特許第6266793号(P6266793)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6266793フローティングレイク内で水を処理するためのフローティングレイクシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6266793
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】フローティングレイク内で水を処理するためのフローティングレイクシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/00 20060101AFI20180115BHJP
   C02F 1/76 20060101ALI20180115BHJP
   C02F 1/78 20060101ALI20180115BHJP
   C02F 1/52 20060101ALI20180115BHJP
   C02F 1/56 20060101ALI20180115BHJP
   C02F 1/54 20060101ALI20180115BHJP
   B01D 21/01 20060101ALI20180115BHJP
   C02F 11/12 20060101ALI20180115BHJP
   E04H 4/00 20060101ALI20180115BHJP
   E04H 4/12 20060101ALI20180115BHJP
【FI】
   C02F1/00 DZAB
   C02F1/76 A
   C02F1/76 Z
   C02F1/78
   C02F1/52 Z
   C02F1/56 Z
   C02F1/54 Z
   B01D21/01 102
   B01D21/01 105
   B01D21/01 108
   B01D21/01 110
   B01D21/01 111
   C02F11/12 C
   E04H4/00 503
   E04H4/12 210
【請求項の数】48
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2016-545069(P2016-545069)
(86)(22)【出願日】2014年11月4日
(65)【公表番号】特表2017-500203(P2017-500203A)
(43)【公表日】2017年1月5日
(86)【国際出願番号】IB2014002991
(87)【国際公開番号】WO2015068042
(87)【国際公開日】20150514
【審査請求日】2016年3月29日
(31)【優先権主張番号】61/900,308
(32)【優先日】2013年11月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/531,395
(32)【優先日】2014年11月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513244122
【氏名又は名称】クリスタル・ラグーンズ(キュラソー)ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】CRYSTAL LAGOONS (CURACAO) B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】フィッシュマン、フェルナンド・ベンジャミン
【審査官】 菊地 寛
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0210076(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0264261(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0024796(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0024794(US,A1)
【文献】 特開昭58−065869(JP,A)
【文献】 実開平01−134151(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/72
C02F 1/50
E04H 4/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フローティングレイク内の水を処理する方法であって、このフローティングレイクは、海洋、河、湖、ため池、潟、池、入江、小川、海湾、川湾、ダム、港、小湾のような広い水域内に設置され、このフローティングレイクは、側壁と底とを有し、フローティングレイクの底は、20GPaまでのヤング率を有する可撓性材料により形成されており、この方法は、
a.52時間のサイクル内で、最短でも約10乃至約20時間の間は、少なくとも550mVのORPレベルを維持するように、水に酸化剤を添加することと、
b.水の濁度が5NTUを超える前に、水に凝集剤を添加することと、
c.フローティングレイクの底のブラック色構成が、CMYKスケールで30%を超える前に、1又は複数の移動可能な吸引装置の動作を開始させて、移動可能な吸引装置により、底に溜っている固形物を含んだ水の一部を底から吸引することと、
d.前記移動可能な吸引装置により吸引された水を濾過し、この濾過された水をフローティングレイクに戻すことにより、フローティングレイクの総量の水を濾過しないで、フローティングレイク内の水から溜まっていた固形物を除去することと、
フローティングレイクの表面面積の1平方メートル当たり少なくとも20ニュートンの正圧を維持するように、フローティングレイクに水を供給することとを具備し、この供給される水は、35Pt-Coまでのトゥルカラーと、2,000CFU/mlよりも少ないバクテリア数とを有し、又、前記正圧は、7日間のインターバルの中の時間の少なくとも50%の間、維持され、そして、水は、以下の式に従った交換割合で、
交換割合≧蒸発割合+清浄割合+漏れ割合
フローティングレイクに供給される方法。
【請求項2】
前記フローティングレイクは、5,000m2よりも広い表面面積を有している請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フローティングレイクの底と側壁とは、フローティングレイク内に水を保持することが可能であり、このフローティングレイク内の水を周囲の人工又は自然の水域から実質的に隔離し得る不透過性材料により形成されている請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記フローティングレイクの底は、クッション形式のシステム、フレーム構造体、複数の層、複数のチャンバ、又は、これらの組合せのような、吸引装置の動作に安定性を与えるシステムを有している請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記酸化剤は、ハロゲン系化合物、過マンガン酸塩、過酸化物、オゾン、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、電解方法により製造されたオキシダント、及び、これらの組合せからなるグループから選ばれている請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記凝集剤は、陽イオンポリマー、陰イオンポリマー、アルミニウム塩、アルミニウム塩酸塩、明ばん、アルミニウム硫酸塩、四級アンモニウム含有ポリマー、ポリクオタニウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸鉄、塩化鉄、ポリアクリルアミド、アルミン酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、キトサン、ゼラチン、グアールガム、アルギナート、モリンガの種、胡椒誘導剤、及び、これらの組合せからなるグループから選ばれている請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記フローティングレイクの底の色は、水に特定の色彩を与える請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記底は、ホワイト、イエロー、ライトブルー、又は、これら組合せの色になっている請求項7に記載の方法。
【請求項9】
化学物質の添加は、コーディネートシステムにより開始される請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記吸引装置の動作は、コーディネートシステムにより開始される請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記底の色は、経験、視覚測定、自動装により決定されている請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記移動可能な吸引装置は、20GPaよりも小さいヤング率を有する可撓性の底を清浄可能である請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記移動可能な吸引装置は、移動可能な吸引装置を可撓性の前記底に沿って維持させ得る磁気システムを有している請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記移動可能な吸引装置は、可撓性のある装置である請求項1に記載の方法。
【請求項15】
濾過システムが、浮いて、又は陸上に配置されている請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記交換する水は、ポンプシステムによりフローティングレイクの中に供給される請求項1に記載の方法。
【請求項17】
人工のフローティングレイクのシステムであって、このフローティングレイクは、海洋、河、湖、ため池、潟、池、入江、小川、海湾、川湾、ダム、港、小湾のような広い水域内に設置され、
このシステムは、
a.周りを囲むより大きな水体に浮くのに適したフローティングレイクであって、20GPaよりも小さいヤング率を有する可撓性の底と、浮きシステムを構成しているリムを備えた側壁とを有する前記フローティングレイクと、
b.52時間のサイクルで、最短でも約10乃至約20時間の間は水の中で少なくとも550mVの水の酸化還元電位(ORP)を確立するように、フローティングレイク内の水に酸化剤を添加するように駆動される、フローティングレイク内の水に酸化剤又は凝集剤を添加する化学物質適用システムと、
c.フローティングレイクの表面面積の1平方メートル当たり少なくとも20ニュートンの正圧が、この正圧が7日のインターバル内の少なくとも50%の時間の間、維持されるように、維持するためのポンプシステムと、
d.フローティングレイクの可撓性の底に沿って移動可能であり、底に溜っている固形物を含んだ水の一部を底から吸引する、移動可能な吸引装置と、
e.前記移動可能な吸引装置と流体接続しており、移動可能な吸引装置により吸引された前記水の一部を受ける濾過システムと、
f.前記濾過システムからフローティングレイクに濾過された水を戻すための戻しラインと、を具備するフローティングレイクシステム。
【請求項18】
前記フローティングレイクは、5,000m2よりも広い表面面積を有している請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項19】
前記フローティングレイクの底と側壁とは、フローティングレイク内に水を保持することが可能であり、このフローティングレイク内の水を周囲の人工又は自然の水域から実質的に隔離し得る不透過性材料により形成されている請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項20】
前記底は、フローティングレイク内の水を周りの水域から隔離する単一の不透過性の層により構成されている請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項21】
前記底は、フローティングレイク内の水を周りの水域から隔離する複数の層により構成されている請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項22】
前記複数の層は、夫々同じ又は異なる材料により形成され、夫々異なる透過性を有している請求項21に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項23】
前記底は、底の安定性及び/又はモジュール構成を高め得る1又は複数のフレーム部品により構成されたフレーム構造体を有している請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項24】
前記底は、前記複数のフレーム部品間にフレームコネクターを有している請求項23に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項25】
前記フローティングレイクは、前記可撓性の底と1又は複数のフレーム部品との間の接続をする1又は複数のレールを有している請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項26】
前記1又は複数のフレーム部品は、剛性の材料により形成されている請求項23に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項27】
前記1又は複数のフレーム部品の剛性材料は、金属、金属合金、プラスチック、木材、又はコンクリート、又は、これらの組合せである請求項26に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項28】
前記1又は複数のフレーム部品は、可撓性の材料により形成されている請求項23に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項29】
前記1又は複数のフレーム部品の可撓性の材料は、ゴム、プラスチック、布、ナイロン、又は、これらの組合せである請求項28に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項30】
前記フレームコネクターは、可撓性の材料により形成されている請求項24に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項31】
前記フレームコネクターは、剛性の材料により形成されている請求項24に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項32】
前記底は、安定した底を形成可能なように、1又は複数のクッション性を有するセルを有している請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項33】
前記クッション性を有するセルは、気体又は液体からなる流体、膨張可能なフォーム材、もしくは、これらの組合せが充填されている請求項32に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項34】
前記フローティングレイクは、ポリウレタン系と、押し出しポリスチレン及び発泡ビードポリスチレンのようなポリスチレン系と、ホリエチレン系と、エアチャンバ、ゴムエアバック、又は、ビニールエアバックのような空気充填システムと、プラスチック、フォーム、ゴム、ビニール、樹脂、コンクリート、アルミニウム、及び、異なる種類の木材のような他の適切な材料により構成されたシステム、からなるグループから選ばれた1又は複数の浮き材を有している請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項35】
前記フローティングレイクは、ビーチ、歩道、遊歩道、プロムナード、ポンツーン、手すり、傾斜した入口システムから選ばれた1又は複数の更なる設備を有している請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項36】
前記フローティングレイクの底及び/又は側壁は、潮流、風、潮、又は、周りの水域及び環境の特定の天候状態に対して対処するように周りの水域の底に留められている請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項37】
このフローティングレイクシステムは、周りの水域の底にある対応したアンカーポイントに接続される1又は複数のアンカーポイントを具備している請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項38】
前記フローティングレイクは、フローティングレイクシステムへの入口を与えるように本土に留められる請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項39】
前記フローティングレイクは、所定の距離だけ本土から離間されており、本土からフローティングレイクへの入口は、本土をフローティングレイクに接続する1又は複数のドック及び橋により与えられる請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項40】
このフローティングレイクシステムは、コーディネートシステムを具備している請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項41】
前記コーディネートシステムは、水質パラメータに関する情報を受けて、この情報を処理して、化学物質適用手段を駆動、並びに/もしくは、移動可能な吸引装置、及び/又は、濾過システムの動作を開始させるように、配設及び構成されている請求項40に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項42】
前記コーディネートシステムは、底の色のブラック構成がCMYKで30%を超える前に、移動可能な吸引装置の動作を開始させるように、配設及び構成されている請求項41に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項43】
前記底の材料は、ゴム、プラスチック、テフロン(登録商標)すなわちポリテトラフルオロエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフレート、ファイバー、ファイバーボード、木材、ポリアミド、PVC膜、布、複合布、ジオメンブレン、アクリル樹脂、及び、これらの組合せからなるグループから選択された可撓性の材料である請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項44】
前記側壁は、フローティングレイクが中に設置されている水域からの水が、所定の透過度で側壁を通ることを可能にする透過性の材料により形成されている請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項45】
このフローティングレイクは、複数の移動可能な吸引装置を具備し、前記濾過システムは、複数のフイルターを有している、請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項46】
前記底は、フローティングレイク内の水に特定の色彩を与える色を有している請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項47】
前記底は、ホワイト、イエロー、又は、ライトブルーの色、もしくは、これらの組合せを有している請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【請求項48】
熱交換器にフローティングレイクからの水を供給するために、フローティングレイクから工業用のブロセスの熱交換システムまでの供給ラインと、工業用のブロセスの熱交換器からフローティングレイクへ水を戻すための戻し水ラインとを、更に、具備している請求項17に記載のフローティングレイクシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、PCT国際特許として2014年11月4日に出願され、また、2013年11月5日に出願されたU.S.仮特許出願 No.61/900,308、及び2014年11月3日に出願されたU.S.実用特許出願 No.14/531,395による優先権を享受したものであり、これら出願は、ここでは全体として参照として、組み入れられる。
本願は、フローティングレイク(floating lake )を取扱い且つ構築するための方法及びシステムに関している。これらフローティングレイクは、フローティングレイク内の水質及び/又は審美的特徴が、リクレーションとは異なる基準、即ち、より厳しい基準に従う広い水域内に構築される。
【背景技術】
【0002】
微生物学的、物理化学的、及び/又は、審美的な、水域の状態が、水と直接に接触するウオータスポーツや水浴のようなレクレーションの目的には適用できない多くの水域が、世界中にある。これら水域での水質は、水と直接に接触する人々に潜在的に衛生かつ安全に対するリスクを与えるものである。その上、これら水域の予測される状況は、リクレーションのための使用をやめさせるかもしれない刺激的、心地良さ、及び/又は、理想的ではないかもしれない。ゴルフ場の池、ため池、公共公園の池、ダム、川、湖、海洋、海湾、川湾、等は、水域をリクレーションのための使用には適さなくさせる微生物学的、物理化学的、及び/又は、審美的な状態であろう水域の例である。これら水域は、中都市、田舎、又は、人口の少ない場所で見られ得る。
【0003】
世界の人口が増え続けるのに従って、広い陸地のエリアが急速に占用されて、陸地の資源が少なくなってくる。海岸のエリアは、海又は川に近いので、多くの人を引きつける。しかし、これらエリアの急速な発展は、度々、利用可能な陸地が、リクレーションのためにこれらエリアを使用する機会を制限する、住宅又は産業に利用される結果となる。非沿岸エリアでは、多くの人々は、リクレーションのための使用に適している水質及び/又は審美的状態の水域をアクセスすること又は近くに住むことができない。自然又は人口の水域を備えている大都市内で、利用可能な陸地は、代表的には、ウオータスポーツの実行の又は水域に関連した他のリクレーションのための使用の機会を与えることにより、これら都市の人々の生活の質を改善することができる水域をつくるための利用可能なエリアとは離れて、住宅又は産業のために理由される。更に、人口密集エリア内にある水域は、堆積物、汚染物、及び/又は、水域の安全では無い状態(例えば、傾斜した底、乏しい清潔さ、及び、知られていないアンダーウオータの地形)により、リクレーションのための使用には適していない。
【0004】
世界の多くの人々は、水質が、低濁度、高透明度、及び、クリスタルクリアーウォータ効果を生じする鮮明度を有し、そして、魅力的で望まれている審美的形態をつくる白砂底である熱帯の海に近い水域を有する場所にアクセスすることを熱望している。熱帯の海の水の鮮明さは、世界中から旅行者を引き寄せている。例えば、カリブ海及びその周辺のエリアは、2012年には、2011年よりも5.4%増の2500万人近くが訪れていた。又、このような数は、毎年増加し続けると予測されている。世界中に多数の水域があると、通常の審美的でなく水質が悪い水域を、安全な方法でのリクレーションの目的のためにこれらを有効に使用することができるように、変える必要がある。かくして、熱帯の海により与えられる水質と審美的な性質とを有する水域を与えるように、水域全体又はその一部を変えることが望まれている。このように水域変える機能は、ローカルなコミュニテイの経済的な発展と、リクレーションの目的には適していない既存の水域を魅力的な熱帯の海の環境にすることによる世界中の人々の比較的大きい集団のライフスタイルの改善とを与える。
【0005】
幾つかの研究が、米国の湖、貯水池、池に対してなされている。例えば、評価された1700万以上のエーカの湖、貯水池、池のうちの44%以上が、1又は複数の使用に対して適していないことが、判っている。これらの水域は、他による影響もあるけれども、特に、養分、金属、目詰まり、総溶解固形分、及び、過度の藻類の成長に悪影響を受けていることが判っている。米国内の湖の41%以上が、人間の健康に潜在的に広い範囲で有しているであろう藻類の毒素に潜在的にさらされる高いリスクを負っていることが決定されている。これら研究は、又、水浴のようなリクレーションの目的で、又は、水質及び/又は審美的状態が比較的適している場合に、水と直接接触する水上(中)スポーツの実施のために潜在的に使用され得る140,000以上の水域があることを見い出している。一般的に、これら水域は、リクレーション又は審美的水質の基準を満たしていない悪い水質及び/又は審美的状態のために、リクレーションの目的には適していない。
【0006】
更に、自然及び人工の多くの既存の水域は、リクレーションの目的とウオータスポーツとには、強い流れ、危険な海岸線、及び/又は、一定でない、即ち、危険な底の形態等の危険な物理的な障害に関連した安全性の理由により、適していない。そして、これらは、実際は、熱帯の海の審美的特徴を有していない。これら水域での、水浴又はこれに関係したウオータスポーツは、1又は複数のリスクにさらされ得る。例えば、もし、水浴又はウオータスポーツにたずさわる者が、潮、又は他の形態の潮流に遭遇した、又は、水中の障害物に合った場合には、溺死する場合もあり得る。更に、水浴又はウオータスポーツにたずさわる者は、岩又は一般的なタイプの破壊物片に擦れた又は当たったことにより、並びに/もしくは、判断ミス及び危険であり得るスロープを有するビーチエリア又は他の海岸線のエリアにより、傷付けられ得る。
【0007】
リクレーションの目的を果たすためには、水域は、一般的に、リクレーションの使用にとって負の影響を与えるかも知れない微生物学的及び/又は物理化学的汚染を避けるために、特定の厳しい規定を満たさなければならない。このことは、若年者や老年者のように、高い病のリスクを有している特定の人口層では、特に重要である。又、藻類の影響は、幾種かの人間の病として考慮して、水域内で見られ得る藻類の毒素と関連されていることが、報告されている、ことを考慮されるべきである。このような規制は、水との直接の接触を含む使用に対して安全である水を提供するように、水の微生物学的及び/又は物理化学的な質を制御していることを意図している。
【0008】
又、リクレーションの目的には適した水質を有してはいるが、水域に暗く不満足な彩色を与える堆積物、残骸、及び/又は、スラッジで底が覆われているために、審美的に人を引きつけられない多くの水域がある。かくして、リクレーションの目的のための水質への要求は、度々、水の審美的状態に向けられた要求も含んでいる。これら要求は、一般的に、水域が、浮遊残骸、浮遊藻類、油、浮遊カス、及び、沈殿物を形成する助けをなす他の物が無く、又、不愉快な色、匂い、味、又は、濁りを生じさせる物質が無く、そして、好ましくない水との生活を生じさせる物質が無い水域を提供している。規制は、リクレーションのエリアからの水が、水中に沈んでいる障害物を容易に見ることができると共に沈んでいる岩や傾斜した底のような残骸又は物理的障害物を見つけることができるように、使用者が深さを想定できるように充分に透明であることを、要求している。一般的に、水域の底にとどき得る光の量は、水の透明度により決定されている。しかし、自然又は人工の水域での光の透過深さは、浮遊している微植物及び動物、色を付ける、浮遊しているミネラル粒子及び染料、油及び泡、そして、葉、小枝等の浮遊及び懸濁屑により、影響される。
【0009】
リクレーションの目的及び海上のスポーツにとって適した水質及び/又は審美的状態を有している大型の水域から利益を受けている多くの地区が、世界中にある。しかし、このような大型の水域は、新規な構造と、比較的多い量の化学物質及びエネルギーを必要する大きいサイズに基づく明らかな理由のために、一般の技術、又は、通常のプール濾過技術では、取り扱われ得ない。又、多くの例で、要望に従って、堆積物、残骸、及び/又は、スラッジで覆われている底を変えるような、審美的な状態を加えるように、又、ビーチエリアにとって安全なスロープを与えるように、自然又は人口水域の構造上の変更がなされている。大きい湖、もしくは、他の大きい自然又は人工の水域の水質を全て完全に変えること、及び/又は、既に良い水質を有しているが、リクレーションの使用には適していない審美的な特徴を有している水域に引きつけるような色彩を施すこと、に対して経済的で適用できる技術は、一般的には存在していない。かくして、自然又は人工の水域を、リクレーションの使用と海でのスポーツの実行とに適した水質及び/又は審美的質を有する水域内のエリアを与えるように変えることの可能なシステムと方法とが必要とされている。
【0010】
従来技術
U.S. 特許 No. 4,087,870は、可撓性のシートと、浮遊力のあるリム部分と、濾過アッセンブリとから形成されている側壁を有しているフローティングスイミングプールを開示している。このフローティングスイミングプールは、通常のスイミングプールとして取り扱うようにデザインされ、一般の中央濾過システムのような永久的なプール設備と類似している動作特性を与えている。尚、前記中央濾過システムは、1日当たり1乃至6度のフローティングプールの容量の総水と永久的な化学濃縮物とを濾過する。このようなシステムは、これが、一般のスイミングプールの水処理技術と、大型のフローティングレイクには技術的及び経済的に与えることが適していない濾過とを使用しているので、大型のフローティングレイクでの使用には適していない。
【0011】
U.S. 2005/0198730は、フローティングスイミングプール装置を開示している。この装置の主な構成部材は、強度に優れた耐水性のグラスファイバーで強化されたプラスチックにより形成されている。この結果、材料費が比較的高価であり、又、大型のフローティングレイクに関連された構造的負荷と、水の移動とを受けるような柔軟性を与えられない。又、このような装置は、構造上の制限があるために、大型のフローティングレイクへとスケールアップすることは、大変難しい。
【発明の概要】
【0012】
本願発明は、フローティングレイクに、又、このようなレイクの水の処理に関している。更に、本願発明は、自然又は人工の水域内に設置された大型のフローティングレイクに関している。
【0013】
フローティングレイクの深さと表面面積とを含んでいるフローティングレイクのディメンションは、水域の表面面積及び他の物理的特性と同様に、必要かつ既存の資源に基づいて変えられ得る。フローティングレイクには、化学物質適用システムと、移動可能な吸引装置及びフイルターを備えた濾過システムと、浮遊物除去システムとが設けられ得、又、更に、コーディネートシステムが設けられ得る。本願発明のシステムと方法とは、従来のシステムよりも少ない資本費、エネルギー消耗、及び、化学物質の使用のために、かなりのコスト削減が可能なように設定され得る。これは、特定の可変の評価ではあるが、水域の実際の要求に基づいた本願からの方法の出発によるし、又、一般のスイミングプールの処理と比較して要求される低いORP標準によるし、更に、フローティングレイクの底の色に基づいた効率的な濾過システムの使用による。
【0014】
本願発明は、水域内に設置されるフローティングレイク内の水の処理のための方法に関している。このフローティングレイクは、側壁と底とを有し、フローティングレイクの底は、20GPaまでのヤング率を有する可撓性の材料により構成されている。この方法は、一般的に、52時間のサイクル内で、約10乃至約20時間の最短時間に、少なくとも550mVのORPレベルを維持するように、水に酸化剤を添加することと、水の濁度が5NTUを超える前に、水に凝集剤を添加することと、フローティングレイクの底のブラック色構成が、CMYKスケールで30%を超えるときに、移動可能な吸引装置の動作を開始させて、移動可能な吸引装置により、底に溜っている固形物を含んだ水の一部を底から吸引することと、前記移動可能な吸引装置により吸引された水を濾過し、この濾過された水をフローティングレイクに戻すことと、フローティングレイクの表面面積の1平方メートル当たり少なくとも20ニュートンの正圧を維持するように、フローティングレイクに水を供給することとを具備し、前記正圧は、7日間のインターバルの中の時間の少なくとも50%の間、維持され、そして、水は、以下の式に従った交換割合で、
交換割合≧蒸発速度+清浄速度+漏れ速度
フローティングレイクに供給される。
【0015】
又、本願発明は、フローティングレイクの構造に関している。本願発明のフローティングレイクは、一般に、20GPaよりも小さいヤング率を有する可撓性の底と、浮きシステムを構成しているリムを備えた側壁とを有する前記フローティングレイクと、フローティングレイクの表面面積の1平方メートル当たり少なくとも20ニュートンの正圧が、この正圧が7日のインターバル内の少なくとも50%の時間の間、維持されるように、維持するためのポンプシステムと、前記フローティングレイク内の水に酸化剤又は凝集剤のような化学物質を添加するための化学物質適用システムと、フローティングレイクの可撓性の底に沿って移動可能であり、底に溜っている固形物を含んだ水の一部を底から吸引する、移動可能な吸引装置と、前記移動可能な吸引装置と流体的に連通しており、移動可能な吸引装置により吸引された前記水の一部を受ける、濾過システムと、濾過された水を濾過システムからフローティングレイクに戻すための戻しラインと、を具備している。このシステムは、又、コーディネートシステムを有し得、このコーディネートシステムは、前記化学物質適用システムの動作を開始させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本願発明に係わるフローティングレイクの一実施の形態を示している。
図2図2は、本願発明に係わるフローティングレイクの一実施の形態の拡大図を示している。
図3図3は、本願発明に係わるフローティングレイクの断面図を示している。
図4A図4Aは、本願発明に係わるフローティングレイクで使用されている層構造を概略的に示している。
図4B図BAは、本願発明に係わるフローティングレイクで使用されている層構造を概略的に示している。
図4C図4Cは、本願発明に係わるフローティングレイクで使用されている層構造を概略的示にしている。
図5図5は、本願発明に係わるフローティングレイクの一実施の形態を概略的に示している。
図6図6は、本願発明に係わるフローティングレイクの一実施の形態を概略的に示している。
図7図7は、本願発明に係わるフローティングレイクの一実施の形態を概略的に示している。
図8図8は、本願発明に係わるフローティングレイクの吸引装置の一例を概略的に示している。
図9A図9Aは、図1のフローティングレイクの一実施の形態を示している。
図9B図9Bは、図1のフローティングレイクの一実施の形態を示している。
図10A図10Aは、図1のフローティングレイクのためのフレーム構成システムを概略的に示している。
図10B図10Bは、図1のフローティングレイクのためのフレーム構成システムを概略的に示している。一実施の形態を示している。
図11A図11Aは、図1のフローティングレイクのための膨らまし可能部分を概略的に示している。
図11B図11Bは、図1のフローティングレイクのための膨らまし可能部分を概略的に示している。
図12A図12Aは、図1のフローティングレイクの底内の膨らまし可能部分の配置を概略的に示している。
図12B図12Bは、図1のフローティングレイクの底内の膨らまし可能部分の配置を概略的に示している。
図12C図12Cは、図1のフローティングレイクの底内の膨らまし可能部分の配置を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照している。本願発明の実施の形態が、記載されているけれども、変形、適合、及び、他の設備が可能である。例えば、置換、追加、又は、変更が、図面に示されている部品になされ得、又、ここで記載されている方法は、記載されている方法に、工程を、置換、順序換え、又は、追加することにより、変更され得る。従って、以下の詳細な説明は、本願発明の範囲を限定するものではない。システム及び方法が、種々の装置又は工程を「有する」の用語で記載されており、又、システム及び方法は、他の表現がない限り種々の装置又は工程のみから実質的に構成され、又は、のみから構成され得る。
【0018】
本願発明のシステム及び方法
本願発明は、フローティングレイクシステムに関し、フローティングレイク内の水質を取扱いかつ維持するためのフローティングレイクシステム及び方法に関している。
【0019】
本願発明は、熱帯の海に近い澄み切った水を備えた大型のフローティングレイクに関している。大型のフローティングレイクは、海洋、川、湖、ため池、潟、ダム、池、運河、港、入江、小川、海湾、川湾、又は、他の水域のような自然又は人工の水域内に設置される。本願発明は、種々の水域の内としての実施の形態を示しているが、実施の形態は、海岸線又はビーチラインに隣接しているエッジも含み得ることは、当業者にとって判るであろう。
【0020】
本願は、又、悪い水質と低い美学的特徴とに苦しんでいる全世界を通じての水域の効果を得ると共に、世界中の人々の生活の質を改善するために、大型のフローティングレイクの取扱いのための方法に関している。本願のフローティングレイクは、安全な状態での水のスポーツの実行と共にン里の出の使用を可能にしており、又、世界中の町の快適性への予期せぬ社会学的なインパクトを生じさせ得る。本願からのフローティングレイクは、従来の技術では経済的に生じ得られなかった審美的特徴を生じさせており、以前は有用と考えられていなかった自然又は人工の水域の使用において大きなインパクトを生じさせている。
【0021】
フローティングレイクの深さと表面面積とを含むフローティングレイクのディメンションは、水域の表面面積、及び、水面下の障害物、深さ等の、中にフローティングレイクが構築される水域の他の物理的な態様と同様に、必要で存在する資源に基づいて、変更され得る。例えば、幾つかの実施の形態では、フローティングレイクは、少なくとも5,000m、又は、少なくとも10,000m、又は、少なくとも20,000m2の表面面積を有し得る。
【0022】
処理するための方法の実施の形態は、自然又は人工の水域内に設置される大型のフローティングレイクの処置をするように向けられている。このような自然又は人工の水域は、リクレーションの目的のための衛生的及び/又は審美的な要求、または、より厳しい要求を満たしていない水質を有している。特に、デザインされたフローティングレイクは、本願発明の方法を適用可能であるように、設けられている。
【0023】
一実施の形態に係われば、フローティングレイクは、自然又は人工の水の中に設置され得る。図1及び2は、自然の水路の中に設置され得る例示的な実施の形態を示している。このフローティングレイクは、例えば、処理をしなければ、リクレーションの使用に適した水質及び/又は審美的状態を与えないエリア内の町又は他の自治体にリクレーションに適した水を供給することができる。フローティングレイクは、化学的又は生物的な汚染、安全に係わる事項、又は、審美的理由により、リクレーションの使用には適していない水の状態を改善するように設置され得る。
【0024】
フローティングレイクは、浮力を与えるために、周囲の水域の水位の変化を許容するように構成され得る。例えば、フローティングレイクシステムは、周囲の水域の水位の変化に応じて浮くことができるように設計され得る。このような場合、周りの水域の水位が低くなった(例えば、引き潮で)場合には、全体のフローティングレイクシステムは、自然の水域の表面と共に低くされ得る。一方、周りの水域の水位が高くなったときには、フローティングレイクは、これと共に上昇し得る。これは、フローティングレイクシステムの浮きシステムが、浮力をフローティングレイクに与えて、周りの水位の水面の水位と同じ、又は近くにフローティングレイクの表面を維持することができるからである。異なる実施の形態では、フローティングレイクの底の少なくともある場所が、低い水位での周りのフローティングレイクの底と接触するようになり得るか、又は、常時、底と接触可能である。
【0025】
潮、潮流、又は、風及び他の現象により発生される自然の波により、周りの水域とフローティングレイクとの中の水の水位の変化と動きとは、フローティングレイクの底での負荷又は圧力の変化を生じさせる。フローティングレイクの構造上の安定性は、この構造が、例えば、周りの水域の底に対して垂直方向の位置が固定されている場合に発生される負荷に対処するように、デザインで考慮され得る。このような構造は、周りの水域の動きに従って揺動又は移動し得る柔軟性があるが安定し得る底を与えることにより、上記負荷に対して対処し得るようにデザインされ得る。又、この構造は、水面下の力に充分に対処するように、フローティングレイクシステムの垂直及び/又は水平の支持をするアンカーシステムを有し得る。
【0026】
図3に示されている実施の形態に係われば、フローティングレイク1は、可撓性の底2と側壁3とを有し得る。これら底2と側壁3とは、フローティングレイク内に水を保持し、このフローティングレイク内の水を周囲の人工又は自然の水域から実質的に隔離し得る不透過性材料により形成されているライナーを有し得る。適切ではあるが、これらに限定されない、このための材料の例は、代表的には、ゴム、プラスチック、テフロン(登録商標)、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフレート、ファイバー、ファイバーボード、木材、ポリアミド、PVC膜、布、複合布、ジオメンブレン、アクリル樹脂、及び、これらの組合せ、等である。底2のライナー202は、側壁3のライナー203と連続している。異なる実施の形態では、前記底2のライナー202は、側壁3のライナー203とは、異なる材料で形成されている。
【0027】
一実施の形態に係われば、前記底2及び/又は側壁3は、複数の層を有し、これら層は、同じ又は異なる材料により形成され得るし、又、透過性が異なっていても良い。付加の層が、フローティングレイクから周囲の水域中へと水が漏れるのを防ぐのを助けるために設けられ得る。フローティングレイクから周囲の水域中へと水が漏れるのを減じるために、収集又は排水システムが、底の異なる層間に設けられ得る。又、種々の構成が、フローティングレイクの底及び/又は側壁に、所定のレベル又は剛性を与えるように、使用され得る。所定の値の可撓性を有する底2が、フローティングレイク1への穿孔、破損、及び他の損傷に耐え得ることが望ましい。
【0028】
材料のヤング率、即ち、弾性係数が、材料の弾力性の算定基準である。高い係数が、剛性の材料を、又、低い係数が、より弾性的な材料を示す。可撓性の底を与えるために、底2に使用されている材料又は部材のヤング率は、以下のために、代表的には、約100GPa、約50GPa、約20GPa、15GPa、又は、10GPa以下である。即ち、この値は、底部材が可撓性を有し、周りの水、フローティングレイク内の水、又は、例えば、移動可能な吸引装置の駆動に起因する圧力により材料に加えられる負荷による過度の変形又は破損の代わりに、自然の状態に戻ることを可能にしている。
【0029】
幾つかの実施の形態に係われば、前記ライナー200は、約20GPaまでのヤング率を有する可撓性部材により形成されている。一実施の形態に係われば、前記ライナー200は、約10GPaまでのヤング率を有する可撓性部材により形成されている。他の実施の形態に係われば、前記ライナー200は、約0.01乃至約15GPaのヤング率を有する可撓性部材により形成されている。更なる他の実施の形態に係われば、前記ライナー200は、約0.01乃至約10GPaのヤング率を有する可撓性部材により形成されている。ライナー200の異なる部分(例えば、底のライナー202又は側壁のライナー203)は、異なる部材により構成され得る。
【0030】
可撓性の底2は、フローティングレイク1に多くの効果を与えている。例えば、可撓性の底2は、フローティングレイクシステムに対して低コストのオプションを与え、穿孔又は損傷することが無く圧力に耐えることができ、容易に設置され、そして、フローティングレイクの内外の水の動きを許容し得る。一方、充分に剛性のある底は、非常に高価であり、設置が難しく、そして、周りの水域により発生される大きい負荷により容易く損傷されてしまう可能性がある。充分に剛性のある底を使用することにより、周囲の水により発生される負荷は、材料に対する緩みと、構造の破損と、周囲の水との混合及び汚染される、フローティングレイク内の水とを、生じさせる。このために、リクレーションの目的のための必要な水質及び/又は審美的状態を達成することができない。
【0031】
フローティングレイク1の底2は、1又は複数の材料と形態とを有し得る。幾つかの実施の形態では、フローティングレイク1は、1又は複数の層で形成された底2を有し得る。図4A乃至4Cに示されているように、底2は、層状の構造を有し得る。図4Aに示されている一実施の形態では、底2の層状の構造は、単一の層により形成され得る。図4Bに示されている他の実施の形態では、底2の層状の構造は、2つの層により形成され得る。図4Cに示されている更なる他の実施の形態では、底2の層状の構造は、複合層により形成され得る。
【0032】
互いに異なる層は、耐久性、非浸透性、安定性、及び、剛性、及び/又は可撓性のような異なる性質で、底2を形成するように、互いに組合せられ得る。一実施の形態では、前記底2と側壁3とは、同じ又は類似の材料により構成されている。代わって、前記底2は、側壁3とは異なる材料で構成され得るか、異なる層構造を有し得る。底の材料のヤング率は、異なる形態で1又は複数の異なる材料により構成され得る底に対して、全体として、使用されている。
【0033】
実施の形態に係われば、前記底2は、全体に渡って20Gpa以下のヤング率を有する可撓性の底を形成することが可能である、ゴム、プラスチック、テフロン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフレート、ファイバー、ファイバーボード、木材、ポリアミド、PVC膜、布、アクリル樹脂、及び、これらの組合せ、等のような、部材又は材料を有している。多くの実施の形態では、底2の層の各々は、大きくても20Gpaのヤング率を、独立して有している。
【0034】
一例示的な実施の形態では、前記底2と側壁3とは、布層により、例えば、ポリウレタンが射出されたナイロン布でできており、非透過性のHipora (登録商標)の防水布のような複合布により構成されている。この布は、フローティングレイク1の底2と側壁3とを形成するように、縫われかつシールされ得、周囲の水から実質的に隔離されたフローティングレイク1内の水を保持し得、又、周囲の水の侵入からフローティングレイクの水を保護している。
【0035】
他の例示的な実施の形態では、前記底2と側壁3とは、リニア低密度ポリエチレン(LLDPE)の層を有している。例えば、底2と側壁3とは、水との長期の接触に適したシーラントと一緒に熱溶融、熱融着、又は、熱接着され得るLLDPEジオメンブレンを有し得る。更に他の例示的な実施の形態では、底2と側壁3とは、高強度PVC材料の層を有している。他の適切な材料は、ジオテキスタイルPVC材、エラストマー系接着剤、又は、ポリマースプレー、もしくは、多層ビチューメンジオコンポジットを含んでいる。ライナーの厚さは、目的に適した如何なる厚さでも良く、フローティングレイク1への要求、例えば、耐久性、耐穿孔性、安定性、及び剛性/可撓性に合うように調節され得る。ライナーの厚さは、例えば、約0.4mm、約0.5mm、約0.75mm、約1mm、又は、これ以上であり得る。ライナーは、図4Cの多層構造のような層構造の中の層として含まれ得る。底2の部分相互の、又は、側壁3との接続のための適切なシーラントは、ブチルテープ(butyl tapes)であり、これは、防水性、自己接着性、柔軟性、及び、可撓性があり、プラスチックに取着され得る、接着シールテープである。又、防水性の材料と、熱溶融、熱融着、又は、熱接着のようなシールする技術とは、周囲の水からフローティングレイク1内の水を実質的に分離し得る構造を達成することが可能である。
【0036】
前記底は、又、1又は複数のフレーム構造体を有し得る。フレーム構造体は、フローティングレイクシステムのモジュラー形態を可能にするように構成され得る。図10Aから見られ得るように、フローティングレイク1は、フローティングレイク1の底に配置された1又は複数のフレーム構造体15を有し得る。フレーム構造体は、底2の層構造の下又は上、もしくは、層間に配置されるような構成され得る。しかし、フローティングレイクは、好ましくは、構造をなすことができるが、フローティングレイクの非透過性に影響を与えないように、底の下側に配置されることが、好ましい。フレーム構造体15は、底に更なる安定性を与えるために、フローティングレイク1の底の形状に基づいた形態で一緒に結合され得る。図10Bには、フローティングレイク1の実施の形態が示されており、フレーム構造体15を備えた底2と、側壁3と、浮きシステム5とを有している。少なくとも幾つかの実施の形態で、フレーム構造体15は、より安定性とフローティングレイク1の形状を維持することとのために、フローティングレイク1の側壁3に設けられうる。フレーム構造体15は、リム4及び/又は浮きシステム5に接続され得る。
【0037】
前記フレーム構造体15は、剛性の又は可撓性の材料により構成され得る。このような材料は、フローティングレイクが、水面下に一般的に位置されるので、水面下の状態に適するように、選定され得る。剛性のフレーム、パイプ、又は、頑丈なフローティングレイクを形成するための形状物が、如何なる適切な材料により構成され得る。実施の形態において、1又は複数のフレーム部品の剛性材料は、金属、金属合金、プラスチック、木材、
コンクリート、又は、これらの組合せである。剛性の材料の例は、スチール又はアルミニウムのような金属、プラスチック、木材、コンクリート等である。実施の形態において、1又は複数のフレーム部品の可撓性の材料は、ゴム、プラスチック、布、ナイロン、又は、これらの組合せである。可撓性のフレーム、パイプ、ホース、又は、可撓性のフレーム構造体を形成するための形成物が、可撓性のフレームを構成するのに適している如何なる材料により構成され得る。可撓性の材料の例は、プラスチック、ゴム、布、ナイロン等を含んでいる。
【0038】
フレーム構造体15は、コネクター151を使用することにより互いに接続され得る複数のフレーム構成部材150により構成され得る。これらコネクター151及びコネクター材は、デザインの形態とフレーム構成部材150の材料とに基づいて選定され得る。フレームのコネクター151は、可撓性又は剛性の材料を含み得る。適切なフレームのコネクター151は、溶接体、プレート、ねじ、コード、等を含んでいる。更に、コネクター151は、フレーム構成部材150をフローティングレイク1の構造物の残りの部分に接続するために使用され得る。実施の形態において、フローティングレイクは、前記可撓性の底と1又は複数のフレーム部品との間の接続をする1又は複数のレールを有している。
【0039】
幾つかの実施の形態に係われば、前記側壁3は、図3及び5−7に示されているように、リム4を更に有し得る。このリム4は、フレーム構成部材150を有し得、ライナーにより少なくとも部分的に覆われ得る。フローティングレイク1のリム4は、浮きシステム5(図3及び5−7に示されている)を有し得る。この浮きシステム5は、フローティングレイク1内に正圧を発生させて浮力を与え、フローティングレイク1内の水面を維持することを可能にしている。この浮きシステム5は、又、フローティングレイク1の外縁に安定性を与えて、フローティングレイク1が、これの表面形状を維持することを助け得る。浮きシステム5は、フローティングレイク1の外縁に沿って分布されている複数の浮き要素、もしくは、フローティングレイク1の外縁を囲んでいる1つの連続している浮き要素を有し得る。この浮きシステム5は、ライナー200に取着され得る、及び/又は、図5−7に示されているようにライナー200に少なくとも部分的に覆われている。浮きシステム5は、更に、フレーム構造体15に取着され得る。
【0040】
フローティングレイク1のリム4又は側壁3に沿った前記浮きシステム5は、ポリウレタン系と、押し出しポリスチレン及び発泡ビードポリスチレンのようなポリスチレン系と、ホリエチレン系と、エアチャンバ、ゴムエアバック、又は、ビニールエアバックのような空気充填システムと、プラスチック、フォーム、ゴム、ビニール、樹脂、コンクリート、アルミニウム、及び、異なる種類の木材のような他の適切な材料により構成されたシステム、等、のような異なる浮き材及び部品を有し得る。商業的に入手可能な浮き材の例は、Royalex(登録商標)(ビニール及び硬アクリロニトリルーブタジエンースチレンのプラスチック(ABS)の外層と、ABSフォームの内層との複合材)、発泡スチレン、及び、Ethaform(登録商標)のような高性能押し出し独立気泡ポリエチレンフォームである。
【0041】
前記浮き部材のサイズとタイプとは、フローティングレイク1の体積と、フローティングレイク1内に溜められる水の量と、浮き部材により与えられる所望の浮力に基づいて決定され得る。例えば、浮きシステム5は、フローティングレイク1が、高い内圧で平坦な浮きを維持するために(即ち、周りの水域の底に当たらないように)、フローティングレイク1に充分な浮力を与えるようにサイズが設定され得る。代わって、浮きシステム5とフローティングレイク1の深さとは、フローティングレイク1の底の少なくともある部分が、周りの水域の底と接触するように、デザインされ得る。
【0042】
一実施の形態では、更なる形態がフローティングレイク1に加えられ得る。例えば、フローティングレイク1のリム4は、ビーチ、歩道、遊歩道、プロムナード、ポンツーン、手すり、傾斜した入口システム、及び/又は、幾種かの他の設備を有するように、構成され得る。モジュール又は固定された設備であり得る浮きドック、浮きプラットホーム、ポンツーン、等のような他の形態が、オプションでフローティングレイク1の外縁又は内縁に装着され得る。
【0043】
フローティングレイク1は、周りの水域内の所定の位置に留められ、又は、固定され得る。例えば、フローティングレイク1は、周りの水域の底にアンカーで留められ、及び/又は、周りの水域の岸に固定又はアンカー留めされ得る。実施の形態において、フローティングレイクの底及び/又は側壁は、潮流、風、潮、又は、周りの水域及び環境の特定の天候状態に対して対処するように周りの水域の底に留められている。フローティングレイク1は、複数のアンカーポイント210を有し得る。図3に示されているように、これらアンカーポイントから、フローティングレイクは、周りの水の底の、又は、岸に沿って対応したアンカーポイント又はアンカーに線材220により繋がれ得る。アンカーポイント210の数と場所とは、フローティングレイク1のサイズと、周りの水のサイズ及び状態(例えば、代表的な天候、潮、及び、潮流)とに基づいて決定され得る。これらアンカーポイント210は、補強され得、又、如何なる適切な材料、例えば、プラスチック、金属、コンクリート、及び、これらの組合せにより形成され得る。一実施の形態に係われば、フローティングレイク1をアンカーに接続する線材220は、調節され及び/又は延ばされ得る。これにより、ニーズに対応して汎用性が増す。例えば、周りの水域で早くなった潮流、又は、高くなった波が観測された場合には、線材の長さは、この力が、フローティングレイクの材料にストレスをかけるのを防止するように、手動又は自動で長く(又は、短く)され得る。
【0044】
一実施の形態では、フローティングレイク1は、フローティングレイク1のリム4に沿った本土に装着されるようにデザイン及び構成されている。図9Aに見られ得るように、フローティングレイク1は、直接に、又は、デッキシステム10により、本土に留められ得る。このデッキシステムは、本土からフローティングレイクシステムに人々が適切かつ安全に入るようにしている。他の実施の形態では、図9Bに見られるように、フローティングレイク1は、本土から離間されており、周りの水域の岸部から離れて位置されている。フローティングレイク1は、デッキ/ブリッジシステム11により本土に接続され得、又、本土からフローティングレイクシステムへ人々が安全かつ適切に入ることを可能にしている。他の実施の形態では、フローティングレイクシステムは、本土に接続されていなく、自然又は人工の周りの水域を介してアクセスされ得る。実施の形態において、本土からフローティングレイクへの入口は、本土をフローティングレイクに接続する1又は複数のドック及び橋により与えられる。
【0045】
一実施の形態に係われば、正圧が、フローティングレイク1内に与えられる。フローティングレイク内のこの正圧は、フローティングレイク1に収容されている水が、底2又は側壁3に穿孔又は損傷があった場合に回りの水により汚染されないようにすることを確実にするためと、フローティングレイク1の形状を維持する助けをすることとのために、使用され得る。フローティングレイク内の正圧は、水がフローティングレイク1内から周りの水域の中に出ることを可能にしている。この結果、フローティングレイク1内の水は、汚染されない。フローティングレイク1の底2又は側壁3の損傷のときに、正圧を維持するために、水が、フローティングレイク1内の正圧を維持する割合でフローティングレイク1の中に加えられ得る。
【0046】
一実施の形態に係われば、正圧は、フローティングレイク1内の水の水面6を周囲の水域の水面100よりも高く維持することにより、即ち、フローティングレイク1に水を僅かに過充填することにより、フローティングレイク1内に維持され得る。このような過充填をしなくても、フローティングレイク1は、これの通常の形状と体積(容積)とを維持するかもしれない。しかし。フローティングレイクの底2と側壁3とは、可撓性の材料により形成されているので、フローティングレイク1が、過充填されたときに、水の重量により材料が曲がる可能性がある。この材料の曲がりは、所望の正圧を依然として保ちながら、フローティングレイク1内の水の実際の水面を周りの水の水面よりも低くくか同じにする可能性がある。
【0047】
実用上、水面は、周りの水の水面とほぼ等しいけれども、水面の理論的上昇は、所望の正圧を発生させるように、必要とされる付加の水量(volume)を計算するために使用され得る。例えば、フローティングレイク内の水の水面が、周りの水の水面よりも2mm高くすることが望まれている場合には、高い水面にする水量(above-water-level volume)が、水面の上昇高さに水の面積をかけることにより、計算され得る。しかし、実用上、フローティングレイク1の側壁3の可撓性により、即ち、周りの水からフローティングレイクの容量室を分離している構成により、高い水面にする水量が加えられたときに、フローティングレイク1の側壁が広がって、フローティングレイク内の水の実際の水面が、周りの水の水面よりも低いか等しくなる。
【0048】
好ましい実施の形態では、前記正圧は、穿孔又は他の損傷の場合に、周りの水からフローティングレイク1に水が入るのを防止するためには、フローティングレイクの内面で少なくとも1平方メートル当たり約20ニュートン(N/m2)であることが好ましい。他の実施の形態では、前記正圧は、少なくとも約10N/m2、約15N/m2、約18N/m2、約25N/m2、又は、約30N/m2である。少なくとも20N/m2の正圧が、周りの水面よりも高い水量を生じさせ、フローティングレイク1内の水の水面6を周りの水域の水面100よりも約2mm高く維持するのと同等である。前述されたように、水位の増加は、理論的であり、又、現実的に、フローティングレイク1の側壁3と底2は、過度の水量を許容するように可撓性であり、フローティングレイク1の水位と周りの水域の水位とは同じになる。かくして、前記正圧は、自然(曲げられていない)状態でのフローティングレイク1の最初の水量を超えている過度の水量に基づいてなされ得る。前記正圧は、ポンプシステムにより所望の圧力を維持する要求に従って、ポンプでフローティングレイクの中に水を圧送することにより、フローティングレイク1内で維持され得る。例えば、正圧は、7日間の時間内の50%よりも少なくない時間の間に水をポンプにより圧送することにより維持され得る。好ましくは、正圧は、フローティングレイク内で連続して維持される。フローティングレイク1内の比較的高い内圧は、浮きシステム5により与えられる浮力と均衡が保たれている。一実施の形態に係われば、浮きシステム5のサイズと、浮き部材により与えられる浮力とは、過度の水量による正圧と、フローティングレイクの上又は外縁上の使用者及び器具とにより与えられる荷重に対応するように設定される。浮きシステム5のサイズと形状とは、結果としての荷重を考慮して、これの浮力を変えるために、(浮き材を付加又は除去することにより)調節され得る。
【0049】
一実施の形態に係われば、フローティングレイク1は、コーディネートシステム(coordination system)を有し得る。このコーディネートシステムは、水質及び物理化学的パラメータについての情報を受け、この情報を処理し、そして、事前に設定された制限内に、水質パラメータ及び他の物理化学的パラメータを維持するように活性化処理をすることができる。フローティングレイクは、所定の範囲内に、フローティングレイク内の水の質と他の物理化学的パラメータとを維持するためのコーディネートシステムを有し得る。このコーディネートシステムは、夫々異なるプロセスの動作を活性化させることができ、これは、情報を受けるコーディネートアッセンブリ及び制御ユットで自動的、又は、手動で情報を受ける及び/又は処理することにより手動的になされ得る。
【0050】
オプションとしての実施の形態で、前記コーディネートシステムは、フローティングレイクの中及び近くに配置される複数のセンサを有し得る。これらセンサからの情報は、情報を処理するコンピュータに手動的又は自動的に入力され得る。コーディネート手段は、人により実行される情報を単に与え得るか、又は、修正アクションを、自動的に指示することができる。
【0051】
図5に示されている例示的な実施の形態に係われば、前記コーディネートシステムは、(例えば、フローティングレイク1内及び近くと周囲の水と水域とされたセンサから)情報を得る及び/又は受けて、受けた情報に基づいて情報を処理及び/又はプロセスを駆動させる(自動的に、インストラクションを与えるか、前記プロセスを駆動させることにより)ことができるコーディネート手段20を有している。このコーディネート手段20は、コンピュータのような制御ユニット22と、センサのような少なくとも1つのモニター装置24とを有している。センサは、酸化還元電位(ORP)メータ、濁度メータ、又は、水質パラメータを測定するための他の装置であり得る。他の実施の形態に係われば、コーディネートアッセンブリ20は、2つ以上のモニター装置24を有し得る。このコーディネートアッセンブリ20は、又、pH、アルカリ度、硬度(カルシウム)、塩素、及び、微生物増殖、等のような他の水質パラメータのための追加のモニター装置24を有し得る。
【0052】
異なる実施の形態に係われば、前記コーディネートシステムは、情報を手動で入手及び/又は受入れ及び/又は処理するため、もしくは、水質バラメータ及び/又は他の物理化学的パラメータを維持するためのプロセスを活性化及び/又は果たすために1又は複数の人に交代され得る。これらプロセスは、特に、水処理のための化学物の添加、及び/又は、可動吸引装置の駆動を有し得る。
【0053】
一実施の形態に係われば、前記コーディネートシステムは、自動化システムを有し得る。この自動化システムは、水質パラメータ及び/又は物理化学的パラメータを連続して、又は予め設定された時間間隔で、モニターして、1又は複数のシステムを駆動するようにプログラミングされ得る。例えば、自動化システムは、所定の値の混ざり(crossing)を検出したときに、水を処理するための化学物質の添加を開始させ得る。異なる実施の形態に係われば、前記コーディネートシステムは、水質パラメータの経験又は視覚による決定に基づいて処理用の化学物質の添加を手動で制御することを含んでいる。
【0054】
フローティングレイク1は、水に処理用の化学物質を添加するためのシステムを有し得る。図5に示されている実施の形態に係われば、処理用の化学物質を添加するためのシステムは、化学物質適用システム30を有している。この化学物質適用システム30は、自動的にされ得、コーディネートアッセンブリ20の制御ユニット22により制御され得る。
【0055】
図6に示されている異なる実施の形態に係われば、前記化学物質適用システム30は、水質パラメータに基づいて手動で動作及び開始され得る。例えば、水質パラメータは、経験に基づいて、又は、センサを使用することにより、アナゴリズム仕様のような視覚又は分析による仕様で、手動で得られ得る。水質パラメータについての情報は、手動で処理され得るか、又は、処理装置(例えば、コンピュータ)に入力され得る。水質パラメータについての前記情報に基づいて、前記化学物質適用システム30は、例えば、スイッチを駆動することにより、手動で駆動され得る。
【0056】
前記化学物質適用システム30は、その場で、又は、遠隔接続によって(例えば、インターネットを介して)、動作され得る。ここでは、情報は、中央処理ユニットに送られ遠隔接続を介してアクセスされ得、化学物質適用システム30を動作させ得る。
【0057】
前記化学物質適用システム30は、少なくとも1つのリザーバと、化学物質を添加するためのポンプと、吐出装置とを有し得る。化学物質適用システム30は、酸化剤、及びその他のような、異なる処理用化学物質を収容する複数の化学リザーバを有し得る。前記ポンプは、前記制御ユニット22からの信号によるか、もしくは、その場でか、又は、遠隔によるスイッチの手動での駆動により駆動され得る。前記吐出装置は、インジェクター、スプリンクーラ、デイスペンサー、パイプ、又は、これらの組合せのような、適切な吐出機構を有し得る。
【0058】
図7は、化学物質が、手動によるか、別の化学物質適用メカニズムを使用することにより、水の中に添加され得る他の実施の形態を示している。例えば、水質パラメータは、手動によるか、視覚によるか、センサを使用することにより、得られ得る。又、水質パラメータについての情報は、手動で、又は、処理装置(例えば、コンピュータ)に入力されることにより、処理され得る。この水質パラメータについての情報に基づいて、化学物質が、手動により水の中に添加され得る。
【0059】
フローティングレイク1の底2は、移動可能な吸引装置42を使用して清掃され得る。この吸引装置は、底2から溜っている粒子を除去するように、フローティングレイク1の底2に沿って移動可能である。フローティングレイク1の底2は、水に魅力的な色付けをし、又、底2に見られる溜った物質と破片との堆積を避けるために、間欠的に清浄され得る。代表的には、移動可能な吸引装置42は、20GPaまでのヤング率を有する可撓性の底2を清浄することができる。
【0060】
又、このフローティングレイク1は、代表的には、濾過システム40を有している。一実施の形態に係われば、フローティングレイク内の水を一部のみ濾過することにより、所望の水質範囲内に水質と物理化学的パラメータとを維持するのに充分である。図5乃至7に示されているように、濾過システム40は、少なくとも1つの移動可能な吸引装置42と、これに関連した濾過装置44とを有している。移動可能な吸引装置42は、破片、粒子、固形物、綿状沈殿物、綿状に固まった物、及び/又は、底2に溜った他の不純物を含んでいる、水の一部を吸引するように、構成されている。フローティングレイク内の水の一部を吸引して濾過することにより、フローティングレイク内の全体の水を濾過する濾過システム無しで、所望の水質が得られる。これは、1日当たり1乃至6度の全体の水を濾過する必要がある一般的なスイミングプール濾過技術とは異なっている。
【0061】
一実施の形態に係われば、前記移動可能な吸引装置42は、フローティングレイク1の底2に沿って移動することができる。しかし、破片、粒子、固形物、綿状沈殿物、綿状に固まった物、及び/又は、底2に溜った他の不純物の除去の効率を最大にするために、移動可能な吸引装置42は、これの移動が沈んでいる物質の分散を最小にするように、構成され得る。実施の形態では、この移動可能な吸引装置42は、吸引装置の動作の間に、沈んでいる物質の実質的な部分をフローティングレイク1の底2から再分散する機能を有している回転ブラシのような部品を有していないように、構成されている。
【0062】
移動可能な吸引装置42の動作の始動は、制御ユニット22を備えたコーディネートシステムによるか、又は、操作者による手動で、制御され得る。図5に示されている実施の形態では、移動可能な吸引装置42の動作の開始は、制御ユニット22により制御される。図6及び7は、移動可能な吸引装置42が、例えば、スイッチを駆動するか駆動メッセージを送るかにより、手動で駆動される夫々異なる実施の形態を示している。
【0063】
前記移動可能な吸引装置42は、ポンプを有し得るか、又は、分かれたポンプ又はポンピングステーションが、水を吸引して、吸引した水を濾過装置に圧送するように設けられ得る。この分かれたポンプ又はポンピングステーションは、フローティングレイク1の外縁に沿ってフローティングレイク1の中にか、又は、フローティングレイク1の外に、例えば、周りの水域の岸に沿って、配置され得る。
【0064】
前記移動可能な吸引装置42は、前記濾過装置44と、流体接続されている。濾過装置44は、カートリッジフイルター、サンドフイルター、マイクロフイルター、ウルトラフイルター、ナノフイルター、又は、これらの組合せのような1又は複数のフイルターを一般的に有している。移動可能な吸引装置42は、代表的には、可撓性のホース、硬いホース、パイプ、等を含んでいる収集ライン43により濾過装置44に接続されている。この濾過装置44は、フローティングレイク1の外縁に沿ってフローティング設備内にか、又は、周りの水域の海岸線に沿って、配置され得る。この濾過装置44のキャパシティは、前記移動可能な吸引装置42のキャパシティに一般的に合わされている。濾過装置44は、フローティングレイク内の水の少ない一部に対応している、移動可能な吸引装置から流れる水を濾過する。濾過装置44により濾過された水は、可撓性のホース、硬いホース、パイプ、開口チャンネル、等を含んでいる戻しライン60によりフローティングレイクに戻される。実施の形態において、濾過システムは、浮いて、又は陸上に配置されている。
【0065】
1日当たり1乃至6度のプール内の水の全部を濾過するキヤパシティの一般的な濾過装置と比較して、本願の濾過装置44は、通常の装置の約1/10、通常の装置の約1/30、通常の装置の約1/60、通常の装置の約1/100、又は、通常の装置の約300/1の濾過キャパシティを有するように構成され得る。これは、約1:10、約1:25、約1:50、約1:75、約1:100、約1:10、約1:200、又は、約1:300の範囲内の1日当たりの濾過キャパシティに相当している。濾過装置の消費エネルギーは、おおまかにはサイズに比例している。このために、かなりのコスト削減が、濾過プロセスのための比較的小型の設備が要求され、低エネルギー消費により期待され得る。
【0066】
一実施の形態では、前記移動可能な吸引装置42は、水面下の可撓性の底を清浄するように適用される磁気システムを有し得る。可撓性の底を備えたフローティングレイクの改善された清浄は、反対の磁気部品を有している底の材料に取着され得る移動可能な吸引装置によりなされ得る。図8に示されているように、磁気システムを備えている移動可能な磁気吸引装置420は、内側部品430と外側部品435とを有している。内側の部品430は、フローティングレイク1内の水と接触するようにして、フローティングレイク1の内側でフローティングレイク1の底2上に配置されている。この内側の部品430は、吸引装置431を少なくとも有し得る。外側の部品435は、周りの水と接触するようにして、フローティングレイク1の外側に配置されている。
【0067】
この磁気システムは、互いに引きつけ可能な2つ以上の磁気部品432,436を有し得る。これら磁気部品432,436は、互いに反対の磁場を有しているか、又は、磁気部品の少なくとも1つが磁場を有し、1又は複数の磁気部品が、強磁性体(即ち、磁場に引かれる)であり得る。吸引装置431を備えた移動可能な吸引装置420の内側の部品430は、第1の磁化された部品432を有している。第1の磁化された部品432を備えている内側の部品430は、フローティングレイク1の底2の内面に沿って位置されている。前記外側の部品435は、底2の外面に位置され、周りの水と接触している第2の磁化された部品426を有している。これら第1及び第2の磁化された部品432,436は、磁気吸引力が、第1及び第2の磁化された部品432,436のアラインメントを維持するように、フローティングレイク1の底2に沿った対応箇所にアラインメントされている。かくして、この磁気システムは、移動可能な吸引装置420をフローティングレイク1の可撓性の底2に沿って維持可能である。移動可能な吸引装置420の内側及び外側部品430,435は、ブラシ、ローラ、トラック、トレッド、又は、移動可能な磁気吸引装置420を底2に沿って推進させるための他の機構を有し得る。
【0068】
一実施の形態では、前記内側の部品430は、フローティングレイク1の底2に沿って推進される。第1及び第2の磁化された部品432,436間の相互作用により、外側部品435は、これが、内側の部品430に隣接し続けるように、これに沿って引き付けられる。異なる実施の形態では、外側の部品435を引き付ける内側の部品430の代わりに、外側の部品435が底2の外面に沿って推進され、内側の部品430と吸引装置431とを一緒に引き付ける。これは、例えば、トラック、トレッド、又は、底2の外面に沿って外側の部品435がゆっくりと進むことを可能にする他の形態を有し得る推進システムを底の外面に設けることにより、なし得る。
【0069】
他の実施の形態で、移動可能な吸引装置42は、フローティングレイクの底を通るように動く可撓性の移動可能な吸引手段を有しており、ここで、フローティングレイク1は、移動可能な吸引装置が移動する安定した底を形成している。前記可撓性の移動可能な吸引手段は、底を全体に渡って清浄するために、可撓性を有する安定した底に適用され得る。
【0070】
実施の形態において、フローティングレイクの底は、クッション形式のシステム、フレーム構造体、複数の層、複数のチャンバ、又は、これらの組合せのような、吸引装置の動作に安定性を与えるシステムを有している。実施の形態において、フローティングレイクの底は、安定した底を形成可能なように、1又は複数のクッション性を有するセルを有している。更なる他の実施の形態において、フローティングレイク1の底2は、層構造を有している。図11A及び11Bで見られ得るように、例示的な実施の形態では、層構造は、層間に保持された空気、水、又は、他の液体で満たされたクッション状の材料のような層状材料を有している。これは、フローティングレイク内の水と周りの水との間で、水又は空気を含む特別なクッション16として機能する。このクッション16は、安定性があり、又、例えば、吸引装置のより効率的な動作を可能にしている底を形成している。このクッションには、発泡可能なフォーム材が、又、充填され得る。
【0071】
他の実施の形態で、ライナーは、フローティングレイク1の底2に沿ってライナー内に分布された一連の膨張可能なセクション17を含んでいる。図12Aに示されているように、膨張可能なセクション17は、底に取着されており、又、膨張可能なセクション17が、膨張可能なセクション17の形態及び製造に応じて、底2から上方(図12B)又は下方(図12C)に広がるように膨張され得る。これら膨張可能なセクション17は、フローティングレイクの平坦な底への悪影響を避けるために、周りの水域側で(図12Cに示されているように)底の外側に形成されることが、強調されている。
【0072】
前記膨張可能なセクション17は、種々の形状をとり得る。一実施の形態では、これらセクションは、ほぼ矩形であり、ライナー200の全表面エリアを覆っており、夫々のセクションを分けている。しかし、他の実施の形態では、膨張可能なセクション17は、吸引装置42の動作を効果的に支持し、又、外力に耐えるために、必要に応じて他の形状、例えば、三角形又は六角形である。膨張可能なセクション17は、又、膨らませられる必要がある表面面積を減じるように、種々の形状の外縁を形成するチューブの形態をとり得る。セクションの膨張は、如何なる一般的な方法で、例えば、永久的又は必要に応じて1又は複数のポンプに接続される一体的な膨らまし導管を備えたライナー200を設けることにより、なされ得る。多くの実施の形態で、膨張可能なセクション17は、空気で膨張され得るけれども、より純粋の気体又は液体、又は、周囲の水よりも密度が低い流体のような他の流体が使用され得る。また、複数のセクションで異なる浮力を生じさせるように、複数の膨張可能なセクション17のうち幾つかの膨張可能なセクション17が、1種類の液体又は気体で充填され、他のものが、他の種類の液体又は気体で充填され得るか、複数の膨張可能なセクション17が液体と気体(例えば、水と空気)の混合物で充填され得る。
【0073】
前記膨張可能なセクション17は、設置されている間、永久的に膨張されるか、又は、必要とされたときに、選択的に膨張され得る。例えば、膨張可能なセクション17は、前記吸引装置42の重量及び移動を支えるのに充分な安定性を底に与えるように、永久的又は選択的に膨らませられ得る。選択的に膨張され得るセクションの他の使用は、所定の力か、例えば、嵐又は大型船により発生される強い風又は高い波が予想されるときに、なされ得る。
【0074】
膨張可能なセクション17を備えたライナーは、又、比較的大型の構造に組み込みられ得る。このような大型の構造は、膨張可能なセクション17が、ライナー200の更なる層を有している厚いライナー200であり得る。他の層は、これらの自身の膨張可能なセクション17を有していても、有していなくても良い。1又は複数の他の層が、膨張可能なセクション17を有している場合には、セクションは、夫々追加の膨張可能なセクション17とアラインメントされ得る。又、底のライナー202は、底の材料にテンションをかけ、又、アンカーシステムを与えることを可能にするように、剛性の構造体(例えば、フレーム構造体15)に取着され得る。
【0075】
このフローティングレイク1は、又、浮遊物除去システム(skimming system)50を有し得る。この浮遊物除去システム50は、浮遊している屑、油、及びグリースを水から分離するように使用され得る。図5乃至7に示されているように、浮遊物除去システム50は、分離システム54と流体接続されており、フローティングレイク1の水面の水を取り除くスキマー52を有し得る。このスキマー52は、通常は、分離システム54に、可撓性チューブ、剛性のチューブ、パイプ、開口チャンネル、等を有する接続ライン53により接続されている。フローティングレイク1の底2にある不純物と比較すると、取り除かれる水の中の不純物(例えば、油、グリース、及び、浮遊屑)の性質及び品質は、異なっているので、取り除かれた水は、一般的に、濾過される必要が無い。このために、一実施の形態に係われば、前記分離システム54は、油及びグリースを水から分離するためのデイグリーサー(例えば、オーバーフロー装置)と、屑を分離するためのスクリーン又は粗いフイルターとを有している。分離システム54からの水は、戻しライン60を介してフローティングレイクに戻され得る。この戻しライン60は、前記濾過システム40からの戻しラインとは、別でも同じでも良い。一実施の形態に係われば、浮遊物除去システム50は、フローティングレイク1の外縁に沿って互いに離間され得る複数のスキマー52を有している。図5は、複数のスキマーを表すに、1つのスキマー52と、仮想線で示されている第2のスキマー52とを示している。浮遊物除去システム50の動作は、好ましくは連続しているけれども、交互に間欠的でも良い。浮遊物除去システム50の動作は、制御ユニット22(図5)、又は、手動(図6)で制御され得る。
【0076】
フローティングレイクの動作
一般的に、フローティングスイミングプールは、共同的では無く、市場で見受けられるフローティングプールは、小さいサイズであり、スイミングプールとして使用されている。一般のフローティングスイミングプールは、化学物質の高く不変のレベルと、1日に1乃至6度の全体の水の濾過とが必要である、スイミングプールの基準に従って、代表的には建設され、かつ運営されている。本願発明のフローティングレイクへの一般のスイミングプールの技術の適用は、以下の2つの主な問題を提起し得る。これら問題は。(1)化学物質の高い使用度と及び、一般の中央濾過システムを使用して1日1乃至6回の全水の濾過により、多量の水をスイミングプール技術に与える高コストと、(2)フローティングレイクの底及び側壁の損傷の場合に生じる恐れのある危険とである。メンテナンスの異なる技術及び方法が、一般のスイミングプール技術の使用で、高化学物質含有の水は、水との生活、及び、海洋又はフレッシュな環境に悪影響を及ぼす、周りの水域への潜在的な放出のために、大きいフローティングレイクでの衛生上の基準を維持するために、使用されなければならない。このために、一般のスイミングプールの技術の使用は、エネルギーをセーブし、又、周りの水域の生態系を守るために、避けられなければならない。
【0077】
一実施の形態に係われば、水質と物理化学的状態とは、処理用の化学物質の添加することと、破片、粒子、固形物、綿状沈殿物、綿状に固まった物、及び/又は、フローティングレイクの底からの他の不純物を、水質パラメータ及び/又は物理化学的状態に従って除去すること含んでいる処置によりフローティングレイク1内で維持される。フローティングレイク1での水質は、例えば、特に、酸化還元電位(ORP)、濁度、pH、アルカリ度、硬度(カルシウム)、塩素、及び、微生物増殖のような特定のパラメータについて得られ得る。化学物質適用システムが、設定された制限内に水質パラメータを維持するために、コーディネートシステムによりタイムリーに駆動さけ得る。このシステムは、少量の化学物質の適用と、普通のスイミングプールの水処理よりも少ないエネルギーを使用する実際の必要性に基づいて駆動され得る。
【0078】
幾つかの実施の形態で、水質パラメータは、水質メータ(例えば、pHプローブ、濁度メータ、塩素メータ、又はORPメータ)を使用することにより、又は、サンプルを入手して解析方法を使用して水質を測定することにより、視覚に基づく検査で、手動により得られ得る。水質パラメータについての情報は、コーディネートシステムにより入手され得るか、これに入力され得る。一実施の形態では、自動化コーディネートシステムは、所定のパラメータに対して結果を比較して、パラメータが、クロスされている場合には、1又は複数の装置を駆動するように、連続してか、予め設定された時間間隔で水質パラメータをモニターするように、プログラミングされ得る。例えば、自動化システムは、所定のパラメータがクロスされているときに、処理用の化学物質の添加、又は、濾過システムの動作を促進し得る。異なる実施の形態で、水質パラメータは、手動で入手可能であり、そして、コーディネートシステムに入力された情報、又は、結果は、所定の値と比較され得、処理用の化学物質の添加が、手動でなされ得る。フローティングレイクの水質を維持するために使用される処理用の化学物質は、如何なる水質処理用の化学物質をも含み得る。例えば、処理用の化学物質は、酸化剤、凝集剤、凝固薬、殺藻剤、殺菌剤、又は、pH調整剤を含み得る。好ましい実施の形態に係われば、処理用の化学物質は、酸化剤と、凝集剤とである。
【0079】
前記水質パラメータは、フローティングレイクの要求に従って、連続して、又は所定の時間間隔で入手可能である。一実施の形態では、水のORP(又は、他の水質パラメータ)は、センサのようなモニター装置24(図5のシステム)によるか、又は、経験に基づいたアルゴリズム又は視覚的な検査(図6及び7のシステム)のような経験的な、又は分析する方法により決定される。
【0080】
フローティングレイクでの水のORPは、所望の水質を有する水を与えるために、52時間サイクル内の最小の時間間隔で、最小ORPに維持される。酸化剤が、52時間サイクル(例えば、処理サイクル)内の最短時間間隔て最小値よりも上にORPを維持するように、フローティングレイク内の水に与えられる。幾つかの実施の形態では、ORPのレベルは、約550mV又はこれ以上に維持される。このような最小のORPレベルは、殺菌をするためには、スイミングプールで代表的には維持されるORPレベルよりもはるかに低い。52時間サイクル内のORP処理時間は、連続、間欠、又は不連続であり得る。幾つかの実施の形態では、最小の時間間隔は、52時間サイクル内で約10乃至約20時間である。ORPレベルを連続して、即ち、24時間/日で維持することは、可能であるけれども、ORPレベルは、又、特定の期間だけ、例えば、前記最小の時間間隔、前記最小の期間の2倍、もしくは、ORPレベルが維持されていない4,6,8,10、又は、12時間、間隔を開けた期間、のみ維持され得る。前記酸化剤は、ハロゲン系化合物、過マンガン酸塩、過酸化物、オゾン、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、電解方法により製造されたオキシダント、又は、これらの組合せから選ばれ得る。
水に添加される酸化剤の量は、事前に決定され得るか、又は、測定されたORPと水のORPの所望の増加とに基づいて、(例えば、図5に示されている制御装置22か、手動により)決定され得る。
【0081】
水の濁度は、又、フローティングレイク1内での水質を維持するために、モニターされ得る。凝集剤及び/又は凝固剤が、懸濁されている固形物、有機物、無機物、バクテリア、藻類、等を、フローティングレイクの底に溜る粒子へと、凝集、凝固、合体、及び/又は、凝析するように添加され得る。例えば、凝集剤が、濁りを生じさせる有機物及び無機物のような懸濁されている固形物を凝集して、移動可能な吸引装置により除去され得る粒子の前記溜りを助長させるために、水に添加され得る。一般的に、凝集剤及又は凝固剤は、化学物質適用システムにより水中に適用又は分散される。適切な凝集剤又は凝固剤は、四級アンモニウム含有ポリマー、及び多陽イオンポリマー(例えば、ポリクオタニウム)のような合成ポリマー、陽イオン及び陰イオンポリマー、アルミニウム塩、アルミニウム塩酸塩、明ばん、アルミニウム硫酸塩、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸鉄、塩化鉄、ポリアクリルアミド、アルミン酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、キトサン、ゼラチン、グアールガム、アルギナート、モリンガの種、胡椒誘導剤、又は、凝集特性を有する他の成分、及び、これらの組合せ、を含んでいるが、これらに限定されるものではない。
【0082】
一実施の形態で、凝集剤の添加は、水の濁度が、2NTU(ネフェロ分析濁度ユニット)、3NTU、4NTU、又は5NTUのような所定の濁度を超える前になされる。前記コーディネートシステムは、水の濁度が、有機物及び無機物の凝集及び溜りを生じさせるために、所定値を超える前に、凝集剤及及び/又は凝固剤の添加を促すように、使用され得る。綿状沈殿物が集まり又は溜っている水の一部分は、一般的には、フローティングレイク1の底2に沿った水の層である。綿状の沈殿物は、フローティングレイク1の底2に溜り、かくして、フローティングレイク1内の全ての水を濾過する必要が無く、例えば、水の僅かな部分のみを濾過するだけで、移動可能な吸引装置42により除去可能である。濾過される「水の僅かな部分」は、フローティングレイクの総量の1日当たり、約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1%未満、約0.9%未満、約0.8%未満、約0.7%未満、約0.6%未満、約0.5%未満、約10%未満、約9%未満、約8%未満、であり得る。水に添加される凝集剤の量は、予め決定され得るか、もしくは、濁度、又は水の所望の濁度の減少に基づいて、(例えば、図5に示されている制御装置によるか、手動により)決定され得る。水処理のための化学物質は、又、好ましくは、殺藻特性を有し得る。
【0083】
酸化剤又は凝集剤のような水処理のための化学物質の投与は、フローティング構造物の底又は側壁の破損の場合に、又は、フローティングレイク内に収容されている水が、他の何らかの理由のために周りの水域の中に移された場合に、周りの水域に汚染又は有害を生じさせる可能性を考慮してなされ得る。
【0084】
粒子、固形物、綿状沈殿物、凝縮物、及び/又は、フローティングレイク1の底2にある他の不純物の溜りは、フローティングレイク1の底2の色度を変える恐れがある。例えば、溜った不純物は、底2の色をもとの色よりも暗く見せる場合がある。この方法に係われば、フローティングレイク1の底2の色は、モニターされて、色が所定の程度に変わっている場合には、フローティングレイク1の底2からの水と不純物との吸引が開始される。実施の形態において、フローティングレイク1の底の色は、経験、視覚測定、自動装置により決定されている。経験に基づいたアルゴリズム、視覚検査、自動装置、等のような、経験的又は分析方法により得られ得る測定又は感知された色は、底2の実際の色から特定の色成分(例えば、ブラック)が増加するような、所定の値と比較され得る。
【0085】
底2の色の状態において、用語「底」は、底2の上方から見ることができる底2の最も上側の層の表面についてであることは、当業者は容易にわかるであろう。
【0086】
例示的な実施の形態において、フローティングレイク1の底2の色は、CMYK又は他の適切なカラースケールでのブラック成分の変化としてモニターされ得る。CMYKカラースケールは、パーセントで表された4色、即ち、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックを使用している。例えば、15%。0%、25%、並びに、36%は、15%のシアン構成と、0%のマゼンタ構成と、25%のイエロー構成と、36%のブラック構成成分との色を表している。フローティングレイクの底のブラック構成は、フローティングレイクの底の色をCMYK表又はカラーパレットと視覚で比較し、CMYK表で見られるパーセントに従ってブラック構成を決定することにより、アクセスされ得る。代わって、他の色構成が使用され得る。
【0087】
(又、Lab、即ちCIELABとして知られている)、X−Y−Z、RGB、HEXのような他のカラースケールが、又、使用され得る。Lスケールで、色は、3つの軸、即ち、L、a、bで示されている。ここで、L軸は、明度を示している。100のL値は、ホワイトを示し、L=0は、ブラックを示している。不純物がフローティングレイク1の底2に溜っており、底2の知覚された色が、L=30に達したときに、移動可能な吸引装置42の動作が開始される。
【0088】
一実施の形態に係われば、フローティングレイク1の底2の色は、比色計のようなモニター装置24を使用して、モニターされる。異なる実施の形態に係われば、フローティングレイク1の底2の色は、フローティングレイク1の底2の色をカラーパレットと比較することによる視覚検査で決定され得る。フローティングレイク1の底2の色は、水面から、即ち、特に濁度が高い(例えば、約7NTUよりも大きい)ときには、フローティングレイク1の底2の透視を可能にするようにチューブに装着された透明な覗き穴を使用することにより、見られ得る。
【0089】
フローティングレイク1の底2は、一般には、感じの良い色と、フローティングレイク1内の水に現われるのとを、導く色を有している。実施の形態において、フローティングレイクの底の色は、水に特定の色彩を与える。実施の形態において、底は、フローティングレイクの水に特定の色彩を与える色を有している。例えば、フローティングレイク1の底2は、着色されたものを有し得るか、ホワイト、イエロー、ブルー、又はライトブルーのような色に塗られている。例示的な実施の形態では、フローティングレイク1の底2の色は、コーディネートアッセンブリ20のモニター装置24(例えば、色度計)により測定される。フローティングレイク1の底2の認知された色は、経験に基づいたアルゴリズム、視覚的な検査、カラーガイドとの比較、色度計、分光光度計、及び、その他のような経験的又は解析的な方法で実際の又はもとの色に対して比較され得る。
【0090】
前記移動可能な吸引装置42の動作は、コーディネートシステムにより、なされ得る。図5に示されている実施の形態では、移動可能な吸引装置42の動作は、制御ユニット22によりなされ得る。図6及び7に示されている他の実施の形態では、移動可能な吸引装置42の動作は、手動によりなされ得る。
【0091】
一実施の形態に係われば、移動可能な吸引装置42の動作は、フローティングレイク1の底の色が、所定の色を超える前(例えば、底の色ノブラック構成が、CMYKスケール又は他の適切ナカラースケールで30%を超える前)に開始される。一実施の形態では、移動可能な吸引装置42の動作は、コーディネートアッセンブリ20の制御ユニット22により開始され得る。
【0092】
フローティングレイク1の底2の色は、前記移動可能な吸引装置42の動作のエンドポイントを決定するように、更に、モニターされ得る。例えば、フローティングレイク1の底2の色のブラック構成が、所定の値よりも低くなった場合に、移動可能な吸引装置42の動作は、停止され得る。このような値は、例えば、ブラック構成が、底2の実際の色のブラック構成よりも10%ユニット高く、5ユニット高く、又は、3ユニット高くなるような値であり得る。例えば、CMYKスケールでの底2のもとの色が、15%、0%、25%、10%(ブラック構成は、10%)であれは、前記値は、20%ブラック、15%ブラック、又は、13%ブラックに設定され得る。この値は、フローティングレイク1の底2の実際の色と、フローティングレイク1の清浄度の所望のレベルに基づいて決定され得る。
【0093】
大型のフローティングレイクの色は、レイクの全体に渡って何かの複数の所でモニターされ得る。フローティングレイクが、又、複数の吸引装置42を有しているのであれば、底2は、底2の色が所定の値を超えることを避けるために、エリア毎に選択的に清浄され得る。
【0094】
前記吸引装置42は、20GPaまでのヤング率を有する可撓性の底2を清浄できる移動可能な吸引装置であることが、好ましい。移動可能な吸引装置42は、水に沿った溜った物質を吸引しながら、フローティングレイク1の可撓性の底2を移動する。そして、吸引された水と不純物とは、不純物を水から分離する濾過装置44に送られる。吸引装置42により吸引された水は、ポンプ又はポンプステーションを使用して、濾過装置44に送られ得る。
【0095】
吸引かつ濾過の後に、濾過された水は、フローティングレイクの中に戻され得る。フローティングレイクの中への濾過された水の戻しのポイントは、水流のようなポンプによる圧流のためのエネルギーコストを最小にするようにデザインされるべきである。
【0096】
表面の屑や油は、浮遊物除去システム50の使用によりフローティングレイクから除去され得る。この浮遊物除去システム50は、浮遊物除去スキマーを有し得るか、又、フローティングレイク1の外縁に沿って設置され得る。
【0097】
水が、蒸発のためと、清浄のためにフローティングレイクから失った水のためと、実際の漏れ率とのためとの補償をするために、フローティングレイク1に供給され得る。蒸発の割合は、フローティングレイクの地域での気象状態に依存している。
【0098】
一実施の形態に係われば、水は、正圧を維持するのと、以下の式に従った清浄、漏れ、及び、蒸発により失った水の代わりとに充分な割合で、フローティングレイク1に供給される。
交換割合≧蒸発速度+清浄速度+漏れ速度
前記交換割合は、フローティングレイク1の側壁3又は底2の損傷により生じる損失を含んでいる漏れによる水に関している。前記清浄速度は、吸引された水の濾過プロセス中に損失される水の速度である。濾過システムは、閉じたシステムであるけれども、可撓性の底2を清浄する移動可能な吸引装置42により吸引され水は、濾過装置44に送られてからフローティングレイク1の中に戻されるので、このようなサイクルは、濾過装置の逆流による水の損失を生じさせる可能性があり、又、幾らかの水を、特に、不純物と共に濾材に残す。かくして、清浄速度は、濾過装置の逆流プロセスによる有効な水損失、又は、配管ネットワーク、他のシステム、及び、装備内の僅かな損失のような他の損失に対応している。
【0099】
このような割合は、単位時間当たりにフローティングレイクに供給される水量で一般的に判る。
【0100】
フローティングレイク1には、周りの水域からの交換の水が供給され得る。周りの水域からの交換の水は、これがフローティングレイク1に直接に供給され得るか、フローティングレイク1に供給される前に処理される必要があるかを決定するために、分析され得る。例えば、交換の水は、水がフローティングレイク1に直接に供給しても良いかどうかを評価するために、プラチナコバルトカラー標準(Platinum-Cobalt color standard)を使用して分析され得る。プラチナコバルトスケールは、色を1乃至500+の範囲の標準ナンバーに割り当てる。プラチナコバルトテストは、ASTM要求に従って準備された標準色を有する100mL試料(目視できる濁りがある場合には予め濾過されている)を比較することからなっている。一実施の形態に従えば、フローティングレイク1のための交換の水は、30Pt-Coよりも低いトゥルカラーを有している。又、交換の水の微生物水質は、フローティングレイク1の中に供給される前に、又、テストされ得る。好ましい実施の形態では、交換の水は、これを直接にフローティングレイク1に供給するために、2,000CFU/ml(1ミリメータ当たりのコロニー形成単位)よりも少なく含んでいる。交換の水が、30Pt-Coよりも高いトゥルカラーを有しているか、又は、周りの水域からの交換の水が、2,000CFU/ml以上のバクテリアを含んでいる場合には、水は、フローティングレイク1の中に供給する前に、代表的には、前処理される。周りの水域の水が、30Pt-Coよりも低いトゥルカラーと2,000CFU/ml以下のバクテリアを含んでいる場合には、水は、フローティングレイクの中に供給する前に、直接に使用され得るか、前処理され得る。他の幾つかの実施の形態では、他のソースからの水が、フローティングレイクのための交換の水として、又、使用され得る。
【0101】
他の実施の形態で、フローティングレイクは、透過性の壁を有している。周りの水が、リクレーションの目的に適している水質を有しているが、暗く不満足な彩色を与える堆積物、残骸、及び/又は、スラッジで底が覆われているために、審美的に人を引きつけられない可能性がある。このような場合には、側壁は透過性であり、良質の水を通すことが可能であるが、底は、依然としてソリッドで可撓性の材料で形成されているように、構成され得る。剛性の底を与えることは、即ち、安定で連続であり、移動可能な吸引装置により発生される圧力に耐えることができる底をフローティングレイクに与えることは、底に、かくして水に満足させる色彩を与え、又、吸引装置が、溜っている有機物及び無機物を吸引しながら、底を移動するのを可能にする。かくして、自然又は人工の水域の状態が、リクレーションの目的に適している場合には、側壁は、周りの水域から直接に水が入ることを可能にする透過材料で形成され得る。一実施の形態において、側壁を形成する材料の透過度は、特別な透過性を与えるように選定され得る。
【0102】
フローティングレイクの他の実施の形態は、水の温度を制御するためのシステムを有している。例えば、フローティングレイクは、周りの水の温度よりも高い温度に水を維持するように構成され得る。寒い環境では、自然の水は、リクレーションでの使用のために適した水質ではあるが、スイミング又はウォータスポーツのためには、年の全て又は大部分で冷た過ぎることがあり得る。フローティングレイク1に温かい水温を与えるために、フローティングレイクの底は、ダークブルー、グリーン、ブラウン、又は、ブラックのような比較的暗い色で有り得る。暗く色づけされた底は、周りの水よりも高い温度に、太陽放射をフローティングレイク1内の水を熱することができるようにしている。例えば、フローティングレイク1内の温度は、周りの水よりも4乃至10℃高くなり得る。又、フローティングレイク1の底と側壁とは、フローティングレイク1内に熱が保たれるのを促進するために、絶縁材で構成され得る。
【0103】
本願発明のフローティングレイクシステムは、工業的な冷却の目的のためのような他の目的のために、例えば、火力プラント、データセンター、鋳造工場、住宅及び工場HVACシステム、太陽熱発電プラント、紙産業、精製所、原子力発電所、特に、住宅及び工場冷却プロセス、に使用され得る。例えば、本願発明のフローティングレイクシステムは、低コストで高品質の冷却水を備えた工業的な冷却システムを与え、又、中にフローティングレイクが設置される自然又は人工の大型の水域の特質に大きな害を与えないで、加熱された冷却水から熱を消散させるために、大きい水域内に設置され得る。一実施の形態では、フローティングレイクは、工業的プロセスにより要求されている冷却のMW当たり約50乃至30,000m2の表面面積を有している。フローティングレイクからの水は、中にフローティングレイクが設置されている自然又は人工の大型の水域に比較して、かなり減じられた量の有機物を、一般的に含んでいる。この結果、フローティングレイクは、生物付着を最小にし、又、熱変換容量を減じる可能性のある、熱交換器のバイプ中での好ましくない発生を防止する高品質の冷却水を有する熱交換器を工業的プロセスに与える。一実施の形態では、フローティングレイクは、熱交換器にフローティングレイクからの冷却水を供給するために、工業的なプロセスの熱交換器にフローティングレイクを動作的に接続する供給ラインと、熱交換器からフローティングレイクへと加熱された冷却水を戻すために、フローティングレイクに工業的なプロセスを動作的に接続する戻し水ラインとを有するように、構成され得る。冷却水は、本願発明の方法に従って処理され、又、時間中、適切な冷却システムをなすように、フローティングレイク内で再循環される。
【0104】

以下の例が、例証となり、他の幾つかの実施の形態が、存在し、又、本願発明の範囲内にある。
【0105】
例 1
2.5mの平均深さと、8mx8mの表面面積とを有するフローティングレイクが、本願による技術をテストするために、設置された。このフローティングレイクは、1mmのPVC材の単一の層により形成された底、及び、不透過性の側壁を有していた。底は、3GPaのヤング率を示していた。前記PVC材は、フローティングレイク構造を得るために熱溶融され、又、浮基材が、構造の安定性とフローティングレイクの形状を維持するためとにより、表面の外縁ら取着された。
【0106】
フローティングレイクは、リクレーションの目的には審美的に適していない低品質の水を含んだ6,000m2以上表面面積を有する灌漑池の中に設立された。この灌漑池は、高い濁度の水を含んでおり、底は、水に暗い色彩と高有機物濃度とが与えられる沈殿物により覆われていた。周りの湖の水質の基本(key)となるパラメータが、測定された。総バクテリア数は、300CFU/mであることが判り、又、プラチナコバルトスケールで測定されたトゥルカラーは、35であった。かくして、周りの水域からの水は、フローティングレイクに供給される前に前処理された。水は、細菌学上の要求は、満たされたけれども、トゥルカラーの要求は、満たされなく、このために、この水は、フローティングレイクに供給する前に処理された。
【0107】
フローティングレイクは、フローティングレイクを供給するに必要な特別な容積が計算されることにより、正圧を有するようにデザインされた。この容積は、池の水面よりも高い水面を有するのと対応している。前記正圧は、少なくとも20N/mになるように選ばれた。フローティングレイクの表面が64m2なので、理論的な最小の水面上昇のための水量は、以下の式に従って、0.128m3として計算された
水面上昇用体積(m3)≧0.002mx64m2
水面上昇用体積(m3)≧0.128m3
従って、フローティングレイク内の水の水面は、周りの水の水面よりも2mm高いことが望まれているので、この水面を高くするのに必要とされている水の総水量は、0.128m3であることが、算出された。しかし、実際には、フローティングレイクの壁の可撓性により、即ち、周りの水からフローティングレイクの容積部を分けている構造により、上記水面を高くする量の水が添加されたときに、フローティングレイクの壁が広がることが、判っている。このような広がりは、所望の正圧と同様に、フローティングレイク内の水の実際の水面を、周りの水の水面と等しくした。
【0108】
デザインされた水面を上昇させる水量は、周りの水面よりも7.5mm高いフローティングレイク内の水の高さに対応している内圧、即ち,約76N/m2に対応して、0.5m3であった。このような正圧は、フローティングレイクの境に、水の重量に対して補償する浮き装置を与えることにより維持された。
【0109】
コーディネートシステムが、52時間のサイクルで、18時間に570mVのORPレベルを維持するように酸化剤の供給を開始し、又、5NTUを超える水の濁度をさけるために、凝集剤混合物の供給を開始した。供給された酸化剤は、供給の間に1ppmの濃度で加えられる次亜鉛素酸ナトリウムであった。凝集剤を加えることにより、フローティングレイクの底に溜るであろう不純物が、凝集された。
【0110】
コーディネートシステムは、又、移動可能な吸引装置の動作を、この装置の適切なオペレータに信号を与えることにより、開始させた。この移動可能な吸引装置は、約3GPaのヤング率を有するPVCで形成された可撓性の底を清掃するものである。移動可能な吸引装置は、可撓性の底を清浄することが可能なように、磁気システムを有し、特別にデザインされている。この吸引装置は、フローティングレイクの内側の底面の上に配置される内側部分と、フローティングレイクの外側の底面に配置される外側の部分とを有している。これら内側の部分と外側の部分とは、互いに磁気的に吸引されて、フローティングレイクの可撓性の底を、溜っているものを吸引することにより、清浄した。
【0111】
前記吸引装置は、最初の色と比較して、CMYKスケールで、底の色がブラック構成が増加して30%を超える前に始動された。底の色のブラック構成は、CMYKスケールとの目視による比較で評価された。吸引装置は、動作され、そして、溜った不純物吸引しながら、フローティングレイクの底を全体に渡って移動した。
【0112】
吸引装置により吸引させた水は、灌漑池の岸部に配設された濾過システムの中に可撓性のホースを通してポンプにより送られた。
【0113】
水が、フローティングレイク内の正圧を維持するように、フローティングレイクに供給された。交換の水は、清浄速度に対応した非常に少量である水量で、1日当たり2mmとして見積もられた蒸発速度を補った。かくして、交換速度が、清浄速度と蒸発速度とに従って、正圧のために水面を上昇させる水量を維持するように、算出された。交換の水流は、間欠的であり、7日間で50%よりも長い間、周りの水の水面よりも5mmと1cmとの間だけ高いフローティングレイクの水面を維持するのと等価の正圧を維持可能であった。
【0114】
比較として、以下の水質のパラメータが、フローティングレイクと周りの水域とから得られた。
【0115】
表1:周りの水域とフローティングレイクとの水質の比較
【0116】
【表1】
【0117】
この例のフローティングレイクと方法とは、周りの池よりも優れた彩色と水質とを示した安全でトレーニング用の水域を与えた。
【0118】
本願発明の所定の実施の形態が説明されたけれども、他の実施の形態があり得る。この明細書は、詳細な説明を含んでおり、又、この発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に示されている。更に、この明細書は、構造の特徴及び/又は方法の行為を言語仕様で記載されているけれども、請求項は、上記特徴又は行為に限定されるものではない。更に、上述された特別な特徴及び行為は、本願発明の示された態様及び実施の形態として記載されている。ここの記載を読んだのちには、種々の他の態様、実施の形態、変形例、及びこれらと等価のものは、本願発明の精神又は請求項に記載された特徴から逸脱しないで、当業者にこれら自身で暗示でき得る。
以下に、出願当初の特許請求の範囲の請求項1−49に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] フローティングレイク内の水を処理する方法であって、このフローティングレイクは、海洋、河、湖、ため池、潟、池、入江、小川、海湾、川湾、ダム、港、小湾のような広い水域内に設置され、このフローティングレイクは、側壁と底とを有し、フローティングレイクの底は、20GPaまでのヤング率を有する可撓性材料により形成されており、この方法は、
a.52時間のサイクル内で、約10乃至約20時間の最短時間に、少なくとも550mVのORPレベルを維持するように、水に酸化剤を添加することと、
b.水の濁度が5NTUを超える前に、水に凝集剤を添加することと、
c.フローティングレイクの底のブラック色構成が、CMYKスケールで30%を超える前に、1又は複数の移動可能な吸引装置の動作を開始させて、移動可能な吸引装置により、底に溜っている固形物を含んだ水の一部を底から吸引することと、
d.前記移動可能な吸引装置により吸引された水を濾過し、この濾過された水をフローティングレイクに戻すことにより、フローティングレイクの総量の水を濾過しないで、フローティングレイク内の水から溜まっていた固形物を除去することと、
フローティングレイクの表面面積の1平方メートル当たり少なくとも20ニュートンの正圧を維持するように、フローティングレイクに水を供給することとを具備し、この供給される水は、35Pt-Coまでのトゥルカラーと、2,000CFU/mlよりも少ないバクテリア数とを有し、又、前記正圧は、7日間のインターバルの中の時間の少なくとも50%の間、維持され、そして、水は、以下の式に従った交換割合で、
交換割合≧蒸発速度+清浄速度+漏れ速度
フローティングレイクに供給される方法。
[2] 前記フローティングレイクは、5,000m2よりも広い表面面積を有している[1]に記載の方法。
[3] 前記フローティングレイクの底と側壁とは、フローティングレイク内に水を保持することが可能であり、このフローティングレイク内の水を周囲の人工又は自然の水域から実質的に隔離し得る不透過性材料により形成されている[1]に記載の方法。
[4] 前記フローティングレイクは、クッション形式のシステム、フレーム構造体、複数の層、複数のチャンバ、又は、これらの組合せのような、吸引装置の動作に安定性を与えるシステムを有している[1]に記載の方法。
[5] 前記酸化剤は、ハロゲン系化合物、過マンガン酸塩、過酸化物、オゾン、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、電解方法により製造されたオキシダント、及び、これらの組合せからなるグループから選ばれている[1]に記載の方法。
[6] 前記凝集剤は、陽イオンポリマー、陰イオンポリマー、アルミニウム塩、アルミニウム塩酸塩、明ばん、アルミニウム硫酸塩、四級アンモニウム含有ポリマー、ポリクオタニウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸鉄、塩化鉄、ポリアクリルアミド、アルミン酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、キトサン、ゼラチン、グアールガム、アルギナート、モリンガの種、胡椒誘導剤、及び、これらの組合せからなるグループから選ばれている[1]に記載の方法。
[7] 前記フローティングレイクの底の色は、水に特定の色彩を与える[1]に記載の方法。
[8] 前記底は、ホワイト、イエロー、ライトブルー、又は、これら組合せの色になっている[7]に記載の方法。
[9] 化学物質の添加は、コーディネートシステムにより開始される[1]に記載の方法。
[10] 前記吸引装置の動作は、コーディネートシステムにより開始される[1]に記載の方法。
[11] 前記底の色は、経験、視覚測定、自動装備により決定されている[1]に記載の方法。
[12] 前記移動可能な吸引装置は、20GPaよりも小さいヤング率を有する可撓性の底を清浄可能である[1]に記載の方法。
[13] 前記移動可能な吸引装置は、移動可能な吸引装置を可撓性の前記底に沿って維持させ得る磁気システムを有している[1]に記載の方法。
[14] 前記移動可能な吸引装置は、可撓性のある装置である[1]に記載の方法。
[15] 濾過システムが、浮いて、又は陸上に配置されている[1]に記載の方法。
[16] 前記交換する水は、ポンプシステムによりフローティングレイクの中に供給される[1]に記載の方法。
[17] 人工のフローティングレイクのシステムであって、このフローティングレイクは、海洋、河、湖、ため池、潟、池、入江、小川、海湾、川湾、ダム、港、小湾のような広い水域内に設置され、
このシステムは、
a.20GPaよりも小さいヤング率を有する可撓性の底と、浮きシステムを構成しているリムを備えた側壁とを有する前記フローティングレイクと、
b.52時間のサイクルで、最低約10乃至約20時間に、少なくとも550mVの水の酸化還元電位(ORP)を確立するように、フローティングレイク内の水に酸化剤を添加するように駆動される、フローティングレイク内の水に酸化剤又は凝集剤を添加する化学物質適用システムと、
c.フローティングレイクの表面面積の1平方メートル当たり少なくとも20ニュートンの正圧が、この正圧が7日のインターバル内の少なくとも50%の時間の間、維持されるように、維持するためのポンプシステムと、
d.フローティングレイクの可撓性の底に沿って移動可能であり、底に溜っている固形物を含んだ水の一部を底から吸引する、移動可能な吸引装置と、
e.前記移動可能な吸引装置と流体接続しており、移動可能な吸引装置により吸引された前記水の一部を受ける濾過システムと、
f.前記濾過システムからフローティングレイクに濾過された水を戻すための戻しラインと、を具備するフローティングレイクシステム。
[18] 前記フローティングレイクは、5,000m2よりも広い表面面積を有している[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[19] 前記フローティングレイクの底と側壁とは、フローティングレイク内に水を保持することが可能であり、このフローティングレイク内の水を周囲の人工又は自然の水域から実質的に隔離し得る不透過性材料により形成されている[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[20] 前記底は、フローティングレイク内の水を周りの水域から隔離する単一の不透過性の層により構成されている[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[21] 前記底は、フローティングレイク内の水を周りの水域から隔離する複数の層により構成されている[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[22] 前記複数の層は、夫々同じ又は異なる材料により形成され、夫々異なる透過性を有している[21]に記載のフローティングレイクシステム。
[23] 前記底は、底の安定性及び/又はモジュール構成を高め得る1又は複数のフレーム部品により構成されたフレーム構造体を有している[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[24] 前記底は、前記フレーム部品間にフレームコネクターを有している[23]に記載のフローティングレイクシステム。
[25] 前記フローティングレイクは、前記可撓性の底と1又は複数のフレーム部品との間の接続をする1又は複数のレールを有している[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[26] 前記1又は複数のフレーム部品は、剛性の材料により形成されている[23]に記載のフローティングレイクシステム。
[27] 前記1又は複数のフレーム部品の剛性材料は、金属、金属合金、プラスチック、木材、コンクリート、又は、これらの組合せである[26]に記載のフローティングレイクシステム。
[28] 前記1又は複数のフレーム部品は、可撓性の材料により形成されている[23]に記載のフローティングレイクシステム。
[29] 前記1又は複数のフレーム部品の可撓性の材料は、ゴム、プラスチック、布、ナイロン、又は、これらの組合せである[28]に記載のフローティングレイクシステム。
[30] 前記フレームコネクターは、可撓性の材料により形成されている[24]に記載のフローティングレイクシステム。
[31] 前記フレームコネクターは、剛性の材料により形成されている[24]に記載のフローティングレイクシステム。
[32] 前記底は、安定した底を形成可能なように、1又は複数のクッション性を有するセルを有している[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[33] 前記クッション性を有するセルは、気体又は液体からなる流体、膨張可能なフォーム材、もしくは、これらの組合せが充填されている[32]に記載のフローティングレイクシステム。
[34] 前記フローティングレイクは、ポリウレタン系と、押し出しポリスチレン及び発泡ビードポリスチレンのようなポリスチレン系と、ホリエチレン系と、エアチャンバ、ゴムエアバック、又は、ビニールエアバックのような空気充填システムと、プラスチック、フォーム、ゴム、ビニール、樹脂、コンクリート、アルミニウム、及び、異なる種類の木材のような他の適切な材料により構成されたシステム、からなるグループから選ばれた1又は複数の浮き材を有している[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[35] 前記フローティングレイクは、ビーチ、歩道、遊歩道、プロムナード、ポンツーン、手すり、傾斜した入口システムから選ばれた1又は複数の更なる設備を有している[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[36] 前記フローティングレイクの底及び/又は側壁は、潮流、風、潮、又は、周りの水域及び環境の特定の天候状態に対して対処するように周りの水域の底に留められている[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[37] このフローティングレイクシステムは、周りの水域の底にある対応したアンカーポイントに接続される1又は複数のアンカーポイントを具備している[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[38] 前記フローティングレイクは、フローティングレイクシステムへの入口を与えるように本土に留められる[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[39] 前記フローティングレイクは、所定の距離だけ本土から離間されており、本土からフローティングレイクへの入口は、本土をフローティングレイクに接続する1又は複数のドック及び橋により与えられる[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[40] このフローティングレイクシステムは、コーディネートシステムを具備している[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[41] 前記コーディネートシステムは、水質パラメータに関する情報を受けて、この情報を処理して、化学物質適用手段を駆動、並びに/もしくは、移動可能な吸引装置、及び/又は、濾過システムの動作を開始させるように、配設及び構成されている[40]に記載のフローティングレイクシステム。
[42] 前記コーディネートシステムは、底の色のブラック構成がCMYKで30%を超える前に、移動可能な吸引装置の動作を開始させるように、配設及び構成されている[41]に記載のフローティングレイクシステム。
[43] 前記底の材料は、ゴム、プラスチック、テフロン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフレート、ファイバー、ファイバーボード、木材、ポリアミド、PVC膜、布、複合布、ジオメンブレン、アクリル樹脂、及び、これらの組合せからなるグループから選択された可撓性の材料である[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[44] 前記側壁は、フローティングレイクが中に設置されている水域からの水が、所定の透過度で側壁を通ることを可能にする透過性の材料により形成されている[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[45] このフローティングレイクは、複数の移動可能な吸引装置を具備し、前記濾過システムは、複数のフイルターを有している、[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[46] 前記底は、フローティングレイク内の水に特定の色彩を与える色を有している[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[47] 前記底は、ホワイト、イエロー、又は、ライトブルーの色、もしくは、これらの組合せを有している[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[48] 熱交換器にフローティングレイクからの水を供給するために、フローティングレイクから工業用のブロセスの熱交換システムまでの供給ラインと、工業用のブロセスの熱交換器からフローティングレイクへ水を戻すための戻し水ラインとを、更に、具備している[17]に記載のフローティングレイクシステム。
[49] 周りの水域内に設置される人工のフローティングレイクシステムであって、
このシステムは、
a.周りの水域内に配置され、水と、20GPaよりも小さいヤング率を有する可撓性の底と、浮きシステムを構成しているリムを備えた側壁とを有し、前記底と側壁とは、容量室を規定し、そして、少なくとも5,000m2の表面面積を有しているフローティングレイクと、
b.前記フローティングレイク内の水に酸化剤又は凝集剤を添加するための化学物質適用システムと、
c.フローティングレイクの可撓性の底に沿って移動可能であり、底に溜っている固形物を含んだ水の一部を底から吸引する、1又は複数の移動可能な吸引装置と、
d.複数の濾過装置を有し、各濾過装置は、前記1又は複数の移動可能な吸引装置と流体接続しており、1又は複数の移動可能な吸引装置により吸引された前記水の一部を受ける、濾過システムと、
e.前記濾過装置と流体接続しており、濾過された水をフローティングレイクに戻すための戻しラインと、
f.52時間のサイクル内で、約10乃至約20時間の時間に、水内に少なくとも550mVの酸化還元電位(ORP)を維持するように、前記化学物質適用システムを駆動し、又、フローティングレイクの底のブラック色構成が、CMYKスケールで30%を超える前に、前記1又は複数の移動可能な吸引装置の動作を開始させるように配設及び構成されているコーディネートシステムと、
g.フローティングレイクの表面面積の各平方メートル当たり少なくとも20ニュートンの正圧を、この正圧が7日のインターバル内の少なくとも50%の時間の間、維持されるように、維持するために、フローティングレイクの中に水をポンプにより入れるように構成されたポンプシステムと、を具備するフローティングレイクシステム。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C