回脱気した。反応物を、110℃で20時間加熱した。粗生成物を濾過し、生成物(20mg、50%)を、CHCl/MeOH(最大、MeOH6%)で溶出する、クロマトグラフィーにより精製した。C2331ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=460.2;実測値:460.3。
【0559】
ステップ2: 3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}プロパン酸トリフルオロアセテート
TFA(0.3mL、4mmol)を、塩化メチレン(0.2mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}プロパノエート(35mg、0.076mmol)溶液に添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を除去し、生成物を、さらに精製することなく、次のステップで使用した。C1923ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=404.1;実測値:404.0
【0560】
ステップ3: 3−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−メチルプロパンアミド2,2,2−トリフルオロアセテート
THF中2.0Mのメチルアミン(30μL、0.06mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.7mL)中の3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}プロパン酸(8.9mg、0.022mmol)およびBOP(10mg、0.03mmol)溶液に、室温で添加し、その後トリエチルアミン(8.8μL、0.064mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌した。生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、TFA塩として、所望の生成物を得た(3.2mg、27%)。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2026ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=417.2;実測値:417.0。
【0561】
実施例181: 1−(1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化283】
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【0562】
ステップ1: tert−ブチル4−(4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
アセトニトリル(2mL)/水(0.4mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(実施例167、ステップ4のキラル分離からのピーク1、42mg、0.1mmol)、tert−ブチル4−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(48mg、0.13mmol、コンビブロックス社(Combi-Blocks)カタログ、品目番号:FM−2957)、炭酸ナトリウム(18mg、0.17mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(14mg、0.017mmol)混合物を、Nで脱気し、95℃で2時間撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物を、CHCl/MeOH(最大、MeOH5%)で溶出する、クロマトグラフィーにより精製した。C2938ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=581.2;実測値:581.3。
【0563】
ステップ2: 1−(1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
TFA(0.3mL、4mmol)を、塩化メチレン(0.2mL)中のtert−ブチル4−(4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(30mg、0.052mmol)溶液に、室温で添加し、混合物を1時間撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物を得た。C2430ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=481.2;実測値:481.1
【0564】
ステップ3: 1−(1−{5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−[1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]フェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
水中12.0Mのホルムアルデヒド(0.01mL、0.2mmol)を、塩化メチレン(0.2mL)中の1−{−1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(8.0mg、0.017mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.012mL、0.066mmol)混合物に、0℃で添加した。反応混合物を10分間撹拌し、この時点で、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(5.3mg、0.025mmol)を添加し、反応物を0℃で1時間撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物(2.0mg、24%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2532ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=495.2;実測値:495.0
【0565】
実施例182: 1−(1−{3−[1−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル}エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化284】
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塩化アセチル(2.4μL、0.033mmol)を、塩化メチレン(0.3mL)中の1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(8.0mg、0.017mmol、実施例181、ステップ2からのキラル中間体)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(14μL、0.083mmol)溶液に、0℃で添加し、反応物を室温で15分間撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物(1.0mg、7.8%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2632ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=523.2;実測値:523.2。
【0566】
実施例183: 1−[1−(5−クロロ−3−{1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−ピラゾール−4−イル}−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化285】
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【0567】
ステップ1: 1−(2−クロロエチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール
アセトニトリル(6mL)中の4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.39g、2.0mmol)、1−ブロモ−2−クロロエタン(0.3mL、3mmol)および炭酸セシウム(1.3g、4.0mmol)混合物を、75℃で5時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、生成物(0.45g、88%)を、ヘキサン/EtOAc(最大、EtOAc30%)で溶出する、クロマトグラフィーで精製した。C1119BClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=257.1;実測値:257.0
【0568】
ステップ2: N,N−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタンアミン
N,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の1−(2−クロロエチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.10g、0.39mmol)、ヨウ化ナトリウム(58mg、0.39mmol)およびTHF中2.0Mのジメチルアミン(1.0mL、2.0mmol)混合物を、80℃で一晩撹拌した。溶媒を除去して所望の生成物を得、それを次のステップで使用した。C1325BNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=266.2;実測値:266.3
【0569】
ステップ3: 1−[1−(5−クロロ−3−{1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−ピラゾール−4−イル}−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
アセトニトリル(0.5mL)/水(0.1mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(実施例167、ステップ4からのピーク1、10mg、0.024mmol)、N,N−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−エタンアミン(8.6mg、0.036mmol)、炭酸ナトリウム(5.2mg、0.049mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(4.0mg、0.0049mmol)混合物を、真空にし、Nで再充填し、95℃で2時間撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物(3.1mg、28%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2330ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=469.2;実測値:469.2。
【0570】
実施例184: 2−[(5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−イル)アミノ]エタノール
【化286】
[この文献は図面を表示できません]
【0571】
ステップ1: 1−{1−[5−クロロ−3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
アセトニトリル(1mL)/水(0.3mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(実施例167、ステップ4からのピーク、25.0mg、0.06mmol)、2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(20.mg、0.088mmol)、炭酸ナトリウム(12mg、0.12mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(9.5mg、0.012mmol)混合物を、Nで脱気し、95℃で2時間撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物を、CHCl/MeOH(最大、MeOH5%)で溶出する、クロマトグラフィーにより精製した。C2121ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=427;実測値:427.2。
【0572】
ステップ2: 2−[(5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−イル)アミノ]エタノール
1−ブタノール(1mL)中の1−{1−[5−クロロ−3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(10mg、0.023mmol)およびエタノールアミン(0.10mL)混合物を、130℃で5時間撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物(1.6mg、15%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2327ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=468.2;実測値:468.2。
【0573】
実施例188: 2−(5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)ピリジン−2−イルオキシ)エタノール
【化287】
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水素化ナトリウム(20mg、0.5mmol)を、1,2−エタンジオール(0.5mL、9mmol)に添加し、混合物を室温で10分間撹拌した。この時点で、1−{1−[5−クロロ−3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2−メトキシ−4−メチルフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(10mg、0.023mmol)を添加し、次いで反応物を、110℃で一晩撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物(1.8mg、17%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2326ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=469.2;実測値:469.1。
【0574】
実施例189: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−(2,2−ジフルオロエトキシ)−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピコリンアミドビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
【化288】
[この文献は図面を表示できません]
【0575】
ステップ1: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピコリンアミド
CHCl中1.0Mの三臭化ホウ素(250μL、0.25mmol)を、塩化メチレン(1.2mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(実施例167、ステップ5、(第1ピーク)60mg、0.13mmol)混合物に、−78℃で添加し、次いで反応物を室温まで温めた。この時点で、濃塩酸(0.1mL)を添加し、混合物を4時間撹拌した。反応物を、飽和NaHCOの添加によりクエンチした。次いで混合物を、塩化メチレンで抽出した。合わせた抽出物を、ブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮して、所望の 粗生成物(40mg、68%)を得、それを、さらに精製することなく、次のステップで使用した。C2325ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=466.2;実測値:466.2。
【0576】
ステップ2: 5−[3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−(2,2−ジフルオロエトキシ)−6−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
アゾジカルボン酸ジイソプロピル(13μL、0.064mmol)を、テトラヒドロフラン(0.5mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−ヒドロキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(15.0mg、0.0322mmol)、2,2−ジフルオロエタノール(7.9mg、0.096mmol、アルファエイサー社(Alfa Aesar)製、品目番号:B22201)およびトリフェニルホスフィン(17mg、0.064mmol)混合物に、0℃で添加し、次いで反応物を室温で24時間撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、ビス−TFA塩として、所望の生成物(1.6mg、6.6%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2527ClFN7OについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=530.2;実測値:530.2
【0577】
実施例190: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−(シクロプロピルメトキシ)−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピコリンアミドビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
【化289】
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アゾジカルボン酸ジイソプロピル(13μL、0.064mmol)を、テトラヒドロフラン(0.5mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−ヒドロキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(15mg、0.032mmol、実施例189、ステップ1からのキラル中間体)、シクロプロピルカルビノール(7.0mg、0.096mmol)およびトリフェニルホスフィン(17mg、0.064mmol)混合物に、0℃で添加し、次いで反応物を室温で24時間撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、ビス−TFA塩として、所望の生成物(2.4mg、10%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2731ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=520.2;実測値:520.3。
【0578】
実施例191: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化290】
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【0579】
ステップ1: 1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
N,N−ジメチルホルムアミド(8mL)中の3−ブロモ−1−クロロ−5−(1−クロロエチル)−4−メトキシ−2−メチルベンゼン(0.60g、2.0mmol、実施例167、ステップ3より)、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(590mg、2.2mmol、アナスペック社(AnaSpec)製)、炭酸セシウム(0.98g、3.0mmol)およびヨウ化カリウム(30mg、0.2mmol)混合物を、140℃で1時間撹拌した。混合物を冷却し、次いで溶媒を完全に除去した。残渣を、CHCl(30mL)とともに、室温で20分間撹拌し、次いで濾過した。濾液を濃縮し、生成物(0.65g、63%)を、CHCl/EtOAc(最大、EtOAc60%)で溶出するクロマトグラフィーにより精製した。C1515BrClINOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=521.9;実測値:521.9。
【0580】
ステップ2: 1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−ビニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
ジクロロ(ビス{ジ−tert−ブチル[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ホスホラニル})パラジウム(12mg、0.017mmol)を、1,4−ジオキサン(1mL)および水(0.1mL)中のビニルボロン酸MIDA(110mg、0.6mmol、アルドリッチ社(Aldrich)製、品目番号:704415)、1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.30g、0.57mmol)および炭酸ナトリウム(0.14g、1.1mmol)混合物に添加し、次いで反応物を、Nで3回脱気した。反応物を、95℃で4時間撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物を、CHCl/EtOAc(最大、EtOAc60%)で溶出する、クロマトグラフィーにより精製した。C1718BrClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=422.0;実測値:422.2。
【0581】
ステップ3: 1−{4−アミノ−1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}エタン−1,2−ジオール
t−ブチルアルコール(2mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−ビニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(100mg、0.236mmol)溶液に、N−メチルモルホリンN−オキシド(30.5mg、0.260mmol)および水(0.74mL)を添加した。次いで溶液に、オスミウムテトラオキシド水溶液(0.075mL、4%)を添加した。3時間後、さらに1当量のN−メチルモルホリンN−オキシドを添加した。反応物を、室温で一晩撹拌した。溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、MgSOで乾燥し、濃縮して生成物を得、それを次のステップで直接使用した。C1720BrClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=456.0;実測値:456.0
【0582】
ステップ4: 4−アミノ−1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルバルデヒド
テトラヒドロフラン(1.6mL)/水(1.0mL)中の1−{4−アミノ−1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル}エタン−1,2−ジオール(0.10g、0.22mmol)溶液に、酢酸(0.0032mL、0.057mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(0.140g、0.657mmol)を、0℃で添加した。2時間撹拌した後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮して、所望の粗生成物を得、それを次のステップで直接使用した。C1616BrClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=424.0;実測値:423.9
【0583】
ステップ5: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
アセトニトリル(0.3mL)/エタノール(0.1mL)/水(0.1mL)中の4−アミノ−1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルバルデヒド(20mg、0.047mmol)、{6−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}ボロン酸(23mg、0.12mmol)、炭酸ナトリウム(10mg、0.094mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(7.7mg、0.0094mmol)混合物を、Nで脱気し、次いで95℃で3時間撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物を、CHCl/MeOH(最大、MeOH6%)で溶出する、クロマトグラフィーにより精製した。C2425ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=494.2;実測値:494.1
【0584】
ステップ6: 5−(3−{1−[4−アミノ−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
0℃に冷却した塩化メチレン(0.5mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−3−ホルミル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(0.015g、0.030mmol)溶液に、ジエチルアミノ硫黄三フッ化物(0.020mL、0.15mmol)を滴加した。混合物を室温で一晩撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物(1.7mg、11%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2425ClFについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=516.2;実測値:516.2。
【0585】
実施例192: 1−[1−(5−クロロ−3−シクロプロピル−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化291】
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マイクロ波バイアルに、1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(15mg、0.037mmol、実施例167、ステップ4からのピーク1より)、シクロプロピルトリフルオロホウ酸カリウム(8mg、0.06mmol、フロンティアサイエンティフィック社(Frontier Scientific)製、品目番号:C10298)、リン酸カリウム(23mg、0.11mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(4.2mg、0.0036mmol)、次いでトルエン(0.3mL)/水(0.1mL)を添加した。バイアルを密封し、Nで3回脱気した。反応物を、110℃で20時間加熱した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物(1.1mg、8%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C1923ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=372.2;実測値:372.2。
【0586】
実施例194: {3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}アセトニトリル
【化292】
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ジメチルスルホキシド(0.8mL)/水(0.3mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(30mg、0.073mmol)(実施例167、ステップ4からのピーク1)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イソオキサゾール(0.018g、0.095mmol、コンビブロックス社(Combi-Blocks)カタログ、品目番号:PN−8875)、フッ化カリウム(13mg、0.22mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(12mg、0.015mmol)混合物を、Nで脱気し、次いで130℃で16時間撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物(2.4mg、9%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C1820ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=371.1;実測値:371.1。
【0587】
実施例195: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピコリンアミドビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
【化293】
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【0588】
ステップ1: 1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エタノン
丸底フラスコ中に、無水DMF(22.8mL)中の1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)エタノン(6.0g、23mmol)を入れた。次いで炭酸カリウム(6.3g、46mmol)を添加し、その後ヨードエタン(2.73mL、34.2mmol)を添加した。得られた懸濁液を、60℃で2時間撹拌した。混合物を100mLの水中に注ぎ入れ、200mLのエチルエーテルで抽出した。有機層を分離し、合わせ、水および飽和NaCl溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、6.0gの黄褐色の油を得た。C1113BrClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=293.0;実測値:293.0
【0589】
ステップ2: 1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エタノール
テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.31g、8.1mmol)を、メタノール(25mL)中の1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エタノン(1.5g、5.4mmol)混合物に、0℃で添加し、得られた反応混合物を、室温で1時間撹拌した。溶媒を除去し、得られた残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中0〜30%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(0.30g、90%)。
【0590】
ステップ3: 3−ブロモ−1−クロロ−5−(1−クロロエチル)−4−エトキシ−2−メチルベンゼン
塩化シアヌル(1.7g、9.2mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(710μL、9.2mmol)混合物を、室温で10分間撹拌し、次いで塩化メチレン(34mL)中の1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エタノール(1.72g、6.15mmol)溶液を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中0〜10%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(1.01g、60%)。
【0591】
ステップ4: 1−(1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の3−ブロモ−1−クロロ−5−(1−クロロエチル)−4−エトキシ−2−メチルベンゼン(150mg、0.50mmol)、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(110mg、0.76mmol)、ヨウ化カリウム(9mg、0.05mmol)および炭酸セシウム(330mg、1.0mmol)混合物を、140℃で1時間撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、CHCl中0〜70%EtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(103mg、50%)。C1720BrClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=423.1;実測値:423.0。ラセミ生成物を、流量18mL/分、約13mg/注入にて、ヘキサン中4%エタノールで溶出する、Phenomenex Lux−セルロース1カラム(21.1x250mm、5ミクロン粒径)に供して、2つのエナンチオマーを得た。ピーク1、保持時間:8.64分間;ピーク2、保持時間:10.64分間
【0592】
ステップ5: 5−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピコリンアミドビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
アセトニトリル(0.8mL)/水(0.3mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(25mg、0.061mmol)(前のステップのキラル分離からの第1ピーク)、N,N−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(25mg、0.09mmol)、炭酸ナトリウム(13mg、0.12mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(9.9mg、0.012mmol)混合物を、Nで脱気し、次いで、95℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を濾過し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で濾液を精製し、ビス−TFA塩として、所望の生成物を得た(2.3mg、5%)。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2529ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=494.2;実測値:494.2。
【0593】
実施例200: 4−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピコリンアミドビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
【化294】
[この文献は図面を表示できません]
【0594】
ステップ1: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボニトリル
アセトニトリル(5mL)/水(2mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(実施例167、ステップ4からのピーク1、322mg、0.76mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボニトリル(210mg、0.91mmol、コンビブロックス社(Combi-Blocks)カタログ、品目番号:PN−0143)、炭酸ナトリウム(130mg、1.2mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(99mg、0.12mmol)混合物を、Nで脱気し、反応物を95℃で2時間撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物(0.28g、85%)を、CHCl/MeOH(最大、MeOH6%)で溶出する、クロマトグラフィーにより精製した。C2221ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=434.1;実測値:434.1
【0595】
ステップ2: 4−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)ピコリン酸二塩酸塩
1.0M水酸化ナトリウム(2.9mL、2.9mmol)を、エタノール(4.0mL)中の4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボニトリル(0.250g、0.576mmol)混合物に添加し、得られた混合物を95℃で6時間加熱した。この時点で、濃塩酸を添加して、pHを約3に調節した。溶媒を除去し、残渣を、さらに精製することなく、次のステップで使用した。C2222ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=453.1;実測値:453.2。
【0596】
ステップ3: 4−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピコリンアミドビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
THF中2.0Mのジメチルアミン(2.0mL、4.0mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}ピリジン−2−カルボン酸(250mg、0.552mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(370mg、0.83mmol)溶液に、0℃で添加し、その後トリエチルアミン(0.23mL、1.6mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌した。未精製の混合物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、ビス−TFA塩として、所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2427ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=480.2;実測値:480.2。H NMR(DMSO−d、500MHz) δ 8.67(brs、1H)、8.36(s、1H)、7.58(s、1H)、7.41(m、2H)、6.32(q、2H)、3.20(s、3H)、3.00(s、3H)、2.94(s、3H)、2.62(s、3H)、2.03(s、3H)、1.80(d、3H)ppm。
【0597】
実施例203: 2−(4−(3−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド
【化295】
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【0598】
ステップ1: tert−ブチル[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセテート
THF中1.0Mのカリウムtert−ブトキシド(2.4mL、2.4mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(6.0mL)中の4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.39g、2.0mmol)溶液に、0℃で添加した。反応混合物を、室温で5分間撹拌した。0℃まで冷却した後、混合物にt−ブチルブロモアセテ−ト(0.5mL、3mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、次いで酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物(0.5g、81%)を、ヘキサン/EtOAc(最大EtOAc30%)で溶出する、クロマトグラフィーにより精製した。C1526BNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=309.2;実測値:309.1
【0599】
ステップ2: tert−ブチル(4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−1H−ピラゾール−1−イル)アセテート
アセトニトリル(3mL)/水(0.7mL)中の1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(70mg、0.16mmol)(実施例195、ステップ4からの第1ピーク)、tert−ブチル[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセテート(65mg、0.21mmol)、炭酸ナトリウム(30.mg、0.28mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(23mg、0.028mmol)混合物を、Nで脱気し、次いで95℃で2時間撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物(65mg、78%)を、CHCl/MeOH(最大、MeOH5%)で溶出する、クロマトグラフィーにより精製した。C2633ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=526.2;実測値:526.3。
【0600】
ステップ3: (4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−1H−ピラゾール−1−イル)酢酸ビストリフルオロアセテート
トリフルオロ酢酸(0.5mL)を、塩化メチレン(0.5mL)中のtert−ブチル(4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−1H−ピラゾール−1−イル)アセテート(0.065g、0.12mmol)溶液に添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。溶媒を除去して粗生成物を得、それを次のステップで使用した。C2225ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=470.2;実測値:470.1
【0601】
ステップ4: 2−(4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド
アンモニウムカルボネート(20mg、0.21mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.7mL)中の(4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−1H−ピラゾール−1−イル)酢酸ビストリフルオロアセテート(10mg、0.021mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(10mg、0.03mmol)溶液に、室温で添加し、その後トリエチルアミン(8.8μL、0.064mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物(2.5mg、25%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2226ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=469.2;実測値:469.2。
【0602】
実施例208: 6−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルニコチンアミドビス(トリフルオロアセテート)
【化296】
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【0603】
ステップ1: 1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−4−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.050g、0.12mmol、実施例195、ステップ4からのピーク1)を、マイクロ波バイアル中、ジメチルスルホキシド(0.44mL)中の酢酸カリウム(0.035g、0.35mmol)および4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−[2,2’]ビ[[1,3,2]ジオキサボロラニル](0.060g、0.24mmol)と、室温にて合わせた。これを窒素で脱気し、次いで[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(0.01g、0.01mmol)を添加した。反応物を油浴中、105℃まで一晩加熱した。これを放冷し、次いで酢酸エチル中に取り込み、水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。生成物(15mg、20%)を、CHCl/MeOH(最大、MeOH10%)で溶出する、クロマトグラフィーにより精製した。C2332BClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=472.2;実測値:472.3。
【0604】
ステップ2: 6−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルニコチンアミドビス(トリフルオロアセテート)
アセトニトリル(0.9mL)/水(0.2mL)中の1−{1−[5−クロロ−2−エトキシ−4−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(15mg、0.032mmol)、6−クロロ−N,N−ジメチルニコチンアミド(12mg、0.064mmol)、炭酸ナトリウム(9.0mg、0.085mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(6.9mg、0.0085mmol)混合物を、Nで脱気し、次いで95℃で一晩撹拌した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、TFA塩として、所望の生成物(2mg、9%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2529ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=494.2;実測値:494.2。
【0605】
実施例209: 5−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−4−メトキシ−2−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンゾニトリル
【化297】
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予備形成された触媒(0.05mL、実施例40より)を、N,N−ジメチルアセトアミド(0.3mL)中の1−{1−[5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(7.7mg、0.019mmol)、亜鉛(0.54mg、0.0082mmol)およびシアン化亜鉛(2.2mg、0.019mmol)混合物に添加した。混合物を、窒素で3回脱気した。反応物を、120℃で1.5時間加熱した。粗生成物を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物(2.1mg、27%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2123OについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=403.2;実測値:403.2。
【0606】
実施例211: 3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルベンゾニトリル
【化298】
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N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(10μL、0.07mmol)、シアン化亜鉛(3mg、0.03mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(0.9mg、0.001mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(2mg、0.003mmol)を、マイクロ波管中のN,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の、1−[1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−エトキシ−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(14mg、0.033mmol、実施例195、ステップ4からのピーク1)溶液に、順次添加した。管を密封して脱気し、Nで3回再充填し、次いでマイクロ波照射下、160℃で400秒間加熱した。混合物を冷却し、濾過し、未精製の濾液を、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用して精製し、所望の生成物(2.4mg、20%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C1820ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=371.1;実測値:371.2。
【0607】
実施例69、70、75、78、97、98、100、103、106、107、109、111、112、114、116、119、120、122〜124、132、135、142〜148、151、153〜155、157、160、162、168〜173、175〜178、180、185〜187、193、196〜199、201、202、204〜207、および210の化合物の実験手順を、表1および2に要約する。
【0608】
【表1】
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【表2】
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【0609】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0610】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
【0611】
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
【表8】
[この文献は図面を表示できません]
【0612】
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
【0613】
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
【表12】
[この文献は図面を表示できません]
【0614】
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
【0615】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
【0616】
【表17】
[この文献は図面を表示できません]
【表18】
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【0617】
【表19】
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記載される化合物の実験手順に従って合成した;
化合物をラセミ混合物として単離した;
化合物を単一のエナンチオマーとして単離した;
化合物をジアステレオマー混合物として単離した;
化合物を単一のジアステレオマーとして単離した。
【0618】
【表20】
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【表21】
[この文献は図面を表示できません]
【0619】
【表22】
[この文献は図面を表示できません]
【表23】
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記載される化合物の実験手順に従って合成した;
化合物をラセミ混合物として単離した;
化合物をジアステレオマー混合物として単離した。
【0620】
分析データ
実施例69、70、75、78、97、98、100、102〜138、142〜148、151、153〜155、157、160、162、168〜173、175〜178、180、185〜187、193、196〜199、201、202、204〜207、および210の化合物のH NMRデータ(Varian Inova500分光計、Mercury400分光計、またはVarian(もしくはMercury)300分光計)およびLCMS質量スペクトルデータ(MS)を、以下の表3に示す。
【0621】
【表24】
[この文献は図面を表示できません]
【0622】
【表25】
[この文献は図面を表示できません]
【0623】
【表26】
[この文献は図面を表示できません]
【表27】
[この文献は図面を表示できません]
【0624】
実施例212: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル
【化299】
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【0625】
ステップ1: 1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−ヨードフェニル)エタノン
出発物質として、ヨードメタンの代りにヨードエタンを使用し、実施例13、ステップ3の手順に従ってラセミ中間体を形成して、所望の化合物を、収率90%で調製した。H NMR(300MHz、CDCl3) δ 7.68(d、J=8.3Hz、1H)、3.94(q、J=7.0Hz、2H)、2.61(s、3H)、1.48(t、J=7.0Hz、3H)。C1010ClFIOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=342.9,344.9;実測値:342.9,344.8。
【0626】
ステップ2: 4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ヨードベンゾニトリル
N,N−ジメチルホルムアミド(80mL)中の1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−ヨードフェニル)エタノン(7.3g、21mmol)溶液を、シアン化カリウム(2.1g、32mmol)で処理し、40℃で5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液/水(1:1)中に注ぎ入れた。有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の褐色の油を得た。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル(0%〜30%)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色固体の所望の生成物(6.1g、81%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.57(s、1H)、3.93(q、J=7.0Hz、2H)、2.61(s、3H)、1.47(t、J=7.0Hz、3H)。C1110ClINOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=349.9;実測値:349.9。
【0627】
ステップ3: tert−ブチル3−(3−アセチル−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
亜鉛(4.60g、70.3mmol)および炉乾燥されたセライト(870mg)をフラスコに添加し、フラスコを高真空下、ヒートガンで5分間加熱し、次いで窒素を再充填した。N,N−ジメチルアセトアミド(57mL)、その後1,2−ジブロモエタン(430μL、5.0mmol)を添加し、混合物を70℃で10分間加熱し、次いで室温まで冷却した。反応混合物を、クロロトリメチルシラン(630μL、5.0mmol)で液滴処理し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を、N,N−ジメチルアセトアミド(28mL)中のtert−ブチル3−ヨードアゼチジン−1−カルボキシレート(18g、62mmol)溶液で液滴処理し(内部温度を、水浴で40℃より低く維持)、40℃で2時間加熱した。亜鉛−ヨード試薬(カニューレにより移した)を、プラスチックフィルタ(大気への暴露を避けるために適切に密封された)を通して、清潔な、乾燥したフラスコ中に直接濾過し、それを窒素で洗い流した。反応混合物を、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(720mg、0.79mmol)およびトリ−(2−フリル)ホスフィン(370mg、1.6mmol)で処理し、窒素で数分間脱気した。反応混合物を、N,N−ジメチルアセトアミド(130mL)(窒素で脱気)中の4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ヨードベンゾニトリル(14g、41mmol)溶液で素早く処理し、70℃で2時間加熱した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム溶液中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した(3x300mL)。合わせた有機抽出物を水(4x500mL)およびブライン(1x500mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の暗色の油を得た。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル(5%〜45%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(14g、88%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl3) δ7.46(s、1H)、4.42−4.20(m、5H)、3.80(q、J=7.0Hz、2H)、2.59(s、3H)、1.44(s、9H)、1.37(t、J=7.0Hz、3H)。C1516ClNについてのLCMS([M−(t−Bu)+H]+H)計算値:m/z=323.1;実測値:323.0。
【0628】
ステップ4: tert−ブチル3−[3−クロロ−2−シアノ−6−エトキシ−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
液テトラヒドロフラン(100mL)中の(3aS)−1−メチル−3,3−ジフェニルテトラヒドロ−3H−ピロロ[1,2−c][1,3,2]オキサザボロール(9.7g、35mmol)溶を、テトラヒロフラン中1.0Mのボラン−THF錯体(42mL、42mmol)で処理し、20℃で15分間撹拌した。反応混合物を−30℃まで冷却し、テトラヒドロフラン(110mL)中のtert−ブチル3−(3−アセチル−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(13g、35mmol)溶液でゆっくりと処理した。出発物質ケトンを含んだフラスコを、追加のテトラヒドロフラン(20mL)で漱ぎ、反応混合物に添加した。反応混合物を、0℃まで30分間にわたり温め、0℃で15分間撹拌した。反応混合物を0℃にて、水でクエンチし、飽和炭酸水素ナトリウム溶液中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。水層を分離し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の暗色の油を得た。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル(0%〜70%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、エナンチオマーの98:2混合物として、黄色泡状の所望の生成物(10.4g、78%)を得た(保持時間=7.73分間および9.41分間;ChiralPak AD−Hカラム、4.6x150mm、5ミクロン粒径、1ml/分にて、ヘキサン中5%エタノールで溶出)。H NMR(300MHz、CDCl3) δ 7.56(s、1H)、5.15−5.07(m、1H)、4.41−4.17(m、5H)、3.74(q、J=7.0Hz、2H)、2.12(d、J=3.7Hz、1H)、1.49−1.37(m、15H)。C1518ClNについてのLCMS([M−(t−Bu)+H]+H)計算値:m/z=325.1;実測値:325.1。
【0629】
ステップ5: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
塩化メチレン(260mL)中のtert−ブチル3−[3−クロロ−2−シアノ−6−エトキシ−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(ステップ4からの、98:2エナンチオマー混合物)(10g、27mmol)溶液を、0℃にて、トリエチルアミン(11mL、82mmol)で処理し、その後メタンスルホン酸無水物(7.1g、41mmol)で処理し、0℃で15分間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製のメシレートを得、それを、さらに精製することなく使用した。N,N−ジメチルホルムアミド(140mL)中の未精製のメシレート中間体溶液を、炭酸セシウム(13g、41mmol)および3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(4.7g、31mmol)で処理し、60℃で1時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3x250mL)。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の油を得た。粗物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(3%メタノールを含む100%ジクロロメタン〜70%アセトニトリル/30%ジクロロメタン)により精製し、95:5エナンチオマー混合物として、黄色泡状の所望の生成物(8.7g、62%、2段階にて)を得た(保持時間=4.29分間および6.00分間;Phenomenex LuxセルロースC−1カラム、4.6x150mm、5ミクロン粒径、1ml/分にて、ヘキサン中15%エタノールで溶出)。この物質を、キラルHPLC(Phenomenex LuxセルロースC−1カラム、21.2x250mm、5ミクロン粒径、10ml/分にてヘキサン中15%エタノールで溶出する)により分離して、7.0gの所望のピーク1材料(保持時間:8.20分間)を得た。H NMR(300MHz、CDCl3) δ 8.24(s、1H)、7.51(s、1H)、6.32(q、J=7.1Hz、1H)、5.48(brs、2H)、4.40−4.18(m、5H)、4.05−3.93(m、1H)、3.81−3.65(m、1H)、2.64(s、3H)、1.81(d、J=7.1Hz、3H)、1.48(t、J=7.0Hz、3H)、1.43(s、9H)。C2531ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=512.2;実測値:512.3。
【0630】
ステップ6: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル
塩化メチレン(11mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(ステップ5からのピーク1、エナンチオマー)(2.2g、4.2mmol)溶液を、トリフルオロ酢酸(11mL)で液滴処理し、室温で30分間撹拌した。反応混合物を油状になるまで濃縮し、エタノール(2x)から再濃縮して、残渣を得た。この物質を最小量のメタノー中に溶解し、氷冷された飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100ml)に滴加し、2:1ジクロロメタン/イソプロパノールで数回抽出して、所望の生成物(1.8g、定量的な)を得、それをさらに精製することなく使用した。少量の所望の生成物を、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.47(s、1H)、6.23(q、J=7.0Hz、1H)、4.37−4.26(m、1H)、3.91−3.61(m、6H)、2.54(s、3H)、1.71(d、J=7.1Hz、3H)、1.32(t、J=7.0Hz、3H)。C2023ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=412.2;実測値:412.1。
【0631】
実施例213: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(1−メチルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル
【化300】
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メタノール(7.3mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(実施例212、ステップ6のキラル中間体)(0.30g、0.73mmol)溶液を、ホルムアルデヒド(水中37%)(0.54mL、7.3mmol)で処理し、これを室温で5分間撹拌した。反応混合物を、シアノホウ水素化ナトリウム(0.092g、1.5mmol)で処理し、室温で2時間撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(0.16g、50%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.48(s、1H)、6.27−6.18(m、1H)、4.10−3.98(m、1H)、3.96−3.86(m、2H)、3.83−3.74(m、1H)、3.72−3.64(m、1H)、3.10−2.98(m、2H)、2.54(s、3H)、2.20(s、3H)、1.71(d、J=6.9Hz、3H)、1.32(t、J=6.7Hz、3H)。C2125ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=426.2;実測値:426.2。
【0632】
実施例219: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル
【化301】
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テトラヒドロフラン(14mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(300mg、0.74mmol、実施例212からのキラル中間体)溶液を、トリエチルアミン(260μL、1.8mmol)、その後2−ブロモエタノール(63μL、0.89mmol)で液滴処理し、60℃で6時間撹拌した。反応混合物を追加の2−ブロモエタノール(26μL、0.37mmol)で処理し、60℃でさらに6時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(0.15g、44%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 8.19(s、1H)、7.56(s、1H)、6.36−6.25(m、1H)、4.48(brs、1H)、4.19−4.07(m、1H)、4.04−3.94(m、2H)、3.91−3.82(m、1H)、3.81−3.72(m、1H)、3.20−3.08(m、2H)、2.62(s、2H)、2.57(s、3H)、1.79(d、J=6.8Hz、3H)、1.40(t、J=6.6Hz、3H)。C2227ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=456.2;実測値:456.1。
【0633】
実施例220: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}ベンゾニトリル
【化302】
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エタノール(1.7mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(50mg、0.12mmol、実施例212からのキラル中間体)溶液を、(S)−(−)−メチルオキシラン(21μL、0.30mmol)で処理し、マイクロ波中、125℃で15分間加熱した。反応混合物をメタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(27mg、47%)を得た。生成物を、単一のジアステレオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.48(s、1H)、6.23(q、J=6.9Hz、1H)、4.35(d、J=4.5Hz、1H)、4.13−3.99(m、1H)、3.97−3.88(m、2H)、3.85−3.63(m、2H)、3.61−3.51(m、1H)、3.15−2.99(m、2H)、2.55(s、3H)、2.28(d、J=5.9Hz、2H)、1.71(d、J=7.0Hz、3H)、1.32(t、J=6.9Hz、3H)、1.00(d、J=6.2Hz、3H)。C2329ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=470.2;実測値:470.2。
【0634】
実施例236: tert−ブチル2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパノエート
【化303】
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N,N−ジメチルホルムアミド(4。6mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(0.38g、0.92mmol、実施例212からのキラル中間体)溶液を、炭酸カリウム(0.51g、3.7mmol)、その後tert−ブチル2−ブロモ−2−プロパノエート(0.86mL、4.6mmol)で処理し、60℃で3時間加熱した。反応混合物を水中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の油を得た。粗物質を、ジクロロメタン中メタノール(0%〜10%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(0.43g、83%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.10(s、1H)、7.44(s、1H)、6.22(q、J=6.8Hz、1H)、4.12−3.97(m、1H)、3.88−3.70(m、4H)、3.62−3.48(m、2H)、2.54(s、3H)、1.70(d、J=7.0Hz、3H)、1.33(t、J=6.9Hz、3H)、1.17(s、9H)、1.05(s、6H)。C2837ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=554.3;実測値:554.3。
【0635】
実施例237: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル
【化304】
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【0636】
ステップ1: 2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパン酸ビス(トリフルオロアセテート)
tert−ブチル2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−プロパノエート(0.36g、0.65mmol、実施例236からのキラル中間体)を、トリフルオロ酢酸(3.2mL)/水(0.065mL)の予め混合した溶液中に溶解し、室温で3時間、および50℃で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、アセトニトリルから再濃縮して(2x)、ゴム状の所望の生成物を得た。このゴム状物質を少量のメチル−tert−ブチルエーテルで処理し、それを、固体が形成するまで回した。メチル−tert−ブチルエーテルをデカントし、残渣を濃縮して、所望の生成物(0.51g、109%)を得、それをさらに精製することなく使用した。C2429ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=498.2;実測値:498.3。
【0637】
ステップ2: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル
テトラヒドロフラン(0.9mL)中の2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパン酸ビス(トリフルオロアセテート)(0.10g、0.16mmol)溶液を、−25℃まで冷却し、4−メチルモルホリン(0.072mL、0.65mmol)およびイソブチルクロロホルメート(0.085mL、0.65mmol)で処理し、−15℃で15分間撹拌した。反応混合物を、使い捨てのフィルタカートリッジを通して、別の丸底フラスコ中に濾過た。ついでこの溶液を、−20℃まで冷却し、最小量の水中のテトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.031g、0.82mmol)溶液を滴加した。反応混合物を、−15℃で30分間撹拌し、水中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、濃縮した、メタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(3.5mg、4%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.50(s、1H)、7.35(brs、2H)、6.23(q、J=6.7Hz、1H)、4.44−4.35(m、1H)、4.04−3.88(m、1H)、3.86−3.73(m、1H)、3.72−3.57(m、3H)、3.12(d、J=4.7Hz、2H)、2.54(s、3H)、1.71(d、J=6.9Hz、3H)、1.31(t、J=6.9Hz、3H)、0.80(s、6H)。C2431ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=484.2;実測値:484.2。
【0638】
実施例239: 2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパンアミド
【化305】
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N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中の2−(3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−イル)−2−メチルプロパン酸ビス(トリフルオロアセテート)(0.05g、0.069mmol、実施例237、ステップ1からのキラル中間体)およびエタノール中2.0Mのアンモニア(0.17mL、0.34mmol)溶液を、トリエチルアミン(0.048mL、0.35mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(0.046g、0.10mmol)で処理し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を数滴のでクエンチし、メタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含むアセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(25mg、73%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.51(s、1H)、7.23(s、1H)、6.98(s、1H)、6.23(q、J=7.0Hz、1H)、4.09−3.96(m、1H)、3.84−3.61(m、4H)、3.39−3.34(m、1H)、3.32−3.28(m、1H)、2.54(s、3H)、1.71(d、J=7.0Hz、3H)、1.31(t、J=6.9Hz、3H)、1.02(s、6H)。C2430ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=497.2;実測値:497.3。
【0639】
実施例247: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル
【化306】
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N,N−ジメチルホルムアミド(0.54mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(0.04g、0.097mmol、実施例212からのキラル中間体)およびプロパン酸,2−ヒドロキシ−2−メチル−(0.012g、0.12mmol)溶液を、トリエチルアミン(0.034mL、0.24mmol)で処理し、その後O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.048g、0.13mmol)で処理し、室温で30分間撹拌した。反応混合物をメタノールおよびアセトニトリルで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、流量60mL/分にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、メタノール/水の濃度勾配により溶出)により精製して、所望の生成物(7mg、14%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.54(d、J=4.5Hz、1H)、6.25(q、J=7.2Hz、1H)、5.08(s、1H)、4.88−4.77(m、1H)、4.73−4.60(m、1H)、4.50−4.35(m、1H)、4.29−4.09(m、2H)、3.85−3.73(m、2H)、2.55(s、3H)、1.73(d、J=7.0Hz、3H)、1.37(t、J=6.3Hz、3H)、1.26(s、3H)、1.22(s、3H)。C24H29ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=498.2;実測値:498.2。
【0640】
実施例261: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル
【化307】
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【0641】
ステップ1: 4−アセチル−6−クロロ−2−ヨード−3−メトキシベンゾニトリル
N,N−ジメチルホルムアミド(200mL)中の1−(5−クロロ−4−フルオロ−3−ヨード−2−メトキシフェニル)エタノン(実施例13、ステップ3からの中間体)(18g、54mmol)溶液を、シアン化カリウム(5.2g、81mmol)で処理し、40℃で6時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液/水(1:1)中に注ぎ入れた。有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の褐色の油を得た。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル(0%〜30%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、黄色固体の所望の生成物(11g、61%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl3) δ 7.60(s、1H)、3.81(s、3H)、2.62(s、3H)。C10ClINOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=335.9;実測値:335.9。
【0642】
ステップ2: tert−ブチル 3−(3−アセチル−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
亜鉛(5.0g、77mmol)および炉乾燥されたセライト(520mg)を、フラスコに添加し、フラスコを、高真空下、ヒートガンで5分間加熱し、次いで窒素を再充填した。N,N−ジメチルアセトアミド(53mL)、その後1,2−ジブロモエタン(400μL、4.6mmol)を添加し、混合物を70℃で15分間加熱し、次いで室温まで冷却した。反応混合物を、クロロトリメチルシラン(580μL、4.6mmol)で液滴処理し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を、N,N−ジメチルアセトアミド(26mL)中のtert−ブチル3−ヨードアゼチジン−1−カルボキシレート(16g、58mmol)溶液で液滴処理し(内部温度を、水浴で40℃よりも低く維持)および40℃で2時間加熱した。亜鉛−ヨード試薬(カニューレにより移した)を、プラスチックフィルタ(大気への暴露を避けるために適切に密封された)を通して、清潔な、乾燥したフラスコ中に直接濾過し、それを窒素で洗い流した。反応混合物を、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(670mg、0.73mmol)およびトリ−(2−フリル)ホスフィン(340mg、1.5mmol)で処理し、窒素で数分間脱気した。反応混合物を、N,N−ジメチルアセトアミド(120mL)中の4−アセチル−6−クロロ−2−ヨード−3−メトキシベンゾニトリル(13g、39mmol)溶液(窒素で脱気)で素早く処理し、70℃で2時間加熱した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム溶液中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した(3x300mL)。合わせた有機抽出物を水(4x500mL)およびブライン(1x500mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の暗色の油を得た。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル(5%〜40%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(12g、85%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 7.79(s、1H)、4.39−4.29(m、1H)、4.28−4.11(m、4H)、3.68(s、3H)、2.58(s、3H)、1.38 (s、9H)。
【0643】
ステップ3: tert−ブチル3−[3−クロロ−2−シアノ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
テトラヒドロフラン(46mL)中の(3aS)−1−メチル−3,3−ジフェニルテトラヒドロ−3H−ピロロ[1,2−c][1,3,2]オキサザボロール(4.3g、16mmol)溶液を、テトラヒロフラン中1.0Mのボラン−THF錯体(19mL、19mmol)で処理し、20℃で15分間撹拌した。反応混合物を−30℃まで冷却し、テトラヒドロフラン(49mL)中のtert−ブチル3−(3−アセチル−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(5.7g、16mmol)溶液でゆっくりと処理した。出発物質ケトンを含んだフラスコを、追加のテトラヒドロフラン(9mL)ですすぎ、反応混合物に添加した。添加完了後、反応物の温度は−20℃であった。反応混合物を、−5℃まで30分間に渡り温めた。反応混合物を0℃にて水でクエンチし、飽和炭酸水素ナトリウム溶液中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。水層を分離し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の暗色の油を得た。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル中(0%〜100%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、エナンチオマーの97:3混合物として、ベージュ泡状の所望の生成物(5.5g、97%)を得た(保持時間=12.19分間および13.18分間;Phenomenex LuxセルロースC−2カラム、4.6x150mm、5ミクロン粒径、1ml/分にて、ヘキサン中8%エタノールで溶出)。H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 7.62(s、1H)、5.48(d、J=4.6Hz、1H)、5.00−4.90(m、1H)、4.43−4.31(m、1H)、4.30−4.10(m、4H)、3.66(s、3H)、1.38(s、9H)、1.29(d、J=6.4Hz、3H)。C1416ClNについてのLCMS([M−(t−Bu)+H]+H)計算値:m/z=311.1;実測値:311.1。
【0644】
ステップ4: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
塩化メチレン(220mL)中のtert−ブチル3−[3−クロロ−2−シアノ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(8.6g、23mmol)(ステップ3からの、エナンチオマーの97:3混合物)溶液を、0℃にて、トリエチルアミン(8.2mL、59mmol)、その後メタンスルホン酸無水物(6.1g、35mmol)で処理し、0℃で15分間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製のメシレートを得、それをさらに精製することなく使用した。N,N−ジメチルホルムアミド(82mL)中の未精製のメシレート中間体溶液を、0℃まで冷却し、水素化ナトリウム(1.2g、30mmol)(鉱物油中60%)で処理し、0℃で30分間撹拌した。反応混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド(170mL)中のtert−ブチル3−(3−クロロ−2−シアノ−6−メトキシ−5−{1−[(メチルスルホニル)オキシ]エチル}フェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(11g、24mmol)溶液で、10分間に渡り液滴処理し、0℃で30分間撹拌し、および50℃で1時間加熱した。反応混合物を水および飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3x200mL)。合わせた有機抽出物を、水(4x150mL)およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の油を得た。粗物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(2%メタノール/98%ジクロロメタン〜7%メタノール/93%ジクロロメタン[ジクロロメタンは0.5%トリエチルアミンを含んだ])により精製し、エナンチオマーの9:1混合物として、所望の生成物(9.1g、77%、2段階にて)を得た。この物質を、キラルHPLC(保持時間=5.81分間および8.94分間;Chiracel AD−Hカラム、20x250mm、5ミクロン粒径、18ml/分、10mg/注入にて、ヘキサン中10%エタノールで溶出)により分離して、6.9gの所望のピーク1の物質を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.52(s、1H)、6.25(q、J=7.0Hz、1H)、4.45−4.33(m、1H)、4.27−4.13(m、4H)、3.70(s、3H)、2.55(s、3H)、1.73(d、J=7.1Hz、3H)、1.37(s、9H)。C2021ClNについてのLCMS([M−(t−Bu)+H]+H)計算値:m/z=442.1;実測値:442.1。
【0645】
ステップ5: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル
塩化メチレン(30mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(1.7g、3.3mmol)溶液を、トリフルオロ酢酸(20mL)で処理し、室温で20分間撹拌した。反応混合物を濃縮して残渣を得、それをメタノール(50mL)および飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)で希釈した。この水溶液をブライン(50mL)で希釈し、ジクロロメタン/イソプロパノールの5:1混合物で抽出した(5x100mL)。合わせた有機抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、所望の生成物(1.4g、97%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.46(s、1H)、7.34(brs、2H)、6.24(q、J=6.9Hz、1H)、4.40−4.26(m、1H)、3.90−3.68(m、4H)、3.63(s、3H)、2.55(s、3H)、1.72(d、J=7.1Hz、3H)。C1921ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=398.1;実測値:398.1。
【0646】
実施例262: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシ−2−(1−メチルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル
【化308】
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メタノール(3mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(実施例261からのキラル中間体)(50mg、0.13mmol)溶液を、シアノホウ水素化ナトリウム(20mg、0.31mmol)、その後ホルムアルデヒド(水中37%)(37μL、0.50mmol)で処理し、室温で20分間撹拌した。反応混合物を酢酸(170μL、2.9mmol)でクエンチし、メタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(30mg、58%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.46(s、1H)、7.37(brs、2H)、6.23(q、J=7.0Hz、1H)、4.10−3.96(m、1H)、3.95−3.85(m、2H)、3.63(s、3H)、3.05−2.94(m、2H)、2.55(s、3H)、2.18(s、3H)、1.72(d、J=7.1Hz、3H)。C2023ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=412.2;実測値:412.1。
【0647】
実施例268: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル]−3−メトキシベンゾニトリル
【化309】
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テトラヒドロフラン(14mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(実施例261からのキラル中間体)(400mg、1.0mmol)溶液を、トリエチルアミン(350μL、2.5mmol)および2−ブロモエタノール(85μL、1.2mmol)で処理し、60℃で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、メタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(0.14g、31%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.46(s、1H)、6.24(q、J=6.9Hz、1H)、4.41(t、J=5.4Hz、1H)、4.12−4.03(m、1H)、3.97−3.88(m、2H)、3.64(s、3H)、3.38−3.34(m、2H)、3.09−3.01(m、2H)、2.55(s、3H)、2.41(t、J=5.9Hz、2H)、1.72(d、J=7.0Hz、3H)。C2125ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=442.2;実測値:442.2。
【0648】
実施例268および269の化合物を、実施例261の同一のキラル中間体から合成した。実施例269の結晶構造決定によれば、エタン−1,1−ジイル基の1位の炭素での立体化学はSである。実施例268の化合物が、実施例269と同一のキラル中間体から合成されたため、実施例268のエタン−1,1−ジイル基の1−位の炭素もまたS−立体配置であることを、当業者は予想するであろう。従って、実施例268の化合物は、(S)−4−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−(2−ヒドロキシエチル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリルであると考えられる。
【0649】
実施例269: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−3−メトキシベンゾニトリル
【化310】
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エタノール(130mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(実施例261からのキラル中間体)(2.5g、6.3mmol)溶液を、(S)−(−)−メチルオキシラン(1.1mL、16mmol)で処理し、マイクロ波中、120℃で25分間加熱した。反応混合物を濃縮して残渣を得、それを、ジクロロメタン中メタノール(0%〜10%;メタノールは、0.5%トリエチルアミンを含んだ)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィー、および分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(0.76g、26%)を得た。生成物を、単一のジアステレオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.46(s、1H)、7.34(brs、2H)、6.23(q、J=7.0Hz、1H)、4.35(brs、1H)、4.14−3.99(m、1H)、3.98−3.87(m、2H)、3.64(s、3H)、3.60−3.52(m、1H)、3.13−2.99(m、2H)、2.55(s、3H)、2.28(d、J=5.9Hz、2H)、1.75−1.69(m、3H)、1.00(d、J=6.2Hz、3H)。C2227ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=456.2;実測値:456.2。
【0650】
実施例269の化合物の結晶構造決定
C22、H26、N7、O2、CL1+H
結晶データ:C22H28ClF0N7O3、ACN/水からの、無色針状結晶、約0.500x0.070x0.050mm、単斜晶、C2、a=25.941(7)Å、b=4.9767(13)Å、c=17.787(5)Å、ベータ=101.967(4)o、Vol=2246.3(10)Å、Z=4、T=−100.℃、式量=473.96、密度=1.401g/cm、μ(Mo)=0.21mm−
【0651】
データ収集:ブルカー社(Bruker)製 SMART APEX−IICCDシステム、MoKalpha線、標準焦点管、陽極出力=50kVx42mA、結晶からプレートまでの距離=5.0cm、512x512画素/フレーム、ビーム中心=(256.13、253.14)、フレーム総数=704、振動/フレーム=0.50°、露光/フレーム=120.1秒/フレーム、SAINT統合、hkl分/最大=(−27、34、−6、6、−23、11)、shelxへのデータ入力=7578、特有データ=5186、2θ測角範囲=3.20〜56.74°、2θ測角範囲56.74に対する完全性=99.70%、R(int−xl)=0.0331、SADABS補正を適用。
【0652】
解法および精密化:XS(Shelxtl)を使用して構造を決定し、shelxtlソフトウェアパッケージを使用して精密化、フルマトリックス最小二乗によるFの精密化、国際結晶学データ集C巻(Int. Tab. Vol C)の表4.2.6.8および6.1.1.4からの散乱因子、データ数=5186、制約条件数=2、パラメータ数=313、データ/パラメータ比=16.57、Fの適応度=1.02、R指数[I>4シグマ(I)]R1=0.0524、wR2=0.1033、R指数(全データ)R1=0.0826、wR2=0.1162、ピークおよびホールの最大差=0.294および−0.221e/Å、精密化されたフラックパラメータ=0.05(8)、NH2を除く水素原子および水の水素のすべてを、ライディングモデル(riding model)を使用して、理想化した。
【0653】
結果:熱振動楕円体を確率50%で描画した図1に示す通り、非対称単位には、1つの分子および1つの水分子が含まれる。予想された構造が確認される。C21での既知のS立体配置に基づいて、絶対配置を決定する。C7での立体配置は、Sであると決定される。フラックパラメータは、正確な立体配置をも確認する。結晶構造に基づき、実施例269の化合物は、4−((S)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−((S)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリルであると考えられる。結晶構造を、図1に示す。
【0654】
表A1:原子配置(x10^4)および当量等方性変位(equivalent isotropic displacement parameter)パラメータ(A^2x10^3。U(eq)は、直交したUijテンソルのトレースの3分の1と定義される。
【表28】
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【0655】
表A2:結合の長さ[A]および角度[度]
【表29】
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【表30】
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【表31】
[この文献は図面を表示できません]
【0656】
表A3:異方性変位パラメータ(A^2x10^3)。異方性変位因子指数(anisotropic displacement factor exponent)は次の形態をとる:−2pi^2[h^2a^2U11+...+2hkaU12]
【表32】
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【0657】
表A4:水素配置(x10^4)および等方性変位パラメータ(A^2x10^3)
【表33】
[この文献は図面を表示できません]
【0658】
表A5:ねじれ角[度]
【表34】
[この文献は図面を表示できません]
【表35】
[この文献は図面を表示できません]
【0659】
実施例272および273: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−2−[1−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)アゼチジン−3−イル]−3−メトキシベンゾニトリルのジアステレオマー
【化311】
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メタノール(2mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(40mg、0.10mmol)溶液を、シアノホウ水素化ナトリウム(16mg、0.25mmol)、その後アセトール(28μL、0.40mmol)で処理し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を酢酸(100μL、1.8mmol)でクエンチし、メタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、ジアステレオマーの混合物として、所望の生成物を得た。このジアステレオマーの混合物を、キラルHPLC(RT=3.70分間および6.58分間;Phenomenex LuxセルロースC−4カラム、21.2x250mm、5ミクロン粒径、18ml/分、5mg/注入にて、ヘキサン中20%エタノールで溶出)により分離して、所望のピーク1異性体(化合物272)(19mg、41%)およびピーク2異性体(化合物273)(23mg、50%)を得た。ピーク1:H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.47(s、1H)、7.34(brs、2H)、6.24(q、J=6.9Hz、1H)、4.43(t、J=5.2Hz、1H)、4.07−3.82(m、3H)、3.64(s、3H)、3.31−3.24(m、1H)、3.17−3.06(m、2H)、3.06−2.97(m、1H)、2.55(s、3H)、2.21−2.11(m、1H)、1.72(d、J=7.1Hz、3H)、0.81(d、J=6.3Hz、3H)。C2227ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=456.2;実測値:456.2。ピーク2:H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.47(s、1H)、7.35(brs、2H)、6.24(q、J=7.0Hz、1H)、4.43(t、J=5.5Hz、1H)、4.06−3.91(m、2H)、3.89−3.79(m、1H)、3.64(s、3H)、3.30−3.24(m、1H)、3.15−3.00(m、3H)、2.55(s、3H)、2.21−2.10(m、1H)、1.72(d、J=7.1Hz、3H)、0.82(d、J=6.2Hz、3H)。C2227ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=456.2;実測値:456.2。
【0660】
実施例281: 2−(1−アセチルアゼチジン−3−イル)−4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル
【化312】
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テトラヒドロフラン(2mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(実施例261からのキラル中間体)(60mg、0.15mmol)溶液を、0℃にて、トリエチルアミン(53μL、0.38mmol)、その後塩化アセチル(13μL、0.18mmol)で処理し、20℃で一晩撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(39mg、59%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.52(d、J=2.5Hz、1H)、7.36(brs、2H)、6.26(q、J=7.0Hz、1H)、4.57−4.36(m、3H)、4.30−4.21(m、1H)、4.18−4.08(m、1H)、3.71(d、J=3.1Hz、3H)、2.55(s、3H)、1.78−1.71(m、6H)。C2123ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=440.2;実測値:440.1。
【0661】
実施例285: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−メトキシ−2−[1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−イル]ベンゾニトリル
【化313】
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ジクロロメタン(1mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(実施例261からのキラル中間体)(40mg、0.10mmol)を、トリエチルアミン(35μL、0.25mmol)で処理し、0℃まで冷却し、塩化メタンスルホニル(9.3μL、0.12mmol)で処理し、0℃で1時間撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(20mg、42%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.12(s、1H)、7.55(s、1H)、7.35(brs、2H)、6.25(q、J=7.0Hz、1H)、4.54−4.40(m、1H)、4.27−4.12(m、4H)、3.68(s、3H)、3.01(s、3H)、2.55(s、3H)、1.74(d、J=7.1Hz、3H)。C2023ClNSについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=476.1;実測値:476.1。
【0662】
実施例289: メチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
【化314】
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ジクロロメタン(1mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(実施例261からのキラル中間体)(20mg、0.05mmol)溶液を、トリエチルアミン(20μL、0.14mmol)、その後クロロギ酸メチル(4.7μL、0.06mmol)で処理し、室温で1時間撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(12mg、52%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.51(s、1H)、7.34(brs、2H)、6.25(q、J=7.0Hz、1H)、4.53−4.38(m、1H)、4.36−4.17(m、4H)、3.71(s、3H)、3.55(s、3H)、2.55(s、3H)、1.73(d、J=7.1Hz、3H)。C2123ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=456.2;実測値:456.1。
【0663】
実施例292: 3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}−N−(tert−ブチル)アゼチジン−1−カルボキサミド
【化315】
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N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(実施例261からのキラル中間体)(20mg、0.05mmol)溶液を、トリエチルアミン(20μL、0.14mmol)、その後2−イソシアナト−2−メチル−プロパン(7.2μL、0.063mmol)で処理し、室温で一晩処理した。反応混合物をメタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(16mg、64%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2430ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=497.2;実測値:497.2。
【0664】
実施例293: 3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキサミド
【化316】
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トリフルオロ酢酸(2mL)中の3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}−N−(tert−ブチル)アゼチジン−1−カルボキサミド(実施例292からのキラル中間体)(16mg、0.032mmol)溶液を、マイクロ波中、120℃で10分間加熱した。反応混合物をメタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(7mg、50%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.12(s、1H)、7.62(s、1H)、7.35(brs、2H)、6.28(q、J=6.9Hz、1H)、5.70(brs、1H)、4.62−4.49(m、1H)、4.34−4.20(m、1H)、3.83(s、3H)、3.78−3.49(m、2H)、2.55(s、3H)、1.73(d、J=7.0Hz、3H)。C2022ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=441.2;実測値:441.1。
【0665】
実施例296: 3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}−N,N−ジメチルアゼチジン−1−カルボキサミド
【化317】
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N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(実施例261からのキラル中間体)(40mg、0.10mmol)溶液を、トリエチルアミン(40μL、0.29mmol)、その後p−ニトロフェニルクロロホルメート(23μL、0.13mmol)で処理し、室温で1時間撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物を得、それをすぐに使用した。テトラヒドロフラン(1mL)中のp−ニトロフェニルカルバメート中間体溶液を、トリエチルアミン(15μL、0.11mmol)、その後テトラヒドロフラン中1.0Mのジメチルアミン溶液(150μL、0.15mmol)で処理し、封管中、60℃で2時間加熱した。反応混合物を濃縮し、メタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物(13mg、28%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.49(s、1H)、7.36(brs、2H)、6.25(q、J=7.0Hz、1H)、4.44−4.23(m、3H)、4.22−4.10(m、2H)、3.69(s、3H)、2.76(s、6H)、2.55(s、3H)、1.73(d、J=7.1Hz、3H)。C2226ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=469.2;実測値:469.1。
【0666】
実施例298: 1−{1−[4,5−ジクロロ−3−(1−エチルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
【化318】
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【0667】
ステップ1: 1−(4,5−ジクロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン
塩化アセチル(19mL、270mmol)中の3,4−ジクロロフェノール[AKサイエンティフィック社](30g、18mmol)溶液を、60℃で2時間撹拌した。反応混合物を20℃まで冷却し、三塩化アルミニウム(37g、280mmol)で何度かに分けて処理し、180℃で30分間加熱した。反応混合物を20℃まで冷却し、溶液は、簡単にはバラバラにすることができない固体塊へと硬化した。この物質を0℃まで冷却し、1MのHClで、何回かに分けてゆっくりとクエンチした。材料の固体塊は、十分なHClにより徐々にバラバラになり、この不均一な混合物を、20℃で一晩撹拌して、確実に均一になるようにした。固体を濾過し、大量の水で洗浄し、真空下で乾燥して、黄褐色固体の所望の生成物(38g、定量的)を得た。
【0668】
ステップ2: 1−(4,5−ジクロロ−2−ヒドロキシ−3−ヨードフェニル)エタノン
酢酸(70mL)中の1−(4,5−ジクロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(12g、59mmol)溶液をN−ヨードスクシンイミド(16g、71mmol)で処理し、90℃で18時間撹拌した。反応混合物を、追加のN−ヨードスクシンイミド(8g、36mmol)で処理し、90℃で4時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチルで希釈し、発泡が止まるまで、飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機層を乾燥し、濃縮して、褐色の固体を得た。この物質をメタノールから再結晶化させて、黄褐色固体の所望の生成物(9.0g、46%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl3) δ 13.36(s、1H)、7.85(s、1H)、2.65(s、3H)。C8HClIOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=330.9、332.9;実測値:330.8、332.9。
【0669】
ステップ3: 1−(4,5−ジクロロ−3−ヨード−2−メトキシフェニル)エタノン
N,N−ジメチルホルムアミド(40mL)中の1−(4,5−ジクロロ−2−ヒドロキシ−3−ヨードフェニル)エタノン(16g、47mmol)および炭酸カリウム(17g、120mmol)溶液を、ヨウ化メチル(6.4mL、100mmol)で処理し、60℃で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した(2x)。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の固体を得た。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル(5%〜30%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、橙色固体の所望の生成物(14g、84%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl3) δ 7.69(s、1H)、3.79(s、3H)、2.60(s、3H)。CClIOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=344.9、346.9;実測値:344.8、346.9。
【0670】
ステップ4: tert−ブチル3−(3−アセチル−5,6−ジクロロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
亜鉛(4.5g、69mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(54mL)中の1,2−ジブロモエタン(420μL、4.9mmol)で懸濁した。混合物を70℃で10分間加熱し、次いで室温まで冷却した。クロロトリメチルシラン(620μL、4.9mmol)を滴加し、撹拌を1時間継続した。次いでN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中のtert−ブチル3−ヨードアゼチジン−1−カルボキシレート(17g、61mmol)溶液を添加し、混合物を40℃で1時間加熱し、その後N,N−ジメチルホルムアミド(120mL)中の1−(4,5−ジクロロ−3−ヨード−2−メトキシフェニル)エタノン(14g、41mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(710mg、0.77mmol)およびトリ−(2−フリル)ホスフィン(360mg、1.6mmol)混合物を、素早く添加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。次いで反応混合物を、酢酸エチルと飽和塩化アンモニウム溶液に分配した。有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗残渣を得、それをヘキサン中酢酸エチル(0%〜25%)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(12g、77%)を得た。C1721ClNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=396.1;実測値:396.0。
【0671】
ステップ5: tert−ブチル3−[2,3−ジクロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
メタノール(240mL)中のtert−ブチル3−(3−アセチル−5,6−ジクロロ−2−メトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(9.6g、26mmol)溶液を、0℃にて、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(1.9g、51mmol)で、何度かに分け、5分間に渡って処理し、0℃で30分間撹拌した。反応混合物を、0℃にて、酢酸(7.3mL、130mmol)でクエンチし、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(約50mL)で処理した。反応混合物を濃縮してメタノールのほとんど(約60mLまで)を除去し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(150ml)中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した(2x200mL)。合わせた有機抽出物を、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(9.6g、定量的)を得、それをさらに精製することなく使用した。C1316ClNOについてのLCMS([M−(t−Bu)+H]+H)計算値:m/z=320.0;実測値:320.0。
【0672】
ステップ6: tert−ブチル3−[2,3−ジクロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(0.92mL、12mmol)を、固体の塩化シアヌル(2.2g、12mmol)に、室温で添加した(DMFは固体に吸収された)。混合物を10分間静置し、塩化メチレン(60mL)で処理し、数分間撹拌して、固体をバラバラにした。反応混合物を、塩化メチレン(30mL)中のtert−ブチル3−[2,3−ジクロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(3.0g、8.0mmol)溶液で処理し、35〜40℃で2時間撹拌した。反応混合物を、追加のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)で処理し、35〜40℃で4時間撹拌した。反応を完了させるには、35〜40℃で一晩撹拌しながら、N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)でのさらなる処理が必要であった。反応混合物を水およびジクロロメタンで希釈した。有機相を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗残渣を得た。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル(5%〜40%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(2.8g、90%)を得た。C1315l3NOについてのLCMS([M−(t−Bu)+H]+H)計算値:m/z=338.0、340.0;実測値:337.9、339.9。
【0673】
ステップ7: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル)エチル]−5,6−ジクロロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(23mL)中のtert−ブチル3−[2,3−ジクロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(1.0g、2.5mmol)および3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.43g、2.9mmol)溶液を、炭酸セシウム(1.2g、3.8mmol)およびヨウ化カリウム(42mg、0.25mmol)で処理し、100℃で10時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチル(75mL)および水(75mL)で希釈した。水層を分離し、酢酸エチルで再抽出した(2x50mL)。合わせた有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗残渣を得た。粗物質を、ジクロロメタン中メタノール(0%〜10%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(0.97g、75%)を得た。C2329l2についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=507.2、509.2;実測値:507.0、509.0。
【0674】
ステップ8: 1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−4,5−ジクロロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
塩化メチレン(20mL)中のtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル)エチル]−5,6−ジクロロ−2−メトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(0.97g、1.9mmol)溶液を、トリフルオロ酢酸(10mL)で処理し、20℃で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をメタノール(約20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で処理した(pH約8まで)。反応混合物を濃縮して、メタノールを除去した。水層に懸濁された油を、ジクロロメタン/イソプロパノールの5:1混合物中に抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物(0.77g、99%)を得、それをさらに精製することなく、次のステップで使用した。C1821l2OについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=407.1、409.1;実測値:407.0、409.0。
【0675】
ステップ9: 1−{1−[4,5−ジクロロ−3−(1−エチルアゼチジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]エチル}−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
メタノール(2.6mL)中の1−[1−(3−アゼチジン−3−イル−4,5−ジクロロ−2−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(40mg、0.098mmol)溶液を、シアノホウ水素化ナトリウム(15mg、0.25mmol)、その後アセトアルデヒド(22μL、0.39mmol)で処理し、20℃で20分間撹拌した。反応混合物を酢酸(130μL、2.3mmol)でクエンチし、メタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製し、エナンチオマーの混合物として、所望の生成物を得た。このラセミ混合物を、キラルHPLC(RT=18.6分間および22.0分間;Phenomenex LuxセルロースC−4カラム、21.2x250mm、5ミクロン粒径、18ml/分、2.5mg/注入にて、ヘキサン中5%エタノールで溶出)により分離して、所望のピーク1異性体(11mg、26%)を得た。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.45(s、1H)、7.33(brs、2H)、6.21(q、J=6.9Hz、1H)、3.98−3.77(m、3H)、3.57(s、3H)、2.92−2.83(m、1H)、2.79−2.72(m、1H)、2.55(s、3H)、2.35−2.22(m、2H)、1.70(d、J=7.1Hz、3H)、0.86(t、J=7.1Hz、3H)。C2025ClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=435.1;実測値:435.0。
【0676】
実施例307: 4−[1−(4−アミノ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル
【化319】
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【0677】
ステップ1: tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
出発物質として、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの代りに5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン[ACESファーマ社(ACES Pharma)]を使用し、実施例212、ステップ5(キラル中間体)の手順に従って、所望の化合物を、収率18%で調製した。H NMR(500MHz、CDCl) δ 8.13(s、1H)、6.93(brs、1H)、6.79(s、1H)、6.17(q、J=7.1Hz、1H)、5.24(s、2H)、4.40−4.27(m、4H)、4.27−4.18(m、1H)、4.03−3.92(m、1H)、3.80−3.70(m、1H)、2.43(s、3H)、1.74(d、J=7.1Hz、3H)、1.43(s、9H)、1.40(t、J=7.0Hz、3H)。C2632ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=511.2;実測値:511.2。
【0678】
ステップ2: 4−[1−(4−アミノ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル
出発物質として、tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレートの代りにtert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレートを使用して、実施例212、ステップ6の手順に従って、所望の化合物を、収率99%で調製した。C2124ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=411.2;実測値:411.1。
【0679】
ステップ3: 4−[1−(4−アミノ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)ベンゾニトリル
出発物質として、4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリルの代りに4−[1−(4−アミノ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル、およびホルムアルデヒドの代りにアセトンを使用し、実施例213の手順に従って、所望の化合物を、収率65%で調製した。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。H NMR(300MHz、dmso) δ 7.95(s、1H)、7.19(s、1H)、7.16−7.13(m、1H)、6.58(s、2H)、6.11(q、J=7.1Hz、1H)、4.04−3.67(m、5H)、3.04−2.92(m、2H)、2.36(s、3H)、2.27−2.12(m、1H)、1.69(d、J=7.1Hz、3H)、1.30(t、J=6.9Hz、3H)、0.85(dd、J=6.1、1.8Hz、6H)。C2430ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=453.2;実測値:453.3。
【0680】
合成された化合物
化合物実施例214〜218、221〜235、238、240〜246、248〜260、263〜267、270、271、274〜280、282〜284、286〜288、290、291、294、295、297、299〜306、308、および309の実験手順を、表4および5に要約する。
【0681】
【表36】
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【表37】
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【0682】
【表38】
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【表39】
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【0683】
【表40】
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【表41】
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【0684】
【表42】
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【表43】
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【0685】
【表44】
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【表45】
[この文献は図面を表示できません]
【0686】
【表46】
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【表47】
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【0687】
【表48】
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【表49】
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【0688】
【表50】
[この文献は図面を表示できません]
【表51】
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【0689】
【表52】
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【表53】
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【0690】
【表54】
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【表55】
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【0691】
【表56】
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【表57】
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【0692】
【表58】
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【表59】
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【0693】
【表60】
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【表61】
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記載される化合物の実験手順に従って合成した;
化合物を単一のエナンチオマーとして単離した;
化合物を単一のジアステレオマーとして単離した。
【0694】
【表62】
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記載される化合物の実験手順に従って合成した;
化合物を単一のエナンチオマーとして単離した;
化合物を単一のジアステレオマーとして単離した。
【0695】
分析データ
実施例214〜218、221〜235、238、240〜246、248〜260、263〜267、270、271、274〜280、282〜284、286〜288、290、291、294、295、297、299、300〜306、308、および309の化合物の、H NMRデータ(Varian Inova500分光計、Mercury400分光計、またはVarian(もしくはMercury)300分光計)およびLCMS質量スペクトルデータ(MS)を、以下の表6に示す。
【0696】
【表63】
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【0697】
【表64】
[この文献は図面を表示できません]
【0698】
【表65】
[この文献は図面を表示できません]
【0699】
【表66】
[この文献は図面を表示できません]
【0700】
【表67】
[この文献は図面を表示できません]
【0701】
【表68】
[この文献は図面を表示できません]
【0702】
【表69】
[この文献は図面を表示できません]
【表70】
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【0703】
実施例313: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化320】
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【0704】
ステップ1: 5−ブロモ−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
5−ブロモピリジン−2−カルボン酸(20g、100mmol、フロンティアサイエンティフィック社(Frontier Scientific)カタログ番号:B1704)を、塩化メチレン(30mL)中で撹拌し、0℃まで冷却した。塩化メチレン中2.0Mの塩化オキサリル(100mL)を、ゆっくりと添加し、その後N,N−ジメチルホルムアミド(0.8mL)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで室温一晩撹拌した。混合物を蒸発させ、塩化メチレン(130mL)中に再溶解し、0℃まで冷却した塩化メチレン(130mL)中のジメチルアミン塩酸塩(9.8g、120mmol)およびトリエチルアミン(56.1mL、400mmol)混合物に、ゆっくりと添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。この混合物を塩化メチレン(200mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。生成物を、ヘキサン中酢酸エチル(0〜60%)の濃度勾配を使用する、シリカゲルFCCにより精製して、5−ブロモ−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(22.0g、100%)を得た。C10BrNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=229.0、231.0;実測値:228.9、230.9。
【0705】
ステップ2: {6−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}ボロン酸
1,4−ジオキサン(600mL)中の5−ブロモ−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(23g、98mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−[2,2’]ビ[[1,3,2]ジオキサボロラニル](27g、110mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(アルドリッチ社(Aldrich)、カタログ番号:379670)(1:1)(4.8g、5.9mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(アルドリッチ社(Aldrich)、カタログ番号:177261)(3.3g、5.9mmol)、および酢酸カリウム(30g、300mmol)混合物を、窒素で脱気し、120℃で16時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(600mL)および水(600mL)で希釈した。水層を真空中で濃縮して、固体の残渣を得た。固体をアセトニトリル中に取り込み、濾過して、残留不溶性塩を除去した。アセトニトリルを真空中で除去して、{6−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}ボロン酸(12g、60%)を得た。C12BNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=195.1;実測値:195.1。
【0706】
ステップ3: 4−アセチル−2−ブロモ−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル
1−(3−ブロモ−5−クロロ−4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(2.0g、7.5mmol、実施例43、ステップ1)を、N,N−ジメチルホルムアミド(16mL)中でシアン化カリウム(0.58g、9.0mmol)と合わせ、油浴中で85℃まで加熱した。18時間加熱した後、反応物を室温まで放冷し、ヨードメタン(0.90mL、11mmol)および炭酸カリウム(2.1g、15mmol)を添加した。反応物を65℃まで加熱し、LC/MSによりモニタした。3時間加熱した後、反応は完了し、反応物を室温まで放冷し、次いで酢酸エチル中に取り込み、水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を濃縮して、暗色油状の粗生成物を得た。生成物を、ヘキサン:酢酸エチルの濃度勾配で溶出する、シリカゲルFCCにより精製して、固体残渣の4−アセチル−2−ブロモ−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(1.65g、75%)を得た。C10BrClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=287.9、289.9;実測値:288.1、290.0。
【0707】
ステップ4: 5−(3−アセチル−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
水(20mL)中の炭酸ナトリウム(3.0g、20mmol)を、アセトニトリル(100mL)中の4−アセチル−2−ブロモ−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(2.5g、8.7mmol)および{6−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}ボロン酸(1.9g、10.mmol、実施例301、ステップ2)混合物に添加した。反応物をNで脱気し、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(400mg、0.4mmol)を添加し、反応混合物を、Nで再度脱気した。反応物を100℃で4時間加熱し、LC/MSによれば、反応は完了した。反応物を室温まで放冷し、水とEtOAcに分配した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。生成物を、ヘキサン:酢酸エチルの濃度勾配で溶出する、シリカゲルFCCにより精製して、黄色油状の5−(3−アセチル−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(2.2g、71%)を得た。C1817ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=358.1;実測値:358.1。
【0708】
ステップ5: 5−[3−クロロ−2−シアノ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
テトラヒドロホウ酸ナトリウム(320mg、8.4mmol)を、0℃に冷却したメタノール(100mL)中の5−(3−アセチル−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(2g、6mmol)混合物に添加した。反応物を0℃で1時間撹拌し、水でクエンチし、水とEtOAcに分配した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、透明油状の、未精製の5−[3−クロロ−2−シアノ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(2.0g、100%)を得た。C1819ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=360.1;実測値:360.1。
【0709】
ステップ6: 5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−2−シアノ−6−メトキシフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
塩化チオニル(800μL、10mmol)を、5−[3−クロロ−2−シアノ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(2g、6mmol)、塩化メチレン(100mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(100μL)溶液に、室温で滴加した。反応物を5時間撹拌し、LC/MSによれば、反応は完了した。反応混合物をEtOAcと水に分配した。合わせた有機層を、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、油状の、未精製の5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−2−シアノ−6−メトキシフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(1.8g、80%)を得た。C1818ClについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=378.1;実測値:378.1。
【0710】
ステップ7: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
炭酸セシウム(3000mg、10mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(1100mg、7.1mmol)および5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−2−シアノ−6−メトキシフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(1.8g、4.8mmol)混合物に添加した。反応物を80℃で3時間撹拌し、室温まで放冷した。反応物をEtOAcで希釈し、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。これを、濃度勾配(ヘキサン/EtOAc中10%EtOH、0〜100%)で溶出する、シリカゲルFCCにより精製して、淡黄色油状の表題化合物(2.0g、80%)を得た。C2424ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=491.1;実測値:491.2。H NMR(400MHz、CDOD) δ 8.74(d、J=1.4Hz、1H)、8.15(d、J=2.2Hz、1H)、8.13(s、1H)、7.77(d、J=8.1Hz、1H)、7.74(s、1H)、6.43(q、J=7.0Hz、1H)、3.32(s、3H)、3.16(s、3H)、3.07(s、3H)、2.64(s、3H)、1.89(d、J=7.1Hz、3H)。
【0711】
Phenomenex Lux−セルロース1カラム、21.1x250mm、5ミクロン粒径、ヘキサン中15%エタノール、18mL/分、約5mg/注入、を使用する、キラルカラムHPLCにより、エナンチオマーを分離して、以下を得た:第1ピーク保持時間:2.09分間、5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;第2ピーク保持時間:3.92分間、5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−6−シアノ−2−メトキシフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド。
【0712】
実施例314: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−シアノ−2−エトキシ−5−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化321】
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【0713】
ステップ1: 4−アセチル−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾニトリル
1−(4−ブロモ−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)エタノン(8.5g、37mmol、アルファエイサー社(Alfa Aesar)カタログ番号:H29125)を、窒素で脱気したN,N−ジメチルホルムアミド(75mL)中でシアン化亜鉛(8.7g、74mmol)と合わせ、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(アルドリッチ社(Aldrich)カタログ番号:328774)(1.0g、1.1mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(アルドリッチ社(Aldrich)カタログ番号:526460)(1.5g、2.6mmol)を添加した。反応物を再度窒素で脱気し、120℃まで加熱し、LC/MSによりモニタした。18時間加熱した後、反応は完了し、反応物を室温まで放冷し、酢酸エチル中に取り込み、水(2X)、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、暗琥珀色油状の粗生成物を得た。生成物を、ヘキサン:酢酸エチルの濃度勾配で溶出するシリカゲルFCCにより精製して、固体の4−アセチル−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾニトリル(6.3g、98%)を得た。C1010NOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=176.1;実測値:176.2。
【0714】
ステップ2: 4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−ヨード−6−メチルベンゾニトリル
4−アセチル−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾニトリル(6.7g、38mmol)を、酢酸(80mL)中に溶解し、N−ヨードスクシンイミド(10.g、46mmol)を添加した。反応物を油浴中で80℃まで加熱し、LC/MSによりモニタした。4時間加熱した後、反応は完了した。これを放冷し、真空中で濃縮して、暗色の油を得た。油を酢酸エチル中に取り込み、水、炭酸水素ナトリウム(3X、わずかに塩基性に留まるまで)、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、暗色油状の粗生成物を得た。生成物を、ヘキサン:酢酸エチルの濃度勾配で溶出するシリカゲルFCCにより精製して、淡黄色固体の4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−ヨード−6−メチルベンゾニトリル(7.2g、62%)を得た。C10INOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=301.9;実測値:301.9。
【0715】
ステップ3: 4−アセチル−2−ヨード−3−エトキシ−6−メチルベンゾニトリル
4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−ヨード−6−メチルベンゾニトリル(5.0g、17mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(50.0mL)中に溶解し、炭酸カリウム(4.6g、33mmol)およびヨウ化エチル(2.1mL、33mmol)を添加した。反応物を60℃まで加熱し、LC/MSによりモニタした。2時間加熱した後、反応は完了した。これを放冷し、酢酸エチル(300mL)で希釈し、濾過して、残りの固体を除去した。有機層を水(3X)、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、暗色固体の粗生成物を得た。生成物を、ヘキサン:酢酸エチルの濃度勾配で溶出するシリカゲルFCCにより精製して、淡黄色結晶性固体の4−アセチル−3−エトキシ−2−ヨード−6−メチルベンゾニトリル(5.0g、96%)を得た。C1213INOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=329.9;実測値:330.0。
【0716】
ステップ4: 5−(3−アセチル−6−シアノ−2−エトキシ−5−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
水(20mL)中の炭酸ナトリウム(3g、30mmol)を、アセトニトリル(100mL)中の4−アセチル−3−エトキシ−2−ヨード−6−メチルベンゾニトリル(3g、9mmol)および{6−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}ボロン酸(1700mg、8.8mmol、実施例313、ステップ2)混合物に添加した。混合物を窒素で脱気し、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(400mg、0.4mmol)を添加した。反応物を窒素で再度脱気し、100℃まで4時間加熱した。反応物を室温まで放冷し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。生成物を、濃度勾配(ヘキサン/EtOAc、0〜100%)で溶出する、シリカゲルFCCにより精製して、黄色固体の5−(3−アセチル−6−シアノ−2−エトキシ−5−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド生成物(2.3g、75%)を得た。C2022についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=352.1;実測値:352.2。
【0717】
ステップ5: 5−[2−シアノ−6−エトキシ−5−(1−ヒドロキシエチル)−3−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
テトラヒドロホウ酸ナトリウム(370mg、9.8mmol)を、メタノール(100mL)中の5−(3−アセチル−6−シアノ−2−エトキシ−5−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(2.3g、6.5mmol)混合物に、0℃で添加した。反応物を、0℃で1時間撹拌した。反応物を、水とEtOAcに分配した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、透明油状の粗生成物、5−[2−シアノ−6−エトキシ−5−(1−ヒドロキシエチル)−3−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(2.3g、99%)を得た。C2024についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=354.1;実測値:354.2。
【0718】
ステップ6: 5−[3−(1−クロロエチル)−6−シアノ−2−エトキシ−5−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
塩化チオニル(900μL、10mmol)を、塩化メチレン(100mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(100μL)中の5−[2−シアノ−6−エトキシ−5−(1−ヒドロキシエチル)−3−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(2.3g、6.5mmol)溶液に、室温で滴加した。反応物を3時間撹拌し、塩化メチレン(100mL)で希釈し水、飽和NaHCOで洗浄した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の5−[3−(1−クロロエチル)−6−シアノ−2−エトキシ−5−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(2.2g、91%)を得た。C2023ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=372.1;実測値:372.2。
【0719】
ステップ7: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−シアノ−2−エトキシ−5−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
炭酸セシウム(4000mg、10mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(1300mg、8.5mmol)および5−[3−(1−クロロエチル)−6−シアノ−2−エトキシ−5−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(2.1g、5.6mmol)混合物に添加した。反応物を80℃で3時間撹拌し、LC/MSによりモニタした。反応混合物をEtOAcで希釈し、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。生成物を、濃度勾配(ヘキサン/EtOAc中10%EtOH、濃度勾配0〜100%)で溶出するシリカゲルFCCにより精製して、表題化合物(2.1g、77%)を得た。C2629についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=485.2;実測値:485.2。H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 8.70−8.63(m、1H)、8.10(s、1H)、8.06(dd、J=8.0、2.2Hz、1H)、7.69(d、J=8.1Hz、1H)、7.51(s、1H)、6.34(q、J=7.0Hz、1H)、3.59−3.47(m、1H)、3.33(m、1H)、3.03(s、3H)、2.96(s、3H)、2.57(s、3H)、2.45(s、3H)、1.79(d、J=7.1Hz、3H)、0.90(t、J=7.0Hz、3H)。ADカラム、20X25cmを使用し、13mL/分、約5mg/注入にて、ヘキサン;30%エタノールで溶出する、キラルカラムHPLCにより、エナンチオマーを分離して、以下を得た:第1ピーク保持時間:1.63分間、5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−シアノ−2−エトキシ−5−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド;第2ピーク保持時間:4.13分間、5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−シアノ−2−エトキシ−5−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド。
【0720】
実施例315: 4−[−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−3−メトキシ−6−メチルベンゾニトリル
【化322】
[この文献は図面を表示できません]
【0721】
ステップ1: 4−アセチル−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾニトリル
1−(4−ブロモ−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)エタノン(8.5g、37mmol、アルファエイサー社(Alfa Aesar)カタログ番号:H29125)を、窒素で脱気したN,N−ジメチルホルムアミド(75mL)中でシアン化亜鉛(8.7g、74mmol)と合わせ、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(1.0g、1.1mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(1.5g、2.6mmol)を添加した。反応物を窒素で再度脱気し、120℃まで加熱し、LC/MSによりモニタした。18時間加熱した後、反応は完了し、反応物を室温まで放冷し、酢酸エチル中に取り込み、水(2X)、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、暗琥珀色油状の粗生成物を得た。生成物を、ヘキサン:酢酸エチルの濃度勾配で溶出するシリカゲルFCCにより精製して、固体の4−アセチル−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾニトリル(6.3g、98%)を得た。C1010NOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=176.1;実測値:176.2。
【0722】
ステップ2: 4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−ヨード−6−メチルベンゾニトリル
4−アセチル−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾニトリル(6.7g、38mmol)を、酢酸(80mL)中に溶解し、N−ヨードスクシンイミド(10.g、46mmol)を添加した。反応物を油浴中で80℃まで加熱し、LC/MSによりモニタした。4時間加熱した後、反応は完了した。これを放冷し、真空中で濃縮して、暗色の油を得た。油を酢酸エチル中に取り込み、水、炭酸水素ナトリウム(3x、わずかに塩基性に留まるまで)、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、暗色油状の粗生成物を得た。生成物を、ヘキサン:酢酸エチルの濃度勾配で溶出するシリカゲルFCCにより精製して、淡黄色固体の4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−ヨード−6−メチルベンゾニトリル(7.2g、62%)を得た。C10INOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=301.9;実測値:301.9。
【0723】
ステップ3: 4−アセチル−2−ヨード−3−メトキシ−6−メチルベンゾニトリル
4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−ヨード−6−メチルベンゾニトリル(5.0g、17mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中に溶解し、炭酸カリウム(4.6g、33mmol)およびヨウ化メチル(2.1mL、33mmol)を添加した。反応物を60℃まで加熱し、LC/MSによりモニタした。2時間加熱した後、反応は完了した。これを放冷し、酢酸エチルで希釈し(300mL)、濾過して、残りの固体を除去した。有機層を水(3X)、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、暗色固体の粗生成物を得た。生成物を、ヘキサン:酢酸エチルの濃度勾配で溶出するシリカゲルFCCにより精製して、淡黄色結晶性固体の4−アセチル−3−メトキシ−2−ヨード−6−メチルベンゾニトリル(5.0g、96%)を得た。C1111INOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=315.9;実測値:316.0。
【0724】
ステップ4: tert−ブチル3−(3−アセチル−6−シアノ−2−メトキシ−5−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート
亜鉛(1.70g、26.0mmol)およびセライト(炉乾燥された、500mg)を、固体が均一に見えるまで、フラスコ中で一緒に粉砕し、フラスコを、高真空下、ヒートガンで5分間加熱し、次いで窒素を再充填した。固体をN,N−ジメチルアセトアミド(4.2mL)中に懸濁し、1,2−ジブロモエタン(0.13mL、1.5mmol)を添加した。反応混合物を70℃で30分間加熱し、次いで室温まで冷却した。クロロトリメチルシラン(0.16mL、1.3mmol)を滴加し、撹拌を室温で2時間継続した。次いでN,N−ジメチルアセトアミド(4.35mL)中のtert−ブチル3−ヨードアゼチジン−1−カルボキシレート(2.70g、9.52mmol)溶液をゆっくりと添加し、得られた混合物を50℃で2時間加熱した。亜鉛−ヨード試薬を室温まで放冷し、シリンジ中に取り込み、PTFEフィルタ(針により適応させた)を通して、Nの通気により予め脱気したN,N−ジメチルアセトアミド(19.6mL)中のトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(0.111g、0.121mmol)およびトリ−(2−フリル)ホスフィン(0.056g、0.24mmol)および4−アセチル−2−ヨード−3−メトキシ−6−メチルベンゾニトリル(2.0g、6.3mmol)懸濁液中に、直接濾過した。反応混合物を、窒素で再度脱気し、70℃まで加熱した。30分間加熱した後、LC/MSによれば、反応は完了した。これを放冷し、酢酸エチル中に取り込み、水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、油状の粗生成物を得た。生成物を、ヘキサン;酢酸エチルの濃度勾配で溶出するシリカゲルFCCにより精製して、透明油状のtert−ブチル3−(3−アセチル−6−シアノ−2−メトキシ−5−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレートを得た(1.8g、82%)。C1517についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=289.1;実測値:289.1。
【0725】
ステップ5: tert−ブチル3−[2−シアノ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−3−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル3−(3−アセチル−6−シアノ−2−メトキシ−5−メチルフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(2.2g、6.4mmol)を、メタノール(20mL)中に溶解し、氷浴中で冷却した。テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.26g、7.0mmol)を、何度かに分けて添加し、反応物をLC/MSによりモニタした。1時間撹拌した後、反応は完了した。これを酢酸エチルおよび水で希釈した。合わせた有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、黄色泡状の、未精製のtert−ブチル3−[2−シアノ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−3−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(2.1g、99%)を得た。C1519についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=291.1;実測値:291.1。
【0726】
ステップ6: tert−ブチル3−[3−(1−クロロエチル)−6−シアノ−2−メトキシ−5−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル3−[2−シアノ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−3−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(2.1g、6.4mmol)を、塩化メチレン(50.0mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(0.59mL)中に取り込み、氷浴中で冷却し、塩化チオニル(0.56mL、7.7mmol)をゆっくりと添加した。2時間撹拌した後、LC/MSによれば、反応は完了し、反応物を酢酸エチルと水に分配した。合わせた有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、油状の、未精製のtert−ブチル3−[3−(1−クロロエチル)−6−シアノ−2−メトキシ−5−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(2.2g、100%)を得た。C1518ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=309.1;実測値:309.1。
【0727】
ステップ7: tert−ブチル3−{3−[−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−シアノ−2−メトキシ−5−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル3−[3−(1−クロロエチル)−6−シアノ−2−メトキシ−5−メチルフェニル]アゼチジン−1−カルボキシレート(2.3g、6.3mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(68mL)中に、炭酸セシウム(4.1g、13mmol)および3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(1.4g、9.4mmol)とともに溶解し、油浴中で80℃まで加熱した。反応物を18時間撹拌し、室温まで放冷した。反応混合物を酢酸エチル中に取り込み、濾過し、水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、粗生成物を得た。生成物を、濃度勾配(ヘキサン:10%エタノール酢酸エチル)で溶出するシリカゲルFCCにより精製して、半固体のtert−ブチル3−{3−[−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−シアノ−2−メトキシ−5−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(1.5g、50%)を得た。C2532についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=478.2;実測値:478.2。Phenomenex LUXセルロースカラム、21.1x250mm、5ミクロン、ヘキサン中15%エタノール、18mL/分、約5mg/注入を使用するキラルカラムHPLCにより、エナンチオマーを分離して、以下を得た:第1ピーク保持時間:2.1分間、tert−ブチル3−{3−[−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−シアノ−2−メトキシ−5−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート;第2ピーク保持時間:3.9分間、tert−ブチル3−{3−[−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−シアノ−2−メトキシ−5−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート。
【0728】
ステップ8: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−3−メトキシ−6−メチルベンゾニトリルビス(トリフルオロアセテート)
tert−ブチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−シアノ−2−メトキシ−5−メチルフェニル}アゼチジン−1−カルボキシレート(0.35g、0.73mmol)(ステップ7、ピーク1)を、塩化メチレン(3.0mL)およびトリフルオロ酢酸(1.0mL)中に、室温で溶解した。1時間撹拌した後、LC/MSによれば、反応は完了した。反応物を真空中で濃縮して、粘着性の、琥珀色油状の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−3−メトキシ−6−メチルベンゾニトリル(ビス(トリフルオロアセテート)(0.50g、100%)を得た。C2024OについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=378.2;実測値:378.2。
【0729】
ステップ9: 4−[−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アゼチジン−3−イル}−3−メトキシ−6−メチルベンゾニトリル
4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−3−メトキシ−6−メチルベンゾニトリルビス(トリフルオロアセテート)(0.074g、0.10mmol)を、エタノール(3.0mL)およびDIPEA(0.071mL、0.41mmol)中に溶解し、(S)−(−)−メチルオキシラン(0.0071g、0.12mmol)を添加した。反応物を封管中、90℃まで加熱し、LC/MSによりモニタした。6時間加熱した後、pH10に緩衝された、水:アセトニトリルの濃度勾配で溶出する、C−18カラム上の分取HPLCにより、後処理を行うことなく、反応物を精製して、白色非晶質固体の表題化合物(0.018g、40%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2330についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=436.2;実測値:436.3。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.09(s、1H)、7.21(s、1H)、6.22(q、J=7.1Hz、1H)、4.34(d、J=4.5Hz、1H)、4.09−3.83(m、3H)、3.60(s、3H)、3.58−3.51(m、1H)、3.12−2.95(m、2H)、2.55(s、3H)、2.33(s、3H)、2.27(d、J=5.9Hz、2H)、1.71(d、J=7.1Hz、3H)、1.00(d、J=6.2Hz、3H)。
【0730】
実施例316: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[6−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ピリジン−3−イル]ベンゾニトリル
【化323】
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【0731】
ステップ1: 5−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルピリジン−2−カルボキサミド
N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(500mg、5mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中のN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1400mg、3.7mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1000μL、7mmol)および5−ブロモピリジン−2−カルボン酸(500mg、2mmol、フロンティアサイエンティフィック社(Frontier Scientific)カタログ番号:B1704)混合物に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、LC/MSによれば、反応は完了した。反応物を、水とEtOAcに分配した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。生成物を、ヘキサン:EtOAc(0〜30%)濃度勾配で溶出する、シリカゲルFCCにより精製して、透明油状の5−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルピリジン−2−カルボキサミド(0.50g、60%)を得た。C10BrNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=244.9、246.9;実測値:244.9、246.9。
【0732】
ステップ2: 1−(5−ブロモピリジン−2−イル)エタノン
THF中3.0Mの塩化メチルマグネシウム(0.5mL)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の5−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルピリジン−2−カルボキサミド(200mg、0.8mmol)混合物に、0℃で滴加した。室温で1時間撹拌した後、反応物を1NのNHClでクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮して、粗生成物、1−(5−ブロモピリジン−2−イル)エタノン(0.15g、90%)を得た。 CBrNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=199.9、201.9;実測値:199.9、201.9。
【0733】
ステップ3: 2−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン−2−オール
THF中3.0Mの塩化メチルマグネシウム(0.3mL)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の1−(5−ブロモピリジン−2−イル)エタノン(100mg、0.5mmol)混合物に、0℃で滴加した。室温で1時間撹拌した後、反応物を1NのNHClでクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮して、未精製の2−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(0.1g、100%)を得た。C11BrNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=215.9、217.9;実測値:215.8、217.8。
【0734】
ステップ4: [6−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ピリジン−3−イル]ボロン酸
1,4−ジオキサン(5mL)中の2−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(70mg、0.3mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−[2,2’]ビ[[1,3,2]ジオキサボロラニル](90.mg、0.36mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(10mg、0.01mmol)、および酢酸カリウム(100mg、1mmol)混合物を、120℃で一晩加熱した。LC/MSによれば、反応は完了し、反応物を真空中で濃縮して、未精製の[6−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ピリジン−3−イル]ボロン酸を得た。C13BNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=182.1;実測値:182.1。
【0735】
ステップ5: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−[6−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ピリジン−3−イル]ベンゾニトリルビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
水(0.5mL)中の炭酸ナトリウム(10mg、0.09mmol)を、アセトニトリル(1mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−ブロモ−6−クロロ−3−エトキシベンゾニトリル(20mg、0.04mmol、実施例43、ステップ5からのラセミ中間体)および[6−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ピリジン−3−イル]ボロン酸(12mg、0.069mmol、実施例306、ステップ4)混合物に添加した。反応混合物をNで脱気し、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(2mg、0.002mmol)を添加した。反応物をNで再度脱気し、100℃まで1時間加熱した。反応物を室温まで放冷し、TFAで緩衝された、水;アセトニトリルの濃度勾配で溶出する、C−18カラム上の分取HPLCにより、後処理を行うことなく精製して、白色非晶質固体の表題化合物を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2527ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=492.1;実測値:492.1。H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 8.60(d、J=2.0Hz、1H)、8.22(s、1H)、7.96(dd、J=8.2、2.3Hz、1H)、7.80(d、J=8.3Hz、1H)、7.73(s、1H)、6.36(q、J=7.0Hz、1H)、3.52−3.40(m、1H)、3.40−3.30(m、1H)、2.59(s、3H)、1.80(d、J=7.0Hz、3H)、1.48(d、J=2.3Hz、6H)、0.88(t、J=7.0Hz、3H)。
【0736】
実施例317: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−3−メトキシ−6−メチル−2−[5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル]ベンゾニトリル
【化324】
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実施例314と類似した手順を使用したが、ステップ3において、ヨウ化エチルの代りにヨウ化メチルを使用して、4−アセチル−2−ヨード−3−メトキシ−6−メチルベンゾニトリルを調製し、および{6−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ピリジン−3−イル}ボロン酸(ステップ4からのラセミ中間体)の代りに3−(メチルスルホニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンを使用して、表題化合物、4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−3−メトキシ−6−メチル−2−[5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル]ベンゾニトリルを調製した。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2324SについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=478.1;実測値:478.2。H NMR(300MHz、CDOD) δ 9.24(d、J=2.2Hz、1H)、9.03(d、J=2.0Hz、1H)、8.59(t、J=2.1Hz、1H)、8.31(s、1H)、7.68(s、1H)、6.56(q、J=7.1Hz、1H)、3.38(s、3H)、3.31(s、3H)、2.72(s、3H)、2.59(s、3H)、1.98(d、J=7.1Hz、3H)。
【0737】
実施例318: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−ピロリジン−1−イルベンゾニトリル
【化325】
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【0738】
ステップ1: 4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ヨードベンゾニトリル
実施例43、ステップ1およびステップ2に記載されるものと類似した方法によるが、N−ヨードスクシンイミドを使用して、4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ヨードベンゾニトリルを調製した。C1110ClINOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=349.9;実測値:350.0
【0739】
ステップ2: 4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ピロリジン−1−イルベンゾニトリル
4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ヨードベンゾニトリル(0.20g、0.57mmol)を、炭酸セシウム(0.19g、0.57mmol)を含むN,N−ジメチルホルムアミド(2.0mL)中で、ピロリジン(0.052mL、0.63mmol)と合わせ、封管中で120℃まで加熱した。18時間加熱した後、反応物を放冷し、酢酸エチル中に取り込み、水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、暗色油状の粗生成物を得た。生成物を、ヘキサン:酢酸エチルの濃度勾配で溶出するシリカゲルFCCにより精製して、油状の4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ピロリジン−1−イルベンゾニトリル(0.045g、27%)を得た。C1518ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=293.1;実測値:293.1。
【0740】
ステップ3: 6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジン−1−イルベンゾニトリル
4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ピロリジン−1−イルベンゾニトリル(0.045g、0.15mmol)を、メタノール(3mL)中に溶解し、氷浴中で冷却した。テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.0058g、0.15mmol)を添加し、反応物をLC/MSによりモニタした。1時間撹拌した後、反応物を酢酸エチル中に取り込み、水、炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、透明油状の、未精製の6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジン−1−イルベンゾニトリル(0.045g、100%)を得た。C1520ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=295.1;実測値:295.1。
【0741】
ステップ4: 6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシ−2−ピロリジン−1−イルベンゾニトリル
6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジン−1−イルベンゾニトリル(0.045g、0.15mmol)を、塩化メチレン(3.0mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(0.002mL、0.03mmol)中に取り込み、氷浴中で冷却した。塩化チオニル(0.017mL、0.23mmol)を添加し、反応物を、LC/MSによりモニタした。2時間撹拌した後、反応は完了した。反応物を酢酸エチル中に取り込み、炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、黄色油状の未精製の6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシ−2−ピロリジン−1−イルベンゾニトリル(0.048g、100%)を得た。C1519ClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=313.1;実測値:313.1。
【0742】
ステップ5: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−ピロリジン−1−イルベンゾニトリル
6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシ−2−ピロリジン−1−イルベンゾニトリル(0.048g、0.15mmol、ラセミ混合物)を、N,N−ジメチルホルムアミド(3.0mL)中で、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.034g、0.23mmol)および炭酸セシウム(0.10g、0.31mmol)と合わせ、油浴中で、85℃まで加熱した。18時間加熱した後、反応は完了した。未精製の反応物を、pH10に緩衝された、水:アセトニトリルの濃度勾配で溶出する、C−18カラム上の分取HPLCにより、後処理を行うことなく精製し、白色非晶質固体の表題化合物(0.012g、18%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2125ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=426.1;実測値:426.1。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、6.91(s、1H)、6.25(q、J=7.1Hz、1H)、3.71(dp、J=15.7、8.1、7.2Hz、4H)、3.49−3.35(m、2H)、2.55(s、3H)、2.00−1.76(m、4H)、1.70(d、J=7.1Hz、3H)、1.34(t、J=7.0Hz、3H)。
【0743】
実施例319: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)ベンゾニトリル
【化326】
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【0744】
ステップ1: 4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)ベンゾニトリル
1,4−ジオキサン(4mL)中の4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ヨードベンゾニトリル(50mg、0.1mmol、実施例318、ステップ1)、3−メトキシアゼチジン塩酸塩(21mg、0.17mmol、ケムインペックス社(Chem-Impex)カタログ番号:20140)および炭酸セシウム(70.mg、0.21mmol)混合物に、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(40mg、0.07mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(60mg、0.07mmol)を添加した。反応混合物をNで脱気した。反応物を80℃で2時間加熱し、LC/MSによりモニタした。反応物を室温まで放冷し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。生成物を、濃度勾配(ヘキサン類:EtOAc0〜70%)で溶出するシリカゲルFCCにより精製して、透明油状の4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)ベンゾニトリル(0.030g、70%)を得た。C1518ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=309.1;実測値:309.1。
【0745】
ステップ2: 6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)−2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)ベンゾニトリル
4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)ベンゾニトリル(30mg、0.1mmol)を、0℃まで冷却したメタノール(5mL)中に溶解し、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(5.5mg、0.14mmol)を添加した。反応物を、0℃で1時間撹拌した。反応物を、EtOAcと水に分配した。合わせた有機層を、水および飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)−2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)ベンゾニトリル(0.030g、100%)を得た。C1520ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=311.1;実測値:311.1。
【0746】
ステップ3: 6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシ−2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)ベンゾニトリル
6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)−2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)ベンゾニトリル(30mg、0.1mmol)(ラセミ混合物)を、塩化メチレン(5mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(100μL、1mmol)中に溶解した。塩化チオニル(18μL、0.24mmol)を室温で滴加し、反応物を2時間撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、水および飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシ−2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)ベンゾニトリル(0.030g、100%)を得た。C1519ClについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=329.1;実測値:329.1。
【0747】
ステップ4: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)ベンゾニトリル
炭酸セシウム(50mg、0.2mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(3mL、40mmol)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(16mg、0.10mmol)および6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシ−2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)ベンゾニトリル(30mg、0.09mmol)混合物に添加し、反応物を80℃で一晩撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、粗生成物を濃縮した。生成物を、pH10に緩衝された、水:アセトニトリル濃度勾配で溶出する、C−18カラム上の分取HPLCにより精製して、白色非晶質固体の表題化合物(0.007g、20%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2125ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=442.1;実測値:442.1。H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、6.80(s、1H)、6.18(d、J=7.1Hz、1H)、4.58−4.44(m、2H)、4.18(m、1H)、4.13−4.01(m、2H)、3.81−3.62(m、2H)、3.23(s、3H)、2.55(s、3H)、1.69(d、J=7.1Hz、3H)、1.35(t、J=7.0Hz、3H)。
【0748】
実施例320: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−3−エトキシ−2−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−6−メチルベンゾニトリル
【化327】
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【0749】
ステップ1: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−3−エトキシ−6−メチルベンゾニトリルビス(トリフルオロアセテート)
実施例315に記載される方法を使用したが、ステップ3において、ヨウ化メチルの代りにヨウ化エチルを使用して、中間体4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−3−エトキシ−6−メチルベンゾニトリルビス(トリフルオロアセテート)を調製した。C2126OについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=392.2;実測値:392.2。
【0750】
ステップ2: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−3−エトキシ−2−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)−6−メチルベンゾニトリル
メタノール(50mL)中の4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−3−エトキシ−6−メチルベンゾニトリル(70mg、0.2mmol)混合物に、アセトン(0.1mL、2mmol)およびシアノホウ水素化ナトリウム(17mg、0.27mmol)を添加した。反応物を、室温にて1時間撹拌し、LC/MSによれば、反応は完了した。反応物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。生成物を、pH10に緩衝された、水:アセトニトリルの濃度勾配で溶出する、C−18カラム上の分取HPLCにより精製して、白色非晶質固体の表題化合物(0.030g、40%)を得た。生成物を、ラセミ混合物として単離した。C2432OについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=434.2;実測値:434.3。H NMR(300MHz、CDOD) δ 8.17(s、1H)、7.35(s、1H)、6.37(q、J=7.1Hz、1H)、4.17−3.98(m、4H)、3.90−3.71(m、3H)、2.65(s、3H)、2.46(s、4H)、1.84(d、J=7.1Hz、3H)、1.42(t、J=7.0Hz、3H)、1.03(dd、J=6.2、1.4Hz、6H)。
【0751】
実施例321: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)アゼチジン−3−イル]−6−メチルベンゾニトリル
【化328】
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4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−3−エトキシ−6−メチルベンゾニトリル(0.055g、0.14mmol、実施例320、ステップ1からのキラル中間体)を、テトラヒドロフラン(22mL)、DIPEA(0.049mL、0.28mmol)およびオキシラン,2,2−ジメチル−(0.018mL、0.21mmol)と、室温にて合わせた。反応物を95℃まで加熱し、一晩撹拌した。反応物を室温まで放冷し、pH10に緩衝された、水:アセトニトリルの濃度勾配で溶出する、C−18カラム上の分取HPLCにより、後処理を行うことなく精製して、白色非晶質固体の表題化合物(0.035g、50%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2534についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=464.3;実測値:464.3。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.09(s、1H)、7.23(s、1H)、6.21(q、J=6.8Hz、1H)、4.00(m、4H)、3.81−3.54(m、2H)、3.15(m、2H)、2.53(s、3H)、2.33(s、3H)、2.27(bs、2H)、1.70(d、J=7.1Hz、3H)、1.30(t、J=6.9Hz、3H)、1.04(s、6H)。
【0752】
実施例322: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−3−エトキシ−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイル)アゼチジン−3−イル]−6−メチルベンゾニトリル
【化329】
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4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−2−アゼチジン−3−イル−3−エトキシ−6−メチルベンゾニトリル(0.075g、0.10mmol、実施例320、ステップ1からのキラル中間体)を、N,N−ジメチルホルムアミド(3.0mL)およびDIPEA(0.089mL、0.51mmol)中に溶解し、プロパン酸,2−ヒドロキシ−2−メチル−(0.013g、0.12mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.058g、0.15mmol)を添加した。反応物を室温で18時間撹拌し、LC/MSによれば、反応は完了した。生成物を、pH10に緩衝された、水:アセトニトリルの濃度勾配で溶出する、C−18カラム上の分取HPLCにより、後処理を行うことなく精製し、白色非晶質固体の表題化合物(0.025g、51%)を得た。生成物を、単一のエナンチオマーとして単離した。C2532についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=478.2;実測値:478.2。H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.10(s、1H)、7.29(s、1H)、6.24(q、J=6.8Hz、1H)、5.07(s、1H)、4.90−4.75(m、1H)、4.73−4.58(m、1H)、4.39(p、J=8.5Hz、1H)、4.30−4.05(m、2H)、3.75(d、J=7.1Hz、2H)、2.54(s、3H)、2.38(s、3H)、1.72(d、J=6.9Hz、3H)、1.35(t、J=6.1Hz、3H)、1.26(s、3H)、1.23(s、3H)。
【0753】
合成された化合物
化合物実施例326〜344の実験手順を、表7および8に要約する。
【表71】
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【表72】
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記載される化合物の実験手順に従って合成した;
化合物をラセミ混合物として単離した;
化合物を単一のエナンチオマーとして単離した。
【0754】
【表73】
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【表74】
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【0755】
【表75】
[この文献は図面を表示できません]
【表76】
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【0756】
【表77】
[この文献は図面を表示できません]
【表78】
[この文献は図面を表示できません]
【0757】
【表79】
[この文献は図面を表示できません]
【表80】
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記載される化合物の実験手順に従って合成した;
化合物をラセミ混合物として単離した;
化合物を単一のエナンチオマーとして単離した。
【0758】
分析データ
実施例326〜344の化合物の、H NMRデータ(Varian Inova500分光計、Mercury400分光計、またはVarian(もしくはMercury)300分光計)およびLCMS質量スペクトルデータ(MS)を、以下の表9に示す。
【表81】
[この文献は図面を表示できません]
【0759】
【表82】
[この文献は図面を表示できません]
【表83】
[この文献は図面を表示できません]
【0760】
実施例310および311: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}ピロリジン−2−オンのジアステレオマー
【化330】
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【0761】
ステップ1: 1−(5−クロロ−2−エトキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エタノール
出発物質として、tert−ブチル3−(3−アセチル−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル)アゼチジン−1−カルボキシレートの代りに1−(5−クロロ−2−エトキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エタノンを使用し、実施例212、ステップ4(ラセミ混合物)の手順に従って、所望の化合物を、エナンチオマーの96:4混合物として、収率94%で調製した(RT=3.56分間および4.28分間;キラルテクノロジー社(Chiral Technologies)ChiralPak AD−Hカラム、20x250mm、5ミクロン粒径、1ml/分にて、ヘキサン中5%エタノールで溶出)。C1113ClIOについてのLCMS(M−(OH))計算値:m/z=323.0;実測値:322.9。
【0762】
ステップ2: 1−[1−(5−クロロ−2−エトキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン
出発物質として、tert−ブチル3−[3−クロロ−2−シアノ−6−エトキシ−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]アゼチジン−1−カルボキシレートの代りに1−(5−クロロ−2−エトキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エタノール(ステップ1からの96:4混合物)を使用し、実施例212、ステップ5の手順に従って、所望の化合物を、単一のエナンチオマーとして、収率32%で調製した(所望のピーク1、保持時間=3.39分間;ChiralPak IAカラム、20x250mm、5ミクロン粒径、18ml/分にてヘキサン中3%エタノールで溶出)。C1720ClINOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=472.0;実測値:472.0。
【0763】
ステップ3: メチル(2E)−3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アクリレート
封管中のアセトニトリル(7.4mL)中の1−[1−(5−クロロ−2−エトキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エチル]−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(ステップ2からの、ピーク1の単一異性体)(0.61g、1.3mmol)懸濁液を、窒素で脱気し、トリフェニルホスフィン(0.048g、0.18mmol)、メチルアクリレート(0.41mL、4.5mmol)、および酢酸パラジウム(0.029g、0.13mmol)で処理し、その後トリエチルアミン(0.54mL、3.9mmol)で処理し、100℃で16時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過し、固体をアセトニトリルで洗浄した。濾液を残渣になるまで濃縮した。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル(3%メタノールを含有)(0%〜100%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(0.40g、72%)を得た。C2125ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=430.2;実測値:430.2。
【0764】
ステップ4: メチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−4−ニトロブタノエ−トのジアステレオマー
ニトロメタン(6.3mL)中のメチル(2E)−3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}アクリレート(0.40g、0.93mmol)溶液を、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.14mL、0.93mmol)で処理し、90℃で22時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、メタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、流量60mL/分にて、0.1%トリフルオロ酢酸を含む、水中アセトニトリルの濃度勾配で溶出)により精製した。LCMS画分を濃縮してアセトニトリルを除去し、固体の炭酸水素ナトリウムで処理し、酢酸エチル中に抽出した。酢酸エチルを濃縮し、ジアステレオマーの混合物として、所望の生成物(0.22g、48%)を得た。C2228ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=491.2;実測値:491.2。
【0765】
ステップ5: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}ピロリジン−2−オンのジアステレオマー
メタノール(1.3mL)中のメチル3−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルフェニル}−4−ニトロブタノエ−ト(0.089g、0.18mmol)溶液を、塩化ニッケル六水和物(0.087g、0.36mmol)で処理し、5分間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.073g、1.9mmol)で、4回に分けて処理し、室温で30分間撹拌した。反応混合物を60℃で1.5時間加熱し、室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)およびジクロロメタン(25mL)で希釈し、セライトを通して濾過した。セライトを、ジクロロメタンで洗浄し、濾液を分液漏斗に移した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、残渣になるまで濃縮した。粗残渣をメタノールで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望のピーク1のジアステレオマー(16mg、21%)およびピーク2のジアステレオマー(19mg、24%)を得た。ピーク1(化合物310):H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.10(s、1H)、7.89(s、1H)、7.34(s、1H)、6.21(q、J=7.1Hz、1H)、4.38−4.22(m、1H)、3.93−3.80(m、1H)、3.79−3.67(m、1H)、3.65−3.55(m、1H)、3.28−3.20(m、1H)、2.54(s、3H)、2.29(dd、J=17.5、8.3Hz、1H)、2.21(s、3H)、1.70(d、J=7.0Hz、3H)、1.40(t、J=6.9Hz、3H)。C2126ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=429.2;実測値:429.2。ピーク2(化合物311):H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.11(s、1H)、7.89(s、1H)、7.33(s、1H)、6.20(q、J=7.1Hz、1H)、4.38−4.22(m、1H)、3.90−3.68(m、2H)、3.65−3.56(m、1H)、3.28−3.17(m、1H)、2.54(s、3H)、2.32(dd、J=17.3、8.5Hz、1H)、2.21(s、3H)、1.69(d、J=7.0Hz、3H)、1.39(t、J=6.9Hz、3H)。についてのLCMS(M+H)計算値C21H26ClN6O2:m/z=429.2;実測値:429.2。
【0766】
実施例323: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル)ベンゾニトリル
【化331】
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【0767】
ステップ1: 4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ビニルベンゾニトリル
1,4−ジオキサン(20mL)および水(10mL)中の4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ヨードベンゾニトリル(1.3g、3.6mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(740μL、4.3mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(100mg、0.20mmol)および炭酸カリウム(1.5g、11mmol)混合物を、80℃で一晩加熱した。混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。ヘキサン中酢酸エチル(0〜20%)を使用するシリカゲルでの精製により、所望の化合物、780mg、87%を得た。C1313ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=250.1;実測値:250.1。1H NMR(400MHz、DMSO−d6): δ 7.78(s、1H)、6.83(m、1H)、6.10(m、1H)、5.83(m、1H)、3.84(m、2H)、2.58(s、3H)、1.22(m、3H)。
【0768】
ステップ2: tert−ブチル[2−(3−アセチル−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]カルバメート
水中0.2Mのオスミウムテトラオキシド(0.5mL)を、アセトニトリル(10mL)中のtert−ブチル[(4−クロロベンゾイル)オキシ]カルバメート(参考文献:Lawrence Harris, J. Org.Chem, 2011, 76, 358-372)(0.91g、3.3mmol)溶液に添加し、10分間撹拌した。アセトニトリル(10mL)中溶液としての4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−ビニルベンゾニトリル(0.56g、2.2mmol)を、カルバメート溶液に添加し、その後水(2mL)を添加し、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を、水中の飽和10M二亜硫酸二カリウム(12mL)でクエンチし、5分間撹拌した。水を添加し、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。ヘキサン中酢酸エチル(0〜100%)を使用するシリカゲルでの精製により、ラセミ混合物として、所望の化合物、610mg、72%を得た。C1824ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=383.1;実測値:383.1。1H NMR(400MHz、DMSO−d6): δ 7.62(s、1H)、7.03(brs、1H)、5.68(brs、1H)、3.96(m、1H)、3.69(m、1H)、3.31(m、1H)、3.19(m、1H)、2.60(s、3H)、1.30(m、12H)。
【0769】
ステップ3: 4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル)ベンゾニトリル
tert−ブチル[2−(3−アセチル−5−クロロ−6−シアノ−2−エトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]カルバメート(290mg、0.76mmol)(ステップ2からのラセミ混合物)を、1,4−ジオキサン中4.0Mの塩化水素(6.1mL)で15分間処理し、混合物を蒸発させた。残渣を、テトラヒドロフラン(2.3mL)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.66mL、3.8mmol)中に溶解した。N,N−カルボニルジイミダゾール(250mg、1.5mmol)を添加し、反応混合物を、70℃で一晩還流させた。反応混合物を蒸発させた。ヘキサン中酢酸エチル(0〜100%)を使用するシリカゲルでの精製により、ラセミ混合物として、所望の化合物、110mg、47%を得た。C1414ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=309.1;実測値:309.1。1H NMR(400MHz、DMSO−d6): δ 8.00(brs、1H)、7.93(s、1H)、5.99(m、1H)、3.89(m、1H)、3.81(m、2H)、3.52(m、1H)、2.58(s、3H)、1.23(m、3H)。
【0770】
ステップ4: 6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)−2−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル)ベンゾニトリル
テトラヒドロホウ酸ナトリウム(19mg、0.50mmol)を、メタノール(1.6mL、38mmol)中の4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル)ベンゾニトリル(100mg、0.34mmol)(ステップ3からのラセミ混合物)混合物に、0℃で添加し、反応混合物を室温で10分間撹拌し、蒸発させた。残渣を酢酸エチルで希釈し、1NのHCl、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、4つのジアステレオマーの混合物として、所望の化合物、58mg、55%を得た。C1416ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=311.1;実測値:311.1。
【0771】
ステップ5: 6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシ−2−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル)ベンゾニトリル
塩化メチレン(1mL)中の6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)−2−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル)ベンゾニトリル(58mg、0.19mmol)(ステップ4からの4つのジアステレオマーの混合物)、N,N−ジメチルホルムアミド(36μL)混合物に、塩化チオニル(40.μL、0.56mmol)を添加し、混合物を室温で20分間撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、4つのジアステレオマーの混合物として、所望の化合物、55mg、91%を得た。C1415ClについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=329.0;実測値:329.1。
【0772】
ステップ6: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル)ベンゾニトリル
炭酸セシウム(0.11g、0.34mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.91mL)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(30mg、0.20mmol)(ステップ5からの4つのジアステレオマーの混合物)混合物に添加し、10分間撹拌した。混合物に、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)中の6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシ−2−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル)ベンゾニトリル(56mg、0.17mmol)を添加し、反応物を90℃で1時間撹拌した。RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用する、分取LCMS(pH10)により精製し、ピーク1(2つのジアステレオマーのラセミ混合物)として、所望の化合物を得た。C2021ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=442.1;実測値:442.1。1H NMR(400MHz、DMSO−d6): δ 8.17(s、1H)、8.00(brs、1H)、7.79(s、1H)、6.25(m、1H)、5.92(m、1H)、3.90(m、3H)、3.57(m、1H)、2.58(s、3H)、1.75(m、3H)、1.40(m、3H);ピーク2(2つのジアステレオマーのラセミ混合物):
2021ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=442.1;実測値:442.1。1H NMR(400MHz、DMSO−d6): δ 8.12(s、1H)、8.00(brs、1H)、7.71(s、1H)、6.23(m、1H)、5.96(m、1H)、3.85(m、3H)、3.58(m、1H)、2.58(s、3H)、1.75(m、3H)、1.40(m、3H)。
【0773】
Phenomenex Luxセルロース−1、21.2x250mm、5ミクロン粒径、18mL/分にて、ヘキサン中20%エタノールを使用する、ピーク2(2つのジアステレオマーのラセミ混合物)のキラル精製により、ピーク3およびピーク4を得た。ピーク3、保持時間=12.22分間(単一のエナンチオマー):C2021ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=442.1;実測値:442.1。1H NMR(400MHz、DMSO−d6): δ 8.12(s、1H)、7.98(brs、1H)、7.71(s、1H)、6.23(m、1H)、5.96(m、1H)、3.85(m、3H)、3.58(m、1H)、2.58(s、3H)、1.75(m、3H)、1.40(m、3H)。ピーク4、保持時間=16.25分間(単一のエナンチオマー)。C2021ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=442.1;実測値:442.1。1H NMR(400MHz、DMSO−d6): δ 8.12(s、1H)、7.98(brs、1H)、7.71(s、1H)、6.23(m、1H)、5.96(m、1H)、3.85(m、3H)、3.58(m、1H)、2.58(s、3H)、1.75(m、3H)、1.40(m、3H)。
【0774】
実施例324: 6−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}モルホリン−3−オン
【化332】
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【0775】
ステップ1: 1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−ビニルフェニル)エタノン
1,4−ジオキサン(60mL)および水(30mL)中の1−(3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルフェニル)エタノン(2.6g、9.5mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.9mL、11mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(400mg、0.5mmol)および炭酸カリウム(4.0g、29mmol)混合物。得られた混合物を、80℃で3時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで抽出した。ヘキサン中酢酸エチル(0〜20%)を使用するシリカゲルでの精製により、所望の化合物、2.0g、94%を得た。C1214ClOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=225.1;実測値:225.1。
【0776】
ステップ2: tert−ブチル[2−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−2−ヒドロキシエチル]カルバメート
水中0.2Mのオスミウムテトラオキシド(1mL)を、アセトニトリル(22mL)中のtert−ブチル[(4−クロロベンゾイル)オキシ]カルバメート(2.0g、7.2mmol)(参考文献: Lawrence Harris, J. Org.Chem, 2011, 76, 358-372)溶液に添加し、10分間撹拌した。アセトニトリル(22mL)中溶液としての1−(5−クロロ−2−メトキシ−4−メチル−3−ビニルフェニル)エタノン(1.1g、4.8mmol)を、カルバメート溶液に添加し、その後水(5mL)を添加した。反応物を、室温で3時間撹拌した。反応物を水中の飽和10M二亜硫酸二カリウム(25mL)でクエンチし、5分間撹拌した。水を反応物に添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。ヘキサン中酢酸エチル(0〜100%)を使用するシリカゲルでの精製により、ラセミ混合物として、所望の化合物、1.2g、69%を得た。C1724ClNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=380.1;実測値:380.1。1H NMR(500MHz、DMSO−d6): δ 7.48(s、1H)、6.80(m、1H)、5.50(brs、1H)、5.20(brs、1H)、3.83(s、3H)、3.32(m、1H)、3.22(m、1H)、2.59(s、3H)、2.55(s、3H)、1.32(s、9H)。
【0777】
キラル精製(ChiralPak AD−H、20x250mm(キラルテクノロジー社(Chiral Technologies))、5ミクロン粒径、流量18mL/分にて、ヘキサン中8%エタノールを使用)により、ピーク1(単一のエナンチオマー)(保持時間=9.86分間)およびピーク2(単一のエナンチオマー)(保持時間=11.47分間)を得た。
【0778】
ステップ3: N−[2−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−クロロアセトアミド
tert−ブチル[2−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−2−ヒドロキシエチル]カルバメート(170mg、0.47mmol)(ステップ2からのピーク1)を、1,4−ジオキサン中4.0Mの塩化水素(12mL)で15分間処理した。溶媒を蒸発させ、塩化メチレン(6mL)およびトリエチルアミン(200μL、1.4mmol)を添加し、混合物を0℃まで冷却した。塩化クロロアセチル(45μL、0.56mmol)を、ゆっくりと添加し、0℃で10分間撹拌した。溶媒を乾燥するまで蒸発させた。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、単一のエナンチオマーとして、粗残渣を得た。C1417ClNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=356.1;実測値:356.1。
【0779】
ステップ4: 6−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)モルホリン−3−オン
0℃に冷却したテトラヒドロフラン(4mL)中のN−[2−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−クロロアセトアミド(170mg、0.50mmol)(ステップ3からの単一のエナンチオマー)溶液に、水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散物;39mg、1.0mmol)混合物を添加し、1時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、単一のエナンチオマーとして、粗残渣、61mg、41%を得た。C1417ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=298.1;実測値:298.1。
【0780】
ステップ5: 6−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]モルホリン−3−オン
メタノール(2mL)中の6−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)モルホリン−3−オン(27mg、0.090mmol)(ステップ4からの単一のエナンチオマー)溶液に、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(6.8mg、0.18mmol)を、0℃で添加し、1時間撹拌した。分取LCMS(pH10)により精製し、2つのジアステレオマーのラセミ混合物として、所望の化合物、20mg、76%を得た。C1417ClNOについてのLCMS(M−OH)計算値:m/z=282.1;実測値:282.1。
【0781】
ステップ6: 6−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]モルホリン−3−オン
塩化チオニル(15μL、0.21mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10.0μL)混合物を、室温で10分間撹拌した。塩化メチレン(1.0mL)中の6−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]モルホリン−3−オン(19.0mg、0.0634mmol)(ステップ5からの2つのジアステレオマーのラセミ混合物)溶液を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、2つのジアステレオマーのラセミ混合物として、所望の化合物、19mg、94%を得た。C1417ClNOについてのLCMS(M−Cl)計算値:m/z=282.1;実測値:282.1。
【0782】
ステップ7: 6−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}モルホリン−3−オン
N,N−ジメチルホルムアミド(0.19mL)中の6−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]モルホリン−3−オン(19.0mg、0.0597mmol)(ステップ6からの2つのジアステレオマーのラセミ混合物)3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(11mg、0.072mmol)、炭酸セシウム(29mg、0.090mmol)およびヨウ化カリウム(0.99mg、0.006mmol)混合物を、140℃で1時間加熱した。混合物をエーテルで希釈し、水で洗浄し、濃縮し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用する分取LCMS(pH10)により精製して、以下を得た:2.5mg、10%のピーク1(単一のエナンチオマー、保持時間10.15分間):C2024ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=431.2;実測値:431.1;および2.7mg、10%のピーク2(単一のエナンチオマー、保持時間10.76分間):C2024ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=431.2;実測値:431.1。
【0783】
実施例325: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン
【化333】
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【0784】
ステップ1: 5−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン
テトラヒドロフラン(2.5mL)中のtert−ブチル[2−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−2−ヒドロキシエチル]カルバメート(140mg、0.40mmol)(ピーク1、ステップ2、実施例324からの単一のエナンチオマー)に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.35mL、2.0mmol)およびN,N−カルボニルジイミダゾール(130mg、0.80mmol)を添加した。反応物を70℃で10分間還流させた。反応物を乾燥するまで蒸発させた。ヘキサン中酢酸エチル(0〜50%)を使用するシリカゲルでの精製により、単一のエナンチオマーとして、所望の化合物、78mg、69%を得た。C1315ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=284.1;実測値:284.1。
【0785】
ステップ2: 5−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン
メタノール(1mL)中の5−(3−アセチル−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン(21mg、0.072mmol)(ステップ1からの単一のエナンチオマー)溶液に、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(5.5mg、0.14mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。それをメタノールで希釈し、pH10緩衝液を使用する分取LCMSで精製し、2つのジアステレオマーのラセミ混合物として、所望の化合物、17mg、83%を得た。C1315ClNOについてのLCMS(M−OH)計算値:m/z=268.1;実測値:268.1。
【0786】
ステップ3: 5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン
塩化シアヌル(16mg、0.084mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(15μL)混合物を、室温で10分間撹拌した。塩化メチレン(0.3mL)中の5−[3−クロロ−5−(1−ヒドロキシエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン(16mg、0.056mmol)(ステップ2からの2つのジアステレオマーのラセミ混合物)溶液を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。塩化チオニル(12μL、0.17mmol)を添加し、10分間撹拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、2つのジアステレオマーのラセミ混合物として、所望の化合物、17mg、100%を得た。C1316ClNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=304.0;実測値:304.1。
【0787】
ステップ4: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン
N,N−ジメチルホルムアミド(0.18mL)中の5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17mg、0.056mmol)(ステップ3からの2つのジアステレオマーのラセミ混合物)、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(10mg、0.067mmol)、炭酸セシウム(27mg、0.084mmol)およびヨウ化カリウム(0.93mg、0.0056mmol)混合物を、140℃で1時間加熱した。混合物をエーテルで希釈し、水で洗浄し、濃縮し、分取LCMS(pH10)により精製し、2つのジアステレオマーのラセミ混合物として、所望の化合物、2.2mg、9%を得た。C1922ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=417.1;実測値:417.1。
【0788】
実施例345〜348: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}ピロリジン−2−オンのジアステレオマー
【化334】
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【0789】
ステップ1: 1−(5−クロロ−2−エトキシ−3−ヨード−4−メチルフェニル)エタノール
【化335】
[この文献は図面を表示できません]
トルエン(190mL)中の1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−ヨードフェニル)エタノン(20.0g、58.4mmol;実施例212、ステップ1)および1,2−エタンジオール(6.5mL、120mmol)溶液を、p−トルエンスルホン酸一水和物(1.1g、5.8mmol)で処理した。フラスコに、ふるいで満たされたディーンスタークトラップを備えつけ、3時間還流させた。反応混合物を冷却し、氷冷飽和炭酸水素ナトリウム溶液(250mL)に添加し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の橙色の油を得た。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル(0%〜20%)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(22g、99%)を得た。C1214ClFIO3についてのLCMS(M+H)計算値:m/z=387.0;実測値:386.9。
【0790】
ステップ2: エチル(2E)−3−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]アクリレート
【化336】
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1,4−ジオキサン(230mL)および水(110mL)中の2−(5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−ヨードフェニル)−2−メチル−1,3−ジオキソラン(22g、58mmol)(ステップ1より)、エチル(2E)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アクリレート(16mL、70mmol)、および炭酸カリウム(24g、170mmol)混合物を、窒素で10分間脱気した。反応混合物を[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(2.4g、2.9mmol)で処理し、窒素でさらに10分間脱気し、80℃で2時間加熱した。反応混合物をセライトを通して濾過し、酢酸エチル(300mL)で洗浄した。濾液を水(400mL)中に注ぎ入れた。水層を分離し、追加の酢酸エチル(300mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の褐色固体を得た。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル(0%〜30%)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(20g、96%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 7.74(d、J=16.5Hz、1H)、7.56(d、J=8.6Hz、1H)、6.70(dd、J=16.5、0.9Hz、1H)、4.26(q、J=7.1Hz、2H)、4.10−3.99(m、2H)、3.91(q、J=7.0Hz、2H)、3.87−3.76(m、2H)、1.73(s、3H)、1.44(t、J=7.0Hz、3H)、1.33(t、J=7.1Hz、3H)。C1721ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=359.1;実測値:359.1。
【0791】
ステップ3: エチル3−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]−4−ニトロブタノエ−ト
【化337】
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ニトロメタン(100mL)中のエチル(2E)−3−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]アクリレート(10g、28mmol)(ステップ2より)溶液を、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(4.6mL、31mmol)で処理し、60℃で15時間撹拌した。反応混合物を水(400mL)中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した(2x300mL)。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の橙色の油を得た。粗物質を、ヘキサン中酢酸エチル(0%〜30%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、エナンチオマーの混合物として、所望の生成物(10.4g、89%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl) δ 7.52(d、J=9.1Hz、1H)、4.82(ddd、J=12.5、7.6、1.4Hz、1H)、4.68(dd、J=12.5、7.2Hz、1H)、4.54−4.40(m、1H)、4.15−3.90(m、6H)、3.89−3.75(m、2H)、2.85(ddd、J=16.0、8.6、1.4Hz、1H)、2.73(dd、J=16.1、6.2Hz、1H)、1.70(s、3H)、1.47(t、J=7.0Hz、3H)、1.21(t、J=7.1Hz、3H)。C1824ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=420.1;実測値:420.1。
【0792】
ステップ4: エナンチオマー:4−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]ピロリジン−2−オン
【化338】
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エタノール(16mL)中のエチル3−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]−4−ニトロブタノエ−ト(1.0g、2.4mmol)(ステップ3より)懸濁液を温めて、固体を溶解した。溶液を周囲温度まで再度冷却し、窒素で脱気し、水中の2800ラネーニッケルのスラリー(1.5mL)で処理した。反応混合物を窒素で再度脱気し、水素のバルーンで3時間水素化した。反応混合物を、セライトを通して濾過し、濃縮して、中間体アミノエステル(0.93g、100%)を得た。中間体アミノエステルを、トルエン(12mL)中に溶解し、110℃で12時間加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、その時点で、溶液から固体が沈殿した。この混合物を0℃まで冷却し、30分間撹拌し、濾過し、冷トルエンで洗浄し、乾燥し、エナンチオマーの混合物として、所望の生成物(0.61g、75%)を得た。C1620ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=344.1;実測値:344.1。エナンチオマーの混合物を、キラルHPLCにより分離し、ピーク1およびピーク2として、個々のエナンチオマーを得た(それぞれ、RT=5.39分間および7.01分間;Phenomenex LuxセルロースC−1、21.2x250mm、5ミクロン粒径、18mL/分にて、ヘキサン中20%エタノールで溶出)。
【0793】
ステップ5: 4−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)ピロリジン−2−オンのエナンチオマー
【化339】
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ステップ4からの、分離されたエナンチオマーを、それぞれ個別に、最終化合物へと処理した。メタノール(17mL)中の4−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]ピロリジン−2−オン(1.7g、5.0mmol)(ステップ4より)溶液を、水中6.0Mの塩化水素(11mL、69mmol)で液滴処理し、20℃で30分間撹拌した。反応混合物を氷冷飽和炭酸水素ナトリウム溶液(75ml)に滴加し、酢酸エチルで抽出した(2x100ml)。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、所望の生成物を得[ピーク1より(1.5g、99%);ピーク2より(1.5g、99%)]それをさらに精製することなく使用した。ピーク1より:H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 7.84(s、1H)、7.70(d、J=8.6Hz、1H)、4.16−3.99(m、1H)、3.83(q、J=7.0Hz、2H)、3.65−3.54(m、1H)、3.30−3.23(m、1H)、2.55(s、3H)、2.33(dd、J=16.8、8.4Hz、1H)、1.30(t、J=7.0Hz、3H)。C1416ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=300.1;実測値:300.0。ピーク2より:H NMR(400MHz、DMSO−d) δ 7.84(s、1H)、7.70(d、J=8.6Hz、1H)、4.13−4.00(m、1H)、3.87−3.77(m、2H)、3.65−3.55(m、1H)、3.31−3.23(m、1H)、2.55(s、3H)、2.32(ddd、J=16.9、8.4、1.6Hz、1H)、1.30(t、J=7.0Hz、3H)。C1416ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=300.1;実測値:300.1。
【0794】
ステップ6: 4−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]ピロリジン−2−オンのジアステレオマー
【化340】
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ステップ5からのエナンチオマーを、それぞれ個別に、最終化合物へと処理した。無水メタノール(6.7mL)中の4−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)ピロリジン−2−オン(0.402g、1.34mmol)(ステップ5より)溶液を、窒素雰囲気下、0℃にて、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.10g、2.7mmol)で処理し、0℃で30分間撹拌した。反応混合物を0℃にて水でクエンチし、撹拌しながら、水(50mL)/酢酸エチル(100mL)中に注ぎ入れた。混合物を周囲温度まで温め、水層を分離し、追加の酢酸エチル(50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の泡を得た。粗物質を、ジクロロメタン中アセトニトリル(7%メタノールを含有)(0%〜100%)を使用する、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、ジアステレオマーの混合物として、所望の生成物を得た[ピーク1より(0.40g、99%);ピーク2より(0.40g、99%)]。ピーク1より:C1418ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=302.1;実測値:302.0。ピーク2より:C1418ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=302.1;実測値:302.1。
【0795】
ステップ7: 4−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−フルオロフェニル]ピロリジン−2−オンのジアステレオマー
【化341】
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ステップ6からのジアステレオマーの混合物を、それぞれ個別に、最終化合物へと処理した。塩化メチレン(12mL)中の4−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]ピロリジン−2−オン(0.41g、1.4mmol)(ステップ6より)溶液を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.011mL、0.14mmol)、その後塩化チオニル(0.21mL、2.9mmol)で液滴処理し、20℃で30分間撹拌した。反応混合物を氷冷飽和炭酸水素ナトリウム溶液に滴加しジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、塩化物の除去により形成されたスチレン17〜18%とともに、所望の生成物を得た[ピーク1より(0.38g、87%);ピーク2より(0.39g、89%)]。これらの混合物をさらに精製することなく使用した。ピーク1より:C1417ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=320.1;実測値:320.0。ピーク2より:C1417ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=320.1;実測値:320.0。
【0796】
ステップ8: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}ピロリジン−2−オンのジアステレオマー
【化342】
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ステップ7からのジアステレオマーの混合物を、それぞれ個別に、最終化合物へと処理した。N,N−ジメチルホルムアミド(7.4mL)中の4−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−エトキシ−2−フルオロフェニル]ピロリジン−2−オン(0.36g、1.1mmol)(ステップ7より)、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.19g、1.3mmol)、炭酸セシウム(0.54g、1.7mmol)およびヨウ化カリウム(18mg、0.11mmol)混合物を、100℃で4.5時間加熱した。反応混合物を水(30ml)中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出して(3x50mL)、ジアステレオマーの混合物を得た:((S)−4−(3−((S)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;(R)−4−(3−((S)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;(S)−4−(3−((R)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)ピロリジン−2−オン;および(R)−4−(3−((R)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)ピロリジン−2−オン)。ジアステレオマーの混合物を、分取LCMS(XBridge C18カラム、60mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)により精製して、所望の生成物を得た[ピーク1から、ピークA(化合物345)(0.13g、54%)およびピークB(化合物346)(0.11g、46%)を単離した;ピーク2から、ピークA(化合物347)(0.15g、63%)およびピークB(化合物348)(0.14g、55%)を単離した]。化合物346:H NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.12(s、1H)、7.82(s、1H)、7.52(d、J=8.5Hz、1H)、7.30(brs、1H)、6.23(q、J=7.0Hz、1H)、4.05−3.90(m、1H)、3.88−3.78(m、2H)、3.63−3.53(m、1H)、3.29−3.20(m、1H)、2.54(s、3H)、2.38−2.21(m、1H)、1.70(d、J=7.1Hz、3H)、1.39(t、J=6.9Hz、3H)。C2023ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=433.2;実測値:433.1。化合物347:H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 8.12(s、1H)、7.77(s、1H)、7.53(d、J=8.5Hz、1H)、7.26(brs、2H)、6.24(q、J=7.0Hz、1H)、4.04−3.94(m、1H)、3.93−3.85(m、1H)、3.84−3.77(m、1H)、3.61−3.53(m、1H)、3.27−3.22(m、1H)、2.54(s、3H)、2.30(dd、J=18.1、8.6Hz、1H)、1.71(d、J=7.1Hz、3H)、1.40(t、J=6.9Hz、3H)。C2023ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=433.2;実測値:433.1。
【0797】
実施例349〜352: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(5−オキソピロリジン−3−イル)ベンゾニトリルのジアステレオマー
【化343】
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【0798】
ステップ1: 4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−(5−オキソピロリジン−3−イル)ベンゾニトリルのエナンチオマー
【化344】
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ジメチルスルホキシド(1.5mL)中の4−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)ピロリジン−2−オン(0.20g、0.67mmol)(実施例345、ステップ5より)およびシアン化ナトリウム(0.057g、1.2mmol)のラセミ混合物を、80℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(35mL)中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した(2x50mL)。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して粗残渣を得た。粗物質を、ヘキサン中エーテル(10%メタノールを含有)(0%〜100%)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、エナンチオマーの混合物として、所望の生成物(0.15g、71%)を得た。C1516ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=307.1;実測値:307.0。エナンチオマーの混合物を、キラルHPLCにより分離し、ピーク1およびピーク2として、個々のエナンチオマーを得た(RT=5.00分間および10.4分間;Phenomenex LuxセルロースC−2、21.2x250mm、5ミクロン粒径、18mL/分にて、ヘキサン中60%エタノールで溶出)。
【0799】
ステップ2: 6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)−2−(5−オキソピロリジン−3−イル)ベンゾニトリルのジアステレオマー
【化345】
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ステップ1からのエナンチオマーを、それぞれ個別に、最終化合物へと処理した。無水メタノール(14mL)中の4−アセチル−6−クロロ−3−エトキシ−2−(5−オキソピロリジン−3−イル)ベンゾニトリル(ピーク1より:0.83g、2.7mmol;ピーク2より:0.86g、2.8mmol)溶液を、窒素雰囲気下、0℃にて、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.20g、5.4mmol)で処理し、0℃で30分間撹拌した。反応混合物を、0℃にて、水でクエンチし、撹拌しながら、水(50mL)/酢酸エチル(100mL)中に注ぎ入れた。混合物を周囲温度まで温め、水層を分離し、追加の酢酸エチル(50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、ジアステレオマーの混合物として、所望の生成物を得た[ピーク1より(0.83g、99%);ピーク2より(0.87g、99%)]。ピーク1より:C1518ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=309.1;実測値:309.1。ピーク2より:C1518ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=309.1;実測値:309.1。
【0800】
ステップ3: 6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシ−2−(5−オキソピロリジン−3−イル)ベンゾニトリルのジアステレオマー
【化346】
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ステップ2からのジアステレオマーの混合物を、それぞれ個別に、最終化合物へと処理した。塩化メチレン(23mL)中の6−クロロ−3−エトキシ−4−(1−ヒドロキシエチル)−2−(5−オキソピロリジン−3−イル)ベンゾニトリル(ピーク1より:0.83g、2.7mmol;ピーク2より:0.87g、2.8mmol)溶液を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.021mL、0.27mmol)、その後塩化チオニル(0.490mL、6.72mmol)で液滴処理し、20℃で2時間撹拌した。反応混合物を氷冷飽和炭酸水素ナトリウム溶液に滴加し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、ジアステレオマーの混合物として、所望の生成物を得た[ピーク1より(0.85g、97%);ピーク2より(0.90g、98%)]。これらの混合物を、さらに精製することなく使用した。ピーク1より:C1517ClについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=327.1;実測値:327.1。ピーク2より:C1517ClについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=327.1;実測値:327.1。
【0801】
ステップ4: 4−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−6−クロロ−3−エトキシ−2−(5−オキソピロリジン−3−イル)ベンゾニトリルのジアステレオマー
【化347】
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ステップ3からのジアステレオマーの混合物を、それぞれ個別に処理した。N,N−ジメチルホルムアミド(17mL、220mmol)中の6−クロロ−4−(1−クロロエチル)−3−エトキシ−2−(5−オキソピロリジン−3−イル)ベンゾニトリル(ピーク1より:0.85g、2.6mmol;ピーク2より:0.89g、2.7mmol)、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.46g、3.1mmol)、炭酸セシウム(1.3g、3.9mmol)およびヨウ化カリウム(43mg、0.26mmol)混合物を、90℃で3時間加熱した。
反応混合物を水(100mL)/酢酸エチル(100mL)中に注ぎ入れ、セライトを通して濾過して、黒色の固体を除去した。水層を分離し、酢酸エチルで抽出した(2x100mL)。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の泡を得た。粗物質を、ジクロロメタン中メタノール(0%〜20%)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジアステレオマーの混合物として、所望の生成物を得た[ピーク1より(0.49g、43%);ピーク2より(0.53g、44%)]。ピーク1からのジアステレオマーの分析的キラルHPLCに解析は、エピマー化に因り、所望の2つのピークの代りに4つのピークの混合物を示した。ピーク2からのジアステレオマーの解析もまた、4つのピークを示した。混合物の両セットを合わせ、キラルHPLCにより精製して、4つの個々のピークを得た(RT=6.41分間、8.13分間、9.93分間、14.4分間;Phenomenex LuxセルロースC−2、21.2x250mm、5ミクロン粒径、18mL/分にて、ヘキサン中60%エタノールで溶出)。次いで、ピーク1の化合物(化合物351)、ピーク2の化合物(化合物349)、ピーク3の化合物(化合物352)、およびピーク4の化合物(化合物350)を、実施例A3およびB2のアッセイにおいて試験した。化合物349:H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 8.12(s、1H)、7.88(s、1H)、7.58(s、1H)、7.30(brs、2H)、6.26(q、J=7.0Hz、1H)、4.32−4.20(m、1H)、4.00−3.91(m、1H)、3.90−3.81(m、1H)、3.65−3.59(m、1H)、3.49−3.42(m、1H)、2.55(s、3H)、1.74(d、J=7.0Hz、3H)、1.43(t、J=6.9Hz、3H)。C2123ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=440.2;実測値:440.2。化合物352:H NMR(500MHz、DMSO−d) δ 8.12(s、1H)、7.88(s、1H)、7.56(s、1H)、7.30(brs、2H)、6.26(q、J=7.0Hz、1H)、4.32−4.19(m、1H)、3.97−3.82(m、2H)、3.67−3.59(m、1H)、3.49−3.40(m、1H)、2.59−2.52(m、3H)、1.73(d、J=7.0Hz、3H)、1.42(t、J=6.9Hz、3H)。C2123ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=440.2;実測値:440.2。
【0802】
実施例353および354: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オンのジアステレオマー
【化348】
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【0803】
ステップ1: 1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−ビニルフェニル)エタノン
【化349】
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1,4−ジオキサン(200mL)および水(100mL)中の1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−ヨードフェニル)エタノン(13.3g、38.8mmol)(実施例139、ステップ1より)、4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(7.9mL、46mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(1.0g、1.0mmol)および炭酸カリウム(16g、120mmol)混合物を、80℃で2時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。ヘキサン中酢酸エチル(0〜30%)を使用するシリカゲルでの精製により、所望の化合物、7.0g、74%を得た。C1213ClFOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=243.0;実測値:243.1。
【0804】
ステップ2: 1−[5−クロロ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−2−エトキシ−4−フルオロフェニル]エタノン
【化350】
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AD−mix−alpha(5.8g、7.3mmol)(アルドリッチ社(Aldrich)#392758)を、tert−ブチルアルコール(21mL)中、水(21mL)とともに、15分間撹拌した。1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−ビニルフェニル)エタノン(1.0g、4.1mmol)(ステップ1より)を添加し、懸濁液を16時間撹拌した。亜硫酸ナトリウム(6.2g、49mmol)を添加し、懸濁液を15分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。ヘキサン中酢酸エチル(0〜80%)を使用するシリカゲルでの精製により、ラセミ混合物として、所望の化合物、900mg、80%を得た。キラル精製(Phenomenex LuxセルロースC−2、21.2x250mm(キラルテクノロジー社(Chiral Technologies))、5ミクロン粒径、流量18mL/分にて、ヘキサン中20%エタノールを使用)により、ピーク1(単一のエナンチオマー)(保持時間=7.88分間)およびピーク2(単一のエナンチオマー)(保持時間=11分間)を得;所望のエナンチオマーはピーク2であった。C1213ClFOについてのLCMS(M−OH)計算値:m/z=259.1;実測値:259.1。
【0805】
ステップ3: 1−[3−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1−ヒドロキシエチル)−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル]エタノン
【化351】
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1−[5−クロロ−3−(1,2−ジヒドロキシエチル)−2−エトキシ−4−フルオロフェニル]エタノン(700mg、2mmol)(ステップ2、ピーク2より)を、1,2−ジクロロエタン(6mL)中、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.0mL、23mmol)とともに撹拌し、1,2−ジクロロエタン中tert−ブチルジメチルシリルクロリドの1.0M溶液(7.6mL)を添加した。混合物を80℃まで3時間加熱し、室温まで冷却した。蒸発、およびヘキサン中酢酸エチル(0〜50%)を使用するシリカゲルでの精製により、所望の化合物、800mg、80%を得た。C1828ClFOSiNaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=413.1;実測値:413.1。
【0806】
ステップ4: 1−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチルメタンスルホネート
【化352】
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1−[3−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1−ヒドロキシエチル)−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル]エタノン(700mg、2.0mmol)(ステップ3より)を、1,2−ジクロロエタン(15mL)中、トリエチルアミン(2.0mL、14mmol)およびメタンスルホン酸無水物(670mg、3.8mmol)とともに、室温で1.5時間撹拌した。混合物をブライン中に注ぎ入れ、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、所望の化合物、830mg、100%を得た。C1827ClFOSiについてのLCMS(M−OMs)計算値:m/z=373.1;実測値:373.1。
【0807】
ステップ5: 1−[3−(1−アジド−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル]エタノン
【化353】
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1−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチルメタンスルホネート(0.83g、1.77mmol)(ステップ4より)を、ジメチルスルホキシド(10mL)中で撹拌し、アジ化ナトリウム(0.12g、1.8mmol)を添加した。混合物を50℃まで1時間加熱し、室温まで冷却した。混合物をブライン中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、所望の化合物、736mg、100%を得た。C1827ClFNSiNaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=438.1;実測値:438.1。
【0808】
ステップ6: 1−[3−(1−アミノ−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル]エタノン
【化354】
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1−[3−(1−アジド−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル]エタノン(750mg、1.8mmol)(ステップ5より)を、テトラヒドロフラン(10mL)中、水(0.33mL)とともに撹拌し、トリフェニルホスフィンを添加した。混合物を60℃まで2時間加熱し、室温まで冷却した。ブラインを添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、所望の化合物700mg、100%を得た。C1830ClFNOSiについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=390.2;実測値:390.2。
【0809】
ステップ7: tert−ブチル(1−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)カルバメート
【化355】
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1−[3−(1−アミノ−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロフェニル]エタノン(700mg、2.0mmol)(ステップ6より)を、テトラヒドロフラン(30mL)中、ジ−tert−ブチル二炭酸(780mg、3.6mmol)とともに撹拌し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.94mL、5.4mmol)を添加した。混合物を、室温で30分間撹拌した。ブラインを添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。ヘキサン中酢酸エチル(0〜30%)を使用するシリカゲルでの精製により、所望の化合物、550mg、60%を得た。C2337ClFNOSiNaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=512.2;実測値:512.2。
【0810】
ステップ8: tert−ブチル[1−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル]カルバメート
【化356】
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Tert−ブチル(1−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)カルバメート(500mg、1.0mmol)(ステップ7より)を、テトラヒドロフラン(10mL)中で撹拌し、テトラヒドロフラン中のテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド1.0M溶液(1.5mL)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、蒸発させた。ヘキサン中酢酸エチル(0〜50%)を使用するシリカゲルでの精製により、所望の化合物、238mg、60%を得た。C1723ClFNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=398.1;実測値:398.1。
【0811】
ステップ9: 4−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン
【化357】
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tert−ブチル[1−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル]カルバメート(234mg、0.62mmol)(ステップ8より)を、1,2−ジクロロエタン(12mL)中に溶解し、トルエン中2.0Mのホスゲン溶液(0.93mL)を添加した。混合物を、80℃まで1.5時間加熱した。蒸発、およびヘキサン中酢酸エチル(0〜85%)を使用するシリカゲルでの精製により、所望の化合物、175mg、93%を得た。C1314ClFNOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=302.1;実測値:302.1。
【0812】
ステップ10: 4−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン
【化358】
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4−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン(175mg、0.58mmol)を、メタノール(10mL)中、0℃で撹拌し、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(33mg、0.87mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、蒸発させた。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、ジアステレオマーの約1:1混合物、175mg、99%を得た。C1315ClFNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=326.1;実測値:326.1。
【0813】
ステップ11: 4−[3−クロロ−5−(クロロエチル)−6−エトキシ−2−フルオロフェニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン
【化359】
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4−[3−クロロ−6−エトキシ−2−フルオロ−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン(150mg、0.49mmol)(ステップ10より)を、ジクロロメタン(4mL)中、N,N−ジメチルホルムアミド(96μL)とともに撹拌し、塩化チオニル(110μL、1.5mmol)を添加した。混合物を蒸発させた。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、所望の化合物、159mg、100%を得た。
【0814】
ステップ12: 4−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン
【化360】
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4−[3−クロロ−5−(クロロエチル)−6−エトキシ−2−フルオロフェニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン(160mg、0.50mmol)(ステップ11より)を、N,N−ジメチルホルムアミド(21mL)中、炭酸セシウム(324mg、0.99mmol)とともに撹拌し、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(89mg、0.60mmol)を添加した。混合物を80℃まで1.5時間加熱し、室温まで冷却した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)を使用する分取LCMS(pH10)により精製して、2つのジアステレオマーを分離し(ピーク1[化合物353]室温=4.9分間、およびピーク2[化合物354]室温=5.6分間);所望の単一のエナンチオマーとして、化合物354、28mg、13%を得た。ピーク2:C1921ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=435.1;実測値:435.1。1H NMR(300MHz、CD3OD): δ 8.15(s、1H)、7.62(m、1H)、6.31(m、1H)、5.39(m、1H)、4.79(m、1H)、4.40(m、1H)、3.95(m、1H)、3.80(m、1H)、2.60(s、3H)、1.80(m、3H)、1.40(m、3H)。
【0815】
実施例355〜358: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オンのジアステレオマー
【化361】
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【0816】
ステップ1: tert−ブチル[2−(3−アセチル−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル]カルバメート
【化362】
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水中0.2Mのオスミウムテトラオキシド(10mL)を、アセトニトリル(210mL)中のtert−ブチル[(4−クロロベンゾイル)オキシ]カルバメート(Lawrence Harris, J. Org.Chem, 2011, 76, 358-372)(19g、70mmol)溶液に添加し、10分間撹拌した。アセトニトリル(210mL)中溶液としての1−(5−クロロ−2−エトキシ−4−フルオロ−3−ビニルフェニル)エタノン(11.2g、46mmol)(実施例353、ステップ1より)を、カルバメート溶液に添加し、その後水(50mL)を添加し、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を、水中の飽和10M二亜硫酸二カリウム(240mL)でクエンチし、5分間撹拌した。水を添加し、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。ヘキサン中酢酸エチル(0〜100%)を使用するシリカゲルでの精製により、ラセミ混合物として、所望の化合物、16.6g、95%を得た。C1723ClFNONaについてのLCMS(M+Na)計算値:m/z=398.1;実測値:398.0。
【0817】
ステップ2: 5−{3−[1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル]−5−クロロ−2−エトキシ−6−フルオロフェニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン
【化363】
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所望の単一のエナンチオマー(ピーク3)を、実施例353(ステップ8〜12)と同じ手順を使用して調製したが、但し、この実施例のステップ1からの中間体はラセミであり、従って4つのジアステレオマーの最終分離は、ステップ12において生じた。キラル精製(Phenomenex LuxセルロースC−4、21x250mm(キラルテクノロジー社(Chiral Technologies)、5ミクロン粒径、流量18mL/分にて、ヘキサン中30%エタノールを使用)により、ピーク1:化合物355(単一のエナンチオマー)(保持時間=12.7分間)、ピーク2:化合物356(単一のエナンチオマー)(保持時間=14.2分間)、ピーク3:化合物357(単一のエナンチオマー)(保持時間=20.3分間)、およびピーク4:化合物358(単一のエナンチオマー)(保持時間=28.9分間)を得;最も活性なエナンチオマーはピーク3であった。C1921ClFNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=435.1;実測値:435.1。1H NMR(500MHz、DMSO−d6): δ 8.15(s、1H)、7.81(s、1H)、7.71(d、1H)、7.26(bs、1H)、6.23(m、1H)、5.84(t、1H)、3.92(m、1H)、3.83(m、1H)、2.52(s、3H)、1.75(d、3H)、1.40(m、3H)。
【0818】
実施例359: 5−(3−{1−[4−アミノ−5−オキソ−6−(1H−ピラゾール−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化364】
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【0819】
ステップ1: 4−アミノ−6−ヨードピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン
DMF(8mL)中の4−アミノピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン(VWR社製、0.48g、3.0mmol)懸濁液に、N−ヨードスクシンイミド(0.80g、3.6mmol)を添加した。得られた混合物を、周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、酢酸エチルで洗浄して、黄色固体の所望の生成物(0.81g、95%)を得た。CINOについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=289.0;実測値:289.0。
【0820】
ステップ2: 5−{3−[1−(4−アミノ−6−ヨード−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化365】
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DMF(9.4mL)中の4−アミノ−6−ヨードピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン(255mg、0.885mmol)、炭酸セシウム(0.43g、1.3mmol)およびヨウ化カリウム(14.7mg、0.0885mmol)混合物に、5−[3−クロロ−5−(1−クロロエチル)−6−メトキシ−2−メチルフェニル]−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(325mg、0.885mmol)(実施例25、ステップ1より)を添加し、混合物を140℃で1時間撹拌した。混合物をメタノールで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の化合物(221mg、40%)を得た。C2525ClINについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=619.1;実測値:619.0。
【0821】
ステップ3: 5−(3−{1−[4−アミノ−5−オキソ−6−(1H−ピラゾール−4−イル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル]エチル}−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド
【化366】
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アセトニトリル(0.1mL)/水(0.03mL)中の5−{3−[1−(4−アミノ−6−ヨード−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(10.3mg、0.0166mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(3.5mg、0.018mmol)、炭酸ナトリウム(3.5mg、0.033mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの錯体(1:1)(1.6mg、0.0020mmol)混合物を、Nで脱気し90℃で2.0時間撹拌した。混合物をメタノールで希釈し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.1%水酸化アンモニウムを含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製して、所望の生成物(2.7mg、30%)を得た。C2828ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=559.2;実測値:559.2。
【0822】
実施例360: 5−{3−[1−(4−アミノ−6−メチル−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミドビス(トリフルオロアセテート)
【化367】
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マイクロ波バイアルに、トルエン(0.5mL)および水(0.06mL)中の、5−{3−[1−(4−アミノ−6−ヨード−5−オキソピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−イル)エチル]−5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル}−N,N−ジメチルピリジン−2−カルボキサミド(24.0mg、0.0388mmol)、トリフルオロ(メチル)ホウ酸カリウム(9.4mg、0.078mmol)、酢酸パラジウム(2.1mg、0.0094mmol)、ジシクロヘキシル(2’,6’−ジイソプロポキシビフェニル−2−イル)ホスフィン(8.7mg、0.019mmol)および炭酸セシウム(38mg、0.12mmol)を充填した。反応バイアルを高真空下で排気し、Nを再充填した。反応混合物を、100℃で一晩加熱した。混合物をメタノールで希釈し、濾過し、RP−HPLC(XBridge C18カラム、30mL/分の流量にて、0.05%トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出)で精製し、ビス−TFA塩として、所望の生成物(3.0mg、15%)を得た。C2628ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=507.2;実測値:507.0。
【0823】
実施例361〜363: 4−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−(2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリルのジアステレオマー
実施例269の立体化学に基づくと、各ジアステレオマーの立体化学は、4−((R)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−((S)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル(実施例361)、4−((S)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−((R)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル(実施例362)、および4−((R)−1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−6−クロロ−2−(1−((R)−2−ヒドロキシプロピル)アゼチジン−3−イル)−3−メトキシベンゾニトリル(実施例363)(以下に示す構造)であると考えられる。
【化368】
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【0824】
実施例361の合成:
(R)−4−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−2−(アゼチジン−3−イル)−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(6.00g、14.3mmol)に、メタノール(72mL)を添加した。得られた懸濁液に、(S)−(−)−メチルオキシラン(2.01mL、28.6mmol)を、室温で添加し、混合物を室温で19時間撹拌した。追加の(S)−(−)−メチルオキシラン(0.50mL、7.2mmol)を添加し、さらに1時間、撹拌を継続した。反応混合物に水(280mL)を添加し、濁った溶液を撹拌した。混合物を塩化メチレンで抽出した(300mLx4)。有機層を合わせ、ブライン(50mL)で洗浄し、濃縮した。粗生成物を、塩化メチレン中MeOH(約0.5%水酸化アンモニウムを含有)で溶出する、シリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物を含む画分を回収し、乾燥するまで蒸発させた。この残渣を、分取HPLCによりさらに精製して、表題化合物を得た。表題化合物の試料を、NMR分光法および質量分析法により解析し、以下のデータを得た。H NMR(500MHz、DMSO) δ 8.11(s、1H)、7.47(s、1H)、7.30(brs、2H)、6.24(q、J=7.0Hz、1H)、4.32(brs、1H)、4.07(m、1H)、3.94(m、2H)、3.65(s、3H)、3.59(m、1H)、3.08(m、2H)、2.56(s、3H)、2.38−2.19(m、2H)、1.73(d、J=7.1Hz、3H)、1.00(d、J=6.2Hz、3H)ppm。C2227ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=456.2;実測値:456.2。
【0825】
実施例362の合成:
(S)−4−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−2−(アゼチジン−3−イル)−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(293.0mg、0.73mmol)に、メタノール(3.7mL)を添加した。得られた懸濁液に、(R)−(+)−メチルオキシラン103μL、1.46mmol)を、室温で添加し、混合物を室温で19時間撹拌した。追加の(R)−(+)−メチルオキシラン(51.3μL、0.73mmol)を添加し、撹拌をさらに2.5時間継続した。反応混合物に水(14mL)を添加し、濁った溶液を添加した。混合物を塩化メチレンで抽出した(4x16mL)。有機層を合わせ、ブライン(50mL)で洗浄し、濃縮した。粗生成物を、塩化メチレン中MeOH(約0.5%水酸化アンモニウムを含有)で溶出するシリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物を含む画分を回収し、乾燥するまで蒸発させた。この残渣を、分取HPLCによりさらに精製して、表題化合物を得た。表題化合物の試料を、NMR分光法および質量分析法により解析し、以下のデータを得た。H NMR(500MHz、DMSO) δ 8.11(s、1H)、7.47(s、1H)、7.30(brs、2H)、6.24(q、J=7.0Hz、1H)、4.37(brs、1H)、4.09(m、2H)、3.93(m、2H)、3.65(s、3H)、3.59(m、1H)、3.12(m、2H)、2.56(s、3H)、2.39−2.26(m、2H)、1.73(d、J=7.1Hz、3H)、1.00(d、J=6.2Hz、3H)ppm。C2227ClNについてのLCMS(M+H)計算値:m/z=456.2;実測値:456.2。
【0826】
実施例363の合成:
(R)−4−(1−(4−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)−2−(アゼチジン−3−イル)−6−クロロ−3−メトキシベンゾニトリル(6.0g、14.3mmol)に、メタノール(72mL)を添加した。得られた懸濁液に、(R)−(+)−メチルオキシラン(2.01mL、28.6mmol)を、室温で添加し、混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に水(280mL)を添加し、濁った溶液を添加した。混合物を塩化メチレンで抽出した(300mLx4)。有機層を合わせ、ブライン(50mL)で洗浄し、濃縮した。粗生成物を、塩化メチレン中MeOH(約0.5%水酸化アンモニウムを含有)で溶出するシリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物を含む画分を回収し、乾燥するまで蒸発させた。この残渣を、分取HPLCによりさらに精製して、表題化合物を得た。表題化合物の試料を、NMR分光法および質量分析法により解析し、以下のデータを得た。H NMR(500MHz、DMSO) δ 8.11(s、1H)、7.46(s、1H)、7.29(brs、2H)、6.24(q、J=7.0Hz、1H)、4.31(d、J=4.2Hz、1H)、4.11−4.00(m、1H)、3.98−3.90(m、1H)、3.65(s、3H)、3.61−3.53(m、2H)、3.07(m、2H)、2.56(s、3H)、2.28(d、J=5.9Hz、2H)、1.73(d、J=7.1Hz、3H)、1.00(d、J=6.2Hz、3H)ppm。
【0827】
実施例269の化合物から立体異性体を分離するために、3つのHPLCの方法を開発した。方法Aは、実施例361のジアステレオマーを、実施例269の化合物から分離するために開発した。実施例361からの実施例269の保持時間は、それぞれ15.7分間および11.5分間である。クロマトグラフィーの条件を表B1に示す。
【0828】
【表84】
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【0829】
方法Bは、実施例362のジアステレオマーを、実施例269の化合物から分離するために開発した。実施例362からの実施例269の保持時間は、それぞれ26.4分間および21.7分間である。クロマトグラフィーの条件を表B2に示す。
【0830】
【表85】
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【0831】
方法Cは、実施例361、実施例362および実施例363の3つの立体異性体を、実施例269の化合物から分離するために開発した。実施例361、実施例362および実施例363の立体異性体は、保持時間12.9分間にて、広帯域に溶出するが、実施例269は、保持時間14.3分間にて溶出する。実施例363のエナンチオマーのレベルの推定は、方法A、B、およびCからのデータの組み合わせにより、作成することができる。クロマトグラフィーの条件を表B3に示す。
【0832】
【表86】
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【0833】
実施例A1:PI3K酵素アッセイ
脂質キナーゼ基質、D−myo−ホスファチジルイノシトール4,5−ビスホスフェート(PtdIns(4,5)P2)D(+)−sn−1,2−ジ−O−オクタノイルグリセリル、3−O−リン結合(PIP2)、ビオチン化I(1,3,4,5)P4、PI(3,4,5)P3検出タンパク質を含む、PI3−キナーゼ発光アッセイキットを、エシュロンバイオサイエンス社(Echelon Biosciences)(ユタ州、ソルトレイクシティ)から購入する。ドナーおよびアクセプタービーズを含む、AlphaScreen(商標)GST検出キットを、パーキンエルマー・ライフサイエンス社(PerkinElmer Life Sciences)(マサチューセッツ州、ウォルトハム)から購入した。PI3Kδ(p110δ/p85α)を、ミリポワ社(Millipore)(マサチューセッツ州、ベッドフォード)から購入する。ATP、MgCl、DTT、EDTA、HEPESおよびCHAPSを、シグマアルドリッチ社(Sigma-Aldrich)(ミズーリ州、セントルイス)から購入する。
【0834】
PI3KδのためのAlphaScreen(商標)アッセイ
キナーゼ反応を、サーモフィッシャー・サイエンティフィック社(Thermo Fisher Scientific)製の384−ウェルのREMPプレート中、最終体積40μLで実施する。阻害剤をまずDMSO中で段階希釈し、他の反応成分を添加するよりも前に、プレートウェルに添加する。アッセイにおけるDMSOの最終濃度は2%である。PI3Kアッセイを、50mM HEPES pH7.4、5mM MgCl、50mM NaCl、5mM DTTおよびCHAPS0.04%中、室温にて実施する。ATPの添加により反応を開始し、20μM PIP2、20μM ATP、1.2nM PI3Kδから成る最終反応混合物を、20分間インキュベートする。次いで反応混合物10μLを、クエンチ緩衝液(50mM HEPES、pH7.4、150mM NaCl、10mM EDTA、5mM DTT、0.1%トゥイーン−20)中の、5μLの50nM ビオチン化I(1,3,4,5)P4に移し、その後、25nM PI(3,4,5)P3検出タンパク質を含むクエンチ緩衝液中に懸濁された、10μLのAlphaScreen(商標)ドナーおよびアクセプタービーズを添加する。ドナーおよびアクセプタービーズ両方の最終濃度は、20mg/mlである。プレートを密封した後、プレートを、室温で2時間、暗所にてインキュベートする。生成物の活性を、Fusion−alphaマイクロプレートリーダー(パーキンエルマー社(Perkin-Elmer))で測定する。GraphPad Prism3.0ソフトウェアを使用して、阻害剤濃度のログに対する制御活性率(%)の曲線に適合させることにより、IC50判定を実施する。
【0835】
実施例A2:PI3K酵素アッセイ
材料:脂質キナーゼ基質、ホスホイノシトール4,5−ビスホスフェート(PIP2)を、エシュロンバイオサイエンス社(Echelon Biosciences)(ユタ州、ソルトレイクシティ)から購入する。PI3Kアイソフォームα、β、δおよびγを、ミリポワ社(Millipore)(マサチューセッツ州、ベッドフォード)から購入する。ATP、MgCl、DTT、EDTA、MOPSおよびCHAPSを、シグマアルドリッチ社(Sigma-Aldrich)(ミズーリ州、セントルイス)から購入する。
【0836】
キナーゼ反応を、サーモフィッシャー・サイエンティフィック社(Thermo Fisher Scientific)製の透明底96ウェルプレート中、最終体積24μLで実施する。阻害剤をまずDMSO中で段階希釈し、他の反応成分を添加するよりも前に、プレートウェルに添加する。アッセイにおけるDMSOの最終濃度は0.5%である。PI3Kアッセイを、20mM MOPS、pH6.7、10mM MgCl、5mM DTTおよびCHAPS0.03%中、室温にて実施する。50μM PIP2、キナーゼおよび種々の濃度の阻害剤を含む、反応混合物を調製する。2.2μCi[γ−33P]ATPを含むATPを、最終濃度1000μMまで添加して、反応を開始する。アッセイにおけるPI3Kアイソフォームα、β、δおよびγの最終濃度は、それぞれ1.3、9.4、2.9および10.8nMであった。反応物を180分間インキュベートし、100μLの1M リン酸カリウムpH8.0、30mM EDTAクエンチ緩衝液の添加により、反応を停止する。次いで反応溶液の100μLの一定分量を、96ウェルのMillipore MultiScreen IP0.45μm PVDFフィルタプレートに移す(フィルタプレートを、それぞれ200μLの100%エタノール、蒸留水、および1Mのリン酸カリウムpH8.0で、予め湿らせておく)。フィルタプレートを真空下、Millipore Manifold上で吸引し、1Mのリン酸カリウムpH8.0および1mMのATPを含む、18x200μLの洗浄緩衝液で洗浄する。吸引およびブロッティングによる乾燥後、プレートをインキュベータ内で、37℃にて一晩風乾する。次いでPackard TopCountアダプタ(ミリポア社(Millipore))をプレートに取り付け、その後、各ウェルに、120μLのMicroscint20シンチレーションカクテル(パーキンエルマー社(Perkin Elmer))を添加する。プレートの密封後、Topcount(パーキンエルマー社(Perkin Elmer))上でのシンチレーション計測により、生成物の放射能を測定する。GraphPad Prism3.0ソフトウェアを使用して、阻害剤濃度のログに対する制御活性率(%)の曲線に適合させることにより、IC50判定を実施する。
【0837】
実施例A3:PI3Kδシンチレーション近接アッセイ
材料
[γ−33P]ATP(10mCi/mL)を、パーキンエルマー社(Perkin Elmer)(マサチューセッツ州、ウォルトハム)から購入した。脂質キナーゼ基質、D−myo−ホスファチジルイノシトール4,5−ビスホスフェート(PtdIns(4,5)P2)D(+)−sn−1,2−ジ−O−オクタノイルグリセリル、3−O−リン結合(PIP2)、CAS 204858−53−7を、エシュロンバイオサイエンス社(Echelon Biosciences)(ユタ州、ソルトレイクシティ)から購入した。PI3Kδ(p110δ/p85α)を、ミリポワ社(Millipore)(マサチューセッツ州、ベッドフォード)から購入した。ATP、MgCl、DTT、EDTA、MOPSおよびCHAPSをシグマアルドリッチ社(Sigma-Aldrich)(ミズーリ州、セントルイス)から購入した。小麦胚芽凝集素(WGA)YSi SPAシンチレーションビーズを、ジーイーヘルスケアライフサイエンス社(GE Healthcare Life Sciences)(ニュージャージー州、ピスカタウェイ)から購入した。
【0838】
キナーゼ反応を、サーモフィッシャー・サイエンティフィック社(Thermo Fisher Scientific)製のポリスチレン384ウェル・マトリックス白色プレート中、最終体積25μLで実施した。阻害剤をまずDMSO中で段階希釈し、他の反応成分を添加するよりも前に、プレートウェルに添加した。アッセイにおけるDMSOの最終濃度アッセイは0.5%であった。PI3Kアッセイを、20mM MOPS、pH6.7、10mM MgCl、5mM DTTおよびCHAPS0.03%中、室温にて実施した。ATPの添加により反応を開始し、最終反応混合物は20μM PIP2、20μM ATP、0.2μ Ci[γ−33P]ATP、4nM PI3Kδから成っていた。反応物を210分間インキュベートし、クエンチ緩衝液(150mMリン酸カリウム pH8.0、20%グリセロール、25mM EDTA、400μM ATP)中に懸濁した40μL SPAビーズの添加により、反応を停止した。SPAビーズの最終濃度は1.0mg/mLであった。プレートの密封後、プレートを室温で一晩振盪し、1800rpmで10分間遠心分離し、Topcount(パーキンエルマー社(Perkin Elmer))上でのシンチレーション計測により、生成物の放射能を測定した。GraphPad Prism3.0ソフトウェアを使用して、阻害剤濃度のログに対する制御活性率(%)の曲線に適合させることにより、IC50判定を実施した。アッセイA3により決定された、実施例のIC50データを、表10に示す。アッセイA2により決定された、実施例361および363のIC50データを、表10aに示す。
【0839】
【表87】
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【表88】
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【0840】
【表89】
[この文献は図面を表示できません]
【0841】
【表90】
[この文献は図面を表示できません]
【0842】
【表91】
[この文献は図面を表示できません]
【0843】
【表92】
[この文献は図面を表示できません]
【0844】
【表93】
[この文献は図面を表示できません]
【0845】
【表94】
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列の記号:
+は10nM以下を表す
++は10nM〜50nM超を表す
+++は50nM〜200nM超を表す
++++は200nM〜500nM超を表す
+++++は500nM超を表す
【0846】
【表95】
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列の記号:
+は10nM以下を表す
++は10nM〜50nM超を表す
+++は50nM〜200nM超を表す
++++は200nM〜500nM超を表す
+++++は500nM超を表す
【0847】
実施例B1:B細胞増殖アッセイ
B細胞を取得するために、Ficoll−Hypague(ジーイーヘルスケアライフサイエンス社(GE Healthcare ,Piscataway)ニュージャージー州、ピスカタウェイ))上で、標準的な密度勾配遠心により、正常な、薬剤を摂取していない提供者の末梢血から、ヒトPBMCを単離し、抗CD19マイクロビーズ(ミルテニイバイオテック社(Miltenyi Biotech)カリフォルニア州、オーバーン)とともにインキュベートする。次いでB細胞を、製造者の指示に従ってautoMacs(ミルテニイバイオテック社(Miltenyi Biotech))を使用して、陽性免疫ソーティングにより精製する。
【0848】
精製されたB細胞(2x10/ウェル/200μL)を、96ウェルの超低結合プレート(コーニング社(Corning))、ニューヨーク州、コーニング)で、RPMI1640、10%FBSおよびヤギF(ab’)2抗ヒトIgM(10μg/ml)(インビトロジェン社(Invitrogen)、カリフォルニア州、カールスバッド)中、異なる量の試験化合物の存在下にて、3日間培養する。次いで、PBS中の[H]−チミジン(1μCi/ウェル)(パーキンエルマー社(Perkin Elmer)、マサチューセッツ州、ボストン)を、B細胞培養に、さらに12時間添加した後、組み込まれた放射能を、GF/Bフィルタ(パッカードバイオサイエンス社(Packard Bioscience)、コネチカット州、メリデン)で水を用いて濾過することより分離し、TopCount(パッカードバイオサイエンス社)での液体シンチレーション計測により測定する。
【0849】
実施例B2:Pfeiffer細胞増殖アッセイ
Pfeiffer細胞株(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)をATCC社(バージニア州、マナッサス)から購入し、推奨された培養培地(RPMIおよび10%FBS)中に維持する。化合物の抗増殖活性を測定するために、試験化合物の濃度範囲の存在下または不存在下で、Pfeiffer細胞を、培養培地(2x10細胞/ウェル/200μlあたり)とともに、96ウェルの超低結合プレート(コーニング社(Corning))、ニューヨーク州、コーニング)中に撒く。次いで、3〜4日後、PBS中の[H]−チミジン(1μCi/ウェル)(パーキンエルマー社(Perkin Elmer)、マサチューセッツ州、ボストン)を、細胞培養に、さらに12時間添加した後、組み込まれた放射能を、GF/Bフィルタ(パッカードバイオサイエンス社(Packard Bioscience)、コネチカット州、メリデン)で水を用いて濾過することにより分離し、TopCount(パッカードバイオサイエンス社)での液体シンチレーション計測により測定する。選択された化合物のIC50データを、表11に示す。
【0850】
【表96】
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【表97】
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列の記号:
+は10nM以下を表す
++は、10nM〜50nM超を表す
【0851】
実施例C:Aktリン酸化アッセイ
Ramos細胞(バーキットリンパ腫由来のBリンパ球)を、ATCC社(バージニア州、マナッサス)から取得し、RPMI1640および10%FBS中に維持する。細胞(3x10細胞/管/RPMI中3mL)を、異なる量の試験化合物とともに37℃で2時間インキュベートし、次いでヤギF(ab’)2抗−ヒトIgM(5μg/mL)(インビトロジェン社(Invitrogen)により、37℃で17分間、水浴中で刺激する。刺激した細胞を、4℃にて、遠心分離により沈降させ、300μLの溶解緩衝液(セルシグナリングテクノロジー社(Cell Signaling Technology)、マサチューセッツ州、ダンバース)を使用して、細胞全体の抽出物を調製する。得られた可溶化液を超音波処理し、上清を回収する。製造者の指示に従って、PathScan phospho−Akt1(Ser473)サンドイッチELISAキット(セルシグナリングテクノロジー社)を使用して、上清中のAktのリン酸化レベルを解析。
【0852】
前述の記載から、本明細書に記載されるものに加え、本発明の種々の改変が、当業者には明らかとなるであろう。そのような改変もまた、添付される請求の範囲に含まれることが意図される。本出願に引用される、全ての特許、特許出願、および刊行物を含む各参照は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1
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